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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190094
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】発光装置および表示装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20221215BHJP
【FI】
H01L33/48
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176553
(22)【出願日】2022-11-02
(62)【分割の表示】P 2018150462の分割
【原出願日】2018-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】村田 壮介
(57)【要約】
【課題】平面視における小型化を図った発光装置および当該発光装置を用いた表示装置を提供する。
【解決手段】発光装置A1は、発光素子と支持部材と透光性樹脂8とを備える。支持部材は、基材3と配線パターン4と第1絶縁膜51とを備える。配線パターン4は、第1配線41を含む。第1配線41は、基材主面3aに接する第1主面部411を含む。第1絶縁膜51は、透光性樹脂8に覆われた第1介在部511および透光性樹脂8から露出する第1露出部512を含み、且つ第1主面部411の一部および基材主面3aの一部を覆っている。第1介在部511は、x方向において発光素子1側を向く第1テーパ面51aを有し、第1露出部512は、x方向において発光素子1と反対側を向く第2テーパ面51bを有する。第1テーパ面51aは、基材主面3aに対して、z方向において基材主面3aから遠いほど発光素子1の近くに配置されるように、傾斜している。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する発光素子と、
前記発光素子を搭載する支持部材と、
前記支持部材の上に形成され、前記発光素子を覆う透光性樹脂と、を備えており、
前記支持部材は、
前記素子主面と同じ方向を向く基材主面および前記素子裏面と同じ方向を向く基材裏面を有する基材と、
各々が、前記発光素子に導通し、かつ、前記基材に配置された第1配線および第2配線を含む配線パターンと、
絶縁性材料からなる第1絶縁膜と、を備えており、
前記発光素子は、前記素子裏面と前記基材主面とが対向した姿勢で搭載されており、
前記第1配線は、前記発光素子に導通し、前記基材主面に接する第1主面部を含み、
前記第1絶縁膜は、前記透光性樹脂に覆われた第1介在部および前記透光性樹脂から露出する第1露出部を含み、且つ前記第1主面部の一部および前記基材主面の一部を覆っており、
前記第1介在部は、前記第1方向に直交する第2方向において前記発光素子側を向く第1テーパ面を有し、
前記第1露出部は、前記第2方向において前記発光素子と反対側を向く第2テーパ面を有し、
前記第1テーパ面は、前記基材主面に対して、前記第1方向において前記基材主面から遠いほど前記発光素子の近くに配置されるように、傾斜している、
ことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記第2テーパ面は、前記基材主面に対して、前記第1方向において前記基材主面から遠いほど前記発光素子から遠くに配置されるように、傾斜している、
請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1主面部は、前記第1方向および前記第2方向の両方に直交する第3方向に延びる第1延出部を含んでおり、
前記第1延出部は、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっており、
前記第1露出部は、前記第1延出部の上に形成され、且つ、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっている、
請求項1または請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記基材は、前記第2方向において前記第2テーパ面と同じ方向を向く第1側面を有し、
前記第1側面は、前記基材主面および前記基材裏面に繋がり、
前記第1配線は、前記第1主面部に繋がり、前記第1側面に接する第1側部と、前記第1側部に繋がり、前記基材裏面に接する第1裏面部と、を含んでいる、
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記第1側面は、第1平坦部と、前記第1平坦部から窪み、かつ、前記基材主面から前記基材裏面に到達した第1凹部と、を含んでおり、
前記第1側部は、前記第1凹部に接する、
請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記発光素子と前記第1配線とに接続されるワイヤを、さらに備えており、
前記発光素子は、前記素子主面から露出し、かつ、前記ワイヤの一端が接合された主面電極が形成されており、
前記第1主面部は、前記ワイヤの他端が接合されたワイヤボンディング部を含んでいる、
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項7】
絶縁性材料からなる第2絶縁膜をさらに備えており、
前記第2配線は、前記発光素子に導通し、前記基材主面に接する第2主面部を含み、
前記第2絶縁膜は、前記透光性樹脂に覆われた第2介在部および前記透光性樹脂から露出する第2露出部を含み、且つ前記第2主面部の一部および前記基材主面の一部を覆っており、
前記第2介在部は、前記第2方向において前記発光素子側を向く第3テーパ面を有し、
前記第2露出部は、前記第2方向において前記発光素子と反対側を向く第4テーパ面を有し、
前記第3テーパ面は、前記基材主面に対して、前記第1方向において前記基材主面から遠いほど前記発光素子の近くに配置されるように、傾斜している、
請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項8】
前記第4テーパ面は、前記基材主面に対して、前記第1方向において前記基材主面から遠いほど前記発光素子から遠くに配置されるように、傾斜している、
請求項7に記載の発光装置。
【請求項9】
前記第2主面部は、前記第1方向および前記第2方向の両方に直交する第3方向に延びる第2延出部を含んでおり、
前記第2延出部は、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっており、
前記第2露出部は、前記第2延出部の上に形成され、且つ、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっている、
請求項7または請求項8に記載の発光装置。
【請求項10】
前記基材は、前記第2方向において前記第4テーパ面と同じ方向を向く第2側面を有し、
前記第2側面は、前記基材主面および前記基材裏面に繋がり、
前記第2配線は、前記第2主面部に繋がり、前記第2側面に接する第2側部と、前記第2側部に繋がり、前記基材裏面に接する第2裏面部と、を含んでいる、
請求項9に記載の発光装置。
【請求項11】
前記第2側面は、第2平坦部と、前記第2平坦部から窪み、かつ、前記基材主面から前記基材裏面に到達した第2凹部と、を含んでおり、
前記第2側部は、前記第2凹部に接する、
請求項10に記載の発光装置。
【請求項12】
前記第2主面部は、前記発光素子が接合されたダイボンディング部を含む、
請求項7ないし請求項11のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項13】
前記発光素子は、前記素子裏面から露出する裏面電極が形成されており、
前記裏面電極と前記ダイボンディング部との間に介在し、これらを導通接合する接合層をさらに備える、
請求項12に記載の発光装置。
【請求項14】
前記透光性樹脂は、
前記発光素子が発した光の集光制御を行うレンズ部と、
前記第1方向において前記支持部材と前記レンズ部との間に介在し、かつ、前記発光素子を覆う基部と、を含んでおり、
前記支持部材の前記第1方向の寸法は、前記基部の前記第1方向の寸法よりも大きい、請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項15】
前記支持部材の前記第1方向の寸法は、前記基部の前記第1方向の寸法の1.29~2.86倍である、
請求項14に記載の発光装置。
【請求項16】
前記基部の前記第1方向の寸法は、前記レンズ部の前記第1方向の寸法よりも小さい、請求項14または請求項15に記載の発光装置。
【請求項17】
前記レンズ部の前記第1方向の寸法は、前記基部の前記第1方向の寸法の1.42~2.57倍である、
請求項16に記載の発光装置。
【請求項18】
前記基部の前記第1方向の寸法は、前記発光素子の前記第1方向の寸法の1.05~5.17倍である、
請求項14ないし請求項17のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項19】
前記基部は、角錐台形であり、
前記レンズ部は、前記第1方向に膨れ上がったドーム状である、
請求項14ないし請求項18のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項20】
前記発光素子の前記第1方向の寸法は、0.06~0.20mmである、
請求項1ないし請求項19のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項21】
前記基材は、前記第1方向に積層された複数のガラスクロスと、前記複数のガラスクロスに含浸された含浸樹脂とを含む、
請求項1ないし請求項20のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項22】
前記基材は、4つ以上の前記ガラスクロスが積層されている、
請求項21に記載の発光装置。
【請求項23】
前記基材の前記第2方向の寸法は、前記透光性樹脂の前記第2方向の寸法よりも大きい、
請求項1ないし請求項22のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項24】
請求項1ないし請求項23のいずれか一項に記載の発光装置と、
前記発光装置が実装される実装基板と、
前記実装基板に対して前記発光装置が位置する側において前記発光装置の周囲を囲むハウジングと、を備えており、
前記第1方向において前記実装基板と前記ハウジングとの間には、隙間が設けられており、
前記発光装置の前記支持部材の前記第1方向の寸法は、前記隙間の長さよりも大である、
ことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光装置および当該発光装置を用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の発光装置の一例が開示されている。特許文献1に記載の発光装置は、凹部が形成された樹脂容器(支持部材)と、凹部の底面から一部が露出するように設けられた一対のリード(配線パターン)と、凹部の底面において一方のリードに搭載され、凹部に収容された半導体発光素子(発光素子)と、凹部を覆うように設けられた封止樹脂とを備えている。以下において、上記凹部のことを収容凹部という。このような発光装置において、収容凹部の壁面は、発光装置の厚さ方向に対して傾斜しており、半導体発光素子からの出射された光を反射させる反射板として機能している。この発光装置は、たとえば表示装置の光源として用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-67862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、表示装置は、その小型化や表示内容の過密化の傾向に伴い、発光装置の実装面積が縮小されつつある。そのため、発光装置の平面視サイズの縮小が求められている。しかしながら、従来の発光装置は、壁面が傾斜した収容凹部が形成されているため、平面視サイズを縮小することが、容易ではない。
【0005】
本開示は、上記課題に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、平面視における小型化を図った発光装置および当該発光装置を用いた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の側面によって提供される発光装置は、第1方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を有する発光素子と、前記発光素子を搭載する支持部材と、前記支持部材の上に形成され、前記発光素子を覆う透光性樹脂と、を備えており、前記支持部材は、前記素子主面と同じ方向を向く基材主面および前記素子裏面と同じ方向を向く基材裏面を有する基材と、各々が、前記発光素子に導通し、かつ、前記基材に配置された第1配線および第2配線を含む配線パターンと、を備えており、前記発光素子は、前記素子裏面と前記基材主面とが対向した姿勢で搭載されていることを特徴とする。
【0007】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記透光性樹脂は、前記発光素子が発した光の集光制御を行うレンズ部と、前記第1方向において前記支持部材と前記レンズ部との間に介在し、かつ、前記発光素子を覆う基部と、を含んでおり、前記支持部材の前記第1方向の寸法は、前記基部の前記第1方向の寸法よりも大きい。
【0008】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記支持部材の前記第1方向の寸法は、前記基部の前記第1方向の寸法の1.29~2.86倍である。
【0009】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記基部の前記第1方向の寸法は、前記レンズ部の前記第1方向の寸法よりも小さい。
【0010】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記レンズ部の前記第1方向の寸法は、前記基部の前記第1方向の寸法の1.42~2.57倍である。
【0011】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記基部の前記第1方向の寸法は、前記発光素子の前記第1方向の寸法の1.05~5.17倍である。
【0012】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記基部は、角錐台形であり、前記レンズ部は、前記第1方向に膨れ上がったドーム状である。
【0013】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記発光素子の前記第1方向の寸法は、0.06~0.20mmである。
【0014】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記基材は、前記第1方向に積層された複数のガラスクロスと、前記複数のガラスクロスに含浸された含浸樹脂とを含む。
【0015】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記基材は、4つ以上の前記ガラスクロスが積層されている。
【0016】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記基材は、各々が、前記第1方向に直交する第2方向において互いに反対側を向き、かつ、前記基材主面および前記基材裏面に繋がる第1側面および第2側面を有しており、前記基材の前記第2方向の寸法は、前記透光性樹脂の前記第2方向の寸法よりも大きい。
【0017】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記第1配線は、前記発光素子に導通し、前記基材主面に接する第1主面部と、前記第1主面部に繋がり、前記第1側面に接する第1側部と、前記第1側部に繋がり、前記基材裏面に接する第1裏面部と、を含んでいる。
【0018】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記第1側面は、第1平坦部と、前記第1平坦部から窪み、かつ、前記基材主面から前記基材裏面に到達した第1凹部と、を含んでおり、前記第1側部は、前記第1凹部に接する。
【0019】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記発光素子と前記第1配線とに接続されるワイヤを、さらに備えており、前記発光素子は、前記素子主面から露出し、かつ、前記ワイヤの一端が接合された主面電極が形成されており、前記第1主面部は、前記ワイヤの他端が接合されたワイヤボンディング部を含んでいる。
【0020】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、絶縁性材料からなる第1絶縁膜を、さらに備えており、前記第1主面部は、前記第1方向および前記第2方向の両方に直交する第3方向に延びる第1延出部を含んでおり、前記第1延出部は、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっており、前記第1絶縁膜は、前記第1延出部の上に形成され、前記透光性樹脂から露出する第1露出部を含んでおり、前記第1露出部は、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっている。
【0021】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記第2配線は、前記発光素子に導通し、前記基材主面に接する第2主面部と、前記第2主面部に繋がり、前記第2側面に接する第2側部と、前記第2側部に繋がり、前記基材裏面に接する第2裏面部と、を含んでいる。
【0022】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記第2側面は、第2平坦部と、前記第2平坦部から窪み、かつ、前記基材主面から前記基材裏面に到達した第2凹部と、を含んでおり、前記第2側部は、前記第2凹部に接する。
【0023】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記第2主面部は、前記発光素子が接合されたダイボンディング部を含む。
【0024】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、前記発光素子は、前記素子裏面から露出する裏面電極が形成されており、前記裏面電極と前記ダイボンディング部との間に介在し、これらを導通接合する接合層をさらに備える。
【0025】
前記発光装置の好ましい実施の形態においては、絶縁性材料からなる第2絶縁膜を、さらに備えており、前記第2主面部は、前記第1方向および前記第2方向の両方に直交する第3方向に延びる第2延出部を含んでおり、前記第2延出部は、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっており、前記第2絶縁膜は、前記第2延出部の上に形成され、前記透光性樹脂から露出する第2露出部を含んでおり、前記第2露出部は、前記第1方向に見て、前記基材の、前記第3方向の一方の端縁から前記第3方向の他方の端縁まで繋がっている。
【0026】
本開示の第2の側面によって提供される表示装置は、前記第1の側面によって提供される発光装置と、前記発光装置が実装される実装基板と、前記実装基板に対して前記発光装置が位置する側において前記発光装置の周囲を囲むハウジングと、を備えており、前記第1方向において前記実装基板と前記ハウジングとの間には、隙間が設けられており、前記発光装置の前記支持部材の前記第1方向の寸法は、前記隙間の長さよりも大であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本開示の発光装置によれば、平面視における小型化を図ることができる。また、本開示の表示装置によれば、平面視における小型化を図った発光装置を用いることができるので、表示装置の小型化や表示内容の過密化に伴う、発光装置の実装面積の縮小にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】第1実施形態にかかる発光装置を示す正面図である。
図2】第1実施形態にかかる発光装置を示す側面図(左側面図)である。
図3】第1実施形態にかかる発光装置を示す側面図(右側面図)である。
図4】第1実施形態にかかる発光装置を示す平面図である。
図5図4に示す平面図において、透光性樹脂8を省略した図である。
図6】第1実施形態にかかる発光装置を示す底面図である。
図7図4のVII-VII線に沿う断面図である。
図8図7の一部を拡大した部分拡大断面図であって、発光素子の断面構造を示している。
図9図7の一部を拡大した部分拡大断面図である。
図10図7の一部を拡大した部分拡大断面図である。
図11図4のXI-XI線に沿う断面図である。
図12図5のXII-XII線に沿う部分断面図である。
図13】発光装置の焦点距離を説明するための図である。
図14】第1実施形態の発光装置を用いた表示装置を示す断面模式図である。
図15】表示装置において、光モレ量と支持部材のz方向寸法との関係を示した図である。
図16】第1実施形態の発光装置の変形例を示す平面図である。
図17】第2実施形態にかかる発光装置を示す平面図(透光性樹脂を省略)である。
図18】第2実施形態にかかる発光装置を示す底面図である。
図19図17のXIX-XIX線に沿う断面図である。
図20図19の一部を拡大した部分拡大断面図であって、発光素子の断面構造を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の発光装置および表示装置の好ましい実施の形態について、図面を参照して、以下に説明する。
【0030】
図1図12は、第1実施形態にかかる発光装置を示している。第1実施形態の発光装置A1は、発光素子1、支持部材2(基材3、配線パターン4およびレジスト層5)、ワイヤ6、接合層7および透光性樹脂8を備えている。説明の便宜上、図1図12において、互いに直交する3つの方向を、x方向、y方向、z方向と定義する。z方向は、発光装置A1の厚さ方向である。x方向は、発光装置A1の平面図(図4参照)における左右方向である。y方向は、発光装置A1の平面図(図4参照)における上下方向である。なお、必要に応じて、x方向の一方をx1方向、x方向の他方をx2方向とする。同様に、y方向の一方をy1方向、y方向の他方をy2方向とし、z方向の一方をz1方向、z方向の他方をz2方向とする。z方向、x方向、y方向が、特許請求の範囲に記載の「第1方向」、「第2方向」、「第3方向」にそれぞれ相当する。
【0031】
図1は、発光装置A1の正面図である。図2は、発光装置A1の側面図であって、発光装置A1をx1方向からx2方向に見た場合の左側面図である。図3は、発光装置A1の側面図であって、発光装置A1をx2方向からx1方向に見た場合の右側面図である。図4は、発光装置A1の平面図である。図5は、図4に示す平面図において、透光性樹脂8を省略した図である。なお、図5において、透光性樹脂8を想像線(二点鎖線)で示し、かつ、レジスト層5を透過している。図6は、発光装置A1の底面図である。図7は、図4のVII-VII線に沿う断面図である。図8は、図7の一部を拡大した部分拡大断面図であって、発光素子1の断面構造を示している。なお、図8に示す発光素子1の断面構造は、模式的に示したものであり、図示した各部の大きさは厳密なものではない。図9は、図7の一部を拡大した部分拡大断面図である。図10は、図7の一部を拡大した部分拡大断面図である。図11は、図4のXI-XI線に沿う断面図である。図12は、図5のXII-XII線に沿う部分断面図である。
【0032】
発光装置A1は、電子機器や表示装置などの実装基板に表面実装される形式のものである。発光装置A1は、z方向に見て(以下、「平面視」ともいう。)、x方向を長辺、y方向を短辺とする矩形状である。本実施形態において、発光装置A1は、x方向寸法がおよそ1.6mmであり、y方向寸法がおよそ0.8mmである。
【0033】
発光素子1は、発光装置A1の光源となる電子部品である。本実施形態においては、発光素子1は、いわゆるLEDチップである。発光素子1は、平面視矩形状である。本実施形態においては、発光素子1は、x方向寸法およびy方向寸法がともにおよそ0.15~0.31mmである。また、発光素子1は、z方向寸法(図12に示すL1)がおよそ0.06~0.20mmである。
【0034】
発光素子1は、素子主面1a、素子裏面1bおよび複数の素子側面1cを有する。素子主面1aおよび素子裏面1bは、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。複数の素子側面1cの各々は、素子主面1aおよび素子裏面1bに挟まれており、かつ、これらに繋がる。本実施形態において、発光素子1は、x方向において離間しかつ反対側を向く一対の素子側面1c、および、y方向において離間しかつ反対側を向く一対の素子側面1cを有する。
【0035】
本実施形態においては、発光素子1は、図8に示すように、半導体材料からなる素子基板11上に、n型半導体層121、p型半導体層122および発光層123などの複数の半導体層12が積層された構成である。本実施形態においては、素子基板11上にn型半導体層121が形成され、n型半導体層121上に発光層123が形成され、そして、発光層123上にp型半導体層122が形成されている。よって、発光層123は、n型半導体層121とp型半導体層122に挟まれている。素子基板11を構成する半導体材料としては、たとえばGaAs(ヒ化ガリウム)あるいはSi(ケイ素)などが挙げられる。発光素子1のz方向寸法L1は、素子基板11のz方向寸法を変更することで、調整されうる。
【0036】
また、発光素子1は、第1電極13および第2電極14を含んでいる。たとえば、第1電極13は、発光素子1のアノード電極であり、第2電極14は、発光素子1のカソード電極である。なお、反対であってもよい。本実施形態においては、第1電極13は、素子主面1aにおいて露出している。第1電極13は、発光素子1の主面電極である。また、第2電極14は、素子裏面1bにおいて露出している。第2電極14は、発光素子1の裏面電極である。第1電極13および第2電極14はともに、たとえば、Ti(チタン)層にAu(金)層を積層させた金属層から構成されるが、これに限定されない。
【0037】
支持部材2は、発光素子1および透光性樹脂8を支持するものである。支持部材2は、平面視矩形状である。支持部材2は、x方向寸法がおよそ1.6mmであり、y方向寸法がおよそ0.8mmである。また、支持部材2は、z方向寸法(図1に示すL2)がおよそ0.4~0.6mmである。本実施形態においては、支持部材2は、基材3、配線パターン4およびレジスト層5を備えている。
【0038】
基材3は、支持部材2の基礎となる部分であり、絶縁性の材料よりなる。本実施形態において、基材3には、z方向に積層された複数のガラスクロス31と、複数のガラスクロス31に含浸された含浸樹脂32とが含有されている。ガラスクロス31は、ガラス繊維を織り込んで布としたものである。含浸樹脂32は、エポキシ樹脂あるいはアクリル樹脂を含む。アクリル樹脂としては、たとえばポリメタクリル酸メチル樹脂である。本実施形態においては、複数のガラスクロス31は、4層構成である。本実施形態においては、基材3は、z方向寸法がおよそ0.3~0.5mmである。基材3のz方向寸法は、たとえば、積層するガラスクロス31の数によって、調整可能である。また、支持部材2の大きさ(x方向、y方向およびz方向の各寸法)は、主に基材3の大きさに依存する。
【0039】
基材3は、図5および図6に示すように、基材主面3a、基材裏面3bおよび複数の基材側面3c~3fを有する。基材主面3aおよび基材裏面3bは、z方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。基材主面3aは、発光素子1(素子裏面1b)に対向する。複数の基材側面3c~3fの各々は、基材主面3aおよび基材裏面3bに挟まれており、かつ、これらに繋がる。本実施形態においては、各基材側面3c~3fは、z1方向の端縁が基材主面3aに繋がり、z2方向の端縁が基材裏面3bに繋がる。基材側面3cと基材側面3dとは、x方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。本実施形態においては、基材側面3cは、x1方向を向き、基材側面3dは、x2方向を向く。基材側面3cが、特許請求の範囲に記載の「第1側面」に相当し、基材側面3dが、特許請求の範囲に記載の「第2側面」に相当する。基材側面3eと基材側面3fとは、y方向において、離間し、かつ、互いに反対側を向く。本実施形態においては、基材側面3eは、y1方向を向き、基材側面3fは、y2方向を向く。
【0040】
基材側面3cは、図2図5図7に示すように、第1平坦部331および第1凹部332を含んでいる。第1平坦部331は、基材側面3cにおいて、平坦な部分である。第1凹部332は、基材側面3cにおいて、第1平坦部331から基材3の内方に向けて窪んだ部分である。第1凹部332は、平面視において略半円状である。第1凹部332は、基材主面3aから基材裏面3bまで到達しており、基材3をz方向に貫通している。第1凹部332は、たとえば板状の基材3にz方向に貫通する貫通孔を形成する。この貫通孔は平面視において円形状である。そして、この貫通孔を通るように、基材3が切断されることで、平面視略半円状の第1凹部332が形成されうる。なお、第1凹部332の形成方法は、これに限定されない。
【0041】
基材側面3dは、図3図5図7に示すように、第2平坦部341および第2凹部342を含んでいる。第2平坦部341は、基材側面3dにおいて、平坦な部分である。第2凹部342は、基材側面3dにおいて、第2平坦部341から基材3の内方に向けて窪んだ部分である。第2凹部342は、平面視において略半円状である。第2凹部342は、基材主面3aから基材裏面3bまで到達しており、基材3をz方向に貫通している。第2凹部342に形成方法は、第1凹部332の形成方法と同様である。
【0042】
配線パターン4は、発光素子1に電力を供給するための電流経路を構成する。配線パターン4は、発光素子1に導通している。配線パターン4は、基材3に形成されている。配線パターン4は、たとえば、Cu、Ni、Ti、Auなどの単種類または複数種類の金属からなる。本実施形態において、配線パターン4は、基材3に近い方から順に、Cu、Ni、Auが積層されたものである。なお、配線パターン4の素材は、これに限定されない。配線パターン4の形成方法は、特に限定されないが、たとえばめっき処理による。配線パターン4は、第1配線41および第2配線42を含んでいる。第1配線41と第2配線42とは、離間している。
【0043】
第1配線41は、配線パターン4のうち、発光素子1の第1電極13に導通する部分である。第1配線41は、第1主面部411、第1側部412および第1裏面部413を含んでいる。
【0044】
第1主面部411は、第1配線41のうち、基材主面3aの一部に形成された部分であり、基材主面3aの一部に当接している。第1主面部411は、ワイヤボンディング部411a、第1端縁部411b、第1連結部411cおよび第1延出部411dを含んでいる。なお、第1主面部411の各部の形状および配置は、図示されたものに限定されない。
【0045】
ワイヤボンディング部411aは、ワイヤ6の一端を接合する部分である。本実施形態においては、ワイヤボンディング部411aは、平面視矩形状である。ワイヤボンディング部411aは、第1対向縁411zを有する。第1対向縁411zは、平面視において、第2配線42の一部(具体的には、後述する第2主面部421のダイボンディング部421aの周縁)に対向している。第1対向縁411zとダイボンディング部421aの周縁との間には、所定の間隔が設けれている。
【0046】
第1端縁部411bは、基材主面3aのうち、第1凹部332と繋がる部分近傍を覆っている。本実施形態において、第1端縁部411bは、平面視半円環状である。第1端縁部411bの一部は、レジスト層5(後述する第1絶縁膜51)から露出している。
【0047】
第1連結部411cは、ワイヤボンディング部411aと第1端縁部411bとを繋ぐ部分である。第1連結部411cは、平面視において、帯状であり、x方向に直線状に延びている。なお、第1連結部411cの形状および配置は、図示されたものに限定されない。
【0048】
第1延出部411dは、第1連結部411cからy方向に延び出た部分である。第1延出部411dは、基材主面3aのy1方向の端縁から基材主面3aのy2方向の端縁まで繋がっている。本実施形態において、第1延出部411dは、第1端縁部411bおよび第1連結部411cの両方に繋がっている。第1延出部411dは、z2方向を向く面が平坦である。
【0049】
第1側部412は、第1配線41のうち、基材側面3cの一部に形成された部分であり、基材側面3cの一部に接している。本実施形態においては、第1側部412は、基材側面3cの一部として第1凹部332の全体にわたって接している。よって、第1凹部332は、第1側部412に覆われている。第1側部412は、第1主面部411(第1端縁部411b)および第1裏面部413の双方に繋がっている。第1側部412は、たとえば次のようにして形成される。それは、上記第1凹部332の形成過程において、貫通孔を通るように基材3を切断する前に、当該貫通孔の表面すべてを覆うようにめっき処理する。その後、基材3を切断することで、このめっき処理によって形成された金属膜が、第1側部412となり、第1凹部332に覆う第1側部412が形成される。
【0050】
第1裏面部413は、第1配線41のうち、基材裏面3bの一部に形成された部分であり、基材裏面3bの一部に接している。第1裏面部413は、発光装置A1を、実装基板などに実装する際の接合箇所として用いられる。第1裏面部413は、第1側部412に繋がっている。第1裏面部413は、第1側部412、第1主面部411(第1端縁部411b、第1連結部411cおよびワイヤボンディング部411a)およびワイヤ6を介して、発光素子1の第1電極13と、電気的に接続されている。第1裏面部413は、y方向の両端が、図6に示すように、平面視において、基材裏面3bの周縁よりも内方に位置する。また、第1裏面部413は、平面視において、基材裏面3bの第1凹部332の周縁に沿って形成された部分を含む。
【0051】
第1裏面部413は、図6に示すように、平面視において、複数の境界縁413a~413dを有している。一対の境界縁413aは、y方向に離間している。本実施形態においては、一対の境界縁413aはそれぞれ、図6に示すように、平面視において、x方向に沿って延びる直線であるが、x方向に対して傾斜していてもよいし、曲線であってもよい。境界縁413bは、一対の境界縁413aのそれぞれに繋がり、これらに挟まれている。本実施形態においては、境界縁413bは、図6に示すように、平面視において、y方向に沿って延びる直線であるが、y方向に対して傾斜していてもよいし、曲線であってもよい。境界縁413bは、y1方向の端縁がy1方向側の境界縁413aのx2方向の端縁に繋がり、y2方向の端縁がy2方向側の境界縁413aのx2方向の端縁に繋がっている。一対の境界縁413cは、y方向に離間している。一対の境界縁413cの各々は、平面視において、基材側面3cの第1凹部332に沿って湾曲している。一対の境界縁413cは、平面視において、基材側面3cから一対の境界縁413dのいずれかに繋がる。一対の境界縁413dは、y方向に離間している。y1方向側の境界縁413dは、y1方向側の境界縁413aおよびy1方向側の境界縁413cのそれぞれに繋がっている。y2方向側の境界縁413dは、y2方向側の境界縁413aおよびy2方向側の境界縁413cのそれぞれに繋がっている。本実施形態においては、各境界縁413dは、各境界縁413aに対して略直交している。
【0052】
第2配線42は、配線パターン4のうち、発光素子1の第2電極14に導通する部分である。第2配線42は、発光素子1の第2電極14に導通している。第2配線42は、第2主面部421、第2側部422および第2裏面部423を含んでいる。
【0053】
第2主面部421は、第2配線42のうち、基材主面3aの一部に形成された部分であり、基材主面3aの一部に当接している。第2主面部421は、ダイボンディング部421a、第2端縁部421b、第2連結部421cおよび第2延出部421dを含んでいる。なお、第2主面部421の各部の形状および配置は、図示されたものに限定されない。
【0054】
ダイボンディング部421aは、発光素子1を支持する部分である。ダイボンディング部421aには、接合層7によって、発光素子1が接合されている。ダイボンディング部421aは、発光素子1の素子裏面1bに対向している。また、ダイボンディング部421aは、接合層7を介して、第2電極14と導通している。本実施形態において、ダイボンディング部421aは、図5に示すように、平面視円形状である。なお、ダイボンディング部421aの平面視形状は、円形状に限らず、矩形状や多角形状であってもよい。
【0055】
第2端縁部421bは、基材主面3aのうち、第2凹部342と繋がる部分近傍を覆っている。本実施形態において、第2端縁部421bは、平面視半円環状である。
【0056】
第2連結部421cは、ダイボンディング部421aと第2端縁部421bとを繋ぐ部分である。第2連結部421cは、平面視において帯状であり、x方向に直線状に延びている。本実施形態において、第2連結部421cは、平面視において、基材主面3aのy方向中央に形成されている。また、第2連結部421cは、x方向に見て、第1連結部411cに重ならない。
【0057】
第2延出部421dは、第2連結部421cからy方向に延び出た部分である。第2延出部421dは、基材主面3aのy1方向の端縁から基材主面3aのy2方向の端縁まで繋がっている。本実施形態においては、第2延出部421dは、第2端縁部421bおよび第2連結部421cの両方に繋がっている。第2延出部421dは、z2方向を向く面が平坦である。
【0058】
第2側部422は、第2配線42のうち、基材側面3dの一部に形成された部分であり、基材側面3dの一部に接している。本実施形態においては、第2側部422は、基材側面3dの一部として第2凹部342の全体にわたって接している。よって、第2凹部342は、第2側部422に覆われている。第2側部422は、第2主面部421(第2端縁部421b)および第2裏面部423の双方に繋がっている。第2側部422は、たとえば次のようにして形成される。それは、上記第2凹部342の形成過程において、貫通孔を通るように基材3を切断する前に、当該貫通孔の表面すべてを覆うようにめっき処理する。その後、基材3を切断することで、このめっき処理によって形成された金属膜が、第2側部422となり、第2凹部342に覆う第2側部422が形成される。
【0059】
第2裏面部423は、第2配線42のうち、基材裏面3bの一部に形成された部分であり、基材裏面3bの一部に接している。第2裏面部423は、第1裏面部413と離間している。第2裏面部423は、発光装置A1を、実装基板などに実装する際の接合箇所として用いられる。第2裏面部423は、第2側部422に繋がっている。第2裏面部423は、第2側部422、第2主面部421(第2端縁部421b、第2連結部421cおよびダイボンディング部421a)および接合層7を介して、発光素子1の第2電極14と、電気的に接続されている。第2裏面部423は、y方向の両端が、図6に示すように、平面視において、基材裏面3bの周縁よりも内方に位置する。また、第2裏面部423は、平面視において、基材裏面3bの第2凹部342の周縁に沿って形成された部分を含む。
【0060】
第2裏面部423は、図6に示すように、平面視において、複数の境界縁423a~423dを有している。一対の境界縁423aは、y方向に離間している。本実施形態においては、一対の境界縁423aそれぞれは、図6に示すように、平面視において、x方向に沿って延びる直線であるが、x方向に対して傾斜していてもよいし、曲線であってもよい。境界縁423bは、一対の境界縁423aのそれぞれに繋がり、これらに挟まれている。本実施形態においては、境界縁423bは、図6に示すように、平面視において、y方向に沿って延びる直線であるが、y方向に対して傾斜していてもよいし、曲線であってもよい。境界縁423bは、y1方向の端縁がy1方向側の境界縁423aのx1方向の端縁に繋がり、y2方向の端縁がy2方向側の境界縁423aのx1方向の端縁に繋がっている。一対の境界縁423cは、y方向に離間している。一対の境界縁423cの各々は、平面視において、基材側面3dの第2凹部342に沿って湾曲している。一対の境界縁423cの各々は、平面視において、基材側面3dから一対の境界縁423dのいずれかに繋がる。一対の境界縁423dは、y方向の離間している。y1方向側の境界縁423dは、y1方向側の境界縁423aおよびy1方向側の境界縁423cのそれぞれに繋がっている。y2方向側の境界縁423dは、y2方向側の境界縁423aおよびy2方向側の境界縁423cのそれぞれに繋がっている。本実施形態においては、各境界縁423dは、各境界縁423aに対して略直交している。
【0061】
レジスト層5は、絶縁性を有する素材からなる。レジスト層5は、第1絶縁膜51、第2絶縁膜52および極性マーク59を含んでいる。第1絶縁膜51および第2絶縁膜52はともに、たとえばレジストフィルムから構成される。第1絶縁膜51および第2絶縁膜52は、フィルム状のレジストを圧着して貼り付け、そして、貼付したフィルム状のレジストを硬化させることで、形成される。
【0062】
第1絶縁膜51は、図5図7および図9に示すように、第1配線41の第1主面部411の一部および基材主面3aの一部を覆っている。本実施形態においては、第1絶縁膜51は、図5図7および図9に示すように、第1介在部511および第1露出部512を含んでいる。
【0063】
第1介在部511は、第1絶縁膜51のうち、第1延出部411dの上に形成され、かつ、透光性樹脂8に覆われた部分である。第1介在部511は、z方向において、第1延出部411dと透光性樹脂8との間に介在する。第1介在部511は、y方向を向く一対の端面を除き、透光性樹脂8に覆われている。第1介在部511は、図5に示すように、平面視において、基材主面3aのy1方向の端縁から基材主面3aのy2方向の端縁まで繋がっている。
【0064】
第1露出部512は、第1絶縁膜51のうち、第1延出部411dの上に形成され、かつ、透光性樹脂8から露出する部分である。第1露出部512は、第1介在部511に繋がっており、第1介在部511よりも外方(x1方向)に配置されている。第1露出部512は、図5に示すように、平面視において、基材主面3aのy1方向の端縁から基材主面3aのy2方向の端縁まで繋がっている。
【0065】
本実施形態において、第1絶縁膜51は、図4および図5に示すように、窪み513を含んでいる。窪み513は、平面視において、第1絶縁膜51のx1方向側の端縁からx2方向に窪んだ部分である。本実施形態においては、窪み513は、基材3のy方向中央に配置されている。窪み513は、基材側面3cの第1凹部332に沿って湾曲している。本実施形態においては、平面視において、窪み513と第1凹部332とのx方向における離間距離d1(図5参照)は、第1絶縁膜51のx1方向の端縁と、基材側面3cの第1平坦部331とのx方向における離間距離d2(図5参照)よりも、小さい。なお、第1絶縁膜51が、窪み513を含んでいなくてもよい。
【0066】
また、本実施形態において、第1絶縁膜51は、図9に示すように、テーパ面51a,51bを有する。テーパ面51aは、x2方向を向く面であり、基材3の基材主面3aに対して傾斜角α1で傾斜している。テーパ面51bは、x1方向を向く面であり、基材3の基材主面3aに対して傾斜角α2で傾斜している。図9に示すように、本実施形態における傾斜角α1,α2はともに、鋭角である。なお、傾斜角α1,α2はそれぞれ、鋭角に限定されず、略直角あるいは鈍角であってもよい。
【0067】
第2絶縁膜52は、図5図7および図10に示すように、第2配線42の第2主面部421の一部および基材主面3aの一部を覆っている。本実施形態においては、第2絶縁膜52は、図5図7および図10に示すように、第2介在部521および第2露出部522を含んでいる。
【0068】
第2介在部521は、第2絶縁膜52のうち、第2延出部421dの上に形成され、かつ、透光性樹脂8に覆われた部分である。第2介在部521は、z方向において、第2延出部421dと透光性樹脂8との間に介在する。第2介在部521は、y方向を向く一対の端面を除き、透光性樹脂8に覆われている。第2介在部521は、図5に示すように、平面視において、基材主面3aのy1方向の端縁から基材主面3aのy2方向の端縁まで繋がっている。
【0069】
第2露出部522は、第2絶縁膜52のうち、第2延出部421dの上に形成され、かつ、透光性樹脂8から露出する部分である。第2露出部522は、第2介在部521に繋がっており、第2介在部521よりも外方(x2方向)に配置されている。第2露出部522は、図5に示すように、平面視において、基材主面3aのy1方向の端縁から基材主面3aのy2方向の端縁まで繋がっている。
【0070】
また、本実施形態において、第2絶縁膜52は、図10に示すように、テーパ面52a,52bを有する。テーパ面52aは、x1方向を向く面であり、基材3の基材主面3aに対して傾斜角β1で傾斜している。テーパ面52bは、x2方向を向く面であり、基材3の基材主面3aに対して傾斜角β2で傾斜している。図10に示すように、本実施形態における傾斜角β1,β2はともに、鋭角である。なお、傾斜角β1,β2はそれぞれ、鋭角に限定されず、略直角あるいは鈍角であってもよい。
【0071】
極性マーク59は、図6に示すように、基材3の基材裏面3bに配置されている。極性マーク59は、x方向において、第1配線41の第1裏面部413と、第2配線42の第2裏面部423との間に位置する。極性マーク59は、発光装置A1の接続方向を判断する目印として機能する。図6に示す極性マーク59は、平面視において、x2方向に突き出た凸字形の形状をなす。なお、極性マーク59の形状は、発光装置A1の極性が判断可能であれば、特に限定されない。本実施形態における極性とは、アノードとカソードとである。極性マーク59は、たとえばレジストフィルムから構成されうるが、これに限定されない。
【0072】
極性マーク59は、図6に示すように、平面視において、複数の境界縁59a~59eを有している。本実施形態においては、図6に示すように、各境界縁59a~59eが、直線であるものとするが、曲線であってもよい。境界縁59aは、極性マーク59のx1方向の端縁であって、y方向に延びている。境界縁59aは、一対の境界縁59dの各々に繋がり、かつ、これらに挟まれている。境界縁59bは、極性マーク59のx2方向の端縁であって、y方向に延びている。境界縁59bは、一対の境界縁59eの各々に繋がり、かつ、これらに挟まれている。境界縁59bは、境界縁59aよりも短く、x方向に見て、そのすべてが境界縁59aに重なる。一対の境界縁59cはそれぞれ、一方の端縁が一対の境界縁59dのいずれかに繋がり、他方の端縁が一対の境界縁59eのいずれかに繋がる。一対の境界縁59dは、y方向に離間している。y1方向側の境界縁59dは、x1方向の端縁が境界縁59aに繋がり、x2方向の端縁がy1方向側の境界縁59cに繋がる。y2方向側の境界縁59dは、x1方向の端縁が境界縁59aに繋がり、x2方向側の端縁がy2方向側の境界縁59cに繋がる。本実施形態においては、一対の境界縁59dはそれぞれ、境界縁59aおよび一対の境界縁59cに対して、略直交しているが、これに限定されない。また、一対の境界縁59dは、図6に示すように、平面視において、一対の境界縁413aおよび一対の境界縁423aと同一直線上に並んでいるが、これに限定されず、当該直線よりも内方に配置されていてもよいし、外方に配置されていてもよい。一対の境界縁59eは、y方向に離間している。y1方向側の境界縁59eは、x1方向の端縁がy1方向側の境界縁59cに繋がり、x2方向の端縁が境界縁59bに繋がる。y2方向側の境界縁59eは、x1方向の端縁がy2方向側の境界縁59cに繋がり、x2方向の端縁が境界縁59bに繋がる。
【0073】
ワイヤ6は、発光素子1と配線パターン4とを導通させるためのものである。ワイヤ6は、たとえばAu、Cu、Alなどの導電性の金属からなる。ワイヤ6は、たとえば、キャピラリを用いたワイヤボンディングによって接合される。なお、ワイヤ6の接合方法は、これに限定されない。ワイヤ6は、一端が発光素子1の第1電極13に接合され、他端がワイヤボンディング部411aに接合されている。したがって、ワイヤ6によって、第1電極13(発光素子1)とワイヤボンディング部411a(第1配線41)との導通がとられる。
【0074】
接合層7は、発光素子1と配線パターン4のダイボンディング部421aとを導通接合するものである。接合層7によって、発光素子1は、素子裏面1bと基材主面3aとが対向した姿勢で搭載されている。接合層7は、発光素子1の素子裏面1b(第2電極14)とダイボンディング部421aとの間に介在している。接合層7は、導電性を有しており、たとえばはんだやAgペーストなどによって形成されている。接合層7は、図8に示すように、フィレット71を含んでいる。
【0075】
フィレット71は、素子裏面1bから各素子側面1cに跨るように形成されている。フィレット71は、各素子側面1cの一部を覆っている。フィレット71は、各素子側面1cにおいて、素子裏面1bに繋がる端縁から、z2方向に、発光素子1のz方向寸法のおよそ1/3~2/3を覆うように形成されている。
【0076】
透光性樹脂8は、発光素子1、配線パターン4の一部、レジスト層5の一部、ワイヤ6および接合層7を覆っている。透光性樹脂8は、光を透過させる樹脂材料からなる。このような樹脂材料としては、透明あるいは半透明の、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂あるいはポリビニル系樹脂などが挙げられる。また、透光性樹脂8は、発光素子1からの光によって励起されることにより異なる波長の光を発する蛍光材料を含むものであってもよい。透光性樹脂8は、トランスファモールド成形により形成される。本実施形態において、透光性樹脂8は、図4に示すように、x方向寸法が、支持部材2のx方向寸法よりも小さい。透光性樹脂8は、平面視において、x方向寸法がおよそ1.14mmであり、y方向寸法がおよそ0.8mmである。また、透光性樹脂8は、z方向寸法がおよそ0.65~0.85mmである。透光性樹脂8は、図1図4および図7に示すように、基部81およびレンズ部82を含んでいる。
【0077】
基部81は、図7に示すように、発光素子1およびワイヤ6を覆っており、かつ、支持部材2に支持されている。基部81は、たとえば角錐台形状である。本実施形態においては、基部81は、z方向に直交する断面がz2方向側からz1方向側に向かうほど大きい角錐台である。なお、基部81の形状は、角錐台に限定されず、たとえば直方体であってもよい。基部81は、z方向寸法(図1に示すL81)がおよそ0.21~0.31mmである。本実施形態においては、基部81は、図1図3図9および図10に示すように、一対の第1面811および一対の第2面812を有する。
【0078】
一対の第1面811は、x方向の離間しており、一方がx1方向を向き、他方がx2方向を向く。x1方向を向く第1面811は、図1図2および図9に示すように、第1絶縁膜51からz2方向に起立し、x2方向を向く第1面811は、図1図3および図10に示すように、第2絶縁膜52からz2方向に起立する。
【0079】
一対の第2面812は、x方向の離間しており、一方がx1方向を向き、他方がx2方向を向く。x1方向を向く第2面812は、図1図2および図9に示すように、x1方向を向く第1面811とレンズ部82とに繋がる。x2方向を向く第2面812は、図1図3および図10に示すように、x2方向を向く第1面811とレンズ部82とに繋がる。一対の第1面811および一対の第2面812はともに、図9および図10に示すように、y方向に見て、z方向に傾斜している。一対の第1面811の各々は、一対の第2面812の各々よりも、z方向に対する傾斜角が大きい。
【0080】
レンズ部82は、図7に示すように、発光素子1に対してz方向に離間して配置されている。レンズ部82に基部81に繋がっている。レンズ部82は、その形状によって、発光素子1からの光を所定の方向に照射するように、集光制御している。レンズ部82は、たとえば、図1に示すように、y方向に見て、半球体状であって、z方向に膨れ上がったドーム状である。この半球体状の部分の半径は、およそ0.45~0.55mmである。また、レンズ部82は、基部81に繋がる端縁からz2方向の頂上部までのz方向寸法(図1に示すL82)は、およそ0.44~0.54mmである。よって、本実施形態においては、レンズ部82は、完全な半球体ではない。なお、レンズ部82を完全な半球体としてもよい。本実施形態においては、レンズ部82の形状を上記のようにすることで、発光素子1からの光をz2方向に照射させる。
【0081】
発光装置A1においては、上記するように、基部81のz方向寸法L81は、およそ0.21~0.31mmであり、支持部材2のz方向寸法L2は、およそ0.4~0.6mmである。よって、透光性樹脂8の基部81のz方向寸法L81は、支持部材2のz方向寸法L2よりも小さい。また、基部81のz方向寸法L81と、支持部材2のz方向寸法L2との比率(L81:L2)は、およそ1:1.29~2.86としている。すなわち、支持部材2のz方向寸法L2は、基部81のz方向寸法L81のおよそ1.29~2.86倍である。
【0082】
発光装置A1においては、上記するように、基部81のz方向寸法L81は、およそ0.21~0.31mmであり、レンズ部82のz方向寸法L82は、およそ0.44~0.54mmである。よって、透光性樹脂8の基部81のz方向寸法L81は、透光性樹脂8のレンズ部82のz方向寸法L82よりも小さい。また、基部81のz方向寸法L81と、レンズ部82のz方向寸法L82との比率(L81:L82)は、およそ1:1.42~2.57としている。すなわち、レンズ部82のz方向寸法L82は、基部81のz方向寸法L1のおよそ1.42~2.57倍である。
【0083】
発光装置A1においては、上記するように、発光素子1のz方向寸法L1はおよそ0.06~0.20mmであり、基部81のz方向寸法L81はおよそ0.21~0.31mmである。よって、発光素子1のz方向寸法L1は、透光性樹脂8の基部81のz方向寸法L81よりも小さい。また、発光素子1のz方向寸法L1と、基部81のz方向寸法L81との比率(L1:L81)は、およそ1:1.05~5.17としている。すなわち、基部81のz方向寸法L81は、発光素子1のz方向寸法L1のおよそ1.05~5.17倍である。
【0084】
発光装置A1において、ワイヤ6のz2方向の端縁と素子主面1aとのz方向の距離(図12に示すL6)は、発光素子1のz方向寸法L1を目安に設定されている。以下において、上記距離(図12に示すL6)をループ高さL6という。たとえば、発光素子1のz方向寸法L1がおよそ0.06~0.20mmである場合、ループ高さL6が、およそ0.10~0.17mmとなるように、ワイヤ6のループが形成されている。すなわち、発光素子1のz方向寸法L1の設定範囲よりもループ高さL6の設定範囲を狭くしている。発光素子1のz方向寸法L1を小さくした場合、このz方向寸法L1に合わせてループ高さL6を小さくすると、発光素子1上のワイヤ6の接合部分にかかる負荷が大きくなる。一方、発光素子1のz方向寸法L1を大きくした場合、このz方向寸法L1に合わせてループ高さL6を大きくすると、第1主面部411のワイヤボンディング部411a上のワイヤ6の接合部分にかかる負荷が大きくなる。したがって、ループ高さL6を上記のように設定することで、ワイヤ6の接合部分にかかる負荷を低減することができる。
【0085】
発光装置A1において、出射される光は、その照射範囲が小さくなりすぎないように、その半値角が40°以上となるように設計されている。たとえば、図13は、発光素子1のz方向寸法が0.17mmのとき、半値角が90°となるように、レンズ部82が設計されている場合を示している。図13に示す一例においては、レンズ部82は、焦点距離(図13のLfp)がおよそ1.29mmとなるように設計されている。また、基材3の基材主面3aから焦点FPまでの距離(図13のLfp’)がおよそ0.55mmとなるように設計されている。
【0086】
次に、第1実施形態の発光装置A1を用いた表示装置B1について説明する。
【0087】
表示装置B1は、発光装置A1、実装基板91およびハウジング92を備えている。図14は、表示装置B1を示す断面模式図である。図14に示す表示装置B1は、たとえば車両のインストルメントパネルに用いられ、発光装置A1は、表示装置B1の光源として用いられている。
【0088】
実装基板91には、配線(図示略)などが配置されている。発光装置A1は、はんだ(図示略)などにより実装基板91に実装されている。発光装置A1は、実装基板91に実装された時には、基材3の基材裏面3bが実装基板91に対向する。
【0089】
ハウジング92は、実装基板91に対して、発光装置A1が位置する側において発光装置A1の周囲を囲んでいる。ハウジング92の構成材料は、たとえばポリプロピレン樹脂などの合成樹脂である。ハウジング92は、射出成形により形成される。ハウジング92には、開口921が設けられている。開口921は、ハウジング92のz方向の両端のうち、実装基板91に隣接する側とは反対側に位置する。開口921は、z方向に貫通している。なお、表示装置B1においては、開口921が透光板(図示略)により塞がれた構成でもよい。
【0090】
z方向において、実装基板91とハウジング92との間には、隙間Δgが設けられている。発光装置A1の支持部材2のz方向寸法L2は、隙間Δgの長さよりも大きい。なお、支持部材2のz方向寸法L2は、隙間Δgの長さの2倍以上であることが好ましい。
【0091】
次に、第1実施形態にかかる発光装置A1および表示装置B1の作用効果について、説明する。
【0092】
発光装置A1によれば、発光素子1を搭載する支持部材2を備えており、支持部材2は基材3を備えている。そして、発光素子1は基材3の基材主面3aに対向している。したがって、発光素子1は、基材3上に配置されており、基材3には発光素子1を収容するための収容凹部が形成されていない。この構成をとることで、収容凹部による制約がないため、平面視における小型化を図ることができる。
【0093】
発光装置A1によれば、透光性樹脂8の基部81は、そのz方向寸法L81が支持部材2のz方向寸法L2よりも小さい。すなわち、支持部材2のz方向寸法L2は、基部81のz方向寸法L81よりも大きい。これにより、表示装置B1において、支持部材2のz方向寸法を、実装基板91とハウジング92との間の隙間Δgよりも大きくしている。図15は、隙間Δgから漏れ出す光モレ量と支持部材2のz方向寸法L2との関係であって、本願発明者が行った試験結果を示している。図15において、横軸は、支持部材2のz方向寸法L2を示しており、縦軸は、隙間Δgから漏れ出す光モレ量であって、支持部材2のz方向寸法L2が0.3mmであるときを100%とした場合の比率である。なお、当該試験においては、隙間Δgをおよそ0.2mmとした。図15に示すように、本願発明者は、支持部材2のz方向寸法L2を隙間Δgよりも大きくするほど、隙間Δgから漏れ出す光モレ量を低減できることを突き止めた。したがって、発光装置A1の支持部材2のz方向寸法L2を、隙間Δgの長さよりも大きくすることで、発光装置A1は、発光装置A1から出射され、かつ、隙間Δgから漏れ出す光束量を抑制することができる。
【0094】
発光装置A1によれば、支持部材2のz方向寸法L2は、透光性樹脂8の基部81のz方向寸法L81のおよそ1.29~2.86倍である。たとえば、支持部材2のz方向寸法L2がこの範囲よりも小さい場合、表示装置B1において上記した隙間Δgから漏れ出す光束量を適切に抑制することが難しい。一方、支持部材2のz方向寸法L2がこの範囲よりも大きい場合、支持部材2のz方向寸法L2が大きくなり、発光装置A1の全体のz方向寸法が大きくなってしまう。その結果、発光装置A1を実装基板91に実装した際に不安定となる。したがって、支持部材2のz方向寸法L2を、透光性樹脂8の基部81のz方向寸法L81のおよそ1.29~2.86倍とすることで、表示装置B1において、隙間Δgから漏れ出す光束量を抑制しつつ、実装基板91への実装時の発光装置A1の不安定さを解消することができる。
【0095】
発光装置A1によれば、支持部材2は、そのz方向寸法L2がおよそ0.4~0.6mmである。たとえば、支持部材2のz方向寸法L2がこの範囲よりも小さい場合、表示装置B1において上記した隙間Δgから漏れ出す光束量を適切に抑制することが難しい。一方、支持部材2のz方向寸法L2がこの範囲よりも大きい場合、第1側部412によって第1主面部411および第1裏面部413との導通がとれない、または、第2側部422によって第2主面部421および第2裏面部423との導通がとれない場合が生じる。具体的には、第1側部412および第2側部422は、発光装置A1の製造過程において、後に第1凹部332および第2凹部342となる、基材3に設けた貫通孔の表面すべてを覆うようにめっき処理することで、形成されている。このとき、支持部材2のz方向寸法L2が大きいと、基材3に設ける貫通孔の深さも大きくなり、当該貫通孔の深さが大きいほど、上記めっき処理によって、貫通孔の表面すべてがめっきで覆われない可能性が高くなる。その結果、第1側部412と第1裏面部413とが繋がらず、第1側部412によって第1主面部411および第1裏面部413の導通がとれない問題や、第2側部422と第2裏面部423とが繋がらず、第2側部422によって第2主面部421および第2裏面部423の導通がとれない問題が発生する。したがって、支持部材2のz方向寸法L2を、およそ0.4~0.6mmとすることで、表示装置B1において、隙間Δgから漏れ出す光束量を抑制しつつ、上記した導通不良の問題を解消することができる。
【0096】
発光装置A1によれば、発光素子1は、x方向寸法およびy方向寸法がともにおよそ0.15~0.31mmである。発光素子1は、その平面視の面積が小さいほど、発光装置A1の平面視における小型化に有利であり、一方、その平面視の面積が大きいほど、発光素子1から発せられる光の光度を高めることができる。本実施形態においては、発光素子1の平面視寸法を、上記のようにおよそ0.15~0.31mm角とすることで、発光装置A1は、小型化を図りつつ、出射される光の光度を確保することができる。
【0097】
発光装置A1によれば、発光素子1のz方向寸法L1は、およそ0.06~0.20mmである。また、透光性樹脂8は、発光素子1からz方向において離間したレンズ部82を含んでおり、当該レンズ部82によって、発光素子1から出射される光を集光制御している。本願発明者は、発光素子1のz方向寸法L1を大きくするほど、すなわち、発光素子1からレンズ部82までの距離が小さいほど、発光装置A1から出射される光の光度が低くなり、かつ、半値角が広くなることを突き止めた。一方、発光素子1のz方向寸法L1を小さくするほど、すなわち、発光素子1からレンズ部82までの距離が大きいほど、発光装置A1から出射させる光の光度が高くなり、かつ、半値角が狭くなることを突き止めた。たとえば、発光素子1のz方向寸法L1が0.13mmの場合、発光素子1のz方向寸法L1が0.17mmである場合よりも、発光装置A1からの出射される光の光度がおよそ36%向上することが分かった。また、発光素子1のz方向寸法L1が0.13mmの場合、半値角がおよそ60°であり、発光素子1のz方向寸法L1が0.17mmの場合、半値角がおよそ90°であった。以上のことから、発光素子1のz方向寸法L1を、およそ0.06~0.20mmとすることで、発光装置A1は、出射する光の光度を確保しつつ、半値角が狭くなりすぎない(本実施形態においては40%以下にならない)ようにできる。ただし、出射する光の光度を優先する場合には、発光素子1のz方向寸法L1をおよそ0.06~0.13mmにすることが望ましい。さらに、発光素子1のz方向寸法L1の調整によって、出射する光の光度および半値角を調整しているので、発光素子1の平面視寸法の変更やレンズ部82の形状の変更を行うことがないため、既存のパッケージの流用やコスト増大の抑制が可能となる。
【0098】
また、発光装置A1によれば、発光素子1は、フィレット71が形成された接合層7によって接合されている。これにより、発光素子1の接合強度の向上を図ることができる。また、このフィレット71が形成された態様においては、発光素子1のz方向寸法L1をおよそ0.10mm以上とすることで、フィレット71が素子主面1a上に形成されることを抑制できる。
【0099】
発光装置A1によれば、透光性樹脂8の基部81のz方向寸法L81は、発光素子1のz方向寸法L1のおよそ1.05~5.17倍である。この構成をとることで、発光素子1からレンズ部82までのz方向における距離を大きくすることができる。
【0100】
発光装置A1によれば、第1介在部511および第1露出部512を含む第1絶縁膜51を備えている。第1介在部511は、z方向において第1配線41の第1主面部411(第1延出部411d)と透光性樹脂8との間に介在する。第1露出部512は、第1介在部511に繋がり、かつ、透光性樹脂8から露出する。また、第1介在部511および第1露出部512は、平面視において、基材側面3eから基材側面3fまで繋がる。これにより、透光性樹脂8をトランスファモールド成形により形成する際、金型が、第1延出部411d上に形成された第1絶縁膜51の一部(第1露出部512)を踏みつけ、金型と第1露出部512とが密接する。そのため、第1露出部512の上に透光性樹脂8が形成されず、第1露出部512が透光性樹脂8から露出する。したがって、トランスファモールド成形において軟化した透光性樹脂8の材料が漏れ出すことを抑制することができる。なお、このとき、金型によって踏みつけられない、第1延出部411d上に形成された第1絶縁膜51の一部(第1介在部511)の上には、その金型との間に空隙が発生するため、軟化した透光性樹脂8の材料が充填される。よって、第1介在部511は、透光性樹脂8によって覆われる。
【0101】
発光装置A1によれば、第2介在部521および第2露出部522を含む第2絶縁膜52を備えている。第2介在部521は、z方向において第2配線42の第2主面部421(第2延出部421d)と透光性樹脂8との間に介在する。第2露出部522は、第2介在部521に繋がり、かつ、透光性樹脂8から露出する。また、第2介在部521および第2露出部522は、平面視において、基材側面3eから基材側面3fまで繋がる。これにより、透光性樹脂8をトランスファモールド成形により形成する際、金型が、第2延出部421d上に形成された第2絶縁膜52の一部(第2露出部522)を踏みつけ、金型と第2露出部522とが密接する。そのため、第2露出部522の上に透光性樹脂8が形成されず、第2露出部522が透光性樹脂8から露出する。したがって、トランスファモールド成形において軟化した透光性樹脂8の材料が漏れ出すことを抑制することができる。なお、このとき、金型によって踏みつけられない、第2延出部421d上に形成された第2絶縁膜52の一部(第2介在部521)の上には、その金型との間に空隙が発生するため、軟化した透光性樹脂8の材料が充填される。よって、第2介在部521は、透光性樹脂8によって覆われる。
【0102】
第1実施形態においては、透光性樹脂8がレンズ部82を含んでいる場合を示したが、これを含んでいなくてもよい。すなわち、透光性樹脂8が、レンズ部82を含まず、基部81のみで構成されていてもよい。図16は、このような変形例にかかる発光装置A1’を示している。図16は、発光装置A1’の正面図であって、発光装置A1の図1に対応している。図16に示す発光装置A1’においても、上記発光装置A1と同様に、基材3に収容凹部が形成されていないため、平面視における小型化を図ることができる。
【0103】
第1実施形態においては、基材3の基材側面3cに第1凹部332が形成されている場合を示したが、これに限定されず、基材3の基材側面3cに第1凹部332が形成されていなくてもよい。すなわち、基材3の基材側面3cの全面が第1平坦部331であってもよい。この場合、第1配線41の第1側部412は、第1平坦部331すなわち基材側面3cの全面を覆うように形成されている。この場合であっても、上記発光装置A1と同様に、基材3に収容凹部が形成されていないため、平面視における小型化を図ることができる。
【0104】
第1実施形態においては、基材3の基材側面3dに第2凹部342が形成されている場合を示したが、これに限定されず、基材3の基材側面3dに第2凹部342が形成されていなくてもよい。すなわち、基材3の基材側面3dの全面が第2平坦部341であってもよい。この場合、第2配線42の第2側部422は、第2平坦部341すなわち基材側面3dの全面を覆うように形成されている。この場合であっても、上記発光装置A1と同様に、基材3に収容凹部が形成されていないため、平面視における小型化を図ることができる。
【0105】
図17図20は、第2実施形態にかかる発光装置を示している。第2実施形態の発光装置A2は、上記発光装置A1と比較して、発光素子1の構成、および、配線パターン4の構成が主に異なる。
【0106】
図17は、発光装置A2を示す平面図である。なお、図17において、透光性樹脂8を想像線(二点鎖線)で示している。図18は、発光装置A2を示す底面図である。図19は、図17のXIX-XIX線に沿う断面図である。図20は、図19の一部を拡大した部分拡大断面図であって、発光素子1の断面構造を示している。なお、図20に示す発光素子1の断面構造は、模式的に示したものであり、図示した各部の大きさは厳密なものではない。
【0107】
発光装置A2は、発光装置A1と異なり、複数のワイヤ6を備えている。本実施形態においては、複数のワイヤ6には、第1ワイヤ61と第2ワイヤ62とがある。第1ワイヤ61の素材および第2ワイヤ62の素材はそれぞれ、第1実施形態のワイヤ6と同じである。
【0108】
第1ワイヤ61は、発光素子1と第1配線41とを導通させるものである。第1ワイヤ61は、一端が発光素子1の第1電極13に接合されており、他端が第1配線41のワイヤボンディング部411aに接合されている。
【0109】
第2ワイヤ62は、発光素子1と第2配線42とを導通させるものである。第2ワイヤ62は、一端が発光素子1の第2電極14に接合されており、他端が第2配線42の第2主面部421の一部(具体的には、後述するワイヤボンディング部421e)に接合されている。
【0110】
本実施形態においては、発光素子1は、図20に示すように、凹部1dが設けられている。凹部1dは、素子主面1aからz1方向に窪み、かつ、n型半導体層121の上面まで到達している。凹部1dは、平面視において矩形状である。凹部1dは、発光素子1の3つの素子側面1c(x2方向、y1方向およびy2方向を向く各素子側面1c)に繋がっている。本実施形態においては、凹部1dが設けられていることにより、平面視において、発光層123の面積およびp型半導体層122の面積はともに、素子基板11の面積よりも小さい。なお、平面視において、n型半導体層121の面積は、素子基板11の面積に等しい。
【0111】
このような発光素子1において、図20に示すように、第1電極13は、上記第1実施形態と同様に、素子主面1aに形成されている。一方、第2電極14は、上記第1実施形態とは異なり、素子裏面1bではなく、凹部1dによって露出したn型半導体層121の上面に形成されている。第1電極13には、第1ワイヤ61の一端が接合されており、第2電極14には、第2ワイヤ62の一端が接合されている。
【0112】
本実施形態において、第1主面部411には、図17に示すように、一対の第1切欠部414が設けられている。一対の第1切欠部414は、第1主面部411のy方向の両端に位置する。一対の第1切欠部414は、基材3の基材側面3cに繋がる基材主面3aの一対の隅から第1主面部411の内方に向けて凹んでいる。各第1切欠部414は、平面視において略矩形状である。一対の第1切欠部414から、基材主面3aが露出している。
【0113】
さらに、本実施形態において、第1主面部411には、図17に示すように、複数の湾曲部415a,415bが設けられている。湾曲部415aは、第1連結部411cにおけるy2方向側の端縁に設けられている。湾曲部415bは、第1連結部411cのy1方向側の端縁と、第1延出部411dのx2方向側の端縁とを繋ぐ部分に設けられている。
【0114】
本実施形態において、第1裏面部413には、図18に示すように、一対の第1バンプ部413zが設けられている。なお、図18および図19において、一対の第1バンプ部413zにハッチングを付けている。一対の第1バンプ部413zは、基材3の基材側面3cと基材裏面3bとの境界に隣接している。一対の第1バンプ部413zは、z1方向に向けて突き出ている。さらに、本実施形態においては、第1裏面部413は、図18に示すように、複数の角部413eが丸みを帯びている。
【0115】
本実施形態において、第2主面部421は、図17に示すように、ワイヤボンディング部421eをさらに含んでいる。ワイヤボンディング部421eには、第2ワイヤ62の一端が接合されている。よって、ワイヤボンディング部421eは、第2ワイヤ62を介して、発光素子1の第2電極14と導通する。また、ワイヤボンディング部421eは、図17に示すように、第2延出部421dに繋がっている。ワイヤボンディング部421eは、図17に示すように、平面視矩形状である。ワイヤボンディング部421eは、図17に示すように、第2対向縁421zを有する。第2対向縁421zは、平面視において、第2主面部421のダイボンディング部421aの周縁に対向している。第2対向縁421zとダイボンディング部421aの周縁との間には、所定の間隔が設けれている。
【0116】
本実施形態において、第2主面部421には、図17に示すように、一対の第2切欠部424が設けられている。一対の第2切欠部424は、第2主面部421のy方向の両端に位置する。一対の第2切欠部424は、基材3の基材側面3dに繋がる基材主面3aの一対の隅から第2主面部421の内方に向けて凹んでいる。各第2切欠部424は、平面視において、略四半円状である。「四半円」とは、半円をさらに半分にしたときの形状を指す。このため、平面視において、第1切欠部414の形状と第2切欠部424の形状とは、異なる。一対の第2切欠部424から、基材主面3aが露出している。
【0117】
さらに、本実施形態において、第2主面部421には、図17に示すように、複数の湾曲部425a~425dが設けられている。湾曲部425aは、ワイヤボンディング部421eのy1方向側の端縁と、第2延出部421dのx1方向側の端縁とが繋がる部分に設けられている。湾曲部425bは、ワイヤボンディング部421eのy2方向側の端縁のうち、第2延出部421dに繋がる側(x2方向側)に設けられている。湾曲部425cは、第2連結部421cのy1方向側の端縁と、第2延出部421dのx1方向側の端縁とが繋がる部分に設けられている。湾曲部425dは、第2連結部421cのy2方向側の端縁と、第2延出部421dのx1方向側の端縁とが繋がる部分に設けられている。
【0118】
本実施形態において、第2裏面部423には、図18に示すように、一対の第2バンプ部423zが設けられている。なお、図18および図19において、一対の第2バンプ部423zにハッチングを付けている。一対の第2バンプ部423zは、基材3の基材側面3dと基材裏面3bとの境界に隣接している。一対の第2バンプ部423zは、z1方向に向けて突き出ている。さらに、本実施形態においては、第2裏面部423は、図18に示すように、複数の角部423eが丸みを帯びている。
【0119】
本実施形態において、第1絶縁膜51は、図17に示すように、平面視において、y方向に延びる帯状である。なお、本実施形態においても、第1絶縁膜51が窪み513を含んでいてもよい。
【0120】
本実施形態において、第2絶縁膜52は、図17に示すように、窪み523を含んでいる。窪み523は、平面視において、第2絶縁膜52のx2方向側の端縁からx1方向に窪んだ部分である。本実施形態においては、窪み523は、基材3のy方向中央に配置されている。窪み523は、基材側面3cの第2凹部342に沿って湾曲している。さらに、第2絶縁膜52は、一対の退避部524を含んでいる。一対の退避部524は、第2絶縁膜52において、x2方向側であって、かつ、y方向の各端縁部分に配置されている。一対の退避部524は、図17に示すように、平面視において、第2絶縁膜52が一対の第2切欠部424に重ならないように、x1方向に引き下がった部分である。第2絶縁膜52において、窪み523が配置された部分のx方向寸法d3は、窪み523あるいは一対の退避部524のどちらも配置されていない部分のx方向寸法d4よりも小さい。
【0121】
本実施形態において、極性マーク59は、第1実施形態における極性マーク59と比較して、図18に示すように、一対の境界縁59cがなく、y1方向側の境界縁59dのx2方向の端縁と、y1方向側の境界縁59eのx1方向の端縁とが直接繋がり、y2方向側の境界縁59dのx2方向の端縁と、y2方向側の境界縁59eのx1方向の端縁とが直接繋がっている。本実施形態においては、一対の境界縁59dの各々が、x方向およびy方向のそれぞれに対して傾斜することで、一方の境界縁59dと一方の境界縁59eとを直接つなげることを可能にしている。なお、一対の境界縁59eの各々が、x方向およびy方向のそれぞれに対して傾斜していてもよい。
【0122】
本実施形態において、接合層7は、第1実施形態と同様に、発光素子1と配線パターン4のダイボンディング部421aとを接合するものである。ただし、本実施形態においては、発光素子1は第2電極14が素子裏面1bに形成されていないため、接合層7は、導電性を有していなくてもよく、単なる接着剤であってもよい。本実施形態においては、接合層7は、たとえば、エポキシ樹脂を主剤として、この主剤にAg(銀)粒子が含有された合成樹脂ペーストである。なお、接合層7の素材は、これに限定されない。
【0123】
以上のように構成された発光装置A2は、上記第1実施形態と同様に、表示装置B1の光源として用いることができる(図14参照)。
【0124】
発光装置A2によれば、発光素子1を搭載する支持部材2を備えており、支持部材2は基材3を備えている。そして、発光素子1は基材3の基材主面3aに対向している。したがって、発光装置A1と同様に、収容凹部による制約がないため、平面視における小型化を図ることができる。また、発光装置A2は、上記発光装置A1において説明したその他の効果についても、同様に奏することができる。
【0125】
発光装置A2によれば、第1配線41の第1主面部411には、y方向の両端に位置し、かつ、基材3の基材側面3cに繋がる基材主面3aの一対の隅から第1主面部411の内方に向けて凹む一対の第1切欠部414が設けられている。一対の第1切欠部414から基材主面3aが露出している。これにより、基材側面3cおよび基材側面3e,3fの各々と面一となる、第1主面部411の複数の端面の面積を縮小することができる。このことは、発光装置A2の製造過程において、第1配線41の切断に起因した金属バリの発生抑制に寄与する。
【0126】
発光装置A2によれば、第2配線42の第2主面部421には、y方向の両端に位置し、かつ、基材3の基材側面3dに繋がる基材主面3aの一対の隅から第2主面部421の内方に向けて凹む一対の第2切欠部424が設けられている。一対の第2切欠部424から基材主面3aが露出している。これにより、基材側面3dおよび基材側面3e,3fの各々と面一となる、第2主面部421の複数の端面の面積を縮小することができる。このことは、発光装置A2の製造過程において、第2配線42の切断に起因した金属バリの発生抑制に寄与する。
【0127】
発光装置A2によれば、第1主面部411の一対の第1切欠部414の平面視形状は、第2主面部421の一対の第2切欠部424の平面視形状と異なっている。これにより、発光装置A2を実装基板(たとえば実装基板91)に実装した後であっても、発光装置A2のアノードおよびカソードを外部から視認することができる。
【0128】
発光装置A2によれば、第1配線41の第1裏面部413には、基材3の基材裏面3bと基材側面3cとの境界に隣接し、かつ、z1方向に向けて突出する一対の第1バンプ部413zが設けられている。これにより、発光装置A2を実装基板(たとえば実装基板91)に実装する際、第1裏面部413には、はんだに対するアンカー効果が得られるため、実装基板に対する発光装置A2の実装強度を向上させることができる。
【0129】
発光装置A2によれば、第2配線42の第2裏面部423には、基材3の基材裏面3bと基材側面3dとの境界に隣接し、かつ、z1方向に向けて突出する一対の第2バンプ部423zが設けられている。これにより、発光装置A2を実装基板(たとえば実装基板91)に実装する際、第2裏面部423には、はんだに対するアンカー効果が得られるため、実装基板に対する発光装置A2の実装強度を向上させることができる。
【0130】
発光装置A2において、透光性樹脂8がレンズ部82を備えている場合を示したが、これに限定されず、第1実施形態の変形例にかかる発光装置A1’(図16参照)と同様に、レンズ部82を備えていなくてもよい。
【0131】
発光装置A2において、基材側面3cに第1凹部332が形成されている場合を示したが、これに限定されず、第1実施形態と同様に、第1凹部332に形成されておらず、基材側面3cの全面が第1平坦部331であってもよい。また、同様に、基材側面3dに第2凹部342が形成されておらず、基材側面3dの全面が第2平坦部341であってもよい。
【0132】
本開示にかかる発光装置および表示装置は、上記した実施形態に限定されるものではない。本開示の発光装置および表示装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0133】
A1,A1’,A2:発光装置
1 :発光素子
1a :素子主面
1b :素子裏面
1c :素子側面
1d :凹部
11 :素子基板
12 :半導体層
121 :n型半導体層
122 :p型半導体層
123 :発光層
13 :第1電極
14 :第2電極
2 :支持部材
3 :基材
3a :基材主面
3b :基材裏面
3c,3d,3e,3f:基材側面
31 :ガラスクロス
32 :含浸樹脂
331 :第1平坦部
332 :第1凹部
341 :第2平坦部
342 :第2凹部
4 :配線パターン
41 :第1配線
411 :第1主面部
411a :ワイヤボンディング部
411b :第1端縁部
411c :第1連結部
411d :第1延出部
411z :第1対向縁
412 :第1側部
413 :第1裏面部
413a~413d:境界縁
413e :角部
413z :第1バンプ部
414 :第1切欠部
415a,415b:湾曲部
42 :第2配線
421 :第2主面部
421a :ダイボンディング部
421b :第2端縁部
421c :第2連結部
421d :第2延出部
421e :ワイヤボンディング部
421z :第2対向縁
422 :第2側部
423 :第2裏面部
423a~423d:境界縁
423e :角部
423z :第2バンプ部
424 :第2切欠部
425a~425d:湾曲部
5 :レジスト層
51 :第1絶縁膜
51a,51b:テーパ面
511 :第1介在部
512 :第1露出部
513 :窪み
52 :第2絶縁膜
52a,52b:テーパ面
521 :第2介在部
522 :第2露出部
523 :窪み
524 :退避部
59 :極性マーク
59a~59e:境界縁
6 :ワイヤ
61 :第1ワイヤ
62 :第2ワイヤ
7 :接合層
71 :フィレット
8 :透光性樹脂
81 :基部
811 :第1面
812 :第2面
82 :レンズ部
B1 :表示装置
91 :実装基板
92 :ハウジング
921 :開口





図1
図2
図3
図4
図5
図6
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