(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190115
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】無線端末、基地局、及びこれらの方法
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20221215BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20221215BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221215BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W72/12 130
H04W72/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176890
(22)【出願日】2022-11-04
(62)【分割の表示】P 2020572111の分割
【原出願日】2019-12-20
(31)【優先権主張番号】P 2019022949
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】笹木 高広
(57)【要約】
【課題】ダウンリンク制御情報の送信に使用される無線リソース範囲又はそこでの無線端末の受信動作を速やかに非活性化することに寄与する。
【解決手段】無線端末(2)は、無線端末(2)のために基地局(1)により設定されるサーチスペースのリストを示す第1の情報要素を、当該無線端末(2)あての個別シグナリングメッセージを介して受信する。当該第1の情報要素は、当該リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために無線端末(2)に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含する。当該第1の情報要素は、さらに、各サーチスペースが当初は非活性化されるかをサーチスペース毎に示す第3の情報要素を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線端末であって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信するよう構成され、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
無線端末。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3の情報要素に基づいて、各サーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要があるか否かをサーチスペース毎に判断するよう構成される、
請求項1に記載の無線端末。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要がないと判断するよう構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3の情報要素が非活性化を示さない場合に、前記第3の情報要素に関連付けられた前記サーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要があると判断するよう構成される、
請求項1又は2に記載の無線端末。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、Radio Resource Control(RRC)レイヤ動作を行うよう構成され、
前記RRCレイヤ動作は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースがモニターされなくてもよいことを前記無線端末の物理レイヤに知らせることを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の無線端末。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、Radio Resource Control(RRC)レイヤ動作を行うよう構成され、
前記RRCレイヤ動作は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースをモニターしないように前記無線端末の物理レイヤを設定することを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の無線端末。
【請求項6】
前記第2の情報要素は、各サーチスペースの識別子を示す情報要素を含む、
請求項1~5のいずれか1項に記載の無線端末。
【請求項7】
前記第2の情報要素は、各サーチスペースのリソース位置を示す情報要素、各サーチスペースのタイプを示す情報要素、各サーチスペースでモニターされるべきダウンリンク制御情報のタイプを示す情報要素、及び各サーチスペースの周期性(periodicity)を示す情報要素、のうち少なくとも1つを含む、
請求項1~6いずれか1項に記載の無線端末。
【請求項8】
前記第1の情報要素は、1つのダウンリンクBandwidth Part(BWP)の設定に関し、
前記第2及び第3の情報要素は、前記ダウンリンクBWP内に設定される各サーチスペースに関する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の無線端末。
【請求項9】
基地局であって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、無線端末のために前記基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して前記無線端末に送信するよう構成され、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
基地局。
【請求項10】
無線端末のための方法であって、
前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信することを備え、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信システムに関し、基地局から無線端末へのダウンリンク制御情報の送信に関する。
【背景技術】
【0002】
基地局(e.g., Long Term Evolution (LTE) eNB又はNR gNB)は、ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information(DCI))を物理レイヤのダウンリンク制御チャネル(e.g., Physical Downlink Control Channel(PDCCH))で無線端末(e.g., User Equipment(UE)又はNR UE)に送信する。DCIは様々な用途で使用され、したがって様々なDCIフォーマットが定義されている。DCIの主要な目的の1つは、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel(PUSCH))のスケジューリング及び物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel(PDSCH))のスケジューリング(つまり、リソース割り当て)を無線端末に知らせることである。この他に、DCIは、例えば、送信電力制御の送信のために使用される。
【0003】
無線端末は、予め定義された(あるいは基地局によって設定された)リソース範囲(range)(i.e., Control Channel Elements (CCE) locations、CCE resources)内で、自身宛のDCIを包含するPDCCH(以下、PDCCH/DCI)を検出すべく、各PDCCH候補(PDCCH candidate)をデコードするよう試行しなければならない。具体的には、UEは、全ての可能性のある(all possible)PDCCH位置(locations)、PDCCHフォーマット(formats)及びDCIフォーマット(formats)をチェックする必要がある。このような動作は、ブラインド・デコーディングと呼ばれる。
【0004】
PDCCH/DCIが送信される可能性がある位置(locations)は、PDCCHフォーマット(e.g., PDCCH送信のためにアグリゲートされるCCEsの数(i.e. aggregation level))に依存する。PDCCH/DCIが送信される可能性がある各位置はPDCCH candidateと呼ばれる。UEがモニターするべきPDCCH candidatesのセットはPDCCH search spaces又は単にsearch spacesと呼ばれる。1つのsearch spaceは、あるPDCCHフォーマットのPDCCH candidatesのセットである。UE-specific search space(USS)及びCommon Search Space(CSS)と呼ばれる2タイプのサーチスペースがある。UE-specific search spaceは、個別(dedicated)シグナリングメッセージ(e.g., Radio Resource Control (RRC)メッセージ)を介して、各UEに個々に(individually)設定される。したがって、UEは、UE-specific search spaceについての情報を得るためにRRCコネクション確立を完了する必要がある。一方、全てのUEsは、Common Search Spaceの範囲(the extent or range)を知っている。各UE(every UE)は、予め定義されたルール、全てのUE(every UE)が受信可能な情報(i.e., Master Information Block(MIB))、又はUE個別シグナリングメッセージによって、ブラインド・デコーディングを試行する必要があるCommon Search Spaceを知る。Common Search Spaceは、例えば、システム情報、ページング、及びrandom access channel (RACH) responseをブロードキャストするために使用される。
【0005】
UEは、通信状態において、継続的に多くのブラインド・デコーディング試行(attempts)を行う必要があり、これにより多くの電力を消費することが知られている。通常この消費電力のほとんどが、自身宛ではないPDCCHのデコードに費やされている。この問題に対処するため、PDCCH monitoring及びブラインド・デコーディングを減らすことによる電力節約(power saving)スキームについての提案がなされている(非特許文献1-7を参照)。提案されたスキームは、これらに限られないが例えば、Triggering of PDCCH monitoring、PDCCH skipping、Multiple CORESET/search space configurations、及びUE assistance information/feedback for the power saving schemesを含む。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】MediaTek Inc., “Adaptation Designs for NR UE Power Saving”, R1-1900192, 3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901, Taipei, Taiwan, 21st-25th January, 2019
【非特許文献2】OPPO, “UE Adaptation to the Traffic and UE Power Consumption”, R1-1900305, 3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901, Taipei, Taiwan, 21st-25th January, 2019
【非特許文献3】CMCC, “Discussion on UE power saving schemes with adaption to UE traffic”, R1-1900421, 3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901, Taipei, Taiwan, 21st-25th January, 2019
【非特許文献4】InterDigital, Inc., “On Power Saving Techniques”, R1-1900813, 3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901, Taipei, Taiwan, 21st-25th January, 2019
【非特許文献5】Qualcomm Incorporated, “UE Adaptation to the Traffic and UE Power Consumption Characteristics”, R1-1900911, 3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901, Taipei, Taiwan, 21st-25th January, 2019
【非特許文献6】Samsung, “On UE adaptation Schemes”, R1-1901087, 3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901, Taipei, Taiwan, 21st-25th January, 2019
【非特許文献7】3GPP TR 38.840 V0.1.0 (2018-11) “3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network;NR; Study on UE Power Saving (Release 16)”, November 2018
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在の3GPP(登録商標)仕様では、無線端末はRRCシグナリングメッセージを介してsearch spacesを(準静的に)設定された場合、UEは各設定されたsearch spaceにおいてPDCCH monitoringを試みる必要がある。言い換えると、UEに設定された各search spaceは、UEがここでPDCCH monitoringを試行できるようにするために当初に(initially)活性化(activated)される。したがって、例えば、上述の電力節約の提案では、無線端末は、特定のsearch spaceでのPDCCH monitoringのスキップ(又は特定のsearch spaceの非活性化(deactivation))を示すシグナリング(e.g., power saving signal又はgo-to-sleep signaling)を受信するまで、当該search spaceでのPDCCH monitoringを行う必要がある。しかしながら、PDCCH monitoringに要する電力消費を低減するためには、無線端末が受信しなくてもよいsearch spaceは速やかに非活性化(deactivated)されることが好ましい。
【0008】
本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、ダウンリンク制御情報の送信に使用される無線リソース範囲(e.g., search space、control resource set (CORSET)、CCEs、又はresource element groups (REGs))又はそこでの無線端末の受信動作を速やかに非活性化することに寄与する装置、方法、及びプログラムを提供することである。なお、この目的は、本明細書に開示される複数の実施形態が達成しようとする複数の目的の1つに過ぎないことに留意されるべきである。その他の目的又は課題と新規な特徴は、本明細書の記述又は添付図面から明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様では、無線端末は、少なくとも1つのメモリ、及び前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサを含む。前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信するよう構成される。前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含する。前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む。
【0010】
第2の態様では、基地局は、少なくとも1つのメモリ、及び前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサを含む。前記少なくとも1つのプロセッサは、無線端末のために前記基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して前記無線端末に送信するよう構成される。前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含する。前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む。
【0011】
第3の態様では、無線端末のための方法は、前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信することを含む。前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含する。前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む。
【0012】
第4の態様では、基地局のための方法は、無線端末のために前記基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して前記無線端末に送信することを含む。前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含する。前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む。
【0013】
第5の態様では、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、上述の第3又は第4の態様に係る方法をコンピュータに行わせるための命令群(ソフトウェアコード)を含む。
【発明の効果】
【0014】
上述の態様によれば、ダウンリンク制御情報の送信に使用される無線リソース範囲(e.g., search space、control resource set (CORSET)、CCEs、又はresource element groups (REGs))又はそこでの無線端末の受信動作を速やかに非活性化することに寄与することに寄与する装置、方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係る無線通信ネットワークの構成例を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る基地局及び無線端末の動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図3】第1の実施形態に係る基地局の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】第1の実施形態に係る無線端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】RRCシグナリングメッセージで送信されるSearch Space情報要素のフォーマットの一例を示す図である。
【
図6A】サーチスペースの活性化/非活性化のためのMedium Access Control (MAC) Control Element (CE)のフォーマット一例を示す図である。
【
図6B】サーチスペースの活性化/非活性化のためのMAC CEのフォーマット一例を示す図である。
【
図6C】サーチスペースの活性化/非活性化のためのMAC CEのフォーマット一例を示す図である。
【
図7】幾つかの実施形態に係る基地局の構成例を示すブロック図である。
【
図8】幾つかの実施形態に係る無線端末の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0017】
以下に説明される複数の実施形態は、独立に実施されることもできるし、適宜組み合わせて実施されることもできる。これら複数の実施形態は、互いに異なる新規な特徴を有している。したがって、これら複数の実施形態は、互いに異なる目的又は課題を解決することに寄与し、互いに異なる効果を奏することに寄与する。
【0018】
以下に示される複数の実施形態は、3GPP第5世代移動通信システム(5G system)を主な対象として説明される。しかしながら、これらの実施形態は、例えばLTE system又はLTE-Advanced systemのような他の無線通信システムに適用されてもよい。
【0019】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態を含む幾つかの実施形態に係る無線通信ネットワークの構成例を示している。
図1の例では、無線通信ネットワークは、基地局(i.e., gNB)1及び無線端末(i.e., UE)2を含む。gNB1は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network(RAN))(i.e., NG-RAN)に配置される。gNB1は、cloud RAN(C-RAN)配置(deployment)におけるgNB Central Unit(gNB-CU)及び1又は複数のgNB Distributed Unit(gNB-DU)を含んでもよい。
【0020】
UE2は、エアインタフェース101を介してgNB1に接続される。UE2は、キャリアグリゲーション(carrier aggregation(CA))を行ってもよい。具体的には、UE2は、gNB1により提供される複数のサービングセルに同時に接続してもよい。複数のサービングセルは、プライマリセル(PCell)及び1又はそれ以上のセカンダリセル(SCells)を含む。UE2は、PCell及び1又はそれ以上のSCellsの間のCAを用いてgNB1と通信する。その際、gNB1は、UE2がセル間でPDCCH monitoringを同期できるようsearch spaceの設定及びこれらの活性化/非活性化を行ってもよい。すなわち、これに限定されないが一例では、UE2は同じ時間(期間)において複数のセルでPDCCH monitoringを行ってもよい。また、UE2は1つのセルで複数のセル向けのPDCCHをモニターしてもよく、これに限定されないが、一例では、UE2は同じ時間(期間)において、同一のsearch spaceで複数セルのPDCCH monitoringを行ってもよい(cross carrier scheduling)。
【0021】
さらに、UE2は、デュアルコネクティビティ(Dual Connectivity)のために複数の基地局(i.e., Master gNB(MgNB)及びSecondary gNB(SgNB))に同時に接続されてもよい。この場合、
図1のgNB1は、MgNBであってもよいし、SgNBであってもよい。MgNBとして動作するgNB1は、PCell及び1又はそれ以上のSCellsを含むMaster Cell Group(MCG)をUE2に提供する。一方、SgNBとして動作するgNB1は、Primary SCG Cell(PSCell)及び1又はそれ以上のSCellsを含むSecondary Cell Group(SCG)をUE2に提供する。MCGのPCell及びSCGのPSCellは、Special Cell(SpCell)とも呼ばれる。例えばcell group の間(e.g., MCG及びSCGの間)の同期が取れている場合、MgNB及びSgNBは、MCG及びSCGのsearch spacesの設定及び状態(i.e., 活性化又は非活性化)を互いに共有してもよい。そして、MgNB及びSgNBは、UE2がcell group間でPDCCH monitoringを同期できるようsearch spaceの設定及びこれらの活性化/非活性化を行ってもよい。すなわち、これに限定されないが一例では、UE2は同じ時間(期間)において複数のcell groupの複数セルでPDCCH monitoringを行ってもよい。
【0022】
DCは、Multi-Radio Dual Connectivity (MR-DC)であってもよい。MR-DCは、Evolved Universal Mobile Telecommunications System (UMTS) Terrestrial Radio Access (E-UTRA)-NR Dual Connectivity (EN-DC)、NR-E-UTRA DC(NE-DC)、NG-RAN EN-DC(NGEN-DC)、及びNR-NR DC(NR DC)を含む。これらの場合、
図1のgNB1は、LTE eNB であってもよく、5Gコアネットワーク(5GC)に接続可能なLTE eNB(Next generation (ng)-eNB)であってもよい。
【0023】
図2は、本実施形態に係るgNB1及びUE2の動作の一例である処理200を示すシーケンス図である。ステップ201では、gNB1は、個別シグナリングメッセージをUE2に送信する。個別シグナリングメッセージは、UE2に個別に(specifically又はdedicatedly)送信される。5G systemの場合、UE個別シグナリングメッセージは、例えばRRCメッセージである。
【0024】
ステップ201のRRCメッセージは、UE2のためにgNB1により設定(configured)(つまり追加(added)又は修正(modified))されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素(Information Element(IE))を包含する。当該リストは、1又はそれ以上のcommon search spacesを含んでもよいし、1又はそれ以上のUE-specific search spacesを含んでもよい。当該第1の情報要素は、当該リストに含まれる各サーチスペースにおいてDCIを包含するPDCCH(i.e., PDCCH/DCI)をモニターするためにUE2に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含する。
【0025】
当該第2の情報要素は、例えば、各サーチスペースの識別子を示してもよい。第2の情報要素は、各サーチスペースのリソース位置を示す情報要素、各サーチスペースのタイプを示す情報要素、各サーチスペースでモニターされるべきダウンリンク制御情報のタイプを示す情報要素、及び各サーチスペースの周期性(periodicity)を示す情報要素、のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0026】
さらにまた、当該第2の情報要素は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化(deactivated)されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む。これに代えて、第3の情報要素は、該第2の情報要素とは独立に、第1の情報要素に含まれてもよい。
【0027】
5G systemの場合、gNB1により設定されるサーチスペースのリストを示す第1の情報要素を送信するために使用されるRRCメッセージは、例えば、RRC Setupメッセージ、RRC Reconfigurationメッセージ、又はRRC Resumeメッセージである。RRC Setupメッセージは、RRCコネクションの確立の際に、シグナリング無線ベアラ(i.e., Signaling Radio Bearer 1(SRB1))を確立するために送信される。RRC Reconfigurationメッセージは、既に確立されたRRC connectionを修正(modify)するようUE2に指示するために送信される。RRC Resumeメッセージは、サスペンドされたRRCコネクションを再開(resume)するために送信される。
【0028】
5G systemの場合、サーチスペース(search spaces)のリストを示す上述の第1の情報要素(Information Element(IE))は、1つのダウンリンクBandwidth Part(BWP)内に設定される複数のサーチスペースに関係してもよい。一方、各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素及びこれに含まれる第3の情報要素は、ダウンリンクBWP内に設定される各サーチスペースに関係してもよい。
【0029】
より具体的には、RRC Setupメッセージ及びRRC ResumeメッセージはMCGの設定(i.e., masterCellGroup IE)を含んでもよい。一方、RRC ReconfigurationメッセージはMCGの設定(i.e., masterCellGroup IE)、若しくはSCGの設定(i.e., masterCellGroup IE)、又はこれら両方を含んでもよい。MCG設定及びSCG設定の各々は各サービングセルの設定(i.e., ServingCellConfig IE)を含んでもよい。各サービングセルの設定はダウンリンクBWPに関する個別(つまりUE-specific)parametersの設定(i.e., BWP-DownlinkDedicated IE)を含んでもよい。ダウンリンクBWPに関する個別設定は、設定(configured)(つまり追加(added)又は修正(modified))されるサーチスペースのリスト(i.e., searchSpacesToAddModList IE)を包含するPDCCH設定(i.e., PDCCH-Config IE)を含んでもよい。当該サーチスペースのリストは、UE個別に(Specifically)に設定されるSearch Spacesのリストであり、各サーチスペースの設定(i.e., SearchSpace IE)を含む。現在の3GPP仕様では、ネットワークは、10 search spaces(UE-specific 及び common Search Spacesを含む)をセル毎(per cell)のBWP毎(per BWP)に設定できる。
【0030】
なお、SCellに関するサービングセル設定は、ダウンリンクBWPに関する共通(common)parametersの設定(i.e., BWP-DownlinkCommon IE)を含んでもよい。ダウンリンクBWPに関する共通設定は、common search spacesのリスト(i.e., commonSearchSpaceList IE)を包含するPDCCH共通設定(i.e., PDCCH-ConfigCommon IE)を含んでもよい。当該common search spacesのリストは、追加(additional)common search spacesのリストであり、各追加common search spaceの設定(i.e., SearchSpace IE)を含む。
【0031】
ステップ201のRRCメッセージに包含される第3の情報要素は、各サーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要があるか否かをサーチスペース毎に判断することをUE2に促し(cause)てもよい。言い換えると、UE2は、第3の情報要素に基づいて、各サーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要があるか否かをサーチスペース毎に判断してもよい。UE2は、非活性化状態のサーチスペースにおいてPDCCH/DCI受信のためのブラインドデコーディングを行わなくてもよい。一方、UE2は、活性化状態のサーチスペースにおいてPDCCH/DCI受信のためのブラインドデコーディングを行う必要がある。
【0032】
具体的には、第3の情報要素は、これが非活性化を示す場合に、これに関連付けられたサーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要がないと判断することをUE2に促してもよい。一方、第3の情報要素は、これが非活性化を示さない場合に、これに関連付けられたサーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要があると判断することをUE2に促してもよい。これにより、UE2は、第3の情報要素が非活性化を示す場合に、当該情報要素に関連付けられたサーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要がないと判断してもよい。一方、UE2は、第3の情報要素が非活性化を示さない場合に、これに関連付けられたサーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要があると判断してもよい。
【0033】
より具体的には、第3の情報要素は、これが非活性化を示す場合に、これに関連付けられたサーチスペースがモニターされなくてもよいことをUE2の物理レイヤに知らせることをUE2のRRCレイヤに促してもよい。これにより、UE2のRRCレイヤは、第3の情報要素が非活性化を示す場合に、当該情報要素に関連付けられたサーチスペースがモニターされなくてもよいことをUE2の物理レイヤに知らせてもよい。言い換えると、UE2のRRCレイヤは、第3の情報要素が非活性化を示す場合に、当該情報要素に関連付けられたサーチスペースをモニターしないようにUE2の物理レイヤを設定してもよい。
【0034】
図3は、本実施形態に係るgNB1の動作の一例を示すフローチャートである。ステップ301では、gNB1は、UE2に設定されるサーチスペースのリストを作成する。当該リストは、各サーチスペースが当初は非活性化されるかをサーチスペース毎に示す。ステップ302では、gNB1は、当該サーチスペースのリストをRRCメッセージを介してUE2に送信する。
【0035】
図4は、本実施形態に係るUE2の動作の一例を示すフローチャートである。ステップ401では、UE2に設定されるサーチスペースのリストをRRCメッセージを介してgNB1から受信する。ステップ402では、UE2は、設定される各サーチスペースがPDCCH/DCIを受信するためにモニターされる必要があるか否かをサーチスペース毎に判断する。
【0036】
図5は、RRCシグナリングメッセージで送信されるSearch Space IEのフォーマットの一例を示している。
図5の例では、Search Space IEは、“toMonitor”IE(505)を含む。toMonitor IE(505)は、当該Search Space IEに関連付けられた(当該Search Space IEにより設定される)サーチスペースが当初は非活性化状態であることを示す。gNB1は、当該サーチスペースを当初は非活性化する場合に、toMonitor IE(505)をSearch Space IEに含める。UE2は、Search Space IE がtoMonitor IE(505)を含むなら、当該Search Space IEに関連付けられたサーチスペースが当初は非活性化状態であると判断してもよい。一方、UE2は、Search Space IE がtoMonitor IE(505)を含まないなら、当該Search Space IEに関連付けられたサーチスペースが当初は活性化されると判断してもよい。
【0037】
これとは反対に、gNB1は、当該サーチスペースを当初は活性化する場合に、toMonitor IE(505)をSearch Space IEに含めてもよい。この場合、UE2は、Search Space IE がtoMonitor IE(505)を含まないなら、当該Search Space IEに関連付けられたサーチスペースが当初は非活性化状態であると判断してもよい。
【0038】
これに代えて、Search Space IEは、サーチスペースの初期状態がActivated又はdeactivatedのいずれであるかを明示してもよい。
【0039】
図5に示されているように、Search Space IEは、searchSpaceId IE(501)、controlResourceSetId IE(502)、monitoringSlotPeriodicityAndOffset IE(503)、及びsearchSpaceType IE(504)等の他の情報要素を含んでもよい。searchSpaceId IE(501)は、このSearch Space IEによって設定されるサーチスペースの識別子を示す。controlResourceSetId IE(502)は、このSearch Space IEによって設定されるサーチスペースのために適用されるControl Resource Set(CORESET)の識別子を示す。CORESETは、PDCCH/DCIを運ぶために使用される物理リソース(physical resources)のセット及びパラメータ(parameters)のセットである。monitoringSlotPeriodicityAndOffset IE(503)は、PDCCH Monitoringが行われるスロット(slots)を周期性(periodicity)及びオフセット(offset)により示す。searchSpaceType IE(504)は、このSearch Space IEによって設定されるサーチスペースがcommon search space又はUE specific search spaceのいずれであるかを示し、当該サーチスペースでモニターされるDCI formatsを示す。
【0040】
一例では、gNB1は、UE2のために設定される1またはそれ以上のUE-specific search spacesをすべて非活性化に設定してもよい。この場合、UE2はPDCCH/DCI受信をcommon search spaceにて行ってもよい。
【0041】
本実施形態によれば、gNB1は、複数のサーチスペースを追加又は修正するためのサーチスペース設定(i.e., PDCCH/DCIをモニターするためにUE2に必要な設定)とともに、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化(deactivated)されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す情報要素(i.e.,上述の第3の情報要素)を、UE2に送信する。これにより、UE2は、当該情報要素に基づいて、設定される(つまり追加又は修正される)サーチスペースが当初から非活性化されると考える(consider)ことができる。言い換えると、UE2は、当該情報要素に基づいて、当該サーチスペースを活性化せずに、速やかに非活性化状態とすることができ、当該サーチスペースでの受信動作(e.g., PDCCH/DCI受信のためのブラインドデコーディング)を速やかに非活性化できる。したがって、UE2は、新たに設定(i.e., 追加又は修正)されたサーチスペースにおいて当初からPDCCH/DCI受信のためのブラインドデコーディング行わないように動作することができる。
【0042】
<第2の実施形態>
本実施形態は、第1の実施形態の変形例を説明する。本実施形態に係る無線通信ネットワークの構成例は
図1に示されたそれと同様である。
【0043】
gNB1は、当初から非活性化状態とされたサーチスペースを、必要に応じて、任意の時点で(at a given time)、活性化してもよい。
【0044】
さらに、gNB1は、UE2がPDCCH/DCIをモニターする頻度(又は周期)を調整するために1又はそれ以上のサーチスペースの活性化及び非活性化を動的に変更してもよい。
【0045】
例えば、gNB1は、UE2へのスケジューリング頻度(又は周期)の増加を検出した場合(言い換えると、スケジューリングqueueが短いことを検出した場合、またはスケジューリングqueueが短くなったことを検出した場合)、gNB1は、UE2に設定されたが非活性化状態であるサーチスペースを活性化してもよい。すなわち、gNB1は、サーチスペースの活性化を示す指示(e.g., Layer-1シグナリング又はLayer-2シグナリング)をUE2に送信してもよい。
【0046】
さらに又はこれに代えて、PDCCH/DCIをモニターする頻度(又は周期)の増加を示す明示的又は暗示的な要求をUE2から受信した場合に、gNB1は、当該UE2に設定されたが非活性化状態である1又はそれ以上のサーチスペースを活性化してもよい。UE2からgNB1への当該要求は、RRCレイヤのシグナリングであってもよいし、MACレイヤ(Layer-2)のシグナリングであってもよいし、物理レイヤ(Layer-1)のシグナリングであってもよい。
【0047】
一例では、当該要求は、物理レイヤシグナリング、例えばスケジューリング・リクエスト又はこれに類似したUplink Control Information(UCI)であってもよい。他の例では、当該要求は、RRCレイヤのUEアシスタンス情報メッセージに包含される情報要素(e.g., UEAssistanceInformation IE)に含まれてもよい。より具体的には、当該要求は、UEAssistanceInformation IEに含まれるdelayBudgetReport IEであってもよい。delayBudgetReport IEは、connected mode discontinuous reception (DRX)に関するUEの好み(preference)をUEがgNBに知らせるために使用される。あるいは、当該要求は、PDCCH/DCIをモニターする頻度(又は周期)を示すために新たに定義された情報要素であってもよい。当該新たな情報要素は、例えば、PrefPdcchPeriodReport IEと呼ばれてもよく、UEが希望するモニタリング周期(e.g., 0 ms、2 ms、4 ms、5ms、8 ms、10 ms、20 ms、又は40msなど)を示すENUMERATED型変数であってもよい。
【0048】
これとは反対に、例えば、gNB1は、UE2へのスケジューリング頻度(又は周期)の低下を検出した場合(言い換えると、スケジューリングqueueが長いことを検出した場合、またはスケジューリングqueueが長くなったことを検出した場合)、gNB1は、当該UE2の活性化状態である1又はそれ以上のサーチスペースを非活性化してもよい。すなわち、gNB1は、サーチスペースの非活性化を示す指示(e.g., Layer-1シグナリング又はLayer-2シグナリング)をUE2に送信してもよい。
【0049】
さらに又はこれに代えて、PDCCH/DCIをモニターする頻度(又は周期)の低下を示す明示的又は暗示的な要求をUE2から受信した場合に、gNB1は、当該UE2の活性化状態である1又はそれ以上のサーチスペースを非活性化してもよい。PDCCH/DCIをモニターする頻度(又は周期)の増加に関して述べたのと同様に、UE2からgNB1への当該要求は、RRCレイヤのシグナリングであってもよいし、MACレイヤ(Layer-2)のシグナリングであってもよいし、物理レイヤ(Layer-1)のシグナリングであってもよい。
【0050】
gNB1は、Radio Network Temporary Identifier(RNTI)に基づき、UE2のサーチスペースの活性化/非活性化を変更してもよい。具体的には、gNB1は、RNTIからUE2のサービス種別を判断し、当該サービス種別に応じてサーチスペースの活性化/非活性化を変更してもよい。
【0051】
CAのケースでは、gNB1は、サーチスペースの活性化(または非活性化)のためのシグナリングを、例えばMACレイヤ(Layer-2)のシグナリングによって、当該サーチスペースが設定されたサービングセルとは別のサービングセルにおいてUE2に送信してもよい。
【0052】
gNB1は、サーチスペースを活性化(又は非活性化)するために、RRCレイヤではなく、下位レイヤ(e.g., Physical(PHY)レイヤ又はMedium Access Control(MAC)レイヤ)のシグナリングを用いてもよい。より具体的には、サーチスペースの活性化(または非活性化)は、物理レイヤ(Layer-1)のシグナリング、例えば、いずれかのサーチスペース(e.g., common search space #0)で送信されるPDCCH/DCIによって行われてもよい。これに代えて、サーチスペースの活性化(または非活性化)は、MACレイヤ(Layer-2)のシグナリング、例えばMAC Control Element(CE)によって行われてもよい。
【0053】
図6A、
図6B、及び
図6Cは、サーチスペースの活性化/非活性化のために使用されるMAC CE(e.g., Search Space Activation/Deactivation MAC CE)のフォーマットの例を示している。
【0054】
図6Aの例では、MAC CE610の第1オクテットはServing Cell IDフォールド及びBWP IDフォールドを示す。Serving Cell IDフォールドは、当該MAC CEが適用されるサービングセルの識別子を示す。BWP IDフォールドは、当該MAC CEが適用されるダウンリンクBWPの識別子を示す。符号“R”は、予備(reserved)ビットを意味する。MAC CE610の第2及び第3オクテット内のSSiフィールド(i.e., SS0からSS15)は、Search Space ID iを持つサーチスペースのactivation状態を示す。例えば、Search Space ID iを持つサーチスペースがdeactivatedされることを示すために、SSiフィールドは“0”をセットされてもよい。一方、Search Space ID iを持つサーチスペースがactivatedされることを示すために、SSiフィールドは“1”をセットされてもよい。
【0055】
なお、Search Space ID 0を持つサーチスペース(search space #0)は、Physical Broadcast Channel(PBCH)で送信されるMaster Information Block(MIB)を介して設定されるinitial ダウンリンク BWP のcommon search spaceに関連付けられる。search space #0は常にactivatedされる、あるいはSCellに設定されないから、UE2は
図6AのSS0フィールドを無視してもよい。あるいは、
図6B及び
図6Cに示されたMAC CE620及びMAC CE630例のように、Search Space Activation/Deactivation MAC CE はSS0フィールドを含まなくてもよい。
【0056】
<第3の実施形態>
上述の実施形態において、gNB1は、UE2に設定されるサーチスペースのリストを包含するRRCメッセージを、他の基地局(e.g., gNB又はeNB)を介してUE2に送信してもよい。具体的には、gNB1は、他の基地局からgNB1へのUE2のハンドオーバの際に、当該他の基地局を介してUE2にRRCメッセージを送信してもよい。さらに又はこれに代えて、gNB1がDCのセカンダリノード(i.e., SgNB)として動作する場合、gNB1は、マスターノード(e.g., MgNB又はMeNB)として動作する他の基地局を介してUE2にRRCメッセージを送信してもよい。
【0057】
<第4の実施形態>
上述の実施形態では、gNB1及びUE2は以下のように構成されてもよい。
図7は、上述の実施形態に係るgNB1の構成例を示すブロック図である。
図7を参照すると、gNB1は、Radio Frequencyトランシーバ701、ネットワークインターフェース703、プロセッサ704、及びメモリ705を含む。RFトランシーバ701は、UE2を含むUEsと通信するためにアナログRF信号処理を行う。RFトランシーバ701は、複数のトランシーバを含んでもよい。RFトランシーバ701は、アンテナアレイ702及びプロセッサ704と結合される。RFトランシーバ701は、変調シンボルデータをプロセッサ704から受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナアレイ702に供給する。また、RFトランシーバ701は、アンテナアレイ702によって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをプロセッサ704に供給する。RFトランシーバ701は、ビームフォーミングのためのアナログビームフォーマ回路を含んでもよい。アナログビームフォーマ回路は、例えば複数の移相器及び複数の電力増幅器を含む。
【0058】
ネットワークインターフェース703は、ネットワークノード(e.g., 5G Coreの制御ノード及び転送ノード)と通信するために使用される。ネットワークインターフェース703は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0059】
プロセッサ704は、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理(データプレーン処理)とコントロールプレーン処理を行う。プロセッサ704は、複数のプロセッサを含んでもよい。例えば、プロセッサ704は、デジタルベースバンド信号処理を行うモデム・プロセッサ(e.g., Digital Signal Processor(DSP))とコントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサ(e.g., Central Processing Unit(CPU)又はMicro Processing Unit(MPU))を含んでもよい。
【0060】
例えば、プロセッサ704によるデジタルベースバンド信号処理は、Service Data Adaptation Protocol(SDAP)レイヤ、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤ、Radio Link Control(RLC)レイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤの信号処理を含んでもよい。また、プロセッサ704によるコントロールプレーン処理は、Non-Access Stratum(NAS)messages、RRC messages、MAC CEs、及びDCIsの処理を含んでもよい。
【0061】
プロセッサ704は、ビームフォーミングのためのデジタルビームフォーマ・モジュールを含んでもよい。デジタルビームフォーマ・モジュールは、Multiple Input Multiple Output(MIMO)エンコーダ及びプリコーダを含んでもよい。
【0062】
メモリ705は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。揮発性メモリは、例えば、Static Random Access Memory(SRAM)若しくはDynamic RAM(DRAM)又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、マスクRead Only Memory(MROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。メモリ705は、プロセッサ704から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ704は、ネットワークインターフェース703又は図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ705にアクセスしてもよい。
【0063】
メモリ705は、上述の複数の実施形態で説明されたgNB1による処理を行うための命令群およびデータを含む1又はそれ以上のソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)706を格納してもよい。いくつかの実装において、プロセッサ704は、当該ソフトウェアモジュール706をメモリ705から読み出して実行することで、上述の実施形態で説明されたgNB1の処理を行うよう構成されてもよい。
【0064】
なお、gNB1がgNB-CUである場合、gNB1は、RFトランシーバ701(及びアンテナアレイ702)を含まなくてもよい。
【0065】
図8は、UE2の構成例を示すブロック図である。Radio Frequency(RF)トランシーバ801は、gNB1と通信するためにアナログRF信号処理を行う。RFトランシーバ801は、複数のトランシーバを含んでもよい。RFトランシーバ801により行われるアナログRF信号処理は、周波数アップコンバージョン、周波数ダウンコンバージョン、及び増幅を含む。RFトランシーバ801は、アンテナアレイ802及びベースバンドプロセッサ803と結合される。RFトランシーバ801は、変調シンボルデータ(又はOFDMシンボルデータ)をベースバンドプロセッサ803から受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナアレイ802に供給する。また、RFトランシーバ801は、アンテナアレイ802によって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをベースバンドプロセッサ803に供給する。RFトランシーバ801は、ビームフォーミングのためのアナログビームフォーマ回路を含んでもよい。アナログビームフォーマ回路は、例えば複数の移相器及び複数の電力増幅器を含む。
【0066】
ベースバンドプロセッサ803は、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理(データプレーン処理)とコントロールプレーン処理を行う。デジタルベースバンド信号処理は、(a) データ圧縮/復元、(b) データのセグメンテーション/コンカテネーション、(c) 伝送フォーマット(伝送フレーム)の生成/分解、(d) 伝送路符号化/復号化、(e) 変調(シンボルマッピング)/復調、及び(f) Inverse Fast Fourier Transform(IFFT)によるOFDMシンボルデータ(ベースバンドOFDM信号)の生成などを含む。一方、コントロールプレーン処理は、レイヤ1(e.g., 送信電力制御)、レイヤ2(e.g., 無線リソース管理、及びhybrid automatic repeat request(HARQ)処理)、及びレイヤ3(e.g., アタッチ、モビリティ、及び通話管理に関するシグナリング)の通信管理を含む。
【0067】
例えば、ベースバンドプロセッサ803によるデジタルベースバンド信号処理は、Service Data Adaptation Protocol(SDAP)レイヤ、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤ、Radio Link Control(RLC)レイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤの信号処理を含んでもよい。また、ベースバンドプロセッサ803によるコントロールプレーン処理は、NAS messages、RRC messages、MAC CEs、及びDCIsの処理を含んでもよい。
【0068】
ベースバンドプロセッサ803は、ビームフォーミングのためのMIMOエンコーディング及びプリコーディングを行ってもよい。
【0069】
ベースバンドプロセッサ803は、デジタルベースバンド信号処理を行うモデム・プロセッサ(e.g., DSP)とコントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサ(e.g., CPU又はMPU)を含んでもよい。この場合、コントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサは、後述するアプリケーションプロセッサ804と共通化されてもよい。
【0070】
アプリケーションプロセッサ804は、CPU、MPU、マイクロプロセッサ、又はプロセッサコアとも呼ばれる。アプリケーションプロセッサ804は、複数のプロセッサ(複数のプロセッサコア)を含んでもよい。アプリケーションプロセッサ804は、メモリ806又は図示されていないメモリから読み出されたシステムソフトウェアプログラム(Operating System(OS))及び様々なアプリケーションプログラム(例えば、通話アプリケーション、WEBブラウザ、メーラ、カメラ操作アプリケーション、音楽再生アプリケーション)を実行することによって、UE2の各種機能を実現する。
【0071】
幾つかの実装において、
図8に破線(805)で示されているように、ベースバンドプロセッサ803及びアプリケーションプロセッサ804は、1つのチップ上に集積されてもよい。言い換えると、ベースバンドプロセッサ803及びアプリケーションプロセッサ804は、1つのSystem on Chip(SoC)デバイス805として実装されてもよい。SoCデバイスは、システムLarge Scale Integration(LSI)またはチップセットと呼ばれることもある。
【0072】
メモリ806は、揮発性メモリ若しくは不揮発性メモリ又はこれらの組合せである。メモリ806は、物理的に独立した複数のメモリデバイスを含んでもよい。揮発性メモリは、例えば、SRAM若しくはDRAM又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、MROM、EEPROM、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。例えば、メモリ806は、ベースバンドプロセッサ803、アプリケーションプロセッサ804、及びSoC805からアクセス可能な外部メモリデバイスを含んでもよい。メモリ806は、ベースバンドプロセッサ803内、アプリケーションプロセッサ804内、又はSoC805内に集積された内蔵メモリデバイスを含んでもよい。さらに、メモリ806は、Universal Integrated Circuit Card(UICC)内のメモリを含んでもよい。
【0073】
メモリ806は、上述の複数の実施形態で説明されたUE2による処理を行うための命令群およびデータを含む1又はそれ以上のソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)807を格納してもよい。幾つかの実装において、ベースバンドプロセッサ803又はアプリケーションプロセッサ804は、当該ソフトウェアモジュール807をメモリ806から読み出して実行することで、上述の実施形態で図面を用いて説明されたUE2の処理を行うよう構成されてもよい。
【0074】
なお、上述の実施形態で説明されたUE2によって行われるコントロールプレーン処理及び動作は、RFトランシーバ801及びアンテナアレイ802を除く他の要素、すなわちベースバンドプロセッサ803及びアプリケーションプロセッサ804の少なくとも一方とソフトウェアモジュール807を格納したメモリ806とによって実現されることができる。
【0075】
図7及び
図8を用いて説明したように、上述の実施形態に係るgNB1及びUE2が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。このプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、Compact Disc Read Only Memory(CD-ROM)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、Programmable ROM(PROM)、Erasable PROM(EPROM)、フラッシュROM、Random Access Memory(RAM))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0076】
<その他の実施形態>
上述の実施形態は、各々独立に実施されてもよいし、実施形態全体又はその一部が適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0077】
上述実施形態において、SCellに関するサービングセル設定は、UE2が常にモニターすべきUE-specific search spaceを示す情報(e.g., フラグ)を含んでもよい。SCellのダウンリンクBWPにcommon search spaceが設定されない場合、UE2は該フラグにより示されたUE-specific search spaceをモニターすることで、PDCCH/DCIを受信することができる。このようなUE-specific search spaceは、デフォルト・サーチスペースと呼ばれてもよい。
【0078】
本明細書における無線端末(User Equipment(UE))は、無線インタフェースを介して、ネットワークに接続されたエンティティである。本明細書の無線端末(UE)は、専用の通信装置に限定されるものではなく、本明細書中に記載された無線端末(UE)の通信機能を有する次のような任意の機器であってもよい。
【0079】
「(3GPPで使われる単語としての)ユーザー端末(User Equipment(UE))」、「移動局(mobile station)」、「移動端末(mobile terminal)」、「モバイルデバイス(mobile device)」、及び「無線端末(wireless device)」との用語は、一般的に互いに同義であることが意図されている。UEは、ターミナル、携帯電話、スマートフォン、タブレット、セルラIoT端末、IoTデバイス、などのスタンドアローン移動局であってもよい。「UE」及び「無線端末」との用語は、長期間にわたって静止している装置も包含する。
【0080】
UEは、例えば、生産設備・製造設備および/またはエネルギー関連機械(一例として、ボイラー、機関、タービン、ソーラーパネル、風力発電機、水力発電機、火力発電機、原子力発電機、蓄電池、原子力システム、原子力関連機器、重電機器、真空ポンプなどを含むポンプ、圧縮機、ファン、送風機、油圧機器、空気圧機器、金属加工機械、マニピュレータ、ロボット、ロボット応用システム、工具、金型、ロール、搬送装置、昇降装置、貨物取扱装置、繊維機械、縫製機械、印刷機、印刷関連機械、紙工機械、化学機械、鉱山機械、鉱山関連機械、建設機械、建設関連機械、農業用機械および/または器具、林業用機械および/または器具、漁業用機械および/または器具、安全および/または環境保全器具、トラクター、軸受、精密ベアリング、チェーン、歯車(ギアー)、動力伝動装置、潤滑装置、弁、管継手、および/または上記で述べた任意の機器又は機械のアプリケーションシステムなど)であってもよい。
【0081】
UEは、例えば、輸送用装置(一例として、車両、自動車、二輪自動車、自転車、列車、バス、リヤカー、人力車、船舶(ship and other watercraft)、飛行機、ロケット、人工衛星、ドローン、気球など)であってもよい。
【0082】
UEは、例えば、情報通信用装置(一例として、電子計算機及び関連装置、通信装置及び関連装置、電子部品など)であってもよい。
【0083】
UEは、例えば、冷凍機、冷凍機応用製品および装置、商業およびサービス用機器、自動販売機、自動サービス機、事務用機械及び装置、民生用電気・電子機械器具(一例として音声機器、スピーカー、ラジオ、映像機器、テレビ、オーブンレンジ、炊飯器、コーヒーメーカー、食洗機、洗濯機、乾燥機、扇風機、換気扇及び関連製品、掃除機など)であってもよい。
【0084】
UEは、例えば、電子応用システムまたは電子応用装置(一例として、X線装置、粒子加速装置、放射性物質応用装置、音波応用装置、電磁応用装置、電力応用装置など)であってもよい。
【0085】
UEは、例えば、電球、照明、計量機、分析機器、試験機及び計測機械(一例として、煙報知器、対人警報センサ、動きセンサ、無線タグなど)、時計(watchまたはclock)、理化学機械、光学機械、医療用機器および/または医療用システム、武器、利器工匠具、または手道具であってもよい。
【0086】
UEは、例えば、無線通信機能を備えたパーソナルデジタルアシスタントまたは装置(一例として、無線カードや無線モジュールなどを取り付けられる、もしくは挿入するよう構成された電子装置(例えば、パーソナルコンピュータや電子計測器など))であってもよい。
【0087】
UEは、例えば、有線や無線通信技術を使用した「あらゆるモノのインターネット(IoT:Internet of Things)」において、以下のアプリケーション、サービス、ソリューションを提供する装置またはその一部であってもよい。IoTデバイス(もしくはモノ)は、デバイスが互いに、および他の通信デバイスとの間で、データ収集およびデータ交換することを可能にする適切な電子機器、ソフトウェア、センサ、ネットワーク接続、などを備える。IoTデバイスは、内部メモリの格納されたソフトウェア指令に従う自動化された機器であってもよい。IoTデバイスは、人間による監督または対応を必要とすることなく動作してもよい。IoTデバイスは、長期間にわたって備え付けられている装置および/または、長期間に渡って非活性状態(inactive)状態のままであってもよい。IoTデバイスは、据え置き型な装置の一部として実装され得る。IoTデバイスは、非据え置き型の装置(例えば車両など)に埋め込まれ得る、または監視される/追跡される動物や人に取り付けられ得る。IoT技術は、人間の入力による制御またはメモリに格納されるソフトウェア命令に関係なくデータを送受信する通信ネットワークに接続されることができる任意の通信デバイス上に実装されることができる。IoTデバイスは、機械型通信(Machine Type Communication、MTC)デバイス、またはマシンツーマシン(Machine to Machine、M2M)通信デバイス、Narrow Band-IoT (NB-IoT) UEと呼ばれることもある。
【0088】
UEは、1つまたは複数のIoTまたはMTCアプリケーションをサポートしてもよい。
【0089】
MTCアプリケーションのいくつかの例は、3GPP TS22.368 V13.2.0(2017-01-13) Annex B(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)に示されたリストに列挙されている。このリストは、網羅的ではなく、一例としてのMTCアプリケーションを示すものである。このリストでは、MTCアプリケーションのサービス範囲 (Service Area)は、セキュリティ (Security)、追跡及びトレース (Tracking & Tracing)、支払い (Payment)、健康 (Health)、リモートメンテナンス/制御 (Remote Maintenance/Control)、計量 (Metering)、及び民生機器 (Consumer Devices)を含む。
【0090】
セキュリティに関するMTCアプリケーションの例は、監視システム (Surveillance systems)、固定電話のバックアップ (Backup for landline)、物理アクセスの制御(例えば建物へのアクセス) (Control of physical access (e.g. to buildings))、及び車/運転手のセキュリティ (Car/driver security)を含む。
【0091】
追跡及びトレースに関するMTCアプリケーションの例は、フリート管理 (Fleet Management)、注文管理 (Order Management)、テレマティクス保険:走行に応じた課金 (Pay as you drive (PAYD))、資産追跡 (Asset Tracking)、ナビゲーション (Navigation)、交通情報 (Traffic information)、道路料金徴収 (Road tolling)、及び道路通行最適化/誘導 (Road traffic optimisation/steering)を含む。
【0092】
支払いに関するMTCアプリケーションの例は、販売時点情報管理 (Point of sales (POS))、自動販売機 (Vending machines)、及び遊戯機 (Gaming machines)を含む。
【0093】
健康に関するMTCアプリケーションの例は、生命徴候の監視 (Monitoring vital signs)、高齢者又は障害者支援 (Supporting the aged or handicapped)、ウェブアクセス遠隔医療 (Web Access Telemedicine points)、及びリモート診断 (Remote diagnostics)を含む。
【0094】
リモートメンテナンス/制御に関するMTCアプリケーションの例は、センサ (Sensors)、明かり (Lighting)、ポンプ (Pumps)、バルブ (Valves)、エレベータ制御 (Elevator control)、自動販売機制御 (Vending machine control)、及び車両診断 (Vehicle diagnostics)を含む。
【0095】
計量に関するMTCアプリケーションの例は、パワー (Power)、ガス (Gas)
水 (Water)、暖房 (Heating)、グリッド制御 (Grid control)、及び産業用メータリング (Industrial metering)を含む。
【0096】
民生機器に関するMTCアプリケーションの例は、デジタルフォトフレーム、デジタルカメラ、及び電子ブック (ebook)を含む。
【0097】
さらに、上述した実施形態は本件発明者により得られた技術思想の適用に関する例に過ぎない。すなわち、当該技術思想は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論である。
【0098】
例えば、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0099】
(付記1)
無線端末であって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信するよう構成され、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
無線端末。
【0100】
(付記2)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3の情報要素に基づいて、各サーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要があるか否かをサーチスペース毎に判断するよう構成される、
付記1に記載の無線端末。
【0101】
(付記3)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要がないと判断するよう構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3の情報要素が非活性化を示さない場合に、前記第3の情報要素に関連付けられた前記サーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要があると判断するよう構成される、
付記1又は2に記載の無線端末。
【0102】
(付記4)
前記少なくとも1つのプロセッサは、Radio Resource Control(RRC)レイヤ動作を行うよう構成され、
前記RRCレイヤ動作は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースがモニターされなくてもよいことを前記無線端末の物理レイヤに知らせることを含む、
付記1~3のいずれか1項に記載の無線端末。
【0103】
(付記5)
前記少なくとも1つのプロセッサは、Radio Resource Control(RRC)レイヤ動作を行うよう構成され、
前記RRCレイヤ動作は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースをモニターしないように前記無線端末の物理レイヤを設定することを含む、
付記1~3のいずれか1項に記載の無線端末。
【0104】
(付記6)
前記第2の情報要素は、各サーチスペースの識別子を示す情報要素を含む、
付記1~5のいずれか1項に記載の無線端末。
【0105】
(付記7)
前記第2の情報要素は、各サーチスペースのリソース位置を示す情報要素、各サーチスペースのタイプを示す情報要素、各サーチスペースでモニターされるべきダウンリンク制御情報のタイプを示す情報要素、及び各サーチスペースの周期性(periodicity)を示す情報要素、のうち少なくとも1つを含む、
付記1~6いずれか1項に記載の無線端末。
【0106】
(付記8)
前記第1の情報要素は、1つのダウンリンクBandwidth Part(BWP)の設定に関し、
前記第2及び第3の情報要素は、前記ダウンリンクBWP内に設定される各サーチスペースに関する、
付記1~7のいずれか1項に記載の無線端末。
【0107】
(付記9)
前記個別シグナリングメッセージは、Radio Resource Control(RRC)メッセージである、
付記1~8のいずれか1項に記載の無線端末。
【0108】
(付記10)
前記第1の情報要素は、searchSpacesToAddModList情報要素であり、
前記第2の情報要素は、前記searchSpacesToAddModList情報要素に包含されるSearchSpace情報要素であり、
前記第3の情報要素は、前記SearchSpace情報要素に包含される、
付記9に記載の無線端末。
【0109】
(付記11)
前記少なくとも1つのプロセッサは、他の基地局から前記基地局への前記無線端末のハンドオーバの際に、前記他の基地局を介して前記個別シグナリングメッセージを受信するよう構成される、
付記1~10のいずれか1項に記載の無線端末。
【0110】
(付記12)
基地局であって、
少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、無線端末のために前記基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して前記無線端末に送信するよう構成され、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
基地局。
【0111】
(付記13)
前記第3の情報要素は、各サーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要があるか否かをサーチスペース毎に判断することを前記無線端末に促す、
付記12に記載の基地局。
【0112】
(付記14)
前記第3の情報要素は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要がないと判断することを前記無線端末に促し、
前記第3の情報要素は、前記第3の情報要素が非活性化を示さない場合に、前記第3の情報要素に関連付けられた前記サーチスペースがダウンリンク制御情報を受信するためにモニターされる必要があると判断することを前記無線端末に引き起す、
付記12又は13に記載の基地局。
【0113】
(付記15)
前記第3の情報要素は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースがモニターされなくてもよいことを前記無線端末の物理レイヤに知らせることを前記無線端末のRadio Resource Control(RRC)レイヤに促す、
付記12~14のいずれか1項に記載の基地局。
【0114】
(付記16)
前記第3の情報要素は、前記第3の情報要素が非活性化を示す場合に、前記第3の情報要素に関連付けられたサーチスペースをモニターしないように前記無線端末の物理レイヤを設定することを前記無線端末のRadio Resource Control(RRC)レイヤに促す、
付記12~14のいずれか1項に記載の基地局。
【0115】
(付記17)
前記第2の情報要素は、各サーチスペースの識別子を示す情報要素を含む、
付記12~16のいずれか1項に記載の基地局。
【0116】
(付記18)
前記第2の情報要素は、各サーチスペースのリソース位置を示す情報要素、各サーチスペースのタイプを示す情報要素、各サーチスペースでモニターされるべきダウンリンク制御情報のタイプを示す情報要素、及び各サーチスペースの周期性(periodicity)を示す情報要素、のうち少なくとも1つを含む、
付記12~17いずれか1項に記載の基地局。
【0117】
(付記19)
前記第1の情報要素は、1つのダウンリンクBandwidth Part(BWP)内に設定される複数のサーチスペースに関し、
前記第2及び第3の情報要素は、前記ダウンリンクBWP内に設定される各サーチスペースに関する、
付記12~18のいずれか1項に記載の基地局。
【0118】
(付記20)
前記個別シグナリングメッセージは、Radio Resource Control(RRC)メッセージである、
付記12~19のいずれか1項に記載の基地局。
【0119】
(付記21)
前記第1の情報要素は、searchSpacesToAddModList情報要素であり、
前記第2の情報要素は、前記searchSpacesToAddModList情報要素に包含されるSearchSpace情報要素であり、
前記第3の情報要素は、前記SearchSpace情報要素に包含される、
付記20に記載の基地局。
【0120】
(付記22)
前記少なくとも1つのプロセッサは、他の基地局から前記基地局への前記無線端末のハンドオーバの際に、前記他の基地局を介して前記個別シグナリングメッセージを前記無線端末に送信するよう構成される、
付記12~21のいずれか1項に記載の基地局。
【0121】
(付記23)
無線端末のための方法であって、
前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信することを備え、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
方法。
【0122】
(付記24)
基地局のための方法であって、
無線端末のために前記基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して前記無線端末に送信することを備え、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
方法。
【0123】
(付記25)
無線端末のための方法をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
前記方法は、前記無線端末のために基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して受信することを備え、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
プログラム。
【0124】
(付記26)
基地局のための方法をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
前記方法は、無線端末のために前記基地局により設定されるサーチスペース(search spaces)のリストを示す第1の情報要素を、前記無線端末あての個別シグナリングメッセージを介して前記無線端末に送信することを備え、
前記第1の情報要素は、前記リストに含まれる各サーチスペースにおいてダウンリンク制御情報をモニターするために前記無線端末に必要な各サーチスペースの設定を示す第2の情報要素を包含し、
前記第1の情報要素は、さらに、は、各サーチスペースが当初は(initially)非活性化されるかをサーチスペース毎(per-search space)に示す第3の情報要素を含む、
プログラム。
【0125】
この出願は、2019年2月12日に出願された日本出願特願2019-022949を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0126】
1 gNB
2 UE
101 エアインタフェース
604 プロセッサ
605 メモリ
703 ベースバンドプロセッサ
704 アプリケーションプロセッサ
706 メモリ