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特開2022-190120情報処理端末、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190120
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理端末、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022177021
(22)【出願日】2022-11-04
(62)【分割の表示】P 2018000611の分割
【原出願日】2018-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】文栄 葵
(57)【要約】
【課題】店員の業務省力化及び顧客の利便性の向上の両立を実現させる技術を提供する。
【解決手段】情報処理システムは、情報処理端末および物体を含んで構成される。情報処理端末は、読み取り手段および出力手段を有する。読み取り手段は、物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得する。読み取り手段は、読み取り手段が取得した第1の情報を用いて第2の情報(当該第1の情報に対応する商品の更なる情報)を取得し、当該第2の情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得する読み取り手段と、
前記読み取り手段が取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する出力手段と、を有する、
情報処理端末。
【請求項2】
前記読み取り手段は、前記第1の情報として、商品の画像を取得する、
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記読み取り手段は、前記識別面に含まれる商品の名称を示す情報を読み取ることにより、前記第1の情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記出力手段は、前記商品の名称、前記商品がある場所を示す情報、前記商品に適用される特典を示す情報、前記商品に関連する他の商品の情報、および、前記商品に対応する位置に設けられている発光装置の発光状態を制御する情報の少なくとも一つを、前記第2の情報として出力する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理端末。
【請求項5】
前記出力手段は、前記商品がある場所を図示するマップ、および、前記商品がある場所に対して付与された番号、のうちの少なくとも一方を、前記第2の情報として出力する、
請求項4に記載の情報処理端末。
【請求項6】
前記物体は顧客が所有する商品である、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理端末。
【請求項7】
前記情報処理端末は、店員によって使用される端末である、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理端末。
【請求項8】
前記物体は前記商品を示す第3の情報を記憶する記憶領域を有しており、
前記読み取り手段は、前記第1の情報の代わりに前記記憶領域に記憶されている前記第3の情報を読み出し、
前記出力手段は、前記第3の情報を用いて前記第2の情報を取得して出力する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理端末。
【請求項9】
商品を識別するための第1の情報を含む識別面を有する物体と、
情報処理端末と、を備える情報処理システムであって、
前記情報処理端末は、
前記物体の識別面を読み取ることにより、前記第1の情報を取得する読み取り手段と、
前記読み取り手段が取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する出力手段と、を有する、
情報処理システム。
【請求項10】
コンピュータが、
物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得し、
前記取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する、
ことを含む情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得する読み取り手段、
前記読み取り手段が取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売業務を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
顧客が商品を購入する際に希望の商品を店員に伝え、店員がバックヤードなどからその商品を取り出して顧客に渡すことがある。一般的に店舗では数多くの商品が取り扱われており、また、店舗で取り扱う商品のラインナップおよび商品の配置は、季節や店舗の方針などに従って変動し得る。そのため、店員が、顧客が所望する商品を見つけ出すのに手間取ることもある。
【0003】
所望の商品を見つけ出す技術の一例が、例えば、下記特許文献1および特許文献2に開示されている。下記特許文献1には、顧客の会員カード等の情報記録媒体に顧客が所望する商品の商品情報を予め記録しておき、制御装置が、情報記録媒体に記録された商品情報を読み出し、当該読み出した商品情報を基に商品の展示場所を特定して表示する技術が開示されている。また、下記特許文献2には、商品選定画面上で顧客により選定された商品の商品情報を用いて、各種商品を収容する店頭収容ラックでの選定商品の位置情報を特定し、当該位置情報に対応する発光素子を発光させることにより商品の位置を報知する技術が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献3には、端末上でユーザにより選択された商品と類似する推薦商品の情報を取得し、当該推薦商品の陳列場所や価格といった情報を含めて、ユーザに提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-222478号公報
【特許文献2】特開2010-061210号公報
【特許文献3】特開2014-029643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の特許文献1の技術は、顧客に通知するための技術であって、店員に通知するものではない。また、上述の特許文献2の技術では、顧客が所望の商品を商品選定画面の中から探さなくてはならない。店舗で取り扱う商品の種類が多い場合には、顧客の利便性は更に低下する。また、顧客が所望する商品を店舗で取り扱っていない場合、顧客は、商品選定画面を一通り確認しなければ、その商品が取扱われていないことに気付くことができない。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一つは、店員の業務省力化及び顧客の利便性の向上の両立を実現させる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、
物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得する読み取り手段と、
前記読み取り手段が取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する出力手段と、を有する、
情報処理端末が提供される。
また、本発明の一態様によれば、
商品を識別するための第1の情報を含む識別面を有する物体と、
情報処理端末と、を備える情報処理支援システムであって、
前記情報処理端末は、
前記物体の識別面を読み取ることにより、前記第1の情報を取得する読み取り手段と、
前記読み取り手段が取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する出力手段と、を有する、
情報処理システムが提供される。
【0009】
本発明の一態様によれば、
コンピュータが、
物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得し、
前記取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する、
ことを含む情報処理方法が提供される。
【0010】
本発明の一態様によれば、
コンピュータを、
物体の識別面を読み取ることにより、商品を識別するための第1の情報を取得する読み取り手段、
前記読み取り手段が取得した第1の情報を用いて前記商品に関する第2の情報を取得し、当該第2の情報を出力する出力手段、
として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、店員の業務省力化及び顧客の利便性の向上の両立を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態における販売業務支援システムの構成を概念的に示すブロック図である。
図2】第2実施形態の販売業務支援システムにおける店員用端末のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図3】第1実施形態に係る販売業務支援システムでの処理の流れを例示するフローチャートである。
図4】第2実施形態に係る販売業務支援システムの構成を概念的に示す図である。
図5】第2実施形態の販売業務支援システムにおける店員用端末のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図6】書込部が第1情報を媒体に書き込む処理の流れを例示するフローチャートである。
図7】第3実施形態に係る販売業務支援システムの構成を概念的に示す図である。
図8】第3実施形態における販売業務支援システムを構成する各要素の配置例を示す図である。
図9】正面から見た場合の商品陳列棚を例示する図である。
図10】第3実施形態の販売業務支援システムのハードウエア構成を概念的に示すブロック図である。
図11】第3実施形態に係る販売業務支援システムでの処理の流れを例示するフローチャートである。
図12】第4実施形態に係る販売業務支援システムの構成を概念的に示す図である。
図13】第4実施形態の販売業務支援システムのハードウエア構成を概念的に示すブロック図である。
図14】第4実施形態に係る販売業務支援システムでの処理の流れを例示するフローチャートである。
図15】第4実施形態に係る販売業務支援システムでの処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔概要説明〕
まず、本発明について概略的に説明する。本発明に係る販売業務支援システムは、媒体と店員用端末とを含んで構成される。店員用端末は、店員が操作する端末である。店員用端末は、例えば、店舗のレジカウンターなどに設置される。媒体は、任意の情報を記憶可能な記憶領域を有している。媒体の記憶領域には、媒体毎に対応する商品の種類を示す情報(以下、「第1情報」とも表記)が記憶されている。媒体は、例えば、店頭で顧客向けに販売される。媒体は、店舗から顧客に貸与或いは無償で提供されてもよい。顧客は、例えば自身がよく購入する商品など、所望の商品の第1情報を記憶している媒体を入手する。そして、商品の種類等を口頭で店員に伝える代わりに、入手した媒体を店員用端末に読み取らせることにより、顧客は媒体を用いたサービスを受けることができる。詳細は後述するが、店員用端末は、媒体の記憶領域に記憶されている第1情報を基に、その媒体に対応する商品を特定する。そして、店員用端末は、特定した商品に対応する情報(以下、「第2情報」とも表記)を取得する。そして、店員用端末は、取得した第2情報を店員に向けて通知する。
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、特に説明する場合を除き、各ブロック図において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
【0015】
[第1実施形態]
〔システム構成〕
図1は、第1実施形態における販売業務支援システムの構成を概念的に示すブロック図である。図1に示されるように、販売業務支援システム1は、店員用端末10と媒体12とを含んで構成される。
【0016】
媒体12は、第1情報を記憶する記憶領域を有している。媒体12に記憶される第1情報は、商品の種類を示す情報を少なくとも含んでいる。一例として、媒体12の記憶領域に記憶される第1情報は、各商品を識別するための商品識別情報である。他の一例として、媒体12の記憶領域に記憶される第1情報は、例えば商品の固有名称といった、異なる複数の店舗間で「商品の種類を示す情報」として共通の(不変の)情報であってもよい。媒体12に複数の店舗間で上述したような共通の情報を記憶させておくことにより、媒体12を所有する顧客が、当該媒体12を用いたサービスを異なる複数の店舗において受けることが可能となる。
【0017】
媒体12は、例えばRFID(Radio Frequency Identification)タグなどである。なお、媒体12の形状は特に限定されない。例えば、媒体12の形状は、カード型であってもよいし、コイン型であってもよい。また、媒体12は、任意の物体に取り付けることができるように構成されていてもよい。例えば、媒体12は、少なくとも一部に接着剤等を塗布した面(以下、「接着面」とも表記)を有していてもよい。この場合、媒体12は、接着面によって、例えばライターやカードなどの顧客の所有物に取り付けられる。また、媒体12は、当該媒体12に対応する商品を識別するための情報を一部に含む面(以下、「識別面」とも表記)を有していてもよい。例えば、媒体12は、商品の名称が記載された面や商品のパッケージ画像が描画された面などを、上述の識別面として有していてもよい。なお、媒体12が接着面を有している場合、識別面は、当該接着面以外の面とするのが好ましい。媒体12が識別面を有することにより、顧客は、当該識別面に基づいて、所望の商品に対応する媒体12を容易に把握することができる。
【0018】
店員用端末10は、店員によって操作される端末である。店員用端末10は、例えば、店舗のレジカウンターなどに設置される。図1に例示されるように、店員用端末10は、通信部102および報知部104を有する。通信部102は、上述の媒体12と通信することにより、媒体12の記憶領域に記憶された第1情報を読み出す。報知部104は、通信部102が読み出した第1情報を用いて、当該第1情報が示す商品に対応する更なる情報(第2情報)を取得する。第2情報は、例えば、媒体12に記憶される第1情報と関連付けて、店員用端末10または店員用端末10と通信可能な外部装置などに記憶されている。第2情報は、顧客が所望する商品および/またはその商品の在り処を、店員に知らせるための情報を少なくとも含んでいる。具体的な例として、第2情報は、例えば、商品の名称や商品の陳列場所を示す情報などである。商品の陳列場所を示す情報は、例えば、当該商品の陳列位置を図示するマップのような情報であってもよいし、商品の陳列位置別に割り当てられた番号(連番の数字や棚Aの2列目を意味するA-2といった番号)といった情報であってもよい。また、第2情報は、商品の価格や商品に適用される特典(例:割引や値引)に関する情報といった、その他の情報を更に含んでいてもよい。そして、報知部104は、媒体12から読み出した第1情報を基に取得した第2情報を、店員用の出力装置1042(以下、「第1出力装置」と表記)に出力する。
【0019】
〔ハードウエア構成〕
上述の店員用端末10の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、店員用端末10の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0020】
図2は、第2実施形態の販売業務支援システム1における店員用端末10のハードウエア構成を例示するブロック図である。店員用端末10は、バス1002、プロセッサ1004、メモリ1006、ストレージデバイス1008、入出力インタフェース1010、及びネットワークインタフェース1012を有する。
【0021】
バス1002は、プロセッサ1004、メモリ1006、ストレージデバイス1008、入出力インタフェース1010、及びネットワークインタフェース1012が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1004などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0022】
プロセッサ1004は、CPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0023】
メモリ1006は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0024】
ストレージデバイス1008は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1008は店員用端末10の各機能(通信部102、報知部104など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1004がこれら各プログラムモジュールをメモリ1006上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。
【0025】
入出力インタフェース1010は、店員用端末10と各種入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。図2の例において、入出力インタフェース1010には、第1出力装置1042および媒体読取装置1022が接続されている。媒体読取装置1022は、媒体12の記憶領域に記憶されている第1情報を読み取る装置である。媒体読取装置1022は、例えば、各種無線通信規格をサポートしており、媒体12との無線通信によって当該媒体12に記憶されている第1情報を読み取るように構成されている。また、媒体読取装置1022は、カメラを備えており、媒体12の識別面の情報を、画像認識技術を用いて読み取るように構成されていてもよい。第1出力装置1042は、例えば、店員に向けて情報を出力する、ディスプレイやスピーカーといった装置である。
【0026】
ネットワークインタフェース1012は、店員用端末10をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1012がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0027】
なお、店員用端末10のハードウエア構成は図2に例示される構成に限定されない。例えば、入出力インタフェース1010には、媒体読取装置1022や第1出力装置1042のほか、店舗の業務で利用するその他の装置が接続されていてもよい。店舗の業務で利用するその他の装置とは、例えば、マウスやキーボードなど入力装置、業務画面を表示するディスプレイ、入力装置とディスプレイが一体となったタッチパネル、商品認識用のスキャナ装置、キャッシャ、ドロワ、自動釣銭機などである。
【0028】
〔動作例〕
図3を用いて、本実施形態の販売業務支援システム1における処理の流れを説明する。図3は、第1実施形態に係る販売業務支援システム1での処理の流れを例示するフローチャートである。
【0029】
まず、通信部102は、媒体12の記憶領域に記憶されている第1情報(商品の種類を示す情報)を取得する(S102)。具体的には、顧客または顧客から媒体12を受け取った店員が、媒体12を店員用端末10に接続された媒体読取装置1022にかざすと、当該媒体読取装置1022によって媒体12に記憶されている第1情報が読み出される。通信部102は、媒体読取装置1022により読み出された第1情報を取得して、例えば、メモリ1006などに記憶する。
【0030】
次いで、報知部104は、通信部102によりメモリ1006等に記憶された第1情報を用いて、第2情報(媒体12に対応する商品の更なる情報)を取得する(S104)。一例として、商品の第2情報は、媒体12に記憶される第1情報に関連付けて、ストレージデバイス1008に記憶されている。この場合、報知部104は、S102の処理で取得された第1情報に関連付けられている第2情報を、ストレージデバイス1008から読み出すことができる。
【0031】
次いで、報知部104は、S104の処理で取得した第2情報を、第1出力装置1042を介して店員に通知する(S106)。一例として、第1出力装置1042が店員用に設けられたディスプレイである場合、報知部104は、S104の処理で取得した第2情報を含む画面の描画データを生成して当該ディスプレイに出力する。この場合、第1出力装置1042として設けられたディスプレイは、報知部104からの取得した描画データに基づいて、第2情報を含む画面を表示させる。店員は、ディスプレイの表示内容を確認することにより、媒体12に対応する商品の第2情報を知ることができる。また、他の一例として、第1出力装置1042が店員用に設けられたスピーカー装置である場合、報知部104は、S104の処理で取得した第2情報を、例えば既知の合成音声技術などを用いて音声データに変換し、当該スピーカー装置に出力する。スピーカー装置は、報知部104から取得した音声データに基づいて、商品の第2情報を伝える音声を再生する。店員は、スピーカー装置から再生される音声に基づいて、媒体12に対応する商品の第2情報を知ることができる。
【0032】
以上、本実施形態では、媒体12に記憶された或る商品の種類を示す第1情報を基に、その商品の更なる情報(第2情報)が取得される。そして、商品の第2情報は、例えば、第1出力装置1042などを介して店員に通知される。この構成によれば、店員にとっては、顧客の所望する商品の情報を簡易かつ正確に知ることができる。また、顧客にとっては、媒体12を提示するという単純な動作によって、自身が所望する商品を店員に伝えることできる。つまり、店員の業務省力化及び顧客の利便性の向上を両立させることができる。また、本実施形態によれば、顧客と店員との間でミスコミュニケーションが発生する可能性を減らすことができる。
【0033】
[第2実施形態]
本実施形態は、媒体12の記憶領域に第1情報を書き込む処理部を更に備えている点で、上述の第1実施形態と異なる。
【0034】
〔システム構成〕
図4は、第2実施形態に係る販売業務支援システム1の構成を概念的に示す図である。図4に示されるように、本実施形態の販売業務支援システム1において、店員用端末10は、書込部106を更に備える。
【0035】
書込部106は、媒体12を顧客に提供する時に、第1情報を当該媒体12の記憶領域に書き込む。ここで、書込部106は、第1情報を、後に書き換え不可能な形で媒体12に書き込むように構成されていてもよい。一例として、書込部106は、第1情報を書き込む際、以降の第1情報の書き換えが不可能であることを示すフラグ情報を併せて書き込むように構成されていてもよい。この場合、書込部106は、媒体12に第1情報を書き込む処理を実行する前にフラグ情報の有無を確認することにより、その媒体12への書き込みが可能か否かを判断できる。その他の例として、媒体12の記憶領域に情報を書き込む仕組みとして、再書き込みができない仕組みが採用されていてもよい。具体的な例としては、媒体12の記憶領域として使用されている素材を熱反応または光化学反応などによって不可逆的に変化させることによって、情報を書き込む仕組みなどである。この場合、書込部106が、媒体12の記憶領域に第1情報を一度書き込めば、以降、その媒体12の記憶領域の第1情報を書き換えることができなくなる。このようにすることで、媒体12に記憶された第1情報が、後に誤って書き換えられてしまうことを防止できる。
【0036】
〔ハードウエア構成〕
図5は、第2実施形態の販売業務支援システム1における店員用端末10のハードウエア構成を例示するブロック図である。本実施形態では、店員用端末10は、第1実施形態の構成に加えて、媒体書込装置1062を備えている。媒体書込装置1062は、各種無線通信規格をサポートしており、媒体12との無線通信によって当該媒体12の記憶領域に任意の情報を書き込むことができる。なお、媒体書込装置1062と媒体読取装置1022は一体化した装置(リーダ/ライタ装置)であってもよい。また、本実施形態のストレージデバイス1008は、書込部106の機能を実現するためのプログラムモジュールを更に備えている。プロセッサ1004が当該プログラムモジュールをメモリ1006上に読み込んで実行することにより媒体書込装置1062の動作が制御され、上述の書込部106の機能が実現される。
【0037】
〔動作例〕
図6を用いて、本実施形態の販売業務支援システム1における処理の流れを説明する。図6は、書込部106が第1情報を媒体12に書き込む処理の流れを例示するフローチャートである。
【0038】
まず、書込部106は、対象商品を特定する(S202)。一例として、書込部106は、店員が店員用端末10に読み取らせた商品識別ラベル(例えば、バーコード等)に基づいて、対象商品を特定することができる。この場合において、店員は、商品のパッケージに付与された商品識別ラベルを店員用端末10に読み取らせてもよい。また、店員は、複数の商品それぞれの商品識別ラベルを一覧で印刷した紙媒体の中から該当する商品の商品識別ラベルを選択し、当該選択した商品識別ラベルを店員用端末10に読み取らせてもよい。また、商品識別ラベルの代わりに、図示しない撮像装置により生成された商品の画像(例えば、商品名を含むパッケージ画像など)が使用されてもよい。この場合、書込部106は、商品の画像の解析結果に基づいて対象商品を特定することができる。また、店員あるいは顧客用のディスプレイ上に商品を選択するための画面を表示し、店員あるいは顧客に当該画面上で商品を選択させてもよい。この場合、書込部106は、画面上での選択結果に基づいて対象商品を特定することができる。
【0039】
書込部106は、S202の処理で特定された商品に対応する第1情報を読み出す。書込部106は、S202で特定された商品の商品識別情報や商品の固有名称などを、第1情報として取得してもよい。このような第1情報は、例えば、ストレージデバイス1008などに予め記憶されている。そして、書込部106は、媒体書込装置1062を用いて、S204の処理で取得した第1情報を媒体12の記憶領域に書き込む(S206)。このとき、書込部106は、以降の第1情報の書き換えが不可能であることを示すフラグ情報を併せて媒体12の記憶領域に書き込んでもよい。
【0040】
本実施形態では、媒体12を顧客に提供する際にその顧客が所望する商品を確認して、当該商品の第1情報が媒体12に書き込まれる。このようにすることで、店舗で取り扱う全商品について媒体12を管理する必要がなくなり、店舗側の管理コストを減らすことができる。
【0041】
[第3実施形態]
本実施形態は、以下の点を除き、上述の各実施形態と同様である。
【0042】
〔システム構成〕
図7は、第3実施形態に係る販売業務支援システム1の構成を概念的に示す図である。図7に示されるように、本実施形態では、販売業務支援システム1は商品陳列棚14を更に有する。なお、図7では、第1実施形態の構成をベースとした例が示されている。本実施形態の販売業務支援システム1は、第2実施形態で説明した構成を更に有していてもよい。
【0043】
商品陳列棚14は、店員専用のエリアに設けられる。特に限定されないが、店員専用のエリアとは、例えば、レジカウンターの内側や店舗のバックヤードなどである。商品陳列棚14は、複数の商品を陳列するスペースを有する。また、商品陳列棚14には、発光装置142が設けられている。発光装置142は、商品毎(商品の陳列場所毎)に設けられている。商品陳列棚14あるいは商品陳列棚14に設けられた各発光装置142は、店員用端末10と通信可能に接続されている。発光装置142の発光動作は、例えば後述するように、報知部104からの指示により制御される。
【0044】
本実施形態において、報知部104は、媒体12に記憶されている或る商品の種類を示す第1情報を基に、その商品の陳列場所を示す情報(以下、「陳列場所情報」とも表記)を含む第2情報を取得する。この場合、一例として、報知部104は、取得した商品の陳列場所を示す情報を第1出力装置1042に出力することができる。商品の陳列場所を示す情報は、例えば、商品陳列棚14での対象商品の陳列位置を図示するマップや、商品陳列棚14に付与された番号などである。また、本実施形態において、報知部104は、取得した商品の陳列場所に基づいて、当該商品の陳列場所に対応する発光装置142を発光させることができる。報知部104は、商品陳列棚14に設けられた複数の発光装置142の中から、対応する発光装置142を特定する。そして、報知部104は、特定した発光装置142に対して、発光動作を開始させる指示を出力する。この指示に応じて、発光装置142が発光する。なお、この場合において、発光装置142は、媒体12から読み出した第1情報を基に取得した第2情報を出力する店員用の出力装置(すなわち「第1出力装置」)とも言える。
【0045】
図8は、第3実施形態における販売業務支援システム1を構成する各要素の配置例を示す図である。本図では、店舗を上面から見た場合が例示されている。本図の例において、店員用端末10は、レジカウンターに設けられている。本図の例では図示していないが、店員用端末10は、商品認識用のスキャナ装置、キャッシャ、ドロワ、自動釣銭機などを更に備えている。この場合、店員用端末10は、顧客が購入する商品の登録処理を実行する商品登録端末とも言える。また、商品陳列棚14は、顧客側から見てレジカウンターの後方の、店員専用のエリアに配置されている。商品陳列棚14は、商品毎に発光装置142を備えている。
【0046】
商品陳列棚14の具体的な例について、図9を用いて説明する。図9は、正面から見た場合の商品陳列棚14を例示する図である。商品陳列棚14には、様々な種類の商品20が陳列されている。特に限定されないが、商品20は、例えばたばこやホットスナックといった、店員によって取り出されて顧客に渡される商品である。なお、図9では、たばこが商品陳列棚14に陳列されている様子が描かれている。たばこなどの嗜好品について言えば、顧客の好みの銘柄が大抵決まっている。そのため、たばこなどの嗜好品は、本願の販売業務支援システム1との相性がよいと言える。
【0047】
また、図9では、報知部104からの指示によって、10番の位置に陳列された商品20に対応する発光装置142が発光している例が示されている。この図の例に示すように、発光装置142の発光によって、店員は対象の商品の陳列場所を容易に把握することが可能となる。また、図示していないが、報知部104は、例えば、商品陳列棚14での対象となるたばこの陳列位置を図示するマップや、当該たばこに対して割り当てられた番号(例:10番)などを、第1出力装置1042に更に(或いは代わりに)出力してもよい。
【0048】
〔ハードウエア構成〕
図10は、第3実施形態の販売業務支援システム1のハードウエア構成を概念的に示すブロック図である。本実施形態において、店員用端末10は、商品陳列棚14または発光装置142と、ネットワークインタフェース1012を介して通信可能に接続されている。また、本実施形態のストレージデバイス1008は、上述の報知部104の機能を実現するためのプログラムモジュールを更に備えている。プロセッサ1004が当該プログラムモジュールをメモリ1006上に読み込んで実行することにより、上述の報知部104の機能が実現される。
【0049】
〔動作例〕
図11を用いて、本実施形態の販売業務支援システム1における処理の流れを説明する。図11は、第3実施形態に係る販売業務支援システム1での処理の流れを例示するフローチャートである。
【0050】
まず、通信部102は、媒体12の記憶領域に記憶されている第1情報(商品の種類を示す情報)を取得する(S302)。この処理は、図3のS102の処理と同様である。
【0051】
次いで、報知部104は、通信部102によりメモリ1006等に記憶された第1情報を用いて、商品の陳列場所を示す、陳列場所情報を取得する(S304)。一例として、陳列場所情報は、媒体12に記憶される第1情報に関連付けて、ストレージデバイス1008に記憶されている。この場合、報知部104は、S302の処理で取得された第1情報に関連付けられている陳列場所情報を、ストレージデバイス1008から読み出すことができる。
【0052】
次いで、報知部104は、S304の処理で取得した陳列場所情報を、第1出力装置1042を介して店員に通知する(S306)。一例として、第1出力装置1042が店員用に設けられたディスプレイである場合、報知部104は、S304の処理で取得した陳列場所情報を含む画面の描画データを生成して当該ディスプレイに出力する。この場合、第1出力装置1042として設けられたディスプレイは、報知部104からの取得した描画データに基づいて、陳列場所情報を含む画面を表示させる。店員は、ディスプレイの表示内容を確認することにより、媒体12に対応する商品の陳列場所を知ることができる。また、他の一例として、第1出力装置1042が店員用に設けられたスピーカー装置である場合、報知部104は、S304の処理で取得した陳列場所情報を、例えば既知の合成音声技術などを用いて音声データに変換し、当該スピーカー装置に出力する。スピーカー装置は、報知部104から取得した音声データに基づいて、商品の陳列場所を伝える音声を再生する。店員は、スピーカー装置から再生される音声に基づいて、媒体12に対応する商品の陳列場所を知ることができる。
【0053】
また、報知部104は、S304の処理で取得した陳列場所情報を、発光装置142を用いて店員に通知してもよい。この処理は、S306の処理に加えて(あるいは代わりに)実行される。まず、報知部104は、陳列場所情報が示す場所に設けられている発光装置142を特定する(S308)。この場合、一例として、ストレージデバイス1008は、各発光装置142に関する情報(例えば、発光装置142の宛先情報など)と、陳列場所情報とを互いに関連付けて記憶している。報知部104は、S304の処理で取得した陳列場所情報に基づいて、当該陳列場所情報に対応する発光装置142に関する情報を取得する。このようにして、商品陳列棚14に設けられた複数の発光装置142の中から、対象となる発光装置142が特定される。そして、報知部104は、特定した発光装置142に対して発光指示を出力する(S310)。報知部104は、S308で取得した、対象の発光装置142に関する情報を用いて、その発光装置142に対して発光指示を送ることができる。また、S308の処理で特定された発光装置142は、報知部104からの発光指示に応じて発光動作(点灯または点滅)を開始する(例:図9)。
【0054】
以上、本実施形態では、小売店舗等でよく見かける、店員の作業エリア内に設置された商品陳列棚14の商品を顧客が購入する際、該当する商品の商品陳列棚14における位置が発光装置142の発光動作によって店員に通知される。これにより、商品陳列棚14の商品を顧客に提供するまでにかかる店員の作業時間が削減される。また、商品の提供にかかる時間が短縮されることによって、顧客の利便性が向上する。
【0055】
[第4実施形態]
本実施形態は、媒体12に記憶されている第1情報に対応する商品とは異なる商品を顧客に推薦する仕組みを備える点で、上述の各実施形態と異なる。
【0056】
〔システム構成〕
図12は、第4実施形態に係る販売業務支援システム1の構成を概念的に示す図である。図12に示されるように、本実施形態では、販売業務支援システム1における店員用端末10は、第2出力装置1044を更に有する。なお、図7では、第1実施形態の構成をベースとした例が示されている。本実施形態の販売業務支援システム1は、第2実施形態や第3実施形態で説明した構成を更に有していてもよい。
【0057】
第2出力装置1044は、顧客向けの情報を出力するための装置である。本実施形態において、商品の第2情報は、その商品と関連する商品(関連商品)に関する情報を更に含んでいる。関連商品は、例えば、商品毎に予め店舗側で決められている。本実施形態の報知部104は、媒体12に記憶されている第1情報に基づいて、関連商品に関する情報を取得する。そして、報知部104は、取得した関連商品に関する情報を、第2出力装置1044に出力する。第2出力装置1044は、報知部104から取得した関連商品に関する情報を顧客に通知する。
【0058】
〔ハードウエア構成〕
図13は、第4実施形態の販売業務支援システム1のハードウエア構成を概念的に示すブロック図である。本実施形態において、店員用端末10の入出力インタフェース1010には、第2出力装置1044が更に接続されている。第2出力装置1044は、例えば、顧客に向けて情報を出力する、ディスプレイやスピーカーといった装置である。また、本実施形態のストレージデバイス1008は、上述の報知部104の機能を実現するためのプログラムモジュールを更に備えている。プロセッサ1004が当該プログラムモジュールをメモリ1006上に読み込んで実行することにより、上述の報知部104の機能が実現される。
【0059】
〔動作例〕
図14および図15を用いて、本実施形態の販売業務支援システム1における処理の流れを説明する。図14および図15は、第4実施形態に係る販売業務支援システム1での処理の流れを例示するフローチャートである。
【0060】
まず、図14に例示される処理の流れを説明する。図14では、店舗で商品の取り扱いがない場合、或いは、店舗の在庫が切れている場合に、関連商品情報を顧客に通知する処理の流れが例示されている。
【0061】
まず、通信部102は、媒体12の記憶領域に記憶されている第1情報(商品の種類を示す情報)を取得する(S402)。この処理は、図3のS102の処理と同様である。
【0062】
報知部104は、S402の処理で取得した第1情報から特定される商品が、店舗で取り扱っている商品か否かを判定する(S404)。一例として、報知部104は、店舗で取り扱っている商品に関する各種情報を記憶する商品マスタを参照して、媒体12に記憶されている第1情報により特定される商品の取り扱いがあるか否かを判別できる。
【0063】
S402の処理で取得した第1情報から特定される商品が、店舗で取り扱っている商品である場合(S404:YES)、報知部104は、その商品の在庫があるか否かを更に判定する(S406)。各商品の在庫を示す情報は、例えば、店員用端末10と通信可能に接続された店舗サーバ(図示せず)などに記憶されている。
【0064】
S402の処理で取得した第1情報から特定される商品の在庫がある場合(S406:YES)、報知部104は、当該第1情報に関連付けられた第2情報の中から、店員に向けて通知すべき情報を取得する。例えば、報知部104は、商品の名称や商品の陳列場所を示す情報を取得する(S408)。そして、報知部104は、取得した情報を、第1出力装置1042を介して店員に通知する(S410)。これは、上述の各実施形態で説明した流れと同様である。
【0065】
S402の処理で取得した第1情報から特定される商品が、店舗で取り扱っている商品でない場合(S404:NO)、或いは、S402の処理で取得した第1情報から特定される商品の在庫が切れている場合(S406:NO)、報知部104は以下のように動作する。まず、報知部104は、当該第1情報に関連付けられた第2情報の中から、顧客に向けて通知すべき情報を取得する。具体的には、報知部104は、S402の処理で取得した第1情報に対応する商品の関連商品情報を取得する(S412)。そして、報知部104は、取得した情報を、第2出力装置1044を介して顧客に通知する(S414)。顧客が希望する商品がない場合に、その顧客に代わりに購入してもらえそうな関連商品の情報を通知することにより、商品販売機会の喪失を防止する効果が期待できる。
【0066】
次に、図15に例示される処理の流れを説明する。図15では、媒体12から第1情報を読み取った際に、一律で関連商品情報を顧客に通知する処理の流れが例示されている。
【0067】
まず、通信部102は、媒体12の記憶領域に記憶されている第1情報(商品の種類を示す情報)を取得する(S502)。そして、報知部104は、通信部102により取得された第1情報を基に、第2情報(媒体12に対応する商品の更なる情報)を取得する(S504)。この処理は、図3のS102の処理およびS104の処理と同様である。
【0068】
そして、報知部104は、S504の処理で取得された商品の第2情報の中から、店員に向けて通知すべき情報を取得する。例えば、報知部104は、商品の名称や陳列場所を示す情報を取得する。そして、報知部104は、取得した情報を、第1出力装置1042を介して店員に通知する(S506)。これは、図14のS408およびS410の処理と同様である。
【0069】
また、報知部104は、S504の処理で取得された商品の第2情報の中から、顧客に向けて通知すべき情報を取得する。具体的には、報知部104は、S502の処理で取得した第1情報に対応する商品の関連商品情報を取得する。そして、報知部104は、取得した情報を、第2出力装置1044を介して顧客に通知する(S508)。これは、図14のS412およびS414の処理と同様である。
【0070】
このように、媒体12から第1情報を読み取った際に、一律で関連商品情報を顧客に通知することによって、顧客が購入しようとする商品の関連商品を併せて顧客に購入してもらうように誘導することができる。
【0071】
〔第4実施形態の変形例〕
本実施形態において、報知部104は、顧客側の出力装置(第2出力装置1044)の代わりに、店員側の出力装置(第1出力装置1042)に関連商品情報を出力してもよい。また、本実施形態において、報知部104は、関連商品情報を、店員側の出力装置(第1出力装置1042)および顧客側の出力装置(第2出力装置1044)に出力してもよい。店員は、第1出力装置1042に出力された関連商品の情報を参照することにより、接客中の人物に適した商品の情報を提供することができる。言い換えると、店員は、より高品質な接客サービスを顧客に提供できる。これにより、顧客が関連商品を購入する可能性を高める効果が期待できる。
【0072】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0073】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0074】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1.
商品の種類を示す第1情報を記憶する記憶領域を有する媒体と、店員が操作する店員用端末と、を備える販売業務支援システムであって、
前記店員用端末は、
前記媒体と通信することにより、前記記憶領域に記憶された前記第1情報を読み出す通信手段と、
前記通信手段が読み出した第1情報を用いて前記商品の第2情報を取得し、当該第2情報を前記店員用の第1出力装置に出力する報知手段と、を有する、
販売業務支援システム。
2.
前記店員用端末は、
前記媒体を顧客に提供する時に、前記第1情報を前記記憶領域に書き込む書込手段を更に有する、
1.に記載の販売業務支援システム。
3.
前記書込手段により前記記憶領域に書き込まれた前記第1情報は、書き換え不可能である、
2.に記載の販売業務支援システム。
4.
前記第2情報は、前記商品の陳列場所を示す情報を含み、
前記報知手段は、前記商品の陳列場所を前記第1出力装置に出力する、
1.から3.のいずれか1つに記載の販売業務支援システム。
5.
前記第1出力装置は、店員専用エリアに設けられた商品陳列棚において商品毎に設けられた発光装置であり、
前記報知手段は、前記商品毎に設けられた発光装置のうち、前記第2情報が示す前記商品の陳列場所に対応する前記発光装置を発光させる、
4.に記載の販売業務支援システム。
6.
前記第2情報は、前記商品の関連商品に関する情報を更に含み、
前記報知手段は、前記関連商品に関する情報を、顧客用の第2出力装置に出力する、
1.から5.のいずれか1つに記載の販売業務支援システム。
7.
前記店員用端末は、顧客が購入する商品を登録する商品登録端末である、
1.から6.のいずれか1つに記載の販売業務支援システム。
8.
前記商品はたばこである、
1.から7.のいずれか1つに記載の販売業務支援システム。
9.
コンピュータが、
商品の種類を示す第1情報を記憶する記憶領域を有する媒体と通信することにより、前記記憶領域に記憶された前記第1情報を読み出し、
前記読み出した第1情報を用いて前記商品の第2情報を取得し、当該第2情報を前記店員用の第1出力装置に出力する、
ことを含む販売業務支援方法。
10.
前記コンピュータが、
前記媒体を顧客に提供する時に、前記第1情報を前記記憶領域に書き込む、
ことを更に含む9.に記載の販売業務支援方法。
11.
前記記憶領域に書き込まれた前記第1情報は、書き換え不可能である、
10.に記載の販売業務支援方法。
12.
前記第2情報は、前記商品の陳列場所を示す情報を含み、
前記コンピュータが、前記商品の陳列場所を前記第1出力装置に出力する、
ことを更に含む9.から11.のいずれか1つに記載の販売業務支援方法。
13.
前記第1出力装置は、店員専用エリアに設けられた商品陳列棚において商品毎に設けられた発光装置であり、
前記コンピュータが、前記商品毎に設けられた発光装置のうち、前記第2情報が示す前記商品の陳列場所に対応する前記発光装置を発光させる、
ことを更に含む12.に記載の販売業務支援方法。
14.
前記第2情報は、前記商品の関連商品に関する情報を更に含み、
前記コンピュータが、前記関連商品に関する情報を、顧客用の第2出力装置に出力する、
ことを更に含む9.から13.のいずれか1つに記載の販売業務支援方法。
15.
前記コンピュータは、顧客が購入する商品を登録する商品登録端末である、
9.から14.のいずれか1つに記載の販売業務支援方法。
16.
前記商品はたばこである、
9.から15.のいずれか1つに記載の販売業務支援方法。
17.
コンピュータに、9.から16.のいずれか1つの販売業務支援方法を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0075】
1 販売業務支援システム
10 店員用端末
1002 バス
1004 プロセッサ
1006 メモリ
1008 ストレージデバイス
1010 入出力インタフェース
1012 ネットワークインタフェース
102 通信部
1022 媒体読取装置
104 報知部
1042 第1出力装置
1044 第2出力装置
106 書込部
1062 媒体書込装置
12 媒体
14 商品陳列棚
142 発光装置
20 商品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15