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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190157
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】CPAP装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/00 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
A61M16/00 305A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178180
(22)【出願日】2022-11-07
(62)【分割の表示】P 2021515896の分割
【原出願日】2020-03-26
(31)【優先権主張番号】P 2019085816
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】前田 啓貴
(72)【発明者】
【氏名】雨谷 美秀
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】羽根 宜孝
(72)【発明者】
【氏名】山中 淑雄
(57)【要約】
【課題】加湿機能を有し、携行性の高いCPAP装置を提供する。
【解決手段】CPAP装置は、本体ユニット10と、本体ユニット10に着脱される第2ユニット40とを備える。本体ユニット10は、第1導出部14を有する第1筐体11と、空気を第1導出部14から導出するための送風機22と、第1筐体11に設けられた第1電気接続部15と、を含む。第2ユニット40は、第2導入部44及び第2導出部45を有する第2筐体41と、第2導入部44から導入した空気を加湿する加熱式の加湿機51と、第1電気接続部15に接続される第2電気接続部46と、を含む。第1導出部14及び第2導入部44は、互いの接続によって第1電気接続部15及び第2電気接続部46を互いに接続可能とする位置に案内するように構成されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置内に導入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP装置であって、
第1ユニットと、前記第1ユニットに着脱される第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、第1導入部及び第1導出部を有する第1筐体と、前記第1導入部から導入した空気を前記第1導出部から導出するための送風機と、前記第1筐体に設けられた第1電気接続部と、第1ガイド部と、を含み、
前記第2ユニットは、第2導入部及び第2導出部を有する第2筐体と、前記第2導入部から導入した空気を加湿する加湿機と、前記第1電気接続部に電気的に接続される第2電気接続部と、第2ガイド部と、を含み、
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、前記第1導出部と前記第2導入部との接続によって前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部を互いに電気的に接続可能とする位置に案内するように構成されており、
前記第1筐体は、前記第1ガイド部が設けられた第1接続面を有し、
前記第2筐体は、前記第2ユニットが前記第1ユニットに取付けられた第1使用状態において前記第1接続面と対向し、前記第2ガイド部が設けられた第2接続面を有し、
前記第1筐体は、前記第1接続面と隣り合い、前記第1使用状態において前記第2筐体と対向する第3接続面を有し、
前記第2筐体は、前記第2接続面と隣り合い、前記第1使用状態において前記第3接続面と対向する第4接続面を有し、
前記第1電気接続部は前記第3接続面に設けられ、
前記第2電気接続部は前記第4接続面に設けられ、
前記第4接続面には、前記第4接続面の縁より突出する突出部が備えられている、
CPAP装置。
【請求項2】
前記第2電気接続部は、前記第4接続面に対して、当該前記第4接続面と直交する方向に可動である
請求項1に記載のCPAP装置。
【請求項3】
前記第2筐体には、前記第2ユニットが前記第1ユニットに取り付けられた前記第1使用状態における前記第1電気接続部側へと、前記第2電気接続部を付勢する弾性部材が設けられている
請求項2に記載のCPAP装置。
【請求項4】
前記突出部は、前記第4接続面における前記第2接続面との境界を除く3辺のうち、対向している一対の辺にそれぞれ1つ以上配置されている
請求項1~3のいずれか一項に記載のCPAP装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置内に吸入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)などの睡眠関連の障害の治療用として、使用者に流体を供給する持続的気道陽圧(CPAP:Continuous Positive Airway Pressure)装置(以下、CPAP装置)が用いられる。CPAP装置は、ファンを内蔵した送風装置を有し、使用者の口や鼻に装着されるマスクに送風装置から大気圧より高い圧力で流体(例えば空気)を供給し、気道を開かせる装置である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-34411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、使用者に供給する空気を加湿することは、使用者にとって有益であることが知られている。このため、加湿機能を備えることが考えられる。一方、CPAP装置は、毎日継続して使用することが求められる装置であるため、たとえば使用者が外泊する場合等には、CPAP装置の携行が必要になる。このため、CPAP装置は、装置の小型化および軽量化が要求される。しかしながら、加湿機を備えることは、装置の携行性を低下させるおそれがある。
【0005】
本開示の目的は、加湿機能を有し、携行性の高いCPAP装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様であるCPAP装置は、装置内に導入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP装置であって、第1ユニットと、前記第1ユニットに着脱される第2ユニットとを備え、前記第1ユニットは、第1導入部及び第1導出部を有する第1筐体と、前記第1導入部から導入した空気を前記第1導出部から導出するための送風機と、前記第1筐体に設けられた第1電気接続部と、第1ガイド部と、を含み、前記第2ユニットは、第2導入部及び第2導出部を有する第2筐体と、前記第2導入部から導入した空気を加湿する加湿機と、前記第1電気接続部に電気的に接続される第2電気接続部と、第2ガイド部と、を含み、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、前記第1導出部と前記第2導入部との接続によって前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部を互いに電気的に接続可能とする位置に案内するように構成されており、前記第1筐体は、前記第1ガイド部が設けられた第1接続面を有し、前記第2筐体は、前記第2ユニットが前記第1ユニットに取付けられた第1使用状態において前記第1接続面と対向し、前記第2ガイド部が設けられた第2接続面を有し、前記第1筐体は、前記第1接続面と隣り合い、前記第1使用状態において前記第2筐体と対向する第3接続面を有し、前記第2筐体は、前記第2接続面と隣り合い、前記第1使用状態において前記第3接続面と対向する第4接続面を有し、前記第1電気接続部は前記第3接続面に設けられ、前記第2電気接続部は前記第4接続面に設けられ、前記第4接続面には、前記第4接続面の縁より突出する突出部が備えられている。
【0007】
この構成によれば、加湿機能を有し、携行性の高いCPAP装置を提供できる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、加湿機能を有し、携行性の高いCPAP装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態におけるCPAP装置の本体ユニット及びベースユニットを示す斜視図。
図2】第1実施形態におけるCPAP装置を他の角度から視た斜視図。
図3】第1実施形態におけるベースユニットを本体ユニットに取付けた状態を示す斜視図。
図4】(a)(b)は、第1実施形態における本体ユニットとベースユニットの接続部分を示す一部断面図。
図5】(a)は各実施形態におけるCPAP装置の第1使用状態を示す模式図、(b)はCPAP装置の第2使用状態を示す模式図。
図6】各実施形態における第1使用状態におけるCPAP装置の機能ブロックの構成を示す説明図。
図7】各実施形態における第2使用状態におけるCPAP装置の機能ブロックの構成を示す説明図。
図8】各実施形態におけるCPAP装置の機能ブロックを示す説明図。
図9】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図10】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図11】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図12】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図13】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図14】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図15】(a)(b)は第1実施形態における基部の変更例を示す説明図。
図16】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図17】第1実施形態における変更例のCPAP装置の概略を示す説明図。
図18】第1実施形態における変更例のCPAP装置の本体ユニット及びベースユニットを示す斜視図。
図19】第2実施形態におけるCPAP装置の本体ユニット及びベースユニットを示す斜視図。
図20】第2実施形態におけるCPAP装置を他の角度から視た斜視図。
図21】第2実施形態において可動する第2電気接続部を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、第1実施形態を説明する。
図1図8に示すように、CPAP装置1は、第1ユニットとしての本体ユニット10と、第2ユニットとしてのベースユニット40とを備えている。本体ユニット10は、主な構成要素として送風機22を備えている。ベースユニット40は、主な構成要素として加湿機51を備えている。
【0011】
ベースユニット40は、本体ユニット10に着脱可能なものである。
本実施形態において、CPAP装置1は、第1使用状態と第2使用状態とにおいて、その使用が可能となるように構成されている。第1使用状態は、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられた状態であり、第2使用状態は、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられていない状態である。
【0012】
第1使用状態では、本体ユニット10及びベースユニット40が使用される。第2使用状態では、本体ユニット10のみが使用され、ベースユニット40は使用されない。
本実施形態のCPAP装置1は、CPAP装置1を複数のユニットにて構成するとともに、これら複数のユニットを相互に着脱自在に構成することにより、在宅時等のみならず外泊時等においても高い利便性が発揮されるようにしたものである。在宅時においては、ベースユニット40を本体ユニット10に取付けることにより、上述した第1使用状態にてCPAP装置1を使用できる。この第1使用状態において、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられることで、加湿機51を備えたCPAP装置1として、使用者に対して、加湿した空気を供給できる。
【0013】
そして、外泊時等においては、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられていない第2使用状態にてCPAP装置1を使用できる。この第2使用状態において、本体ユニット10のみのCPAP装置1となるため、本体ユニット10のみを携行すればよく、高い携行性が得られる。なお、在宅時において、CPAP装置1を第2使用状態にて使用することもできる。
【0014】
図1図3に示すように、本体ユニット10は、扁平な略直方体形状の外形を有しており、その外殻が第1筐体11によって構成されている。
第1筐体11は、厚さ方向において互いに反対側を向く上面111及び下面112と、上面111と下面112とを接続する4つの側面113,114,115,116を有している。
【0015】
上面111は、操作部12が設けられた操作面である。操作部12は、円環状の部材と、その部材にてオンオフされる複数のスイッチを含む。スイッチのオンオフによって、設定値の変更等を行うことができる。
【0016】
下面112は、第1使用状態においてベースユニット40に載置され、第2使用状態において床面やテーブル等に載置される載置面である。側面113は、第1使用状態においてベースユニット40に接続される接続面であり、以下第1接続面113とする。なお、側面113は、上面111及び下面112に直交している。
【0017】
第1筐体11の第1接続面113には、第1筐体11の外部の空気を第1筐体11内に導入する第1導入部13と、第1筐体11の内部から外部へと空気を導出する第1導出部14とが設けられている。第1導出部14は、第1ガイド部、凸部の一例である。第1導入部13は、複数の貫通孔を有している。これら複数の貫通孔により、第1筐体11は、第1導入口131を有する。また、第1筐体11の第1接続面113には、本体ユニット10とベースユニット40とを電気的に接続するための第1電気接続部15が設けられている。本実施形態において、第1電気接続部15は、本体ユニット10とベースユニット40とを電気的に接続する。本実施形態において、第1電気接続部15は、ベースユニット40の第2電気接続部46に対して接離される端子を有するコネクタである。
【0018】
図1図3に示すように、ベースユニット40は、第2筐体41を備えている。第2筐体41は、図6図8に示す加湿機51が設けられる加湿部42と、本体ユニット10が載置される載置部43とを有している。
【0019】
加湿部42は、載置部43と比べ、厚く形成されている。そして、加湿部42の下面422及び載置部43の下面432は面一で連続している。したがって、加湿部42の上面421は、載置部43の上面421よりも高く位置している。そして、第2筐体41は、加湿部42と載置部43とにより、長手方向の一部に欠除部411が設けられた細長の略直方体形状の外形を有している。これらの下面422,432は、第1使用状態において床面やテーブル等に載置される載置面である。
【0020】
加湿部42の上面421には、第2導出部45が設けられている。第2筐体41は、第2導出部45により、第2筐体41内から空気を導出する第2導出口451を有する。この第2導出部45(第2導出口451)には、第1使用状態においてエアチューブ2(図5(a)及び図5(b)参照)が接続される。載置部43の上面431は、本体ユニット10が載置される面である。加湿部42の上面421と載置部43の上面431との高さの差は、本体ユニット10の第1筐体11の厚さに相当する。
【0021】
加湿部42において、欠除部411に面する側面は、本体ユニット10が接続される第2接続面423である。
この第2接続面423には、第2筐体41の外部から空気を導入するための第2導入部44が設けられている。第2導入部44は、貫通孔を有し、この貫通孔により、第2筐体41は、第2導入口441を有する。この第2接続面423には、第2電気接続部46が設けられている。第2電気接続部46は、本体ユニット10にベースユニット40を取付けることによって、本体ユニット10の第1電気接続部15と電気的に接続される。本実施形態において、第2電気接続部46は、第1電気接続部15と接離される端子を有するコネクタである。
【0022】
第1電気接続部15及び第2電気接続部46は、本体ユニット10とベースユニット40との間において、電気的な接離を行うものである。本実施形態において、第1電気接続部15及び第2電気接続部46は、ベースユニット40に対する電力供給、デジタル信号によるデータの送受信に用いられる。なお、電力供給とデータの送受信とを別々の接続部によって行うこともできる。例えば、非接触給電、近距離無線通信、等を併用することもできる。
【0023】
上述した第2筐体41の載置部43の上面431には、第2筐体41の外部から空気を導入する第3導入部47が設けられている。第3導入部47は、第2筐体41を貫通する複数の貫通孔を有し、それら複数の貫通孔により第2筐体41は第3導入口471を有する。そして、第2接続面423には、第2筐体41から空気を導出するための第3導出部48が設けられている。第3導出部48は第2筐体41を貫通する貫通孔を有し、この貫通孔により第2筐体41は第3導出口481を有する。
【0024】
ベースユニット40の欠除部411に本体ユニット10を配置することで、第1筐体11の下面112と第2筐体41の載置部43の上面431とが互いに対向するとともに、第1筐体11の第1接続面113と第2筐体41の第2接続面423とが互いに対向する。そして、第1筐体11の第1接続面113に設けられた第1導出部14と、第2筐体41の第2接続面423に設けられた第2導入部44とが互いに接続される。また、第1筐体11の第1接続面113に設けられた第1導入部13と、第2筐体41の第2接続面423に設けられた第3導出部48とが互いに接続される。
【0025】
これにより、CPAP装置1は、全体として略直方体形状となる。そして、第2筐体41の第3導入部47により第2筐体41内に導入された空気が、第2筐体41の第3導出部48と第1筐体11の第1導入部13とを介して第1筐体11内に導入される。そして、第1筐体11内の空気は、第1筐体11の第1導出部14と第2筐体41の第2導入部44を介して第2筐体41内に導入される。そして、第2筐体41の第2導出部45から外部へと導出される。
【0026】
一方、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられていない状態においては、第1筐体11の第1接続面113が外部に向けて露出している。そのため、第1筐体11の第1接続面113に設けられた第1導入部13及び第1導出部14は、外部に向けて開放された状態となる。これにより、本体ユニット10は、第1筐体11の外部から空気を第1導入部13により第1筐体11内に導入し、第1筐体11内の空気を第1導出部14から外部に導出する。つまり、本体ユニット10は、単独でCPAP装置として機能する。
【0027】
第1導出部14と第2導入部44とに接続について詳述する。
図4(a)及び図4(b)に示すように、第1導出部14は、第1接続面113から突出している。第1導出部14は、基部142と接続筒部143とを備えている。基部142は、第1接続面113に接続されている。接続筒部143は、基部142から第1接続面113とは反対方向に向かって延びている。基部142は、円筒状に形成されている。基部142の外周面は円筒面であり、基部142の外形寸法は、第1接続面113の側から突出する方向に向けて同一である。接続筒部143は、先端に向かうほど外径寸法が小さくなる、テーパ状に形成されている。言い換えると、第1導出部14は、円筒状の周面を有する基部142と、テーパ状の周面を有する接続筒部143とを有している。
【0028】
接続筒部143には、その先端から基部142に向かって接続凹部144が形成されている。基部142、接続筒部143、及び接続凹部144を貫通する貫通孔は、第1筐体11の外部と内部とを連通する。第1筐体11は、この第1導出部14により、空気を第1筐体11の外部へ導出する第1導出口141を有する。
【0029】
第2導入部44は、収容部442と接続凸部444とを有している。収容部442は、第2ガイド部、凹部の一例である。収容部442は、第2筐体41の第2接続面423から第2筐体41の内部に向かって凹設されている。図4(a)に示すように、収容部442には、第1筐体11の第1導出部14が収容される。
【0030】
収容部442は、内壁443aと壁部443bとを有している。内壁443aは円筒状であり、その内径寸法は、第1導出部14の基部142の外形寸法よりやや大きく設定されている。つまり、CPAP装置1は、収容部442の内壁443a(内面)と、第1導出部14の基部142の周面との間に隙間(クリアランス)GAを有している。隙間GAの大きさは、第1導出部14の基部142と収容部442の内壁443aとの間の距離であり、その距離は、第1電気接続部15及び第2電気接続部46に応じて設定されている。
【0031】
収容部442の壁部443bには、接続凸部444が設けられている。接続凸部444は、収容部442の開口端に向けて突出している。接続凸部444は、円筒状に形成されている。第2筐体41は、この接続凸部444により、空気を第2筐体41の内部に導入する第2導入口441を有する。
【0032】
接続凸部444の外周面には、封止部材445が設けられている。封止部材445は、接続凸部444の外周面に沿って設けられた溝部に収容されている。封止部材445は、第1筐体11の第1導出部14の接続凹部144の内周面に密接する。封止部材445は、例えば、環状のシール部材である。この封止部材445は、接続凸部444と接続凹部144との間を封止する。つまり、この封止部材445は、第1導出部14と第2導入部44との間からの空気の漏れを防止する。
【0033】
第1筐体11には、第1電気接続部15が設けられている。本実施形態において、第1電気接続部15は、雌型コネクタであり、第1接続面113から突出しないように、第1筐体11に内設されている。
【0034】
第2筐体41には、第2電気接続部46が設けられている。第2電気接続部46は、その一部が第2筐体41の第2接続面423から突出している。本実施形態において、第2電気接続部46は雄型コネクタである。この第2電気接続部46は、第1電気接続部15に挿入される。第1電気接続部15と第2電気接続部46とにより、本体ユニット10とベースユニット40とが電気的に接続される。
【0035】
図4(b)に示すように、第1導出部14の長さL14は、第1筐体11の第1接続面113から第1導出部14の先端までの長さである。第2電気接続部46の長さL46は、第2筐体41の第2接続面423から第2電気接続部46の先端までの長さである。第1導出部14の長さL14は、第2電気接続部46の長さL46よりも長い。したがって、本体ユニット10にベースユニット40を取付けるとき、先ず第1導出部14の先端が第2導入部44内に挿入され、その後に第1電気接続部15に第2電気接続部46が挿入される。
【0036】
第1導出部14は、円筒状の周面を有する基部142と、テーパ状の周面を有する接続筒部143とを有している。
したがって、第1導出部14を第2導入部44に挿入すると、テーパ状の周面を有する接続筒部143によって第1導出部14は第2導入部44の中央に向かって移動する。この第2導入部44に対する第1導出部14の移動により、第1導出部14の接続凹部144に対して第2導入部44の接続凸部444が挿入可能となる位置に第1導出部14が案内される。同様に、第2導入部44に対する第1導出部14の移動により、第1筐体11の第1電気接続部15と第2筐体41の第2電気接続部46とが互いに電気的に接続可能となる位置に、第1導出部14が案内される。
【0037】
本実施形態において、基部142の側における接続筒部143の外径寸法は、基部142の外径寸法と等しい。その基部142の外形寸法は、第2筐体41の収容部442の内径寸法よりも小さい。したがって、図4(a)に示すように、基部142は、収容部442に挿入される。そして、基部142の外周面と収容部442の内周面との間に隙間(クリアランス)GAを生じる。この隙間GAを有することで、第1接続面113及び第2接続面423に沿って第1筐体11と第2筐体41とを相対的に移動させることができる。この移動により、第1電気接続部15と第2電気接続部46との更なる位置合せが可能となる。
【0038】
図5(a)及び図5(b)は、本実施形態のCPAP装置1の使用状態を模式的に示す。図5(a)は、第1使用状態を示し、図5(b)は第2使用状態を示す。
図5(a)に示すように、第1使用状態において、CPAP装置1は、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられた状態で使用される。この場合、ベースユニット40に設けられた第2導出部45にエアチューブ2の第1端部が接続され、エアチューブ2の第2端部がマスク3に接続される。マスク3は、例えば、使用者4の鼻又は口を覆うように装着される。
【0039】
この第1使用状態において、本体ユニット10に設けられた送風機22が駆動されることで、ベースユニット40に設けられた第3導入部47からCPAP装置1の内部に空気が吸入され、CPAP装置1の内部の空気がベースユニット40に設けられた第2導出部45から外部へと排出される。これにより、空気がエアチューブ2及びマスク3を介して使用者4の気道に送り込まれる。
【0040】
図5(b)に示すように、第2使用状態において、CPAP装置1は、ベースユニット40が取付けられていない本体ユニット10のみ使用される。この場合、本体ユニット10に設けられた第1導出部14にエアチューブ2の第1端部が接続され、エアチューブ2の第2端部がマスク3に接続される。マスク3は、例えば、使用者4の鼻又は口を覆うように装着される。
【0041】
この第2使用状態において、本体ユニット10に設けられた送風機22が駆動されることで、本体ユニット10に設けられた第1導入部13からCPAP装置1の内部に空気が吸入され、CPAP装置1の内部の空気が本体ユニット10に設けられた第1導出部14から外部へと排出される。これにより、空気がエアチューブ2及びマスク3を介して使用者4の気道に送り込まれる。
【0042】
次に、本実施形態のCPAP装置1の機能ブロックの構成について説明する。
図6は、本実施形態のCPAP装置1の第1使用状態における機能ブロックの構成を示し、図7は、CPAP装置1の第2使用状態における機能ブロックの構成を示す。
【0043】
図6及び図7に示すように、CPAP装置1の本体ユニット10は、第1制御部21、操作部12、送風機22、サイレンサ23、流量センサ24、圧力センサ25、温度センサ26を備えている。ベースユニット40は、加湿機51、サイレンサ52、第2制御部53を備えている。
【0044】
本体ユニット10は、第1導入部13と第1導出部14との間の第1流路16を備えている。第1流路16には、送風機22が設けられている。送風機22は、例えば遠心ファンにて構成される。送風機22は、第1筐体11に設けられた送風機室に設置されている。送風機室は、第1流路16の一部であり、この送風機室により送風機22が第1流路16上に配置される。
【0045】
第1流路16には、第1導入部13と送風機22との間に、サイレンサ23が設けられている。サイレンサ23は、送風機22にて発生する騒音(駆動モータの動作音や風切り音等)の第1筐体11の外部への漏れを抑制する。
【0046】
第1流路16には、圧力センサ25、流量センサ24、温度センサ26が設けられている。圧力センサ25は、送風機22が送り出す空気の圧力を検出するためのセンサである。流量センサ24は、本体ユニット10とエアチューブ2との間における空気の流量を検出するためのセンサである。温度センサ26は、本体ユニット10の外部から導入する空気の温度を検出するためのセンサである。
【0047】
第1制御部21は、主たる構成要素として、プログラムを実行する演算処理部(CPU:Central Processing Unit)、記憶部(ROM:Read Only Memory/RAM:Random Access Memory)、通信部、送風機22を動作させる駆動部、等を含んでいる。記憶部には、データを不揮発的に格納するROMと、データを揮発的に格納するRAMとが含まれる。記憶部に記憶されるデータは、演算処理部によるプログラムの実行により生成されるデータ、操作部12を介して入力されたデータ、上述した各種のセンサにより測定されたデータ、通信部により外部との間で送受信するデータ、等を含む。
【0048】
演算処理部における処理は、各ハードウェアと演算処理部により実行されるソフトウェアとによって実現される。このようなソフトウェアは、記憶部に予め記憶されている。操作部12の操作の受付け、送風機22を駆動する駆動モータの制御、外部との通信、等もソフトウェアによって実現される。
【0049】
本実施形態において、第1制御部21は、流量センサ24及び圧力センサ25によって検出した流量値及び圧力値に基づいて、フィードバック制御やフィードフォワード制御等の制御により、送風機22の回転数を増減し、空気の送り出し量、等を制御する。例えば、第1制御部21は、流量センサ24及び圧力センサ25による測定値に基づいて、使用者の呼気状態を判定し、その呼気状態に同期するように、使用者に供給する空気の圧力値を制御する。また、第1制御部21は、温度センサ26により検出した温度値を外部に送信する。
【0050】
ベースユニット40の第2筐体41は、第2導入部44と第2導出部45との間の第2流路49と、第3導入部47と第3導出部48との間の第3流路50とを備えている。第2流路49には、加湿機51が設けられている。加湿機51は、第1使用状態において、第2流路49に流れる空気に湿度を加える。これにより、CPAP装置1は、使用者の気道に向けて送り出す空気に適度な水分を付与する。本実施形態において、加湿機51は、加熱式の加湿装置である。
【0051】
図6に示すように、加湿機51は、容器511、ヒータ512、温度センサ513、を備えている。容器511は、第2筐体41に対して着脱可能に構成されている。容器511は、水を蓄える。また、容器511は、第2導入部44と連通する導入管を有し、その導入管を介して空気が容器511内に供給される。容器511は、ヒータ512に対応するヒータパッドを有している。ヒータ512は、容器511の水を加熱するものである。温度センサ513は、ヒータ512の温度を検出する。
【0052】
第2制御部53は、上述の第1制御部21と同様に、主たる構成要素として、プログラムを実行する演算処理部(CPU)、記憶部(ROM/RAM)、通信部、加湿機51を動作させる駆動部、等を含んでいる。記憶部には、データを不揮発的に格納するROMと、データを揮発的に格納するRAMとが含まれる。記憶部に記憶されるデータは、演算処理部によるプログラムの実行により生成されるデータ、温度センサ513により測定されたヒータ温度、第1使用状態において通信部により第1制御部21との間で送受信するデータ、等を含む。第1制御部21から受信するデータは、本体ユニット10の温度センサ26により測定された空気の温度値を含む。なお、第1制御部21から受信するデータとして、操作部12を介して入力されたデータが含まれていてもよい。
【0053】
演算処理部における処理は、各ハードウェアと演算処理部により実行されるソフトウェアとによって実現される。このようなソフトウェアは、記憶部に予め記憶されている。加湿機51のヒータ512の制御、第1制御部21との通信、等もソフトウェアによって実現される。
【0054】
本実施形態において、第2制御部53は、第1制御部21から受信した空気の温度に基づいて、容器511の水を加熱する目標温度を設定する。例えば、第2制御部53は、例えば記憶部に記憶されたテーブルや算出式によって目標温度を設定する。そして、第2制御部53は、温度センサ513によって検出したヒータ温度に基づいて、フィードバック制御やフィードフォワード制御等の制御により、ヒータ温度を目標温度とするように、ヒータ512を駆動する。そのヒータ512によって容器511内の水温を調整する。これにより、容器511内を通過する空気に所望の湿度が与えられる。
【0055】
なお、第2制御部53は、第1制御部21から受信した空気の温度に基づいて、加湿機51を停止する、つまりヒータ512の制御を停止するようにしてもよい。
第3流路50にはサイレンサ52が設けられている。図8に示すように、サイレンサ52は、ベースユニット40において、本体ユニット10が載置される載置部43に設けられている。このサイレンサ52は、本体ユニット10の大きさ(外形)よりもやや小さい大きさである。サイレンサ52は、その容積が大きくなるにつれて、CPAP装置1の静粛性が高められる。
【0056】
サイレンサ52としては、例えば第3流路50から分岐する共鳴管によって構成される。共鳴管は、蛇行状の流路にて構成される。共鳴管は、ヘルムホルツ共鳴器あるいはレゾネータとも称されるものであり、所定の周波数帯域の騒音を減衰させる機能を有している。共鳴管は、固有振動数によって決まる周波数帯域の音を減衰する。
【0057】
図8に示すように、本体ユニット10は、電源部55を備えている。電源部55には、図示しないACアダプタが接続される。電源部55は、本体ユニット10及びベースユニット40に必要な動作電力を生成する。動作電力は、本体ユニット10の第1電気接続部15及びベースユニット40の第2電気接続部46を介してベースユニット40の第2制御部53等に供給される。
【0058】
次に、上記のCPAP装置1の作用を説明する。
CPAP装置1は、本体ユニット10と、本体ユニット10に取付けられるベースユニット40とを備えている。
【0059】
CPAP装置1は、在宅時においては、ベースユニット40を本体ユニット10に取付けることにより、上述した第1使用状態にてCPAP装置1を使用できる。この第1使用状態において、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられることで、加湿機51を備えたCPAP装置1として、使用者に対して、加湿した空気を供給できる。外泊時等においては、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられていない第2使用状態にてCPAP装置1を使用できる。この第2使用状態において、本体ユニット10のみのCPAP装置1となるため、本体ユニット10のみを携行すればよく、高い携行性が得られる。
【0060】
本体ユニット10の第1筐体11は、第1導入部13と、第1導出部14と、第1電気接続部15とを有している。第1導出部14及び第1電気接続部15は、第1筐体11の第1接続面113に設けられている。ベースユニット40の第2筐体41は、第2導入部44と、第2導出部45と、第2電気接続部46とを有している。第2導入部44及び第2電気接続部46は、第1使用状態において、第1筐体11の第1接続面113と対向する第2接続面423に設けられている。
【0061】
第1導出部14は、環状の基部142と、基部142から延びる接続筒部143とを有している。接続筒部143は、先端に向かうほど外径寸法が小さくなる、テーパ状に形成されている。言い換えると、第1導出部14は、円筒状の周面を有する基部142と、テーパ状の周面を有する接続筒部143とを有している。
【0062】
第1導出部14は、基部142と接続筒部143とを備えている。基部142は、第1接続面113に接続されている。接続筒部143は、基部142から第1接続面113とは反対方向に向かって延びている。基部142は、円筒状に形成されている。基部142の外周面は円筒面であり、基部142の外形寸法は、第1接続面113の側から突出する方向に向けて同一である。接続筒部143は、先端に向かうほど外径寸法が小さくなる、テーパ状に形成されている。
【0063】
第2導入部44は、収容部442と接続凸部444とを有している。収容部442は、第2筐体41の第2接続面423から第2筐体41の内部に向かって凹設されている。図4(a)に示すように、収容部442には、第1筐体11の第1導出部14が収容される。
【0064】
第1導出部14を第2導入部44に挿入すると、テーパ状の周面を有する接続筒部143によって第1導出部14は第2導入部44の中央に向かって移動する。この第2導入部44に対する第1導出部14の移動により、第1導出部14の接続凹部144に対して第2導入部44の接続凸部444が挿入可能となる位置に第1導出部14が案内される。したがって、第1導出部14と第2導入部44とを容易に接続できる。
【0065】
そして、第2導入部44に対する第1導出部14の移動により、第1筐体11の第1電気接続部15と第2筐体41の第2電気接続部46とが互いに電気的に接続可能となる位置に、第1筐体11及び第2筐体41が相対的に案内される。つまり、第1導出部14及び第2導入部44は、第1電気接続部15及び第2電気接続部46を互いに電気的に接続可能となる位置に案内する第1ガイド部及び第2ガイド部として機能する。このような構成により、第1電気接続部15と第2電気接続部46とを容易に接続できる。
【0066】
本実施形態のCPAP装置1において、基部142の側における接続筒部143の外径寸法は、基部142の外径寸法と等しい。その基部142の外形寸法は、第2筐体41の収容部442の内径寸法よりも小さい。したがって、図4(a)に示すように、基部142は、収容部442に挿入される。そして、基部142の外周面と収容部442の内周面との間に隙間(クリアランス)GAを生じる。この隙間GAを有することで、第1接続面113及び第2接続面423に沿って第1筐体11と第2筐体41とを相対的に移動させることができる。この移動により、第1電気接続部15と第2電気接続部46との更なる位置合せが可能となる。
【0067】
第1導出部14の接続筒部143には、その先端から基部142に向かって接続凹部144が形成されている。基部142、接続筒部143、及び接続凹部144を貫通する貫通孔は、第1筐体11の外部と内部とを連通する。第1筐体11は、この第1導出部14により、空気を第1筐体11の外部へ導出する第1導出口141を有する。
【0068】
第2導入部44の接続凸部444は、収容部442の壁部443bに設けられている。接続凸部444は、収容部442の開口端に向けて突出している。接続凸部444は、円筒状に形成されている。第2筐体41は、この接続凸部444により、空気を第2筐体41の内部に導入する第2導入口441を有する。
【0069】
接続凸部444の外周面には、封止部材445が設けられている。封止部材445は、接続凸部444の外周面に沿って設けられた溝部に収容されている。封止部材445は、第1筐体11の第1導出部14の接続凹部144の内周面に密接する。封止部材445は、例えば、環状のシール部材である。この封止部材445は、接続凸部444と接続凹部144との間を封止する。つまり、この封止部材445は、第1導出部14と第2導入部44との間からの空気の漏れを防止する。
【0070】
ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられた第1使用状態において、ベースユニット40の第2制御部53は、ベースユニット40に設けられた加湿機51を制御する。したがって、本体ユニット10の第1制御部21は、本体ユニット10に設けられた送風機22の制御、操作部12の操作の受付を行えばよい。したがって、第1制御部21にてCPAP装置1の全体を制御するものと比べ、第1制御部21の演算負荷等を低く抑えることができ、発熱を抑制できる。
【0071】
図3に示すように、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられた状態において、本体ユニット10は、ベースユニット40の載置部43の上面431から所定の距離(例えば、1.5mm程度)にて隔てて配置される。これにより、ベースユニット40に設けられた第3導入部47(図1及び図2参照)は、ベースユニット40と本体ユニット10との間の隙間を介してCPAP装置1の外部の空間と連通する。したがって、方向が限定されることなく、効率よく吸気が行えるとともに、第3導入部47に対向して本体ユニット10が位置することにより、第3導入部47から外部への騒音の漏れ出しが抑制される。
【0072】
以上記述したように、第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1-1)CPAP装置1は、在宅時においては、ベースユニット40を本体ユニット10に取付けることにより、上述した第1使用状態にてCPAP装置1を使用できる。この第1使用状態において、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられることで、加湿機51を備えたCPAP装置1として、使用者に対して、加湿した空気を供給できる。外泊時等においては、ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられていない第2使用状態にてCPAP装置1を使用できる。この第2使用状態において、本体ユニット10のみのCPAP装置1となるため、本体ユニット10のみを携行すればよく、高い携行性が得られる。
【0073】
(1-2)第1導出部14は、基部142と接続筒部143とを備えている。基部142は、第1接続面113に接続されている。接続筒部143は、基部142から第1接続面113とは反対方向に向かって延びている。基部142は、円筒状に形成されている。基部142の外周面は円筒面であり、基部142の外形寸法は、第1接続面113の側から突出する方向に向けて同一である。接続筒部143は、先端に向かうほど外径寸法が小さくなる、テーパ状に形成されている。第2導入部44は、収容部442と接続凸部444とを有している。収容部442は、第2筐体41の第2接続面423から第2筐体41の内部に向かって凹設されている。収容部442には、第1筐体11の第1導出部14が収容される。
【0074】
この構成によれば、第1導出部14を第2導入部44に挿入すると、テーパ状の周面を有する接続筒部143によって第1導出部14は第2導入部44の中央に向かって移動する。この第2導入部44に対する第1導出部14の移動により、第1導出部14の接続凹部144に対して第2導入部44の接続凸部444が挿入可能となる位置に第1導出部14が案内される。したがって、第1導出部14と第2導入部44とを容易に接続できる。
【0075】
加えて、第2導入部44に対する第1導出部14の移動により、第1筐体11の第1電気接続部15と第2筐体41の第2電気接続部46とが互いに電気的に接続可能となる位置に、第1筐体11及び第2筐体41が相対的に案内される。つまり、第1導出部14及び第2導入部44は、第1電気接続部15及び第2電気接続部46を互いに電気的に接続可能となる位置に案内する第1ガイド部及び第2ガイド部として機能する。このような構成により、第1電気接続部15と第2電気接続部46とを容易に接続できる。
【0076】
(1-3)本実施形態のCPAP装置1において、基部142の側における接続筒部143の外径寸法は、基部142の外径寸法と等しい。その基部142の外形寸法は、第2筐体41の収容部442の内径寸法よりも小さい。したがって、図4(a)に示すように、基部142は、収容部442に挿入される。そして、基部142の外周面と収容部442の内周面との間に隙間(クリアランス)GAを生じる。この隙間GAを有することで、第1接続面113及び第2接続面423に沿って第1筐体11と第2筐体41とを相対的に移動させることができる。この移動により、第1電気接続部15と第2電気接続部46との更なる位置合せが可能となる。
【0077】
(1-4)接続凸部444の外周面には、封止部材445が設けられている。封止部材445は、接続凸部444の外周面に沿って設けられた溝部に収容されている。封止部材445は、第1筐体11の第1導出部14の接続凹部144の内周面に密接する。封止部材445は、例えば、環状のシール部材である。この封止部材445は、接続凸部444と接続凹部144との間を封止する。つまり、この封止部材445は、第1導出部14と第2導入部44との間からの空気の漏れを防止できる。また、ベースユニット40の収容部442内の接続凸部444に封止部材445を設けたことにより、本体ユニット10を携行した際における封止部材445の破損や紛失を防止できる。
【0078】
(1-5)ベースユニット40が本体ユニット10に取付けられた第1使用状態において、本体ユニット10は、ベースユニット40の載置部43の上面431から所定の距離(例えば、1.5mm程度)にて隔てて配置される。これにより、ベースユニット40に設けられた第3導入部47(図1及び図2参照)は、ベースユニット40と本体ユニット10との間の隙間を介してCPAP装置1の外部の空間と連通する。したがって、方向が限定されることなく、効率よく吸気が行えるとともに、第3導入部47に対向して本体ユニット10が位置することにより、第3導入部47から外部への騒音の漏れ出しを抑制できる。
【0079】
以下、第2実施形態を説明する。なお、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の部分について説明を簡略化又は省略する。
図19図20に示すように、第1筐体11の下面112は、第1使用状態においてベースユニット40に載置され、第2使用状態において床面やテーブルなどに載置される第3接続面112である。なお、第3接続面112は、第1接続面113と直交し、隣り合っている。
【0080】
第1筐体11の第1接続面113には、第1筐体11の外部の空気を第1筐体11内に導入する第1導入部13が設けられている。第1導入部13は、複数の貫通孔で構成されている。
【0081】
また、第1接続面113において第1導入部13と並んで、第1筐体11の内部から外部へと空気を導出する第1導出部201が設けられている。第1導出部201は、第1接続面113から突出している。第1導出部201は円筒状になっている。第1導出部201の外周面において、第1接続面113と接する箇所は溝が窪んでいる。当該溝には、環状の封止部材204が嵌め込まれている。
【0082】
また、第1筐体11の第1接続面113からは、第1ガイド部202が2つ突出している。第1ガイド部202は、第1導出部201及び第1導入部13よりも上方に位置している。また、第1ガイド部202は、第1接続面113を平面視したときに、第1接続面113の上下方向に直交する幅方向の両端部に設けられている。すなわち、第1ガイド部202は、第1接続面113の上方の角部にそれぞれ一つずつ設けられている。また、第1ガイド部202は、第1接続面113に直交する方向から平面視したときに、角部形状に沿うように略L字形状になっている。なお、第1ガイド部202が第1接続面113から突出している長さは、第1導出部201が第1接続面113から突出している長さと略同じである。
【0083】
図20に示すように、第1筐体11の第3接続面112の略中央には、本体ユニット10とベースユニット40とを電気的に接続するための第1電気接続部203が設けられている。第1電気接続部203は雌型コネクタであり、第1接続面113から突出しないように、第1筐体11に内設されている。
【0084】
図19図21に示すように、ベースユニット40は、第2筐体41を備えている。第2筐体41において、載置部43の上面431は、第1使用状態において、第1筐体11の第3接続面112と上下方向に対向する第4接続面431になっている。
【0085】
図20に示すように、第2筐体41の第2接続面423には、第2筐体41の外部から空気を導入するための第2導入部44が設けられている。第2導入部44は、第2筐体41の内外を貫通する貫通孔である。第2接続面423には、第2筐体41から空気を導入するための第3導出部48が設けられている。第3導出部48は第2筐体41の内外を貫通する貫通孔である。
【0086】
また、第2接続面423には、2つの第2ガイド部602が設けられている。第2ガイド部602は、第2筐体41の内外を貫通する貫通孔である。第2ガイド部602は、第3導出部48及び第2導入部44よりも上方に位置している。また、第2ガイド部602は、第2接続面423を平面視したときに、第2接続面423の上下方向に直交する幅方向の両端部に設けられている。すなわち、第2ガイド部602は、第2接続面423の上方の角部にそれぞれ一つずつ設けられている。また、第2ガイド部602は、第1ガイド部202が嵌合するように、第2接続面423に直交する方向から視たときに略L字形状になっている。
【0087】
第4接続面431からは、外壁650が上方に向かって突出している。外壁650は、第4接続面431の外縁のうち、第2接続面423と第4接続面431との境界を除く3辺に沿って延びている。外壁650の第4接続面431からの突出長は、例えば数mm~十数mm程度である。
【0088】
また、第4接続面431からは6つの第3ガイド部652が上方に向かって突出している。第3ガイド部652は、第4接続面431の縁に配置されている。したがって、第3ガイド部652は、上述した外壁650と接続されている。第3ガイド部652は、外壁650が存在する第4接続面431の3つの各辺に2つずつ配置されている。したがって、第4接続面431を上面視したときに、当該第4接続面431の短手方向に対向している一対の長辺のそれぞれに2つずつ第3ガイド部652が存在している。
【0089】
第3ガイド部652は、平板状になっている。第3ガイド部652は、平面視すると、第4接続面431側の辺を長辺とし、上側の辺を短辺とする台形状になっている。そして、第3ガイド部652における第4接続面431の中央側の辺は、短辺側から長辺側へと向かうにつれて第4接続面431の中央側に向うように傾斜している。すなわち、第3ガイド部652における第4接続面431の中央側の縁部は、第1使用状態において第1筐体11側を向き、且つ先端から基端に向かうにつれて第4接続面431の中央側に向かうように傾斜する傾斜部653となっている。
【0090】
図21に示すように、第2筐体41における第4接続面431の略中央においては、穴部701が窪んでいる。穴部701内には、第2電気接続部603が配置されている。第2電気接続部603は、第1使用状態において、第1電気接続部203と接触する。本実施形態において第2電気接続部603は、第1電気接続部203と接離される端子を有する雄型コネクタである。
【0091】
穴部701の底部には、弾性部材としてのバネ700が収容されている。バネ700は、穴部701の底面と第2電気接続部603との間に介在されている。なお、図21においては、バネ700の形状を簡略化している。バネ700は第2電気接続部603を上側に付勢している。そして、第2電気接続部603に他から力が作用していない状態では、第2電気接続部603はバネ700に付勢されて第4接続面431より上側に突出している。このように、第2電気接続部603は、第4接続面431と直交する方向に対して可動である。本体ユニット10にベースユニット40を取り付けることによって、第2電気接続部603は第2筐体41の内部に格納される。そして、第1電気接続部203と第2電気接続部603とが電気的に接続される。
【0092】
第1電気接続部203及び第2電気接続部603は、本体ユニット10とベースユニット40との間において、電気的な接離を行うものである。本実施形態において、第1電気接続部203及び第2電気接続部603は、ベースユニット40に対する電力供給、デジタル信号によるデータの送受信に用いられる。なお、電力供給とデータの送受信とを別々の接続部によって行うこともできる。例えば、非接触給電、近距離無線通信、等を併用することもできる。
【0093】
また、図20に示すように、第3接続面112及び第4接続面431は、どちらも略長方形状であるが、第3接続面112の方が第4接続面431よりも各寸法が小さくなっている。具体的には、第3接続面112の長手方向の寸法は、第4接続面431よりも第3ガイド部652の長辺1つ分程短くなっている。また、第3接続面112の幅方向の幅寸法は、第4接続面431よりも第3ガイド部652の長辺2つ分程短くなっている。
【0094】
次に、第2実施形態の作用について説明する。
ベースユニット40を本体ユニット10に取り付ける際、先ず、ベースユニット40を傾けつつ斜め上方から近づけることにより、第1ガイド部202の先端側の一部を第2ガイド部602の内部に挿入する。そして、第2ガイド部602内に挿入された第1ガイド部202先端部を支点として、第1筐体11の第3接続面112と第2筐体41の第4接続面431とが近づくように第1筐体11を回動させる。第1筐体11を回動させると、第1接続面113から突出している第1導出部201は、第2接続面423に貫通している第2導入部44の内部に収容されていく。そしてさらに第1筐体11を回動させると、第1ガイド部202も、第2ガイド部602の内部へと徐々に挿入され、最終的には、第1ガイド部202の略全体が第2ガイド部602の内部に挿入される。
【0095】
そして、上記のように第1筐体11を回動させ、第1ガイド部202が第2ガイド部602に挿入されきった際には、第1導出部201は、第1導出部201の外周に備えられた封止部材204によって第2導入部44と隙間なく接続される。また、第1導出部201と第2導入部44とが接続されるのと同時に第1導入部13と第3導出部48とが互いに接続される。
【0096】
仮に、第1筐体11が第2筐体41に対して幅方向にずれている状態で第1筐体11を回動させた場合、第3接続面112は、第4接続面431の幅方向に配置されたどちらか一方側の第3ガイド部652と接する。この状態で、第1筐体11を回動させると、第3接続面112は、当該第3ガイド部652の傾斜部653を滑るようにして第4接続面431の中央側に向うように案内されながら第4接続面431と近づく。
【0097】
第3接続面112と第4接続面431とが近接したとき、第4接続面431の長手方向に配置された2つの第3ガイド部652と第3接続面112とが接することがある。この場合、当該第3ガイド部652の傾斜部653によって第1筐体11は、第1接続面113が第2接続面423に近づく方向へ案内される。
【0098】
また、第3接続面112と第4接続面431とが近接したときには、第2電気接続部603は、第3接続面112によって押さえつけられ、第2筐体41の内部に格納されるように動く。すなわち、第1筐体11の回動によって第1筐体11が第2電気接続部603を押さえつけると、第2筐体41の内部に備えられたバネ700が収縮し、第2電気接続部603が下側へ動く。
【0099】
そして、第1ガイド部202と第2ガイド部602とが接続された際には、第3接続面112と第4接続面431とが最も近づいた状態であり、第2電気接続部603は第1電気接続部203と接触し、第1電気接続部203と第2電気接続部603とが電気的に接続される。
【0100】
次に、第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)ベースユニット40を本体ユニット10に取り付ける際、第1ガイド部202及び第2ガイド部602を支点として第1筐体11を回動させて取り付ける。その際、第1筐体11の各部材と第2筐体41の各部材とが互いに接続するように位置を合わせながら第1筐体11を回動させることが重要となる。例えば、第1導出部201が第2導入部44に対して隙間なく接続されるように、第1導出部201と第2導入部44とが斜めにずれることなく取り付けられることが好ましい。また、第1電気接続部203と第2電気接続部603との接続は、電気的に接続可能となるように、互いの端子が適切に接触する必要がある。
【0101】
本実施形態では、第1導出部201は第1接続面113に設けられ、第1電気接続部203は第3接続面112に設けられている。そのため、第1導出部201の接続と第1電気接続部203の接続の動作を別のタイミングで行うことができる。したがって、ベースユニット40を本体ユニット10に取り付けることが簡便となる。
【0102】
(2-2)第1ガイド部202は、第1接続面113において、第1導出部201及び第1導入部13よりも上側に配置されている。同様に、第2ガイド部602は、第2接続面423において、第3導出部48及び第2導入部44よりも上側に配置されている。したがって、ベースユニット40を斜め上方から本体ユニット10に取り付ける際に第1接続面113と第2接続面423とを近づけると、第1ガイド部202の先端を第2ガイド部602内に挿入しやすい。
【0103】
(2-3)第1ガイド部202は、第1接続面113において、第1接続面113の幅方向の両端部に設けられている。同様に、第2ガイド部602は、第2接続面423において、第2接続面423の幅方向の両端部に設けられている。このように、2つの第1ガイド部202及び2つの第2ガイド部602をできるだけ幅方向に距離を空けて配置することで、第1ガイド部202の先端を支点として第1筐体11を回動させていく過程で、第1筐体11が幅方向に傾いてしまうことを抑制できる。
【0104】
(2-4)本実施形態では、第2電気接続部603は、第4接続面431に対して、当該第4接続面431と直交する方向に可動である。そのため、ベースユニット40を本体ユニット10に取り付ける際の衝撃で、第2電気接続部603に破損等が生じることを抑制できる。
【0105】
(2-5)本実施形態において、第2電気接続部603の下側にはバネ700が配置されている。バネ700は、第2電気接続部603が第4接続面431より上側に突出するように付勢している。例えば、第1使用状態において第1筐体11を取り外した場合、第2電気接続部603は、バネ700によって上側へ付勢されるため、突出していた元の位置まで自動的に戻る。このように、第2電気接続部603が上側に付勢されていることで、第1使用状態において第2電気接続部603が第1電気接続部203に押し付けられることになり、両者の電気的な接続を確実にできる。
【0106】
(2-6)本実施形態において、第3ガイド部652は、第1使用状態において第3接続面112側を向き、突出先端から基端に向かうにつれて第4接続面431の中央側に向かって傾斜する傾斜部653を有している。この第3ガイド部652の存在により、第3接続面112が第4接続面431の幅方向に対してずれた状態で第1筐体11を取り付けようとした際、第3ガイド部652の傾斜部653によって、傾斜方向に向けて第1筐体11は案内される。したがって、第1筐体11を第2筐体41に対して正しい位置へ取り付けることができる。
【0107】
(2-7)本実施形態において、第3ガイド部652は、第4接続面431における第2接続面423との境界を除く3辺のうち、対向している一対の辺にそれぞれ2つずつ配置されている。本実施形態のように、当該一対の辺に第3ガイド部652が、少なくとも1つずつ配置されていると、ベースユニット40を本体ユニット10に取り付ける際に、第3接続面112が第4接続面431に幅方向のどちら側にずれていたとしても、第3ガイド部652は第1筐体11を正しい位置へ案内できる。
【0108】
(2-8)本実施形態において、第3ガイド部652は第4接続面431の縁に配置されており、第3ガイド部652は外壁650と接続されている。この状態において、第3ガイド部652と外壁650とは互いに補強し合っているため、第3ガイド部652及び外壁650は外力が加わった場合でも破損しにくくなっている。
【0109】
(変更例)
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0110】
・第1実施形態において、図9に示すように、第2導入部44の収容部442を第2導入口とすることができる。この場合、第2導入口に対して第1導出部14を挿入することにより、第1電気接続部15と第2電気接続部46とを位置合せして容易に接続できる。
【0111】
・第1実施形態において、図10に示すように、第2導入口となる収容部442の開口部分に1つの封止部材445を設けてもよい。この封止部材445は、収容部442と第1導出部14の基部142との間を封止する。さらに、封止部材445は、第1導出部14を収容部442に収容する際に、第1導出部14の接続筒部143に当接することで、第1導出部14の位置ずれを低減できる。
【0112】
・第1実施形態において、図11に示すように、第1導出部14の基部142に1つの封止部材445が設けられてもよい。
・第1実施形態において、図12に示すように、第2導入口となる収容部442の開口部分に3つの封止部材445を設けてもよい。また、図13に示すように、第1導出部14の基部142に、3つの封止部材445が設けられてもよい。封止部材445の数は、2つ又は4つ以上とすることもできる。これにより、封止性能を向上できる。
【0113】
・第1実施形態において、図14に示すように、基部142の外周面の一部又は全部を、第1導出部14の先端側から視て非円形状とするとともに、第2導入口となる収容部442のうちの基部142の外周面と対向する開口部分442aを、第1導出部14の非円形状となる部分と略相似形の非円形状としてもよい。例えば、図15(a)に示すように、基部142を六角形状とする。また、図15(b)に示すように、基部142を楕円形状とする。なお、非円形状としては、三角形以上の多角形、楕円形状、多角形の辺の一部を円弧状とした形状、等の任意の形状とすることができる。この構成により、第1導出部14と第2導入部44との相対的な回転を抑制し、位置決めできる。
【0114】
・第1実施形態において、図16に示すように、本体ユニット10の第1接続面113に第1筐体11の内部に向かう凹部31を設け、その凹部31内に第1導出部14を配設するとともに、ベースユニット40の第2接続面423に筒部61を設けてその筒部61の内側を収容部442としてもよい。この構成によれば、携行する本体ユニット10において第1筐体11から第1導出部14が突出しないため、本体ユニット10の破損を抑制できる。
【0115】
・第1実施形態において、図17に示すように、ベースユニット40の載置部43の上面431に、第2導入部44と第2電気接続部46とが設けられ、本体ユニット10の下面112に、第1導出部14と第1電気接続部15とが設けられてもよい。
【0116】
・第1実施形態において、図18に示すように、本体ユニット10の第1筐体11は、第1接続面113と、その第1接続面113と本体ユニット10の長手方向において位置が異なる第3接続面117とを有し、その第3接続面117に図1に示す第1導入部13が設けられている。ベースユニット40の第2筐体41は、第3接続面117と対向する第4接続面424を有し、その第4接続面424に第3導出部48が設けられている。このような構造としたCPAP装置1においても、上記実施形態と同様の効果を奏する。なお、第1接続面113と第3接続面117は略平行となっていることが好ましく、第2接続面423と第4接続面424は略平行となっていることが好ましい。
【0117】
・第1実施形態において、本体ユニット10において、第1導出部14と第1電気接続部15、第2導入部44と第2電気接続部46が異なる面に設けられてもよい。例えば、第1電気接続部15と第2電気接続部46を本体ユニット10の下面112とベースユニット40の載置部43の上面431にそれぞれ設けるとともに、第1導出部14と第2導入部44を第1筐体11の第1接続面113と第2導入部44を第2接続面423にそれぞれ設けてもよい。また、図18に示す構成の第1筐体11及び第2筐体41において、第3接続面117と第4接続面424に第1電気接続部15と第2電気接続部46とが設けられてもよい。
【0118】
・第2実施形態において、封止部材204の数は問わない。第1導出部201と第2導入部44との接続に支障がない限り、封止部材204を増加させてもよいし、省略してもよい。
【0119】
・第2実施形態において、封止部材204の配置は第1導出部201の外周に限定されない。例えば、第2導入部44の内周面に設けられていてもよい。
・第2実施形態において、第1ガイド部202は、第1接続面113に1つだけ備えられていてもよいし、3つ以上備えられていてもよい。第1ガイド部202の数を変更する場合、第2ガイド部602は、第1ガイド部202の数に合わせて第2接続面423に備えられる。また、その場合、それぞれの第2ガイド部602は、第1使用状態において第1ガイド部202と嵌合可能な位置に配置される。
【0120】
・第2実施形態において、第1ガイド部202の形状はL型形状に限定されない。例えば、円柱状の突起などでもよい。なお、第1ガイド部202の形状を変更する場合は、第2ガイド部602の形状も第1ガイド部202と嵌合可能な形状に変更すればよい。
【0121】
・第2実施形態において、第1ガイド部202が第1接続面113から突出している長さは、第1導出部201が第1接続面113から突出している長さ以上であればよい。ただし、第1ガイド部202の長さは、ベースユニット40を本体ユニット10に取り付ける際に、第1筐体11をすみやかに回動できる長さであることが好ましい。
【0122】
・第2実施形態において、第2ガイド部602が、第2接続面423に直交する方向から平面視したときに、角部形状に沿うようなL字形状に突出する部材で、第1ガイド部202が、第1接続面113に直交する方向から視たときにL字形状の貫通孔となっていてもよい。このように、第1ガイド部202と第2ガイド部602とが互いに嵌合するように、第1接続面113及び第2接続面423のいずれか一方に凸部が、他方に凹部が形成されていればよい。
【0123】
・第2実施形態において、第2ガイド部602は、第2接続面423の外側から内側に凹んでいる形状であれば、貫通孔でなくてもよく、底のある穴であってもよい。
・第2実施形態において、第1電気接続部203は第3接続面112のどこに配置されていてもよい。ただし第1電気接続部203は、第3接続面112に配置されている第3導入部47と干渉しない位置に配置されることが好ましい。また、第1電気接続部203の位置に合わせて、第4接続面431における第2電気接続部603の位置も変更すればよい。
【0124】
・第2実施形態において、第3ガイド部652は、第1使用状態において第1筐体11側を向き、且つ先端から基端に向かうにつれて第4接続面431の中央側に向かうように傾斜する傾斜部653が設けられていれば、第3ガイド部652の形状を適宜変更してもよい。例えば、円柱状でもよいし、外壁650の全体に広がっているような形状でもよい。
【0125】
・第2実施形態において、第3ガイド部652の配置は、第4接続面431において、第2接続面423との境界を除く3辺のうち対向している一対の辺にそれぞれ1つずつ配置されていればよい。また、第3ガイド部652の数も第2実施形態に限定されない。例えば、第4接続面431において、第2接続面423との境界を除く3辺のうち対向していない辺に、第3ガイド部652が配置されていなくてもよい。その場合、ベースユニット40を本体ユニット10に取り付ける際に、第1筐体11が長手方向に対して位置ずれを起こさないように手で押さえるなど取り付け時に工夫するとよい。
【0126】
・第2実施形態において、外壁650の突出長さは適宜変更してよい。また、外壁650は、第3接続面112の少なくとも一部の縁に設けられていればよい。
・第2実施形態において、外壁650は省略できる。
【0127】
・第2実施形態において、第2電気接続部603を付勢する部材はバネ700でなくてもよい。例えば、円柱状のゴムなどの弾性部材で第2電気接続部603を支え、第2電気接続部603が押さえつけられた場合には、円柱状の弾性部材が弾性収縮することで第2電気接続部603が第2筐体41の内部に格納されるような構造で第2電気接続部603を付勢していてもよい。
【0128】
・第2実施形態において、第2電気接続部603を可動とする構造は弾性部材に限らない。例えば、第2筐体41に、第2電気接続部603と機械的に連結されたレバー等を設け、このレバーを操作することによって第2電気接続部603を可動させてもよい。
【0129】
・各実施形態において、本体ユニット10の第1制御部21を、ベースユニット40の加湿機51を制御するように構成してもよく、ベースユニット40の第2制御部53を省略できる。第1制御部21は、第1電気接続部15及び第2電気接続部46を介して温度センサ513によりヒータ温度を検出し、そのヒータ温度に基づいてヒータ512を制御する。
【符号の説明】
【0130】
1…CPAP装置、2…エアチューブ、3…マスク、10…本体ユニット(第1ユニット)、40…ベースユニット(第2ユニット)、21…第1制御部、22…送風機、13…第1導入部、14…第1導出部、44…第2導入部、45…第2導出部、51…加湿機、53…第2制御部。
図1
図2
図3
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図5
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