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  • 特開-自律卓球ロボットアーム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190176
(43)【公開日】2022-12-23
(54)【発明の名称】自律卓球ロボットアーム
(51)【国際特許分類】
   A63B 67/04 20060101AFI20221216BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20221216BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20221216BHJP
【FI】
A63B67/04 J
B25J9/06 B
A63B69/00 506
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098374
(22)【出願日】2021-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】721005485
【氏名又は名称】劉 暁紅
【氏名又は名称原語表記】LIU XIAOHONG
(71)【出願人】
【識別番号】521258991
【氏名又は名称】クワンタービュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】劉 暁紅
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS36
3C707BS10
3C707BS22
3C707CT02
3C707CT03
3C707DS01
3C707WM12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明装置は体積、重量、製造コストを考慮した設計で、幅広い環境で利用されることを想定する。
【解決手段】水平配置のX方向移動軸4、水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7、煽り回転軸8、卓球ラケット9から構成され、各部分の間は直接連結、或いはリンク部品によって構成される。水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7と煽り回転軸8の間は平行リンク構造で結合される事を特徴とする自律卓球ゲーム用途のロボットアーム。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平配置のX方向移動軸4、水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7、煽り回転軸8、卓球ラケット9から構成され、各部分の間は直接連結、或いはリンク部品によって構成される事を特徴とする自律卓球ゲーム用途のロボットアーム。
【請求項2】
水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7と煽り回転軸8の間は平行リンク構造で結合される事を特徴とする卓球ロボットアーム。
【請求項3】
卓球台の後方にロボットアームを配置し、卓球台を正面とする際、卓球ラケット9の初期位置は水平回転軸5より後方に配置される事を特徴とする卓球ロボットアーム。
【請求項4】
上記 請求項1に他の冗長自由度軸を追加された卓球ロボット、或いは卓球ロボットアーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律知能型卓球ロボットのアーム機械構成に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
自律知能卓球ロボットはボール位置センサー、演算ユニット、アクチュエーターから構成し、自律で卓球ゲームをこなすロボット装置を指す。
【0003】
アクチュエーター部は人間プレイヤーと同じ、卓球ラケットを保持するが、構成として、様々な方法が考案されている。
【0004】
然し、現在多くの構成は、体積が大きい、或は自重重い、或は反応遅い等の課題があり、卓球ゲーム能力の支障になる場合がある。
【0005】
この改善策として、ロボットアームの自由度を最小限に抑え、構成重心を低くし、ラケットの構えを運動力学的に最適化である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008-036383
【0007】
【特許文献2】CN-B-108939490
【0008】
【特許文献3】CN-B-108858247
【0009】
【特許文献4】CN-A-112657159
【0010】
【特許文献5】CN-B-109847301
【0011】
【特許文献6】CN-A-111251312
【0012】
【特許文献7】CN-A-109015682
【0013】
【特許文献8】CN-A-107283441
【0014】
【特許文献9】CN-A-103272376
【0015】
【特許文献10】CN-A-103272376
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Russell Anderson著 「A Robot Ping-Pong Player」、1984年動作部は市販工業用垂直多関節ロボット採用。
【0017】
【非特許文献2】宮崎文夫著 「卓球タスクにおける仮想ターゲットの予測と実現方法」、2002年動作部はXY水平軸と直交回転関節軸採用。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
特許文献1、特許文献2、特許文献5等で示す従来の技術は、アーム部の自由度が少なく、上下方向の自由度ない為、打点の可能範囲は制限される。
【0019】
又、ロボット本体を含めて、全体が左右に移動し、質量大きい為、機敏な動きは駆動力を要する。
【0020】
又、懸垂スカラロボット構成で、6軸以上の自由度を有し、打点の可能範囲は広い反面、自重は重く、大型になる。懸垂パラレルリンクロボット構成も、移動速度は速く、打点の可能範囲は広いが、自重は重く、大型になる。
【0021】
不平行パラレルリンクロボット構成は、移動速度が速く、打点の可能範囲は広い。然し自重は重く、コスト高い、大型になる。
【0022】
垂直多関節ロボット構成も、打点の可能範囲は広いが、ロボット胴体を含め、水平移動で、質量が大きい。
懸垂スカラと直交関節から構成される構造は、ゲームに必要な自由度を有する。然し大型で、自重は大きい(特許文献7)。
【0023】
両ロボットプラットホームベースの発射球一体化卓球ロボットは構成が複雑。垂直多関節と水平移動機構でゲームに必要な自由度を有し、自重は相対的に小さいが、安定性に課題が残る(特許文献4、特許文献8)
【0024】
従来技術垂直多関節と水平移動機構は、高さ方向冗長な自由度を有し、煽り方向の自由度がない。
従来技術スカラとリンク構成はゲームに必要な自由度を有し、しかし機構は重く複雑。
【0025】
上記を鑑みて、解決しようとする問題点は、卓球ゲームにおいて、打点領域をカバーしずつ、軽い、安定、機敏に動くアーム構造である。
【課題を解決するための手段】
【0026】
卓球ラケット部9に必要最低限の自由度で構成する。後記 実施例1は自由度5、後記 実施例2 は自由度6で卓球ゲーム可能にする。
【0027】
平行リンク構造11による低重心化、安定化。
上記特許文献、非特許文献 で示す様に、各関節に回転アクチュエーターを配置する設計は一般的である。しかし、この様な設計は、構造簡素化できる一方、質量のあるアクチュエーターを上部に配置する事によって、ロボットアームの重心が高く、相対的に不安定につながる。又、リンク部品の必要強度が上昇し、全体必要トルクも増加。本発明は、平行リンクロボットの要素を卓球ロボットアームに取り入れ、水平移動機構との組み合わせで全体の優位性を発揮できる。
【0028】
ラケット9の初期位置を水平回転軸5(腰関節軸)より後方に配置。上記機構の組み合わせで、卓球ラケット9のスウィングパスの生成に役立つ。
【発明の効果】
【0029】
本発明の構成によって、アーム先端のラケット部は5,或いは6自由度でコントロールでき、卓球ゲームに必要最小限の自由度が確保される。
【0030】
回転アクチュエーター(サーボモーター)が低い位置に配置され、加速運動によるアームの変形が抑えられ、安定的に動作する。平行リンク構造で、単位重量当たりの外接断面積と捻じれ剛性が向上。
【0031】
又、初期構え姿勢が合理的に設計され、打球動作の高速化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】、
図2】、
図3】は5自由度の場合の実施方法を示す図である。(実施例1)
図4】、
図5】、
図6】は6自由度の場合の実施方法を示す図である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0033】
卓球ロボットアーム3は卓球台1の端に固定するか、卓球台の後方に独立した台の上に装着。
【実施例0034】
図1は本発明装置の1実施例、5自由度構成の場合の全体図であって、図2はその部分拡大図、図3はその平面図を示す。
【0035】
卓球ロボットアーム全体3はX方向移動軸4、水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7、煽り回転軸8、卓球ラケット9から構成され、各部分の間は直接連結、或いはリンク部品によって構成される。
【0036】
水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7と煽り回転軸8の間は平行リンク構造で結合される。動力軸は平行リンクの低い位置に配置。
【0037】
実施例1 は 下記実施例2 よりコスト低く、設置面積小さい。
【0038】
本発明の主体はメカ機構の為、電気、センサー、制御アルゴリズムの説明は省略する。
【実施例0039】
図4は本発明装置の1実施例、6自由度構成の場合の全体図であって、図5はその部分拡大図、図6はその平面図を示す。
【0040】
卓球ロボットアーム全体3はX方向移動軸4、Y方向移動軸11,水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7、煽り回転軸8、卓球ラケット9から構成され、各部分の間は直接連結、或いはリンク部品によって構成される。
【0041】
水平回転軸5、垂直回転軸甲6、垂直回転軸乙7と煽り回転軸8の間は平行リンク構造で結合される。動力軸は平行リンクの低い位置に配置。
【0042】
図で示した通り、実施例1より、Y方向移動軸11が加えた構成です。X方向移動軸4とY方向移動軸11は90度で設置され、独立制御可能。
【0043】
実施例2 は 実施例1 より打点の領域が拡大され、打球軌道設計の柔軟性が増える。
【0044】
実施例1と同様、メカ機構以外の説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明装置は体積、重量、製造コストを考慮した設計で、幅広い環境で利用されることを想定する。安全性を考慮し、アーム可動範囲内、人がアクセス出来ないよう、障害物を設置すべきである。本発明の主体はロボットアームの為、この部分の説明は省略する。
【符号の説明】
【0046】
1 卓球台
2 ネット
3 3卓球ロボットアーム全体
4 X方向移動軸
5 水平回転軸
6 垂直回転軸甲
7 垂直回転軸乙
8 煽り回転軸
9 卓球ラケット
10 平行リンク機構
11 Y方向移動軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6