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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190178
(43)【公開日】2022-12-23
(54)【発明の名称】プール内エクササイズシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20221216BHJP
【FI】
A63B71/06 M
A63B71/06 T
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098377
(22)【出願日】2021-06-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】516229575
【氏名又は名称】株式会社Rockin′Pool
(74)【代理人】
【識別番号】100179822
【弁理士】
【氏名又は名称】中畑 稔
(72)【発明者】
【氏名】西川 隼矢
(57)【要約】
【課題】プールにおいてエクササイズができるシステムを提供すること。
【解決手段】本発明は、ユーザの手又は足の少なくともいずれかに装着可能な一以上のウェアラブル端末と、当該ウェアラブル端末と通信可能なユーザ端末と、ユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置とを含むプール内エクササイズシステムである。コンテンツ提供装置は、ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むエクササイズ課題を提示する課題提示部を備えている。ウェアラブル端末は、ユーザの動作を測定するセンサ部と、当該センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する記憶部と、測定結果をユーザ端末に送信する送信部と、を少なくとも備えている。ユーザ端末は、受信した測定結果がエクササイズ課題を満たしているかを評価する評価部と、評価の結果をユーザに通知する評価結果通知部と、を少なくとも備えている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの手又は足の少なくともいずれかに装着可能な一以上のウェアラブル端末と、当該ウェアラブル端末と通信可能なユーザ端末と、前記ユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置とを含むプール内エクササイズシステムであって、
前記コンテンツ提供装置は、前記ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むエクササイズ課題を提示する課題提示部を備えており、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの動作を測定するセンサ部と、当該センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する記憶部と、前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を少なくとも備えており、
前記ユーザ端末は、受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する評価部と、評価の結果を前記ユーザに通知する評価結果通知部と、を少なくとも備えている、
プール内エクササイズシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザ端末との通信が遮断されたときに当該ウェアラブル端末が水中に位置していることを検知すると共に、前記センサ部による測定を開始し、前記ユーザ端末との通信が再び確立されたときに当該ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知する検知部を更に備えており、
前記送信部は、前記ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知されたときに、記憶された前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する
プール内エクササイズシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置は互いに通信が可能であり、
前記ユーザ端末又は前記コンテンツ提供装置は、前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置において互いに同期を取り、
前記コンテンツ提供端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記コンテンツを提供すると共に、前記ウェアラブル端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記測定を行う、
プール内エクササイズシステム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記エクササイズ課題に関連付けられた動作に関する理想的な測定結果情報と、前記ウェアラブル端末から送信された前記ユーザの測定結果とを比較して前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの両手及び両足の4か所に取り付けられるものであり、
前記評価部は、それぞれのウェアラブル端末から受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記評価を点数化して評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記課題提示部は、音楽、リズム若しくは映像又はこれらの組み合わせを含むエクササイズ課題を提示する、
プール内エクササイズシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプール内エクササイズシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コントローラーを持ったユーザの動きに合わせてゲームが進行する技術が開示されている。
【0003】
特許文献2には、ユーザの両足を載せた支持台に係る荷重値を得ることによって、プレイヤが行った動作を判別するプログラムが開示されている。
【0004】
特許文献3には、複数のウェアラブル端末を装着したユーザの運動を測定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-178948号公報
【特許文献2】特許第5080196号公報
【特許文献3】特開2021-067553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した技術はいずれも、陸上で行われることが前提とされており、通信が遮断されてしまうプールなどの水中において使用することはできない。
【0007】
ところで、昨今、高齢者の方向けに足腰に負担がかかりにくい水中でのエクササイズが提供されている。しかしながら、陸上を念頭に置いたエクササイズシステムは電波が遮断される水中においてそのまま利用することはできない。
【0008】
そこで本発明は、プールにおいてエクササイズができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、
ユーザの手又は足の少なくともいずれかに装着可能な一以上のウェアラブル端末と、当該ウェアラブル端末と通信可能なユーザ端末と、前記ユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置とを含むプール内エクササイズシステムであって、
前記コンテンツ提供装置は、前記ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むエクササイズ課題を提示する課題提示部を備えており、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの動作を測定するセンサ部と、当該センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する記憶部と、前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を少なくとも備えており、
前記ユーザ端末は、受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する評価部と、評価の結果を前記ユーザに通知する評価結果通知部と、を少なくとも備えている、
プール内エクササイズシステム
が得られる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プール等の水中において、例えば、音楽等にあわせて所定の動作をさせるエクササイズを行わせ、当該エクササイズが正確にされたかどうかを検知することができる。
【0011】
また、本発明は、電波が遮断される水中においては一時的にウェアラブル端末側に動作に関する測定結果を記憶しておき、再びユーザ端末との通信が確立された際に測定結果をユーザ端末に送信することとしている。これにより、プール内における効果的なエクササイズを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態によるエクササイズシステムの概要を示す図である。
図2図1のシステムのウェアラブル端末とユーザ端末の通信を説明する図である。
図3図1のシステムのハードウェア構成を説明する図である。
図4図3のハードウェア構成の評価DBのデータ構成例である。
図5】図プール内とプール外における通信の様子を示す図である。
図6】本システムの動作例1を示す図である。
図7】本システムの動作例2を示す図である。
図8】本システムのウェアラブル端末の装着例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
ユーザの手又は足の少なくともいずれかに装着可能な一以上のウェアラブル端末と、当該ウェアラブル端末と通信可能なユーザ端末と、前記ユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置とを含むプール内エクササイズシステムであって、
前記コンテンツ提供装置は、前記ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むエクササイズ課題を提示する課題提示部を備えており、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの動作を測定するセンサ部と、当該センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する記憶部と、前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を少なくとも備えており、
前記ユーザ端末は、受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する評価部と、評価の結果を前記ユーザに通知する評価結果通知部と、を少なくとも備えている、
プール内エクササイズシステム。
[項目2]
項目1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザ端末との通信が遮断されたときに当該ウェアラブル端末が水中に位置していることを検知すると共に、前記センサ部による測定を開始し、前記ユーザ端末との通信が再び確立されたときに当該ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知する検知部を更に備えており、
前記送信部は、前記ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知されたときに、記憶された前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する
プール内エクササイズシステム。
[項目3]
項目1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置は互いに通信が可能であり、
前記ユーザ端末又は前記コンテンツ提供装置は、前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置において互いに同期を取り、
前記コンテンツ提供端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記コンテンツを提供すると共に、前記ウェアラブル端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記測定を行う、
プール内エクササイズシステム。
[項目4]
項目1乃至項目3のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記エクササイズ課題に関連付けられた動作に関する理想的な測定結果情報と、前記ウェアラブル端末から送信された前記ユーザの測定結果とを比較して前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
[項目5]
項目1乃至項目4のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの両手及び両足の4か所に取り付けられるものであり、
前記評価部は、それぞれのウェアラブル端末から受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
[項目6]
項目1乃至項目5のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記評価を点数化して評価する、
プール内エクササイズシステム。
[項目7]
項目1乃至項目6のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記課題提示部は、音楽、リズム若しくは映像又はこれらの組み合わせを含むエクササイズ課題を提示する、
プール内エクササイズシステム。
【0014】
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
<概要>
本発明の実施の形態によるプール内エクササイズシステム(以下「本システム」という)は、プール等の水中で行われるエクササイズに利用されるものである。なお、水中で行われ得るエクササイズは、屋内・屋外プール、スパ、温泉、大浴場、風呂等、様々な場所が想定される。また、エクササイズとは、指示に基づいてユーザの身体を動作させるものであればよく、リズムに合わせた運動や、一連の動作を正確に行うこと等の種々のものが含まれる。
【0016】
<システムの構成>
図1に示されるように、本システムは、ユーザの右手、左手、右足、左足の夫々に一台ずつ装着されたウェアラブル端末1乃至4と、プール内で映像を利用してユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置と、ウェアラブル端末及びコンテンツ提供装置と通信可能なユーザ端末とを含んでいる。なお、必要に応じてこれ以外の構成があってもよいし、後述する各端末の機能の一部又は全部を一の端末に集約することとしてもよい。更には各端末が有する機能の一部又は全部をクラウドコンピューティング技術等によって論理的に構築することとしてもよい。
【0017】
<ウェアラブル端末-ユーザ端末>
図2に示されるように、ウェアラブル端末1~4は、ユーザの、右の手首、左の手首、右の足首、左の足首の合計4か所に装着される。ウェアラブル端末1~4は、プール内において通信が遮断されない場所において、ユーザ端末と通信可能に構成されている。ウェアラブル端末1乃至4は、防水加工されているか、又は防水カバー等を付けることなどによって水中においても支障なく機能するものである。ウェアラブル端末1乃至4は、主として、装着されたユーザの手足の動作を加速度センサ等によって測定し、所定のフォーマットで一時的に記憶する(詳しくは後述する)。また、ウェアラブル端末1乃至4のいずれか又は全部はユーザの生体状態(体温、心拍数(脈拍数)、血圧等)を測定し、所定のフォーマットで一時的に記憶してもよい。これらの測定値は、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)規格に準拠する信号に含められ、間欠的(例えば数秒間毎)に発信される。なお、上記BLEはあくまで一例であり、ウェアラブル端末20はどのような信号を発信してもよい。また、ウェアラブル端末1乃至4は、自端末の識別子を信号に含めてもよい。ウェアラブル端末1乃至4は、BLE規格に準拠することにより、比較的長時間、ビーコン信号を発信し続けることができる。なお、「ビーコン信号の発信」は、BLE規格における「アドバタイズパケットのブロードキャスト送信」に相当する。本実施の形態によるウェアラブル端末1乃至4は、リストバンド型のウェアラブル端末である。ただし、ウェアラブル端末1乃至4は、それ以外の端末であってもよく、例えば、ペンシル型、カード型、イヤホン型、眼鏡型、被服型等、ユーザが所持又は装着可能なものであれば何でもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
図3に示されるように、コンテンツ提供装置は、課題DB(Database:データベース)と、課題提示部とを有している。課題DBには、ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むコンテンツ(エクササイズ課題)が格納されている。コンテンツは、例えば、音楽、音声、リズム、トーン若しくは映像又はこれらの組み合わせを含むエクササイズ課題を提示する。提示の方法は、例えば、ディスプレイモニタやスピーカーと等の出力部(図示せず)により行われる。一例としては、例えば、プール内のユーザが視認可能な大型のディスプレイモニタとスピーカー(共に防水機能を備えていることが好ましい)等を利用することが可能である。
【0019】
ウェアラブル端末1乃至4は、夫々、センサ部、記憶部、送信部、検知部を備えている。センサ部は、上述したユーザの動作を測定する。記憶部は、センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する。送信部は、記憶部により一時的に記憶された測定結果をユーザ端末に送信する。検知部は、ウェアラブル端末1乃至4が水中に入る等して、ユーザ端末との通信が遮断されたときに当該ウェアラブル端末1乃至4が水中に位置していることを検知する。センサ部は、検知部によってウェアラブル端末1乃至4が水中に位置していると検知された場合に測定を開始する。検知部は、ユーザ端末との通信が再び確立されたときに当該ウェアラブル端末1乃至4が水上に位置していることを検知する。このとき、送信部は、記憶部に記憶された測定結果をユーザ端末に送信する。
【0020】
ユーザ端末は、ウェアラブル端末1乃至4から受信したデータ1乃至4と、評価部と、評価DBと、評価結果通知部とを備えている。図4に示されるように、評価DBには、エクササイズ課題ごとに理想的な動作の定義ファイルが格納されている。より具体的には、エクササイズ課題ごとに、手足がどのように動くべきかという評価基準が格納されている。評価基準は、理想的な動作をしていたら得られるだろう加速度に関する情報であってもよい。評価部は、評価DBから上述した評価基準をロードして、受信した測定結果がエクササイズ課題を達成できているか(理想通り/理想にどれだけ近く動作できているか)を評価する。評価は、点数やスコア等の数値で評価されることとしてもよいし、A~Dのようなゾーンで評価することとしてもよい。例えば、エクササイズ課題に含まれる所定数の動作のうち何パーセントが実施できたかという割合で採点するような形式としてもよい。評価結果通知部は、ユーザ端末のディスプレイ上等に評価の結果を通知する。
【0021】
<動作例1>
続いて、図5乃至図7を参照して、本システムの動作を説明する。図5(A)に示されるように、ユーザがプールに入る前においてはウェアラブル端末とユーザ端末とは通信が行われる。一方、図5(B)に示されるようにユーザがプールに入水後は通信が遮断される。図6に示されるように、ウェアラブル端末は、ユーザ端末との通信を検知し続けている(ステップS601、S602)。図5(B)のようにユーザが入水すると通信が遮断されウェアラブル端末側ではユーザ端末との通信が検知できなくなる(ステップS603)。これをもって、ウェアラブル端末のセンサ部は測定を開始する(ステップS604)。これにより、エクササイズ課題が提供(再生)されている間、測定情報が記憶部に記憶され続ける(ステップS605)。その後ユーザがプールから上がる等してウェアラブル端末とユーザ端末とが再び通信可能になると、通信を検知する(ステップS606、ステップS607)。これをもって、ウェアラブル端末のセンサ部は測定を終了する(ステップS608)。測定が終了すると、ウェアラブル端末は、記憶した測定情報をユーザ端末に送信する(ステップS609)。ユーザ端末は、受信した測定結果を分析して(ステップS610)、エクササイズ課題を満たしているかどうかを分析する。分析の結果は採点されユーザに通知される(ステップS611)。
【0022】
以上説明したように、本システムにおいては、ユーザがプール内にいる間は、ウェアラブル端末で測定した加速度データ等を一時的に記憶しておき、プールから上がり再び通信が可能になったときに加速度データ等を通信することとしている。これにより、プール内で行われるエクササイズであっても、性格にできたかどうかの確認を行うことが可能となる。
【0023】
<動作例2>
図7に示されるように、ウェアラブル端末と、ユーザ端末と、コンテンツ提供装置との間において通信可能に構成しておき、初期状態に置いて同期をとることとしてもよい(ステップS701)。即ち、図示されているように、コンテンツ提供装置からは、同期後、T1時間が経過した後にコンテンツが再生されるとともに、ウェアラブル端末においても同期後T1時間が経過した後に測定が開始されるようにしておく(ステップS702、S703)。ユーザが複数いる場合には全ユーザがプールに入水するのに十分な時間であることが好ましい。T1は管理者によって適宜変更できるようにしてもよい。これにより、ユーザの人数が変わってもエクササイズの開始時間を柔軟に対応させることができる。コンテンツの再生時間はT2であることが事前にわかっているため、ウェアラブル端末においてもT2時間だけ測定がなされ測定結果が記憶される(ステップS704)。T2時間が経過するとウェアラブル端末における測定が終了し(ステップS705)、その後所定のタイミングで測定結果がユーザ端末に送信される(ステップS707)。ユーザ端末は、受信した測定結果を分析して(ステップS708)、エクササイズ課題を満たしているかどうかを分析する。分析の結果は採点されユーザに通知される(ステップS709)。
【0024】
図8に示されるように、エクササイズの種類や目的、ユーザの属性によってウェアラブル端末は、両足(a)、両手(b)、片手片足(c)に装着することとしてもよい。この場合、評価DB(図3参照)においては、装着部位に対応する評価基準を格納すればよい。
【0025】
上述したコンテンツ提供装置は、プール内のユーザが視認可能な大型のディスプレイモニタとスピーカーを例示したが、例えば、VR(Virtual Reality:仮装現実)、AR(Augmented Reality:拡張現実)、MR(Mixed Reality:複合現実)等を実現する各種のデバイスであってもよい。
【0026】
また、本実施の形態においては、水中において電波による通信が遮断されることから、上述した動作例1及び2のような形式を採用したが、本発明の利用範囲はこれに限られない。例えば、何らかの事情で通信が遮断されるような場所や、通信を行うことが好ましくない状況(通信短時間で済ませたい状況等)においてエクササイズを行いつつ、かつ、ユーザのエクササイズが正確になされたかどうかを判定したい場合にも好適である。
【0027】
ユーザ端末及びコンテンツ提供端末は、例えばコンピュータ端末に備えられたハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
【0028】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの手又は足の少なくともいずれかに装着可能な一以上のウェアラブル端末と、当該ウェアラブル端末と通信可能なユーザ端末と、前記ユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置とを含むプール内エクササイズシステムであって、
前記コンテンツ提供装置は、前記ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むエクササイズ課題を提示する課題提示部を備えており、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの動作を測定するセンサ部と、当該センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する記憶部と、前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を少なくとも備えており、
前記ユーザ端末は、受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを前記エクササイズ課題毎に格納された加速度に関する情報を含む評価基準に基づいて評価する評価部と、
価の結果を前記ユーザに通知する評価結果通知部と、を少なくとも備えている、
プール内エクササイズシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザ端末との通信が遮断されたときに当該ウェアラブル端末が水中に位置していることを検知すると共に、前記センサ部による測定を開始し、前記ユーザ端末との通信が再び確立されたときに当該ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知する検知部を更に備えており、
前記送信部は、前記ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知されたときに、記憶された前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する
プール内エクササイズシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置は互いに通信が可能であり、
前記ユーザ端末又は前記コンテンツ提供装置は、前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置において互いに同期を取り、
前記コンテンツ提供端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記コンテンツを提供すると共に、前記ウェアラブル端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記測定を行う、
プール内エクササイズシステム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記エクササイズ課題に関連付けられた動作に関する理想的な測定結果情報と、前記ウェアラブル端末から送信された前記ユーザの測定結果とを比較して前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの両手及び両足の4か所に取り付けられるものであり、
前記評価部は、それぞれのウェアラブル端末から受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記評価を点数化して評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記課題提示部は、音楽、リズム若しくは映像又はこれらの組み合わせを含むエクササイズ課題を提示する、
プール内エクササイズシステム。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの手又は足の少なくともいずれかに装着可能な一以上のウェアラブル端末と、当該ウェアラブル端末と通信可能なユーザ端末と、前記ユーザに所定のコンテンツを提示するコンテンツ提供装置とを含むプール内エクササイズシステムであって、
前記コンテンツ提供装置は、前記ユーザに対して所定の動作を行う指示を含むエクササイズ課題を提示する課題提示部を備えており、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの動作を測定するセンサ部と、当該センサ部による測定結果を少なくとも一時的に記憶する記憶部と、前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を少なくとも備えており、
前記ユーザ端末は、受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを前記エクササイズ課題毎に格納された加速度に関する情報を含む評価基準に基づいて評価する評価部と、
評価の結果を前記ユーザに通知する評価結果通知部と、を少なくとも備えている、
プール内エクササイズシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザ端末との通信が遮断されたときに当該ウェアラブル端末が水中に位置していることを検知すると共に、前記センサ部による測定を開始し、前記ユーザ端末との通信が再び確立されたときに当該ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知する検知部を更に備えており、
前記送信部は、前記ウェアラブル端末が水上に位置していることを検知されたときに、記憶された前記測定結果を前記ユーザ端末に送信する
プール内エクササイズシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のエクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置は互いに通信が可能であり、
前記ユーザ端末又は前記コンテンツ提供装置は、前記ウェアラブル端末、前記ユーザ端末及び前記コンテンツ提供装置において互いに同期を取り、
前記コンテンツ提供装置は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記コンテンツを提供すると共に、前記ウェアラブル端末は前記同期が完了してからT1時間経過後に前記測定を行う、
プール内エクササイズシステム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記エクササイズ課題に関連付けられた動作に関する理想的な測定結果情報と、前記ウェアラブル端末から送信された前記ユーザの測定結果とを比較して前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記ウェアラブル端末は、前記ユーザの両手及び両足の4か所に取り付けられるものであり、
前記評価部は、それぞれのウェアラブル端末から受信した前記測定結果が前記エクササイズ課題を満たしているかを評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記評価部は、前記評価を点数化して評価する、
プール内エクササイズシステム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のプール内エクササイズシステムであって、
前記課題提示部は、音楽、リズム若しくは映像又はこれらの組み合わせを含むエクササイズ課題を提示する、
プール内エクササイズシステム。