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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190191
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】ハンドル装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 5/02 20060101AFI20221219BHJP
   E05B 1/06 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
E05B5/02 D
E05B1/06 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098382
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】592163893
【氏名又は名称】ジョー・プリンス竹下株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加世堂 太郎
(57)【要約】
【課題】扉の外観上の意匠的な見栄えを損なうことなく、ハンドルの非操作時にハンドルが人目に付き難いハンドル装置を提供する。
【解決手段】ハンドル装置10は、枠91と扉92とを有する点検口90に設けられるものである。ハンドル装置10は、枠91と扉92の戸先側92Aとの間隙93に配置され扉92に設けられるハンドル12と、ハンドル12の操作によって回動する回動軸13と、回動軸13の回動によって揺動する止金具14と、止金具14と係合する受金具15と、を備えている。ハンドル12は、ハンドル12の非操作時に、間隙93から突出するように形成される突起部12cを備え、突起部12cが操作されることで、ハンドル12の揺動先端側12Aが揺動して間隙93から扉92の前面92cに対して突出する。止金具14は、ハンドル12の揺動先端側12Aが操作されて回動軸13が回動することで、受金具15との係合が解除される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の縁部に設けられる枠と、前記枠の内側に設けられて前記開口部を開閉する扉と、を有する構造物に設けられるハンドル装置であって、
前記枠と前記扉の戸先側との間隙に配置され、前記扉の戸先側に揺動自在に設けられるハンドルと、
前記扉の戸先側に設けられ、前記ハンドルの操作によって回動する回動軸と、
前記扉の戸先側に設けられ、前記回動軸の回動によって揺動する止金具と、
前記枠に設けられ、前記ハンドルの非操作時に、前記止金具と係合する受金具と、
を備え、
前記ハンドルは、前記ハンドルの非操作時に、前記間隙から前記扉の前面に対して突出するように形成される突起部を備え、
前記突起部が操作されることで、前記ハンドルの揺動先端側が前記回動軸を中心に揺動して前記間隙から前記扉の前面に対して突出し、
前記止金具は、前記扉の前面に対して突出する前記ハンドルの揺動先端側が操作されて前記回動軸が回動することで、前記受金具との係合が解除されること
を特徴とするハンドル装置。
【請求項2】
前記回動軸は、前記間隙から前記扉の前面に対して突出する前記ハンドルの揺動先端側が操作されて、前記ハンドルの揺動基端側が前記回動軸に係止することで、回動可能となること
を特徴とする請求項1に記載のハンドル装置。
【請求項3】
前記止金具が前記受金具と係合する方向に前記回動軸を付勢する付勢部材を有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハンドル装置。
【請求項4】
前記止金具と前記受金具とが係合する位置が、前記回動軸の軸心を含む水平面と同一の平面上に形成されること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のハンドル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点検口、配電盤、分電盤、制御盤等の構造物に設けられるハンドル装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、点検口、配電盤、分電盤、制御盤等の構造物に設けられるハンドル装置としては、特許文献1に示すようなものが公知となっている。特許文献1のハンドル装置は、点検口や配電盤等の構造物の扉の前面に固着されるハンドルベースと、ハンドルベースに回転可能に挿通されるハンドル軸にハンドルベースに対して起伏回動可能に装着されるハンドルと、ハンドルベースの背面側にハンドル軸を介して回転可能に取り付けられ、ハンドルの操作によって、ボックス本体等の固定枠体側の受金具に対して係脱可能な止金具と、を備えるものである。特許文献1のハンドル装置では、扉の開閉時にハンドルをハンドルベースから引き起こして回転操作することによって受金具に対する止金具の係合が解除される。また、扉を閉めた後は、ハンドルがハンドルベース上に倒伏して収納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-234651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のハンドル装置では、扉を閉めた後にハンドルがハンドルベース上に収納されるが、ハンドル及びハンドルベースが扉の前面に固定されているため、扉の外観上の意匠的な見栄えが損なわれるという問題があった。また、ハンドル等が扉の前面に設けられることで、ハンドルの非操作時にハンドルが人目に付き易く、そのため、ハンドルを操作して容易に扉を開閉することができるという問題がある。特に、点検口或いは配電盤等のような内部に機器等を格納する構造物では、当該機器等を点検或いは取り扱う作業者以外の者が、容易に扉を開閉することは好ましくないため、ハンドルの非操作時にハンドルが人目に付き難い場所となるようなハンドル装置が求められている。
【0005】
本発明は上記課題を解決するもので、扉の外観上の意匠的な見栄えを損なうことなく、ハンドルの非操作時にハンドルが人目に付き難いハンドル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のハンドル装置は、開口部の縁部に設けられる枠と、前記枠の内側に設けられて前記開口部を開閉する扉と、を有する構造物に設けられるハンドル装置であって、前記枠と前記扉の戸先側との間隙に配置され、前記扉の戸先側に揺動自在に設けられるハンドルと、前記扉の戸先側に設けられ、前記ハンドルの操作によって回動する回動軸と、前記扉の戸先側に設けられ、前記回動軸の回動によって揺動する止金具と、前記枠に設けられ、前記ハンドルの非操作時に、前記止金具と係合する受金具と、を備え、前記ハンドルは、前記ハンドルの非操作時に、前記間隙から前記扉の前面に対して突出するように形成される突起部を備え、前記突起部が操作されることで、前記ハンドルの揺動先端側が前記回動軸を中心に揺動して前記間隙から前記扉の前面に対して突出し、前記止金具は、前記扉の前面に対して突出する前記ハンドルの揺動先端側が操作されて前記回動軸が回動することで、前記受金具との係合が解除されるものである。
【0007】
上記構成では、間隙から突出する突起部を押すことで、ハンドルの非操作時に間隙に配置されているハンドルの揺動先端側が間隙から突出する。さらに、間隙から突出したハンドルの揺動先端側を操作することで、止金具と受金具との係合が解除されて扉が解錠される。
【0008】
本発明のハンドル装置では、前記回動軸は、前記間隙から前記扉の前面に対して突出する前記ハンドルの揺動先端側が操作されて、前記ハンドルの揺動基端側が前記回動軸に係止することで、回動可能となるものである。
【0009】
上記構成では、間隙から突出するハンドルの揺動先端側が操作されて、ハンドルの揺動基端側が回動軸に係止することで、回動軸がハンドルの操作によって回動可能となる。
【0010】
本発明のハンドル装置では、前記ハンドルの非操作時に前記止金具が前記受金具と係合する方向に前記回動軸を付勢する付勢部材を有するものである。
【0011】
上記構成では、回動軸が付勢部材の付勢力によって回動し、止金具が受金具と係合する方向に揺動する。
【0012】
本発明のハンドル装置では、前記止金具と前記受金具とが係合する位置が、前記回動軸の軸心を含む水平面と同一の平面上に形成されるものである。
【0013】
上記構成では、止金具と受金具とが、回動軸の軸心と高さ方向のズレが生じない位置で係合する。
【発明の効果】
【0014】
本発明のハンドル装置によれば、ハンドルの非操作時には、ハンドルの突起部のみが枠と扉の戸先側との間隙から扉の前面に対して突出し、ハンドルの操作時には、当該突起部を操作することで、ハンドルの非操作時に上記間隙に配置されているハンドルの揺動先端側が上記間隙から突出して扉の解錠が可能となることから、扉の施錠及び解錠を確実に行いつつ、ハンドルの非操作時には、ハンドルを人目に付き難い場所に隠すことができる。また、ハンドルが扉の前面ではなく、上記間隙に配置されているため、扉の外観上の意匠的な見栄えを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係るハンドル装置におけるハンドル非操作時の斜視図である。
図2】同ハンドル装置におけるハンドル非操作時の斜視図である。
図3】同ハンドル装置の分解斜視図である。
図4】同ハンドル装置の側面図である。
図5】同ハンドル装置のハンドル非操作時におけるハンドルの揺動基端側の部分拡大側面図である。
図6】同ハンドル装置のハンドル操作時におけるハンドルの揺動基端側の部分拡大側面図である。
図7】同ハンドル装置におけるハンドル操作時の斜視図である。
図8】同ハンドル装置における扉の解錠時の斜視図である。
図9】同ハンドル装置において扉を施錠する際のハンドルの揺動基端側の部分拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るハンドル装置10について説明する。図1及び図2に示すように、ハンドル装置10は、例えば、壁面に設けられる点検口90(「構造物」の一例)に使用されるものであり、点検口90の扉92の開閉操作を行うとともに、扉92の施錠及び解錠を行うための装置である。ハンドル装置10が使用される点検口90は、点検口90を形成する開口部の縁部に設けられる枠91と、枠91の内側に設けられて開口部を開閉する扉92と、から主に構成されている。
【0017】
図1から図3に示すように、ハンドル装置10は、装置本体であるロックケース11と、扉92の開閉操作を行うためのハンドル12と、ハンドル12の操作によって回動する回動軸13と、扉92の施錠及び解錠を行うための止金具14及び受金具15と、から主に構成されている。ハンドル装置10では、枠91と扉92の戸先側92Aとの間隙93(チリ)に配置されるハンドル12を操作することで、ロックケース11に保持される回動軸13を介して止金具14が揺動し、止金具14と受金具15との係合が解除されて扉92の解錠が行われる。また、ハンドル装置10では、ハンドル12の操作を解除して扉92を閉じることで、止金具14と受金具15とが係合されて扉92の施錠が自動で行われる。
【0018】
図1及び図3に示すように、ロックケース11は、箱状に形成されるものであり、扉92の戸先側92Aの内面92aに第1締結部材16によって固定される。ロックケース11は、その内部に回動軸13を回動可能に保持する。
【0019】
ハンドル12は、長尺状の板材であり、扉92の戸先側92Aの外面92bに対向するように、回動軸13に第2締結部材17を介して回動自在に取り付けられる。ハンドル12は、その一端側(揺動先端側12A)に長孔12aが形成されている。長孔12aは、ユーザがハンドル12を操作する際にユーザの指が挿通可能な孔である。
【0020】
図1から図3に示すように、ハンドル12は、その他端側(揺動基端側12B)に取付孔12b及び突起部12cが形成されている。取付孔12bは、ハンドル12を回動軸13に取り付けるための孔である。図5に示すように、取付孔12bは、ハンドル12の長手方向の軸心S1に対して所定の角度θで傾斜した長孔によって形成されている。図3及び図5に示すように、取付孔12bは、その長孔の縁部から中央部に突出する一対の突出部12dが形成されている。取付孔12bに回動軸13が挿通されて突出部12dが回動軸13に係合することで、ハンドル12が回動軸13に係止される。
【0021】
図1から図3に示すように、突起部12cは、ハンドル12の揺動基端側12Bの一方の端部から突出して形成される略半円状の突起部分である。突起部12cは、ハンドル12の非操作時に、枠91と扉92の戸先側92Aとの間隙93から扉92の前面92cに対して前方に突出するように形成されている。
【0022】
回動軸13は、その両端部が扉92の戸先側92Aの内面92aに設けられるロックケース11によって保持される。回動軸13は、その一端部にハンドル12が第2締結部材17によって揺動可能に取り付けられ、その他端部に止金具14が第3締結部材18によって固定されている。図3及び図5に示すように、回動軸13は、ハンドル12を保持する一端部がハンドル12の取付孔12bに挿通可能な長尺楕円状に形成され、その長尺楕円状の周縁部にハンドル12の突出部12dが係合可能な平面部13aが形成されている。回動軸13は、ハンドル12の操作によって平面部13aとハンドル12の突出部12dとが係合することで回動する。
【0023】
回動軸13には、止金具14が受金具15と係合する方向に回動軸13を付勢するための付勢部材19が取り付けられている。付勢部材19は、コイルばねによって構成され、回動軸13の周部に巻き付けらえる。回動軸13は、付勢部材19によって、止金具14が受金具15と係合する方向に付勢されることで、ハンドル12の操作によって所定の位置まで回転されても、付勢部材19の付勢力によって、止金具14が受金具15と係合する位置まで逆方向に自動的に回転する。図4に示すように、回動軸13には突起部21が設けられ、付勢部材19の付勢力によって回動する回動軸13の突起部21がロックケース11の内壁に当接することで、回動軸13の回動角度が制御される。
【0024】
止金具14は、その揺動基端部14Bが扉92の戸先側92Aに設けられる回動軸13の端部に固定され、その揺動先端側14Aが鉤状に屈曲した板材であり、回動軸13の回動によって揺動する。止金具14は、その揺動先端側14Aの鉤状部分(揺動先端14a)が受金具15に係合する。止金具14は、回動軸13が付勢部材19によって止金具14が受金具15と係合する方向に付勢されているため、ハンドル12の非操作時には、受金具15と係合可能な位置で保持される。
【0025】
図1に示すように、受金具15は、枠91の内面91aに第4締結部材20によって固定される平面視L字状に屈曲した板材であり、ハンドル12の非操作時に止金具14と係合する。受金具15は、枠91の内面91aから突出した突出部分15aを有し、突出部分15aにおいて止金具14と係合する。
【0026】
図4に示すように、ハンドル装置10では、鉤状に屈曲させた止金具14の揺動先端側14Aが、受金具15の突出部分15aの下方から巻き込むように、受金具15の突出部分15aと係合することから、止金具14の揺動先端14aと受金具15の突出部分15aとが係合する位置Pが、回動軸13の軸心S2を含む水平面Mと同一の平面上に形成される。すなわち、ハンドル装置10では、止金具14と受金具15との係合位置Pが回動軸13の軸心S2と側面視で同一の水平線上であり、止金具14と受金具15とが、回動軸13の軸心S2と高さ方向のズレが生じない位置で係合する。このような位置で止金具14と受金具15とが係合することで、扉92に背圧(点検口90の間隙93から入ってくる風によって扉92を開こうとする方向に加わる圧力)が加わった場合に止金具14が受金具15から外れて揺動することを防止できる。
【0027】
次に、ハンドル装置10の作用について説明する。図2に示すように、扉92の閉時(ハンドル12の非操作時)には、ハンドル12の突起部12cが、間隙93から扉92の前面92cに対して前方に突出する。そのため、扉92の閉時には、ユーザは、ハンドル12の突起部12cを視認することができる。
【0028】
図1及び図7に示すように、ユーザがハンドル12の突起部12cの下部を間隙93に向かって押し上げることで、ハンドル12の揺動先端側12Aが回動軸13を中心に揺動する。これにより、ハンドル12の揺動先端側12Aが間隙93から扉92の前面92cに対して突出し、ユーザがハンドル12の揺動先端側12Aを持って操作することが可能となる。
【0029】
図6に示すように、ユーザがハンドル12の揺動先端側12Aを鉛直方向に対して所定の角度θまで持ち上げると、ハンドル12の突出部12dと回動軸13の周端部の平面部13aとが係合し、回動軸13がハンドル12の操作によって回動可能となる。ハンドル12の取付孔12bと回動軸13の周端部との間(ハンドル12と回動軸13との接合部)には所定の遊びがあり、ハンドル12の揺動先端側12Aが鉛直方向に対して所定の角度θとなる位置まで操作されることで、ハンドル12の突出部12dが回動軸13の周端部の平面部13aに係止し、回動軸13がハンドル12の操作によって回動可能となる。
【0030】
図8に示すように、回動軸13がハンドル12の操作によって回動すると、止金具14が回動軸13の回動によって揺動する。これにより、止金具14の揺動先端14aと受金具15の突出部分15aとの係合が解除され、扉92が解錠される。
【0031】
一方で、ユーザがハンドル12の揺動先端側12Aを離してハンドル12の操作を解除すると、回動軸13は付勢部材19の付勢力によってハンドル12の操作時とは逆方向に回動する。回動軸13が付勢部材19の付勢力によって回動すると、止金具14がハンドル12の操作時とは逆方向に揺動する。この時、扉92が閉じている場合には、止金具14の揺動先端14aが受金具15の突出部分15aに係止して扉92が施錠される。また、扉92が開いている場合には、止金具14の揺動先端14aが受金具15の突出部分15aと係合することなく持ち上がった状態となるが、図9に示すように、ユーザが扉92を閉じる方向に動かすことで、止金具14の揺動先端側14Aの傾斜部分14bが受金具15の突出部分15aの下部に当接することで下方に押し下げられる。さらにユーザが扉92を閉じる方向に動かすことで、止金具14の傾斜部分14bが受金具15の突出部分15aの下部から離れる。そして、止金具14の揺動先端側14Aが付勢部材19の付勢力によって跳ね上げられることで、止金具14の揺動先端14aが受金具15の突出部分15aに係止し、扉92が施錠される。このように、ハンドル装置10では、ユーザが扉92を閉めることで、止金具14の揺動先端14aが受金具15の突出部分15aに係止して扉92が自動的に施錠される。
【0032】
以上のように、ハンドル装置10においては、ハンドル12の非操作時には、ハンドル12の突起部12cのみが枠91と扉92の戸先側92Aとの間隙93から扉92の前面92cに対して突出し、ハンドル12の操作時には、突起部12cを操作することで、ハンドル12の非操作時に間隙93に配置されているハンドル12の揺動先端側12Aが間隙93から突出して扉92の解錠が可能となることから、扉92の施錠及び解錠を確実に行いつつ、ハンドル12の非操作時には、ハンドル12を人目に付き難い場所に隠すことができる。また、ハンドル12が扉92の前面92cではなく、間隙93に配置されているため、扉92の外観上の意匠的な見栄えを向上させることができる。
【0033】
なお、本実施の形態では、ハンドル12の突起部12cがハンドル12の揺動基端側12Bに形成されているが、これに限定されるものではなく、突起部12cをハンドル12の揺動先端側12Aに形成しても構わない。この場合。突起部12cが間隙93より外側(間隙93の反対側)に引き出されることによって、ハンドル12の揺動先端側12Aが回動軸13を中心に揺動して間隙93から扉92の前面92cに対して突出する。
【0034】
本実施の形態では、ハンドル装置10が設けられる構造物を点検口90としているが、これに限定されるものではなく、配電盤、分電盤、制御盤等の構造物に設けても構わない。
【0035】
本実施の形態では、扉92が右勝手の場合のハンドル装置10について説明したが、ハンドル12と、止金具14との位置を組み替えることで、扉92が左勝手の場合においてもハンドル装置10を使用することができる。
【符号の説明】
【0036】
10 ハンドル装置
12 ハンドル
12A ハンドルの揺動先端側
12c 突起部
13 回動軸
14 止金具
15 受金具
90 点検口(構造物)
91 枠
92 扉
92A 扉の戸先側
92c 扉の前面
93 間隙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9