(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190287
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20221219BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098544
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】内田 仁
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC54
(57)【要約】 (修正有)
【課題】予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報を充実させ、ユーザの投票行動を促進することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザがサービス利用のために使用する複数のユーザ端末及び、レース結果配信装置と通信可能に接続されているサーバコンピュータ10によって構成される情報処理装置は、競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付ける受付部31と、受付部31が第1ユーザから第1操作を受け付けた場合に、第1操作により指定された予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる表示制御部32と、を有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付ける受付部と、
前記受付部が前記第1ユーザから前記第1操作を受け付けた場合に、前記第1操作により指定された前記予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を前記第1ユーザの端末に表示させる表示制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第1ユーザのユーザ情報に基づく表示順で前記第2ユーザを特定する情報を前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第1ユーザと第1関係にある前記第2ユーザを特定する情報を、前記第1ユーザと前記第1関係にない前記第2ユーザを特定する情報よりも優先して前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記第1ユーザと第1関係にある前記第2ユーザを特定する情報の情報量を、前記第1ユーザと前記第1関係にない前記第2ユーザを特定する情報の情報量よりも多く前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記予想者の予想に基づく投票数が多い前記第2ユーザを特定する情報を、前記予想者の予想に基づく投票数が少ない前記第2ユーザを特定する情報よりも優先して前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は、1以上の競技の中から所定競技を指定する第2操作を前記第1ユーザから受け付け、
前記表示制御部は、前記受付部が前記第1ユーザから前記第2操作を受け付けた場合に、前記第2操作により指定された前記所定競技に対応する期間における前記第2ユーザの成績に基づく表示順で第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受付部は、前記第2ユーザを指定する第3操作を前記第1ユーザから受け付け、
前記表示制御部は、前記受付部が前記第1ユーザから前記第3操作を受け付けた場合に、前記第1操作により指定された前記予想者の予想に含まれる投票内容のうち、前記第3操作により指定された前記第2ユーザが投票した投票内容を前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受付部は、前記第2ユーザを指定する第3操作を前記第1ユーザから受け付け、
前記表示制御部は、前記受付部が前記第1ユーザから前記第3操作を受け付けた場合に、前記第3操作により指定された前記第2ユーザが投票した投票内容のうち前記第2ユーザが公開している投票内容を前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受付部は、前記第2ユーザを指定する第3操作を前記第1ユーザから受け付け、
前記表示制御部は、前記受付部が前記第1ユーザから前記第3操作を受け付けた場合に、前記第3操作により指定された前記第2ユーザが投票した投票内容のうち前記第2ユーザが公開していない投票内容については少なくとも一部の情報を非公開状態として前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1ユーザと前記第1操作により指定された前記予想者とが第2関係にある場合、
前記表示制御部は、前記第1操作により指定された前記予想者の予想に基づく前記第2ユーザの投票数又は投票額に基づいて、前記第2ユーザを特定する情報の内容を変更して前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1ユーザと前記第1操作により指定された前記予想者とが第2関係にある場合、
前記表示制御部は、1以上の投票価値のうち、前記予想者に対して有利な効果を発生させる投票価値を用いて前記予想者の予想に基づき投票した前記第2ユーザを特定する情報を前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記予想者に対して有利な効果を多く発生させた前記第2ユーザを特定する情報を、前記予想者に対して有利な効果を少なく発生させた前記第2ユーザを特定する情報よりも優先して前記第1ユーザの端末に表示させる、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータが、競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付け、
コンピュータが、前記第1ユーザから前記第1操作を受け付けた場合に、前記第1操作により指定された前記予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を前記第1ユーザの端末に表示させる、
情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータに、
競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付けさせ、
前記第1ユーザから前記第1操作を受け付けた場合に、前記第1操作により指定された前記予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を前記第1ユーザの端末に表示させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信ネットワークを通じて公営競技等の投票を行うことが可能なサービスが提供されている。このサービスを利用するユーザは、競技結果を予想し、予想内容に対して金銭等の価値を投じることで投票を行う。投票は、サービス提供会社のサーバコンピュータによって受け付けられ、競技結果が確定すると、投票の的中結果に応じた配当(払戻金)がユーザに対して付与される。
【0003】
また、上記のサービスにおいて、ユーザは、他人の予想内容を参考にして投票を行うこともできる。例えば、特許文献1には、公営競技についての予想の公開及びこの公開された予想に基づく投票券の購入に用いられる投票予想公開システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、的中率等の予想者の情報を画像で表示することによって、ユーザは予想者の信頼性を視覚的に認識してその予想を参考とすることができるものの、ユーザは、他にどのようなユーザがその予想者の予想に基づいて投票しているかまでは認識することができない。そのため、ユーザにとっては、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報が不十分であり、ユーザは、予想者を選択する際に躊躇する虞がある。その結果、ユーザの投票行動意欲が抑制され、投票数が増加しない原因となる虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報を充実させ、ユーザの投票行動を促進することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付ける受付部と、受付部が第1ユーザから第1操作を受け付けた場合に、第1操作により指定された予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報を充実させ、ユーザの投票行動を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】予想公開ユーザ一覧画面の一例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置及び周辺機器を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能を示す図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る情報処理フローを示す図である。
【
図14】第2ユーザ表示処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、具体的な一つの実施形態(以下、本実施形態という)を例に挙げて説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0011】
また、以下の説明の中で参照される図面に示される画面例も一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得る。
【0012】
また、本明細書において、「装置」とは、単独で所定の機能を発揮する一つの装置のみ、互いに分離されているものの所定の機能を発揮するために協働する複数の装置をも含むものとする。
【0013】
また、本明細書において、「ユーザ」とは、本発明の情報処理装置のユーザであり、具体的には、本発明の情報処理装置によって提供されるサービスの利用者であり、サービス利用アカウントが割り当てられる単位である。なお、ユーザは、特に断る場合を除き、個人であるが、複数人のグループがユーザであってもよい。
【0014】
[本実施形態の情報処理装置を用いたサービスについて]
先ず、本実施形態の情報処理装置を用いて提供されるサービスとしての投票サービスについて説明する。
【0015】
投票サービスは、オンラインサービスであり、所定のエリアで行われる所定の競技について、通信回線が利用可能な場所であれば、任意の場所で投票を行うことができるサービスである。投票は、競技の結果を予想し、予想に対して投票用の価値、すなわち賭け金を投じることで行われる。各競技に対する投票は、各競技について設定された受付期間内に行うことができ、受付期間の終了時以降には、そのレースに対する投票が締め切られる。
【0016】
競技は、現実空間又はゲーム空間等の仮想空間にて開催され、例えば公営競技であり、以下では、競馬、競輪、競艇及びオートレース等のレースであることとする。ただし、競技は公営競技に限定されず、投票対象となり得る競技であればよく、例えば、賭けの対象となるスポーツの試合、所謂eスポーツ等のようなゲーム大会、若しくは、これら以外の勝敗を競う他の競技でもよい。なお、eスポーツは、人間同士がプレイヤとして対戦するものであってもよいし、人間とコンピュータ(例えば、AI又はロボット等)とが対戦するものであってもよい。
【0017】
ユーザは、投票サービスにおいて投票を行う場合には通信用端末を操作する。投票サービスは、所定のWebサイトにアクセスすることで利用可能としてもよく、あるいは、ユーザの端末に所定のアプリケーションプログラムをインストールすることで利用可能としてもよい。
【0018】
投票の手順について説明すると、ユーザは、端末に表示された操作画面を見ながら、投票対象となるレースを選択し、レースに出場する競技対象(競争選手又は競走馬等)の基礎的な情報及び過去成績等を参照しつつ、レースの結果を予想し、予想に対して投票価値(賭け金)を投じる。投票対象のレースの選択は、レースの開催日及び場所を選択し、また、同じ開催日で同じ開催場所にて複数回のレースが行われる場合には、何番目の回のレースであるかを選択する。レース結果の予想は、単勝、二連単、三連単及び三連複等のような投票方式(賭式)を指定し、指定された投票方式に応じて着順を予想して競技対象の番号(例えば1番と2番の組み合わせ)を指定することである。また、1回の投票では、複数の予想、すなわち、複数の買い目を含めることができる。例えば、同じ投票方式で競技対象の組み合わせを変えて複数の予想を行ってもよいし、複数の投票方式にて投票方式毎に予想を行ってもよい。
【0019】
投票価値は、ユーザがサービスにおいて利用可能な価値であり、本実施形態では、サービス専用の価値であり、互いに性質が異なる第1価値及び第2価値を含む。例えば、第1価値は、金銭的価値を有し、有償で購入したり所定の条件を満たしたりすることで入手可能であり、換金性を有する。第2価値は、金銭的価値がないポイントであり、ユーザがサービスにログインする等、所定の条件を満たすことで入手可能であり、換金性を有しない。ただし、上記のケースに限定されるものではなく、第1価値及び第2価値の両方が換金性を有してもよいし、いずれの価値も換金性を有してなくてもよい。
【0020】
なお、投票価値は、ユーザのサービスアカウントに紐付けられたキャッシュカード又は銀行口座から引き落とし可能な金銭でもよいし、電子マネー等の第三者アプリ(バーコード、スタック型2次元コード又はマトリクス型2次元コード等で決済可能なアプリ)で使用可能な仮想通貨であってもよい。また、投票価値は、第1価値及び第2価値とは異なる価値を含んでもよい。
【0021】
ユーザは、予想に対して投じる価値として第1価値及び第2価値の一方又は両方を指定するとともに、指定された価値について投入額(投じる価値の量)を設定する。また、1回の投票で、複数の予想を行った場合には、賭け金として投じる価値の種類と投入額を予想毎に設定する。なお、以下では、投票方式、競技対象及び投入額の組み合わせ(すなわち、買い目と投入額の組み合わせ)1点につき、1つの投票内容と呼ぶ。
【0022】
以上までの手順が終了すると、ユーザの端末に、
図1に示す投票確認画面G1が表示される。投票確認画面G1には、投票内容(すなわち、投票対象のレース、予想の内容(投票方式にしたがって指定した競技対象を示す内容)、並びに、予想に対する第1価値及び第2価値のそれぞれの投入額)と、予想に対して設定された配当倍率(オッズ)と、が表示される。ユーザが、これらの表示内容を確認し、最終的に画面上の投票実行ボタンをタップ等することにより、投票が完了する。
【0023】
そして、投票が行われたレースが終了し、レースの結果である着順が確定すると、各投票に対して的中の有無が判定される。投票の予想が的中したユーザは、その予想に対して設定されたオッズに応じた配当(払戻金)を獲得することができる。配当は、原則として、投票に利用した価値によって付与され、例えば、第1価値を利用した投票の予想が的中した場合には、配当に相当する量(金額)の第1価値が付与される。なお、例えば、第2価値を利用した投票の予想が的中した場合に第3価値(投票サービス又は他のコンピュータゲーム等で抽選等のイベントに参加する際に利用可能な価値等)が付与されるように、投票に利用した価値とは異なる価値で配当を付与してもよい。
【0024】
また、各ユーザは、予想に対する設定操作として、公開設定操作を行うことができる。公開設定操作は、予想(投票内容)を他のユーザに対して公開するための操作であり、具体的には、不図示の選択画面を通じて、予想公開の許否を選択する操作である。本実施形態では、第1価値を利用して投票を行った場合に限り、公開設定操作を行うことができることとする。ただし、投票価値の種類を問わず投票が確定した全ての予想(実際に投票済の予想)について、公開設定操作を行うことができてもよい。また、公開設定操作が可能な予想には、投票前の予想内容、すなわち、実際に投票価値を未だ投じていない段階の単なる予想を含めてもよい。なお、投票が複数の予想を含む場合には、第1価値の投入額が設定された予想のみに対して公開設定操作を行うことができてもよい。あるいは、第1価値の投入額が設定された予想が少なくとも1つ以上含まれる場合には、複数の予想に対して一括して公開設定操作を行うことができてもよい。
【0025】
また、公開設定操作において公開範囲を指定できてもよい。例えば、公開された予想を閲覧することができるユーザ、公開時期、及び公開内容のうちの少なくとも一つを制限することができてもよい。また、公開された予想の閲覧は、無償であっても有償であってもよい。
【0026】
以下では、公開された予想を公開予想と呼び、その公開予想を行ったユーザを予想公開ユーザ(本発明の予想者に相当)と呼び、その公開予想を利用して既に投票を行っている他のユーザ(予想公開ユーザ以外のユーザ)を第2ユーザと呼ぶこととする。また、以下では、特に断る場合を除き、予想公開ユーザの公開予想を利用して他のユーザによりなされた投票、すなわち、予想者の予想に基づく投票を、単に投票と呼ぶこととする。
【0027】
公開予想を行った予想公開ユーザは、
図2に示す予想公開ユーザ一覧画面G2にて、ユーザの端末に表示される。予想公開ユーザ一覧画面G2には、予想公開ユーザに関する情報、すなわち、予想公開ユーザの名前及び画像(アイコン画像)、投票回数等に応じて変動するユーザランク、並びに、その公開予想を利用して既に投票を行った第2ユーザの数(例えば251人)等が一覧で表示されている。他のユーザは、予想公開ユーザ一覧画面G2に表示されている予想公開ユーザを、人気、好調、投票数又は新着等の順で並び替え又は絞り込みを行うこともできる。また、他のユーザは、その予想公開ユーザ一覧画面G2に表示されている予想公開ユーザの中から任意の予想公開ユーザを指定する指定操作を行うことができる。なお、指定操作では、例えば、予想公開ユーザの名前等が表示されている領域(第2ユーザの数を示す領域以外の領域)をタップ等する。
【0028】
他のユーザが指定操作を行うと、予想公開ユーザ一覧画面G2から
図3に示す予想内容公開画面G3に遷移し、指定操作により指定された予想公開ユーザによって公開設定操作が行われた公開予想の内容が他のユーザに公開される。すなわち、他のユーザは、端末に表示された予想内容公開画面G3を通じて、公開予想に関する情報を閲覧することができる。ここで公開予想に関する情報としては、その予想を行った予想公開ユーザの名前及び画像(アイコン画像)、投票回数等に応じて変動するユーザランク、投票対象のレース、予想の内容、予想に対して設定された配当倍率(オッズ)、並びに、投票済の場合には予想に対する第1価値及び第2価値のそれぞれの投入額等が挙げられる。
【0029】
なお、予想内容公開画面G3には、上記以外の情報、例えば、その予想を行った予想公開ユーザについて、当日の成績(例えば、的中数、獲得配当、勝率及び回収率等)がさらに表示されてもよい。
当日の的中数とは、レースの開催日においてユーザが行った投票のうち、予想が的中した投票の総数である。本実施形態において、的中数は、投票毎に数えることとする。例えば、1つの投票中に複数の投票内容が含まれる場合であって、その中の1つの投票内容が的中した場合の的中数は1であり、その中の2つの投票内容が的中した場合の的中数も1である。なお、的中数は、個々の投票内容毎に数えることしてもよい。
獲得配当とは、レースの開催日においてユーザが行った投票のうち、予想が的中して獲得した配当の合計額である。
当日の勝率とは、的中率と同義であり、レースの開催日においてユーザが行った投票の回数のうち、予想が的中した投票の数の比率である。本実施形態において、勝率は、投票毎に数えることとする。例えば、第1レースで3/10(的中した投票内容の数/投票に含まれる投票内容の数、以下同じ)、第2レース及び第3レースでそれぞれ0/10(すなわち、ハズレ)、第4レースで1/10の場合であれば、4レース中2レースが的中しているので勝率は50%となる。なお、勝率は、個々の投票内容毎としてもよい。この場合、上記の例であれば、40点の投票内容中4点の投票内容が的中しているので勝率は10%となる。
当日の回収率とは、レースの開催日においてユーザが投票に投入した価値の合計額に対する、当該開催日に獲得した配当の合計額の比率であり、回収率が100%を超えることは、その日に勝ち越していることを意味する。
【0030】
そして、予想内容公開画面G3を見た他のユーザは、予想内容公開画面G3に表示された予想利用ボタンをタップ等して、公開予想を利用することができる。すなわち、他のユーザは、公開された他人(予想公開ユーザ)の予想を見て、その予想を利用して同じ予想内容の投票(のっかり投票)を行うことができる。これにより、投票経験が少ないユーザであっても、簡単に投票を行うことができ、結果として、投票に対するユーザの意欲を喚起することができる。
【0031】
なお、他のユーザが投票を行う際、公開予想の内容を編集してもよく、具体的には、公開予想に利用された価値の種類及び/又は価値の投入額を変更してもよく、また、公開予想に含まれない他のユーザ独自の予想を追加してもよい。
【0032】
また、公開予想が複数の投票内容を含む予想、例えば、競技対象の組み合わせが互いに異なる複数の予想着順を含む場合、他のユーザは、それらの複数の予想着順の中から1以上の予想着順を指定し、指定された予想着順(以下、指定予想ともいう)を利用した投票を行ってもよい。ただし、これに限定されるものではなく、公開予想に含まれる複数の予想全てを一括して利用すること、換言すると、投票単位で公開予想を利用して投票を行ってもよい。
【0033】
なお、本実施形態では、他のユーザによる投票が行われた場合、その旨を示すプッシュ通知が予想公開ユーザに対してなされる。具体的には、予想公開ユーザの端末に、「あなたの予想を利用した投票が行われました」等の通知メッセージが表示される。これにより、予想公開ユーザは、自分の予想が他のユーザによって利用されたことを認識することができる。
【0034】
そして、公開予想が的中した場合、予想公開ユーザ及び第2ユーザ(既に投票を行った他のユーザ)の各々には、的中した予想の配当倍率(オッズ)に応じた配当が付与される。なお、本実施形態では、公開設定操作を行うことができるのは、第1価値を利用した投票済の予想に限られるが、投票価値を未だ投じていない段階の単なる予想も公開予想に含める場合には、未投票の予想公開ユーザには、当然ながら、公開予想が的中したとしても配当は付与されないこととする。
【0035】
また、配当に加えて、予想公開ユーザには、第2ユーザが獲得した配当に応じた特典(ボーナス)が付与され、予想公開ユーザに対して有利な効果が発生する。特典は、投票に利用された価値の種類及び投入額によって、付与される特典の種類及び量が決定される(例えば第2ユーザの投入額の1%等)。すなわち、第2ユーザが多くの価値を投じて投票した場合には、予想公開ユーザは多くの特典を得ることができる。本実施形態では、特典は、第2ユーザが第1価値(有利な効果を発生させる投票価値)を用いて投票を行った場合に付与されることとし、第2ユーザが第2価値を用いて投票を行った場合には付与されないこととする。また、第2ユーザが複数人いる場合、すなわち、公開予想が複数の第2ユーザによって利用された場合、上記の特典は、第2ユーザの人数に応じて決められる。なお、投票価値を未だ投じていない段階の単なる予想も公開予想に含める場合には、未投票の予想公開ユーザであっても、上記条件に基づいて特典が付与されることとする。
【0036】
ところで、投票サービスにおいて、ユーザは、上記の投票を行うこと以外に、フレンド(友達)関係にあるユーザとのコミュニケーションを取ることができる。具体的には、フレンド関係にあるユーザ同士は、不図示のチャット画面を通じてメッセージ交換等を行ったり、グループを形成してグループ単位で投票を行ったりすることができる。また、同じグループに属するユーザ同士は、各ユーザの投票の予想をお互いに参照し合い、予想内容をグループ内で共有することができる。
【0037】
なお、フレンド関係は、本発明の第1関係に相当し、一方のユーザがフレンド申請を行い、他方のユーザが申請に対して承諾することによって、双方の合意で形成される関係である。ちなみに、第1関係があるユーザは、フレンド関係にあるユーザに限定されるものではない。例えば、あるユーザXの公開予想を他のユーザYが所定回数以上利用した場合に、ユーザYを、ユーザXと第1関係があるユーザとしてもよい。
【0038】
また、予想公開ユーザ一覧画面G2において、ユーザ(予想公開ユーザ本人を含む)は、予想公開ユーザの公開予想を利用して既に投票を行った第2ユーザの詳細を確認するため、その予想公開ユーザ一覧画面G2に表示されている予想公開ユーザの中から任意の予想公開ユーザを指定する指定操作(第1操作)を行うことができる。第1操作では、例えば、予想公開ユーザに関連付けられた第2ユーザの数を示す領域をタップ等する。このとき、第1操作を行ったユーザを第1ユーザと呼ぶ。第1ユーザには、その公開予想を利用して投票を行おうとしているユーザ(未だ投票を行っていないユーザ)、既にその公開予想を利用して投票を行った第2ユーザ、及び、予想公開ユーザ本人を含む。なお、第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる場合は、第1ユーザと予想公開ユーザとの関係は、本発明の第2関係に相当する。
【0039】
第1ユーザにより第1操作が行われると、予想公開ユーザ一覧画面G2から
図4に示す第2ユーザ一覧画面G4に遷移し、第1ユーザの端末には、第1操作により指定された予想公開ユーザの予想に基づき投票を行った第2ユーザを特定する情報が一覧表示される。すなわち、第1ユーザは、端末に表示された第2ユーザ一覧画面G4を通じて、単なる第2ユーザの数だけではなく、第2ユーザを特定する情報までも閲覧することができる。ここで、第2ユーザを特定する情報としては、第2ユーザの名前及び画像(アイコン画像)、投票回数等に応じて変動するユーザランク、並びに、当日の成績(例えば、的中数、獲得配当、勝率及び回収率)等が挙げられる。また、第1ユーザは、第2ユーザ一覧画面G4に表示されている第2ユーザを、投票価値別に並び替え又は絞り込みを行うこともできる。
【0040】
第2ユーザ一覧画面G4における第2ユーザの表示順等の表示の仕方は、以下に例示するようなルールにしたがって決定される。なお、以下のルールを組み合わせて複合的に決定してもよい。
(a)第1ユーザと第2ユーザとの関係性に基づき決定
第1ユーザと第2ユーザとの関係性、すなわち、第1ユーザのユーザ情報と第2ユーザのユーザ情報とに基づき、第2ユーザを特定する情報の表示順等を決定する。具体的には、第1ユーザとフレンド関係(第1関係)にある第2ユーザを特定する情報を、第1ユーザとフレンド関係にない第2ユーザを特定する情報よりも優先して、第1ユーザの端末に表示させる。
(b)第2ユーザの投票経験に基づき決定
予想公開ユーザの予想に基づく投票数が多い第2ユーザを特定する情報を、予想公開ユーザの予想に基づく投票数が少ない第2ユーザを特定する情報よりも優先して、第1ユーザの端末に表示させる。例えば、所定期間(例えば過去一ヵ月間又は過去全ての期間等)で、第1操作により指定された予想公開ユーザの公開予想に基づく投票数が多いユーザを優先する。また、ここでの予想公開ユーザは、第1操作により指定された予想公開ユーザ以外でもよく、その場合は、過去の総投票回数が多い投票経験豊富な第2ユーザが優先されることとなる。
(c)第2ユーザの成績に基づき決定
成績(例えば、的中数、獲得配当、勝率及び回収率等)が良い第2ユーザを特定する情報を、優先して第1ユーザの端末に表示させる。具体的には、1以上の競技の中から所定競技を指定する指定操作(第2操作)を第1ユーザから受け付けた場合、すなわち、第1ユーザが投票対象となるレースを指定した場合、その第2操作により指定されたレースに対応する期間における第2ユーザの成績に基づいて、第2ユーザを特定する情報の表示順等を決定する。なお、所定競技とは、投票対象となるレース(例えば、6月1日東京会場第8レース等)をいうが、投票対象となるレース以外の任意のレースであってもよい。また、対応する期間とは、例えば、所定競技と同日(例えば、6月1日)又は同開催期間(例えば、6月1日~6月5日)等をいう。また、第2ユーザの成績には、所定競技の開催場所とは異なる他会場で行われたレース(例えば、6月1日大阪会場第1~12レース等)の成績を含めてもよい。
(d)第2ユーザが利用した投票価値に基づき決定
投票において、第2ユーザが利用した投票価値に基づき、第2ユーザを特定する情報を投票価値別に表示させる。具体的には、第1価値を利用して投票した第2ユーザを特定する情報を、第2価値を利用して投票した第2ユーザを特定する情報よりも優先して、第1ユーザの端末に表示させる。
(e)第2ユーザが予想公開ユーザに対して発生させた特典に基づき決定
第2ユーザの投票によって予想公開ユーザに発生した特典の種類又は量等に基づき、第2ユーザを特定する情報の表示順等を決定する。具体的には、第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる第2関係の場合、予想公開ユーザに対して有利な効果である特典を多く発生させた第2ユーザについて、その第2ユーザを特定する情報を、予想公開ユーザに対して特典を少なく発生させた第2ユーザを特定する情報よりも優先して、第1ユーザの端末に表示させる。
【0041】
ここで、優先して表示とは、以下のような態様で表示することをいう。
(a)優先対象となる第2ユーザを特定する情報を、他の第2ユーザを特定する情報よりも表示順を上位にする(画面の上方に表示する)。
(a)優先対象となる第2ユーザを特定する情報の情報量を、他の第2ユーザを特定する情報よりも多くする。
(b)優先対象となる第2ユーザを特定する情報を、他の第2ユーザを特定する情報よりも相対的に大きく表示する。
(c)優先対象となる第2ユーザを特定する情報の文字又は背景等を、他の第2ユーザを特定する情報とは異なる色で表示する。
(d)優先対象となる第2ユーザを特定する情報に特別な印を付けて表示する。
例えば、第1ユーザとフレンド関係にある第2ユーザを優先して表示する場合、第1ユーザとフレンド関係にある第2ユーザを特定する情報を、第1ユーザとフレンド関係にない他の第2ユーザを特定する情報とは異なる表示態様で表示してもよいし、フレンド関係にあることを識別可能なマークを付けて第2ユーザを特定する情報を表示してもよい。また、決定した表示順にしたがって全ての第2ユーザを特定する情報を表示してもよいし、決定した表示順で上位となった所定数(例えば、上位10人)の第2ユーザを特定する情報を抽出して表示してもよい。このとき、所定数は、固定であってもよいし、所定の閾値以上の第2ユーザを全員表示できるように変動であってもよい。なお、この場合、表示対象となる所定数の中では、第2ユーザを特定する情報の表示順は問わないこととしてもよい。
【0042】
なお、第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる場合、自身の公開予想に多くの第2ユーザ又は投入額を集めた第1ユーザに対しては、第2ユーザを特定する情報の数(表示する第2ユーザの数)を増やしてもよい。例えば、多くの第2ユーザを集める程、第1ユーザは、より多くの第2ユーザについて、第2ユーザを特定する情報を確認することができることとしてもよい。
【0043】
また、第2ユーザ一覧画面G4において、第1ユーザは、第2ユーザの投票内容の詳細を確認するため、その第2ユーザ一覧画面G4に表示されている第2ユーザの中から任意の第2ユーザを指定する指定操作(第3操作)を行うことができる。第3操作では、例えば、第2ユーザの名前等が表示されている領域をタップ等する。
【0044】
第1ユーザにより第3操作が行われると、第2ユーザ一覧画面G4から
図5に示す第2ユーザ詳細画面G5に遷移し、第1ユーザの端末には、第3操作により指定された第2ユーザに関するさらに詳細な第2ユーザを特定する情報(例えば、投票内容に関する情報等)が表示される。すなわち、第1ユーザは、端末に表示された第2ユーザ詳細画面G5を通じて、予想公開ユーザの公開予想に含まれる予想のうち、第3操作により指定された第2ユーザが投票に利用した予想内容、すなわち、第2ユーザが実際に投票した投票内容に関する情報を閲覧することができる。ここで、第2ユーザの投票内容に関する情報としては、第2ユーザの名前及び画像(アイコン画像)等の他、投票対象のレース、予想の内容(投票方式にしたがって指定した競技対象を示す内容)、予想に対する第1価値及び第2価値のそれぞれの投入額、並びに、予想に対して設定された配当倍率(オッズ)等が挙げられる。
【0045】
第2ユーザ詳細画面G5における第2ユーザの投票内容に関する情報は、第2ユーザ自身が公開又は非公開の設定をすることができてもよい。すなわち、第3操作により指定された第2ユーザが投票した投票内容のうち、第2ユーザが公開設定している一部の投票内容を第1ユーザの端末に表示させることとしてもよい。例えば、投票方式及び競技対象については公開し、投票価値の種類及び投入額については非公開としてもよい。また、第3操作により指定された第2ユーザが投票した投票内容のうち、第2ユーザが公開設定していない投票内容については少なくとも一部の情報を非公開状態として第1ユーザの端末に表示させることとしてもよい。また、第1ユーザが予想公開ユーザ本人ではなく、且つ、第2ユーザとフレンド関係でもない場合は、第2ユーザが公開設定した情報は表示できるが、非公開設定した情報は表示できないこととしてもよい。
【0046】
また、第2ユーザ詳細画面G5にて表示される第2ユーザを特定する情報の内容は、以下に例示するようなルールにしたがって決定される。なお、以下のルールを組み合わせて複合的に決定してもよい。
(a)第1ユーザと第2ユーザとの関係性に基づき決定
第1ユーザと第2ユーザとの関係性、すなわち、第1ユーザのユーザ情報と第2ユーザのユーザ情報とに基づき、表示させる第2ユーザを特定する情報の情報量を決定する。具体的には、第1ユーザとフレンド関係(第1関係)にある第2ユーザを特定する情報の情報量を、第1ユーザとフレンド関係にない第2ユーザを特定する情報の情報量よりも多く第1ユーザの端末に表示させる。例えば、フレンド関係にある場合には投票価値の種類と投入額を表示し、フレンド関係にない場合には投票価値の種類と投入額は非表示とする。
(b)公開予想を利用した投票数又は投票価値の投入額に基づき決定
第2ユーザの投票数又は投票価値の投入額に基づき、表示させる第2ユーザを特定する情報の内容(表示する第2ユーザの数を含む)を決定する。具体的には、第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる場合、自身の公開予想に多くの第2ユーザ又は投入額を集めた第1ユーザに対しては、第2ユーザを特定する情報の情報量、又は投票内容に関する情報を確認できる第2ユーザの数を増やす。例えば、第1ユーザが多くの第2ユーザを集める程、より詳細な第2ユーザを特定する情報(例えば、投票価値の種類及び投入額まで)を表示させる。また、例えば、第1ユーザが100人の第2ユーザを集めた場合は、そのうち20人(20%)の第2ユーザの投票内容を表示させ(残りの80人の第2ユーザの投票内容は表示させない)、200人の第2ユーザを集めた場合は、表示可能となる比率を100人のときよりも増やし、例えば、そのうち80人(40%)の第2ユーザの投票内容を表示させる。すなわち、第2ユーザ一覧画面G4(
図4)に表示されている第2ユーザのうち、一部の第2ユーザについては投票内容に関する情報を確認することできることとした場合、多くの第2ユーザを集める程、その投票内容に関する情報を確認することができる第2ユーザの数が増える。
(c)投票価値の種類に基づき決定
第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる場合、投票価値のうち、予想者に対して特典を発生させることが可能な第1投票価値を利用して投票した第2ユーザの投票内容を表示させる。なお、このとき、第2ユーザの投票によって予想公開ユーザに発生した特典の種類又は量等に基づき、第2ユーザを特定する情報の情報量を決定してもよい。例えば、期間限定の特典、特定のレースに関連付けられた特典若しくは入手困難な希少価値のある特典を発生させた第2ユーザ、又は、所定量若しくは所定回数以上の特典を発生させた第2ユーザについては、その第2ユーザを特定する情報の情報量を増やす。
【0047】
なお、第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる場合、第1ユーザと第2ユーザとがフレンド関係にない場合であっても、表示される第2ユーザを特定する情報の情報量が多い場合がある。例えば、フレンド関係にない第1ユーザには投票価値の種類と投入額を非表示とする場合であっても、特典が発生すれば予想公開ユーザは第2ユーザによる投票価値の投入額を計算することができるので、投票価値の投入額まで表示させてもよい。また、投入額まで表示させる場合の他、投入額に代えて特典の量(すなわち、投入額を推測できる別の情報)を表示させてもよい。このとき、特典の量は、「二連単(1)-(2):特典○円」のように予想内容毎に表示させてもよいし、「第1レースの特典:最大○円、最小○円」のようにレース単位でまとめて表示させてもよい。
【0048】
また、第1ユーザが予想公開ユーザ本人となる場合は、第1ユーザが第2操作で指定した所定競技(投票対象となるレース)に関する情報だけでなく、第2ユーザを特定する情報として、過去に第2ユーザが第1ユーザの予想に基づいて投票した各レースに関する情報(以下、過去情報という)を表示してもよい。具体的には、過去情報には以下のような情報が含まれる。
(a)過去の各レースにおいて第1ユーザの予想に基づく投票に関する投票内容(買い目及び投入額)に関する情報
(b)過去の各レースにおいて第1ユーザの予想に基づく投票に関する投票価値の割合(第1価値と第2価値のどちらの投票価値で第2ユーザが投票しているか)に関する情報
(c)第1ユーザの予想に基づき投票したレースのグレード、距離、競技対象又はオッズ等に関する情報(どのような場合に自身の予想が第2ユーザに利用されているか分析するため)
(d)第1ユーザの予想に基づき投票して的中したレースのグレード、距離、競技対象又はオッズ等に関する情報(どのような場合に自身の予想が第2ユーザに利用されているか分析するため)
(e)過去のレースを累計した特典の量の多寡に関する情報(第2ユーザが特典をどの程度発生させたかを把握するため)
【0049】
ここで、非表示とは、情報そのものを表示しない場合の他、情報の内容が識別できないような態様で表示する場合も含む。例えば、投入額の表示領域にモザイクを掛けて表示する場合、又は、???円のように表示する場合を含む。また、その表示領域をタップ等すると、情報の内容を識別可能とするために必要な操作を案内することとしてもよい。例えば、フレンド申請を行うか否かを第1ユーザに問う画面を表示する。そして、第1ユーザがその第2ユーザに対してフレンド申請を行った場合、その第2ユーザにはフレンド申請が届き、第2ユーザがそのフレンド申請に対して承諾すると、第1ユーザと第2ユーザとの間でフレンド関係が成立する。その結果、非表示とされていた情報が識別可能な状態で表示される。
【0050】
[本実施形態に係る情報処理装置及び周辺機器の構成について]
本実施形態に係る情報処理装置は、コンピュータ、詳しくはサーバコンピュータ10によって構成される。情報処理装置としてのサーバコンピュータ10は、
図6に示すように、ユーザがサービス利用のために使用する端末(以下、ユーザ端末12という)、及び、レース結果配信装置14と通信可能に接続されている。装置同士を接続する通信回線網16は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含むものであってもよい。
【0051】
サーバコンピュータ10は、投票サービスの提供に係る一連の情報処理を実行する。具体的には、サーバコンピュータ10は、ユーザ端末12と通信してユーザの投票を受け付け、レース終了後には各投票の予想が的中したか否かを判定し、的中した投票を行ったユーザに対して配当を付与する。サーバコンピュータ10は、1台のコンピュータでもよく、あるいは、並列分散された複数台のコンピュータでもよい。また、サーバコンピュータ10は、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のコンピュータであってもよい。
【0052】
サーバコンピュータ10は、
図6に示すように、ハードウェア機器として、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23及びストレージ24を有し、これらの機器がバス25を介して電気的に接続されている。また、サーバコンピュータ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)用のプログラム、及び、投票サービス提供用のプログラムがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。
【0053】
プロセッサ21が上記のプログラムにしたがって動作することで、サーバコンピュータ10が本発明の情報処理装置として機能し、本発明に関する一連の処理を実行する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体から読み込むことで取得してもよいし、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワークを介して受信(ダウンロード)することで取得してもよい。
【0054】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0055】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0056】
通信用インタフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0057】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、情報処理装置をなすサーバコンピュータ10の筐体内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバコンピュータ10に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバコンピュータ10と通信可能に接続された別のコンピュータ等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0058】
ユーザ端末12は、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、又は通信機能を有するその他の端末等によって構成される。ユーザ端末12は、ユーザが投票サービス利用時に行う各種の操作を受け付け、受け付けた操作に応じたデータを、通信回線網16を介してサーバコンピュータ10に向けて送信する。また、通信回線網16を介してサーバコンピュータ10から配信される情報の出力(表示及び再生等)を行う。ユーザがユーザ端末12にて行う操作には、各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等が含まれる。なお、
図6には、図示の都合上、3台のユーザ端末12を図示しているが、当然ながら、実際には、ユーザの人数に応じた台数分のユーザ端末12が存在する。
【0059】
レース結果配信装置14は、レース運営者が利用するコンピュータ等によって構成され、各レースが終了してレース結果が確定した時点で、レース結果、すなわち着順を示す情報をサーバコンピュータ10及びユーザ端末12に向けて配信する。なお、レース結果配信装置14は、レース会場に設置されたIPカメラを有し、IPカメラにてレースの映像を撮影し、その映像データを配信するものであってもよい。また、レース結果配信装置14からレース結果を入手する代わりに、例えば、投票サービスの提供会社がレース終了後にレース結果を入力し、その入力情報をサーバコンピュータ10に伝送してもよい。
【0060】
[本実施形態に係る情報処理装置の機能について]
本実施形態に係る情報処理装置、すなわちサーバコンピュータ10が有する機能について、
図7を参照しながら説明する。
【0061】
サーバコンピュータ10は、
図7に示すように、記憶部30、受付部31、表示制御部32、通知部33、的中判定部34、配当付与部35、及び、特典付与部36を有する。これらの機能部うち、記憶部30は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバコンピュータ10を構成するハードウェア機器と、サーバコンピュータ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバコンピュータ10が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0062】
(記憶部)
記憶部30は、投票サービスの提供に必要な各種の情報を記憶する。記憶部30が記憶する情報には、
図7に示すように、ユーザ情報、レース情報、投票情報、予想利用情報、及びレース結果情報等が含まれる。
【0063】
ユーザ情報は、投票サービスの利用アカウントを有するユーザに関する情報であり、ユーザ毎に記憶される。ユーザ情報は、
図8に示すように、ユーザの氏名及びID等のような識別情報、プロフィール、投票用価値の所持数、フレンド関係にあるユーザの識別情報、投票履歴、及び的中実績等を含む。プロフィールは、ユーザの属性(カテゴリ)に関する情報であり、例えば、性別、年齢及び職業等が含まれる。投票履歴は、ユーザがこれまでに行った投票について、対象レース及び予想の内容等を示す。的中実績は、ユーザがこれまでに行った投票の予想の的中実績であり、具体的には、的中した予想の内容及びその配当(払戻金)等が含まれる。なお、的中実績には、当日における的中率、的中数、獲得配当の合計、及び回収率等が含まれてもよい。また、ユーザ情報には、上記以外の情報、例えば、連絡先等のユーザの個人情報、ログイン履歴(ログイン日時及びログイン回数)、並びに、決済履歴及び課金総額の情報等が、ユーザ情報に含まれていてもよい。
【0064】
レース情報は、投票対象となる競技(レース)に関する情報であり、レース毎に記憶される。レース情報は、
図9に示すように、レース名及びID等のような識別情報、開催会場、開催日時、競技対象(レース出場者)、レース場の条件、投票候補(着順の候補)、及び、現時点の投票数等を含む。投票候補は、ユーザが投票する際に選択可能な候補(選択肢)に関する情報(投票方式及び競技対象)であり、各投票候補に対して設定された配当倍率(オッズ)を含む。
【0065】
投票情報は、受付部31が受け付けた各ユーザの投票(投票前の予想を含む)に関する情報であり、投票毎に記憶される。投票情報は、
図10に示すように、投票者、投票対象レース、投票の識別ID、予想の内容、予想に対する第1価値及び第2価値の各々の投入額、他のユーザの予想を利用したかどうか、並びに、予想を公開するか否か等を含む。他のユーザの予想を利用している場合には、利用元のユーザ(すなわち、予想公開ユーザ)と、利用された予想(すなわち、公開予想)のIDが含まれる。なお、投票前の予想内容、すなわち、実際に投票価値を未だ投じていない場合は、価値投入額の項目にはNULLが入力される。
【0066】
予想利用情報は、利用された公開予想に関する情報であり、投票毎に記憶される。予想利用情報は、
図11に示すように、公開予想の識別IDと、予想公開ユーザの識別情報、公開予想の内容(予想着順)、公開予想が利用された回数、及び、その利用者である第2ユーザの識別情報等を含む。また、公開予想が互いに内容(着順)が異なる複数の予想を含む場合、第1ユーザは、前述したように1つ以上の予想を指定し、指定予想を利用した投票を行うことができる。この場合、予想利用情報のうち、公開予想の利用回数、及び第2ユーザの識別情報が予想毎に記憶される(
図11参照)。
【0067】
レース結果情報は、レース結果配信装置14によって配信されるレースの確定結果の情報であり、レース毎に記憶される。レース結果情報は、
図12に示すように、レース名、レースの開催会場、開催日時、及び、確定したレース結果(すなわち、投票方式毎の着順)等を含む。
【0068】
(受付部)
受付部31は、投票サービスを利用するユーザがユーザ端末12を通じて行う操作を、ユーザ端末12と通信することによって受け付け、詳しくは、操作内容を示すデータを取得する。受付部31が受け付ける操作には、例えば、レースに対する投票(予想を含む)、予想を公開する公開設定操作、予想を公開している予想公開ユーザを指定する第1操作、1以上の競技の中から所定競技を指定する第2操作、及び、第2ユーザを指定する第3操作等が含まれる。また、受付部31によって取得されるデータには、上記以外にも、投票サービス中の各場面でユーザが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等に基づくデータが含まれる。
【0069】
例えば、対象のレースRについて、ユーザXが予想公開ユーザとして予想を公開し、ユーザYがその公開予想を利用した投票を行う場合、受付部31は、レースRに対する予想(第1価値を利用した投票)、及び、その予想に対する公開設定操作をユーザXから受け付ける。換言すると、投票が第1価値を利用して行われた場合、受付部31は、その投票に含まれる予想内容に対する公開設定操作を受け付け可能となる。そして、公開設定操作の受け付けを契機として、ユーザXによる予想内容が他のユーザに対して公開される。なお、レースRを含む各レースには投票の受付期間が設定されており、受付部31は、レースRについての受付期間内に行われた予想を受け付ける。そして、受付部31は、公開された予想を利用した投票をユーザYから受け付ける。ユーザYによる投票には、利用された予想を公開したユーザXの識別情報、予想の内容、並びに、予想に投じる価値の種類及び投入額等が含まれる。
【0070】
なお、受付部31が、互いに異なる複数の予想(具体的には、予想着順)をユーザXから受け付けた場合、ユーザYは、その予想に含まれる複数の予想の中から1以上の予想を指定し、指定予想を利用した投票を行うことができる。この場合には、受付部31は、指定予想に基づく投票をユーザYから受け付けることになる。ただし、これに限定されず、公開予想を利用する際には投票単位で利用してもよい。つまり、ユーザYは、公開予想に含まれる複数の予想の全てを一括して利用し、受付部31は、複数の予想の全てを利用した投票をユーザYから受け付けてもよい。
【0071】
(表示制御部)
表示制御部32は、投票サービスをユーザが利用する間において、ユーザ端末12を制御し、ユーザ端末12に所定の操作画面等を表示させる。具体的には、表示制御部32は、受付部31が受け付けたユーザ操作に応じて画面表示用のデータを生成し、生成した表示データをユーザ端末12に向けて送信する。表示制御部32によってユーザ端末12に表示される画面には、
図1に示す投票確認画面G1、
図2に示す予想公開ユーザ一覧画面G2、
図3に示す予想内容公開画面G3、
図4に示す第2ユーザ一覧画面G4、及び、
図5に示す第2ユーザ詳細画面G5等が含まれる。また、表示制御部32は、上記ルールにしたがって、第2ユーザ一覧画面G4及び第2ユーザ詳細画面G5において、第2ユーザを特定する情報の表示順等の表示態様、表示内容及び表示情報量等を制御する。
【0072】
(通知部)
通知部33は、受付部31が第1ユーザから公開予想を受け付けた後に、その公開予想を利用した投票を他のユーザから受け付けた場合に、投票の受け付けに関するプッシュ通知を予想公開ユーザに対して行う。具体的には、通知部33は、予想公開ユーザのユーザ端末12に向けて通知データを送信し、ユーザ端末12のディスプレイに通知メッセージを表示させる。このとき、プッシュ通知として表示されるメッセージには、投票の受け付けに関する情報、例えば、投票を行った他のユーザの氏名等のユーザ情報、投票の受付回数、投票に用いられた価値の投入額及びその合計値(総額)、並びに、予想公開ユーザとの間におけるフレンド関係の有無等が含まれてもよい。なお、プッシュ通知は、メッセージ等の文字情報による通知に限定されず、音声、発光又は振動(バイブレーション)による通知であってもよい。
【0073】
(的中判定部)
的中判定部34は、対象レースの終了後、対象レースの確定結果をレース結果配信装置14から取得し、取得した確定結果に基づき、対象レースに対して行われた投票の予想(予想着順)が的中したか否かを判定する。また、複数の予想を含む投票について、的中判定部34は、予想毎に的中の有無を判定する。
【0074】
(配当付与部)
配当付与部35は、予想が的中した投票を行ったユーザに対して、レース結果(詳しくは、確定した着順)及びオッズに応じた配当(払戻金)を付与する。本実施形態において、配当は、投票に用いた価値と同じ種類の価値によって付与される。なお、配当として付与された価値は、配当付与対象のユーザに関連付けて、記憶部30のユーザ情報に記憶される。
【0075】
(特典付与部)
特典付与部36は、公開予想及びその公開予想を利用した投票のそれぞれの予想が的中した場合に、予想公開ユーザに対して特典を付与する。特典は、公開予想を利用したユーザが獲得した配当、及び、利用したユーザの数(つまり、公開予想を利用した投票の受け付け回数)に応じて決められる。なお、付与された特典は、特典付与対象の予想公開ユーザに関連付けて、記憶部30のユーザ情報に記憶される。
【0076】
以上、サーバコンピュータ10及びユーザ端末12のそれぞれの構成について説明した。なお、一般的に、サーバコンピュータ10及びユーザ端末12は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における情報処理システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0077】
[本実施形態に係る情報処理方法について]
次に、本実施形態に係る情報処理方法の一例として、上記のサーバコンピュータ10を用いた情報処理フローについて、
図13乃至
図14を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0078】
[情報処理フロー]
先ず、投票サービスの進行に関する基本的な情報処理フロー(投票用フロー)について説明する。この情報処理フローは、対象レースに関するユーザからの投票の受け付け、及びそれに付随する各種処理に関する情報処理の流れであり、例えば、
図13に示す流れに沿って進行する。
【0079】
図13に示すように、先ず、サーバコンピュータ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、ユーザXから対象レースについての予想(第1価値を利用して行った投票に係る予想)を受け付ける(S101)。
【0080】
続いて、サーバコンピュータ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、その予想を行ったユーザXから公開設定操作を受け付けると(S102:YES)、予想公開ユーザ一覧画面G2及び予想内容公開画面G3を、予想を公開したユーザX(以下、予想公開ユーザX)及び他のユーザのユーザ端末12に表示させ、予想公開ユーザXによる予想を公開する(S103)。なお、本実施形態では、予想公開ユーザXの予想内容公開画面G3は、ユーザが予想公開ユーザXを指定する指定操作を契機として、予想公開ユーザ一覧画面G2から遷移する。
【0081】
そして、サーバコンピュータ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、他のユーザ(例えばユーザY)から予想公開ユーザXにより公開された公開予想に基づく投票を受け付けると(S104:YES)、その投票を行ったユーザYを予想公開ユーザXに関連付けられた第2ユーザとして記憶する(S105)。なお、公開予想に基づく投票を受け付けていない場合は(S104:NO)、サーバコンピュータ10は、そのまま次の処理に移行する。
【0082】
次に、サーバコンピュータ10は、ユーザ(第1ユーザ)から予想公開ユーザXを指定する第1操作を受け付けると(S106:YES)、第2ユーザ表示処理を実行する(S107)。なお、第2ユーザ表示処理の詳細については、後述する。
【0083】
そして、サーバコンピュータ10は、ユーザXから公開設定操作を受け付けていない場合(S102:NO)ユーザから第1操作を受け付けていない場合(S106:NO)、又は、第2ユーザ表示処理にて第2ユーザを特定する情報を第1ユーザのユーザ端末12に表示させた場合、対象レースについて設定された受付期間が終了して投票が締め切られたか否か判断し(S108)、未だ投票が締め切られていない場合は(S108:NO)、再び公開予想に基づく投票を受け付け可能な状態に戻る。一方、対象レースについての投票が締め切られた場合(S108:YES)、サーバコンピュータ10は、その時点で処理を終了する。なお、投票締切後の的中判定及び配当付与に関する具体的な処理及び処理の流れ等については、公知の内容であるため、説明を省略することとする。
以上が、本発明の情報処理フローの一例である。
【0084】
[第2ユーザ表示処理]
次に、
図14に基づいて、第2ユーザ表示処理の一例について説明する。
第2ユーザ表示処理とは、サーバコンピュータ10(主に、表示制御部32等)において実行される処理であり、上記情報処理フローのステップS107において実行される処理である。具体的には、第1ユーザによる第1操作に応じて、指定された予想公開ユーザの公開予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を、第1ユーザのユーザ端末12に表示させる処理である。
【0085】
図14に示すように、先ず、サーバコンピュータ10は、第1ユーザによる第1操作を受け付けると、記憶部30に記憶されている予想公開ユーザXに関連付けられた第2ユーザの情報を読み出す(S201)。そして、サーバコンピュータ10は、第1ユーザから所定競技を指定する第2操作を受け付けると(S202:YES)、指定された所定競技に対応する期間を特定する(S203)。なお、第2操作を受け付けていない場合は(S202:NO)、サーバコンピュータ10は、そのまま次の処理に移行する。
【0086】
次に、サーバコンピュータ10は、読み出した第2ユーザの情報に基づき、第2ユーザを特定する情報の表示順等の表示の仕方を決定する(S204)。具体的には、上記したように、サーバコンピュータ10は、第1ユーザと第2ユーザとの関係性(例えば、第1関係の有無)、第2ユーザの投票経験、第2ユーザの成績(第2操作を受け付けている場合)、第2ユーザが利用した投票価値の種類、又は、第2ユーザが予想公開ユーザXに対して発生させた特典(第1ユーザと予想公開ユーザXとが第2関係の場合)等に基づいて表示順(優先順位)等を決定する。
【0087】
そして、サーバコンピュータ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、決定した表示順等にしたがって、第2ユーザを特定する情報を第1ユーザのユーザ端末12に表示させる(S205)。具体的には、サーバコンピュータ10は、予想公開ユーザ一覧画面G2から遷移した第2ユーザ一覧画面G4により、第1操作により指定された予想公開ユーザXの予想に基づき投票を行った第2ユーザを特定する情報を、第1ユーザのユーザ端末12に一覧表示させる。
【0088】
さらに、サーバコンピュータ10は、第1ユーザから任意の第2ユーザ(例えばユーザY)を指定する第3操作を受け付けると(S206:YES)、第1ユーザに提供する情報内容及び情報量を決定する(S207)。具体的には、上記したように、サーバコンピュータ10は、ユーザY自身が行った公開若しくは非公開設定を考慮したうえで、第1ユーザと第2ユーザとの関係性(例えば、第1関係の有無)、公開予想を利用した投票数若しくは投票価値の投入額(第1ユーザと予想公開ユーザXとが第2関係の場合)、又は、投票価値の種類(第1ユーザと予想公開ユーザXとが第2関係の場合)等に基づいて情報内容及び情報量を決定する。
【0089】
そして、サーバコンピュータ10は、ユーザ端末12との通信を通じ、決定した情報内容及び情報量にしたがって、ユーザYが行った投票内容に関する情報等、さらに詳細な第2ユーザを特定する情報を第1ユーザのユーザ端末12に表示させ(S208)、処理を終了する。具体的には、サーバコンピュータ10は、第2ユーザ一覧画面G4から遷移した第2ユーザ詳細画面G5により、第3操作により指定されたユーザYが実際に投票した投票内容に関する情報を、第1ユーザのユーザ端末12に一覧表示させる。なお、第3操作を受け付けていない場合は(S206:NO)、サーバコンピュータ10は、そのまま処理を終了する。
以上が、第2ユーザ表示処理の一例である。
【0090】
<その他の実施形態>
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関して、具体例を挙げて説明してきたが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態も考えられ得る。
【0091】
上記の実施形態では、投票用の情報処理を実行するサーバコンピュータ10が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではない。サーバコンピュータ10が有する機能の一部が、予想公開ユーザ及び第1ユーザの各々のユーザ端末12によって実現されてもよい。例えば、予想公開ユーザ及び第1ユーザの各々のユーザ端末12がP2P(ピア・ツー・ピア)方式で通信する場合、第1操作、第2操作、第3操作若しくは投票を受け付ける受付部31としての機能、又は、第2ユーザを特定する情報を第1ユーザのユーザ端末12に表示させる表示制御部32としての機能が、一方又は両方のユーザのユーザ端末12によって構成されてもよい。
【0092】
上記の実施形態では、予想公開ユーザが予想を公開し、第1ユーザが公開された予想を利用して第2投票を行うこととしたが、このようなケースには限定されない。例えば、互いにフレンド関係にある予想公開ユーザと第1ユーザとがグループを形成し、各ユーザの投票の予想がグループ内で共有される場合に、予想公開ユーザが行った第1投票の予想が共有され、共有された予想を利用した第2投票を、予想公開ユーザと同じグループに属する第1ユーザから受け付けてもよい。
あるいは、予想公開ユーザがレースの結果を予想して第1投票を行うとともに、自分の予想内容を動画又はSNS(Social Networking Service)の投稿情報として公衆に向けて配信する場合に、第1ユーザは、配信された動画又は投稿情報を参照することで、第1投票の予想を利用した第2投票を行うことができてもよい。
【0093】
上記の実施形態では、プレイヤ情報等は、サーバコンピュータ10に記憶することとしたが、不図示のデータベースサーバを別途設けて、そのデータベースサーバに一括して記憶することとしてもよいし、ユーザ端末12側に記憶することとしてもよい。
【0094】
上記の実施形態では、プレイヤは、原則として無料で全ての機能を享受することができるが、一部の機能を限定し、所定の料金を支払うことによって、その限定された機能が利用できることとしてもよい。また、所定の料金を支払ったプレイヤに対しては、例えばより多くの情報を得ることができる等、投票するうえで有利になるように各種条件等を設定してもよい。なお、この料金については、従量課金制としてもよいし、一度支払えば一定期間(例えば、一か月間又は一年間等)、そのプレイヤに対して効果を有することとしてもよい(サブスクリプション)。
【0095】
<まとめ>
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は以下の通りである。
【0096】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付ける受付部と、受付部が第1ユーザから第1操作を受け付けた場合に、第1操作により指定された予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる表示制御部と、を有する。
上記の情報処理装置によれば、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)を可視化することにより、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報を充実させることができ、ユーザの投票行動を促進することができる。具体的には、第1ユーザは、自分が利用しようとしている予想者がどのようなユーザから支持されているか認識することができるため、予想者を選択する際に参考となる情報の信頼性が向上し、予想者を選択し易くなる。また、予想者と第1ユーザとの間、及び、同じ予想者を支持するユーザ間でのコミュニケーションを促進することもできる。さらに、予想者本人が第1ユーザの場合は、自分の予想がどのようなユーザに利用されているか認識することができるため、その結果を分析して今後の予想の際に活用したり、自分を支持してくれているユーザとのコミュニケーションを促進したりすることもできる。
【0097】
[2]上記の情報処理装置において、表示制御部は、第1ユーザのユーザ情報に基づく表示順で第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、特に自身との関係性が強いユーザの投票行動を把握し易くなるため、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0098】
[3]上記の情報処理装置において、表示制御部は、第1ユーザと第1関係にある第2ユーザを特定する情報を、第1ユーザと第1関係にない第2ユーザを特定する情報よりも優先して第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、特に自身と第1関係にあるユーザの投票行動を把握し易くなるため、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0099】
[4]上記の情報処理装置において、表示制御部は、第1ユーザと第1関係にある第2ユーザを特定する情報の情報量を、第1ユーザと第1関係にない第2ユーザを特定する情報の情報量よりも多く第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、特に自身と第1関係にあるユーザの投票行動を把握し易くなるため、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0100】
[5]上記の情報処理装置において、表示制御部は、予想者の予想に基づく投票数が多い第2ユーザを特定する情報を、予想者の予想に基づく投票数が少ない第2ユーザを特定する情報よりも優先して第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、特に投票経験豊富なユーザの投票行動を把握し易くなるため、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0101】
[6]上記の情報処理装置において、受付部は、1以上の競技の中から所定競技を指定する第2操作を第1ユーザから受け付け、表示制御部は、受付部が第1ユーザから第2操作を受け付けた場合に、第2操作により指定された所定競技に対応する期間における第2ユーザの成績に基づく表示順で第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、特に回収率等の成績の良いユーザの投票行動を把握し易くなるため、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0102】
[7]上記の情報処理装置において、受付部は、第2ユーザを指定する第3操作を第1ユーザから受け付け、表示制御部は、受付部が第1ユーザから第3操作を受け付けた場合に、第1操作により指定された予想者の予想に含まれる投票内容のうち、第3操作により指定された第2ユーザが投票した投票内容を第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)の投票内容まで把握することができるため、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0103】
[8]上記の情報処理装置において、受付部は、第2ユーザを指定する第3操作を第1ユーザから受け付け、表示制御部は、受付部が第1ユーザから第3操作を受け付けた場合に、第3操作により指定された第2ユーザが投票した投票内容のうち第2ユーザが公開している投票内容を第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)の投票内容のうち、第2ユーザが公開している投票内容まで把握することができるため、第2ユーザのプライバシーを守りつつ、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0104】
[9]上記の情報処理装置において、受付部は、第2ユーザを指定する第3操作を第1ユーザから受け付け、表示制御部は、受付部が第1ユーザから第3操作を受け付けた場合に、第3操作により指定された第2ユーザが投票した投票内容のうち第2ユーザが公開していない投票内容については少なくとも一部の情報を非公開状態として第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザは、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)の投票内容のうち、第2ユーザが公開していない投票内容まで把握することができる場合があるため、第2ユーザのプライバシーを守りつつ、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報をさらに充実させることができ、ユーザの投票行動をより一層促進することができる。
【0105】
[10]上記の情報処理装置において、第1ユーザと第1操作により指定された予想者とが第2関係にある場合、表示制御部は、第1操作により指定された予想者の予想に基づく第2ユーザの投票数又は投票額に基づいて、第2ユーザを特定する情報の内容を変更して第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザと予想者とが第2関係にある場合、第1ユーザは、自身の予想に基づく投票数又は投票額が多くなれば、自身の予想がどのようなユーザ(第2ユーザ)に利用されているかより正確に認識することができるため、ユーザ(特に予想者)の投票行動をより一層促進することができる。
【0106】
[11]上記の情報処理装置において、第1ユーザと第1操作により指定された予想者とが第2関係にある場合、表示制御部は、1以上の投票価値のうち、予想者に対して有利な効果を発生させる投票価値を用いて予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザと予想者とが第2関係にある場合、第1ユーザは、自身の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、予想者に対して有利な効果を発生させる投票価値を用いて投票したユーザを特定することができるため、予想者は自身に貢献した第2ユーザを把握し易くなり、ユーザ(特に予想者)の投票行動をより一層促進することができる。
【0107】
[12]上記の情報処理装置において、表示制御部は、予想者に対して有利な効果を多く発生させた第2ユーザを特定する情報を、予想者に対して有利な効果を少なく発生させた第2ユーザを特定する情報よりも優先して第1ユーザの端末に表示させる。
これにより、第1ユーザと予想者とが第2関係にある場合、第1ユーザは、自身の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)のうち、予想者に対して有利な効果を発生させる投票価値を用いて投票したユーザを特定することができるため、予想者は自身に貢献した第2ユーザを把握し易くなり、ユーザ(特に予想者)の投票行動をより一層促進することができる。
【0108】
[13]また、本実施形態に係る情報処理方法によれば、コンピュータが、競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付け、コンピュータが、第1ユーザから第1操作を受け付けた場合に、第1操作により指定された予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる。
上記の情報処理方法によれば、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)を可視化することにより、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報を充実させることができ、ユーザの投票行動を促進することができる。
【0109】
[14]また、本実施形態に係るプログラムによれば、コンピュータに、競技の結果に関する予想を公開している予想者を指定する第1操作を第1ユーザから受け付けさせ、第1ユーザから第1操作を受け付けた場合に、第1操作により指定された予想者の予想に基づき投票した第2ユーザを特定する情報を第1ユーザの端末に表示させる。
上記のプログラムによれば、予想者の予想に基づき投票したユーザ(第2ユーザ)を可視化することにより、予想者の信頼性を判断するうえで参考となる情報を充実させることができ、ユーザの投票行動を促進することができる。
【符号の説明】
【0110】
10 サーバ
12 ユーザ端末
14 レース結果配信装置
16 通信回線網
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インタフェース
24 ストレージ
25 バス
30 記憶部
31 受付部
32 表示制御部
33 通知部
34 的中判定部
35 配当付与部
36 特典付与部
G1 投票確認画面
G2 予想公開ユーザ一覧画面
G3 予想内容公開画面
G4 第2ユーザ一覧画面
G5 第2ユーザ詳細画面
S 情報処理システム