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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190383
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】エレベーター装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 11/02 20060101AFI20221219BHJP
   B66B 1/14 20060101ALI20221219BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20221219BHJP
   B66B 1/50 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
B66B11/02 Z
B66B1/14 Z
B66B3/00 L
B66B1/50 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098682
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】古部 悠太郎
【テーマコード(参考)】
3F303
3F306
3F502
【Fターム(参考)】
3F303CB24
3F303DB26
3F306CB02
3F306CB60
3F502JA09
3F502JA53
3F502MA13
(57)【要約】
【課題】利用者の要求に対応して殺菌灯を点灯させることができるエレベーター装置を得る。
【解決手段】このエレベーター装置は、かご1と、かご1に設けられた殺菌灯2と、行先階釦301および殺菌灯2を点灯させるための殺菌釦302を有するかご内操作盤3と、かご1の移動を制御するエレベーター制御盤6と、を備え、行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作された場合に、殺菌灯2が点灯しながら、行先階釦301に対応する目的階にエレベーター制御盤6がかご1を移動させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごと、
前記かごに設けられた殺菌灯と、
行先階釦および前記殺菌灯を点灯させるための殺菌釦を有するかご内操作盤と、
前記かごの移動を制御するエレベーター制御盤と、
を備え、
前記行先階釦が操作され、かつ、前記殺菌釦が操作された場合に、前記殺菌灯が点灯しながら、前記行先階釦に対応する目的階に前記エレベーター制御盤が前記かごを移動させるエレベーター装置。
【請求項2】
前記エレベーター制御盤は、前記行先階釦が操作され、かつ、前記殺菌釦が操作されていない場合に、予め設定された第1運転パターンで前記かごを移動させ、前記行先階釦が操作され、かつ、前記殺菌釦が操作された場合に、予め設定された第2運転パターンで前記かごを移動させ、
前記第2運転パターンの移動時間は、前記第1運転パターンの移動時間よりも長い請求項1に記載のエレベーター装置。
【請求項3】
前記かごの状態が待機状態であることを検出する待機状態検出装置をさらに備え、
前記殺菌灯は、前記かごの状態が前記待機状態であることを前記待機状態検出装置が検出した場合に、点灯する請求項1または請求項2に記載のエレベーター装置。
【請求項4】
前記殺菌灯は、前記かごの天井部分に設けられた殺菌灯天井部を有し、
前記殺菌灯天井部が点灯することによって、前記殺菌灯天井部から下方に向かって殺菌用紫外線が発せられる請求項1から請求項3までの何れか一項に記載のエレベーター装置。
【請求項5】
前記殺菌灯は、前記かごの床板部分に設けられた殺菌灯床板部を有し、
前記殺菌灯床板部が点灯することによって、前記殺菌灯床板部から上方に向かって殺菌用紫外線が発せられる請求項1から請求項4までの何れか一項に記載のエレベーター装置。
【請求項6】
前記床板部分における予め設定された領域における利用者を検出する利用者検出装置をさらに備え、
前記殺菌灯床板部は、前記行先階釦が操作され、前記殺菌釦が操作され、かつ、前記利用者が前記予め設定された領域にいることを前記利用者検出装置が検出した場合に、点灯する請求項5に記載のエレベーター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベーター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、かごと、かごの天井部分に設けられた殺菌灯と、殺菌灯を点灯させるための殺菌釦を有するかご内操作盤と、を備えているエレベーター装置が知られている。殺菌灯が点灯することによって、殺菌灯からかごの内側に向かって殺菌用紫外線が発せられる。殺菌釦が操作され、エレベーター装置の運転が全自動運転であり、かつ、かごの状態が待機状態である場合に、殺菌灯が点灯する。一方、殺菌釦が操作されていない場合、エレベーター装置の運転が全自動運転ではない場合、または、かごの状態が待機状態ではない場合に、殺菌灯が点灯しない(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-163231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エレベーター装置を利用する利用者の中には、利用者の衣服、利用者の靴、または、利用者の体における露出している部分の殺菌を目的階への移動中に行うことを要求する利用者が含まれる場合がある。しかしながら、利用者の要求に対応して殺菌灯を点灯させることができないという問題点があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、利用者の要求に対応して殺菌灯を点灯させることができるエレベーター装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るエレベーター装置は、かごと、かごに設けられた殺菌灯と、行先階釦および殺菌灯を点灯させるための殺菌釦を有するかご内操作盤と、かごの移動を制御するエレベーター制御盤と、を備え、行先階釦が操作され、かつ、殺菌釦が操作された場合に、殺菌灯が点灯しながら、行先階釦に対応する目的階にエレベーター制御盤がかごを移動させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係るエレベーター装置によれば、利用者の要求に対応して殺菌灯を点灯させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係るエレベーター装置を示すブロック図である。
図2図1のかご、殺菌灯、かご内操作盤およびかご内表示装置を示す正面図である。
図3図1の乗場操作盤を示す正面図である。
図4】実施の形態1に係るエレベーター装置の動作を示すフローチャートである。
図5】実施の形態2に係るエレベーター装置を示すブロック図である。
図6】実施の形態3に係るエレベーター装置を示すブロック図である。
図7図6の殺菌灯床板部を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るエレベーター装置を示すブロック図である。実施の形態1に係るエレベーター装置は、かご1と、殺菌灯2と、かご内操作盤3と、かご内表示装置4と、乗場操作盤5と、エレベーター制御盤6と、を備えている。
【0010】
図2は、図1のかご1、殺菌灯2、かご内操作盤3およびかご内表示装置4を示す正面図である。かご1は、利用者が乗り降りするかご本体101と、かご本体101に設けられたかご扉102と、を有している。かご本体101には、利用者が通行するかご出入口103が形成されている。かご扉102は、かご出入口103を開閉する。
【0011】
殺菌灯2は、かご1の天井部分に設けられた殺菌灯天井部201を有している。実施の形態1では、殺菌灯2は殺菌灯天井部201のみを有している。殺菌灯天井部201が点灯することによって、殺菌灯天井部201から下方に向かって殺菌用紫外線が発せられる。殺菌灯天井部201から発せられた殺菌用紫外線は、かご1の壁部分、かご1の床板部分、かご内操作盤3、および、かご1の内側にいる利用者に当たる。殺菌灯2は、エレベーター制御盤6に電気的に接続されている。
【0012】
かご内操作盤3は、かご1の壁部分における袖壁部分に設けられている。かご内操作盤3は、複数の行先階釦301と、殺菌釦302と、戸開釦303と、戸閉釦304と、を有している。かご内操作盤3は、エレベーター制御盤6に電気的に接続されている。
【0013】
複数の行先階釦301のそれぞれは、かご1が停止する複数の階のそれぞれに1つずつ対応している。行先階釦301は、利用者によって操作される。複数の行先階釦301の中から1つの行先階釦301が操作された場合に、操作された行先階釦301に対応する階が目的階となるかご呼び情報がエレベーター制御盤6に入力される。
【0014】
殺菌釦302は、殺菌灯2を点灯させるための釦である。殺菌釦302は、利用者によって操作される。殺菌釦302が操作された場合に、殺菌灯2を点灯させるための殺菌釦操作情報がエレベーター制御盤6に入力される。
【0015】
戸開釦303は、かご扉102を戸開方向に移動させるための釦である。戸開釦303は、利用者によって操作される。戸開釦303が操作された場合に、かご扉102を戸開方向に移動させるための戸開釦操作情報がエレベーター制御盤6に入力される。
【0016】
戸閉釦304は、かご扉102を戸閉方向に移動させるための釦である。戸閉釦304は、利用者によって操作される。戸閉釦304が操作された場合に、かご扉102を戸閉方向に移動させるための戸閉釦操作情報がエレベーター制御盤6に入力される。
【0017】
かご内表示装置4は、かご1の壁部分における袖壁部分に設けられている。かご内表示装置4は、かご内操作盤3よりも上方に配置されている。かご内表示装置4は、かご1が配置されている階を表す数字と、かご1の移動方向を示す矢印と、を表示する。かご1が停止している場合には、かご内表示装置4は、かご1の移動方向を示す矢印を表示しない。かご内表示装置4は、エレベーター制御盤6に電気的に接続されている。
【0018】
図3は、図1の乗場操作盤5を示す正面図である。乗場操作盤5は、乗場が設置されている階の壁部分に設けられている。乗場操作盤5は、下方向呼び釦501と、上方向呼び釦502と、乗場表示装置503と、を有している。乗場操作盤5は、エレベーター制御盤6に電気的に接続されている。
【0019】
下方向呼び釦501は、利用者によって操作される。下方向呼び釦501が操作された場合に、操作された下方向呼び釦501が設置されている階に対して下方向に向かうかご1を移動させるための乗場呼び情報がエレベーター制御盤6に入力される。
【0020】
上方向呼び釦502は、利用者によって操作される。上方向呼び釦502が操作された場合に、操作された上方向呼び釦502が設置されている階に対して上方向に向かうかご1を移動させるための乗場呼び情報がエレベーター制御盤6に入力される。
【0021】
乗場表示装置503は、下方向呼び釦501および上方向呼び釦502よりも上方に配置されている。乗場表示装置503は、かご1がある階を表す数字と、かご1の移動方向を示す矢印と、を表示する。かご1が停止している場合には、乗場表示装置503は、かご1の移動方向を示す矢印を表示しない。また、乗場表示装置503は、殺菌灯2が点灯している場合に、かご1の内側が殺菌中であることを示す文字を表示する。
【0022】
図1に示すように、エレベーター制御盤6は、図示しない巻上機の駆動を制御することによって、かご1の移動を制御する。エレベーター制御盤6にかご呼び情報が入力された場合に、エレベーター制御盤6は、操作された行先階釦301に対応する階を目的階としてかご1を移動させる。エレベーター制御盤6に乗場呼び情報が入力された場合に、エレベーター制御盤6は、操作された乗場操作盤5が設置されている階にかご1を移動させる。
【0023】
エレベーター制御盤6には、かご1を目的階に移動させる運転パターンとして、第1運転パターンと、第2運転パターンと、が予め設定されている。第2運転パターンの移動時間は、第1運転パターンの移動時間よりも長い。したがって、第2運転パターンで移動するかご1の移動速度は、第1運転パターンで移動するかご1の移動速度よりも遅い。
【0024】
行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作されていない場合に、エレベーター制御盤6は、第1運転パターンでかご1を移動させる。一方、行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作された場合に、エレベーター制御盤6は、第2運転パターンでかご1を移動させる。
【0025】
エレベーター制御盤6は、かご扉102の移動を制御する。エレベーター制御盤6に戸開釦操作情報が入力された場合に、エレベーター制御盤6は、かご扉102を戸開方向に移動させる。エレベーター制御盤6に戸閉釦操作情報が入力された場合に、エレベーター制御盤6は、かご扉102を戸閉方向に移動させる。
【0026】
エレベーター制御盤6は、殺菌灯2の点灯を制御する。エレベーター制御盤6にかご呼び情報および殺菌釦操作情報の両方が入力された場合に、エレベーター制御盤6は、殺菌灯2を点灯させる。
【0027】
したがって、行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦が302操作されていない場合に、殺菌灯2が点灯せずに、操作された行先階釦301に対応する目的階にエレベーター制御盤6がかご1を移動させる。
【0028】
一方、行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作された場合に、殺菌灯2が点灯しながら、操作された行先階釦301に対応する目的階にエレベーター制御盤6がかご1を移動させる。
【0029】
エレベーター制御盤6は、かご内表示装置4の表示および乗場表示装置503の表示を制御する。
【0030】
次に、エレベーター装置の動作について説明する。図4は、実施の形態1に係るエレベーター装置の動作を示すフローチャートである。図4では、乗場呼び情報がエレベーター制御盤6に入力されたことによって、操作された乗場操作盤5が設置されている階にかご1が移動し、かご扉102が戸開方向に移動し、その後、かご扉が戸閉方向に移動した場合のエレベーター装置の動作が示されている。まず、ステップS101において、行先階釦301が操作されたか否かをエレベーター制御盤6が判定する。
【0031】
ステップS101において、行先階釦301が操作されたとエレベーター制御盤6によって判定された場合に、ステップS102において、殺菌釦302が操作されたか否かをエレベーター制御盤6が判定する。
【0032】
ステップS102において、殺菌釦302が操作されたとエレベーター制御盤6によって判定された場合に、ステップS103において、エレベーター制御盤6は、殺菌灯2を点灯させながら、行先階釦301に対応する目的階にかご1を移動させる。言い換えれば、殺菌灯2が点灯しながら、かご1が目的階に移動する。ステップS103におけるかご1の移動は、第2運転パターンにおけるかご1の移動となっている。ステップS103において、かご1が目的階に到着し、殺菌灯2が消灯した後に、ステップS104において、かご扉102が戸開方向に移動し、その後、かご扉102が戸閉方向に移動して、エレベーター装置の動作が終了する。
【0033】
ステップS102において、殺菌釦302が操作されていないとエレベーター制御盤6によって判定された場合に、ステップS105において、エレベーター制御盤6は、殺菌灯2を点灯させずに、行先階釦301に対応する目的階にかご1を移動させる。言い換えれば、殺菌灯2が点灯せずに、かご1が目的階に移動する。ステップS105におけるかご1の移動は、第1運転パターンにおけるかご1の移動となっている。ステップS105において、かご1が目的階に到着した後に、ステップS104において、かご扉102が戸開方向に移動し、その後、かご扉102が戸閉方向に移動して、エレベーター装置の動作が終了する。
【0034】
ステップS101において、行先階釦301が操作されていないとエレベーター制御盤6によって判定された場合に、ステップS106において、殺菌釦302が操作されたか否かをエレベーター制御盤6が判定する。
【0035】
ステップS106において、殺菌釦302が操作されたとエレベーター制御盤6によって判定された場合に、ステップS107において、エレベーター制御盤6は、かご1を停止させた状態で、予め設定された時間だけ殺菌灯2を点灯させる。言い換えれば、かご1が停止した状態で、殺菌灯2が予め設定された時間だけ点灯する。この場合の利用者は、他の階に移動せずに、利用者を殺菌するためにエレベーター装置を利用する。ステップS107において、殺菌灯2が予め設定された時間だけ点灯し、殺菌灯2が消灯した後に、ステップS104において、かご扉102が戸開方向に移動し、その後、かご扉102が戸閉方向に移動して、エレベーター装置の動作が終了する。
【0036】
ステップS106において、殺菌釦302が操作されていないとエレベーター制御盤6によって判定された場合に、そのまま、エレベーター装置の動作が終了する。
【0037】
以上説明したように、実施の形態1に係るエレベーター装置は、かご1と、かご1に設けられた殺菌灯2と、行先階釦301および殺菌釦302を有するかご内操作盤3と、かご1の移動を制御するエレベーター制御盤6と、を備えている。行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作された場合に、殺菌灯2が点灯しながら、操作された行先階釦301に対応する目的階にエレベーター制御盤6がかご1を移動させる。この構成によれば、利用者が行先階釦301および殺菌釦302の両方を操作することによって、殺菌灯2が点灯しながら、かご1が目的階に移動する。その結果、利用者の要求に対応して殺菌灯2を点灯させることができる。これにより、エレベーター装置の利用者が医療関係者、清掃者等である場合に、エレベーター装置を利用しながら、利用者の殺菌を行うことができる。
【0038】
また、行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作されていない場合に、エレベーター制御盤6は、第1運転パターンでかご1を移動させる。一方、行先階釦301が操作され、かつ、殺菌釦302が操作された場合に、エレベーター制御盤6は、第2運転パターンでかご1を移動させる。第2運転パターンの移動時間は、第1運転パターンの移動時間よりも長くなっている。この構成によれば、利用者が行先階釦301および殺菌釦302の両方を操作することによって、目的階に移動するかご1の移動時間をより長くすることができる。その結果、利用者の要求に対応して殺菌灯2を点灯させる時間をより長くすることができる。
【0039】
また、殺菌灯2は、かご1の天井部分に設けられた殺菌灯天井部201を有している。殺菌灯天井部201が点灯することによって、殺菌灯天井部201から下方に向かって殺菌用紫外線が発せられる。この構成によれば、利用者の服および利用者の体における露出されている部分に殺菌用紫外線を当てることができる。その結果、利用者の服および利用者の体における露出されている部分を殺菌することができる。
【0040】
なお、エレベーター装置は、殺菌灯2が点灯している時に、殺菌灯2が点灯していることを利用者に報知する音を発生させるスピーカー装置をさらに備えてもよい。殺菌灯2が点灯していることを利用者に報知する音としては、例えば、殺菌灯2が点灯していることを示すアナウンス、音楽が挙げられる。
【0041】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係るエレベーター装置を示すブロック図である。エレベーター装置は、かご1の状態が待機状態であることを検出する待機状態検出装置7をさらに備えている。待機状態検出装置7は、エレベーター制御盤6に電気的に接続されている。
【0042】
待機状態とは、移動せずに待機している場合のかご1の状態である。かご内操作盤3および乗場操作盤5の両方が操作されていない時間が、予め設定された時間に達した場合に、かご1の状態が待機状態になる。待機状態検出装置7の検出結果は、エレベーター制御盤6に入力される。
【0043】
かご1の状態が待機状態であることを待機状態検出装置7が検出した場合には、エレベーター制御盤6は、予め設定された時間だけ、殺菌灯2を点灯させる。
【0044】
実施の形態2に係るエレベーター装置におけるその他の構成は、実施の形態1に係るエレベーター装置の構成と同様である。
【0045】
以上説明したように、実施の形態2に係るエレベーター装置は、かご1の状態が待機状態であることを検出する待機状態検出装置7を備えている。かご1の状態が待機状態であることを待機状態検出装置7が検出した場合に、殺菌灯2が点灯する。この構成によれば、かご1の状態が待機状態である場合に、かご1の内壁面に殺菌用紫外線を当てることができる。その結果、かご1の状態が待機状態である場合に、かご1の内壁面を殺菌することができる。
【0046】
なお、殺菌灯2は、殺菌釦302が操作されることによって点灯する殺菌灯2と、かご1の状態が待機状態であることを待機状態検出装置7が検出した場合に点灯する殺菌灯2とが互いに異なる殺菌灯であってもよい。この場合に、殺菌釦302が操作されることによって点灯する殺菌灯2は、人体への影響が少ない殺菌用紫外線を発する構成であってもよい。一方、かご1の状態が待機状態であることを待機状態検出装置7が検出した場合に点灯する殺菌灯2は、殺菌力が増強された殺菌用紫外線を発する構成であってもよい。かご1の状態が待機状態である場合には、かご1の内側に利用者がいない。したがって、殺菌力が増強された殺菌用紫外線がかご1の内側に発せられた場合に、殺菌力が増強された殺菌用紫外線が利用者に影響することなく、かご1の内側をより強力に殺菌することができる。
【0047】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係るエレベーター装置を示すブロック図である。実施の形態3に係るエレベーター装置では、殺菌灯2は、かご1の天井部分に設けられた殺菌灯天井部201と、かご1の床板部分に設けられた複数の殺菌灯床板部202とを有している。殺菌灯床板部202が点灯することによって、殺菌灯床板部202から上方に向かって殺菌用紫外線が発せられる。
【0048】
図7は、図6の殺菌灯床板部202を示す平面図である。複数の殺菌灯床板部202がかご1の床板部分に設けられている。図7では、かご1の床板部分の5箇所のそれぞれに殺菌灯床板部202が1つずつ設けられている。
【0049】
殺菌灯床板部202が設けられているかご1の床板部分には、靴の形の絵が表示されている。これにより、殺菌灯床板部202が設けられているかご1の床板部分を利用者に報知することができる。靴の形の絵が表示されているかご1の床板部分に利用者が立つことによって、殺菌灯床板部202の上方に利用者の靴を配置することができる。
【0050】
図6に示すように、実施の形態3に係るエレベーター装置は、かご1の床板部分における予め設定された領域における利用者を検出する利用者検出装置8をさらに備えている。利用者検出装置8は、エレベーター制御盤6に電気的に接続されている。
【0051】
利用者検出装置8が利用者を検出する領域は、殺菌灯床板部202が設けられているかご1の床板部分と一致している。したがって、靴の形の絵が表示されているかご1の床板部分に利用者が立つことによって、かご1の床板部分における予め設定された領域における利用者を利用者検出装置8が検出する。利用者検出装置8の検出結果は、エレベーター制御盤6に入力される。
【0052】
行先階釦301が操作され、殺菌釦302が操作され、かつ、利用者が予め設定された領域にいることを利用者検出装置8が検出した場合に、エレベーター制御盤6は、殺菌灯床板部202を点灯させる。
【0053】
複数の殺菌灯床板部202の中で点灯する殺菌灯床板部202は、利用者検出装置8によって利用者が検出されたかご1の床板部分に配置されている殺菌灯床板部202のみとなっている。
【0054】
実施の形態3に係るエレベーター装置におけるその他の構成は、実施の形態1に係るエレベーター装置の構成と同様である。なお、実施の形態2に係るエレベーター装置と同様に、実施の形態3に係るエレベーター装置は、かご1の状態が待機状態であることを検出する待機状態検出装置7を備えている構成であってもよい。
【0055】
以上説明したように、実施の形態3に係るエレベーター装置では、殺菌灯2は、かご1の床板部分に設けられた殺菌灯床板部202を有している。殺菌灯床板部202が点灯することによって、殺菌灯床板部202から上方に向かって殺菌用紫外線が発せられる。この構成によれば、利用者の靴の裏に殺菌用紫外線を当てることができる。その結果、利用者の靴の裏を殺菌することができる。
【0056】
また、実施の形態3に係るエレベーター装置は、かご1の床板部分における予め設定された領域における利用者を検出する利用者検出装置8を備えている。行先階釦301が操作され、殺菌釦302が操作され、かつ、利用者が予め設定された領域にいることを利用者検出装置8が検出した場合に、殺菌灯床板部202が点灯する。この構成によれば、利用者が予め設定された領域にいる場合に、利用者の靴の裏に殺菌用紫外線を当てることができる。これにより、より正確に利用者の靴の裏に殺菌用紫外線を当てることができる。その結果、利用者の靴の裏をより確実に殺菌することができる。
【符号の説明】
【0057】
1 かご、2 殺菌灯、3 かご内操作盤、4 かご内表示装置、5 乗場操作盤、6 エレベーター制御盤、7 待機状態検出装置、8 利用者検出装置、101 かご本体、102 かご扉、103 かご出入口、201 殺菌灯天井部、202 殺菌灯床板部、301 行先階釦、302 殺菌釦、303 戸開釦、304 戸閉釦、501 下方向呼び釦、502 上方向呼び釦、503 乗場表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7