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特開2022-190499画像形成装置および画像管理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190499
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】画像形成装置および画像管理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20221219BHJP
   H04N 1/34 20060101ALI20221219BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221219BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20221219BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221219BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
H04N1/34 200
H04N1/00 E
G03G21/00 390
G03G21/00 510
B41J29/00 Z
B41J29/38 204
B41J29/38 350
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098855
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100065248
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【弁理士】
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 雅己
(72)【発明者】
【氏名】芝野 博誠
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ05
2C061CQ23
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ08
2C061HK15
2C061HK23
2C061HP00
2C061HQ01
2H270KA59
2H270KA61
2H270KA62
2H270LA80
2H270LD08
2H270NA13
2H270NA15
2H270NC06
2H270NC09
2H270NC12
2H270NC20
2H270NC26
2H270NC28
2H270ND10
2H270ND13
2H270ND15
2H270ND25
2H270QA13
2H270QA34
2H270QA35
2H270QA37
2H270QA48
2H270QB03
2H270QB05
2H270QB08
2H270QB10
2H270QB11
2H270RA02
2H270RA27
2H270RB01
2H270RC02
2H270RC04
2H270ZC04
2H270ZC06
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC05
5C062AC34
5C062AC65
5C062AD05
5C062AF08
(57)【要約】
【課題】現在の課金額が減額された場合に保守要求を保守担当者等に通知することによって、部品交換等のメンテナンスを迅速に実行させることができるようにすることを課題とする。
【解決手段】画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を部品ごとに取得する部品状態取得部と、取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定部と、状態判定部が課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定部と、状態判定部によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、課金額設定部が前記現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求部とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を前記部品ごとに取得する部品状態取得部と、
前記取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定部と、
前記状態判定部が課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定部と、
前記状態判定部によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記保守要求部は、保守を要求する部品の部品名と、保守が必要な部品を備えた画像形成装置の識別情報を含む保守要求情報を、1または複数の画像形成装置を管理する管理装置、または、前記部品の保守を行う保守担当者が所有する情報処理装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
表示部をさらに備え、
前記課金額設定部によって現在の課金額が変更された場合に、画像形成装置で実行しようとする機能を選択する前に、変更後の現在の課金額を前記表示部に表示し、前記現在の課金額が減額された場合に、前記部品の保守が必要なことを前記表示部に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現在の課金額を変更する必要があると判定するための基準となる課金判定基準情報を前記部品ごとに予め記憶した記憶部をさらに備え、
前記状態判定部が、前記部品ごとに取得された前記現在状態情報と、前記課金判定基準情報とを比較し、前記現在状態情報が、画像形成に不具合を与える可能性がある状態となっている場合に、現在の課金額を減額すべき状態になっていると判定し、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記状態判定部によって、複数の部品について取得した現在状態情報のうち、複数の現在状態情報が、前記現在の課金額を減額すべき状態であると判定された場合は、
1つの現在状態情報が現在の課金額を減額すべき状態であると判定された場合よりも、前記現在の課金額の減額金額を増加させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記保守を要求した部品の保守が終了したか否かを判定する保守完了判定部をさらに備え、
前記保守完了判定部によって保守が終了したと判定された場合には、前記課金額設定部が、前記減額されていた現在の課金額を、減額する前のもとの課金額に戻すことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記保守要求部によって部品の保守が要求された後、前記保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、
前記課金額設定部が、前記現在の課金額を、前記減額されていた現在の課金額よりも増額させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記保守要求部によって部品の保守が要求された後、前記保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、または、前記保守を要求した部品が画像形成装置の所定の機能を実行することができない状態になっている場合に、画像形成装置の動作を停止させる動作停止部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記部品状態取得部によって取得される前記現在状態情報には、
感光体ドラムの累積回転数、用紙搬送装置によって搬送された印刷用紙の枚数、デベロッパー装置内のデベロッパー残量のうち、少なくともいずれか1つ以上が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
1または複数の画像形成装置を管理する管理装置において、各画像形成装置MFPの課金に関する状態を学習した結果として生成された課金を判定する基準となる学習課金判定情報を、前記管理装置から取得する課金判定情報取得部をさらに備え、
前記取得された学習課金判定情報を利用して、前記課金判定基準情報を設定変更することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項11】
ネットワークを介して接続された1または複数の画像形成装置と、管理装置と、保守担当者が所有する情報処理装置とからなる画像管理システムであって、
前記画像形成装置が、
画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を前記部品ごとに取得する部品状態取得部と、
前記取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定部と、
前記状態判定部が課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定部と、
前記状態判定部によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求情報を、前記管理装置に送信する保守要求部とを備え、
前記管理装置が、
前記画像形成装置から送信された保守要求情報を取得する保守要求取得部と、
前記取得された保守要求情報を、保守要求情報を送信してきた画像形成装置の保守担当者が所有する情報処理装置に送信する保守要求通知部とを備え、
前記保守担当者が所有する情報処理装置が、受信した前記保守要求情報を利用して、保守が要求されている部品に関する情報を、前記保守担当者に通知することを特徴とする画像管理システム。
【請求項12】
前記画像形成装置が、
前記現在の課金額を変更する必要があると判定するための基準となる課金判定基準情報を前記部品ごとに予め記憶した記憶部と、
画像形成装置の動作状態に関する情報を、前記管理装置に送信する状態情報送信部と、
課金を判定する基準となる学習課金判定情報を、前記管理装置から取得する課金判定情報取得部をさらに備え、
前記管理装置が、
前記1または複数の画像形成装置から送信された動作状態に関する情報を取得する状態情報取得部と、
各画像形成装置から取得された動作状態に関する情報を利用して、各画像形成装置の課金に関する状態を学習する課金状態学習部と、
前記課金に関する状態を学習した結果として、前記課金を判定する基準となる学習課金判定情報を生成する課金判定情報生成部と、
前記生成された学習課金判定情報を、各画像形成装置に送信する課金判定情報送信部をさらに備え、
前記画像形成装置において、前記取得された学習課金判定情報を利用して、前記課金判定基準情報を設定変更することを特徴とする請求項11に記載の画像管理システム。
【請求項13】
画像形成装置の課金処理方法であって、
画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を前記部品ごとに取得する部品状態取得ステップと、
前記取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定ステップと、
前記状態判定ステップにおいて、課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定ステップと、
前記状態判定ステップにおいて課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定ステップにおいて前記現在の課金額が減額された場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求情報と、前記減額された現在の課金額とを、前記画像形成装置を管理する管理装置に送信する保守要求ステップと、
を備えたことを特徴とする画像形成装置の課金処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置および画像管理システムに関し、特に、印刷機能を有し、画像形成装置の動作状態や出力される印刷用紙の枚数等に対応した課金処理を行う画像形成装置および課金に関する情報の管理を行う画像管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、印刷機能、原稿読取機能、読取画像データの送信機能、画像データの取得機能、文字認識機能など、多数の機能を有する画像形成装置が利用されている。
このような画像形成装置は、不特定多数の人が利用する店舗に設置される場合があり、たとえば、コンビニエンスストアなどに設置された画像形成装置では、印刷用紙の出力枚数に対応して利用料金を徴収する課金機能を有している。
この課金機能では、カラー印刷の1枚当たりの単位料金や、白黒印刷の1枚当たりの単位料金などが、予め固定的に設定されている。
【0003】
また、スキャナで読み取った原稿の読取画像の状態に応じて、徴収する料金を変動させる画像形成装置もある。
たとえば、特許文献1では、感光装置や定着装置など交換が必要とされる消耗パーツの累積稼働量(累積印刷枚数換算)と印字品質指標値と課金変動額の関係を示したテーブルを記憶し、印刷データを受信した場合に、各消耗パーツの累積稼働量(累積印刷枚数換算)を取得し、上記テーブルを利用して、取得した各消耗パーツの累積稼働量に従って各消耗パーツの課金変動額を修正し、修正した課金変動額を考慮した価格で印刷を行って課金を行い、印字品質が低下した場合には課金額を減額して安価な価格で印刷を行うようにした画像形成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-128729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、課金額が、予め固定的に設定されている場合は、画像形成装置の稼働時間が長く、感光装置等の消耗品が劣化して印刷された画像の品質が悪い場合でも、料金が減額されないので、ユーザーに不利益を与える場合がある。
【0006】
また、印字品質が低下した場合には課金額を減額することで、ユーザーは低料金で印刷できるが、同じ画像形成装置を何度も利用するユーザーは、同じ印刷機能を利用しているのに、毎回の利用ごとに、課金額が異なる場合があるので、支払料金が変動する理由が不明であることによって、正しく料金が徴収されているか否かが確認できず、混乱を生じるおそれがある。
【0007】
さらに、印字品質が低下した状態を放置し、課金額が減額された状態では、画像形成装置の利用による収入が減少したままであり、ユーザーに品質の悪い印刷機能を提供し続けることになり、収入と利用の両面から、店舗側にとっても、画像形成装置を利用するユーザーにとっても好ましくない。
感光装置等の消耗品が劣化して課金額を減額したままの状態を解消するためには、消耗品の交換などをする保守担当者等によるメンテナンスを迅速にする必要があるが、従来の画像形成装置においては、画像形成装置の判断のみで課金額の減額が行われるだけで、課金額の減額と保守担当者等へのメンテナンス要求とは対応付けられていない。
したがって、課金額が減額されている状態であってもメンテナンスが必要であるか否かが不明であり、保守担当者がメンテナンスの必要性を確認できなければ迅速にメンテナンスをすることができず、メンテナンスがされなければ課金額を元の金額に戻すこともできない。
【0008】
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、画像形成装置の部品の動作状態に基づいて、画像形成装置で利用される印刷機能等の課金額を変動させる場合に、現在の課金額等の情報を可視化し、部品の状態等の情報や保守要求を保守担当者等に通知することによって、画像形成装置のユーザーに対しては、画像形成装置のメンテナンスの必要性に対する認識を高め、画像形成装置の保守担当者や管理担当者等に対しては、部品交換等のメンテナンスを迅速に実行させることができるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を前記部品ごとに取得する部品状態取得部と、前記取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定部と、前記状態判定部が課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定部と、前記状態判定部によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求部とを備えたことを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
【0010】
また、前記保守要求部は、保守を要求する部品の部品名と、保守が必要な部品を備えた画像形成装置の識別情報を含む保守要求情報を、1または複数の画像形成装置を管理する管理装置、または、前記部品の保守を行う保守担当者が所有する情報処理装置に送信することを特徴とする。
【0011】
また、表示部をさらに備え、前記課金額設定部によって現在の課金額が変更された場合に、画像形成装置で実行しようとする機能を選択する前に、変更後の現在の課金額を、前記表示部に表示し、前記現在の課金額が減額された場合に、前記部品の保守が必要なことを前記表示部に表示することを特徴とする。
【0012】
また、前記現在の課金額を変更する必要があると判定するための基準となる課金判定基準情報を前記部品ごとに予め記憶した記憶部をさらに備え、前記状態判定部が、前記部品ごとに取得された前記現在状態情報と、前記課金判定基準情報とを比較し、前記現在状態情報が、画像形成に不具合を与える可能性がある状態となっている場合に、現在の課金額を減額すべき状態になっていると判定し、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額することを特徴とする。
【0013】
また、前記状態判定部によって、複数の部品について取得した現在状態情報のうち、複数の現在状態情報が、前記現在の課金額を減額すべき状態であると判定された場合は、1つの現在状態情報が現在の課金額を減額すべき状態であると判定された場合よりも、前記現在の課金額の減額金額を増加させることを特徴とする。
【0014】
また、前記保守を要求した部品の保守が終了したか否かを判定する保守完了判定部をさらに備え、前記保守完了判定部によって保守が終了したと判定された場合には、前記課金額設定部が、前記減額されていた現在の課金額を、減額する前のもとの課金額に戻すことを特徴とする。
【0015】
また、前記保守要求部によって部品の保守が要求された後、前記保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、前記課金額設定部が、前記現在の課金額を、前記減額されていた現在の課金額よりも増額させることを特徴とする。
【0016】
また、前記保守要求部によって部品の保守が要求された後、前記保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、または、前記保守を要求した部品が画像形成装置の所定の機能を実行することができない状態になっている場合に、画像形成装置の動作を停止させる動作停止部をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
また、前記部品状態取得部によって取得される前記現在状態情報には、感光体ドラムの累積回転数、用紙搬送装置によって搬送された印刷用紙の枚数、デベロッパー装置内のデベロッパー残量のうち、少なくともいずれか1つ以上が含まれることを特徴とする。
【0018】
また、1または複数の画像形成装置を管理する管理装置において、各画像形成装置MFPの課金に関する状態を学習した結果として生成された課金を判定する基準となる学習課金判定情報を、前記管理装置から取得する課金判定情報取得部をさらに備え、前記取得された学習課金判定情報を利用して、前記課金判定基準情報を設定変更することを特徴とする。
【0019】
また、この発明は、ネットワークを介して接続された1または複数の画像形成装置と、管理装置と、保守担当者が所有する情報処理装置とからなる画像管理システムであって、前記画像形成装置が、画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を前記部品ごとに取得する部品状態取得部と、前記取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定部と、前記状態判定部が課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定部と、前記状態判定部によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求情報を、前記管理装置に送信する保守要求部とを備え、前記管理装置が、前記画像形成装置から送信された保守要求情報を取得する保守要求取得部と、前記取得された保守要求情報を、保守要求情報を送信してきた画像形成装置の保守担当者が所有する情報処理装置に送信する保守要求通知部とを備え、前記保守担当者が所有する情報処理装置が、受信した前記保守要求情報を利用して、保守が要求されている部品に関する情報を、前記保守担当者に通知することを特徴とする画像管理システムを提供するものである。
【0020】
また、この発明は、前記画像形成装置が、前記現在の課金額を変更する必要があると判定するための基準となる課金判定基準情報を前記部品ごとに予め記憶した記憶部と、画像形成装置の動作状態に関する情報を、前記管理装置に送信する状態情報送信部と、課金を判定する基準となる学習課金判定情報を、前記管理装置から取得する課金判定情報取得部をさらに備え、前記管理装置が、前記1または複数の画像形成装置から送信された動作状態に関する情報を取得する状態情報取得部と、各画像形成装置から取得された動作状態に関する情報を利用して、各画像形成装置の課金に関する状態を学習する課金状態学習部と、前記課金に関する状態を学習した結果として、前記課金を判定する基準となる学習課金判定情報を生成する課金判定情報生成部と、前記生成された学習課金判定情報を、各画像形成装置に送信する課金判定情報送信部をさらに備え、前記画像形成装置において、前記取得された学習課金判定情報を利用して、前記課金判定基準情報を設定変更することを特徴とする画像管理システムを提供するものである。
【0021】
また、この発明は、画像形成装置の課金処理方法であって、画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報を前記部品ごとに取得する部品状態取得ステップと、前記取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態であるか否かを判定する状態判定ステップと、前記状態判定ステップにおいて、課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定ステップと、前記状態判定ステップにおいて課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定ステップにおいて前記現在の課金額が減額された場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求情報と、前記減額された現在の課金額とを、前記画像形成装置を管理する管理装置に送信する保守要求ステップと、を備えたことを特徴とする画像形成装置の課金処理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、前記取得した画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する現在状態情報が、課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準情報に基づいて、現在の課金額を変更する課金額設定部と、前記状態判定部によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、前記課金額設定部が前記現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する保守要求部とを備えるので、部品の保守要求を画像形成装置の保守担当者等に通知することによって、保守担当者等による部品交換等のメンテナンスの促進を図ることができる。
【0023】
また、課金額設定部によって現在の課金額が変更された場合に、画像形成装置で実行しようとする機能を選択する前に、変更後の現在の課金額を表示し、現在の課金額が減額された場合に、部品の保守が必要なことを表示するので、画像形成装置のユーザーに対して、現在の課金額が減額されたことによって画像形成装置のメンテナンスが必要であることを認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図である。
図2】この発明の管理サーバーの一実施例の構成ブロック図である。
図3】この発明の画像形成装置の記憶部に記憶される課金額設定情報の一実施例の説明図である。
図4】この発明の画像形成装置の記憶部に記憶される部品状態情報の一実施例の説明図である。
図5】この発明の画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図である。
図6】この発明の画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図である。
図7】この発明の画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図である。
図8】この発明の画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図である。
図9】この発明の画像形成装置の機能選択情報の表示画面の一実施例の説明図である。
図10】この発明の画像形成装置の機能選択情報の表示画面の一実施例の説明図である。
図11】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図12】この発明の画像形成装置の機能選択情報の表示画面の一実施例の説明図である。
図13】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図14】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図15】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図16】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図17】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図18】この発明の画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図である。
図19】他の画像形成装置の課金状態の一覧表示画面の一実施例の説明図である。
図20】この発明の画像形成装置において、部品状態情報に基づいて課金額を変更した場合の保守要求処理の一実施例の通信シーケンスである。
図21】この発明の画像形成装置において、部品状態情報に基づいて動作停止をした場合の保守要求処理の一実施例の通信シーケンスである。
図22】この発明の画像形成装置において、部品状態情報に基づいて動作警告表示をした場合の保守要求処理の一実施例の通信シーケンスである。
図23】この発明の画像形成装置において、管理サーバーから取得した課金学習モデルに基づいて部品状態の判定と課金額の設定をした後に行う保守要求処理の一実施例の通信シーケンスである。
図24】この発明の画像形成装置の相互間において、部品状態要求と自己の画像形成装置の課金に関する状態情報の送信を行う一実施例の通信シーケンスである。
図25】この発明の管理サーバーにおいて、画像形成装置から取得したMFP状態情報に基づいて課金学習モデルを作成し、課金学習モデルを画像形成装置に送信する処理の一実施例の通信シーケンスである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
この発明の画像管理システムは、主に、ネットワークを介して接続された管理装置と、印刷データを処理する1または複数の画像形成装置とから構成される。
また、画像形成装置の部品の交換や修理等のメンテナンスが必要な場合には、メンテナンスを行う保守担当者や管理担当者等が所有する情報処理装置に、ネットワークを介して、画像形成装置の保守要求等の情報を送信する。この情報処理装置も、画像管理システムに含まれる。
【0026】
管理装置と、各画像形成装置と、保守担当者等が所有する情報端末は、ネットワークを介して、相互に通信可能なものとする。
ネットワークを介して管理装置に接続される画像形成装置や情報処理装置は、1台だけでなく、複数台でもよい。
【0027】
画像形成装置(MFP:Multifunction Peripheral)は、画像データを処理する装置であり、画像データの入力、形成、出力、保存、転送等を行う。
画像形成装置を、複合機、または単に、MFPとも呼ぶ。
管理装置は、1または複数の画像形成装置を管理する装置であり、たとえば、画像データの保存、転送など、画像形成装置や情報処理装置から転送された画像データの管理や、画像形成装置の課金情報の管理等を行う装置である。
管理装置を、管理サーバー、または単に、SVとも呼ぶ。
【0028】
情報処理装置は、上記したように、メンテナンスを行う保守担当者や管理担当者等が所有する装置であり、パソコンや携帯端末に相当する。
情報処理装置を、情報端末、または単に、TEとも呼ぶ。
保守担当者は、画像形成装置のメンテナンスを主業務とする者であり、通常は、画像形成装置の設置場所にはいない者であり、主に、保守要求を受けた場合に、画像形成装置の設置場所に出向いてメンテナンスを行うものとする。
管理担当者は、通常、画像形成装置の設置場所の近くにいる者であり、画像形成装置のメンテナンスを主業務とはしないが、保守要求を受けた場合に、すぐに画像形成装置の設置場所に行くことができ、画像形成装置の部品交換や用紙補給など、自ら実施可能な容易なメンテナンスを迅速に行うものとする。
【0029】
<画像形成装置の構成>
図1に、この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
画像形成装置1は、画像データを処理する機能、たとえば、複写(コピー)機能、印刷機能、原稿読取(スキャン)機能、原稿編集機能、原稿保存機能、原稿送信(ファクス、スキャナ、インターネットFax)機能、課金機能、通信機能などを備えた電子機器である。
【0030】
以下の実施例では、この発明の画像形成装置1は、特に、印刷機能、課金機能を備えるものとして説明するが、これ以外の機能を備えてもよい。
また、以下の実施例では、主に印刷することを目的とした印刷データを所定の印刷用紙に印刷する場合に、印刷用紙の出力枚数に対応して、課金するものとして説明する。
ただし、課金処理は、印刷処理の場合に限るものではなく、印刷を行わない画像データについての処理(読取、保存、送信処理など)についても、同様に、課金処理をするものとする。
【0031】
図1において、この発明の画像形成装置(MFP)1は、主として、制御部11、操作部12、表示部13、画像処理部14、通信部15、部品状態取得部21、状態判定部22、課金額設定部23、保守要求部24、保守完了判定部25、課金額表示制御部26、動作停止部27、課金額通知部28、状態監視部29、状態情報送信部30、課金判定情報取得部31、MFP状態情報収集部32、記憶部40を備える。
【0032】
ここで、画像処理部14は、後述するように、主に、画像入力部14a、画像形成部14b、画像出力部14cから構成される。
【0033】
制御部11は、操作部12や画像処理部14などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等の不揮発性メモリに予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の画像形成機能、課金額設定機能などを実行する。
【0034】
また、上記構成要素のうち、状態判定部22、課金額設定部23、保守完了判定部25などは、CPUが、所定のプログラムに基づいてそれぞれの処理を実行する機能ブロックである。
【0035】
操作部12は、画像形成装置1のユーザーが所定の入力操作をするための入力装置である。たとえば、文字などの情報の入力や、機能の選択入力をする部分であり、キーボード、マウス、タッチパネルなどが用いられる。
ユーザーが操作するキーとしては、動作開始キー、機能選択キー、設定キーなどがある。
ユーザーは、たとえば、タッチパネルや読み取り動作の開始キーを入力する操作をすることによって、原稿の読み取りを実行させたり、画像データ等の情報の送信を開始させる送信開始キーを入力する操作をすることによって、所定の宛先に情報を送信する動作を開始させたりする。
【0036】
表示部13は、情報を表示する部分であり、各機能の実行に必要な情報や、機能の実行の結果などを、利用者に知らせるために表示する。たとえば、LCD、有機ELディスプレイなどが用いられ、操作部12としてタッチパネルが用いられる場合は、表示部13とタッチパネルとが重ね合わせて配置される。
表示部13には、たとえば、画像形成装置の印刷等に利用する設定項目の設定や、原稿読取機能等を実行するのに必要な情報や、選択した機能の操作画面などが、文字、記号、図形、画像、アイコン、アニメーション、動画等を用いて、表示される。
【0037】
また、この発明では、後述するような機能選択情報画面、メンテナンス説明画面、他の画像形成装置MFPの課金状態一覧画面などを、表示部13に表示する。
たとえば、後述する課金額設定部23によって現在の課金額が変更された場合に、画像形成装置MFPで実行しようとする機能を選択する前に、変更後の現在の課金額を、表示部13に表示する。
さらに、現在の課金額が減額された場合に、部品の保守や修理(メンテナンス)が必要なことを表示部13に表示してもよい。
【0038】
特に、機能選択情報画面などでは、画像形成装置MFPのユーザーが、これから実行しようとする機能の利用料金を確認できるように、現在の課金額(印刷用紙1枚当たりの料金)を表示することが好ましい。
ユーザーは、現在の課金額を確認した後、実行したい機能を選択することができる。
【0039】
画像処理部14は、画像形成装置1の主要な機能である画像形成機能を実行する部分であり、主に、画像入力部14a、画像形成部14b、および、画像出力部14cからなる。
主として、画像入力部14aは、所定の画像データを入力する部分であり、画像形成部14bは、入力された画像データを印刷等することのできる情報に変換する部分であり、画像出力部14cは、形成された印刷情報等を印刷用紙等に出力する部分である。
【0040】
画像入力部14aは、印刷することを目的とした印刷データなど、画像や文字図形等が記載された原稿の画像データを入力する部分であり、たとえば、原稿台等に載置された原稿を読み取る部分である。
画像入力部14aとしては、情報が記載された原稿を読み取るスキャナ(読取装置)を用いる。
画像形成装置1は、原稿を読み取るために、原稿が載置される原稿載置台(原稿台)と、原稿を抑える原稿カバーとを備える。
また、画像形成装置1は、複数枚の原稿を載置して、複数の原稿を1枚ずつ自動的に搬送して読み取る自動原稿送り装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えてもよい。
【0041】
画像情報を入力する方法には種々の方法があるが、たとえば、画像等が記載された原稿をスキャナで読み取り、原稿の画像データ(以下、入力画像データと呼ぶ)を、記憶部40に記憶する。
【0042】
また、たとえば、USBメモリなどの外部の記憶媒体を接続するインターフェースが、画像入力部14aに該当する。
入力したい画像情報などの電子データファイルを、USBメモリなどの外部の記憶媒体に保存しておき、USBメモリ等をUSB端子などの入力インターフェースに接続し、操作部12で所定の入力操作を行うことによって、USBメモリ等に保存された所望の電子データファイルを読み出して、記憶部40に、入力画像データとして記憶してもよい。
【0043】
画像形成部14bは、たとえば、印刷データを記録媒体に印刷する場合、一般的に、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電、及び定着の各工程を連続的に実施して、印刷データを記録媒体に形成する。
現像工程では、トナーカートリッジからトナーを現像装置に補給し、帯電した感光体ドラムの表面に形成された静電潜像が現像され、静電潜像に対応したトナー像が形成される。感光体ドラムの表面に形成されたトナー像は転写装置によって記録媒体上に転写され、その後、定着装置によって加熱されることにより記録媒体上に定着させられる。また、画像形成部14bは、入力画像データを転送や表示できる形態の情報に変換する。
【0044】
画像出力部14cは、形成された入力画像データを出力する部分であり、たとえば、プリンターに相当する。
ただし、入力画像データの出力は、印刷に限るものではなく、スキャンされた原稿の入力画像データの記憶、スキャンされた原稿の入力画像データのFAX送信なども含まれる。
たとえば、読み取られた原稿の入力画像データをUSBメモリなどの外部の記憶媒体へ記憶すること、インターネットなどのネットワークを介して他の情報処理装置やサーバーへ入力画像データを送信すること、特定の保存フォルダに分類保存すること等も、画像出力に相当する。
【0045】
通信部15は、ネットワーク4を介して、他の通信装置とデータ通信をする部分である。
図1に示すように、画像形成装置(MFP)1は、ネットワーク4を介して、画像データを管理する管理サーバー(SV)2に接続され、これらの装置によって、画像管理システムが構成される。
また、画像形成装置(MFP)1は、ネットワーク4を介して、他の画像形成装置MFPや、保守担当者等が所有する情報処理装置(TE)3に接続してもよい。
【0046】
画像形成装置1は、通信部15によって、たとえば、管理サーバー(SV)2や、情報処理装置(TE)3から転送されてくる情報を受信する。
あるいは、画像形成装置1で生成された入力画像データを、画像形成装置1に接続された外部記憶装置(USBメモリなど)に転送したり、ネットワーク4を介して、現在の課金額や保守要求情報等を、管理サーバーSVなどに送信したりする。
【0047】
ネットワーク4としては、インターネットなどの広域通信網や、LANなど、既存のあらゆる通信網を用いることができ、通信形態は、有線通信および無線通信のどちらを用いてもよい。
【0048】
部品状態取得部21は、画像形成装置に備えられた部品に関する現在の状態情報を取得する部分である。
画像形成装置MFPは、画像形成をするための多数の部品を備えており、たとえば、感光体ドラム、現像装置、定着装置、転写装置、給紙装置、トナーカートリッジ、デベロッパー装置などの部品がある。
部品状態取得部21は、これらの画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する情報を、部品ごとに取得する。
画像形成に必要な部品の現在の動作状態に関係する情報を、現在状態情報と呼ぶ。
【0049】
部品状態取得部21によって取得される現在状態情報には、たとえば、感光体ドラムの累積回転数、用紙搬送装置によって搬送された印刷用紙の枚数、デベロッパー装置内のデベロッパー残量のうち、少なくともいずれか1つ以上が含まれるものとする。
【0050】
たとえば、感光体ドラムの動作状態に関係する情報として、感光体ドラムの回転数を計測し、感光体ドラムの初期状態から現在までの累積回転数(ドラム累積回転数)を取得する。
また、用紙搬送装置や給紙装置の動作状態に関係する情報として、印刷処理が実行されるごとに用紙搬送装置によって搬送された印刷用紙の枚数をカウントし、画像形成装置を初期起動してから現在までの印刷枚数を取得する。
【0051】
その他に、デベロッパー装置内に収容されたデベロッパーの残量やカウンタ情報などのメンテナンス情報等、部品の現在の動作状態に関係する情報を取得する。
取得された部品の現在の動作状態に関係する情報は、現在状態情報42bとして、記憶部40に記憶される。
後述する図6に、現在状態情報42bの一実施例として、印刷枚数CT、ドラム累積回転数DR、メンテナンス情報MT、デベロッパー残量DEを示している。
【0052】
状態判定部22は、部品状態取得部21によって取得した現在状態情報が、画像形成処理を実行した場合に課する課金額を変更すべき状態になっているか否かを判定する部分である。
たとえば、取得された現在状態情報42bと、後述する課金判定基準情報42aとを比較し、課金額を変更すべき状態になっているか否かを判定する。
課金判定基準情報42aは、部品ごとに予め設定され、課金額を変更すべき状態であるか否かを判定するための基準となる数値情報である。
【0053】
課金額を変更すべき状態としては、課金額を減額すべき状態と、課金額を増額すべき状態とがある。
たとえば、画像形成装置が長期間使用され、部品の交換を伴うようなメンテナンスを必要とする時期に達している場合は、現在の課金額を減額すべき状態になっていると判定される。
また、状態判定部22が、部品ごとに取得された現在状態情報42bと、課金判定基準情報42aとを比較し、現在状態情報42bが、画像形成に不具合を与える可能性がある状態となっている場合に、現在の課金額を減額すべき状態になっていると判定する。
現在の課金額を減額すべき状態になっていると判定された場合は、後述する課金額設定部23が現在の課金額を減額する。
【0054】
一方、部品の交換を行いメンテナンスが終了した場合は、課金額を増額すべき状態(課金額をもとに戻す状態)になっていると判定される。
【0055】
たとえば、印刷枚数CTに対する課金判定基準情報42aが10000枚に設定されていた場合において、現在までの印刷枚数である印刷枚数CTの現在状態情報42bが300枚であった場合、印刷枚数CTの現在状態情報42b(300)は、印刷枚数CTに対する課金判定基準情報42a(10000)よりも小さいので、メンテナンスを必要とする時期には達しておらず、課金額を変更すべき状態になっていないと判定する。
【0056】
一方、印刷枚数CTに対する課金判定基準情報42aが10000枚に設定されていた場合において、現在までの印刷枚数である印刷枚数CTの現在状態情報42bが12000枚であった場合、印刷枚数CTの現在状態情報42b(12000)は、印刷枚数CTに対する課金判定基準情報42a(10000)よりも大きいので、メンテナンスを必要とする時期に達していると考えて、課金額を変更すべき状態になっていると判定する。
この場合は、印刷画質が悪くなっている可能性があり、ユーザーに不利益を与える可能性があるので、課金額を減額すべき状態になっていると判定する。
また、状態判定部22が、課金額を増額すべき状態になっていると判定した場合には、後述する課金額設定部23によって課金額を増額する。
【0057】
課金額設定部23は、現在の課金額を変更する部分である。
上記したように、状態判定部22が、課金額を変更すべき状態になっていると判定した場合に、所定の基準に基づいて、現在の課金額を変更する。
所定の基準として、たとえば、後述する課金額設定情報41を利用する。
課金額設定情報41は、後述する図3に示すように、印刷用紙1枚あたりの単位料金を設定したものであり、複数のクラスごとに、異なる単位料金が予め設定されたものである。
詳細は後述するが、たとえば、課金額を減額すべき状態になっていると判定された場合には、現在の課金額を、1クラス上のクラスに対応して設定されている単位料金に変更する。すなわち、現在の課金額を減額する。
【0058】
また、状態判定部22によって、複数の部品について取得した現在状態情報のうち、複数の現在状態情報が、現在の課金額を減額すべき状態であると判定された場合は、1つの現在状態情報が現在の課金額を減額すべき状態であると判定された場合よりも、現在の課金額の減額金額を増加させる。
すなわち、複数の部品の現在状態情報が現在の課金額を減額すべき状態の場合、1つの部品の現在状態情報が現在の課金額を減額すべき状態よりも、機能実行時に品質面で、ユーザーに不利益を与える可能性が高くなる場合が多いと考えられるので、課金額の減額の幅を大きくする。
これにより、ユーザーに与える金銭面の不利益を少なくし、MFPの利用料金が減収となることで、MFPの部品の保守(メンテナンス)の早期実行を促進することができるようになる。
【0059】
保守要求部24は、画像形成装置MFPの保守や修理を要求する部分である。
上記したように、課金額を減額すべき状態になっていると判定された場合は、所定の部品の保守や修理(メンテナンス)が必要な時期に達していると考えられる。
そこで、保守要求部24は、状態判定部22によって課金額を減額すべき状態になっていると判定され、課金額設定部23が現在の課金額を減額した場合に、課金額を減額すべき状態になっていると判定された原因となった部品の保守を要求する。
【0060】
部品の保守要求は、たとえば、保守を要求する部品名、保守が必要な部品を備えた画像形成装置MFPの識別情報、部品の現在状態情報などを含む保守要求情報を、画像形成装置を管理する管理装置SVに送信する。
保守要求情報を受信した管理装置SVは、後述するように、保守担当者が所有する情報端末TEに、保守要求通知を送信する。
あるいは、部品の保守要求情報を、管理装置SVを介さずに、画像形成装置MFPから、直接、部品の保守を行う保守担当者または管理担当者が所有する情報処理装置TEに送信してもよい。
【0061】
保守完了判定部25は、画像形成装置MFPにおいて、保守を要求した部品の保守が終了したか否かを判定する部分である。
たとえば、保守担当者が、保守を要求した画像形成装置MFPの設置場所まで来て、部品の保守をした後、保守担当者によって保守が完了したことを示す所定の入力操作をした場合に、保守を要求した部品の保守が終了したと判定する。
保守完了判定部25によって保守を要求した部品の保守が終了したと判定された場合には、課金額設定部23が、たとえば、減額されていた現在の課金額を、減額する前のもとの課金額や、画像形成装置MFPの初期状態に予め設定されていたもとの課金額に戻す。
【0062】
ただし、保守要求部24によって部品の保守が要求された後、保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、課金額設定部23が、現在の課金額を、減額されていた現在の課金額よりも増額させるようにする。
この場合、課金額を増額すれば、ユーザーに料金面で不利益を与えることになる。
しかし、部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合は、保守すべき部品の状態がさらに悪化し、ユーザーがMFPの印刷機能等を使用したとすると、正常な印刷ができない場合があるので、ユーザーにMFPの使用をしてもらいたくない状態となっている場合がある。
そこで、MFPの使用を不可とはしないが、MFPの使用を抑制することを目的として、課金額を増額し、料金面でユーザーがMFPの使用を躊躇するような状態にする。
すなわち、保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、MFPの使用を抑制することで、機能実行時の品質面で、ユーザーに不利益を与えることを減らし、さらに、ユーザーからの苦情や問合せを減らすことで、MFPの管理担当者の負担を軽減できる。
【0063】
課金額表示制御部26は、現在の課金額を、表示部13に表示する部分である。
現在の課金額は、上記したように、部品の現在の状態によって変更されるので、画像形成装置MFPを利用するユーザーに、現在の課金額を知らせる必要がある。
ユーザーに現在の課金額を知らせない場合、ユーザーが想定している課金額よりも高い利用料金を支払わなければならない場合もあり、逆に想定している課金額よりも安い利用料金の場合もあり、利用料金に変動があることでユーザーに混乱を生じることになる。
【0064】
そこで、ユーザーが画像形成装置MFPを利用する場合、たとえば、画像形成装置MFPの機能選択情報を示している画面(機能選択情報画面)に、現在の課金額を表示する。
ここで表示する現在の課金額としては、たとえば、印刷用紙1枚あたりの単位料金を表示すればよい。
【0065】
動作停止部27は、画像形成装置MFPの動作を停止する部分である。
たとえば、状態判定部22によって、部品に関する現在の状態情報が、課金額を変更すべき状態になっていると判定され、保守要求部24によって部品の保守が要求された後、保守を要求した部品の保守がされずに所定の時間が経過した場合、または、保守を要求した部品が画像形成装置MFPの所定の機能(たとえば、印刷機能)を実行することができない状態になっている場合に、画像形成装置MFPの動作を停止させる。
このような画像形成装置MFPの動作の停止は、正常な印刷が行われなかった場合に、画像形成装置MFPを利用するユーザーに無用な課金がされてしまうような不利益を与えないようにするために行われる。
【0066】
課金額通知部28は、画像形成装置MFPの現在の課金額を、管理サーバーSVに送信する部分である。
上記のように、画像形成装置MFPの部品の状態によって、現在の課金額が変更されるので、現在の課金額が変更された場合に、現在の課金額を、管理サーバーSVに送信することが好ましい。
【0067】
状態監視部29は、画像形成装置MFPの動作状態に関する情報を監視または取得し、MFP状態情報44として、記憶部40に記憶する部分である。
動作状態に関する情報(MFP状態情報)には、たとえば、MFPのカウンタ情報、MFPに保持されている調整値、調整値の履歴情報、部品の交換情報、トラブル情報、JAM情報などが含まれる。
【0068】
カウンタ情報とは、各マシン、各パーツがどれだけ使われているかを意味し、たとえば、白黒カウンタ、カラーカウンタ、トータルカウンタ、各パーツのメンテナンスカウンタのような情報である。
調整値とは、MFPを動作させる際にマシン間の個体差を吸収するために調整する値を意味し、たとえば、画質調整値やエンジン調整値のような情報である。
調整値の履歴情報とは、調整値の変更に関する情報を意味し、たとえば、変更した調整値と変更前後の値、変更した時間のような情報である。
部品の交換情報とは、メンテナンス時に交換した部品に関する情報を意味し、たとえば、MFP名、交換部品名、交換日付、交換した担当者名などを含む情報である。
トラブル情報とは、MFPで発生したトラブルに関する情報を意味し、たとえば、発生したトラブルを示すコード、発生日時などを含む情報である。
JAM情報とは、MFPで発生したJAMに関する情報を意味し、たとえば、発生したJAMを示すコード、発生日時などを含む情報である。
上記したような動作状態に関する情報を、一定期間ごと(たとえば、60分ごと)に監視して、記憶部40に記憶されたMFP状態情報44を更新する。
【0069】
状態情報送信部30は、画像形成装置MFPの動作状態に関する情報、すなわち、状態監視部29によって記憶されたMFP状態情報44を、管理サーバーSVに送信する部分である。
MFP状態情報は、管理サーバーSVにおいて、画像形成装置MFPの状態を学習し、課金学習モデルを生成するために利用される。
課金学習モデルは、画像形成装置MFPにおける現在の課金額を決定するための判定基準を設定したデータであり、上記した課金判定基準情報42aに相当する。
課金学習モデルを、学習課金判定情報とも呼ぶ。
【0070】
課金判定情報取得部31は、1または複数の画像形成装置を管理する管理装置SVにおいて各画像形成装置MFPの課金に関する状態を学習した結果として生成された課金を判定する基準となる学習課金判定情報(課金学習モデル)を、管理装置SVから取得する部分である。
すなわち、管理装置SVから送信されてくる学習課金判定情報(課金学習モデル)を取得する。
また、課金判定基準情報42aは、記憶部40に予め固定記憶してもよいが、管理装置SVから取得された学習課金判定情報を利用して、上記した課金判定基準情報42aを設定変更してもよい。
【0071】
MFP状態情報収集部32は、他の画像形成装置MFPの状態情報を収集する部分である。
たとえば、他の画像形成装置MFPに対して、部品状態要求を送信し、他の画像形成装置MFPから、そのMFPの部品の状態や課金額などを含む情報(自己状態情報と呼ぶ)を取得する。
収集する状態情報としては、たとえば、他の画像形成装置MFPの現在の課金額、他のMFPの現在の動作状況(動作可能、あるいは動作停止中などの情報)、動作不可状態のMFPの機能、部品の状態情報(印刷枚数、ドラム累積回転数、デベロッパー残量など)などの情報が含まれる。
【0072】
また、収集した他のMFPの状態情報は、ユーザーが現在利用しようとするMFPの代わりに、他のMFPを選択するために利用され、たとえは、他のMFPから取得した自己状態情報を利用して、他のMFPの現在の課金状態や、そのMFPの動作状態や、部品の状態を表示部13に、一覧表示する。たとえば、後述する図19に示すような他のMFPの課金状態一覧画面が、表示部13に表示される。
ユーザーは、この一覧表示を見て、利用料金や動作状態等の観点から、利用したい機能の実行に最も適切と考えられる他のMFPを選択し、選択したMFPのところに移動して、利用したい機能を実行させることができる。
【0073】
記憶部40は、この発明の画像処理装置MFPの各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部40には、たとえば、課金額設定情報41、部品状態情報42、現在の課金額43、MFP状態情報44、学習課金判定情報(課金学習モデル)45などが記憶される。
部品状態情報42には、課金判定基準情報42aと、現在状態情報42bが含まれる。
【0074】
課金額設定情報41は、MFPで印刷機能を実行した場合に、課金される基本料金を予め記憶した情報である。
図3に、MFPの記憶部40に記憶される課金額設定情報41の一実施例の説明図を示す。
図3には、現在の課金額43の一実施例も示している。
図3の課金額設定情報41には、課金される基本料金として、印刷用紙1枚あたりの単位料金を示している。
【0075】
また、図3では、複数のクラスごとに、異なる単位料金が予め設定されており、現在の課金額を変更する必要がある場合に、所定のクラスに対応して設定されている単位料金が選択されて、現在の課金額に設定される。
たとえば、課金額を減額すべき状態になっていると判定された場合には、現在の課金額43を、1クラス上のクラスに対応して設定されている単位料金に変更する。
図3に示すように、現在の課金額43が10.00円である場合、現在の課金額43はクラス1の単位料金に相当する。
【0076】
現在の課金額43が10.00円である場合において、状態判定部22によって、課金額を減額すべき状態になっていると判定された場合、たとえば、課金額設定部23によって、現在の課金額43(10.00円)を、1クラス上のクラス2に対応して設定されている単位料金の9.95円に、変更する。
この後、印刷機能を利用する場合は、現在の課金額43が減額されており、印刷用紙1枚あたりの単位料金として、9.95円が適用される。
【0077】
ただし、現在の課金額43を減額する場合、必ずしも、1クラス上のクラスに対応して設定されている単位料金に変更する必要はなく、2クラス上のクラス、あるいは3クラス上のクラスに対応して設定されている単位料金などに変更してもよい。
状態判定部22によって判定される部品の状態や、MFPの動作状態に対応して、変更するクラスを予め設定しておいてもよい。
【0078】
部品状態情報42は、画像形成装置MFPに備えられた部品に関する情報を記憶したものであり、課金判定基準情報42aと、現在状態情報42bが含まれる。
図4に、MFPの記憶部40に記憶される部品状態情報42の一実施例の説明図である。
図4には、判定条件項目と、課金判定基準情報42aと、現在状態情報42bと、課金増減金額とを対応づけて記憶した部品状態情報42を示している。
【0079】
判定条件項目は、MFPに備えられた部品の状態を判定する条件となる項目の一実施例を示している。
課金判定基準情報42aは、対応する判定条件項目について、現在の課金額を変更する必要があると判定する基準となる数値情報を予め設定したものである。
現在状態情報42bは、対応する判定条件項目についての現在の数値情報を記憶したものである。この現在状態情報42bは、一定時間毎に、部品状態取得部21によって取得され記憶される。
課金増減金額は、対応する判定条件項目についての単位金額を予め設定したものであり、現在の課金額を変更する場合、この課金増減金額に基づいて変更される。
【0080】
図4において、判定条件項目の一実施例として、印刷枚数(CT)、ドラム累積回転数(DR)、メンテナンス情報(MT)、および、デベロッパー残量(DE)からなる4つの項目を示している。
印刷枚数(CT)は、画像形成装置MFPが設置されて、初期設定状態から現在までに印刷した印刷用紙の枚数を意味する。印刷枚数(CT)は、たとえば、印刷後出力される用紙の枚数を計数するセンサーによって求められる。
【0081】
ドラム累積回転数(DR)は、感光体ドラムが画像形成装置MFPに装着された後、現在までの感光体ドラムの累積回転数を意味する。
ドラム累積回転数(DR)は、たとえば、感光体ドラムを回転させるモーターの回転数から計算される。
メンテナンス情報(MT)は、保守担当者がメンテナンスをする時に確認する検査項目であり、たとえば、画質、動作日数、各パーツのメンテナンスカウンタなどが含まれる。
画質は、各マシンの調整値などによってそれぞれ異なる。
動作日数は、メンテナンスをした日からの経過日数を意味する。
各パーツのメンテナンスカウンタは、各パーツがどれだけ使用されているかを示す。
デベロッパー残量(DE)は、現像剤に含まれる鉄粉などからなるデベロッパーの残量を意味する。デベロッパーの残量は、センサーで値を取得することによって求められる。
【0082】
ただし、判定条件項目は、これらの4つの項目に限定されるものではない。
たとえば、判定条件項目として、トラブルやJAMの発生情報などを含めてもよい。
【0083】
図4の課金判定基準情報42aには、4つの判定条件項目の判定基準となる数値情報の一実施例を示している。課金判定基準情報42aは、画像形成装置MFPの設置時や出荷時に、管理担当者や保守担当者によって、予め設定記憶される。
たとえば、印刷枚数(CT)の課金判定基準情報(CT0)には、1000枚が予め記憶されている。現在の印刷枚数が、1000枚を超えると、課金額を減額すべきと判定される。
ドラム累積回転数(DR)の課金判定基準情報(DR0)には、10000回転が予め記憶されている。現在のドラム累積回転数が、10000回転を超えると、課金額を減額すべきと判定される。
【0084】
メンテナンス情報(MT)の課金判定基準情報(MT0)には、100日が予め記憶されている。100日は、動作日数であり、前回メンテナンスをした日からの経過日数を意味する。前回メンテナンスをした日からの経過日数が、100日を超えると、課金額を減額すべきと判定される。
デベロッパー残量(DE)の課金判定基準情報(DE0)には、10%が予め記憶されている。現在のデベロッパー残量が、10%以下になった場合、課金額を減額すべきと判定される。
【0085】
図4の現在状態情報42bには、4つの判定条件項目について、現在の数値情報の一実施例を示している。
図4では、課金判定基準情報42aとの比較で、課金額を減額すべきと判定されない数値を示している。
【0086】
たとえば、印刷枚数(CT)に関し、現在の印刷枚数を示す現在状態情報(CT1)として、300枚が記憶されている状態を示している。
この場合、300枚の現在状態情報(CT1)と、1000枚の課金判定基準情報(CT0)を比較すると、CT1<CT0なので、現在の印刷枚数が1000枚を超えておらず、課金額は減額しないと判定される。
一方、もし、現在状態情報(CT1)が1500枚であった場合は、CT1>CT0なので、現在の印刷枚数が1000枚を超えており、課金額を減額すべきと判定される。
【0087】
また、ドラム累積回転数(DR)に関し、現在のドラム累積回転数を示す現在状態情報(DR1)として、2000回転が記憶されている状態を示している。
この場合、2000回転の現在状態情報(DR1)と、10000回転の課金判定基準情報(DR0)を比較すると、DR1<DR0なので、現在のドラム累積回転数が10000回転を超えておらず、課金額は減額しないと判定される。
一方、もし、現在状態情報(DR1)が13000回転であった場合は、DR1>DR0なので、現在のドラム累積回転数が10000回転を超えており、課金額を減額すべきと判定される。
【0088】
同様に、メンテナンス情報(MT)に関し、前回メンテナンスをした日からの経過日数である動作日数を示す現在状態情報(MT1)として、30日が記憶されている状態を示している。この場合は、MT1<MT0なので、現在の動作日数が、課金判定基準情報(MT0)の100日を超えておらず、課金額は減額しないと判定される。
【0089】
また、デベロッパー残量(DE)に関し、現在のデベロッパー残量を示す現在状態情報(DE1)として、70%が記憶されている状態を示している。
この場合、70%の現在状態情報(DE1)と、10%の課金判定基準情報(DE0)を比較すると、DE1>DE0なので、現在のデベロッパー残量が10%以下になっておらず、課金額は減額しないと判定される。
【0090】
図4の部品状態情報42には、課金額を増減する場合の単位金額を意味する課金増減金額を示している。課金増減金額も、MFPの設置時や出荷時に予め設定記憶される。
図4において、印刷枚数(CT)に対する課金増減金額として、0.1円が予め記憶されている。たとえば、印刷枚数(CT)によって、課金額を減額すべきと判定された場合、現在の課金額43が、0.1円だけ減額されることを意味する。
逆に、印刷枚数(CT)によって、課金額を増額すべきと判定された場合、現在の課金額43が、0.1円だけ増額されることを意味する。
【0091】
また、ドラム累積回転数(DR)に対する課金増減金額として、0.05円が予め記憶されている。ドラム累積回転数(DR)によって、課金額を減額すべきと判定された場合、現在の課金額43が、0.05円だけ減額されることを意味する。
同様に、メンテナンス情報(MT)に対する課金増減金額として、0.05円が予め記憶され、デベロッパー残量(DE)に対する課金増減金額として、0.1円が予め記憶されている。
【0092】
図4に示した課金増減金額の数値は、一実施例であり、その数値に限るものではない。
また、複数の判定条件項目によって、課金額を減額すべきと判定された場合、複数の判定条件項目のそれぞれの課金増減金額を合計した金額だけ、現在の課金額43を減額してもよい。
たとえば、印刷枚数(CT)とドラム累積回転数(DR)の両方によって、課金額を減額すべきと判定された場合、それぞれの課金増減金額を合計した金額0.15円(=0.1+0.05)だけ、現在の課金額43を減額してもよい。
【0093】
現在の課金額43は、ユーザーが画像形成装置MFPを利用した場合に、ユーザーが支払うべき料金の単位金額であり、たとえば、印刷用紙1枚当たりの単位料金が、現在の課金額43に相当する。
図3の現在の課金額43には、クラス1の印刷用紙1枚当たりの単位料金(10.0円)が記憶されている場合を示している。
現在の課金額43は、上記したように、部品の状態によって増減する場合があるが、予め固定料金を設定記憶してもよい。
【0094】
MFP状態情報44は、上記したように、画像形成装置MFPの動作状態に関する情報であり、たとえば、MFPのカウンタ情報、MFPに保持されている調整値、調整値の履歴情報、部品の交換情報などが、MFP状態情報44として記憶される。
【0095】
学習課金判定情報(課金学習モデル)45は、上記したように、画像形成装置MFPにおける現在の課金額を決定するための判定基準を設定したデータであり、管理サーバーSVで生成され、MFPに送信されてくる。
学習課金判定情報(課金学習モデル)45には、たとえば、MFPのカウンタ情報や調整値の情報などを用いて算出された課金額判定基準の閾値などが含まれる。
【0096】
<管理サーバー(管理装置)の構成>
図2に、この発明の管理サーバーの一実施例の構成ブロック図を示す。
図2において、この発明の管理サーバー(SV)2は、主として、制御部61、操作部62、表示部63、通信部64、保守要求取得部65、課金額取得部66、保守要求通知部67、状態情報取得部68、課金状態学習部69、課金判定情報生成部70、課金判定情報送信部71、記憶部80を備える。
【0097】
制御部61は、操作部や表示部などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等の不揮発性メモリに予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、管理サーバーSVにおける保守要求などの取得機能、課金状態の学習機能等を実行する。
【0098】
操作部62は、管理サーバーSVの管理担当者が所定の入力操作をするための入力装置である。たとえば、文字などの情報の入力や、機能の選択入力をする部分であり、キーボード、マウス、タッチパネルなどが用いられる。
管理担当者が操作するキーとしては、動作開始キー、機能選択キー、設定キーなどがある。
【0099】
表示部63は、情報を表示する部分であり、各機能の実行に必要な情報や、機能の実行の結果などを、管理担当者に知らせるために表示する。たとえば、LCD、有機ELディスプレイなどが用いられ、操作部62としてタッチパネルが用いられる場合は、表示部63とタッチパネルとが重ね合わせて配置される。
表示部63には、たとえば、画像形成装置MFPから取得される保守要求、課金額、およびMFP状態情報の内容、課金状態を学習するのに必要な情報などが、文字、記号、図形、画像、アイコン、アニメーション、動画等を用いて、表示される。
【0100】
通信部64は、ネットワーク4を介して、画像形成装置MFPや情報処理装置TEとデータ通信をする部分である。
たとえば、画像形成装置MFPの管理担当者や保守担当者が所有するパソコン、携帯端末などの情報処理装置TEや、画像形成装置MFPから送信されてくる情報を受信する。
MFPから保守要求情報を受信した場合に、保守担当者が所有する情報処理装置TEに、保守要求通知を送信する。また、管理サーバーSVで課金状態を学習する場合には、その学習によって生成された課金学習モデルを、画像形成装置MFPに送信する。
【0101】
ネットワーク4としては、インターネットなどの広域通信網や、LANなど、既存のあらゆる通信網を用いることができ、通信形態は、有線通信および無線通信のどちらを用いてもよい。
【0102】
また、管理サーバーSVに接続可能な画像形成装置MFPや情報処理装置TEは、それぞれ1台だけの場合もあるが、複数の画像形成装置と複数の情報処理装置TEが1つの管理サーバーSVに接続可能であってもよく、1つの管理サーバーSVで、複数の画像形成装置MFPの課金と保守に関する情報を管理してもよい。
【0103】
保守要求取得部65は、画像形成装置MFPから送信された保守要求情報を取得する部分である。
取得した保守要求情報61を記憶し、管理サーバーの担当者の確認が必要な場合は、保守要求情報を表示部63に表示してもよい。
保守要求情報には、保守、修理または交換が必要な部品、その部品が備えられたMFPの識別情報等が含まれるので、管理サーバーの担当者は、表示された保守要求情報の内容を見て、保守の手配をすることも可能である。
また、画像形成装置MFPにおいて、保守担当者によって部品の保守や交換等が実施され保守が完了した場合、保守完了情報が、管理サーバーに送信されると、保守要求情報と保守完了情報とを対応付けて、管理サーバーSVの記憶部80に、MFPごとに、保守履歴情報として保存してもよい。
【0104】
課金額取得部66は、画像形成装置MFPから送信された現在の課金額を取得する部分である。
たとえば、画像形成装置MFPにおいて、現在の課金額が変更された場合、変更後の課金額が、管理サーバーに送信される。
取得された課金額は、MFPごとに記憶され、保守要求情報とともに、MFPの管理に利用され、さらに、課金状態の学習処理に利用される。
【0105】
保守要求通知部67は、取得した保守要求情報61を、保守要求情報を送信してきたMFPの保守担当者またはMFPの管理担当者が所有する情報端末TEに、送信する部分であり、保守担当者等に、MFPの保守が必要なことを通知する。
情報端末TEに送信される情報は、保守要求情報61と同一でもよく、たとえば、保守が必要なMFPの識別情報、保守、修理または交換が必要な部品、その部品の現在状態情報などが含まれる。
【0106】
保守担当者等が所有する情報端末TEでは、受信した保守要求情報61を利用して、たとえば、保守が必要なMFPがあることや、保守が要求されている部品に関する情報を、保守担当者等に通知し、保守が必要なMFPや部品に関する情報等を、情報端末TEの表示画面に表示する。
情報端末TEの保守担当者等は、表示画面に表示された情報を見て、保守すべき内容を理解した後、保守に必要な部品等を手配して、保守要求を送信してきた画像形成装置MFPのところに行き、必要な保守を実行することができる。
【0107】
状態情報取得部68は、1または複数の画像形成装置MFPから送信された動作状態に関する情報(MFP状態情報)を取得する部分である。
【0108】
課金状態学習部69は、画像形成装置MFPから取得した動作状態に関する情報など、種々の情報を利用して、画像形成装置MFPの課金に関する状態を学習する部分である。
課金状態の学習は、1台の画像形成装置MFPだけでなく、管理サーバーSVに接続された複数の画像形成装置MFPから取得した多数の情報を利用して行われる。
たとえば、画像形成装置MFPから取得される上記した保守要求情報、現在の課金額、MFP状態情報、保守完了情報、MFPの整備履歴などを利用して、課金状態の学習が行われる。
課金状態の学習が実行されると、課金額を判定する情報を含む課金学習モデルが生成される。
【0109】
課金判定情報生成部70は、課金状態学習部69によって、画像形成装置MFPの課金に関する状態を学習した結果として、課金を判定する基準となる課金学習モデルを生成する部分である。
課金学習モデルは、上記したMFPにおける課金額の学習課金判定情報83であり、学習課金判定情報83は、MFPにおいて課金額の増減を判定する基準となる情報(課金判定基準情報42a)として利用される。
学習課金判定情報83が、課金判定基準情報42aと対応する情報である場合、学習課金判定情報83は、図4に示すように、判定条件項目と、課金判定基準情報42aとが対応付けられた情報である。
学習課金判定情報83は、管理サーバーSVで管理されるすべての画像形成装置MFPに対して、同一の情報でもよく、あるいは、管理サーバーSVで管理される画像形成装置MFPごとに、異なる情報であってもよい。
【0110】
課金判定情報送信部71は、課金判定情報生成部70によって生成された課金学習モデル(学習課金判定情報83)を、各画像形成装置MFPに送信する部分である。
学習課金判定情報83は、管理サーバーSVで管理されるすべての画像形成装置MFPに送信される。
また、管理サーバーSVで管理されるすべての画像形成装置MFPには、同一の学習課金判定情報83を送信してもよい。
ただし、画像形成装置MFPごとの固有の状態、たとえば、MFPの設置場所、MFPの利用頻度や稼働時間、保守の回数等の固有の状態を考慮して、画像形成装置MFPごとに学習課金判定情報83を生成し、各画像形成装置MFPに、異なる学習課金判定情報83を送信してもよい。
【0111】
記憶部80は、この発明の管理サーバーの各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部80には、たとえば、保守要求情報81、MFP状態情報82、学習課金判定情報(課金学習モデル)83などが記憶される。
【0112】
保守要求情報81は、保守要求取得部65によって取得された情報である。
保守要求情報81には、たとえば、保守を要求する部品名(たとえば、感光体ドラム)、保守要求を送信してきたMFPの識別情報(たとえば、MFP001)、部品の現在の状態情報(たとえば、現在のドラム累積回転数DR1)、MFPの動作状況(たとえば、MFPの印刷機能は、正常動作中)などが含まれる。
【0113】
MFP状態情報82は、状態情報取得部68によって取得された情報である。
MFP状態情報82には、上記したように、たとえば、MFPのカウンタ情報、MFPに保持されている調整値、調整値の履歴情報、部品の交換情報などが含まれる。
【0114】
学習課金判定情報(課金学習モデル)83は、上記したように、画像形成装置MFPにおける現在の課金額を決定するための判定基準を設定したデータであり、たとえば、図4に示した課金判定基準情報42aに相当するデータである。
【0115】
<画像形成装置における現在の課金額の変化の実施例>
(課金額の変化の実施例1)
図5に、画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図を示す。
図5には、画像形成装置MFPの3つの動作状態(ST1-ST3)を示しており、判定条件項目であるドラム累積回転数DR1の変化により、現在の課金額43が変化する実施例を示している。
【0116】
ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aを、DR0=10000回転とする。
MFPの現在の課金額43が、通常料金の10.00円であるとする。
感光体ドラムの回転数を常に計測してドラム累積回転数DR1に加算し、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bを記憶する。
ドラム累積回転数についての課金判定基準情報42aと現在状態情報42bを比較し、その比較結果に基づいて、現在の課金額43を設定する。
【0117】
まず、図5の(A)MFP動作状態ST1において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=10回転であったとする。
この場合、課金判定基準情報42aのDR0と、現在状態情報42bのDR1とを比較すると、DR1<DR0であるので、現在までのドラム累積回転数DR1は、課金判定基準情報42aのDR0を超えておらず、現在の課金額43は減額する必要はなく、現状維持と判定される。
すなわち、MFP動作状態ST1では、現在の課金額43は、10.00円のままである。
【0118】
図9に、画像形成装置の機能選択情報の表示画面の一実施例の説明図を示す。
MFP動作状態ST1において、ユーザーがMFPを利用する場合、MFPの表示部13には、たとえば、図9に示すような機能選択情報の表示画面が表示される。
この機能選択情報画面は、ユーザーが、「コピー」または、「スキャナ」のどちらかの機能を選択する画面であり、機能を実行させた場合の単位料金である現在の課金額も表示している。
図9では、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の10.00円であることを表示している。
ユーザーは、この現在の課金額を確認し、利用料金を把握することによって、所望の機能を実行させることができる。
【0119】
次に、MFPの使用が継続して行われ、数日が経過して、MFPのドラム累積回転数DR1が、図5の(B)MFP動作状態ST2の状態になったとする。
すなわち、図5の(B)MFP動作状態ST2において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=12000回転になっているとする。
【0120】
この場合、課金判定基準情報42aのDR0と、現在状態情報42bのDR1とを比較すると、DR1>DR0となっており、現在までのドラム累積回転数DR1は、課金判定基準情報42aのDR0を超えている。
DR1>DR0の場合は、感光体ドラムが長時間使用され、感光体ドラムを交換する時期に来ているので、このまま継続して使用した場合に印刷処理にトラブルが発生し、ユーザーに不都合を与える可能性があるため、現在の課金額43を減額する必要があると判定される。
そこで、現在の課金額43を減額し、図5(B)のMFP動作状態ST2では、現在の課金額43を、9.90円とする。
【0121】
また、現在の課金額43が変更されたので、変更後の現在の課金額を、管理サーバーSVに通知するとともに、感光体ドラムの保守要求情報も管理サーバーSVに送信してもよい。
感光体ドラムの保守要求情報には、たとえば、MFPの識別情報、感光体ドラムの交換が必要なこと、現在までのドラム累積回転数DR1などが含まれる。
保守要求情報を受信した管理サーバーSVは、MFPの保守担当者や管理担当者の所有する情報端末TEに、感光体ドラムの保守要求通知を送信する。
【0122】
図10に、画像形成装置の機能選択情報の表示画面の一実施例の説明図を示す。
MFP動作状態ST2において、ユーザーがMFPを利用する場合、MFPの表示部13には、図10に示すような機能選択情報の表示画面が表示される。
図10では、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の9.90円であることを表示している。
ユーザーは、この現在の課金額を確認し、印刷用紙1枚あたりの利用料金が9.90円であることを理解した上で、所望の機能を実行させることができる。
【0123】
また、図10では、現在の課金額の表示とともに、「メンテナンス必要」と、「説明画面」を表示している。
この「メンテナンス必要」という表示を確認することによって、MFPは、何らかのメンテナンスが必要であることが確認できる。
さらに、「説明画面」は、メンテナンスの詳細な内容を知りたい場合に入力操作をする領域を示している。
たとえば、ユーザーや、MFPの管理担当者が、「説明画面」の表示領域を選択入力した場合に、図11に示すようなメンテナンスの詳細な内容を示したメンテナンス説明画面が表示される。
【0124】
図11に、画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図を示す。
図11では、メンテナンスの詳細な内容として、「ドラムのメンテナンス(交換)が必要です」という詳細内容を示している。
このメンテナンス説明画面を確認することによって、感光体ドラムの交換をする必要があることが理解できる。
たとえば、MFPのユーザーがメンテナンス説明画面を確認し、感光体ドラムの交換(メンテナンス)が必要なことを認識した場合、近くに、MFPの管理担当者がいれば、感光体ドラムの交換が必要なことを、その管理担当者に連絡することができる。
また、連絡を受けた管理担当者が、感光体ドラムの交換方法を知っていて、近くに、新しい感光体ドラムの交換部品がある場合は、その管理担当者が、感光体ドラムの交換をすることができる。
【0125】
さらに、上記したように、MFPの保守担当者に保守要求通知が送信されるので、保守担当者が保守要求通知によって感光体ドラムの交換が必要であることを確認した場合には、保守担当者が新しい感光体ドラムの交換部品を持って、MFPの保守に行けばよい。
保守担当者が、MFPの感光体ドラムを、新しい感光体ドラムに交換することによって、メンテナンスが終了する。
メンテナンスが終了した場合、MFPの動作状態は、図5の(C)MFP動作状態ST3の状態になる。
【0126】
メンテナンスが終了した場合、たとえば、MFPを再起動させ、感光体ドラムを交換したこと(メンテナンスが終了したこと)を意味する所定の入力操作をすることによって、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42aを、ゼロに初期化する(DR1=0)。
また、現在までのドラム累積回転数DR1がゼロとなって、DR1<DR0となるので、現在の課金額43を、もとの通常料金(10.00円)に戻す。
この後、ユーザーがMFPを利用する場合は、上記した図9に示すような機能選択情報の表示画面が表示され、現在の課金額43が、通常料金(10.00円)であることが表示される。
【0127】
現在状態情報であるドラム累積回転数DR1が課金判定基準を超えたために、現在の課金額が変更された場合、変更後の課金額を表示するとともに、課金額が変更されたことの理由に相当するメンテナンスの詳細内容の説明画面を表示させるので、MFPのユーザーは、メンテナンスの必要性を認識することができる。
また、メンテナンスの必要性を認識したユーザーは、印刷品質が悪い場合があることを理解した上で、印刷処理を実行することができ、あるいは、良好な印刷品質が必要な印刷処理を望む場合は、そのMFPを利用しないで、他のMFPを利用するようにすることができる。
【0128】
なお、図11のメンテナンス説明画面は、「説明画面」の表示領域を選択入力した場合に、表示されるものとしたが、図10の表示画面に、メンテナンスの詳細内容を表示してもよい。これにより、ユーザーや管理担当者が、特定の入力操作をすることなく、表示内容を確認するだけでメンテナンスの詳細内容を把握することができ、迅速に感光体ドラムの交換(メンテナンス)をすることが可能となる。
【0129】
また、現在の課金額43が変更された場合、MFPは、メンテナンス(感光体ドラムの交換)が必要なことを示す保守要求情報を管理サーバーSVに送信するとともに、同じ保守要求情報を、MFPの保守担当者や管理担当者の所有する情報端末TEに、送信してもよい。
これにより、MFPから保守担当者や管理担当者等に、直接、メンテナンスの内容を通知できるので、保守担当者や管理担当者等によるメンテナンスを迅速に実行できる。
【0130】
(課金額の変化の実施例2)
図6に、画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図を示す。
ここでは、現在の課金額が減額された後、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過した場合に、現在の課金額を増額する場合について説明する。
【0131】
現在の課金額の増額は、料金面ではユーザーに不利益を与えることになるが、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに継続してMFPを使用し続けることは、印刷の品質面でユーザーに不利益を与えることになる可能性が高くなる。
そこで、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過した場合は、印刷の品質面を重視し、品質の悪い印刷がされることがないように、MFPの利用をできるだけ抑制することを目的として、現在の課金額を増額する。
【0132】
図6には、画像形成装置MFPの4つの動作状態(ST1-ST4)を示しており、図5と同様に、判定条件項目であるドラム累積回転数DR1の変化により、現在の課金額43が変化する実施例を示している。
ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aを、DR0=10000回転とする。
MFPの現在の課金額43が、通常料金の10.00円であるとする。
【0133】
まず、図6の(A)MFP動作状態ST1において、図5の(A)と同様に、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=10回転であったとする。
この場合、課金判定基準情報42aのDR0と、現在状態情報42bのDR1とを比較すると、DR1<DR0であるので、現在の課金額43は減額する必要はなく、現状維持と判定され、現在の課金額43は、10.00円のままである。
この場合、上記した図9の機能選択情報の表示画面が表示され、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の10.00円であることが表示される。
【0134】
次に、MFPの使用が継続して行われ、数日が経過して、MFPのドラム累積回転数DR1が、図6の(B)MFP動作状態ST2の状態になったとする。
すなわち、図6の(B)MFP動作状態ST2において、図5の(B)と同様に、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=12000回転になっているとする。
【0135】
この場合、課金判定基準情報42aのDR0と、現在状態情報42bのDR1とを比較すると、DR1>DR0となっており、現在までのドラム累積回転数DR1は、課金判定基準情報42aのDR0を超えているので、現在の課金額43を減額する必要があると判定される。
そこで、現在の課金額43を減額し、図6(B)のMFP動作状態ST2では、現在の課金額43を、9.90円とする。
図6(B)のMFP動作状態ST2において、ユーザーがMFPを利用する場合、MFPの表示部13には、上記した図10に示すような機能選択情報画面が表示される。
また、図10の「説明画面」の表示領域を選択入力した場合は、図11に示すようなメンテナンスの詳細な内容を示したメンテナンス説明画面が表示される。
さらに、現在の課金額43が変更されたので、変更後の現在の課金額を、管理サーバーSVに通知するとともに、感光体ドラムの保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
【0136】
感光体ドラムの保守要求情報が管理サーバーSVに送信された場合、保守要求通知が、管理サーバーSVから保守担当者の情報端末TEに送信されるので、メンテナンスが行われるはずである。
しかし、現在の課金額が減額され、早急なメンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過したとする。
このように、所定の時間が経過するまで、メンテナンスが行われずに継続してMFPを使用し続けることは、印刷の品質面でユーザーに不利益を与えることになる可能性が高くなるので、現在の課金額を増額し、MFPが利用されることを抑制する。
【0137】
所定の時間は、MFPの動作状態や利用頻度等によって一定値を設定することは困難であるが、課金額が減額された日からの時間、たとえば、3日、1週間などを、所定の時間として、予め設定すればよい。
【0138】
図6の(C)MFP動作状態ST3では、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過した状態を示している。
MFP動作状態ST3では、所定の時間が経過したために、さらにMFPで印刷処理が行われ、現在状態情報のドラム累積回転数DR1が、20000回転になったとする。
また、MFP動作状態ST3では、所定の時間が経過したので、現在の課金額43を、9.90円から、9.95円に増額している。
【0139】
図12に、画像形成装置の機能選択情報の表示画面の一実施例の説明図を示す。
図6のMFP動作状態ST3において、ユーザーがMFPを利用する場合、MFPの表示部13には、図12に示すような機能選択情報の表示画面が表示される。
図12では、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の9.95円であることを表示している。
ユーザーは、この現在の課金額を確認し、印刷用紙1枚あたりの利用料金が9.95円であることを理解した上で、所望の機能を実行させることができる。
【0140】
また、図12では、図10と同様に、現在の課金額の表示とともに、「メンテナンス必要」と、「説明画面」を表示している。
この「メンテナンス必要」という表示を確認することによって、MFPは、何らかのメンテナンスが必要であることが確認できる。
また、たとえば、ユーザーや、MFPの管理担当者が、「説明画面」の表示領域を選択入力した場合に、メンテナンスの詳細な内容を示したメンテナンス説明画面が表示される。
【0141】
図13に、画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図を示す。
図13では、メンテナンスの詳細な内容として、「ドラムのメンテナンス(交換)が必要です。メンテナンス担当者に連絡しますか?(連絡する場合は、下のボタンを押してください)」という表示をしている。
また、下のボタンとして、「メンテナンス担当者への連絡」という入力領域を表示している。
このメンテナンス説明画面を確認することによって、感光体ドラムの交換をする必要があることが理解できる。
【0142】
さらに、メンテナンス説明画面を確認したユーザー等が、メンテナンス担当者へ連絡することが必要と考える場合は、「メンテナンス担当者への連絡」という入力領域を選択入力すればよい。
「メンテナンス担当者への連絡」が選択入力された場合は、たとえば、再度、感光体ドラムの保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
あるいは、MFP動作状態ST3では、感光体ドラムの保守要求情報を送信してから、所定の時間が経過し、メンテナンスをする必要性がより高くなっているので、メンテナンスを迅速に行わせるために、感光体ドラムの保守要求情報を、MFPの保守担当者の所有する情報端末TEに送信することが好ましい。
【0143】
MFPの保守担当者が、受信した保守要求情報によって感光体ドラムの交換が必要であることを確認した場合には、保守担当者が新しい感光体ドラムの交換部品を持って、MFPの保守に行けばよい。
保守担当者が、MFPの感光体ドラムを、新しい感光体ドラムに交換することによって、メンテナンスが終了する。
メンテナンスが終了した場合、MFPの動作状態は、図6の(D)MFP動作状態ST4の状態になる。
【0144】
メンテナンスが終了した場合は、上記したように、MFPを再起動させ、感光体ドラムを交換したこと(メンテナンスが終了したこと)を意味する所定の入力操作をすることによって、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42aを、ゼロに初期化する(DR1=0)。
また、現在までのドラム累積回転数DR1がゼロとなって、DR1<DR0となるので、現在の課金額43を、もとの通常料金(10.00円)に戻す。
この後、ユーザーがMFPを利用する場合は、上記した図9に示すような機能選択情報の表示画面が表示され、現在の課金額43が、通常料金(10.00円)であることが表示される。
【0145】
以上のように、現在の課金額が減額された後、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過した場合は、現在の課金額を増額する。
このように、現在の課金額を増額することによって、MFPの利用を抑制することが可能になると考えられるので、品質の悪い印刷がされること等によって、印刷の品質面でユーザーに不利益を与える機会を少なくすることができる。
【0146】
(課金額の変化の実施例3)
図7に、画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図を示す。
図7では、画像形成装置MFPの4つの動作状態(ST1-ST4)を示しており、判定条件項目であるドラム累積回転数DR1と印刷枚数CT1の変化により、現在の課金額43が変化する実施例について説明する。
また、2つの判定条件項目(ドラム累積回転数DR1と印刷枚数CT1)が、課金額を減額する課金判定基準を満たしたために、現在の課金額が減額された後、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過した場合に、現在の課金額を増額する場合も示している。
【0147】
複数の判定条件項目が課金額を減額する課金判定基準を満たした場合は、1つの判定条件項目のみが課金額を減額する課金判定基準を満たした場合よりも、より画質が低下するなど、印刷処理にトラブルが発生する可能性が高くなると考えられる。
そこで、複数の判定条件項目が課金額を減額する課金判定基準を満たした場合は、MFPを利用するユーザーに不利益を与える可能性が大きいので、1つの判定条件項目のみが課金額を減額する課金判定基準を満たした場合よりも、減額する金額を増加させる。
【0148】
ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aを、DR0=10000回転とする。
印刷枚数の課金判定基準情報42aを、CT0=1000枚とする。
MFPの現在の課金額43が、通常料金の10.00円であるとする。
【0149】
まず、図7の(A)MFP動作状態ST1において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=10回転であったとし、現在までの印刷枚数CT1を示す現在状態情報42bが、CT1=20枚であったとする。
この場合、課金判定基準情報42aと、現在状態情報42bとを比較すると、DR1<DR0であり、CT1<CT0であるので、現在までのドラム累積回転数DR1および印刷枚数CT1は、それぞれ課金判定基準情報42aのDR0およびCT0を超えておらず、現在の課金額43は減額する必要はなく、現状維持と判定される。
すなわち、MFP動作状態ST1では、現在の課金額43は、10.00円のままである。
したがって、MFP動作状態ST1では、上記した図9の表示画面のように、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の10.00円であることが表示される。
【0150】
次に、MFPの使用が継続して行われ、数日が経過して、MFPのドラム累積回転数DR1と、印刷枚数CT1とが、図7の(B)MFP動作状態ST2の状態になったとする。
すなわち、図7の(B)MFP動作状態ST2において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=12000回転になり、現在までの印刷枚数CT1を示す現在状態情報42bが、CT1=1500枚になったとする。
【0151】
この場合、課金判定基準情報42aと現在状態情報42bとを比較すると、
DR1>DR0であり、CT1>CT0となっており、現在までのドラム累積回転数DR1は、課金判定基準情報42aのDR0を超えており、現在までの印刷枚数CT1も、課金判定基準情報42aのCT0を超えている。
したがって、2つの判定条件項目が課金額を減額する課金判定基準を満たしているので、現在の課金額43を減額する必要があると判定され、さらに、減額する金額を増加させる。
【0152】
たとえば、ドラム累積回転数と印刷枚数に対する課金増減金額が、どちらも0.1円であったとすると、両方の課金増減金額を加算して、減額する金額を0.2円(=0.1+0.1)とする。
図7(B)のMFP動作状態ST2の場合、現在の課金額43は、10.00円から0.2円減額されて、9.80円となる。
この場合、図12と同様な機能選択情報の表示画面が表示されるが、図7(B)のMFP動作状態ST2の場合は、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の9.80円であることが表示される。
【0153】
また、機能選択情報画面で、「説明画面」の表示領域を選択入力すると、図14に示すようなメンテナンス説明画面が表示される。
図14のメンテナンス説明画面では、現在の課金額43が、9.80円であることを表示し、さらに、メンテナンスの詳細内容として、「「ドラムのメンテナンス(交換)が必要です。印刷した累積枚数が多いため、画質が悪くなる可能性があります」という表示をしている。
【0154】
また、現在の課金額43が変更されたので、変更後の現在の課金額を、管理サーバーSVに通知するとともに、感光体ドラムの保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
MFP動作状態ST2の場合、現在までの印刷枚数CT1も、課金判定基準情報42aを超えているので、他のパーツを修理や交換する必要がある場合があり、印刷枚数によるメンテナンス(修理、交換等)を要求する保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
【0155】
保守要求情報が管理サーバーSVに送信された場合、保守要求通知が、管理サーバーSVから保守担当者の情報端末TEに送信されるので、通常は、保守要求通知を確認した保守担当者がMFPのところに来て、メンテナンスが行われるはずである。
しかし、図7(C)のMFP動作状態ST3において、現在の課金額が減額され、早急なメンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過したとする。
【0156】
MFP動作状態ST3では、所定の時間が経過したために、さらにMFPで印刷処理が行われ、現在状態情報のドラム累積回転数DR1が20000回転になり、印刷枚数CT1が3000枚になったとする。
このように、所定の時間が経過するまで、メンテナンスが行われずに継続してMFPを使用し続けることは、印刷の品質面でユーザーに不利益を与えることになる可能性がより高くなるので、現在の課金額を増額し、MFPが利用されることを抑制する。
そこで、MFP動作状態ST3では、所定の時間が経過したので、現在の課金額43を、9.80円から、9.95円に増額する。
【0157】
また、MFP動作状態ST3において、上記した図12の機能選択情報画面を表示する場合、現在の課金額が9.95円であることを表示し、「説明画面」の入力領域を表示する。
図12の「説明画面」の入力領域が、選択入力された場合は、上記した図13と同様に、メンテナンス説明画面を表示し、「メンテナンス担当者への連絡」の入力領域を表示する。
「メンテナンス担当者への連絡」が選択入力された場合は、再度、感光体ドラムの保守要求情報を、管理サーバーSV、またはMFPの保守担当者の所有する情報端末TEに送信する。
【0158】
MFPの保守担当者が、受信した保守要求情報によって感光体ドラム等の交換が必要であることを確認した場合には、保守担当者が新しい感光体ドラム等の交換部品を持って、MFPの保守に行けばよい。
保守担当者が、MFPの感光体ドラムを新しい感光体ドラムに交換し、さらに所定の部品の保守や調整をすることによって、メンテナンスが終了する。
メンテナンスが終了した場合、MFPの動作状態は、図7の(D)MFP動作状態ST4の状態になる。
【0159】
メンテナンスが終了した場合は、上記したように、MFPを再起動させ、メンテナンスが終了したことを意味する所定の入力操作をすることによって、現在までのドラム累積回転数DR1と現在までの印刷枚数CT1を示す現在状態情報42aとを、両方ともゼロに初期化する(DR1=0、CT1=0)。
また、現在までのドラム累積回転数DR1と印刷枚数CT1とがゼロとなって、DR1<DR0、CT1<CT0となるので、現在の課金額43を、もとの通常料金(10.00円)に戻す。
この後、ユーザーがMFPを利用する場合は、上記した図9に示すような機能選択情報の表示画面が表示され、現在の課金額43が、通常料金(10.00円)であることが表示される。
【0160】
以上のように、複数の判定条件項目が課金額を減額する課金判定基準を満たした場合は、1つの判定条件項目のみが課金額を減額する課金判定基準を満たした場合よりも、より画質が低下するなど、印刷処理にトラブルが発生する可能性が高くなると考えられるので、減額する金額を増加させる。
これにより、現在の課金額がより低くなるので、ユーザーは、画質が低下する可能性があることを理解した上で、より安い金額で、MFPの印刷機能等を利用することが可能となる。
また、現在の課金額が減額された後、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過した場合は、現在の課金額を増額するので、MFPの利用を抑制することが可能になり、品質の悪い印刷がされること等によって、印刷の品質面でユーザーに不利益を与える機会を少なくすることができる。
【0161】
(課金額の変化の実施例4)
図8に、画像形成装置の動作状態と現在の課金額の変化の一実施例の説明図を示す。
図8では、画像形成装置MFPの6つの動作状態(ST1-ST6)を示しており、判定条件項目であるドラム累積回転数DR1とデベロッパー残量DE1の変化により、現在の課金額43が変化する実施例について説明する。
また、2つの判定条件項目のうち、デベロッパー残量DE1がゼロとなり、MFPの印刷機能を実行することができなくなった場合に、MFPの使用を禁止し、デベロッパーが補給された場合には、MFPの使用を再開する場合も示している。
【0162】
なお、図8の実施例では、MFPの印刷機能を実行することができなくなった場合に、MFPの使用を禁止することを示すが、上記したように、現在の課金額が減額された後、メンテナンスが必要であるにもかかわらず、メンテナンスが行われずに、所定の時間が経過したが、印刷機能が実行できる状態である場合も、現在の課金額を増額するのではなく、MFPの使用を禁止してもよい。
【0163】
ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aを、DR0=10000回転とする。
デベロッパー残量の課金判定基準情報42aを、DE0=10%とする。
MFPの現在の課金額43が、通常料金の10.00円であるとする。
【0164】
まず、図8の(A)MFP動作状態ST1において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=10回転であったとし、現在のデベロッパー残量DE1を示す現在状態情報42bが、DE1=80%であったとする。
この場合、課金判定基準情報42aと、現在状態情報42bとを比較すると、DR1<DR0であり、DE1>DE0であるので、現在までのドラム累積回転数DR1は、課金判定基準情報42aのDR0を超えておらず、現在のデベロッパー残量DE1は、デベロッパー残量の課金判定基準情報42aのDE0よりも多いので、現在の課金額43は減額する必要はなく、現状維持と判定される。
すなわち、MFP動作状態ST1では、現在の課金額43は、10.00円のままである。
したがって、MFP動作状態ST1では、上記した図9の表示画面のように、現在の課金額が、印刷用紙1枚あたり、通常料金の10.00円であることが表示される。
【0165】
次に、MFPの使用が継続して行われ、数日が経過して、MFPのドラム累積回転数DR1と、デベロッパー残量DE1とが、図8の(B)MFP動作状態ST2の状態になったとする。
図8の(B)MFP動作状態ST2において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=12000回転となり、ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aのDR0を超えたとする(DR1>DR0)。
一方、現在のデベロッパー残量DE1を示す現在状態情報42bは、DE1=60%であり、デベロッパー残量の課金判定基準情報42aのDE0よりも多いものとする(DE1>DE0)。
【0166】
この場合、判定条件項目の1つであるドラム累積回転数DRが、課金判定基準情報42aを超えて、現在の課金額を減額する基準を満たしたので、課金増減金額に相当する金額だけ、現在の課金額を減額する。
MFP動作状態ST2では、0.1円減額し、現在の課金額43を9.90円とする。
【0167】
また、MFP動作状態ST2において、現在の課金額43が変更されたので、変更後の現在の課金額を、管理サーバーSVに通知するとともに、感光体ドラムの保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
【0168】
さらに、MFPの使用が継続して行われ、数日が経過して、メンテナンスがされることなく、MFPのドラム累積回転数DR1と、デベロッパー残量DE1とが、図8の(C)MFP動作状態ST3の状態になったとする。
図8の(C)MFP動作状態ST3において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=20000回転となり、ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aのDR0を超えたままであるものとする(DR1>DR0)。
一方、現在のデベロッパー残量DE1を示す現在状態情報42bは、DE1=8%となり、デベロッパー残量の課金判定基準情報42aのDE0よりも少なくなったとする(DE1<DE0)。
【0169】
この場合、ドラム累積回転数DRが、現在の課金額を減額する基準を満たしているのに加えて、もうひとつの判定条件項目であるデベロッパー残量DEも、現在の課金額を減額する基準を満たしたので、現在の課金額をさらに減額する。
MFP動作状態ST3では、さらに0.1円減額し、現在の課金額43を9.80円とする。
【0170】
また、図8の(C)MFP動作状態ST3では、図12に示したのと同様の機能選択情報画面が表示されるが、現在の課金額43は、9.80円と表示される。
さらに、図12の「説明画面」の入力領域が選択入力された場合は、たとえば、図15に示すメンテナンス説明画面が表示される。
図15のメンテナンス説明画面では、メンテナンスの詳細内容として、「「ドラムのメンテナンス(交換)が必要です。デベロッパーが少なくなっています。デベロッパーを補給してください。」という表示をしている。
【0171】
また、MFP動作状態ST3においても、現在の課金額43が変更されたので、変更後の現在の課金額を、管理サーバーSVに通知するとともに、デベロッパーの保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
あるいは、MFP動作状態ST3が、MFP動作状態ST2から所定の時間が経過している場合は、管理サーバーSVに保守要求情報を送信するだけでなく、MFPの管理担当者や保守担当者が所有する情報端末TEにも、保守要求情報を送信することが好ましい。
【0172】
さらに、MFPの使用が継続して行われ、数日が経過して、メンテナンスがされることなく、MFPのドラム累積回転数DR1と、デベロッパー残量DE1とが、図8の(D)MFP動作状態ST4の状態になったとする。
【0173】
図8の(D)MFP動作状態ST4において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=30000回転となり、ドラム累積回転数の課金判定基準情報42aのDR0を超えたままであるものとする(DR1>DR0)。
一方、現在のデベロッパー残量DE1を示す現在状態情報42bは、DE1=0%となり、デベロッパーがなくなって、印刷機能を実行することができなくなったとする(DE1<DE0)。
この場合、デベロッパーがなく、印刷機能を実行できないので、現在の課金額43を9.80円のままであるが、MFPの使用を禁止する。
【0174】
また、MFP動作状態ST4において、現在の課金額43は変更されていないが、MFPの使用が禁止されており、MFPを利用しようとするユーザーに不便を与えるので、迅速な保守をするために、デベロッパーの補給要求を、管理サーバーSVと、MFPの管理担当者や保守担当者が所有する情報端末TEに、送信することが好ましい。
【0175】
さらに、MFPの使用を禁止したので、MFPのユーザーに、MFPの使用ができないことを知らせるために、たとえば、図16のようなメンテナンス説明画面を表示する。
図16に、画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図を示す。
図16のメンテナンス説明画面では、メンテナンスの詳細内容として、「以下の理由により、現在、使用できない状態です。」という表示に加えて、「ドラムのメンテナンス(交換)が必要です。デベロッパーがなくなりました。デベロッパーを補給してください。」、「デベロッパーを補給すれば、使用を再開できます。」という表示をしている。
【0176】
MFPのユーザーが、図16のメンテナンス説明画面を確認した場合、画像形成装置MFPの管理担当者や保守担当者が近くにいれば、デベロッパーの補給を、MFPの管理担当者や保守担当者に依頼することができる。
MFPの管理担当者等が、デベロッパーの補給の方法を知っており、補給用のデベロッパーが、MFPの近くに保管されている場合は、管理担当者等が、迅速に、デベロッパーの補給をすればよい。
【0177】
MFPの保守担当者が、受信した保守要求情報やデベロッパーの補給要求によって、感光体ドラムの交換や、デベロッパーの補給が必要であることを確認した場合には、保守担当者が新しい交換部品である感光体ドラムやデベロッパーを持って、MFPの保守に行けばよい。
保守担当者が、MFPの感光体ドラムを新しい感光体ドラムに交換し、さらにデベロッパーの補給をすることによって、メンテナンスが終了する。
【0178】
図8の(E)MFP動作状態ST5では、感光体ドラムの交換は行われないが、MFPの近くに保管されていたデベロッパーの補給が行われた状態を示している。
図8の(E)MFP動作状態ST5において、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42bが、DR1=30000回転のままであるが(DR1>DR0)、デベロッパーが補給されたことによって、現在のデベロッパー残量DE1を示す現在状態情報42bは、DE1=100%となったとする(DE1>DE0)。
【0179】
この場合、感光体ドラムの交換がされていないので、印刷画質が低下する可能性があるが、十分なデベロッパーがあるため、印刷機能を実行することができる状態となる。
そこで、図8の(E)MFP動作状態ST5において、デベロッパーの補給が行われた後は、MFPの使用を再開する。
たとえば、上記した図10のような機能選択情報画面を表示して、ユーザーが、所望の機能を選択できる状態とする。
【0180】
図8の(E)MFP動作状態ST5においては、感光体ドラムの交換が必要な状態なので、MFP動作状態ST4と同様に、現在の課金額43を9.80円のままとしてもよい。
あるいは、2つの判定条件項目が減額の基準を満たしている状態から、1つの判定条件項目が減額の基準を満たしている状態に変化したので、現在までのドラム累積回転数DR1のみが減額の基準を満たしている状態に相当する現在の課金額43に戻してもよい。
すなわち、図8の(E)MFP動作状態ST5に示すように、現在の課金額43を、9.80円から、9.90円に増額してもよい。
【0181】
図8の(F)MFP動作状態ST6では、MFPの保守担当者によって感光体ドラムの交換が行われ、メンテナンスが終了した状態を示している。
メンテナンスが終了した場合は、上記したように、MFPを再起動させ、メンテナンスが終了したことを意味する所定の入力操作をすることによって、現在までのドラム累積回転数DR1を示す現在状態情報42aを、ゼロに初期化する(DR1=0)。
デベロッパーの残量は、現在の数値のまま維持すればよい。
【0182】
また、現在までのドラム累積回転数DR1がゼロとなって、DR1<DR0、かつ、DE1>DE0となっている場合には、現在の課金額43を、もとの通常料金(10.00円)に戻す。
この後、ユーザーがMFPを利用する場合は、上記した図9に示すような機能選択情報の表示画面が表示され、現在の課金額43が、通常料金(10.00円)であることが表示される。
【0183】
以上のように、1つまたは複数の判定条件項目が課金額を減額する課金判定基準情報を満たした場合は、課金判定基準情報を満たした判定条件項目の数に対応させて、現在の課金額を減額し、さらに、判定条件項目の現在状態情報によって、MFPの機能を実行できない状態になっている場合には、画像形成装置MFPの使用を禁止し、MFPの部品の保守や交換が行われた場合には、MFPの使用を再開する。
これにより、印刷処理にトラブルが発生する可能性が高くなるほど、減額する金額を増加されるので、画質が低下する可能性があることを理解した上で、より安い金額で、MFPの印刷機能等を利用することが可能となる。
また、現在の課金額を減額された場合には、メンテナンスが必要なことや、課金額が減額されていることが保守担当者等に通知されるので、この通知が、MFPでの利用料金の収入が減る事態をできるだけ早く解消しようとするMFPの管理担当者や保守担当者に対する動機付けとなり、メンテナンスの早期実行を促進することができるようになる。
【0184】
<部品状態判定による課金額の変更と保守要求処理の実施例>
図20に、画像形成装置において、部品状態情報に基づいて課金額を変更した場合の保守要求処理の一実施例の通信シーケンスを示す。
図20では、画像形成装置MFPと、管理サーバーSVと、保守担当者の情報端末TEとの間の通信シーケンスを示している。
【0185】
ここでは、画像形成装置MFPにおいて、ドラム累積回転数などの現在の部品状態情報を取得し、課金判定基準情報を利用して、各部品の状態を判定して、現在の課金額を変更すべきか否かを判定する。
現在の課金額を減額した場合は、減額後の現在の課金額を表示し、現在の課金額を管理サーバーSVに通知し、保守要求情報を管理サーバーSVに送信する。
管理サーバーSVによって、保守担当者の所有する情報端末TEに、保守要求通知が送信され、保守要求通知を確認した保守担当者が、MFPのところに出向き、MFPの保守を実行する。MFPの保守が完了した後、現在の課金額を、通常料金に戻す。
【0186】
図20のステップM01において、部品状態取得部21が、部品状態情報を取得する。
たとえば、図4に示したような4つの判定条件項目の部品状態情報を取得する。
ステップM02において、取得した部品状態情報を、現在状態情報42bとして記憶する。
ステップM03において、状態判定部22が、課金判定基準情報42aを利用して、各部品の状態を判定する。
たとえば、4つの判定条件項目ごとに、記憶した現在状態情報42bと課金判定基準情報42aとを比較し、両者の大小関係から、現在の課金額を減額すべきか否か、または現在の課金額を増額すべきか否か、現在の課金額を維持すべきか否かを判定する。
【0187】
ステップM04において、課金額設定部23が、各部品の状態の判定結果に基づいて、現在の課金額を設定し、記憶する。
たとえば、現在の課金額を減額すべきと判定された場合は、図4の課金増減金額を考慮して、現在の課金額を減額する。
ステップM05において、課金額表示制御部26が、現在の課金額を表示する。
たとえば、MFPの機能選択情報画面を表示するときに、現在の課金額も表示する。
これにより、MFPを利用しようとするユーザーは、現在の課金額(印刷用紙一枚あたりの単位料金)を知ることができる。
【0188】
ステップM06において、課金額が変更された場合、課金額通知部28が、変更後の現在の課金額を、管理サーバーSVに送信する。
ステップS01において、管理サーバーSVの課金額取得部66が、現在の課金額を受信し、記憶部80に記憶する。
【0189】
ステップM07において、保守要求部24が、保守要求情報を、管理サーバーSVに送信する。
保守要求情報には、たとえば、保守を要求する部品名、MFPの識別情報、部品の現在状態情報などが含まれる。
ステップS02において、管理サーバーSVの保守要求取得部65が、保守要求情報81を受信し、記憶部80に記憶する。
【0190】
ステップS03において、管理サーバーSVの保守要求通知部67が、保守要求通知を、保守担当者の情報端末TEに送信する。
保守要求通知には、保守要求情報と同じ情報を含めればよい。
【0191】
ステップT01において、保守担当者の情報端末TEが、保守要求通知を受信する。
ステップT02において、TEの表示画面に、保守要求通知を表示する。
たとえば、保守が必要な部品の情報と、保守担当者が出向くべきMFPの情報などが表示される。
これにより、保守担当者は、どのMFPのどの部品の保守が必要であるかを認識することができる。
【0192】
また、表示される保守要求通知には、変更後の現在の課金額や、課金額が減額されていることを含めてもよい。
保守担当者が、保守要求通知に含まれる変更後の現在の課金額を確認することができ、もし、課金額が減額されていることを確認した場合、メンテナンスをしなければ、MFPの利用料金の収入が減ることが認識できるので、早急に、MFPのメンテナンスをする必要があることが理解でき、迅速なメンテナンスをする動機付けとなる。
【0193】
その後、保守担当者は、部品を保守するのに必要な部材や、部品を交換する場合は、交換する部品を所持して、保守が必要なMFPのところまで出向くことになる。
ステップM08において、保守担当者が、MFPの保守を行う。
たとえば、感光体ドラム等の部品の交換が必要な場合は、部品の交換を行う。
また、保守担当者は、MFPの保守を終了した場合に、MFPの再起動を行い、MFPにおいて、保守が完了したことや部品の交換が終了したことを示す入力操作をする。
保守完了判定部25が、このような入力操作がされたことを確認することによって、MFPの保守が終了されたことを認識する。
あるいは、メンテナンスカウンタのクリア情報等を利用することによって、保守が完了したことを自動的に認識してもよい。
【0194】
ステップM09において、MFPの保守を終了した場合に、課金額設定部23が、現在の課金額を、通常料金に戻す。
ステップM10において、保守が完了したことを示す保守完了情報を、管理サーバーSVに送信する。
管理サーバーSVに送信する保守完了情報には、MFPの識別情報、保守した部品名、もとに戻した現在の課金額などが含まれる。
【0195】
ステップS04において、管理サーバーSVが、保守完了情報を受信する。
ステップS05において、管理サーバーSVが、保守終了通知を、保守担当者の情報端末TEに送信する。
ステップT03において、保守担当者の情報端末TEが、保守完了通知を受信し、表示する。保守担当者は、この保守完了通知を確認することによって、保守が完了したことが管理サーバーに受信されたことを知ることができる。
また、保守完了通知は、保守担当者の情報端末TEだけでなく、MFPの管理担当者の情報端末TEに送信してもよい。
【0196】
上記のように、MFPの部品状態情報を取得し、課金判定基準情報を利用して現在の課金額の変更が必要か否かが判定され、現在の課金額の変更が必要な場合は、自動的に変更され、変更後の課金額等が、MFPの表示部に表示され、管理サーバーSVに送信される。
変更後の課金額やメンテナンスが必要なことを、MFPの機能選択情報画面に表示することによって、ユーザーは、MFPの利用金額やメンテナンスの必要性を理解した上で、MFPを利用することができる。
また、現在の課金額の変更された場合に、保守要求情報を、管理サーバーSVと保守担当者の情報端末TEに送信することにより、迅速な保守対応をすることが可能となる。
【0197】
なお、図20には示していないが、保守要求情報と保守要求通知を、それぞれ、SVとTEに送信したのに、メンテナンスがされないまま所定の時間が経過した場合は、図6に示したように、現在の課金額を増加させるようにしてもよい。
また、複数の部品の現在状態情報が、現在の課金額を減額させる状態と判定された場合は、その複数の部品の現在状態情報を考慮した額を、現在の課金額から減額するようにしてもよい。
【0198】
<部品状態判定による課金額の変更と動作停止と保守要求処理の実施例>
図21に、画像形成装置において、部品状態情報に基づいて動作停止をした場合の保守要求処理の一実施例の通信シーケンスを示す。
ここでは、管理サーバーSVに接続された複数の画像形成装置MFPが存在する場合に、MFPの各部品の現在の情報状態を取得して、MFPの印刷機能等を継続して実行することがユーザーに不利益を与えることになると判定された場合に、MFPの動作を停止し、他のMFPを使用すべきこと等を表示し、動作を停止したことと、保守要求情報を管理サーバーSVに送信する実施例について説明する。
【0199】
まず、画像形成装置MFPは、定期的に、管理サーバーSVに接続された他の画像形成装置MFPの状態情報を取得する。
図21のステップM21において、画像形成装置MFPは、他のMFPの存在確認要求を、管理サーバーSVに送信する。
ステップS21において、管理サーバーSVが、他のMFPの存在確認要求を受信する。
【0200】
ステップS22において、管理サーバーSVが、他のMFPの存在をチェックする。
ここでは、管理サーバーSVに接続されているMFPが、現在、正常に動作しているか否かをチェックする。
たとえば、管理サーバーSVに接続されているMFPに対して、現在の動作状態を確認するための要求情報を送信し、MFPから、要求情報に対する応答情報が返信されることを確認する。
あるいは、MFPに対して、そのMFPの現在状態を示す情報(MFP状態情報)を送信することを要求してもよい。
【0201】
ステップS23において、管理サーバーSVが、他のMFPの存在をチェックした結果、他のMFPから受信した応答情報やMFP状態情報を利用して、他のMFPの現在の状態を示す情報を生成する。
たとえば、他の各MFPについて、正常に動作していること、動作を停止中であること、保守を要求している状態であること、メンテナンス中であることなどの情報が生成される。また、他の各MFPが設置されている場所の情報や、存在確認要求を送信してきたMFPからの距離などを含めてもよい。
ステップS24において、管理サーバーSVが、生成した他のMFPの現在の状態を示す情報を、存在確認要求を送信してきたMFPに送信する。
【0202】
ステップM22において、MFPが、他のMFPの現在の状態を示す情報を受信し、記憶する。
これにより、MFPには、他のMFPの現在の状態が記憶され、後述するように、MFPの動作を停止した場合に、正常に動作している他のMFPや、使用可能な近くにある他のMFPに、ユーザーを誘導するような表示をすることができる。
以上のステップM21からステップM22までの処理は、たとえば、1時間ごと、あるいは、1日ごとなど、所定の一定時間ごとに行えばよい。
【0203】
次に、ステップM23において、ステップM01と同様に、部品状態取得部21が、部品状態情報を取得する。
たとえば、図4に示したような4つの判定条件項目の部品状態情報を取得する。
ステップM24において、ステップM02と同様に、取得した部品状態情報を、現在状態情報42bとして記憶する。
ステップM25において、ステップM03と同様に、状態判定部22が、課金判定基準情報42aを利用して、各部品の状態を判定する。
この各部品の状態の判定において、上記した図8の(D)MFP動作状態ST4のように、MFPが、動作できない状態になっていると判定されたとする。
【0204】
ステップM26において、MFPは、動作を停止する。
あるいは、MFPの動作は可能であるが、MFPの印刷機能等を実行すると、印刷結果が薄く読み取れないなど印刷品質が悪くなり、ユーザーに不利益を与える可能性が非常に高い場合も、MFPの動作を停止することが好ましい。
ステップM27において、記憶された他のMFPの現在の状態を読み出し、使用可能な他のMFPを選択する。
たとえば、動作を停止したMFPの最も近くに設置されている他のMFPを選択する。
【0205】
ステップM28において、MFPが動作を停止していること、使用可能な他のMFPがあること、使用可能な他のMFPの設置場所、他のMFPの名称、他のMFPの状態等を、動作を停止したMFPの表示部13に表示する。
図17に、画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図を示す。
図17では、「装置のメンテナンスが必要なため、動作を停止しています。近くにある他の複合機を使用してください。(使用可能複合機名:MFP002)」を表示している。
動作を停止したMFPのところに来たユーザーは、図17のような表示を見ることによって、MFPの停止した原因や、他の使用可能なMFPの情報を確認することができる。
【0206】
ステップM29において、MFPは、動作を停止したこと示す情報(動作停止通知)を、管理サーバーSVに送信する。
ステップS25において、SVは、動作を停止したこと示す情報(動作停止通知)を受信する。
動作停止通知には、たとえば、MFPの識別情報、動作を停止した原因、現在の課金額等を含めればよい。
【0207】
ステップM30において、MFPは、保守要求情報を、管理サーバーSVに送信する。
ステップS26において、SVは、保守要求情報を受信する。
その後、図20に示したように、SVから保守担当者の情報端末TEに保守要求通知を送信し、保守担当者によって、MFPの保守をすればよい。
【0208】
以上のように、MFPの部品の現在の状態情報の判定結果に基づいてMFPの動作を停止することによって、ユーザーに不利益を与えることを防止でき、動作を停止したMFPにおいて、使用可能な他のMFPを表示することによって、ユーザーに不利益を与えることなく、ユーザーを他のMFPに誘導することができる。
【0209】
<部品状態判定による課金額の変更と動作警告表示と保守要求処理の実施例>
図22に、画像形成装置において、部品状態情報に基づいて動作警告表示をした場合の保守要求処理の一実施例の通信シーケンスを示す。
ここでは、管理サーバーSVに接続された複数の画像形成装置MFPが存在する場合に、MFPの各部品の現在の情報状態を取得して、MFPの印刷機能等を継続して実行することがユーザーに不利益を与えることになると判定された場合に、使用可能な他のMFPを表示し、ユーザーによって他のMFPを使用することが入力された場合に、他のMFPで、同じ課金額で継続して機能を実行させる実施例について説明する。
【0210】
まず、画像形成装置MFPは、定期的に、管理サーバーSVに接続された他の画像形成装置MFPの状態情報を取得し、部品状態情報を取得して、部品状態を判定する。
すなわち、MFPのM21からM25までの処理と、SVのS21からS24までと同様の処理を行う。
【0211】
ステップM25において、ステップM03と同様に、状態判定部22が、課金判定基準情報42aを利用して、各部品の状態を判定する。
この判定において、MFPの動作は可能であるが、印刷機能等を実行した場合に、ユーザーに不利益を与える可能性が非常に高い状態になっていると判定されたとする。
この実施例では、MFPの動作を停止させずに、ユーザーに、使用するMFPを選択させるような表示する。
すなわち、ステップM25の後、ステップM27を実行する。
【0212】
ステップM27において、記憶された他のMFPの現在の状態を読み出し、使用可能な他のMFPを選択する。
たとえば、動作を停止したMFPの最も近くに設置されている他のMFPを選択する。
【0213】
ステップM28において、MFPの動作についての警告表示、使用可能な他のMFPがあること、このMFPの使用を継続するか使用可能な他のMFPを使用するかの選択情報、他のMFPの名称、他のMFPの状態等を、MFPの表示部13のメンテナンス説明画面に表示する。
【0214】
図18に、画像形成装置のメンテナンス説明画面の一実施例の説明図を示す。
図18では、「装置のメンテナンスが必要なため、使用を推奨していません。」、「近くにある他の複合機を使用するか、この複合機を使用するかを選択してください。」、「他の複合機を使用(MFP002)」、「この複合機を継続使用する」を表示している。
MFPのところに来たユーザーは、図18のような表示を見ることによって、このMFPを使用することが推奨されないこと、使用するMFPを選択すべきこと、他の使用可能なMFPの情報などを確認することができる。
【0215】
図18のような表示を確認したユーザーは、使用するMFPを選択する必要がある。
たとえば、ユーザーが「この複合機を継続使用する」を選択入力した場合は、図18のメンテナンス説明画面が表示されているMFPを使用することになる。
一方、ユーザーが「他の複合機を使用(MFP002)」を選択入力した場合は、他のMFPを使用することになるので、ユーザーは、他のMFPの設置場所に移動する。
【0216】
ステップM30において、MFPは、保守要求情報を、管理サーバーSVに送信する。
ステップS26において、SVは、保守要求情報を受信する。
その後、図20に示したように、SVから保守担当者の情報端末TEに保守要求通知を送信し、保守担当者によって、MFPの保守をすればよい。
【0217】
ユーザーによって、「他の複合機を使用(MFP002)」が選択入力された場合は、ステップM31において、現在の課金額と、選択入力された他のMFPの情報と、ユーザー名などを、管理サーバーSVに送信する。
ステップS27において、SVは、現在の課金額と、選択入力された他のMFPの情報と、ユーザー名を受信する。
ステップS28おいて、SVは、選択された他のMFPに、受信した現在の課金額とユーザー名を送信する。
選択された他のMFPでは、現在の課金額とユーザー名を受信した後、上記したユーザーがそのMFPを利用する場合は、受信した現在の課金額を適用して、ユーザーが選択した所定の機能が実行される。
【0218】
以上のように、MFPの各部品の現在の情報状態を取得して、MFPの印刷機能等を継続して実行することがユーザーに不利益を与えることになると判定された場合において、使用可能な他のMFPを表示し、ユーザーが他のMFPを使用することを選択入力した場合に、ユーザーは、MFPの保守を待つことなく、他のMFPで、同じ課金額で継続して所望の機能を実行させることができる。
【0219】
<課金学習モデルに基づいた部品状態判定による課金額の変更と動作警告表示と保守要求処理の実施例>
図23に、画像形成装置において、管理サーバーから取得した課金学習モデルに基づいて部品状態の判定と課金額の設定をした後に、保守要求処理を行う一実施例の通信シーケンスを示す。
上記した実施例では、部品状態の判定に利用する課金判定基準情報は、予め記憶部40に固定記憶されていたが、この実施例では、管理サーバーSVで学習され作成された課金学習モデル(学習課金判定情報)を、課金判定基準情報として利用する。
【0220】
図23のステップS51において、管理サーバーSVが、画像形成装置MFPの課金額に関係する状態を学習する。
管理サーバーSVは、ネットワーク4を介して、複数の画像形成装置MFPから送信されるMFP状態情報を取得して、各MFPの現在の課金額、部品の保守回数や保守状態、課金額や保守の履歴、トラブルの履歴やJAMの履歴、各マシンの調整値等を利用して、MFPにおける課金額や部品などの状態や変化を学習する。
【0221】
ステップS52において、MFPの状態を学習した結果に基づいて、課金額を変更する基準となるデータ(課金学習モデル、学習課金判定情報に相当)を生成する。
この課金額を変更する基準となるデータは、たとえば、図4に示したような課金判定基準情報42aに相当する。
課金額を変更する基準となるデータは、複数の画像形成装置MFPから取得されるMFP状態情報を利用して生成されるので、常に変動する。
管理サーバーSVにおける課金額の学習処理については、後述する図25に示す。
【0222】
ステップS53において、管理サーバーSVが、生成したデータ(課金学習モデル)を、SVに接続可能な各MFPに送信する。
ステップM51において、各MFPが、課金学習モデル(学習課金判定情報)を受信する。
ステップM52において、課金学習モデル(学習課金判定情報)が、課金判定基準情報に相当する情報である場合、各MFPが、課金学習モデル(学習課金判定情報)を、課金判定基準情報42aとして記憶する。
また、課金学習モデル(学習課金判定情報)が、課金判定基準情報42aに相当する情報でない場合は、課金学習モデル(学習課金判定情報)を利用して、課金判定基準情報42aを設定する。
これにより、MFPにおいて、部品の状態を判定するための課金判定基準情報42aが設定記憶されたので、その後、上記した図20に示したのと同様の処理を行う。
【0223】
すなわち、MFPにおいて、ステップM01からM07までの処理を行い、MFPの部品状態の判定結果から、現在の課金額を設定し、現在の課金額が変更された場合、現在の課金額をSVに通知し、現在の課金額を変更する要因となった部品の保守要求情報をSVに送信する。
また、SVは、ステップS01からS03までの処理を行い、現在の課金額を受信し、保守要求情報を受信した後、保守要求通知を、保守担当者の所有する情報端末TEに送信する。
保守要求通知を受信したTEでは、ステップT02において、保守要求通知に含まれる情報を表示して、保守が必要な部品に関する情報を、保守担当者に知らせる。
【0224】
以上のように、部品状態の判定に利用する課金判定基準情報として、管理サーバーSVで生成され変動する課金学習モデル(学習課金判定情報)を用いることによって、SVに接続可能な複数のMFPの課金判定基準情報を、MFPの利用状況や部品の保守状況等に対応して適切に変化させることができ、MFPを設置管理する者とMFPを利用するユーザーの両方にとって、より適切な課金処理をすることが可能となる。
【0225】
<画像形成装置の相互間で、部品状態要求と課金に関する状態情報の送受信を行う実施例>
図24に、画像形成装置の相互間において、部品状態要求と自己の画像形成装置の課金に関する状態情報の送信を行う一実施例の通信シーケンスを示す。
ここでは、ネットワーク4を介して相互に通信可能な画像形成装置MFPの間で、自己のMFPの部品の状態情報を、他のMFPに送信し、また、他のMFPから部品の状態情報を取得して、他のMFPの課金状態等を一覧表示する実施例について説明する。
【0226】
図24のステップM61において、MFP01が、他のMFP(たとえば、MFP02)に、部品状態要求を送信する。
部品状態要求は、MFPに備えられた部品に関する情報や現在の課金額を要求するものである。
また、部品状態要求は、一定時間ごと、たとえは、1日に1回、ネットワーク4に接続された自己以外のすべてのMFPに、送信すればよい。
【0227】
ステップM71において、他のMFP02が、部品状態要求を受信する。
ステップM72において、他のMFP02は、自己の部品の状態を確認し、自己状態情報を生成する。自己状態情報としては、自己のMFPの現在の課金額、MFPの動作状況(正常動作、動作停止など)、MFPに備えられた部品に関する情報(たとえば、図4に示したような現在状態情報)などを含めてもよい。
【0228】
ステップM73において、他のMFP02が、生成した自己状態情報を、部品状態要求を送信してきたMFPに送信する。
ステップM62において、MFP01が、他のMFP02から送信された自己状態情報を受信する。
【0229】
ステップM63において、他のMFP02から送信された自己状態情報を利用して、表示部13に、複数の他のMFPの課金状態等についての一覧表示をする。
たとえば、図19に示すような他の画像形成装置MFPの課金状態の一覧表示画面を表示する。
図19の一覧表示画面では、他のMFPの印刷用紙一枚あたりの現在の課金額を示している。
ここで、MFP001とMFP005では、現在の課金額は通常料金であり、MFP003とMFP004では、現在の課金額は減額されており、MFP002は、現在、使用停止中であることが表示されている。
【0230】
あるいは、図19には表示していないが、減額されているMFPについて、減額の要因となった部品名や、保守の要求中であることなどを、一覧表示画面に表示してもよい。
また、MFPの名称を選択入力することによって、一覧表示画面とは別の画面を表示し、選択したMFPについて、減額や使用停止の要因となった部品名や、保守の要求中であることなど、詳細な動作状況や課金に関する情報を表示してもよい。
このように、各MFPにおいて、表示部13に、他の画像形成装置の課金状態の一覧表示画面を表示することによって、たとえば、現在使用停止になっているマシンをユーザーに提示することなどができる。
【0231】
<管理サーバーにおける課金学習モデルの作成と送信処理の実施例>
図25に、管理サーバーにおいて、画像形成装置から取得したMFP状態情報に基づいて課金学習モデルを作成し、課金学習モデルを画像形成装置に送信する処理の一実施例の通信シーケンスを示す。
【0232】
図25のステップM01において、MFPは、図20に示したのと同様に、部品状態取得部21によって、部品状態情報を取得する。
たとえば、図4に示したような4つの判定条件項目の部品状態情報を取得する。
ステップM02においても、図20に示したのと同様に、取得した部品状態情報を、現在状態情報42bとして記憶する。
【0233】
次に、ステップM81において、MFPは、現在状態情報42bなどを利用して、MFP状態情報44を生成する。
MFP状態情報44は、上記したように、画像形成装置MFPの動作状態に関する情報であり、MFP状態情報44には、たとえば、MFPの識別情報、MFPのカウンタ情報、MFPに保持されている調整値、調整値の履歴情報、部品の交換情報などが含まれる。
MFPのカウンタ情報は、現在状態情報42bの印刷枚数CTに相当する。
【0234】
ステップM82において、MFPは、MFP状態情報44を、管理サーバーSVに送信する。
MFP状態情報44の生成と送信は、SVに接続可能なすべてのMFPで行い、MFPによって決められた一定時間ごとに(たとえば、1日ごとに)行えばよい。
ステップS81において、SVが、MFP状態情報44を受信する。
【0235】
ステップS82において、SVが、MFPの整備履歴情報を読み出す。
MFP整備履歴情報は、MFPのメンテナンス日時、メンテナンス内容のような情報であり、たとえば、メンテナンス情報として、予めSVの記憶部80に記憶されるものとする。
【0236】
ステップS83において、SVが、受信したMFP状態情報と、MFPの整備履歴情報とを結合し、学習元データを生成する。
たとえば、MFP状態情報のトラブル発生日時と、整備履歴情報のメンテナンス日時とを結合して、トラブルコード、メンテナンス内容などからなる学習元データを生成する。
学習元データには、メンテナンス内容のデータや、発生日時などのデータの他に、たとえば、カウンタデータ、調整値データ、トラブル履歴、JAM履歴などを含めてもよい。
【0237】
ステップS84において、SVが、生成された学習元データを利用して、MFPの状態を機械学習する。ステップS84は、上記したステップS51に相当する。
機械学習では、たとえば、学習元データのカウンタや調整値などのデータを取得し、メンテナンスに関する情報を出力する。
あるいは、設置環境に関する情報を取得する。
メンテナンスに関する情報として、上記したように、課金額の増減を判定するための基準となる情報などが含まれる。
【0238】
ステップS85において、SVが、機械学習の結果、取得されるメンテナンスに関する情報や学習元データなどから、学習モデルを生成する。
この発明では、学習モデルは、MFPの課金額の判定に関係する情報を含み、たとえば、課金判定基準情報42aに相当する学習課金判定情報が生成される。
学習課金判定情報は、上記した図4に示したような課金判定基準情報42aであり、あるいは、判定基準の作成日時などの情報を含んでもよい。
ステップS85は、上記したステップS52に相当する。
【0239】
ステップS86において、SVが、生成した課金学習モデル(学習課金判定情報)を、SVに接続可能な各MFPに送信する。ステップS86は、上記したステップS53に相当する。
ステップM83において、ステップM51と同様に、各MFPが、課金学習モデル(学習課金判定情報)を受信する。
【0240】
ステップM84において、各MFPは、課金学習モデル(学習課金判定情報)を利用して、メンテナンス時期の判定を行う。
メンテナンス時期の判定では、たとえば、学習課金判定情報の判定基準を利用して、メンテナンス時期を判定し、判定基準を超過している場合は、メンテナンス時期をメンテナンス必要と判定する。
【0241】
また、その後、図23に示したように、学習課金判定情報を、課金判定基準情報42aとして記憶して、部品状態の判定や現在の課金額の変更等を行ってもよい。
なお、複数のMFPから取得されるMFP状態情報やMFPの整備履歴情報のデータ量が少ない状態で、機械学習した場合には、機械学習の精度が悪く、適切な学習結果が得られない場合もあるので、情報を収集するMFPの数が所定数以上であり、取得されるMFP状態情報が所定の数値以上に収集された後に、機械学習の実行を開始することが好ましい。
【0242】
以上のように、MFPの状態を学習し、学習した結果の学習課金判定情報を、メンテナンス時期の判定や部品状態の判定に利用することによって、たとえば、MFPの課金判定基準情報を、複数のMFPの利用状況や部品の保守状況等に対応して適切に変化させることができ、MFPを設置管理する者とMFPを利用するユーザーの両方にとって、より適切な課金処理をすることが可能となる。
【符号の説明】
【0243】
1 画像形成装置、
2 管理装置(管理サーバー)、
3 情報処理装置(情報端末)、
4 ネットワーク、
11 制御部、
12 操作部、
13 表示部、
14 画像処理部、
14a 画像入力部、
14b 画像形成部、
14c 画像出力部、
15 通信部、
21 部品状態取得部、
22 状態判定部、
23 課金額設定部、
24 保守要求部、
25 保守完了判定部、
26 課金額表示制御部、
27 動作停止部、
28 課金額通知部、
29 状態監視部、
30 状態情報送信部、
31 課金判定情報取得部、
32 MFP状態情報収集部、
40 記憶部、
41 課金額設定情報、
42 部品状態情報、
42a 課金判定基準情報、
42b 現在状態情報、
43 現在の課金額、
44 MFP状態情報、
45 学習課金判定情報(課金学習モデル)、
61 制御部、
62 操作部、
63 表示部、
64 通信部、
65 保守要求取得部、
66 課金額取得部、
67 保守要求通知部、
68 状態情報取得部、
69 課金状態学習部、
70 課金判定情報生成部、
71 課金判定情報送信部、
80 記憶部、
81 保守要求情報、
82 MFP状態情報、
83 学習課金判定情報(課金学習モデル)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
図11
図12
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図19
図20
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