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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190536
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】工具ホルダ及び工作機械
(51)【国際特許分類】
   B23B 29/00 20060101AFI20221219BHJP
   B23B 29/02 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
B23B29/00 C
B23B29/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098906
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000149066
【氏名又は名称】オークマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】浜口 顕秀
(72)【発明者】
【氏名】藤巻 俊介
【テーマコード(参考)】
3C046
【Fターム(参考)】
3C046KK01
3C046KK02
3C046KK05
(57)【要約】
【課題】長期間安定して減衰性を付加することが可能であると共に、工具先端に近い位置でも高い振動抑制効果を得ることができるようにする。
【解決手段】工具ホルダ10は、工具33の基端部33aが挿入される工具挿入穴3を有するベース2と、工具挿入穴3に挿入された基端部33aをベース2内で固定する工具固定用ボルト5,5とを含み、工具33に外装されてベース2に固定されるスリーブ11を備えると共に、スリーブ11は、軸線方向に延びるスリット15と、スリーブ11の内径の大きさを調整可能な調整用ボルト12とを有している。調整用ボルト12により、スリーブ11は、工具固定用ボルト5,5による固定力よりも低く、且つ加工による振動が発生した際にスリーブ11に対する工具33の相対移動を許容可能な把持力で工具33が把持可能となる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械に設けられ、工具の基端部が挿入される工具挿入穴を有するベースと、前記工具挿入穴に挿入された前記基端部を前記ベース内で固定する固定手段とを含んでなる工具ホルダであって、
少なくとも前記ベースからの前記工具の突出部分に外装されて前記ベースに固定されるスリーブを備えると共に、前記スリーブは、軸線方向に延びる少なくとも1つのスリットと、前記スリーブの内径の大きさを調整可能な調整機構とを有し、
前記調整機構により、前記スリーブは、前記固定手段による固定力よりも低く、且つ加工による振動が発生した際に前記スリーブに対する前記工具の相対移動を許容可能な把持力で前記工具が把持可能となることを特徴とする工具ホルダ。
【請求項2】
前記スリーブは、前記工具挿入穴にも挿入される長さを有することを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダ。
【請求項3】
前記スリーブは、内径が前記工具の外径よりも小さく形成されており、前記調整機構は、前記スリットの開口幅を拡げることが可能で、前記調整機構により前記開口幅を大きくすることで前記工具の挿脱を可能とすると共に、前記開口幅を拡げない状態で、前記スリーブは、前記工具を前記把持力で把持可能となることを特徴とする請求項1又は2に記載の工具ホルダ。
【請求項4】
前記スリーブは、内径が前記工具の外径よりも大きく形成されており、前記調整機構は、前記スリットの開口幅を縮めることが可能で、前記調整機構により前記開口幅を縮めない状態で前記工具の挿脱を可能とすると共に、前記開口幅を縮めた状態で、前記スリーブは、前記工具を前記把持力で把持可能となることを特徴とする請求項1又は2に記載の工具ホルダ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の工具ホルダを備える工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、工具とワークとを相対移動させながら加工を行う工作機械において、加工中に工具に発生する振動を抑制する機能を有する工具ホルダと、当該工具ホルダを備える工作機械とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
回転可能なワークに工具を支持させ、工具及びワークを送りながら相対移動させて、ワークに加工を施すといった工作機械において、中ぐり加工のように、工具を大きな突き出し量で使用した場合、工具剛性の低下により、大きな加工振動(以後、びびりと表す)が発生することがあり、工具の欠損や加工面品位の不良などの問題を引き起こす。
そこで、このびびりを抑制するために振動減衰性を向上させるための従来技術として、特許文献1には、工具ホルダに粘性流体を充填させた空間を設けて工具の振動の抑制を図る発明が記載されている。特許文献2には、工具と工具ホルダの間に制振部材を介在させた発明が記載されている。特許文献3には、工具に対してニトリルゴム等の粘弾性体を押し当てる発明が記載されている。
また、非特許文献1には、すり割り構造を有した工具挿入穴に工具を差し込んでボルト締めすることで保持剛性を向上させる防振工具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6177602号公報
【特許文献2】実開平5-88804号公報
【特許文献3】特許第5131826号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「究極の防振工具」Silent Tools SANDVIK社 電子カタログ第4頁「バイトのクランプ方法について」、[令和3年5月31日検索]、インターネット<https://www.sandvik.coromant.com/SiteCollectionDocuments/downloads/jp/brochures/CG-036J-R2_SilentTools.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1-3の方法では、減衰性を付加することが可能な一方で、一般的に金属よりも耐久性が低いゴムや減衰材料を使用する必要があり、加工位置となる工具先端に近い場所での長期間の使用には耐久性に不安がある。
また、特許文献1、3及び非特許文献1の方法では、一定の減衰性を付加することが可能な一方で、振動振幅が大きいほど大きな減衰性が得られると考えられるため、工具先端に比べて振動振幅が小さくなる工具根元付近への減衰機構の設置では、限定的な減衰性向上に留まる恐れがある。
【0006】
そこで、本開示は、上記問題に鑑みなされたものであって、長期間安定して減衰性を付加することが可能であると共に、工具先端に近い位置でも高い振動抑制効果を得ることができる工具ホルダ及び工作機械を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の第1の構成は、工作機械に設けられ、工具の基端部が挿入される工具挿入穴を有するベースと、前記工具挿入穴に挿入された前記基端部を前記ベース内で固定する固定手段とを含んでなる工具ホルダであって、
少なくとも前記ベースからの前記工具の突出部分に外装されて前記ベースに固定されるスリーブを備えると共に、前記スリーブは、軸線方向に延びる少なくとも1つのスリットと、前記スリーブの内径の大きさを調整可能な調整機構とを有し、
前記調整機構により、前記スリーブは、前記固定手段による固定力よりも低く、且つ加工による振動が発生した際に前記スリーブに対する前記工具の相対移動を許容可能な把持力で前記工具が把持可能となることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記スリーブは、前記工具挿入穴にも挿入される長さを有することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記スリーブは、内径が前記工具の外径よりも小さく形成されており、前記調整機構は、前記スリットの開口幅を拡げることが可能で、前記調整機構により前記開口幅を大きくすることで前記工具の挿脱を可能とすると共に、前記開口幅を拡げない状態で、前記スリーブは、前記工具を前記把持力で把持可能となることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記スリーブは、内径が前記工具の外径よりも大きく形成されており、前記調整機構は、前記スリットの開口幅を縮めることが可能で、前記調整機構により前記開口幅を縮めない状態で前記工具の挿脱を可能とすると共に、前記開口幅を縮めた状態で、前記スリーブは、前記工具を前記把持力で把持可能となることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本開示の第2の構成は、工作機械であって、本開示の第1の構成の工具ホルダを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、一般的に金属以外の耐久性の低い材料を使用することなく長期間安定して減衰性を付加することが可能となる。また、あらゆる工具に対してびびり発生時の振動振幅が大きい工具先端に近い位置でも汎用的に高い減衰性を安定して付与することができる。よって、高能率な加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来の工具ホルダの概略構成図である。
図2図1のA-A断面部分の概略構成図である。
図3】本開示の工具ホルダの概略構成図である。
図4図3のスリーブの形状を示す概略図である。
図5図3のB-B断面部分の概略構成図である。
図6図3のC-C断面部分の概略構成図である。
図7】スリーブの変更例を示す斜視図である。
図8】スリーブの他の変更例を示す斜視図である。
図9】工具ホルダの変更例を示す概略構成図である。
図10図9のD-D断面部分の概略構成図である。
図11】工具ホルダの他の変更例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、従来の工具ホルダの構造を図面に基づいて説明する。
図1は、従来の工具ホルダ1の構成を示す概略構成図である。図2は、図1のA-A断面(前後上下方向で規定される面による断面、以下同じ)部分を示す概略構成図である。
本事例では、工具ホルダ1を、工作機械の一例である旋盤30の旋回タレット31に適用している。工具ホルダ1に把持される工具33は、横断面が略円形状で、先端にチップ34を備えている。便宜上図1における工具33の先端側(チップ34側)を前方、工具ホルダ1の上側を上方として説明する。
工具ホルダ1は、旋回タレット31の外周の取付面32に固定されるブロック状のベース2を備えている。ベース2には、工具33が後端から挿入される工具挿入穴3が、前後方向に貫通形成されている。工具挿入穴3を挟んでベース2の左右には、ベース2を取付面32に固定するベース固定用ボルト4,4・・が、前後方向に3本ずつ配置されている。工具挿入穴3の上方でベース2の左右方向の中央には、前後に2本の工具固定用ボルト5,5が螺合されている。
チップ34を先端に取り付けた工具33は、前方から工具挿入穴3に基端部33aが差し込まれる。この状態で、上方から工具固定用ボルト5,5がベース2にねじ込まれると、工具33は、基端部33aが工具挿入穴3の下側の内壁に押し当てられる。これにより工具33は、先端部33bが工具挿入穴3から突出した状態でベース2に固定される。
【0011】
続いて、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、従来の工具ホルダ1と同じ構成部には同じ符号を付して重複する説明は省略する。
図3は、本開示の工具ホルダ10の一例を示す概略構成図である。図4は、工具ホルダ10を構成するスリーブ11の形状を示す概略図である。ここでも前後及び上下は図1と同じ方向で説明する。図5図3のB-B断面部分の概略構成図、図6図3のC-C断面部分の概略構成図である。
工具ホルダ10は、工具ホルダ1と同様に、ベース2と、ベース固定用ボルト4と、工具固定用ボルト5とを備えている。これに加えて工具ホルダ10は、スリーブ11と、3本の調整用ボルト12,12・・とをさらに含んでいる。
スリーブ11は、工具33の外径よりも小さな内径のスリーブ内孔13と、ベース2の端面にてスリーブ11の軸線方向での後退位置を決定する鍔部14とを備えている。また、スリーブ11の側面には、軸線方向の全長に亘ってスリット15が形成されている。スリット15の上側でスリーブ11には、調整用ボルト12が螺合される調整用ボルト穴16,16・・が、鍔部14の前側に2箇所、後側に1箇所それぞれ上下方向に形成されている。鍔部14の後側でスリーブ11の上面には、工具固定用ボルト5,5にて工具33をスリーブ内孔13の内壁に押し当てて把持可能とするためのボルト通し穴17,17が前後に形成されている。
【0012】
以上の如く構成された工具ホルダ10における工具33の装着手順について、以下に示す。
まず、ベース2をベース固定用ボルト4にて旋回タレット31の取付面32に固定する。次に、スリーブ11を工具挿入穴3に対して、鍔部14がベース2の端面に当たるまで挿入する。次に、調整用ボルト12を締め込んで、下端をスリット15の下面に押し当てることで、スリット15の開口幅を拡げてスリーブ内孔13を工具33の外径よりも大きくする。次に、工具33を後端からスリーブ内孔13に挿入して、所定の工具突き出し量となるように位置を調整した後で、調整用ボルト12を緩めてスリーブ内孔13の内径を工具33の外径よりも小さくして、工具33をスリーブ11にて把持させる。最後に、ボルト通し穴17,17を通じて、工具固定用ボルト5,5にて工具33の基端部33aをスリーブ内孔13の内壁に押し当てるとともに、スリーブ11を工具挿入穴3の内壁に押し当てることで、ベース2に工具33の基端部33a及びスリーブ11を固定する。
【0013】
この工具ホルダ10を用いて旋盤30において旋削加工を行い、加工振動が発生した際、スリーブ11と工具33の基端部33aとは、工具固定用ボルト5にて締め込まれたベース2付近では、相対移動しない高い圧力(固定力)で保持されて固定される。一方、工具33の先端部33b側では、相対移動を生じる程度の低い圧力(把持力)でスリーブ11と互いに接触することになる。このとき、物体間で摩擦しながら相対移動が生じることで、エネルギー消耗による高い減衰性を発揮する。
なお、相対移動を生じさせる領域はボルトで締め込まないため、作業者の設定方法に因らず、工具33とスリーブ内孔13との締め代で接触圧力が決まり、性能ばらつきを抑制することができる。これにより、加工時には、工具ホルダ10の後方での強固な固定により工具位置が変化することなく、前方の接触領域において安定した摩擦減衰が生じて加工振動を抑制することが可能となる。
【0014】
このように、上記形態の工具ホルダ10及び旋盤30は、工具33の基端部33aが挿入される工具挿入穴3を有するベース2と、工具挿入穴3に挿入された基端部33aをベース2内で固定する工具固定用ボルト5,5(固定手段)とを含んでなり、工具33に外装されてベース2に固定されるスリーブ11を備えると共に、スリーブ11は、軸線方向に延びるスリット15と、スリーブ11の内径の大きさを調整可能な調整用ボルト12(調整機構)とを有し、調整用ボルト12により、スリーブ11は、工具固定用ボルト5,5による固定力よりも低く、且つ加工による振動が発生した際にスリーブ11に対する工具33の相対移動を許容可能な把持力で工具33が把持可能となる。
よって、一般的に金属以外の耐久性の低い材料を使用することなく長期間安定して減衰性を付加することが可能となる。また、あらゆる工具に対してびびり発生時の振動振幅が大きい工具先端に近い位置でも汎用的に高い減衰性を安定して付与することができる。よって、高能率な加工を実現することができる。
【0015】
特に、スリーブ11は、工具挿入穴3にも挿入される長さを有するので、スリーブ11ごと工具33を工具挿入穴3に差し込んで工具固定用ボルト5,5で固定することができる。
スリーブ11は、内径が工具33の外径よりも小さく形成されており、調整用ボルト12は、スリット15の開口幅を拡げることが可能で、調整用ボルト12により開口幅を大きくすることで工具33の挿脱を可能とすると共に、開口幅を拡げない状態で、スリーブ11は、工具33を相対移動可能な把持力で把持可能となっている。よって、調整用ボルト12を緩めるだけでスリーブ11が適切な把持力で工具33を把持可能となる。
【0016】
以下、本開示の変更例について説明する。
図7は、変更例のスリーブ11Aを示している。先述の実施例では、スリーブ11の開口性を向上させるために全長に亘ってスリット15を設けていたが、摩擦による減衰効果が大きい箇所は、加工による振動量が大きく相対変位も大きい工具33の先端側のみであるため、このスリーブ11Aでは、スリット15を、鍔部14より前方で工具33の先端側にのみ設けている。他の工具ホルダ10の構成は上記実施例と同じである。
図8は、他の変更例のスリーブ11Bを示している。このスリーブ11Bでは、2つのスリット15,15を、左右の両側面で鍔部14より前方で工具33の先端側にのみ設けている。他の工具ホルダ10の構成は上記実施例と同じである。なお、スリットは、左右でなく上下に設けてもよいし、3箇所以上設けてもよい。
【0017】
図9は、工具ホルダの変更例を示す概略構成図である。図10は、図9のD-D断面部分の概略構成図である。
図9に示す工具ホルダ10Aでは、側面にスリット15(複数でもよい)を設けた短いスリーブ11Cが用いられる。このスリーブ11Cは、後端に設けた鍔部18が、スリーブ固定用ボルト19,19・・によりベース2の端面に固定される。
工具33の外径は、工具挿入穴3の内径と同等であり、従来の工具ホルダ1と同じように、工具挿入穴3に差し込まれる。
よって、工具33を後端からスリーブ内孔13及び工具挿入穴3に挿入して、所定の工具突き出し量となるように位置を調整した後で、調整用ボルト12を緩めてスリーブ内孔13の内径を工具33の外径よりも小さくして、工具33の先端部33bをスリーブ11Cにて把持させる。この状態で、工具固定用ボルト5,5によって工具33の基端部33aをベース2に固定することになる。
【0018】
なお、本開示の工具ホルダに係る構成は、上記実施の形態に記載した態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、上記実施形態では、調整用ボルト12を締め込んで、工具33の外径よりも小さな内径のスリーブ内孔13の直径を大きくして工具33を差し込んだ後、調整用ボルト12を緩めてスリーブ11(11A~11C)で工具33を所定の把持力で把持させているが、図11に示すような変更も可能である。
図11の工具ホルダ10Bでは、工具33の外径よりもスリーブ内孔13の内径が大きく形成されたスリーブ11Dを用いて、調整用ボルト12をスリット15の下側まで螺合させている。よって、調整用ボルト12を締め込まない状態で工具33をスリーブ11Dに挿脱できる。スリーブ11Dによる把持力は、調整用ボルト12の締め込みでスリット15の開口幅を縮めてスリーブ内孔13の内径を小さくさせて調整することになる。この場合、上記実施形態よりも減衰性が安定しないものの、工具33の挿脱が容易に行える。
図11の変更例においても、スリーブは、図9のような短いスリーブであってもよいし、スリットは複数あってもよい。
【0019】
また、上記実施形態において、調整機構として調整用ボルトを用いてスリーブの内径を調整させているが、ばねや梃子などの調整機構を用いてスリーブの内径を調整可能としてもよい。
さらにまた、上記実施形態において、ベースやスリーブを1つの部材で構成しているが、複数部材の結合により構成してもよいことはいうまでもない。
一方、ベース及びスリーブの内孔の横断面形状は、円形に限らない。スリーブや工具の横断面形状に合わせて、楕円形や多角形等の他の形状に変更してもよい。
その他、本発明の工具ホルダは、旋盤以外の工作機械にも適用できる。
【符号の説明】
【0020】
1,10,10A,10B・・工具ホルダ、2・・ベース、3・・工具挿入穴、4・・ベース固定用ボルト、5・・工具固定用ボルト、11,11A~11D・・スリーブ、12・・調整用ボルト、13・・スリーブ内孔、14,18・・鍔部、15・・スリット、16・・調整用ボルト穴、17・・ボルト通し穴、19・・スリーブ固定用ボルト、30・・旋盤、31・・旋回タレット、32・・取付面、33・・工具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11