(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190567
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】ステーターユニットおよび電動弁、ならびに、ステーターユニットの製造方法
(51)【国際特許分類】
H02K 37/14 20060101AFI20221219BHJP
F16K 31/04 20060101ALI20221219BHJP
H02K 37/24 20060101ALI20221219BHJP
H02K 15/02 20060101ALI20221219BHJP
H02K 15/12 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
H02K37/14 535B
F16K31/04 A
H02K37/14 535X
H02K37/24 Q
H02K15/02 D
H02K15/12 E
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098943
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】110002608
【氏名又は名称】弁理士法人オーパス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】細谷 岳史
(72)【発明者】
【氏名】荒井 裕介
【テーマコード(参考)】
3H062
5H615
【Fターム(参考)】
3H062AA02
3H062AA15
3H062BB21
3H062CC02
3H062DD01
3H062EE01
3H062EE06
3H062GG02
3H062HH04
3H062HH08
3H062HH09
5H615AA01
5H615BB01
5H615BB08
5H615BB14
5H615PP06
5H615SS13
5H615SS44
(57)【要約】
【課題】ヨークが有する複数の極歯の間の空間に配置される樹脂の量のばらつきを抑制できるステーターユニットおよび電動弁、ならびに、ステーターユニットの製造方法を提供する。
【解決手段】ステーターユニット80は、中空環状体形状のA相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bと、A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bと一体成形された樹脂部材85と、を有している。A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bが、内周側において周方向に並ぶ複数の第1極歯81dおよび第2極歯81eを有している。樹脂部材85が、A相ヨーク81Aの上端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分88と、複数の第1極歯81dおよび複数の第2極歯81eの間の空間に配置されたシール部分89と、を有している。環状部分88が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所88aにおいてシール部分89と接続されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空環状体形状のヨークと、前記ヨークと一体成形された樹脂部材と、を有するステーターユニットであって、
前記ヨークが、内周側において周方向に並ぶ複数の極歯を有し、
前記樹脂部材が、前記ヨークの一端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分と、前記複数の極歯の間の空間に配置されたシール部分と、を有し、
前記環状部分が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所において前記シール部分と接続されていることを特徴とするステーターユニット。
【請求項2】
前記ヨークが、
円環形状の第1板部と、
前記第1板部と間隔をあけて平行に配置された円環形状の第2板部と、
前記第1板部の内周縁に当該第1板部に対して直角に接続されかつ前記第2板部側に先端が向けられた複数の第1極歯と、
前記第2板部の内周縁に当該第2板部に対して直角に接続されかつ前記第1板部側に先端が向けられた複数の第2極歯と、を有し、
前記第1極歯と前記第2極歯とが、前記ヨークの周方向に交互に配置され、
前記環状部分が、前記第1板部の内周縁に配置されている、請求項1に記載のステーターユニット。
【請求項3】
前記ヨークと前記樹脂部材とを有する組立体と一体成形され、前記組立体を収容する樹脂製のカバーをさらに有する、請求項1または請求項2に記載のステーターユニット。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のステーターユニットと、
前記ステーターユニットの内側に配置された円筒形状のキャンと、
前記キャンの内側に配置されたマグネットローターと、
前記マグネットローターによって駆動される弁体と、を有することを特徴とする電動弁。
【請求項5】
中空環状体形状のヨークと、前記ヨークと一体成形された樹脂部材と、を有するステーターユニットの製造方法であって、
前記ヨークが、内周側において周方向に並ぶ複数の極歯を有し、
前記樹脂部材が、前記ヨークの一端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分と、前記複数の極歯の間の空間に配置されたシール部分と、を有し、
前記環状部分が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所において前記シール部分と接続されており、
前記ヨークが設置される金型のキャビティが、前記環状部分に対応する第1キャビティ部分と、前記シール部分に対応する第2キャビティ部分と、を有し、
前記第1キャビティ部分が、周方向に並ぶ複数のキャビティ部分接続箇所において前記第2キャビティ部分と接続され、
前記第1キャビティ部分に樹脂を注入し、前記第1キャビティ部分から前記複数のキャビティ部分接続箇所を介して前記第2キャビティ部分に樹脂を流入させる、ことを特徴とするステーターユニットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステーターユニットおよびステーターユニットを有する電動弁、ならびに、ステーターユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電動弁用の従来のステーターユニットを開示している。特許文献1のステーターユニットは、中空環状体形状を有する2つのヨークと、2つのヨークと一体化された樹脂製のカバーと、を有している。2つのヨークは、同軸に配置されており、互いに接している。2つのヨークは、クローポール型であり、内周側に複数の極歯を有している。2つのヨークは、それぞれの内側空間にコイルが配置されている。カバーは、2つのヨークを収容している。カバーは、2つのヨークを金型のキャビティに設置し、キャビティに樹脂を充填して成形される。2つのヨークが有する複数の極歯の間の空間の形状は複雑であり、当該空間に流入する樹脂の量にばらつきが生じやすい。そのため、カバー成形時に円環形状のプレートを一方のヨークの一端面に設置する。このプレートは、複数の極歯の間の空間に樹脂が流入することを規制する。これにより、カバーにバリや充填不良が生じることを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したステーターユニットは、プレートを有するため製造コストが嵩んでいた。また、ステーターユニットは、複数の極歯の間の空間からヨークの内部空間に水分が浸入してしまうおそれがあった。そこで、ステーターユニットにおいて、カバーを成形する前に前記空間に樹脂を配置することで、プレートが不要となり、2つのヨークの内部空間への水分の浸入を抑制することができる。しかしながら、前記空間に流入する樹脂の量のばらつきを抑えることが難しかった。
【0005】
そこで、本発明は、ヨークが有する複数の極歯の間の空間に配置される樹脂の量のばらつきを抑制できるステーターユニット、および、このステーターユニットを有する電動弁、ならびに、ステーターユニットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るステーターユニットは、中空環状体形状のヨークと、前記ヨークと一体成形された樹脂部材と、を有するステーターユニットであって、前記ヨークが、内周側において周方向に並ぶ複数の極歯を有し、前記樹脂部材が、前記ヨークの一端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分と、前記複数の極歯の間の空間に配置されたシール部分と、を有し、前記環状部分が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所において前記シール部分と接続されていることを特徴とする。
【0007】
本発明において、前記ヨークが、円環形状の第1板部と、前記第1板部と間隔をあけて平行に配置された円環形状の第2板部と、前記第1板部の内周縁に当該第1板部に対して直角に接続されかつ前記第2板部側に先端が向けられた複数の第1極歯と、前記第2板部の内周縁に当該第2板部に対して直角に接続されかつ前記第1板部側に先端が向けられた複数の第2極歯と、を有し、前記第1極歯と前記第2極歯とが、前記ヨークの周方向に交互に配置され、前記環状部分が、前記第1板部の内周縁に配置されている、ことが好ましい。
【0008】
本発明において、前記ステーターユニットが、前記ヨークと前記樹脂部材とを有する組立体と一体成形され、前記組立体を収容する樹脂製のカバーをさらに有することが好ましい。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る電動弁は、前記ステーターユニットと、前記ステーターユニットの内側に配置された円筒形状のキャンと、前記キャンの内側に配置されたマグネットローターと、前記マグネットローターによって駆動される弁体と、を有することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係るステーターユニットの製造方法は、中空環状体形状のヨークと、前記ヨークと一体成形された樹脂部材と、を有するステーターユニットの製造方法であって、前記ヨークが、内周側において周方向に並ぶ複数の極歯を有し、前記樹脂部材が、前記ヨークの一端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分と、前記複数の極歯の間の空間に配置されたシール部分と、を有し、前記環状部分が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所において前記シール部分と接続されており、前記ヨークが設置される金型のキャビティが、前記環状部分に対応する第1キャビティ部分と、前記シール部分に対応する第2キャビティ部分と、を有し、前記第1キャビティ部分が、周方向に並ぶ複数のキャビティ部分接続箇所において前記第2キャビティ部分と接続され、前記第1キャビティ部分に樹脂を注入し、前記第1キャビティ部分から前記複数のキャビティ部分接続箇所を介して前記第2キャビティ部分に樹脂を流入させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ステーターユニットは、中空環状体形状のヨークと、ヨークと一体成形された樹脂部材と、を有している。ヨークが、内周側において周方向に並ぶ複数の極歯を有している。樹脂部材が、ヨークの一端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分と、複数の極歯の間の空間に配置されたシール部分と、を有している。そして、環状部分が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所においてシール部分と接続されている。
【0012】
樹脂部材の成形に用いられる金型のキャビティは、環状部分に対応する第1キャビティ部分と、シール部分に対応する第2キャビティ部分と、を有している。第1キャビティ部分が、複数の樹脂部分接続箇所に対応して周方向に並ぶ複数のキャビティ部分接続箇所において第2キャビティ部分と接続されている。そのため、第1キャビティ部分に注入された樹脂が、第1キャビティ部分で周方向に流れる。そして、樹脂が、第1キャビティ部分から複数のキャビティ部分接続箇所を介して第2キャビティ部分に流入する。そのため、樹脂は、第2キャビティ部分(つまり、複数の極歯の間の空間)に周方向について均等に流入し、第2キャビティ部分で軸方向に流れる。これにより、樹脂が第2キャビティ部分に速やかに広がり、第2キャビティ部分で軸方向および周方向に樹脂が流れる場合に比べて、第2キャビティ部分に流入する樹脂の量のばらつきを抑制することができる。したがって、従来のステーターユニットで用いていたプレートが不要になり製造コストを低減することができる。また、複数の極歯の間の空間に適切に樹脂を配置することができ、ヨークの内部空間への水分の浸入を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例に係る電動弁の縦断面図である。
【
図2】
図1の電動弁のステーターユニットのヨークと樹脂部材とを有する組立体の斜視図である。
【
図4】ヨーク、ボビンおよびコイルの縦断面図である。
【
図5】
図4のヨーク、ボビンおよびコイルと樹脂部材とを一体成形する方法を説明する断面図である。
【
図6】ヨークが有する複数の極歯の間の空間に複数箇所から樹脂が流入した場合の当該空間における樹脂の流れを模式的に示す図である。
【
図7】ヨークが有する複数の極歯の間の空間に1箇所から樹脂が流入した場合の当該空間における樹脂の流れを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施例に係る電動弁について、
図1~
図7を参照して説明する。本実施例の電動弁1は、例えば、冷凍サイクル等において冷媒流量を調整するために使用される。
【0015】
図1は、本発明の一実施例に係る電動弁の縦断面図である。
図2は、
図1の電動弁のステーターユニットのヨークと樹脂部材とを有する組立体の斜視図である。
図2において、樹脂部材の成形に用いられる金型が有するゲートの位置を矢印で示す。
図3は、
図2の組立体の縦断面図である。
図4は、ヨーク、ボビンおよびコイルの縦断面図である。
図4は、
図2の組立体において樹脂部材を成形する前の状態を示す。
図5は、
図4のヨーク、ボビンおよびコイルと樹脂部材とを一体成形する方法を説明する断面図である。
図5において、金型におけるヨークの内周縁の内側に配置される円柱部分は記載を省略しており、ヨークにおける当該円柱部分と対向する複数の極歯を点線で表している。
図6、
図7は、ヨークが有する複数の極歯の間の空間に樹脂が流入したときの当該空間における樹脂の流れを模式的に示す図である。
図6は、当該空間に複数箇所から樹脂が流入した場合を示す。
図7は、当該空間に1箇所から樹脂が流入した場合を示す。
図5~
図7において、樹脂の流れを矢印で模式的に示している。
【0016】
図1に示すように、本実施例に係る電動弁1は、弁本体10と、ホルダー20と、弁体支持部材25と、キャン30と、駆動機構40と、弁体70と、ステーターユニット80と、を有している。
【0017】
弁本体10は、直方体形状を有している。弁本体10は、弁室13と、弁室13に接続された弁口14と、を有している。弁本体10は、第1通路17と、第2通路18と、を有している。第1通路17の一端部は弁室13と接続され、第1通路17の他端部は弁本体10の左側面10aに開口している。第2通路18の一端部は弁口14を介して弁室13と接続され、第2通路18の他端部は弁本体10の右側面10bに開口している。弁本体10は、取付孔19を有している。取付孔19は、弁本体10の上面10cに開口している。取付孔19の内周面には、雌ねじが形成されている。取付孔19の底面19aには、弁室13が開口している。
【0018】
ホルダー20は、円筒形状を有している。ホルダー20の外周面の下部には、雄ねじが形成されている。ホルダー20の雄ねじは、弁本体10の取付孔19の雌ねじに螺合される。ホルダー20は、弁本体10にねじ構造で取り付けられている。
【0019】
弁体支持部材25は、円筒形状を有している。弁体支持部材25は、取付孔19の内側において、弁本体10とホルダー20との間に配置されている。弁体支持部材25の下部は、取付孔19側から弁室13に圧入されている。弁体支持部材25の外周面には、下方を向く環状平面25aが形成されている。環状平面25aは、取付孔19の底面19aに当接されている。弁体支持部材25は、弁体70を上下方向に移動可能に支持する。
【0020】
キャン30は、上端部が塞がれかつ下端部が開口した円筒形状を有している。キャン30の下端部は、円環板形状の接合部材35の外周縁に接合されている。接合部材35の内側にはホルダー20の上部が配置されている。接合部材35の内周縁は、ホルダー20に接合されている。
【0021】
駆動機構40は、弁体70を上下方向に移動させる。駆動機構40は、マグネットローター41と、遊星歯車機構50と、案内部材60と、駆動軸65と、ボール68と、を有している。
【0022】
マグネットローター41は、円筒形状を有している。マグネットローター41の外周面には、N極とS極とが周方向に交互に配置されている。マグネットローター41の外径は、キャン30の内径より小さい。マグネットローター41は、キャン30の内側に回転可能に配置されている。マグネットローター41の上端部には、円板形状の連結部材42が接合されている。連結部材42は、マグネットローター41の上端部を塞いでいる。連結部材42の中央をローター軸43が貫通している。マグネットローター41は、連結部材42を介してローター軸43に連結されている。
【0023】
遊星歯車機構50は、マグネットローター41の内側に配置されている。遊星歯車機構50は、歯車ケース51と、固定リング歯車52と、太陽歯車53と、複数の遊星歯車54と、キャリア55と、出力歯車56と、出力軸57と、を有している。歯車ケース51は、円筒形状を有している。歯車ケース51は、ホルダー20の上端部に同軸に接合されている。固定リング歯車52は、内歯車である。固定リング歯車52は、歯車ケース51の上端部に固定されている。太陽歯車53は、連結部材42と同軸に配置されている。太陽歯車53は、連結部材42と一体化されている。太陽歯車53をローター軸43が貫通している。太陽歯車53は、マグネットローター41および連結部材42とともに回転される。複数の遊星歯車54は、固定リング歯車52と太陽歯車53との間に配置されている。キャリア55は、円板形状を有している。キャリア55の中央をローター軸43が貫通している。キャリア55は、ローター軸43を中心として回転可能である。キャリア55は、複数の支持軸55aを有している。複数の支持軸55aは、複数の遊星歯車54を回転自在に支持する。出力歯車56は、有底円筒形状を有している。出力歯車56は内歯車である。出力歯車56と太陽歯車53との間に複数の遊星歯車54が配置されている。出力軸57は、円柱形状を有している。出力軸57の上部は、出力歯車56の底部に形成された孔に固定されている。出力軸57の下部には、上下方向に延びるスリット57aが形成されている。太陽歯車53の回転は、固定リング歯車52、複数の遊星歯車54、キャリア55および出力歯車56によって減速されて、出力軸57に伝達される。
【0024】
案内部材60は、円筒形状を有している。案内部材60は、ホルダー20の上部の内側に配置されている。案内部材60の内周面の下部には、雌ねじが形成されている。案内部材60の内側には、出力軸57が配置されている。案内部材60は、出力軸57を回転可能に支持している。
【0025】
駆動軸65は、円柱部66と、平板部67と、を有している。平板部67は、円柱部66の上端部に接続されている。円柱部66と平板部67とは、一体的に形成されている。円柱部66の外周面には、雄ねじが形成されている。円柱部66の雄ねじは、案内部材60の雌ねじと螺合される。平板部67は、出力軸57のスリット57aに上下方向に移動可能に配置されている。駆動軸65は、出力軸57によって回転され、ねじ送り作用によって上下方向に移動する。ボール68は、駆動軸65と弁体70のボール受け部74との間に配置されている。
【0026】
弁体70は、ステム71と、弁部72と、ばね受け部73と、ボール受け部74と、を有している。ステム71は、円柱形状を有している。ステム71は、弁体支持部材25の内側に配置されている。ステム71は、弁体支持部材25によって上下方向に移動可能に支持されている。弁部72は、ステム71の下端部に配置されている。弁部72は、円環形状を有している。弁部72は、ステム71の外周面から径方向外方に突出している。弁部72は、弁口14と上下方向に対向して配置されている。ばね受け部73は、円柱形状を有している。ばね受け部73は、ステム71の上端部に接合されている。ばね受け部73は、径方向外方に突出するフランジ部73aを有している。ボール受け部74は、円形の平板部と、平板部の下面に接続された凸部と、を有している。ボール受け部74は、平板部がボール68に接し、凸部がばね受け部73に形成された孔に嵌合されている。ばね受け部73のフランジ部73aと弁体支持部材25との間には、開弁ばね75が配置されている。開弁ばね75は、圧縮コイルばねである。開弁ばね75は、弁体70(フランジ部73a)を上方に押している。弁体70は、弁部72が弁口14に対して進退することにより、弁口14の開口面積を無段階に変更する。弁体70は、弁口14を閉じてもよい(すなわち、開口面積を0としてもよい)。
【0027】
ステーターユニット80は、その内周面80aによって画定される嵌合孔80bを有している。嵌合孔80bには、キャン30が嵌合される。ステーターユニット80の内周面80aの内側には、キャン30が配置される。ステーターユニット80は、マグネットローター41とともにステッピングモーターを構成する。ステーターユニット80は、A相ヨーク81Aと、A相ボビン82Aと、A相コイル83Aと、B相ヨーク81Bと、B相ボビン82Bと、B相コイル83Bと、樹脂部材85と、カバー95と、を有している。
【0028】
A相ヨーク81Aと、A相ボビン82Aと、A相コイル83Aと、B相ヨーク81Bと、B相ボビン82Bと、B相コイル83Bと、樹脂部材85と、は互いに組み合わされて
図2に示す組立体90となる。
【0029】
A相ヨーク81Aは、径方向断面が矩形状となる中空環状体形状を有している。A相ヨーク81Aは金属製である。A相ヨーク81Aは、第1板部81aと、第2板部81bと、外側板部81cと、複数の第1極歯81dと、複数の第2極歯81eと、を有している。第1板部81aは、円環形状を有している。第2板部81bは、円環形状を有しており、第1板部81aと上下方向に間隔をあけて平行に配置されている。第1板部81aの内径および外径と、第2板部81bの内径および外径と、は同じである。外側板部81cは、円筒形状を有している。外側板部81cの一端部は、第1板部81aの外周縁に接続されている。外側板部81cは、第1板部81aに対して直角に配置されている。外側板部81cの他端部は、第2板部81bの外周縁に接している。外側板部81cは、第1板部81aの外周縁と第2板部81bの外周縁とを接続している。複数の第1極歯81dは、第1板部81aの内周縁に接続されている。複数の第1極歯81dは、第1板部81aに対して直角に配置されている。複数の第1極歯81dは、先細形状を有しており、先端が第2板部81b側に向けられている。複数の第1極歯81dは、周方向に等間隔で並んでいる。複数の第2極歯81eは、第2板部81bの内周縁に接続されている。複数の第2極歯81eは、第2板部81bに対して直角に配置されている。複数の第2極歯81eは先細形状を有しており、先端が第1板部81a側に向けられている。複数の第2極歯81eは、周方向に等間隔で並んでいる。複数の第1極歯81dと複数の第2極歯81eとは、周方向に間隔をあけて交互に並んでいる。複数の第1極歯81dと複数の第2極歯81eとは、ステーターユニット80の内周面80aとなる。
【0030】
プレス加工によって、第1板部81a、外側板部81cおよび第1極歯81dを有する部品と、第2板部81bおよび第2極歯81eを有する部品と、を形成し、これら部品を組み合わせることによりA相ヨーク81Aが得られる。
【0031】
A相ボビン82Aは、円筒形状を有している。A相ボビン82Aは樹脂製である。A相ボビン82Aには、A相コイル83Aが巻回されている。A相ボビン82AおよびA相コイル83Aは、A相ヨーク81Aの内部空間(第1板部81a、第2板部81b、外側板部81c、第1極歯81dおよび第2極歯81eに囲われた空間)に配置されている。
【0032】
B相ヨーク81BとB相ボビン82BとB相コイル83Bとは、上下反転して配置されていること以外は、A相ヨーク81AとA相ボビン82AとA相コイル83Aと同じである。A相ヨーク81AとB相ヨーク81Bとは、互いに同軸に配置されている。A相ヨーク81Aの第2板部81bとB相ヨーク81Bの第2板部81bとが接している。A相ヨーク81Aの外側板部81cの他端部とB相ヨーク81Bの外側板部81cの他端部とが接している。A相コイル83AおよびB相コイル83Bには、複数の端子84が接続されている。
【0033】
A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bは、第1開口81fと、第2開口81gと、を有している。第1開口81fは、A相ヨーク81Aの外側板部81cとB相ヨーク81Bの外側板部81cとをまたいで配置されている。第2開口81gも、A相ヨーク81Aの外側板部81cとB相ヨーク81Bの外側板部81cとをまたいで配置されている。第2開口81gの中心位置は、第1開口81fの中心位置とA相ヨーク81Aの周方向に180度離れて配置されている。第2開口81gの中心位置は、第1開口81fの中心位置とA相ヨーク81Aの周方向に90度以上離れて配置されていることが好ましい。
【0034】
樹脂部材85は、A相ヨーク充填部分86Aと、B相ヨーク充填部分86Bと、端子支持部分87と、環状部分88と、シール部分89と、を有している。
【0035】
A相ヨーク充填部分86Aは、A相ヨーク81Aの内部空間に配置されている。A相ヨーク充填部分86Aは、A相ヨーク81Aの内部空間を埋めており、A相ボビン82AおよびA相コイル83Aを覆っている。B相ヨーク充填部分86Bは、B相ヨーク81Bの内部空間に配置されている。B相ヨーク充填部分86Bは、B相ヨーク81Bの内部空間を埋めており、B相ボビン82BおよびB相コイル83Bを覆っている。
【0036】
端子支持部分87は、第1開口81fから径方向外方(
図1の右方向)に延びている。端子支持部分87は、A相ヨーク充填部分86AとB相ヨーク充填部分86Bとを接続している。端子支持部分87の先端において、複数の端子84が突出している。
【0037】
環状部分88は、円環形状を有している。環状部分88は、A相ヨーク81Aの第1板部81aの上面(A相ヨーク81Aの一端面)の内周縁に配置されている。
【0038】
シール部分89は、概略円筒形状を有している。シール部分89は、A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bが有する複数の極歯(複数の第1極歯81d、複数の第2極歯81e)の間の空間に配置されている。当該空間は、複数の枝分かれした部分を有しており、これら部分が互いに接続されて1つの空間を形成している。シール部分89は、当該空間を埋める。シール部分89は、複数の第1極歯81dおよび複数の第2極歯81eと段差なく連なっている。シール部分89は、複数の第1極歯81dおよび複数の第2極歯81eとともに、ステーターユニット80の内周面80aを形成している。環状部分88における周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所88aが、シール部分89と接続されている。シール部分89の内径は、環状部分88の内径と同じである。複数の樹脂部分接続箇所88aの数は、A相ヨーク81Aの複数の第1極歯81dの数と複数の第2極歯81eの数とを合わせた数である。
【0039】
カバー95は、樹脂製である。カバー95は、上端部が塞がれかつ下端部が開口した円筒形状を有している。カバー95は、組立体90を収容している。カバー95は、組立体90と一体成形されている。カバー95は、周壁部96と、上壁部97と、コネクタ部98と、円筒部99と、を有している。周壁部96の内周面に、A相ヨーク81A、B相ヨーク81Bおよび樹脂部材85の環状部分88が埋め込まれている。上壁部97は、周壁部96の上端に接続されている。上壁部97は、ドーム形状を有している。上壁部97の内側には、キャン30の上端部が配置される。コネクタ部98は、径方向外方(
図1の右方向)に延びる筒形状を有している。コネクタ部98の内側には、複数の端子84が配置されている。円筒部99は、周壁部96の下端部から下方に延びている。円筒部99の下端部は、弁本体10の上面10cに接している。なお、カバー95を省略して、組立体90のみをステーターユニットとしてもよい。
【0040】
電動弁1において、弁口14、ホルダー20、弁体支持部材25、キャン30、マグネットローター41、連結部材42、ローター軸43、出力軸57、案内部材60、駆動軸65、弁体70、A相ヨーク81A、B相ヨーク81B、環状部分88、シール部分89は、それぞれの中心軸が一致している。
【0041】
次に、電動弁1の動作について説明する。
【0042】
電動弁1において、A相コイル83AおよびB相コイル83Bに電流を流して、マグネットローター41を一方向に回転させる。マグネットローター41の回転は、遊星歯車機構50を介して駆動軸65に伝達される。駆動軸65と案内部材60とのねじ送り作用により、駆動軸65が下方に移動する。駆動軸65によって弁体70が下方に押され、弁口14の開口面積が小さくなる。
【0043】
電動弁1において、A相コイル83AおよびB相コイル83Bに電流を流して、マグネットローター41を他方向に回転させる。マグネットローター41の回転は、遊星歯車機構50を介して駆動軸65に伝達される。駆動軸65と案内部材60とのねじ送り作用により、駆動軸65が上方に移動する。開弁ばね75によって弁体70が上方に押され、弁口14の開口面積が大きくなる。
【0044】
次に、電動弁1のステーターユニット80の製造方法について、
図4~
図7を参照して説明する。
【0045】
プレス加工によって、A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bを形成する。A相ヨーク81Aの内部空間に、A相コイル83Aが巻回されたA相ボビン82Aを配置する。B相ヨーク81Bの内部空間に、B相コイル83Bが巻回されたB相ボビン82Bを配置する。A相ヨーク81Aの第2板部81bとB相ヨーク81Bの第2板部81bとを互いに接触させ、A相ヨーク81AとB相ヨーク81Bとを同軸に配置する。A相コイル83AとB相コイル83Bとに複数の端子84を接続する(
図4)。
【0046】
そして、
図5に示すように、A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bを金型200のキャビティ285に設置する。金型200は、樹脂部材85を成形するための金型である。
【0047】
キャビティ285は、A相ヨーク81A、B相ヨーク81B、端子支持部分87、環状部分88およびシール部分89(内周面80a)の外形に応じた形状を有している。キャビティ285は、第1キャビティ部分288と、第2キャビティ部分289と、第3キャビティ部分287と、を有している。
【0048】
第1キャビティ部分288は、樹脂部材85の環状部分88に対応している。第2キャビティ部分289は、樹脂部材85のシール部分89に対応している。第1キャビティ部分288は、環状部分88の複数の樹脂部分接続箇所88aに対応した複数のキャビティ部分接続箇所288aを有している。第1キャビティ部分288は、複数のキャビティ部分接続箇所288aにおいて第2キャビティ部分289と接続されている。第3キャビティ部分287は、樹脂部材85の端子支持部分87に対応している。
【0049】
金型200において、円環形状の第1キャビティ部分288に、複数のゲートG1~G3を介して樹脂通路210が接続されている。複数のゲートG1~G3は、周方向に間隔をあけて配置されている。第3キャビティ部分287には、他のゲート(図示なし)を介して他の樹脂通路(図示なし)が接続されている。
【0050】
キャビティ285に樹脂を充填する。具体的には、樹脂通路210から複数のゲートG1~G3を介して第1キャビティ部分288に樹脂を注入する。樹脂は、第1キャビティ部分288内で周方向に流れる。そして、樹脂は、第1キャビティ部分288から複数のキャビティ部分接続箇所288aを介して第2キャビティ部分289に流れる。第2キャビティ部分289に複数箇所から樹脂が流入し、第2キャビティ部分289において、
図6に示すように、樹脂が軸方向(下方)に流れる。
【0051】
なお、
図7に比較例における樹脂の流れを示す。比較例では、金型200のキャビティ285が環状部分88に対応する第1キャビティ部分288を有さず、1つのゲートが第2キャビティ部分289に接続されている。比較例では、第2キャビティ部分289に1箇所から樹脂が流入し、第2キャビティ部分289において、樹脂が周方向(左右方向)および軸方向(上下方向)に流れる。そのため、第2キャビティ部分289において1つのゲートから樹脂が流れる距離が比較的長く、樹脂の流動中の粘度変化の影響などにより第2キャビティ部分289に流入する樹脂の量にばらつきが生じるおそれがある。
【0052】
他の樹脂通路から他のゲートを介して第3キャビティ部分287に樹脂を注入する。樹脂は、第3キャビティ部分287から第1開口81fを介してA相ヨーク81Aの内部空間およびB相ヨーク81Bの内部空間に流れる。
【0053】
これにより、第1キャビティ部分288、第2キャビティ部分289、第3キャビティ部分287、A相ヨーク81Aの内部空間およびB相ヨーク81Bの内部空間、に樹脂が充填される。樹脂は、固まった後、環状部分88、シール部分89、端子支持部分87、A相ヨーク充填部分86AおよびB相ヨーク充填部分86Bとなる。これにより、A相ヨーク81Aと、A相ボビン82Aと、A相コイル83Aと、B相ヨーク81Bと、B相ボビン82Bと、B相コイル83Bと、樹脂部材85と、が一体化されて組立体90となる。組立体90を、金型200から取り出す。
【0054】
組立体90を、カバー95を形成するための他の金型(図示なし)のキャビティに設置する。そして、キャビティに樹脂を充填してカバー95を形成する。樹脂が固まると、組立体90とカバー95とが一体化されてステーターユニット80となる。ステーターユニット80を、他の金型から取り出す。このようにして、ステーターユニット80が完成する。
【0055】
上述した電動弁1は、ステーターユニット80と、ステーターユニット80の内側に配置された円筒形状のキャン30と、キャン30の内側に配置されたマグネットローター41と、マグネットローター41によって駆動される弁体70と、を有している。
【0056】
ステーターユニット80は、中空環状体形状のA相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bと、A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bと一体成形された樹脂部材85と、を有している。A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bが、内周側において周方向に並ぶ複数の極歯(第1極歯81d、第2極歯81e)を有している。樹脂部材85が、A相ヨーク81Aの上端面の内周縁に配置された円環形状の環状部分88と、複数の第1極歯81dおよび複数の第2極歯81eの間の空間に配置されたシール部分89と、を有している。環状部分88が、周方向に並ぶ複数の樹脂部分接続箇所88aにおいてシール部分89と接続されている。
【0057】
樹脂部材85の成形に用いられる金型200のキャビティ285は、環状部分88に対応する第1キャビティ部分288と、シール部分89に対応する第2キャビティ部分289と、を有している。第1キャビティ部分288が、複数の樹脂部分接続箇所88aに対応して周方向に並ぶ複数のキャビティ部分接続箇所288aにおいて第2キャビティ部分289と接続されている。そのため、第1キャビティ部分288に注入された樹脂が、第1キャビティ部分288で周方向に流れる。そして、樹脂が、第1キャビティ部分288から複数のキャビティ部分接続箇所288aを介して第2キャビティ部分289に流入する。そのため、樹脂は、第2キャビティ部分289(つまり、複数の極歯の間の空間)に周方向について均等に流入し、第2キャビティ部分289で軸方向に流れる(
図6)。これにより、樹脂が第2キャビティ部分289に速やかに広がり、第2キャビティ部分289で軸方向および周方向に樹脂が流れる場合(
図7)に比べて、第2キャビティ部分289に流入する樹脂の量のばらつきを抑制することができる。したがって、従来のステーターユニットで用いていたプレートが不要になり、ステーターユニット80の製造コストを低減することができる。また、複数の第1極歯81dおよび複数の第2極歯81eの間の空間に適切に樹脂を配置することができ、A相ヨーク81Aの内部空間およびB相ヨーク81Bの内部空間への水分の浸入を効果的に抑制することができる。
【0058】
また、A相ヨーク81Aが、円環形状の第1板部81aと、第1板部81aと間隔をあけて平行に配置された円環形状の第2板部81bと、第1板部81aの内周縁に第1板部81aに対して直角に接続されかつ第2板部81b側に先端が向けられた複数の第1極歯81dと、第2板部81bの内周縁に第2板部81bに対して直角に接続されかつ第1板部81a側に先端が向けられた複数の第2極歯81eと、を有している。複数の第1極歯81dと複数の第2極歯81eとが、A相ヨーク81Aの周方向に交互に配置されている。B相ヨーク81Bは、A相ヨーク81Aと同じ構成を有している。そして、環状部分88が、A相ヨーク81Aの第1板部81aの内周縁に配置されている。このようにすることで、A相ヨーク81AおよびB相ヨーク81Bが比較的簡易な構成を有し、プレス加工によって低コストで作成できる。
【0059】
また、ステーターユニット80が、A相ヨーク81AとB相ヨーク81Bと樹脂部材85とを有する組立体90と一体成形された樹脂製のカバー95を有している。カバー95は、組立体90を収容する。このようにしたことから、A相ヨーク81A、B相ヨーク81Bおよび樹脂部材85を衝撃などから保護することができる。また、複数の第1極歯81dおよび複数の第2極歯81eの間の空間にシール部分89が配置されているので、カバー95を成形するときに、当該空間への樹脂の流入が規制される。そのため、カバー95におけるバリや充填不良を抑制することができる。
【0060】
上述した電動弁1は、マグネットローター41の回転を減速して駆動軸65に伝えるものであった。電動弁1は、マグネットローター41の回転を直接的に駆動軸65に伝える直動式の構成を有するものであってもよい。
【0061】
上記に本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例の構成に限定されるものではない。前述の実施例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1…電動弁、10…弁本体、10a…左側面、10b…右側面、10c…上面、13…弁室、14…弁口、17…第1通路、18…第2通路、19…取付孔、19a…底面、20…ホルダー、25…弁体支持部材、25a…環状平面、30…キャン、35…接合部材、40…駆動機構、41…マグネットローター、42…連結部材、43…ローター軸、50…遊星歯車機構、51…歯車ケース、52…固定リング歯車、53…太陽歯車、54…遊星歯車、55…キャリア、55a…支持軸、56…出力歯車、57…出力軸、57a…スリット、60…案内部材、65…駆動軸、66…円柱部、67…平板部、70…弁体、71…ステム、72…弁部、73…ばね受け部、73a…フランジ部、74…ボール受け部、75…開弁ばね、80…ステーターユニット、80a…内周面、80b…嵌合孔、81A…A相ヨーク、82A…A相ボビン、83A…A相コイル、81B…B相ヨーク、82B…B相ボビン、83B…B相コイル、81a…第1板部、81b…第2板部、81c…外側板部、81d…第1極歯、81e…第2極歯、81f…第1開口、81g…第2開口、84…端子、85…樹脂部材、86A…A相ヨーク充填部分、86B…B相ヨーク充填部分、87…端子支持部分、88…環状部分、88a…樹脂部分接続箇所、89…シール部分、90…組立体、95…カバー、96…周壁部、97…上壁部、98…コネクタ部、99…円筒部、200…金型、210…樹脂通路、285…キャビティ、287…第3キャビティ部分、288…第1キャビティ部分、288a…キャビティ部分接続箇所、289…第2キャビティ部分