(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190591
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20221219BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20221219BHJP
G07C 9/00 20200101ALI20221219BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20221219BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20221219BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20221219BHJP
【FI】
G06Q50/30
G08G1/00 D
G07C9/00 A
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/20
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098984
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】519182659
【氏名又は名称】MONET Technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河原 秀彦
【テーマコード(参考)】
3E138
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138AA09
3E138JA04
3E138JB14
3E138JC23
5H181AA06
5H181AA21
5H181BB04
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC12
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF33
5H181MA28
5L049CC41
(57)【要約】
【課題】移動サービスにおけるユーザビリティを向上させる。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、第1通信部と第2通信部を備える。第1通信部は、移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信する。第2通信部は、第1通信部が第1搬送波を受信した場合に、移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して第2近距離無線通信の接続要求を送信する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された前記第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信する第1通信部と、
前記第1通信部が第1搬送波を受信した場合に、前記移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して前記第2近距離無線通信の接続要求を送信する第2通信部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1通信部が第1搬送波を受信した場合に、前記第2通信部が前記ビーコン装置に対して前記第2近距離無線通信の接続要求を送信するよう制御する通信制御部をさらに備え、
前記通信制御部は、
前記第1通信部が第1搬送波を受信した場合に、前記第1通信部が前記リーダライタに対して肯定応答を送信しないよう制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1近距離無線通信に対応した電子マネーカードを保持可能なカード保持部
をさらに備え、
前記カード保持部は、
自装置を利用する利用者が前記カード保持部によって保持された前記電子マネーカードを前記リーダライタにかざした場合に、前記第1通信部が前記第1搬送波を受信するよう構成されている、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1近距離無線通信は、NFC(Near field communication)であり、
前記第2近距離無線通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)である、
請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星から発信された電波を受信する第3通信部と、
前記第3通信部が受信した電波に基づいて、自装置の現在位置を示す装置位置情報を測位する測位部と、
前記測位部が測位した装置位置情報を情報管理装置に送信する送信部と、
をさらに備える請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置と、移動体に搭載された移動体装置と、情報管理装置と、
を備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
GNSS衛星から発信された電波に基づいて測位した自装置の現在位置を示す装置位置情報を前記情報管理装置に送信し、
前記移動体装置は、
前記GNSS衛星から発信された電波に基づいて測位した前記移動体の現在位置を示す移動体位置情報を前記情報管理装置に送信し、
前記情報管理装置は、
前記装置位置情報および前記移動体位置情報に基づいて、前記情報処理装置および前記移動体が複数のジオフェンスのうち少なくともいずれか1つのジオフェンスの内部に位置するか否かを判定し、
前記情報処理装置および前記移動体が所定のジオフェンスの内部に位置すると判定された場合に、前記情報処理装置を識別可能な装置識別情報を前記所定のジオフェンスの位置に関するジオフェンス位置情報と対応付けて利用者在圏情報記憶部に登録する、
情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された前記第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信した場合に、前記移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して前記第2近距離無線通信の接続要求を送信し、
前記移動体装置は、
前記第2近距離無線通信の接続要求を前記情報処理装置から受信した場合に、前記装置識別情報をビーコン情報記憶部に登録し、
前記装置識別情報をビーコン情報記憶部に登録した場合に、前記装置識別情報および前記ビーコン装置を識別可能なビーコン装置識別情報を前記情報管理装置に対して送信し、
前記情報管理装置は、
前記装置識別情報および前記ビーコン装置識別情報を受信した場合に、前記情報処理装置を利用する利用者が前記移動体に乗車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部に登録する、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報管理装置は、
前記装置識別情報が前記ビーコン情報記憶部に登録されている場合に、前記利用者が前記移動体に乗車中であると判定し、
前記利用者が前記移動体に乗車中であると判定した場合に、前記利用者が前記移動体に乗車中であることを示す情報を前記乗車ステータス情報記憶部に登録する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記情報管理装置は、
前記ビーコン情報記憶部から前記装置識別情報の登録が解除された場合に、前記利用者が前記移動体から降車したと判定し、
前記利用者が前記移動体から降車したと判定した場合に、前記利用者が前記移動体から降車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部に登録する、
請求項7または8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記情報管理装置は、
前記利用者在圏情報記憶部から前記装置識別情報の登録が解除された場合に、前記利用者が前記移動体から降車したと判定する、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された前記第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信する第1通信工程と、
前記第1通信工程が第1搬送波を受信した場合に、前記移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して前記第2近距離無線通信の接続要求を送信する第2通信工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項12】
移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された前記第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信する第1通信手順と、
前記第1通信手順が第1搬送波を受信した場合に、前記移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して前記第2近距離無線通信の接続要求を送信する第2通信手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動サービスに関する種々の技術が知られている。例えば、タクシーを利用する際に、配車予約を行う時点で、カード与信を行い、タクシーの利用料金を支払う際に、カードを用いることなく、タクシーの利用料金をカード支払いで決済する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-219785号公報
【特許文献2】特開2019-153067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、配車予約を行う時点で、カード与信を行い、タクシーの利用料金を支払う際に、カードを用いることなく、タクシーの利用料金をカード支払いで決済するにすぎず、移動サービスにおけるユーザビリティを向上させることができるとは限らない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る情報処理装置は、移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された前記第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信する第1通信部と、前記第1通信部が第1搬送波を受信した場合に、前記移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して前記第2近距離無線通信の接続要求を送信する第2通信部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るカードフォルダの側面図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るカードフォルダの斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の機能の概要を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の機能の概要を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る移動体装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るオンデマンドバスの車内を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報管理装置の構成例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理システムの情報処理の概要を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理システムの情報処理の概要を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理システムの情報処理の概要を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るジオフェンス情報の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る乗車賃情報の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係るデータ連携について説明するための図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係るデータ連携について説明するための図である。
【
図17】
図17は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0008】
(実施形態)
〔1.はじめに〕
近年、出発地から目的地までの移動を一つのサービスとして提供する概念であるMaaS(Mobility as a Service:移動のサービス化)に対する関心が高まっている。MaaSによるサービスでは、利用者がスマートフォン等の専用アプリを使って、出発地から目的地までの移動にかかる経路検索、予約、支払いまでを一括で行うことができる。
【0009】
例えば、MaaSによるサービスの一つに、移動体の配車サービスがある。近年、このような移動体の乗車や降車の際に、Suica(登録商標)やPASMO(登録商標)、WAON(登録商標)等の電子マネーに対応した非接触ICカード(以下、電子マネーカードと記載する)による電子マネー決済を導入することへのニーズが高まっている。なお、本実施形態では、移動体の一例として、オンデマンドバスを例に挙げて説明する。
【0010】
しかしながら、オンデマンドバスの配車サービスを提供する事業者(以下、移動体事業者)は、個人情報保護の観点から、電子マネーカードによる決済を提供する事業者(以下、決済事業者)から、個々の利用者を特定可能な情報(例えば、利用者ID)を含まない情報しか取得することができない。すなわち、移動体事業者は、決済事業者から利用者の決済情報を取得したとしても、取得した情報からは個々の利用者を特定することができないため、個々の利用者の乗車位置や降車位置に関する情報を把握することができない。したがって、従来は、移動体事業者にとって、電子マネーカードによる電子マネー決済を導入する利点が乏しかった。
【0011】
これに対して、本実施形態に係る情報処理装置10は、NFC(Near field communication)に対応した電子マネーカードを保持可能なカード保持部を備えたカードフォルダ型の情報処理装置である。情報処理装置10は、オンデマンドバスに搭載されたリーダライタであって、NFCに対応したリーダライタ(以下、NFCリーダライタともいう)から発信されたNFCの搬送波を受信する。例えば、情報処理装置10は、利用者がオンデマンドバスに乗車する際に、電子マネー決済を行うために、電子マネーカードを入れたカードフォルダをNFCリーダライタにかざした場合に、NFCの搬送波を受信する。また、情報処理装置10は、NFCの搬送波を受信した場合に、リーダライタに対して肯定応答を送信することなく、オンデマンドバスに搭載されたビーコン装置であって、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)に対応したビーコン装置(以下、BLEビーコン装置ともいう)に対してBLEの接続要求を送信する。
【0012】
このように、情報処理装置10は、利用者がオンデマンドバスに乗車する際に、電子マネー決済を行うために、電子マネーカードを入れたカードフォルダをNFCリーダライタにかざした場合に、オンデマンドバスに搭載されたBLEビーコン装置に対して、情報処理装置10を識別可能な装置識別情報を送信することができる。これにより、情報処理装置10は、移動体事業者が、BLEビーコン装置から利用者を識別可能な情報と紐づいた装置識別情報を取得することを可能にする。なお、移動体事業者は、情報処理装置10の利用者を識別可能な利用者識別情報と装置識別情報とを対応付けた情報を保持しているものとする。また、情報処理装置10は、移動体事業者が個々の利用者を識別可能な装置識別情報を取得することを可能にするので、移動体事業者が個々の利用者の乗車位置や降車位置に関する情報を把握することを可能にする。つまり、情報処理装置10は、移動体事業者に対して個々の利用者の乗車位置や降車位置に関する情報を把握することができるというメリットを与えることができる。
【0013】
すなわち、情報処理装置10は、移動体事業者にとってメリットがあるため、オンデマンドバスの決済手段として、電子マネーカードによる電子マネー決済を導入することを促すことができる。また、情報処理装置10は、移動体事業者が電子マネーカードによる電子マネー決済を導入することにより、利用者が電子マネーカードによる電子マネー決済を利用可能にすることができる。したがって、情報処理装置10は、移動サービスにおけるユーザビリティを向上させることができる。
【0014】
〔2.情報処理システムの構成例〕
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、オンデマンドバスに搭載された移動体装置20と、情報管理装置30を備える。情報処理装置10と、移動体装置20と、情報管理装置30とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続されてよい。なお、情報処理システム1には、任意の数の情報処理装置10と任意の数の移動体装置20と任意の数の情報管理装置30とが含まれてもよい。
【0015】
情報処理装置10は、情報管理装置30によって提供されるオンデマンドバス(移動体の一種)の配車サービスを利用する利用者によって使用される情報処理装置である。情報処理装置10は、第1近距離無線通信に対応した電子マネーカードを保持可能なカード保持部12を備える。以降、本実施形態では、第1近距離無線通信がNFCである場合について説明する。カード保持部12は、情報処理装置10を利用する利用者がカード保持部12によって保持された電子マネーカードをNFCリーダライタにかざした場合に、情報処理装置10が備えるNFCモジュールがNFC搬送波を受信するよう構成されている。
【0016】
図3は、実施形態に係るカードフォルダの側面図である。
図3に示すカードフォルダは、カードフォルダ本体11と、カードフォルダ本体11の上部に設置されたカード保持部12と、カード保持部12に電子マネーカードを挿入するカード挿入口13を備える。また、カードフォルダ本体11は、情報処理装置10を備える。
【0017】
図4は、実施形態に係るカードフォルダの斜視図である。
図4では、カードフォルダ本体11の上部に設置されたケース状のカード保持部12に、カード挿入口13から電子マネーカードを挿入する方向が示されている。
【0018】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の機能の概要を示す図である。
図5は、移動体に搭載されたNFCリーダライタに、カードフォルダに保持された電子マネーカードがかざされる様子を側面から見た図である。
図5に示すように、電子マネーカードは、NFCリーダライタから発信されたNFCの搬送波を受信すると、NFCリーダライタに対して肯定応答(以下、Ackともいう)を返す。一方、カードフォルダ本体が備える情報処理装置10は、NFCリーダライタから発信されたNFCの搬送波を受信しても、NFCリーダライタに対してAckを返さない。
【0019】
これにより、情報処理装置10は、NFCリーダライタがアンチコリジョン(リーダライタが複数のICタグの情報を同時に読み取る機能)に未対応な場合であっても、Ackを返さないことにより、NFCリーダライタが電子マネーカードからのAckのみを受信することを可能にする。すなわち、情報処理装置10は、NFCリーダライタと複数のICタグとの間の通信の衝突(コリジョン)を防ぐことができる。したがって、情報処理装置10は、NFCリーダライタが電子マネーカードの情報を読み取ることを可能にするので、電子マネーカードによる電子マネー決済を妨げない。
【0020】
また、情報処理装置10は、第1通信部110がNFCの搬送波を受信した場合に、オンデマンドバスに搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して第2近距離無線通信の接続要求を送信する。以降、本実施形態では、第2近距離無線通信がBLEである場合について説明する。
【0021】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の機能の概要を示す図である。
図6は、
図5から電子マネーカードの図を省略して簡略化した図である。
図6では、カードフォルダ本体が備える情報処理装置10は、NFCリーダライタから発信されたNFCの搬送波を受信した場合、情報処理装置10を識別可能な情報である装置識別情報とともにBLEの接続要求をBLEビーコン装置に対して送信する。BLEビーコン装置は、装置識別情報およびBLEの接続要求を受信すると、情報処理装置10とBLEの通信を開始する。また、BLEビーコン装置が情報処理装置10とBLEの通信を開始すると、BLEビーコン装置を搭載する移動体装置20は、装置識別情報およびBLEビーコン装置を識別可能な情報であるビーコン装置識別情報を情報管理装置30に送信する。
【0022】
また、
図6では図示を省略するが、オンデマンドバスは、移動体装置20を搭載する。移動体装置20は、オンデマンドバスに搭載された情報処理装置である。移動体装置20は、NFCリーダライタおよびBLEビーコン装置を搭載してよい。また、移動体装置20は、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星から発信された電波を受信して、移動体の位置を測位する機能を備える。移動体装置20は、情報処理装置10とBLEの通信を開始した時点におけるGNSS衛星から発信された電波に基づいて、オンデマンドバスの現在位置を示す移動体位置情報を測位する。移動体装置20は、移動体位置情報を測位すると、移動体位置情報を情報管理装置30に対して送信する。
【0023】
情報管理装置30は、移動体事業者によって管理される情報処理装置である。なお、情報管理装置30は、オンデマンドバスの配車サービスを提供する移動体事業者のみならず、オンデマンドバスの実際の運行を行う事業者である運行事業者によっても管理される。情報管理装置30は、装置識別情報およびビーコン装置識別情報を移動体装置20から受信する。これにより、情報管理装置30は、装置識別情報と紐づけられた個々の利用者がどのオンデマンドバスに乗車しているかを検知することができる。また、情報管理装置30は、移動体位置情報を移動体装置20から受信する。これにより、情報管理装置30は、装置識別情報と紐づけられた個々の利用者がどのバス停でオンデマンドバスに乗車したかを検知することができる。なお、詳細は後述するが、情報管理装置30は、乗車の検知と同様にして、個々の利用者がどのバス停でオンデマンドバスから降車したかを検知することができる。また、情報管理装置30は、個々の利用者がどのオンデマンドバスに乗車中であるかについても検知することができる。
【0024】
〔3.情報処理装置の構成例〕
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。情報処理装置10は、第1通信部110と、第2通信部120と、第3通信部130と、第4通信部140と、記憶部150と、制御部160とを有してよい。なお、情報処理装置10は、情報処理装置10の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。また、情報処理装置10の各部は、バス100によって接続される。
【0025】
(第1通信部110)
第1通信部110は、NFCの規格に対応したICチップとアンテナを備えたNFCモジュールによって実現される。第1通信部110は、オンデマンドバスに搭載されたNFCリーダライタから発信されたNFCの搬送波であるNFCの搬送波を受信する。例えば、第1通信部110は、自装置を利用する利用者がカード保持部12によって保持された電子マネーカードをリーダライタにかざした場合に、NFCの搬送波を受信する。
【0026】
(第2通信部120)
第2通信部120は、BLEの規格に対応したICチップとアンテナを備えたBLEモジュールによって実現される。第2通信部120は、第1通信部110がNFCの搬送波を受信した場合に、オンデマンドバスに搭載されたBLEビーコン装置に対してBLEの接続要求を送信する。また、第2通信部120は、BLEビーコン装置からBLEの搬送波を受信する。
【0027】
(第3通信部130)
第3通信部130は、GNSSの規格に対応したICチップとアンテナを備えたGNSSモジュールによって実現される。第3通信部130は、GNSS衛星から発信された電波を受信する。
【0028】
(第4通信部140)
第4通信部140は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、第4通信部140は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、移動体装置20や情報管理装置30との間で情報の送受信を行う。
【0029】
(記憶部150)
記憶部150は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0030】
(制御部160)
制御部160は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部160は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0031】
制御部160は、通信制御部161と、測位部162と、送信部163と、受信部164とを機能部として有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部160の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、各機能部は、制御部160の機能を示したものであり、必ずしも物理的に区別されるものでなくともよい。
【0032】
(通信制御部161)
通信制御部161は、第1通信部110がNFCの搬送波を受信した場合に、第2通信部120がビーコン装置に対してBLEの接続要求を送信するよう制御する。また、通信制御部161は、第1通信部110がNFCの搬送波を受信した場合に、第1通信部110がリーダライタに対して肯定応答を送信しないよう制御する。
【0033】
(測位部162)
測位部162は、第3通信部130が受信したGNSSの電波に基づいて、自装置の現在位置を示す装置位置情報を測位する。例えば、測位部162は、装置位置情報を所定時間ごと(例えば、1分おき)または常時測位してよい。
【0034】
(送信部163)
送信部163は、測位部162が測位した装置位置情報を情報管理装置30に送信する。例えば、送信部163は、測位部162が測位した装置位置情報を所定時間ごと(例えば、1分おき)または常時送信してよい。
【0035】
(受信部164)
受信部164は、第1通信部110がNFCの搬送波を受信した場合に、NFCの搬送波の発信元であるNFCリーダライタを識別可能なリーダライタ識別情報を受信する。また、受信部164は、第2通信部120がBLEの搬送波を受信した場合に、BLEの搬送波の発信元であるBLEビーコン装置のビーコン装置識別情報を受信する。
【0036】
〔4.移動体装置の構成例〕
図7は、実施形態に係る移動体装置の構成例を示す図である。移動体装置20は、第1通信部210と、第2通信部220と、第3通信部230と、第4通信部240と、記憶部250と、制御部260とを有してよい。なお、移動体装置20は、移動体装置20の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。また、移動体装置20の各部は、バス200によって接続される。
【0037】
(第1通信部210)
第1通信部210は、例えば、NFCモジュールによって実現される。第1通信部210は、オンデマンドバスに搭載されたNFCリーダライタに備えられる。第1通信部210は、NFCの搬送波を発信する。また、第1通信部210は、NFCに対応した電子マネーカードから肯定応答を含むNFCの搬送波を受信すると、電子マネーカードとNFCによって通信接続する。第1通信部210は、電子マネーカードとNFCによって通信接続すると、電子マネーカードを識別可能なカード識別情報を含む搬送波を電子マネーカードから受信する。
【0038】
(第2通信部220)
第2通信部220は、例えば、BLEモジュールによって実現される。第2通信部220は、オンデマンドバスに搭載されたBLEビーコン装置に備えられる。第2通信部220は、BLEの搬送波を発信する。また、第2通信部220は、情報処理装置10からBLEの接続要求を受信すると、情報処理装置10とBLEによって通信接続する。第2通信部220は、情報処理装置10とBLEによって通信接続すると、情報処理装置10から装置識別情報を含む搬送波を受信する。
【0039】
(第3通信部230)
第3通信部230は、例えば、GNSSモジュールによって実現される。第3通信部230は、GNSS衛星から発信された電波を受信する。
【0040】
(第4通信部240)
第4通信部240は、例えば、NIC等によって実現される。そして、第4通信部240は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、情報処理装置10や情報管理装置30との間で情報の送受信を行う。
【0041】
(記憶部250)
記憶部250は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部250は、ビーコン情報記憶部251を備える。
【0042】
(ビーコン情報記憶部251)
ビーコン情報記憶部251は、BLEビーコン装置に関する情報を記憶する。例えば、ビーコン情報記憶部251は、BLEビーコン装置と通信接続している情報処理装置10の装置識別情報を記憶する。
【0043】
(制御部260)
制御部260は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、移動体装置20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行することにより実現される。また、制御部260は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0044】
制御部260は、測位部261と、送信部262と、受信部263と、登録処理部264とを機能部として有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部260の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、各機能部は、制御部260の機能を示したものであり、必ずしも物理的に区別されるものでなくともよい。
【0045】
(測位部261)
測位部261は、第3通信部230が受信したGNSSの電波に基づいて、オンデマンドバスの現在位置を示す移動体位置情報を測位する。例えば、測位部162は、移動体位置情報を所定時間ごと(例えば、1分おき)または常時測位してよい。
【0046】
(送信部262)
送信部262は、測位部261が測位した移動体位置情報を情報管理装置30に送信する。例えば、送信部163は、測位部162が測位した移動体位置情報を所定時間ごと(例えば、1分おき)または常時送信してよい。
【0047】
(受信部263)
受信部263は、第1通信部210がNFCの搬送波を受信した場合に、NFCの搬送波の発信元である電子マネーカードのカード識別情報を受信する。また、受信部263は、第2通信部220がBLEの搬送波を受信した場合に、BLEの搬送波の発信元である情報処理装置10の装置識別情報を受信する。
【0048】
(登録処理部264)
登録処理部264は、装置識別情報およびBLEの接続要求を情報処理装置10から受信した場合に、装置識別情報をビーコン情報記憶部251に登録する。また、送信部262は、登録処理部264が装置識別情報をビーコン情報記憶部251に登録した場合に、装置識別情報およびビーコン装置識別情報を情報管理装置30に対して送信する。また、登録処理部264は、情報処理装置10とBLEビーコン装置とのBLEの通信が切断された場合、ビーコン情報記憶部251から装置識別情報の登録を解除する。
【0049】
図8は、実施形態に係るオンデマンドバスの車内を示す図である。
図8では、オンデマンドバスの乗車口と運転手の運転席の間にBLEビーコン装置およびNFCリーダライタが設置されている様子を示す。利用者は、乗車口からオンデマンドバスに乗車する際に、電子マネーカードを入れたカードフォルダをNFCリーダライタにかざして乗車する。
図8に示す例では、BLEビーコン装置の設置位置とNFCリーダライタの設置位置との距離は数十センチ程度である。なお、BLEビーコン装置の設置位置とNFCリーダライタの設置位置との距離は離れていてもよい。例えば、NFCリーダライタの設置位置がオンデマンドバスの乗車口の近くであり、BLEビーコン装置の設置位置が降車口の近くであってもよい。
【0050】
〔5.情報管理装置の構成例〕
図9は、実施形態に係る情報管理装置の構成例を示す図である。情報管理装置30は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを有してよい。なお、情報管理装置30は、情報管理装置30の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0051】
(通信部310)
通信部310は、例えば、NFCモジュール等によって実現される。そして、通信部310は、例えば、情報処理装置10や移動体装置20との間で情報の送受信を行う。
【0052】
(記憶部320)
記憶部320は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部320は、利用者情報記憶部321と、移動体情報記憶部322と、ジオフェンス情報記憶部323と、利用者在圏情報記憶部324と、乗車ステータス情報記憶部325と、乗車賃情報記憶部326と、乗車情報記憶部327と、を備える。
【0053】
(利用者情報記憶部321)
利用者情報記憶部321は、利用者に関する各種の情報を記憶する。例えば、利用者情報記憶部321は、情報処理装置10の利用者を識別可能な利用者識別情報と、情報処理装置10を識別可能な装置識別情報とを対応付けて記憶する。
【0054】
(移動体情報記憶部322)
移動体情報記憶部322は、オンデマンドバスに関する各種の情報を記憶する。例えば、移動体情報記憶部322は、オンデマンドバスを識別可能な移動体識別情報と、オンデマンドバスに搭載されたBLEビーコン装置を識別可能なビーコン装置識別情報と、オンデマンドバスに搭載されたNFCリーダライタを識別可能なリーダライタ識別情報と、オンデマンドバスに搭載された移動体装置20を識別可能な移動体装置識別情報とを対応付けて記憶する。
【0055】
(ジオフェンス情報記憶部323)
ジオフェンス情報記憶部323は、ジオフェンスに関する各種の情報を記憶する。
図13は、実施形態に係るジオフェンス情報の一例を示す図である。
図13に示すように、ジオフェンス情報記憶部323は、オンデマンドバスのバス停の位置から所定範囲内に設定された複数のジオフェンスに関する情報を記憶する。例えば、ジオフェンス情報記憶部323は、オンデマンドバスの路線ごとのバス停のジオフェンス情報を記憶する。このように、情報管理装置30は、オンデマンドバスの路線情報を持つことで、路線情報に基づいて、利用者が降車するバス停の候補を絞ることができる。
【0056】
(利用者在圏情報記憶部324)
利用者在圏情報記憶部324は、個々の利用者がどのバス停の近くに所在するか否かを示す情報を記憶する。なお、利用者在圏情報記憶部324の具体例については、後述する
図10~
図12で詳しく説明する。
【0057】
(乗車ステータス情報記憶部325)
乗車ステータス情報記憶部325は、個々の利用者によるオンデマンドバスの乗車ステータスに関する情報を記憶する。なお、乗車ステータス情報記憶部325の具体例については、後述する
図10~
図12で詳しく説明する。
【0058】
(乗車賃情報記憶部326)
乗車賃情報記憶部326は、乗車賃に関する各種の情報を記憶する。
図14は、実施形態に係る乗車賃情報の一例を示す図である。
図14に示すように、乗車賃情報記憶部326は、オンデマンドバスのバス停間の移動料金である運賃テーブルを記憶する。
【0059】
(乗車情報記憶部327)
乗車情報記憶部327は、利用者の乗車履歴に関する情報を記憶する。例えば、乗車情報記憶部327は、
図15の下段に示すテーブルのような乗車記録を記憶する。
図15は、実施形態に係るデータ連携について説明するための図である。
図15では、乗客Aおよび乗客Bが停留所Aでオンデマンドバスに乗車した場合を示す。
図15の下段に示す乗車記録のテーブルにおける「ID」は、利用者が所持する情報処理装置10の装置識別情報を示す。また、「乗車停留所」は、利用者が乗車したバス停を示す。また、「乗車時刻」は、利用者がオンデマンドバスに乗車した時刻を示す。
【0060】
また、
図15の上段に示すテーブルは、決済事業者から取得した電子マネーカードによる電子マネー決済の決済履歴に関する決済情報である。
図15の上段に示すテーブルにおける「Idm」は、電子マネーカードの利用者識別情報を個々の利用者が特定できないように修正した情報を示す。また、「料金」は、オンデマンドバスに乗車した利用者が支払った料金を示す。また、「乗車時刻」は、利用者がオンデマンドバスに乗車した時刻を示す。
【0061】
図15の上段のテーブルと下段のテーブルそれぞれの2つのデータの乗車時刻に着目すると、2つのデータの乗車時刻がいずれも「13:00」で同じなので、上段のテーブルの「Idm」で識別される乗客が下段のテーブルの「ID」で識別される乗客Aと乗客Bのどちらであるか不明である。
【0062】
図16は、実施形態に係るデータ連携について説明するための図である。
図16では、
図15の乗客Aが停留所Bでオンデマンドバスから降車し、乗客Bが停留所Cでオンデマンドバスから降車した場合を示す。
図16の上段のテーブルと下段のテーブルそれぞれの2つのデータの降車時刻に着目すると、2つのデータの降車時刻が「13:05」と「13:08」で異なるので、上段のテーブルの降車時刻「13:05」のデータ(Idm:xxxxxxxx)と下段のテーブルの降車時刻「13:05」のデータ(乗客A)が同一人物のものと同定できる。また、上段のテーブルの降車時刻「13:08」のデータ(Idm:yyyyyyyy)と下段のテーブルの降車時刻「13:08」のデータ(乗客B)が同一人物のものと同定できる。
【0063】
このように、情報管理装置30は、決済事業者から取得した決済情報と移動体事業者が保持する乗車情報とを連携することにより、例えば、仮に利用者の降車時刻が不明な場合であっても、料金と運賃テーブルを紐づけることで、利用者が降車したバス停を判定することが可能となる。
【0064】
(制御部330)
制御部330は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報管理装置30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部330は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0065】
制御部330は、受信部331と、判定部332と、登録処理部333とを機能部として有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部330の内部構成は、
図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、各機能部は、制御部330の機能を示したものであり、必ずしも物理的に区別されるものでなくともよい。
【0066】
(受信部331)
受信部331は、情報処理装置10から装置位置情報を受信する。また、受信部331は、移動体装置20から移動体位置情報を受信する。また、受信部331は、装置識別情報およびビーコン識別情報を移動体装置20から受信する。
【0067】
(判定部332)
判定部332は、受信部331が受信した装置位置情報および移動体位置情報に基づいて、情報処理装置10およびオンデマンドバスが複数のジオフェンスのうち少なくともいずれか1つのジオフェンスの内部に位置するか否かを判定する。
【0068】
また、判定部332は、装置識別情報がビーコン情報記憶部251に登録されている場合に、利用者がオンデマンドバスに乗車中であると判定する。
【0069】
また、判定部332は、ビーコン情報記憶部251から装置識別情報の登録が解除された場合に、利用者がオンデマンドバスから降車したと判定する。また、判定部332は、ジオフェンス情報記憶部323から装置識別情報の登録が解除された場合に、利用者がオンデマンドバスから降車したと判定してよい。あるいは、判定部332は、ビーコン情報記憶部251から装置識別情報の登録が解除された場合であって、かつ、ジオフェンス情報記憶部323から装置識別情報の登録が解除された場合に、利用者がオンデマンドバスから降車したと判定してもよい。
【0070】
(登録処理部333)
登録処理部333は、判定部332によって情報処理装置10およびオンデマンドバスが所定のジオフェンスの内部に位置すると判定された場合に、装置識別情報を所定のジオフェンスの位置に関するジオフェンス位置情報と対応付けて利用者在圏情報記憶部324に登録する。また、登録処理部333は、判定部332によって情報処理装置10またはオンデマンドバスの少なくともいずれか一方が所定のジオフェンスの内部から外部に出たと判定された場合に、利用者在圏情報記憶部324から装置識別情報の登録を解除する。
【0071】
また、登録処理部333は、受信部331が移動体装置20から装置識別情報およびビーコン装置識別情報を受信した場合に、情報処理装置10を利用する利用者がオンデマンドバスに乗車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0072】
また、登録処理部333は、判定部332によって利用者がオンデマンドバスに乗車中であると判定された場合に、利用者がオンデマンドバスに乗車中であることを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0073】
また、登録処理部333は、判定部332によって利用者がオンデマンドバスから降車したと判定された場合に、利用者がオンデマンドバスから降車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0074】
〔6.情報処理システムの情報処理〕
図10~
図12は、実施形態に係る情報処理システムの情報処理の概要を示す図である。
図10の上段では、情報処理装置10の利用者U1がバス停Aのジオフェンス内に接近する。やがて、利用者U1はバス停Aのジオフェンス内に入る。情報管理装置30は、バス停Aのジオフェンス内に利用者U1が侵入しても記憶部に登録はしない。
【0075】
図10の下段では、移動体装置20を搭載したオンデマンドバスがバス停Aのジオフェンス内に入る。情報管理装置30の登録処理部333は、判定部332によって利用者U1とオンデマンドバスの両方がバス停Aのジオフェンス内に入ったと判定されたので、利用者U1が利用する情報処理装置10の装置識別情報(または利用者識別情報)をバス停Aのジオフェンス位置情報と対応付けて利用者在圏情報記憶部324に登録する。
【0076】
図11の上段では、利用者U1がバス停Aでオンデマンドバスに乗車する。利用者U1は、オンデマンドバスに乗車すると、電子マネーカードを入れたカードフォルダをバス内のNFCリーダライタにかざして乗車する。このとき、情報処理装置10とバス内のBLEビーコン装置は、BLEの通信接続を開始する。続いて、移動体装置20の登録処理部264は、装置識別情報をビーコン情報記憶部251に登録する。続いて、移動体装置20の登録処理部264は、装置識別情報およびビーコン装置識別情報を情報管理装置30に送信する。また、情報管理装置30の登録処理部333は、受信部331が装置識別情報およびビーコン装置識別情報を移動体装置20から受信すると、利用者U1がオンデマンドバスに乗車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0077】
図11の下段では、
図11の上段でオンデマンドバスに乗車した利用者U1が引き続きオンデマンドバスに乗車中である。情報管理装置30の判定部332は、装置識別情報がビーコン情報記憶部251に登録されている間は、利用者がオンデマンドバスに乗車中であると判定する。また、登録処理部333は、判定部332によって利用者がオンデマンドバスに乗車中であると判定された場合に、利用者がオンデマンドバスに乗車中であることを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0078】
図12の上段では、オンデマンドバスが利用者U1の降車予定のバス停Bに接近する。情報管理装置30の登録処理部333は、判定部332によって利用者U1とオンデマンドバスの両方がバス停Bのジオフェンス内に入ったと判定されたので、装置識別情報をバス停Bのジオフェンス位置情報と対応付けて利用者在圏情報記憶部324に登録する。
【0079】
図12の下段では、利用者U1がバス停Bでオンデマンドバスから降車する。利用者U1がオンデマンドバスから降車すると、情報処理装置10とバス内のBLEビーコン装置のBLEの通信が切断する。移動体装置20の登録処理部264は、情報処理装置10とBLEビーコン装置とのBLEの通信が切断されると、ビーコン情報記憶部251から装置識別情報の登録を解除する。また、情報管理装置30の判定部332は、ビーコン情報記憶部251から装置識別情報の登録が解除されたので、利用者U1がオンデマンドバスから降車したと判定する。なお、判定部332は、情報処理装置10またはオンデマンドバスの少なくともいずれか一方が所定のジオフェンスの内部から外部に出たと判定した場合に、利用者U1がオンデマンドバスから降車したと判定してもよい。情報管理装置30の登録処理部333は、利用者U1がオンデマンドバスから降車したと判定すると、利用者U1がオンデマンドバスから降車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0080】
〔7.変形例〕
〔7-1.電子マネーカードの保持機能〕
上述した実施形態では、情報処理装置10がカードフォルダ型であり、カード保持部12がカードフォルダのフォルダ部分である場合について説明したが、これに限られない。具体的には、情報処理装置10は、カード型であってもよい。例えば、情報処理装置10がカード型である場合、カード保持部12は、電子マネーカードとカード型の情報処理装置10とを物理的または電磁的に接着可能な機能を有するいかなる形状又は素材によって構成されてもよい。例えば、カード保持部12は、樹脂やシール等であってよい。
【0081】
また、情報処理装置10がカード型である場合、情報処理装置10は必ずしもカード保持部12を備えなくてよい。例えば、情報処理装置10がカード型である場合、電子マネーカードと同じ財布などの入れ物に情報処理装置10を収納すれば、カード保持部12は不要である。
【0082】
また、情報処理装置10は、キーホルダ形式であってもよい。例えば、情報処理装置10がキーホルダ型である場合、カード保持部12は、電子マネーカードが収納された財布などの入れ物または電子マネーカードとキーホルダ型の情報処理装置10とを物理的に接続する機能を有するいかなる形状又は素材によって構成されてもよい。例えば、カード保持部12は、紐、綱、糸、またはリボン等であってよい。
【0083】
〔7-2.第1近距離無線通信と第2近距離無線通信〕
上述した実施形態では、第1近距離無線通信が、NFCであり、第2近距離無線通信がBLEである場合について説明したが、これに限られない。例えば、第1近距離無線通信として、NFCの代わりに、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、EnOcean、Wi-Fi、または特定小電力(Wi-SUN)などの近距離無線通信の規格を用いてよい。また、第2近距離無線通信として、BLEの代わりに、Bluetooth Classic(登録商標)、NFC、赤外線通信、EnOcean、Wi-Fi、または特定小電力(Wi-SUN)などの近距離無線通信の規格を用いてよい。
【0084】
〔7-3.移動体〕
上述した実施形態では、移動体の一例として、移動体がオンデマンドバスである場合について説明したが、これに限られない。具体的には、移動体は、オンデマンドバス以外にも、乗り合いタクシーなどのオンデマンド型の公共交通機関であってよい。また、移動体は、車両に限られない。例えば、本実施形態に係る移動体は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体であってよい。
【0085】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、第1通信部110と、第2通信部120を備える。第1通信部110は、移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信する。第2通信部120は、第1通信部110が第1搬送波を受信した場合に、移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して第2近距離無線通信の接続要求を送信する。
【0086】
このように、情報処理装置10は、例えば、利用者が移動体に乗車する際に、電子マネー決済を行うために、電子マネーカードを入れたカードフォルダをリーダライタにかざした場合に、移動体に搭載されたビーコン装置に対して、情報処理装置10を識別可能な装置識別情報を送信することができる。これにより、情報処理装置10は、移動体事業者が、ビーコン装置から利用者を識別可能な情報である装置識別情報を取得することを可能にする。また、情報処理装置10は、移動体事業者が個々の利用者を識別可能な装置識別情報を取得することを可能にするので、移動体事業者が個々の利用者の乗車位置や降車位置に関する情報を把握することを可能にする。つまり、情報処理装置10は、移動体事業者に対して個々の利用者の乗車位置や降車位置に関する情報を把握することができるというメリットを与えることができる。
【0087】
すなわち、情報処理装置10は、移動体事業者にとってメリットがあるため、移動体の決済手段として、電子マネーカードによる電子マネー決済を導入することを促すことができる。また、情報処理装置10は、移動体事業者が電子マネーカードによる電子マネー決済を導入することにより、利用者が電子マネーカードによる電子マネー決済を利用可能にすることができる。したがって、情報処理装置10は、移動サービスにおけるユーザビリティを向上させることができる。
【0088】
また、情報処理装置10は、第1通信部110が第1搬送波を受信した場合に、第2通信部120がビーコン装置に対して第2近距離無線通信の接続要求を送信するよう制御する通信制御部161をさらに備える。通信制御部161は、第1通信部110が第1搬送波を受信した場合に、第1通信部110がリーダライタに対して肯定応答を送信しないよう制御する。
【0089】
これにより、情報処理装置10は、リーダライタがアンチコリジョンに未対応な場合であっても、リーダライタは電子マネーカードの情報を読み取ることができるので、電子マネーカードによる電子マネー決済を妨げない。
【0090】
また、情報処理装置10は、第1近距離無線通信に対応した電子マネーカードを保持可能なカード保持部12をさらに備える。カード保持部12は、自装置を利用する利用者がカード保持部12によって保持された電子マネーカードをリーダライタにかざした場合に、第1通信部110が第1搬送波を受信するよう構成されている。
【0091】
これにより、情報処理装置10は、例えば、利用者が移動体に乗車する際に、電子マネー決済を行うために、電子マネーカードを入れたカードフォルダをリーダライタにかざすついでに、移動体に搭載されたビーコン装置に対して、情報処理装置10を識別可能な装置識別情報を送信することができる。したがって、情報処理装置10は、移動体事業者が、個々の利用者がどの移動体に乗車したかを把握することを可能とすることができる。
【0092】
また、第1近距離無線通信は、NFC(Near field communication)であり、第2近距離無線通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)である。
【0093】
これにより、情報処理装置10は、一般的に利用されているNFC対応の電子マネーカードを用いた電子マネー決済のついでに、移動体に搭載されたビーコン装置に対して、情報処理装置10を識別可能な装置識別情報を送信することができる。したがって、情報処理装置10は、移動体事業者が、個々の利用者がどの移動体に乗車したかを把握することを可能とすることができる。
【0094】
また、情報処理装置10は、第3通信部130と、測位部162と、送信部163をさらに備える。第3通信部130は、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星から発信された電波を受信する。測位部162は、第3通信部130が受信した電波に基づいて、自装置の現在位置を示す装置位置情報を測位する。送信部163は、測位部162が測位した装置位置情報を情報管理装置30に送信する。
【0095】
これにより、情報処理装置10は、移動体事業者が、個々の利用者の位置を検知することを可能とすることができる。
【0096】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、移動体に搭載された移動体装置20と、情報管理装置30を備える。情報処理装置10は、GNSS衛星から発信された電波に基づいて測位した自装置の現在位置を示す装置位置情報を情報管理装置30に送信する。移動体装置20は、GNSS衛星から発信された電波に基づいて測位した移動体の現在位置を示す移動体位置情報を情報管理装置30に送信する。情報管理装置30は、装置位置情報および移動体位置情報に基づいて、情報処理装置10および移動体が複数のジオフェンスのうち少なくともいずれか1つのジオフェンスの内部に位置するか否かを判定する。また、情報管理装置30は、情報処理装置10および移動体が所定のジオフェンスの内部に位置すると判定された場合に、情報処理装置10を識別可能な装置識別情報を所定のジオフェンスの位置に関するジオフェンス位置情報と対応付けて利用者在圏情報記憶部324に登録する。
【0097】
これにより、情報処理システム1は、例えば、バス停付近のジオフェンスの内部に個々の利用者と特定の移動体の両方が位置する場合に、個々の利用者がバス停で特定の移動体に乗車するかもしれないことを検知することができる。
【0098】
また、情報処理装置10は、移動体に搭載されたリーダライタであって、第1近距離無線通信に対応したリーダライタから発信された第1近距離無線通信の搬送波である第1搬送波を受信した場合に、移動体に搭載されたビーコン装置であって、第2近距離無線通信に対応したビーコン装置に対して第2近距離無線通信の接続要求を送信する。移動体装置20は、第2近距離無線通信の接続要求を情報処理装置10から受信した場合に、装置識別情報をビーコン情報記憶部251に登録する。また、移動体装置20は、装置識別情報をビーコン情報記憶部251に登録した場合に、装置識別情報およびビーコン装置を識別可能なビーコン装置識別情報を情報管理装置30に対して送信する。情報管理装置30は、装置識別情報およびビーコン装置識別情報を受信した場合に、情報処理装置10を利用する利用者が移動体に乗車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0099】
これにより、情報処理システム1は、個々の利用者が特定の移動体に乗車したことを検知することができる。
【0100】
また、情報管理装置30は、装置識別情報がビーコン情報記憶部251に登録されている場合に、利用者が移動体に乗車中であると判定する。また、情報管理装置30は、利用者が移動体に乗車中であると判定した場合に、利用者が移動体に乗車中であることを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0101】
これにより、情報処理システム1は、個々の利用者が特定の移動体に乗車中であることを検知することができる。
【0102】
また、情報管理装置30は、ビーコン情報記憶部251から装置識別情報の登録が解除された場合に、利用者が移動体から降車したと判定する。また、情報管理装置30は、利用者が移動体から降車したと判定した場合に、利用者が移動体から降車したことを示す情報を乗車ステータス情報記憶部325に登録する。
【0103】
これにより、情報処理システム1は、個々の利用者が特定の移動体から降車したことを検知することができる。
【0104】
また、情報管理装置30は、利用者在圏情報記憶部324から装置識別情報の登録が解除された場合に、利用者が移動体から降車したと判定する。
【0105】
これにより、情報処理システム1は、個々の利用者が特定の移動体から降車したことを検知することができる。
【0106】
〔9.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10、移動体装置20、または情報管理装置30は、例えば
図17に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図17は、情報処理装置10、移動体装置20、または情報管理装置30の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0107】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0108】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0109】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。なお、CPU1100の代わりに、MPU(Micro Processing Unit)、また多大な計算パワーを必要とすることからGPU(Graphics Processing Unit)を用いてもよい。
【0110】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10、移動体装置20、または情報管理装置30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部160、制御部260、または制御部330の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0112】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0113】
〔10.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0114】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0115】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0116】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、通信制御部は、通信制御手段や通信制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0117】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
100 バス
110 第1通信部
120 第2通信部
130 第3通信部
140 第4通信部
150 記憶部
160 制御部
161 通信制御部
162 測位部
163 送信部
164 受信部
20 移動体装置
30 情報管理装置