(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190622
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】医用画像処理装置、医用画像処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20221219BHJP
G16H 30/40 20180101ALI20221219BHJP
【FI】
A61B5/00 D
G16H30/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099032
(22)【出願日】2021-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100202429
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 信人
(72)【発明者】
【氏名】岩井 春樹
(72)【発明者】
【氏名】池崎 理恵
(72)【発明者】
【氏名】倉富 奈央子
(72)【発明者】
【氏名】黒木 貴紘
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XB09
4C117XE44
4C117XE45
4C117XE46
4C117XF01
4C117XF03
4C117XF15
4C117XG01
4C117XG02
4C117XH16
4C117XJ48
4C117XK20
4C117XK33
4C117XM01
4C117XM04
4C117XM05
4C117XR07
4C117XR08
4C117XR09
5L099AA26
(57)【要約】
【課題】事後処理機能を用いた医用画像の解析結果を活用して、診断精度を向上させることである。
【解決手段】本実施形態に係る医用画像処理装置は、医用画像を含む第1医用画像情報に対して実行された外部処理結果である第2医用画像情報を取得する取得部と、前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を受け付ける受付部と、前記第2医用画像情報に対して選択されたアクションに関するアクション情報を当該第2医用画像情報と関連付けて登録する登録部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像を含む第1医用画像情報に対して実行された外部処理結果である第2医用画像情報を取得する取得部と、
前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を受け付ける受付部と、
前記第2医用画像情報に対して選択されたアクションに関するアクション情報を当該第2医用画像情報と関連付けて登録する登録部と、
を備える医用画像処理装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記第2医用画像情報に対するアクションの選択画面を出力し、ユーザの操作に基づいて、前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を受け付ける、
請求項1に記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記選択画面は、前記第2医用画像情報に対するアクションを一括して選択可能な画面である、
請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記選択画面は、前記第2医用画像情報に対するアクションを、当該第2医用画像情報毎に選択可能な画面である、
請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記選択画面は、前記第2医用画像情報に対するアクションを一括して選択可能な第1画面、または、前記第2医用画像情報に対するアクションを、当該第2医用画像情報毎に選択可能な第2画面であり、
前記受付部は、ユーザの操作に基づいて、前記第1画面と前記第2画面を切り替える、
請求項2に記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
前記第2医用画像情報の一覧を生成して出力する一覧出力部を、更に備える請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項7】
取得した前記第2医用画像情報と、前記第2医用画像情報に関連付けた前記アクション情報とを、他の装置に送信する送信部を、更に備える請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項8】
前記取得部で取得した前記第2医用画像情報のうち、前記登録部でアクション情報を登録していない第2医用画像情報を優先して出力する優先出力部を、更に備える請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項9】
前記取得部で取得した前記第2医用画像情報のうち、前記登録部でアクション情報を登録していない第2医用画像情報があることを報知する報知部を、更に備える請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項10】
前記取得部で取得した前記第2医用画像情報のうち、前記登録部でアクション情報を登録していない第2医用画像情報を検索する検索部を、更に備える請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項11】
前記受付部は、前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を、ユーザの操作として入力部を介して受け付ける、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項12】
ユーザが前記第2医用画像情報に対するアクションを行ったことを、医用画像処理装置に対して行った操作に基づいて認識する認識部を、更に備え、
前記受付部は、前記認識部が認識した結果を、前記第2医用画像情報に対するアクションの選択として受け付ける、請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項13】
前記第2医用画像情報は、被検体を撮像して前記医用画像を取得する撮像装置が撮像した前記医用画像を含む第1医用画像情報に対して外部処理を実行することにより生成される、
請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の医用画像処理装置。
【請求項14】
医用画像を含む第1医用画像情報に対して外部処理を実行して第2医用画像情報を生成する診断支援装置と、
前記診断支援装置から、1又は複数の前記第2医用画像情報を取得する取得部と、
前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を受け付ける受付部と、
前記第2医用画像情報に対して選択されたアクションに関するアクション情報を当該第2医用画像情報と関連付けて登録する登録部とを、備える医用画像処理装置と、
を備える医用画像処理システム。
【請求項15】
医用画像を含む第1医用画像情報を解析して生成された1又は複数の第2医用画像情報を取得するステップと、
前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を受け付けるステップと、
前記第2医用画像情報に対して選択されたアクションに関するアクション情報を当該第2医用画像情報と関連付けて登録するステップと、
を医用画像処理装置に実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、X線画像のデジタル化により、X線画像撮像装置により撮像したX線画像を解析し、X線画像中の特徴的な部位を自動的に検出する等の解析結果を出力する事後処理機能が発展してきている。この事後処理機能を実現する代表的な装置としては、例えば、コンピュータ診断支援(CAD:ComputerAided Diagnosis)装置がある。
【0003】
しかし、コンピュータ診断支援装置の解析結果は、X線画像撮像装置では確認することができず、X線画像撮像装置のユーザに不便を強いている。また、コンピュータ診断支援装置の解析結果によっては、緊急的な措置を必要とする場合があるため、ユーザは、出力されたコンピュータ診断支援装置の解析結果に応じて、その解析結果の確認や関係者への連絡等のアクションを行う必要がある。しかし、X線画像撮像装置においては、コンピュータ診断支援装置の解析結果に基づいてユーザがとったアクションを記録することができず、アクションの記録や管理が十分に行われているとは言い難い。
【0004】
このような問題は、一般的なX線診断装置やX線CT(Computed Tomography)装置などのX線画像撮像装置のみならず、超音波診断装置やMRI(MagneticResonance Imaging)装置等の医用画像を撮像する医用画像撮像装置においても、同様に生じており、これらの情報が一元管理できればユーザの利便性が向上しつつ、診断精度が向上する。更には、医用画像を撮像した医用画像撮像装置だけでなく、他の医用画像処理装置においても、これらの情報が一元管理できれば、ユーザにとってより便利であり、より診断しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2020-516324号公報
【特許文献2】特開2019-017626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、事後処理機能を用いた医用画像の解析結果を活用して、診断精度を向上させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記の課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態に係る医用画像処理装置は、医用画像を含む第1医用画像情報に対して実行された外部処理結果である第2医用画像情報を取得する取得部と、前記第2医用画像情報に対するアクションの選択を受け付ける受付部と、前記第2医用画像情報に対して選択されたアクションに関するアクション情報を当該第2医用画像情報と関連付けて登録する登録部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る医用画像処理システムの構成例を示すブロック図。
【
図2】第1実施形態に係る医用画像診断装置の構成例を示すブロック図。
【
図3】第1実施形態に係る医用画像処理装置で実行されるアクション情報登録送信処理の内容を説明するフローチャート図。
【
図4】第1実施形態に係る医用画像データの送信先と解析結果データの受信結果を示す解析結果データ受信管理リストの一例を示す図。
【
図5A】第1実施形態に係るディスプレイに表示される医用画像データと解析結果データの一覧の一例を示す図。
【
図5B】第1実施形態に係るディスプレイに表示されるアクションの選択画面の一例を示す図。
【
図6】第1実施形態に係る解析結果データとアクション情報の関連付けリストの一例を示す図。
【
図7】第1実施形態に係る解析結果データの一覧と解析結果データの一覧に関連付けられたアクション情報の一例を示す図。
【
図8】第1実施形態に係る医用画像処理装置で実行される報知処理の内容を説明するフローチャート図。
【
図9】第1実施形態に係る医用画像処理システムにおいて、アクションが登録されていない場合に報知を行う解析結果データの条件を定義する条件リストの一例を示す図。
【
図10】第1実施形態に係る医用画像処理装置40のディスプレイに表示される報知画面の一例を示す図。
【
図11】第1実施形態に係る医用画像処理装置で実行される検査リスト出力処理の内容を説明するフローチャート図。
【
図12】
図11の検査リスト出力処理において生成される検査リストの一例を示す図。
【
図13】第1実施形態に係る医用画像処理装置で実行される検索処理の内容を説明するフローチャート図。
【
図14】
図13の検索処理において生成される検索リストの一例を示す図。
【
図15】第2実施形態に係る医用画像処理システムの構成例を示すブロック図。
【
図16】第2実施形態に係る医用画像処理装置の構成例を示すブロック図。
【
図17】第2実施形態に係る医用画像診断装置の構成例を示すブロック図。
【
図18】解析結果データに含まれる画像情報の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、医用画像処理装置、医用画像処理システム、及びプログラムの実施形態について説明する。なお、以下の説明において、実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行うこととする。
【0010】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る医用画像処理システム1の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る医用画像処理システム1は、医用画像診断装置200と、メーカAの診断支援装置400Aと、メーカBの診断支援装置400Bと、メーカCの診断支援装置400Cと、医用画像保管装置600とを備えて構成されている。医用画像診断装置200と、メーカAの診断支援装置400Aと、メーカBの診断支援装置400Bと、メーカCの診断支援装置400Cと、医用画像保管装置600は、ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続されている。なお、以下において、メーカAの診断支援装置400A、メーカBの診断支援装置400B及びメーカCの診断支援装置400Cを区別せずに表現する場合は、単に「診断支援装置400」と表記する。
【0011】
医用画像診断装置200は、被検体を撮像して医用画像データMIDを取得する。そして、医用画像診断装置200は、取得した医用画像データMIDを診断支援装置400や医用画像保管装置600に送信する。例えば、医用画像診断装置200は、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置等のX線画像撮像装置、超音波診断装置やMRI(MagneticResonance Imaging)装置等である。医用画像診断装置200が撮像した医用画像データMIDは、本実施形態における第1医用画像情報に相当している。
【0012】
診断支援装置400は、医用画像データMIDに対して外部処理を実行し、外部処理結果を作成する。具体的には、例えば、診断支援装置400は、医用画像データMIDについて画像解析等を行い、疾患や感染症の存在を検出した結果や疾患や感染症の良悪性を鑑別した結果等についての解析結果データを生成する。そして、診断支援装置400は、生成した解析結果データを医用画像診断装置200や医用画像保管装置600に送信する。診断支援装置400が作成した外部処理結果は、本実施形態における第2医用画像情報に相当している。以下、外部処理結果の一例である解析結果データを用いて、本実施形態について説明する。
【0013】
なお、本実施形態における
図1の例では、メーカAの診断支援装置400A、メーカBの診断支援装置400B及びメーカCの診断支援装置400Cの3台が、ネットワークNWに接続されているが、ネットワークNWに接続される診断支援装置400の台数はこれに限られない。例えば、1台又は2台の診断支援装置400が、ネットワークNWに接続されていてもよいし、4台以上の診断支援装置400が、ネットワークNWに接続されていてもよい。
【0014】
医用画像保管装置600は、医用画像診断装置200により取得された医用画像データMIDや診断支援装置400により作成された解析結果データ、被検体に関する情報等を保管する。また、医用画像保管装置600は、保管している医用画像データMIDや解析結果データ、被検体に関する情報等を、ネットワークNWを介して、医用画像診断装置200に送信したり、診断支援装置400に送信したりする。例えば、医用画像保管装置600は、PACS(Picture Archiving and Communication System)等の画像サーバである。
【0015】
ネットワークNWは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味する。ネットワークNWは、例えば、病院基幹LAN(Local Area Network)等の無線/有線LANやインターネット網のほか、電気通信回路網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワーク及び衛星通信ネットワークなどを含む。
【0016】
図2は、第1実施形態に係る医用画像診断装置200の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、医用画像診断装置200は、撮像装置20と、医用画像処理装置40とを備えて構成されている。撮像装置20は、被検体を撮像する撮像機構を有し、被検体の医用画像データMIDを取得するように構成されている。撮像装置20で撮像された被検体の医用画像データMIDは、医用画像処理装置40にて処理がなされる。
【0017】
本実施形態においては、医用画像処理装置40は、処理回路60と、入力インターフェース80と、ディスプレイ82と、記憶回路84と、通信回路86とを備えて構成されている。この医用画像処理装置40を構成するための複数の構成要素は、1つの筐体に格納されてもよいし、複数の筐体に分散して格納されてもよい。
【0018】
処理回路60は、各種の演算を行う演算回路である。本実施形態に係る処理回路60は、例えば、撮像装置20が撮像した医用画像データMIDを処理するだけでなく、診断支援装置400が作成した解析結果データを取得して表示したり、解析結果データに基づいてユーザが行ったアクションを登録したりする。
【0019】
このため、本実施形態に係る処理回路60は、取得機能60aと、一覧出力機能60bと、受付機能60cと、認識機能60dと、登録機能60eと、送信機能60fと、報知機能60gと、優先出力機能60hと、検索機能60iとを有する。取得機能60aは本実施形態における取得部に相当しており、一覧出力機能60bは本実施形態における一覧出力部に相当しており、受付機能60cは本実施形態における受付部に相当しており、認識機能60dは本実施形態における認識部に相当しており、登録機能60eは本実施形態における登録部に相当しており、送信機能60fは本実施形態における送信部に相当しており、報知機能60gは本実施形態における報知部に相当しており、優先出力機能60hは本実施形態における優先出力部に相当しており、検索機能60iは本実施形態における検索部に相当している。
【0020】
本実施形態においては、処理回路60は、例えば、プロセッサにより構成される。ここで、プロセッサという文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路84に保存されたプログラムを読み出して実行することにより機能を実現する。なお、記憶回路84にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成して構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、プロセッサは、プロセッサ単一の回路として構成されている場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて、1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、
図2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合して、その機能を実現するようにしてもよい。
【0021】
図2に示す実施形態では、取得機能60aと、一覧出力機能60bと、受付機能60cと、認識機能60dと、登録機能60eと、送信機能60fと、報知機能60gと、優先出力機能60hと、検索機能60iとにて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路84に格納されている。処理回路60はプログラムを記憶回路84から読み出し、実行することで、各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路60は、
図2の処理回路60内に示された各機能を有することとなる。なお、
図2においては単一の処理回路60にて、取得機能60aと、一覧出力機能60bと、受付機能60cと、認識機能60dと、登録機能60eと、送信機能60fと、報知機能60gと、優先出力機能60hと、検索機能60iとが実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路60を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものとしても構わない。
【0022】
入力インターフェース80は、ユーザからの各種の入力を受け付ける回路であり、本実施形態においては、例えば、解析結果データに対するアクションや解析結果データを検索する際の検索条件等を、ユーザから受け付ける。本実施形態においては、入力インターフェース80は、例えば、マウスやキーボード、トラックボール、手動スイッチ、フットスイッチ、ボタン、ジョイスティック等により実現される。
【0023】
ディスプレイ82は、各種の画像や情報を表示する。例えば、ディスプレイ82は、撮像装置によって取得された医用画像データMIDに基づく医用画像や、診断支援装置400から送信された解析結果データ、ユーザからの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ82は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等によって構成される。
【0024】
記憶回路84は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。本実施形態においては、記憶回路84は、例えば、医用画像データMIDや解析結果データ等を記憶する。
【0025】
通信回路86は、ネットワークNWの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。通信回路86は、この各種プロトコルに従って、ネットワークNWを介して他の装置との通信を実現する。特に、本実施形態では、通信回路86を介して、医用画像診断装置200は、ネットワークNWに接続されて、診断支援装置400や医用画像保管装置600との通信が実現される。
【0026】
図3は、本実施形態に係る医用画像処理装置40で実行されるアクション情報登録送信処理の内容を説明するフローチャート図である。このアクション情報登録送信処理では、アクション情報を解析結果データに関連付けて登録したり、このアクション情報に関連付けられた解析結果データを他の装置に送信したりする。例えば、このアクション情報登録送信処理は、ユーザが医用画像データMIDを特定して、解析結果データの一覧を表示する指示を医用画像処理装置40に入力した場合に実行される処理である。
【0027】
図3に示すように、まず、医用画像処理装置40は、解析結果データを取得する処理を行う(ステップS2)。この解析結果データを取得する処理は、処理回路60における取得機能60aにより実現される。具体的には、医用画像処理装置40は、通信回路86を介して診断支援装置400から解析結果データを取得する。この解析結果データは、処理回路60における取得機能60aが、通信回路86を介して直接取得するようにしてもよいし、或いは、通信回路86を介して取得した解析結果データを、一旦、記憶回路84に格納した上で、この記憶回路84から処理回路60における取得機能60aが取得するようにしてもよい。
【0028】
また、取得した解析結果データの基になった医用画像データMIDに対し、他の解析結果データが存在する場合には、医用画像処理装置40は、他の解析結果データも取得するようにしてもよい。なお、他の解析結果データとは、取得した解析結果データを作成した診断支援装置400Aと異なる診断支援装置400Bで同じ疾患について解析をした結果であってもよく、取得した解析結果データを作成した診断支援装置400Aと同じ診断支援装置400Aで他の疾患について解析をした結果であってもよく、或いは、取得した解析結果データを作成した診断支援装置400Aと異なる診断支援装置400Bで他の疾患について解析をした結果であってもよい。
【0029】
ここで、取得した解析結果データの基になった医用画像データMIDに対し、他の解析結果データが存在し、医用画像処理装置40が、他の解析結果データも取得する場合の処理について説明する。
【0030】
図4は、本実施形態に係る医用画像処理システム1において、医用画像データMIDの送信先と解析結果データの受信結果とを対応づけて管理する、解析結果データ受信管理リストLT1の一例を示す図である。
図4に示すように、解析結果データ受信管理リストLT1では、医用画像データMIDがどの診断支援装置400に送信されたかを示す送信先と、送信された医用画像データMIDに基づいて作成された解析結果データを受信したかを示す受信結果とが関連付けられて保持されている。本実施形態においては、この解析結果データ受信管理リストLT1は、例えば、記憶回路84に記憶される。
【0031】
図4に示す解析結果データ受信管理リストLT1の例では、医用画像処理装置40は、医用画像データMIDを、メーカAの診断支援装置400A、メーカBの診断支援装置400B及びメーカCの診断支援装置400Cに送信していることを示している。また、
図4に示す解析結果データ受信管理リストLT1の例では、医用画像処理装置40は、メーカAの診断支援装置400A及びメーカBの診断支援装置400Bにより作成された医用画像データMIDに基づく解析結果データを受信しており(受信結果:Yes)、メーカCの診断支援装置400Cにより作成される医用画像データMIDに基づく解析結果データを受信していない(受信結果:No)ことを示している。
【0032】
この
図4においては、メーカCの診断支援装置400Cからは解析結果データを受信していないことから、医用画像処理装置40の処理回路60における取得機能60aは、ネットワークNWを介して、メーカCの診断支援装置400Cから、ユーザが特定した医用画像データMIDに基づく解析結果データを取得する。この場合、メーカCの診断支援装置400Cにおいて、医用画像データMIDに基づく解析結果データが未だ生成されていない場合には、この時点では、医用画像処理装置40はメーカCの診断支援装置400Cの解析結果データは取得できないこととなる。
【0033】
次に、
図3に示すように、医用画像処理装置40は、解析結果データの一覧を生成して出力する処理を行う(ステップS4)。この解析結果データの一覧を生成して出力する処理は、処理回路60における一覧出力機能60bにより実現される。具体的には、医用画像処理装置40は、解析結果データから、解析を行った診断支援装置400に関する情報と、解析結果に関する情報とを抽出する。そして、医用画像処理装置40は、抽出した情報から解析結果データの一覧を生成して、ディスプレイ82に出力する。ここで、解析結果に関する情報とは、検出した疾患名や、陽性や陰性などの診断結果、陽性や陰性の度合いを数値化した解析結果等を示す情報である。また、解析結果データが受信されていない場合には、解析結果に関する情報は、解析結果データが未受信であることを示す情報を含んでいる。
【0034】
図5Aは、本実施形態に係るディスプレイ82に表示される解析結果データの一覧の一例を示す図である。この
図5Aに示すように、ディスプレイ82には、解析を行った診断支援装置400に関する情報S1と、解析結果に関する情報R1が一覧にして表示される。
図5Aの例では、解析結果データの一覧は、メーカAの診断支援装置400Aの解析結果が陰性(92%)、メーカBの診断支援装置400Bの解析結果が結節及び結核、メーカCの診断支援装置400Cの解析結果は未受信であることを示している。なお、解析結果データの一覧は、医用画像データMIDに基づく医用画像とともに表示してもよい。
図5Aの例では、医用画像データMIDに基づく医用画像として、被検体の胸部のX線撮像画像が表示されている。
【0035】
また、医用画像処理装置40は、入力インターフェース80を介してユーザから受け付けた入力操作に基づいて、解析結果データの一覧の表示/非表示を切り替えられるように構成してもよい。例えば、ユーザが、ディスプレイ82に表示されたアイコンを、入力インターフェース80を介して操作することにより、表示/非表示を切り替えられるようにしてもよい。さらに、医用画像処理装置40は、解析結果データの一覧をディスプレイ82に出力するのではなく、記憶回路84に出力するようにしてもよく、ディスプレイ82と記憶回路84の両方に出力するようにしてもよい。
【0036】
次に、
図3に示すように、医用画像処理装置40は、解析結果データに対するアクションを受け付ける処理を行う(ステップS6)。このアクションを受け付ける処理は、処理回路60における受付機能60cにより実現される。具体的には、ユーザが、解析結果データに対して、必要なアクションを行った際に、医用画像処理装置40は、ユーザが行ったアクションをアクション情報として受け付ける。ここで、アクションとは、解析結果データを確認することや他のユーザに連絡すること等である。また、アクション情報とは、ユーザが行ったアクションに関する情報である。なお、ユーザが行ったアクションに関する情報には、ユーザがアクションを行った日時等の時間情報を含んでもよく、更には、これ以外の付帯情報を含んでいてもよい。
【0037】
また、医用画像処理装置40は、医用画像処理装置40に対して行ったユーザの操作に基づいて、ユーザが行ったアクションを自動認識してもよい。このユーザが行ったアクションを自動認識する処理は処理回路60における認識機能60dにより実現される。
【0038】
次に、
図3に示すように、医用画像処理装置40は、アクションの選択画面を生成して出力する処理を行う(ステップS8)。このアクションの選択画面を生成して出力する処理は、処理回路60における受付機能60cにより実現される。具体的には、
図5Aに示すように、例えば、医用画像処理装置40は、アクションの選択画面として、確認や連絡等の代表的なアクションのボタンB1を生成してディスプレイ82に出力する。
図5Aの例では、医用画像処理装置40は、複数の解析結果データに対して、1のアクションの選択画面を生成して出力している。そのため、ユーザは、1のアクションを選択することで、複数の解析結果データに対するアクションを一括して選択することができる。なお、医用画像処理装置40は、アクションの選択画面として、ボタンB1を生成するのではなく、テキスト入力画面を生成してディスプレイ82に出力するようにしてもよい。
【0039】
図5Bは、本実施形態に係るディスプレイ82に表示されるアクションの選択画面の別の例を示す図である。
図5Bに示すように、例えば、ディスプレイ82には、解析を行った診断支援装置400に関する情報S1と、解析結果に関する情報R1と、解析結果毎にアクションの選択画面としてボタンB1とが、一覧にして表示される。すなわち、ユーザは、解析結果毎に異なったアクションを選択することができる。
図5Bの例では、医用画像処理装置40は、解析結果が受信されていないメーカCの診断支援装置400Cについては、アクションを選択可能とするボタンB1を表示せず、解析結果が受信されたメーカAの診断支援装置400AとメーカBの診断支援装置400Bについては、アクションを選択可能とするボタンB1を表示して、アクションを選択可能としている。
【0040】
また、
図5Bに示すように、例えば、ディスプレイ82には、解析結果毎にアクションを選択可能とするアクションの選択画面とアクションを一括して選択可能とするアクションの選択画面とを切り替える切替ボタンB2が表示されていてもよい。ユーザは、この切替ボタンB2を操作することで、解析結果毎にアクションを選択可能とするアクションの選択画面と、アクションを一括して選択可能とするアクションの選択画面とを切り替えることができる。なお、この切替ボタンB2は、ボタン以外の構成であってもよい。
【0041】
次に、
図3に示すように、医用画像処理装置40は、解析結果データに対するアクションを受け付けたかを判定する(ステップS10)。医用画像処理装置40は、処理回路60における受付機能60cがアクションを受け付けていない場合(ステップS10:No)には、上述したステップS6に戻り、解析結果データに対するアクションを受け付ける処理(ステップS6)と、アクションの選択画面を生成して出力する処理(ステップS8)とを繰り返して待機する。
【0042】
一方、ステップS10において、処理回路60における受付機能60cがアクションを受け付けた場合(ステップS10:Yes)、医用画像処理装置40は、解析結果データと、受け付けたアクション情報を関連付けて登録する処理を行う(ステップS12)。この解析結果データとアクション情報とを関連付けて登録する処理は、処理回路60における登録機能60eにより実現される。具体的には、医用画像処理装置40は、解析結果データと、処理回路60における受付機能60cが受け付けたアクション情報とを関連付けて、記憶回路84に記憶することにより登録する。
【0043】
図6は、本実施形態に係る解析結果データとアクション情報の関連付けリストLT2の一例を示す図である。この
図6に示すように、例えば、医用画像処理装置40は、メーカAの診断支援装置400Aの解析結果データである陰性(92%)と、受け付けた「連絡」というアクション情報とを関連付けて登録する。また、医用画像処理装置40は、メーカBの診断支援装置400Aの解析結果データである結節及び結核と、受け付けた「連絡」というアクション情報とを関連付けて登録する。そして、医用画像処理装置40は、この
図6に示す関連付けリストLT2を、医用画像データMIDと関連付けて、記憶回路84に記憶することにより登録する。換言すれば、患者を撮像した医用画像データMIDと、関連付けリストLT2は、対応づけられて登録され保持される。
【0044】
次に、
図3に示すように、医用画像処理装置40は、解析結果データと、解析結果データに関連付けたアクション情報とを、他の装置に送信する送信処理を行う(ステップS14)。他の装置に送信する処理は、処理回路60における送信機能60fにより実現される。具体的には、医用画像処理装置40は、
図6に示す関連付けリストLT2を他の装置に送信する。ここで他の装置とは、医用画像保管装置600や解析結果データを表示する端末装置等のネットワークNWに接続された装置である。
【0045】
なお、このステップS14における、関連付けリストLT2を他の装置に送信する処理は、必要のない場合は省略することが可能である。その場合、関連付けリストLT2は、この医用画像処理装置40で保持されることとなる。関連付けリストLT2の他の装置への送信についての必要性の有無は、ユーザが、入力インターフェース80を介して、医用画像処理装置40に任意に入力指示できるようにしてもよい。
【0046】
更には、医用画像処理装置40は、
図4に示す解析結果データ受信管理リストLT1を随時参照し、医用画像データMIDの全ての解析結果データを受信したときに、ステップS14にて、解析結果データと、解析結果データに関連付けたアクション情報とを他の装置に送信するようにしてもよい。
図4に示す例では、メーカCの診断支援装置400から解析結果データを受信して、解析結果データが揃った場合に、他の装置へ、関連付けリストLT2を送信するようにしてもよい。
【0047】
また、ステップS14にて、
図6に示す関連付けリストLT2に関する情報は、データとして他の装置へ送信するとは限らない。例えば、この関連付けリストLT2を、画像情報として他の装置へ送信するようにしてもよい。
【0048】
図7は、本実施形態に係る解析結果データの一覧と解析結果データの一覧に関連付けられたアクション情報を、画像情報IFとして他の装置へ送信する場合における画像情報IFの一例を示す図である。
図7に示すように、医用画像処理装置40は、解析結果データの一覧とアクション情報について、SC(Secondary Capture)画像を生成し、画像情報IFとして他の装置に送信する。
図7に示す画像情報IFにおける解析結果データの一覧は、メーカAの診断支援装置の解析結果は陰性(92%)、メーカBの診断支援装置の解析結果は結節及び結核、メーカCの診断支援装置の解析結果は肺炎であることを示している。また、
図7の例では、これらの解析結果データに基づいてユーザが行ったアクションが、「連絡」であることを示しており、ユーザがアクションを行った時間が「4/1613:00」であることを示している。
【0049】
ここで、SC画像とは、医用画像診断装置200等のモダリティにより撮像されたオリジナルの医用画像データ以外の画像データであり、例えば、オリジナルの医用画像データに対して外部処理を実行した結果に基づいて新たに生成された画像や表示画面をキャプチャした画像等である。
【0050】
このステップS14を実行することにより、本実施形態に係るアクション情報登録送信処理は終了する。
【0051】
次に、本実施形態における医用画像処理装置40が実行する、アクションが登録されていない解析結果データを抽出してユーザに報知する報知処理について説明する。
図8は、本実施形態に係る医用画像処理装置40で実行される報知処理の内容を説明するフローチャート図である。本実施形態においては、この報知処理は、例えば、ユーザが医用画像データMIDを特定し、ディスプレイ82に表示する場合に付随して自動的に起動される処理である。
【0052】
図8に示すように、医用画像処理装置40は、まず、記憶回路84から関連付けリストLT2を取得する処理を行う(ステップS20)。この関連付けリストLT2を取得する処理は、処理回路60における報知機能60gにより実現される。なお、医用画像処理装置40は、関連付けリストLT2を取得する際に、上述した
図3に示すアクション情報登録送信処理におけるステップS2を再度実行し、診断支援装置400から解析結果データを追加で取得するようにしてもよい。
【0053】
次に、
図8に示すように、医用画像処理装置40は、取得した関連付けリストLT2における解析結果データが、報知条件を満たすか否かを判定する(ステップS22)。この報知条件を満たすか否かの判断は、処理回路60における報知機能60gにより実現される。ここで報知条件とは、解析結果データに対するアクションが登録されていない場合に、ユーザに報知して注意を促すべき解析結果データの条件である。すなわち、報知条件を満たす解析結果データは、医師による何らかのアクションが必要であると推定される解析結果を含んでいることを意味している。
【0054】
図9は、本実施形態において、報知条件が登録された条件リストLT3の一例を示す図である。すなわち、この条件リストLT3に登録されている条件を満たす解析結果データに対するアクションが登録されていない場合に、この報知処理において、ユーザに対して報知がなされる。この条件リストLT3は、例えば、記憶回路84に記憶されている。
【0055】
図9に示すように、本実施形態においては、条件リストLT3は、DICOM(Digital Imaging Communication in Medicine)規格のタグを用いて定義されている。そして、条件リストLT3の条件は、DICOM規格で定義されたタグ(例えば、TAG(xxx1,yyy1))と、当該タグに付与されたデータの内容(例えば、メーカA)とにより構成されている。より具体的には、管理番号1を例にとると、「TAG(xxx1,yyy1)=メーカA」が設定され、管理番号1の条件2に「TAG(xxx2,yyy2)=陽性」が設定され、管理番号1の条件3に「TAG(xxx3,yyy3)=気胸」が設定されている。
【0056】
そして、TAG(xxx1,yyy1)=メーカA、TAG(xxx2,yyy2)=陽性、及び、TAG(xxx3,yyy3)=気胸という、3つの条件を満たす解析結果データに対して、アクションが登録されていない場合に、ユーザに対する報知がなされる。すなわち、これら3つの条件が満たされない場合、この管理番号1に基づく報知は行われない。
【0057】
このように条件リストLT3を用いて、アクションが未登録の解析結果データに対する報知の要否を判定することにより、ユーザに対する報知の条件を任意に設定することができる。例えば、管理番号3では、解析結果データの条件2が陰性である場合でも、条件1がメーカCであり、条件3が肺炎である場合には、アクションが登録されていないときにはユーザに報知がなされる。
【0058】
なお、
図9に示す条件リストLT3では、各管理番号には条件1から条件3の3つの条件が設定されているが、設定される条件の数は任意である。すなわち、1つの管理番号に設定される条件の数は、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。また、各管理番号に設定される条件の数は、異なっていてもよい。
【0059】
また、条件リストLT3の各条件は、DICOM規格で定義されたタグではなく、他のデータ形式で条件を定義して記憶するようにしてもよい。すなわち、DICOM規格は、条件リストLT3を定義する形式の一例に過ぎず、他の形式で条件リストLT3を定義して構成することもできる。
【0060】
なお、医用画像処理装置40における報知条件の設定は、任意であり、ユーザの要望に応じて、又は、ユーザの任意の設定により、その条件を変更することが可能である。ユーザが任意の条件を設定した場合、ユーザが設定した条件も、条件リストLT3として、例えば、記憶回路84に記憶される。
【0061】
また、報知条件を必ずしも設定する必要はない。この場合、
図8におけるステップS22の処理は、省くこととなる。そして、アクションが登録されていない解析結果データが存在する場合には、無条件で、ユーザに報知がなされることとなる。
【0062】
上述した
図8の報知処理におけるステップS22において、取得した関連付けリストLT2おける解析結果データが、報知条件を満たさない場合(ステップS22:No)、医用画像処理装置40は、ユーザへ報知を行わずに報知処理を終了する。なお、複数の解析結果データが存在する場合、全ての解析結果データが報知条件を満たさない場合(ステップS20:No)に、医用画像処理装置40は、ユーザへ報知を行わずに報知処理を終了する。
【0063】
一方、
図8の報知処理におけるステップS22において、取得した解析結果データが報知条件を満たす場合(ステップS22:Yes)、医用画像処理装置40は、解析結果データに対して、アクション情報が登録されているか否かを判定する(ステップS24)。上述したように、複数の解析結果データが存在する場合、1つでも解析結果データが報知条件を満たす場合には、医用画像処理装置40は、解析結果データに対して、アクション情報が登録されているか否かを判定する。このアクション情報が登録されているか否かを判定する処理は、処理回路60における報知機能60gにより実現される。
【0064】
具体的には、医用画像処理装置40は、取得した関連付けリストLT2に基づき、報知条件を満たす解析結果データに対して、アクション情報が登録されているか否かを判定する。そして、報知条件を満たす解析結果データに対して、アクション情報が登録されている場合(ステップS24:Yes)、医用画像処理装置40は、ユーザへ報知を行わずに報知処理を終了する。なお、報知条件を満たす複数の解析結果データに対して、アクション情報が登録されているかを判定する場合には、報知条件を満たす全ての解析結果データに対して、アクション情報が登録されている場合(ステップS24:Yes)に、医用画像処理装置40は、ユーザへ報知を行わずに報知処理を終了する。
【0065】
一方、このステップS24において、報知条件を満たす解析結果データに対して、アクション情報が登録されていない場合(ステップS22:No)には、
図5Aに示すように、医用画像処理装置40は、報知条件を満たす解析結果データに対して、アクション情報が登録されていないことをユーザへ報知する(ステップS26)。
図5Aに示す例では、ディスプレイ82に、確認や連絡等の代表的なアクションのボタンB1を含むポップアップ画面を表示し、アクションの選択を受け付ける。ユーザへ報知する処理は、処理回路60における報知機能60gにより実現される。
【0066】
図10は、本実施形態に係る医用画像処理装置40のディスプレイ82に表示される、ユーザへの報知の態様の別の例を示す図である。
図10に示すように、例えば、医用画像処理装置40は、報知条件を満たす解析結果データに対して、アクション情報が登録されていない場合、ディスプレイ82に警告マークWM1を含む報知画面を表示するとともに、音声を発することにより、ユーザに対する報知を行う。すなわち、画面表示と音声の双方で、報知条件を満たす解析結果データに対して、アクション情報が登録されていないことをユーザへ報知する。
【0067】
なお、医用画像処理装置40は、ディスプレイ82への警告マーク等の画面表示及び音声の双方により、ユーザへ報知するのではなく、ディスプレイ82への画面表示及び音声のいずれか一方により、ユーザへ報知をするものであってもよい。また、医用画像処理装置40は、ディスプレイ82に警告マークWM1を表示するのではなく、別のアイコンをディスプレイ82に表示することや、別途ポップアップを生成してディスプレイ82に表示することで、解析結果データに対して、アクション情報が登録されていないことをユーザへ報知してもよい。さらに、医用画像処理装置40は、別のアプリケーションを自動で起動するようにして、解析結果データに対して、アクション情報が登録されていないことをユーザへ報知してもよい。すなわち、ユーザへの報知の態様は、これら例示されたものに限らず、種々に変形することが可能である。
【0068】
また、医用画像処理装置40は、
図10に示すように、ディスプレイ82に警告マークWM1を表示するなど、ディスプレイ82を介してユーザへ報知が行われる場合、入力インターフェース80を介して、警告マークWM1をユーザが選択することにより、アクションが登録されていない解析結果データが追加的に表示されるようにしてもよい。さらに、ユーザは、
図9に示す条件リストLT3の管理番号毎に、報知の態様や内容を個別に設定できるようにしてもよい。
【0069】
このステップS26を実行することにより、ステップS22にて解析結果データが報知条件を満たしていないと判定されることにより、又は、ステップS24にて報知条件を満たす解析結果データに対してアクションが登録されていると判定されることにより、本実施形態に係る報知処理は終了する。
【0070】
次に、本実施形態に係る医用画像処理装置40が実行する、ディスプレイ82に検査リストを表示する検査リスト出力処理について説明する。
図11は、本実施形態に係る医用画像処理装置40で実行される検査リスト出力処理の内容を説明するフローチャート図である。この検査リスト出力処理は、検査リストを出力する際に、上述した報知条件を満たす解析結果データのうち、アクション情報が登録されていない解析結果データの優先度を上げて、検査リストの上位に位置するように調整をする処理である。生成された検査リストは、ディスプレイ82に表示されたり、記憶回路84に記憶されたりする。また、本実施形態においては、この検査リスト出力処理は、例えば、ユーザが入力インターフェース80を介して、検査リストの出力を医用画像処理装置40に指示した場合に実行される処理である。
【0071】
図11に示すように、医用画像処理装置40は、まず、記憶回路84から医用画像データMIDと関連付けリストLT2とを取得する処理を行う(ステップS30)。この医用画像データMIDと関連付けリストLT2を取得する処理は、処理回路60における優先出力機能60hにより実現される。このステップS30においては、複数の異なる患者の医用画像データMIDと関連付けリストLT2が取得される。取得する医用画像データMIDと関連付けリストLT2の数が多すぎる場合には、例えば、過去1週間に更新された医用画像データMIDと関連付けリストLT2に絞って、取得するようにしてもよい。
【0072】
次に、医用画像処理装置40は、取得した医用画像データMIDと関連付けリストLT2に基づいて、検査リストを生成する(ステップS32)。この検査リストを生成する処理は、処理回路60における優先出力機能60hにより実現される。ステップS30で生成される検査リストにおいては、各患者の解析結果データと、その解析結果データに対するアクション情報とが、例えばランダムな順番で或いは更新日時順に、リスト化されているに過ぎない。
【0073】
ここで、
図12は、本実施形態に係る優先出力処理で生成される検査リストLT4の一例を示す図である。
図12に示すように、検査リストLT4には、患者IDと、検査日時と、患者名と、解析結果と、アクション情報とが、関連付けられて保持されている。本実施形態においては、関連付けリストLT2から解析結果とアクションに関する情報とが抽出され、この解析結果データの基となる医用画像データMIDから患者ID、検査日時、患者名に関する情報が抽出される。無論、検査リストLT4は、他の情報を含むようにしてもよい。
【0074】
次に、
図11に示すように、医用画像処理装置40は、生成された検査リストLT4において、報知条件を満たす解析結果データのうち、アクション情報が登録されていない解析結果データの優先度を上げる(ステップS34)。すなわち、優先度を上げることにより、報知条件を満たす解析結果データのうち、アクション情報が登録されていない解析結果データが優先して出力されるようにする。本実施形態において、優先して出力されるとは、検査リストLT4の上位にリストされることを意味している。この優先度を上げる処理は、処理回路60における優先出力機能60hにより実現される。
【0075】
図12の例では、検査リストLT4において、アクション情報が登録されていない、報知条件を満たす解析結果データが検査リストLT4の上位に位置し、それ以外の解析結果データがより下位に位置するようになる。また、アクション情報が登録されていない、報知条件を満たす解析結果データの中でも、解析結果が「陽性」の解析結果データが検査リストLT4のより上位に位置する。
【0076】
その一方で、例えば、解析結果が「陽性」であり、アクション情報が「確認済み」となっている解析結果データは、検査リストLT4のより下位に位置するようになる。また、診断支援装置400から解析結果データをまだ受信していない解析結果データについては、検査リストLT4のさらに下位に位置する。つまり、このステップS34においては、検査リストLT4内において、優先度に応じた並べ替えが実行される。
【0077】
なお、本実施形態においては、報知条件を満たす解析結果データのうち、アクション情報が登録されていない解析結果データの優先度を上げることとしたのは、報知条件を満たす解析結果データは、アクションの必要性が高い解析結果を含んでおり、早急に何らかのアクションをとるべきと推定されるからである。但し、本実施形態においては、報知条件を満たすことは必ずしも必要な条件ではない。すなわち、報知条件を満たしているか否かを判断することなく、アクション情報が登録されていない解析結果データの優先度を上げて、優先して出力されるようにしてもよい。
【0078】
次に、
図11に示すように、医用画像処理装置40は、優先度に応じて並べ替えを行った検査リストLT4を出力する(ステップS36)。例えば、医用画像処理装置40は、検査リストLT4をディスプレイ82に表示してもよいし、検査リストLT4を記憶回路84に記憶するようにしてもよいし、通信回路86を介して検査リストLT4を他の装置に送信するようにしてもよい。この検査リストLT4を出力する処理は、処理回路60における優先出力機能60hにより実現される。
【0079】
ステップS36にて検査リストLT4を出力することにより、本実施形態に係る検査リスト出力処理は終了する。
【0080】
次に、本実施形態に係る医用画像処理装置40が実行する、アクション情報が登録されていない解析結果データを検索する検索処理について説明する。
図13は、本実施形態に係る医用画像処理装置40で実行される検索処理の内容を説明するフローチャート図である。この検索処理は、報知条件を満たす解析結果データのうち、アクションが登録されていない解析結果データを検索し、検索結果を出力する処理である。この検索処理は、例えば、ユーザが入力インターフェース80を介して、アクション情報が登録されていない解析結果データの検索を指示入力した際に実行される処理である。
【0081】
図13に示すように、まず、医用画像処理装置40は、記憶回路84から医用画像データMIDと関連付けリストLT2とを取得する処理を行う(ステップS30)。このステップS30は、上述した検査リスト出力処理におけるステップS30と同様の処理であるが、検索処理では処理回路60における検索機能60iにより実現される。
【0082】
次に、
図13に示すように、医用画像処理装置40は、関連付けリストLT2に基づいて、報知条件を満たす解析結果データのうち、アクションが登録されていない解析結果データを検索する(ステップS40)。このアクション情報が登録されていない解析結果データを検索する処理は、処理回路60における検索機能60iにより実現される。具体的には、医用画像処理装置40は、取得した関連付けリストLT2から、
図9の条件リストLT3に定義されている報知条件を満たす解析結果データを抽出し、さらに、抽出された解析結果データのうち、アクション情報が登録されていない解析結果データを抽出する。
【0083】
次に、医用画像処理装置40は、取得した医用画像データMIDと関連付けリストLT2に基づいて、検索結果リストを生成する(ステップS42)。この検索結果リストを生成する処理は、処理回路60における検索機能60iにより実現される。
【0084】
図14は、本実施形態に係る検索処理で生成される検索結果リストLT5の一例を示す図である。
図14に示すように、検索結果リストLT5では、報知条件を満たす解析結果データのうち、アクションが登録されていない解析結果データが抽出される。
図14の例では、検索結果リストLT5には、患者IDと、検査日時と、患者名と、解析結果とが、関連付けられて保持されている。本実施形態においては、関連付けリストLT2から解析結果が抽出され、この解析結果データの基となる医用画像データMIDから患者ID、検査日時、患者名に関する情報が抽出される。無論、検索結果リストLT5は、他の情報を含むようにしてもよい。
【0085】
次に、
図13に示すように、医用画像処理装置40は、生成した検索結果リストLT5を出力する(ステップS42)。例えば、医用画像処理装置40は、検索結果リストLT5をディスプレイ82に表示してもよいし、検索結果リストLT5を記憶回路84に記憶するようにしてもよいし、通信回路86を介して検索結果リストLT5を他の装置に送信するようにしてもよい。この検索結果リストLT5を出力する処理は、処理回路60における検索機能60iにより実現される。
【0086】
ステップS44にて検索結果リストLT5を出力することにより、本実施形態に係る検索処理は終了する。
【0087】
以上のように、本実施形態に係る医用画像処理システム1によれば、医用画像診断装置200の医用画像処理装置40は、診断支援装置400から解析結果データを取得するとともに、ユーザから解析結果データに対するアクションを受け付け、解析結果データとアクションに関するアクション情報とを関連付けて登録することとしたので、これら解析結果データとアクション情報とを一元管理することができる。この結果、医用画像処理装置40のユーザの利便性が向上し、診断精度を向上させることができる。また、医用画像処理装置40は、解析結果データと解析結果データに関連付けて登録したアクション情報を、ネットワークNWを介して他の装置に送信することもできるので、送信先である他の装置のユーザも、解析結果に対し如何なるアクションがなされたのかを容易に把握することができる。
【0088】
さらに、医用画像処理装置40は、ある医用画像データMIDに対する複数の解析結果データを一覧でディスプレイ82に表示することができるので、医用画像処理装置40のユーザは、解析結果を一目で把握することができる。また、医用画像処理装置40は、アクションを受け付けていない解析結果データが存在する場合には、ユーザに対してアクションを実施するように効率的に促すので、アクションが必要な解析結果データに対するアクション漏れを回避することができる。
【0089】
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態に係る医用画像処理システム1においては、撮像装置20と医用画像処理装置40とが一体となって医用画像診断装置200を構成していたが、撮像装置20と医用画像処理装置40とは必ずしも一体である必要はない。そこで、第2実施形態においては、医用画像処理装置40と医用画像診断装置200が別体となっている医用画像処理システム1を説明する。以下、上述した第1実施形態とは異なる部分を説明する。
【0090】
図15は、第2実施形態に係る医用画像処理システム1の構成例を示すブロック図であり、上述した第1の実施形態における
図1に対応する図である。
図15に示すように医用画像処理装置40aが医用画像診断装置200aとは別体として設けられており、医用画像処理装置40aはネットワークNWを介して他の装置と接続されている。
【0091】
図16は、第2実施形態に係る医用画像処理装置40aの構成例を示すブロック図である。この
図16に示すように、本実施形態においては、
図2に示した第1実施形態の医用画像診断装置200における医用画像処理装置40が、独立した装置として構成されている。このため、基本的には、
図16に示す医用画像処理装置40aの構成は、上述した第1実施形態における医用画像処理装置40の構成と同様である。
【0092】
但し、第2実施形態に係る医用画像処理装置40aは、撮像装置20を備えていないことから、医用画像データMIDを、医用画像診断装置200aからネットワークNWを介して取得する。例えば、処理回路60における優先出力機能60hは、
図11に示す検査リスト出力処理におけるステップS30において、医用画像データMIDを医用画像診断装置200aから取得する。同様に、処理回路60における検索機能60iは、
図13に示す検索処理におけるステップS30において、医用画像データMIDを医用画像診断装置200aから取得する。
【0093】
すなわち、第2実施形態に係る医用画像処理システム1においては、医用画像処理装置40aが、撮像装置20を備える医用画像診断装置200aとは別体であることから、医用画像処理装置40aは、撮像装置20を備える他の装置から、医用画像データMIDを取得する必要がある。このため、例えば、医用画像処理装置40aは、医用画像診断装置200aからではなく、医用画像保管装置600から、この医用画像保管装置600が保管する医用画像データMIDを取得するようにしてもよい。
【0094】
一方、第2実施形態に係る医用画像処理システム1における医用画像診断装置200aは、上述した第1実施形態における
図2で示した医用画像診断装置200と同じ構成でもよいし、異なる構成でもよい。
図15に示す医用画像診断装置200aが、
図2の医用画像診断装置200と同一の構成である場合でも、第2実施形態では、医用画像診断装置200で取得した医用画像データMIDに基づいて生成された解析結果データと、この解析結果データに対するアクションとが、医用画像処理装置40aで一元管理されることとなる。
【0095】
その一方で、
図15に示す医用画像診断装置200aが、
図2の医用画像診断装置200と異なる構成である場合、
図15に示す医用画像診断装置200aは、上述した第1実施形態で述べたような医用画像処理装置40の機能を必ずしも備えている必要はない。すなわち、医用画像処理装置40の機能を省略することが可能である。
【0096】
図17は、医用画像診断装置200aが、上述した第1実施形態で述べたような医用画像処理装置40を備えていない場合における、医用画像診断装置200aの構成の一例を示す図である。
図17に示すように、医用画像診断装置200aは、上述した撮像装置20と、この撮像装置20を制御する制御装置22とを備えて構成される。そして、制御装置22による制御のもと、撮像装置20で被検体を撮像して得られた医用画像データMIDは、診断支援装置400に送信され、解析結果データが生成される。生成された解析結果データは、医用画像処理装置40aに送信され、医用画像処理装置40aにて第1実施形態で述べた種々の処理が実現される。すなわち、医用画像処理装置40aにおいて、解析結果データと、この解析結果データに対して行われたアクション情報とが関連付けられて登録され管理される。
【0097】
以上のように、第2実施形態に係る医用画像処理システム1によっても、第1実施形態と同様に、医用画像処理装置40aが診断支援装置400の解析結果データを取得して、解析結果データに対するアクションを受け付け、解析結果データとアクションを一元管理するために関連付けて登録するようにしたので、ユーザの利便性を向上させて、診断精度を高めることができる。
【0098】
〔第1実施形態及び第2実施形態の変形例〕
上述した第1実施形態及び第2実施形態の診断支援装置400は、医用画像データMIDを解析し、その解析結果に基づいて推奨されるアクションを推奨アクションとして提示することも可能である。この場合、診断支援装置400が生成する解析結果データには、推奨アクションも含まれることとなる。このため、例えば、処理回路60における取得機能60aは、
図3のアクション情報登録送信処理におけるステップS2において、解析結果データを取得することにより、推奨アクションに関する情報も取得することとなる。
【0099】
この場合、医用画像処理装置40、40aは、処アクション情報登録送信処理において、処理回路60における受付機能60cがユーザからのアクションを受け付けた際に、そのアクションが推奨アクションであるか否かを判定することもできる。そして、医用画像処理装置40、40aは、ユーザから受け付けたアクションが推奨アクションとは異なる場合、ユーザに何らかの警告を発するようにしてもよい。
【0100】
また、上述した
図8の報知処理において、処理回路60における報知機能60gはステップS26で、推奨アクションに関する情報をユーザに提示して、アクション情報が登録されていないことに対する報知を行うようにしてもよい。このように構成することにより、ユーザは、解析結果に対する最適なアクションを容易に選択することができる。
【0101】
また、診断支援装置400が生成する解析結果データは、文字情報のみならず、画像情報を含むようにすることもできる。
図18は、解析結果データが含んでいる画像情報IMDの一例を示す図である。この
図18に例示する画像情報IMDでは、医用画像データMIDを解析した結果、病変が疑われる部位に、注視マークAR1が表示される。すなわち、診断支援装置400が医用画像データMIDを解析することにより、その医用画像のうちのどの部分に、病変の疑いがあるのかが特定される。この場合、診断支援装置400は、この病変の疑いのある部分に注視マークAR1を付加する。
【0102】
この注視マークAR1が表示されている場合、医師は、この注視マークAR1が表示されている領域を注意深く診断する必要がある。換言すれば、医師が特に注意すべき医用画像の領域を補助的に通知することができ、医師の迅速且つ的確な診断を実現ことができる。そして、医師等のユーザが解析結果データに対して最適なアクションをとることができるようになる。
【0103】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規な装置および方法は、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明した装置および方法の形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲およびこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。
【符号の説明】
【0104】
1…医用画像処理システム、20…撮像装置、40、40a…医用画像処理装置、60…処理回路、80…入力インターフェース、82…ディスプレイ、84…記憶回路、86…通信回路、200、200a…医用画像診断装置、400、400A、400B、400C…診断支援装置、600…医用画像保管装置