(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190686
(43)【公開日】2022-12-26
(54)【発明の名称】表示パネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H05B 33/12 20060101AFI20221219BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20221219BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20221219BHJP
H05B 33/22 20060101ALI20221219BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20221219BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20221219BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20221219BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
H05B33/12 E
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/12 B
H05B33/22 Z
H05B33/04
H05B33/10
G09F9/30 365
G09F9/00 342
G09F9/30 338
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022094468
(22)【出願日】2022-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0076682
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヨンミン
(72)【発明者】
【氏名】カン, シンタク
(72)【発明者】
【氏名】キム, ユジン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ヘイル
(72)【発明者】
【氏名】ソン, ハジン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン, カプス
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107CC35
3K107CC43
3K107DD02
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3K107EE03
3K107EE21
3K107EE22
3K107EE27
3K107EE46
3K107FF15
5C094AA05
5C094BA03
5C094BA27
5C094BA32
5C094BA43
5C094BA52
5C094DA13
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5C094EC04
5C094ED01
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5C094ED15
5G435BB05
5G435FF13
5G435GG12
5G435GG43
5G435HH05
5G435HH06
5G435KK05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高解像度の表示パネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】表示領域と、前記表示領域に隣接した非表示領域と、を含むウィンドウと、前記ウィンドウの上に配置されるカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層と、前記低屈折層の上に配置されるトランジスタと、を含む回路素子層と、前記回路素子層の上に配置される分割隔壁と、前記分割隔壁の間に配置され、量子ドットを含む光制御パターンと、を含む光制御層と、第1電極と、前記第1電極の上に配置される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されて光を生成する発光層と、を含む発光素子を含む、前記光制御層の上に配置される表示素子層と、を含み、前記光は、前記光制御層と、前記回路素子層と、前記カラーフィルタ層と、を通過して前記ウィンドウに伝達される、表示パネル。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、前記表示領域に隣接した非表示領域と、を含むウィンドウと、
前記ウィンドウの上に配置されるカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層と、前記低屈折層の上に配置されるトランジスタと、を含む回路素子層と、
前記回路素子層の上に配置される分割隔壁と、前記分割隔壁の間に配置され、量子ドットを含む光制御パターンと、を含む光制御層と、
第1電極と、前記第1電極の上に配置される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されて光を生成する発光層と、を含む発光素子を含む、前記光制御層の上に配置される表示素子層と、
を含み、
前記光は、前記光制御層と、前記回路素子層と、前記カラーフィルタ層と、を通過して前記ウィンドウに伝達される表示パネル。
【請求項2】
前記カラーフィルタ層は、
互いに異なる光を透過し、前記ウィンドウの上に順次積層される第1乃至第3フィルタ層を含み、
前記光制御パターンと重畳する領域は、前記第1乃至第3フィルタ層のうちいずれか一つにのみ配置され、
それ以外の領域では、少なくとも2つのフィルタ層が積層されることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記光制御パターンと重畳する領域における前記低屈折層の厚さは、
それ以外の領域における前記低屈折層の厚さより大きいことを特徴とする請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記トランジスタは、ソース、活性層、及びドレインを含む半導体パターンと、前記活性層と重畳するゲートと、を含み、
前記半導体パターンは、前記光制御パターンと重畳しないことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記回路素子層は、
前記低屈折層の上に配置されるパッシベーション層と、
前記パッシベーション層の上に配置される遮光パターンと、
前記遮光パターンをカバーし、前記半導体パターンが配置されるバッファ層と、
前記活性層と前記ゲートとの間に配置される介在絶縁層と、
前記ゲートとバッファ層とをカバーする中間絶縁層と、
前記中間絶縁層の上に配置され、前記ソースと前記第1電極を連結する連結電極と、
前記連結電極をカバーするカバー絶縁層と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記遮光パターンは、前記半導体パターンの少なくとも一部と重畳し、前記光制御パターンから離隔されることを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記連結電極は、前記バッファ層を貫通して前記遮光パターンに接続されることを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記回路素子層はキャパシタを含み、
前記キャパシタは、
前記介在絶縁層の上に配置される第1キャパシタ電極と、
前記第1キャパシタ電極と重畳し、前記中間絶縁層の上に配置される第2キャパシタ電極と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記非表示領域と重畳し、前記中間絶縁層の上に配置され、前記カバー絶縁層によって露出されるパッドをさらに含み、
前記パッドは前記連結電極と同じ物質を含むことを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記表示素子層は、
前記光制御パターンと重畳する表示開口部が定義される画素定義膜を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記非表示領域と重畳し、前記回路素子層の上に配置されるダム部を含み、
前記ダム部は、前記分割隔壁及び前記画素定義膜のうち少なくともいずれか一つと同じ物質を含むことを特徴とする請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記表示素子層は、前記発光素子をカバーする封止層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記発光層は、青色光を生成することを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記表示パネルは、一方向に沿って延長される軸に沿って湾曲していることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項15】
発光領域と、前記発光領域に隣接する非発光領域と、に区分されるウィンドウと、
前記ウィンドウの上に配置され、互いに異なる光を透過する第1乃至第3フィルタ層を含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上に配置されるトランジスタと、
対応する前記第1乃至第3フィルタ層と重畳し、少なくともいずれか一つが量子ドットを含む第1乃至第3光制御パターンを含む光制御層と、
対応する前記トランジスタに接続され、光を生成する発光素子と、を含み、
前記ウィンドウのうち前記発光領域と重畳するウィンドウの上には前記第1乃至第3フィルタ層のうちいずれか一つのみが配置され、前記非発光領域と重畳するウィンドウの上には前記第1乃至第3フィルタ層が積層される表示パネル。
【請求項16】
前記第1乃至第3フィルタ層は、前記ウィンドウの上に順次積層され、
前記第1フィルタ層は青色光を透過させ、
前記第2フィルタ層は緑色光を透過させ、
前記第3フィルタ層は赤色光を透過させることを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層をさらに含み、
前記トランジスタは、前記低屈折層を間に挟む前記第1乃至第3フィルタ層と離隔されることを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記発光領域と重畳する領域における前記低屈折層の厚さは、
前記非発光領域と重畳する領域における前記低屈折層の厚さより大きいことを特徴とする請求項17に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記第1乃至第3制御パターンを区画する分割隔壁をさらに含み、
前記分割隔壁は、前記非発光領域と重畳することを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記発光素子のそれぞれは、
第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される発光層と、を含み、
前記発光素子のそれぞれに含まれる発光層及び前記第2電極のうち少なくともいずれか一つは、互いに接続される一つのパターンであることを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項21】
前記発光素子から生成される光は青色光であることを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項22】
前記光は、前記光制御層と、前記カラーフィルタ層と、を通過して前記ウィンドウに伝達されることを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項23】
ウィンドウの上にカラーフィルタ層を形成するステップと、
前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層と、前記低屈折層をカバーするパッシベーション層と、を形成するステップと、
前記パッシベーション層の上に配置される遮光パターンと、前記遮光パターンに接続されるトランジスタと、を含む回路素子層を形成するステップと、
前記回路素子層の上に分割隔壁を形成するステップと、
前記分割隔壁の間に形成され、量子ドットを含む光制御パターンを形成するステップと、
前記光制御パターンの上に配置され、前記トランジスタに接続される発光素子を形成するステップと、を含む表示パネルの製造方法。
【請求項24】
前記カラーフィルタ層を形成するステップは、
前記ウィンドウの上に第1フィルタ層を形成してから第1開口部を形成するステップと、
前記第1フィルタ層の上に第2フィルタ層を形成してから第2開口部を形成するステップと、
前記第2フィルタ層の上に第3フィルタ層を形成してから第3開口部を形成するステップと、を含むことを特徴とする請求項23に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項25】
前記光制御パターンと重畳する領域において、前記第1乃至第3フィルタ層のうちいずれか2つのカラーフィルタ層にのみ開口部が形成され、
残りの一つのカラーフィルタ層は、
前記2つの開口部内に配置されて前記ウィンドウと接触することを特徴とする請求項24に記載の表示パネルの製造方法。
【請求項26】
前記カラーフィルタ層を形成するステップと、前記低屈折層と追加の低屈折層を形成するステップと、前記回路素子層を形成するステップと、前記光制御パターンを形成するステップと、前記発光素子を形成するステップと、は、前記ウィンドウの上で連続工程によって行われることを特徴とする請求項23に記載の表示パネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示パネルに関し、より詳しくは、光制御パターンを含む表示パネル及びその表示パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示パネルは、光源から生成されたソース光を選択的に透過する透過型表示パネルと、表示パネル自体からソース光を生成する発光型表示パネルを含む。表示パネルはカラー画像を生成するために画素によって異なる種類の光制御パターンを含む。光制御パターンはソース光の一部波長範囲のみを透過するか、ソース光のカラーを変換する。一部の光制御パターンはソース光のカラーは変更せず、光の特性を変更してもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、高解像度の表示パネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施例による表示パネルは、表示領域と、前記表示領域に隣接した非表示領域と、を含むウィンドウと、前記ウィンドウの上に配置されるカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層と、前記低屈折層の上に配置されるトランジスタと、を含む回路素子層と、前記回路素子層の上に配置される分割隔壁と、前記分割隔壁の間に配置され、量子ドットを含む光制御パターンと、を含む光制御層と、第1電極と、前記第1電極の上に配置される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されて光を生成する発光層と、を含む発光素子を含む、前記光制御層の上に配置される表示素子層と、を含み、前記光は、前記光制御層と、前記回路素子層と、前記カラーフィルタ層と、を通過して前記ウィンドウに伝達される。
【0005】
前記カラーフィルタ層は、互いに異なる光を透過し、前記ウィンドウの上に順次積層される第1乃至第3フィルタ層を含み、前記光制御パターンと重畳する領域は、前記第1乃至第3フィルタ層のうちいずれか一つにのみ配置され、それ以外の領域では、少なくとも2つのフィルタ層が積層されることを特徴とする。
【0006】
前記光制御パターンと重畳する領域における前記低屈折層の厚さは、それ以外の領域における前記低屈折層の厚さより大きいことを特徴とする。
【0007】
前記トランジスタは、ソース、活性層、及びドレインを含む半導体パターンと、前記活性層と重畳するゲートと、を含み、前記半導体パターンは、前記光制御パターンと重畳しないことを特徴とする。
【0008】
前記回路素子層は、前記低屈折層の上に配置されるパッシベーション層と、前記パッシベーション層の上に配置される遮光パターンと、前記遮光パターンをカバーし、前記半導体パターンが配置されるバッファ層と、前記活性層と前記ゲートとの間に配置される介在絶縁層と、前記ゲートとバッファ層とをカバーする中間絶縁層と、前記中間絶縁層の上に配置され、前記ソースと前記第1電極を連結する連結電極と、前記連結電極をカバーするカバー絶縁層と、を含むことを特徴とする。
【0009】
前記遮光パターンは、前記半導体パターンの少なくとも一部と重畳し、前記光制御パターンから離隔されることを特徴とする。
【0010】
前記連結電極は、前記バッファ層を貫通して前記遮光パターンに接続されることを特徴とする。
【0011】
前記回路素子層はキャパシタを含み、前記キャパシタは、前記介在絶縁層の上に配置される第1キャパシタ電極と、前記第1キャパシタ電極と重畳し、前記中間絶縁層の上に配置される第2キャパシタ電極と、を含むことを特徴とする。
【0012】
前記非表示領域と重畳し、前記中間絶縁層の上に配置され、前記カバー絶縁層によって露出されるパッドをさらに含み、前記パッドは前記連結電極と同じ物質を含むことを特徴とする。
【0013】
前記表示素子層は、前記光制御パターンと重畳する表示開口部が定義される画素定義膜を含むことを特徴とする。
【0014】
前記非表示領域と重畳し、前記回路素子層の上に配置されるダム部を含み、前記ダム部は、前記分割隔壁及び前記画素定義膜のうち少なくともいずれか一つと同じ物質を含むことを特徴とする。
【0015】
前記表示素子層は、前記発光素子をカバーする封止層をさらに含むことを特徴とする。
【0016】
前記発光層は、青色光を生成することを特徴とする。
【0017】
前記表示パネルは、一方向に沿って延長される軸に沿って湾曲していることを特徴とする。
【0018】
本発明による表示パネルは、発光領域と、前記発光領域に隣接する非発光領域と、に区分されるウィンドウと、前記ウィンドウの上に配置され、互いに異なる光を透過する第1乃至第3フィルタ層を含むカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層の上に配置されるトランジスタと、対応する前記第1乃至第3フィルタ層と重畳し、少なくともいずれか一つが量子ドットを含む第1乃至第3光制御パターンを含む光制御層と、対応する前記トランジスタに接続され、光を生成する発光素子と、を含み、前記ウィンドウのうち前記発光領域と重畳するウィンドウの上には前記第1乃至第3フィルタ層のうちいずれか一つのみが配置され、前記非発光領域と重畳するウィンドウの上には前記第1乃至第3フィルタ層が積層される。
【0019】
前記第1乃至第3フィルタ層は、前記ウィンドウの上に順次積層され、前記第1フィルタ層は青色光を透過させ、前記第2フィルタ層は緑色光を透過させ、前記第3フィルタ層は赤色光を透過させることを特徴とする。
【0020】
前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層をさらに含み、前記トランジスタは、前記低屈折層を間に挟む前記第1乃至第3フィルタ層と離隔されることを特徴とする。
【0021】
前記発光領域と重畳する領域における前記低屈折層の厚さは、前記非発光領域と重畳する領域における前記低屈折層の厚さより大きいことを特徴とする。
【0022】
前記第1乃至第3制御パターンを区画する分割隔壁をさらに含み、前記分割隔壁は、前記非発光領域と重畳することを特徴とする。
【0023】
前記発光素子のそれぞれは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される発光層と、を含み、前記発光素子のそれぞれに含まれる発光層及び前記第2電極のうち少なくともいずれか一つは、互いに接続される一つのパターンであることを特徴とする。
【0024】
前記発光素子から生成される光は青色光であることを特徴とする。
【0025】
前記光は、前記光制御層と、前記カラーフィルタ層と、を通過して前記ウィンドウに伝達されることを特徴とする。
【0026】
本発明による表示パネルの製造方法は、ウィンドウの上にカラーフィルタ層を形成するステップと、前記カラーフィルタ層をカバーする低屈折層と、前記低屈折層をカバーするパッシベーション層とを形成するステップと、前記パッシベーション層の上に配置される遮光パターンと、前記遮光パターンに接続されるトランジスタと、を含む回路素子層を形成するステップと、前記回路素子層の上に分割隔壁を形成するステップと、前記分割隔壁の間に形成され、量子ドットを含む光制御パターンを形成するステップと、前記光制御パターンの上に配置され、前記トランジスタに接続される発光素子を形成するステップと、を含む。
【0027】
前記カラーフィルタ層を形成するステップは、前記ウィンドウの上に第1フィルタ層を形成してから第1開口部を形成するステップと、前記第1フィルタ層の上に第2フィルタ層を形成してから第2開口部を形成するステップと、前記第2フィルタ層の上に第3フィルタ層を形成してから第3開口部を形成するステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
前記光制御パターンと重畳する領域において、前記第1乃至第3フィルタ層のうちいずれか2つのカラーフィルタ層にのみ開口部が形成され、残りの一つのカラーフィルタ層は前記2つの開口部内に配置されて前記ウィンドウと接触することを特徴とする。
【0029】
前記カラーフィルタ層を形成するステップと、前記低屈折層と追加の低屈折層を形成するステップと、前記回路素子層を形成するステップと、前記光制御パターンを形成するステップと、前記発光素子を形成するステップと、は、前記ウィンドウの上で連続工程によって行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、光を選択的に透過するカラーフィルタ層と、回路を構成する層と、量子ドットを含む光制御層と、が別途の接着工程なしにウィンドウの上に順次積層される構造を含むことで、封止層の厚さまたは別途の合着工程に利用される接着層の厚さによってソース光が損失されるか混色される不良を防止することができる。また、スリムな表示パネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1a】本発明の一実施例による表示パネルの斜視図である。
【
図1b】本発明の一実施例による湾曲した表示パネルの斜視図である。
【
図1c】本発明の一実施例による表示パネルの断面図である。
【
図1d】本発明の一実施例による表示パネルの平面図である。
【
図3】
図1dのI-I’線に沿って切断した断面図である。
【
図4】本発明の一実施例による表示領域の平面図である。
【
図5】
図4のII-II’線に沿って切断した断面図である。
【
図6a】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図6b】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図6c】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図6d】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図6e】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図6f】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図7a】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図7b】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図7c】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【
図7d】本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本明細書において、ある構成要素(または領域、層、部分など)が他の構成要素の「上にある」、または「結合される」と言及されれば、それは他の構成要素の上に直接配置・連結・結合され得るか、またはそれらの間に第3の構成要素が配置され得ることを意味する。
【0033】
同じ図面符号は同じ構成要素を指す。また、図面において、構成要素の厚さ、割合、及び寸法は技術的内容の効果的な説明のために誇張されている。「及び/または」は、関連する構成要素が定義する一つ以上の組み合わせを全て含む。
【0034】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用されるが、前記構成要素は前記用語に限らない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲で第1構成要素は第2構成要素と呼ばれてもよく、類似して第2構成要素も第1構成要素と呼ばれてもよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0035】
また、「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示した構成要素の相対的な関係を説明するために使用される。前記用語は相対的な概念であって、図面に示した方向を基準に説明される。
【0036】
「含む」または「有する」などの用語は明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0037】
異なるように定義されない限り、本明細書で使用された全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるようなものと同じ意味を有する。また、一般的に使用される辞書で定義された用語のような用語は、関連技術の脈絡で有する意味と一致する意味を有すると解釈すべきであって、ここで明示的に定義されない限り、過度に理想的であるか形式的な意味で解釈してはならない。
【0038】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0039】
図1aは、本発明の一実施例による表示パネルの斜視図である。
図1bは、本発明の一実施例による湾曲した表示パネルの斜視図である。
図1cは、本発明の一実施例による表示パネルの断面図である。
図1dは、本発明の一実施例による表示パネルの平面図である。
図2は、本発明の一実施例による等価回路図である。
【0040】
図1a及び
図1bに示した表示パネルDP、DP-Aは発光型表示パネルであって、液晶表示パネル(liquid crystal display panel)、電気泳動表示パネル(electrophoretic display panel)、MEMS表示パネル(microelectromechanical system display panel)、電気湿潤表示パネル(electrowetting display panel)、有機発光表示パネル(organic light emitting display panel)、及び無機発光表示パネル(inorganic light emitting display panel)のうちいずれか一つであり、特に制限されない。
【0041】
図1aを参照すると、表示パネルDPは表示面DP-ISを介して画像を表示する。表示面DP-ISは、第1方向DR1及び第2方向DR2が定義する面と平行する。表示パネルDPの最上側に配置される部材の上面が表示面DP-ISと定義される。本発明によると、
図1cに示したウィンドウWDの上面が表示パネルDPの表示面DP-ISと定義される。
【0042】
表示面DP-ISは、第1方向DR1及び第2方向DR2が定義する面と平行する。表示面DP-ISの法線方向、つまり、表示パネルDPの厚さ方向は第3方向DR3である。以下で説明する各層またはユニットの前面(または上面)と背面(または下面)は、第3方向DR3によって区分される。
【0043】
表示パネルDPは、表示領域DA及び非表示領域NDAを含む。表示領域DAには画素PXが配置され、非表示領域NDAには画素PXが配置されない。非表示領域NDAは表示面DP-ISの縁に沿って定義される。非表示領域NDAは、表示領域DAを囲む。本発明の一実施例において、非表示領域NDAは省略されるか表示領域DAの一側にのみ配置されてもよい。
【0044】
本発明の一実施例において、平面型表示面DP-ISを備える表示パネルDPを示したが、これに限らない。表示パネルDPは曲面型表示面または立体型表示面を含んでもよい。立体型表示面は互いに異なる方向を指示する複数個の表示領域を含んでもよい。
【0045】
例えば、
図1bを参照すると、一実施例による表示パネルDP-Aは第2方向DR2に延長される仮想の軸を基準に第1方向DR1に沿って湾曲する。但し、これに限らず、軸は第1方向DR1に延長されてもよく、互いに異なる方向に延長される複数の軸を基準に湾曲してもよい。
【0046】
また、表示パネルは巻き取り可能表示パネル、または折りたたみ可能表示パネル、またはスライド可能表示パネルである。表示パネルはフレキシブルな性質を有し、表示装置に設置されて折りたたまれるか巻き取られる。
【0047】
図1cを参照すると、本発明による表示パネルDPは、ウィンドウWDと、ウィンドウWDの上に配置されるカラーフィルタ層CFLと、カラーフィルタ層CFLの上に配置される回路素子層DP-CLと、回路素子層DP-CLの上に配置される光制御層OSLと、光制御層OSLの上に配置される表示素子層DP-OLEDと、を含む。
【0048】
本発明において、ウィンドウWDは、表示パネルDPの構成が蒸着及びパターニングされて形成される基底層である。ウィンドウWDは、光学的に透明な絶縁物質を含む。例えば、ウィンドウWMはガラス基板または合成樹脂フィルムを含んでもよい。
【0049】
カラーフィルタ層CFLはウィンドウWDの上に配置される。カラーフィルタ層CFLは複数のフィルタ層を含む。フィルタ層のそれぞれは、特定波長範囲の光を透過し、該当波長範囲以外の光を遮断する。それによって、光制御層OSLを通過した光を選択的にウィンドウWDに伝達する。
【0050】
回路素子層DP-CLはカラーフィルタ層CFLの上に配置される。回路素子層DP-CLは画素PXの駆動回路または信号ラインを含む。
【0051】
光制御層OSLは回路素子層DP-CLの上に配置される。光制御層OSLは発光素子から提供されるソース光の光学的性質を変化させる光制御パターンを含む。光制御パターンは量子ドットを含む。
【0052】
表示素子層DP-OLEDは光制御層OSLの上に配置される。表示素子層DP-OLEDは、画素PXごとに配置される発光素子と、発光素子を密封する封止層とを含む。
【0053】
本発明によると、ウィンドウWD、カラーフィルタ層CFL、回路素子層DP-CL、光制御層OSL、表示素子層DP-OLEDの積層順番は、表示素子層DP-OLEDで生成される光がウィンドウWDを透過する方向と反対方向である。
【0054】
図1dを参照すると、信号ラインGL1~GLn、DL1~DLmと画素PX11~PXnmの平面上の配置関係を示している。信号ラインGL1~GLn、DL1~DLmは、複数個のゲートラインGL1~GLnと、複数個のデータラインDL1~DLmを含む。
【0055】
画素PX11~PXnmのそれぞれは、複数個のゲートラインGL1~GLnのうち対応するゲートラインと、複数個のデータラインDL1~DLmのうち対応するデータラインと、に接続される。画素PX11~PXnmのそれぞれは、画素駆動回路と表示素子とを含む。画素PX11~PXnmの画素駆動回路の構成によって更に多い種類の信号ラインが表示パネルDPに備えられる。
【0056】
図1dにはマトリックス状の画素PX11~PXnmを例示的に示したが、これに限らない。画素PX11~PXnmはダイヤモンド状であるペンタイル(登録商標)状に配置されてもよい。ゲート駆動回路GDCは、OSG(oxide silicon gate driver circuit)またはASG(amorphose silicon gate driver circuit)工程によって表示パネルDPに集積化される。
【0057】
図2を参照すると、画素PXijは、発光素子OLEDと、複数のトランジスタT1-T3と、キャパシタCstと、を含む。複数のトランジスタT1-T3は、LTPS(Low Temperature Polycrystalline Silicon)工程、またはLTPO(Low Temperature Polycrystalline Oxide)工程によって形成される。
【0058】
図2にはi番目の第1ゲートラインSCLi、SSLiと、j番目のデータラインDLjと、j番目の基準ラインRLjに接続される画素PXijを例示的に示している。
【0059】
i番目の第1ゲートラインSCLi、SSLiはi番目のゲート信号SCi、SSiを受信する。i番目のゲート信号SCi、SSiはi番目のライトゲート信号SCiとi番目のサンプリングゲート信号SSiとを含む。
【0060】
トランジスタT1~T3は、駆動トランジスタT1と、第1スイッチトランジスタT2と、第2スイッチトランジスタT3と、を含む。
【0061】
トランジスタT1~T3はNMOSトランジスタであるが、これに限らず、PMOSトランジスタであってもよい。トランジスタT1~T3のそれぞれは、ソースS1、S2、S3と、ドレインD1、D2、D3と、ゲートG1、G2、G3と、を含む。
【0062】
発光素子OLEDは、アノード(第1電極)とカソード(第2電極)とを含む有機発光素子である。発光素子OLEDのアノードには駆動トランジスタT1を介して第1電圧ELVDDが供給され、発光素子OLEDのカソードには第2電圧ELVSSが供給される。発光素子OLEDは第1電圧ELVDD及び第2電圧ELVSSが供給されて発光する。
【0063】
駆動トランジスタT1は、第1電圧ELVDDが供給されるソースS1と、発光素子OLEDのアノードに接続されるドレインD1と、キャパシタCstに接続されるゲートG1と、を含む。
【0064】
第1スイッチトランジスタT2は、j番目のデータラインDLjに接続されるソースS2と、キャパシタCstに接続されるドレインD2と、i番目のライトゲート信号SCiが供給されるゲートG2と、を含む。j番目のデータラインDLjはデータ電圧Vd及びセンシング用データ電圧を受信する。
【0065】
第2スイッチトランジスタT3は、j番目の基準ラインRLjに接続されるドレインD3と、発光素子OLEDのアノードに接続されるソースS3と、i番目のサンプリングゲート信号SSiが供給されるゲートG3と、を含む。j番目の基準ラインRLjには基準電圧Vrが供給される。
【0066】
キャパシタCstは駆動トランジスタT1のゲートG1と発光素子OLEDのアノードとに接続される。キャパシタCstは、駆動トランジスタT1のゲートG1に接続される第1キャパシタ電極と、発光素子OLEDのアノードに接続される第2キャパシタ電極と、を含む。
【0067】
本発明において、画素PXijの等価回路は
図2に示した等価回路に限らない。本発明の他の実施例において、画素PXijは発光素子OLEDを発光するための多様な形態に具現されてもよい。
【0068】
図3は、
図1dのI-I’線に沿って切断した断面図である。
【0069】
図3を参照すると、本実施例による表示パネルDPは、ウィンドウWDと、カラーフィルタ層CFLと、回路素子層DP-CLと、光制御層OSLと、表示素子層DP-OLEDと、を含む。
【0070】
ウィンドウWDは光学的に透明な絶縁物質を含む。例えば、ウィンドウWMはガラス基板または合成樹脂フィルムを含んでもよい。
【0071】
ウィンドウWDが合成樹脂フィルムであれば、ウィンドウWDはポリイミド(polyimide、Pl)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)フィルムを含む。
【0072】
ウィンドウWDは多層構造または単層構造を有する。例えば、ウィンドウWDは、接着剤で結合された複数個の合成樹脂フィルムを含むか、接着剤で結合されたガラス基板と合成樹脂フィルムとを含んでもよい。図示していないが、ウィンドウWDは指紋防止層及び衝撃吸収層などの機能層を更に含む。
【0073】
カラーフィルタ層CFLはウィンドウWDの上に配置される。カラーフィルタ層CFLは第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3を含む。第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3のそれぞれは特定波長範囲の光を透過し、該当波長範囲外の光を遮断する。
【0074】
本実施例によると、発光領域PXAと重畳する領域において、第2フィルタ層CF2は第2開口部OP2を含み、第3フィルタ層CF3は第3開口部OP3を含む。よって、発光領域PXAと重畳する領域において、第1フィルタ層CF1のみがウィンドウWDの上に配置される。この際、第1フィルタ層CF1が青色光を透過し、赤色光及び緑色光を遮断すれば、本実施例の発光領域PXAは青色光のみを透過する領域である。
図3には発光素子OLEDで生成される光がウィンドウWDに提供される方向を矢印で示している。
【0075】
よって、発光領域PXAと隣接した図示されていない発光領域には、第2フィルタ層CF2または第3フィルタ層CF3のみがウィンドウWDの上に配置されるが、それによって選択的に赤色光または緑色光を透過する発光領域が定義される。
【0076】
回路素子層DP-CLはカラーフィルタ層CFLの上に配置される。回路素子層DP-CLは、複数の絶縁層10~60と、トランジスタと、キャパシタCstと、パッドPDと、を含む。
図3には
図2で説明したトランジスタT1~T3のうち駆動トランジスタT1を例示的に示している。
【0077】
低屈折層10は、カラーフィルタ層CFLの上に配置されて第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3をカバーする。低屈折層10は無機物質及び有機物質のうちいずれか一つを含む。例えば、無機物質は、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、及び酸化ケイ素のうち少なくともいずれか一つを含む。例えば、有機物質はシリコン系レジンと中空シリカを含む。
【0078】
低屈折層10は、第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3に定義される開口部OP2、OP3の内部に配置されて平坦面を提供する。よって、低屈折層10は発光領域PXAと重畳する領域における厚さとそれ以外の領域における厚さが異なる。
【0079】
例えば、低屈折層10は発光領域PXAに定義された第2及び第3開口部OP2、OP3内に配置される。よって、発光領域PXAと重畳する領域において、低屈折層10の第1厚さTH1は発光領域PXA以外の領域における低屈折層10の第2厚さTH2より大きい。
【0080】
低屈折層10は第1フィルタ層CF1のうち発光領域PXAと重畳する第1フィルタ層CF-Eと接触する。
【0081】
パッシベーション層20は低屈折層10の上に配置される。パッシベーション層20は無機物質を含む。例えば、パッシベーション層20は、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、及び酸化ケイ素のうち少なくともいずれか一つを含む。
【0082】
遮光パターンBMLはパッシベーション層20の上に配置される。遮光パターンBMLは、半導体パターンS1、A1、D1の少なくとも一部と重畳し、発光領域PXAとは重畳しない。遮光パターンBMLは金属を含む。例えば、遮光パターンBMLはモリブデンMoを含む。
【0083】
遮光パターンBMLは、ウィンドウWDを介して入射された光から半導体パターンS1、A1、D1を保護する。つまり、遮光パターンBMLは駆動トランジスタT1の下部に配置されることで、外部光によって半導体パターンS1、A1、D1の残留電圧特性が低下することを防止する。それによって、信頼性が向上された表示パネルDPを提供することができる。
【0084】
また、遮光パターンBMLが発光素子OLEDとカラーフィルタ層CFLとの間に配置されても、発光素子OLEDから生成される光の出光効率を減少させない。
【0085】
バッファ層30は、パッシベーション層20の上に配置されて遮光パターンBMLをカバーする。バッファ層30は、低屈折層10、20と半導体パターンとの間の結合力を向上させる。バッファ層30は無機物質を含む。例えば、バッファ層30は酸化ケイ素と窒化ケイ素のうち少なくともいずれか一つを含む。また、バッファ層30は酸化ケイ素層と窒化ケイ素層が交互に積層されてもよい。
【0086】
駆動トランジスタT1に含まれる半導体パターンS1、A1、D1はバッファ層30の上に配置される。半導体パターンS1、A1、D1のうち活性層A1と重畳する領域に介在絶縁層40が配置され、介在絶縁層40の上に駆動トランジスタT1のゲートG1が配置される。介在絶縁層40とゲートG1とは同時にパターニングされる。活性層A1と、ソースS1と、ドレインD1は半導体パターンのドーピング濃度または伝導性によって区分される領域である。
【0087】
キャパシタCstの第1キャパシタ電極CS1は介在絶縁層40の上に配置される。第1キャパシタ電極CS1と介在絶縁層40とは同時にパターニングされる。
【0088】
中間絶縁層50はバッファ層30の上に配置され、半導体パターンS1、A1、D1の一部と、ゲートG1と、第1キャパシタ電極CS1をカバーする。中間絶縁層50は有機物質または無機物質を含む。
【0089】
中間絶縁層50の上には連結電極CNEと、第2キャパシタ電極CS2と、パッドPDが配置される。
【0090】
連結電極CNEの一側は中間絶縁層50を貫通してソースS1と連結され、駆動トランジスタT1と発光素子OLEDの第1電極AEとを電気的に連結させる。
【0091】
本実施例において、連結電極CNEの他側は中間絶縁層50及びバッファ層30を貫通して遮光パターンBMLに接続される。よって、遮光パターンBMLには所定の信号が提供される。但し、これに限らず、連結電極CNEは遮光パターンBMLと分離されて、遮光パターンBMLはフローティングされた状態で配置されてもよい。
【0092】
第2キャパシタ電極CS2は、中間絶縁層50の上に配置され、第1キャパシタ電極CS1と重畳する。第1キャパシタ電極CS1は第2キャパシタ電極CS2と共にキャップを形成する。
【0093】
パッドPDは中間絶縁層50のうち非表示領域NDAと重畳するように配置される。パッドPDには駆動チップが実装されるフレキシブル回路基板などが取り付けられる。フレキシブル回路基板はメイン回路基板に接続される。
【0094】
カバー絶縁層60は中間絶縁層50の上に配置される。カバー絶縁層60は連結電極CNE及びパッドPDの上面を露出させる。連結電極CNE及びパッドPDの上には追加電極CNE-Sを更に含む。
【0095】
光制御層OSLは分割隔壁BK及び光制御パターンCCFを含む。
【0096】
分割隔壁BKは平面上において非発光領域の形状と対応する形状を有する。よって、分割隔壁BKは発光領域PXAと重畳せず、分割隔壁BKの間には発光領域PXAと重畳する空間が提供される。
【0097】
分割隔壁BKは光を遮断するためにブラック成分(black coloring agent)を含む。分割隔壁BKはベース樹脂に混合されたブラック染料、ブラック顔料を含む。一実施例において、ブラック成分はカーボンブラックを含むか、クロムのような金属またはこれらの酸化物を含む。
【0098】
光制御パターンCCFは分割隔壁BKに提供される空間に配置される。よって、光制御パターンCCFは発光領域PXAと重畳する。また、光制御パターンCCFはカラーフィルタ層CFLに定義された開口部OP2、OP3と重畳する。
【0099】
光制御パターンCCFは発光素子OLEDから提供されるソース光の光学性質を変化させる。光制御パターンCCFは、一発光領域PXAにおいて青色光のソース光を赤色光または緑色光に変換させる色変換パターンである。
【0100】
色変換パターンは、ベース樹脂及びベース樹脂に混合された(または分散された)量子ドットを含む。互いに異なる光に変換させる色変換パターンは互いに異なる量子ドットを含む。
【0101】
ベース樹脂BRは量子ドットが分散される媒質であって、一般にバインダと称される多様な樹脂組成物からなる。但し、それに限らず、本明細書において、量子ドットを分散配置され得る媒質であれば、その名称、追加の他の機能、構成物質などに関わらずベース樹脂と称される。
【0102】
ベース樹脂は高分子樹脂である。例えば、ベース樹脂は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂などである。ベース樹脂は透明樹脂である。
【0103】
また、光制御パターンCCFは他の発光領域PXAで青色光を透過する透過パターンである。この際、透過パターンとしての光制御パターンCCFは、散乱粒子を含み、受けた青色光を散乱してから出射する。光制御パターンCCFは入射光に対する出射光の輝度を向上させる。
【0104】
色変換パターンは、上述した透過パターンのようにベース樹脂に混合された散乱粒子を更に含む。散乱粒子は酸化チタン(TiO2)またはシリカ系ナノ粒子などである。
【0105】
量子ドットは入射される光の波長を変換する粒子である。量子ドットは数ナノメートルサイズの結晶構造を有する物質で、数百から数千個程度の原子からなり、小さいサイズのためエネルギーバンドギャップ(band gap)が大きくなる量子閉じ込め(Quantum confinement)効果を示す。量子ドットにバンドギャップよりエネルギーが高い波長の光が入射すれば、量子ドットはその光を吸収して浮いた状態になり、特定波長の光を放出しながら基底状態に落ちる。放出された光のエネルギーはバンドギャップに対応する値を有する。量子ドットはそのサイズと組成などを調節すれば、量子閉じ込め効果による発光特性を調節することができる。
【0106】
量子ドットはII-VI族化合物、I-III-VI族化合物、III-V族化合物、IV-VI族化合物、IV族元素、IV族化合物、及びこれらの組み合わせから選択される。
【0107】
II-VI族化合物は、CdSe、CdTe、CdS、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HeTe、MgSe、MgS、及びこれらの混合物からなる群より選択される二元化合物、AgInS、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HeSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HeZnSe、HeZnTe、MgZnSe、MgZnS、及びこれらの混合物からなる群より選択される三元化合物、及びHgZnTeS、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe,CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe、及びこれらの混合物からなる群より選択される四元化合物からなる群より選択される。
【0108】
I-III-VI族化合物は、AgInS2、CuInS2、AgGaS2、CuGaS2、及びこれらの混合物からなる群より選択される三元化合物、またはAgInGaS2、CuInGaS2などの四元化合物から選択される。
【0109】
III-V族化合物は、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb、及びこれらの混合物からなる群より選択される二元化合物と、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InGaP、InAlP、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb、及びこれらの混合物からなる群より選択される三元化合物と、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb、及びこれらの混合物からなる群より選択される四元化合物とからなる群より選択される。一方、III-V族化合物はII族金属を更に含む。例えば、III-II-V族化合物としてInZnPなどが選択されてもよい。
【0110】
IV-VI族化合物は、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、及びこれらの混合物からなる群より選択される二元化合物と、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe、及びこれらの混合物からなる群より選択される三元化合物と、SnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe、及びこれらの混合物からなる群より選択される四元化合物とからなる群より選択される。IV族元素は、Si、Ge、及びこれらの混合物からなる群より選択される。IV族化合物は、SiC、SiGe、及びこれらの混合物からなる群より選択される二元化合物である。
【0111】
この際、二元化合物、三元化合物、または四元化合物は均一な濃度で粒子内に存在するか、濃度分布が部分的に異なる状態に分けられて同一粒子内に存在する。
【0112】
量子ドットはコア(core)及びコアを囲むシェル(shell)を含むコアシェル構造である。また、一つの量子ドットが他の量子ドットを囲むコア/シェル構造を有してもよい。コアとシェルとの界面は、シェルに存在する元素の濃度がコアに行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有する。
【0113】
量子ドットは、ナノメータスケールのサイズを有する粒子である。量子ドットは約45nm以下、好ましくは約40nm以下、より好ましくは約30nm以下の発光波長スペクトルの半値幅(full width at half maximum、FWHM)を有し、この範囲で色純度や色再現性を向上させることができる。また、このような量子ドットを介して発光される光は全方向に放出されるゆえ、光視野角が向上される。
【0114】
また、量子ドットの形態は当分野で一般的に使用する形態のものであって特に限らないが、より詳しくは、球状、ピラミッド状、多腕(multi-arm)状、または立方体(cubic)のナノ粒子、ナノチューブ、ナノワイヤ、ナノ繊維、ナノ板状粒子などの形態のものを使用する。量子ドットは粒子のサイズに応じて放出する光の色相を調節するが、それによってドットは赤色光、緑色光、青色光など多様な発光色相を有する。
【0115】
光制御パターンCCFはインクジェット工程によって形成される。液状の組成物が分割隔壁BKの空間内に提供された後、熱硬化工程または光硬化工程によって重合される組成物は硬化後体積が減少する。それによって、分割隔壁BKの上面と光制御パターンCCFの上面との間に段差が発生する。
【0116】
表示素子層DP-OLEDは、発光素子OLEDと、画素定義膜PDLと、封止層TFEと、を含む。
【0117】
発光素子OLEDは、第1電極AEと、第2電極CEと、第1電極AEと第2電極CEとの間に配置される発光層EMLと、を含む。
【0118】
第1電極AEは分割隔壁BKと光制御パターンCCFとをカバーし、連結電極CNEに接続される。本発明において、第1電極AEは透過型電極または半透過型電極である。第1電極AEの物質は透過型電極または半透過型電極であればいずれか一つに限らない。
【0119】
発光層EMLは、第1電極AEと第2電圧CEとの間に配置され、光制御パターンCCFにソース光を提供する。本実施例において、発光層EMLはソース光として青色光を生成する。青色光は410nm以上480nm以下の波長を含む。青色光の発光スペクトルは440nm以上460nm以下の範囲に属するピーク波長を有する。
【0120】
第2電極CEは発光層EMLの上に配置される。第2電極CEは反射型電極である。よって、第2電圧CEはAg、Mg、Cu、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Mo、Ti、及びこれらの化合物や混合物(例えば、AgとMgの混合物)のうち少なくともいずれか一つを含む。
【0121】
図示していないが、発光素子OLEDは、第1電極AEと発光層EMLとの間に配置される正孔輸送領域と、発光層EMLと第2電極CEとの間に配置される電子輸送領域と、を更に含む。正孔輸送領域は正孔注入層及び正孔輸送層などを含む。電子輸送領域は、正孔阻止層(図示せず)、電子輸送層、及び電子注入層のうち少なくとも一つを含むが、実施例はこれに限らない。
【0122】
画素定義膜PDLは光制御層OSLの上に配置される。画素定義膜PDLには表示開口部D-OPが定義される。表示開口部D-OPは、発光領域PXAと重畳する第1電極AEの少なくとも一部を露出させる。よって、第1電極AEは画素定義膜PDLの下部に配置され、発光層EML及び第2電極CEは画素定義膜PDLの上部に配置される。
【0123】
画素定義膜PDLは有機層である。画素定義膜PDLは通常のブラック成分を含む。画素定義膜PDLはベース樹脂に混合されたブラック染料、ブラック顔料を含む。一実施例において、ブラック成分はカーボンブラックを含むか、クロムのような金属またはこれらの酸化物を含む。但し、これに限らず、画素定義膜PDLは無色であってもよい。
【0124】
封止層TFEは発光素子OLEDをカバーする。封止層TFEは無機層と無機層との間に有機層が配置された積層構造である。無機層は外部の湿気から発光素子OLEDを保護し、有機層は製造工程中に流入された異物による発光素子OLEDのくぼみ不良を防止し、封止層TFEの上にモジュールやフレームを結合する際、封止層TFEの上に平坦面を提供する。
【0125】
本実施例によると、表示パネルDPはダム部DMPを更に含む。ダム部DMPは非表示領域NDAと重畳し、回路素子層DP-CLの上に配置される。ダム部DMPは封止層TFEの有機層の製造工程の途中、液状の組成物が一定領域を逸脱しないように液状の組成物の広がりを制御する。
【0126】
ダム部DMPは複数の層を含む。例えば、ダム部DMPは、カバー絶縁層60の上に配置される第1ダム部DM1と、第1ダム部DM1の上に配置される第2ダム部DM2と、を含む。一実施例において、ダム部DMPは分割隔壁BK及び画素定義膜PDLのうち少なくともいずれか一つと同じ物質を含む。例えば、第1ダム部DM1は分割隔壁BKと同じ物質を含んでもよく、第2ダム部DM2は画素定義膜PDLと同じ物質を含んでもよい。但し、これに限らず、ダム部DMPは省略されるか、1層または3層以上の積層構造を有してもよく、いずれか一つの実施例に限らない。
【0127】
図4は、本発明の一実施例による表示領域の平面図である。
図5は、
図4のII-II’線に沿って切断した断面図である。
図4は2つの画素行PXLに含まれる6つの発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bを例示的に示している。
図5には
図3で説明した駆動トランジスタT1とキャパシタCstを省略して示している。
【0128】
本実施例において、
図4に示した3種の発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bは表示領域DA(
図1aを参照)全体に繰り返し配置される。第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bの周辺には非発光領域NPXAが配置される。非発光領域NPXAは第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bの境界を設定し、第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bの間の混色を防止する構造物が配置される。
【0129】
図3で説明した分割隔壁BKは非発光領域NPXAと対応する形状を有し、第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bと重畳せず、第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bと重畳する空き空間を提供する。
【0130】
本実施例において、平面上の面積が互いに同じ第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bを例示的に示したが、これに限らない。第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bのうち少なくとも2つ以上の面積は互いに異なってもよい。
【0131】
平面上の角領域が丸い矩形である第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bを示したが、これに限らない。平面上において、第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bはひし形または五角形のような他の形状の多角形状を有してもよい。
【0132】
第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bのうち一つはソース光に対応する第3色光を提供し、他の一つは第3色光とは異なる第1色光を提供し、残りの一つは第3色光及び第1色光とは異なる第2色光を提供する。
【0133】
本実施例において、第1フィルタ層CF1は青色光を透過し、赤色光及び緑色光を遮断する。第2フィルタ層CF2は緑色光を透過し、赤色光及び青色光を遮断する。第3フィルタ層CF3は赤色光を透過し、緑色光及び緑色光を遮断する。
【0134】
それによって、第3発光領域PXA-Bはソース光と対応する第3色光を提供する。本実施例において、第1発光領域PXA-Rは赤色光を提供し、第2発光領域PXA-Gは緑色光を提供し、第3発光領域PXA-Bは青色光を提供する。
【0135】
図5を参照すると、カラーフィルタ層CFLの第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3は第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bのうち対応する発光領域にのみ配置される。
【0136】
例えば、第1フィルタ層CF1には第1及び第2発光領域PXA-R、PXA-Gに重畳する第1開口部OP1が定義される。第2フィルタ層CF2には第1及び第3発光領域PXA-R、PXA-Bに重畳する第2開口部OP2が定義される。第3フィルタ層CF3には第2及び第3発光領域PXA-G、PXA-Bに重畳する第3開口部OP3が定義される。
【0137】
よって、第1発光領域PXA-Rには赤色光を透過する第3フィルタ層CF3の一部分C3のみがウィンドウWDと接触して配置され、第2発光領域PXA-Gには緑色光を透過する第2フィルタ層CF2の一部分C2のみがウィンドウWDと接触する。また、第3発光領域PXA-Bには青色光を透過する第1フィルタ層CF1の一部分C3のみがウィンドウWDと接触する。
【0138】
本発明によると、非発光領域NPXAには第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3が順次積層される構造を有する。非発光領域NPXAで順次積層される第1乃至第3フィルタ層CF1、CF2、CF3はウィンドウWDから流入される外部光を断する役割をする。それによって、回路素子層DP-CLに配置される導電パターンが外部光によって反射されて視認される不良を防止することができる。
【0139】
本実施例によると、第1及び第2発光領域PXA-R、PXA-Gと重畳する光制御パターンCCFは、発光層EMLから提供される青色光のソース光を赤色光及び緑色光に変換する色変換パターンである。よって、互いに異なる量子ドットを含む。また、第3発光領域PXA-Bと重畳する光制御パターンCCFは透過パターンである。
【0140】
本実施例によると、複数の発光素子OLEDに含まれる第1電極AEは個別にパターニングされて対応される発光領域の上に配置される。発光層EML及び第2電極CEのうち少なくともいずれか一つは、複数の発光素子OLEDに共通に配置されて一つのパターンとして提供される。図示していないが、第1電極AEと発光層EMLとの間に配置される正孔制御層と、発光層EMLと第2電極CEとの間に配置される電子制御層のうち少なくともいずれか一つも一つのパターンとして提供され、いずれか一つの実施例に限らない。
【0141】
本発明によると、画素PX(
図1aを参照)を構成するトランジスタT1(
図3を参照)と、発光素子OLEDが含まれる層と、量子ドットを含む光制御層と、光を選択的に透過するカラーフィルタ層と、が別途の接着工程なしにウィンドウWDの上に直接配置されることで、封止層TFEの厚さまたは別途の合着工程に利用される接着層の厚さによってソース光が損失されるか混色される不良を防止することができる。また、スリムな表示パネルDPを提供することができる。
【0142】
図6aは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図6bは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図6cは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図6dは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図6eは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図6fは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【0143】
図7aは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図7bは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図7cは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
図7dは、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を示す断面図である。
【0144】
図6a乃至
図6fは
図3及び
図5で説明したウィンドウWDの上に形成されるカラーフィルタ層を形成する方法を段階的に示す断面図であり、
図7a乃至
図7dは
図6a乃至
図6fで形成されるカラーフィルタ層CFLの上に表示パネルDPの他の構成を形成する方法を示す断面図である。
【0145】
以下、
図6a乃至
図7dを利用して、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を説明する。
【0146】
図6a及び
図6bを参照すると、一実施例による表示パネルの製造方法は、ウィンドウWDの上に初期第1フィルタ層CF1-Aを形成するステップを含む。初期第1フィルタ層CF1-Aは、第1に乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-B及び非発光領域NPXAと重畳するように形成される。
【0147】
初期第1フィルタ層CF1-Aは、ベース樹脂と、ベース樹脂に分散された染料及び/または顔料を含む物質をウィンドウWDの上に塗布して形成する。
【0148】
次に、初期第1フィルタ層CF1-Aが貫通して形成される第1開口部OP1を含む第1フィルタ層CF1を形成するステップを含む。第1開口部OP1は第1及び第2発光領域PXA-R、PXA-Gと重畳する。よって、ウィンドウWDは第1開口部OP1によって第1フィルタ層CF1から露出される。
【0149】
次に、
図6c及び
図6dを参照すると、一実施例による表示パネルの製造方法は、第1フィルタ層CF1の上に初期第2フィルタ層CF2-Aを形成するステップを含む。初期第2フィルタ層CF2-Aは、第1に乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-B及び非発光領域NPXAと重畳するように形成される。
【0150】
初期第2フィルタ層CF2-Aは、ベース樹脂と、ベース樹脂に分散された染料及び/または顔料を含む物質をウィンドウWDの上に塗布して形成する。
【0151】
次に、初期第2フィルタ層CF2-Aが貫通して形成される第2開口部OP2を含む第2フィルタ層CF2を形成するステップを含む。第2開口部OP2は第1及び第3発光領域PXA-R、PXA-Bと重畳する。よって、第1発光領域PXA-Rと重畳するウィンドウWDはいずれか一つの第2開口部OP2によって第2フィルタ層CF2から露出される。また、第3発光領域PXA-Bと重畳する第1フィルタ層CF1は他の一つの第2開口部OP2によって第2フィルタ層CF2から露出される。
【0152】
次に、
図6e及び
図6fを参照すると、一実施例による表示パネルの製造方法は、第2フィルタ層CF2の上に初期第3フィルタ層CF3-Aを形成するステップを含む。初期第3フィルタ層CF3-Aは、第1に乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-B及び非発光領域NPXAと重畳するように形成される。
【0153】
初期第3フィルタ層CF3-Aは、ベース樹脂と、ベース樹脂に分散された染料及び/または顔料を含む物質をウィンドウWDの上に塗布して形成する。
【0154】
次に、初期第3フィルタ層CF3-Aが貫通して形成される第3開口部OP3を含む第3フィルタ層CF3を形成するステップを含む。第3開口部OP3は第2及び第3発光領域PXA-G、PXA-Bと重畳する。よって、第3発光領域PXA-Gと重畳する第2フィルタ層CF2はいずれか一つの第3開口部OP3によって第3フィルタ層CF3から露出される。また、第3発光領域PXA-Bと重畳する第1フィルタ層CF1は他の一つの第3開口部OP3によって第3フィルタ層CF3から露出される。
【0155】
図7aは、
図6a乃至
図6fで形成されるカラーフィルタ層CFLと同じである。
【0156】
図7bを参照すると、一実施例による表示パネルの製造方法は、カラーフィルタ層CFLの上に配置される複数の絶縁層10、20、30、50を形成するステップを含む。本発明によると、カラーフィルタ層CFLの上に形成される複数の絶縁層10、20、30、50は別途の接着工程なしにカラーフィルタ層CFLの上に連続工程で行われる。
【0157】
図3で説明した絶縁層のうち、介在絶縁層40及びカバー絶縁層60は省略して示されている。
【0158】
絶縁層10、20、30、50を形成するステップには、絶縁層10、20、30、50の間に配置される複数の導電パターンを形成するステップが含まれる。導電パターンは、
図2で説明したトランジスタT1~T3、キャパシタCst、及び遮光パターンBMLなどを形成する工程が含まれる。カラーフィルタ層CFLの上にはコーティング、蒸着などによる絶縁層、半導体層、及び導電層の形成工程をフォトリソグラフィ工程による絶縁層、半導体層、及び導電層のパターニング工程によって回路素子層DP-CL(
図3を参照)が形成される。
【0159】
次に、
図7cを参照すると、一実施例による表示パネルの製造方法は、分割隔壁BK及び光制御パターンCCFを形成するステップを含む。分割隔壁BKは、最上部絶縁層50の上にベース樹脂に混合された染料及び/または顔料を塗布しパターニングして形成する。分割隔壁BKは非発光領域NPXAと重畳するようにパターニングされる。
【0160】
光制御パターンCCFはインクジェット工程によって形成される。液状の組成物を対応する分割隔壁BKの間に塗布した後、熱硬化工程または光硬化工程によって硬化させる。この際、重合される組成物の体積が減少し、分割隔壁BKの上面と光制御パターンCCFとの間には段差が発生する。
【0161】
次に、
図7dを参照すると、一実施例による表示パネルの製造方法は、発光素子OLEDを形成するステップを含む。
【0162】
第1電極AEは半透過または透過型物質を分割隔壁BK及び光制御パターンCCFの上に塗布した後、対応する第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bに重畳するようにパターニングする。よって、それぞれの発光素子OLEDに含まれる第1電極は互いに離隔される。
【0163】
第1電極AEの上に画素定義膜PDLを形成する。画素定義膜PDLは有機物質を塗布した後、第1電極AEと重畳する部分を除去して表示開口部を形成する。
【0164】
次に、画素定義膜PDLの上に発光層EML及び第2電極CEを形成するステップを含む。それぞれの発光素子OLEDに含まれる発光層EMLは一つのパターンとして形成され、第1乃至第3発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bに同じソース光を提供する。第2電極CEも発光層EMLの上に一つのパターンとして形成される。第2電極CEは反射型物質を塗布して形成する。次に、発光素子OLEDをカバーする封止層TFEを形成するステップを更に含む。
【0165】
本発明による表示パネルの製造方法は、別途の接着工程なしにウィンドウWDの上に連続工程によってカラーフィルタ層CFL、回路素子層DP-CL(
図3を参照)、光制御層OSL(
図3を参照)、及び表示素子層DP-OLEDを形成するステップを行う。それによって、別途の基板を合着する工程で発生する誤整列問題を改善することができ、スリムな表示パネルを提供することができる。
【0166】
これまで本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野における熟練した当業者または該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更し得ることを理解できるはずである。
【0167】
よって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載されている内容に限らず、特許請求の範囲によって決められるべきである。
【符号の説明】
【0168】
DP:表示パネル WD:ウィンドウ
DP-CL:回路素子層 BML:遮光パターン
CFL:カラーフィルタ層 CF1:第1フィルタ層
CF2:第2フィルタ層 CF3:第3フィルタ層
DP-OLED:表示素子層 OSL:光制御層
BK:分割隔壁 CCF:光制御パターン