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  • 特開-切削工具 図1
  • 特開-切削工具 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190727
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】切削工具
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/547 20060101AFI20221220BHJP
   B26D 1/11 20060101ALI20221220BHJP
   B26B 27/00 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
B26D1/547 E
B26D1/11
B26B27/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099111
(22)【出願日】2021-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】521261197
【氏名又は名称】株式会社アール機械
(74)【代理人】
【識別番号】100112427
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 励
【テーマコード(参考)】
3C061
【Fターム(参考)】
3C061AA02
3C061BA28
3C061EE27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】板状断熱材を容易に切削することができ、切削時間を短縮することができる切削工具を提供する。
【解決手段】板状断熱材に凹部を形成するための切削工具2であって、板状断熱材を切削する少なくとも1つの線状または板状の切削部材4と、所定の幅及び長さを有する板状部材であって、長手方向の一端部で切削部材4の一端部を支持し、長手方向の縁部の少なくとも一方及び一端部の先端に板状断熱材を切断する第1刃部12a、12b、12cを有する第1支持部材6と、板状断熱材を切断する第2刃部14a、14cを有する第2支持部材8と、第1支持部材6の面及び第2支持部材8の面を所定の距離離して対向させた状態で、第1支持部材6の長手方向の他端部及び第2支持部材8の長手方向の他端部を接続する接続部材10とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状断熱材に凹部を形成するための切削工具であって、
前記板状断熱材を切削する少なくとも1つの線状または板状の切削部材と、
所定の幅及び長さを有する板状部材であって、長手方向の一端部で前記切削部材の一端部を支持し、前記長手方向の縁部の少なくとも一方及び前記一端部の先端に前記板状断熱材を切断する第1刃部を有する第1支持部材と、
所定の幅及び長さを有する板状部材であって、長手方向の一端部で前記切削部材の他端部を支持し、前記長手方向の縁部の少なくとも一方及び前記一端部の先端に前記板状断熱材を切断する第2刃部を有する第2支持部材と、
前記第1支持部材の面及び前記第2支持部材の面を所定の距離離して対向させた状態で、前記第1支持部材の長手方向の他端部及び前記第2支持部材の長手方向の他端部を接続する接続部材と、
を備える切削工具。
【請求項2】
前記第1支持部材及び前記第2支持部材は、前記切削部材を着脱可能に支持する着脱部を備える請求項1記載の切削工具。
【請求項3】
前記切削部材により切削する前記凹部の深さを調整する深さ調整部を備える請求項1または請求項2記載の切削工具。
【請求項4】
前記接続部材は、把手を取り付ける取付部を有する請求項1~請求項3の何れか一項に記載の切削工具。
【請求項5】
前記切削部材は、ステンレス鋼線、ピアノ線、真鍮線または樹脂線である請求項1~請求項4の何れか一項に記載の切削工具。
【請求項6】
前記切削部材は、直径2.0mm~0.3mmである請求項1~請求項5の何れか一項に記載の切削工具。
【請求項7】
前記板状断熱材は、表面、または前記表面及び裏面に面材が積層されており、
前記切削部材、前記第1刃部及び前記第2刃部は、更に前記面材を切断する請求項1~請求項6の何れか一項に記載の切削工具。
【請求項8】
前記面材は、合成繊維不織布、ガラス繊維不織布、ガラス繊維混抄紙、ケント紙、クラフト紙及び金属フィルムの少なくとも1つである請求項7記載の切削工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状断熱材に凹部を形成するための切削工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
住宅等に代表される建築物には、外壁と内壁との間に断熱材が設置されている。主柱と間柱との間に嵌め込まれる板状断熱材においては、コンセントボックス等を収容するための凹部(切り欠き部)を設ける必要がある。この凹部は、カッターやヘラで板状断熱材を切断及び切削することにより形成される(例えば特許文献1の図10及び段落番号[0045]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-129992
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、板状断熱材の表面には、不織布等の面材が貼付されるなどして積層されている。板状断熱材に凹部を形成する際、当然にこの面材も切断する必要があるが、板状断熱材と比較して面材の切断は容易でない。したがって、まずカッターで面材を切断した後、ヘラで板状断熱材を切削するため、手間と時間を要していた。
【0005】
また、断熱効果の低下を回避するためにコンセントボックスと凹部との間に隙間が生じてはならず、よって凹部を正確なサイズに切削する必要があるため、正確な作業が要求されていた。
【0006】
本発明の目的は、板状断熱材を容易に切削することができ、切削時間を短縮することができる切削工具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の切削工具は、板状断熱材に凹部を形成するための切削工具であって、前記板状断熱材を切削する少なくとも1つの線状または板状の切削部材と、所定の幅及び長さを有する板状部材であって、長手方向の一端部で前記切削部材の一端部を支持し、前記長手方向の縁部の少なくとも一方及び前記一端部の先端に前記板状断熱材を切断する第1刃部を有する第1支持部材と、所定の幅及び長さを有する板状部材であって、長手方向の一端部で前記切削部材の他端部を支持し、前記長手方向の縁部の少なくとも一方及び前記一端部の先端に前記板状断熱材を切断する第2刃部を有する第2支持部材と、前記第1支持部材の面及び前記第2支持部材の面を所定の距離離して対向させた状態で、前記第1支持部材の長手方向の他端部及び前記第2支持部材の長手方向の他端部を接続する接続部材とを備える。
【0008】
また、本発明の切削工具は、前記第1支持部材及び前記第2支持部材が前記切削部材を着脱可能に支持する着脱部を備える。
【0009】
また、本発明の切削工具は、前記切削部材により切削する前記凹部の深さを調整する深さ調整部を備える。
【0010】
また、本発明の切削工具の前記接続部材は、把手を取り付ける取付部を有する。また、本発明の切削工具の前記切削部材は、ステンレス鋼線、ピアノ線、真鍮線または樹脂線である。また、本発明の切削工具の前記切削部材は、直径2.0mm~0.3mmである。
【0011】
また、本発明の切削工具の前記板状断熱材は、表面、または前記表面及び裏面に面材が積層されており、前記切削部材、前記第1刃部及び前記第2刃部は、更に前記面材を切断する。また、前記面材は、合成繊維不織布、ガラス繊維不織布、ガラス繊維混抄紙、ケント紙、クラフト紙及び金属フィルムの少なくとも1つである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、板状断熱材を容易に切削することができ、切削時間を短縮することができる切削工具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態に係る切削工具の構成を示す図である。
図2】他の実施の形態に係る切削工具の構成を示す図である。
図3】他の実施の形態に係る切削工具の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、実施の形態に係る切削工具について説明する。図1は実施の形態に係る切削工具の構成を示す図であって、図1(A)はその平面図、図1(B)はその正面図、図1(C)はその右側面図である。この実施の形態に係る切削工具2は、住宅等の建物の外壁と内壁との間に設置される板状断熱材にコンセントボックス等を収容する凹部(切り欠き部)を形成するための工具であって、図1に示すように、切削部材4、第1支持部材6、第2支持部材8及び接続部材10を備えている。
【0015】
切削部材4は、板状断熱材の表面に積層されている面材を切断し、更に板状断熱材を切断及び切削する。切削部材4は、直径0.4mmのステンレス鋼線であって、第1支持部材6及び第2支持部材8により図1(B)の紙面左右方向に張った状態で支持される線状部材である。なお、この実施の形態では、ステンレス鋼線の切削部材4を例に挙げて説明するが、ステンレス鋼線に代えて他の金属線、例えばピアノ線または真鍮線であってもよく、金属線に代えて樹脂線であってもよい。また、この実施の形態では、直径0.4mmの切削部材4を例に挙げて説明するが、切削部材の直径は2.0mm~0.3mmであればよく、0.9mm~0.4mmであればより好ましい。また、この実施の形態では、線状の切削部材4を例に挙げて説明するが、面材を切断可能な板状の切削部材を用いてもよい。面材としては、合成繊維不織布、ガラス繊維不織布、ガラス繊維混抄紙、ケント紙、クラフト紙及び金属フィルム等が挙げられ、これらの少なくとも1つが板状断熱材の表面、又は表面及び裏面に貼り付けられる等して積層されている。なお、板状断熱材は、面材が積層される表面を内壁側に向けた状態で外壁及び内壁の間に設置される。また、この実施の形態では、切削部材4が一本の線状部材である場合を例に挙げて説明するが、二本以上の線状部材または二枚以上の板状部材により構成されていてもよい。
【0016】
第1支持部材6は、図1(C)に示すように、図1(C)の紙面左右方向に所定の幅、及び図1(C)の紙面上下方向に所定の長さを有する板状部材である。第1支持部材6の長手方向の一端部(図1(C)の紙面下方向の端部)6aには、切削部材4の一端部4aが取り付けられ固定される切削部材取付部7が設けられている。また、第1支持部材6の外側の面(図1(C)の紙面手前側の面)6dの一方の縁部6bには、図1(C)の紙面右側から左側に向かって先細りする傾斜面により形成される第1刃部12aが設けられている。更に、第1支持部材6の外側の面6dの他方の縁部6cには、図1(C)の紙面左側から右側に向かって先細りする傾斜面により形成される第1刃部12bが設けられている。第1刃部12a及び12bは、板状断熱材に矩形状の凹部を形成する際に、板状断熱材及び面材を切断する。
【0017】
また、第1支持部材6は、図1(C)に示すように、一端部6aの先端6eがV字形状であって、第1支持部材6の外側の面6dの先端6eには、図1(C)の紙面上側から下側に向かって先細りする傾斜面により形成される第1刃部12cが設けられている。第1刃部12cは、板状断熱材に矩形状の凹部を形成する際に、板状断熱材及び面材を切断する。
【0018】
第2支持部材8は、第1支持部材6と同様の形状を有する板状部材である。第2支持部材8の長手方向の一端部(図1(B)の紙面下方向の端部)8aには、切削部材4の他端部4bが取り付けられ固定される切削部材取付部(図示せず)が設けられている。また、第2支持部材8の外側の面(図1(B)の紙面左側の面)8dの一方の縁部8bには、図1(B)の紙面奥側から手前側に向かって先細りする傾斜面により形成される第2刃部14aが設けられている。更に、第2支持部材8の外側の面8dの図示しない他方の縁部には、図1(B)の紙面手前側から奥側に向かって先細りする傾斜面により形成される図示しない第2刃部が設けられている。第2刃部14a及び図示しない第2刃部は、板状断熱材に矩形状の凹部を形成する際に、板状断熱材及び面材を切断する。
【0019】
また、第2支持部材8は、第1支持部材6と同様に、一端部8aの先端8eがV字形状であって、第2支持部材8の外側の面8dの先端8eには、図1(B)の紙面上側から下側に向かって先細りする傾斜面により形成される第2刃部14cが設けられている。第2刃部14cは、板状断熱材に矩形状の凹部を形成する際に、板状断熱材及び面材を切断する。
【0020】
接続部材10は、図1(A)及び(B)に示すように、図1(B)の紙面上下方向に所定の厚さ、図1(A)の紙面上下方向に所定の幅、及び図1(A)の紙面左右方向に所定の長さを有する板状部材である。また、接続部材10の幅は、第1支持部材6の幅及び第2支持部材8の幅と同一である。なお、この実施の形態に係る接続部材10は、板状部材であるが、他の形状であってもよい。また、接続部材10の中央部には、切削工具2を用いて板状断熱材を切削する際に作業者が把持する把手(例えば図3(A)の把手10b参照)を取り付けるための取付部10aが設けられている。
【0021】
接続部材10は、第1支持部材6の内側の面(図1(B)の紙面左側の面)6f及び第2支持部材8の内側の面(図1(B)の紙面右側の面)8fを所定の距離離して対向させた状態で、第1支持部材6の長手方向の他端部6g及び第2支持部材8の長手方向の他端部8gを接続する。接続部材10により接続されている第1支持部材6及び第2支持部材8は、第1支持部材6の一端部6aで切削部材4の一端部4aを、第2支持部材8の一端部8aで切削部材4の他端部4bを、図1(B)の紙面左右方向に張った状態で支持する。
【0022】
この切削工具2を用いて板状断熱材に矩形状の凹部を形成する場合には、まず、矩形の一辺(一方の辺)に切削部材4を合わせた状態で、切削部材4、第1刃部12c及び第2刃部14cを面材及び板状断熱材に刺し、面材及び板状断熱材を切断する。次に、切断した一方の辺に対向する辺(他方の辺)に切削部材4を合わせた状態で、切削部材4、第1刃部12c及び第2刃部14cを面材及び板状断熱材に刺し、面材及び板状断熱材を切断する。そして、切削工具2を板状断熱材に刺したまま、他方の辺から一方の辺に向けて切削工具2を移動させることにより、未だ切断されていない他の二辺に位置する面材及び板状断熱材を第1刃部12aまたは12b及び第2刃部14aまたは図示しない第2刃部で切断しつつ、他の二辺の間に位置する板状断熱材を切削部材4で切削する。切削すべき凹部の深さに応じて、上記の工程を複数回繰り返してもよい。
【0023】
この実施の形態に係る切削工具2によれば、切削部材4、第1刃部12a~12c、第2刃部14a,14c及び図示しない第2刃部により面材及び板状断熱材を容易に切断することができる。したがって、面材を予めカッター等で切断する必要がなく、切削作業を簡略化することができる。また、従来においては凹部のサイズなどに注力しつつ慎重に時間をかけて板状断熱材をヘラで切削していたが、切削工具2を用いることにより板状断熱材を容易に正確に安全に切削することができ、切削時間の短縮化を実現することができる。
【0024】
なお、上述の実施の形態においては、切削部材4の両端部を第1支持部材6の一端部6a及び第2支持部材8の一端部8aに取り付け固定されている場合を例に挙げて説明したが、例えば図2に示す切削工具20のように、第1支持部材26及び第2支持部材28を用いて切削部材4を着脱可能に支持する構成にしてもよい。図2は他の実施の形態に係る切削工具20の構成を示す図であって、図2(A)はその平面図、図2(B)はその正面図、図2(C)はその右側面図である。
【0025】
図2に示すように、第1支持部材26の長手方向の一端部(図2(C)の紙面下方向の端部)26aには切削部材4の一端部4aが取り付けられ固定される切削部材取付部27を有する。同様に、第2支持部材28の長手方向の一端部(図2(C)の紙面下方向の端部)28aには切削部材4の他端部4bが取り付けられ固定される切削部材取付部(図示せず)を有する。なお、図2に示す切削工具20の切削部材取付部27、着脱部29、第2支持部材28の図示しない切削部材取付部及び着脱部以外の構成は、図1に示す切削工具2の構成と同一である。
【0026】
切削部材4を第1支持部材26及び第2支持部材28に取り付ける際には、切削部材4の一端部4aを着脱部29に差し込み、切削部材取付部27に取り付けると共に、切削部材4の他端部4bを第2支持部材28の図示しない着脱部に差し込み、第2支持部材28の図示しない切削部材取付部に取り付ける。切削部材4を取り換える際には、切削部材4を切削部材取付部27から着脱部29を介して取り外すと共に、第2支持部材38の図示しない切削部材取付部から図示しない着脱部を介して取り外す。図2に示す切削工具20によれば、切削部材4が繰り返し使用することにより断線した場合においても切削部材4を容易に取り換えることができる。
【0027】
また、上述の実施の形態においては、第1支持部材6の長手方向の両縁部に第1刃部12a,12bを備える場合を例に挙げて説明したが、例えば図3に示す切削工具30のように、第1支持部材36を備える構成にしてもよい。同様に、第2支持部材8の長手方向の両縁部に第2刃部14a及び図示しない第2刃部を備える場合を例に挙げて説明したが、図3に示すような第2支持部材38を備える構成にしてもよい。図3は他の実施の形態に係る切削工具30の構成を示す図であって、図3(A)はその正面図、図3(B)はその右側面図である。図3に示すように、第1支持部材36の長手方向のいずれか一方の縁部36bには、面材及び板状断熱材を切断する第1刃部32aが設けられている。同様に、第2支持部材38の長手方向のいずれか一方の縁部38bには、面材及び板状断熱材を切断する第2刃部34aが設けられている。切削工具30においては、板状断熱材に対して切削工具30を図3(A)の紙面手前方向(図3(B)の紙面左方向)に、即ち進行方向に第1刃部32a及び第2刃部34aを向けて移動させることにより板状断熱材を切削する。
【0028】
また、上述の実施の形態においては、第1支持部材6の外側の面6dの傾斜面により形成される第1刃部12a~12cを有する第1支持部材6を例に挙げて説明したが、例えば図3に示す切削工具30のように、第1支持部材36を備える構成にしてもよい。同様に、第2支持部材8の外側の面8dの傾斜面により形成される第2刃部14a,14c及び図示しない第2刃部を有する第2支持部材8を例に挙げて説明したが、例えば図3に示す切削工具30のように、第2支持部材38を備える構成にしてもよい。第1支持部材36の両側の面の縁部36bには、図3(A)の紙面奥側から手前側に向かって先細りする傾斜面により形成される、いわゆる両刃の第1刃部32aが設けられている。同様に、第2支持部材38の両側の面の縁部38bには、図3(A)の紙面奥側から手前側に向かって先細りする傾斜面により形成される、いわゆる両刃の第2刃部34aが設けられている。第1刃部32a及び第2刃部34aは、板状断熱材に矩形状の凹部を形成する際に、板状断熱材及び面材を切断する。
【0029】
また、上述の実施の形態に係る第1刃部12a~12c及び第2刃部14a,14cに代えて、第1支持部材及び第2支持部材の長手方向の両縁部に、第1支持部材及び第2支持部材の両側の面の縁部に先端に向かって先細りする傾斜面により形成される両刃の第1刃部及び第2刃部を備える構成にしてもよい。
【0030】
また、切削部材4により切削する凹部の深さを調整する深さ調整部、例えば図3に示すような深さ調整部40を備える構成にすることもできる。図3に示す深さ調整部40は、2つのねじ42a,42bを備えている。このねじ42a,42bが接続部材10から図3(A)の紙面下方向へ突出する突出量を調整することにより、深さ調整部40は、ねじ42a,42bの先端43a,43bから切削部材4までの距離、即ち凹部の深さ(先端から切削部材4までの距離=凹部の深さ)を調整する。図3に示す切削工具30によれば、深さ調整部40を備えているため、凹部の深さを必要以上に切削することを防止することができる。
【0031】
なお、図3に示す切削工具30の第1刃部32a、第2刃部34a及び深さ調整部40以外の構成は、図1に示す切削工具2の構成と同一である。
【符号の説明】
【0032】
2…切削工具、4…切削部材、6,26,36…第1支持部材、7,27…切削部材取付部、8,28,38…第2支持部材、10…接続部材、10a…取付部、10b…把手、12a,12b,12c,32a…第1刃部、14a,14c,34a…第2刃部、29…着脱部、40…深さ調整部、42a,42b…ねじ。
図1
図2
図3