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特開2022-190875サーバ、クライアント装置、プログラム、及び、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190875
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】サーバ、クライアント装置、プログラム、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20221220BHJP
   G16H 20/10 20180101ALI20221220BHJP
【FI】
G16H10/00
G16H20/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099378
(22)【出願日】2021-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】505071066
【氏名又は名称】メドピア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】石見 陽
(72)【発明者】
【氏名】後藤 直樹
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】処方箋を電子データで取り扱うための薬局及び患者の制約を下げる。
【解決手段】 患者が使用する患者クライアント装置、及び、薬局のユーザが使用する薬局クライアント装置と接続可能なサーバは、患者クライアント装置から、薬局を識別する薬局識別情報と、患者の処方箋情報と、を取得する手段を備え、患者クライアント装置から取得した処方箋情報に対応するワンタイムアクセス情報を生成する手段を備え、薬局クライアント装置に、ワンタイムアクセス情報を送信する手段を備え、薬局クライアント装置からのワンタイムアクセス情報を介したアクセス要求に応じて、処方箋情報を薬局クライアント装置に送信する手段を備える。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者が使用する患者クライアント装置、及び、薬局のユーザが使用する薬局クライアント装置と接続可能なサーバであって、
前記患者クライアント装置から、前記薬局を識別する薬局識別情報と、前記患者の処方箋情報と、を取得する手段を備え、
前記患者クライアント装置から取得した処方箋情報に対応するワンタイムアクセス情報を生成する手段を備え、
前記薬局クライアント装置に、前記ワンタイムアクセス情報を送信する手段を備え、
前記薬局クライアント装置からの前記ワンタイムアクセス情報を介したアクセス要求に応じて、前記処方箋情報を前記薬局クライアント装置に送信する手段を備える、
サーバ。
【請求項2】
前記取得する手段は、前記薬局に配置されたコード画像に埋め込まれた薬局識別情報を前記患者クライアント装置から取得する、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記取得する手段は、前記患者クライアント装置に割り当てられた薬局識別情報を前記患者クライアント装置から取得する、
請求項1又は請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記取得する手段は、前記薬局識別情報が割り当てられた情報を含むウェブサイトにおける前記情報に対する前記患者の指定に応じて、前記患者によって指定された情報に割り当てられた薬局識別情報を前記患者クライアント装置から取得する、
請求項1~請求項3の何れかに記載のサーバ。
【請求項5】
前記取得する手段は、前記患者の連絡先に関する患者コンタクト情報を取得し、
前記薬局クライアント装置から、前記処方箋情報に対応する処方薬が完成したことを示す処方薬完成通知を取得する手段を備え、
前記処方薬完成通知に応じて、前記患者コンタクト情報に対応する連絡先に前記処方薬完成通知を送信する手段を備える、
請求項1~請求項4の何れかに記載のサーバ。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1~請求項5の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項1~請求項5の何れかに記載のサーバと接続可能なクライアント装置であって、
複数の薬局を運営する法人を識別する法人識別情報を取得する手段を備え、
ユーザの指示に応じて、前記法人識別情報に関連付けられた薬局識別情報の指定を受け付ける手段を備え、
前記薬局識別情報と、前記処方箋情報と、を前記サーバに送信する手段を備える、
クライアント装置。
【請求項8】
患者が使用する患者クライアント装置、及び、薬局のユーザが使用する薬局クライアント装置と接続可能なサーバを用いて、前記患者の処方箋情報を前記薬局と共有する方法であって、
前記患者クライアント装置から、前記薬局を識別する薬局識別情報と、前記患者の処方箋情報と、を取得するステップを備え、
前記患者クライアント装置から取得した処方箋情報に対応するワンタイムアクセス情報を生成するステップを備え、
前記薬局クライアント装置に、前記ワンタイムアクセス情報を送信するステップを備え、
前記薬局クライアント装置からの前記ワンタイムアクセス情報を介したアクセス要求に応じて、前記処方箋情報を前記薬局クライアント装置に送信するステップを備える、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、クライアント装置、プログラム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、処方箋を電子データで取り扱う薬局が増加傾向にある。
例えば、特許文献1には、処方箋を電子データで取り扱う際に、個人情報を適切に保護する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-181296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、薬局に専用環境(例えば、患者のICカードや携帯型端末装置と無線通信する識別情報リーダ)が必要である。
そのため、患者の処方箋を電子データで取り扱える薬局は、専用環境を備える薬局に限られる。つまり、処方箋を電子データで取り扱うための薬局及び患者の制約が高い。
【0005】
本発明の目的は、処方箋を電子データで取り扱うための薬局及び患者の制約を下げることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
患者が使用する患者クライアント装置、及び、薬局のユーザが使用する薬局クライアント装置と接続可能なサーバであって、
前記患者クライアント装置から、前記薬局を識別する薬局識別情報と、前記患者の処方箋情報と、を取得する手段を備え、
前記患者クライアント装置から取得した処方箋情報に対応するワンタイムアクセス情報を生成する手段を備え、
前記薬局クライアント装置に、前記ワンタイムアクセス情報を送信する手段を備え、
前記薬局クライアント装置からの前記ワンタイムアクセス情報を介したアクセス要求に応じて、前記処方箋情報を前記薬局クライアント装置に送信する手段を備える、
サーバである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
図3】本実施形態の概要の説明図である。
図4】本実施形態の薬局情報データベースのデータ構造を示す図である。
図5】本実施形態の処方箋共有情報データベースのデータ構造を示す図である。
図6】本実施形態の処方箋共有処理のシーケンス図である。
図7図6の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図8図6の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図9】本実施形態の処方薬完成通知処理の第1例のシーケンス図である。
図10図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図11】変形例1の概要の説明図である。
図12】変形例2の処方箋共有処理のシーケンス図である。
図13図12の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0009】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。図2は、図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0010】
図1に示すように、情報処理システム1は、薬局クライアント装置10と、サーバ30と、患者クライアント装置50を備える。
薬局クライアント装置10、サーバ30、及び、患者クライアント装置50は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0011】
薬局クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。薬局クライアント装置10は、薬局ユーザによって操作される。薬局ユーザは、例えば、薬局に所属する薬剤師又は担当者である。薬局クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0012】
患者クライアント装置50は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。患者クライアント装置50は、患者(例えば、病院で処方箋を受け取った患者)によって操作される。患者クライアント装置50は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0013】
サーバ30は、薬局クライアント装置10、又は、患者クライアント装置50から送信されたリクエストに応じたレスポンスを薬局クライアント装置10、又は、患者クライアント装置50に提供するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0014】
(1-1)薬局クライアント装置の構成
薬局クライアント装置10の構成を説明する。
【0015】
図2に示すように、薬局クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0016】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0017】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0018】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0019】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、薬局クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0020】
入出力インタフェース13は、薬局クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、薬局クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0021】
通信インタフェース14は、薬局クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0022】
(1-2)患者クライアント装置の構成
患者クライアント装置50の構成を説明する。
【0023】
図2に示すように、患者クライアント装置50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54とを備える。
【0024】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0025】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0026】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0027】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、患者クライアント装置50の機能を実現するように構成される。プロセッサ52は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0028】
入出力インタフェース53は、患者クライアント装置50に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、患者クライアント装置50に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0029】
通信インタフェース54は、患者クライアント装置50とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0030】
(1-3)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0031】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0032】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0033】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0034】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0035】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0036】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0037】
通信インタフェース34は、サーバ30と薬局クライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0038】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0039】
図3Aに示すように、患者の指示に応じて、患者クライアント装置50が、薬局PH1に配置されたコード画像(例えば、文字列、図形、バーコード画像、及び、二次元コード画像の少なくとも1つ)IMGに埋め込まれた薬局識別情報を取得する。当該薬局識別情報は、薬局PH1を識別する情報である。
患者クライアント装置50は、当該薬局識別情報と、患者の処方箋に関する処方箋情報と、をサーバ30に送信する。
【0040】
サーバ30は、患者クライアント装置50から送信された処方箋情報に対応するワンタイムアクセス情報を生成する。
サーバ30は、薬局PH1に配置された薬局クライアント装置10にワンタイムアクセス情報を送信する。
【0041】
図3Bに示すように、薬局PH1の薬局ユーザ(例えば、薬剤師又は薬局事務担当者)の指示に応じて、薬局クライアント装置10が、処方箋リクエストをサーバ30に送信する。
【0042】
サーバ30は、処方箋リクエストに応じて、薬局クライアント装置10に処方箋情報を送信する。
【0043】
薬局クライアント装置10は、処方箋情報をディスプレイに表示する。
【0044】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0045】
(3-1)薬局情報データベース
本実施形態の薬局情報データベースを説明する。図4は、本実施形態の薬局情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0046】
図4の薬局情報データベースには、薬局情報が格納されている。薬局情報は、薬局に関する情報である。
薬局情報データベースは、「法人ID」フィールドと、「法人名」フィールドと、「薬局ID」フィールドと、「薬局名」フィールドと、「住所」フィールドと、「薬剤師数」フィールドと、「薬局コンタクト」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0047】
「法人ID」フィールドには、法人識別情報が格納される。法人識別情報は、複数の薬局を運営する法人を識別する情報である。
【0048】
「法人名」フィールドには、法人名情報が格納される。法人識別情報は、薬局を運営する法人の法人名に関する情報である。
【0049】
「薬局ID」フィールドには、薬局識別情報が格納される。薬局識別情報は、薬局を識別する情報である。
【0050】
「薬局名」フィールドには、薬局名情報が格納される。薬局名情報は、薬局名に関する情報である。
【0051】
「住所」フィールドには、住所情報が格納される。住所情報は、薬局の住所に関する情報である。
【0052】
「薬剤師数」フィールドには、薬剤師数情報が格納される。薬剤師数情報は、薬局の薬剤師の数に関する情報である。
【0053】
「薬局コンタクト」フィールドには、薬局コンタクト情報が格納される。薬局コンタクト情報は、薬局の連絡先に関する情報(例えば、電話番号、ファクシミリ番号、メールアドレス、及び、Webサービスのアカウントの少なくとも1つ)である。
【0054】
(3-2)処方箋共有情報データベース
本実施形態の処方箋共有情報データベースを説明する。図5は、本実施形態の処方箋共有情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0055】
図5の処方箋共有情報データベースには、処方箋共有情報が格納されている。処方箋共有情報は、処方箋の共有に関する情報である。
処方箋共有情報データベースは、「処方箋ID」フィールドと、「共有薬局ID」フィールドと、「共有日時」フィールドと、「処方箋」フィールドと、「患者名」フィールドと、「患者要望」フィールドと、「患者コンタクト」フィールドと、「ステータス」フィールドと、「更新日時」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0056】
「処方箋ID」フィールドには、処方箋識別情報が格納される。処方箋識別情報は、処方箋を識別する情報である。
【0057】
「共有薬局ID」フィールドには、処方箋情報を共有する薬局(以下「共有薬局」という)の薬局識別情報が格納される。
【0058】
「共有日時」フィールドには、共有日時情報が格納される。共有日時情報は、処方箋情報が患者と共有薬局との間で共有された日時に関する情報である。
【0059】
「処方箋」フィールドには、処方箋画像(「処方箋情報」の一例)が格納される。
【0060】
「患者名」フィールドには、患者名情報が格納される。患者名情報は、患者の氏名に関する情報である。
【0061】
「患者要望」フィールドには、患者要望情報が格納される。患者要望情報は、薬局に対する患者の要望に関する情報である。患者の要望は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・ジェネリック医薬品への切り替えの有無
・処方薬の受取希望日時
・処方薬の受取人と患者の関係(例えば、患者本人が受け取るか、又は、家族が受け取るか)
・お薬手帳の持参の有無
・薬剤師への伝達事項
【0062】
「患者コンタクト」フィールドには、患者コンタクト情報が格納される。患者コンタクト情報は、患者の連絡先(例えば、メールアドレス、携帯電話番号、又は、ソーシャルネットワークサービスのアカウント)に関する情報である。
【0063】
「ステータス」フィールドには、処方箋ステータス情報が格納される。処方箋ステータス情報は、処方箋のステータスに関する情報である。処方箋ステータス情報は、例えば、以下を含む。
・「新規」:薬局が閲覧していない処方箋情報
・「調剤中」:薬局が調剤中の処方薬に対応する処方箋情報
・「お渡し待ち」:薬局が調剤を完了した処方薬に対応する処方箋情報
・「お渡し済み」:薬局が患者への提供を完了した処方薬に対応する処方箋情報
【0064】
「更新日時」フィールドには、更新日時情報が格納される。更新日時情報は、処方箋ステータス情報が更新された日時に関する情報である。
【0065】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。
【0066】
(4-1)処方箋共有処理
本実施形態の処方箋共有処理を説明する。図6は、本実施形態の処方箋共有処理のシーケンス図である。図7は、図6の情報処理において表示される画面例を示す図である。図8は、図6の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0067】
図6の処理のトリガは、例えば、患者のユーザ指示(一例として、患者クライアント装置50にインストールされたカメラアプリケーションを起動するための指示)である。
【0068】
図6に示すように、患者クライアント装置50は、薬局IDの取得(S1150)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、画面P150(図7)をディスプレイに表示する。
【0069】
画面P150は、操作オブジェクトB1500を含む。
【0070】
操作オブジェクトB1500は、コード画像IMG1500を取得するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0071】
患者が、患者クライアント装置50のカメラ(不図示)でコード画像IMG1500を撮影し、且つ、操作オブジェクトB1500を操作すると、プロセッサ52は、コード画像IMG1500に埋め込まれた薬局識別情報を特定する。
【0072】
ステップS1150の後、患者クライアント装置50は、処方箋情報の取得(S1151)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P151(図7)をディスプレイに表示する。
【0073】
画面P151は、操作オブジェクトB1510を含む。
【0074】
操作オブジェクトB1510は、対象患者の処方箋画像IMG1510を取得するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
画像オブジェクトIMG1510は、以下の何れかである。
・患者クライアント装置50が備えるカメラ(不図示)によって撮像された画像
・患者クライアント装置50に接続されるカメラ(不図示)によって撮像された画像
・患者クライアント装置50に接続される記憶装置から読み出された画像
・記憶装置51から読み出された画像
【0075】
対象患者が、操作オブジェクトB1510を操作すると、プロセッサ52は、処方箋画像IMG1510の画像データを記憶装置51に記憶する。
プロセッサ52は、画面P152(図7)をディスプレイに表示する。
【0076】
画面P152は、操作オブジェクトB1520と、フィールドオブジェクトF1520~F1522と、を含む。
【0077】
フィールドオブジェクトF1520は、患者要望情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0078】
フィールドオブジェクトF1521は、患者コンタクト情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0079】
フィールドオブジェクトF1522は、患者名情報の入力を受け付けるオブジェクトである。
【0080】
操作オブジェクトB1520は、フィールドオブジェクトF1520~F1522への入力を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0081】
ステップS1151の後、患者クライアント装置50は、処方箋共有リクエスト(S1152)を実行する。
具体的には、対象患者が、フィールドオブジェクトF1520~F1522に任意の情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1520を操作すると、プロセッサ52は、共有リクエストデータをサーバ30に送信する。
共有リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS1150で得られた薬局識別情報
・記憶装置51に記憶された処方箋画像IMG1510
・フィールドオブジェクトF1520に入力された患者要望情報
・フィールドオブジェクトF1521に入力された患者コンタクト情報
・フィールドオブジェクトF1522に入力された患者名情報
【0082】
ステップS1152の後、サーバ30は、データベースの更新(S1130)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(図5)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「処方箋ID」フィールド:ステップS1131で得られた処方箋識別情報
・「共有薬局ID」フィールド:共有リクエストデータに含まれる薬局識別情報
・「共有日時」フィールド:ステップS1131の実行日時に関する情報
・「処方箋」フィールド:共有リクエストデータに含まれる処方箋画像IMG1510
・「患者名」フィールド:共有リクエストデータに含まれる患者名情報
・「患者要望」フィールド:共有リクエストデータに含まれる患者要望情報
・「患者コンタクト」フィールド:共有リクエストデータに含まれる患者コンタクト情報
・「ステータス」フィールド:処方箋ステータス情報「新規」
・「更新日時」フィールド:ステップS1130の実行日時に関する情報
【0083】
ステップS1131の後、サーバ30は、ワンタイムアクセス情報の生成(S1131)を実行する。
具体的には、記憶装置31には、ハッシュモデルが記憶されている。ハッシュモデルには、任意の情報をハッシュ値に変換するための関数が記述されている。
プロセッサ32は、共有リクエストデータに含まれる処方箋画像IMG1510について、新たな処方箋識別情報を決定する。
プロセッサ32は、当該処方箋識別情報及びステップS1131の実行日時の少なくとも1つをハッシュモデルに入力することにより、当該処方箋識別情報及び当該実行日時の少なくとも1つに対応するワンタイムアクセス情報を生成する。ワンタイムアクセス情報は、一定期間又は一定回数に限り、共有リクエストデータに含まれる情報にアクセスするための情報(例えば、URL(Uniform Resource Locator))である。つまり、ワンタイムアクセス情報は、処方箋情報の閲覧の期限又は回数を制限するように構成される。
【0084】
ステップS1131の後、サーバ30は、ワンタイムアクセス情報の送信(S1132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、薬局情報データベース(図4)を参照して、ステップS1130で得られた薬局識別情報に関連付けられた薬局コンタクト情報(つまり、共有薬局の連絡先)を特定する。
プロセッサ32は、当該薬局コンタクト情報に対応する薬局クライアント装置10(例えば、共有薬局のメールアドレス宛)に、ステップS1131で得られたワンタイムアクセス情報を送信する。
【0085】
ステップS1132の後、薬局クライアント装置10は、ワンタイムアクセス情報の表示(S1110)を実行する。
具体的には、薬局ユーザがサーバ30から送信されたメールを開くためのユーザ指示を薬局クライアント装置10に与えると、プロセッサ12は、画面P110(図8)をディスプレイに表示する。
【0086】
画面P110は、操作オブジェクトB1110を含む。
操作オブジェクトB1110は、ステップS1132でサーバ30から送信されたワンタイムアクセス情報である。
【0087】
ステップS1110の後、薬局クライアント装置10は、処方箋リクエスト(S1111)を実行する。
具体的には、薬局ユーザが、操作オブジェクトB1110を操作すると、プロセッサ12は、処方箋リクエストデータ(「アクセス要求」の一例)をサーバ30に送信する。処方箋リクエストデータは、ワンタイムアクセス情報に対応する処方箋識別情報を含む。
【0088】
ステップS1111の後、サーバ30は、処方箋情報の特定(S1133)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(図5)を参照して、ステップS1111で薬局クライアント装置10から送信された処方箋識別情報に関連付けられた処方箋情報を特定する。
【0089】
ステップS1133の後、サーバ30は、処方箋レスポンス(S1134)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋リクエストデータを送信した薬局クライアント装置10に処方箋レスポンスデータを送信する。処方箋レスポンスデータは、ステップS1133で得られた処方箋情報を送信する。
【0090】
ステップS1134の後、薬局クライアント装置10は、処方箋情報の表示(S1112)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P111(図8)をディスプレイに表示する。
【0091】
画面P111は、表示オブジェクトA1110と、画像オブジェクトIMG1110と、を含む。
【0092】
表示オブジェクトA1110は、以下の情報を表示するオブジェクトである。
・患者名情報
・患者要望情報(例えば、ジェネリック医薬品への切り替えの有無、処方薬の受取希望日時、処方薬の受取人と患者の関係(例えば、患者本人が受け取るか、又は、家族が受け取るか)、及び、お薬手帳の持参の有無、薬剤師への伝達事項)
・患者コンタクト情報
【0093】
画像オブジェクトIMG1110は、処方箋レスポンスデータに含まれる処方箋情報である。
【0094】
(4-2)処方薬完成通知処理
本実施形態の処方薬完成通知処理を説明する。図9は、本実施形態の処方薬完成通知処理の第1例のシーケンス図である。図10は、図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0095】
図9の処理のトリガは、例えば、薬局ユーザのユーザ指示(一例として、処方箋完成通知機能を提供するウェブサイトのURLを指定するための指示)である。
【0096】
図9に示すように、薬局クライアント装置10は、処方薬完成リクエスト(S1210)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P210(図10)をディスプレイに表示する。
【0097】
画面P210は、処方箋毎に、表示オブジェクトA2100~A2101と、フィールドオブジェクトF2100と、を含む。
【0098】
表示オブジェクトA2100は、共有薬局に処方箋を共有した患者の患者名情報を表示するオブジェクトである。
【0099】
表示オブジェクトA2101は、共有薬局に処方箋を共有した患者の患者コンタクト情報を表示するオブジェクトである。
【0100】
フィールドオブジェクトF2100は、対象患者の処方箋ステータス情報を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。各フィールドオブジェクトF2100には、処方箋識別情報が割り当てられる。
薬局ユーザが、フィールドオブジェクトF2100で任意の処方箋ステータス情報を指定すると、プロセッサ32は、サーバ30に、以下の情報を送信する。
・薬局ユーザによって指定されたフィールドオブジェクトF2100に割り当てられた処方箋識別情報
・薬局ユーザによって指定された処方箋ステータス情報
【0101】
薬局ユーザが、処方薬の調剤が完了し、且つ、フィールドオブジェクトF2100で「お渡し待ち」を指定すると、プロセッサ12は、処方薬完成リクエストデータをサーバ30に送信する。処方薬完成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF2100に割り当てられた処方箋識別情報
・フィールドオブジェクトF2100に指定された処方箋ステータス情報「お渡し待ち」
【0102】
ステップS1210の後、サーバ30は、患者コンタクト情報の特定(S1230)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(図5)を参照して、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられた共有薬局識別情報、患者名情報、及び、患者コンタクト情報を特定する。
【0103】
ステップS1230の後、サーバ30は、データベースの更新(S1231)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(図5)を参照して、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられた「ステータス」フィールドに、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋ステータス情報「お渡し待ち」を格納する。
【0104】
ステップS1231の後、サーバ30は、処方薬完成レスポンス(S1232)を実行する。
プロセッサ32は、薬局情報データベース(図4)を参照して、ステップS1230で特定された共有薬局識別情報に関連付けられた薬局名情報(つまり、共有薬局の薬局名情報)を特定する。
プロセッサ32は、ステップS1230で特定された患者コンタクト情報が示す連絡先(例えば、患者クライアント装置50)に、処方薬完成レスポンスデータを送信する。処方薬完成レスポンスデータは、例えば、以下の情報を含む。
・共有薬局で処方薬が完成したことを示すメッセージ
【0105】
ステップS1232の後、患者クライアント装置50は、処方薬完成通知の表示(S1250)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、画面P250(図10)をディスプレイ(例えば、患者クライアント装置50のディスプレイ)に表示する。
【0106】
画面P250は、処方薬完成レスポンスデータに含まれるメッセージを表示する。
【0107】
S1250の後、薬局クライアント装置10は、処方薬提供リクエスト(S1211)を実行する。
具体的には、薬局ユーザが患者に処方薬を提供し、且つ、所定の操作(例えば、処方箋ステータスを変更する画面を表示させるためのユーザ指示)を行うと、プロセッサ12は、画面P212(図10)をディスプレイに表示する。
薬剤師が、処方薬の調剤が完了し、且つ、フィールドオブジェクトF2100で「お渡し待ち」を指定すると、プロセッサ12は、処方薬完成リクエストデータをサーバ30に送信する。処方薬完成リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF2100に割り当てられた処方箋識別情報
・フィールドオブジェクトF2100に指定された処方箋ステータス情報「お渡し済み」
【0108】
ステップS1211の後、サーバ30は、データベースの更新(S1233)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、処方箋共有情報データベース(図5)を参照して、処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋識別情報に関連付けられたレコードの以下のフィールドを更新する。
・「ステータス」フィールド:処方薬完成リクエストデータに含まれる処方箋ステータス情報「お渡し済み」
・「更新日時」フィールド:ステップS1233の実行日時に関する情報
【0109】
(5)本実施形態の小括
本実施形態によれば、処方箋を電子データで取り扱うための専用環境がない薬局であっても、汎用環境(例えば、ウェブブラウザ)さえあれば、処方箋を電子データで取り扱うことができる。その結果、処方箋を電子データで取り扱うための薬局及び患者の制約を下げることができる。
【0110】
本実施形態によれば、サーバ30は、薬局PH1に配置されたコード画像に埋め込まれた薬局識別情報を患者クライアント装置50から取得してもよい。これにより、薬局は、自身の薬局識別情報が埋め込まれたコード画像を配布するだけで、患者から処方箋情報を受け付けることができる。
【0111】
本実施形態によれば、サーバ30は、薬局クライアント装置10から、処方箋情報に対応する処方薬が完成したことを示す処方薬完成通知を取得すると、患者が指定した連絡先に処方薬完成通知を送信してもよい。これにより、患者が処方箋情報を送信してから処方薬を受け取るまでの間に患者が薬局で待機する時間(つまり、待ち時間)を短縮することができる。
【0112】
(6)変形例
変形例を説明する。
【0113】
(6-1)変形例1
変形例1を説明する。変形例1は、マーカ画像以外の態様で、本実施形態と同様の効果を得る例である。
【0114】
(6-1-1)変形例1の概要
変形例1の概要を説明する。図11は、変形例1の概要の説明図である。
【0115】
図11Aに示すように、患者クライアント装置50には、薬局が提供する薬局アプリケーションがインストールされている。薬局アプリケーションには、薬局識別情報が割り当てられている。
【0116】
患者の指示に応じて、患者クライアント装置50が、薬局アプリケーションに割り当てられた薬局識別情報と、患者の処方箋に関する処方箋情報と、をサーバ30に送信する。
【0117】
サーバ30は、図3Aと同様に、患者クライアント装置50から送信された処方箋情報に対応するワンタイムアクセス情報を生成し、且つ、薬局PH1に配置された薬局クライアント装置10にワンタイムアクセス情報を送信する。
【0118】
図11Bは、図3Bと同様である。
【0119】
(6-1-2)処方箋共有処理
変形例1の処方箋共有処理を説明する。
【0120】
変形例1の処方箋共有処理のトリガは、例えば、患者のユーザ指示(一例として、薬局アプリケーションを起動するための指示)である。
【0121】
変形例1の処方箋共有処理では、薬局IDの取得(S1150)は省略される。
【0122】
ステップS1152において、プロセッサ52は、ステップS1150で得られた薬局識別情報に代えて、薬局アプリケーションに割り当てられた薬局識別情報を共有リクエストデータに含める。
【0123】
変形例1は、ウェブサイト(例えば、薬局のウェブサイト)に薬局識別情報が割り当てられた情報(一例として、薬局識別情報が割り当てられたURL)が記載されている場合にも適用可能である。
この場合、変形例1の処方箋共有処理のトリガは、患者のユーザ指示(一例として、薬局のウェブサイトに記載されたURLを指定するための指示)である。
ステップS1152において、プロセッサ52は、ステップS1150で得られた薬局識別情報に代えて、患者によって指定されたURLに割り当てられた薬局識別情報を共有リクエストデータに含める。
【0124】
(6-1-3)変形例1の小括
変形例1によれば、サーバ30は、患者クライアント装置50に割り当てられた薬局識別情報を患者クライアント装置50から取得してもよい。これにより、薬局は、患者クライアント装置50に自身の薬局識別情報を割り当てる(例えば、当該薬局識別情報が割り当てられた薬局アプリケーションを患者に配布する)だけで、患者から処方箋情報を受け付けることができる。
【0125】
変形例1によれば、サーバ30は、ウェブサイトに記載された薬局識別情報を患者クライアント装置50から取得してもよい。これにより、薬局は、ウェブサイトに自身の薬局識別情報を割り当てる(例えば、当該薬局識別情報が割り当てられた薬局アプリケーションを患者に配布する)だけで、患者から処方箋情報を受け付けることができる。
【0126】
(6-2)変形例2
変形例2を説明する。変形例2は、患者が法人を指定した後に処方箋を受け取る薬局を指定する例である。
【0127】
(6-2-1)処方箋共有処理
変形例2の処方箋共有処理を説明する。図12は、変形例2の処方箋共有処理のシーケンス図である。図13は、図12の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0128】
図12の処理のトリガは、例えば、患者のユーザ指示(一例として、患者クライアント装置50にインストールされたカメラアプリケーションを起動するための指示)である。
【0129】
図12に示すように、患者クライアント装置50は、法人IDの取得(S2150)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、画面P250(図13)をディスプレイに表示する。
【0130】
画面P250は、操作オブジェクトB2500を含む。
【0131】
操作オブジェクトB2500は、コード画像IMG2500を取得するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。コード画像IMG2500には、法人識別情報が埋め込まれている。
【0132】
患者が、患者クライアント装置50のカメラ(不図示)でコード画像IMG2500を撮影し、且つ、操作オブジェクトB2500を操作すると、プロセッサ52は、コード画像IMG2500に埋め込まれた法人識別情報を特定する。
【0133】
ステップS2150の後、患者クライアント装置50は、薬局IDの取得(S2151)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、画面P251(図13)をディスプレイに表示する。
【0134】
画面P251は、操作オブジェクトB2510と、フィールドオブジェクトF1510と、を含む。
【0135】
フィールドオブジェクトF2510には、薬局情報データベース(図4)において、ステップS2510で得られた法人識別情報に関連付けられた薬局名情報が表示される。各薬局名情報には、薬局情報データベースにおいて薬局名情報に関連付けられた薬局識別情報が割り当てられる。フィールドオブジェクトF2510は、薬局名情報(つまり、薬局識別情報)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0136】
操作オブジェクトB2510は、フィールドオブジェクトF2510に対する入力を確定させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0137】
患者が、フィールドオブジェクトF2510で、処方薬の受取を希望する薬局(つまり、処方箋情報の送信先)の薬局名情報を指定し、且つ、操作オブジェクトB2510を操作すると、プロセッサ52は、フィールドオブジェクトF2510で指定された薬局名情報に割り当てられた薬局識別情報を特定する。
【0138】
ステップS2151の後、患者クライアント装置50は、図6と同様に、処方箋情報の取得(S1151)を実行する。
【0139】
ステップS1151の後、患者クライアント装置50は、処方箋共有リクエスト(S2152)を実行する。
具体的には、対象患者が、フィールドオブジェクトF1520~F1522に任意の情報を入力し、且つ、操作オブジェクトB1520を操作すると、プロセッサ52は、共有リクエストデータをサーバ30に送信する。
共有リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS2151で得られた薬局識別情報
・記憶装置51に記憶された処方箋画像IMG1510
・フィールドオブジェクトF1520に入力された患者要望情報
・フィールドオブジェクトF1521に入力された患者コンタクト情報
・フィールドオブジェクトF1522に入力された患者名情報
【0140】
ステップS1152の後、サーバ30は、図6と同様に、データベースの更新(S1130)~処方箋レスポンス(S1134)を実行する。
【0141】
ステップS11130の後、薬局クライアント装置10は、図6と同様に、ワンタイムアクセス情報の表示(S1110)~処方箋情報の表示(S1112)を実行する。
【0142】
(6-2-2)変形例2の小括
変形例2によれば、法人が、法人識別情報が割り当てられたコード画像を配布する(例えば、広告媒体にコード画像を掲載する)場合にも、当該コード画像を介して、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0143】
(7)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0144】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、薬局クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。記憶装置51は、ネットワークNWを介して、患者クライアント装置50と接続されてもよい。
【0145】
本実施形態では、ステップS1151で患者が患者名情報及び患者コンタクト情報を入力する例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、患者名情報及び患者コンタクト情報の入力を省略してもよい。
具体的には、記憶装置51には、患者を識別する患者識別情報が記憶されている。記憶装置31には、患者識別情報、患者名情報、及び、患者コンタクト情報が関連付けて記憶されている。患者が操作オブジェクトB1510を操作すると、プロセッサ52は、記憶装置11に記憶された患者識別情報をサーバ30に送信する。プロセッサ32は、患者クライアント装置50から送信された患者識別情報に関連付けられた患者名情報及び患者コンタクト情報を用いて、画面P210を生成する。
【0146】
本実施形態では、コード画像が薬局に配置される例を示したが、コード画像は薬局以外の場所又は媒体に配置されても良い。薬局以外の場所又は媒体は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・病院(一例として、処方箋を発行した医師が所属する病院)
・ドラッグストア
・患者に配布するお薬手帳
・薬局の広告(一例として、チラシ又は看板)
【0147】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0148】
1 :情報処理システム
10 :薬局クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
22 :プロセッサ
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :患者クライアント装置
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13