(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190893
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】計算機システム及びテナントの登録支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/04 20120101AFI20221220BHJP
G06Q 10/06 20120101ALI20221220BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20221220BHJP
G06Q 50/16 20120101ALI20221220BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06Q10/06
G06Q50/00 300
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099404
(22)【出願日】2021-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岩澤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】山田 健一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049AA06
5L049CC28
5L049CC60
(57)【要約】
【課題】テナントとスペースとのマッチングを行うマッチングシステムの利用を促す情報を提示する。
【解決手段】テナントとスペースとのマッチングを行うサービスへの登録を支援する計算機システムは、スペースの特性を表すスペース特徴を管理し、テナントから、当該テナントが使用するSNSのアカウント情報を取得し、アカウント情報を用いて前記SNSにアクセスし、投稿情報に含まれるキーワードをSNS情報として抽出し、SNS情報に基づいて、テナントの事業特性を表すテナント属性を推定し、テナント属性及びスペース特徴の組合せごとに、スペースを利用した場合の売上を推定し、テナントに、スペースごとの前記売上の推定結果を提示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テナントと前記テナントが使用するスペースとのマッチングを行うサービスへの登録を支援する計算機システムであって、
前記スペースの特性を表すスペース特徴を管理し、
前記テナントから、当該テナントが使用するSNSのアカウント情報を取得し、
前記アカウント情報を用いて前記SNSにアクセスし、投稿情報に含まれるキーワードをSNS情報として抽出し、
前記SNS情報に基づいて、前記テナントの事業特性を表すテナント属性を推定し、
前記テナント属性及び前記スペース特徴の組合せごとに、前記スペースを利用した場合の売上を推定し、
前記テナントに、前記スペースごとの前記売上の推定結果を提示することを特徴とする計算機システム。
【請求項2】
請求項1に記載の計算機システムであって、
ハッシュタグを前記SNS情報として抽出することを特徴とする計算機システム。
【請求項3】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記投稿情報に対して自然言語処理を実行することによって抽出された単語を、前記SNS情報として抽出することを特徴とする計算機システム。
【請求項4】
請求項1に記載の計算機システムであって、
機械学習によって生成された売上予測モデルを保持し、
前記テナント属性及び前記スペース特徴を前記売上予測モデルに入力することによって売上を推定することを特徴とする計算機システム。
【請求項5】
請求項1に記載の計算機システムであって、
機械学習によって生成されたテナント属性推定モデルを保持し、
前記SNS情報を前記テナント属性推定モデルに入力することによって前記テナント属性を推定することを特徴とする計算機システム。
【請求項6】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記SNS情報及び前記売上の推定結果を管理する記憶部を備え、
前記SNSへの新規の投稿情報の有無を判定し、
前記SNSへの新規の投稿情報が存在する場合、前記新規の投稿情報から新たな前記SNS情報を抽出し、前記記憶部に格納し、
前記記憶部に格納される前記テナントの前記SNS情報を用いて、前記スペースごとの前記売上を推定し、前記記憶部に格納することを特徴とする計算機システム。
【請求項7】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記テナントから、出店条件の入力を受け付け、
前記出店条件を満たす前記スペースの前記売上の推定結果を提示することを特徴とする計算機システム。
【請求項8】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記スペースのスペース特徴とともに前記売上の推定結果を提示することを特徴とする計算機システム。
【請求項9】
計算機システムが実行する、テナントと前記テナントが使用するスペースとのマッチングを行うサービスへのテナントの登録支援方法であって、
前記計算機システムは、
プロセッサ、前記プロセッサに接続される記憶装置、及び前記プロセッサに接続されるネットワークインタフェースを有する、少なくとも一つの計算機を備え、
前記スペースの特性を表すスペース特徴を管理し、
前記テナントの登録支援方法は、
前記少なくとも一つの計算機が、前記テナントから、当該テナントが使用するSNSのアカウント情報を取得する第1のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記アカウント情報を用いて前記SNSにアクセスし、投稿情報に含まれるキーワードをSNS情報として抽出する第2のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記SNS情報に基づいて、前記テナントの事業特性を表すテナント属性を推定する第3のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記テナント属性及び前記スペース特徴の組合せごとに、前記スペースを利用した場合の売上を推定する第4のステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記テナントに、前記スペースごとの前記売上の推定結果を提示する第5のステップと、を含むことを特徴とするテナントの登録支援方法。
【請求項10】
請求項9に記載のテナントの登録支援方法であって、
前記第2のステップは、前記少なくとも一つの計算機が、ハッシュタグを前記SNS情報として抽出するステップを含むことを特徴とするテナントの登録支援方法。
【請求項11】
請求項9に記載のテナントの登録支援方法であって、
前記第2のステップは、前記少なくとも一つの計算機が、前記投稿情報に対して自然言語処理を実行することによって抽出された単語を、前記SNS情報として抽出するステップを含むことを特徴とするテナントの登録支援方法。
【請求項12】
請求項9に記載のテナントの登録支援方法であって、
前記計算機システムは、機械学習によって生成された売上予測モデルを保持し、
前記第4のステップは、前記少なくとも一つの計算機が、前記テナント属性及び前記スペース特徴を前記売上予測モデルに入力することによって売上を推定するステップを含むことを特徴とするテナントの登録支援方法。
【請求項13】
請求項9に記載のテナントの登録支援方法であって、
前記計算機システムは、機械学習によって生成されたテナント属性推定モデルを保持し、
前記第3のステップは、前記少なくとも一つの計算機が、前記SNS情報を前記テナント属性推定モデルに入力することによって前記テナント属性を推定するステップを含むことを特徴とするテナントの登録支援方法。
【請求項14】
請求項9に記載のテナントの登録支援方法であって、
前記計算機システムは、前記SNS情報及び前記売上の推定結果を管理する記憶部を備え、
前記テナントの登録支援方法は、
前記少なくとも一つの計算機が、前記SNSへの新規の投稿情報の有無を判定するステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記SNSへの新規の投稿情報が存在する場合、前記新規の投稿情報から新たな前記SNS情報を抽出し、前記記憶部に格納するステップと、
前記少なくとも一つの計算機が、前記記憶部に格納される前記テナントの前記SNS情報を用いて前記スペースごとの前記売上を推定し、前記記憶部に格納するステップと、を含むことを特徴とするテナントの登録支援方法。
【請求項15】
テナントと前記テナントが使用するスペースとのマッチングを行うサービスへの登録を支援する計算機システムであって、
前記スペースの特性を表すスペース特徴を管理し、
前記テナントから、当該テナントが使用するSNSのアカウント情報を取得し、
前記アカウント情報を用いて前記SNSにアクセスし、投稿情報に含まれるキーワードをSNS情報として抽出し、
前記SNS情報に基づいて、前記テナントの事業特性を表すテナント属性を推定し、
前記テナントから、出店条件の入力を受け付け、
前記テナント属性及び前記出店条件の入力に該当する前記スペースの前記スペース特徴との組合せごとに、前記スペースを利用した場合の売上を推定し、
前記テナントに、前記スペースごとの前記売上の推定結果を提示することを特徴とする計算機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テナントとスペースとのマッチングを行うサービスへの登録を支援するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モール等の商業施設が管理するスペースと、店舗の出店を希望する事業者(テナント)とのマッチングを行うマッチングシステムとして、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、「コンテンツマッチングシステムは、ユーザから入力されたブースの展示の希望日時と、ブースに展示するコンテンツのコンテンツキーワードと、ユーザが対象とする対象顧客属性と、マッチングデータテーブルに格納された各ブースのコンテンツキーワードと、ブースの展示日時と、算出された各ブースの集客数、全体の通行者に対して、コンテンツを展示しているときのブースを注視した人や立ち止まった人を注目者としたときの割合である注目度、注目者の性別や年代などの注目者属性割合、注目者に対するブースに入ってきた人を高関心者としたときの割合である高関心度、高関心者の属性である高関心者属性割合とに基づいて、推奨するブースの候補を選出する。」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
店舗の出店の検討段階において、テナントが扱う商品又はサービス、ターゲットとする顧客の特徴等を入力するのは手間がかかるため、マッチングシステムの利用を促しにくいという課題がある。
【0006】
本発明は、マッチングシステムの利用を促す情報を提示するシステム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、テナントと前記テナントが使用するスペースとのマッチングを行うサービスへの登録を支援する計算機システムであって、前記スペースの特性を表すスペース特徴を管理し、前記テナントから、当該テナントが使用するSNSのアカウント情報を取得し、前記アカウント情報を用いて前記SNSにアクセスし、投稿情報に含まれるキーワードをSNS情報として抽出し、前記SNS情報に基づいて、前記テナントの事業特性を表すテナント属性を推定し、前記テナント属性及び前記スペース特徴の組合せごとに、前記スペースを利用した場合の売上を推定し、前記テナントに、前記スペースごとの前記売上の推定結果を提示する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一形態によれば、マッチングシステムの利用を促す情報の提示が可能となる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】実施例1のシステムの構成の一例を示す図である。
【
図3】実施例1の登録支援サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】実施例1のSNS情報記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図5】実施例1のテナント属性記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図6】実施例1のスペース情報記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図7】実施例1の出店履歴情報記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図8】実施例1の出店条件情報記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図9】実施例1の売上情報記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図10】実施例1のスペース特徴情報記憶部が管理する情報の一例を示す図である。
【
図11】実施例1のエッジサーバが実行するスペース特徴情報抽出処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】実施例1の登録支援サーバが実行するテナント属性推定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】実施例1の登録支援サーバが実行するテナント属性更新処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】実施例1の登録支援サーバが実行する売上推定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
まず、本発明のコンセプトを説明する。
図1は、本発明の概要を説明する図である。
【0011】
システムは、登録支援サーバ100、テナント101、SNS(Social Networking Service)102から構成される。
【0012】
テナント101は、出店を希望する事業者(個人及び法人のいずれでもよい)を表す。テナント101は端末105を用いて、登録支援サーバ100に情報を入力し、また、登録支援サーバ100から出力された情報を参照する。本発明では、テナント101は、SNS102にアクセスするためのアカウント情報、過去出店情報、及び出店条件情報(出店スペース関連情報及び出店日時間関連情報)等を入力し、登録支援サーバ100からテナント属性、スペース、及び売上予測に関する情報の提示を受ける。
【0013】
登録支援サーバ100は、図示しないマッチングシステムへのテナント101の登録を支援するシステムであり、テナント属性を推定し、また、テナント101が任意のスペースに出店した場合の売上を予測する。ここで、テナント属性とは、テナント101が扱う商品及びサービス、並びに、ターゲットとする顧客層等、テナント101の事業特徴を表す属性である。また、マッチングシステムは、テナント101とスペースとのマッチングを行うシステムである。
【0014】
登録支援サーバ100は、SNS情報抽出部220、テナント属性推定モデル記憶部216、及び売上推定モデル記憶部217を有する。
【0015】
SNS情報抽出部220は、アカウント情報を用いてSNS102に投稿されているテナント101の投稿情報から所定のキーワードをSNS情報として抽出する。なお、SNS情報は、キーワードに限定されない。例えば、SNS102に投稿された画像又は画像から抽出した情報でもよい。
【0016】
テナント属性推定モデル記憶部216は、テナント属性推定モデルを記憶する。SNS情報をテナント属性推定モデルに入力することによってテナント属性が推定される。推定されたテナント属性は、売上推定モデル記憶部217及び端末105に送信される。端末105の画面110には推定されたテナント属性が表示される。なお、画面110には、テナント属性を修正するための操作ボタン、テナント属性を確定するための操作ボタンが含まれる。
【0017】
売上推定モデル記憶部217は、売上推定モデルを記憶する。売上推定モデルにテナント属性を入力することによって売上が推定される。売上の推定結果は、端末105に送信される。端末105の画面110には、売上が多く見込まれるスペース及び推定売上が表示される。
【0018】
登録支援サーバ100は、アカウント情報を用いてSNS102の投稿情報からテナント属性を推定し、テナント101に提示することによって、マッチングシステムへのテナント101の登録時の情報入力の手間を削減できる。また、売上の予測とともにスペースが提示されることによって、テナント101は、マッチングシステムを利用した場合の事業シミュレーションを行うことができる。
【0019】
マッチングシステムに登録するテナント101を増加させることによって、テナント101へスペースを提供するデベロッパは、様々なテナント101にリーチしやすくなるという利点がある。また、マッチングシステムの運用者は、デベロッパに対して様々なテナント101のテナント属性とともに、催事等を提案することができるという利点がある。
【0020】
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
【0021】
以下に説明する発明の構成において、同一又は類似する構成又は機能には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」等の表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数又は順序を限定するものではない。
【0023】
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、及び範囲等は、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、及び範囲等を表していない場合がある。したがって、本発明では、図面等に開示された位置、大きさ、形状、及び範囲等に限定されない。
【実施例0024】
図2は、実施例1のシステムの構成の一例を示す図である。
図3は、実施例1の登録支援サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0025】
システムは、登録支援サーバ100、端末105、エッジサーバ200、及びセンサ群201を含む。登録支援サーバ100、端末105、エッジサーバ200、及びセンサ群201は、ネットワーク202を介して互いに接続される。ネットワーク202は、例えば、WAN(Wide Area Network)及びLAN(Local Area Network)等であり、接続方式は有線及び無線のいずれでもよい。なお、登録支援サーバ100及び端末105間を接続するネットワーク、登録支援サーバ100及びエッジサーバ200間を接続するネットワーク、エッジサーバ200及びセンサ群201間を接続するネットワークは異なっていてもよい。
【0026】
登録支援サーバ100は、
図3に示すようなハードウェア構成の計算機である。具体的には、登録支援サーバ100は、CPU300、メモリ301、記憶装置302、ネットワークインタフェース303、入力装置304、及び出力装置305を有する。なお、
図3に示す登録支援サーバ100のハードウェア構成は一例であってこれに限定されない。例えば、登録支援サーバ100は、入力装置304及び出力装置305を有していなくてもよい。
【0027】
CPU300は、登録支援サーバ100全体の制御を行う演算装置であり、メモリ301に格納されるプログラムを実行する。CPU300がプログラムに従って処理を実行することによって、特定の機能を実現する機能部(モジュール)として動作する。以下の説明では、機能部を主語に処理を説明する場合、CPU300が当該機能部を実現するプログラムを実行していることを示す。
【0028】
メモリ301は、CPU300が実行するプログラム及びプログラムが使用する情報を格納する記憶装置である。メモリ301は、また、ワークエリアとしても用いられる。記憶装置302は、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)等、永続的にデータを格納する記憶装置である。メモリ301に格納されるプログラム及び情報は記憶装置302に格納されてもよい。この場合、CPU300が記憶装置302からプログラム及び情報を読み出し、メモリ301にロードする。
【0029】
ネットワークインタフェース303は、ネットワークを介して、外部装置又は外部システムと通信するためのインタフェースである。入力装置304は、登録支援サーバ100に対してデータ及びコマンド等を入力するための装置であり、例えば、キーボード、マウス、及びタッチパネル等である。出力装置305は、情報を出力するための装置であり、例えば、ディスプレイである。
【0030】
なお、端末105及びエッジサーバ200のハードウェア構成は、登録支援サーバ100と同一であるため説明を省略する。
図2の説明に戻る。
【0031】
登録支援サーバ100は、SNS情報記憶部210、テナント属性記憶部211、スペース情報記憶部212、出店履歴情報記憶部213、出店条件情報記憶部214、売上情報記憶部215、テナント属性推定モデル記憶部216、売上推定モデル記憶部217、SNS情報抽出部220、売上推定部221、新規投稿判定部222、入力データ生成部(テナント属性学習用)223、テナント属性推定モデル学習部224、入力データ生成部(売上推定学習用)225、及び売上推定モデル学習部226を有する。
【0032】
SNS情報記憶部210は、SNS102の投稿情報から抽出されたSNS情報を管理する。テナント属性記憶部211は、SNS情報から推定されたテナント属性を管理する。スペース情報記憶部212は、マッチングシステムが扱うスペースに関する情報を管理する。出店履歴情報記憶部213は、過去の出店の売上等に関する情報(出店履歴情報)を管理する。出店条件情報記憶部214は、テナント101の希望するスペースの条件等、出店条件に関する情報(出店条件情報)を管理する。売上情報記憶部215は、売上の推定結果を管理する。
【0033】
テナント属性推定モデル記憶部216は、テナント属性を推定するモデル(テナント属性推定モデル)を管理する。本実施例のテナント属性推定モデルは、SNS情報を入力として受け付け、テナント属性を出力する。なお、SNS情報以外の情報を入力として受け付けるモデルでもよい。売上推定モデル記憶部217は、売上を推定するモデル(売上推定モデル)を管理する。本実施例の売上推定モデルは、テナント属性及びスペース特徴を入力として受け付け、売上を出力する。なお、出店条件も入力として受け付けるモデルでもよい。
【0034】
SNS情報抽出部220は、SNS102の投稿情報からSNS情報を抽出する。売上推定部221は、売上推定モデルを用いて売上を推定する。新規投稿判定部222は、SNS102の新規の投稿情報を探索する。
【0035】
入力データ生成部(テナント属性学習用)223は、テナント属性推定モデルを学習するための入力データを生成する。例えば、入力データ生成部223は、SNS情報記憶部210及びテナント属性記憶部211が管理する情報を用いて入力データを生成する。テナント属性推定モデル学習部224は、入力データを用いてテナント属性推定モデルを学習し、学習結果であるテナント属性推定モデルをテナント属性推定モデル記憶部216に出力する。
【0036】
入力データ生成部(売上推定学習用)225は、売上推定モデルを学習するための入力データを生成する。例えば、入力データ生成部225は、スペース情報記憶部212及び出店履歴情報記憶部213が管理する情報を用いて入力データを生成する。売上推定モデル学習部226は、入力データを用いて売上推定モデルを学習し、学習結果である売上推定モデルを売上推定モデル記憶部217に出力する。
【0037】
なお、登録支援サーバ100が有する各機能部については、複数の機能部を一つの機能部にまとめてもよいし、一つの機能部を機能毎に複数の機能部に分けてもよい。
【0038】
なお、登録支援サーバ100は、複数の計算機から構成される登録支援システムでもよい。
【0039】
端末105は、テナント101が操作する端末であり、テナント属性入力部230、SNSアカウント情報入力部231、出店条件情報入力部232、出店履歴情報入力部233、画面出力部234、及びユーザインタフェース処理部235を有する。
【0040】
テナント属性入力部230は、登録支援サーバ100に、テナント属性の修正内容及び追加内容を入力する。テナント101は、登録支援サーバ100によって推定されたテナント属性の参照し、テナント属性入力部230を利用して、テナント属性を修正及び追加する。SNSアカウント情報入力部231は、登録支援サーバ100に対して、テナント101が利用するSNS102のアカウント情報を入力する。出店条件情報入力部232は、登録支援サーバ100に対して、出店条件情報を入力する。出店履歴情報入力部233は、登録支援サーバ100に対して、出店履歴情報を入力する。画面出力部234は、画面を出力する。ユーザインタフェース処理部235は、ユーザインタフェースに関する処理を行う。
【0041】
なお、端末105が有する各機能部については、複数の機能部を一つの機能部にまとめてもよいし、一つの機能部を機能毎に複数の機能部に分けてもよい。
【0042】
センサ群201は、スペースが存在する空間に設置されたセンサ群であり、スペースを利用する人に関するセンサデータ等を取得する。センサ群201は、例えば、画像を取得する。
【0043】
エッジサーバ200は、スペースに関する特徴を分析し、管理する。エッジサーバ200は、スペース特徴情報記憶部240、センサ制御部250、及びスペース特徴情報抽出部251を有する。
【0044】
スペース特徴情報記憶部240は、スペースの特性に関する情報(スペース特徴情報)を管理する。本実施例では、スペースを通過又は利用する人の情報がスペース特徴として管理される。センサ制御部250は、センサ群201を制御する。なおエッジサーバ200は、センサデータを管理する記憶部を有するが省略している。スペース特徴情報抽出部251は、センサデータを分析することによって、各スペースのスペース特徴情報を抽出し、スペース特徴情報記憶部240に出力する。
【0045】
なお、エッジサーバ200が有する各機能部については、複数の機能部を一つの機能部にまとめてもよいし、一つの機能部を機能毎に複数の機能部に分けてもよい。
【0046】
本実施例では、登録支援サーバ100は、エッジサーバ200と通信することによって、スペース特徴を把握できる構成となっているがこれに限定されない。例えば、エッジサーバ200が、あらかじめ、スペース特徴情報を登録支援サーバ100に送信してもよい。
【0047】
次に、
図4から
図10を用いて登録支援サーバ100及びエッジサーバ200が管理する情報について説明する。
【0048】
図4は、実施例1のSNS情報記憶部210が管理する情報の一例を示す図である。
【0049】
SNS情報記憶部210は、
図4に示すようなテーブル400を管理する。テーブル400は、アカウントID401及びタグ402を含むエントリを格納する。一つのアカウント情報に対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0050】
アカウントID401は、テナント101が利用するSNS102にアクセスするためのアカウント情報であるアカウントIDを格納するフィールドである。タグ402は、SNS102の投稿情報から抽出されたSNS情報であるハッシュタグを格納するフィールド群である。タグ402は、ハッシュタグを格納するフィールドを複数含む。
【0051】
本実施例では、SNS情報としてハッシュタグを抽出するものとしているが、これに限定されない。商品及びユーザ等に関する単語がSNS情報として抽出されてもよい。
【0052】
なお、SNS情報記憶部210が管理する情報のデータ形式はテーブル以外の形式でもよい。例えば、CSV、XML等でもよい。
【0053】
図5は、実施例1のテナント属性記憶部211が管理する情報の一例を示す図である。
【0054】
テナント属性記憶部211は、
図5に示すようなテーブル500を管理する。テーブル500は、ID501、テナント名502、アカウントID503、及びテナント属性504を含むエントリを格納する。テナント101及びテナント属性の組合せに対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0055】
ID501は、テーブル500のエントリの識別情報を格納するフィールドである。テナント名502は、テナント101の識別情報を格納するフィールドである。本実施例では、テナント101の名称が格納される。アカウントID503は、アカウントID401と同一のフィールドである。テナント属性504は、テナント101のテナント属性を格納するフィールド群である。テナント属性504は、販売品項目511、ターゲット性別512、及びターゲット年齢層513を含む。なお、テナント属性504は、上述以外のフィールドを含んでもよい。
【0056】
なお、テナント属性記憶部211が管理する情報のデータ形式はテーブル以外の形式でもよい。例えば、CSV、XML等でもよい。
【0057】
図6は、実施例1のスペース情報記憶部212が管理する情報の一例を示す図である。
【0058】
スペース情報記憶部212は、
図6に示すようなテーブル600を管理する。テーブル600は、スペース名601、住所602、スペース属性603、設備604、及び申込/利用状況605を含むエントリを格納する。一つのスペースに対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0059】
スペース名601は、スペースの識別情報を格納するフィールドである。本実施例では、スペースの名称が格納される。住所602は、スペースが存在する場所を示す情報を格納するフィールドである。本実施例では、スペースを提供する施設の住所が格納される。スペース属性603は、スペースの利用形態等を格納するフィールドである。設備604は、スペースにおいて使用可能な設備、又は、設置されている設備に関する情報を格納するフィールドである。申込/利用状況605は、スペースの申込状況及び利用状況を格納するフィールドである。例えば、スペースの利用期間等が格納される。
【0060】
なお、スペース情報記憶部212が管理する情報のデータ形式はテーブル以外の形式でもよい。例えば、CSV、XML等でもよい。
【0061】
図7は、実施例1の出店履歴情報記憶部213が管理する情報の一例を示す図である。
【0062】
出店履歴情報記憶部213は、
図7に示すようなテーブル700を管理する。テーブル700は、テナント名701、販売品項目702、スペース名703、期間704、及び売上705を含むエントリを格納する。一つの出店履歴に対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0063】
テナント名701は、テナント名502と同一のフィールドである。販売品項目702は、販売品項目511と同一のフィールドである。スペース名703は、スペース名601と同一のフィールドである。期間704は、出店期間を格納するフィールドである。売上705は、売上を格納するフィールドである。
【0064】
なお、出店履歴情報記憶部213が管理する情報のデータ形式はテーブル以外の形式でもよい。例えば、CSV、XML等でもよい。
【0065】
図8は、実施例1の出店条件情報記憶部214が管理する情報の一例を示す図である。
【0066】
出店条件情報記憶部214は、
図8に示すようなテーブル800を管理する。なお、図面の余白の関係で二段に分けて表示している。テーブル800は、ID801、テナント名802、地域803、販売品項目804、通行者属性805、設備806、期間807、及び時間808を含むエントリを格納する。テナント101及び販売品項目の組合せに対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0067】
ID801は、テーブル800のエントリの識別情報を格納するフィールドである。テナント名802は、テナント名502と同一のフィールドである。地域803は、出店を希望する地域を格納するフィールドである。地域803には、地域の名称、住所等が格納される。販売品項目804は、販売する商品又は提供するサービス等を格納するフィールドである。
【0068】
通行者属性805は、希望するスペース特徴を格納するフィールド群である。通行者属性805は、人数811、性別812、及び年齢813を含む。なお、通行者属性805は、上述以外のフィールドを含んでもよい。人数811は、単位時間あたりにスペースを通過又は利用する人の数を格納するフィールドである。性別812は、スペースを通過又は利用する人の性別の分布を指定するフィールドである。性別812が「男性」の場合、スペースを通過又は利用する人が男性である割合が多いことを希望することを表す。年齢813は、スペースを通過又は利用する人の年齢の分布を指定するフィールドである。年齢813が「30代」の場合、スペースを通過又は利用する人が30代である割合が多いことを希望することを表す。
【0069】
設備806は、希望する設備を格納するフィールドである。期間807は、希望するスペースの利用期間を格納するフィールドである。時間808は、希望するスペースの利用時間(営業時間)を格納するフィールドである。
【0070】
なお、出店条件情報記憶部214が管理する情報のデータ形式はテーブル以外の形式でもよい。例えば、CSV、XML等でもよい。
【0071】
図9は、実施例1の売上情報記憶部215が管理する情報の一例を示す図である。
【0072】
売上情報記憶部215は、
図9に示すようなテーブル900を管理する。テーブル900は、テナント名901、ソート番号902、スペース名903、推定売上904、過去売上905、及び出店条件情報ID906を含むエントリを格納するフィールドである。テナント101、スペース、及び出店条件の組み合わせに対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0073】
テナント名901は、テナント名502と同一のフィールドである。ソート番号902は、推定売上の表示順番を格納するフィールドである。スペース名903は、スペース名601と同一のフィールドである。推定売上904は、推定売上を格納するフィールドである。過去売上905は、過去の売上を格納するフィールドである。出店条件情報ID906は、テーブル800のエントリの識別情報を格納するフィールドである。出店条件情報ID906には、ID801に対応する値が格納される。
【0074】
なお、売上情報記憶部215が管理する情報のデータ形式はテーブル以外の形式でもよい。例えば、CSV、XML等でもよい。
【0075】
図10は、実施例1のスペース特徴情報記憶部240が管理する情報の一例を示す図である。
【0076】
スペース特徴情報記憶部240は、
図10に示すようなテーブル1000を管理する。テーブル1000は、スペース名1001及び通行者属性1002を含むエントリを格納するフィールドである。一つのスペースに対して一つのエントリが存在する。なお、エントリに含まれるフィールドは前述したものに限定されない。前述したフィールドのいずれかを含まなくてもよいし、また、他のフィールドを含んでもよい。
【0077】
スペース名1001は、スペース名601と同一のフィールドである。通行者属性1002は、スペースの特性を表す通行者属性1002を格納するフィールド群である。通行者属性1002は、人数1011、性別1012、及び年齢1013を含む。人数1011は、単位時間あたりにスペースを通過又は利用する人の数を格納するフィールドである。性別1012は、スペースを通過又は利用する人の性別の分布を格納するフィールドである。年齢1013は、スペースを通過又は利用する人の年齢の分布を格納するフィールドである。
【0078】
次に、
図11から
図14を用いて、システムにおいて実行される処理について説明する。
【0079】
図11は、実施例1のエッジサーバ200が実行するスペース特徴情報抽出処理の一例を示すフローチャートである。
【0080】
エッジサーバ200は、周期的又は実行指示を受け付けた場合、スペース特徴情報抽出処理を開始する。なお、
図11では、一つのスペースに対して実行される処理について説明する。複数のスペースが存在する場合、各スペースについて同様の処理が実行される。
【0081】
スペース特徴情報抽出部251は、現在、スペースが営業時間であるか否かを判定する(ステップS1101)。
【0082】
現在、スペースが営業時間でないと判定された場合、スペース特徴情報抽出部251は、スペース特徴情報抽出処理を終了する。
【0083】
現在、スペースが営業時間であると判定された場合、スペース特徴情報抽出部251は、経過時間の計測を開始する(ステップS1102)。
【0084】
スペース特徴情報抽出部251は、経過時間が閾値T1より大きいか否かを判定する(ステップS1103)。閾値T1はあらかじめ設定されている値であり、任意に設定できる。
【0085】
経過時間が閾値T1以下である場合、スペース特徴情報抽出部251は、一定時間経過した後、ステップS1103に戻る。
【0086】
経過時間が閾値T1より大きい場合、スペース特徴情報抽出部251は、センサ群201から取得されたセンサデータを分析することによって、通行者属性を出力する(ステップS1104)。例えば、スペース特徴情報抽出部251は、公知の画像分析を実行することによって、スペースを通過又は利用する人の性別、年齢、及び人数を特定する。
【0087】
なお、センサデータは、センサ制御部250によって取得され、管理されている。
【0088】
スペース特徴情報抽出部251は、スペース特徴情報を更新し(ステップS1105)、その後、ステップS101に戻る。このとき、スペース特徴情報抽出部251は、経過時間を初期化する。
【0089】
具体的には、スペース特徴情報抽出部251は、スペースの識別情報及び通行者属性をスペース特徴情報記憶部240に出力する。スペース特徴情報記憶部240は、スペース名1001に、受け付けたスペースの識別情報が格納されるエントリを検索する。エントリが存在する場合、スペース特徴情報記憶部240は、当該エントリの通行者属性1002に、受け付けた通行者属性を上書きする。エントリが存在しない場合、スペース特徴情報記憶部240は、テーブル1000にエントリを追加し、エントリのスペース名1001及び通行者属性1002に、受け付けた値を設定する。
【0090】
図12は、実施例1の登録支援サーバ100が実行するテナント属性推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0091】
登録支援サーバ100は、端末105からの操作を受け付けた場合、テナント属性推定処理を開始する。
【0092】
SNS情報抽出部220は、アカウント情報を入力するための画面を端末105に提示し、アカウント情報の入力を待つ。
【0093】
SNS情報抽出部220は、端末105のSNSアカウント情報入力部231を介してアカウント情報を受信する(ステップS1201)。
【0094】
SNS情報抽出部220は、アカウント情報を用いてSNS102にアクセスし、SNS102のテナント101の投稿情報からSNS情報を抽出する(ステップS1202)。このとき、SNS情報抽出部220は、アカウント情報と抽出したSNS情報とをSNS情報記憶部210に出力する。SNS情報記憶部210は、アカウントID401に、受け付けたアカウント情報が格納されるエントリを検索する。エントリが存在する場合、SNS情報記憶部210は、当該エントリのタグ402に、受け付けたSNS情報を上書きする。エントリが存在しない場合、SNS情報記憶部210は、テーブル400にエントリを追加し、エントリのアカウントID401及びタグ402に、受け付けた値を設定する。
【0095】
本実施例では、ハッシュタグをSNS情報として抽出しているが、公知の自然言語処理の技術を用いて、取り扱う品目及び顧客に関するキーワードをSNS情報として取得してもよい。
【0096】
SNS情報抽出部220は、テナント属性推定モデルにSNS情報を入力することによってテナント属性を取得する(ステップS1203)。
【0097】
SNS情報抽出部220は、端末105の画面を介して、推定されたテナント属性を表示し(ステップS1204)、テナント101の操作を待つ。
【0098】
SNS情報抽出部220は、テナント101のテナント属性入力部230を介して操作を受け付けた場合、当該操作が修正要求であるか否かを判定する(ステップS1205)。なお、修正要求には修正内容が含まれる。
【0099】
受け付けた操作が修正要求であると判定された場合、SNS情報抽出部220は、修正要求に従ってテナント属性を修正し(ステップS1206)、その後、ステップS1204に戻る。
【0100】
具体的には、SNS情報抽出部220は、アカウント情報及びテナント属性の修正内容をテナント属性記憶部211に出力する。テナント属性記憶部211は、アカウントID503に受け付けたアカウント情報が格納されるエントリを検索し、当該エントリのテナント属性504にテナント属性の修正内容を反映する。
【0101】
受け付けた操作が完了要求であると判定された場合、SNS情報抽出部220は、テナント属性を登録する(ステップS1207)。その後、SNS情報抽出部220はテナント属性推定処理を終了する。
【0102】
具体的には、SNS情報抽出部220は、テナント属性記憶部211に、テナント101の識別情報、アカウント情報、及びテナント属性を出力する。
【0103】
テナント名502がテナント101の識別情報であり、かつ、販売品項目511がデータに含まれる販売品項目であるエントリが存在する場合、テナント属性記憶部211は、当該エントリのテナント属性504にデータに含まれるテナント属性を上書きする。前述のエントリが存在しない場合、テナント属性記憶部211は、エントリを追加し、ID501に識別情報を設定し、テナント名502及びアカウントID503にテナント101の識別情報及びアカウント情報を設定し、テナント属性504にデータに含まれるテナント属性を設定する。テナント属性記憶部211は、経過時間の計測を開始する。
【0104】
図13は、実施例1の登録支援サーバ100が実行するテナント属性更新処理の一例を示すフローチャートである。
【0105】
登録支援サーバ100は、起動後、テナント属性更新処理を開始する。
【0106】
テナント属性記憶部211は、経過時間が閾値T2より大きいか否かを判定する(ステップS1301)。
【0107】
経過時間が閾値T2以下である場合、テナント属性記憶部211は、一定時間経過した後、ステップS1301に戻る。
【0108】
経過時間が閾値T2より大きい場合、テナント属性記憶部211は、新規投稿判定部222を呼び出す。新規投稿判定部222は、SNS情報記憶部210にアクセスし、アカウント情報を取得する(ステップS1302)。
【0109】
新規投稿判定部222は、アカウント情報のループ処理を開始する(ステップS1303)。具体的には、新規投稿判定部222は、取得したアカウント情報から一つのアカウント情報を選択する。
【0110】
新規投稿判定部222は、選択したアカウント情報を用いてSNS102にアクセスし、アカウント情報に対応するテナント101の新規投稿情報が存在するか否かを判定する(ステップS1304)。新規投稿判定部222は、例えば、現在の日時から経過時間を減算した日時以降に投稿された投稿情報が存在するか否かを判定する。
【0111】
テナント101の新規投稿情報が存在しないと判定された場合、新規投稿判定部222は、ステップS1310に進む。
【0112】
テナント101の新規投稿情報が存在すると判定された場合、新規投稿判定部222は、SNS情報抽出部220を呼び出す。このとき、新規投稿判定部222は、選択したアカウント情報をSNS情報抽出部220に出力する。
【0113】
SNS情報抽出部220は、アカウント情報を用いてSNS102にアクセスし、SNS102からテナント101の投稿情報からSNS情報を抽出する(ステップS1305)。ステップS1305の処理はステップS1202の処理と同一である。
【0114】
SNS情報抽出部220は、テナント属性推定モデルにSNS情報を入力し(ステップS1306)、テナント属性を取得する。ステップS1306の処理はステップS1203の処理と同一である。なお、テナント属性推定には、前回抽出されたSNS情報と、新たに抽出されたSNS情報とが入力される。
【0115】
SNS情報抽出部220は、端末105の画面を介して、推定されたテナント属性を表示し(ステップS1307)、テナント101の操作を待つ。ステップS1307の処理はステップS1204の処理と同一である。
【0116】
SNS情報抽出部220は、テナント101のテナント属性入力部230を介して操作を受け付けた場合、当該操作が修正要求であるか否かを判定する(ステップS1308)。なお、修正要求には修正内容が含まれる。ステップS1308の処理は、ステップS1205の処理と同一である。
【0117】
受け付けた操作が修正要求であると判定された場合、SNS情報抽出部220は、修正要求に従ってテナント属性を修正し(ステップS1309)、その後、ステップS1307に戻る。ステップS1309の処理は、ステップS1206の処理と同一である。
【0118】
受け付けた操作が完了要求であると判定された場合、SNS情報抽出部220は、新規投稿判定部222に処理の完了を通知する。
【0119】
ステップS1310において、新規投稿判定部222は、ステップS1302において取得したすべてのアカウント情報について処理が完了したか否かを判定する(ステップS1310)。
【0120】
すべてのアカウント情報について処理が完了していないと判定された場合、新規投稿判定部222は、ステップS1303に戻り、同様の処理を実行する。
【0121】
すべてのアカウント情報について処理が完了したと判定された場合、新規投稿判定部222は、売上推定部221を呼び出し(ステップS1311)、その後、ステップS1301に戻る。このとき、新規投稿判定部222は、売上推定部221に、新規投稿があったテナント101のアカウント情報を出力する。
【0122】
自動的にテナント属性を更新し、最新のテナント属性に基づいて売上を推定することによって、現在のテナント101の状況に応じたスペースの推奨が可能となる。
【0123】
なお、新規投稿があったテナント101が存在しない場合、新規投稿判定部222は売上推定部221を呼び出さずに、処理を終了する。
【0124】
図14は、実施例1の登録支援サーバ100が実行する売上推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
登録支援サーバ100は、端末105から実行指示を受け付けた場合、新規投稿判定部222から呼び出された場合、売上推定処理を開始する。
図14では、端末105から実行指示を受け付けた場合に実行される売上推定処理について説明する。
【0126】
売上推定部221は、出店条件情報記憶部214から、テナント101の出店条件情報を取得する(ステップS1401)。具体的には、売上推定部221は、テナント101の識別情報を出店条件情報記憶部214に出力する。出店条件情報記憶部214は、テナント名802に受け付けたテナント101の識別情報が格納されるエントリを検索し、当該エントリを売上推定部221に出力する。
【0127】
ここでは、出店条件情報は、売上推定処理の開始前に入力されているものとする。なお、売上推定部221は、この時点で、テナント101に出店条件情報の入力を促してもよい。
【0128】
売上推定部221は、スペースのループ処理を開始する(ステップS1402)。具体的には、売上推定部221は、スペース情報記憶部212からスペース情報を取得し、取得したスペース情報の中から一つのスペース情報を選択する。
【0129】
売上推定部221は、エッジサーバ200のスペース特徴情報記憶部240から、選択したスペースのスペース特徴を取得する(ステップS1403)。
【0130】
具体的には、売上推定部221は、スペースの識別情報を含む取得要求をエッジサーバ200に送信する。スペース特徴情報記憶部240は、スペース名1001に、取得要求に含まれるスペースの識別情報が格納されるエントリを検索し、検索されたエントリの通行者属性1002に格納される値を含む応答を送信する。
【0131】
売上推定部221は、売上推定モデルに、テナント属性及びスペース特徴を入力することによって推定売上を取得する(ステップS1404)。
【0132】
売上推定部221は、出店履歴情報を参照する(ステップS1405)。
【0133】
具体的には、売上推定部221は、スペースの識別情報及び出店条件情報に含まれる販売品項目を出店履歴情報記憶部213に出力する。
【0134】
出店履歴情報記憶部213は、販売品項目702及びスペース名703の値の組合せが、受け付けた販売品項目及びスペースの識別情報の組合せに一致するエントリを検索する。エントリが存在する場合、出店履歴情報記憶部213は、エントリの売上705に格納される値を応答として、売上推定部221に出力する。エントリが存在しない場合、出店履歴情報記憶部213は、エントリが存在しない旨を応答として、売上推定部221に出力する。
【0135】
なお、処理対象のテナント101の過去の売上のみを取得してもよい。この場合、売上推定部221は、テナント101の識別情報、スペースの識別情報、及び販売品項目を出店履歴情報記憶部213に出力すればよい。
【0136】
売上推定部221は、売上情報を更新する(ステップS1406)。具体的には、売上推定部221は、テナント101の識別情報、スペースの識別情報、出店条件情報の識別情報、推定売上、及び過去の売上を売上情報記憶部215に出力する。
【0137】
売上情報記憶部215は、テナント名901、スペース名903、及び出店条件情報ID906の値の組合せが、受け付けたテナント101の識別情報、スペースの識別情報、出店条件情報の識別情報の組合せと一致するエントリを検索する。エントリが存在する場合、売上情報記憶部215は、当該エントリの推定売上904に推定売上を上書きし、過去売上905に過去の売上を上書きする。このとき、ソート番号902は削除される。エントリが存在しない場合、売上情報記憶部215は、エントリを追加し、エントリのテナント名901、スペース名903、推定売上、過去売上905、及び出店条件情報ID906に、受け付けた値を設定する。
【0138】
売上推定部221は、すべてのスペースについて処理が完了したか否かを判定する(ステップS1407)。
【0139】
すべてのスペースについて処理が完了していないと判定された場合、売上推定部221は、ステップS1402に戻り、同様の処理を実行する。
【0140】
すべてのスペースについて処理が完了していると判定された場合、売上推定部221は、出店条件に合致するスペースを特定し、特定されたスペースに対応するテーブル900のエントリを推定売上の大きい順にソートする(ステップS1408)。
【0141】
具体的には、売上推定部221は、スペース特徴が、出店条件情報に含まれる通行者属性と一致又は類似するスペースを特定する。また、売上推定部221は、売上情報記憶部215から特定されたスペースに対応するエントリを取得し、推定売上の大きい順にソートし、ソート結果を売上情報記憶部215に出力する。
【0142】
売上情報記憶部215は、ソート結果に基づいて、特定されたスペースに対応するエントリのソート番号902に値を設定する。
【0143】
売上推定部221は、端末105に推定結果を提示し(ステップS1409)、売上推定処理を終了する。
【0144】
具体的には、売上推定部221は、売上情報記憶部215から、ソート番号の小さい順に、所定の数のエントリを取得し、当該エントリに基づいて、端末105に推定結果を提示する。なお、推定結果にはスペース特徴を含めてもよい。
【0145】
以上の処理によって、登録支援サーバ100は、テナント101が希望する条件に合致するスペース、及び当該スペースに出店した場合の売上の予測を提示できる。
【0146】
なお、売上推定部221は、スペースのループ処理の開始前に、出店条件情報に合致するスペースを特定し、特定されたスペースのループ処理を実行するようにしてもよい。この場合、ステップS1408では、売上推定部221は、推定売上に基づくソートのみを実行する。これによって、より効果的なスペースをテナント101に提案できる。
【0147】
なお、ステップS1408において、売上推定部221は、スペースを限定せずにソートを行ってもよい。この場合、出店条件の入力は必要ない。これによって、テナント101の入力負担を低減しつつ、売上の推定を提示することができる。
【0148】
新規投稿判定部222から呼び出された場合、売上推定部221は、新規投稿があったテナント101について、
図14に示すような処理を実行する。この場合、端末105への推定結果の提示は行われなくてもよい。
【0149】
登録支援サーバ100は、任意のタイミングで、テナント属性推定モデルの学習処理を実行し、また、売上推定モデルの学習処理を実行する。モデルは公知の学習方法を用いればよいため、詳細な説明は省略する。
【0150】
以上で説明したように、本実施例によれば、テナント101は、アカウント情報を入力することによって、出店効果が高いスペース及び当該スペースを利用した場合の推定売上を知ることができる。これによって、テナント101は、マッチングシステムを利用した場合の事業シミュレーションを行うことができる。
【0151】
マッチングシステムに登録するテナント101を増加させることによって、デベロッパは、様々なテナント101にリーチしやすくなるという利点がある。また、マッチングシステムの運用者は、デベロッパに対して様々なテナント101のテナント属性とともに、催事等を提案することができるという利点がある。
【0152】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0153】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0154】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Python、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0155】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0156】
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。