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特開2022-191010情報処理装置、監視制御装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191010
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、監視制御装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/30 20060101AFI20221220BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20221220BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
G06F11/30 151
G06F13/00 351N
G05B23/02 301T
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099612
(22)【出願日】2021-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】石井 俊直
【テーマコード(参考)】
3C223
5B042
5B089
【Fターム(参考)】
3C223AA21
3C223BA01
3C223CC01
3C223DD01
3C223EB01
3C223FF15
3C223FF42
3C223FF52
3C223GG01
3C223HH03
3C223HH08
5B042MA08
5B042MC19
5B042MC29
5B042MC39
5B089GA11
5B089GB02
5B089JA35
5B089KA13
5B089LB14
5B089LB17
5B089LB19
(57)【要約】
【課題】表示オブジェクトとその対象物とを容易に関連付けることが可能な情報処理装置、監視制御装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、複数の表示オブジェクトを、表示オブジェクトを識別する表示オブジェクト識別情報とともに記憶する第1の記憶部から、1つの表示オブジェクトを選択する表示オブジェクト選択部と、複数の機器の機器構成情報と機器を識別する機器識別情報とを対応付けて記憶する第2の記憶部から、監視対象の機器を選択する機器選択部と、機器選択部により選択された機器の機器識別情報を取得して出力する情報通信部と、表示オブジェクト選択部により選択された表示オブジェクトの表示オブジェクト識別情報と、情報通信部により出力された機器識別情報と、を対応づけることにより、表示オブジェクトと、機器の機器構成情報と、を関連付ける関連付けデータを生成する関連付け部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象の機器の状態を表す表示オブジェクトと、該機器の属性情報を含む機器構成情報と、を関連付ける情報処理装置であって、
複数の前記表示オブジェクトを、該表示オブジェクトを識別する表示オブジェクト識別情報とともに記憶する第1の記憶部から、1つの表示オブジェクトを選択する表示オブジェクト選択部と、
複数の前記機器の機器構成情報と該機器を識別する機器識別情報とを対応付けて記憶する第2の記憶部から、前記監視対象の機器を選択する機器選択部と、
前記機器選択部により選択された機器の機器識別情報を取得して出力する情報通信部と、
前記表示オブジェクト選択部により選択された表示オブジェクトの表示オブジェクト識別情報と、前記情報通信部により出力された前記機器識別情報と、を対応づけることにより、前記表示オブジェクトと、前記機器の機器構成情報と、を関連付ける関連付けデータを生成する関連付け部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記関連付け部は、前記表示オブジェクト選択部が前記表示オブジェクトを選択したとき、前記情報通信部に対し、前記機器選択部により選択された機器の機器識別情報を問い合わせ、
前記情報通信部は、前記関連付け部からの問い合わせに応答して、前記機器の機器識別情報を前記関連付け部に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記関連付け部は、生成した関連付けデータを、前記情報通信部に送信し、
前記情報通信部は、前記関連付け部から受信した関連付けデータを前記第2の記憶部に記憶させ、
前記機器選択部は、前記第2の記憶部に記憶される前記機器識別情報により特定される機器の関連付けデータを表示する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2の記憶部は、前記表示オブジェクトの動作を定義する表示属性情報を前記機器構成情報に関連付けて記憶し、
前記関連付け部は、前記表示オブジェクトと、前記表示属性情報を関連付けた機器構成情報と、の関連づけを定義する機器表示データを生成する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記機器構成情報が変更されたことを検知する検知部と、
前記機器構成情報が変更された機器の機器識別情報を抽出し、前記関連付けデータから、抽出した前記機器識別情報に関連付けられた画面データを抽出し、該画面データに係る機器構成情報が変更されたことを示す通知情報を生成する通知情報生成部と、
をさらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記機器の状態が予め定められた条件を満たしたことを振動又は音によりユーザに通知する通知部をさらに備え、
前記第2の記憶部は、前記条件を前記機器構成情報に関連付けて記憶し、
前記関連付け部は、前記表示オブジェクトと、前記条件を関連付けた機器構成情報と、の関連づけを定義する機器通知データを生成する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記関連付けデータが変更されたことを検知する関連付けデータ検知部と、
前記機器の状態の種別を示す表示種別情報を表示する表示部と、をさらに備え、
前記第2の記憶部は、前記機器ごとの前記表示種別情報を前記機器構成情報に関連付けて記憶し、
前記関連付けデータ検知部は、前記関連付けデータにおける、前記表示オブジェクトに関連付けられた機器が、他の機器に変更されたことを検知すると、前記他の機器の機器構成情報に関連付けられた表示種別情報を抽出し、前記表示部に表示させる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置により生成された関連付けデータに含まれる機器から、該機器の状態を示す状態データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した状態データに基づいて、前記機器に関連付けられた表示オブジェクトの表示を制御する監視制御実行基盤と、
を備える監視制御装置。
【請求項9】
監視対象の機器の状態を表す表示オブジェクトと、該機器の属性情報を含む機器構成情報と、を関連付ける情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
複数の前記表示オブジェクトを、該表示オブジェクトを識別する表示オブジェクト識別情報とともに記憶する第1の記憶部から、1つの表示オブジェクトを選択するステップと、
複数の前記機器の機器構成情報と該機器を識別する機器識別情報とを対応付けて記憶する第2の記憶部から、前記監視対象の機器を選択するステップと、
選択された機器の機器識別情報を取得して出力するステップと、
選択された表示オブジェクトの表示オブジェクト識別情報と、出力された前記機器識別情報と、を対応づけることにより、前記表示オブジェクトと、前記機器の機器構成情報と、を関連付ける関連付けデータを生成するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
監視対象の機器の状態を表す表示オブジェクトと、該機器の属性情報を含む機器構成情報と、を関連付ける情報処理装置であるコンピュータに、
複数の前記表示オブジェクトを、該表示オブジェクトを識別する表示オブジェクト識別情報とともに記憶する第1の記憶部から、1つの表示オブジェクトを選択する処理と、
複数の前記機器の機器構成情報と該機器を識別する機器識別情報とを対応付けて記憶する第2の記憶部から、前記監視対象の機器を選択する処理と、
選択された機器の機器識別情報を取得して出力する処理と、
選択された表示オブジェクトの表示オブジェクト識別情報と、出力された前記機器識別情報と、を対応づけることにより、前記表示オブジェクトと、前記機器の機器構成情報と、を関連付ける関連付けデータを生成する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、監視制御装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
監視対象機器の状態を示す表示オブジェクトを監視画面に表示する監視制御システムが知られている。例えば、特許文献1には、制御システム内のフィールドデバイスからプロセス制御情報を取得してデータベースに格納し、プロセス制御情報が予め定められた条件を満たした場合に、ユーザに条件を満たしたことを警告するための図形オブジェクトを表示する装置が開示されている。
【0003】
こうした監視画面では、機器の状態データ、制御項目等が、表示オブジェクトと機器の構成情報との対応付けに基づいて表示される。このため、監視画面毎に、各表示オブジェクトと機器の構成情報を関連付ける処理と、それを行う装置が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-116749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
監視画面上の表示オブジェクトと、複数の機器の機器構成情報とは、データ形式が異なっており、それぞれ最適化されている。また、表示オブジェクトを編集する機能と、多数存在する機器のうちから表示オブジェクトに対応するものを特定してその機器構成情報を抽出する機能との間には、本来関連性がない。
【0006】
このため、監視画面上の表示オブジェクトと機器構成情報とを関連付けることは容易ではない。
【0007】
なお、同様の問題は、監視画面上の表示オブジェクトと監視対象の機器構成情報との対応付けに限らず、画面上の表示オブジェクトとその表示オブジェクトが表している対象物とを対応付ける処理に共通する。
【0008】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、表示オブジェクトとその対象物とを容易に関連付けることが可能な情報処理装置、監視制御装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本開示にかかる情報処理装置は、監視対象の機器の状態を表す表示オブジェクトと、機器の属性情報を含む機器構成情報と、を関連付ける情報処理装置であって、複数の表示オブジェクトを、表示オブジェクトを識別する表示オブジェクト識別情報とともに記憶する第1の記憶部から、1つの表示オブジェクトを選択する表示オブジェクト選択部と、複数の機器の機器構成情報と機器を識別する機器識別情報とを対応付けて記憶する第2の記憶部から、監視対象の機器を選択する機器選択部と、機器選択部により選択された機器の機器識別情報を取得して出力する情報通信部と、表示オブジェクト選択部により選択された表示オブジェクトの表示オブジェクト識別情報と、情報通信部により出力された機器識別情報と、を対応づけることにより、表示オブジェクトと、機器の機器構成情報と、を関連付ける関連付けデータを生成する関連付け部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の情報処理装置は、機器選択部により選択された機器の機器識別情報を情報通信部が関連付け部に出力する。また、関連付け部は、情報通信部から出力された機器識別情報と、表示オブジェクト選択部により選択された表示オブジェクトの識別情報と、を対応付けることにより、表示オブジェクトと機器構成情報とを関連付ける。したがって、関連付け部自体が、機器構成情報を記憶するデータベースに直接アクセスする必要がなく、表示オブジェクトおよび機器の識別情報といった少ないデータ量の情報によって、表示オブジェクトと機器構成情報とを関連付けることができる。従って、表示オブジェクトと機器構成情報との関連付けを容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1にかかる情報処理装置が表示する監視画面の一例を示す図
図2】実施の形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図
図3図2に示す画面データ記憶部が記憶する画面データの一例を示す図
図4図2に示す機器構成データベースが記憶する機器構成テーブルの一例を示す図
図5】(a)図2に示す画面データ生成部が生成する機器表示データの一例を示す図、(b)図2に示す画面データ生成部が更新した機器表示データの一例を示す図、
図6】実施の形態に係る情報処理装置の物理構成の一例を示すブロック図
図7】実施の形態に係る情報処理装置による画面データ生成処理を示すフローチャート
図8】実施の形態2に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図
図9図8に示す機器構成データベースが記憶する機器構成テーブルの一例を示す図
図10】実施の形態3に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図
図11】(a)実施の形態3に係る表示オブジェクトの一例を示す図、(b)図10に示す画面データ生成部が生成した表示オブジェクトの一例を示す図
図12】実施の形態4に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図
図13図12に示す機器構成データベースが記憶する機器構成テーブルの一例を示す図
図14】実施の形態5に係る監視制御装置の機能構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態に係る情報処理装置、監視制御装置、情報処理方法、及びプログラムについて、図面を参照して説明する。
【0013】
(実施の形態1)
本実施の形態に係る情報処理装置は、プラント、ビル等に配置された複数の機器の稼働状態を監視するための監視画面に含まれている表示オブジェクトと、複数の機器の中からその表示オブジェクトに対応する機器と、をそれぞれ選択して、選択された表示オブジェクトの識別情報と選択された機器の識別情報と、を対応付けることにより、表示オブジェクトとその機器の機器構成情報を関連付ける装置である。
【0014】
監視画面の一例を図1に示す。この監視画面は、ビルに設置された空調機器の稼働状態を監視するための監視画面の一例であり、ビルの5階に設置された空調機器のイラスト20a~20cを含む配置図上に、対応する空調機器の機器情報と稼働率とを示す表示オブジェクト21a~21cが配置された構成を有する。表示オブジェクト21a~21cは、稼働率の実測値及び設定値をグラフで表す図形オブジェクトと、機器を特定する情報と稼働率の実測値及び設定値を文字で表す文字列オブジェクトと、を含む。例えば、表示オブジェクト21aは、稼働率の実測値及び設定値を棒グラフで表示する図形オブジェクト、監視する項目を示す文字列オブジェクト「稼働率」、監視対象機器を識別する情報を示す文字列オブジェクトである「空調1(5F北フロア)」、画面データに表示されるグラフの名称を示す文字列オブジェクトである「実測値」と「設定値」、稼働率の実測値及び設定値の数値を示す文字列オブジェクト等を含む。当初は、各表示オブジェクト21a~21cには、対応する空調機器の機器情報は対応付けられていない。本実施形態の情報処理装置には、このような各表示オブジェクトに、対応する機器の機器構成情報を関連付ける処理を実行する。
【0015】
図2に、本実施の形態に係る情報処理装置10の機能構成を示す。
情報処理装置10は、監視画面を定義する画面データ114を生成する監視制御画面生成基盤110と、画面データを表示する表示部120と、監視対象機器の分類、属性等に係る情報を含む機器構成情報を記憶する機器構成データベース130と、監視制御画面生成基盤110と機器構成データベース130との間でデータを双方向に交換する連携マネジャ140と、ユーザが監視対象の機器を選択するためのインターフェース画面を表示する機器情報GUI(Graphical User interface)150と、画面データ生成部112と機器構成データベース130とを接続し、データを双方向に伝達する双方向インターフェース160を備える。
【0016】
なお、図2に示されている通信部170は、情報処理装置10が、表示オブジェクト115と機器構成情報とを関連付けるだけでなく、関連監視画面を用いた監視装置としても機能する場合に配置される構成であり、監視対象の機器である機器20から稼働状態を示す情報を受信する。なお、通信部170は、特許請求の範囲における取得部の一例である。
【0017】
監視制御画面生成基盤110は、機器20の状態を表示する監視画面を定義する画面データ114を記憶する画面データ記憶部111と、画面データ114に含まれる表示オブジェクト115と機器20の属性情報を含む機器構成情報とを関連付ける処理を行う画面データ生成部112と、ユーザが画面データを生成し、又は更新するインターフェース画面を表示する画面データ生成GUI113と、を備える。監視制御画面生成基盤110は、表示オブジェクトを含む監視画面を構成するテキストデータと画像データ等を処理する機能に優れた特性を有する。
【0018】
画面データ記憶部111は、機器20の状態を表示する監視画面を定義する画面データ114を記憶する。画面データ記憶部111は、機器20の配置、種類、監視する稼働状況の内容、施設の種類等に対応して、複数の画面データ114を記憶する。図3に示すように、画面データ114は、画面データ114を識別する識別子である「画面ID」と、その画面データに含まれる表示オブジェクト115を識別する情報である「表示オブジェクト1」、「表示オブジェクト2」、...を含む。各表示オブジェクト115を識別する情報は、表示オブジェクト115の識別子である「表示オブジェクトID」と、図1に示す監視画面上での表示オブジェクト115の位置を示す「座標(x、y)」と、を含む。図3に示す「画面ID」が「1001」である画面データの例において、図1の表示オブジェクト21aに相当する表示オブジェクト1は、「表示オブジェクトID」が「1001A」で、「座標(x、y)」が(50、50)であり、図1の表示オブジェクト21bに相当する表示オブジェクト2は、「表示オブジェクトID」が「1001B」で、「座標(x、y)」が(45、100)であり、図1の表示オブジェクト21cに相当する表示オブジェクト3は、「表示オブジェクトID」が「1001C」で、「座標(x、y)」が(100、80)であることを示す。なお、画面データ記憶部111は、特許請求の範囲における第1の記憶部の一例であり、表示オブジェクトIDは特許請求の範囲における表示オブジェクト識別情報の一例である。
【0019】
図2に戻り、画面データ生成部112は、画面データ114に含まれる表示オブジェクト115と機器20の属性情報を含む機器構成情報とを関連付ける処理を行う。具体的には、画面データ生成部112は、画面データ記憶部111に記憶される画面データ114を読み出し、画面データに含まれる各表示オブジェクト115と機器20との関連付けを定義する機器表示データを生成する。図5(b)に例示するように、機器表示データには、画面データを識別する識別情報である「画面ID」と、画面データに含まれる表示オブジェクトを識別する情報である「表示オブジェクトID」と、各表示オブジェクトに関連付けられる機器20を識別する情報である「機器ID」と、を含む。図示する例は、「画面ID」が「1001」である画面データにおいて、「表示オブジェクトID」が「1001A」である表示オブジェクト115に、「機器ID」が「101」である機器20が関連付けられ、「表示オブジェクトID」が「1001B」である表示オブジェクト115に、「機器ID」が「102」である機器20が関連付けられ、識別情報が「1001C」である表示オブジェクト115に、「機器ID」が「103」である機器20が関連付けられていることを示す。画面データ生成部112は、生成した機器表示データを画面データ記憶部111に出力する。なお、画面データ生成部112は、特許請求の範囲における関連付け部の一例であり、機器表示データは、特許請求の範囲における関連付けデータの一例である。
【0020】
図2に戻り、画面データ生成GUI113は、処理対象の表示オブジェクト115を選択する入力部として機能するGUI画面を表示し、ユーザから選択を受け付ける。画面データ生成GUI113は、選択された表示オブジェクト115の識別情報を画面データ生成部112に出力する。なお、画面データ生成GUI113は、特許請求の範囲における表示オブジェクト選択部の一例である。
【0021】
表示部120は、監視制御画面生成基盤110の指示に従って、画面データ生成部112から提供された画面データを表示する。ユーザは、表示部120に表示された内容から、監視対象機器の状態を視覚的に認識することが可能となる。
【0022】
機器構成データベース130は、複数の監視対象機器の分類、属性等の機器構成情報を、機器20を個別に識別する識別情報と対応付けて記憶する。具体的に、図4に例示するように、機器構成データベース130は、機器の名称を示す「機器名」、機器を識別する識別子である「機器ID」、機器を分類する情報であって、機器の機種を示す「機種」、機器を製造したメーカを示す「メーカ」、機種の型番を示す「型番」、機器の属性を示す情報であって、機器を設置した日付けを示す「設置日」、機器を設置した場所を示す「設置場所」、等の情報を含む。なお、機器構成データベース130は、特許請求の範囲における第2の記憶部の一例であり、機器IDは特許請求の範囲における機器識別情報の一例である。
【0023】
図2に戻り、連携マネジャ140は、画面データ生成部112と機器構成データベース130および機器情報GUI150との間でデータを双方向に交換する処理を行う。具体的に、表示オブジェクト115と監視対象の機器20との関連付けを行う場合、ユーザは、画面データ生成GUI113で処理対象の表示オブジェクト115を選択し、機器情報GUI150で監視対象の機器20を選択する。画面データ生成部112は、画面データ生成GUI113で処理対象の表示オブジェクト115が選択されると、機器情報GUI150でいずれの機器20が選択されているかを問い合わせるクエリを連携マネジャ140に送信する。連携マネジャ140は、クエリを受信すると、機器情報GUI150により選択された機器20の識別情報を、画面データ生成部112に送信する。なお、連携マネジャ140は、特許請求の範囲における情報通信部の一例である。
【0024】
機器情報GUI150は、監視対象の機器20を選択する入力部として機能するGUI画面を表示し、ユーザから選択を受け付ける。機器情報GUI150は、選択された機器20の識別情報を連携マネジャ140に出力する。なお、機器情報GUI150は、特許請求の範囲における機器選択部の一例である。
【0025】
双方向インターフェース160は、画面データ生成部112と機器構成データベース130とを接続し、データを双方向に伝達する。画面データ生成部112と機器構成データベース130との間のデータは、双方向インターフェース160を介して交換される。
【0026】
以上説明した機能的構成を有する情報処理装置10は、物理的に、図6に示すように、プログラムに従った処理を実行するCPU(Central Processing Unit)11と、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)12と、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)13と、データを記憶するハードディスクドライブ14と、情報の入力を受け付ける入力部15と、情報を可視化して表示する表示部16と、情報を送受信するネットワークカード17と、を備え、これらが内部バス99を介して接続されている。
【0027】
CPU11は、ハードディスクドライブ14に記憶されたプログラムをRAM12に読み出して実行することにより、各種処理を実行する。CPU11は、プログラムにより提供される主要な機能として、監視制御画面生成基盤110と連携マネジャ140と機器情報GUI150とによる各処理を実行する。
【0028】
RAM12は、CPU11のワークエリアとして使用される。ROM13は、情報処理装置10の基本動作のためにCPU11が実行する制御プログラム、BIOS(Basic Input Output System)等を記憶する。
【0029】
ハードディスクドライブ14は、情報を記憶する媒体であり、プログラム実行の際に使用される各種データを記憶する。ハードディスクドライブ14は、画面データ記憶部111、機器構成データベース130として機能する。
【0030】
入力部15は、キーボード、マウス等を備えるユーザインタフェースである。表示部16は情報を可視化して表示する液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。表示部16は、表示部120として機能する。
【0031】
ネットワークカード17は、外部機器と情報を通信する通信装置であり、機器20と通信可能に接続されている。ネットワークカード17は、通信部170として機能する。
【0032】
続いて、情報処理装置10の動作について、図7を参照して説明する。
【0033】
ユーザは、監視画面を定義する画面データであって、表示オブジェクト115に機器20が関連付けられていない画面データ114を作成し、作成した画面データ114を情報処理装置10の画面データ記憶部111に記憶させる。この画面データ114が作成されると、画面データ生成部112は、図5(a)に示す、各表示オブジェクト115と機器20との関連付けが未定義の機器構成テーブルを生成し、画面データ記憶部111に記憶させる。一方、機器構成データベース130には、図4に示すように、監視対象の機器20の属性情報を含む機器構成テーブルが予め記憶されている。
【0034】
情報処理装置10は、ユーザにより選択される画面データ114に含まれる各表示オブジェクト115と監視対象の機器20に係る機器構成情報とを関連付ける画面データ生成処理を実行し、図5(b)に例示するように、表示オブジェクト115と機器20との関連づけを定義する機器表示データを生成する。
【0035】
図7に戻り、情報処理装置10の入力部15を操作して画面データ生成処理の開始を要求すると、情報処理装置10は、処理を開始する。
【0036】
情報処理装置10の画面データ生成GUI113は、画面データ記憶部111に格納される複数の画面データ114の中から、ユーザが関連付け処理を行いたい画面データを特定する情報の入力を受け付ける(ステップS101)。具体的には、ユーザは、入力部15を操作して、画面データ生成GUI113により表示されるGUI画面上で、処理したい画面データ114を識別する画面IDを入力する。画面データ生成GUI113は、画面データ記憶部111に記憶される画面データ114の中から、入力された画面IDにより特定される画面データ114を取得し、画面データ生成部112に出力する。
【0037】
次に、画面データ生成GUI113は、監視対象の機器20と関連付けを行う表示オブジェクト115の選択を受け付ける(ステップS102)。具体的には、画面データ生成GUI113は、ステップS101で選択した画面データにより構成される監視画面を、GUI画面上に表示する。ユーザが、監視画面上のいずれかの表示オブジェクト115を選択すると、画面データ生成GUI113は、選択された表示オブジェクト115の座標情報を取得する。画面データ生成GUI113は、図3に示す画像データを読み出し、取得した座標情報に対応付けられた表示オブジェクトIDを取得する。画面データ生成GUI113は、取得した表示オブジェクトIDを画面データ生成部112に出力する。
【0038】
図7に戻り、一方で、機器情報GUI150は、ステップS102で選択された表示オブジェクト115と関連付けを行う監視対象の機器20の選択を受け付ける(ステップS103)。具体的に、機器情報GUI150は、機器構成データベース130に記憶される図4に示す機器構成テーブルを、GUI画面上に表示する。ユーザが、機器構成テーブルの中から監視対象の機器20を選択すると、機器情報GUI150は、選択された機器20に対応付けられた機器IDを連携マネジャ140に出力する(ステップS104)。
【0039】
図7に戻り、次に、画面データ生成GUI113は、連携マネジャ140に対し、ステップS102で選択された表示オブジェクト115にいずれの機器20を関連付けるかを問い合わせる(ステップS105)。具体的に画面データ生成部112は、ステップS103で連携マネジャ140が受信した機器20の機器IDを問い合わせるクエリを、双方向インターフェース160を介して連携マネジャ140に出力する。
【0040】
次に、連携マネジャ140は、ステップS103で機器情報GUI150から受信した機器20の機器IDを画面データ生成部112に出力する(ステップS106)。
【0041】
画面データ生成部112は、ステップS102により選択された表示オブジェクト115とステップS103により選択された機器20との関連づけを定義する機器表示データを生成する(ステップS107)。具体的に、画面データ生成部112は、ステップS102で画面データ生成GUI113から受信した表示オブジェクトIDと、ステップS106で連携マネジャ140から受信した機器IDとを対応付けることで、図5(b)に示す機器表示データを生成する。図示する通り、機器表示データには、画面データ114を識別する識別情報である「画面ID」と、画面データ114に含まれる表示オブジェクト115を識別する情報である「表示オブジェクトID」と、各表示オブジェクト115に関連付けられる機器20を識別する情報である「機器ID」と、を含む。図示する例において、「画面ID」が「001」である画面データにおいて、識別情報が「1001A」である表示オブジェクト115に、「機器ID」が「101」である機器が関連付けられていることを示す。
【0042】
図7に戻り、画面データ生成部112は、機器20が関連づけられていない表示オブジェクト115の有無を判定する(ステップS108)。具体的に、画面データ生成部112は、ステップS107で生成された機器表示データを読み出し、機器20に関連づけられていない他の表示オブジェクト115が存在するか否かを判定する。画面データ生成部112は、機器20に関連づけられていない他の表示オブジェクト115が存在すると判定した場合(ステップS109;Yes)、ステップS102に戻り、機器と関連付ける表示オブジェクト115の選択を受け付ける(ステップS102)。画面データ生成部112は、機器20に関連づけられていない他の表示オブジェクト115が存在しないと判定した場合(ステップS109;No)、生成した機器表示データを画面データ記憶部111に出力し、処理を終了する。
【0043】
このようにして、図5(b)に例示する機器表示データが完成する。この機器表示データは、監視装置に転送され、以後、この機器表示データと、画面データ114、及び監視対象の機器20、各種センサ等から読み出したデータを用いて、監視画面が監視装置に表示され、機器20の監視に活用される。
【0044】
以上のように、情報処理装置10の連携マネジャ140は、機器情報GUI150で選択された機器20の機器IDを画面データ生成部112に出力する。画面データ生成部112は、受信した機器20の機器IDと、画面データ生成GUI113で選択された表示オブジェクト115の表示オブジェクトIDと、を対応付けることにより機器表示データを生成する。これにより、画面データ生成部112は、機器構成データベース130に直接アクセスして、機器構成情報を扱う必要がなく、また、表示オブジェクト115および機器20の識別情報を対応付けることで、表示オブジェクト115と機器20の機器構成情報とを容易に関連づけることが可能となる。
【0045】
また、情報処理装置10は、ユーザが表示オブジェクト115と機器構成情報とを関連付けるインターフェース画面を表示する画面データ生成GUI113と、ユーザが監視対象の機器を選択するためのインターフェース画面を表示する機器情報GUI150と、をそれぞれ備える。このため、例えば、デスクトップアプリからWebアプリへの変更、PCアプリからタブレット、スマートフォンアプリへの変更といった、画面データ生成部112又は監視制御画面生成基盤110における画面表示テクノロジの変更が必要になったとしても、機器情報GUI150を変更する必要が生じない。
【0046】
(実施の形態2)
上記実施の形態では、機器20の稼働率の実測値を棒グラフと数値とにより表示する画面データを生成することとしたが、これに加えて、機器20の稼働状態に応じて、表示オブジェクトの表示方法を変更する表示属性情報を表示オブジェクトに関連付けてもよい。以下、機器20の稼働状態に応じて、表示オブジェクトの表示方法を変更する画面データを生成する情報処理装置10Aを説明する。
【0047】
図8に示す通り、本実施の形態にかかる情報処理装置10Aは、実施の形態1に係る情報処理装置10が備える機器構成データベース130に、表示オブジェクトの振る舞いを定義する表示属性情報230を格納する構成である。具体的に、例えば、表示属性情報230には、機器20の稼働率の実測値>=50%である場合、実測値を表示する図形オブジェクトと文字列オブジェクトとの表示色を赤色に設定し、機器20の稼働率の実測値<50%である場合、実測値を表示する図形オブジェクトと文字列オブジェクトとの表示色を青色に設定する条件を定義する情報が格納される。
【0048】
ユーザは、機器情報GUI150により表示されるインターフェース画面を操作して、機器構成データベース130の機器構成テーブルの中から、対象となる機器20を選択し、選択された機器20の機器IDと表示属性情報230とを紐付けて機器構成データベース130に格納する。具体的に、機器情報GUI150は、図9に示すように、機器IDが101である空調1の稼働率の実測値>=50%である場合に、実測値を表示する図形オブジェクトと文字列オブジェクトとの表示色を赤色に設定し、機器IDが101である空調1の稼働率の実測値<50%である場合、実測値を表示する図形オブジェクトと文字列オブジェクトとの表示色を青色に設定する条件を定義する表示属性情報230を識別する定義IDを、図5(b)に示す機器構成テーブルに追加する。これにより、機器IDが101である空調1の機器構成情報と表示属性情報230とが関連付けて記憶される。
【0049】
このように、機器構成情報と表示属性情報230とが関連付けられて機器構成データベース130に記憶されることにより、図7に示すステップS106において、連携マネジャ140は、機器構成データベース130から機器構成情報と共に、機器構成情報に紐付く表示属性情報230の定義データIDを抽出し、画面データ生成部112に出力する。そして、ステップS107において生成される機器表示データにより、表示オブジェクト115と機器構成情報とが関連付けられることにより、表示オブジェクト115と表示オブジェクト115の振る舞いを定義する表示属性情報230とが関連付けられる。
【0050】
この場合、例えば、画面ID1001の画面データについて、図9に示す定義データID「001」を含む機器構成情報と表示オブジェクト115とを関連付けた機器表示データが完成すると、以後は、図示せぬ表示コントローラは、従来と同様の手法により、機器IDが101、102、103...の機器20の稼働率の実測値>=50%である場合、オフジェクトID1001A.1001B,1001C...の表示オブジェクトの棒グラフと数値データの表示色を赤色に設定し、機器20の稼働率の実測値<50%である場合、オフジェクトID1001A.1001B,1001C...の表示オブジェクトの棒グラフと数値データの表示色を青色に設定するように制御する。ユーザは、監視画面上の各表示オブジェクト21a~21cの表示色の違いにより、各空調装置の稼働状況を視覚的に把握することが可能となる。
【0051】
なお、表示属性情報230には、表示色を設定する条件に限らず、機器20の稼働状態に応じて、表示する図形オブジェクトの大きさ、長さ等を設定したり、文字列オブジェクトのフォント、サイズ等を設定する条件を定義してもよい。この場合、表示属性情報230にこれらの条件を定義した定義データを格納すればよい。また、上述の情報処理装置10Aの機能を監視装置に組み込んでもよい。
【0052】
また、定義データは、表示方法に関する条件に限定されず、例えば、情報処理装置10Aに音声を出力させたり、振動させる等の動作を定義するものであってもよい。具体的に、情報処理装置10Aは、音声を発するスピーカ180と、振動するバイブレータ190と、を備える。表示属性情報230には、例えば、機器20の稼働率の実測値>=50%である場合、バイブレータ190を振動させ、稼働率の実測値>=80%である場合、スピーカ180にアラーム音を出力させるといった条件が定義データIDとともに、格納される。そして、機器情報GUI150は、対象となる機器20を選択し、選択された機器20の機器IDと上述した振動および音声を発する条件を定義する表示属性情報230の定義データIDとを紐付けた機器構成テーブルを機器構成データベース130に格納する。そして、図7に示すステップS106において、連携マネジャ140は、機器構成データベース130から機器構成情報と共に、機器構成情報に紐付く表示属性情報230の定義データIDを抽出し、画面データ生成部112に出力する。そして、ステップS107において生成される機器表示データにより、表示オブジェクト115と機器構成情報とが関連付けられることにより、表示オブジェクト115と表示オブジェクト115の振動および音声を発する動作を定義する表示属性情報230とが関連付けられる。なお、スピーカ180と振動するバイブレータ190は、特許請求の範囲における通知部の一例である。
【0053】
そして、振動および音声を発する動作を定義する表示属性情報230の定義データIDを含む機器構成情報と表示オブジェクト115とを関連付けた機器表示データが完成すると、以後は、図示せぬ表示コントローラは、機器IDが101の機器20の稼働率の実測値>=50%である場合、バイブレータ190を振動させ、機器20の稼働率の実測値<50%である場合、スピーカ180にアラーム音を出力させるように制御する。なお、図9に示す機器表示データは、特許請求の範囲における機器通知データの一例である。
【0054】
(実施の形態3)
上記実施の形態1では、画面データ生成部112は、表示オブジェクト115と機器20の機器構成情報とを関連づけることにより機器表示データを生成するが、機器表示データを生成した後に、機器20の入れ替えが発生し、機器構成情報が変更される場合がある。以下、機器構成データベース130に格納される機器構成テーブルの機器構成情報が変更された場合に、この変更より影響を受ける画面データを自動的に抽出することが可能な情報処理装置10Bを説明する。
【0055】
図10に示す通り、本実施の形態にかかる情報処理装置10Bは画面データ生成部112が生成した図5(b)に示す機器表示データの複製データである機器表示データ310を格納する機器構成データベース130と、機器構成情報に変更があった場合に、機器表示データ310を参照して、当該変更により影響を受ける画面データを抽出する機器表示情報検査部320と、を備える。機器構成データベース130には、画面データ生成部112により生成された機器表示データの複製である機器表示データ310が予め格納される。なお、機器表示情報検査部320は、特許請求の範囲における検知部の一例である。
【0056】
図11(a)に示す通り、本実施の形態にかかる表示オブジェクト115は、機器表示データにより関連付けられた機器IDの機器構成情報の情報を表示する項目を含む。具体的に、図示する例において、表示オブジェクト115は、図4に示す機器構成テーブルの1列目の情報を示す「カラム1」と、機器構成テーブルの7列目の情報を示す「カラム7」と、機器構成テーブルの2列目の情報を示す「カラム2」と、を含む。機器表示データが生成されると、連携マネジャ140は、図4に示す機器構成テーブルを読み出し、表示オブジェクト115に関連付けられた機器20の機器IDの1列目の情報である「空調1」と7列目の情報である「5F西フロア」と2列目の情報である「101」とを抽出して、画面データ生成部112に出力する。画面データ生成部112は、受信した情報により、表示オブジェクト115を更新し、図11(b)に示す表示オブジェクト115aを生成する。
【0057】
以下、機器情報GUI150により、機器構成情報の機器IDが「101」から「101a」に変更された場合の、情報処理装置10Bの動作について説明する。機器表示情報検査部320は、機器構成データベース130に格納される最新の機器構成テーブルと古い機器構成テーブルとを定期的に比較し、機器構成情報の差分を検知する。機器表示情報検査部320は、機器構成情報の機器IDが「101」から「101a」に変更されたことを検知すると、機器表示データ310の中から、変更前の機器ID「101」に関連付けられた画面データ114を抽出する。機器表示情報検査部320は、この画面データ114を識別する画面IDおよび機器IDが「101」から「101a」に変更されたことを示す情報を連携マネジャ140に出力する。連携マネジャ140は、取得した情報を双方向インターフェース160を介して、画面データ生成部112に出力する。画面データ生成部112は、取得した情報を画面データ生成GUI113に出力すると、画面データ生成GUI113は、インターフェース画面上に、機器構成情報に変更があった旨を通知する情報を表示する。なお、画面データ生成部112は、特許請求の範囲における通知情報生成部の一例であり、機器構成情報に変更があった旨を通知する情報は、特許請求の範囲における通知情報の一例である。
【0058】
なお、上記の説明では、機器構成テーブルの機器IDが変更された例について説明したが、図4に示す機器構成テーブルに含まれる、「機種」、「メーカ」、「型番」等の分類情報、「設置日」、「設置場所」等の属性情報が変更された場合であっても、機器表示情報検査部320は、最新の機器構成テーブルと古い機器構成テーブルとを定期的に比較することにより、機器構成情報の差分を検知し、差分を含む機器構成情報を有する機器の機器IDを抽出する。そして、図5(b)に示す機器表示データ310の中から、抽出した機器IDに関連付けられた画面データ114を抽出する。
【0059】
また、機器構成情報が修正された場合に限られず、機器構成情報が追加又は削除された場合においても、機器表示情報検査部320は、最新の機器構成テーブルと古い機器構成テーブルとを定期的に比較することにより、機器構成情報が追加又は削除されたことを検知し、追加又は削除された機器構成情報を有する機器の機器IDを抽出する。そして、図5(b)に示す機器表示データ310の中から、抽出した機器IDに関連付けられた画面データ114を抽出する。
【0060】
(実施の形態4)
実施の形態3では、機器構成情報の内容が変更または削除された場合に、この変更より影響を受ける画面データを自動的に抽出する情報処理装置10Bを説明したが、これに限られない。機器表示データ310で表示オブジェクト115と関連付けられた機器20が、別の機器20に変更された場合に、監視画面中のいずれの表示項目が変更されるかの情報を表示してもよい。以下、機器表示データ310が更新された場合に、監視画面中のいずれの表示項目が変更されるかの情報を表示してすることが可能な情報処理装置10Cを説明する。
【0061】
図12に示す通り、情報処理装置10Bの機器表示情報検査部320に代えて、機器表示データ310の変更により、監視画面中のいずれの表示項目が変更されるかを特定する画面テスト項目生成部410を備える。なお、画面テスト項目生成部410は、特許請求の範囲における関連付けデータ検知部の一例である。
【0062】
図13に示す通り、機器構成テーブルには、機器ごとに監視画面に表示可能な項目を定義する表示項目が格納される。具体的に、図示する通り、機器IDが「101」である空調機1は、稼働率、温度、...の表示項目を有する。画面テスト項目生成部410は、機器構成GUI150上で、表示オブジェクト115と関連付けられた機器20が、別の機器20に変更されたことを検知すると、機器構成テーブルから変更後の機器の表示項目を取得する。画面テスト項目生成部410は、取得した表示項目の情報を、機器構成GUI150に出力する。機器構成GUI150は、受信した表示項目の情報を、インターフェース画面に表示する。ユーザは、機器構成GUI150により表示される表示項目の内容を確認することにより、機器表示データ310の変更に伴い表示内容が変更される表示項目を確認することが可能となる。なお、表示項目は、特許請求の範囲における表示種別情報の一例である
【0063】
(実施の形態5)
なお、情報処理装置10は、表示オブジェクト115と機器20とを対応付ける専用機として説明したが、上述した情報処理装置10の機能を監視装置に組み込んでもよい。以下、情報処理装置10の機能を有する監視装置30について、説明する。
【0064】
図14に示す通り、監視装置30は、情報処理装置10が備える監視制御画面生成基盤110と、表示部120と、機器構成データベース130と、連携マネジャ140と、機器情報GUI150と、双方向インターフェース160と、通信部170と、を備え、さらに、監視対象の機器20から受信するデータに基づき、監視制御画面生成基盤110により生成された画面データを制御する監視制御実行基盤510と、を備える。機器構成データベース130には、情報処理装置10による画面データ生成処理と同様の処理により生成された、表示オブジェクト115と監視対象の機器20との関連付けを定義した図5(b)に示す機器表示データ310が格納されている。
【0065】
監視装置30の監視制御実行基盤510は、表示する画面データ114の画面IDを取得すると、図5(b)に示す機器表示テーブルの中から監視対象の機器20の機器IDを抽出する。監視制御実行基盤510は、取得した画面IDの画面データ114を読み出し、抽出した機器IDの機器20から読み出したデータを用いて、監視画面を生成して、表示部120に表示させる。
【0066】
具体的に、例えば、図5(b)に示す機器表示データを参照して、画面ID1001の画面データを読み出すと、以後、監視制御実行基盤510は、従来と同様の手法により、機器IDが101,102、103...の機器20の稼働状況、ここでは、稼働率の設定値と稼働率を通信部170を介して取得し、取得した稼働率に基づいて、オフジェクトID1001A、1001B、1001C...の表示オブジェクト21a~21cの棒グラフと数値データの表示を制御する。ユーザは、監視画面上の各表示オブジェクト21a~21cの配置と表示内容から容易に各空調機器の稼働状況を視覚的に把握することが可能となる。
【0067】
本開示の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
【0068】
上記実施の形態において、ビル又は施設に設置される機器の稼働状況を表示することとしたが、これに限られない。例えば、生産システム、検査システム及び加工システムに代表されるFA(Factory Automation)システムにおいて機器を制御する制御装置の稼働状況を表示してもよい。
【0069】
また、画面データに機器の稼働率を表示する表示オブジェクトが含まれることとしたが、これに限定されず、稼働率の他に機器が計測する温度、電力値等の表示オブジェクトを含めることとしてもよい。この場合、温度を表示する表示オブジェクト、電力値を表示する表示オブジェクト等を予め設定しておき、図3に示す画面データに含まれる表示オブジェクトを識別する情報と関連付けて記憶すればよい。
【0070】
また、上記実施の形態において、1台の情報処理装置10により処理を実行することとしたが、システム構成は任意である。例えば、画面データを表示する表示端末と、監視制御画面生成基盤110と連携マネジャ140と機器情報GUI150との機能を実現するサーバ装置とを備えるシステムにより情報処理装置10の機能を実現してもよい。さらに、表示端末を複数備えたシステム構成であってもよい。
【0071】
また、画面データ記憶部111と機器構成データベース130とが記憶する情報は、ネットワーク上に存在するクラウドサーバで一括管理され、情報処理装置10は必要に応じて当該クラウドサーバにアクセスして情報の読み書きを行うようにしてもよい。この場合、情報処理装置10は画面データ記憶部111と機器構成データベース130とを備えなくてもよい。
【0072】
また、情報処理装置10は、専用の装置によらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、情報処理装置10における各機能を実現するためのプログラムを、コンピュータが読み取り可能なCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等の記録媒体に格納して配布し、このプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。
【0073】
また、各機能をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協同により実現する場合には、アプリケーションのみを記録媒体に格納してもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 情報処理装置、11 CPU、12 RAM、13 ROM、14 記憶部、15 入力部、16 表示部、17 ネットワークカード、20 機器、20a,20b,20c 画像データ、21a,21b,21c,115,115a 表示オブジェクト、99 内部バス、110 監視制御画面生成基盤、111 画面データ記憶部、112 画面データ生成部、113 画面データ生成GUI、114 画面データ、120 表示部、130 機器構成データベース、140 連携マネジャ、150 機器情報GUI、160 双方向インターフェース、170 通信部、230 表示属性情報、310 機器表示データ、330 機器表示情報検査部、330 画面テスト生成部、 410 画面テスト項目生成部、510 監視制御実行基盤。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14