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特開2022-191018教育支援装置、教育支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191018
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】教育支援装置、教育支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20221220BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20221220BHJP
   G09B 5/14 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
G06Q50/20
G09B19/00 H
G09B5/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099621
(22)【出願日】2021-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】菊地 秀文
(72)【発明者】
【氏名】坂本 早苗
(72)【発明者】
【氏名】島田 陽介
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028BB04
2C028BB08
2C028BC02
2C028BC05
2C028BD01
5L049CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】各ユーザに対応する個別で有用な帳票を効率的に作成する教育支援装置、教育支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】教育支援装置における帳票作成処理は、まず、学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶し、学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶する。そして、識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶する学習者記憶部と、
前記学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部と、
前記識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する帳票作成部と、
を備える教育支援装置。
【請求項2】
前記学習者記憶部は、前記識別子と学習履歴とを対応付けて記憶する請求項1に記載の教育支援装置。
【請求項3】
前記学習者記憶部は、前記学習履歴を用いて前記学習ランクを算出する請求項2に記載の教育支援装置。
【請求項4】
前記学習履歴は、前記学習者が実施したテストに関するテスト情報と、前記学習者が学習した経過に関する学習経過情報とを有しており、
前記テスト情報は、前記テストの得点、偏差値、テストを構成する問題の正誤のいずれか1つ以上に関する情報であり、
前記学習経過情報は、学習に関連する提出物の提出履歴又は提出率、学習に関連するドリルの取り組み時間、学習に関連する前記学習者を含む画像又は動画のいずれか1つ以上に関する情報である請求項2又は3に記載の教育支援装置。
【請求項5】
前記帳票は、複数の項目から構成され、前記複数の項目は、全ての学習ランクで共通する共通項目と、学習ランク毎に異なる個別項目とを含み、
前記共通項目に入力する共通項目情報を作成する共通項目情報作成部と、
前記個別項目に入力する個別項目情報を作成する個別項目情報作成部と、
を備え、
前記帳票作成部は、前記テンプレートと、前記共通項目情報と、前記個別項目情報とに基づいて個別の帳票を出力する請求項4に記載の教育支援装置。
【請求項6】
前記個別項目情報作成部は、前記学習履歴に含まれる評価が所定基準より高い情報に基づいて、前記個別項目情報を作成する請求項5に記載の教育支援装置。
【請求項7】
前記個別項目情報作成部は、前記学習履歴に前記評価が高い情報が含まれていない場合、前記学習経過情報に基づいて前記個別項目情報を作成する請求項6に記載の教育支援装置。
【請求項8】
前記項目に対応付けて、当該項目に入力する1つ以上のテキストデータを記憶するテキスト記憶部を備え、
前記共通項目情報作成部及び前記個別項目情報作成部は、前記テキスト記憶部から対応するテキストデータを抽出することで、それぞれ前記共通項目情報及び前記個別項目情報を作成する請求項5に記載の教育支援装置。
【請求項9】
前記共通項目情報作成部は、前記学習者が入力した情報を前記教育支援装置に送信する機能を有する項目を、前記共通項目情報として作成する請求項5に記載の教育支援装置。
【請求項10】
教育支援装置が実行する教育支援方法であって、
学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶する学習者記憶工程と、
前記学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶するテンプレート記憶工程と、
前記識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する帳票作成工程と、
を備える教育支援方法。
【請求項11】
コンピュータによって実行されるプログラムであって、
学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶する学習者記憶部、
前記学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部、
前記識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する帳票作成部、
として前記コンピュータを機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各ユーザに個別の帳票を作成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、生徒に対して実施したテスト結果をデータベースに保存し、コンピュータ上で確認することが可能なシステムが知られている。特許文献1には、学習者のテストの成績を集計した成績集計データベースを有し、タブレット端末装置により当該データベースが参照可能に構成された教育支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-65987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
教師などの学習支援者は、テスト結果などに基づく成績の情報を、クラス全員又は学年全員といった全体の情報として把握するとともに、各生徒にテスト結果を紙媒体の帳票又はデジタル化された電子帳票として配布している。
【0005】
本発明は、例えば、上記のような課題を解決するためになされたものであり、各ユーザに個別で有用な帳票を効率的に作成する教育支援装置を提供することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点では、教育支援装置は、学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶する学習者記憶部と、前記学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部と、前記識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する帳票作成部と、を備える。この態様によれば、教育支援装置は、テンプレートを用いて、各学習者の学習ランクに対応する個別の帳票を作成し、出力することができる。
【0007】
上記教育支援装置の一態様では、前記学習者記憶部は、前記識別子と学習履歴とを対応付けて記憶する。この態様によれば、教育支援装置は、各学習者の学習ランクと、各学習者の学習の履歴に関する情報とを対応付けて記憶することができる。
【0008】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記学習者記憶部は、前記学習履歴を用いて前記学習ランクを算出する。この態様によれば、教育支援装置は、学習者の学習履歴に基づいて学習ランクを算出することができ、算出した学習ランクをその学習者の識別子と対応付けて記憶することができる。
【0009】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記学習履歴は、前記学習者が実施したテストに関するテスト情報と、前記学習者が学習した経過に関する学習経過情報とを有しており、前記テスト情報は、前記テストの得点、偏差値、テストを構成する問題の正誤のいずれか1つ以上に関する情報であり、前記学習経過情報は、学習に関連する提出物の提出履歴又は提出率、学習に関連するドリルの取り組み時間、学習に関連する前記学習者を含む画像又は動画のいずれか1つ以上に関する情報である。この態様により、教育支援装置は、テストの得点や偏差値といったテスト情報と、提出物の提出履歴やドリルの取り組み時間、学習者が学習している画像といった学習経過情報とに基づいて、各学習者に対応する個別で有用な帳票を作成し、出力することができる。
【0010】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記帳票は、複数の項目から構成され、前記複数の項目は、全ての学習ランクで共通する共通項目と、学習ランク毎に異なる個別項目とを含み、前記共通項目に入力する共通項目情報を作成する共通項目情報作成部と、前記個別項目に入力する個別項目情報を作成する個別項目情報作成部と、を備え、前記帳票作成部は、前記テンプレートと、前記共通項目情報と、前記個別項目情報とに基づいて個別の帳票を出力する。この態様により、教育支援装置は、各学習者の学習ランクに対応する個別の帳票を効率的に作成し、出力することができる。
【0011】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記個別項目情報作成部は、前記学習履歴に含まれる評価が所定基準より高い情報に基づいて、前記個別項目情報を作成する。この態様によれば、教育支援装置は、評価が所定基準より高い情報に基づいて個別項目情報を作成するため、学習者の自信につながり、学習意欲を喚起するような帳票を作成することができる。
【0012】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記個別項目情報作成部は、前記学習履歴に前記評価が高い情報が含まれていない場合、前記学習経過情報に基づいて前記個別項目情報を作成する。この態様によれば、教育支援装置は、評価が所定基準より高い情報がない場合、学習経過情報に基づいて個別項目情報を作成する。よって、教育支援装置は、たとえ評価が所定基準より高い情報がなかったとしても、ドリルの取り組み時間や学習者が学習している画像などを用いて、学習者の自信につながり、学習意欲を喚起するような帳票を作成することができる。
【0013】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記項目に対応付けて、当該項目に入力する1つ以上のテキストデータを記憶するテキスト記憶部を備え、前記共通項目情報作成部及び前記個別項目情報作成部は、前記テキスト記憶部から対応するテキストデータを抽出することで、それぞれ前記共通項目情報及び前記個別項目情報を作成する。この態様により、教育支援装置は、テキスト記憶部から抽出したテキストデータを用いることで、各学習者に対応する個別の帳票を作成する場合における作成者の作業負担を軽減することができる。
【0014】
上記教育支援装置の他の一態様では、前記共通項目情報作成部は、前記学習者が入力した情報を前記教育支援装置に送信する機能を有する項目を、前記共通項目情報として作成する。この態様によれば、教育支援装置は、学習者が入力した情報を当該教育支援装置に送信する機能を有する項目を共通項目情報として作成することで、学習者やその保護者が入力した情報を容易に取得することが可能となる。
【0015】
本発明の別の観点では、教育支援装置が実行する教育支援方法は、学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶する学習者記憶工程と、前記学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶するテンプレート記憶工程と、前記識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する帳票作成工程と、を備える。教育支援装置は、この教育支援方法を実行することで、テンプレートを用いて、各学習者の学習ランクに対応する個別の帳票を作成し、出力することができる。
【0016】
本発明のさらに別の観点では、コンピュータによって実行されるプログラムであって、学習者の識別子と学習に関する理解の度合いを示す学習ランクとを対応付けて記憶する学習者記憶部、前記学習ランク毎に対応付けられた帳票のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部、前記識別子の入力を受け付け、各学習者の学習ランクに対応するテンプレートに基づいて個別の帳票を出力する帳票作成部、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムをコンピュータにインストールして実行させることで、本発明に係る教育支援装置を構成させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る教育支援装置によれば、各ユーザに対応する個別で有用な帳票を効率的に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態に係る教育支援システムの構成を示す。
図2】管理サーバの内部構成を示すブロック図である。
図3】テンプレートの一例である。
図4】共通項目情報が入力された帳票を表示する帳票作成画面の一例である。
図5】生徒のランク「A」に対応する帳票を表示した帳票作成画面の一例である。
図6】生徒のランク「B」に対応する帳票を表示した帳票作成画面の一例である。
図7】生徒のランク「C」に対応する帳票を表示した帳票作成画面の一例である。
図8】生徒のランク「D」に対応する帳票を表示した帳票作成画面の一例である。
図9】帳票作成処理のフローチャートである。
図10】複数キャラクターを用いた帳票を表示する帳票作成画面の一例である。
図11】第1変形例に係るコーチキャラクターとコメントの一例である。
図12】成長キャラクターを用いた帳票を表示する帳票作成画面の一例である。
図13】成長レベルの判定要素の一例である。
図14】第2変形例に係る成長キャラクターの成長過程の一例である。
図15】第3変形例に係る電子帳票を表示した帳票作成画面の一例である。
図16】第4変形例に係る教育支援システムの構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
<実施形態>
[全体構成]
図1は、本発明の教育支援装置を適用した教育支援システムの構成を示す。教育支援システム100は、複数の端末装置10と、管理サーバ20とをネットワーク5を介して通信可能に構成したものである。本実施形態では、一例として、教育支援システム100により、学習支援者である教師が生徒に個別の帳票を作成し、出力する帳票作成処理について説明する。
【0020】
端末装置10は、教師が使用するものであって、例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPCなどである。端末装置10は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部を備えており、テスト結果などに基づく帳票の作成や出力に使用される。
【0021】
管理サーバ20は、生徒データベース(以下、「データベース」を「DB」と記す。)31と、学習情報DB32と、テンプレートDB33と、定型テキストDB34と、学習要素DB35と、キャラクターDB36と、推奨問題DB37とに接続されており、教師が使用する端末装置10からの各種要求に応じて、各生徒に個別の帳票を作成する。ここで、帳票は、例えば、学級通信、通知表、テスト結果又はそれらの組み合わせなど、教師の業務上で作成されるすべての書類を指し、紙媒体の帳票とデジタル化された電子帳票のいずれも含む。本実施形態では、学級通信とテスト結果を組み合わせた帳票を作成するものとする。さらに、管理サーバ20は、作成した各生徒に個別の帳票を出力する。ここで、出力とは、紙媒体への印刷、画面への表示、他の端末装置への送信のいずれも含むが、本実施形態では、紙媒体に印刷することとする。
【0022】
なお、ネットワーク5を通じた管理サーバ20と端末装置10との通信は、有線であっても無線であってもよい。
【0023】
[管理サーバの構成]
図2は、管理サーバ20の内部構成を示すブロック図である。管理サーバ20は、通信部21と、学習情報取得部22と、ランク判定部23と、テンプレート選択部24と、共通項目情報作成部25と、個別項目情報作成部26と、帳票作成部27とを備える。なお、これらの構成要素と、生徒DB31と、学習情報DB32と、テンプレートDB33と、定型テキストDB34と、学習要素DB35と、キャラクターDB36と、推奨問題DB37とは、バス29を介して相互に接続されている。
【0024】
通信部21は、ネットワーク5を通じて端末装置10と通信を行うための通信ユニットである。具体的に、通信部21は、詳細は後述するが、教師が使用する端末装置10から学習情報、テンプレート選択要求、共通項目情報要求、個別項目情報要求、帳票保存要求、帳票出力要求などを受信したり、生徒に個別の帳票を作成するために必要なテンプレート、共通項目情報、個別項目情報などを端末装置10へ送信したりする。
【0025】
学習情報取得部22は、生徒の学習に関する学習情報を取得する。学習情報は、生徒が実施したテストに関するテスト情報と、生徒が学習した経過に関する学習経過情報とを含む。具体的に、テスト情報は、例えば、生徒が実施したテストの識別情報であるテストIDに対応付けた生徒の得点、偏差値、テストを構成する問題の正誤などの情報である。学習経過情報は、例えば、宿題といった学習に関連する提出物の提出履歴や提出率、漢字や計算といった学習に関連するドリルの取り組み時間、委員会や係の活動情報、学習に関連する生徒を含む画像や動画などの情報である。ここで、学習に関連する生徒を含む画像や動画とは、授業中に生徒が積極的に発言しているときの写真や、休み時間中に生徒が友人に勉強を教えている動画など、学習に関連する生徒の写真や動画のことである。
【0026】
生徒DB31は、生徒に関する情報を記憶している。具体的に生徒DB31は、生徒の識別情報である生徒IDに対応付けて、生徒の氏名、学年、組、出席番号及び個別に作成した帳票などを記憶している。
【0027】
学習情報DB32は、生徒IDに対応付けて、学習情報取得部22が取得した各生徒の学習情報を記憶している。
【0028】
テンプレートDB33は、帳票の種類を識別する帳票IDに対応付けて、各ランクに応じたテンプレートを記憶している。ここで、ランクとは、生徒の学習に関する理解の度合い(以下、「理解度」とも呼ぶ。)を示すものであって、例えば、後述するIRT(Item Response Theory)分析などで判定される。本実施形態では、理解度の高い順にA、B、C及びDの4つのランクを想定している。具体的に、テンプレートDB33は、学級通信とテスト結果を組み合わせた帳票の帳票IDに対応付けて、A~Dの4つのランクにそれぞれ対応するテンプレートを記憶している。
【0029】
図3は、テンプレートの一例である。図3に示すように、テンプレートは、帳票40のひな型であって、複数の項目から構成されており、全てのランクで共通する共通項目(太線)と、ランク毎に異なる個別項目(破線)とを有している。
【0030】
定型テキストDB34は、テンプレートを構成する項目に対応付けて、当該項目に入力するテキストデータを記憶している。例えば、学級通信の帳票に対応するテンプレートの場合、共通項目として学級通信の「題名」がある。この場合、定型テキストDB34は、当該共通項目に対応付けて「友達いっぱいハッピークラス、4年3組、学級通信、Jump!!」や「最高学年として輝こう、6年1組、学級通信、挑戦!!」といった定型テキストをテキストデータとして記憶する。この他、定型テキストDB34は、帳票の種類に合わせて、時候の挨拶、学習アドバイス、励ましの言葉など任意の様々な定型テキストを、各項目に対応するテキストデータとして記憶している。また、定型テキストDB34は、個別項目に対応するテキストデータを、後述する生徒のランク毎に複数パターン記憶している。
【0031】
なお、本実施形態において、定型テキストDB34は、各項目に入力する定型テキストをテキストデータとして記憶しているが、テキストデータに限らず、定型画像を各項目に入力する画像データとして記憶することとしてもよい。
【0032】
学習要素DB35は、学習要素に関する情報を記憶している。具体的に、学習要素DB35は、学習内容を段階的に細分化した大区分、中区分、小区分、学習要素などの情報を記憶している。学習要素とは、学習内容を、教科書や教材の連携、学習進度の把握、指導計画の作成などの目的のために適切な粒度で細分化したものである。
【0033】
キャラクターDB36は、キャラクターを識別するキャラクターIDに対応づけて、キャラクターに関する情報を記憶している。ここで、キャラクターとは、人物や動物などの画像であって、漫画、アニメ、ゲームなどに登場するものであり、先生や生徒のアバターなど任意に適用することができる。具体的に、キャラクターDB36は、キャラクターIDに対応付けて、キャラクターの静止画や動画などの画像データ、キャラクターに紐づく特徴に関する特徴データなどの情報を記憶している。
【0034】
推奨問題DB37は、各学習要素やテストを構成するテスト問題などに紐付けられた推奨問題に関する情報を記憶している。ここで、推奨問題とは、生徒の学力向上におすすめの問題である。具体的に、推奨問題DB37は、推奨問題の識別情報、推奨問題に紐付けられた学習要素やテスト問題、推奨問題を示すテキスト情報、推奨問題を取得するためのコード情報、推奨問題が表示されたPDF(Portable Document Format)などの情報を記憶している。
【0035】
ランク判定部23は、学習情報などを分析することで、生徒の学習に関する理解度を示すランクを判定する。ここで、学習情報の分析には、IRT分析やLRT(Latent Rank Theory)分析が適用される。IRT分析とは、評価項目群への応答に基づいて、被験者の特性(認識能力、知識等)や、評価項目の難易度を測定するためのテスト理論である。また、LRT分析とは、潜在特性を順序尺度にしたIRT分析であって、段階的で順序的な評価を行うことが可能なテスト理論である。IRT分析やLRT分析によれば、テスト情報を活用し、生徒が実施したテストにおいて、各テスト問題に対する生徒の認識能力などを算出することができる。例えば、ランク判定部23は、学習情報DB32を参照し、テスト情報に基づいてIRT分析やLRT分析をすることで、所定のテストを生徒がどの程度理解しているか、その度合いを算出し、当該生徒がA~Dいずれのランクであるかを判定している。つまり、ランク判定部23は、生徒の学習成果に基づいて、生徒のランクを判定している。
【0036】
なお、ランク判定部23は、学習情報を分析することで学習成果に基づく生徒のランクを判定するが、学習情報に含まれる何の情報を分析するか、いつ実施したテスト情報を分析するかなどの詳細は任意に設定することができる。
【0037】
テンプレート選択部24は、端末装置10から受信したテンプレート選択要求と、ランク判定部23が判定した生徒のランクとに基づいて、テンプレートDB33からテンプレートを選択し、当該テンプレートを端末装置10へ送信する。テンプレート選択要求は、教師が端末装置10を使用して管理サーバ20へ送信する情報であって、例えば、教師が作成したい帳票の帳票IDと、作成した帳票を提供する生徒の生徒IDとを含む。具体的に、ランク判定部23は、テンプレート選択要求に含まれる生徒IDに基づいて、当該生徒IDが示す生徒のランクを判定する。判定された生徒のランクが「A」であった場合、テンプレート選択部24は、テンプレートDB33から、帳票IDに対応するランク「A」のテンプレートを選択し、当該テンプレートを端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信したテンプレートを帳票作成画面として表示する。
【0038】
なお、帳票作成画面に表示されたテンプレートは、そのまま使用してもよいし、当該テンプレートを構成する項目のレイアウトを教師の操作により任意に変更可能としてもよい。
【0039】
共通項目情報作成部25は、テンプレートを構成する共通項目に入力する共通項目情報を作成する。図4は、共通項目情報が入力された帳票40を表示する帳票作成画面の一例である。図4に示すように、帳票40は、学級通信とテスト結果を組み合わせた帳票であって、帳票40の「題名」である共通項目41と、「発行元」である共通項目42と、「共通まとめ」である共通項目43と、「保護者からのコメント」である共通項目44とを有している。
【0040】
具体的に、共通項目情報作成部25は、共通項目41と、帳票40を提供する生徒の学年及び組とに基づいて、定型テキストDB34から、定型テキスト「友達いっぱいハッピークラス、4年3組、学級通信、Jump!!」のテキストデータを抽出する。抽出したテキストデータに基づいて、共通項目情報作成部25は、共通項目41の共通項目情報を作成し、端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した共通項目情報が共通項目41に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。
【0041】
教師は、帳票作成画面において、共通項目情報が入力された共通項目41を、そのまま使用してもよいし、端末装置10を操作して一部又は全部を編集してもよい。編集は、編集ボタン45を押下してから行うこととしてもよい。また、教師は、端末装置10の操作により、共通項目41に対応する別のパターンの共通項目情報を要求することができる。この場合、端末装置10は、共通項目情報要求を管理サーバ20へ送信する。共通項目情報要求を受信すると、共通項目情報作成部25は、共通項目41に基づいて、定型テキストDB34から、別のクラスや学年の定型テキスト、例えば「最高学年として輝こう、6年1組、学級通信、挑戦!!」のテキストデータを抽出し、共通項目情報として再度端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した共通項目情報が共通項目41に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。
【0042】
本実施形態では、教師は、帳票作成画面において、共通項目情報が入力された共通項目41を確認し、別のパターンを求める場合に共通項目情報要求をする。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、共通項目情報作成部25は、予め複数パターンの共通項目情報を作成しておき、端末装置10へ送信することとしてもよい。この場合、教師は、共通項目情報要求をすることなく、帳票作成画面において、複数パターンの中から好みに合った共通項目情報を選択することができる。
【0043】
共通項目情報作成部25は、共通項目41と同様に、「発行元」である共通項目42、「共通まとめ」である共通項目43、及び、「保護者からのコメント」である共通項目44のそれぞれに対応する共通項目情報を作成し、端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した共通項目情報が、それぞれ対応する共通項目42、共通項目43及び共通項目44に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。上記の例に限らず、共通項目情報作成部25は、定型テキストDB34を参照し、任意の共通項目情報を作成することができる。
【0044】
個別項目情報作成部26は、テンプレートを構成する個別項目に入力する個別項目情報を作成する。図5は、個別項目情報が入力された帳票40を表示する帳票作成画面の一例である。図5に示すように、帳票40は、生徒のランク「A」のテンプレートを使用した帳票であって、「学習アドバイス」である個別項目51と、「学習要素達成度を表すグラフ」である個別項目52と、「学年内での位置づけを示す棒グラフ」である個別項目53と、「テストの得点遷移を示す折れ線グラフ」である個別項目54と、「レーダーチャートを示すグラフ」である個別項目55と、「先生からの挑戦状」である個別項目56と、を有している。
【0045】
具体的に、個別項目情報作成部26は、個別項目51と、帳票40を提供する生徒のランク「A」とに基づいて、定型テキストDB34から、定型テキスト「先生からAさんへの学習アドバイス、全体的にとても良くできています。学習要素達成度に記載された推奨問題に取り組んでみよう!」のテキストデータを抽出する。個別項目情報作成部26は、抽出したテキストデータの「Aさん」を、帳票を提供する生徒の名前「鈴木花子さん」に変更する。名前を変更したテキストデータに基づいて、個別項目情報作成部26は、個別項目51の個別項目情報を作成し、端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した個別項目情報が個別項目51に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。
【0046】
教師は、帳票作成画面において、個別項目情報が入力された個別項目51を、そのまま使用してもよいし、端末装置10を操作して一部又は全部を編集してもよい。編集は、編集ボタンを押下してから行うこととしてもよい。また、教師は、端末装置10の操作により、個別項目51に対応する別パターンの個別項目情報を要求することができる。この場合、端末装置10は、個別項目情報要求を管理サーバ20へ送信する。個別項目情報要求を受信すると、個別項目情報作成部26は、個別項目51に基づいて、定型テキストDB34から、別のパターンのテキストデータを抽出し、個別項目情報として再度端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した個別項目情報が個別項目51に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。
【0047】
本実施形態では、教師は、帳票作成画面において、個別項目情報が入力された個別項目51を確認し、別のパターンを求める場合に個別項目情報要求をしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、個別項目情報作成部26は、予め複数パターンの個別項目情報を作成し、端末装置10へ送信することとしてもよい。この場合、教師は、個別項目情報要求をすることなく、帳票作成画面において、複数パターンの中から好みに合った個別項目情報を選択することができる。
【0048】
個別項目情報作成部26は、個別項目51と同様に、「先生からの挑戦状」である個別項目56に対応する個別項目情報を作成し、端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した個別項目情報が個別項目56に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。
【0049】
さらに、個別項目情報作成部26は、学習情報DB32、学習要素DB35及び推奨問題DB37を参照し、帳票40を提供する生徒の学習情報に基づいて、生徒の学習要素達成度を表すグラフを作成する。作成したグラフに基づいて、個別項目情報作成部26は、個別項目52の個別項目情報を作成し、端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した個別項目情報に基づく「学習要素達成度を表すグラフ」が個別項目52に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。
【0050】
ここで、学習要素達成度を表すグラフとは、各学習要素を生徒がどの程度理解しているかを可視化し、理解度が低い学習要素に対応する推奨問題を提供するグラフであって、学習要素DB35及び推奨問題DB37を参照し、帳票40を提供する生徒の学習情報を分析することで作成される。具体的に、学級通信とテスト結果を組み合わせた帳票40を作成する場合、個別項目情報作成部26は、学習要素DB35及び推奨問題DB37を参照し、生徒のテスト情報を分析することで、学習要素達成度を表すグラフを作成する。
【0051】
個別項目情報作成部26は、個別項目52と同様に、生徒のテスト情報を分析することで、「学年内での位置づけを示す棒グラフ」である個別項目53、「テストの得点遷移を示す折れ線グラフ」である個別項目54、及び、「レーダーチャートを示すグラフ」である個別項目55のそれぞれに対応するグラフと、グラフに基づく個別項目情報とを作成し、端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した個別項目情報が、それぞれ対応する個別項目53、個別項目54及び個別項目55に入力された帳票40を帳票作成画面として表示する。上記の例に限らず、個別項目情報作成部26は、生徒の学習情報を分析することで、任意のグラフと、グラフに基づく個別項目情報とを作成することができる。
【0052】
また、個別項目情報作成部26は、テスト情報に限らず、学習経過情報に基づいて、所定の個別項目に対応するグラフと、当該グラフに基づく個別項目情報とを作成することができる。さらに、個別項目情報作成部26は、学習経過情報に含まれる写真や動画を所定の個別項目に入力する個別項目情報とすることができる。個別項目情報作成部26は、キャラクターDB36を参照し、キャラクターを含む個別項目情報を作成することもできる。
【0053】
なお、テンプレート選択部24は、説明の便宜上、選択したテンプレートのみを端末装置10へ送信している。また、共通項目情報作成部25及び個別項目情報作成部26は、説明の便宜上、項目毎に共通項目情報又は個別項目情報を作成し、その都度端末装置10へ送信することとしている。しかし、本発明は、これ限られるものではなく、共通項目情報作成部25及び個別項目情報作成部26により帳票40を構成する全ての項目の共通項目情報及び個別項目情報が作成されてから、後述する帳票作成部27が、テンプレート、共通項目情報及び個別項目情報をまとめて端末装置10へ送信してもよい。この場合であっても、教師は端末装置10を操作し、帳票作成画面においてレイアウト変更やテキスト変更といった編集を行うことができる。
【0054】
教師は、帳票作成画面において帳票40の編集を行い、端末装置10を使用して、帳票保存要求や帳票出力要求を管理サーバ20へ送信する。帳票保存要求は、当該要求を行った時点で帳票作成画面に表示されている帳票40に関する情報を含む。また、帳票出力要求は、帳票40を提供する生徒の生徒IDを含む。
【0055】
帳票作成部27は、端末装置10から帳票保存要求を受信すると、当該帳票保存要求に含まれる帳票40に関する情報を生徒DB31に記憶する。また、帳票作成部27は、端末装置10から帳票出力要求を受信すると、生徒DB31から、当該帳票出力要求に含まれる生徒IDに対応する帳票40に関する情報を抽出する。そして、帳票作成部27は、抽出した帳票40に関する情報に基づいて、当該情報を端末装置10へ送信したり、帳票40を紙媒体に印刷したりといった出力をする。教師は、端末装置10などを使用して紙媒体に印刷した帳票40を、生徒や保護者に配布する。
【0056】
なお、帳票作成部27は、帳票保存要求を受信した場合に限らず、帳票作成画面を閉じる場合や帳票出力要求を受信した場合などに、端末装置10から、その時点で帳票作成画面に表示されている帳票40に関する情報を取得し、生徒DB31に記憶することとしてもよい。
【0057】
また、端末装置10は、教師の操作により、管理サーバ20を介さず、帳票作成画面から帳票40に関する情報を記憶したり、帳票40の紙媒体への印刷を行ったりしてもよい。
【0058】
上記の構成において、管理サーバ20は、教育支援装置の一例であって、管理サーバ20の学習情報取得部22、ランク判定部23、テンプレート選択部24、共通項目情報作成部25、個別項目情報作成部26及び帳票作成部27は、それぞれ本発明の学習情報取得部、ランク判定部、テンプレート選択部、共通項目情報作成部、個別項目情報作成部、帳票作成部27の一例である。また、管理サーバ20のテンプレートDB33及び定型テキストDB34は、それぞれ本発明のテンプレート記憶部及びテキスト記憶部の一例である。
【0059】
[生徒のランクに応じた帳票]
次に、図5図8により、生徒のランクに応じた帳票について説明する。なお、帳票は、学級通信とテスト結果を組み合わせたものである。図5は、生徒のランク「A」に対応する帳票40を表示した帳票作成画面の一例である。図6は、生徒のランク「B」に対応する帳票60を表示した帳票作成画面の一例である。図7は、生徒のランク「C」に対応する帳票70を表示した帳票作成画面の一例である。図8は、生徒のランク「D」に対応する帳票80を表示した帳票作成画面の一例である。
【0060】
ランク「A」の生徒は、学習に関する理解度が高いため、図5に示すように、絶対評価だけでなく、相対評価も取り入れ、個別項目は、自分たちがどのくらいできているかを確認できるグラフ(例えば、「学年内での位置づけを示す棒グラフ」である個別項目53)や、1つ上のランクと比較するグラフなどとする。これにより、生徒の自信向上やモチベーション喚起を図ることができる。
【0061】
ランク「B」の生徒は、学習に関する理解度が上位ではないが平均以上であるため、図6に示すように、絶対評価だけでなく、相対評価も取り入れ、個別項目は、各テスト問題の正答率、生徒の正誤及び推奨問題を示すグラフである個別項目61や、学力向上のために復習するべき学習要素を示すグラフである個別項目62などとする。これにより、生徒の弱点を克服し、学力向上をはかることができる。
【0062】
ランク「C」の生徒は、学習に関する理解度が平均又は平均以下であるため、図7に示すように、絶対評価を中心とし、個別項目は、平均との差分の中から評価が高い情報に基づくレーダーチャートを示すグラフである個別項目71や、キャラクターを用いた励ましの言葉である個別項目72などとする。ここで、評価が高い情報とは、例えば、平均点より得点が高い科目、正答率が50%以上のテスト問題に対応する学習要素、前回のテストより得点や正答率が上がっているテスト問題の傾向など、学習情報を分析することで、生徒の理解度が上昇していると判別できるあらゆる情報である。この場合、個別項目情報作成部26は、例えば、生徒のテスト情報を分析することで平均との差分の中から評価が高い情報を判別し、当該情報に基づいてグラフや表と、当該グラフや表に基づく個別項目情報を作成する。また、キャラクターを用いることで、生徒の帳票70を読む意欲を高めることができる。さらに、平均点以下の生徒の場合、従来のテスト結果は、悪い点ばかりが強調されていたが、帳票70のように、個別項目を評価が高いグラフや表を中心とすることで、生徒の自己肯定感を高め、学習意欲を喚起することができる。
【0063】
ランク「D」の生徒は、学習に関する理解度が低いため、図8に示すように、絶対評価を中心とし、個別項目は、テスト情報ではなく学習経過情報に基づいて、ドリルの取り組み時間を示すグラフである個別項目81や、学習している生徒の写真である個別項目82などとする。学級通信とテスト結果を組み合わせた帳票80であっても、テスト結果には触れず、学習経過情報に基づいて、日常のちょっとした頑張りにフォーカスし、良かったところだけをグラフや写真として用いる。また、文字の大きさを大きくしたり、文章より写真や動画といった視覚に訴える情報を用いたりすることで、生徒や保護者の認知負荷を下げてもよい。帳票80を紙媒体に印刷して生徒に提供する場合、個別項目は、テキストデータと、スマートフォンなどで動画を閲覧可能な二次元バーコードとから構成される個別項目83としてもよい。なお、テスト情報及び学習経過情報のいずれを分析しても、時系列で評価が向上した情報や写真、動画などがない場合、教師が、所定の個別項目に生徒に対する前向きな情報を直接入力してもよい。
【0064】
[帳票作成処理]
図9は、本実施形態による帳票作成処理のフローチャートである。この処理は、学習情報に基づいて、生徒に個別の帳票を作成する処理であって、端末装置10及び管理サーバ20を構成するコンピュータが予め用意したプログラムを実行することにより実現される。
【0065】
なお、管理サーバ20は、予め端末装置10から各生徒の学習情報を取得し、学習情報DB32に記憶しているものとする。
【0066】
まず、端末装置10は、教師の操作により、作成したい帳票の帳票IDと、生徒IDとを含むテンプレート選択要求を管理サーバ20へ送信する(ステップS11)。管理サーバ20は、端末装置10からテンプレート選択要求を受信する(ステップS12)。そして、管理サーバ20は、学習情報DB32を参照し、テンプレート選択要求に含まれる生徒IDに基づいて、生徒の学習情報を分析することで、当該生徒のランクを判定する(ステップS13)。さらに、管理サーバ20は、テンプレート選択要求に含まれる帳票IDと、判定した生徒のランクとに基づいて、テンプレートDB33からテンプレートを選択する(ステップS14)。
【0067】
テンプレートは、共通項目及び個別項目から構成されており、管理サーバ20は、定型テキストDB34などを参照し、各共通項目にそれぞれ入力する共通項目情報を作成する(ステップS15)。また、管理サーバ20は、定型テキストDB34、学習要素DB35、キャラクターDB36、推奨問題DB37などを参照し、生徒の学習情報を分析することで、各個別項目にそれぞれ入力する個別項目情報を作成する(ステップS16)。そして、管理サーバ20は、選択したテンプレートと、当該テンプレートを構成する全ての項目の共通項目情報及び個別項目情報とを端末装置10へ送信する(ステップS17)。
【0068】
端末装置10は、管理サーバ20から受信したテンプレートと、共通項目情報及び個別項目情報とに基づいて、帳票作成画面に帳票を表示する。さらに、端末装置10は、教師の操作により、帳票作成画面において、任意のレイアウト変更やテキスト変更などの編集を行う(ステップS18)。編集が完了すると、端末装置10は、教師の操作により、帳票出力要求を管理サーバ20へ送信する(ステップS19)。
【0069】
管理サーバ20は、帳票出力要求を受信すると、その時点で帳票作成画面に表示されている帳票に関する情報を取得し、当該帳票を提供する生徒の生徒IDに基づいて、生徒DB31に記憶する。さらに、管理サーバ20は、取得した帳票に関する情報に基づいて、出力を行う(ステップS20)。これにより、帳票作成処理は完了する。
【0070】
これによれば、教育支援システム100は、生徒のランクや学習情報に基づいて、各生徒に個別の帳票を容易に作成することができる。さらに、教育支援システム100は、生徒のランクや学習情報に応じたテンプレートにより、生徒の自信を向上させ、学習意欲を喚起するような帳票を作成することができる。
【0071】
また、教育支援システム100は、従来テスト業者が作成していたテスト結果を、保護者からのニーズが高い学級通信と組み合わせた帳票を作成することで、各生徒に個別の最適化された帳票を生徒や保護者に提供することができる。
【0072】
<変形例>
(第1変形例)
上記の実施形態において、個別項目情報作成部26は、キャラクターDB36を参照してキャラクターを含む個別項目情報を作成することができる。これにより、図7に示すように、帳票70の「キャラクターを用いた励ましの言葉」である個別項目72は、キャラクターの画像データが入力されている。本発明はこれに限らず、管理サーバ20は、帳票作成において、複数のキャラクターを用いたり、キャラクター同士を連動させたりすることもできる。
【0073】
図10は、複数のキャラクターを用いた帳票65を表示する帳票作成画面の一例である。具体的に、管理サーバ20は、帳票65の「学習アドバイス」である個別項目64において、先生のアバターである先生キャラクター75と、複数のキャラクターの中から生徒が任意に選択したコーチキャラクター78とを用いる。先生キャラクター75及びコーチキャラクター78に関する情報は、キャラクターDB36に記憶されている。また、生徒が選択したコーチキャラクター78のキャラクターIDは、生徒DB31に記憶されている。なお、帳票65は、生徒のランク「B」に対応するテスト結果と学級通信を組み合わせた帳票である。
【0074】
ここで、個別項目64に入力する個別項目情報の作成について詳しく説明する。なお、便宜上、上記の実施形態と同様の部分については説明を省略する。個別項目情報作成部26は、まず、個別項目64と、帳票を提供する生徒のランク「B」に基づいて、定型テキストDB34から、定型テキスト「Bさん、平均点を越えて、良くできました。」のテキストデータを抽出する。さらに、個別項目情報作成部26は、生徒DB31を参照し、「Bさん」を、帳票を提供する生徒の名前「山田さん」に変更した「山田さん、平均点を越えて、良くできました。」のテキストデータを、先生キャラクター75の発言として出力する先生コメントに特定する。
【0075】
また、個別項目情報作成部26は、生徒DB31を参照して、帳票65を提供する生徒が選択したコーチキャラクター78を特定する。なお、本変形例では、コーチキャラクター78を生徒が選択することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、生徒の特性に応じて自動的に、又は、先生が選択してもよい。ここで、生徒の特性とは、性格、性別や年齢といった生徒の性質である。
【0076】
そして、個別項目情報作成部26は、キャラクターDB36を参照し、コーチキャラクター78に紐づく特徴データと、先生コメントとに基づいて、当該先生コメントと連動し、コーチキャラクター78に個性付けされたコーチコメントを作成する。
【0077】
図11は、第1変形例に係るキャラクターとコメントの一例である。なお、学習者である高橋さん、田中さん、山田さんそれぞれの学習情報は完全に一致するものであり、ランクは「B」であるものとする。また、高橋さんが選択したコーチキャラクター76は、にわとりであって、特徴を「厳しい」とする特徴データに紐付けられている。田中さんが選択したコーチキャラクター77は、雪だるまであって、特徴を「熱血」とする特徴データに紐付けられている。山田さんが選択したコーチキャラクター78は、猫であって、特徴を「穏やか」とする特徴データに紐付けられている。
【0078】
この場合、個別項目情報作成部26は、山田さんに提供する帳票65の個別項目64において、先生キャラクター75の発言として先生コメント「山田さん、平均点を越えて、良くできました。」を出力するように個別項目情報を作成する。高橋さん及び田中さんに提供する帳票においても同様に、個別項目情報作成部26は、先生キャラクター75の発言としてそれぞれ先生コメント「高橋さん、平均点を越えて、良くできました。」及び「田中さん、平均点を越えて、良くできました。」を出力するように個別項目情報を作成する。
【0079】
さらに、個別項目情報作成部26は、コーチキャラクター78の特徴データと、先生コメントとに基づいて、コーチキャラクター78に個性付けされたコーチコメント「あなたは、今回自分と戦って、ひとつの壁を越えましたね。」を作成する。つまり、個別項目情報作成部26は、先生コメントに連動するコーチコメントを作成する。そして、個別項目情報作成部26は、山田さんに提供する帳票65の個別項目64において、コーチキャラクター78に個性付けされたコーチコメント「あなたは、今回自分と戦って、ひとつの壁を越えましたね。」を出力するように個別項目情報を作成する。
【0080】
高橋さん及び田中さんに提供する帳票においても同様に、個別項目情報作成部26は、コーチキャラクター76及びコーチキャラクター77それぞれに個性付けされたコーチコメント「おまえにしてはよくできたようだな。ほめてやろう。」及び「すごいじゃないか、やればできる!今度はもっと上を目指せ!!」を作成する。そして、個別項目情報作成部26は、高橋さん及び田中さんに提供する帳票の個別項目において、コーチキャラクター76及びコーチキャラクター77がそれぞれのキャラクターに個性付けされたコーチコメントを発言として出力するように個別項目情報を作成する。
【0081】
このように、例えば、高橋さん、田中さん、山田さんそれぞれの学習情報が完全に一致しており、先生コメントが同一であったとしても、各学習者が選択したキャラクターの特徴に基づいて、コーチコメントは全て異なるものとなる。説明の便宜上、高橋さん、田中さん、山田さんそれぞれの学習情報が完全に一致することとしたが、実際の学習情報は各生徒でそれぞれ異なるため、同じ「学習アドバイス」である個別項目であったとしても、個別項目情報作成部26は、学習情報に基づいて生徒のランク、即ち生徒の学習成果に応じた先生コメントの特定、コーチキャラクターに個性付けされたコーチコメントの作成を行うこととなる。
【0082】
個別項目情報作成部26により作成された個別項目64の個別項目情報は、帳票作成部27により端末装置10へ送信される。端末装置10は、図10に示すように、受信した個別項目情報が個別項目64に入力された帳票65を帳票作成画面として表示する。
【0083】
なお、本変形例では、図10に示すように、先生キャラクター75の画像データとともに先生コメントを出力することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像データなしで先生コメントのみを出力してもよい。また、先生キャラクター75は、先生のアバターに限らず、任意のキャラクターを設定してもよい。また、管理サーバ20は、定型テキストDB34からテキストデータを抽出して先生コメントとしているが、これに限らず、過去に使用した先生コメントや自由文で教師が作成した先生コメントをキャラクターDB36に記憶しておき、用いることとしてもよい。教師は、生徒の学習成果に関わらずキャラクターDB36を参照して先生コメントを特定してもよいし、特定した先生コメントを自由に編集してもよい。
【0084】
さらに、本変形例では、コーチコメントを、特徴データ及び先生コメントに基づいて作成しているが、これに限らず、定型テキストDB34やキャラクターDB36に、各キャラクターに対応付けてコーチコメントのテキストデータを記憶しておいてもよい。また、本変形例では、生徒のランクを判定し、ランクに対応するテキストデータを取得することとしているが、これに限らず、ランクを判定せずに生徒の学習情報に基づいてテキストデータを取得することとしてもよい。また、先生コメントやコーチコメントは、テキストに限らず音声として出力してもよい。また、本変形例では、先生キャラクター75やコーチキャラクター78を帳票に用いているが、これに限らず、任意の学習ソフトに適用することができる。
【0085】
このように、本変形例によれば、実際の「学校の先生」とバーチャルな「コーチ」を、それぞれ先生キャラクター75及びコーチキャラクター78の姿として生徒が利用する学習ソフトや帳票上に登場させ、学習に関する告知などを、それぞれのキャラクターの特徴に応じたコメントとして出力させることができる。
【0086】
(第2変形例)
帳票において使用するキャラクターは、上記の実施形態及び第1変形例に記載したものに限られるものではなく、学習面における生徒の成長に応じて変化するキャラクター(以下、「成長キャラクター」とも呼ぶ。)であってもよい。
【0087】
図12は、成長キャラクターを用いた帳票73を表示する帳票作成画面の一例である。具体的に、管理サーバ20は、帳票73の個別項目74において、成長キャラクターを登場させる。成長キャラクターとは、生徒に対応するアバターであって、生徒の学習の進度や達成度などに応じて成長していくキャラクターである。成長キャラクターのデザインは、任意に設定されており、成長キャラクターに関する情報は、キャラクターDB36に記憶されている。管理サーバ20は、学習情報に基づいて、生徒の学習の進度や達成度などを分析することで、生徒の学習面における成長の度合いを示す成長レベルを判定し、成長レベルに応じて成長キャラクターが成長するように変化させて帳票73の個別項目74に出力する。
【0088】
ここで、個別項目74に入力する個別項目情報の作成について詳しく説明する。なお、便宜上、上記の実施形態と同様の部分については説明を省略する。また、具体的に、成長キャラクターが、学習時間に応じて成長する場合について説明する。この場合、個別項目情報作成部26は、まず、生徒の学習情報からドリルの取り組み時間を抽出し、取り組み時間の合計を学習時間として算出する。そして、個別項目情報作成部26は、学習時間に基づいて成長レベルを判定する。学習時間と成長レベルの関係は、任意に設定可能であり、例えば、学習時間が1時間未満は成長レベル1、学習時間が1時間以上10時間未満は成長レベル2、学習時間が10時間以上は成長レベル3などとすることができる。また、キャラクターDB36は、例えば、成長レベル1に対応付けてたまごのキャラクター、成長レベル2に対応付けてひよこのキャラクター、成長レベル3に対応付けてにわとりのキャラクターというように、成長レベルに応じてキャラクターが成長する成長キャラクターに関する情報を記憶している。
【0089】
個別項目情報作成部26は、キャラクターDB36を参照し、成長レベルに応じた成長キャラクターを帳票73の個別項目74に登場させる個別項目情報を作成する。生徒が成長レベル1の場合、個別項目情報作成部26は、図12(a)に示すように、当該生徒に個別の帳票73aの個別項目74aにたまごの殻をかぶったキャラクター101を登場させる個別項目情報を作成する。帳票作成部27は、作成された個別項目情報に基づいて、帳票73aの個別項目74aにキャラクター101を出力する。その後、時間が経過し、生徒が成長レベル2となった場合、個別項目情報作成部26は、図12(b)に示すように、当該生徒に個別の帳票73bの個別項目74bにひよこのキャラクター102を登場させる個別項目情報を作成する。帳票作成部27は、作成された個別項目情報に基づいて、帳票73bの個別項目74bにキャラクター102を出力する。
【0090】
なお、ドリルの取り組み時間を学習時間としているが、これに限らず、例えば、生徒がタブレットなどの端末装置と学習ソフトを利用して学習する場合、学習ソフト起動時のタブレット使用時間を学習時間とするなど、学習時間は任意に設定することができる。
【0091】
また、個別項目情報作成部26は、学習時間だけではなく、経過時間も考慮して成長レベルを判定してもよい。例えば、経過時間が2時間で学習時間が1時間の場合と、経過時間が72時間(3日)で学習時間が1時間の場合とでは、学習時間が同じ1時間でも学習の仕方が異なるといえる。このように、学習時間だけではなく、経過時間も考慮して成長レベルを判定することで、個別項目情報作成部26は、生徒の学習の仕方も考慮して成長キャラクターを登場させることができる。
【0092】
また、個別項目情報作成部26は、学習時間及び経過時間のみならず、学習情報に含まれるテストの点数やドリルの達成度などを判定要素とし、判定要素を分析することで成長レベルを判定してもよい。また、判定要素は、科目毎に任意に設定することとしてもよい。判定要素の分析には、IRT分析やLRT分析を適用してもよい。
【0093】
図13は、個別項目情報作成部26が生徒の成長レベルを判定する際に考慮する判定要素の一例である。判定要素が図13のように設定されている場合、科目が国語であれば、管理サーバ20は、学習情報に基づいて、小テストの点数と、定期テストの点数とを分析することで、生徒の成長レベルを判定する。また、科目が算数であれば、個別項目情報作成部26は、学習要素に基づいて、小テストの点数と、定期テストの点数と、ドリルの学習時間と、ドリルの達成度とを分析することで、生徒の成長レベルを判定する。例えば、ドリルの学習時間は、ドリルの取り組み時間から算出可能であり、ドリルの達成度は、ドリルに対応する学習要素の達成度から算出可能である。
【0094】
なお、成長キャラクターの成長による変化は、成長レベルに応じて分岐してもよい。図14は、成長キャラクターの成長レベルに応じた分岐の一例である。図14の例において、個別項目情報作成部26は、総学習時間が1時間未満の場合、成長レベル1と判定してたまごの殻をかぶったキャラクター201を登場させる個別項目情報を作成する。そして、個別項目情報作成部26は、総学習時間が1時間以上となった場合、成長レベル2と判定して赤ちゃんモンスターのキャラクター202を登場させる個別項目情報を作成する。総学習時間が1時間以上となった後、個別項目情報作成部26は、学習情報に基づき、小テストの点数と、定期テストの点数とを分析することで成長レベルを判定する。例えば、分析結果としてあまり成長がみられない場合、個別項目情報作成部26は、成長レベル3と判定してキャラクター203を登場させる個別項目情報を作成する。分析結果として平均的な成長がみられた場合、個別項目情報作成部26は、成長レベル4と判定してキャラクター204を登場させる個別項目情報を作成する。分析結果として、著しい成長がみられた場合、個別項目情報作成部26は、成長レベル5と判定してキャラクター205を登場させる個別項目情報を作成する。キャラクター203~205は、例えば、キャラクター203を悪役のキャラクター、キャラクター204を一般的なキャラクター、キャラクター205を希少価値の高いキャラクター等、生徒の学習意欲を喚起するように差別化して設定してもよい。
【0095】
なお、本変形例では、成長キャラクターを帳票に用いているが、これに限らず、任意の学習ソフトに適用することができる。
【0096】
このように、管理サーバ20は、生徒の学習時間、テスト結果、単元達成度などの判定要素を分析し、成長キャラクターを変化させる。そのため、判定要素の組み合わせやタイミングにより、成長キャラクターの成長過程は、生徒毎にそれぞれ違うものとなる。
【0097】
本変形例によれば、学習面における生徒の成長に応じて、生徒のアバターとなる成長キャラクターが姿を変えて成長していく。成長キャラクターの成長は、生徒の全ての学習ログである学習情報を反映しており、生徒毎に違った成長過程の成長キャラクターを帳票や学習ソフトにおいて用いることができる。これにより、管理サーバ20は、成長キャラクターによって生徒の学習面での成長を可視化することができる。よって、各生徒の学習意欲を喚起する個別の帳票を容易に作成することができる。
【0098】
(第3変形例)
上記の実施形態、第1変形例及び第2変形例において、管理サーバ20や端末装置10は、個別に作成した帳票を紙媒体に印刷して生徒に提供しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、個別に作成した帳票をデジタル化された電子帳票として生徒に提供してもよい。この場合、管理サーバ20や端末装置10は、生徒や保護者が使用するスマートフォンやタブレットといった生徒端末と通信可能であり、個別に作成した電子帳票を生徒端末に送信する。
【0099】
図15は、電子帳票85を表示した帳票作成画面の一例である。図15に示すように、電子帳票85は、複数の共通項目及び個別項目から構成されており、「学習している生徒の動画」である個別項目86や「保護者からのコメント」である共通項目47を有する。
【0100】
個別に作成した帳票を電子帳票として生徒に提供する場合、個別項目情報作成部26は、学習経過情報に基づいて、学習している生徒の動画を個別項目情報とすることができる。
【0101】
また、共通項目情報作成部25は、保護者や生徒が生徒端末を使用して電子帳票85に入力したテキストデータなどを、端末装置10や管理サーバ20に送信する返信機能を有する項目を共通項目情報として作成することができる。この返信機能は、生徒端末が、電子帳票85に入力されたテキストデータやストロークデータなどを生徒入力情報として取得し、任意に設定されたトリガーで、当該生徒入力情報を端末装置10又は管理サーバ20へ送信することで実現される。例えば、共通項目情報作成部25は、「保護者からのコメント」である共通項目47に対応する共通項目情報を、送信ボタン48の押下をトリガーとする返信機能を有する項目として作成する。紙媒体の帳票の場合、保護者はコメント欄を切り取って提出する必要があったが、このような返信機能を有する電子帳票の場合、保護者は、送信ボタン48を押下するだけで簡単に入力したコメントを先生に提出することができる。
【0102】
(第4変形例)
上記の実施形態、第1変形例、第2変形例及び第3変形例において、教師は端末装置10を使用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、教師は管理サーバ20の機能を有する教師用端末90を使用することとしてもよい。教師用端末90は、端末装置10と同様に、例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPCなどである。
【0103】
図16は、この場合の教育支援システム200の構成例を示す。図示のように、教育支援システム200における教師用端末90には、生徒DB91、学習情報DB92、テンプレートDB93、定型テキストDB94、学習要素DB95、キャラクターDB96及び推奨問題DB97が接続されており、教師用端末90は、管理サーバ20が行っていた処理(図9のステップS12~17及びステップS20に対応)を実行して、帳票を作成し、出力することができる。この場合、教師用端末90は、本発明の教育支援装置の一例である。
【符号の説明】
【0104】
5 ネットワーク
10 端末装置
20 管理サーバ
31 生徒DB
32 学習情報DB
33 テンプレートDB
34 定型テキストDB
35 学習要素DB
36 キャラクターDB
37 推奨問題DB
100 教育支援システム
図1
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図16