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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191053
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】空気除菌装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20221220BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20221220BHJP
   F24F 8/80 20210101ALI20221220BHJP
【FI】
A61L9/20
F24F8/22
F24F8/80 260
F24F8/80 250
F24F8/80 140
F24F8/80 110
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099673
(22)【出願日】2021-06-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】521262105
【氏名又は名称】有限会社数研
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】片桐 秀一
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH17
(57)【要約】      (修正有)
【課題】除菌効果を飛躍的に向上することができ、省エネにも貢献できる空気除菌装置を提供する。
【解決手段】空気を殺菌するための光源9と、この光源を収容した殺菌室10と、この殺菌室10に空気を導入する導入部15と、殺菌室10から空気を導出する導出部19とを備え、殺菌室10は、光源9を囲むように順次隣接して配置された少なくとも3枚以上の平面鏡11,12,13を有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を殺菌するための光源と、
この光源を収容した殺菌室と、
この殺菌室に空気を導入する導入部と、
前記殺菌室から空気を導出する導出部と、
を備え、
前記殺菌室は、前記光源を囲むように順次隣接して配置された少なくとも3枚以上の平面鏡を有していることを特徴とする空気殺菌装置。
【請求項2】
前記殺菌室は、角錐状、角錐台状、または角柱状に形成し、前記少なくとも3枚以上の平面鏡は、前記角錐状、角錐台状、または角柱状の殺菌室の側面を構成するように配置したことを特徴とする請求項1に記載の空気殺菌装置。
【請求項3】
前記殺菌室は、正多面体の重心が頂点となるように前記多面体を分割した直角三角錐状または前記直角三角錐状の頂部を切り取った直角三角錐台状に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の空気殺菌装置。
【請求項4】
前記光源は、前記少なくとも3枚以上の平面鏡に内接する内接球の中心軌跡上に配置したことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気殺菌装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を紫外線などで除菌する空気除菌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空気除菌装置としては、種々のものが提案されている。
【0003】
たとえば特許文献1には、紫外線ランプを内蔵したチャンバー内に空気を流通させて除菌するようにした装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61-279248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この装置では、紫外線ランプから放射される紫外線のみ、すなわち紫外線ランプからチャンバー内周面に向かう一方向の紫外線のみで空気を除菌する構造であるため、除菌効果が低い。
【0006】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、除菌効果を飛躍的に向上することができ、省エネにも貢献できる空気除菌装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、空気を殺菌するための光源と、この光源を収容した殺菌室と、この殺菌室に空気を導入する導入部と、殺菌室から空気を導出する導出部とを備え、殺菌室は、光源を囲むように順次隣接して配置された少なくとも3枚以上の平面鏡を有していることを特徴とするものである。
【0008】
殺菌室は、角錐状、角錐台状、または角柱状に形成し、少なくとも3枚以上の平面鏡は、角錐状、角錐台状、または角柱状の殺菌室の側面を構成するように配置するのが好ましい。
【0009】
また、殺菌室は、正多面体の重心が頂点となるように正多面体を分割した直角三角錐状またはこの直角三角錐状の頂部を切り取った直角三角錐台状に形成するのが好ましい。
【0010】
さらに、光源は、少なくとも3枚以上の平面鏡に内接する内接球の中心軌跡上に配置するのが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、除菌効果を飛躍的に向上することができ、省エネにも貢献できる空気除菌装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本発明の第1実施形態に係る空気除菌装置を一部破断して示す斜視図。
図2】同空気除菌装置の殺菌室の形状を説明するための図。
図3】同空気除菌装置の回路図。
図4】本発明の第2実施形態に係る空気除菌装置を一部破断して示す斜視図。
図5】本発明の第3実施形態に係る空気除菌装置を示す斜視図。
図6】本発明の第4実施形態に係る空気除菌装置を示す斜視図。
図7】本発明の第5実施形態に係る空気除菌装置を一部破断して示す斜視図。
図8】本発明の第6実施形態に係る空気除菌装置を示す斜視図。
図9】本発明の第7実施形態に係る空気除菌装置を示す斜視図。
図10】本発明の第8実施形態に係る空気除菌装置を示す斜視図。
図11】本発明の第9実施形態に係る空気除菌装置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1中、符号1は、空気除菌装置を示している。
【0015】
この空気除菌装置1は、三角柱状の筐体2を備えている。
【0016】
この筐体2は、水平断面が直角三角形状の筒状部3と、この筒状部3の底面部に設けられた底板部4と、筒状部3の天井部に設けられた天板部5とを有している。
【0017】
筒状部3は、順次隣接した第1~第3の側壁6,7,8を備え、第1の側壁6と第2の側壁7が直角に交差する構成となっている。
【0018】
この筒状部3の内部には、空気を除菌するための紫外線蛍光管(光源)9およびこの紫外線蛍光管9を収容する殺菌室10が設けられている。
【0019】
殺菌室10は、紫外線蛍光管9を囲むように順次隣接する三角形状の第1~第3の平面鏡11,12,13を有し、これら第1~第3の平面鏡11,12,13によって直角三角錐状に区画形成されている。
【0020】
すなわち、第1の平面鏡11は、天板部5および第1の側壁6の交線と、第1および第3の側壁6,8の交線とを2辺とする直角三角形状に形成され、第1の側壁6に固定されている。
【0021】
第3の平面鏡13は、天板部5および第3の側壁8の交線と、第1および第3の側壁6,8の交線とを2辺とする直角三角形状に形成され、第3の側壁8に固定されている。
【0022】
第2の平面鏡12は、天板部5および第2の側壁7の交線を底辺とし、第1および第3の平面鏡11,13の斜辺に接する直角三角形状に形成され、第2の側壁7の上縁ならびに第1および第3の平面鏡11,13の斜辺縁に固定されている。
【0023】
これにより、殺菌室10は、天板部5を底面とし、第1の側壁6と第3の側壁8と底板部4との交点を頂点とする直角三角錐状に区画形成されている。
【0024】
すなわち、殺菌室10は、直角三角錐状に形成され、この直角三角錐状の側面を第1~第3の平面鏡11,12,13が構成するようになっている。
【0025】
この殺菌室10は、たとえば図2を参照して詳述すると、正12面体Pの重心Qが頂点となるように正12面体Pを分割した直角三角錐状に、換言すると、正12面体Pを重心Qを中心に放射状に120分割して切り出した直角三角錐状に形成されている。
【0026】
すなわち、正12面体Pの重心Qを頂点とし、正12面体Pの一側面(五角形)Lを10分割した直角三角形を底面とした直角三角錐状に形成されている。
【0027】
図1に戻り、このように形成された殺菌室10内には、第1の側壁6と第3の側壁8との交差部から延出する支持部材14,14が設けられていて、この支持部材14,14に紫外線蛍光管9の両端側が支持されている。
【0028】
そして、この紫外線蛍光管9は、その管軸が第1~第3の平面鏡11,12,13に内接する内接球の中心軌跡上に位置するように配設されている。
【0029】
また、筐体2の下部には、除菌室10内に空気を導入するための導入部15が設けられている。
【0030】
この導入部15はダクト16を有し、このダクト16は、一端側が第2の平面鏡12の下部に設けられた導入口17に接続し、他端側が筐体2の底板部4下方に開口した構成となっている。
【0031】
なお、筐体2の下部には脚18…が設けられ、設置場所と筐体2の底板部4との間に空間を形成するようになっている。
【0032】
また、除菌室10の上面を形成する天板部5には、除菌室10から除菌後の空気を導出する導出部19が設けられている。
【0033】
この導出部19は、天板部5に形成された導出口20に送風ファン21を設けた構成となっている。
【0034】
そして、この送風ファン21によって、筐体2の下方から空気を矢印Aで示すように除菌室10に導入し、除菌後の空気を矢印Bで示すように筐体2の上方から導出するようになっている。
【0035】
なお、筐体2の天板部5上には、スペーサ22…が設けられ、このスペーサ22…上には、遮蔽部材23が取り付けられている。
【0036】
そして、この遮蔽部材23と天板部5との間に隙間を形成し、導出口20から導出される空気を矢印Bで示すように筐体2の側方に導くようになっている。
【0037】
また、この遮蔽部材23によって、除菌室10内の紫外線蛍光管9が目視できないようになっている。
【0038】
紫外線蛍光管9には、図3にも示すように、グロー球101およびコンデンサ102が並列接続され、電源周波数切替スイッチ103、安定器104,電源スイッチ105が直列接続されている。
【0039】
そして、電源プラグ106により電源107に接続されるようになっている。
【0040】
なお、送風ファン21は、紫外線蛍光管9の稼動に連動するように構成されている。
【0041】
なお、筐体2には、制御装置、表示装置および操作表示部なども設けられている。
【0042】
以上の構成によれば、紫外線蛍光管9を囲むように第1~第3の平面鏡11,12,13を直角三角錐状に配置して除菌室10を構成したので、紫外線蛍光管9の像が多数、三次元方向に形成される。
【0043】
上述したように第1~第3の平面鏡11,12,13を正12面体から切り出した直角三角錐状に配置した場合には、紫外線蛍光管9の像が(120-1)個形成される。
【0044】
なお、たとえば紫外線蛍光管9を正4面体から切り出した直角三角錐状に配置した場合には、紫外線蛍光管9が(24-1)個形成され、正6面体から切り出した直角三角錐状に配置した場合には、紫外線蛍光管9の像が(48-1)個形成される。
【0045】
したがって、紫外線蛍光管9から放射される紫外線および第1~第3の平面鏡11,12,13によって繰返し反射されて形成される紫外線蛍光管9の多数の像から放射される紫外線によって除菌室10内の空気を効果的に、すなわち強力に除菌することができるので、除菌効果を飛躍的に向上することができ、省エネにも貢献できる。
【0046】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0047】
第1実施形態では、空気除菌装置1は導出部19の導出口20に送風ファン21を設けた構成としたが、本第2実施形態では、空気除菌装置1は、図4に示すように、導入部15のダクト16に送風ファン21を設けた構成となっている。
【0048】
このような構成によれば、送風ファン21を筐体2内の除菌室10下方にできる空きスペースに収容できるので、筐体2の空きスペースを有効に利用することができる。
【0049】
なお、送風ファン21の送風方向を逆にし、筐体2の上方から空気を矢印Cで示すように除菌室10内に導入し、除菌済みの空気を矢印Dで示すように筐体2の下方から導出するようにしてもよい。
【0050】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0051】
本第3実施形態では、空気除菌装置1は、図5に示すように、四角柱状の筐体25を備え、この筐体25内に第1実施形態の直角三角錐状の除菌室10を2つ面対称に配置した構成となっている。
【0052】
このような構成によれば、除菌効果をさらに向上することができる。
【0053】
<第4実施形態>
以下、本発明の第4実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0054】
第1実施形態では、空気除菌装置1は、除菌室10の形状を直角三角錐状にしたが、本第4実施形態では、空気除菌装置1は、図6に示すように、筐体2内に、三角錐台状に形成された除菌室31を設け、この三角錐台状の除菌室31の側面に台形状の第1~第3の平面鏡32,33,34を配置した構成となっている。
【0055】
すなわち、この除菌室31は、台形状の第1~第3の平面鏡32,33,34によって区画形成されている。
【0056】
また、三角錐台状の除菌室31の上底面部分すなわち下面部分に導入部15の導入口35が形成され、下底面部分すなわち上面部分に導出部19の導出口36が形成されている。
【0057】
そして、送風ファン21により、導入口35から空気を除菌室31に導入し、導出口36から導出するようになっている。
【0058】
このような構成によれば、三角錐台状の除菌室31の上底面部分を導入口35として空気を導入するので、空気の導入量を多くすることができ、しかも、筐体2の高さを低くすることができる。
【0059】
<第5実施形態>
以下、本発明の第5実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0060】
第1~第3の実施形態では、空気除菌装置1は、三角錐状の除菌室10を用い、第4の実施形態では、三角錐台状の除菌室31を用いたが、本第5実施形態では、図7に示すように、角柱状の除菌室41を用い、この角柱状の除菌室41の側面に方形の第1~第3の平面鏡42,43,44を配置した構成となっている。
【0061】
すなわち、三角柱状の筐体2の第1~第3の側壁11,12,13の内面に、方形の第1~第3の平面鏡42,43,44が取り付けられている。
【0062】
このような構成によれば、紫外線蛍光管9が第1~第3の平面鏡42,43,44によって繰返し反射され、紫外線蛍光管9の像が二次元方向に多数形成されるので、除菌が強力に行える。
【0063】
<第6実施形態>
以下、本発明の第6実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0064】
上述の第3実施形態では、空気除菌装置1は、図5に示すように、四角柱状の筐体25内に第1実施形態の直角三角錐状の除菌室10を2つ面対称に配置したが、本第6実施形態では、図8に示すように、四角柱状の筐体25内に第1実施形態の直角三角錐状の除菌室10を2つ点対称に配置した構成となっている。
【0065】
すなわち、点対称に配置された2つの除菌室10のうち、一方を第1除菌室111、他方を第2除菌室112とすると、第1除菌室111は第1実施形態と同様の構成となっている。
【0066】
一方、第2除菌室112は、第1除菌室111を上下逆にした構成となっている。
【0067】
そして、この第2除菌室112は、直角三角錐状の底面部すなわち筐体25の底面側に導入口113が形成され、この導入口113に送風ファン114が配置れている。
【0068】
また、第2除菌室112は、直角三角錐状の頂部すなわち筐体25の天板部側に導出口115が形成され、この導出口115は、第1除菌室111の導入口17にダクト116を介して導通されている。
【0069】
すなわち、第1除菌室111および第2除菌室112は、直列に接続され、第2除菌室112で除菌された空気が第1除菌室111でさらに除菌されるように構成されている。
【0070】
なお、本実施形態では、第1除菌室111および第2除菌室112には、それぞれ2基の送風ファン21,21,114,114が配設されている。
【0071】
しかして、筐体25周辺の空気は、矢印Aで示すように筐体25下部の導入口113,113から第2除菌室112に導入され、除菌される。
【0072】
この除菌された空気は、導出口115、ダクト116、導入口17を通って第1除菌室111に導入され、さらに除菌される。
【0073】
そして、さらに除菌された空気は、矢印Bで示すように導出口20から導出される。
【0074】
以上の構成によれば、四角柱状の筐体25内に直角三角錐状の第1除菌室111および第2除菌室112を点対称に配置したので、スペースを有効に利用でき装置のコンパクト化が図れるだけでなく、第1除菌室111および第2除菌室112を直列接続して殺菌するので、除菌効果をさらに強力に向上することができる。
【0075】
<第7実施形態>
以下、本発明の第7実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0076】
本実施形態では、空気除菌装置1は、図9に示すように、四角柱状の筐体121内に、第4実施形態の三角錐台状の除菌室31を2つ、三角錐台状の上底面が連通するように対向させた構成となっていて、たとえば天井などに横向きに設置される。
【0077】
なお、空気除菌装置1は、天井裏に設置し、ダクトで室内の空気を循環させるようにしても良い。
【0078】
すなわち、一方の除菌室31の下底面に導入口122および送風ファン123が設けられている。
【0079】
また、他方の除菌室31の下底面に導出口124および送風ファン125が設けられている。
【0080】
さらに、これら除菌室31,31の上底面が除菌室31,31の連通口126になっている。
【0081】
そして、筐体121の周辺の空気は、矢印Aで示すように筐体121の一端側から導入口122を介して一方の除菌室31に導入され、除菌される。
【0082】
この除菌された空気は、矢印Eで示すように連通口126から他方の除菌室31に導入され、さらに除菌される。
【0083】
このさらに除菌された空気は、矢印Bで示すように導出口124から筐体の121の他面側に導出される。
【0084】
このように除菌室31,31を直列的に接続して天井に設置することにより、天井のスペースを有効に利用して室内の除菌が効果的に行える。
【0085】
<第8実施形態>
以下、本発明の第8実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0086】
本実施形態では、空気除菌装置1は、図10に示すように、筐体121内に、第7実施形態の直列配置の除菌室31,31をさらに並列に配置した構成となっている。
【0087】
このような構成によれば、筐体の121内のスペースを有効に利用することができ、装置のコンパクト化が図れる。
【0088】
<第9実施形態>
以下、本発明の第9実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0089】
第1実施形態の空気除菌装置1では、三角柱状の筐体2および三角錐状の除菌室10を設けたが、本実施形態の空気除菌装置1では、四角柱状の筐体131および四角錐状の除菌室132を設けた構成となっている。
【0090】
すなわち、この四角推状の除菌室132は、側面が二等辺三角形状の第1~第4の平面鏡133,134,135、136で構成され、頂点部分が筐体131の底面部の中央に位置するようになっている。
【0091】
この頂点部分には導入口137が形成され、この導入口137には筐体131の底面に開口するダクト138が接続されている。
【0092】
また、除菌室132は、底面部が筐体131の天井部分に位置し、この底面部分には導出口139および送風ファン140が設けられている。
【0093】
このように除菌室132を四角錐状に形成しても、紫外線蛍光管9が第1~第4の平面鏡133,134,135、136で繰返し反射され、多数の像が形成されるので、効果的な除菌が行える。
【0094】
なお、本発明は、上述の実施形態のように、三角錐状、四角錐状、三角錐台状、三角柱状の殺菌室を用いた空気除菌装置に限定されることは無く、多角錐状や多角錐台状、多角柱状でその側面を平面鏡で構成する殺菌室、すなわち、光源を囲むように順次隣接して配置した少なくとも3枚以上の平面鏡を有する除菌室を設けた空気除菌装置であれば良いことは勿論である。
【符号の説明】
【0095】
1 空気殺菌装置
9 光源(紫外線蛍光管)
10 殺菌室
15 導入部
19 導出部
11 第1の平面鏡
12 第2の平面鏡
13 第3の平面鏡
31 殺菌室
32 第1の平面鏡
33 第2の平面鏡
34 第3の平面鏡
41 殺菌室
42 第1の平面鏡
43 第2の平面鏡
44 第3の平面鏡
P 多面体(正12面体)
Q 重心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-09-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を殺菌するための光源と、
この光源を収容した殺菌室と、
この殺菌室に空気を導入する導入部と、
前記殺菌室から空気を導出する導出部と、
を備え、
前記殺菌室は、前記光源を囲むように順次隣接して配置された少なくとも3枚以上の平面鏡を有する空気殺菌装置であって
前記殺菌室は、正多面体の重心が頂点となるように前記多面体を分割した直角三角錐状または前記直角三角錐状の頂部を切り取った直角三角錐台状に形成したことを特徴とする前記空気殺菌装置。
【請求項2】
前記光源は、前記少なくとも3枚以上の平面鏡に内接する内接球の中心軌跡上
に配置したことを特徴とする請求項1に記載の空気殺菌装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明が対象とする空気除菌装置は、空気を殺菌するための光源と、この光源を収容した殺菌室と、この殺菌室に空気を導入する導入部と、殺菌室から空気を導出する導出部とを備え、殺菌室は、光源を囲むように順次隣接して配置された少なくとも3枚以上の平面鏡を有している。かかる装置において、本発明が特徴とするところは、殺菌室が正多面体の重心が頂点となるように正多面体を分割した直角三角錐状またはこの直角三角錐状の頂部を切り取った直角三角錐台状に形成したことにある
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】