(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191079
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】ヒータ制御装置、ヒータ制御方法、車両用灯具
(51)【国際特許分類】
G01S 7/481 20060101AFI20221220BHJP
F21S 45/60 20180101ALI20221220BHJP
F21V 29/90 20150101ALI20221220BHJP
F21W 102/10 20180101ALN20221220BHJP
【FI】
G01S7/481 Z
F21S45/60
F21V29/90
F21W102:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099712
(22)【出願日】2021-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001184
【氏名又は名称】弁理士法人むつきパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】金近 正之
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA05
5J084AA13
5J084AC02
5J084BA03
5J084BA31
5J084BA48
5J084BB20
5J084CA03
5J084DA08
5J084EA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両用灯具に備わったヒータにより、灯具に内蔵されたLiDARセンサへの悪影響を回避すること。
【解決手段】車両用灯具に備わったヒータの制御装置であって、車両用灯具に内蔵された物体検知LiDARセンサから出射されるセンサ光の出光期間の立ち上がりエッジを検出し、当該立ち上がりエッジに対応してヒータへの駆動電圧の供給を開始する、ヒータの制御装置である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用灯具に備わったヒータの制御装置であって、
前記車両用灯具に内蔵された物体検知センサから出射されるセンサ光の出光期間の立ち上がりエッジを検出し、当該立ち上がりエッジに対応して前記ヒータへの駆動電圧の供給を開始する、
ヒータ制御装置。
【請求項2】
前記立ち上がりエッジを検出する検出部と、
前記駆動電圧を供給する給電部と、
を含む、請求項1に記載のヒータ制御装置。
【請求項3】
前記センサ光の強度を検出する光センサを更に含み、
前記光センサの検出信号に基づいて前記立ち上がりエッジを検出する、
請求項1又は2に記載のヒータ制御装置。
【請求項4】
前記センサ光は、間欠的に繰り返し出射されており、
前記駆動電圧は、前記センサ光が出射される毎に供給される、
請求項1~3の何れか1項に記載のヒータ制御装置。
【請求項5】
前記駆動電圧は、前記センサ光の出光後、前記物体検知センサの最小検出距離に相当する時間が経過するまでの間に供給が停止される、
請求項4に記載のヒータ制御装置。
【請求項6】
前記駆動電圧は、第1時期の前記立ち上がりエッジに対応して供給が開始され、前記第1時期よりも後に到来する第2時期の前記立ち上がりエッジに対応して供給が停止される、
請求項4に記載のヒータ制御装置。
【請求項7】
前記ヒータは、前記車両用灯具の前面カバー内に設けられたZnO膜である、
請求項1~6の何れか1項に記載のヒータ制御装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れか1項に記載のヒータ制御装置と、
前記ヒータ制御装置によって制御されるヒータと、
物体検知センサと、
を備える、車両用灯具。
【請求項9】
車両用灯具に備わったヒータの制御方法であって、
前記車両用灯具に内蔵された物体検知センサから出射されるセンサ光の出光期間の立ち上がりエッジを検出すること、
前記立ち上がりエッジに対応して前記ヒータへの駆動電圧の供給を開始すること、
を含む、ヒータ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒータ制御装置、ヒータ制御方法、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2020-30908号公報(特許文献1)には、車両後面に設けられたヒータと、外気温を測定する温度センサと、温度センサの測定値に応じてヒータへの通電制御を行う制御部を備え、外気温の測定値が第1温度以上かつ第2温度未満の場合にはヒータに通電し、当該測定値が第1温度未満又は第2温度以上の場合にはヒータへの通電を停止する、ヒータシステムが記載されている。ヒータは、例えば車両の尾灯に設けられる。
【0003】
ところで、近年では例えば運転支援システムや自動運転システムを構成するために、LiDAR(Light Detection And Ranging)などの技術による物体検知センサを車両に搭載することが多くなっている。ここで、例えば上記のような物体検知センサを車両用灯具に内蔵させる場合を考える。この場合、ヒータへの通電時に電流の立ち上がり時のエネルギーが電磁放射されて物体検知センサの駆動回路へノイズとして飛び込んでしまい、悪影響(例えば検出精度の低下)を与える可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示に係る具体的態様は、ヒータによるセンサへの悪影響を回避可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本開示に係る一態様のヒータの制御装置は、(a)車両用灯具に備わったヒータの制御装置であって、(b)前記車両用灯具に内蔵された物体検知センサから出射されるセンサ光の出光期間の立ち上がりエッジを検出し、当該立ち上がりエッジに対応して前記ヒータへの駆動電圧の供給を開始する、ヒータ制御装置である。
[2]本開示に係る一態様の車両用灯具は、前記[1]のヒータ制御装置と、前記ヒータ制御装置によって制御されるヒータと、物体検知センサと、を備える、車両用灯具である。
[3]本開示に係る一態様のヒータの制御方法は、(a)車両用灯具に備わったヒータの制御方法であって、(b)前記車両用灯具に内蔵された物体検知センサから出射されるセンサ光の出光期間の立ち上がりエッジを検出すること、(c)前記立ち上がりエッジに対応して前記ヒータへの駆動電圧の供給を開始すること、を含む、ヒータの制御方法である。
【0007】
上記構成によれば、ヒータによるセンサへの悪影響を回避可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1(A)は、一実施形態の車両用灯具を正面側から見た外観の模式図である。
図1(B)は、この車両用灯具の内部構造を示す図である。
【
図2】
図2は、車両用灯具の動作制御に係る構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】
図3(A)は、ヒータの駆動電圧波形の一例を示す図である。
図3(B)は、物体検知センサ13から出射するレーザ光の光強度波形の一例を示す図である。
図3(C)は、物体検知センサ13において受光される光の光強度波形の一例を示す図である。
【
図4】
図4(A)は、比較例のヒータの駆動電圧波形の一例を示す図である。
図4(B)は、比較例の物体検知センサ13から出射するレーザ光の光強度波形の一例を示す図である。
図4(C)は、比較例の物体検知センサ13において受光される光の光強度波形の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、コントローラのヒータ駆動装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図6】
図6(A)は、変形実施例のヒータの駆動電圧波形の一例を示す図である。
図6(B)は、変形実施例の物体検知センサ13から出射するレーザ光の光強度波形の一例を示す図である。
図6(C)は、変形実施例の物体検知センサ13において受光される光の光強度波形の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1(A)は、一実施形態の車両用灯具を正面側から見た外観の模式図である。
図1(B)は、この車両用灯具の内部構造を示す図であり、例えば
図1(A)を水平面で切断し、上方から見た図である。各図に示す本実施形態の車両用灯具1は、例えば車両の前部に配置されて前照灯として用いられるものである。なお、ここでは左右いずれかに配置される1つの車両用灯具1のみを示す。車両用灯具1は、筐体10、アウターレンズ11、ランプユニット12、物体検知センサ13、光センサ14、光学フィルタ15、ヒータ16、コントローラ17を含んで構成されている。
【0010】
筐体10は、車両用灯具1のランプユニット12、物体検知センサ13、光センサ14、光学フィルタ15、ヒータ16、コントローラ17を収容するものであり、プラスティックなど適宜の材料を用いて構成されている。
【0011】
アウターレンズ11は、筐体10に取り付けられる前面カバーであり、筐体10内部に配置されたランプユニット12等のそれぞれを保護する。このアウターレンズ11は、光を透過する部材で構成されている。
【0012】
ランプユニット12は、筐体10内に配置されており、コントローラ17の制御を受けて点消灯する。ランプユニット12からの光はアウターレンズ11を介して外部へ出射し、車両前方に照射される。
【0013】
物体検知センサ13は、パルス状のレーザ光(センサ光)を車両前方の広範囲に走査しながら出射し、このレーザ光が対象体の表面で反射して得られる反射光を検出することにより、対象体の形状や対象体との相対距離を検出するものである。本実施形態では、物体検知センサ13として、LiDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)装置を用いる。本実施形態の物体検知センサ13から出射するレーザ光は、例えば750nm~1.5μm程度の近赤外波長のレーザ光である。
【0014】
光センサ14は、物体検知センサ13の前面側など物体検知センサ13から出射するレーザ光の一部が入射し得る位置に設けられており、入射するレーザ光を検出してその強度に応じた検出信号をコントローラ17へ出力する。
【0015】
光学フィルタ15は、特定波長の光を透過させてそれ以外の波長の光を減衰させるバンドパスフィルタである。本実施形態の光学フィルタ15としては、物体検知センサ13のレーザ光の波長に対応する光を透過させ、それ以外の波長、特にヒータ16から発せられる遠赤外波長(例えば3.0μm~1mm)の光を減衰させるように設定されたバンドパスフィルタが用いられる。
【0016】
ヒータ16は、アウターレンズ11への着雪等を防ぐために熱を発生させるためのものである。ヒータ16は、例えば図示のようにアウターレンズ11の内側であって、少なくとも物体検知センサ13のレーザ光の出射範囲に対応する範囲に配置される。このヒータ16としては、少なくとも物体検知センサ13の出射するレーザ光に対する透明度が高い導電膜を用いられる。例えば、特開2017-133079号公報に記載されている導電性及び広帯域での光透過性の高いZnO膜を用いてヒータ16を構成することが好ましい。
【0017】
コントローラ17は、ランプユニット12の点消灯を制御するとともに、ヒータ16の動作を制御する。コントローラ17は、ランプユニット12、光センサ14、ヒータ16の各々と接続されている。このコントローラ17は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するコンピュータを用い、このコンピュータにおいて所定の動作プログラムを実行させることによって実現される。
【0018】
図2は、車両用灯具の動作制御に係る構成を説明するためのブロック図である。図示のように、物体検知センサ13は、発光部31、受光部32及び制御回路33を含んで構成されている。また、コントローラ17は、ヒータ駆動装置40とランプ駆動装置50を含んで構成されている。ヒータ駆動装置40は、出光時期検出部41及び駆動電圧出力部42を含んで構成されている。
【0019】
物体検知センサ13の発光部31は、レーザ光を二次元方向ないし三次元方向に走査しながら出射する。この出射されたレーザ光の一部は光センサ14によって検出される。光センサ14の位置は、発光部31によるレーザ光の走査に影響を与えない位置とすることが好ましい。出射されたレーザ光は、光学フィルタ15及びヒータ16を透過して外部へ出射し、対象体2によって反射される。
【0020】
物体検知センサ13の受光部32は、対象体2による反射光を受光してその大きさに応じた検出信号を出力する。制御回路33は、発光部31の動作を制御するとともに、受光部32によって受光される反射光の強度やそのタイミングに基づいて対象体2との相互距離や対象体2の形状などを含む距離画像を生成する。生成された距離画像のデータは図示しない上位装置へ供給される。
【0021】
ヒータ駆動装置40は、ヒータ16の動作制御を行う。ランプ駆動装置50は、ランプユニット12の点消灯を制御する。
【0022】
ヒータ駆動装置40の出光時期検出部41は、光センサ14の検出信号に基づいて、物体検知センサ13から出射するレーザ光の出光期間の立ち上がりエッジ(出光時期)を検出する。駆動電圧出力部42は、出光時期検出部41によって検出されるレーザ光の立ち上がりエッジに対応して前記ヒータへの駆動電圧の供給を開始する。
【0023】
図3(A)は、ヒータの駆動電圧波形の一例を示す図である。
図3(B)は、物体検知センサ13から出射するレーザ光の光強度波形の一例を示す図である。
図3(C)は、物体検知センサ13において受光される光の光強度波形の一例を示す図である。
【0024】
図3(B)に示すように、物体検知センサ13から出射するレーザ光は、一定周期で間欠的に繰り返し出射される。このレーザ光のパルス幅Wや繰り返し周期Tは、距離分解能や最大検出距離などに応じて適宜設定されるものであり、例えば距離分解能を75cmであればパルス幅Wが5nsに設定され、最大検出距離が200mであれば内部処理時間等を含め繰り返し周期Tが40ms(25Hzに相当)に設定される。また、
図3(C)に示すように、反射光を検出する際の誤検出を防ぐために、レーザ光の出射時期から一定期間内の反射光を無視する期間である受信ブランク期間Bが設けられる。この受信ブランク期間Bは、例えばレーザ光の出光時期を始点として10nsの期間が設定される。
【0025】
このような物体検知センサ13の動作に対して、ヒータ駆動装置40の出光時期検出部41は、光センサ14から出力される検出信号を用いてレーザ光の立ち上がりエッジを検出する。この検出された立ち上がりエッジに対応して、
図3(A)に示すように駆動電圧出力部42によりヒータ16への駆動電圧の供給が開始される。図示のように、駆動電圧はレーザ光が出射される毎に繰り返し供給される。この繰り返し回数を増減し、あるいは供給を間欠的にすることによってヒータ16の温度を制御することができる。
【0026】
これにより、ヒータ16への駆動電圧の供給開始に伴ってエネルギーが電磁放射されることによるノイズ(
図3(C)中、スパイク状に示される波形)が物体検知センサ13の受信部32に飛び込んだとしても、上記した受信ブランク期間内であるので、ノイズとして除去することができる。従って、反射光の光強度が小さい場合でも対象体2を検知することが可能となる。
【0027】
なお、「立ち上がりエッジに対応して」とは、レーザ光の立ち上がりエッジが検出された後、極めて小さい遅延時間を経て駆動電圧の供給が開始されることを意味する。一般には立ち上がりエッジに同期しているとも言えるが、原理上、立ち上がりエッジと駆動電圧の供給の始期が厳密に一致することを意味するものではない。
【0028】
また、
図3(A)に示すように、駆動電圧の供給を開始した後、駆動電圧出力部42は、受信ブランク期間Bが経過する以前の適宜の時期に駆動電圧の供給を停止する。図示の例では、受信ブランク期間Bの終期とほぼ同じ時期に駆動電圧の供給が停止される。
【0029】
図4(A)は、比較例のヒータの駆動電圧波形の一例を示す図である。
図4(B)は、比較例の物体検知センサ13から出射するレーザ光の光強度波形の一例を示す図である。
図4(C)は、比較例の物体検知センサ13において受光される光の光強度波形の一例を示す図である。ここでいう比較例とは、ヒータ16の駆動電圧を物体検知センサ13から出射するレーザ光の出光時期と関連付けていない場合の動作例である。
【0030】
図4(A)、
図4(B)に示すように、ヒータの駆動電圧は、物体検知センサ13からのレーザ光の出射時期とは連動せずに間欠的に供給されているとする。この場合、
図4(C)に示すように、ヒータの駆動電圧によるノイズ(スパイク状波形)を除去するために、例えばノイズに対応して設定したスレッシュホールドレベルthを設定してとすると、それ以下の光強度で受信される反射光も除外されてしまうことになる。このため、例えば遠方に存在する対象体2を検知できなくなる場合が生じる。
【0031】
図5は、コントローラのヒータ駆動装置による動作の流れを示すフローチャートである。なお、このヒータ駆動装置によるヒータ制御は、例えば、図示しない温度センサ等により検出される環境温度(車両用灯具の周辺温度)が所定の基準値以下となった際に実行されるものとする。
【0032】
ヒータ駆動装置40の出光時期検出部41は、光センサ14の検出信号に基づいて、物体検知センサ13から出射するレーザ光の出光期間の立ち上がりエッジ(出光時期)を検出する(ステップS11)。
【0033】
次に、ヒータ駆動装置40の駆動電圧出力部42は、出光時期検出部41によって検出されるレーザ光の立ち上がりエッジに対応してヒータへの駆動電圧の始期を設定し(ステップS12)、駆動電圧の供給を開始する(ステップS12)。なお、駆動電圧の終期までの時間は予め定められているものとするが、駆動電圧出力部において適宜設定してもよい。
【0034】
その後、ステップS11へ戻る。それにより、レーザ光の繰り返し周期に対応した周期で間欠的にヒータ16へ駆動電圧が印加される。
【0035】
図6(A)は、変形実施例のヒータの駆動電圧波形の一例を示す図である。
図6(B)は、変形実施例の物体検知センサ13から出射するレーザ光の光強度波形の一例を示す図である。
図6(C)は、変形実施例の物体検知センサ13において受光される光の光強度波形の一例を示す図である。
図6(A)、
図6(B)に示すように、ヒータの駆動電圧は、第1時期のレーザ光の立ち上がりエッジに対応して供給が開始された後、第1時期よりも後に到来する第2時期でのレーザ光の立ち上がりエッジに対応して供給が停止されてもよい。この場合に図示の例では2つ目のレーザ光の出射時期を第2時期としているが、これに限定されず3つ目以降のレーザ光の出射時期を第2時期としてもよい。例えば、1つ目のレーザ光の立ち上がりエッジに対応して駆動電圧の供給を開始し、2つ目のレーザ光には連動させずに駆動電圧の供給を継続し、3つ目のレーザ光の立ち上がりに対応して駆動電圧の供給を停止する、といった動作としてもよい。ヒータの駆動電圧によるノイズは駆動電圧の立ち上がり時(始期)に大きく発生するので、上記のようにレーザ光の立ち上がりエッジに連動して駆動電圧の供給開始時期と停止時期を設定することによっても、ノイズの影響を回避することができる(
図6(C)参照)。
【0036】
以上のような実施形態によれば、ヒータによるセンサへの悪影響を回避可能となる。
【0037】
なお、本開示は上記した実施形態の内容に限定されるものではなく、本開示の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態では光センサ14を用いてレーザ光の立ち上がりエッジを検出していたが、物体検知センサ13から直接的に立ち上がりエッジを示す信号を得られる場合には当該信号を用いてコントローラ17の出射時期検出部41における立ち上がりエッジの検出動作を行ってもよい。
【0038】
また、上記した実施形態ではヒータ駆動装置40とランプ駆動装置50を一体化したコントローラ17を例示していたが、ヒータ駆動装置40とランプ駆動装置50とは別体に構成されていてもよい。
【0039】
また、上記した実施形態では車両用灯具の一例として前照灯を示したが車両用灯具はこれに限定されず、例えば尾灯などであってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1:車両用灯具、10:筐体、11:アウターレンズ、12:ランプユニット、13:物体検知センサ、14:光センサ、15:光学フィルタ、16:ヒータ、17:コントローラ、31:発光部、32:受光部、33:制御回路、40:ヒータ駆動装置、41:出光時期検出部、42:駆動電圧出力部、50:ランプ駆動装置