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特開2022-191281置換ベンズアルデヒド化合物および組織酸素化の増加におけるそれらの使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191281
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】置換ベンズアルデヒド化合物および組織酸素化の増加におけるそれらの使用方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 69/76 20060101AFI20221220BHJP
   C07C 47/575 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 215/14 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/47 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 231/56 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/416 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 213/30 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/4406 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/192 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 257/04 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/41 20060101ALI20221220BHJP
   C07D 211/62 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/445 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 7/06 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20221220BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 31/216 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
C07C69/76 Z CSP
C07C47/575
C07D471/04 108X
A61K31/437
C07D471/04 108A
C07D215/14
A61K31/47
C07D231/56 Z
A61K31/416
C07D471/04 104Z
C07D471/04 106C
C07D487/04 142
A61K31/4985
C07D487/04 140
C07D213/30
A61K31/4406
A61K31/192
C07D401/04
A61K31/4439
C07D257/04 E
A61K31/41
C07D211/62
A61K31/445
A61P43/00 105
A61P7/06
A61P35/00
A61P11/00
A61P9/00
A61P17/00
A61P25/28
A61P17/02
A61K31/216
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154128
(22)【出願日】2022-09-27
(62)【分割の表示】P 2021033123の分割
【原出願日】2012-12-28
(31)【優先権主張番号】61/581,053
(32)【優先日】2011-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/661,320
(32)【優先日】2012-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515252271
【氏名又は名称】グローバル ブラッド セラピューティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100138900
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・メトカルフ
(72)【発明者】
【氏名】チーユアン・チュアン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・ウォリントン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ピー・ジェイコブソン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ヘモグロビンのアロステリック調節因子として作用する置換ベンズアルデヒドおよびその誘導体を提供する。
【解決手段】式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。

式中、Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキル、YはOまたはメチレン基など、XはO、>CH(CH)n-OHなど、R、R、R、およびRは水素、ハロ、アルキル、アルケニル、アルコキシなど、RおよびRは一緒になってオキソもしくはアルデヒド保護基を形成し、またはRはRなどと一緒になって環状エーテルを形成し、またはRは結合であり、かつRはOH、C1-8アルコキシ、およびハロC1-8アルコキシからなる群から選択される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(I)
[式中、
Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、それぞれ1~3個のRで置換されていてもよく;
YはOまたはCR1a1bであり、ここでR1aはHまたはハロであり、かつ、R1bはH、ハロ、およびOHからなる群から選択され;
XはO、>CH(CH、およびC(Rからなる群から選択され、ここでnは0または1であり、RはOHであり、かつ、Rは独立してHもしくはハロであり;または、Y-Xは一緒になって-NHC(O)-もしくは-C(O)NH-を形成し;
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、-O(CHOR、-O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは0、1、2、3、4、5、もしくは6であり;または、Rは-(CH5aであり、ここでpは0もしくは1であり、かつ、R5aはOHであり;
およびRは一緒になってオキソもしくはアルデヒド保護基を形成し、またはRはR1b、R、もしくはRと一緒になって環状エーテルを形成し、ここでR1b、R、もしくはR5aの1つはOであり、Rは結合であり、かつRはOH、C1-8アルコキシ、およびハロC1-8アルコキシからなる群から選択され;
各Rはハロ、オキソ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkは0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uは1、2、3、4、5、または6であり;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、OR、OC(O)R、SR、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、およびS(O)NRからなる群から独立して選択され;
、R、およびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;
ただし、
XとYの両方がOになることはなく;
XがOである場合、R1bはOHではなく;
YがOであり、かつnがOである場合、RはOHではなく;かつ
およびRが一緒になってオキソを形成し、YがCHであり、XがOまたはCHであり、かつRがH、ハロ、OH、CHO、またはOCHである場合、QはVまたはWであり;
Vは
【化2】
および3~4個の環窒素原子を含有するナフタレンからなる群から選択され;ここでVは1~3個のRで置換されていてもよく;かつ
Wはピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、およびピリジン-4-イル、
【化3】
からなる群から選択され、ここでWは1~3個のRで置換されていてもよく、またはWがピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、もしくはピリジン-4-イルである場合、1~3個のRで置換されており、かつ、式中、波線はYとの結合点を示し、ただし、Vが1個のRで置換されていてもよい
【化4】
である場合、R、R、R、およびRの少なくとも1つはORであり;かつ、Vが
【化5】
である場合、Vは1~3個のRで置換されている]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項2】
YがOまたはCHであり;
XがOまたはCHであり;
Qが下記iii)およびiv)からなる群から選択され
iii)イミダゾピリジニル、メチルイミダゾピリジニル、インダゾリル、ピロロピリジニル、ピロロピラジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピラジニル、およびキノリニルであって、そのそれぞれは1~3個のRで置換されていてもよい;(ここで
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは1、2、または3である);ならびに
iv)ピリジニルおよびピペリジニルであって、そのそれぞれは1~3個のRで置換されていてもよい;(ここで
、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは1、2、または3であり;かつ
はハロおよびORからなる群から選択される);
およびRが一緒になってオキソまたはアルデヒド保護基を形成し;
各Rがハロ、オキソ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-C(O)(CHNRS(O)、-(CHC(O)NRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkが0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uが1、2、3、4、5、または6であり;
各RがC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rがハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、(CHCO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、(RSiC1-8アルキル、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよいシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmが0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各Rがハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、OR、OC(O)R、SR、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、およびS(O)NRからなる群から独立して選択され;
、R、およびRが水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRがC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
YがCHであり、かつ、XがCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Qがイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル、8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル、インダゾール-4-イル、ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル、ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イル、ピロロ[1,2-a]ピラジン-4-イル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル、およびキノリン-5-イルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のRで置換されていてもよい、請求項2に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項5】
がHおよびORからなる群から選択され;
がH、CN、ハロ、およびORからなる群から選択され;
がH、CN、およびORからなる群から選択され;かつ
がHである、
請求項4に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項6】
がメトキシである、請求項5に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項7】
Qがピリジン-3-イルおよびピペリジン-1-イルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項8】
がヒドロキシおよびフルオロからなる群から選択される、請求項7に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項9】
およびRが一緒になってオキソを形成している、前述の請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項10】
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
4-ホルミル-3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(キノリン-5-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-ブロモ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-クロロ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-フルオロ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-3-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メチルベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-4-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
2-((1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-エチル-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-((1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
6-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)ピロロ[1,2-a]ピラジン-7-カルボニトリル、
6-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)ピロロ[1,2-a]ピラジン-7-カルボキサミド、
2-((1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-オール、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
N-(2-ホルミル-4-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボキサミド、
N-(2-ホルミルフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボキサミド、
2-ホルミル-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)ベンズアミド、
2-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((3-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-((4-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、および
1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項11】
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(キノリン-5-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((3-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-((4-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、および
1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。
【請求項12】
前述の請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項13】
組織酸素化を増加させる方法であって、それを必要としている対象に、前述の請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩の治療的有効量を投与することを含む方法。
【請求項14】
酸素欠乏と関連する状態を治療する方法であって、それを必要としている対象に、前述の請求項のいずれか1項に記載の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩の治療的有効量を投与することを含む方法。
【請求項15】
状態が鎌状赤血球症、癌、肺障害、脳卒中、高山病、潰瘍、褥瘡、アルツハイマー病、急性呼吸器疾患症候群、および創傷からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
化合物が
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
4-ホルミル-3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(キノリン-5-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-ブロモ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-クロロ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-フルオロ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-3-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メチルベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-4-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
2-((1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-エチル-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-((1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
6-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)ピロロ[1,2-a]ピラジン-7-カルボニトリル、
6-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)ピロロ[1,2-a]ピラジン-7-カルボキサミド、
2-((1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-オール、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
N-(2-ホルミル-4-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボキサミド、
N-(2-ホルミルフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボキサミド、
2-ホルミル-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)ベンズアミド、
5-メトキシ-2-(ピリジン-3-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-((2-ホルミル-3-ヒドロキシフェノキシ)メチル)安息香酸、
2-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((3-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-((4-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル、
4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸、
3-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、および
1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸
からなる群から選択されるか、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩である、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
化合物が
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
4-ホルミル-3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(キノリン-5-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-ブロモ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-クロロ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-フルオロ-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-3-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メチルベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-4-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
2-((1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-エチル-2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-((1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
6-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)ピロロ[1,2-a]ピラジン-7-カルボニトリル、
6-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)ピロロ[1,2-a]ピラジン-7-カルボキサミド、
2-((1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
3-ホルミル-4-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)ベンゾニトリル、
3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-オール、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
N-(2-ホルミル-4-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボキサミド、
N-(2-ホルミルフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボキサミド、
2-ホルミル-N-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル)ベンズアミド、
5-メトキシ-2-(ピリジン-3-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
4-((2-ホルミル-3-ヒドロキシフェノキシ)メチル)安息香酸、
2-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((3-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-((4-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル、
4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸、
3-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、および
1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸
からなる群から選択されるか、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩である、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願へのリファレンス
本出願は、2011年12月28日に出願された米国仮出願第61/581,053号、および2012年6月18日に出願された米国仮出願第61/661,320号に対する優先権を主張するものであり、その全体は参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、全体として、ヘモグロビンのアロステリック調節因子として作用する置換ベンズアルデヒドおよびその誘導体、それらの製造方法および中間体、該調節因子を含む医薬組成物、ならびにヘモグロビンによって媒介される障害および組織酸素化の増加が有効となりうる障害の治療におけるそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ヘモグロビン(Hb)は赤血球中にある四量体タンパク質であり、最大4個の酸素分子を、肺から全身の様々な組織および臓器へ輸送する。ヘモグロビンは立体構造変化によって酸素を結合および放出するが、酸素に結合していない時は緊張(T)状態にあり、酸素に結合している時は弛緩(R)状態にある。2つの立体構造状態の間の平衡はアロステリック制御下にある。天然化合物、例えば2,3-ビスホスホグリセリン酸(2,3-BPG)、プロトン、および二酸化炭素はその脱酸素化T状態にあるヘモグロビンを安定化し、一方、酸素はその酸素化R状態にあるヘモグロビンを安定化する。他の弛緩R状態も発見されているが、アロステリック制御におけるそれらの役割は、完全には解明されていない。
【0004】
鎌状赤血球症は、特にアフリカ系および地中海系の人々の間に蔓延している疾患である。鎌状ヘモグロビン(HbS)は、グルタミン酸がバリンと置き換わった点変異を含有しており、それによってT状態が重合し易くなり、HbS含有赤血球を特徴的な鎌状にする。また、鎌状細胞は、正常な赤血球よりも固く、それらの柔軟性の欠如は血管の閉塞をもたらしうる。特定の合成アルデヒドが、ヘモグロビン上でアミノ基とシッフ塩基を形成することによりR状態を安定化するアロステリック調節因子として作用することにより、ポリマー形成T状態からポリマー非形成R状態へ平衡をシフトさせることが分かっている(Nnamani et al. Chemistry & Biodiversity Vol. 5, 2008 pp. 1762-1769)。
【0005】
米国特許第7,160,910号は、同じくヘモグロビンのアロステリック調節因子である2-フルフルアルデヒドおよび関連化合物を開示している。1つの特定の化合物、5-ヒドロキシメチル-2-フルフルアルデヒド(5HMF)は、インビトロとインビボの両方において強力なヘモグロビン調節因子であることが分かっている。5HMFで処置されたヒトHbSを産生する遺伝子導入マウスは、極度な低酸素(5%酸素)に曝露された場合の生存時間が有意に改善されることが分かっている。これらの低酸素条件下、5HMF処置マウスは非処置マウスと比較して、低酸素症誘導性の鎌状赤血球の量が減少していることも分かっている。
【0006】
Hbによって、または異常Hb、例えばHbSによって媒介される障害を治療するために、Hbの脱酸素化状態と酸素化状態の間の平衡をシフトさせることができる治療が必要とされている。酸素に対する高親和性を有するR状態のHbを有することが有効となりうる障害を治療するための治療方法も必要とされている。該治療方法は、例えば、細胞内の低酸素レベルのために標準的な放射線療法または化学療法に耐性がある低酸素腫瘍細胞を感作させることから、肺障害および高血圧障害を治療すること、ならびに創傷治癒を促進することにまで及ぶ範囲の適用を有しうる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概略
本発明は、1つの態様において、ヘモグロビンのアロステリック調節因子を提供する。別の態様において、本明細書に開示されているアロステリック調節因子を含む医薬組成物が提供される。他の態様では、ヘモグロビンによって媒介される障害を治療する方法および酸素化の増加が有効となりうる障害を治療するために組織酸素化を増加する方法であって、それを必要としている対象に本明細書に開示されているアロステリック調節因子を投与することを含む方法が提供される。さらに他の態様では、本明細書に開示されているアロステリック調節因子を製造する方法を提供する。本発明のこれらのおよび他の実施態様は、以下にさらに詳細に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明の詳細な記載
I.定義
本明細書で用いられている以下の用語は、特段の定めがない限り以下の意味を有する。
【0009】
本明細書で用いられている略語は、別段の定義がない限り通常の意味を有する:aq=水溶液;Boc=t-ブチルカルボキシ、(Boc)O=炭酸-ジ-tert-ブチル、℃=セ氏温度、mCPBA=m-クロロペルオキシ安息香酸、DCM=ジクロロメタン(CHCl)、DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム、DMF=ジメチルホルムアミド、EtOAc=酢酸エチル、g=グラム、H=水素;HO=水;HBr=臭化水素;HCl=塩化水素、HPLC=高圧液体クロマトグラフィー、h=時間、LAH=水素化アルミニウムリチウム(LiAlH);MeCN=アセトニトリル;MS=質量スペクトル、m/z=質量対電荷比、MHz=メガヘルツ、MeOH=メタノール、μM=マイクロモル濃度、μL=マイクロリットル、mg=ミリグラム、mM=ミリモル濃度、mmol=ミリモル、mL=ミリリットル、min=分、M=モル濃度、NaCO=炭酸ナトリウム、ng=ナノグラム、N=規定濃度、NMR=核磁気共鳴、Pd/C=パラジウム炭素、rp=逆相、sat=飽和、rt=室温、TEA=トリエチルアミン、THF=テトラヒドロフラン、TFA=トリフルオロ酢酸、TLC=薄層クロマトグラフィー、およびTMS=トリメチルシリル。
【0010】
ここで、本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられている単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈において明確に別段の指示がない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。
【0011】
「アルコキシ」は-O(アルキル)を指し、ここでアルキルは本明細書で定義されているとおりである。アルコキシ基の代表例は、メトキシ、エトキシ、およびt-ブトキシなどを含む。
【0012】
「アルキル」は、別段の記載がない限り、単独または別の置換基の一部として、示された炭素原子数を有する直鎖または分岐鎖の完全飽和脂肪族炭化水素ラジカルを意味する。例えば、「C1-8アルキル」は、親アルカンの単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって得られる、1~8個の炭素原子を含有する直鎖状または分岐状の炭化水素ラジカルを指す。アルキルは、直鎖アルキル基の分岐鎖異性体、例えばイソプロピル、t-ブチル、イソブチル、およびsec-ブチルなどを含む。代表的なアルキル基は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個の炭素原子を有する直鎖および分岐アルキル基を含む。さらなる代表的なアルキル基は、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有する直鎖および分岐アルキル基を含む。
【0013】
「アルケニル」は、接頭辞に示された炭素原子数を有し、かつ、少なくとも1つの二重結合を含有するが、二重結合が3つ以下である直鎖状の一価の炭化水素ラジカルまたは分岐状の一価の炭化水素ラジカルを指す。例えば、C2-8アルケニルは、エテニル、プロペニル、および1,3-ブタジエニルなどを含むことを意味する。
【0014】
「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を含有し、かつ、接頭辞に示された炭素原子数を有する直鎖状の一価の炭化水素ラジカルまたは分岐状の一価の炭化水素ラジカルを意味する。用語「アルキニル」は、1つの三重結合および1つの二重結合を有するアルキル基を含むことも意味する。例えば、C2-8アルキニルは、エチニル、およびプロピニルなどを含むことを意味する。
【0015】
用語「アロステリック調節因子」は、ヘモグロビンに結合してその酸素に対する親和性を調節する化合物を指す。1つの群の実施態様では、アロステリック調節因子は、特定のヘモグロビン立体構造を安定化または不安定化するよう作用する。1つの群の実施態様では、調節因子は弛緩R状態を安定化する。他の実施態様では、調節因子は緊張T状態を不安定化する。1つの群の実施態様では、アロステリック調節因子は1つの立体構造を不安定化し得、一方、もう1つの立体構造を安定化しうる。いくつかのそのような実施態様では、調節因子は弛緩R状態を安定化し、緊張T状態を不安定化する。調節因子は、酸素に対するヘモグロビンの親和性を調節することに加えて、ヘモグロビンに付加的な性質を付与し得、例えばその溶解度を増加させる。本願開示は、アロステリック調節因子がヘモグロビンと相互作用し、それを制御するメカニズムに限定されることを意図していない。1つの群の実施態様では、アロステリック調節因子は、HbSの重合および赤血球の鎌状化を阻害する。1つの群の実施態様では、本明細書で提供されるアロステリック調節因子のヘモグロビンへの結合は、共有結合または非共有結合相互作用を通じて生じうる。1つの実施態様では、アロステリック調節因子はそのアルデヒド置換基を通じてヘモグロビンアミノ酸側鎖上のアミン基と反応し、シッフ塩基を形成する。
【0016】
「アミノ」は、一価のラジカル-NHを指す。
【0017】
「アリール」は、単独または別の置換基の一部として、6~14個の炭素原子を含有する多価不飽和の、芳香族炭化水素基を指し、単環、または一緒に縮合し、もしくは共有結合している多環(最大3環)であってよい。それゆえ、該用語は、限定されるものではないが、例として、例えばフェニル、ビフェニル、アントラセニル、およびナフチルなどの基を含む。アリール基の非限定的例は、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチルおよび4-ビフェニルを含む。
【0018】
「結合」は、マーカッシュ群の要素として用いられている場合、対応する基が存在せず、両側の基が直接結合していることを意味する。
【0019】
「シクロアルキル」は、3~14個の炭素原子を有し、環ヘテロ原子を有さない飽和または部分的飽和環式基を指し、単環または多環、例えば縮合系、架橋系、およびスピロ環系を有する。用語「シクロアルキル」は、シクロアルケニル基、すなわち少なくとも1つの>C=C<環不飽和部位を有する部分的飽和シクロアルキル環を含む。シクロアルキル基の例は、例えばアダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、およびシクロヘキセニルを含む。「Cu’-v’シクロアルキル」は、環員としてu’~v’個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。「Cu’-v’シクロアルケニル」は、環員としてu’~v’個の炭素原子を有するシクロアルケニル基を指す。
【0020】
本明細書で用いられている用語「ヘモグロビン」は、正常ヘモグロビン(Hb)および鎌状ヘモグロビン(HbS)を含むいずれかのヘモグロビンタンパク質を指す。
【0021】
「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの芳香族環およびN、O、およびSから選択される1~5個の環ヘテロ原子を有し、1つ以上の環炭素原子に結合した1つ以上のオキソ(=O)置換基を有していてもよい環式または多環式ラジカルを指し、環窒素および環硫黄原子は酸化されていてもよい。ヘテロアリール基はヘテロ原子を通じて、または炭素原子を通じて分子の残部に結合していてよく、5~10個の炭素原子を含有してよい。ヘテロアリール基は、非芳香族シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基と縮合した多環式芳香族環を含み、ここで分子の残部との結合点は、いずれかの環のいずれかの適切な環原子を介していてよい。多環式ヘテロアリール基において、環ヘテロ原子は芳香族もしくは非芳香族環、またはその両方にあってよい。用語「芳香族環」は、2n+2個のπ電子が環の周りに非局在化している少なくとも1つの平面状の共鳴構造を有するいずれかの環を含む。ヘテロアリール基の例は、限定されるものではないが、イミダゾピリジニル基、ピロロピリジニル基、ピラゾロピリジニル基、トリアゾロピリジニル基、ピラゾロピラジニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラゾリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、インダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ナフチリジニル基、およびキノキサリニル基を含む。ヘテロアリール基の他の非限定的例は、キサンチン、ヒポキサンチン、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、5-インドリル、アザインドール、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル、6-キノリル 1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、1-ピラゾリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジルおよび4-ピリミジルを含む。「二環式ヘテロアリール」は、2個の環を含有するヘテロアリールラジカルを指す。
【0022】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、少なくとも1つの環ヘテロ原子を含有し、1つ以上のオキソ置換基を含有していてもよいシクロアルキル基を指す。本明細書で用いられている、用語「ヘテロ原子」は、酸素(O)、窒素(N)、および硫黄(S)を含むことを意味し、ここでヘテロ原子は酸化されていてもよく、窒素原子は四級化されていてもよい。各ヘテロ環は、いずれかの利用可能な環炭素またはヘテロ原子で結合していてもよい。各ヘテロ環は1つ以上の環を有していてもよい。複数の環が存在している場合、それらは一緒に縮合していてもよい。各ヘテロ環は、典型的には1、2、3、4または5個の独立して選択されるヘテロ原子を含有している。好ましくは、これらの基は1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子、0、1、2、3、4または5個の窒素原子、0、1または2個の硫黄原子、および0、1または2個の酸素原子を含有している。より好ましくは、これらの基は1、2または3個の窒素原子、0~1個の硫黄原子、および0~1個の酸素原子を含有している。ヘテロ環基の非限定的例は、モルホリン-3-オン、ピペラジン-2-オン、ピペラジン-1-オキシド、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、イソキサゾリン、ピラゾリン、イミダゾリン、およびピロリジンなどを含む。
【0023】
「ハロ」または「ハロゲン」は、別段の記載がない限り、単独または別の置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、1つ以上の水素が、同一であってもまたは異なっていてもよい1~許容されるハロゲンの最大数、例えばアルキルの場合(2m’+1)(式中、m’はアルキル基内の炭素原子の総数である)個の範囲の数のハロゲン原子で置換されたアルキルを含むことを意味する。例えば、用語「ハロC1-8アルキル」は、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、および3-ブロモプロピルなどを含むことを意味する。用語「ハロアルケニル」、および「ハロアルキニル」は、1つ以上のハロゲン原子を有するアルケニルおよびアルキニルラジカルを指す。さらに、用語「ハロアルコキシ」は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシラジカルを指す。1つの群の実施態様では、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、およびハロアルコキシ基は、1~5または1~3個のハロ原子を有する。ハロアルコキシ基の例は、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシを含む。1つの群の実施態様では、ハロアルケニルおよびハロアルキニル基のハロ原子は、これらの基の脂肪族部分に結合している。
【0024】
本明細書を通じて用いられている用語「任意の」または「任意に(~していてもよい)」は、後に記載されている現象または状況が生じてもよいが、生じる必要はなく、該記載が、該現象または状況が生じる場合および生じない場合を含むことを意味する。例えば、「アルキル基で置換されていてもよいヘテロアリール基」は、アルキルが存在していてもよいが存在している必要はなく、該記載が、該ヘテロアリール基がアルキル基で置換された状態および該ヘテロアリール基がアルキル基で置換されていない状態を含むことを意味する。
【0025】
「オキソ」は、二価原子=Oを指す。
【0026】
原子の数を指定している上記実施態様のそれぞれにおいて、例えば「C1-8」は、1つのより少ない原子数を有する全ての可能な実施態様を含むことを意味する。非限定的例は、C1-4、C1-5、C1-6、C1-7、C2-8、C2-7、C3-8、およびC3-7などを含む。
【0027】
用語「医薬的に許容される塩」は、本明細書に記載されている化合物上に存在する特定の置換基に依存して、相対的に無毒性の酸または塩基で製造される活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が相対的に酸性の官能性を含有している場合、該化合物の中性型と十分な量の所望の塩基を、そのまま、または適切な不活性溶媒中で接触させることによって、塩基付加塩を得ることができる。医薬的に許容される無機塩基に由来する塩の例は、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、および亜鉛塩などを含む。医薬的に許容される有機塩基に由来する塩は、第1級、第2級および第3級アミン、例えば置換アミン、環状アミン、および天然アミンなど、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、およびトロメタミンなどの塩を含む。本発明の化合物が相対的に塩基性の官能性を含有している場合、該化合物の中性型と十分な量の所望の酸を、そのまま、または適切な不活性溶媒中で接触させることによって、酸付加塩を得ることができる。医薬的に許容される酸付加塩の例は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸(monohydrogencarbonic)、リン酸、一水素リン酸(monohydrogenphosphoric)、二水素リン酸(dihydrogenphosphoric)、硫酸、一水素硫酸(monohydrogensulfuric)、ヨウ化水素酸、および亜リン酸などに由来する塩、ならびに相対的に無毒性の有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、およびメタンスルホン酸などに由来する塩を含む。また、アミノ酸、例えばアルギネートなどの塩、および有機酸、例えばグルクロン酸またはガラクツロン酸などの塩が含まれる(例えばBerge, S.M. et al., "Pharmaceutical Salts," Journal of Pharmaceutical Science, 66:1 19, 1977を参照のこと)。本発明の特定の化合物は、塩基性の官能性および酸性の官能性の両方を含有し、それにより化合物を塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変換することが可能になる。
【0028】
化合物の中性型は、塩と塩基または酸を接触させ、通常の様式にて親化合物を単離することによって再生されうる。化合物の親形態は特定の物理的性質、例えば極性溶媒中の溶解度などにおいて様々な塩形態と異なるが、それ以外は、塩は本発明の目的のために化合物の親形態と均等である。
【0029】
用語「医薬的に許容される担体または賦形剤」は、一般的に安全かつ無毒性で、生物学的にも非生物学的にも有害ではない医薬組成物を製造するのに有用な担体または賦形剤を意味し、獣医学的用途およびヒト医薬用途に許容される担体または賦形剤を含む。本明細書および特許請求の範囲で用いられている「医薬的に許容される担体または賦形剤」は、1つおよび2つ以上のそのような担体または賦形剤の両方を含む。
【0030】
用語「医薬有効量」、「治療的有効量」または「治療的有効用量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって探求される、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発するであろう対象化合物の量を指す。用語「治療的有効量」は、投与された場合に、処置される状態または障害の症状の1つ以上の発生を予防、またはある程度軽減するのに十分な化合物の量を含む。治療的有効量は、化合物、障害または状態およびその重症度、ならびに処置される哺乳類の年齢、および体重などに依存して変動する。
【0031】
「保護基」は、分子内の反応性官能基に結合した場合、官能基の反応性を遮蔽、減少または防止する原子群を指す。典型的には、保護基は合成の過程において所望の通りに選択的に除去されうる。保護基の例は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Chemistry, 3rd Ed., 1999, John Wiley & Sons, NY and Harrison et al., Compendium of Synthetic Organic Methods, Vols. 1-8, 1971-1996, John Wiley & Sons, NYに見ることができる。代表的なアミノ保護基は、限定されるものではないが、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert-ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2-トリメチルシリル-エタンスルホニル(「TES」)、トリチルおよび置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、およびニトロ-ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などを含む。代表的なヒドロキシ保護基は、限定されるものではないが、ヒドロキシ基がアシル化またはアルキル化されているもの、例えばベンジルおよびトリチルエーテル、ならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMSまたはTIPPS基)およびアリルエーテルを含む。
【0032】
用語「アルデヒド保護基」は、アルデヒド官能性を遮蔽するために用いられるいずれかの既知の保護基を指す。アルデヒド保護基は、アセタールおよびヘミアセタールを含む。アセタールおよびヘミアセタールは、C1-8アルコールまたはC2-8ジオールから製造することができる。1つの群の実施態様では、アルデヒド保護基は、アルデヒドとエチレンまたはプロピレングリコールの縮合によって形成される5または6員環式アセタールである。別の群の実施態様では、アルデヒド保護基はイミンまたはヒドロキシイミンである。本願開示のアルデヒド保護基は、アルデヒドをプロドラッグに変換するプロドラッグ基も含み、ここでアルデヒドは、プロドラッグの投与によって、生理的状態下、インビボで活性剤として形成される。プロドラッグ基はアルデヒドのバイオアベイラビリティの増加にも役立ちうる。1つの群の実施態様では、プロドラッグ基はインビボでアルデヒドに加水分解される。1つの群の実施態様では、アルデヒド保護基はチアゾリジンまたはN-アセチルチアゾリジンプロドラッグ基である。1つの群の実施態様では、アルデヒド保護基は、米国特許第6,355,661号に開示されているチアゾリジンプロドラッグ基である。1つの群の実施態様では、本明細書で提供される調節因子は、L-システインまたはL-システイン誘導体と縮合し、対応するチアゾリジン保護アルデヒドプロドラッグを形成する。1つの群の実施態様では、チアゾリジンは式
【化1】
[式中、R11はOH、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルコキシ、置換シクロアルコキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、およびN(R13(ここでR13は独立してH、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールである)からなる群から選択され;R12はHまたは-L-R14であり、ここでLはカルボニルまたはスルホニルであり;R14はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択され;波線は本明細書に開示されているアロステリック調節因子のフェニル環との結合点を示し;かつ用語「置換」は、COOH、CHO、オキシアシル、アシルオキシ、シクロアシルオキシ、フェノール、フェノキシ、ピリジニル、ピロリジニル、アミノ、アミド、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、F、Cl、Br、NO、シアノ、およびスルフリルなどからなる群から選択される1つ以上の置換基による置換を指す]を有する。1つの群の実施態様では、R11がアルコキシおよびR12がHであり、R11がOHおよびR12が-C(O)アルキルであり、またはR11がNH(ヘテロアリール)およびR12が-C(O)アルキルであるチアゾリジン保護基を有する調節因子を提供する。
【0033】
用語「鎌状赤血球症」は、ヘモグロビン(Hb)の単一点変異に起因する鎌状ヘモグロビン(HbS)によって媒介される疾患を指す。鎌状赤血球症は、鎌状赤血球貧血、鎌状ヘモグロビンC疾患(HbSC)、鎌状βサラセミア(HbS/β)および鎌状βサラセミア(HbS/β)を含む。
【0034】
「対象」は動物、例えば哺乳類を含むように本明細書で定義されており、限定されるものではないが、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、およびマウスなどを含む。好ましい実施態様では、対象はヒトである。
【0035】
「互変異性体」は、プロトンの位置が異なっている分子の代替型を指し、例えばエノール-ケトおよびイミン-エナミン互変異性体、または-N=C(H)-NH-環原子配置を含有するヘテロアリール基、例えばピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、およびテトラゾールの互変異性型を指す。当業者であれば、他の互変異性体の環原子配置が可能であることを認識できるであろう。
【0036】
本明細書で用いられている用語「~を治療する」、「~を治療すること」、「治療」およびその文法的変異は、障害もしくは状態の1つ以上の付随する症状の強度、進行、もしくは悪化を部分的もしくは完全に遅延、軽減、緩和または減少させること、および/または障害もしくは状態の1つ以上の原因を軽減、緩和もしくは阻害することを含む。本発明の治療は、予防的に(preventively)、予防的に(prophylactically)、緩和的に(pallatively)、または治療的に適用されてよい。
【0037】
記号>は、置換基に関連して用いられている場合、置換基が置換基上の単一原子を通じて2つの異なる原子に結合している二価置換基であることを示す。
【0038】
用語「波線」は、置換基と分子の残部の結合点を示す。波線が特定の環原子に具体的に付加されているように示されていない場合、結合点は置換基のいずれかの適切な原子であってよい。例えば、以下の構造:
【化2】
における波線は、結合点として、6個の置換可能な炭素原子のいずれかを含むことを意図している。
【0039】
同一の分子式を有するが、それらの原子の結合の性質もしくは配列、またはそれらの原子の空間中の配置が異なっている化合物は、「異性体」と称する。それらの原子の空間中の配置が異なっている異性体は、「立体異性体」と称する。「立体異性体(Stereoisomer)」および「立体異性体(stereoisomers)」は、1つ以上の不斉中心または非対称置換を有する二重結合を有する場合に異なる立体異性形態にて存在し、それゆえ、個々の立体異性体として、または混合物として製造することができる化合物を指す。立体異性体は、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む。互いに鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と称し、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は「エナンチオマー」と称する。化合物が不斉中心を有し、例えばそれに4つの異なる基が結合している場合、1対のエナンチオマーが可能となる。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配置によって特徴付けることができ、カーン・プレローグのR-およびS-順序付けルールによって記載され、または分子が偏光面を回転させる様式によって記載され、右旋性または左旋性として(すなわち、それぞれ(+)または(-)-異性体として)示される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーまたはその混合物として存在することができる。均等な割合のエナンチオマーを含有する混合物は、「ラセミ混合物」と称される。特に示さない限り、該記載は個々の立体異性体のみならず混合物も含むことを意図している。立体化学を決定する方法および立体異性体を分離する方法は当該技術分野で周知であり(ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY, 4th edition J. March, John Wiley and Sons, New York, 1992の第4章のディスカッションを参照のこと)、1つ以上の立体中心のキラリティーで異なっている。
【0040】
本発明の化合物は、該化合物を構成する原子の1つ以上で非天然な割合の原子同位体(atomic isotopes)も含有してよい。例えば、化合物は同位体、例えば重水素(H),トリチウム(H),ヨウ素125(125I)または炭素14(14C)で放射性標識されていてもよい。本発明の化合物の全ての同位体バリエーションは、放射性であろうとなかろうと、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0041】
特に示さない限り、本明細書で明示的に定義されていない置換基の命名法は、官能性の末端部分を命名し、次いで結合点の方向へ隣接する官能性を命名することによってなされる。例えば、置換基「アルコキシアルキル」はアルコキシで置換されたアルキル基を指し、「ヒドロキシアルキル」はヒドロキシで置換されたアルキル基を指す。これらの置換基の両方について、結合点はアルキル基にある。
【0042】
本明細書で提供される定義および式は、許容されない置換パターン(例えば、5つのフルオロ基で置換されたメチル)を含むことを意図していないことを理解されたい。そのような許容されない置換パターンは、当業者に周知である。
【0043】
II.ヘモグロビン調節因子
1つの群の実施態様では、式(I):
【化3】
(I)
[式中、Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、それぞれ1~3個のRで置換されていてもよく;
YはOまたはCR1a1bであり、ここでR1aはHまたはハロであり、かつ、R1bはH、ハロ、およびOHからなる群から選択され;
XはO、>CH(CH、およびC(Rからなる群から選択され、ここでnは0または1であり、RはOHであり、かつ、Rは独立してHもしくはハロであり;または、Y-Xは一緒になって-NHC(O)-もしくは-C(O)NH-を形成し;
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは0、1、2、3、4、5、もしくは6であり;または、Rは-(CH5aであり、ここでpは0もしくは1であり、かつ、R5aはOHであり;
およびRは一緒になってオキソもしくはアルデヒド保護基を形成し、またはRはR1b、R、もしくはRと一緒になって環状エーテルを形成し、ここでR1b、R、もしくはR5aの1つはOであり、Rは結合であり、かつRはOH、C1-8アルコキシ、およびハロC1-8アルコキシからなる群から選択され;
各Rはハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkは0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uは1、2、3、4、5、または6であり;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、OR、OC(O)R、SR、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、およびS(O)NRからなる群から独立して選択され;
、R、およびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択される]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0044】
1つの群の実施態様では、XとYの両方がOになることはない。
【0045】
1つの群の実施態様では、XがOである場合、R1bはOHではない。
【0046】
1つの群の実施態様では、YがOであり、かつnがOである場合、RはOHではない。
【0047】
1つの群の実施態様では、RおよびRが一緒になってオキソを形成し、YがCHであり、XがOまたはCHであり、かつ、RがH、ハロ、OH、CHO、またはOCHである場合、QはVまたはWである。
【0048】
1つの群の実施態様では、Vは
【化4】
および3~4個の環窒素原子を含有するナフタレンからなる群から選択され;ここでVは1~3個のRで置換されていてもよく;かつ
Wはピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、およびピリジン-4-イル、
【化5】
からなる群から選択され、ここでWは1~3個のRで置換されていてもよく、またはWがピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、もしくはピリジン-4-イルである場合、1~3個のRで置換されており、かつ、式中、波線はYとの結合点を示し、ただし、Vが1個のRで置換されていてもよい
【化6】
である場合、R、R、R、およびRの少なくとも1つはORであり;Vが
【化7】
である場合、Vは1~3個のRで置換されている。
【0049】
1つの群の実施態様では、zは0である。別の群の実施態様では、zは1である。さらに別の群の実施態様では、zは2である。さらに別の群の実施態様では、zは3である。別の群の実施態様では、zは4である。さらに別の群の実施態様では、zは5である。さらに別の群の実施態様では、zは6である。
【0050】
1つの群の実施態様では、式(Ia):
【化8】
(Ia)
[式中、Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、それぞれ1~3個のRで置換されていてもよく;
YはOまたはCR1a1bであり、ここでR1aはHまたはハロであり、かつ、R1bはH、ハロ、およびOHからなる群から選択され;
XはO、>CH(CH、およびC(Rからなる群から選択され、ここでnは0または1であり、RはOHであり、かつ、Rは独立してHまたはハロであり;
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され;または、Rは-(CH5aであり、ここでpは0もしくは1であり、かつ、R5aはOHであり;
およびRは一緒になってオキソもしくはアルデヒド保護基を形成し、またはRはR1b、R、もしくはRと一緒になって環状エーテルを形成し、ここでR1b、R、もしくはR5aの1つは-O-であり、Rは結合であり、かつRはOH、C1-8アルコキシ、およびハロC1-8アルコキシからなる群から選択され;
各Rはハロ、R、OR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよいアリール、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各RおよびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され;かつ
各RおよびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され;
ただし、
XとYの両方がOになることはなく;
XがOである場合、R1bはOHではなく;
YがOであり、かつnがOである場合、RはOHではなく;かつ
およびRが一緒になってオキソを形成し、YがCHであり、XがOまたはCHであり、かつ、RがH、ハロ、OH、CHO、またはOCHである場合、QはVまたはWであり;
Vは
【化9】
および3~4個の環窒素原子を含有するナフタレンからなる群から選択され;ここでVは1~3個のRで置換されていてもよく;かつ
Wはピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、およびピリジン-4-イル、
【化10】
からなる群から選択され、ここでWは1~3個のRで置換されていてもよく、またはWがピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、またはピリジン-4-イルである場合、1~3個のRで置換されており、かつ、式中、波線はYとの結合点を示し、ただし、Vが1個のRで置換されていてもよい
【化11】
である場合、R、R、R、およびRの少なくとも1つはORである]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0051】
1つの群の実施態様では、RおよびRが一緒になってオキソを形成し、YがCHであり、XがOまたはCHであり、かつ、RがH、ハロ、OH、CHO、またはOCHである場合、Qは
【化12】
ではない。
【0052】
1つの群の実施態様では、RおよびRは一緒になってオキソを形成している。
【0053】
1つの群の実施態様では、RおよびRは一緒になってチアゾリジンを形成している。
【0054】
1つの群の実施態様では、zは0である。別の群の実施態様では、zは1である。さらに別の群の実施態様では、zは2である。さらに別の群の実施態様では、zは3である。別の群の実施態様では、zは4である。さらに別の群の実施態様では、zは5である。さらに別の群の実施態様では、zは6である。
【0055】
1つの群の実施態様では、式(Ic)、(Id)、または(Ie):
【化13】
(Ic)
【化14】
(Id)
【化15】
(Ie)
[式中、R10はH、C1-8アルキル、およびハロC1-8アルキルからなる群から選択される]を有する化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0056】
1つの群の実施態様では、Qは1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基である。
【0057】
1つの群の実施態様では、Qは1~3個のRで置換されていてもよい二環式ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基である。
【0058】
1つの群の実施態様では、Qは1~3個のRで置換されていてもよい二環式ヘテロアリール基である。1つの群の実施態様では、Qは1~3個のRで置換されていてもよいイソキノリン-4-イルであり、ここで少なくとも1つのRは1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、Yと結合している環原子に隣接する環原子で該Qに結合しているヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRヘテロアリールは、少なくとも1つのメチルで置換されている。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたピラゾリルである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのメチルで置換されたピラゾイル(pyrazoyl)である。1つの群の実施態様では、Rはピラゾール-5-イルである。1つの群の実施態様では、Rは4-メチル-ピラゾール-5-イルである。
【0059】
1つの群の実施態様では、Qは1~3個のRで置換された二環式ヘテロアリール基である。
【0060】
1つの群の実施態様では、QはVである。
【0061】
1つの群の実施態様では、Vは
【化16】
からなる群から選択され、ここでVは1~3個のRで置換されていてもよい。
【0062】
1つの群の実施態様では、QはCONR、NR、または1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリールで置換されている。1つの群の実施態様では、Qは1~2個の環窒素原子を有するヘテロアリールで置換されている。
【0063】
1つの群の実施態様では、QはWである。
【0064】
1つの群の実施態様では、Qは
【化17】
からなる群から選択される。
【0065】
1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリールである。
【0066】
1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、Yと結合している環原子に隣接する環原子でQに結合しているヘテロアリールである。
【0067】
1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRヘテロアリールは、少なくとも1つのメチルで置換されている。
【0068】
1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたピラゾリルである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたピラゾイル(pyrazoyl)である。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、ピラゾール-5-イルである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、4-メチル-ピラゾール-5-イルである。
【0069】
1つの群の実施態様では、Qはピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、またはピリジン-4-イルであり、該Qは1~3個のRで置換されていてもよく、ここで、少なくとも1つのRは1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、Yと結合している環原子に隣接する環原子で該Qに結合しているヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたヘテロアリールである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRヘテロアリールは、少なくとも1つのメチルで置換されている。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのC1-8アルキルで置換されたピラゾリルである。1つの群の実施態様では、少なくとも1つのRは、少なくとも1つのメチルで置換されたピラゾイル(pyrazoyl)である。1つの群の実施態様では、Rはピラゾール-5-イルである。1つの群の実施態様では、Rは4-メチル-ピラゾール-5-イルである。
【0070】
1つの群の実施態様では、Qは-(CHOH、-(CHNH、-(CHNH(C1-8アルキル)、-(CHN(C1-8アルキル)(C1-8アルキル)、-(CHNHC(O)(C1-8アルキル)、-(CHN(C1-8アルキル)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHNHC(O)(C1-8アルキル)、-(CHN(C1-8アルキル)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHNHS(O)(C1-8アルキル)、-(CHN(C1-8アルキル)S(O)(C1-8アルキル)、および1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキルからなる群から選択される少なくとも1つのRで置換されている。いくつかの実施態様では、ヘテロシクロアルキル基は、アルキル、-C(O)C1-8アルキル、-C(O)1-8アルキル、または-S(O)1-8アルキルで置換されていてもよいモルホリノまたはピペラジニルである。
【0071】
1つの群の実施態様では、Qは-NR(CHOH、-NR(CHNH、-NR(CHNH(C1-8アルキル)、-NR(CHN(C1-8アルキル)(C1-8アルキル)、-NR(CHNHC(O)(C1-8アルキル)、-NR(CHN(C1-8アルキル)C(O)(C1-8アルキル)、-NR(CHNHC(O)(C1-8アルキル)、-NR(CHN(C1-8アルキル)C(O)(C1-8アルキル)、-NR(CHNHS(O)(C1-8アルキル)、-NR(CHN(C1-8アルキル)S(O)(C1-8アルキル)、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から選択される少なくとも1つのRで置換されており、ここでuは1、2、3、4、5、または6であり、かつ、kは0、1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施態様では、RはHまたはC1-8アルキルである。いくつかの実施態様では、ヘテロシクロアルキル基は、アルキル、-C(O)C1-8アルキル、-C(O)1-8アルキル、または-S(O)1-8アルキルで置換されていてもよいモルホリノまたはピペラジニルである。
【0072】
1つの群の実施態様では、QはO(CHOH、O(CHNH、O(CHNH(C1-8アルキル)、O(CHN(C1-8アルキル)(C1-8アルキル)、O(CHNHC(O)(C1-8アルキル)、O(CHN(C1-8アルキル)C(O)(C1-8アルキル)、O(CHNHC(O)(C1-8アルキル)、O(CHN(C1-8アルキル)C(O)(C1-8アルキル)、O(CHNHS(O)(C1-8アルキル)、O(CHN(C1-8アルキル)S(O)(C1-8アルキル)、および1~3個のRで置換されていてもよいO(CHヘテロシクロアルキルからなる群から選択される少なくとも1つのRで置換されており、ここでuは1、2、3、4、5、または6である。いくつかの実施態様では、ヘテロシクロアルキル基は、アルキル、-C(O)C1-8アルキル、-C(O)1-8アルキル、または-S(O)1-8アルキルで置換されていてもよいモルホリノまたはピペラジニルである。
【0073】
1つの群の実施態様では、Wはピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、またはピリジン-4-イルであり、該WはCNまたはCONRで置換されている。
【0074】
1つの群の実施態様では、RはHである。
【0075】
1つの群の実施態様では、RはHである。
【0076】
1つの群の実施態様では、RはHである。
【0077】
1つの群の実施態様では、RはC1-8アルコキシである。
【0078】
1つの群の実施態様では、R、R、RはHであり、かつ、RはC1-8アルコキシである。
【0079】
1つの群の実施態様では、Rはメトキシである。
【0080】
1つの群の実施態様では、Rはハロアルコキシである。1つの群の実施態様では、RはOCHFである。1つの群の実施態様では、RはOCFである。
【0081】
1つの群の実施態様では、R、R、R、およびRはHである。
【0082】
1つの群の実施態様では、R、R、R、およびRの1つは-O(CHOH、-O(CHO(C1-8アルキル)、-O(CHNH、-O(CHNH(C1-8アルキル)、および-O(CHN(C1-8アルキル)(C1-8アルキル)からなる群から選択され、ここでzは0、1、2、3、4、5、または6である。
【0083】
1つの群の実施態様では、XはOである。
【0084】
1つの群の実施態様では、XはCHである。
【0085】
1つの群の実施態様では、XはC(Rであり、かつ、Rの少なくとも1つはFである。
【0086】
1つの群の実施態様では、YはCHである。
【0087】
1つの群の実施態様では、YはCR1a1bであり、かつ、R1aまたはR1bの少なくとも1つはFである。
【0088】
1つの群の実施態様では、zは0である。別の群の実施態様では、zは1である。さらに別の群の実施態様では、zは2である。さらに別の群の実施態様では、zは3である。別の群の実施態様では、zは4である。さらに別の群の実施態様では、zは5である。さらに別の群の実施態様では、zは6である。
【0089】
他の実施態様では、本発明は式(Ib):
【化18】
(Ib)
[式中、Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、それぞれ1~3個のRaで置換されていてもよく;
YはOまたはCHであり;
XはOまたはCHであり;
およびRは水素、ハロ、R、OR、-O(CHOR、-O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは0、1、2、3、4、5、もしくは6であり;または、Rは-(CH5aであり、ここでpは0もしくは1であり、かつ、R5aはOHであり;
は水素およびORからなる群から選択され;
は水素、ハロ、およびORからなる群から選択され;
およびRは一緒になってオキソまたはアルデヒド保護基を形成し;
各Rはハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-C(O)(CHNRS(O)、-(CHC(O)NRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkは0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uは1、2、3、4、5、または6であり;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、(CHCO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、(RSiC1-8アルキル、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよいシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、OR、OC(O)R、SR、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、およびS(O)NRからなる群から独立して選択され;
、R、およびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;
ただし、
XとYの両方がOになることはなく;
およびRの少なくとも1つはHであり;
がORである場合、Qはフェニル、ピリジニル、またはイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルではなく、Rはオキソ、オキシド、またはハロではなく、かつ、XはOであり、
がORである場合、Rはオキソ、オキシド、またはハロではなく;かつ
~RがHである場合、Qはフェニルではない]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0090】
1つの群の実施態様では、本発明はRおよびRが一緒になってオキソを形成している式Ibの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0091】
1つの群の実施態様では、本発明はRが水素およびORからなる群から選択される式Ibの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0092】
1つの群の実施態様では、本発明はRがヒドロキシおよびフルオロからなる群から選択される式Ibの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0093】
1つの群の実施態様では、本発明はRおよびRが水素、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、OC(O)R、CO、CONR、およびC(O)Rからなる群から独立して選択され、zが1、2、または3である式Ibの化合物を提供する。
【0094】
1つの群の実施態様では、本発明はRおよびRがHである式Ibの化合物を提供する。
【0095】
1つの群の実施態様では、本発明はQが:
【化19】
からなる群から選択され、かつ、Qが1~3個のRで置換されていてもよい式Ibの化合物を提供する。
【0096】
1つの群の実施態様では、本発明はQがイミダゾピリジニル基、ピロロピリジニル基、ピラゾロピリジニル基、トリアゾロピリジニル基、ピラゾロピラジニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラゾリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、インダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ナフチリジニル基、およびキノキサリニル基からなる群から選択され;かつ、Qが1~3個のRで置換されていてもよい式Ibの化合物を提供する。
【0097】
1つの群の実施態様では、本発明はzが0である式Ibの化合物を提供する。別の群の実施態様では、zは1である。さらに別の群の実施態様では、zは2である。さらに別の群の実施態様では、zは3である。別の群の実施態様では、zは4である。さらに別の群の実施態様では、zは5である。さらに別の群の実施態様では、zは6である。
【0098】
他の実施態様では、本発明は式Ic:
【化20】
(Ic)
[式中:
YはOまたはCHであり;
XはOまたはCHであり;
Qは、下記i)およびii)からなる群から選択され
i)イミダゾピリジニル、メチルイミダゾピリジニル、インダゾリル、ピロロピリジニル、ピロロピラジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピラジニル、およびキノリニルであって、そのそれぞれは1~3個のRで置換されていてもよい;(ここで
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは1、2、または3である);ならびに
ii)ピリジニルおよびピペリジニルであって、そのそれぞれは1~3個のRで置換されていてもよい;(ここで
、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは1、2、または3であり;かつ
はハロおよびORからなる群から選択される);
およびRは一緒になってオキソまたはアルデヒド保護基を形成し;
各Rはハロ、オキソ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-C(O)(CHNRS(O)、-(CHC(O)NRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkは0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uは1、2、3、4、5、または6であり;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、(CHCO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、(RSiC1-8アルキル、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよいシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、OR、OC(O)R、SR、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、およびS(O)NRからなる群から独立して選択され;
、R、およびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択される]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0099】
1つの群の実施態様では、本発明は、Qがイミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-7-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル、8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル、インダゾール-4-イル、ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル、ピロロ[1,2-a]ピラジン-6-イル、ピロロ[1,2-a]ピラジン-4-イル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル、およびキノリン-5-イルからなる群から選択され、そのそれぞれが1~3個のRで置換されていてもよい式Icの化合物を提供する。
【0100】
1つの群の実施態様では、本発明はzが1である式Icの化合物を提供する。別の群の実施態様では、zは2である。さらに別の群の実施態様では、zは3である。
【0101】
1つの群の実施態様では、本発明はYがCHであり;かつXがCHである化合物を提供する。
【0102】
1つの群の実施態様では、本発明は、
がHおよびORからなる群から選択され;
がH、CN、ハロ、およびORからなる群から選択され;
がH、CN、およびORからなる群から選択され;かつ
がHである
式Icの化合物を提供する。
【0103】
1つの群の実施態様では、本発明はRがメトキシである式Icの化合物を提供する。
【0104】
1つの群の実施態様では、本発明はQがピリジン-3-イルおよびピペリジン-1-イルからなる群から選択される式Icの化合物を提供する。
【0105】
1つの群の実施態様では、本発明はRがヒドロキシおよびフルオロからなる群から選択される式Icの化合物を提供する。
【0106】
1つの群の実施態様では、本発明はRおよびRが一緒になってオキソを形成している式Icの化合物を提供する。
【0107】
1つの群の実施態様では、化合物は下記第1表から選択されるか、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩である。
【表1】









【0108】
1つの群の実施態様では、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(キノリン-5-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
5-メトキシ-2-(ピリジン-3-イルメトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-((3-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
2-((4-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド、
4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル、
4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸、
3-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル、
2-ブロモ-3-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、
2-フルオロ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド、および
1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸、
から選択される化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を提供する。
【0109】
1つの群の実施態様では、実施例または表のいずれかに記載の化合物を提供する。別の群の実施態様では、いずれかの単一要素の選択を含む、本明細書に開示されている要素のいずれかの組み合わせを含む、本明細書に開示されている下位実施態様のいずれかの組み合わせを提供する。
【0110】
1つの群の実施態様では、上記実施態様のいずれかの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0111】
1つの群の実施態様では、
【化21】
である化合物、またはその医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0112】
本発明の化合物は、実施例により詳細に記載されている方法を含む既知の有機合成技術によって製造されてよい。
【0113】
1つの群の実施態様では、本明細書に開示されている化合物の製造に用いられる中間体化合物を提供する。
【0114】
1つの群の実施態様では、本明細書に開示されている化合物を製造する方法を提供する。
【0115】
例えば、スキームIは、XがOでありYがCHである式(I)の化合物の合成のための合成経路を示す。塩基の存在下、エーテル形成条件下で、フェノール1.1を中間体1.2と接触させ、エーテル1.3を得る(ここで、Lgは脱離基、例えばハロゲン脱離基を表す)。逆に、XがOでありYがCHである場合、式(I)の化合物は、中間体1.1のOH部分が脱離基と置き換わり、かつ、中間体1.2のLg基がOH基と置き換わった適切な出発物質を用いて製造することができる。
スキームI
【化22】
【0116】
スキームIIは、XおよびYがCHである式(I)の化合物の合成のための合成経路の一例を示す。メタセシス形成条件下、適切な遷移金属触媒の存在下で、アルケン2.1をアルケン2.2と接触させる。適切な触媒は、ルテニウム触媒、例えばグラブス触媒を含む。次いで生成物2.3を水素化し、化合物2.4を得る。
スキームII
【化23】
【0117】
スキームIIIは、RがR1bと一緒になって環状エーテルを形成している式(I)の化合物の合成のための合成経路の一例を示す。化合物3.1を亜リン酸ジエチルおよび塩基、例えばナトリウムメトキシドと反応させて中間体3.2を得、次いでそれをアルデヒド3.3と縮合し、アルケン3.4を得る。水素化条件下、Hによってアルケンを処理してラクトン3.4を得、次いでそれを適切な還元剤、例えばLiBHEtで還元し、環式ヘミアセタール3.5を得る。
スキームIII
【化24】
【0118】
スキームIVは、Qがピリジン-3-イルでありRがヘテロアリールである式(I)の化合物の合成の一例を示す。既知の方法を用いて、例えば無水物を形成し(例えばトリエチルアミンおよびイソブチルクロロホルメートによる処理)、次いでNaBHで還元することによって、酸4.1をアルコール4.2に還元する。例えば塩化チオニルで処理することによって、アルコール4.2を塩化物4.3に変換する。エーテル形成条件下、ハロゲン化物とアルコール4.4をカップリングすることにより、様々なヘテロアリールR基で官能化することができる前駆体4.5を得る。例えば、既知の有機金属カップリング条件(例えばPd(PPh)下で4.5をピラゾール4.6とカップリングして4.7を得ることができ、ここでPGは窒素保護基、例えばシリル保護基であり、それを除去して生成物4.8を得ることができる。
スキームIV
【化25】
【0119】
当業者であれば、特定の実施態様において、保護基戦略を用いることが有利となりうることを認識するであろう。保護基は当業者に既知の方法を用いて除去することができる。
【0120】
1つの群の実施態様では、本明細書に開示されている特定の化合物は、一般的に遊離塩基として利用されうる。あるいは、特定の化合物は、酸付加塩の形態で用いられうる。
【0121】
別の群の実施態様では、上記実施態様のいずれかを本明細書に記載している他の実施態様と組み合わせ、本発明の他の実施態様を形成してもよいことを理解されたい。同様に、他の実施態様では、群のリストは、それらの群の要素の1つ以上が含まれない実施態様を含むことを理解されたい。
【0122】
III.組成物および投与方法
意図する投与様式に依存して、医薬組成物は固体、半固体または液体剤形の形態であってよく、好ましくは正確な投与量の単回投与に適切な単位剤形であってよい。活性化合物の有効量に加えて、組成物は、活性化合物を医薬的に用いることができる製剤に加工することを容易にするアジュバントを含む適切な医薬的に許容される賦形剤を含有してもよい。「医薬的に許容される賦形剤」は、活性化合物の生物学的活性の有効性を妨げず、かつ、投与された対象にとって有毒でも有害でもない賦形剤または賦形剤の混合物を指す。
【0123】
固体組成物用の通常の賦形剤は、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、および炭酸マグネシウムなどを含む。薬理学的に投与可能な液体組成物は、例えば、本明細書に記載されている活性化合物および任意の医薬アジュバントを水または水溶液賦形剤、例えば水、生理食塩水、およびデキストロース水溶液などに溶解または分散などし、溶液または懸濁液を形成することによって製造することができる。必要に応じて、投与される医薬組成物は、少量の無毒性の補助的賦形剤、例えば湿潤剤または乳化剤、およびpH緩衝剤など、例えば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、酢酸トリエタノールアミンナトリウム(triethanolamine sodium acetate)、およびオレイン酸トリエタノールアミンなども含有してよい。
【0124】
経口投与用に、組成物は一般的に錠剤もしくはカプセル剤の形態をとり、または水溶液もしくは非水溶液、懸濁液もしくはシロップ剤であってよい。錠剤およびカプセル剤は、好ましい経口投与形態を有する。経口使用のための錠剤およびカプセル剤は、一般的に、1つ以上の通常用いられる賦形剤、例えばラクトースおよびトウモロコシデンプンを含む。典型的には、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウムも添加される。液体懸濁液が用いられる場合、活性剤は乳化および懸濁賦形剤と組み合わせてよい。必要に応じて、香味料、着色剤および/または甘味剤も添加されてよい。経口製剤に組み込まれる他の任意の賦形剤は、防腐剤、懸濁剤、および増粘剤などを含む。
【0125】
注射製剤は、通常の形態、例えば溶液もしくは懸濁液、注射前に液体へ可溶化もしくは懸濁するのに適切な固体形態、または乳剤もしくはリポソーム製剤として製造することができる。無菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射溶液または懸濁液であってもよい。利用されてよい許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液が含まれる。さらに、無菌の、固定油、脂肪エステルまたはポリオールが溶媒または懸濁媒体として通常利用される。
【0126】
本発明の医薬組成物は、非経口投与用の凍結乾燥形態に製剤化されてもよい。凍結乾燥製剤は水または他の水溶性媒体の添加によって再構成され、次いで使用前に適切な希釈剤でさらに希釈されてよい。液体製剤は一般的に、緩衝化された等張水溶液である。適切な希釈剤の例は、等張生理食塩水溶液、5%デキストロース水溶液、および緩衝ナトリウムまたは酢酸アンモニウム溶液である。組成物を増強もしくは安定化し、または組成物の製造を容易にするために、医薬的に許容される固体または液体賦形剤が添加されてよい。
【0127】
典型的には、本発明の医薬組成物は、示された疾患の治療における医薬組成物の使用を示すラベル、もしくは指示書、またはその両方を有する容器内に包装される。
【0128】
医薬組成物は、本発明の化合物に加えて1つ以上の他の薬理活性剤をさらに含有してもよい。
【0129】
調節因子の有効量を含有する剤形は、ルーチン的な実験の範囲内にあり、本発明の範囲内にある。治療的有効用量は、投与経路および剤形に依存して変動してよい。本発明の代表的な化合物は、高治療指数を示す製剤である。治療指数は有毒と治療効果の間の用量比であり、LD50とED50の間の比として表すことができる。LD50は集団の50%致死量であり、ED50は集団の50%治療有効量である。LD50およびED50は、動物細胞培養または実験動物にて標準的な医薬手順によって決定される。いずれかの特定の患者についての特定の投与量および治療計画は、利用される特定の化合物の活性、患者の年齢、体重、全体的な健康、性別および食事、投与期間、排泄率、薬物の組み合わせ、治療する医師の判断、ならびに処置される特定の疾患の重症度を含む様々な要因に依存すると理解されたい。有効成分の量は、組成物中の特定の化合物、および存在する場合、他の治療薬にも依存する。
【0130】
IV.方法
1つの群の実施態様では、組織酸素化を増加させる方法であって、上記実施態様のいずれかの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩の治療的有効量を、それを必要としている対象に投与することを含む方法を提供する。
【0131】
1つの群の実施態様では、酸素欠乏と関連する状態を治療する方法であって、上記実施態様のいずれかの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩の治療的有効量を、それを必要としている対象に投与することを含む方法を提供する。
【0132】
1つの群の実施態様では、鎌状赤血球症、癌、肺障害、脳卒中、高山病、潰瘍、褥瘡、アルツハイマー病、急性呼吸器疾患症候群、および創傷を治療する方法であって、上記実施態様のいずれかの化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩の治療的有効量を、それを必要としている対象に投与することを含む方法を提供する。
【0133】
1つの群の実施態様では、組織酸素化を増加させる方法または酸素欠乏と関連する状態を治療する方法であって、式(II):
【化26】
(II)
[式中、Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、それぞれ1~3個のRで置換されていてもよく;
YはOまたはCR1a1bであり、ここでR1aはHまたはハロであり、かつ、R1bはH、ハロ、およびOHからなる群から選択され;
XはO、>CH(CH、およびC(Rからなる群から選択され、ここでnは0もしくは1であり、RはOHであり、かつ、Rは独立してHもしくはハロであり;または、Y-Xは一緒になって-NHC(O)-もしくは-C(O)NH-を形成し;
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、-O(CHOR、-O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは0、1、2、3、4、5、もしくは6であり;または、Rは-(CH5aであり、ここでpは0もしくは1であり、かつ、R5aはOHであり;
およびRは一緒になってオキソもしくはアルデヒド保護基を形成し、またはRはR1b、R、もしくはRと一緒になって環状エーテルを形成し、ここでR1b、R、もしくはR5aの1つはOであり、Rは結合であり、かつRはOH、C1-8アルコキシ、およびハロC1-8アルコキシからなる群から選択され;
各Rはハロ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkは0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uは1、2、3、4、5、または6であり;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
、R、およびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;
ただし、
XとYの両方がOになることはなく;
XがOである場合、R1bはOHではなく;
YがOであり、かつnがOである場合、RはOHではなく;かつ
およびRが一緒になってオキソを形成し、R、R、R、およびRの1つがメトキシまたはエトキシであり、かつR、R、R、およびRのもう一方がHである場合、Qは非置換ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、またはピリジン-4-イルではない]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩の治療的有効量を、それを必要としている対象に投与することを含む方法を提供する。
【0134】
1つの群の実施態様では、zが0である方法を提供する。別の群の実施態様では、zは1である。さらに別の群の実施態様では、zは2である。さらに別の群の実施態様では、zは3である。別の群の実施態様では、zは4である。さらに別の群の実施態様では、zは5である。さらに別の群の実施態様では、zは6である。
【実施例0135】
V.実施例
以下の実施例は説明目的で提供されているが、特許請求の範囲に記載の発明を限定する意図はない。
【0136】
製造実施例
これらの化合物の製造に用いられる出発物質および試薬は、一般的に民間の業者、例えばアルドリッチ・ケミカル社から入手可能であり、または参考文献、例えばFieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis;Wiley & Sons: New York, 1967-2004, Volumes 1-22;Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds, Elsevier Science Publishers, 1989, Volumes 1-5 and Supplementals;およびOrganic Reactions, Wiley & Sons: New York, 2005, Volumes 1-65に記載されている手順に従って当業者に既知の方法によって製造される。
【0137】
合成反応スキームの出発物質および中間体は、必要に応じて、通常の技術、例えば限定されるものではないが、濾過、蒸留、結晶化、およびクロマトグラフィーなどを用いて単離および精製することができる。そのような物質は、通常の手段、例えば物理定数およびスペクトルデータを用いて特徴付けることができる。
【0138】
異なる規定がない限り、本明細書に記載されている反応は、好ましくは不活性雰囲気下、大気圧で、約-78℃~約150℃、より好ましくは約0℃~約125℃、最も好ましく好都合には室温(または周囲温度)付近で、例えば、約20℃~約75℃の反応温度範囲で実施される。
【0139】
以下の実施例に関して、本発明の化合物は本明細書に記載されている方法、または当該技術分野で既知の他の方法を用いて合成される。
実施例1.2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化27】
【0140】
工程1:
【化28】
3-エトキシカルボニルピリジン(25g、165.4mmol、1当量)のDCM冷却溶液にmCPBA(70wt%、198.5mmol)をゆっくりと添加し、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応を冷却し、DCMで希釈し、次いで飽和NaHCOをゆっくりと添加して中和した。水層をDCM(3X)で洗浄し、合わせた有機層を乾燥および蒸発して残渣を得、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH)によって精製し、3-エトキシカルボニルピリジン N-オキシド(13.6g)を得た。MS:CNOの精密質量計算値、167.06;m/z測定値、168[M+H]
【0141】
工程2:
【化29】
3-エトキシカルボニルピリジン N-オキシドの330mLのDCM溶液にトリメチルシリルシアニド(TMSCN)(11.0g、65.9mmol、1.0当量)および塩化ジメチルカルバモイル(7.1g、65.9mmol、1.0当量)を添加し、反応混合物を室温で2日間攪拌した。次いで、10%KCOをゆっくりと添加し、反応混合物を塩基性にした。有機層を分離し、乾燥および蒸発して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物A(5.7g)およびB(3.5g)を得た。
【0142】
工程3および4:
【化30】
2-シアノ-3-ピリジンカルボン酸エチル(2.5g)および濃HCl(5mL)の150mLのエタノール溶液に10%Pd/C(ウェット、250mg)を添加し、水素バルーンを用いて反応混合物を水素化し、12時間攪拌した。セライトを通して反応を濾過し、エタノールを蒸発し、2-(アミノメチル)-3-ピリジンカルボン酸エチルHClを白色固体として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0143】
44.8mLの無水酢酸と19.2mLのギ酸の混合物を50~60℃の油浴温度中で3時間加熱し、次いで室温まで冷却してギ酸酢酸無水物を得、次いでゆっくりと固体2-(アミノメチル)-3-ピリジンカルボン酸エチルHClに添加し、次いで室温で8時間攪拌した。過剰な試薬を蒸発して残渣を得、飽和NaHCO溶液を非常にゆっくりと添加することによって中和した。溶液をDCMで抽出し、乾燥および蒸発し、イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-カルボン酸エチルを黄色固体(粗重量2.7g)として得た。MS:C1010の精密質量計算値、190.07;m/z測定値、191[M+H]
【0144】
工程5および6:
【化31】
水素化アルミニウムリチウム(1.62g、42,4mmol、4.0当量)のTHF(50mL)冷却溶液に粗イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-カルボン酸エチル(2.7g、14.2mmol、1.0当量)を添加し、反応混合物を2時間加熱還流した。反応を冷却し、水(1.7mL)、15%NaOH(1.7mL)および水(5.1mL)をゆっくりと添加した。溶液を過剰なEtOAcで希釈し、室温で30分間攪拌した。溶液を濾過し、固体を酢酸エチルで洗浄した。有機層を合わせ、乾燥し、溶媒を除去し、粗イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-メタノールを得、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製した。MS:COの精密質量計算値、148.06;m/z測定値、149[M+H]
【0145】
イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-メタノール(800mg)のクロロホルム(50mL)溶液に塩化チオニル(10mL)をゆっくりと添加し、反応混合物を室温で8時間攪拌した。クロロホルムを除去し、次いで残渣をトルエン中に入れ、トルエンを蒸発(3x)して固体を得、さらに精製することなく次の工程に用いた。MS:CClNの精密質量計算値、166.03;m/z測定値、167[M+H]
【0146】
工程7:
【化32】
塩化物(1.25mmol、1.0当量)およびフェノール(1.25mmol、1.0当量)のDMF(10mL)溶液にKCO(3.0当量)を添加し、反応混合物を80~90℃で5時間加熱した。溶媒を除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH)によって精製した。NMR(400MHz,CDCl):δ3.82(s,3H),5.45(s,2H),6.58(m,1H),6.81(m,1H),7.03(s,1H),7.12(m,1H),7.35(m,1H),7.50(s,1H),7.95(m,1H),8.18(s,1H),10.58(s,1H);MS:C1614の精密質量計算値、282.10;m/z測定値、283[M+H]
【0147】
実施例2.2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化33】
実施例1と同様の方法で2-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒドを用いて表題化合物を製造した。NMR(400MHz,CDCl):δ3.85(s,3H),5.50(s,2H),6.50-6.60(m,3H),6.88(s,1H),7.48(s,1H),7.88(m,2H),8.18(s,1H),10.58(s,1H);MS:C1614の精密質量計算値、282.10;m/z測定値、283[M+H]
【0148】
実施例3.2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化34】
工程1および2:
【化35】
6-シアノ-3-ピリジンカルボン酸エチル(3.75g)と濃HCl(7.5mL)の225mLのエタノール溶液に10%Pd/C(ウェット、375mg)を添加し、水素バルーンを用いて反応混合物を水素化し、12時間攪拌した。セライトを通して溶液を濾過し、エタノールを蒸発し、6-(アミノメチル)-3-ピリジンカルボン酸エチルHClを白色固体として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0149】
67.2mLの無水酢酸と28.8mLのギ酸の混合物を50~60℃の油浴温度で3時間加熱し、次いで室温まで冷却してギ酸酢酸無水物を得、次いで固体2-(アミノメチル)-3-ピリジンカルボン酸エチルHClにゆっくりと添加し、次いで室温で8時間攪拌した。過剰な試薬を蒸発して残渣を得、飽和NaHCO溶液を非常にゆっくりと添加することによって中和した。溶液をDCMで抽出し、乾燥および蒸発し、イミダゾ[1,5-a]ピリジンを黄色固体として得た。MS:C1010の精密質量計算値、190.07;m/z測定値、191[M+H]
【0150】
工程3および4:
【化36】
水素化アルミニウムリチウム(1.0g、26.3mmol、2.0当量)のTHF(40mL)冷却溶液に粗イミダゾピリジンカルボン酸エチル(2.5g、13.2mmol、1.0当量)を添加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応を冷却し、水(1.7mL)、15%NaOH(1.7mL)および水(5.1mL)をゆっくりと添加した。次いで溶液を過剰なEtOAcで希釈し、室温で30分間攪拌した。溶液を濾過し、固体を酢酸エチルで洗浄した。有機層を合わせ、乾燥し、溶媒を除去し、粗イミダゾ[1,5-a]ピリジン-8-メタノールを得、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製した。MS:COの精密質量計算値、148.06;m/z測定値、149[M+H]
【0151】
イミダゾピリジンメタノール(700mg、4.7mmol、1.0当量)のクロロホルム(20mL)溶液に塩化チオニル(1.7mL)をゆっくりと添加し、反応混合物を室温で8時間攪拌した。クロロホルムを除去し、次いで残渣を取ってトルエンに入れた。トルエンを蒸発し(3x)、固体(550mg)を得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0152】
工程5:
【化37】
塩化物(1.25mmol、1.0当量)とフェノール(1.25mmol、1.0当量)のDMF(10mL)溶液にKCO(3.0当量)を添加し、反応混合物を80~90℃で5時間加熱した。溶媒を除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH)によって精製した。MS:C1614の精密質量計算値、282.10;m/z測定値、283[M+H]
【0153】
実施例4.2-(イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化38】
実施例3と同様の方法で2-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒドを用いて表題化合物を製造した。
【0154】
実施例5.イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボン酸メチルの製造
【化39】
2-アミノ-ピリジン-3-カルボン酸メチル(5g、35mmol、1.0当量)のエタノール(250mL)溶液にNaHCO(5.08g)およびクロロアセトアルデヒドの水溶液(35mLの45%水溶液、148mmol、4.5当量)を添加した。反応混合物を18時間加熱還流した。溶媒を除去し、残渣をNaCOで塩基性化し、次いでDCMで抽出した。有機層を合わせ、蒸発して残渣を得、カラムによって精製し、表題化合物を得た。
【0155】
実施例6.イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメタノールの製造
【化40】
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボン酸メチル(5.55g、31.53mmol、1当量)のTHF(100mL)冷却溶液にLAHのエーテル溶液(1Mのエーテル溶液、4当量)を添加し、次いで室温で6時間攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、水/15%NaOH/水でクエンチした。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、室温で15分間攪拌し、次いで濾過した。固体をエタノールで洗浄し、有機層を合わせ、乾燥および蒸発し、アルコールを得、カラムクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物を収率40%にて得た。
【0156】
実施例7.8-(クロロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジンの製造
【化41】
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメタノール(800mg)と過剰な塩化チオニルの混合物を70~80℃で8時間攪拌した。過剰な塩化チオニルを真空下で除去した。次いで残渣をトルエンで希釈し、蒸発した。この手順を3回繰り返した。
【0157】
実施例8.2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化42】
粗8-(クロロメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン(6.8mmol、1当量)と2-ヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド(1.3g、8.1mmol、1.2当量)のDMF(20mL)溶液に炭酸カリウム(2.8g、20.4mmol、3当量)を添加し、反応混合物を85~90℃で5時間加熱した。DMFを真空下で除去し、残渣を酢酸エチル中に入れ、濾過した。固体を追加の酢酸エチルで洗浄し、次いで乾燥および蒸発し、粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製し、所望の化合物を収率45%にて得た。NMR(400MHz,CDCl):δ3.80(s,3H),5.60(s,2H),6.85(d,1H),7.12(d,2H),7.36(m,2H),7.66(m,2H),8.14(m,1H),10.58(s,1H);MS:C1614の精密質量計算値、282.10;m/z測定値、283[M+H]
【0158】
実施例9.2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-4-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化43】
実施例3と同様の方法で2-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒドを用いて表題化合物を製造した。NMR(400MHz,CDCl):δ3.88(s,3H),5.65(s,2H),6.58(m,1H),6.68(s,1H),6.88(m,1H),7.42(m,1H),7.66(m,2H),7.83(m,1H),8.14(m,1H),10.45(s,1H);MS:C1614の精密質量計算値、282.10;m/z測定値、283[M+H]
【0159】
実施例10.5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物115)の製造
【化44】
工程1:
【化45】
1-メチル-1H-インダゾール-4-カルバルデヒド(180mg、1.12mol)のTHF(10mL)中混合物に、室温でNaBH(85mg、2.24mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、pH3まで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液と食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、粗固体(191mg)を得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0160】
工程2:
【化46】
(1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メタノール(191mg)のDCM(5mL)溶液に、室温でSOCl(2mL)を添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌し、濃縮乾固した。粗固体をトルエンに懸濁し、濃縮乾固した。この工程を3回繰り返し、真空乾燥し、オフホワイトの固体(210mg)を得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0161】
工程3:
【化47】
2-ヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド(170mg、1.12mmol)、4-(クロロメチル)-1-メチル-1H-インダゾール(1.12mmol)、およびKCO(618mg、4.48mmol)の混合物をCHCN(20mL)中で2時間還流した。混合物を濾過し、固体をDCMで洗浄した。濾液を濃縮し、溶離液としてEtOAcとMeOHの混合物を用いてシリカゲルで精製し、5-メトキシ-2-((1-メチル-1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(215mg、3工程で81%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz;DMSO) δ=10.39(s,1H),8.20(d,1H),7.63(d,1H) 7.36-7.64(m,2H),7.23-7.29(m,2H),7.18(d,1H),5.58(s,2H),4.06(s,3H),3.34(s,3H)。LRMS(M+H)m/z297.1。
【0162】
実施例11.2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化48】
工程1:
【化49】
4-(クロロメチル)-1H-インダゾール(1.0g、6.0mol)のDCM(20mL)中混合物に、室温で(Boc)O(1.96g、9.0mmol)およびDMAP(ジメチルアミノピリジン67.2mg、0.6mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、濃縮し、シリカゲルで精製し、4-(クロロメチル)-1H-インダゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(1.4g、88%)を無色油状物として得た。
【0163】
工程2:
【化50】
2-ヒドロキシ-5-メトキシベンズアルデヒド(46mg、0.3mmol)、4-(クロロメチル)-1H-インダゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(80mg、0.3mmol)、およびKCO(166mg、1.2mmol)のDMF(1.0mL)中混合物を80℃で2時間加熱した。混合物を濾過し、固体をDCMで洗浄した。濾液を濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合物を用いてシリカゲルで精製し、4-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)-1H-インダゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(88mg、77%)を無色油状物として得た。
【0164】
工程3:
【化51】
4-((2-ホルミル-4-メトキシフェノキシ)メチル)-1H-インダゾール-1-カルボン酸tert-ブチル(88mg、0.23mmol)のDCM(5.0mL)溶液に、TFA(2.0mL)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、濃縮した。溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合物を用いてシリカゲルで粗生成物を精製し、2-((1H-インダゾール-4-イル)メトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド(50mg、77%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz;CDCl) δ=10.53(s,1H),8.23(s,1H),7.54(d,1H) 7.43(t,1H),7.38(d,1H),7.25(d,1H),7.08-7.15(m,2H),5.51(s,2H),3.82(s,3H)。LRMS(M+H)m/z283.1。
【0165】
実施例12.3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-オールの製造
【化52】
工程1:
【化53】
イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルボン酸メチル(1.76g、10mmol)のトルエン溶液に、-78℃でDIBAL(1M/THF、20ml)を滴下した。混合物を-78℃で1時間攪拌し、MeOH(2mL)および飽和NHCl溶液(50mL)でクエンチし、室温まで温めた。混合物を室温で1時間攪拌し続け、DCM(60mL)で希釈した。水層をDCM(60mL)で2回抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濃縮した。10%MeOH/DCMを用いてシリカゲルで残渣を精製し、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルバルデヒド(0.8g、55%)を得た。LRMS(M+H)m/z147.1。
【0166】
工程2:
【化54】
ナトリウムメトキシド(5.4M、4.8mL)のMeOH(20mL)溶液に0℃で亜リン酸ジエチル(3.31g、24mmol)を添加し、次いで2-ホルミル安息香酸(3.0g、20mmol)を20分間かけて分割して添加した。生じた混合物を室温まで温め、2時間攪拌し続けた。上記混合物に30分間かけてメタンスルホン酸(2.69g、28mmol、1.4当量)を添加した。反応混合物を30分間攪拌し、濃縮し、ほとんどのMeOHを除去した。残渣をDCM(100mL)と水(50mL)に分配した。水層をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、3-オキソ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イルホスホン酸ジメチル(4.6g、90%)を得た。LRMS(M+H)m/z257.1。
【0167】
工程3:
【化55】
3-オキソ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イルホスホン酸ジメチル(610mg、2.4mmol)と、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-カルバルデヒド(350mg、2.4mmol、1当量)のTHF(5mL)溶液に、EtN(0.33mL 2.4mmol)を添加した。混合物を室温で48時間攪拌した。沈殿を濾取し、EtOAcで洗浄した。濾液を濃縮し、3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチレン)イソベンゾフラン-1(3H)-オン(400mg、64%)を黄色固体として得た。溶離液としてCHCNと水を用いたRP-HPLCで少量の粗サンプル(~20mg)を精製し、E/Z異性体(10mg、7mg)を分離した。H NMR(400MHz,CDOD) Z型:δ=8.52(d,1H),7.95-7.91(m,2H),7.62-7.54(m,4H),7.52-7.48(m,1H),7.09(s,1H),7.04(t,1H) E型:δ=8.38(d,1H),8.15(d,H),8.05(d,1H),7.95(d,1H),7.90-7.84(m,2H),7.67(t,1H),7.64(s,1H),7.33(s,1H),δ7.05(t,1H)。LRMS(M+H)m/z263.1
【0168】
工程4:
【化56】
3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチレン)イソベンゾフラン-1(3H)-オン(180mg、0.69mmol)のEtOAc(12mL)溶液に、10%Pd/C(110mg)を添加した。混合物を水素バルーン下で一晩攪拌した。触媒を濾取し、濾液を濃縮し、溶離液として10%MeOH/DCMを用いてシリカゲルで精製し、3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)イソベンゾフラン-1(3H)-オン(140mg、78%)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ=8.37(d,1H),δ7.88(s,1H),7.83(d,1H),7.74-7.63(m,2H),7.60-7.53(m,2H),δ7.22(d,1H),6.86(t,1H),6.04(dd,1H),3.76(dd,1H),3.24(dd,1H)。LRMS(M+H)m/z265.1
【0169】
工程5:
【化57】
3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)イソベンゾフラン-1(3H)-オン(80mg、0.3mmol)のDCM(6mL)溶液に、-78℃で水素化トリエチルホウ素リチウム(1M/THF、0.3mL)を滴下した。反応混合物を-78℃で30分間攪拌し、DCM(10mL)で希釈し、MeOH(1mL)と5%HCl(2mL)でクエンチした。混合物を室温まで温め、1時間攪拌した。溶媒を除去し、溶離液としてCHCNと水を用いたRP-HPLCで残渣を精製し、3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-オール(20mg、25%)を得た。H NMR(400MHz,CDOD) δ=8.56(t,1H),8.97(d,1H),7.74(s,1H),7.45-7.32(m,5H),7.07-7.00(m,1H),6.38-6.30(m,1H),5.84-5.80(m,0.5H),5.56(dd,0.5H),3.69(t,0.5H),3.65(t,0.5H),3.26(dd,0.5H),3.13(dd,0.5H)。LRMS(M+H)m/z267.1。
【0170】
実施例13.5-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒドの製造
【化58】
工程1:
【化59】
6-メトキシフェン-3-オール(25g、0.2mol)とKCO(82.8g、0.6mol)のDMF(250mL)中混合物に、ブロモメチルメチルエーテル(30g、0.24mmol)をゆっくりと室温で1時間かけて添加した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。溶離液として25%EtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルで残渣を精製し、2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンゼンを得た。
【0171】
工程2:
【化60】
2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンゼン(20g、0.1 2mol)のTHF溶液に、ジイソプロピルアミン(0.24g、2.4mmol)を添加した。-40℃まで溶液を冷却し、次いでMeLi(3M/THF、72mL、0.216mol)をゆっくりと添加した。生じた混合物を0℃まで温め、0℃で3時間攪拌し、-40℃まで再度冷却し、N-ホルミルピペリジン(24mL、0.216mol)を添加した。-40℃で2時間攪拌後、混合物をHCl(37%、120mL)とTHF(250mL)の混合溶液でクエンチした。次いで温度を室温まで上昇し、水(200mL)とEtOAc(200mL)で希釈した。混合物のpHを固体KCOで8~9に調整し、EtOAc(300mL)で2回抽出した。有機層を合わせ、NaSOで乾燥し、濃縮した。溶離液として25%EtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルで残渣を精製し、2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒドを得た。
【0172】
工程3:
【化61】
2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド(10g、0.05mol)のTHF(100mL)溶液に3N HCl(150mL)を添加した。反応を50℃で30分間攪拌し、室温まで冷却し、水(100mL)で希釈した。混合物をpH7~8まで中和し、EtOAc(200mL)で3回抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、5-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒドを得た。
【0173】
工程4:
【化62】
5-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド(723.6mg、4.7mmol)、8-(クロロメチル)-イミダゾール[1,2-a]ピリジン(785mg、4.7mmol)、およびKCO(1.9g、14.1mmol)のDMF(20mL)中混合物をマイクロ波反応器で、125℃で15分間加熱した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(50~100%EtOAcのヘキサン溶液)で精製し、5-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イルメトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒドを得た。
【0174】
実施例14~16の化合物は、実施例13に記載されている手順に従って製造した。
【0175】
実施例14.2-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イルメトキシ)-5-メトキシベンズアルデヒド(化合物5)の製造
H NMR(400MHz,DMSO) δ10.39(s,1H),8.53(d,J=6.8Hz,1H),8.06(s,1H),7.54(d,J=9.1Hz,1H),7.42(d,J=9.1Hz,1H),7.29-7.22(m,2H),7.17(d,J=3.3Hz,1H),6.90(t,J=6.8Hz,1H),5.35(s,2H),3.76(s,3H)。
【0176】
実施例15.5-メトキシ-2-(キノリン-5-イルメトキシ)ベンズアルデヒド(化合物10)の製造
H NMR(400MHz,CDCl) δ9.09(s,1H),7.73(dd,J=4.0,1.3Hz,1H),7.19(d,J=8.4Hz,1H),6.92(d,J=8.4Hz,1H),6.48(t,J=8.4Hz,1H),6.40(d,J=6.9Hz,1H),6.24(dd,J=8.5,4.2Hz,1H),6.10(d,J=2.6Hz,1H),5.95-5.85(m,2H),4.32(s,2H),2.56(s,3H)。
【0177】
実施例16.5-メトキシ-2-((8-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物24)の製造
H NMR(400MHz,CDCN) δ10.32(s,1H),8.01(d,J=6.8Hz,1H),7.68(s,1H),7.19(d,J=9.0Hz,1H),7.13(d,J=3.2Hz,1H),7.08(dd,J=9.0,3.3Hz,1H),6.90(td,J=6.8,1.2H 1H),6.62(t,J=6.sHz,1H),5.21(s,2H),3.67(s,3H),2.39(s,3H)。
【0178】
実施例17.2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物43)の製造
【化63】
2,6-ジヒドロキシベンズアルデヒド(1.96g、14.2mmol、2当量)とCsCO(7.5g、21.3mmol、3当量)のDMF(180mL)中混合物を、室温で30分間攪拌した。この混合物に、室温で3-(クロロメチル)-2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(1.93g、7.1mmol、1当量)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌し続け、濾過し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合物を用いてシリカゲルで精製し、2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(920mg、37%)を淡黄色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ11.96(s,1H),10.40(s,1H),8.77(dd,J=4.8,1.5Hz,1H),8.00(d,J=7.8Hz,1H),7.63(d,J=1.8Hz,1H),7.49-7.34(m,2H),6.59(d,J=8.5Hz,1H),6.37(d,J=1.8Hz,1H),6.29(d,J=8.2Hz,1H),5.10(s,2H),4.67(sep,J=6.7Hz,1H),1.50(d,J=6.6Hz,6H)。LRMS(M+H)m/z338.1
【0179】
実施例18.2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物43)の製造
【化64】

2,6-ジヒドロキシベンズアルデヒド(1.58g、11.47mmol、2当量)とKCO(2.4g、17.22mmol、3当量)のDMF(150mL)中混合物を、室温で10分間攪拌した。この混合物に、室温で3-(クロロメチル)-2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(1.56g、5.74mmol、1当量)を添加した。混合物を50℃で2時間加熱し、濾過し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合物を用いてシリカゲルで精製し、2-ヒドロキシ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(1.71g、88%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ11.96(s,1H),10.40(s,1H),8.77(dd,J=4.8,1.5Hz,1H),8.00(d,J=7.8Hz,1H),7.63(d,J=1.8Hz,1H),7.49-7.34(m,2H),6.59(d,J=8.5Hz,1H),6.37(d,J=1.8Hz,1H),6.29(d,J=8.2Hz,1H),5.10(s,2H),4.67(sep,J=6.7Hz,1H),1.50(d,J=6.6Hz,6H)。LRMS(M+H)m/z338.1
【0180】
実施例19.5-((2-(2H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒドの製造
工程1:
【化65】
5-((2-ブロモピリジン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒド(100mg、0.31mmol、1当量)、Zn(CN)(71mg、0.62mmol、2.0当量)、およびPd(PPh(72mg、0.06mmol、0.2当量)の5mLのマイクロ波管内の混合物に、DMF(2mL)を添加した。マイクロ波反応器内で、混合物を125℃で15分間加熱した。固体を濾取し、濾液を濃縮乾固した。溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで粗生成物を精製し、3-((4-ホルミル-6-メトキシフェン-3-イルオキシ)メチル)ピコリノニトリルを得た。
工程2:
【化66】
【0181】
TEA塩酸塩(123mg、0.89mmol、4当量)と3-((4-ホルミル-6-メトキシフェン-3-イルオキシ)メチル)ピコリノニトリル(70mg、0.26mmol、1当量)のクロロベンゼン(5.0mL)溶液に、室温でNaN(48mg、0.89mmol、4当量)を添加した。混合物を110℃まで2時間加熱し、室温まで冷却し、水(5.0mL)を添加した。沈殿を濾過し、EtOAcと水で洗浄し、高真空下で乾燥し、5-((2-(2H-テトラゾール-5-イル)フェン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシイソニコチンアルデヒドを得た。
【0182】
実施例20および21の化合物は、実施例19に記載されている手順に従って製造した。
【0183】
実施例20.2-((3-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド(化合物44)の製造
H NMR(400MHz,CDCN) δ11.95(s,1H),10.45(s,1H),8.17(s,1H),8.05(d,J=7.7Hz,1H),7.69(d,J=7.8Hz,1H),7.62(t,J=7.7Hz,1H),7.49(t,J=8.4Hz,1H),6.62(d,J=8.3Hz,1H),6.54(d,J=8.5Hz,1H),5.30(s,2H)。
【0184】
実施例21.2-((4-(2H-テトラゾール-5-イル)ベンジル)オキシ)-6-ヒドロキシベンズアルデヒド(化合物45)の製造
H NMR(400MHz,DMSO) δ11.77(s,1H),10.40(s,1H),8.06(d,J=8.2Hz,2H),7.69(d,J=8.0Hz,2H),7.54(t,J=8.4Hz,1H),6.73(d,J=8.4Hz,1H),6.56(d,J=8.5Hz,1H),5.33(s,2H)。
【0185】
実施例22.5-((4-ホルミル-6-メトキシフェン-3-イルオキシ)メチル)ニコチン酸の製造
工程1:
【化67】
5-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド(352mg、2.29mmol、1当量)、5-(クロロメチル)ニコチン酸メチル塩酸塩(506mg、2.29mmol、1当量)、およびKCO(1.26g、9.16mmol、4当量)のDMF(8.0mL)中混合物を、60℃で3時間加熱した。混合物を冷却し、水(50mL)に滴下した。沈殿を濾過し、水で洗浄し、乾燥し、5-((4-ホルミル-6-メトキシフェン-3-イルオキシ)メチル)ニコチン酸メチルを得た。
工程2:
【化68】
【0186】
5-((4-ホルミル-6-メトキシフェン-3-イルオキシ)メチル)ニコチン酸エステル(96mg、0.32mmol、1当量)のMeOH/THF(1/3、8.0mL)混合液中溶液に、NaOH(3N、1.7mL、5.1mmol、16当量)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、pH3まで酸性化し、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、5-((4-ホルミル-6-メトキシピリジン-3-イルオキシ)メチル)ニコチン酸を得た。
【0187】
実施例23~25の化合物は、実施例22に記載されている手順に従って製造した。
【0188】
実施例23.4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(化合物46)の製造。
H NMR(400MHz,CDCl) δ10.51(s,1H),8.01(d,J=8.3Hz,2H),7.81(dd,J=7.7,1.8Hz,1H),7.51-7.40(m,3H),7.00(t,J=7.5Hz,1H),6.94(d,J=8.4Hz,1H),5.19(s,2H),3.86(s,3H)。
【0189】
実施例24.4-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸(化合物47)の製造
H NMR(400MHz,CDCl) δ10.52(s,1H),8.09(d,J=8.2Hz,2H),7.81(dd,J=7.7,1.6Hz,1H),7.53-7.43(m,3H),7.01(t,J=7.5Hz,1H),6.95(d,J=8.4Hz,1H),5.21(s,2H)。
【0190】
実施例25.3-((2-ホルミルフェノキシ)メチル)安息香酸メチル(化合物48)の製造
H NMR(400MHz,CDCl) δ10.58(s,1H),8.14(s,1H),8.06(d,J=7.8Hz,1H),7.90(dd,J=7.7,1.8Hz,1H),7.69(d,J=7.7Hz,1H),7.60-7.48(m,2H),7.08(dd,J=14.4,7.9Hz,2H),5.26(s,2H),3.96(s,3H)。
【0191】
実施例26.5-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒドの製造
工程1:
【化69】
6-メトキシフェン-3-オール(20g、0.16mol、1当量)のDMF(200mL)溶液に、0~5℃でNaH(60%、鉱油中;9.6g、0.24mol、1.5当量)を分割して添加した。添加が完了すると、混合物を0~5℃で15分間攪拌し続け、クロロメチルメチルエーテル(15.5g、0.19mol、1.2当量)を添加し、0~5℃でさらに20分間攪拌し、NHCl(飽和)溶液でクエンチした。水層をEtOAc(3x100mL)で抽出し、合わせた有機層を水と食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液として25%EtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルで精製し、2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンゼン(24.1g、89.3%)を無色油状物として得た。
【0192】
工程2:
【化70】
2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンゼン(30g、0.178mol、1当量)とジイソプロピルアミン(507uL、3.6mmol、0.02当量)のTHF(500mL)中混合物に、-40℃でメチルリチウム(1.6M/THF、200mL、0.32mol、1.8当量)を添加した。添加が完了すると、混合物を0℃まで温め、0℃で3時間攪拌し続け、-40℃まで再度冷却し、DMF(24.7mL、0.32mol、1.8当量)をゆっくりと添加した。次いで混合物を-40℃で1時間攪拌し、HCl(12N、120mL)とTHF(280mL)の混合液でクエンチし、室温まで温め、水(200mL)を添加した。固体KCOで混合物のpHをpH8~9に調整した。水層をEtOAc(300mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド(33.5g、95.7%)を褐色固体として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。H NMR(400MHz;CDOD) 7.90(s,1H),6.92(s,1H),5.64(s,1H),5.20(s,2H),3.84(s,3H),3.48(s,3H)。LRMS(M+H)m/z198.1
【0193】
工程3:
【化71】
2-メトキシ-5-(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド(33.5g、0.17mol、1当量)のTHF(150mL)溶液に、HCl(3N、250mL、4.4当量)を添加した。反応を50℃で1時間攪拌し、室温まで冷却し、水(500mL)で希釈した。混合物を固体KCOでpH7~8まで中和した。淡黄色固体を収集し、水で洗浄し、乾燥し、5-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド(17.9g、74.6%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz;DMSO) δ=10.31(s,1H),8.03(s,1H),6.89(s,1H),3.80(s,3H)。LRMS(M+H)m/z154.0。
【0194】
実施例27.5-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒド(化合物150)の製造
工程1:
【化72】
2-ブロモニコチン酸(4.0g、20mmol)とトリエチルアミン(3.34mL、24mmol、1.2当量)のTHF(100mL)溶液に、0℃でイソブチルクロロホルメート(3.12mL、24mmol、1.2当量)を添加した。混合物を0℃で10分間攪拌し、濾過した。この濾液に、0℃でNaBH(1.52g、40mmol、2当量)の水(1.0mL)懸濁液を添加した。混合物を30分間攪拌し、水(3mL)を添加し、2時間攪拌し続け、濃縮乾固した。溶離液として酢酸エチルとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで粗生成物を精製し、(2-ブロモピリジン-3-イル)メタノール(3.4g、90%)を白色固体として得た。LRMS(M+H)m/z188.0。
【0195】
工程2:
【化73】
(2-ブロモピリジン-3-イル)メタノール(20.0g、106.4mmol、1当量)とイミダゾール(14.5g、212.8mmol、2当量)のDMF(50.0mL)中混合物に、室温でTBSCl(19.2g、150.7mmol、1.2当量)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、水(100mL)とEtOAc(300mL)の混合液で希釈した。有機層をNHCl(飽和)溶液と食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液として10%EtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルで精製し、2-ブロモ-3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン(30.1g、94%)を無色油状物として得た。LRMS(M+H)m/z302.0。
【0196】
工程3:
【化74】
2-ブロモ-3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン(30.1g、100.0mmol、1当量)とZn(CN)(23.5g、200.0mmol、2.0当量)のDMF(100.0mL)中混合物をNで5分間パージし、Pd(PPh(5.78g、5.0mmol、0.05当量)を添加した。混合物を120℃で2時間、N下にて加熱し、冷却し、濾過し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合物を用いてシリカゲルで精製し、3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピコリノニトリル(20.4g、82%)を無色油状物として得た。LRMS(M+H)m/z249.1。
【0197】
工程4:
【化75】

メチルマグネシウムブロミド(3M/エーテル、41.0mL、123.4mmol)を、-78℃で3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピコリノニトリル(20.4g、82.25mmol)のTHF(100.0mL)中攪拌溶液に添加した。反応混合物を室温まで温め、クエン酸水溶液でクエンチし、EtOAc(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNaHCO(飽和)溶液と食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液としてEtOAc/ヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、1-(3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)エタノン(12.9g、59%)を無色油状物として得た。LRMS(M+H)m/z266.2。
【0198】
工程5:
【化76】

1-(3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)エタノン(10.8g、40.75mmol)のジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(15.0mL)溶液を、3日間加熱還流した。混合物を濃縮し、さらに精製することなく次の工程に用いた。LRMS(M+H)m/z321.1。
【0199】
工程6:
【化77】
(E)-1-(3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロプ-2-エン-1-オン(粗生成物、1.03g、3.22mmol、1当量)のEtOH(10mL)溶液に、イソプロピルヒドラジン塩酸塩(430mg、3.86mmol、1.2当量)を添加した。混合物を80℃で2時間加熱し、冷却し、HCl(6N、0.5mL)を添加し、一晩攪拌した。混合物を濃縮し、EtOAc(80mL)とNaHCO(飽和)(10mL)溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液としてEtOAcを用いてシリカゲルで精製し、(2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノール(500mg、71%)と(2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-5-イル)メタノール(55mg、25%)を淡黄色油状物として得た。2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノールについてのデータ:H NMR(400MHz,CDCl) δ8.67(dd,J=4.7,1.5Hz,1H),8.0(d,J=7.8Hz,1H),7.61(d,J=1.8Hz,1H),7.39(dd,J=7.8,4.8Hz,1H),6.37(d,J=1.8Hz,1H),4.67(s,2H),4.55(sep,J=6.6Hz 1H),1.98-2.05(br,1H),1.47(d,J=6.6Hz,6H)。LRMS(M+H)m/z218.1;(2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-5-イル)メタノールについてのデータ:H NMR(400MHz,CDCl) δ8.62(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),7.72(d,J=7.6Hz,1H),7.55(d,J=2.4Hz,1H),7.23(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),6.99(dd,J=8.0,6.5Hz,1H),6.07(t,J=7.6Hz,1H),4.67(d,J=7.6Hz,2H),4.58(sep,J=6.7Hz,1H),1.60(d,J=6.7Hz,1H)。LRMS(M+H)m/z218.1。
【0200】
工程7:
【化78】
(2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノール(560mg、2.58mmol)のDCM(10mL)溶液に、室温でSOCl(3.0mL)を添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌し、濃縮乾固した。粗固体をトルエンに懸濁し、濃縮乾固した。この工程を3回繰り返し、真空乾燥し、3-(クロロメチル)-2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(700mg)をオフホワイトの固体として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0201】
工程8:
【化79】
5-ヒドロキシ-2-メトキシベンズアルデヒド(395mg、2.58mmol、1当量)、3-(クロロメチル)-2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(700mg、2.58mmol、1当量)、およびKCO(1.4g、10.32mmol、4当量)のDMF(10.0mL)中混合物を、70℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、濾過し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、5-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒド(590mg、65%)をオフホワイトの固体として得た。
【0202】
工程9:
【化80】
5-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒド(980mg、2.78mmol、1当量)のHCl(6N、9.2mL、20当量)溶液を、-78℃で凍結した。混合物を一晩凍結乾燥し、5-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)-2-メトキシベンズアルデヒドを黄色固体として得た。
【0203】
実施例28.2-ブロモ-3-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物49)の製造
実施例27に記載されている手順に従って表題化合物を製造した。
【0204】
H NMR(400MHz,CDCl) δ10.46(s,2H),8.77(d,J=4.6Hz,2H),8.22(d,J=7.9Hz,2H),7.64(s,2H),7.59(d,J=7.8Hz,2H),7.47(dd,J=8.0,4.8Hz,2H),7.37(t,J=7.9Hz,2H),7.04(d,J=8.1Hz,2H),6.43(d,J=1.0Hz,2H),5.11(s,4H),4.67(sep,J=6.6Hz,3H),1.50(d,J=6.6Hz,11H)。
【0205】
実施例29.2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物50)の製造
工程1:
【化81】
RBフラスコ(250mL)内の(3,3,3-トリフルオロエチル)ヒドラジン(25g、50wt%水溶液、153.5mmol、1当量)に、HCl(12N、25.6mL、307.0mmol、2当量)を添加した。混合物を濃縮し、(3,3,3-トリフルオロエチル)ヒドラジン二塩酸塩(1.07g)を黄色固体として得た。LRMS(M+H)m/z129.1。
【0206】
工程2:
【化82】
(E)-1-(3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロプ-2-エン-1-オン(上記粗生成物、5.91g、18.44mmol、1当量)のEtOH(20mL)溶液に、室温で(3,3,3-トリフルオロエチル)ヒドラジン二塩酸塩(4.13g、上記粗生成物、22.13mmol、1.2当量)を添加した。混合物を80℃で1時間加熱し、濃縮し、EtOAc(50mL)とNaHCO(飽和)溶液(10mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン(5.90g;2工程で86%)を得た。LRMS(M+H)m/z372.2。
【0207】
工程3:
【化83】
3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン(5.91g、15.93mmol)のMeOH(20mL)溶液に、HCl(4N、8.0mL)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、濃縮し、EtOAc(50mL)とNaHCO(飽和)溶液(10mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、(2-(1-(3,3,3-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノール(4.1g、定量的収率)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ8.54(dd,J=4.7,1.5Hz,1H),7.92(dd,J=7.9,1.2Hz,1H),7.57(d,J=1.9Hz,1H),7.30(dd,J=7.8,4.8Hz,1H),6.50(d,J=1.9Hz,1H),5.09(q,J=8.6Hz,2H),4.63(s,2H),1.76(s,1H)。LRMS(M+H)m/z272.1
【0208】
工程4:
【化84】
(2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノール(408mg、1.59mmol)のDCM(5mL)溶液に、室温でSOCl(1.5mL)を添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌し、濃縮乾固した。粗固体をトルエンに懸濁し、濃縮乾固した。この工程を3回繰り返し、真空乾燥し、3-(クロロメチル)-2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(498mg)をオフホワイトの固体として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0209】
工程5:
【化85】
2,6-ジヒドロキシベンズアルデヒド(438mg、11.47mmol、2当量)とKCO(2.4g、17.22mmol、3当量)のDMF(150mL)中混合物を室温で10分間攪拌した。この混合物に、室温で3-(クロロメチル)-2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(498mg、1.59mmol、1当量)を添加した。混合物を50℃で2時間加熱し、濾過し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(338.4mg、56%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ11.99(s,1H),10.41(s,1H),8.76(dd,J=4.7,1.6Hz,1H),8.01(dd,J=7.9,1.4Hz,1H),7.69(d,J=1.9Hz,1H),7.49-7.39(m,2H),6.61(d,J=8.5Hz,1H),6.53(d,J=1.9Hz,1H),6.32(d,J=8.3Hz,1H),5.30(q,J=8.6Hz,2H),5.17(s,2H)。LRMS(M+H)m/z378.1
【0210】
実施例30.2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物51)の製造
工程1:
【化86】

ヒドラジンカルボン酸ベンジル(5.0g、30.3mmol、1当量)とDIEA(15.0mL、90.9mmol、3当量)のDMF(20mL)中混合物に、室温で3,3,3-トリフルオロプロピルブロミド(10.7g 60.6mmol、2当量)を添加した。混合物を80℃で20時間加熱し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)ヒドラジンカルボン酸ベンジル(4.2g;53%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ7.33-7.17(m,5H),6.11(s,1H),5.01(s,2H),4.00(s,1H),3.00(dd,J=12.2,7.1Hz,2H),2.17(qt,J=10.8,7.3Hz,2H)。LRMS(M+H)m/z263.1
【0211】
工程2:
【化87】

2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)ヒドラジンカルボン酸ベンジル(1.7g、6.49mmol、1当量)のEtOH(30mL)の混合液中溶液に、Pd/C(1.0g)とHCl(12N、2.0mL)を添加した。混合物にH(60psi)を満たし、室温で1時間攪拌し、濾過し、濃縮し、(3,3,3-トリフルオロプロピル)ヒドラジン二塩酸塩(1.07g)を黄色固体として得た。LRMS(M+H)m/z129.1。
【0212】
工程3:
【化88】
(E)-1-(3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロプ-2-エン-1-オン(上記粗生成物、1.73g、5.41mmol、1当量)のEtOH(10mL)溶液に、室温で(3,3,3-トリフルオロプロピル)ヒドラジン二塩酸塩(1.30g、上記粗生成物、6.49mmol、1.2当量)を添加した。混合物を80℃で1時間加熱し、濃縮し、EtOAc(50mL)とNaHCO(飽和)溶液(10mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン(1.58g;2工程で76%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ8.53(dd,J=4.7,1.6 Hz,1H),7.96-7.88(m,1H),7.51(d,J=1.9Hz,1H),7.29(dd,J=7.9,4.7Hz,1H),6.34(d,J=1.9Hz,1H),4.62(s,2H),4.45-4.33(m,2H),2.82-2.61(m,2H),0.85(s,8H),-0.00(s,5H)。LRMS(M+H)m/z386.2.
【0213】
工程4:
【化89】
3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン(1.58g、4.1mmol)のMeOH(20mL)溶液に、HCl(4N、4.0mL)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、濃縮し、EtOAc(50mL)とNaHCO(飽和)溶液(10mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、(2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノール(1.1g、99%)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ8.64(dd,J=4.7,1.7Hz,1H),8.00(dd,J=7.9,1.7Hz,1H),7.57(d,J=1.9Hz,1H),7.38(dd,J=7.9,4.8Hz,1H),6.48(d,J=1.9Hz,1H),4.69(s,2H),4.51-4.43(m,2H),2.85-2.72(m,2H),2.70(s,1H)。LRMS(M+H)m/z272.1。
【0214】
工程5:
【化90】
(2-(1-(2,2,2-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メタノール(140mg、0.52mmol)のDCM(5mL)溶液に、室温でSOCl(2.0mL)を添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌し、濃縮乾固した。粗固体をトルエンに懸濁し、濃縮乾固した。この工程を3回繰り返し、真空乾燥し、3-(クロロメチル)-2-(1-(2,2,2-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(498mg)をオフホワイトの固体として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0215】
工程6:
【化91】
2,6-ジヒドロキシベンズアルデヒド(144mg、1.04mmol、2当量)とKCO(214mg、1.56mmol、3当量)のDMF(20mL)中混合物を、室温で10分間攪拌した。この混合物に、室温で3-(クロロメチル)-2-(1-(2,2,2-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン塩酸塩(168mg、0.52mmol、1当量)を添加した。混合物を50℃で2時間加熱し、濾過し、濃縮し、溶離液としてCHCNと水の混合液を用いるRP-HPLC(Gemini21.2x150mm)によって精製し、2-ヒドロキシ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(53.5mg、26%)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ11.98(s,1H),10.38(s,1H),8.77(dd,J=4.7,1.6Hz,1H),8.01(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),7.61(d,J=1.9Hz,1H),7.49-7.39(m,2H),6.61(d,J=8.5Hz,1H),6.44(d,J=1.9Hz,1H),6.34(d,J=8.2Hz,1H),5.15(s,2H),4.56(dd,J=8.3,6.7Hz,2H),3.02-2.72(m,2H)。LRMS(M+H)m/z392.1.
【0216】
実施例31.ベンズアルデヒド誘導体の製造
化合物52~55は、上記方法に従って製造した。
【0217】
2-フルオロ-6-((2-(1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物52)。H NMR(400MHz,CDCl) δ10.51(s,1H),8.74(dd,J=4.7,1.6Hz,1H),8.21(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),7.70(d,J=1.9Hz,1H),7.54-7.41(m,2H),6.82(dd,J=10.0,8.6Hz,1H),6.70(d,J=8.5Hz,1H),6.56(d,J=1.9Hz,1H),5.28(q,J=8.6Hz,2H),5.20(s,2H)。
【0218】
2-フルオロ-6-((2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物53)。H NMR(400MHz,CDCl) δ10.50(s,1H),8.75(dd,J=4.7,1.6Hz,1H),8.22(dd,J=7.9,1.6Hz,1H),7.62(d,J=1.9Hz,1H),7.54-7.42(m,2H),6.83(dd,J=10.0,8.7Hz,1H),6.73(d,J=8.5Hz,1H),6.46(d,J=1.9Hz,1H),5.19(s,2H),4.59-4.51(m,2H),2.96-2.76(m,2H)。
【0219】
2-フルオロ-6-((2-(1-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)メトキシ)ベンズアルデヒド(化合物54)。H NMR(400MHz,CDCl) δ10.41(s,1H),8.66(dd,J=4.7,1.6Hz,1H),8.13(dd,J=7.9,1.4Hz,1H),7.55(d,J=1.8Hz,1H),7.46-7.29(m,2H),6.72(dd,J=10.0,8.7Hz,1H),6.59(d,J=8.5Hz,1H),6.29(d,J=1.8Hz,1H),5.03(s,2H),4.56(sep,J=6.7Hz,1H),1.40(d,J=6.6Hz,6H)。
【0220】
実施例32.1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸(化合物55)の製造
【化92】
【化93】
2-ブロモ-6-ヒドロキシベンズアルデヒド(3.8g、18.91mmol、1当量)のTHFとMeOH(4/1、25mL)の混合液中溶液に、室温で分割してNaBH(1.4g、37.81mmol、1.5当量)を添加した。添加が完了すると、混合物を室温で30分間攪拌し続けた。混合物をHCl(4N)でクエンチし、EtOACで2回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濃縮し、溶離液として25%EtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルで精製し、3-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)フェノール(2.3g、60%)を無色油状物として得た。
【0221】
【化94】
3-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)フェノール(2.3g、11.3mmol、1当量)のアセトン(20.0mL)溶液に、2,2-ジメトキシプロパン(6.0mL)、PTSA(215mg、1.13mmol、0.1当量)、およびNaSO(5.0g)を添加した。混合物を40℃で一晩加熱し、室温まで冷却し、EtOAcで希釈した。
【0222】
有機層をNaHCO(飽和)溶液と食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、EtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、5-ブロモ-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン(2.1g、76%)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ7.13(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),7.07(t,J=8.0Hz,1H),6.81(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),4.77(s,2H),1.56(s,6H)。
【0223】
【化95】
で10分間パージした5-ブロモ-2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン(2.1g、8.64mmol、1当量)、Pd(dba)(400mg、0.43mmol、0.05当量)、およびQ-Phos(460mg、0.65mmol、0.075mmol)のTHF(100mL)中混合物に、ZnCl(CHCO Bu)(0.5M/エーテル、35mL、17.38mmol、2当量)を添加した。混合物を50℃で16時間加熱し、室温まで冷却し、NHCl(飽和)溶液を添加し、EtOAcで希釈した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、濃縮し、EtOAcとヘキサンの混合液を用いてシリカゲルで精製し、2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)酢酸tert-ブチル(2.6g、純度80%、87%)を褐色油状物として得た。1H NMR(400MHz,CDCl) δ7.06(t,J=7.9Hz,1H),6.73(d,J=7.4Hz,1H),6.68(d,J=8.2Hz,1H),4.78(s,2H),1.47(s,6H),1.36(s,9H)。
【0224】
【化96】
2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)酢酸tert-ブチル(2.6g、純度80%、9.34mmol、1当量)のTHF(20mL)溶液に、室温でLiBH(7.0mL、14.01mmol、1.5当量)とMeOH(1.0mL)を添加した。混合物を室温で30分間攪拌し、MeOH(20mL)を添加し、濃縮乾固し、MeOH(20mL)とシリカゲルを添加し、再度濃縮乾固した。混合物をシリカゲルに直接添加し、溶離液としてEtOAcとヘキサンの混合液を用いて精製し、2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)エタノール(1.1g、71%)を淡褐色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ7.28(t,J=7.9Hz,1H),6.92(d,J=7.4Hz,1H),6.86(d,J=8.2Hz,1H),5.02(s,2H),3.99(q,J=6.4Hz,2H),2.86(t,J=6.6Hz,2H),1.68(s,6H),1.57(t,J=5.5Hz,1H)。
【0225】
【化97】
2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)エタノール(400mg、1.92mmol、1当量)のTHF(20mL)溶液に、室温でMsCl(438mg、3.84mmol、2.0当量)とTEA(0.8mL、5.76mmol、3.0当量)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、EtOAcで希釈した。有機層を水と食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)エチルメタンスルホネート(400mg、粗生成物)を淡褐色油状物として得、精製することなく次の工程に用いた。
【0226】
【化98】
2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)エチルメタンスルホネート(176mg、0.59mmol、上記粗生成物、1当量)のDMF(1.0mL)溶液に、室温でピペリジン-4-カルボン酸エチル(186mg、1.18mmol、2.0当量)を添加した。混合物を60℃で2時間攪拌し、室温まで冷却し、溶離液としてCHCNと水(0.1%HCOOH)の混合液を用いてRP-HPLC(Gemini 21.2mm x 150mm)で精製し、1-(2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)エチル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(100mg、2工程で49%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ8.45(s,1H),7.13(t,J=7.9Hz,1H),6.73(d,J=7.9Hz,2H),4.86(s,2H),4.19(q,J=7.1Hz,2H),3.22(s,2H),3.09-2.95(m,1H),2.95-2.79(m,4H),2.76(s,1H),2.66-2.48(m,1H),2.23-1.99(m,4H),1.55(s,6H),1.29(t,J=7.1Hz,3H)。LRMS(M+H)m/z348.1。
【0227】
【化99】
1-(2-(2,2-ジメチル-4H-ベンゾ[d][1,3]ジオキシン-5-イル)エチル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(100mg、0.49mmol、1当量)のTHF(10mL)溶液に、室温でHCl(6N、10滴)と水(1.0mL)を添加した。混合物を60℃で2時間攪拌し、冷却し、NaHCO(飽和)溶液で塩基性化した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をTHF(10mL)に入れ、濾過した。濾液を濃縮し、1-(3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)フェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(85mg、粗生成物)を淡褐色油状物として得、精製することなく次の工程に用いた。LRMS(M+H)m/z308.1。
【0228】
【化100】
1-(3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)フェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(85mg、上記粗生成物)のTHF(20.0mL)溶液に、室温でMnO(500mg、5.75mmol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌し、濾過し、濃縮し、1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(80mg、粗生成物)を淡褐色固体として得、精製して次の工程に用いた。LRMS(M+H)m/z306.1。
【0229】
【化101】
1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(80mg、上記粗生成物)のTHF(5.0mL)溶液に、NaOH(3N、1.0mL)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、HCl(2N)を用いてpH3~4まで酸性化した。混合物を濃縮し、溶離液としてCHCNと水(0.1%HCOOH)の混合液を用いてRP-HPLC(Gemini 21.2mm x 150mm)で精製し、1-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸(40mg、3工程で29%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO) δ10.26(s,1H),8.65(s,2H),6.91(dd,J=8.7,6.9Hz,1H),6.16(d,J=7.9Hz,1H),5.76(d,J=6.7Hz,1H),3.01-2.89(m,4H),2.50-2.36(m,2H),2.03(t,J=10.3Hz,2H),1.92-1.76(m,3H),1.69-1.49(m,2H)。LRMS(M+H)m/z278.4。H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ10.1(s,1H),8.55(s,2H),6.75(dd,J=Hz,1H),6.05(d,J=Hz,1H),5.6(d,J=Hz,1H),2.7(m,4H),2.3(m,2H),1.85(m,2H),1.7(m,3H),1.5(m,2H)。
【0230】
インビトロ試験
実施例33.置換ベンズアルデヒド化合物によるヘモグロビン酸素親和性の調節-アッセイ手順
精製ヘモグロビンS(HbS)の酸素平衡曲線(OEC)をp50(HbSサンプル内のヘム結合部位が酸素で50%飽和する酸素分圧)の変化によって測定した。HbSは、小児病院オークランド研究所(CHORI)の異常ヘモグロビン症センターを通じて、施設内治験審査委員会の承認を得て、ホモ接合型鎌状赤血球患者から得られた血液から、修正手順(Antonini and Brunori, 1971; Heomoglobin and Myoglobin in their Reactions with Ligands; North Holland Publishing Company; Amsterdam, London)によって精製した。酸素平衡曲線は、HEMOXアナライザー(TCS Scientific社、ニューホープ、ペンシルベニア州)で実行した。250μMの精製HbSの500μLを4.5mLのHEMOX緩衝液(30mM TES、130mM NaCl、5mM KCl、pH=7.4)で希釈し、最終ヘモグロビン濃度を25μMとした。所望の最終濃度で化合物を添加した。混合物を37℃で45分間インキュベートし、次いでHemoxサンプルチャンバーに移した。圧縮空気で10分間フラッシングすることによってサンプルを酸素で飽和した。次いでサンプルを純窒素でフラッシングし、デオキシHbの吸収度を溶液pOの関数として記録した。次いで酸素平衡データをヒル・モデルにフィットし、p50の値を得た。HbS単独(コントロール)および化合物存在下のHbSの両方について、TCSソフトウェアで脱酸素化曲線を収集した。精製Hbsについてのp50は、典型的には13.8±1.6であった。Δp50値は、コントロールのp50値から化合物で処理したHbSのp50値を引き、コントロールのp50値で割ることによって得た。正のΔp50値は、左シフト曲線およびコントロールよりも低いp50値に対応し、化合物がその酸素に対する親和性を増加させるようにHbSを調節する作用をしていることを示すものである。
【0231】
実施例34.置換ベンズアルデヒド化合物によるヘモグロビン酸素親和性の調節-アッセイ結果
上記アッセイにて試験した第1表の化合物は、全て正のΔp50値を有することが分かった。Δp50%は[[p50(HbS)-p50(化合物で処理したHbS)]/p50(HbS)]X100で計算した。下記第2表はΔp50%値を記載しており、+は0~29の間のΔp50%を示し、++は30以上のΔp50%を示している。別段の記載がない限り、第2表の化合物は30μMで試験した。
【表2】
【0232】
実施例35.重合アッセイ
1.8Mリン酸カリウム緩衝液pH7.4に交換した精製HBSを用いて、インビトロで重合アッセイを実行した。若干修正したプロトコール(Antonini and Brunori, 1971)を用いて、HbSは、小児病院オークランド研究所(CHORI)の異常ヘモグロビン症センターを通じて、施設内治験審査委員会の承認を得て、ホモ接合型鎌状赤血球患者から得られた血液から、CRO VIRUSYSによって精製した。100%DMSO中で化合物を製造し、所望の量を50μMの精製HBSに最終DMSO濃度0.3%で添加した。2.5Mのリン酸カリウムストック溶液およびpH7.4の水の組み合わせを用いて、最終リン酸カリウム濃度を1.8Mに調整した。反応混合物を37℃で1時間インキュベートし、次いで99.5%窒素と0.5%酸素を含有するグローブ・ボックス内で脱酸素化するために24ウェルプレートに移した。24ウェルプレートにはカバーをせず、グローブ・ボックス内のプレートクーラー上で、4℃で1.5時間インキュベートした。50μLの反応混合物を96ウェルプレートに移し、700nmでの吸光度をグローブ・ボックス内のプレートリーダーにて37℃で1時間毎分測定した。ボルツマン・シグモイド・フィットを用いて時間に対する吸光度のプロットをフィットし、遅延時間(0からVmaxの半分までの時間)を測定した。化合物を比較およびランク付けするために、遅延時間は遅延パーセント(%DT)(HBS/化合物とHBS単独の遅延時間の差に100を掛け、HBS単独の遅延時間で割ったものとして定義される)として表した。
【0233】
下記の化合物を重合アッセイにて試験した。活性範囲は示されたダガー(†)記号の数によって定義している。†は≧40%であるが≦80%である活性を示し;††は>80%であるが≦120%である活性を示し;†††は>120%であるが≦140%である活性を示し;††††は>160%である活性を示す。
【表3】
【0234】
実施例36.R/Tアッセイ
弛緩/緊張遷移アッセイ(「R/Tアッセイ」)を用いて、置換ベンズアルデヒド化合物が脱酸素化条件下でヘモグロビンの高酸素親和性弛緩(R)状態を維持する能力を決定した。この能力は「ΔR」値(すなわち、化合物で処理しなかった場合の時間と比較した、ヘモグロビンを化合物で処理した後のR状態の時間の変化)として表すことができる。ΔRは未処理と比較した化合物処理後の残量の%Rである(例えば、処理なしのR%が8%で、一方、標的化合物で処理したR%が30μMで48%Rである場合、%Rはその化合物について40%である)。
【0235】
小児病院オークランド研究所(CHORI)の異常ヘモグロビン症センターを通じて、施設内治験審査委員会の承認を得て、ホモ接合型鎌状赤血球患者から得られた血液から、HbS/Aの混合物を精製した。HbS/A(最終濃度3μM)を50μMリン酸カリウム緩衝液、pH=7.4および30μMの2,3-ジホスホグリセリン酸(DPG)中の化合物の存在下または非存在下、96ウェルプレート内で、最終容量160μlで、37℃で1時間インキュベートした。異なる濃度(3μM~100μMの最終濃度)で化合物を添加した。プレートをマイラーフィルムでカバーした。インキュベーション終了後、マイラーカバーを除去し、予め37℃に加熱したSpectrostar Nanoプレートリーダー内にプレートを置いた。5分後、分光光度計を通じてN(流量=20L/min)を流した。5分毎に2時間分光測定(300nm~700nm)を行った。全波長について回収したデータから線形回帰を用いることによってデータ分析を行った。
【0236】
下記第4表はΔR値を記載しており、ここで+は0~30の間のΔRを示しており、++は30~50の間のΔRを示しており、+++は50以上のΔRを示している。別段の記載がない限り、第2表の化合物は9μMで試験した。
【表4】
【0237】
実施例37.全血アッセイ
異なる濃度の置換ベンズアルデヒド化合物で処理する前および後の全血の酸素平衡曲線(OEC)は、HEMOXアナライザー(TCS Scientific社、ニューホープ、ペンシルベニア州)を用いて次のように行った。ホモ接合型鎌状赤血球患者由来の血液サンプルは、小児病院オークランド研究所(CHORI)の異常ヘモグロビン症センターを通じて、施設内治験審査委員会の承認を得て入手した。自己血漿を用いてヘマトクリットを20%に調整し、化合物の非存在下または存在下で血液サンプルを37℃で1時間インキュベートした。100μlのこれらのサンプルを5mLのHemox緩衝液(30mM TES、130mM NaCl、5mM KCl、pH=7.4)に37℃で添加し、次いでHemoxサンプルチャンバーに移した。圧縮空気で10分間フラッシングすることによってサンプルを酸素で飽和した。次いでサンプルを純窒素でフラッシングし、オキシHbおよびデオキシHbのそれぞれの吸収度を溶液pOの関数として記録した。次いで酸素平衡データをヒル・モデルにフィットし、p50の値を得た。全血単独(コントロール)および化合物の存在下の全血の両方についての脱酸素化曲線を、TCSソフトウェアで収集した。
【0238】
下記第5表はΔp50%値を記載しており、ここで+は0~29の間のΔp50%を示しており、++は30~50の間のΔp50%を示しており、+++は50以上のΔp50%を示している。第2表の化合物は1000μMで試験した。正のΔp50値は左シフト曲線およびコントロールよりも低いp50値に対応し、化合物がその酸素に対する親和性を増加させるようにHbSを調節する作用をしていることを示すものである。
【表5】
【0239】
実施例38.化合物43(HCl塩)の薬物動態学的研究
静脈内研究
スプラーグ・ドーリー・ラットを、10%DMA:50%PEG:16%ca vitronに溶解した7.8mg/Kgの化合物43で処置した。特定の時点で、10uLの全血/血漿をラットから除去し、490ulのpH3緩衝液+500uLのACN/ISで処理し、次いで1時間振盪し、4℃にて57rpmで10分間遠心分離した。上清をフィルタープレートに移し、4℃にて2000rpmで1分間遠心分離した。次いでサンプルをLC-MS/MSによって分析し、親アルデヒドをモニターした。血液および血漿中の濃度を第5表に示す。キーとなるP/Kパラメーターは第6表に示している。
【表6】
【表7】
【0240】
経口研究
10%DMA:90%PEGに溶解した44mg/kgおよび100mg/kgを強制経口投与することによってSDラットを処置した。特定の時点で血液を採取し、上記静脈内研究で記載されているようなワークアップを行った。キーとなるパラメーターは、第7表に示している。
【表8】
【0241】
本明細書で言及されている全ての特許、特許出願、刊行物および発表は、それらの全体において参照することによって本明細書に組み込まれる。本明細書で引用されているいずれかの言及と本明細書の教示の間のいずれかの不一致は、後者を選択することによって解消される。同様に、当該技術分野で認識されている単語または語句の定義と本明細書で提供されている単語または語句の定義の間のいずれかの不一致は、後者を選択することによって解消される。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(I)
[式中、
Qはアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、それぞれ1~3個のRで置換されていてもよく;
YはOまたはCR1a1bであり、ここでR1aはHまたはハロであり、かつ、R1bはH、ハロ、およびOHからなる群から選択され;
XはO、>CH(CH、およびC(Rからなる群から選択され、ここでnは0または1であり、RはOHであり、かつ、Rは独立してHもしくはハロであり;または、Y-Xは一緒になって-NHC(O)-もしくは-C(O)NH-を形成し;
、R、R、およびRは水素、ハロ、R、OR、-O(CHOR、-O(CHNR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、およびNからなる群から独立して選択され、ここでzは0、1、2、3、4、5、もしくは6であり;または、Rは-(CH5aであり、ここでpは0もしくは1であり、かつ、R5aはOHであり;
およびRは一緒になってオキソもしくはアルデヒド保護基を形成し、またはRはR1b、R、もしくはRと一緒になって環状エーテルを形成し、ここでR1b、R、もしくはR5aの1つはOであり、Rは結合であり、かつRはOH、C1-8アルコキシ、およびハロC1-8アルコキシからなる群から選択され;
各Rはハロ、オキソ、R、OR、O(CHOR、O(CHNR、O(CHNRC(O)R、O(CHNRC(O)、O(CHNRS(O)、NH、-(CHOC(O)R、-(CHSR、CN、NO、-(CHCO(C1-8アルキル)OH、-(CHCO(C1-8アルキル)(ヘテロアリール)C(O)(C1-8アルキル)、-(CHCO、-(CHCONR、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHC(O)R、-(CHOC(O)NR、-NR(CHOR、-NR(CHNR、-NR(CHNRC(O)R、-NR(CHNRC(O)、-NR(CHNRS(O)、-(CHNRC(O)R、-(CHNRC(O)、-(CHNRC(O)NR、-(CHS(O)R、-(CHS(O)、-(CHNRS(O)、-(CHS(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロアリール、1~3個のRで置換されていてもよい-(CHヘテロシクロアルキル、および1~3個のRで置換されていてもよい-NR(CHヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでkは0、1、2、3、4、5、または6であり、かつ、uは1、2、3、4、5、または6であり;
各RはC1-8アルキル、C2-8アルケニル、およびC2-8アルキニルからなる群から独立して選択され、それぞれ独立して1~3個のハロ、OR、またはNRで置換されていてもよく;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、ハロC2-8アルキニル、(CHOR、OC(O)R、SR、CN、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、(CHNR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、S(O)NR、N、1~3個のRで置換されていてもよいヘテロアリール、および1~3個のRで置換されていてもよいヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され、ここでmは0、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され;
各Rはハロ、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、OR、OC(O)R、SR、NO、CO、CONR、C(O)R、OC(O)NR、NR、NRC(O)R、NRC(O)、NRC(O)NR、S(O)R、S(O)、NRS(O)、およびS(O)NRからなる群から独立して選択され;
、R、およびRは水素、C1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;かつ
、R、およびRはC1-8アルキル、ハロC1-8アルキル、C2-8アルケニル、ハロC2-8アルケニル、C2-8アルキニル、およびハロC2-8アルキニルからなる群からそれぞれ独立して選択され;
ただし、
XとYの両方がOになることはなく;
XがOである場合、R1bはOHではなく;
YがOであり、かつnがOである場合、RはOHではなく;かつ
およびRが一緒になってオキソを形成し、YがCHであり、XがOまたはCHであり、かつRがH、ハロ、OH、CHO、またはOCHである場合、QはVまたはWであり;
Vは
【化2】
および3~4個の環窒素原子を含有するナフタレンからなる群から選択され;ここでVは1~3個のRで置換されていてもよく;かつ
Wはピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、およびピリジン-4-イル、
【化3】
からなる群から選択され、ここでWは1~3個のRで置換されていてもよく、またはWがピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、もしくはピリジン-4-イルである場合、1~3個のRで置換されており、かつ、式中、波線はYとの結合点を示し、ただし、Vが1個のRで置換されていてもよい
【化4】
である場合、R、R、R、およびRの少なくとも1つはORであり;かつ、Vが
【化5】
である場合、Vは1~3個のRで置換されている]
の化合物、またはその互変異性体もしくは医薬的に許容される塩。