IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ネッツシュ−ファインマールテヒニック ゲーエムベーハーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191308
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】撹拌ボールミル用の撹拌シャフト
(51)【国際特許分類】
   B02C 17/18 20060101AFI20221220BHJP
【FI】
B02C17/18
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022156213
(22)【出願日】2022-09-29
(62)【分割の表示】P 2020141965の分割
【原出願日】2020-08-25
(31)【優先権主張番号】10 2019 123 138.8
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】508277243
【氏名又は名称】ネッツシュ-ファインマールテヒニック ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】デニス リンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー モッシュル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】メンテナンスの手間がかからず、かつ経済的な撹拌ボールミル用の撹拌シャフトを提供する。
【解決手段】本発明は、撹拌ボールミル用のモジュール式撹拌シャフト20に関する。このモジュール式撹拌シャフトは、ロータ22及び中実シャフト24で構成されている。ロータ及び中実シャフト上には、少なくとも2個の粉砕要素26が配置されている。少なくとも2個の撹拌要素は、少なくとも中実シャフト領域にて少なくとも2個のモジュール28上に配置されている。少なくとも2個のモジュールは、中実シャフト領域にて撹拌シャフトに形状係合的及び/又は摩擦係合的に取り外し可能に接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撹拌ボールミル用のモジュール式撹拌シャフト(20)であって、前記モジュール式撹拌
シャフト(20)が、ロータ(22)及び中実シャフト(24)で構成され、前記ロータ(22)
上及び前記中実シャフト(24)上に、少なくとも2個の粉砕要素(26)が配置されている
撹拌シャフトにおいて、
前記少なくとも2個の撹拌要素(26)が、少なくとも前記中実シャフト(24)領域にて
少なくとも2個のモジュール(28)上に配置され、前記少なくとも2個のモジュール(28
)が、前記中実シャフト(24)領域にて前記撹拌シャフト(20)に形状係合的及び/又は
摩擦係合的かつ着脱可能に接続されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項2】
請求項1に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記粉砕要素(26)を有する前記モジ
ュール(28)が、少なくとも1個のベースプレート(30)及び少なくとも2個のセグメン
ト(32)で構成され、前記少なくとも2個のセグメント(32)が、接続手段(34)により
、前記少なくとも1個のベースプレート(30)に接続されていることを特徴とする撹拌シ
ャフト。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の撹拌シャフト(20)であって、少なくとも1個の爪(40)が設
けられ、前記少なくとも1個の爪(40)により、前記少なくとも2個のモジュール(28)
が前記中実シャフト(24)領域にて形状係合的及び/又は摩擦係合的に接続可能であるこ
とを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記中実シャフト(24)に、第
1レセプタクル(46)が設けられ、前記第1レセプタクル(46)により、前記少なくとも
2個のモジュール(28)が前記中実シャフト(24)領域にて形状係合的及び/又は摩擦係
合的に接続可能であることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記ロータ(22)に
、第2レセプタクル(48)が設けられていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個
のモジュール(28)が、前記第1レセプタクル(42)及び前記第2レセプタクル(48)に
より、前記中実シャフト(24)領域にて前記撹拌シャフト(20)に形状係合的かつ摩擦係
合的に接続されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個
のモジュール(28)に、第1マウント(46)及び第2マウント(44)が設けられているこ
とを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項8】
請求項1~7の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個
のモジュール(28)が、対称的であることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記モジュール(28
)の前記第1マウント(46)が、前記第1レセプタクル(42)に形状係合的かつ摩擦係合
的に作動接続され、前記モジュール(28)の前記第2マウント(44)が、前記第2レセプ
タクル(48)に形状係合的かつ摩擦係合的に作動接続されていることを特徴とする撹拌シ
ャフト。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個
のモジュール(28)が、それぞれ、1個の構成要素として構成されていることを特徴とす
る撹拌シャフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撹拌ボールミル用のモジュール式撹拌シャフトに関する。モジュール式撹拌
シャフトは、ロータ及び中実シャフトで構成されている。ロータ及び中実シャフト上には
、幾つかの粉砕要素が配置されている。
【背景技術】
【0002】
撹拌ボールミルは、固体粒子を粉砕して均一化するために使用されるものである。この
場合、鋼又は耐摩耗性セラミック材料で構成された補助粉砕体を撹拌機で集中的に移動さ
せる。これにより、固体粒子は、衝撃、圧力、せん断、摩擦に起因して粉砕される。粉砕
容器内における補助粉砕体の活性化は、ロッド又はディスクなどの撹拌体を有し得る撹拌
機によって生じる。
【0003】
使用される補助粉砕体は、特に粉砕容器及び撹拌機の摩耗をもたらす。従って、過去に
おいては、必要に応じて交換可能な摩耗保護要素を容器壁に設けることが提案された。撹
拌ボールミルは、例えば、特許文献1(独国特許出願公開第102011051041号明細書)に開
示されており、容器内壁に取り付け可能な摩耗保護要素が固定システムにより配置されて
いる。この場合、固定システムは、固定ピン及び固定凹部で構成され、その固定ピン及び
固定凹部は、固定ピンが固定凹部内にガイドされることによって摩耗保護要素が一方向に
移動して容器壁に固定可能となるよう、容器内壁及び/又は摩耗保護要素の後側に配置さ
れている。
【0004】
撹拌機は、補助粉砕体を活性化させる機能も発揮するため、特に大きな摩耗を被る。従
って撹拌ボールミルの一定の作動時間後に撹拌機の交換が必要となり、多大なコストがか
かる。このコストを低減するために、例えば、撹拌機の撹拌体を撹拌シャフトに交換可能
に取り付けることが従来技術に既知である。例えば、特許文献2(独国実用新案第202008
006745号明細書)には、環状体及び複数のカムを備える粉砕ディスクが開示されている。
この場合、カムは、環状体に取り外し可能に接続されている。カムは、好適には、セラミ
ックで構成されると共に、環状体にねじ込むことができる。このように、有利には、摩耗
した個々のカムだけが環状体から取り外されて新しいカムと交換されることにより、環状
体を除去することなく撹拌体が容易に交換可能であることが望ましい。
【0005】
特許文献3(独国特許第102014101727号明細書)には、モジュール本体を含む撹拌機を
備える撹拌ミル、特に撹拌ボールミル用の摩耗保護アセンブリが開示されている。そのモ
ジュール本体により、モジュール式撹拌機全体に効果的な摩耗保護が提供される。その目
的のために、特許文献3に開示の発明によれば、撹拌機には、少なくとも1つの端部セク
ションの正面において粉砕ディスクを形成する少なくとも1個のモジュール本体が設けら
れ、それらモジュール本体は、クランプ装置によって軸線方向にクランプ状態で配置され
ている。クランプ装置には、カバーとしての保護体が設けられ、モジュール本体、クラン
プ装置、並びに保護体にシール手段が割り当てられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102011051041号明細書
【特許文献2】独国実用新案第202008006745号明細書
【特許文献3】独国特許第102014101727号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、メンテナンスの手間がかからず、かつ経済的な撹拌ボールミル用の撹
拌シャフトを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項1に記載の特徴を有する撹拌シャフトにより解決される。
【0009】
本発明に係る更なる構成は、各従属請求項に記載した通りである。
【0010】
本発明は、撹拌ボールミル用のモジュール式撹拌シャフトに関する。モジュール式撹拌
シャフトは、ロータ及び中実シャフトで構成されている。ロータ及び中実シャフト上には
、少なくとも2個の粉砕要素が配置されている。少なくとも2個の撹拌要素は、少なくと
も中実シャフト領域にて少なくとも2個のモジュール上に配置されている。少なくとも2
個のモジュールは、中実シャフト領域にて撹拌シャフトに形状係合的及び/又は摩擦係合
的に取り外し可能に接続されている。
【0011】
粉砕要素を有するモジュールは、少なくとも1個のベースプレート及び少なくとも2個
のセグメントで構成されている。本発明によれば、少なくとも2個のセグメントは、接続
手段により、少なくとも1個のベースプレートに接続されている。セグメントは通常、粉
砕要素を取り付けるモールドとする。セグメントにより、粉砕要素は、ベースプレートと
確実に作動接続されると共に、ベースプレートに取り外し可能に接続されていることが保
証される。
【0012】
ベースプレート及びセグメントが接続された接続手段は、ねじ、ピンリテーナなどとす
ることができる。また、接着又はプレス成形のみならず、モジュールの一体的な構成も可
能である。
【0013】
本発明においては、少なくとも1個の爪が設けられ、その少なくとも1個の爪により、
少なくとも2個のモジュールが中実シャフト領域にて形状係合的及び/又は摩擦係合的に
接続可能である。撹拌ボールミルの大きさ及び構成に応じて、爪の個数を異ならせてもよ
い。本明細書に記載されているように、少なくとも2個のモジュールが使用される場合に
は、基本的に、2個の爪も設けられている。
【0014】
中実シャフトには、第1レセプタクルが設けられ、その第1レセプタクルにより、少な
くとも2個のモジュールが中実シャフト領域にて形状係合的又は摩擦係合的に接続可能で
ある。本発明に係る撹拌シャフトのロータには、第2レセプタクルが設けられている。少
なくとも2個のモジュールは、第1レセプタクル及び第2レセプタクルにより、中実シャ
フト領域にて本発明に係る撹拌シャフトに形状係合的かつ摩擦係合的に接続されている。
少なくとも2個のモジュールには、第1マウント及び第2マウントが設けられている。第
1マウント及び第2マウントは、第1レセプタクル及び第2レセプタクルのカウンターピ
ースとして機能する。第1及び第2マウントを第1及び第2レセプタクルに接続するか又
は連結するときに生じる作動接続により、少なくとも2個のモジュールは、中実シャフト
に形状係合的及び/又は摩擦係合的に取り外し可能に接続されている。
【0015】
特定の実施形態において、少なくとも2個のモジュールは、対称的に構成されている。
この特殊な構成により、少なくとも2個のモジュールは同様であり、従って第1レセプタ
クル及び第2レセプタクルは同一である。これにより、第1レセプタクル及び第2マウン
ト、並びに第2レセプタクル及び第1マウントを作動接続することが可能である。従って
、少なくとも2個のモジュールの耐用期間を特定の条件下でほぼ2倍にすることができる
。更に、モジュールの対称性により、モジュールの取り付け時のエラーを回避することが
できる。
【0016】
各モジュールの第1マウントは、第1レセプタクルに形状係合的かつ摩擦係合的に作動
接続され、各モジュールの第2マウントは、第2レセプタクルに形状係合的かつ摩擦係合
的に接続されている。少なくとも2個のモジュールは、それぞれ、1個の構成要素として
構成することができる。各モジュールが1個の構成要素として構成されていることは、各
モジュールが一体的に構成されていることを意味する。この設計により、モジュールを、
例えば、セラミック、プラスチック、又はダイカストで製造することが可能である。これ
ら材料の選択は決定的なものではなく、新たに開発された技術に基づいて何時でも拡張可
能であることは言うまでもない。
【0017】
撹拌シャフトの一実施形態(詳細に図示せず)において、爪の動きを電気的又は油圧的
に実現することも可能である。この場合、外部スピンドル及びプラグの使用が不要であり
、メンテナンスの手間を軽減することができる。
【0018】
以下、添付図面に基づいて本発明の例示的な実施形態及びその利点を詳述する。図面に
おける個々の要素間の寸法比は、実際の寸法比を必ずしも表すものではない。これは、明
瞭性を高める見地から幾つかの要素の形状が簡略表示されており、他の幾つかの要素の形
状が拡大表示されているからである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1a及び図1bは、本発明に係る撹拌シャフト20の構成を好適な第1実施形態で示す略図である。
図2図2a及び図2bは、撹拌シャフトの構成を好適な第2実施形態で示す略図である。
図3図3a及び図3bは、少なくとも1個のモジュールが、中実シャフトに加えて、ロータ上に延在する更なる実施形態の構成を示す略図である。
図4図4a及び図4bは、少なくとも1個のモジュールが、中実シャフトに加えて、ロータ上に延在する更なる実施形態の構成を示す略図である。
図5図5a及び図5bは、幾つかの部品で構成可能な本発明に係るモジュールの構成を示す略図である。
図6図3a図4bを参照して記載した本発明に係るモジュールの構成を示す説明図である。
図7】本発明に係るモジュールを一体的な構成要素として示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
同一要素又は同一作用を有する要素については、同一参照符号で表すものとする。更に
、明瞭性を高める見地から、各図面における参照符号は、各図面の記載にとって必要なも
のに限定してある。
【0021】
図1a及び図1bは、本発明に係る撹拌シャフト20の構成を好適な第1実施形態で概略的に
示す。撹拌シャフト20は、撹拌ボールミル(図示せず)の一部であり、その撹拌シャフト
20は、中実シャフト24領域において、駆動シャフト12を介して撹拌ボールミルのハウジン
グ10に接続されている。実際の撹拌シャフト20は、ロータ22及び中実シャフト24で構成さ
れている。撹拌シャフト20全体には、粉砕要素26が設けられている。中実シャフト24領域
において、粉砕要素26は、1個以上のモジュール28上に配置されている。モジュール又は
複数のモジュール28は、第1マウント46及び第2マウント44を有する。モジュール28の第
1マウント46及び第2マウント44は、第1レセプタクル42が設けられた爪40、並びに第2
レセプタクル48が設けられた中実シャフト24を介して、中実シャフト24に形状係合的かつ
摩擦係合的に接続されている。この形状係合的かつ摩擦係合的な接続を実現するために、
第1マウント46及び第1レセプタクル42、並びに第2マウント44及び第2レセプタクル48
は作動接続される。この状態でスピンドル14が回転方向16に移動すると、爪40がモジュー
ル28から遠ざかるよう方向17に向けて移動する。爪40が遠ざかることにより、第1マウン
ト46と第1レセプタクル42との間の作動接続、並びに第2マウント44と第2レセプタクル
48との間の作動接続が解除される。マウント46,44とレセプタクル42,48との間の作動接
続が解除された後、モジュール28が中実シャフト24から方向18に向けて分離可能である。
図1a及び図1bに関して記載した実施形態において、モジュール28は対称的に構成されてい
るため、第1マウント46及び第2マウント44は均一に設計されており、従って交換するこ
とができる。この均一構成により、中実シャフト24上でモジュール28を回転させ、従って
第1マウント46を第2レセプタクル48に作動接続し、第2マウント44を第1レセプタクル
42に作動接続することが可能である。これにより、粉砕要素26が摩耗した場合にモジュー
ル28を回転させ、場合によってより長期間使用することが可能である。
【0022】
図2a及び図2bは、撹拌シャフト20の構成を好適な第2実施形態で概略的に示す。図1a
図1bに示す実施形態との違いは、第1レセプタクル42が中実シャフト24の一部だという
ことである。図示の実施形態において、モジュール28を中実シャフト24から分離するには
、少なくとも1個のスピンドル14を回転方向16に移動させてロータ22を方向17にシフトさ
せる必要がある。ロータ22が方向17に向けて移動することにより、第1マウント46と第1
レセプタクル42との間の作動接続、並びに第2マウント44と第2レセプタクル48との間の
作動接続が解除される。その後にモジュール28は、中実シャフト24から方向18に向けて分
離することができる。図2bには、ロータ22を取り付けるためのねじ60及びスピンドル14を
覆うためのプラグ62が表されている。ロータ22を中実シャフト24から分離するには、ねじ
60を取り外す必要がある。ロータ22及び中実シャフト24の大きさ及び構成に応じて、これ
ら構成要素の接続には2個以上のねじ60を使用してもよい。撹拌ボールミルの動作中、プ
ラグ62は、スピンドル14のヘッド部を摩耗及び補助粉砕要素の侵入から保護するよう機能
する。
【0023】
図3a図4bは、少なくとも1個のモジュール28が、中実シャフト24に加えて、ロータ22
上に延在する更なる実施形態の構成を概略的に示す。図3a及び図3bにおいて、モジュール
28は、爪40により、撹拌シャフト20に形状係合的かつ摩擦係合的に接続されている。モジ
ュール28の第1マウント46は、爪40の第1レセプタクル42によって取り付けられている。
第2マウント44は、第2レセプタクル48によって撹拌シャフト20に形状係合的かつ摩擦係
合的に接続されている。スピンドル14を回転方向16に向けて回転させることにより、爪40
が方向17にシフトし、従ってモジュール28を撹拌シャフト20から方向18に向けて分離する
ことができる。スピンドル14を回転可能とするには、先ずプラグ62を取り外す必要がある
図4a及び図4bの実施形態は、第1レセプタクル42が中実シャフト24の一部であることを
除いて、図3の実施形態に類似している。この構成により、付加的な爪40は不要である。
スピンドル14を回転方向16に回転させることにより、レセプタクル48が方向17に向けてシ
フトし、従ってモジュール28を取り外すことができる。
【0024】
図5a及び図5bは、幾つかの部品で構成可能な本発明に係るモジュール28の構成を概略的
に示す。モジュール28は、ベースプレート30及び少なくとも1個のセグメント32で構成さ
れている。セグメント32は、粉砕要素26を受けると共に、それら粉砕要素26をベースプレ
ート30に固定するよう機能する。セグメント32は、接続手段34によってベースプレート30
に接続されている。第1マウント46及び第2マウント44は、モジュール28の外側に配置さ
れている。図5aに示すモジュール28は対称的に構成されているため、第1マウント46及び
第2マウント44が均一に設計されており、交換可能に使用することができる。
【0025】
図6は、図3a図4bを参照して記載した本発明に係るモジュール28の構成を示す。この
場合も、モジュール28は、ベースプレート30及び粉砕要素26を保持する少なくとも1個の
セグメント32で構成されている。ベースプレート30及びセグメント32は、図示の実施形態
においても、接続手段34により、形状係合的かつ摩擦係合的に互いに取り外し可能に接続
されている。図示の実施形態において、第1マウント46及び第2マウント44は、ベースプ
レート30の下側領域に配置されている。図6に示す例示的な実施形態において、モジュー
ル28は非対称的である。
【0026】
図7は、一体的な構成要素として構成された本発明に係るモジュール28を示す。図示の
例示的な実施形態において、粉砕要素26を有するモジュール28は、1個の構成要素として
構成されている。第1マウント46及び第2マウント44も、この構成要素の不可欠な部分で
ある。
【0027】
以上、本発明を好適な実施形態を参照しつつ説明した。ただし、当業者であれば、添付
の特許請求の保護範囲を逸脱することなく、本発明に対して修正又は変更を加えられるこ
とは自明のことであろう。
【符号の説明】
【0028】
10 撹拌ボールミルのハウジング
12 駆動シャフト
14 スピンドル
16 回転方向
17 方向
18 取り外し方向
20 撹拌シャフト
22 ロータ
24 中実シャフト
26 粉砕要素
28 モジュール
30 ベースプレート
32 セグメント
34 接続手段
40 爪
42 第1レセプタクル
44 第2マウント
46 第1マウント
48 第2レセプタクル
60 ロータを取り付けるためのねじ
62 プラグ
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撹拌ボールミル用のモジュール式撹拌シャフト(20)であって、前記モジュール式撹拌シャフト(20)が、ロータ(22)及び中実シャフト(24)で構成され、前記ロータ(22)上及び前記中実シャフト(24)上に、少なくとも2個の粉砕要素(26)が配置されている撹拌シャフトにおいて、
前記少なくとも2個の粉砕要素(26)が、少なくとも前記中実シャフト(24)領域にて少なくとも2個のモジュール(28)上に配置され、
前記中実シャフト(24)に、第1レセプタクル(42)が設けられ、
前記少なくとも2個のモジュール(28)に、第1マウント(46)が設けられており、
前記モジュール(28)の前記第1マウント(46)が回転方向(16)に移動すると前記ロータ(22)を前記少なくとも2つのモジュール(28)から遠ざけるスピンドル(14)を介して、前記第1レセプタクル(42)に形状係合的かつ摩擦係合的に作動接続されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項2】
請求項1に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記粉砕要素(26)を有する前記モジュール(28)が、少なくとも1個のベースプレート(30)及び少なくとも2個のセグメント(32)で構成され、前記少なくとも2個のセグメント(32)が、接続手段(34)により、前記少なくとも1個のベースプレート(30)に接続されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記ロータ(22)に、第2レセプタクル(48)が設けられ、
前記少なくとも2個のモジュール(28)に、第2マウント(44)が設けられており、
前記モジュール(28)の前記第2マウント(44)が、前記第2レセプタクル(48)に形状係合的かつ摩擦係合的に作動接続されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項4】
請求項3に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個のモジュール(28)が、前記第1レセプタクル(42)及び前記第2レセプタクル(48)により、前記中実シャフト(24)領域にて前記撹拌シャフト(20)に形状係合的かつ摩擦係合的に接続されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個のモジュール(28)が、対称的であることを特徴とする撹拌シャフト。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の撹拌シャフト(20)であって、前記少なくとも2個のモジュール(28)が、それぞれ、1個の構成要素として構成されていることを特徴とする撹拌シャフト。
【外国語明細書】