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特開2022-191352基地局装置、端末装置及び通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191352
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】基地局装置、端末装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20221220BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20221220BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221220BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20221220BHJP
   H04B 7/08 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W24/04
H04W72/04 130
H04B7/06 956
H04B7/08 804
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022161939
(22)【出願日】2022-10-06
(62)【分割の表示】P 2020535586の分割
【原出願日】2018-01-04
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】ジア・メイイ
(72)【発明者】
【氏名】リ・グオルゥォン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・レイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ビーム障害回復のシグナリングオーバヘッドを低減し、リソース及びプリアンブルの利用効率を向上させるビーム障害回復の構成方法、装置及び通信システムを提供する。
【解決手段】通信システムにおいて、基地局装置は、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報と、タイマ構成情報とを含む第1情報を管理する制御部と、第1情報を端末装置に送信する送信部と、を備える。タイマ構成情報は、ビーム障害回復プロセスが開始された場合に起動される1つ又は複数のタイマの構成情報であって、端末装置においてビーム障害回復を行うためのリソース或いはプリアンブルを構成する際に1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、タイムアウトしたタイマに対応する時間リソース又は周波数リソースを使用しないように、或いは、対応するプリアンブルを使用しないように構成される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報と、タイマ構成情報と、を含む第1情報を管理する制御部と、
前記第1情報を端末装置に送信する送信部と、を備え、
前記タイマ構成情報は、
ビーム障害回復プロセスが開始された場合に起動される1つ又は複数のタイマの構成情報であって、前記端末装置において前記ビーム障害回復を行うためのリソース且つ/或いはプリアンブルを構成する際に、前記1つ又は複数のタイマのうち少なくともいずれかのタイマがタイムアウトした場合、前記1つ又は複数のタイマのうちタイムアウトしたタイマに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを使用しないように、且つ/或いは、前記1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合に、前記1つ又は複数のタイマに対応するプリアンブルを使用しないように構成するために使用される基地局装置。
【請求項2】
前記端末装置から、1つ又は複数の候補ビームに対応する構成を用いて送信される、ビーム障害回復要求を受信する受信部をさらに備える、請求項1に記載の基地局装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を送信する、請求項1に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記送信部は、前記指示情報を媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)又は物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介して送信する、請求項3に記載の基地局装置。
【請求項5】
前記端末装置から、リソース及び/又はプリアンブルが解放され、又は使用されないことを示す情報を受信する受信部をさらに備える、請求項1に記載の基地局装置。
【請求項6】
ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報と、ビーム障害回復プロセスが開始された場合に起動される1つ又は複数のタイマの構成情報を含むタイマ構成情報と、を含む第1情報をネットワーク装置から受信する受信部と、
ビーム障害回復プロセスが開始された場合、前記1つ又は複数のタイマを起動するように制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記1つ又は複数のタイマのうち少なくともいずれかのタイマがタイムアウトした場合、前記ビーム障害回復を行うためのリソース且つ/或いはプリアンブルを構成する際に、前記1つ又は複数のタイマのうちタイムアウトしたタイマに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを使用しないように、且つ/或いは、前記1つ又は複数のタイマのうちタイムアウトしたタイマに対応するプリアンブルを使用しないように制御する端末装置。
【請求項7】
1つ又は複数の候補ビームに対応する構成を用いて、前記ネットワーク装置にビーム障害回復要求を送信する送信部をさらに備える、請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記制御部は、
ビーム障害回復が成功して完了した場合、利用可能なリソースから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを解放し、又は使用せず、且つ/或いは、
ビーム障害回復が成功して完了した場合、利用可能なプリアンブルから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応するプリアンブルを解放し、又は使用しないように制御する、請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記制御部は、
ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なリソースから、前記構成のビーム障害回復をトリガするための時間リソース及び/又は周波数リソースを解放し、又は使用せず、且つ/或いは、
ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なプリアンブルから、前記構成のビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルを解放し、又は使用しないように構成される、請求項7に記載の端末装置。
【請求項10】
前記制御部は、測定結果に基づいて1つ又は複数の候補ビームを決定する、請求項6に記載の端末装置。
【請求項11】
前記受信部は、前記ネットワーク装置により送信された、前記1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を受信する、請求項6に記載の端末装置。
【請求項12】
リソース及び/又はプリアンブルが解放され、又は使用されないことを示す情報を前記ネットワーク装置に送信する送信部をさらに備える、請求項6に記載の端末装置。
【請求項13】
ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報と、ビーム障害回復プロセスが開始された場合に起動される1つ又は複数のタイマの構成情報を含むタイマ構成情報と、を含む第1情報を送信する基地局と、
前記第1情報を受信する端末装置と、を備え、
前記端末装置は、
ビーム障害回復プロセスが開始された場合、前記1つ又は複数のタイマを起動するように制御し、
前記1つ又は複数のタイマのうち少なくともいずれかのタイマがタイムアウトした場合、前記ビーム障害回復を行うためのリソース且つ/或いはプリアンブルを構成する際に、前記1つ又は複数のタイマのうちタイムアウトしたタイマに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを使用しないように、且つ/或いは、前記1つ又は複数のタイマのうちタイムアウトしたタイマに対応するプリアンブルを使用しないように制御する無線通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信技術分野に関し、特にビーム障害回復の構成方法、装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
第5世代(5G)通信の新しい無線(NR:New Radio)システムでは、より高い周波数での通信をサポートするために、ビームの概念が導入されている。それに応じて、NRシステムは、ビームの関連操作、例えばビーム決定、ビーム測定、ビーム報告などを含むビーム管理をサポートする。ビームの概念が導入された場合、システムリソースの割り当ては、元のセルレベルからビームレベルに拡張され、より多くのリソース又はより効果的なリソース割り当ての管理メカニズムが要求される場合がある。
【0003】
なお、背景技術に関する上記の説明は、単なる本発明の構成をより明確、完全に説明するためのものであり、当業者を理解させるために説明するものである。これらの構成が本発明の背景技術の部分に説明されているから当業者にとって周知の技術であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、本発明の発明者の発見により、単一のセルには多数(例えば数百)の接続された端末装置が存在する可能性がある。ビーム障害回復をサポートするために、現在、各端末装置のために複数の専用構成(dedicated configuration)を保留する必要があり、その結果、シグナリングオーバーヘッドが大きくなり、リソースの利用率が低くなる可能性がある。
【0005】
本発明の実施例は、ビーム障害回復のシグナリングオーバーヘッドを低減させ、ビーム障害回復のためのリソース及び/又はプリアンブルの利用率を向上させることができる、ビーム障害回復の構成方法、装置及び通信システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例の第1態様では、ビーム障害回復の構成方法であって、ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信するステップであって、前記構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む、ステップと、ビーム障害回復をトリガするためのリソースから少なくとも一部の時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、ビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルから少なくとも一部のプリアンブルを削除するステップと、を含む、方法を提供する。
【0007】
本発明の実施例の第2態様では、ビーム障害回復の構成装置であって、ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信する受信部であって、前記構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む、受信部と、ビーム障害回復をトリガするためのリソースから少なくとも一部の時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、ビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルから少なくとも一部のプリアンブルを削除する管理部と、を含む、装置を提供する。
【0008】
本発明の実施例の第3態様では、ビーム障害回復の構成方法であって、ネットワーク装置に指示情報を送信するステップと、前記ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信するステップと、を含む、方法を提供する。
【0009】
本発明の実施例の第4態様では、ビーム障害回復の構成装置であって、ネットワーク装置に指示情報を送信する送信部と、前記ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信する受信部と、を含む、装置を提供する。
【0010】
本発明の実施例の第5態様では、端末装置を含む通信システムであって、前記端末装置は、上記の第2態様又は第4態様に記載のビーム障害回復の構成装置を含む、通信システムを提供する。
【0011】
本発明の実施例の有利な効果は以下の通りである。端末装置がビーム障害回復をトリガするための利用可能なリソース及び/又は利用可能なプリアンブルから少なくとも一部のリソース及び/又はプリアンブルを削除し、或いは、端末装置がネットワーク装置に指示情報を送信し、該ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信することで、各端末装置のために複数の専用構成を保留する必要がなく、ビーム障害回復のシグナリングオーバーヘッドを低減させ、ビーム障害回復のためのリソース及び/又はプリアンブルの利用率を向上させることができる。
【0012】
下記の説明及び図面に示すように、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる方式が示される。なお、本発明の実施形態の範囲はこれらに限定されない。本発明の実施形態は、添付される特許請求の範囲の要旨及び項目の範囲内において、変更されたもの、修正されたもの及び均等的なものを含む。
【0013】
1つの実施形態に記載された特徴及び/又は示された特徴は、同一又は類似の方式で1つ又はさらに多くの他の実施形態で用いられてもよいし、他の実施形態における特徴と組み合わせてもよいし、他の実施形態における特徴に代わってもよい。
【0014】
なお、本文では、用語「含む/有する」は、特徴、部材、ステップ又は構成要件が存在することを意味し、一つ又は複数の他の特徴、部材、ステップ又は構成要件の存在又は付加を排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施例の1つの図面及び1つの実施形態に記載された要素及び特徴は、1つ又はさらに多くの図面又は実施形態に示された要素及び特徴と組み合わせてもよい。また、図面において、類似の符号は複数の図面における対応する素子を示し、1つ以上の実施形態に用いられる対応素子を示してもよい。
図1】本発明の実施例の通信システムの概略図である。
図2】本発明の実施例のビーム障害回復プロセスの概略図である。
図3】本発明の実施例1のビーム障害回復の構成方法の1つの概略図である。
図4】本発明の実施例1のビーム障害回復の構成方法のもう1つの概略図である。
図5】本発明の実施例2のビーム障害回復の構成方法の1つの概略図である。
図6】本発明の実施例2のビーム障害回復の構成方法のもう1つの概略図である。
図7】本発明の実施例3のビーム障害回復の構成装置の1つの概略図である。
図8】本発明の実施例3のビーム障害回復の構成装置のもう1つの概略図である。
図9】本発明の実施例4のビーム障害回復の構成装置の1つの概略図である。
図10】本発明の実施例4のビーム障害回復の構成装置のもう1つの概略図である。
図11】実施例5のネットワーク装置の概略図である。
図12】実施例5の端末装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の上記及び他の特徴は以下の説明により明らかになる。明細書及び図面において、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる実施形態の一部が示される。なお、本発明は説明される実施形態に限定されない。本発明は、添付される特許請求の範囲内の全ての変更されたもの、変形されたもの及び均等的なものを含む。以下は、図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。これらの実施形態は単なる例示的なものであり、本発明を制限するものではない。
【0017】
本発明の実施例では、用語「第1」、「第2」などは、タイトルで異なる要素を区別するために用いられるが、これらの要素の空間的配列又は時間的順序などを表すものではなく、これらの要素はこれらの用語に制限されない。用語「及び/又は」は、関連するリストに列挙された用語の1つ又は複数のうち何れか1つ及び全ての組み合わせを含む。用語「含む」、「包括する」、「有する」などは、列挙された特徴、要素、素子又は構成部材の存在を意味するが、1つ又は複数の他の特徴、要素、素子又は構成部材の存在又は追加を排除するものではない。
【0018】
本発明の実施例では、単数形の「1つ」、「該」などは複数形を含み、「1種類」又は「1類」と広義的に理解されるべきであり、「1個」に限定されない。また、用語「前記」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、単数形及び複数形両方を含むと理解されるべきである。また、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、用語「に記載の」は「少なくとも一部に記載の」と理解されるべきであり、用語「に基づいて」は「少なくとも一部に基づいて」と理解されるべきである。
【0019】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、進化したロングタームエボリューション(LTE-A、LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標):Wideband Code Division Multiple Access)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)などの任意の通信規格に適合するネットワークを意味してもよい。
【0020】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われてもよく、該通信プロトコルは、例えば1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G、及び将来の5G、新しい無線(NR:New Radio)等、及び/又は現在の既知の他の通信プロトコル若しくは将来開発される他の通信プロトコルを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0021】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば通信システムに端末装置をアクセスさせて該端末装置にサービスを提供する通信システム内の装置を意味する。ネットワーク装置は、基地局(BS:Base Station)、アクセスポイント(AP:Access Point)、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobile Management Entity)、ゲートウェイ、サーバ、無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0022】
そのうち、基地局は、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、及び5G基地局(gNB)など、並びにリモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、中継装置(relay)又は低電力ノード(例えばfemto、picoなど)を含んでもよいが、これらに限定されない。また、用語「基地局」はそれらの機能の一部又は全てを含んでもよく、各基地局は特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供してもよい。用語「セル」は、該用語が使用されるコンテキストに応じて、基地局及び/又はそのカバレッジエリアを意味してもよい。
【0023】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE:User Equipment)又は用語「端末装置」(TE:Terminal Equipment)は、例えばネットワーク装置を介して通信ネットワークにアクセスし、ネットワークサービスを受ける装置を意味する。端末装置は、固定的なもの又は移動的なものであってもよく、移動局(MS:Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS:Subscriber Station)、アクセス端末(AT:Access Terminal)、ステーションなどと称されてもよい。
【0024】
そのうち、端末装置は、携帯電話(Cellular Phone)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、無線変復調装置、無線通信装置、ハンドヘルドデバイス、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0025】
例えば、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)などのシナリオでは、端末装置は、監視又は測定を行う機器又は装置であってもよく、例えばマシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)端末、車載通信端末、デバイスツーデバイス(D2D:Device to Device)端末、マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)端末などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0026】
また、用語「ネットワーク側」又は「ネットワーク装置側」とは、ネットワークの側を意味し、基地局であってもよいし、上記の1つ又は複数のネットワーク装置を含んでもよい。用語「ユーザ側」又は「端末装置側」とは、ユーザ又は端末の側を意味し、UEであってもよいし、上記の1つ又は複数の端末装置を含んでもよい。
【0027】
以下は、一例を参照しながら本発明の実施例のシナリオを説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0028】
図1本発明の実施例の通信システムの概略図であり、端末装置及びネットワーク装置の例を概略的に示している。図1に示すように、通信システム100は、ネットワーク装置101及び端末装置102を含んでもよい。説明の便宜上、図1は、1つのみの端末装置及び1つのみのネットワーク装置を一例にして説明するが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0029】
本発明の実施例では、ネットワーク装置101と端末装置102との間では、既存のトラフィック又は将来に実装可能なトラフィックを行うことができる。例えば、これらのトラフィックは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced Mobile Broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive Machine Type Communication)及び高信頼性低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0030】
NRシステムでは、端末装置(ユーザ装置とも称される)の自律的な回復メカニズム、即ちビーム障害回復メカニズムが導入されている。例えば、端末装置が接続状態になった場合、ネットワーク装置は端末装置に専用構成を提供する。端末装置は、ネットワーク装置により送信された専用構成に基づいて、ビーム障害が発生し、且つ候補ビームが存在する場合、該専用構成により指定されたリソース又は競合に基づくリソースを用いて、ビーム障害回復要求を送信してもよく、該専用構成により指定された受信時間ウィンドウ内で、指定されたリソース位置においてネットワーク装置のフィードバックを待つ。該受信時間ウィンドウ内でネットワーク装置のフィードバックが受信された場合、ビーム障害回復プロセスが成功したと判断し、そうでない場合、該ビーム障害回復プロセスが失敗したと判断してもよい。
【0031】
図2は本発明の実施例のビーム障害回復プロセスの概略図である。図2に示すように、ネットワーク装置(例えばgNB)は、端末装置に、ビーム障害回復のための専用構成を予め送信してもよい。端末装置は、ビーム障害回復をトリガする際に、ネットワーク装置にビーム障害回復要求を送信し、該要求に対するネットワーク装置の応答を受信する。
【0032】
ネットワーク装置により端末装置のために提供される専用構成は、例えば以下のものの少なくとも1つを含んでもよい。
【0033】
ビーム障害を決定するためのパラメータ、例えばNrOfBeamFailureInstance;
ビームが候補ビームであるか否かを決定するための閾値、例えばCandidateBeamThreshold;
ビーム障害回復要求を送信するためのランダムアクセスリソース、例えばPRACH-resource-dedicated-BFR;
ビーム障害回復要求を送信するためのプリアンブルインデックス、例えばra-PreambleIndexConfig-BFR;
ビーム障害回復要求の送信の制限、例えばPreambleTransMax-BFR;
ネットワーク装置の応答を受信するための構成情報、例えばResponseWindowSize-BFR及びBeam-Failure-Recovery-Response-CORESET。
【0034】
なお、以上は単にビーム障害回復のための専用構成を例示的に説明し、本発明はこれに限定されず、例えば他のパラメータをさらに含んでもよい。ビーム障害回復のための専用構成の他の内容について、関連技術を参照してもよく、その説明を省略する。
【0035】
以下は、NRシステムを一例にして本発明の実施例を説明する。しかし、本発明はこれに限定されず、同様な問題を有する任意のシステムに適用されてもよい。
【0036】
<実施例1>
本発明の実施例はビーム障害回復の構成方法を提供する。
【0037】
図3は、本発明の実施例のビーム障害回復の構成方法の1つの概略図であり、端末装置側の状況を示している。図3に示すように、ビーム障害回復の構成方法300は以下のステップを含む。
【0038】
ステップ301:端末装置は、ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信する。ここで、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。
【0039】
ステップ302:端末装置は、ビーム障害回復をトリガするためのリソースから少なくとも一部の時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、ビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルから少なくとも一部のプリアンブルを削除する。
【0040】
本実施例では、端末装置は、ネットワーク装置により送信された専用構成を受信し、これらの専用構成から少なくとも一部を自律的に削除(remove)(又は破棄(discard)、消去(clear)、解放(release)、若しくは「使用不可」と見なしてもよい)してもよい。
【0041】
例えば、利用可能なリソースから一部又は全ての時間リソース及び/又は周波数リソース(以下は、時間周波数領域と略称される)を削除又は破棄し、且つ/或いは、利用可能なプリアンブルから一部又は全てのプリアンブルを削除又は破棄する。これによって、各端末装置のために複数の専用構成を保留する必要がなく、ビーム障害回復のシグナリングオーバーヘッドを低減させ、ビーム障害回復のための時間周波数リソース及び/又はプリアンブルの利用率を向上させることができる。
【0042】
1つの態様では、端末装置は、ビーム障害回復が成功して完了した場合、自律的な削除を行う。
【0043】
図4は、本発明の実施例1のビーム障害回復の構成方法のもう1つの概略図であり、端末装置側及びネットワーク装置側の状況を示している。図4に示すように、ビーム障害回復の構成方法400は以下のステップを含む。
【0044】
ステップ401:ネットワーク装置は、端末装置に、ビーム障害回復のための専用構成を送信する。ここで、該専用構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするための時間周波数リソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。
【0045】
ステップ402:端末装置にビーム障害が発生し、端末装置は1つ又は複数の候補ビームを選択する。
【0046】
ステップ403:端末装置は、該1つ又は複数の候補ビームに対応する専用構成を用いて、該ネットワーク装置にビーム障害回復要求を送信する。
【0047】
ステップ404:端末装置は、ビーム障害回復要求に対するネットワーク装置の応答を受信する。
【0048】
例えば、所定の受信時間ウィンドウ内で、該端末装置がネットワーク装置のフィードバックを成功して受信した場合、該ビーム障害回復プロセスが成功したと判断する。該フィードバックは、例えば、アップリンクグラント又はダウンリンク割り当てを搬送している物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)であるが、本発明はこれに限定されない。
【0049】
ステップ405:端末装置は、ビーム障害回復のための少なくとも一部の専用構成を自律的に削除する。
【0050】
例えば、利用可能なリソースから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除又は破棄する。
【0051】
ステップ406:端末装置は、ネットワーク装置に、リソース及び/又はプリアンブルが削除されたことを示す情報を送信する。
【0052】
なお、以上は図4を参照しながら本発明の実施例を例示的に説明しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、各ステップ間の実行順序を適宜調整してもよいし、他のステップを追加したり、ステップを削除したりしてもよい。当業者は、上記の内容に基づいて適宜変形を行ってもよく、上記の図4の記載に限定されない。
【0053】
これによって、端末装置は、一部又は全ての専用構成を自律的に削除することで、オーバーヘッドを低減させ、リソース利用率を向上させることができる。また、端末装置は、削除情報をネットワーク装置に報告することで、端末装置とネットワーク装置との間で合意を達成し、リソースの利用率をさらに向上させることができる。
【0054】
もう1つの態様では、ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なリソースから、該専用構成におけるビーム障害回復をトリガするための時間リソース及び/又は周波数リソースを解放し、且つ/或いは、ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なプリアンブルから、該専用構成におけるビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルを消去してもよい。
【0055】
例えば、ステップ404において端末装置が所定の受信時間ウィンドウ内でネットワーク装置のフィードバックが受信していない場合、ビーム障害回復プロセスが成功していない(即ち失敗した)と判断する。この場合は、端末装置は、ステップ402において選択された1つ又は複数の候補ビームがもはや適切ではないと判断し、該1つ又は複数の候補ビームに対応する時間領域リソース及び/又はプリアンブルを自律的に削除又は破棄してもよい。
【0056】
もう1つの態様では、端末装置は、測定結果に基づいて1つ又は複数の候補ビームを決定してもよい。1つ又は複数のビームがもはや候補ビームではないと決定された場合、利用可能なリソースから、該1つ又は複数のビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、1つ又は複数のビームがもはや候補ビームではないと決定された場合、利用可能なプリアンブルから、該1つ又は複数のビームに対応するプリアンブルを削除する。
【0057】
もう1つの態様では、端末装置は、タイマを用いて自律的な削除を行ってもよい。例えば、端末装置のために1つ又は複数のタイマを設定してもよい。ここで、該1つ又は複数のタイマは、該タイマの構成情報が該端末装置により受信された時に起動される。
【0058】
例えば、1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、利用可能なリソースから、該1つ又は複数のタイマに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、該1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、利用可能なプリアンブルから、該1つ又は複数のタイマに対応するプリアンブルを削除する。
【0059】
例えば、該端末装置のために1つのタイマを構成してもよく、即ち該タイマは、端末装置全体に適用されてもよい。或いは、時間リソース及び/又は周波数リソース及び/又はプリアンブルの1つのセットのために1つのタイマを構成してもよく、即ち、該タイマは、リソース及び/又はプリアンブルの1つのセットに適用されてもよい。或いは、時間リソース及び/又は周波数リソース及び/又はプリアンブルの一群のセットのために1つのタイマを構成してもよく、即ち、該タイマは、リソース及び/又はプリアンブルの一群(複数)のセットに適用されてもよい。
【0060】
この態様では、端末装置は、ネットワーク装置により送信された、該1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を受信してもよい。該指示情報は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及び/又は物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で搬送されてもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0061】
以上の態様では、本発明の自律的な削除の条件を例示的に説明しているが、本発明はこれに限定されない。また、説明の便宜上、一部のステップを省略しているが、同様に図4を参照し、例えば端末装置のネットワーク装置への報告のステップを追加してもよい。
【0062】
なお、以上の各態様は単独で実行されてもよいし、任意の2つ以上の態様を組み合わせて実行してもよく、以下は2つの例を例示的に説明する。
【0063】
例えば、ネットワーク装置は、端末装置のためにビーム障害回復の専用構成を提供している。該端末装置のビーム障害回復が成功して完了した後に、元の候補ビーム1が現在のサービングビームとなった場合、該端末装置は、専用構成からビーム1に対応する時間周波数リソース及び/又はプリアンブルを自律的に削除してもよい。また、元の候補ビーム2の無線品質が低下し、もはや候補ビームではなくなった場合、端末装置は、専用構成からビーム2に対応する時間周波数リソース及び/又はプリアンブルを自律的に削除してもよい。
【0064】
また、例えば、ネットワーク装置は、端末装置のためにビーム障害回復の専用構成を提供し、構成1、構成2及び構成3のために有効なタイマT1、T2及びT3をそれぞれ設定している。該端末装置が専用構成を受信した場合、対応する構成のために有効なタイマT1、T2及びT3を起動してもよい。さらに、ネットワーク装置は、例えばT1及びT2のみを再起動し、T3を再起動しないように、MAC CEを送信してタイマを指示してもよい。即ち、ネットワーク装置は、構成3に対応する候補ビームが不要になると判断する。このように、T1及びT2が再起動され、T3がタイムアウトした場合、端末装置は、構成3を自律的に削除してもよい。また、ビーム障害回復が成功した後に、元の候補ビーム1が現在のサービングビームとなった場合、該端末装置は、専用構成からビーム1に対応する時間周波数リソース及び/又はプリアンブルを自律的に削除してもよい。
【0065】
本実施例によれば、端末装置は、専用構成のリソース及び/又はプリアンブルを自律的に削除又は解放することができる。これによって、専用構成におけるリソース及び/又はプリアンブルの有効性を制御することができ、より少ないシグナリングオーバーヘッドで専用構成におけるリソース及び/又はプリアンブルをより効果的に利用することができる。
【0066】
<実施例2>
本発明の実施例はビーム障害回復の構成方法を提供する。
【0067】
図5は本発明の実施例のビーム障害回復の構成方法の概略図であり、端末装置側の状況を示している。図5に示すように、ビーム障害回復の構成方法500は以下のステップを含む。
【0068】
ステップ501:端末装置はネットワーク装置に指示情報を送信する。
【0069】
ステップ502:端末装置は、該ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信する。
【0070】
本実施例では、該指示情報は、該ネットワーク装置により該ビーム障害回復のための構成を決定するために用いられる。該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。なお、本発明はこれに限定されない。
【0071】
図6は本発明の実施例2のビーム障害回復の構成方法のもう1つの概略図であり、端末装置側及びネットワーク装置側の状況を示している。図6に示すように、ビーム障害回復の構成方法600は以下のステップを含む。
【0072】
ステップ601:端末装置はネットワーク装置に指示情報を送信する。
【0073】
ステップ602:ネットワーク装置は、端末装置により送信された指示情報に基づいて、ビーム障害回復のための専用構成を決定する。
【0074】
ステップ603:端末装置は、該ネットワーク装置により送信された該専用構成を受信する。
【0075】
なお、以上は図6を参照しながら本発明の実施例を例示的に説明しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、各ステップ間の実行順序を適宜調整してもよいし、他のステップを追加したり、ステップを削除したりしてもよい。当業者は、上記の内容に基づいて適宜変形を行ってもよく、上記の図6の記載に限定されない。
【0076】
これによって、ネットワーク装置は、端末装置により提供された情報に基づいて、端末装置に専用構成を提供するか否か、及びどの専用構成を提供するかを決定することができるため、リソース及び/又はプリアンブルをより効果的に利用することができる。
【0077】
本実施例では、該指示情報は、該端末装置の使用済みの能力の情報、該端末装置の残りの能力の情報、該端末装置のプリファレンス情報、該端末装置のレベル情報、該端末装置の優先度情報、該端末装置により決定されたビーム障害が発生するか否かを示す情報、及び該端末装置の移動状態情報の少なくとも1つを含んでもよい。
【0078】
例えば、該端末装置の使用済みの能力の情報は、該端末装置の現在の使用済みの測定能力を含み、該端末装置の残りの能力の情報は、最大許容の測定能力及び現在の使用済みの測定能力に基づいて得られた該端末装置の現在の使用可能な測定能力を含む。
【0079】
また、例えば、端末装置は、所定の条件又は構成された条件に基づいて、ビーム障害が発生するか否かを決定してもよい。ここで、該所定の条件又は構成された条件は、期間内の複数のサービングビームの測定結果が何れも所定の測定閾値よりも小さいこと、該測定閾値よりも大きい測定結果を有するサービングビームの数が所定の数閾値よりも小さいこと、及び複数のサービングビームの連続的な複数の測定結果が何れも該測定閾値よりも小さいことの少なくとも1つを含む。
【0080】
本実施例では、端末装置は、該指示情報の送信を禁止するためのタイマを設定してもよい。ここで、該タイマは、端末装置が該ネットワーク装置に該指示情報を送信する時に起動され、該タイマがタイムアウトし、或いは起動されていない場合、該指示情報の送信は許可される。
【0081】
以下は、3つの例を参照しながら本発明の実施例を例示的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0082】
例えば、UEが接続状態になった場合、UE能力転送プロセス(UE capability transfer procedure)によりネットワーク装置にUE情報を送信してもよい。ネットワーク装置により送信されたUE能力取得メッセージを受信した場合、該UEはUE能力情報のメッセージを構築して送信し、該メッセージは、UE使用済みの能力、残りの能力又はUEレベルを含んでもよい。例えば、該UE能力情報は、現在の測定構成変数のうちの使用済み、保守されている測定対象、測定ID若しくは報告構成の数、又はこれらのパラメータの残りの数を含む。該UE能力情報に基づいて、ネットワーク装置は、該UEのために構成された候補ビームの数を決定することができる。
【0083】
また、例えば、UEが接続状態になった場合、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)メッセージを介してネットワーク装置にUE情報を送信してもよい。例えば、UEプリファレンス(preference)又は優先度情報を伝えるために、マルチメディア・ブロードキャスト・マルチキャスト・サービス(MBMS:Multimedia Broadcast Multicast Service)の関心指示メッセージと類似する新しいメッセージを導入してもよい。該メッセージは、ビーム障害回復を実行するか否かについてのUEのプリファレンス情報、ビーム障害回復を実行するためのUEのプリファレンスについてのビーム情報などを含んでもよい。また、例えば、UEにビーム障害が発生する可能性がある旨の指示情報を伝えるために、デバイス内共存(in-device coexistence)指示メッセージと類似する新しいメッセージを導入してもよい。該メッセージは、測定結果が閾値よりも低いサービングビームの情報などを含んでもよい。
【0084】
また、例えば、プロトコルでは、50%のサービングビームのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information Reference Signal)の測定結果が閾値THよりも小さい場合、UEにビーム障害が発生する可能性があると判断することが規定されてもよい。例えば、UEに現在4つのサービングビームがあり、2つのサービングビームのCSI-RS測定結果が閾値THよりも小さい場合、UEはネットワーク装置に報告を送信し、該報告は、UEにビーム障害が発生する可能性がある旨の指示、UEの現在の測定層の数、高優先度指示を含んでもよい。該UEの報告に基づいて、ネットワーク装置は、該UEのためにビーム障害回復の専用構成を提供してもよい。該報告に低優先度指示が含まれる場合、ネットワーク装置は、該UEに専用構成を提供しなくてもよい。
【0085】
本実施例によれば、端末装置がネットワーク装置に指示情報を送信し、ネットワーク装置が端末装置により提供された情報に基づいて、端末装置に専用構成を提供するか否か、及びどの専用構成を提供するかを決定することができるため、リソース及び/又はプリアンブルをより効果的に利用することができる。
【0086】
<実施例3>
本発明の実施例は、ビーム障害回復の構成装置を提供する。該装置は、例えば端末装置であってもよいし、端末装置に構成された部材又は構成部であってもよい。本実施例3の実施例1と同様な内容について、その説明を省略する。
【0087】
図7は本発明の実施例のビーム障害回復の構成装置の1つの概略図である。図7に示すように、ビーム障害回復の構成装置700は、受信部701及び管理部702を含む。
【0088】
受信部701は、ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信する。ここで、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。
【0089】
管理部702は、ビーム障害回復をトリガするためのリソースから少なくとも一部の時間リソース及び/又は周波数リソースを削除(又は廃棄など)し、且つ/或いは、ビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルから少なくとも一部のプリアンブルを削除(又は廃棄など)する。
【0090】
1つの態様では、図7に示すように、ビーム障害回復の構成装置700は、要求部703をさらに含んでもよい。
【0091】
要求部703は、1つ又は複数の候補ビームに対応する構成を用いて、該ネットワーク装置にビーム障害回復要求を送信する。
【0092】
管理部702は、ビーム障害回復が成功して完了した場合、利用可能なリソースから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除(又は廃棄など)し、且つ/或いは、ビーム障害回復が成功して完了した場合、利用可能なプリアンブルから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応するプリアンブルを削除(又は廃棄など)してもよい。
【0093】
もう1つの態様では、管理部702は、ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なリソースから、該構成のビーム障害回復をトリガするための時間リソース及び/又は周波数リソースを解放し、且つ/或いは、ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なプリアンブルから、該構成のビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルを消去してもよい。
【0094】
1つの態様では、図7に示すように、ビーム障害回復の構成装置700は、決定部704をさらに含んでもよい。
【0095】
決定部704は、測定結果に基づいて1つ又は複数の候補ビームを決定する。
【0096】
管理部702は、1つ又は複数のビームがもはや候補ビームではないと決定された場合、利用可能なリソースから、該1つ又は複数のビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、1つ又は複数のビームがもはや候補ビームではないと決定された場合、利用可能なプリアンブルから、該1つ又は複数のビームに対応するプリアンブルを削除してもよい。
【0097】
1つの態様では、図7に示すように、ビーム障害回復の構成装置700は、設定部705をさらに含んでもよい。
【0098】
設定部705は、該端末装置のために1つ又は複数のタイマを設定する。ここで、該1つ又は複数のタイマは、該タイマの構成情報が前記端末装置により受信された時に起動される。
【0099】
管理部702は、該1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、利用可能なリソースから、該1つ又は複数のタイマに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、該1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、利用可能なプリアンブルから、該1つ又は複数のタイマに対応するプリアンブルを削除してもよい。
【0100】
例えば、端末装置のために1つのタイマを構成し、或いは、時間リソース及び/又は周波数リソース及び/又はプリアンブルの1つのセットのために1つのタイマを構成し、或いは、時間リソース及び/又は周波数リソース及び/又はプリアンブルの一群のセットのために1つのタイマを構成してもよい。
【0101】
1つの態様では、受信部701は、該ネットワーク装置により送信された、該1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を受信してもよい。ここで、該指示情報は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及び/又は物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で搬送されてもよい。端末装置は、該指示情報に基づいて、該タイマを再起動し、或いは該タイマを停止してもよい。
【0102】
1つの態様では、図7に示すように、ビーム障害回復の構成装置700は、送信部706をさらに含んでもよい。
【0103】
送信部706は、リソース及び/又はプリアンブルが削除されたことを示す情報を前記ネットワーク装置に送信する。
【0104】
本発明の実施例は、ビーム障害回復の構成装置をさらに提供する。該装置は、例えばネットワーク装置であってもよいし、ネットワーク装置に構成された部材又は構成部であってもよい。
【0105】
図8は本発明の実施例のビーム障害回復の構成装置の概略図である。図8に示すように、ビーム障害回復の構成装置800は、送信部801を含む。
【0106】
送信部801は、端末装置に、ビーム障害回復のための構成を送信する。ここで、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。
【0107】
図8に示すように、ビーム障害回復の構成装置800は、受信部802をさらに含んでもよい。
【0108】
受信部802は、端末装置により1つ又は複数の候補ビームに対応する構成を用いて送信されたビーム障害回復要求を受信する。
【0109】
1つの態様では、送信部801は、端末装置に、1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を送信する。
【0110】
1つの態様では、受信部802は、端末装置により送信された、リソース及び/又はプリアンブルが削除されたことを示す情報を受信する。
【0111】
なお、以上は本発明に関連する各部材又はモジュールを説明しているが、本発明はこれに限定されない。ビーム障害回復の構成装置700又は800は他の部材又はモジュールをさらに含んでもよく、これらの部材又はモジュールの具体的な内容について、関連技術を参照してもよい。
【0112】
また、説明の便宜上、図7又は図8は各部材又はモジュール間の接続関係又は信号方向のみを例示的に示し、当業者がバスの接続など各種の関連技術を採用してもよい。上記の各部材又はモジュールは、例えばプロセッサ、メモリ、送信機、受信機などのハードウェア設備により実現されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0113】
本実施例によれば、端末装置は、専用構成のリソース及び/又はプリアンブルを自律的に削除又は解放することができる。これによって、専用構成におけるリソース及び/又はプリアンブルの有効性を制御することができ、より少ないシグナリングオーバーヘッドで専用構成におけるリソース及び/又はプリアンブルをより効果的に利用することができる。
【0114】
<実施例4>
本発明の実施例は、ビーム障害回復の構成装置を提供する。該装置は、例えば端末装置であってもよいし、端末装置に構成された部材又は構成部であってもよい。本実施例4の実施例2と同様な内容について、その説明を省略する。
【0115】
図9は本発明の実施例のビーム障害回復の構成装置の概略図である。図9に示すように、ビーム障害回復の構成装置900は、送信部901及び受信部902を含む。
【0116】
送信部901は、ネットワーク装置に指示情報を送信する。
【0117】
受信部902は、該ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信する。
【0118】
本実施例では、該指示情報は、該ネットワーク装置により前記ビーム障害回復のための構成を決定するために用いられ、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。なお、本発明はこれに限定されない。
【0119】
本実施例では、該指示情報は、該端末装置の使用済みの能力の情報、該端末装置の残りの能力の情報、該端末装置のプリファレンス情報、該端末装置のレベル情報、該端末装置の優先度情報、該端末装置により決定されたビーム障害が発生するか否かを示す情報、及び該端末装置の移動状態情報の少なくとも1つを含む。
【0120】
例えば、該端末装置の使用済みの能力の情報は、該端末装置の現在の使用済みの測定能力を含み、該端末装置の残りの能力の情報は、最大許容の測定能力及び現在の使用済みの測定能力に基づいて得られた前記端末装置の現在の使用可能な測定能力を含む。
【0121】
1つの態様では、図9に示すように、ビーム障害回復の構成装置900は、決定部903をさらに含んでもよい。
【0122】
決定部903は、所定の条件又は構成された条件に基づいて、ビーム障害が発生するか否かを決定する。
【0123】
ここで、該所定の条件又は構成された条件は、期間内の複数のサービングビームの測定結果が何れも所定の測定閾値よりも小さいこと、該測定閾値よりも大きい測定結果を有するサービングビームの数が所定の数閾値よりも小さいこと、及び複数のサービングビームの連続的な複数の測定結果が何れも該測定閾値よりも小さいことの少なくとも1つを含む。
【0124】
1つの態様では、図9に示すように、ビーム障害回復の構成装置900は、設定部904をさらに含んでもよい。
【0125】
設定部904は、該指示情報の送信を禁止するためのタイマを設定する。
【0126】
ここで、該タイマは、送信部901が該ネットワーク装置に前記指示情報を送信する時に起動され、該タイマがタイムアウトし、或いは起動されていない場合、該指示情報の送信は許可される。
【0127】
本発明の実施例は、ビーム障害回復の構成装置をさらに提供する。該装置は、例えばネットワーク装置であってもよいし、ネットワーク装置に構成された部材又は構成部であってもよい。
【0128】
図10は本発明の実施例のビーム障害回復の構成装置の概略図である。図10に示すように、ビーム障害回復の構成装置1000は、受信部1001、決定部1002及び送信部1003を含む。
【0129】
受信部1001は、端末装置により送信された指示情報を受信する。
【0130】
決定部1002は、該指示情報に基づいて、ビーム障害回復のための構成を決定する。
【0131】
送信部1003は、端末装置に、該ビーム障害回復のための構成を送信する。
【0132】
例えば、決定部1002は、該端末装置により送信された指示情報に基づいて、該端末装置にビーム障害回復のための専用構成を割り当ててもよい。例えば、優先度の高い端末装置により多いリソースを割り当て、優先度の低い端末装置により少ないリソースを割り当ててもよい。
【0133】
なお、以上は本発明に関連する各部材又はモジュールを説明しているが、本発明はこれに限定されない。ビーム障害回復の構成装置900又は1000は他の部材又はモジュールをさらに含んでもよく、これらの部材又はモジュールの具体的な内容について、関連技術を参照してもよい。
【0134】
また、説明の便宜上、図9又は図10は各部材又はモジュール間の接続関係又は信号方向のみを例示的に示し、当業者がバスの接続など各種の関連技術を採用してもよい。上記の各部材又はモジュールは、例えばプロセッサ、メモリ、送信機、受信機などのハードウェア設備により実現されてもよく、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0135】
本実施例によれば、端末装置がネットワーク装置に指示情報を送信し、ネットワーク装置が端末装置により提供された情報に基づいて、端末装置に専用構成を提供するか否か、及びどの専用構成を提供するかを決定することができるため、リソース及び/又はプリアンブルをより効果的に利用することができる。
【0136】
<実施例5>
本発明の実施例は通信システムをさらに提供し、図1を参照してもよく、実施例1乃至4と同様な内容についてその説明を省略する。本実施例では、通信システム100は、ネットワーク装置101及び端末装置102を含んでもよい。
【0137】
ネットワーク装置101には、1つ又は複数の端末装置のためにサービスを提供し、実施例3に記載のビーム障害回復の構成装置800又は実施例4に記載のビーム障害回復の構成装置1000が構成されている。
【0138】
端末装置102には、実施例3に記載のビーム障害回復の構成装置700又は実施例4に記載のビーム障害回復の構成装置900が構成されている。
【0139】
本発明の実施例はネットワーク装置をさらに提供する。該ネットワーク装置は基地局であってもよいが、本発明はこれに限定されず、他のネットワーク装置であってもよい。
【0140】
図11は本発明の実施例のネットワーク装置の構成の概略図である。図11に示すように、ネットワーク装置1100は、プロセッサ1110(例えば中央処理装置(CPU))1301及びメモリ1120を含んでもよく、メモリ1120はプロセッサ1110に接続される。メモリ1120は、各種のデータを記憶してもよいし、情報処理のプログラム1130をさらに記憶し、プロセッサ1110の制御で該プログラム1130を実行する。
【0141】
例えば、プロセッサ1110は、プログラム1130を実行し、実施例1に記載されたビーム障害回復の構成方法を実現してもよい。例えば、プロセッサ1110は、端末装置にビーム障害回復のための構成を送信するように構成されてもよい。ここで、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。
【0142】
1つの態様では、プロセッサ1110は、端末装置により1つ又は複数の候補ビームに対応する構成を用いて送信されたビーム障害回復要求を受信するように構成されてもよい。
【0143】
1つの態様では、プロセッサ1110は、端末装置に、1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を送信するように構成されてもよい。
【0144】
1つの実施例では、プロセッサ1110は、端末装置により送信された、リソース及び/又はプリアンブルが削除されたことを示す情報を受信するように構成されてもよい。
【0145】
また、例えば、プロセッサ1110は、プログラム1130を実行し、実施例2に記載されたビーム障害回復の構成方法を実現してもよい。例えば、プロセッサ1110は、端末装置により送信された指示情報を受信し、該指示情報に基づいてビーム障害回復のための構成を決定し、該端末装置に該構成を送信するように構成されてもよい。
【0146】
また、図11に示すように、ネットワーク装置1100は、送受信機1140及びアンテナ1150などをさらに含んでもよい。上記部材の機能は従来技術と類似し、ここでその説明を省略する。なお、ネットワーク装置1100は図11に示す全てのユニットを含む必要がない。また、ネットワーク装置1100は、図11に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0147】
本発明の実施例は端末装置をさらに提供する。なお、本発明はこれに限定されず、他の装置であってもよい。
【0148】
図12は本発明の実施例の端末装置の概略図である。図12に示すように、該端末装置1200は、プロセッサ1210及びメモリ1220を含んでもよく、メモリ1220はプロセッサ1210に接続される。なお、該図は単なる例示的なものであり、電気通信機能又は他の機能を実現するように、他の種類の構成を用いて、該構成を補充又は代替してもよい。
【0149】
例えば、プロセッサ1210は、プログラムを実行して実施例1に記載されたビーム障害回復の構成方法を実現するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ1210は、ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信するステップであって、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む、ステップと、ビーム障害回復をトリガするためのリソースから少なくとも一部の時間リソース及び/又は周波数リソースを削除(又は破棄など)し、且つ/或いは、ビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルから少なくとも一部のプリアンブルを削除(又は破棄など)するステップと、を実行するように構成されてもよい。
【0150】
1つの態様では、プロセッサ1210は、1つ又は複数の候補ビームに対応する構成を用いて、該ネットワーク装置にビーム障害回復要求を送信するように構成されてもよい。
【0151】
1つの態様では、プロセッサ1210は、ビーム障害回復が成功して完了した場合、利用可能なリソースから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除(又は破棄など)し、且つ/或いは、ビーム障害回復が成功して完了した場合、利用可能なプリアンブルから、サービングビームとなる1つ又は複数の候補ビームに対応するプリアンブルを削除(又は破棄など)するように構成されてもよい。
【0152】
1つの態様では、プロセッサ1210は、ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なリソースから、該構成のビーム障害回復をトリガするための時間リソース及び/又は周波数リソースを解放し、且つ/或いは、ビーム障害回復が成功していない場合、利用可能なプリアンブルから、該構成のビーム障害回復をトリガするためのプリアンブルを消去するように構成されてもよい。
【0153】
1つの態様では、プロセッサ1210は、測定結果に基づいて1つ又は複数の候補ビームを決定するように構成されてもよい。
【0154】
1つの態様では、プロセッサ1210は、1つ又は複数のビームがもはや候補ビームではないと決定された場合、利用可能なリソースから、該1つ又は複数のビームに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、1つ又は複数のビームがもはや候補ビームではないと決定された場合、利用可能なプリアンブルから、該1つ又は複数のビームに対応するプリアンブルを削除するように構成されてもよい。
【0155】
1つの態様では、プロセッサ1210は、該端末装置のために1つ又は複数のタイマを設定するように構成されてもよい。ここで、該1つ又は複数のタイマは、該タイマの構成情報が該端末装置により受信された時に起動される。
【0156】
1つの態様では、プロセッサ1210は、該1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、利用可能なリソースから、該1つ又は複数のタイマに対応する時間リソース及び/又は周波数リソースを削除し、且つ/或いは、該1つ又は複数のタイマがタイムアウトした場合、利用可能なプリアンブルから、該1つ又は複数のタイマに対応するプリアンブルを削除するように構成されてもよい。
【0157】
1つの態様では、該端末装置のために1つのタイマを構成し、或いは、時間リソース及び/又は周波数リソース及び/又はプリアンブルの1つのセットのために1つのタイマを構成し、或いは、時間リソース及び/又は周波数リソース及び/又はプリアンブルの一群のセットのために1つのタイマを構成してもよい。
【0158】
1つの態様では、プロセッサ1210は、該ネットワーク装置により送信された、該1つ又は複数のタイマを再起動又は停止するための指示情報を受信するように構成されてもよい。
【0159】
1つの態様では、該指示情報は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及び/又は物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で搬送される。
【0160】
1つの態様では、プロセッサ1210は、リソース及び/又はプリアンブルが削除されたことを示す情報を前記ネットワーク装置に送信するように構成されてもよい。
【0161】
また、例えば、プロセッサ1210は、プログラムを実行して実施例2に記載されたビーム障害回復の構成方法を実現するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ1210は、ネットワーク装置に指示情報を送信し、該ネットワーク装置により送信されたビーム障害回復のための構成を受信するように構成されてもよい。
【0162】
1つの態様では、該指示情報は、該ネットワーク装置により該ビーム障害回復のための構成を決定するために用いられ、該構成は、少なくとも、ビーム障害回復をトリガするためのリソース情報及び/又はプリアンブル情報を含む。
【0163】
1つの態様では、該指示情報は、該端末装置の使用済みの能力の情報、該端末装置の残りの能力の情報、該端末装置のプリファレンス情報、該端末装置のレベル情報、該端末装置の優先度情報、該端末装置により決定されたビーム障害が発生するか否かを示す情報、及び該端末装置の移動状態情報の少なくとも1つを含む。
【0164】
1つの態様では、該端末装置の使用済みの能力の情報は、該端末装置の現在の使用済みの測定能力を含み、該端末装置の残りの能力の情報は、最大許容の測定能力及び現在の使用済みの測定能力に基づいて得られた該端末装置の現在の使用可能な測定能力を含む。
【0165】
1つの態様では、プロセッサ1210は、所定の条件又は構成された条件に基づいて、ビーム障害が発生するか否かを決定するように構成されてもよい。ここで、該所定の条件又は構成された条件は、期間内の複数のサービングビームの測定結果が何れも所定の測定閾値よりも小さいこと、該測定閾値よりも大きい測定結果を有するサービングビームの数が所定の数閾値よりも小さいこと、及び複数のサービングビームの連続的な複数の測定結果が何れも該測定閾値よりも小さいことの少なくとも1つを含む。
【0166】
1つの態様では、プロセッサ1210は、該指示情報の送信を禁止するためのタイマを設定するように構成されてもよい。ここで、該タイマは、該端末装置が該ネットワーク装置に該指示情報を送信する時に起動され、該タイマがタイムアウトし、或いは起動されていない場合、該指示情報の送信は許可される。
【0167】
図12に示すように、該端末装置1200は、通信モジュール1230、入力部1240、ディスプレイ1250、電源1260をさらに含んでもよい。ここで、上記部材の機能は従来技術と同様であり、ここでその説明を省略する。なお、端末装置1200は図12に示す全てのユニットを含む必要がない。また、端末装置1200は、図12に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0168】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、ネットワーク装置において該プログラムを実行する際に、コンピュータに該ネットワーク装置において上記の実施例1又は2に記載のビーム障害回復の構成方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0169】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、コンピュータにネットワーク装置において実施例1又は2に記載のビーム障害回復の構成方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0170】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、端末装置において該プログラムを実行する際に、コンピュータに該端末装置において実施例1又は2に記載のビーム障害回復の構成方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0171】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、コンピュータに端末装置において実施例1又は2に記載のビーム障害回復の構成方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0172】
本発明の以上の装置及び方法は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアを結合して実現されてもよい。本発明はコンピュータが読み取り可能なプログラムに関し、該プログラムはロジック部により実行される際に、該ロジック部に上述した装置又は構成要件を実現させる、或いは該ロジック部に上述した各種の方法又はステップを実現させることができる。本発明は上記のプログラムを記憶するための記憶媒体、例えばハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、フラッシュメモリ等に関する。
【0173】
本発明の実施例を参照しながら説明した各装置における各処理方法は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせで実施されてもよい。例えば、図面に示す機能的ブロック図における1つ若しくは複数、又は機能的ブロック図の1つ若しくは複数の組み合わせは、コンピュータプログラムフローの各ソフトウェアモジュールに対応してもよいし、各ハードウェアモジュールに対応してもよい。これらのソフトウェアモジュールは、図面に示す各ステップにそれぞれ対応してもよい。これらのハードウェアモジュールは、例えばフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を用いてこれらのソフトウェアモジュールをハードウェア化して実現されてもよい。
【0174】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、モバイルハードディスク、CD-ROM又は当業者にとって既知の任意の他の形の記憶媒体に位置してもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、記憶媒体に情報を書き込むように該記憶媒体をプロセッサに接続してもよいし、記憶媒体がプロセッサの構成部であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに位置してもよい。該ソフトウェアモジュールは移動端末のメモリに記憶されてもよいし、移動端末に挿入されたメモリカードに記憶されてもよい。例えば、機器(例えば移動端末)が比較的に大きい容量のMEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置を用いる場合、該ソフトウェアモジュールは該MEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置に記憶されてもよい。
【0175】
図面に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロックおよび/または機能ブロックの一つ以上の組合せは、本願に記載されている機能を実行するための汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理装置、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の適切な組み合わせで実現されてもよい。図面に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロックおよび/または機能ブロックの一つ以上の組合せは、例えば、コンピューティング機器の組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSP通信と組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成で実現されてもよい。
【0176】
以上、具体的な実施形態を参照しながら本発明を説明しているが、上記の説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護の範囲を限定するものではない。本発明の趣旨及び原理を離脱しない限り、本発明に対して各種の変形及び変更を行ってもよく、これらの変形及び変更も本発明の範囲内のものである。
図1
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