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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191427
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】積層型コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/00 20060101AFI20221220BHJP
   H01F 27/00 20060101ALI20221220BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
H01F17/00 D
H01F27/00 160
H01F17/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166898
(22)【出願日】2022-10-18
(62)【分割の表示】P 2019097639の分割
【原出願日】2019-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】比留川 敦夫
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高周波帯でのインピーダンスが大きく、高周波特性に優れた積層型コイル部品を提供する。
【解決手段】積層型コイル部品は、複数の絶縁層31a~31h、35a1~35b4が長さ方向に積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体10と、コイルに電気的に接続される第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備える。コイル3は、絶縁層とともに長さ方向に積層された複数のコイル導体32a~32hが電気的に接続されてなり、コイル導体は、ライン部36a~36hと、ライン部の端部に配置されるランド部37a~37hと、を有する。積層方向に隣り合うコイル導体のランド部は、ビア導体33a~33qを介して互いに接続され、積層方向から平面視したとき、ライン部の内周縁よりも内側に位置せず、かつ、ライン部と部分的に重なり、積層方向から平面視したときにランド部の径は、ライン部の線幅の1.05倍以上、1.3倍以下である。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の絶縁層が長さ方向に積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体と、
前記コイルに電気的に接続される第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備え、
前記コイルは、前記絶縁層とともに前記長さ方向に積層された複数のコイル導体が電気的に接続されてなり、
前記積層体は、前記長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面と、前記長さ方向と直交する高さ方向において相対する第1の主面及び第2の主面と、前記長さ方向及び前記高さ方向に直交する幅方向において相対する第1の側面及び第2の側面と、を有し、
前記第1の主面は、実装面であり、
前記積層体の積層方向と前記コイルのコイル軸方向とは、前記第1の主面と平行であり、
前記第1の外部電極は、前記第1の端面の少なくとも一部と前記第1の主面の一部とを延伸して覆い、
前記第2の外部電極は、前記第2の端面の少なくとも一部と前記第1の主面の一部とを延伸して覆い、
前記コイル導体は、ライン部と、前記ライン部の端部に配置されるランド部と、を有し、
前記積層方向に隣り合う前記コイル導体の前記ランド部は、ビア導体を介して互いに接続され、
前記積層方向から平面視したとき、前記ランド部は、前記ライン部の内周縁よりも内側に位置せず、かつ、前記ライン部と部分的に重なり、
前記積層方向から平面視したとき、前記ランド部の径は、前記ライン部の線幅の1.05倍以上、1.3倍以下である、ことを特徴とする積層型コイル部品。
【請求項2】
前記積層方向から平面視したとき、前記ライン部の線幅は、30μm以上、80μm以下である、請求項1に記載の積層型コイル部品。
【請求項3】
前記積層方向から平面視したとき、前記ライン部の線幅は、30μm以上、60μm以下である、請求項2に記載の積層型コイル部品。
【請求項4】
前記コイル導体の積層数は、40以上、60以下である、請求項1~3のいずれかに記載の積層型コイル部品。
【請求項5】
前記積層方向に隣り合う前記コイル導体間の距離は、3μm以上、10μm以下である、請求項1~4のいずれかに記載の積層型コイル部品。
【請求項6】
前記コイルの1ターンを構成するための前記コイル導体の積層数は、2である、請求項1~5のいずれかに記載の積層型コイル部品。
【請求項7】
前記第1の外部電極は、前記第1の端面の一部と前記第1の主面の一部とを延伸して覆い、
前記第2の外部電極は、前記第2の端面の一部と前記第1の主面の一部とを延伸して覆い、
前記幅方向から平面視したとき、前記ランド部は、前記積層体において、前記第1の主面とは反対側の上半分の領域に存在する、請求項1~6のいずれかに記載の積層型コイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型コイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
積層型コイル部品として、例えば、特許文献1では、複数のセラミック層を積層して構成された素体と、素体の内部に設けられたコイル導体と、を備え、コイル導体は、複数のセラミック層上に設けられ、ライン部とライン部の端部に設けられたランド部とを含むコイルパターン部と、セラミック層の積層方向に隣接するコイルパターン部のランド部同士を互いに接続するパターン接続部と、を有し、ランド部は、積層方向からみて、積層方向においてパターン接続部と反対側に位置するライン部と重なり、かつ、ランド部の中心は、積層方向からみて、積層方向においてパターン接続部と反対側に位置するライン部と重ならない、積層コイル部品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-189451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の積層コイル部品においては、積層方向からみて、ランド部の中心がパターン接続部と反対側に位置するライン部と重ならないようにするため、ランド部の径をライン部の幅に対してかなり大きくしている。しかしながら、このようなコイル導体を、コイル軸方向が実装面と平行である積層コイル部品に採用すると、径が大きいランド部に起因する浮遊容量のために、高周波帯での高周波特性が低下するおそれがある。また、特許文献1に記載の積層コイル部品においては、ランド部がライン部の内周縁よりも内側に配置されていることが例示されているが、このような場合には、コイル導体の径(内径)が小さくなり、高周波帯で大きなインピーダンスが得られないおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高周波帯でのインピーダンスが大きく、高周波特性に優れた積層型コイル部品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積層型コイル部品は、複数の絶縁層が長さ方向に積層されてなり、内部にコイルを内蔵する積層体と、上記コイルに電気的に接続される第1の外部電極及び第2の外部電極と、を備え、上記コイルは、上記絶縁層とともに上記長さ方向に積層された複数のコイル導体が電気的に接続されてなり、上記積層体は、上記長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面と、上記長さ方向と直交する高さ方向において相対する第1の主面及び第2の主面と、上記長さ方向及び上記高さ方向に直交する幅方向において相対する第1の側面及び第2の側面と、を有し、上記第1の主面は、実装面であり、上記積層体の積層方向と上記コイルのコイル軸方向とは、上記第1の主面と平行であり、上記第1の外部電極は、上記第1の端面の少なくとも一部と上記第1の主面の一部とを延伸して覆い、上記第2の外部電極は、上記第2の端面の少なくとも一部と上記第1の主面の一部とを延伸して覆い、上記コイル導体は、ライン部と、上記ライン部の端部に配置されるランド部と、を有し、上記積層方向に隣り合う上記コイル導体の上記ランド部は、ビア導体を介して互いに接続され、上記積層方向から平面視したとき、上記ランド部は、上記ライン部の内周縁よりも内側に位置せず、かつ、上記ライン部と部分的に重なり、上記積層方向から平面視したとき、上記ランド部の径は、上記ライン部の線幅の1.05倍以上、1.3倍以下である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高周波帯でのインピーダンスが大きく、高周波特性に優れた積層型コイル部品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の積層型コイル部品の一例を示す斜視模式図である。
図2図1中の積層型コイル部品における第1の端面側からの平面模式図である。
図3図1中の積層型コイル部品における第1の主面側からの平面模式図である。
図4図1中の積層型コイル部品における第1の側面側からの平面模式図である。
図5図1中の積層型コイル部品における第2の側面側からの平面模式図である。
図6図1中の積層型コイル部品における第2の端面側からの平面模式図である。
図7】本発明の積層型コイル部品の別の一例を示す斜視模式図である。
図8図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の一例を示す分解斜視模式図である。
図9図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の一例を示す分解平面模式図である。
図10図9中のコイル導体及びビア導体付きの絶縁層を拡大した平面模式図である。
図11図1中の積層型コイル部品の長さ方向に沿う断面模式図である。
図12図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の別の一例を示す分解斜視模式図である。
図13図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の別の一例を示す分解平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の積層型コイル部品について説明する。なお、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更されてもよい。また、以下において記載する個々の好ましい構成を複数組み合わせたものもまた本発明である。
【0010】
[積層型コイル部品]
図1は、本発明の積層型コイル部品の一例を示す斜視模式図である。図1に示すように、積層型コイル部品1は、積層体10と、第1の外部電極21と、第2の外部電極22と、を有している。積層体10の構成については後述するが、複数の絶縁層が積層されてなり、内部にコイルを内蔵している。第1の外部電極21及び第2の外部電極22は、各々、コイルに電気的に接続されている。
【0011】
積層型コイル部品1及び積層体10においては、長さ方向、高さ方向、及び、幅方向を、各々、図1中のx方向、y方向、及び、z方向とする。ここで、長さ方向(x方向)と高さ方向(y方向)と幅方向(z方向)とは、互いに直交している。
【0012】
積層体10は、6面を有する略直方体状である。積層体10は、長さ方向において相対する第1の端面11及び第2の端面12と、長さ方向と直交する高さ方向において相対する第1の主面13及び第2の主面14と、長さ方向及び高さ方向に直交する幅方向において相対する第1の側面15及び第2の側面16と、を有している。積層型コイル部品1を基板上に実装する場合、第1の主面13が実装面となる。
【0013】
積層体10は、角部及び稜線に丸みが付けられていることが好ましい。積層体10の角部は、積層体10の3面が交わる部分である。積層体10の稜線は、積層体10の2面が交わる部分である。
【0014】
図2は、図1中の積層型コイル部品における第1の端面側からの平面模式図である。図3は、図1中の積層型コイル部品における第1の主面側からの平面模式図である。図4は、図1中の積層型コイル部品における第1の側面側からの平面模式図である。図5は、図1中の積層型コイル部品における第2の側面側からの平面模式図である。図6は、図1中の積層型コイル部品における第2の端面側からの平面模式図である。
【0015】
図1図2、及び、図3に示すように、第1の外部電極21は、第1の端面11の一部と第1の主面13の一部とを延伸して覆っている。
【0016】
図2に示すように、第1の外部電極21は、第1の端面11のうち、第1の主面13と交わる稜線を含む領域を覆っており、第2の主面14と交わる稜線を含む領域を覆っていない。そのため、第1の端面11は、第2の主面14と交わる稜線を含む領域で露出している。
【0017】
図2では、第1の外部電極21における第1の端面11を覆う部分の高さ寸法(高さ方向における寸法)Eは一定であるが、一定でなくてもよい。例えば、長さ方向から平面視したとき、第1の外部電極21は、高さ寸法Eが幅方向における端部から中央部に向かうにつれて大きくなる山なり形状であってもよい。
【0018】
図3に示すように、第1の外部電極21は、第1の主面13のうち、第1の端面11と交わる稜線を含む領域を覆っており、第2の端面12と交わる稜線を含む領域を覆っていない。
【0019】
図3では、第1の外部電極21における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法(長さ方向における寸法)Eは一定であるが、一定でなくてもよい。例えば、高さ方向から平面視したとき、第1の外部電極21は、長さ寸法Eが幅方向における端部から中央部に向かうにつれて大きくなる山なり形状であってもよい。
【0020】
以上のように、第1の外部電極21は、実装面である第1の主面13の一部を覆うように配置されているため、積層型コイル部品1の実装性が向上する。
【0021】
図1図4、及び、図5に示すように、第1の外部電極21は、第1の端面11の一部と第1の主面13の一部とに加えて、第1の側面15の一部と第2の側面16の一部とを延伸して覆っていてもよい。より具体的には、第1の外部電極21は、第1の側面15のうち、第1の端面11及び第1の主面13と交わる頂点を含む領域を覆っており、第1の端面11及び第2の主面14と交わる頂点を含む領域を覆っていなくてもよい。また、第1の外部電極21は、第2の側面16のうち、第1の端面11及び第1の主面13と交わる頂点を含む領域を覆っており、第1の端面11及び第2の主面14と交わる頂点を含む領域を覆っていなくてもよい。
【0022】
図4に示すように、第1の外部電極21における第1の側面15を覆う部分の輪郭線は、第1の端面11及び第1の側面15が交わる稜線と対向する第1の稜線51と、第1の主面13及び第1の側面15が交わる稜線と対向する第2の稜線52とに加えて、第1の稜線51及び第2の稜線52に対して斜めである線を含んでいることが好ましい。
【0023】
図5に示すように、第1の外部電極21における第2の側面16を覆う部分の輪郭線は、第1の端面11及び第2の側面16が交わる稜線と対向する第3の稜線53と、第1の主面13及び第2の側面16が交わる稜線と対向する第4の稜線54とに加えて、第3の稜線53及び第4の稜線54に対して斜めである線を含んでいることが好ましい。
【0024】
第1の外部電極21は、第1の側面15の一部と第2の側面16の一部とを覆っていなくてもよい。
【0025】
図1図3、及び、図6に示すように、第2の外部電極22は、第2の端面12の一部と第1の主面13の一部とを延伸して覆っている。
【0026】
図6に示すように、第2の外部電極22は、第2の端面12のうち、第1の主面13と交わる稜線を含む領域を覆っており、第2の主面14と交わる稜線を含む領域を覆っていない。そのため、第2の端面12は、第2の主面14と交わる稜線を含む領域で露出している。
【0027】
図6では、第2の外部電極22における第2の端面12を覆う部分の高さ寸法(高さ方向における寸法)Eは一定であるが、一定でなくてもよい。例えば、長さ方向から平面視したとき、第2の外部電極22は、高さ寸法Eが幅方向における端部から中央部に向かうにつれて大きくなる山なり形状であってもよい。
【0028】
図3に示すように、第2の外部電極22は、第1の主面13のうち、第2の端面12と交わる稜線を含む領域を覆っており、第1の端面11と交わる稜線を含む領域を覆っていない。
【0029】
図3では、第2の外部電極22における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法(長さ方向における寸法)Eは一定であるが、一定でなくてもよい。例えば、高さ方向から平面視したとき、第2の外部電極22は、長さ寸法Eが幅方向における端部から中央部に向かうにつれて大きくなる山なり形状であってもよい。
【0030】
以上のように、第2の外部電極22は、実装面である第1の主面13の一部を覆うように配置されているため、積層型コイル部品1の実装性が向上する。
【0031】
図1図4、及び、図5に示すように、第2の外部電極22は、第2の端面12の一部と第1の主面13の一部とに加えて、第1の側面15の一部と第2の側面16の一部とを延伸して覆っていてもよい。より具体的には、第2の外部電極22は、第1の側面15のうち、第2の端面12及び第1の主面13と交わる頂点を含む領域を覆っており、第2の端面12及び第2の主面14と交わる頂点を含む領域を覆っていなくてもよい。また、第2の外部電極22は、第2の側面16のうち、第2の端面12及び第1の主面13と交わる頂点を含む領域を覆っており、第2の端面12及び第2の主面14と交わる頂点を含む領域を覆っていなくてもよい。
【0032】
図4に示すように、第2の外部電極22における第1の側面15を覆う部分の輪郭線は、第2の端面12及び第1の側面15が交わる稜線と対向する第5の稜線55と、第1の主面13及び第1の側面15が交わる稜線と対向する第6の稜線56とに加えて、第5の稜線55及び第6の稜線56に対して斜めである線を含んでいることが好ましい。
【0033】
図5に示すように、第2の外部電極22における第2の側面16を覆う部分の輪郭線は、第2の端面12及び第2の側面16が交わる稜線と対向する第7の稜線57と、第1の主面13及び第2の側面16が交わる稜線と対向する第8の稜線58とに加えて、第7の稜線57及び第8の稜線58に対して斜めである線を含んでいることが好ましい。
【0034】
第2の外部電極22は、第1の側面15の一部と第2の側面16の一部とを覆っていなくてもよい。
【0035】
積層型コイル部品1、積層体10、第1の外部電極21、及び、第2の外部電極22の好ましい寸法について、以下に説明する。
【0036】
積層型コイル部品1のサイズは、特に限定されないが、0603サイズ、0402サイズ、又は、1005サイズであることが好ましい。
【0037】
(1)積層型コイル部品1が0603サイズである場合
・積層型コイル部品1の長さ寸法L図4及び図5中の長さ方向における寸法)は、好ましくは0.57mm以上である。また、積層型コイル部品1の長さ寸法Lは、好ましくは0.63mm以下である。
・積層型コイル部品1の幅寸法W図3中の幅方向における寸法)は、好ましくは0.27mm以上である。また、積層型コイル部品1の幅寸法Wは、好ましくは0.33mm以下である。
・積層型コイル部品1の高さ寸法T図2中の高さ方向における寸法)は、好ましくは0.27mm以上である。また、積層型コイル部品1の高さ寸法Tは、好ましくは0.33mm以下である。
・積層体10の長さ寸法L図4及び図5中の長さ方向における寸法)は、好ましくは0.57mm以上である。また、積層体10の長さ寸法Lは、好ましくは0.63mm以下である。
・積層体10の幅寸法W図3中の幅方向における寸法)は、好ましくは0.27mm以上である。また、積層体10の幅寸法Wは、好ましくは0.33mm以下である。
・積層体10の高さ寸法T図2中の高さ方向における寸法)は、好ましくは0.27mm以上である。また、積層体10の高さ寸法Tは、好ましくは0.33mm以下である。
・第1の外部電極21における第1の端面11を覆う部分の高さ寸法(図2中の高さ方向における寸法)Eは、好ましくは、0.10mm以上、0.20mm以下である。なお、高さ寸法Eが一定でない場合、最大の高さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第1の外部電極21における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法(図3中の長さ方向における寸法)Eは、好ましくは、0.12mm以上、0.22mm以下である。なお、長さ寸法Eが一定でない場合、最大の長さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第2の外部電極22における第2の端面12を覆う部分の高さ寸法(図6中の高さ方向における寸法)Eは、好ましくは、0.10mm以上、0.20mm以下である。なお、高さ寸法Eが一定でない場合、最大の高さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第2の外部電極22における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法(図3中の長さ方向における寸法)Eは、好ましくは、0.12mm以上、0.22mm以下である。なお、長さ寸法Eが一定でない場合、最大の長さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
【0038】
(2)積層型コイル部品1が0402サイズである場合
・積層型コイル部品1の長さ寸法Lは、好ましくは0.38mm以上である。また、積層型コイル部品1の長さ寸法Lは、好ましくは0.42mm以下である。
・積層型コイル部品1の幅寸法Wは、好ましくは0.18mm以上である。また、積層型コイル部品1の幅寸法Wは、好ましくは0.22mm以下である。
・積層型コイル部品1の高さ寸法Tは、好ましくは0.18mm以上である。また、積層型コイル部品1の高さ寸法Tは、好ましくは0.22mm以下である。
・積層体10の長さ寸法Lは、好ましくは、0.38mm以上、0.42mm以下である。
・積層体10の幅寸法Wは、好ましくは、0.18mm以上、0.22mm以下である。
・積層体10の高さ寸法Tは、好ましくは、0.18mm以上、0.22mm以下である。
・第1の外部電極21における第1の端面11を覆う部分の高さ寸法Eは、好ましくは、0.06mm以上、0.13mm以下である。なお、高さ寸法Eが一定でない場合、最大の高さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第1の外部電極21における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法Eは、好ましくは、0.08mm以上、0.15mm以下である。なお、長さ寸法Eが一定でない場合、最大の長さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第2の外部電極22における第2の端面12を覆う部分の高さ寸法Eは、好ましくは、0.06mm以上、0.13mm以下である。なお、高さ寸法Eが一定でない場合、最大の高さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第2の外部電極22における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法Eは、好ましくは、0.08mm以上、0.15mm以下である。なお、長さ寸法Eが一定でない場合、最大の長さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
【0039】
(3)積層型コイル部品1が1005サイズである場合
・積層型コイル部品1の長さ寸法Lは、好ましくは0.95mm以上である。また、積層型コイル部品1の長さ寸法Lは、好ましくは1.05mm以下である。
・積層型コイル部品1の幅寸法Wは、好ましくは0.45mm以上である。また、積層型コイル部品1の幅寸法Wは、好ましくは0.55mm以下である。
・積層型コイル部品1の高さ寸法Tは、好ましくは0.45mm以上である。また、積層型コイル部品1の高さ寸法Tは、好ましくは0.55mm以下である。
・積層体10の長さ寸法Lは、好ましくは、0.95mm以上、1.05mm以下である。
・積層体10の幅寸法Wは、好ましくは、0.45mm以上、0.55mm以下である。
・積層体10の高さ寸法Tは、好ましくは、0.45mm以上、0.55mm以下である。
・第1の外部電極21における第1の端面11を覆う部分の高さ寸法Eは、好ましくは、0.15mm以上、0.33mm以下である。なお、高さ寸法Eが一定でない場合、最大の高さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第1の外部電極21における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法Eは、好ましくは、0.20mm以上、0.38mm以下である。なお、長さ寸法Eが一定でない場合、最大の長さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第2の外部電極22における第2の端面12を覆う部分の高さ寸法Eは、好ましくは、0.15mm以上、0.33mm以下である。なお、高さ寸法Eが一定でない場合、最大の高さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
・第2の外部電極22における第1の主面13を覆う部分の長さ寸法Eは、好ましくは、0.20mm以上、0.38mm以下である。なお、長さ寸法Eが一定でない場合、最大の長さ寸法が上記範囲内であることが好ましい。
【0040】
第1の外部電極21及び第2の外部電極22は、各々、図1では第2の主面14を覆っていないが、図7に示すように第2の主面14を覆っていてもよい。図7は、本発明の積層型コイル部品の別の一例を示す斜視模式図である。図7に示すように、第1の外部電極21は、第1の端面11の全部と、第1の主面13の一部と、第2の主面14の一部と、第1の側面15の一部と、第2の側面16の一部と、を延伸して覆っている。第2の外部電極22は、第2の端面12の全部と、第1の主面13の一部と、第2の主面14の一部と、第1の側面15の一部と、第2の側面16の一部と、を延伸して覆っている。
【0041】
以下では、図1中の積層型コイル部品1の詳細について説明する。
【0042】
図8は、図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の一例を示す分解斜視模式図である。図9は、図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の一例を示す分解平面模式図である。
【0043】
図8及び図9に示すように、積層体10は、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層31a、絶縁層31b、絶縁層31c、絶縁層31d、絶縁層35b、絶縁層35b、絶縁層35b、及び、絶縁層35bが長さ方向に積層されてなる。
【0044】
絶縁層31a、絶縁層31b、絶縁層31c、及び、絶縁層31dの主面上には、各々、コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dが配置されている。コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dは、絶縁層31a、絶縁層31b、絶縁層31c、及び、絶縁層31dとともに長さ方向に積層されており、各コイル導体が電気的に接続されることでコイルが構成される。
【0045】
積層体10の積層方向(各絶縁層及び各コイル導体の積層方向)は、長さ方向に相当する。
【0046】
コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dの長さは、各々、コイルの3/4ターンの長さである。つまり、コイルの3ターンを構成するためのコイル導体の積層数は4である。積層体10においては、コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dが1つの単位(3ターン分)として繰り返し積層されている。
【0047】
コイル導体32aは、ライン部36aと、ライン部36aの端部に配置される2つのランド部37aと、を有している。コイル導体32bは、ライン部36bと、ライン部36bの端部に配置される2つのランド部37bと、を有している。コイル導体32cは、ライン部36cと、ライン部36cの端部に配置される2つのランド部37cと、を有している。コイル導体32dは、ライン部36dと、ライン部36dの端部に配置される2つのランド部37dと、を有している。
【0048】
絶縁層31a、絶縁層31b、絶縁層31c、及び、絶縁層31dには、各々、ビア導体33a、ビア導体33b、ビア導体33c、及び、ビア導体33dが積層方向に貫通するように配置されている。
【0049】
コイル導体32a及びビア導体33a付きの絶縁層31aと、コイル導体32b及びビア導体33b付きの絶縁層31bと、コイル導体32c及びビア導体33c付きの絶縁層31cと、コイル導体32d及びビア導体33d付きの絶縁層31dとは、1つの単位(図8及び図9中の点線で囲まれた部分)として繰り返し積層されている。これにより、コイル導体32aのランド部37aと、コイル導体32bのランド部37bと、コイル導体32cのランド部37cと、コイル導体32dのランド部37dとは、ビア導体33a、ビア導体33b、ビア導体33c、及び、ビア導体33dを介して接続される。つまり、積層方向に隣り合うコイル導体のランド部は、ビア導体を介して互いに接続される。
【0050】
以上により、積層体10に内蔵されるソレノイド状のコイルが構成される。
【0051】
図9に示すように、積層方向から平面視したとき、コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dの各コイル導体において、ランド部は、ライン部の内周縁よりも内側に位置せず、かつ、ライン部と部分的に重なっている。各コイル導体において、ライン部及びランド部が上記の位置関係にあると、ランド部が存在する位置であってもコイル径(内径)が小さくならず、高周波帯で大きなインピーダンスが得られる。
【0052】
図10は、図9中のコイル導体及びビア導体付きの絶縁層を拡大した平面模式図である。図10に示すように、積層方向から平面視したとき、コイル導体32aにおいて、ランド部37aの径Rは、ライン部36aの線幅Sの1.05倍以上、1.3倍以下である。ランド部37aの径Rがライン部36aの線幅Sの1.05倍よりも小さい場合、ランド部37aとビア導体33aとの接続が不充分となるため、結果的に、積層方向に隣り合うランド部37aとランド部37bとの接続が不充分となる。ランド部37aの径Rがライン部36aの線幅Sの1.3倍よりも大きい場合、ランド部37aに起因する浮遊容量が大きくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性が低下する。同様に、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dの各コイル導体においても、ランド部の径は、ライン部の線幅の1.05倍以上、1.3倍以下である。
【0053】
よって、積層型コイル部品1は、高周波帯でのインピーダンスが大きく、高周波特性に優れている。高周波帯(特に、30GHz以上、80GHz以下)での高周波特性については、40GHzでの透過係数S21が、好ましくは、-1dB以上、0dB以下であり、50GHzでの透過係数S21が、好ましくは、-2dB以上、0dB以下である。積層型コイル部品1が上記条件を満たす場合、例えば、光通信回路内のバイアスティー(Bias-Tee)回路等に好適に使用できる。透過係数S21は、入力信号に対する透過信号の電力の比から求められる。周波数毎の透過係数S21は、例えば、ネットワークアナライザを用いて求められる。透過係数S21は、基本的に無次元量であるが、通常、常用対数をとってdB単位で表される。
【0054】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32aにおいて、ライン部36aの線幅Sは、好ましくは30μm以上、80μm以下であり、より好ましくは30μm以上、60μm以下である。ライン部36aの線幅Sが30μmよりも小さい場合、コイルの直流抵抗が大きくなることがある。ライン部36aの線幅Sが80μmよりも大きい場合、コイルの静電容量が大きくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性が低下することがある。同様に、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dの各コイル導体においても、ライン部の線幅は、好ましくは30μm以上、80μm以下であり、より好ましくは30μm以上、60μm以下である。
【0055】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32aにおいて、ランド部37aの外周縁は、ライン部36aの内周縁と接していることが好ましい。これにより、ライン部36aの外周縁の外側に位置するランド部37aの面積が充分小さくなり、ランド部37aに起因する浮遊容量が充分小さくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性がより向上する。同様に、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dの各コイル導体においても、ランド部の外周縁は、ライン部の内周縁と接していることが好ましい。
【0056】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dで構成されるコイルは、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。積層方向から平面視したとき、コイルが多角形状である場合、多角形の面積相当円の直径をコイル径とし、多角形の重心を通り積層方向に延伸する軸をコイル軸とする。
【0057】
積層方向から平面視したとき、ランド部37a、ランド部37b、ランド部37c、及び、ランド部37dは、各々、図9に示すような円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。積層方向から平面視したとき、ランド部37a、ランド部37b、ランド部37c、及び、ランド部37dが多角形状である場合、多角形の面積相当円の直径を各ランド部の径とする。
【0058】
図8及び図9に示すように、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、及び、絶縁層35aには、各々、ビア導体33pが積層方向に貫通するように配置されている。絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、及び、絶縁層35aの主面上には、ビア導体33pに接続されるランド部が配置されていてもよい。
【0059】
ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aとは、コイル導体32a及びビア導体33a付きの絶縁層31aと重なるように積層されている。これにより、ビア導体33p同士がつながって第1の連結導体を構成し、第1の連結導体が第1の端面11に露出する。その結果、第1の外部電極21とコイル導体32aとが、第1の連結導体を介して互いに接続される。
【0060】
図8及び図9に示すように、絶縁層35b、絶縁層35b、絶縁層35b、及び、絶縁層35bには、各々、ビア導体33qが積層方向に貫通するように配置されている。絶縁層35b、絶縁層35b、絶縁層35b、及び、絶縁層35bの主面上には、ビア導体33qに接続されるランド部が配置されていてもよい。
【0061】
ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bとは、コイル導体32d及びビア導体33d付きの絶縁層31dと重なるように積層されている。これにより、ビア導体33q同士がつながって第2の連結導体を構成し、第2の連結導体が第2の端面12に露出する。その結果、第2の外部電極22とコイル導体32dとが、第2の連結導体を介して互いに接続される。
【0062】
なお、第1の連結導体を構成するビア導体33pと第2の連結導体を構成するビア導体33qとの各々にランド部が接続されている場合、第1の連結導体及び第2の連結導体の形状は、ランド部を除いた形状を意味する。
【0063】
図11は、図1中の積層型コイル部品の長さ方向に沿う断面模式図である。図11に示すように、積層体10は、図8及び図9に示すような複数の絶縁層が長さ方向に積層されてなる。なお、図11では、説明の便宜上、これらの絶縁層間の境界が点線で示されているが、実際には明瞭に現れていなくてもよい。
【0064】
積層体10は、内部にコイル30を内蔵している。コイル30は、図8及び図9に示すような複数のコイル導体が電気的に接続されてなる。なお、図11では、コイル30の形状、コイル導体の位置、コイル導体の接続等が厳密に示されていない。例えば、積層方向に隣り合うコイル導体は、上述したように、ビア導体を介して互いに接続されている。
【0065】
コイル30は、コイル軸Aを有している。コイル軸Aは、積層方向に延伸し、かつ、第1の端面11と第2の端面12との間を貫通している。積層方向とコイル軸Aの方向とは、実装面である第1の主面13と平行である。
【0066】
第1の外部電極21とコイル30とは、第1の連結導体41を介して互いに接続されている。より具体的には、第1の外部電極21とこれに対向するコイル導体32aとは、第1の連結導体41を介して互いに接続されている。
【0067】
第1の連結導体41は、第1の外部電極21とコイル30(コイル導体32a)との間を直線状に接続することが好ましい。また、積層方向から平面視したとき、第1の連結導体41は、コイル導体32aと重なり、かつ、コイル軸Aよりも実装面である第1の主面13側に位置していることが好ましい。これらにより、第1の外部電極21とコイル30との電気的な接続が容易になる。
【0068】
第1の連結導体41が第1の外部電極21とコイル30との間を直線状に接続するとは、積層方向から平面視したとき、第1の連結導体41を構成するビア導体33p同士が重なっていることを意味し、ビア導体33p同士は厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
【0069】
第1の連結導体41は、コイル導体32aにおける第1の主面13に最も近い部分に接続されていることが好ましい。これにより、第1の外部電極21における第1の端面11を覆う部分の面積を充分小さくできる。その結果、コイル30と第1の外部電極21との間の浮遊容量が充分小さくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性がより向上する。
【0070】
第1の連結導体41は、複数配置されていてもよい。この場合、第1の外部電極21(第1の端面11を覆う部分)とコイル30(コイル導体32a)とが第1の連結導体41を介して複数箇所で接続されることになる。
【0071】
第2の外部電極22とコイル30とは、第2の連結導体42を介して互いに接続されている。より具体的には、第2の外部電極22とこれに対向するコイル導体32dとは、第2の連結導体42を介して互いに接続されている。
【0072】
第2の連結導体42は、第2の外部電極22とコイル30(コイル導体32d)との間を直線状に接続することが好ましい。また、積層方向から平面視したとき、第2の連結導体42は、コイル導体32dと重なり、かつ、コイル軸Aよりも実装面である第1の主面13側に位置していることが好ましい。これらにより、第2の外部電極22とコイル30との電気的な接続が容易になる。
【0073】
第2の連結導体42が第2の外部電極22とコイル30との間を直線状に接続するとは、積層方向から平面視したとき、第2の連結導体42を構成するビア導体33q同士が重なっていることを意味し、ビア導体33q同士は厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
【0074】
第2の連結導体42は、コイル導体32dにおける第1の主面13に最も近い部分に接続されていることが好ましい。これにより、第2の外部電極22における第2の端面12を覆う部分の面積を充分小さくできる。その結果、コイル30と第2の外部電極22との間の浮遊容量が充分小さくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性がより向上する。
【0075】
第2の連結導体42は、複数配置されていてもよい。この場合、第2の外部電極22(第2の端面12を覆う部分)とコイル30(コイル導体32d)とが第2の連結導体42を介して複数箇所で接続されることになる。
【0076】
積層方向におけるコイル導体の配置領域の寸法Lは、積層体10の長さ寸法Lの、好ましくは85%以上、95%以下であり、より好ましくは90%以上、95%以下である。ここで、積層方向におけるコイル導体の配置領域の寸法Lは、第1の連結導体41を介して第1の外部電極21と接続されるコイル導体32aから、第2の連結導体42を介して第2の外部電極22と接続されるコイル導体32dまでの、積層方向における距離(各コイル導体の厚みを含む)である。コイル導体の配置領域の寸法Lが積層体10の長さ寸法Lの85%よりも小さい場合、コイル30の静電容量が大きくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性が低下することがある。コイル導体の配置領域の寸法Lが積層体10の長さ寸法Lの95%よりも大きい場合、コイル30と第1の外部電極21及び第2の外部電極22との間の浮遊容量が大きくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性が低下することがある。
【0077】
コイル導体の積層数は、好ましくは、40以上、60以下である。コイル導体の積層数が40よりも少ない場合、浮遊容量が大きくなり、透過係数S21が低下することがある。コイル導体の積層数が60よりも多い場合、コイルの直流抵抗が大きくなることがある。コイル導体の積層数が上記範囲であると、積層型コイル部品1の高周波特性がより向上する。
【0078】
積層方向に隣り合うコイル導体間の距離Dは、好ましくは、3μm以上、10μm以下である。これにより、コイル30のターン数を多くできる。その結果、インピーダンスが大きくなり、高周波帯での透過係数S21も大きくなる。積層方向に隣り合うコイル導体間の距離Dは、ビア導体を介して互いに接続されているコイル導体間の積層方向における最短距離を意味する。よって、積層方向に隣り合うコイル導体間の距離Dと、浮遊容量の発生に関与するコイル導体間の距離とは、必ずしも一致しない。
【0079】
図8及び図9では、コイル30の3ターンを構成するためのコイル導体の積層数が4である場合を例示したが、別のパターンとして、コイル30の1ターンを構成するためのコイル導体の積層数は2であってもよい。図12は、図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の別の一例を示す分解斜視模式図である。図13は、図1中の積層型コイル部品を構成する積層体の別の一例を示す分解平面模式図である。
【0080】
図12及び図13に示すように、積層体10は、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層31e、絶縁層31f、絶縁層31g、絶縁層31h、絶縁層35b、絶縁層35b、絶縁層35b、及び、絶縁層35bが長さ方向に積層されてなる。
【0081】
絶縁層31e、絶縁層31f、絶縁層31g、及び、絶縁層31hの主面上には、各々、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hが配置されている。コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hは、絶縁層31e、絶縁層31f、絶縁層31g、及び、絶縁層31hとともに長さ方向に積層されており、各コイル導体が電気的に接続されることでコイルが構成される。
【0082】
図12及び図13に示すようなパターンにおいて、コイル30の1ターンを構成するためのコイル導体の積層数は2である。積層体10においては、コイル導体32f及びコイル導体32gが1つの単位(1ターン分)として繰り返し積層されている。
【0083】
コイル導体32eは、ライン部36eと、ライン部36eの端部に配置される2つのランド部37eと、を有している。コイル導体32fは、ライン部36fと、ライン部36fの端部に配置される2つのランド部37fと、を有している。コイル導体32gは、ライン部36gと、ライン部36gの端部に配置される2つのランド部37gと、を有している。コイル導体32hは、ライン部36hと、ライン部36hの端部に配置される2つのランド部37hと、を有している。
【0084】
絶縁層31e、絶縁層31f、絶縁層31g、及び、絶縁層31hには、各々、ビア導体33e、ビア導体33f、ビア導体33g、及び、ビア導体33hが積層方向に貫通するように配置されている。
【0085】
コイル導体32f及びビア導体33f付きの絶縁層31fと、コイル導体32g及びビア導体33g付きの絶縁層31gとは、1つの単位(図12及び図13中の点線で囲まれた部分)として繰り返し積層されている。これにより、コイル導体32fのランド部37fと、コイル導体32gのランド部37gとは、ビア導体33f及びビア導体33gを介して接続される。
【0086】
上述したように、コイル導体32f及びコイル導体32gは2つ合わせてコイル30の1ターンを構成するようになっており、積層方向において、各々のライン部36f及びライン部36gは絶縁層を介して対向していない。よって、図8及び図9に示すようなパターン(3/4ターン形状)と比較して、浮遊容量の発生に関与するコイル導体間の距離(積層方向に対向するライン部間の距離:図12及び図13では、積層方向に対向するライン部36f間の距離、及び、積層方向に対向するライン部36g間の距離)が大きくなるため、浮遊容量が小さくなり、積層型コイル部品1の高周波特性が向上する。
【0087】
コイル導体32e及びビア導体33e付きの絶縁層31eと、コイル導体32f及びビア導体33f付きの絶縁層31fとは、積層されている。これにより、コイル導体32eのランド部37eと、コイル導体32fのランド部37fとは、ビア導体33eを介して接続される。
【0088】
コイル導体32g及びビア導体33g付きの絶縁層31gと、コイル導体32h及びビア導体33h付きの絶縁層31hとは、積層されている。これにより、コイル導体32gのランド部37gと、コイル導体32hのランド部37hとは、ビア導体33gを介して接続される。
【0089】
以上により、積層体10に内蔵されるソレノイド状のコイル30が構成される。
【0090】
図13に示すように、積層方向から平面視したとき、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hの各コイル導体において、ランド部は、ライン部の内周縁よりも内側に位置せず、かつ、ライン部と部分的に重なっている。各コイル導体において、ライン部及びランド部が上記の位置関係にあると、ランド部が存在する位置であってもコイル径(内径)が小さくならず、高周波帯で大きなインピーダンスが得られる。
【0091】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hの各コイル導体において、ランド部の径は、ライン部の線幅の1.05倍以上、1.3倍以下である。
【0092】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hの各コイル導体において、ライン部の線幅は、好ましくは30μm以上、80μm以下であり、より好ましくは30μm以上、60μm以下である。
【0093】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hの各コイル導体において、ランド部の外周縁は、ライン部の内周縁と接していることが好ましい。
【0094】
積層方向から平面視したとき、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hで構成されるコイル30は、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
【0095】
積層方向から平面視したとき、ランド部37e、ランド部37f、ランド部37g、及び、ランド部37hは、各々、図13に示すような円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
【0096】
ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aとは、コイル導体32e及びビア導体33e付きの絶縁層31eと重なるように積層されている。これにより、図11に示すように、ビア導体33p同士がつながって第1の連結導体41を構成し、第1の連結導体41が第1の端面11に露出する。その結果、第1の外部電極21とコイル導体32eとが、第1の連結導体41を介して互いに接続される。
【0097】
ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bとは、コイル導体32h及びビア導体33h付きの絶縁層31hと重なるように積層されている。これにより、図11に示すように、ビア導体33q同士がつながって第2の連結導体42を構成し、第2の連結導体42が第2の端面12に露出する。その結果、第2の外部電極22とコイル導体32hとが、第2の連結導体42を介して互いに接続される。
【0098】
積層型コイル部品1において、第1の外部電極21から第2の外部電極22に通電すると、図11に示すような電界Fが、第1の外部電極21における第1の主面13を覆う部分と第2の外部電極22における第1の主面13を覆う部分との間で、積層体10の第1の主面13側の領域に生じる。このような電界Fを横切るようにコイル導体のランド部(面積が比較的大きい部分)が位置していると、浮遊容量が大きくなり、積層型コイル部品1の高周波特性が低下することがある。
【0099】
これに対して、図12及び図13を考慮すると、幅方向から平面視したとき、ビア導体を介して互いに接続されるコイル導体のランド部は、積層体10において、第1の主面13とは反対側の上半分の領域に存在している。より具体的には、幅方向から平面視したとき、ビア導体33eを介して互いに接続されるランド部37e及びランド部37fと、ビア導体33fを介して互いに接続されるランド部37f及びランド部37gと、ビア導体33gを介して互いに接続されるランド部37g及びランド部37fと、ビア導体33gを介して互いに接続されるランド部37g及びランド部37hとは、積層体10において、第1の主面13とは反対側の上半分の領域に存在している。これにより、各ランド部が電界Fを横切るように位置していないため、浮遊容量が充分小さくなり、積層型コイル部品1の高周波特性がより向上する。
【0100】
ここで、積層体10の第1の主面13となる部分は、図13に示すように、絶縁層31f及び絶縁層31gにおいて、各々、辺38f及び辺38gで示されている。辺38f及び辺38gと反対側の辺39f及び辺39gは、積層体10の第2の主面14となる部分である。積層体10において、第1の主面13とは反対側の上半分の領域とは、第1の主面13となる辺38f及び辺38gと第2の主面14となる辺39f及び辺39gとの中間(高さ方向における中間)に位置する中線Mを基準として、辺39f及び辺39g側の領域を意味する。
【0101】
なお、第1の連結導体41を構成するビア導体33pと接続されるランド部37eと、第2の連結導体42を構成するビア導体33qと接続されるランド部37hと、のようなコイル導体間の接続に関与しない(第1の連結導体41及び第2の連結導体42との接続に関与する)ランド部は、積層体10において、第1の主面13とは反対側の上半分の領域に存在していなくてもよい。
【0102】
コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、コイル導体32d、コイル導体32e、コイル導体32f、コイル導体32g、及び、コイル導体32hの各コイル導体と、第1の連結導体41及び第2の連結導体42の各連結導体とについて、好ましい寸法を以下に説明する。
【0103】
積層方向から平面視したとき、各コイル導体の内径(コイル径)は、好ましくは、積層体10の幅寸法Wの15%以上、40%以下である。
【0104】
各連結導体の長さ寸法(長さ方向における寸法)は、好ましくは、積層体10の長さ寸法Lの、好ましくは2.5%以上、7.5%以下であり、より好ましくは2.5%以上、5.0%以下である。これにより、各連結導体のインダクタンスが小さくなるため、積層型コイル部品1の高周波特性が向上する。
【0105】
各連結導体の幅寸法(幅方向における寸法)は、好ましくは、積層体10の幅寸法Wの8%以上、20%以下である。
【0106】
各コイル導体及び各連結導体の好ましい寸法の具体例について、積層型コイル部品1のサイズが、0603サイズ、0402サイズ、又は、1005サイズである場合に分けて以下に説明する。
【0107】
(1)積層型コイル部品1が0603サイズである場合
・積層方向から平面視したとき、各コイル導体の内径(コイル径)は、好ましくは、50μm以上、100μm以下である。
・各連結導体の長さ寸法は、好ましくは15μm以上、45μm以下であり、より好ましくは15μm以上、30μm以下である。
・各連結導体の幅寸法は、好ましくは、30μm以上、60μm以下である。
【0108】
(2)積層型コイル部品1が0402サイズである場合
・積層方向から平面視したとき、各コイル導体の内径(コイル径)は、好ましくは、30μm以上、70μm以下である。
・各連結導体の長さ寸法は、好ましくは10μm以上、30μm以下であり、より好ましくは10μm以上、25μm以下である。
・各連結導体の幅寸法は、好ましくは、20μm以上、40μm以下である。
【0109】
(3)積層型コイル部品1が1005サイズである場合
・積層方向から平面視したとき、各コイル導体の内径(コイル径)は、好ましくは、80μm以上、170μm以下である。
・各連結導体の長さ寸法は、好ましくは25μm以上、75μm以下であり、より好ましくは25μm以上、50μm以下である。
・各連結導体の幅寸法は、好ましくは、40μm以上、100μm以下である。
【0110】
[積層型コイル部品の製造方法]
本発明の積層型コイル部品の製造方法の一例について、以下に説明する。
【0111】
最初に、後に絶縁層となるセラミックグリーンシートを作製する。例えば、まず、フェライト材料に、ポリビニルブチラール系樹脂等の有機バインダと、エタノール、トルエン等の有機溶剤と、分散剤と、等を加えて混練し、スラリー状にする。その後、ドクターブレード法等の方法によって、厚みが12μm程度のセラミックグリーンシートを作製する。
【0112】
フェライト材料としては、例えば、下記の方法で作製されるものが挙げられる。まず、鉄、ニッケル、亜鉛、及び、銅の酸化物原料を混合し、800℃で1時間仮焼成する。その後、得られた仮焼成物をボールミルによって粉砕し、乾燥させることによって、平均粒径が約2μmのNi-Zn-Cu系のフェライト材料(酸化物混合粉末)を作製する。
【0113】
フェライト材料を用いてセラミックグリーンシートを作製する場合、高いインダクタンスを得るためには、フェライト材料の組成が、Fe:40mоl%以上、49.5mоl%以下、ZnO:5mоl%以上、35mоl%以下、CuO:4mоl%以上、12mоl%以下、残部:NiO及び微量添加剤(不可避不純物を含む)、であることが好ましい。
【0114】
セラミックグリーンシートの材料としては、上述したフェライト材料等の磁性材料以外に、例えば、ガラスセラミック材料等の非磁性材料、磁性材料及び非磁性材料の混合材料、等を用いてもよい。
【0115】
次に、セラミックグリーンシートに、後にコイル導体及びビア導体となる導体パターンを形成する。例えば、まず、セラミックグリーンシートにレーザー加工を施すことによって、直径20μm以上、30μm以下程度のビアホールを形成する。そして、銀ペースト等の導電性ペーストをビアホールに充填し、ビア導体用導体パターンを形成する。更に、セラミックグリーンシートの主面上に、銀ペースト等の導電性ペーストを用いて、スクリーン印刷等の方法によって、厚みが11μm程度のコイル導体用導体パターンを印刷する。コイル導体用導体パターンとしては、例えば、図8及び図9に示すようなコイル導体に相当する導体パターン、図12及び図13に示すようなコイル導体に相当する導体パターン、等を印刷する。この際、後にランド部となるランド部用パターンが、後にライン部となるライン部用パターンの内周縁よりも内側に位置せず、かつ、ライン部用パターンと部分的に重なるようにする。また、積層型コイル部品の完成時に、ランド部の径がライン部の線幅の1.05倍以上、1.3倍以下となるように、ランド部用パターン及びライン部用パターンの大きさを調整する。
【0116】
その後、乾燥させることによって、セラミックグリーンシートにコイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンが形成された構成を有するコイルシートが得られる。コイルシートにおいては、コイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンが互いに接続されている。
【0117】
また、コイルシートとは別に、セラミックグリーンシートにビア導体用導体パターンが形成された構成を有するビアシートを作製する。ビアシートのビア導体用導体パターンは、後に連結導体を構成するビア導体となる導体パターンである。
【0118】
次に、個片化及び焼成後に実装面と平行なコイル軸を有するコイルが積層体の内部に形成されるように、コイルシートを所定の順序で積層させる。更に、コイルシートの積層体の上下にビアシートを積層させる。
【0119】
次に、コイルシート及びビアシートの積層体を熱圧着して圧着体を得た後、所定のチップサイズとなるように切断することによって、個片化したチップを得る。個片化したチップに対しては、例えば、バレル研磨を施すことによって、角部及び稜線に丸みを付けてもよい。
【0120】
次に、個片化したチップに対して、所定の温度及び時間で脱バインダ及び焼成を施すことによって、内部にコイルを内蔵する積層体(焼成体)を形成する。この際、コイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンは、各々、焼成後にコイル導体及びビア導体となる。コイルは、コイル導体同士がビア導体を介して接続されてなる。また、積層体の積層方向とコイルのコイル軸方向とは、実装面と平行になる。
【0121】
次に、銀ペースト等の導電性ペーストを所定の厚みに引き伸ばした層に、積層体を斜めに浸漬して焼き付けることによって、積層体の4面(主面、端面、及び、両側面)に外部電極の下地電極層を形成する。このような方法では、積層体の主面及び端面の2回に分けて下地電極層を形成する場合と比較して、下地電極層を1回で形成できる。
【0122】
次に、下地電極層に対して、めっきによって、所定の厚みのニッケル被膜及びスズ被膜を順次形成する。その結果、外部電極が形成される。
【0123】
以上により、本発明の積層型コイル部品が製造される。
【符号の説明】
【0124】
1 積層型コイル部品
10 積層体
11 第1の端面
12 第2の端面
13 第1の主面
14 第2の主面
15 第1の側面
16 第2の側面
21 第1の外部電極
22 第2の外部電極
30 コイル
31a、31b、31c、31d、31e、31f、31g、31h、35a、35a、35a、35a、35b、35b、35b、35b 絶縁層
32a、32b、32c、32d、32e、32f、32g、32h コイル導体
33a、33b、33c、33d、33e、33f、33g、33h、33p、33q ビア導体
36a、36b、36c、36d、36e、36f、36g、36h ライン部
37a、37b、37c、37d、37e、37f、37g、37h ランド部
38f、38g、39f、39g 辺
41 第1の連結導体
42 第2の連結導体
51 第1の稜線
52 第2の稜線
53 第3の稜線
54 第4の稜線
55 第5の稜線
56 第6の稜線
57 第7の稜線
58 第8の稜線
A コイル軸
D 積層方向に隣り合うコイル導体間の距離
第1の外部電極における第1の主面を覆う部分の長さ寸法
第1の外部電極における第1の端面を覆う部分の高さ寸法
第2の外部電極における第1の主面を覆う部分の長さ寸法
第2の外部電極における第2の端面を覆う部分の高さ寸法
F 電界
積層体の長さ寸法
積層型コイル部品の長さ寸法
積層方向におけるコイル導体の配置領域の寸法
M 中線
R ランド部の径
S ライン部の線幅
積層体の高さ寸法
積層型コイル部品の高さ寸法
積層体の幅寸法
積層型コイル部品の幅寸法
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13