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特開2022-191440電力管理装置、蓄電装置及び電力管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191440
(43)【公開日】2022-12-27
(54)【発明の名称】電力管理装置、蓄電装置及び電力管理方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20221220BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20221220BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20221220BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H02J13/00 301
H02J13/00 311R
H02J3/32
H02J3/46
H02J3/38 110
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167852
(22)【出願日】2022-10-19
(62)【分割の表示】P 2022002231の分割
【原出願日】2019-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】中村 一尊
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電力管理装置と蓄電装置との間の通信プロトコルによって蓄電装置に蓄電された電力を電力系統側に放電するように設定することができる電力管理装置、蓄電装置及び電力管理方法を提供する。
【解決手段】電力システム100において、施設300の蓄電装置310を管理するEMS330は、蓄電装置310に対して、蓄電装置310が放電する際の電力を設定するための放電電力設定値を通知する通信部及び蓄電装置310及び負荷機器320の動作状態を制御する制御部を有する。通信部は、放電電力設定値の一部に、負荷追従で放電するか否かについて設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電装置を管理する電力管理装置であって、
前記蓄電装置に対して、運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式を取得するための第1メッセージを送信する通信部を有し、
前記通信部は、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第2メッセージを前記蓄電装置から受信する、電力管理装置。
【請求項2】
電力管理装置によって制御される蓄電装置であって、
前記電力管理装置から、運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式を取得するための第1メッセージを受信する通信部を有し、
前記通信部は、前記第1メッセージの受信に応じて、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第2メッセージを、前記電力管理装置に送信する、蓄電装置。
【請求項3】
蓄電装置を管理する電力管理方法であって、
前記蓄電装置に対して、運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式を取得するための第1メッセージを送信することと、
放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第2メッセージを前記蓄電装置から受信することと、を含む、電力管理方法。
【請求項4】
電力管理装置によって制御される蓄電装置における電力管理方法であって、
前記電力管理装置から、運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式を取得するための第1メッセージを受信することと、
前記第1メッセージの受信に応じて、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第2メッセージを、前記電力管理装置に送信することと、を含む、電力管理方法。
【請求項5】
前記通信部は、放電方式として、負荷追従での放電を示す第1所定値、最大放電電力値での放電を示す第2所定値、及び指定放電電力での放電を示す第3所定値のうち少なくとも1つを含む前記第2メッセージを前記蓄電装置から受信する、
請求項1記載の電力管理装置。
【請求項6】
蓄電装置を管理する電力管理装置であって、
前記蓄電装置に対して、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第1メッセージを送信する通信部を有し、
前記蓄電装置は、前記所定値に応じて、負荷追従での放電、最大放電電力での放電、及び指定放電電力での放電の少なくとも1つを設定する、電力管理装置。
【請求項7】
電力管理装置によって制御される蓄電装置であって、
前記電力管理装置から、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第1メッセージを受信する通信部と、
前記所定値に応じて、負荷追従での放電、最大放電電力での放電、及び指定放電電力での放電の少なくとも1つを設定する制御部と、を備える、蓄電装置。
【請求項8】
蓄電装置を管理する電力管理方法であって、
前記蓄電装置に対して、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第1メッセージを送信することを含み、
前記蓄電装置は、前記所定値に応じて、負荷追従での放電、最大放電電力での放電、及び指定放電電力での放電の少なくとも1つを設定する、電力管理方法。
【請求項9】
電力管理装置によって制御される蓄電装置における電力管理方法であって、
前記電力管理装置から、放電を設定した前記運転モード設定プロパティと、前記運転モード設定プロパティに放電を設定した時の放電方式として、負荷追従での放電、最大放電電力値での放電、及び指定放電電力での放電のうち少なくとも1つを示す所定値を設定した所定プロパティとを含む第1メッセージを受信することと、
前記所定値に応じて、負荷追従での放電、最大放電電力での放電、及び指定放電電力での放電の少なくとも1つを設定することと、を含む、電力管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力管理装置、蓄電装置及び電力管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力の需要家の施設に設けられ、複数の機器を制御する電力管理装置(EMS:Energy Management System)が注目を浴びている。かかるEMSには、様々なメーカにより提供される機器を電力管理装置が制御することができるための通信プロトコルが導入されている。
【0003】
このような通信プロトコルの1つであるECHONET Lite(登録商標。以下同じ。)は、機器の種別ごとに機器クラスを規定し、かかる機器が有する情報や制御対象をプロパティとして機器クラスごとに規定する。
【0004】
例えば、蓄電装置は、蓄電池クラスに属しており、蓄電池クラスに対応するプロパティは、放電電力設定値や運転モード設定や系統連系状態等を含む(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「ECHONET SPECIFICATION APPENDIX ECHONET機器オブジェクト詳細規定Release I」、2019年1月15日、インターネット<URL: https://echonet.jp/wp/wp-content/uploads/pdf/General/Standard/Release/Release_I_jp/Appendix_Release_I.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現状の固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)の下では、住宅用の太陽光発電(PV:Photovoltaics)装置で発電され蓄電装置に蓄電された電力は、電力系統側に放電することができないように規制されている。
【0007】
一方、将来的に、住宅用の太陽光発電装置で発電され蓄電装置に蓄電された電力であっても、電力系統側に放電することができるように規制が緩和される可能性もある。
【0008】
しかしながら、ECHONET Lite等の通信プロトコルでは、このような可能性が考慮されておらず、蓄電装置において蓄電された電力を電力系統側に放電するように設定することができないという問題点があった。
【0009】
例えば、ECHONET Liteでは、蓄電池クラス等において、蓄電された電力を電力系統側に放電するためのプロパティが設けられていないという問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、電力管理装置と蓄電装置との間の通信プロトコルによって蓄電装置に蓄電された電力を電力系統側に放電するように設定することができる電力管理装置、蓄電装置及び電力管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施形態の第1の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理装置であって、前記蓄電装置に対して、前記蓄電装置が放電する際の電力を設定するための放電電力設定値を設定するように通知する通信部を有し、前記通信部は、前記放電電力設定値の一部に、負荷追従で放電するか否かについて設定することを要旨とする。
【0012】
本発明の実施形態の第2の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理装置であって、前記蓄電装置に対して、運転モードを設定する運転モード設定を設定するように通知する通信部を有し、前記通信部は、前記運転モード設定において、前記運転モードとして逆潮流を行う放電及び逆潮流を行わない放電を区別して設定することを要旨とする。
【0013】
本発明の実施形態の第3の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理装置であって、前記蓄電装置に対して、系統との接続状態を設定する系統連系状態及び運転モードを設定する運転モード設定を設定するように通知する通信部を有し、前記通信部は、前記系統連系状態において、逆潮流を行う系統連系及び逆潮流を行わない系統連系を区別して設定し、前記運転モード設定において、放電を設定することを要旨とする。
【0014】
本発明の実施形態の第4の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理装置であって、前記蓄電装置に対して、定格最大での放電を実施するのか、指定出力での放電を実施するのか或いは負荷追従で放電するかについて設定する指定放電状態を設定するように通知する通信部を有することを要旨とする。
【0015】
本発明の実施形態の第5の特徴は、電力管理装置によって制御される蓄電装置であって、前記電力管理装置から、前記蓄電装置が放電する際の電力を設定するための放電電力設定値の通知を受信する通信部と、前記放電電力設定値の一部に規定されている値に応じて、負荷追従で放電するか否かについて設定する制御部と、を有することを要旨とする。
【0016】
本発明の実施形態の第6の特徴は、電力管理装置によって制御される蓄電装置であって、前記電力管理装置から、運転モードを設定する運転モード設定の通知を受信する通信部と、前記運転モード設定に応じて、前記運転モードを設定する、制御部と、を有し、前記運転モード設定は、前記運転モードとして逆潮流を行う放電及び逆潮流を行わない放電を区別して設定することができることを要旨とする。
【0017】
本発明の実施形態の第7の特徴は、電力管理装置によって制御される蓄電装置であって、前記電力管理装置から、系統との接続状態を設定する系統連系状態及び運転モードを設定する運転モード設定の通知を受信する通信部と、前記系統連系状態に応じて、系統との接続状態を設定し、前記運転モード設定に応じて、前記運転モードを設定する、制御部と、を有し、前記系統連系状態は、逆潮流を行う系統連系及び逆潮流を行わない系統連系を区別して設定することができ、前記運転モード設定は、放電を設定することができることを要旨とする。
【0018】
本発明の実施形態の第8の特徴は、電力管理装置によって制御される蓄電装置であって、前記電力管理装置から、定格最大での放電を実施するのか或いは負荷追従で放電するのかについて設定する指定放電状態の通知を受信する通信部と、前記指定放電状態に応じて、定格最大での放電を実施するのか、指定出力での放電を実施するのか或いは負荷追従で放電するのかについて設定する、制御部と、を有することを要旨とする。
【0019】
本発明の実施形態の第9の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理方法であって、前記蓄電装置に対して、前記蓄電装置が放電する際の電力を設定するための放電電力設定値を設定するように通知する工程を有し、前記工程において、前記放電電力設定値の一部に、負荷追従で放電するか否かについて設定することを要旨とする。
【0020】
本発明の実施形態の第10の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理方法であって、前記蓄電装置に対し工程を有し、前記工程において、前記運転モード設定において、前記運転モードとして逆潮流を行う放電及び逆潮流を行わない放電を区別して設定することを要旨とする。
【0021】
本発明の実施形態の第11の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理方法であって、前記蓄電装置に対して、系統との接続状態を設定する系統連系状態及び運転モードを設定する運転モード設定を設定するように通知する工程を有し、前記工程において、前記系統連系状態において、逆潮流を行う系統連系及び逆潮流を行わない系統連系を区別して設定し、前記運転モード設定において、放電を設定することを要旨とする。
【0022】
本発明の実施形態の第12の特徴は、蓄電装置を管理する電力管理方法であって、前記蓄電装置に対して、定格最大での放電を実施するのか、指定出力での放電を実施するのか或いは負荷追従で放電するかについて設定する指定放電状態を設定するように通知する工程を有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施形態によれば、電力管理装置と蓄電装置との間の通信プロトコルによって蓄電装置に蓄電された電力を電力系統側に放電するように設定することができる電力管理装置、蓄電装置及び電力管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、一実施形態に係る電力システム100の全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、一実施形態に係る電力管理サーバ200を示す図である。
図3図3は、一実施形態に係る設備管理サーバ400を示す図である。
図4図4は、一実施形態に係るEMS330を示す図である。
図5図5は、一実施形態に係る電力システム100で用いられるECHONET Liteの蓄電池クラスの一例を示す図である。
図6図6は、一実施形態に係る蓄電装置310を示す図である。
図7図7は、一実施形態に係る電力システム100で用いられるECHONET Liteの蓄電池クラスの一例を示す図である。
図8図8は、一実施形態に係る電力システム100で用いられるECHONET Liteの蓄電池クラスの一例を示す図である。
図9図9は、一実施形態に係る電力システム100で用いられるECHONET Liteの蓄電池クラスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態に係る制御システムについて図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0026】
(第1実施形態)
以下、図1図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る電力システム100の構成の一例を示す図である。
【0027】
図1に示すように、電力システム100は、電力管理サーバ200と、施設300と、設備管理サーバ400と、所定サーバ500とを有する。図1では、施設300として、施設300A~施設300Cが例示されている。ここで、電力管理サーバ200及び設備管理サーバ400は、別々のサーバであってもよいし、一体となっていてもよい。
【0028】
各施設300は、電力系統110に接続される。1つの施設300は、1つの需要家に対応する。
【0029】
以下において、電力系統110から施設300への電力の流れを潮流と称し、施設300から電力系統110への電力の流れを逆潮流と称する。電力系統110は、電力会社から切り離された地域内の需要家間で電力融通する場合における需要家外の送電網であってもよい。
【0030】
電力管理サーバ200は、分散電源(例えば、後述する蓄電装置310)を制御するサーバである。電力管理サーバ200は、施設300に設けられるEMS330に対して、施設300に設けられる蓄電装置310に対する制御を指示するメッセージを送信する。例えば、電力管理サーバ200は、潮流の制御を要求する潮流制御メッセージ(例えば、DR:Demand Response)を送信してもよく、逆潮流の制御を要求する逆潮流制御メッセージを送信してもよい。例えば、電力管理サーバ200は、発電事業者、送配電事業者、小売事業者等の電力事業者によって管理される。
【0031】
図2に示すように、電力管理サーバ200は、データベース210と、通信部220と、制御部230とを有する。電力管理サーバ200は、VTN(Virtual Top Node)の一例である。
【0032】
データベース210は、不揮発性メモリ又は/及びHDD等の記憶媒体によって構成されており、電力管理サーバ200によって管理される施設300に関するデータを記憶する。電力管理サーバ200によって管理される施設300は、電力事業者と契約を有する施設300であってもよい。例えば、施設300に関するデータは、電力系統110から施設300に供給される需要電力であってもよい。施設300に関するデータは、施設300に設けられる分散電源310の種別、施設300に設けられる分散電源310のスペック等であってもよい。スペックは、分散電源310の定格発電電力(W)及び最大出力電力(W)等であってもよい。
【0033】
通信部220は、通信モジュールによって構成されており、所定サーバ500を介してEMS330と通信を行う。通信部220は、所定サーバ500との間で、第1通信プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信プロトコルとしては、Open ADR(Automated Demand Response)2.0bに準拠する通信プロトコル、或いは、独自の専用通信プロトコルを用いることができる。
【0034】
制御部230は、メモリ及びCPU等を含む制御回路によって構成されており、電力管理サーバ200に設けられる各構成を制御する。
【0035】
設備管理サーバ400は、分散電源(例えば、後述する蓄電装置310)を監視するサーバである。設備管理サーバ400は、施設300に設けられるEMS330に対して、施設300に設けられる分散電源310のメンテナンスを行うためのメッセージを送信する。例えば、メンテナンスは、設備の劣化状態を調査する点検、点検時に軽微な手入れを行う保守、設備の不具合を処置する修繕、既存の設備を新しい設備に交換する取替等を含む。なお、メンテナンスは、蓄電装置310が停止している間に行われてもよいし、蓄電装置310が運転している間に行われてもよい。
【0036】
図3に示すように、設備管理サーバ400は、データベース410と、通信部420と、制御部430とを有する。
【0037】
データベース410は、不揮発性メモリ又は/及びHDD等の記憶媒体によって構成されており、複数の施設300に関する情報を管理する。データベース410は、複数の施設300のそれぞれに設けられる設備の基本情報を記憶してもよい。データベース410は、例えば、施設名、施設ID、設備名、設備ID、導入年、経年及び耐用年数を対応付けて記憶する。
【0038】
通信部420は、通信モジュールによって構成されており、所定サーバ500を介してEMS330と通信を行う。通信部420は、所定サーバ500との間で、第1通信プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信プロトコルとしては、Open ADR 2.0bに準拠する通信プロトコル、或いは、独自の専用通信プロトコルを用いることができる。
【0039】
制御部430は、メモリ及びCPU等を含む制御回路によって構成されており、設備管理サーバ400に設けられる各構成を制御する。
【0040】
所定サーバ500は、電力管理サーバ200及び設備管理サーバ400と施設300との間の通信を中継するサーバである。例えば、所定サーバ500は、リソースアグリゲータによって管理される。リソースアグリゲータは、VPP(Virtual Power Plant)において、発電事業者、送配電事業者及び小売事業者などに逆潮流の電力を提供する電力事業者である。リソースアグリゲータは、リソースアグリゲータによって管理される施設の消費電力の削減によって余剰電力(ネガワット)を生み出す電力事業者であってもよい。このような余剰電力は、発電電力と見做されてもよい。リソースアグリゲータは、リソースアグリゲータによって管理される施設の消費電力の増大(例えば、蓄電装置の充電量の増大)によって過剰な電力を吸収する電力事業者であってもよい。
【0041】
図1に示すように、施設300は、分散電源(具体的には、蓄電装置310)と、負荷機器320と、EMS330とを有する。
【0042】
分散電源は、燃料を用いて発電を行う燃料電池装置であってもよい。燃料電池装置は、燃料を用いて発電を行う装置である。例えば、燃料電池装置は、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であってもよく、固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)であってもよく、リン酸型燃料電池(PAFC:Phosphoric Acid Fuel Cell)であってもよく、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC:Molten Carbonate Fuel Cell)であってもよい。分散電源は、太陽光、風力、水力、地熱などの自然エネルギーを用いて発電を行う発電装置であってもよい。なお、本実施形態では、分散電源は、電力の充電及び電力の放電を行う蓄電装置310であるものとして説明を行う。
【0043】
蓄電装置310は、EMS330の制御下で充電及び放電を行う装置である。例えば、蓄電装置110は、リチウムイオン蓄電装置、鉛蓄電装置又はニッケル・水素蓄電装置等である。
【0044】
なお、蓄電装置310が放電する電力は、施設300内の負荷機器に供給されてもよいし、電力系統10に供給されてもよい。また、本実施形態において、発電装置によって発電された電力を売電し、施設300内の負荷機器320を蓄電装置310の放電により賄う「押し上げモード」にて運用されてもよい。 蓄電装置310は、例えば、電力系統110によって供給される電力或いは発電装置の余剰電力を充電することができる。
【0045】
負荷機器320は、電力を消費する機器である。例えば、負荷機器320は、空調機器、照明機器、給湯機器、AV(Audio Visual)機器、電気自動車及び充放電器等である。
【0046】
EMS330は、施設300の電力を管理する電力管理装置である。EMS330は、蓄電装置310及び負荷機器320の動作状態を制御してもよい。EMS330は、VEN(Virtual End Node)の一例である。
【0047】
図4に示すように、EMS330は、通信部331と、制御部332とを有する。
【0048】
通信部331は、通信モジュールによって構成されており、所定サーバ500、蓄電装置310及び負荷装置320と通信を行う。通信部331は、所定サーバ500との間で、第1通信プロトコルに従って通信を行う。例えば、第1通信プロトコルとしては、Open ADR 2.0bに準拠する通信プロトコル、或いは、独自の専用通信プロトコルを用いることができる。一方、通信部331は、蓄電装置310及び負荷装置320との間で、第2通信プロトコルに従って通信を行う。例えば、第2通信プロトコルは、ECHONET Liteに準拠する通信プロトコル、SEP(Smart Energy Profile)2.0、KNX、或いは、独自の専用通信プロトコルを用いることができる。
【0049】
通信部331は、蓄電装置310に対して、蓄電装置310が放電する際の電力を設定するための放電電力設定値を設定するように通知する。ここで、通信部311は、かかる放電電力設定値の一部に、負荷追従で放電するか否か(すなわち、逆潮流無しであるか否か)について設定する。
【0050】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティの「Set」(Set命令)(図5参照)を用いて、蓄電装置310に対して、上述の放電電力設定値を設定するように通知する。
【0051】
図5に示す蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティは、既存の放電電力設定値プロパティに対して、プロパティ内容に「負荷追随で放電するか否か(逆潮流無しであるか否か)」について規定する」という点を新たに規定し、値域に「0xFFFFFFFF:負荷追従で放電(逆潮流無し)」という点を新たに規定したものである。なお、かかる「負荷追従で放電(逆潮流無し)」を示す値は、「0xFFFFFFFF」でなくてもよく、例えば、値域の最大値や、定格出力よりも大きい値等であってもよい。
【0052】
図5に示す蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティは、蓄電装置310からの情報の取得のための「Get」だけでなく、蓄電装置310の状態を通知するための「INF」や、蓄電装置310に対する設定のための「Set」としても使用され得るように新たに規定したものである。
【0053】
制御部332は、施設300内において、蓄電装置310等の分散電源及び負荷機器320の動作状態を制御する。
【0054】
図6に示すように、蓄電装置310は、通信部311と、制御部312とを有する。
【0055】
通信部311は、通信モジュールによって構成されており、EMS330と通信を行う。通信部311は、上述したように、第2プロトコルに従って通信を行う。
【0056】
通信部311は、EMS330から、蓄電装置310が放電する際の電力を設定するための放電電力設定値の通知を受信する。例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部311は、EMS330によって送信された蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティの「Set」(図5参照)から、上述の放電電力設定値を取得する。
【0057】
制御部312は、EMS330からの指示に応じて、蓄電装置310における動作状態(蓄電や放電等)を制御する。
【0058】
制御部312は、通信部312によって取得された放電電力設定値の一部に規定されている値に応じて、蓄電装置310において負荷追従で放電するか否かについて設定する。
【0059】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、制御部312は、蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティの値域内の「0xFFFFFFF」に規定されている値に基づいて、蓄電装置310において負荷追従で放電するか否かについて設定する。ここで、制御部312は、蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティの値域内の「0xFFFFFFF」に値が設定されていない場合には、蓄電装置310において負荷追従で放電すると設定し、蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティの値域内の「0xFFFFFFF」に値が設定されている場合には、蓄電装置310において負荷追従で放電しないと設定する。
【0060】
なお、本実施形態では、EMS330が施設300に設けられるケースについて記載されているが、本発明は、かかるケースに限定されず、EMS330が所定サーバ500に設けられるケースについても適用可能である。かかるケースでは、所定サーバ500と蓄電装置310との間で、例えば、ECHONET Liteに従って通信が行われる。
【0061】
本実施形態によれば、既存の通信プロトコルに対する修正を最小限に抑えつつ、EMS330と蓄電装置310との間の通信プロトコルによって蓄電装置310に蓄電された電力を電力系統110側に放電するように設定することができる。
【0062】
(第2実施形態)
以下、図7を参照して、本発明の第2実施形態について、上述の第1実施形態との相違点に着目して説明する。
【0063】
EMS330の通信部331は、蓄電装置310に対して、運転モードを設定する運転モード設定を設定するように通知する。ここで、通信部331は、かかる運転モード設定において、運転モードとして逆潮流を行う放電及び逆潮流を行わない放電を区別して設定する。
【0064】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」(図7参照)を用いて、蓄電装置310に対して、上述の運転モードを設定するように通知する。
【0065】
ここで、図7に示す蓄電池クラスの運転モード設定プロパティは、かかる運転モードとして、急速充電、充電、放電(逆潮流無し)、待機、テスト、自動、再起動、実効容量再計算処理、放電(逆潮流あり)のいずれかを示す。
【0066】
すなわち、図7に示す蓄電池クラスの運転モード設定プロパティは、既存の蓄電池クラスの運転モード設定プロパティに対して、放電(逆潮流無し)及び放電(逆潮流あり)を新たに規定したものである。
【0067】
具体的には、蓄電池クラスの運転モード設定プロパティにおいて、既存の蓄電池クラスの運転モード設定プロパティにおける「放電」を「放電(逆潮流無し)」と読み替え、「放電(逆潮流あり)」を新規に追加してもよいし、「放電(逆潮流あり)」及び「放電(逆潮流無し)の2つを新規に追加してもよい。
【0068】
同様に、図7に示す蓄電池クラスの運転動作状態プロパティは、かかる運転動作状態として、急速充電、充電、放電(逆潮流無し)、待機、テスト、自動、再起動、実効容量再計算処理、放電(逆潮流あり)のいずれかを示す。
【0069】
すなわち、図7に示す蓄電池クラスの運転動作状態プロパティは、既存の蓄電池クラスの運転動作状態プロパティに対して、放電(逆潮流無し)及び放電(逆潮流あり)を新たに規定したものである。
【0070】
蓄電装置310の通信部311は、EMS330から、運転モードを設定する運転モード設定の通知を受信する。例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部311は、EMS330によって送信された蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」(図7参照)から、上述の運転モード設定を取得する。
【0071】
また、例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部311は、EMS330によって送信された運転動作状態プロパティの「Get」(図7参照)に基づいて、EMS330に対して、蓄電装置310の運転動作状態を通知する。
【0072】
蓄電装置310の制御部312は、通信部311によって取得された運転モード設定に応じて、蓄電装置310の運転モードを設定する。
【0073】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、制御部312は、蓄電池クラスの運転モード設定の値域内において「0x43」が設定されていた場合には、運転モードとして逆潮流を行わない放電を設定し、蓄電池クラスの運転モード設定の値域内において「0x40」が設定されていた場合には、運転モードとして逆潮流を行う放電を設定する。なお、このように規定することで、既存のECHONET Liteとの互換性を保つことができる。
【0074】
本実施形態によれば、既存の通信プロトコルに対する修正を最小限に抑えつつ、EMS330と蓄電装置310との間の通信プロトコルによって蓄電装置310に蓄電された電力を電力系統110側に放電するように設定することができる。
【0075】
(第3実施形態)
以下、図8を参照して、本発明の第3実施形態について、上述の第1実施形態及び第2実施形態との相違点に着目して説明する。
【0076】
EMS330の通信部331は、蓄電装置310に対して、電力系統110との接続状態を設定する系統連系状態及び運転モードを設定する運転モード設定を設定するように通知する。
【0077】
ここで、通信部331は、上述の系統連系状態において、逆潮流を行う系統連系及び逆潮流を行わない系統連系を区別して設定し、上述の運転モード設定において、放電を設定する。
【0078】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの系統連系状態プロパティの「Set」の「Set」(図8参照)を用いて、蓄電装置310に対して、上述の系統連系状態を設定するように通知し、蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」(図8参照)を用いて、蓄電装置310に対して、上述の運転モードを設定するように通知する。
【0079】
ここで、図8に示す蓄電池クラスの運転モード設定プロパティは、既存の運転モード設定プロパティと同様に、かかる運転モードとして、急速充電、充電、放電、待機、テスト、自動、再起動、実効容量再計算処理、その他のいずれかを示す。すなわち、図8に示す蓄電池クラスの運転モード設定プロパティは、既存の蓄電池クラスの運転モード設定プロパティと同一である。
【0080】
また、図8に示す蓄電池クラスの系統連系状態プロパティは、蓄電装置310からの情報の取得のための「Get」だけでなく、蓄電装置310の状態を通知するための「INF」や、蓄電装置310に対する設定のための「Set」としても使用され得るように新たに規定したものである。
【0081】
なお、通信部331は、蓄電装置310に対して、上述の系統連系状態を設定するように通知した後に、上述の運転モード設定を設定するように通知してもよいし、上述の系統連系状態及び運転モード設定を設定するように同時に通知してもよい。
【0082】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの系統連系状態プロパティ(図8参照)の「Set」を用いて、蓄電装置310に対して、上述の系統連系状態を設定するように通知し、蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」(図8参照)を用いて、蓄電装置310に対して、上述の運転モードを設定するように通知する。
【0083】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの系統連系状態プロパティの「Set」及び蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」を同時に送信してもよい。
【0084】
或いは、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの系統連系状態プロパティの「Set」を送信した後に、蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」を送信してもよい。
【0085】
蓄電装置310の通信部311は、EMS330から、上述の系統連系状態及び運転モード設定の通知を受信する。例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部311は、EMS330によって送信された系統連系状態プロパティの「Set」(図8参照)から、上述の系統連系状態を取得し、EMS330によって送信された蓄電池クラスの運転モード設定プロパティの「Set」(図8参照)から、上述の運転モード設定を取得する。
【0086】
ここで、通信部311は、上述の系統連系状態の通知を受信した後に、上述の運転モード設定の通知を受信してもよいし、上述の系統連系状態の通知及び運転モード設定の通知を同時に受信してもよい。
【0087】
蓄電装置310の制御部312は、通信部311によって取得された系統連系状態に応じて、蓄電装置310の電力系統110との接続状態を設定し、通信部311によって取得された運転モード設定に応じて、蓄電装置310の運転モードを設定する。
【0088】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、制御部312は、蓄電池クラスの系統連系状態プロパティの値域内において「0x00」が設定されており、蓄電池クラスの運転モード設定の値域内において「0x43」が設定されていた場合には、運転モードとして逆潮流を行う放電を設定し、蓄電池クラスの系統連系状態プロパティの値域内において「0x02」が設定されており、蓄電池クラスの運転モード設定の値域内において「0x43」が設定されていた場合には、運転モードとして逆潮流を行わない放電を設定する。
【0089】
本実施形態によれば、既存の通信プロトコルに対する修正を最小限に抑えつつ、EMS330と蓄電装置310との間の通信プロトコルによって蓄電装置310に蓄電された電力を電力系統110側に放電するように設定することができる。
【0090】
(第4実施形態)
以下、図9を参照して、本発明の第4実施形態について、上述の第1実施形態~第3実施形態との相違点に着目して説明する。
【0091】
EMS330の通信部331は、蓄電装置310に対して、定格最大での放電を実施するのか、指定出力での放電を実施するのか或いは負荷追従で放電するかについて設定する指定放電状態を設定するように通知する。ここで、かかる指定電力は、蓄電池クラスの放電電力設定値プロパティの「Set」に設定されるものとする。
【0092】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部331は、蓄電池クラスの指定放電状態プロパティの「Set」(図9参照)を用いて、蓄電装置310に対して、上述の指定放電状態を設定するように通知する。なお、かかる蓄電池クラスの指定放電状態プロパティは、既存のECHONET Liteで規定されていないプロパティである。図9に示す蓄電池クラスの指定放電状態プロパティの内容は、蓄電装置310の放電時の放電方法を設定し、設定状態を取得するものである。
【0093】
蓄電装置310の通信部311は、EMS330から、上述の指定放電状態の通知を受信する。例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、通信部311は、蓄電池クラスの指定放電状態プロパティ(図9参照)から、上述の指定放電状態を取得する。
【0094】
蓄電装置310の制御部312は、通信部311によって取得された指定放電状態に応じて、定格最大での放電を実施するのか或いは負荷追従で放電するのかについて設定する。
【0095】
例えば、第2通信プロトコルとして、ECHONET Liteが用いられている場合、制御部312は、蓄電池クラスの指定放電状態の値域内において「0x41」が設定されていた場合には、定格最大(或いは、指定出力)での放電を実施するように設定し、蓄電池クラスの指定放電状態の値域内において「0x42」が設定されていた場合には、負荷追従で放電するように設定する。
【0096】
本実施形態によれば、既存の通信プロトコルを活用しつつ、EMS330と蓄電装置310との間の通信プロトコルによって蓄電装置310に蓄電された電力を電力系統110側に放電するように設定することができる。
【0097】
(変更例)
上述の第2の実施形態第3の実施形態において、EMS330の通信部331は、蓄電装置310に対して、逆潮流を防止するための買電目標値を通知してもよい。
【0098】
ここで、通信部331は、買電目標値として、逆潮流を行わない放電を行うように設定されている場合の負荷電力と放電量との間のマージンを通知してもよい。例えば、通信部331は、かかる買電目標値として、0%や5%といった割合を通知してもよいし、0Wや100Wといった電力値を通知してもよい。
【0099】
蓄電装置310の制御部312は、逆潮流を行わない放電を行うように設定されている場合、上述の買電目標値として通知されたマージンに基づいて蓄電装置310における放電を制御する。
【符号の説明】
【0100】
100…電力システム
200…電力管理サーバ
210、410…データベース
220、311、331、420…通信部
230、312、332、430…制御部
300…施設
310…蓄電装置
320…負荷機器
330…EMS
400…設備管理サーバ
500…所定サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9