(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191624
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】銀イオン水生成キット
(51)【国際特許分類】
C02F 1/68 20060101AFI20221221BHJP
C02F 1/50 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
C02F1/68 520B
C02F1/68 510A
C02F1/68 510B
C02F1/68 520G
C02F1/68 520V
C02F1/68 530F
C02F1/68 530G
C02F1/68 530K
C02F1/50 510A
C02F1/50 520A
C02F1/50 520B
C02F1/50 531E
C02F1/50 540F
C02F1/50 550C
C02F1/50 550L
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099956
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】521081067
【氏名又は名称】中原 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100115510
【弁理士】
【氏名又は名称】手島 勝
(72)【発明者】
【氏名】中原 誠
(57)【要約】
【課題】銀イオン水発生剤の交換時期が簡単にわかることができる銀イオン水形成キットを提供する。
【解決手段】 本発明の銀イオン水形成キット100は銀イオン水を発生させる銀イオン水発生剤20と、銀イオン水発生剤20を収納する収納ケース10とを備えている。収納ケース10には、液体(水200)が出入りする開口部(貫通孔)15が設けられている。収納ケース10内には、銀イオン水発生剤20とともに、液体(水200)で溶解する溶解性粒子(例えば、ビタミン剤)25が配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀イオン水を形成する銀イオン水形成キットであって、
銀イオン水を発生させる銀イオン水発生剤と、
前記銀イオン水発生剤を収納する収納ケースと
を備え、
前記収納ケースには、液体が出入りする開口部が設けられており、
前記収納ケース内には、前記銀イオン水発生剤とともに、前記液体で溶解する溶解性粒子が配置されている、銀イオン水形成キット。
【請求項2】
前記収納ケースは、キャップ部を備えており、
前記収納ケースの前記開口部は、貫通孔であり、
前記銀イオン水発生剤および前記溶解性粒子は、球形の形状を有しており、
前記溶解性粒子は、前記銀イオン水発生剤の交換期間に対応した期間で溶解する粒子である、請求項1に記載の銀イオン水形成キット。
【請求項3】
前記収納ケースの前記貫通孔は、複数設けられており、
複数個の前記銀イオン水発生剤が前記収納ケース内に配置されており、
前記貫通孔の寸法は、前記銀イオン水発生剤の粒径よりも小さく、
前記溶解性粒子は、ビタミン成分を含む錠剤から構成されている、請求項2に記載の銀イオン水形成キット。
【請求項4】
前記収納ケースは、キャップ部を備えており、
前記溶解性粒子は、前記キャップ部に収納されており、
前記溶解性粒子は、前記銀イオン水発生剤の交換期間に対応した期間で溶解する部材である、請求項1に記載の銀イオン水形成キット。
【請求項5】
前記銀イオン水発生剤は、成分として銀を含むセラミックボールである、請求項1から4の何れか一つに記載の銀イオン水形成キット。
【請求項6】
前記収納ケースには、さらに、温度によって色が変化する温度表示部が設けられている、請求項1から5の何れか一つに記載の銀イオン水形成キット。
【請求項7】
水素水を形成する水素水形成キットであって、
水素水を発生させる水素水発生剤と、
前記水素水発生剤を収納する収納ケースと
を備え、
前記収納ケースには、液体が出入りする開口部が設けられており、
前記収納ケース内には、前記水素水発生剤とともに、前記液体で溶解する溶解性粒子が配置されており、
前記溶解性粒子は、前記水素水発生剤の交換時期マーカとして機能するものである、水素水形成キット。
【請求項8】
銀イオン水を形成する銀イオン水形成方法であって、
請求項1から6の何れか一つに記載の銀イオン水形成キットを、容器の中の水に入れる工程と、
前記銀イオン水形成キットに含まれる前記銀イオン水発生剤と前記水とによって、銀イオン水を形成する工程と、
前記銀イオン水形成キットに含まれる前記溶解性粒子の状態によって、前記銀イオン水形成キットを交換する工程と
を含む、銀イオン水形成方法。
【請求項9】
水素水を形成する水素水形成方法であって、
請求項7に記載の水素水形成キットを、容器の中の水に入れる工程と、
前記水素水形成キットに含まれる前記水素水発生剤と前記水とによって、水素水を形成する工程と、
前記水素水形成キットに含まれる前記溶解性粒子の状態によって、前記水素水形成キットを交換する工程と
を含む、銀イオン水形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀イオン水を形成するキット(銀イオン水形成キット)に関する。特に、水道水やペットボトルの水に投入して銀イオン水を形成することができるとともに、交換時期がすぐにわかる銀イオン水形成キットに関する。
【背景技術】
【0002】
アルカリ還元水や水素水といった水を作るために用いる材料として、金属マグネシウムの粉(粉末状、フレーク状、リボン状等)や塊(粒状、ペレット状等)が一般的に用いられている(特許文献1、2参照)。また、銀イオン水を生成する材料(例えば、粒状、ペレット状のもの)も知られている。
【0003】
現在、2020年に始まった新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が全世界に広まり、それに対して様々な対応策がとられている。その様々な対応策の中でも、本願発明者は、銀イオンの抗菌・抗ウィルス効果に着目した。
【0004】
古来より銀の働き(抗菌効果など)は知られており、古代の人々は、銀の壺に水を保管しておくことで、水の腐敗を防げることを知っていた。そして、その水が、胃腸病や眼病、蓄膿症など様々な疾病を治癒する効果があるとされ、重宝されていた。1893年、スイスの植物学者Von Nageliは、当時では分析できないほどのわずかな量の銀イオンが溶け出した液体が、微生物(細菌、菌類、ウィルス等)を死滅させる作用があることを見出した。米国では、20世紀初頭から、銀溶液を用いて感染症予防などを目的としたサプリメント(健康補助食品)として市販されている。
【0005】
銀による殺菌効果(抗菌・抗ウイルス効果)の仕組みは次のようなものである。酸素と乖離して生じる銀イオンは不安定な状況(プラスに帯電Ag+)にあるため微生物(マイナスに帯電)の酸素と結び付こうとして微生物の細胞壁に付着し、細胞壁が破壊されて死滅する。これが殺菌作用である。また、細胞壁が強い微生物では細胞壁は破壊されないものの、プラスイオンが細胞壁に付着することにより、タンパク質合成の阻害を起こす。その結果、分裂を出来なくし、微生物は動けなくなり増えることがない。これが抗菌作用である。
【0006】
銀イオンを含む水(銀イオン水)には、多くの有効性が知られている。そして、新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)よりも強力なノロウィルスやアデノウィルスを不活性するという理由により、アメリカ環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)が、銀イオンを新型コロナウィルス対策品リスト(SARS-CoV-2に対する殺菌消毒剤)に追加している。他にも、人々の生活の中に潜む多くの菌やウィルスに対して有効な例が知られている(コロナウィルス・インフルエンザウィルス・サルモネラ菌・ロタウィルス・ポリオウィルス・ヘルペスウィルス・O-157・大腸菌・黄色ブドウ球菌・肺炎かん菌・レジオネラ菌・真菌類(カンジダ・アスペルギルス・水虫菌等) 他)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004-344777号公報
【特許文献2】特許第5664952号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
銀は古来より用いられている自然界が生み出した物質で、現代では鼻用剤や点眼剤等にも使用され、食品添加物(例:アラザン)としても使われており、これまで銀が明白に人体に有毒であるという説は報告されていない。塩素が法令化で多用される以前は、日本でも直接飲料水の殺菌に利用された実例も存在する。世界保健機構(WHO)によっても、銀化合物による発がん性、急性暴露、慢性暴露による人体への影響はなく、0.1ミリグラム/リットルの銀の含まれた水を70年間飲んだとしても、害となる最大量に満たず、害はないとされている(毎日2リットル、0.1ミリグラム/リットルの銀の含まれた水を70年間飲んだとしても害となる最大量には満たない)。また、銀イオンは塩化物イオンと結合して不活性の塩になる。銀イオンは胃酸の中の塩酸に触れるとたちまち不溶のAgClとなり、人体に吸収される心配はない。
【0009】
本願発明者は、銀イオン水を生成する材料(例えば、粒状、ペレット状のもの)を水道水(または、ペットボトルの水)に入れて、銀イオンを作って、それを飲んだり、消毒用(抗菌、抗ウイルス用)の液体として使用していた。しかしながら、銀イオン水を生成する材料(銀イオン水生成剤、または、銀イオン水発生剤)は定期的に交換する必要があるが、その管理が難しい、または手間である(面倒くさい)ということに気がついた。すなわち、銀イオン水発生剤を使って銀イオン水を作って飲んだり使ったりしても、銀イオン水発生剤が劣化していたら、その銀イオン水を作ったつもりになっているだけで、抗菌・抗ウィルス効果のない水を使っている可能性もある。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、銀イオン水発生剤の交換時期が簡単にわかることができる銀イオン水形成キットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る銀イオン水形成キットは、銀イオン水を形成する銀イオン水形成キットであり、銀イオン水を発生させる銀イオン水発生剤と、前記銀イオン水発生剤を収納する収納ケースとを備えている。前記収納ケースには、液体が出入りする開口部が設けられている。前記収納ケース内には、前記銀イオン水発生剤とともに、前記液体で溶解する溶解性粒子が配置されている。
【0012】
ある好適な実施形態において、前記収納ケースは、キャップ部を備えている。前記収納ケースの前記開口部は、貫通孔である。前記銀イオン水発生剤および前記溶解性粒子は、球形の形状を有している。前記溶解性粒子は、前記銀イオン水発生剤の交換期間に対応した期間で溶解する粒子である。
【0013】
ある好適な実施形態において、前記収納ケースの前記貫通孔は、複数設けられている。複数個の前記銀イオン水発生剤が前記収納ケース内に配置されている。前記貫通孔の寸法は、前記銀イオン水発生剤の粒径よりも小さい。前記溶解性粒子は、ビタミン成分を含む錠剤から構成されている。
【0014】
ある好適な実施形態において、前記収納ケースは、キャップ部を備えている。前記溶解性粒子は、前記キャップ部に収納されている。前記溶解性粒子は、前記銀イオン水発生剤の交換期間に対応した期間で溶解する部材である。
【0015】
ある好適な実施形態において、前記銀イオン水発生剤は、成分として銀を含むセラミックボールである。
【0016】
ある好適な実施形態において、前記収納ケースには、さらに、温度によって色が変化する温度表示部が設けられている。
【0017】
本発明に係る水素水形成キットは、水素水を形成する水素水形成キットであり、水素水を発生させる水素水発生剤と、前記水素水発生剤を収納する収納ケースとを備えている。前記収納ケースには、液体が出入りする開口部が設けられている。前記収納ケース内には、前記水素水発生剤とともに、前記液体で溶解する溶解性粒子が配置されている。前記溶解性粒子は、前記水素水発生剤の交換時期マーカとして機能するものである、水素水形成キット。
【0018】
本発明に係る銀イオン水を形成する銀イオン水形成方法は、上記の銀イオン水形成キットを、容器の中の水に入れる工程と、前記銀イオン水形成キットに含まれる前記銀イオン水発生剤と前記水とによって、銀イオン水を形成する工程と、前記銀イオン水形成キットに含まれる前記溶解性粒子の状態によって、前記銀イオン水形成キットを交換する工程とを含む。
【0019】
本発明に係る水素水を形成する水素水形成方法は、上記の水素水形成キットを、容器の中の水に入れる工程と、前記水素水形成キットに含まれる前記水素水発生剤と前記水とによって、水素水を形成する工程と、前記水素水形成キットに含まれる前記溶解性粒子の状態によって、前記水素水形成キットを交換する工程とを含む。
【0020】
本発明の実施形態に係る銀イオン水形成キットは、銀イオン水を形成する銀イオン水形成キットであり、銀イオン水を発生させる銀イオン水発生剤と、前記銀イオン水発生剤を収納する収納ケースとを備えている。前記収納ケースには、前記溶解性粒子は、前記銀イオン水発生剤の交換時期マーカが含まれている。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、銀イオン水発生剤を収納する収納ケースに開口部が設けられ、収納ケース内には銀イオン水発生剤とともに溶解性粒子が配置されているので、使用時における溶解性粒子を、銀イオン水発生剤の交換マーカとして使用することができ、その結果、銀イオン水発生剤の交換時期が簡単にわかることができる銀イオン水形成キットを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施形態に係る銀イオン水生成キット100の構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る銀イオン水生成キット100の構成を示す分解図である。
【
図3】銀イオン水生成キット100を容器(ペットボトル容器)150の水200に入れた様子を示す図である。
【
図4】銀イオン水生成キット100による銀イオン水の生成方法を説明するためのフローチャートである。
【
図5】大腸菌0-157に対する除菌の効果を示す図(図面代表写真)である。
【
図6】クロコウジカビに対する除菌の効果を示す図(図面代表写真)である。
【
図7】(a)から(c)は、除菌の効果を示す図(図面代表写真)である。
【
図8】水素水生成キット100による銀イオン水の生成方法を説明するためのフローチャートである。
【
図9】本発明の他の実施形態に係る銀イオン水生成キット100の構成を示す図である。
【
図10】(a)および(b)は、それぞれ、溶解性粒子(溶解性部材)25の形状を模式的に示す図である。
【
図11】本発明の更に他の実施形態に係る銀イオン水生成キット100の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映していない場合がある。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施するこ
とができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る銀イオン水形成キット100の構成を模式的に示している。本実施形態の銀イオン水形成キット100は、銀イオン水を形成するキット(部品)である。具体的には、銀イオン水形成キット100は、銀イオン水を発生させる銀イオン水発生剤20と、その銀イオン水発生剤20を収納する収納ケース10とから構成されている。収納ケース10には、銀イオン水発生剤20とともに、液体(水)で溶解する溶解性粒子25が配置されている。
【0025】
銀イオン水発生剤20は、水と反応して銀イオン水を生じる成分から構成されている。本実施形態の構成では、銀イオン水発生剤20は、銀を含む粉体(例えば、銀、シリカ、アルミナ、鉄を含む粉体)をバインダで固めた焼成してなるセラミックボール(成分として銀を含むセラミックボール)である。この銀イオン水発生剤20(セラミックボール)では、水と銀とが接触することで銀イオン水(Ag+)が発生する。銀の量(銀の質)および焼成方法によって、銀イオン水の発生量は変化するので、所望の銀イオン水の発生量を得ることができるように、銀の成分量(質)および焼成方法などを選択することが好ましい。また、銀は水に溶けにくいので、銀イオン水発生剤20(セラミックボール)中の銀(銀成分)は、水の中で、比較的長時間(例えば、数ヶ月)維持するものである。なお、安心して人が飲むことができる銀イオン水発生剤20であれば、当該セラミックボールのものに限らず、他の構成のものであっても構わない。
【0026】
本実施形態の収納ケース10には、液体(特に、水)が出入りする開口部(貫通孔)15が設けられている。銀イオン水形成キット100(または、収納ケース10)を水の中に入れたときは、この開口部(貫通孔)15を通じて、収納ケース10内に液体(水)が進入する。収納ケース10内には銀イオン水発生剤20および溶解性粒子25が配置されているので、貫通孔15から進入した水は、銀イオン水発生剤20および溶解性粒子25に接触する。
【0027】
収納ケース10は、例えば、樹脂材料(透明または半透明の樹脂)から構成されている。樹脂製の収納ケース10は、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル(一例として、PET(ポリエチレンテレフタラート))、ポリカーボネート、または、エンジニアリングプラスチックなどの材料(プラスティック材料)から構成されている。または、収納ケース10は、ガラス、金属、セラミックから構成されていてもよい。収納ケース10が透明または半透明の材料から構成されていると、銀イオン水発生剤20、溶解性粒子25を外部から見ることができる。なお、収納ケース10が不透明な材料から構成されていても、銀イオン水発生剤20が発生する能力はかわらない。また、収納ケース10は、例えば、木材、メッシュ材料、フィルム材料(又は紙材料)、陶器などから構成されていてもよい。
【0028】
本実施形態の構成において、収納ケース10は、キャップ部12を備えている。また、銀イオン水発生剤20は、球形の形状を有するもの(ボール)である。そして、溶解性粒子25は、球形の形状を有するもの(ボール)である。銀イオン水発生剤20が球形であると、単位体積あたりで最も表面積が広くすることができ、銀イオン水の発生を効率的なものにすることができる。溶解性粒子25が球形であると、例えば溶解性粒子25が立方体・直方体のような角があるようなものと比較して、溶解性粒子25が溶解するスピードを一定にすることが容易となる。なお、銀イオン水発生剤20、及び/又は、溶解性粒子25の形状は、幾何学的な意味での球の形状にかぎらず、少し歪なもの(例えば、ビーズ状形状、または、回転楕円・長円体、ラグビーボール形状など)でもよい。また、銀イオン水発生剤20及び/又は溶解性粒子25が、球体以外の形状のもの(例えば、立方体、直方体、六面体、八面体、多面体、金平糖のような形状、ドーナッツ形状など)の使用を禁じるものではない。
【0029】
図1に示した例では、銀イオン水発生剤20と溶解性粒子25とが1個ずつ収納ケース10に入っているものを示したが、それに限定されるものではない。ボール状の銀イオン水発生剤20は、収納ケース10に、複数個入っていることが好ましい。大きな塊の銀イオン水発生剤20を1つだけ収納ケース10に入れた形態よりも、比較的小さいボール状の銀イオン水発生剤20を収納ケース10に複数個入れた方が、銀イオン水発生剤20の表面積を広くすることができる(銀イオン水の発生量を多くすることができる)からである。複数個の銀イオン水発生剤20の形状・寸法は、同じものである方が、量産性に優れるとともに、収納ケース10内の充填の効率もよい。また、溶解性粒子25も、収納ケース10に、複数個入れることができる。溶解性粒子25を複数個入れることにより、溶解性粒子25を複数の位置(角度、視座)から確認することができる。溶解性粒子25および銀イオン水発生剤20の両方の形状・寸法は、同じものにした方が収納ケース10内の充填の効率もよい。ただし、溶解性粒子25および銀イオン水発生剤20の両方の形状・寸法が同じものを使うことは必須ではなく、異なるものを用いても構わない。
【0030】
本実施形態の構成では、収納ケース10は、キャップ部12を備えている。キャップ部12は、収納ケース10の係合部(接続部)13で収納ケース10の本体部に固定される。
図2は、キャップ部12を外して、収納ケース10の中から、銀イオン水発生剤20および溶解性粒子25を取り出した様子を示している。収納ケース10の係合部(接続部)13は、押し込み式(キャップ部12を押し込んで固定するもの)でもよいし、螺旋式でも、他の手法で固定するものでもよい。
【0031】
収納ケース10は、収納ケース10の本体部が円筒形状を有しており、底部は略半球形をしている。貫通孔15は、収納ケース10に複数形成されており、貫通孔15の寸法は、銀イオン水発生剤20(及び/又は、溶解性粒子25)が貫通孔15から出ないように、銀イオン水発生剤20(及び/又は、溶解性粒子25の粒径(直径、長さ)よりも小さいものである。本実施形態では、貫通孔15は、円筒形の収納ケース10の全周囲にわたって、同じ孔径のものが均等な間隔で形成されている。収納ケース10の全周囲に貫通孔15が形成されていることにより、全周囲から水が入って、銀イオン水が出ていくようにすることができる。また、同じ孔径の貫通孔15を均等な間隔で形成することにより、製造コスト(加工コスト)を低く抑えることができる。ただし、異なる孔径及び/又は形状の貫通孔15を、均等な間隔(または不均一な間隔・配置)で形成させても構わない。
【0032】
図3は、容器(例えば、ペットボトル容器)150の中に、液体(水)200を満たして、その中に、銀イオン水形成キット100(収納ケース10)を入れた様子を示している。容器150は、銀イオン水形成キット100を入れた状態で、例えば蓋152を閉めて、冷蔵庫のような場所で保管することができる。なお、容器150は、蓋152のない水差し(ピッチャー)のようなものであっても構わない。
【0033】
容器150の中では、銀イオン水形成キット100(収納ケース10)の貫通孔(開口部)15を通じて水が内部に入って、その水が銀イオン水発生剤20の銀成分と反応して、銀イオン水が発生(生成)する。発生した銀イオン水は、容器150中の水200へ拡散していき、その結果、容器150中で銀イオン水が作られる。上述したように、銀イオン水は、古来から人類に使用されており、安全なものであり、飲んでも問題ない。また、この銀イオン水は、飲む用の他、殺菌・抗ウィルス用の液体として使用することもできる。
【0034】
銀イオン水形成キット100の収納ケース10は、容器150がペットボトル容器である場合を想定して、ペットボトル容器150の入口(開口部)を通過する寸法であることが好ましい。本実施形態の収納ケース10の形状は、略円筒形状であり、その直径は20mm(またはそれ以下)である。収納ケース10の長手方向の長さは、例えば、100mm(±50mm)であるが、それに限られるものではない。例えば水差し(ピッチャー)のような容器に入れるようなものであれば、ペットボトル容器150の入口(開口部)を通過しないような大きさの寸法であっても構わない。
【0035】
図3に示した構成において、容器150中の水(銀イオン水を含む水)200がなくなったら、この容器150に、新たに水(水道水、ペットボトル水)を継ぎ足ししたら、また、容器150の水200は、銀イオン水(銀イオン水を含む水)となる。
【0036】
ここで、この作業(水の補充)は何度も行うことができるものの、銀イオン水形成キット100における銀イオン水発生剤20が、銀イオン水を発生させることができる回数(または期間)は限られている。例えば、使用者(銀イオン水を作る人)は、銀イオン水発生剤20の耐久期間が3か月とした場合、カレンダーに3か月後の交換時期を記入して、その時期がきたら、銀イオン水形成キット100を新しいものに交換すればよいが(または、収納ケース10において新しい銀イオン水発生剤20に交換する)、実際には、忘れてしまうことがる。その場合、ただの水(銀イオン水入りでない水)を飲むだけとなるが、銀イオンに味があるわけではないので飲んだだけではわからない。
【0037】
また、仮に3か月の交換時期であっても、1日2~3回、容器150中の銀イオン水(200)を空にして新たに水200を補充するケースと、1週間に1回だけ容器150中の銀イオン水(200)を空にして新たに水200を補充するケースでは、銀イオン水発生剤20の消耗度合い(銀成分の消耗具合)が大きく異なる。
【0038】
このような状況において、本実施形態の銀イオン水生成キット100では、収納ケース10の中に銀イオン水発生剤20とともに溶解性粒子25が配置されていることから、溶解性粒子25の溶解度合いを見て、銀イオン水発生剤20の有効性(交換時期)を直感的に把握することができる。すなわち、溶解性粒子25の溶解の度合い(溶解性粒子25の成分、直径)を設計して、銀イオン水発生剤20の交換時期(例えば、3か月)が来ることに、溶解性粒子25が溶け切るように構築することで、溶解性粒子25を銀イオン水発生剤の交換マーカとして使用することができる。しかも、1日2~3回、容器150中の銀イオン水(200)を空にして新たに水200を補充するケースでは、溶解性粒子25は早く溶解し、一方で、1週間に1回だけ容器150中の銀イオン水(200)が空するようなときは、1日2~3回空になるときと比較したら、溶解性粒子25の溶解は遅くなる。したがって、仮に銀イオン水発生剤20の交換時期が3か月としても、銀イオン水発生剤20の使用頻度にあわせた交換マーカとして、溶解性粒子25を使用することができる。何より、溶解性粒子25がなくなったら、交換時期がわかるというのは、カレンダーなどを確認しなくてもすぐわかるので、とても便利である。
【0039】
本実施形態の溶解性粒子25の一例は、ビタミン成分を含む錠剤(ビタミン剤、ビタミンボール)である。溶解性粒子25としてビタミン剤を用いることにより、容器150で形成された銀イオン水による抗菌・抗ウィルスの作用とともに、ビタミン成分の効能も得ることができる。なお、溶解性粒子25は、交換マーカとして機能が発揮されるのであれば、ビタミン成分を有するものでなくても構わず、例えば水200に着色を当たるもの、水200に香りを与えるもの、水200に味を与えるものであってもよいし、あるいは、無味またはほぼ無味のもの(例えば、カルシウム剤、シリカ剤、ミネラル錠剤)、無臭、無色、及び/又は、栄養成分なしのものであっても構わない。または、ビタミン成分以外の有効成分(例えば、カルシウム、シリカのようなミネラル類など)のものを、溶解性粒子25として使用してもよい。さらには、ビタミン成分と、そのような有効成分の両方を含むような溶解性粒子25を用いてもよい。
【0040】
次に、
図4を参照しながら、本実施形態の銀イオン水形成キット100を用いて、銀イオン水を形成する方法について説明する。
図4は、本実施形態の銀イオン水を形成する方法を説明するためのフローチャートである。
【0041】
まず、銀イオン水発生剤(例えば、上述したセラミックボール)20を用意する(工程S100)。続いて、銀イオン水発生剤20を、溶解性粒子(交換マーカ)としてのビタミン剤25を収納ケース10に充填する(工程S200)。
【0042】
次に、
図3に示すように容器150の水200の中に銀イオン水形成キット100を投入して、収納ケース10の内部に水を入れる(工程S300)。続いて、水(200)と、銀イオン水発生剤20(その中の銀成分)とが反応して銀イオン水が発生し、それにより、容器150内に銀イオン水が形成される(工程S350)。
【0043】
その後、容器150中の銀イオン水が消費され、追加の水(水道水、ミネラルウォータ、ペットボトル水など)が投入されて、新たに銀イオン水が形成され、その度に、溶解性粒子(交換マーカ)としてのビタミン剤25の有無を確認する(工程S400)。ビタミン剤25が存在していたら、水の補充を行う(工程S500)。直近の水の補充の後、ビタミン剤25が消失していたら、銀イオン水発生剤20を交換する。具体的には、ケース10をあけて銀イオン水発生剤20を交換するか、あるいは、新たな銀イオン水形成キット100に交換する。ケース10をあけて銀イオン水発生剤20を交換するときは、溶解性粒子(交換マーカ)としてのビタミン剤25も新たに入れる(補充する)。
【0044】
このようにして、本実施形態の銀イオン水形成キット100を用いて銀イオン水を形成することができる。本発明の実施形態の構成においては、銀イオン水発生剤20を収納する収納ケース10に貫通孔15が設けられており、収納ケース10内には銀イオン水発生剤20とともに溶解性粒子25(例えば、ビタミン剤)が配置されている。したがって、銀イオン水形成の使用時における溶解性粒子25を、銀イオン水発生剤の交換マーカとして使用することができる。その結果、銀イオン水発生剤20の交換時期が簡単に(直感的にすぐに)わかることができ、銀イオン水の形成が非常に便利となる。
【0045】
上述した構成例では、液体が出入りする開口部15は、複数の貫通孔から構築したものを示したが、貫通孔15は一つでも構わない。ただし、貫通孔15が複数設けられている方が、収納ケース10の水の出入りは容易になる。さらに、例えば、収納ケース10の底部に重りを付けたり、収納ケース10の底部を容器150の底部に貼り付けて(固定して)、収納ケース10の比較的上部に、銀イオン水発生剤20及び/又は溶解性粒子25の大きさと比較して大きな開口部(15)を設けたものにしてもよい。比較的大きな開口部15を形成した構造のものであっても、収納ケース10の底部が下に固定されていることにより、銀イオン水発生剤20及び/又は溶解性粒子25が収納ケース10から出て行くことを抑制できる。
【0046】
図5および
図6は、銀イオン水の除菌の効果を示すものである。
図5は、大腸菌0-157に対する除菌の効果を示す試験結果である。そして、
図6は、クロコウジカビに対する除菌の効果を示す試験結果である、どちらも、精製水では検出されていたものが、銀イオン水では検出せずの結果であり、除菌効果が認められたものである。
【0047】
さらに、
図7(a)から(d)は、本実施形態の銀イオン水発生剤20(セラミックボール)によって発生させた銀イオン水の除菌の効果を示す。
図7(a)から(d)において、左側のシャーレが銀イオン水を浸透させた液の結果あり、右側のシャーレが対照液の結果(コントロール)である。実験は次のように行う。実験者2名が食物(パン)を食べてから、歯ブラシで5分間歯磨きをして、その歯ブラシを滅菌水100mLですすいだ後、歯ブラシの先端部分を切断し、滅菌水100mLを入れた滅菌ビンに浸漬する。一つの滅菌ビンに銀イオン水発生剤20(セラミックボール)を入れ、もう一つを対照液とする。滅菌ビンを振とうした後に室温に静置し、4時間経過したものを生菌数試験する。生菌数試験は、混釈平板培養法(衛生試験法・注解2010)を用いる。
図7(a)から(d)に示すように、対照液と比較して、浸透液において除菌の効果が認められた。
【0048】
上述の実施形態では、銀イオン水の形成について説明したが、例えば、水素水の形成についても、本実施形態の手法を応用することができる。その場合、収納ケース10の中に、水素水を発生させる水素水発生剤(20)を、上述した溶解性粒子25を入れることで行うことができる。水素水を発生させる水素水発生剤(20)は、公知のものを用いることができ、例えば、特許文献2(特許第5664952号明細書)で開示されたような、金属マグネシウムの粉(粉末状、フレーク状、リボン状等)や塊(粒状、ペレット状等)を用いたもの(一例として、金属マグネシウム成分を含むセラミックボール)を用いることができるが、他のものであってもよい。
【0049】
図7を参照しながら、本実施形態の水素水形成キット(100)を用いて、水素水を形成する方法について説明する。
図7は、本実施形態の水素水を形成する方法を説明するためのフローチャートである。
【0050】
まず、水素水発生剤(例えば、金属マグネシウム成分を含むセラミックボール)20を用意する(工程S101)。続いて、水素水発生剤20を、溶解性粒子(交換マーカ)としてのビタミン剤25を収納ケース10に充填する(工程S201)。
【0051】
次に、
図3に示すように容器150の水200の中に水素水形成キット100を投入して、収納ケース10の内部に水を入れる(工程S301)。続いて、水(200)と、水素水発生剤20(その中の金属マグネシウム成分)とが反応して水素水が発生し、それにより、容器150内に水素水が形成される(工程S351)。
【0052】
その後、容器150中の水素水が消費され、追加の水(水道水、ミネラルウォータ、ペットボトル水など)が投入されて、新たに水素水が形成され、その度に、溶解性粒子(交換マーカ)としてのビタミン剤25の有無を確認する(工程S401)。ビタミン剤25が存在していたら、水の補充を行う(工程S501)。直近の水の補充の後、ビタミン剤25が消失していたら、水素水発生剤20を交換する。具体的には、ケース10をあけて水素水発生剤20を交換するか、あるいは、新たな水素水形成キット100に交換する。ケース10をあけて水素水発生剤20を交換するときは、溶解性粒子(交換マーカ)としてのビタミン剤25も新たに入れる(補充する)。
【0053】
本実施形態の銀イオン水形成キット100(又は、水素水形成キット100)は、次のように改変することができる。
図9は、本実施形態の銀イオン水形成キット100の改変例の構成を示している。
【0054】
図9に示した銀イオン水形成キット100においては、溶解性粒子25(交換マーカとして機能する溶解性部材)は、キャップ部12に収納されている。
図9に示した溶解性粒子25は、球形(または、ビーズ形状など)のものでもよいが、
図10(a)に示すような円柱形の溶解性粒子25を用いることができる。または、
図10(b)に示すような略円錐形(台形の回転体)の形状を有する溶解性粒子25を用いることができる。さらには、キャップ部12に入れる溶解性粒子25は、立方体、直方体、正多面体、円錐形、角錐形、角柱形、ドーナッツ形状のような構造体であっても構わない。なお、溶解性粒子25は、「粒子」と称しているが、比較的小粒のものであっても、比較的大粒のものあってもよいし、そして、球状・ビーズ状であっても、角ばった形状(例えば、立方体、円柱状など)のものであってもよい。
【0055】
銀イオン水形成キット100の収納ケース10には、複数個の銀イオン水発生剤20が入れられている。さらに、収納ケース10には、他の粒子22も入れてある。ここで、他の粒子22は、例えば、カルシウム、シリカのようなミネラル類、ビタミン(類)などを成分するもの、あるいは、溶解しない粒子(例えば、ガラス玉、宝石、セラミック玉など)を用いることができる。他の粒子22として、水素水発生剤を用いてもよい。さらに、
図9の銀イオン水発生剤20を水素水発生剤に代えて、水素水形成キット100にしてもよい。
【0056】
図9に示した構成のように、溶解性粒子25(交換マーカ)をキャップ部12内に配置するようにすることで、溶解性粒子25が常にキャップ部12の場所にいることがわかるので、交換マーカとしての溶解性粒子25の状態を確認するのが楽になる。また、比較的大きい溶解性粒子25(交換マーカ)を用いることできて、便利である。なお、溶解性粒子25(交換マーカ)は、キャップ部12内に必ず入れなくてもよい場合もあるし、キャップ部12内および収納ケース10の本体部内の両方にいれてもよい場合もある。
【0057】
さらに、上述した実施形態では、銀イオン水及び/又は水素水の形成において、銀イオン水発生剤(水素水発生剤)20の交換時期のマーカー(25)について説明したが、それを補足する形で、収納ケース10の一部に、交換時期を示す電子的なタイマーを設けてもよい。それにより、電子的なタイマーと、溶解性粒子25の両方で交換時期を確認することができる。加えて、銀イオン水発生剤(水素水発生剤)20で、銀イオン水(水素水)を形成するときは、容器150を冷蔵庫に入れることが多いが、容器150中の水200が、所定温度(冷蔵庫の温度)になったときに、その時間(所定温度まで冷却する時間)で、銀イオン水(水素水)が容器150に充満(拡散)しているように銀イオン水発生剤(水素水発生剤)20を構成して、そして、収納ケース10の一部(内部のビーズ、外枠の一部など)に、室温から冷蔵庫の温度になった色が変わるマーカー(温度表示部)を設けておくと、銀イオン水(水素水)を形成されたことが直感的にわかるようにすることができる。温度で色が変わるマーカー(温度表示部)としては、温度で色が変わるインク(顔料)を使用したプリント(シール、印刷品、感温印刷のメタモカラー(登録商標)を用いたもの)を用いることができる。なお、ここでも、それを補足する形で、収納ケース10の一部に、温度形(水温計)や、銀イオン水(水素水)の完了を示す電子的な表示器を設けても構わない。
【0058】
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
【0059】
例えば、
図1に示した構成では、キャップ部20を設けて、収納ケース10内の銀イオン水発生剤20および溶解性粒子25を取り出せるようにしたが、キャップ部20なしで収納ケース10に開口部(貫通孔)15を設ける構成にして、銀イオン水発生剤20を交換するのではなく、使い捨ての構成にしても構わない。例えば、
図11に示したようなティーパック形状の収納ケース10を有するものにすることができる。
図11に示した収納ケース10は、メッシュ材料から構成されている。この例では、収納ケース10の中に、銀イオン水発生剤(または、水素水発生剤)20、溶解性粒子25が入っている。収納ケース10からは吊り下げ部(吊り下げ紐)16が延びており、吊り下げ部16の一部には掴み部17が取り付けられている。このようなティーパック形状の収納ケース10を用いた構成では、
図2に示した容器150の水200に入れることで使用でき、交換時期がきたら、ティーパック形状の収納ケース10を捨てて、また新しい収納ケース10を入れたらよい。なお、吊り下げ部16(そして掴み部17)が存在しないような収納ケース10であっても構わない。
【0060】
上述した実施形態の構成では、銀イオン水形成キット100およびその銀イオン水を、飲み水(または、抗菌・抗ウイルス用の水)として使用したが、それに限らず、他の用途に使ってもよい。例えば、観賞用の魚(例えば、メダカなど)の水槽に銀イオン水形成キット100を入れることにより、不要な藻類の発生を抑えることがき、水槽の汚れが付きにくくなり、菌やウィルスが死滅するので病気になりにくくなり、そして、悪臭を抑えることができるという効果を得ることができる。なお、上述した実施形態における各要素・特徴は、明確な矛盾がない限り、相互に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明によれば、銀イオン水発生剤の交換時期が簡単にわかることができる銀イオン水形成キットを提供することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 ケース
12 キャップ部
13 係合部(接続部)
15 貫通孔(開口部)
20 銀イオン水発生剤(セラミックボール)
25 溶解性粒子(ビタミン剤)
100 銀イオン水生成キット
150 容器(ペットボトル容器)
152 蓋
200 液体(水)