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特開2022-191656カバーフィルム、およびカバーフィルム付き容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191656
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】カバーフィルム、およびカバーフィルム付き容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/20 20060101AFI20221221BHJP
   B65D 65/26 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
B65D77/20 S
B65D65/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100002
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】節田 有貴
【テーマコード(参考)】
3E067
3E086
【Fターム(参考)】
3E067AA21
3E067AC01
3E067BA20A
3E067BB14A
3E067BC03A
3E067BC07A
3E067CA01
3E067EA29
3E067EB03
3E067EB05
3E067EB10
3E067EB11
3E067ED01
3E067FB01
3E067FC05
3E067GA30
3E086AA12
3E086AB01
3E086AC12
3E086AC13
3E086AC15
3E086AD16
3E086AD23
3E086BA15
3E086BA33
3E086BB67
(57)【要約】
【課題】簡素な構成を有し、容器を覆う被覆状態から開封されたことを確認できるカバーフィルムを提供する。
【解決手段】カバーフィルム10は、第1縁部13と、第2縁部14とが周方向に交互にn個(nは整数)づつ並ぶ周縁を有し、カバーフィルム100の中心Oから第1縁部13の中央部までの長さL1は、中心Oから第2縁部14の中央部までの長さL2よりも長く、n個の第2縁部14の各々に、カバーフィルム10の内側に向かって延びるライン状の脆弱部15が設けられており、ライン状の脆弱部15は、カバーフィルム10が容器の上面部および容器の周面の上部側を覆った被覆状態においてカバーフィルム10のうち容器の上面部が有する周壁部の下端を覆っている部分に到達するように形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周壁部を有する容器の上面部、および当該容器の周面の上部側を覆うためのカバーフィルムであって、
第1縁部と、第2縁部とが周方向に交互にn個(nは整数)づつ並ぶ周縁を有し、
前記カバーフィルムの中心から前記第1縁部の中央部までの長さは、前記中心から前記第2縁部の中央部までの長さよりも長く、
n個の前記第2縁部の各々に、前記カバーフィルムの内側に向かって延びるライン状の脆弱部が設けられており、
前記脆弱部は、前記カバーフィルムが容器の上面部および容器の周面の上部側を覆った被覆状態において前記カバーフィルムのうち容器の上面部が有する周壁部の下端を覆っている部分に到達するように形成されている、カバーフィルム。
【請求項2】
前記脆弱部は、前記第2縁部から前記カバーフィルムの内側に向けて延びる切り込み線と、前記切り込み線に連続するように設けられたミシン目とを含む、請求項1に記載のカバーフィルム。
【請求項3】
前記第1縁部と前記第2縁部とが交互に4個づつ並ぶ、請求項1または2に記載のカバーフィルム。
【請求項4】
周壁部を有する上面部、および周面を含む容器と、
前記上面部および前記周面の上部側を覆う、請求項1から3のいずれか1項に記載のカバーフィルムとを備えた、カバーフィルム付き容器。
【請求項5】
前記カバーフィルムは、前記被覆状態において、前記容器の前記周面に沿うようにして前記容器の下部側に向けて突出し、前記容器の周方向に間隔をあけて並んで配置される複数の突出部を有し、
前記第1縁部は、前記突出部の周縁を構成し、
前記第2縁部は、前記周方向に互いに隣り合う前記突出部を接続する部分の前記カバーフィルムの周縁を構成している、請求項4に記載のカバーフィルム付き容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の上部を覆うカバーフィルム、および当該カバーフィルムで容器の上部が覆われたカバーフィルム付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、衛生的な観点から、収容物を収容する容器においては、当該収容物を取り出すための取出部およびその周辺部分を、使用者が使用するまでに他人が直接接触できない状態とすることが特に望まれている。
【0003】
収容物が飲料や食品である場合には、上記取出部は、一般的に容器の上部に設けられている。容器の上部をカバーで覆うことにより、良好な衛生状態を維持することができる。
【0004】
このように容器の上部を覆う従来のカバーとして、特開平7-206042号公報(特許文献1)には、頂壁と、当該頂壁の周縁から下方に延びるスカート部とを含み、スカート部にタブが設けられたカバーフィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7-206042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示のカバーフィルムは、スカート部を熱収縮させ、縮径した部分が容器の周面に密着することで容器に固定される。スカート部を熱収縮する際に、タブも同時に熱収縮される。上述のようにスカート部は、縮径した部分が容器の周面に当接することで収縮が制限されるが、タブは、容器の周面を周方向に囲むように設けられていないため、収縮が制限されない。このため、タブを安定して形成することが難しい。また、タブを設けるため、カバーフィルムの構成も複雑となる。
【0007】
一方で、何ら手立て無くタブを省略した場合には、カバーフィルムの構成を簡素化することが可能となる。しかしながら、カバーフィルムの周縁の一部をつまんで、つまんだ部分を容器から離れるように上方に移動させることにより、カバーフィルムを全体的に容器から取り外すことができる場合があり、この場合には、カバーフィルムを再度、容器の上部に被せることで、カバーフィルムを容易に取り付けることができる。このように、一度取り外されたカバーフィルムが再度取り付けられた場合には、購入者は、カバーフィルムが開封されたことを確認できない。
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡素な構成を有し、容器の一部を覆う被覆状態から開封されたことを確認できるカバーフィルムおよびカバーフィルム付き容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に基づくカバーフィルムは、周壁部を有する容器の上面部、および当該容器の周面の上部側を覆うためのものである。当該カバーフィルムは、第1縁部と第2縁部とが周方向に交互にn個づつ並ぶ周縁を有する。上記カバーフィルムの中心から上記第1縁部の中央部までの長さは、上記中心から上記第2縁部の中央部までの長さよりも長い。n個の上記第2縁部の各々に、上記カバーフィルムの内側に向かって延びるライン状の脆弱部が設けられている。上記脆弱部は、上記カバーフィルムが容器の上面部および容器の周面の上部側を覆った被覆状態において上記カバーフィルムのうち容器の上面部が有する周壁部の下端を覆っている部分に到達するように形成されている。
【0010】
上記本開示に基づくカバーフィルムにあっては、上記脆弱部は、ミシン目のみによって構成されていてもよい。
【0011】
上記本開示に基づくカバーフィルムにあっては、上記脆弱部は、上記第2縁部から上記カバーフィルムの内側に向けて延びる切り込み線と、上記切り込み線に連続するように設けられたミシン目とを含んでいてもよい。
【0012】
上記本開示に基づくカバーフィルムにあっては、上記第2縁部は、周方向において一端および他端を含み、上記一端から上記第2縁部の中央部までの第1部分と、上記中央部から上記他端までの第2部分とを有する。この場合には、上記第1部分および上記第2部分の各々に、上記脆弱部が設けられていてもよい。
【0013】
上記本開示に基づくカバーフィルムにあっては、上記第1縁部と上記第2縁部とが交互に4個づつ並んでいてもよい。
【0014】
上記本開示に基づくカバーフィルムは、上記被覆状態において容器側を向く裏面および容器側とは反対側を向くおもて面を有するフィルム基材と、印刷層とを備えていてもよい。この場合には、上記おもて面に上記印刷層が形成されていることが好ましい。
【0015】
本開示に基づくカバーフィルム付き容器は、周壁部を有する上面部、および周面を含む容器と、上記上面部および上記周面の上部側を覆う上記カバーフィルムとを備える。
【0016】
上記本開示に基づくカバーフィルム付き容器にあっては、カバーフィルムは、上記被覆状態において、容器の周面に沿うようにして容器の下部側に向けて突出し、容器の周方向に間隔をあけて並んで配置される複数の突出部を有する。この場合において、上記第1縁部は、上記突出部の周縁を構成することが好ましく、上記第2縁部は、周方向に互いに隣り合う上記突出部を接続する部分の上記カバーフィルムの周縁を構成していることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡素な構成を有し、容器の一部を覆う被覆状態から開封されたことを確認できるカバーフィルムおよびカバーフィルム付き容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施の形態1に係るカバーフィルムの平面図である。
図2】実施の形態1に係るカバーフィルムの打ち抜き前の状態を示す図である。
図3】実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器の斜視図である。
図4図3に示すIV-IV線に沿ったカバーフィルム付き容器の断面図である。
図5】実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器からカバーフィルムを取り外す様子を示す図である。
図6】変形例1に係るカバーフィルム付き容器の断面図である。
図7】実施の形態2に係るカバーフィルムの平面図である。
図8】実施の形態3に係るカバーフィルムの平面図である。
図9】実施の形態4に係るカバーフィルムの平面図である。
図10】実施の形態5に係るカバーフィルムの平面図である。
図11】実施の形態6に係るカバーフィルム付き容器の断面図である。
図12】実施の形態7に係るカバー付きフィルムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るカバーフィルムの平面図である。なお、図1においては、カバーフィルムを容器に取り付ける前のカバーフィルムの展開図を示している。図1を参照して、実施の形態1に係るカバーフィルム10について説明する。
【0021】
実施の形態1に係るカバーフィルム10は、後述するように周壁部212(図3参照)を有する容器20(図3参照)の上面部21(図3参照)、および当該容器20の周面23(図3参照)の上部側を覆うためのものである。
【0022】
図1に示すように、カバーフィルム10は、各コーナー部にR部が形成された四角形形状(より特定的には正方形形状)を有する。カバーフィルム10は、第1縁部13と、第2縁部14とが周方向に交互に4個づつ並ぶ周縁を有する。すなわち、カバーフィルム10の周縁は、4個の第1縁部13と、4個の第2縁部14とによって構成されている。
【0023】
実施の形態1においては、第1縁部13は、上記R部に相当する。第1縁部13は、略円弧状に湾曲している。第1縁部13は、カバーフィルム10の周方向に間隔をあけて4個配置されている。第1縁部13は、上記周方向の一方側に第1端部P1と、上記周方向の他方側に第2端部P2を有する。
【0024】
第2縁部14は、直線状に延在する。第2縁部14は、上記周方向に互いに隣り合う第1縁部13を接続する。第2縁部14は、互いに隣り合う第1縁部13のうち一方の第1縁部13が有する第1端部P1と、互いに隣り合う第1縁部13のうち他方の第1縁部13が有する第2端部P2とを接続する。
【0025】
カバーフィルム10の中心Oから第1縁部13の中央部までの長さL1は、中心Oから第2縁部14までの長さL2よりも長くなっている。
【0026】
4個の第2縁部14の各々には、脆弱部15が設けられている。脆弱部15は、カバーフィルム10の内側に向かって伸びる。本実施の形態においては、脆弱部15は、第2縁部14の中央部から上記中心Oに向けて直線状に設けられている。脆弱部15は、たとえば、ミシン目によって構成されている。
【0027】
ミシン目は、カバーフィルムの切断部と非切断部(接続部)が線状に繰り返し設けられることで構成されている。ミシン目の切断部と非切断部の長さは、たとえば、切断部:非切断部が1(mm):1(mm)、0.7(mm):0.7(mm)、0.7(mm):0.3(mm)、0.7(mm):1.4(mm)等である。
【0028】
また、切断部は、カバーフィルム10を貫通しないハーフカットでもよく、針孔状のミシン目でもよい。ミシン目のうちカバーフィルム10の端部に位置する部分は、切り込み線にしてもよい。カバーフィルム10の端部に切り込み線を設けることで、脆弱部15が破断されやすくなる。切り込み線の長さは、2mm~4mm程度である。
【0029】
図1において、カバーフィルム10の内側において一点鎖線で示された円形の部分は、カバーフィルム10を容器20に取り付けた際に、カバーフィルム10が容器20の上縁213に対応する部分を示している。
【0030】
本実施の形態においては、脆弱部15は、カバーフィルム10が容器20の上面部21および当該容器20の周面23の上部側を覆った被覆状態において、カバーフィルム10のうち上記容器20の上縁213を覆っている部分に到達するように形成されている。
【0031】
なお、脆弱部15は、上記被覆状態において、カバーフィルム10のうち上記上面部21が有する周壁部212(図3参照)の下端を覆っている部分に到達するように形成されていればよい。
【0032】
容器20の上部を被覆する前の展開状態において、カバーフィルム10の最短長さL3(mm)は、後述する容器20の上面部21の最大長さ(最大外径)をA1(mm)(図3参照)とし、周壁部212の外側の厚さをB1(mm)(図3参照)とし、周壁部212の内側の厚さをC1(mm)とした場合に、下記式(1)を満たすことが好ましい。
【0033】
L3≧A1+2×B1+2×C1+2×7(mm)・・・式(1)
上記式(1)を満たすことにより、後述するように熱収縮させてカバーフィルム10を容器20に取り付ける際に、容器20の上部側を確実に被覆することができる。
【0034】
なお、上述においては、カバーフィルム10が、四角形形状を有する場合を例示して示したが、これに限定されない。上述のように長さL1が長さL2よりも長い限り、カバーフィルム10は、三角形状、あるいは、五角形形状、六角形形状、七角形形状、八角形形状等の多角形形状を有していてもよい。すなわち、カバーフィルム10は、第1縁部13、第2縁部14とが周方向に交互にn個(nは整数)づつ並ぶ周縁を有していればよい。
【0035】
カバーフィルム10は、多角形状のうち四角形状から八角形状が好ましい。カバーフィルム10は、後述のように熱収縮されて、角の部分(第1縁部13)が、カバーフィルム10を容器10から取り外す際のつまみ部としての突出部16を形成する。カバーフィルム10が九角形以上の多角形状の場合は、この突出部16が形成されにくくなる。一方で、カバーフィルム10が四角形状の場合は、突出部16はつまみやすくなるため、好ましい。
【0036】
図2は、実施の形態1に係るカバーフィルムの打ち抜き前の状態を示す図である。図2に示すように、カバーフィルム10は、帯状シート80から打ち抜くことで得られる。このため、上述のように、カバーフィルム10の形状を四角形形状とした場合には、他の多角形形状と比較して、帯状シート80から効率よくカバーフィルム10を打ち抜くことができる。なお、カバーフィルム10の形状を六角形形状、八角形形状とした場合には、三角形状、五角形形状とする場合よりも効率良くカバーフィルム10を打ち抜くことができる。
【0037】
図3は、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器の斜視図である。図4は、図3に示すIV-IV線に沿ったカバーフィルム付き容器の断面図である。図3および図4を参照して、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器100について説明する。
【0038】
図3および図4に示すように、カバーフルム付き容器200は、カバーフィルム10と、容器20とを備える。
【0039】
容器20は、たとえば、飲料缶である。容器20は、上面部21、底面部22、および周面23を含む。上面部21は、および底面部22は、軸方向に沿って見た場合に円形形状を有する。周面23は、上面部21および底面部22を接続する。
【0040】
上面部21は、円板状の板状部211と、板状部211の周縁に接続された周壁部212、および上縁213とを有する。上縁213は、上記周壁部212の上端部である。上面部21は、後述する蓋体40によって構成されている。
【0041】
より詳細的には、容器20は、本体部30と、蓋体40とを備える。本体部30は、略有底筒状に構成されている。本体部30は、胴部31、底部32、ネック部33、および先端部34とを含む。
【0042】
本体部30は、軸方向において一端および他端を有し、一端に開口部30aが設けられており、他端側に底部32が設けられている。胴部31は、略筒状形状を有し、底部32に接続されている。ネック部33は、上記軸方向において底部32が位置する側とは反対側に位置する胴部31の端部に接続されている。ネック部33は、本体部30の上記一端側に向かうにつれて、径方向に縮まるように設けられている。先端部34は、上記軸方向において胴部31が位置する側とは反対側に位置するネック部33の端部に接続されている。先端部34には、上記開口部30aが設けられている。
【0043】
蓋体40は、上記開口部30aを閉塞するように設けられている。パネル部41と、環状壁部42とを含む。パネル部41は、略板状形状を有する。パネル部41は、容器20の板状部211を構成する。パネル部41には、不図示のタブが設けられており、当該タブを操作することで飲み口が形成される。環状壁部42は、パネル部41の周縁に接続されている。環状壁部42は、巻き締め加工等により、上記本体部30の先端部34に係合する。なお、図4においては、便宜上巻き締め構造の詳細については省略している。環状壁部42は、上述の上面部21の周壁部212を構成し、当該環状壁部42の上端部が、上面部21の上縁213を構成する。
【0044】
カバーフィルム10は、容器20の上面部21に被せて熱収縮させることにより、容器20の上面部21および当該容器20の周面23の上部側を覆った被覆状態となる。カバーフィルム10は、パネル部41に全体的に当接する必要はなく、カバーフィルム10とパネル部41との間には部分的に空気層が形成されていてもよい。
【0045】
カバーフィルム10で容器20の上面部21および当該容器20の周面23の上部側を被覆する場合には、まず平面状のカバーフィルム10を容器20の上面部21に載せ、カバーフィルム10の中央側をパネル部41に向けて押し入れる。そして、上面部21の上縁213にカバーフィルム10を押し付けた状態で、カバーフィルム10の周縁側を下方(容器20のネック部33側)に押し下げる。この状態で、外周方向から熱風や赤外線等の輻射熱で、カバーフィルム10の周縁側を加熱することで、カバーフィルム10の周縁側をネック部33に当接するように熱収縮させる。この際、カバーフィルム10は、環状壁部42(周壁部212)の下方(より特定的には、当該環状壁部42とネック部43との間に形成された段差部)に嵌まり込む。このような収縮によって、カバーフィルム10は、容易に外れないように容器20に固定される。なお、カバーフィルム10を熱収縮する際には、上面部21側に位置する部分のカバーフィルム10は加熱されないようにする。また、後述する突出部16が変形しないように熱量等が調整される。
【0046】
カバーフィルム10は、中心Oからの長さL1,L2が互いに異なる第1縁部13,第2縁部14を有することにより、被覆状態においては、中心Oからの距離が長い部分と短い部分とが周方向に交互に並ぶ。カバーフィルム10は、被覆状態において、容器20の周面23に沿うようにして容器20の下部側に向けて突出する複数の突出部16を有する。
【0047】
複数の突出部16は、容器20の周方向に間隔を開けて並んで配置される。複数の突出部16の各々の周縁は、上記第1縁部13によって構成されている。容器20の周方向において互いに隣り合う突出部16を接続する部分のカバーフィルム10の周縁は、上記第2縁部14によって構成されている。周方向において互いに隣り合う突出部16を接続する部分に脆弱部15が形成されている。複数の突出部16の各々は、周方向に並んで配置される複数の脆弱部15の間の各々に位置する。
【0048】
カバーフィルム10は、フィルム基材11と、印刷層12とを含む。なお、印刷層12は省略されていてもよい。
【0049】
フィルム基材11は、熱収縮性を有する二軸延伸フィルムによって構成されている。フィルム基材11は、たとえば、100℃のお湯に浸漬させた場合に、縦方向、横方向の両方向に30%以上の収縮率を有することが好ましく、40%以上の収縮率を有することがさらに好ましい。これにより、被覆状態においてカバーフィルム10が容器20から脱落することを抑制できる。
【0050】
フィルム基材11は、たとえば、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸など)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン系樹脂(スチレン-ブタジエン共重合体など)、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂からなる熱収縮性の二軸延伸フィルムである。フィルムの厚さは、10μm~100μm程度、好ましくは20μm~80μm程度である。フィルムは、複数の樹脂の混合物からなるフィルム、または複数のフィルムを積層した積層フィルム(異種積層フィルムを含む)を採用することができる。
【0051】
フィルム基材11は、被覆状態においては、容器20側を向く裏面11bと、容器20側とは反対側を向くおもて面11aを有する。印刷層12は、おもて面11aに設けられている。印刷層12は、商品名および/または意匠を表したものであるが、カバーフィルム10の周縁部分に薄くベタ印刷で設けることにより、カバーフィルム10を熱収縮させる際に、カバーフィルム10が内側(容器20側)に湾曲しやすくなる。このことによって、カバーフィルム10が容器20の本体部30に沿い易くなる。
【0052】
なお、印刷層12は、フィルム基材11のおもて面11aの全面に設けられる必要はなく、部分的に設けられていてもよい。この場合には、印刷層12は、被覆状態において、容器20の上面部21を透視できる程度にして、主にカバーフィルム10のうち上記上縁213を覆っている部分よりも外側(カバーフィルム10の周縁側)に設けることが好ましい。
【0053】
図5は、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器からカバーフィルムを取り外す様子を示す図である。図5を参照して、カバーフィルム付き容器100からカバーフィルム10を取り外す様子について説明する。
【0054】
図5に示すように、カバーフィルム10を容器20から取り外す際には、複数の突出部16のうちいずれかの突出部16を、指でつまんで容器20から離れる方向に移動させる。突出部16は、周方向に間隔をあけて設けられた脆弱部15の間に配置されている。このため、当該突出部16を移動させることにより、周方向における突出部16の両側に位置する脆弱部15の少なくとも一方が破断する。これにより、カバーフィルム10が開封され、容器20から取り外される。
【0055】
ここで、突出部16は、カバーフィルム10が熱収縮された際に、中心Oからの長さL1が長い第1縁部13を有する部分によって形成されるものである。このため、カバーフィルム10を取り外す際につまみとなるタブを、カバーフィルム10の周縁から外側に向けて突出するように設けておく必要がなく、カバーフィルム10の構成を簡素にすることができる。
【0056】
また、脆弱部15は、上述のように、カバーフィルム10のうち容器20の上縁213を覆う部分に至るように設けられている。このため、カバーフィルム10が開封された場合には、容器20の周面23側からだけでなく、容器20の上面部21側からでも破断部を容易に確認することができる。このため、脆弱部15が破断されたカバーフィルム10が、再度、容器20に被されることが困難となり、被された場合であっても、購入者は、カバーフィルム10が開封されたことを確認することができる。
【0057】
以上のように、実施の形態1に係るカバーフィルム10にあっては、簡素な構成で、開封されたことを容易に確認することができる。
【0058】
なお、脆弱部15が、上記被覆状態において、カバーフィルム10のうち上記上面部21が有する周壁部213(図3参照)の下端を覆っている部分に到達するように形成されている場合であっても、上述とほぼ同様の効果が得られる。
【0059】
(変形例1)
図6は、変形例1に係るカバーフィルム付き容器の断面図である。なお、図6は、図3に示すIV-IV線に沿った部分に対応する断面図である。図6を参照して、変形例1に係るカバーフィルム付き容器100について説明する。
【0060】
図6に示すように、変形例1に係るカバーフィルム付き容器100は、実施の形態1と比較した場合に、パネル部41とカバーフィルム10との間に全体的に空気層が形成されている。また、パネル部41を覆う部分のカバーフィルム10は、略平坦となっている。
【0061】
この場合には、容器20の上部を被覆する前の展開状態において、上述の図3同様に、カバーフィルム10の最短長さL3(mm)は、後述する容器20の上面部21の最大長さ(最大外径)をA1(mm)とし、周壁部212の外側の厚さをB1(mm)とした場合に、下記式(2)を満たすことが好ましい。
【0062】
L3≧A1+2×B1+2×7(mm)・・・式(2)
変形例1では、周壁部212の内側の厚さをC1(mm)とした場合に、カバーフィルム10の最短長さL3は、実施の形態1と比較して、2×C1(mm)程度短くすることができる。
【0063】
カバーフィルム10およびカバーフィルム付き容器100が変形例1のように構成される場合であっても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0064】
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2に係るカバーフィルムの平面図である。図7を参照して、実施の形態2に係るカバーフィルム10Aについて説明する。
【0065】
図7に示すように、実施の形態2に係るカバーフィルム10Aは、実施の形態1に係るカバーフィルム10と比較した場合に、脆弱部15Aの長さが異なる。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0066】
実施の形態2においては、各脆弱部15Aは、第2縁部14から中心Oに到達するように設けられている。
【0067】
このように構成される場合であっても、実施の形態2に係るカバーフィルム10Aおよび当該カバーフィルム10Aを備えたカバー付きフィルムにあっては、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0068】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3に係るカバーフィルムの平面図である。図8を参照して、実施の形態3に係るカバーフィルム10Bについて説明する。
【0069】
図8に示すように、実施の形態3に係るカバーフィルム10Bは、実施の形態1に係るカバーフィルム10と比較した場合に、脆弱部15Bの本数および位置が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0070】
実施の形態3においては、各第2縁部14に2本の脆弱部15Bが設けられている。具具体的には、第2縁部14は、周方向において一端および他端を含み、当該一端から第2縁部14の中央部までの第1部分と、中央部から他端までの第2部分とを有する。この第1部分と第2部分の各々に、脆弱部15Bが設けられている。
【0071】
脆弱部15Bの各々は、被覆状態においてカバーフィルム10Bのうち上記容器20の上縁213を覆っている部分に到達するように形成されている。
【0072】
脆弱部15Bの各々は、カバーフィルム10Bの中心Oと第1縁部13の中央部とを結ぶ線、上記中心Oと第2縁部14の中央部とを結ぶ線、および第1縁部13の中央部と第2縁部14の中央部とを結ぶ線によって囲まれる領域の各々に設けられている。すなわち、脆弱部15Bの各々は、カバーフィルム10Bの中心O周りにカバーフィルム10Bを8等分(より特定的には2×n等分(nは第1縁部13または第2縁部14の個数))した領域の各々に設けられている。
【0073】
このように構成される場合であっても、実施の形態3に係るカバーフィルム10Bおよび当該カバーフィルム10Bを備えたカバーフィルム付き容器にあっては、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。加えて、第2縁部14の第1部分と第2部分の各々に脆弱部15Bが設けられることにより、カバーフィルム10Bのうち互いに隣り合う突出部16を接続する部分をつまんでも、カバーフィルム10Bを開封することができる。
【0074】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4に係るカバーフィルムの平面図である。図9を参照して、実施の形態4に係るカバーフィルム10Cについて説明する。
【0075】
図9に示すように、実施の形態4に係るカバーフィルム10Cは、実施の形態1に係るカバーフィルム10と比較した場合に、カバーフィルムの形状が相違する。
【0076】
実施の形態4に係るカバーフィルム10Cは、略八角形形状において、8つの辺のうち隔辺おきに位置する4つの辺が、内側に向けて湾曲する形状を有する。実施の形態4においても、カバーフィルム10Cは、第1縁部13と、第2縁部14とが周方向に交互に4個づつ並ぶ周縁を有する。
【0077】
第1縁部13は、直線部と、当該直線部の両端に設けられたR部とを含む。4つの第1縁部13は、90度ピッチでカバーフィルム10Cの中心Oまわりに配置されている。第2縁部14は、周方向に互いに隣り合う第1縁部13を接続する。第2縁部14は、内側に向けて湾曲する形状を有する。具体的には、第2縁部14は、第1縁部13の第1端部P1から第2縁部14の中央部に向かうにつれて中心Oまでの長さが短くなり、当該中央部から第1縁部13の第2端部P2に向かうにつれて中心Oまでの長さが長くなる形状を有する。
【0078】
このような場合においてもカバーフィルム10Cの中心Oから第1縁部13の中央部までの長さL1は、中心Oから第2縁部14までの長さL2よりも長くなっている。
【0079】
以上のように構成される場合であっても、実施の形態4に係るカバーフィルム10C、および当該カバーフィルム10Cを備えたカバーフィルム付き容器にあっては、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0080】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5に係るカバーフィルムの平面図である。図10を参照して、実施の形態5に係るカバーフィルム10C1について説明する。
【0081】
図10に示すように、実施の形態5に係るカバーフィルム10C1は、実施の形態1と比較した場合に、第2縁部14が内側に湾曲するように設けられている点が主として相異する。その他については、ほぼ同様である。
【0082】
カバーフィルム10C1は、角部が外側に向かうように丸みを帯びた四角形形状のうち、辺部が内側に湾曲する形状を有する。この場合においても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。加えて、第2縁部14が内側に湾曲することで、第1縁部13が相対的に外側に突出することになるため、突出部16がつまみ易くなる。
【0083】
(実施の形態6)
図11は、実施の形態6に係るカバーフィルム付き容器の断面図である。図11を参照して、実施の形態6に係るカバーフィルム付き容器100Dについて説明する。
【0084】
図11に示すように、実施の形態6に係るカバーフィルム付き容器100Dは、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器100と比較した場合に、容器20Dの形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0085】
図11に示すように、実施の形態6においては、容器20Dは、本体部30Dと蓋体40Dとを含む。本体部30Dは、軸方向の一端側が開口する有底筒状部31Dと、フランジ部35とを含む。フランジ部35は、有底筒状部31Dの開口端部側において、径方向外側に突出するように設けられている。蓋体40Dは、本体部30Dの開口端に係合し、本体部30Dに設けられた開口部を開閉可能に閉塞する。蓋体40Dが本体部30Dに係合した状態において、蓋体40Dの周縁側における下端は、フランジ部35に載置される。蓋体40Dは、上面40aを有する。
【0086】
本体部30Dは、樹脂材料によって構成されていてもよいし、金属材料によって構成されていてもよい。蓋体40Dも、樹脂材料によって構成されていてもよいし、金属材料によって構成されていてもよい。
【0087】
この場合においては、蓋体40Dおよびフランジ部35が上面部21を構成している。蓋体40Dおよびフランジ部35の周面部によって、上面部21の周壁部212が構成されている。蓋体40Dの上面40aの周縁は、容器20Dの上縁213を構成している。また、上面40aの周縁は、本体部30Dの開口端の係合部よりも外側に突出している。
【0088】
さらにこの場合においても、容器20の上部を被覆する前の展開状態において、カバーフィルム10の最短長さL3(mm)は、容器20Dの上面部21の最大長さ(蓋体40Dの最大外径)をA1(mm)とし、上記周壁部212の外側の厚さ(蓋体40Dの厚さおよびフランジ部35の厚さの和)をB1(mm)とした場合に、下記式(3)を満たすことが好ましい。
【0089】
L3≧A1+2×B1+2×7(mm)・・・式(3)
上述のような構成を有する場合であっても、実施の形態6に係るカバーフィルム付き容器100Dにあっては、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器100とほぼ同様の効果が得られる。
【0090】
なお、カバーフィルム10としては、実施の形態1のものだけでなく変形例1および実施の形態2から5のカバーフィルムも適用することができる。
【0091】
また、実施の形態6においても、脆弱部15は、上記被覆状態において、カバーフィルム10のうち容器20Dの上縁213を覆っている部分に到達するように形成されている場合に限定されず、カバーフィルム10のうち周壁部212の下端を覆っている部分に到達するように形成されていてもよい。
【0092】
(実施の形態7)
図12は、実施の形態7に係るカバーフィルム付き容器の断面図である。図12を参照して、実施の形態7に係るカバーフィルム付き容器100Eについて説明する。
【0093】
図12に示すように、実施の形態7に係るカバーフィルム付き容器100Eは、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器100と比較した、容器20Eの形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0094】
図12に示すように、実施の形態7においては、容器20Eは、本体部30Eと蓋体40Eとを含む。本体部30Eは、軸方向の一端側が開口する有底筒状形状を有し、開口端部には、フランジ部35が設けられている。蓋体40Eは、本体部30Eの開口部を閉塞するようにフランジ部35に固定されている。蓋体40Eは、ヒートシール等によって開封可能にフランジ部35に固定されている。なお、蓋体40Eの周縁は、フランジ部35の周縁の外側に位置していてもよいし、フランジ部35の周縁の内側に位置していてもよい。
【0095】
本体部30Eは、ポリプロピレンやポリスチレン、ポリエステル等の樹脂材料によって構成されていてもよいし、金属材料によって構成されていてもよい。蓋体40Eは、シート部材によって構成されている。シート部材は、ポリエステルフィルムやポリアミドフィルムにヒートシール性のポリエチレン系樹脂等からなるシーラント層を積層したフィルムや、さらにアルミニウム箔を積層したフィルム等によって構成されていてもよい。
【0096】
この場合においては、容器20Eの上面部21は、蓋体40Eとフランジ部35によって構成される。容器20Eの上縁は、蓋体40Eの周縁がフランジ部35の周縁の外側に位置していている場合には、蓋体40Eの周縁によって構成され、蓋体40Eの周縁がフランジ部35の周縁の内側に位置している場合には、フランジ部35の周縁によって構成される。蓋体40Eの周面およびフランジ部35の周面によって、上面部21の周壁部212が構成されている。
【0097】
さらにこの場合においても、容器20Eの上部を被覆する前の展開状態において、カバーフィルム10の最短長さL3(mm)は、容器20Eの上面部21の最大長さをA1(mm)とし、周壁部212の外側の厚さをB1(mm)とした場合に、下記式(4)を満たすことが好ましい。
【0098】
L3≧A1+2×B1+2×7(mm)・・・式(4)
なお、上記上面部21の最大長さは、上述のように蓋体40Eの周縁がフランジ部35の周縁の外側に位置していている場合には、蓋体40Eの最大外径となり、蓋体40Dの周縁がフランジ部35の周縁の内側に位置している場合には、フランジ部35の最大外径となる。
【0099】
また、周壁部212の外側の厚さB1は、蓋体40Eの厚さD1(mm)と、フランジ部35の厚さE1(mm)の和となるが、蓋体40Eの厚さが0.2mm未満で薄い場合には、蓋体40Eの厚さを考慮しなくてもよい。なお、本体部30Eを樹脂製シート成形品から構成する場合、フランジ部35の厚さは、たとえば、0.3mm~1.0mm程度である。また、蓋体40Eの厚さが薄い場合であって、カバーフィルム10で容器20の上部側を被覆する前の状態において蓋体40Eの周縁がフランジ部35の周縁から外側に位置する場合には、被覆時には、蓋体40Eの周縁は、カバーフィルム10とともに下方に折り曲げられる。この場合には、上面部21の最大長さA1(mm)は、フランジ部35の最大外径となる。
【0100】
上述のような構成を有する場合であっても、実施の形態7に係るカバーフィルム付き容器100Eにあっては、実施の形態1に係るカバーフィルム付き容器100とほぼ同様の効果が得られる。
【0101】
なお、カバーフィルム10としては、実施の形態1のものだけでなく変形例1および実施の形態2から5のカバーフィルムも適用することができる。
【0102】
また、上述した実施の形態7においては、容器20Eが蓋体40Eを備える場合を例示して説明したが、これに限定さず、蓋体40Eは、省略してもよい。この場合には、容器20Eの上面部21は、フランジ部35によって構成され、上面部21の周壁部212は、フランジ部35の周面部によって構成される。また、容器20Eの開口は、カバーフィルム10によって直接封止される。
【0103】
(その他の変形例)
上述においては、脆弱部15がミシン目のみによって構成されている場合を例示して説明したがこれに限定されない。脆弱部15は、第2縁部14からカバーフィルム10の内側に向けて延びる切り込み線と、当該切り込み線に連続するように設けられたミシン目とを含んでいてもよい。切り込み線を設けることにより、脆弱部15を容易に破断させることができる。切り込み線の長さは、たとえば、2mm~4mm程度である。
【0104】
以上、今回発明された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0105】
10,10A,10B,10C カバーフィルム、11 フィルム基材、11a おもて面、11b 裏面、12 印刷層、13 第1縁部、14 第2縁部、15,15A,15B 脆弱部、16 突出部、20,20D,20E 容器、21 上面部、22 底面部、23 周面、30,30D,30E 本体部、30a 開口部、31 胴部、32 底部、33 ネック部、34 先端部、35 フランジ部、40,40D,40E 蓋体、40a 上面、41 パネル部、42 環状壁部、80 帯状シート、100,100D,100E カバーフィルム付き容器、200 カバーフルム付き容器、211 板状部、212 周壁部、213 上縁。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12