(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191697
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】電気パネルユニット
(51)【国際特許分類】
A47C 19/02 20060101AFI20221221BHJP
F21S 8/00 20060101ALI20221221BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20221221BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221221BHJP
【FI】
A47C19/02 Z
F21S8/00 120
F21V23/04 130
F21V23/04 100
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100080
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】松井 良樹
(72)【発明者】
【氏名】大川 哲也
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA00
(57)【要約】
【課題】ボードに対する電気パネルユニットの着脱作業の制約を低減できる電気パネルユニットを提供する。
【解決手段】電気パネルユニット100はボードBDに取り付けられる。電気パネルユニット100は、フレーム5と、複数の金具7と、複数の押付部材B7と、電気機能部3とを備える。フレームは複数の貫通孔56を有する。複数の金具7は複数の貫通孔56をそれぞれ貫通する。電気機能部3は電気的な機能を有する。金具7は、内側部72と、外側部73とを含む。内側部72はフレーム5の内側に位置する。外側部73はフレーム5の外側に位置する。押付部材B7は、金具7の内側部72を、ボードBDのおもて面FSから裏面BSに向かう方向D4に押圧することで、貫通孔56の縁EGを支点として、金具7の外側部73をボードBDの裏面BSに押し付ける。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボードに取り付けられる電気パネルユニットであって、
前記ボードに設けられる開口に配置され、複数の貫通孔を有するフレームと、
前記複数の貫通孔をそれぞれ貫通し、前記ボードの裏面に接触する複数の金具と、
前記複数の金具を、それぞれ、前記ボードの裏面に向けて押し付ける複数の押付部材と、
前記フレームの内側に固定され、電気的な機能を有する電気機能部と
を備え、
前記金具は、
前記フレームの内側に位置する内側部と、
前記ボードの裏面に接触し、前記フレームの外側に位置する外側部と
を含み、
前記押付部材は、前記金具の前記内側部を、前記ボードのおもて面から裏面に向かう方向に押圧することで、前記金具の前記外側部を前記ボードの裏面に押し付ける、電気パネルユニット。
【請求項2】
前記金具は、前記ボードの裏面に向かって屈曲している、請求項1に記載の電気パネルユニット。
【請求項3】
前記ボードのおもて面側から前記電気機能部の一部を覆う化粧パネルを更に備え、
前記化粧パネルは、
パネルと、
前記パネルの裏面に配置され、前記フレーム及び前記電気機能部のうちの少なくとも1つに結合する結合部材と
を含む、請求項1又は請求項2に記載の電気パネルユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気パネルユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたコントロールパネルユニットは、ベッドのヘッドボードに取り付けられる。コントロールパネルユニットは、ユニット基板上に、スイッチ群、時刻表示部、枕灯、読書灯及び間接照明用の発光部を配備して構成される。コントロールパネルユニットをヘッドボードに取り付けるには、ヘッドボードの前面側からコントロールパネルユニットを取付け空間に嵌め込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のコントロールパネルユニットでは、ヘッドボードの前面側からコントロールパネルユニットを取付け空間に嵌め込んだ後に、コントロールパネルユニットの裏面から延びるボルトに、ヘッドボードの背面側からナットを締め付けることで、コントロールパネルユニットをヘッドボードに取り付ける。
【0005】
従って、ベッドを部屋に設置した後、つまり、ヘッドボードを定位置に設置した後では、ヘッドボードの背面側からのナットによる締め付けが不可能であるため、コントロールパネルユニットをヘッドボードに取り付けることができない。よって、必ず、ヘッドボードを定位置に設置する前に、コントロールパネルユニットをヘッドボードに取り付けなければならない。また、コントロールパネルユニットをヘッドボードから取り外す場合においても、ヘッドボードの背面側を開放する必要があり、作業が煩雑になる。
【0006】
すなわち、特許文献1に記載のコントロールパネルユニット(電気パネルユニット)では、ヘッドボード(ボード)に対する着脱作業の制約が比較的大きい。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボードに対する電気パネルユニットの着脱作業の制約を低減できる電気パネルユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願に開示する電気パネルユニットは、ボードに取り付けられる。電気パネルユニットは、フレームと、複数の金具と、複数の押付部材と、電気機能部とを備える。フレームは、前記ボードに設けられる開口に配置され、複数の貫通孔を有する。複数の金具は、前記複数の貫通孔をそれぞれ貫通し、前記ボードの裏面に接触する。複数の押付部材は、前記複数の金具を、それぞれ、前記ボードの裏面に向けて押し付ける。電気機能部は、前記フレームの内側に固定され、電気的な機能を有する。前記金具は、内側部と、外側部とを含む。内側部は、前記フレームの内側に位置する。外側部は、前記ボードの裏面に接触し、前記フレームの外側に位置する。前記押付部材は、前記金具の前記内側部を、前記ボードのおもて面から裏面に向かう方向に押圧することで、前記金具の前記外側部を前記ボードの裏面に押し付ける。
【0009】
本願に開示する電気パネルユニットにおいて、前記金具は、前記ボードの裏面に向かって屈曲していることが好ましい。
【0010】
本願に開示する電気パネルユニットは、化粧パネルを更に備えることが好ましい。化粧パネルは、前記ボードのおもて面側から前記電気機能部の一部を覆うことが好ましい。前記化粧パネルは、パネルと、結合部材とを含むことが好ましい。結合部材は、前記パネルの裏面に配置され、前記フレーム及び前記電気機能部のうちの少なくとも1つに結合することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ボードに対する電気パネルユニットの着脱作業の制約を低減できる電気パネルユニットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係る電気パネルユニットを示す正面図である。
【
図2】本実施形態に係る電気パネルユニットから化粧パネルを取り外した状態を示す正面図である。
【
図3】本実施形態に係る電気パネルユニットから化粧パネル及び電気機能部を取り外した状態を示す正面図である。
【
図4】本実施形態に係る電気パネルユニットのフレームを示す斜視図である。
【
図5】本実施形態に係る電気パネルユニットの金具を示す斜視図である。
【
図7】本実施形態に係る電気パネルユニットを示す背面図である。
【
図8】本実施形態に係る電気パネルユニットの化粧パネルを示す裏面図である。
【
図10】本実施形態の変形例に係る電気パネルユニットの電気機能部及び化粧パネルを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図面には、理解を容易にするために、適宜三次元直交座標系のX軸、Y軸、及び、Z軸を記載する。一例として、X軸及びY軸は水平面に略平行であり、Z軸は鉛直方向に略平行である。
【0014】
図1~
図9を参照して、本発明の実施形態に係る電気パネルユニット100を説明する。
図1は、本実施形態に係る電気パネルユニット100を示す正面図である。
図1に示すように、電気パネルユニット100は、ボードBDに取り付けられる。具体的には、電気パネルユニット100は、ボードBDに設けられる開口HLに取り付けられる。開口HLは、ボードBDを貫通する孔である。
図1の例では、開口HLは、略四角形状を有する。なお、開口HLの形状は特に限定されず、開口HLは任意の形状を取り得る。
【0015】
ボードBDは、例えば、ホテル等の部屋に設置される。ボードBDは、例えば、部屋の壁面に固定される。ボードBDは、例えば、略平板形状を有する。ボードBDは、例えば、鉛直面に略平行な姿勢で部屋に設置される。ボードBDは、部屋の壁面に固定された状態において、壁面との間に空間を有することが好ましい。なお、ボードBDは、例えば、鉛直面に対して傾斜した姿勢で部屋に設置されていてもよい。また、ボードBDは、例えば、ベッドのヘッドボード又はサイドボードである。なお、ボードBDは、特に限定されず、例えば、固定された壁、取り外し可能な壁、内部に空間を有するボックス形状、又は、サイドテーブル等の物品の一部を構成する板状部材であってもよい。また、ボードBDが物品の一部を構成する板状部材である場合、例えば、ボードBDは、略水平な部分(例えば物品の上面)であってもよいし、略垂直な部分(例えば物品の側面又は正面)であってもよいし、傾斜した部分であってもよい。
【0016】
電気パネルユニット100は、電気的な機能を有する。つまり、電気パネルユニット100は、電気的な機能を提供する。電気パネルユニット100は、化粧パネル1と、電気機能部3とを備える。
【0017】
化粧パネル1は、ボードBDのおもて(表)面FS側から電気機能部3の一部を覆う。化粧パネル1は、例えば、略平板形状を有する。化粧パネル1は、例えば、略四角形状を有する。なお、化粧パネル1の形状は特に限定されず、化粧パネル1は任意の形状を取り得る。化粧パネル1は、例えば、金属製、合成樹脂製、又は、木製である。
図1の例では、化粧パネル1は、複数の開口11と、複数の開口12とを有する。
【0018】
電気機能部3は、電気的な機能を有する。つまり、電気機能部3は、電気的な機能を提供する。例えば、電気機能部3は、電力を供給するための機能部、電気信号を送受信するための機能部、及び、電力によって動作する機能部のうちの少なくとも1つの機能部を有する。電気機能部3の一部は、化粧パネル1から表出している。
図1の例では、電気機能部3は、複数のコンセント30と、複数の端子31とを含む。端子31は、例えば、USB端子である。複数のコンセント30は、それぞれ、複数の開口11から表出している。コンセント30は、電力を供給するための機能部の一例である。複数の端子31は、それぞれ、複数の開口12から表出している。端子31は、電気信号を送受信するための機能部の一例である。なお、電力によって動作する機能部については後述する。
【0019】
図2は、本実施形態に係る電気パネルユニット100から化粧パネル1を取り外した状態を示す正面図である。
図2に示すように、電気機能部3は、板状部材32を更に含む。コンセント30及び端子31は、板状部材32に固定される。板状部材32は、例えば、金属製又は合成樹脂製である。
【0020】
板状部材32は、一対の第1縁部34と、一対の第2縁部35とを有する。一対の第1縁部34は、第1方向D1に互いに対向し、第2方向D2に沿って延びる。一対の第2縁部35は、第2方向D2に互いに対向し、第1方向D1に沿って延びる。
【0021】
図2の例では、第1方向D1は、鉛直方向に略平行であり、第2方向D2は、水平方向に略平行である。第1方向D1は、第2方向D2に対して略直交する。
【0022】
板状部材32は、一対の切欠部33を更に含む。一対の切欠部33は、第1方向D1に対向する。一対の切欠部33は、板状部材32において、互いに向かって切り欠かれた部分である。具体的には、切欠部33は、板状部材32において第1縁部34から内側に向かって切り欠かれた部分である。例えば、切欠部33は、角張ったU字形状を有する。
【0023】
電気パネルユニット100は、フレーム5を更に備える。フレーム5は、例えば、金属製又は合成樹脂製である。電気機能部3は、複数の固定部材B3によって、フレーム5に固定される。例えば、電気機能部3の板状部材32の4隅が、4個の固定部材B3によって、フレーム5に固定される。固定部材B3は、例えば、ビスである。
【0024】
図3は、本実施形態に係る電気パネルユニット100から化粧パネル1及び電気機能部3を取り外した状態を示す正面図である。
図2に示すように、フレーム5は、ボードBDに設けられる開口HLに配置される。フレーム5は、複数の支持部材54を含む。複数の支持部材54は、
図2に示す電気機能部3を、板状部材32の裏面側から支持する。支持部材54は、略平板形状を有する。支持部材54は孔54aを有する。孔54aは支持部材54を貫通する。そして、
図2に示す固定部材B3が、板状部材32を貫通して孔54aに捻じ込まれる。その結果、
図2に示す電気機能部3がフレーム5に固定される。具体的には、電気機能部3がフレーム5の内側に固定される。
図3の例では、フレーム5は、4個の支持部材54を含み、フレーム5の4隅に位置する。
【0025】
図3に示すように、電気パネルユニット100は、複数の金具7を更に備える。
図3の例では、電気パネルユニット100は、4個の金具7を備える。4個の金具7は、それぞれ、フレーム5の4隅に配置される。
【0026】
図4は、本実施形態に係る電気パネルユニット100のフレーム5を示す斜視図である。
図4に示すように、フレーム5は、ベース部51と、一対の第1壁部52と、一対の第2壁部53と、一対の引掛部材55とを更に含む。例えば、ベース部51と、一対の第1壁部52と、一対の第2壁部53と、複数の支持部材54とは、板金を加工した一体成形品である。また、フレーム5は、開口57と、一対の孔58と、複数の孔51aと、複数の貫通孔56とを有する。
【0027】
一対の第1壁部52及び一対の第2壁部53は、ベース部51から第3方向D3に延びる。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に略直交する。第3方向D3は、ボードBD(
図3)に略直交する。
図3の例では、ベース部51は、略四角環形状を有する。なお、ベース部51の形状は特に限定されず、ベース部51は任意の形状を取り得る。
【0028】
また、ベース部51は開口57を有する。
図3の例では、開口57は、略四角形状を有する。開口57は、ベース部51を貫通する孔である。なお、開口57の形状は特に限定されず、開口57は任意の形状を取り得る。また、開口57の数は特に限定されず、ベース部51は複数の開口57を有していてもよい。
【0029】
更に、ベース部51は複数の孔51aを有する。孔54aはベース部51を貫通する。
図4の例では、4個の孔51aが、それぞれ、ベース部51の4隅に配置される。
【0030】
一対の第1壁部52は、第1方向D1に対向し、第2方向D2に沿って延びる。第2方向D2に対向する2個の支持部材54は、第1壁部52の第2方向D2の両端部に配置される。各支持部材54は、第1壁部52の第3方向D3側と第4方向D4側とのうち、第3方向D3側に位置する。各支持部材54は、第1壁部52に対して第1方向D1内側に突き出ている。第4方向D4は、第3方向D3の反対方向を示す。第4方向D4は、ボードBD(
図3)に略直交する。
【0031】
一対の孔58は、第1方向D1に対向する。孔58は、第1壁部52及びベース部51に跨って形成される。孔58は、第1壁部52及びベース部51を貫通する。
図4の例では、第4方向D4から孔58を見たときに、孔58は略四角形状を有する。なお、孔58の形状は特に限定されず、孔58は任意の形状を取り得る。
【0032】
一対の第2壁部53は、第2方向D2に対向し、第1方向D1に沿って延びる。第2壁部53の各々は、複数の貫通孔56を有する。
図4の例では、第2壁部53の各々は、2個の貫通孔56を有する。2個の貫通孔56は、第1方向D1に間隔をあけて並んでいる。貫通孔56は、例えば、第1方向D1に延びる長孔である。2個の貫通孔56は、第2壁部53の第1方向D1の両端部に配置される。また、各貫通孔56は、第2壁部53の第3方向D3側と第4方向D4側とのうち、第4方向D4側に位置する。孔51aは、ベース部51において、貫通孔56に対して第2方向D2側に配置される。具体的には、孔51aは、ベース部51において、貫通孔56に対して第2方向D2側の近傍に配置される。
【0033】
複数の金具7は、それぞれ、複数の貫通孔56を貫通する。金具7は、フレーム5の内側から外側に向かって貫通孔56を貫通する。つまり、金具7は、フレーム5の内側から外側に向かって貫通孔56に差し込まれている。
【0034】
図5は、本実施形態に係る電気パネルユニット100の金具7を示す斜視図である。
図5に示すように、金具7は、内側部72と、外側部73と、段差部74とを含む。また、金具7は孔71を有する。金具7は屈曲していることが好ましい。なお、金具7は、屈曲していなくてもよい。
【0035】
内側部72は、例えば、略四角形状を有する。孔71は、内側部72に配置され、内側部72を貫通する。孔71は、例えば、長孔である。外側部73は、屈曲していることが好ましい。詳細は後述する。なお、外側部73の形状は特に限定されず、例えば、外側部73は略平板形状を有していてもよい。
【0036】
外側部73の第1方向D1の幅は、内側部72の第1方向D1の幅よりも小さい。従って、外側部73と内側部72との境界部分には段差が形成される。つまり、段差部74は、内側部72と外側部73との境界部分に位置する。
【0037】
図4に戻って、金具7の内側部72は、フレーム5の内側に位置する。つまり、内側部72は、第2壁部53からフレーム5の内側に突き出ている。孔71とベース部51とは、第3方向D3に対向する。また、内側部72の第1方向D1の幅は貫通孔56の第1方向D1の幅(つまり、開口幅)よりも大きいため、金具7の段差部74が第2壁部53の内壁面に当接する。従って、内側部72がフレーム5の内側に留まる。つまり、段差部74はストッパーとして機能する。一方、金具7の外側部73は、フレーム5の外側に位置する。つまり、外側部73は、貫通孔56を通って、第2壁部53からフレーム5の外側に突き出ている。外側部73は、第3方向D3側に屈曲している。なお、外側部73の屈曲位置は、特に限定されず、例えば、外側部73の先端と基端との間であってもよいし、外側部73の基端であってもよい。
【0038】
引掛部材55は、第2壁部53の外壁面に配置される。引掛部材55は、例えば、金属製又は合成樹脂製である。引掛部材55は、張り出し部550と、取付部551とを含む。張り出し部550は、第2壁部53に対して第2方向D2外側に張り出している。具体的には、張り出し部550は、取付部551の第3方向D3の端部において、第2方向D2外側に張り出している。張り出し部550は、第1方向D1に沿って延びる。取付部551は、断面視において、略L字形状(
図4、
図7)を有する。例えば、張り出し部550と取付部551とは、板金を加工した一体成形品である。
【0039】
図3に戻って、引掛部材55は、取付部材B55によってベース部51に取り付けられている。なお、例えば、引掛部材55は第2壁部53に取り付けられてもよいし、引掛部材55と第2壁部53とが一体に形成されていてもよい。取付部材B55は、例えば、ビスである。具体的には、引掛部材55の取付部551(
図4、
図7)が、取付部材B55によって、ベース部51の裏面に取り付けられる。引掛部材55は、ボードBDのおもて面FSに引っ掛けられる。具体的には、張り出し部550が、ボードBDのおもて面FSに当接する。その結果、フレーム5の第4方向D4(
図4)の移動が規制される。また、複数の張り出し部550と複数の金具7の外側部73とで、ボードBDを挟む。その結果、フレーム5がボードBDに取り付けられる。詳細は後述する。
【0040】
また、電気パネルユニット100は、複数の押付部材B7を更に備える。複数の押付部材B7は、それぞれ、複数の金具7に対応して配置される。押付部材B7は、フレーム5の内側に配置され、金具7の孔71を第4方向D4(
図4)に貫通する。押付部材B7は、例えば、ビスである。
【0041】
図6は、
図3のVI-VIに沿った断面図である。
図6に示すように、第3方向D3は、ボードBDの裏面BSからおもて面FSに向かう方向を示す。第4方向D4は、ボードBDのおもて面FSから裏面BSに向かう方向を示す。
【0042】
複数の金具7は、ボードBDの裏面BSに接触する。具体的には、金具7の先端部が、ボードBDの裏面BSに接触する。更に具体的には、金具7の外側部73が、ボードBDの裏面BSに接触する。更に具体的には、外側部73の先端部が、ボードBDの裏面BSに接触する。
【0043】
複数の押付部材B7は、それぞれ、複数の金具7をボードBDの裏面BSに向けて押し付ける。具体的には、押付部材B7は、金具7の内側部72を、ボードBDのおもて面FSから裏面BSに向かう第4方向D4に押圧することで、貫通孔56の縁EGを支点として、金具7の外側部73をボードBDの裏面BSに押し付ける。従って、金具7の外側部73と、張り出し部550(
図3)とで、ボードBDが挟まれて締め付けられる。その結果、フレーム5がボードBDに取り付けられる。
【0044】
以上、
図3及び
図6を参照して説明したように、本実施形態によれば、押付部材B7が、金具7の内側部72を、ボードBDのおもて面FSから裏面BSに向かう第4方向D4に押圧することで、フレーム5をボードBDに取り付けることができる。換言すれば、作業者は、ボードBDのおもて面FS側(正面側)から、押付部材B7によって、フレーム5をボードBDに取り付けることができる。更に換言すれば、作業者は、ボードBDのおもて面FS側(正面側)から、電気パネルユニット100をボードBDに取り付けることができる。加えて、作業者は、ボードBDのおもて面FS側(正面側)から、押付部材B7を外すことによって、フレーム5をボードBDから取り外すことができる。換言すれば、作業者は、ボードBDのおもて面FS側(正面側)から、電気パネルユニット100をボードBDから取り外すことができる。
【0045】
すなわち、本実施形態によれば、ボードBDに対する電気パネルユニット100の着脱作業の制約を低減できる。例えば、ヘッドボード等のボードBDを定位置に設置(固定)した後であっても、電気パネルユニット100をボードBDに容易に取り付けることができる。また、ヘッドボード等のボードBDを定位置に設置(固定)した状態でも、電気パネルユニット100をボードBDから容易に取り外すことができる。
【0046】
具体的には、押付部材B7は、金具7の孔71を第4方向D4に貫通し、フレーム5のベース部51の孔51aに捻じ込まれる。従って、金具7の内側部72が第4方向D4に締め付けられる。その結果、貫通孔56の縁EGを支点として、金具7の外側部73が第3方向D3に押圧される。よって、金具7の外側部73の先端部がボードBDの裏面BSに押し付けられる。
【0047】
特に、本実施形態では、金具7は、ボードBDの裏面BSに向かって屈曲している。従って、金具7の外側部73の先端部に押圧力を集中させることができる。その結果、外側部73の先端部と張り出し部550(
図3)とで、ボードBDをより強固に締め付けることができる。よって、電気パネルユニット100をボードBDに対してより安定して固定できる。また、金具7がボードBDの裏面BSに向かって屈曲しているため、金具7をフレーム5の内側から貫通孔56に差し込む際の作業が容易になる。
【0048】
例えば、木材等のようにボードBDの素材が金具7の素材よりも柔らかい場合、金具7(具体的には外側部73)を屈曲させて金具7の外側部73の先端部に押圧力を集中させることで、外側部73の先端部をボードBDに食い込ませることができる。その結果、ボードBDに対する電気パネルユニット100の位置の変動を抑制できる。
【0049】
次に、
図7を参照して、電気パネルユニット100の背面を説明する。
図7は、本実施形態に係る電気パネルユニット100を示す背面図である。
図7に示すように、電気パネルユニット100をボードBDの裏面BS側から見ると、電気機能部3の裏面の少なくとも一部が、フレーム5の開口57から露出している。例えば、コンセント30の裏面の少なくとも一部及び端子31の裏面の少なくとも一部が、フレーム5の開口57から露出している。従って、配線作業が容易である。
【0050】
次に、
図8及び
図9を参照して、化粧パネル1(
図1)を説明する。
図8は、本実施形態に係る電気パネルユニット100の化粧パネル1を示す裏面図である。
図9は、
図7のIX-IX線に沿った断面図である。
図8に示すように、化粧パネル1は、パネル13と、複数の結合部材14とを含む。パネル13は、略平板形状を有する。
図8の例では、パネル13は、略四角形状を有する。また、
図8の例では、化粧パネル1は、一対の結合部材14を含む。
【0051】
複数の結合部材14は、パネル13の裏面13bに取り付けられる。
図8の例では、一対の結合部材14は、第1方向D1に対向する。結合部材14は弾性を有する。結合部材14は、例えば、板バネである。結合部材14は、例えば、金属製である。
【0052】
具体的には、結合部材14は、取付部141と、弾性部142と、当接部143と、先端部144とを含む。取付部141、弾性部142、当接部143、及び、先端部144の各々は、略平板形状を有する。取付部141は、取付部材B13によってパネル13に取り付けられる。取付部材B13は、例えば、ボルト(例えばスタッドボルト)及びナットによって構成される。この例では、パネル13に配置したボルト(例えばスタッドボルト)とナットとで取付部141を挟み込むことで、結合部材14をパネル13に取り付ける。
【0053】
弾性部142は弾性を有する。
図8及び
図9に示すように、化粧パネル1が電気機能部3及びフレーム5から分離された状態において、弾性部142は、パネル13の外方に向かってパネル13に対して傾斜している。つまり、化粧パネル1が電気機能部3及びフレーム5から分離された状態において、一対の弾性部142は、互いに離れる方向に傾斜している。なお、化粧パネル1が電気機能部3及びフレーム5から分離された状態での結合部材14が、
図9において二点鎖線によって示される。
【0054】
当接部143は、弾性部142の先端からパネル13の外方に向かって斜めに延びる。つまり、当接部143は、パネル13に対して傾斜している。パネル13に対する当接部143の傾斜角度θ1は、パネル13に対する弾性部142の傾斜角度θ2よりも小さい。傾斜角度θ1、θ2の各々は鋭角である。
【0055】
先端部144は、当接部143の先端からパネル13の内側に屈曲している。一対の先端部144は、互いに近づく方向に傾斜している。
【0056】
図9に示すように、化粧パネル1の結合部材14は、フレーム5に結合する。
図9の例では、結合部材14は、弾性によってフレーム5に結合している。本実施形態によれば、化粧パネル1が結合部材14を有することで、フレーム5に対する化粧パネル1の着脱が容易になる。
【0057】
具体的には、結合部材14の当接部143及び先端部144が、フレーム5の孔58に挿入される。その結果、結合部材14の弾性部142が、フレーム5の内側に屈曲して、フレーム5の第2壁部53に当接する。具体的には、弾性部142は第1壁部52の縁521に当接する。縁521は、孔58の縁の一部を構成する。弾性部142の弾性力によって、当接部143が第1壁部52の縁521に押し付けられる。その結果、結合部材14がフレーム5と結合する。結合部材14がフレーム5に結合する結果、化粧パネル1がフレーム5に装着される。
【0058】
特に、本実施形態では、結合部材14の先端部144が、フレーム5の内側に向かって屈曲している。従って、結合部材14をフレーム5の孔58に円滑に挿入できる。
【0059】
(変形例)
図10を参照して、本実施形態の変形例を説明する。変形例では、電気機能部3Aが灯体41を有する例を説明する。以下、変形例が、
図1を参照して説明した実施形態と異なる点を主に説明する。
【0060】
図10は、本実施形態の変形例に係る電気パネルユニット100Aの電気機能部3A及び化粧パネル1を示す斜視図である。
図10に示すように、電気パネルユニット100Aは、灯体41と、ダイヤル42と、スイッチ43とを含む。
【0061】
灯体41は、光源(不図示)を有し、光を出射する。光源は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。灯体41は、灯体41の基端部を中心として回動可能である。従って、灯体41による光の出射方向を変更できる。
【0062】
ダイヤル42は、回転可能である。ダイヤル42は、灯体41の光量又は/及び光色を調整するための操作部である。ダイヤル42の回転角度に応じて、灯体41の光量又は/及び光色が調整される。
【0063】
スイッチ43は、灯体41の電源をオン状態及びオフ状態のいずれかの状態に切り換えるための操作部である。スイッチ43が押下される毎に、灯体41の電源がオン状態とオフ状態との間で交互に切り替えられる。
【0064】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態(変形例を含む)について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0065】
(1)
図5を参照して説明した金具7の形状は、一例にすぎず、金具7が内側部72及び外側部73を有する限りにおいて、金具7の形状は特に限定されない。
【0066】
(2)
図3の例では、4個の金具7を設けたが、金具7の数は、特に限定されず、例えば、少なくとも対角位置に2個の金具7があればよい。
【0067】
(3)電気パネルユニット100、100Aの電気機能部3、3Aは、
図1及び
図10に示す例に限定されない。例えば、電気機能部は、ディスプレイ、タッチパネル、時計、及び/又は、表示灯を有していてもよい。ディスプレイ、タッチパネル、時計、及び、表示灯は、電力によって動作する機能部の一例である。
【0068】
(4)
図9の例では、化粧パネル1の結合部材14がフレーム5に結合した。ただし、結合部材14は、フレーム5及び電気機能部3のうちの少なくとも1つに結合すればよい。
【0069】
(5)
図8の例では、結合部材14は板バネであったが、結合部材14がフレーム5及び電気機能部3のうちの少なくとも1つに結合できる限りにおいては、結合部材14の構成は特に限定されない。例えば、結合部材は、磁石であってもよい。この場合、フレーム5及び電気機能部3のうちの少なくとも1つに、磁性体又は磁石が配置される。又は、例えば、結合部材は、磁性体であってもよい。この場合、フレーム5及び電気機能部3のうちの少なくとも1つに、磁石が配置される。これらの例では、結合部材は、磁力によって、フレーム5及び電気機能部3のうちの少なくとも1つに結合する。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、電気パネルユニットを提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0071】
1 化粧パネル
3、3A 電気機能部
5 フレーム
7 金具
14 結合部材
56 貫通孔
72 内側部
73 外側部
100、100A 電気パネルユニット
B7 押付部材
BD ボード
HL 開口