IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社駐車場綜合研究所の特許一覧 ▶ 株式会社オークの特許一覧

特開2022-191752サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム
<>
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図1
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図2
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図3
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図4
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図5
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図6
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図7
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図8
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図9
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図10
  • 特開-サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191752
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221221BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100183
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】598121606
【氏名又は名称】三菱地所パークス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】516024981
【氏名又は名称】株式会社オーク
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】荻田 健之
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 創
(72)【発明者】
【氏名】一ノ瀬 智則
(72)【発明者】
【氏名】磯部 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】梶谷 千鶴
(72)【発明者】
【氏名】中 博樹
(72)【発明者】
【氏名】小林 祥子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC13
(57)【要約】
【課題】グループ内の個々のメンバーが個別に店舗を利用することで発生する割引情報を簡単に請求情報に反映することができるサーバ装置を提供する。
【解決手段】QRコードの情報に対応する値とユーザIDと車番とが紐付けられて記憶されているデータベースと、入場車番と駐車開始時刻を紐付けてデータベースに記録する駐車開始時刻記録部と、QRコードの情報と、QRコードの情報に紐付いた未確定の割引情報とを受信し、未確定の割引情報をデータベースの対応するQRコードの情報と紐付けて記録する割引情報受信部と、出場車番と対応するデータベース上の未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える割引情報書換部と、駐車開始時刻と、出場車番受信時刻と、確定の割引情報に基づいて駐車場の利用に関する請求情報を生成する請求情報生成部を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持する端末であるユーザ端末と、店舗に設置され前記ユーザ端末と通信する店舗端末と、駐車場の入場口に設置された入場口車番読取器と、前記駐車場の出場口に設置された出場口車番読取器と通信するサーバ装置であって、
QRコードの情報に対応する値とユーザIDとが一対一に紐付けられ、前記ユーザIDと車番とが一対一または一対多、または、多対一または多対多に紐付けられて記憶されているデータベースと、
前記入場口車番読取器が読み取った入場自動車の車番(以下、入場車番という)を受信する入場車番受信部と、
受信した前記入場車番と駐車開始時刻を紐付けて前記データベースに記録する駐車開始時刻記録部と、
前記店舗端末が前記ユーザ端末から受信した前記QRコードの情報と、前記店舗端末が前記QRコードの情報に紐付けた未確定の割引情報とを受信し、前記未確定の割引情報を前記データベースの対応する前記QRコードの情報と紐付けて記録する割引情報受信部と、
前記出場口車番読取器が読み取った出場自動車の車番(以下、出場車番という)を受信する出場車番受信部と、
前記出場車番と対応する前記データベース上の前記未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える割引情報書換部と、
前記駐車開始時刻と、出場車番受信時刻と、前記確定の割引情報に基づいて駐車場の利用に関する請求情報を生成する請求情報生成部を含む
サーバ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバ装置であって、
駐車場の入場口に設置されたビーコン発信器から前記ユーザ端末が受信したビーコンIDと、前記ユーザ端末に対応する前記ユーザIDを、前記ユーザ端末から受信するビーコン+ID受信部と、
前記ビーコンIDの受信時刻に最も近接した時刻に受信した前記入場車番と、前記ビーコンIDと共に受信した前記ユーザIDとを紐付けて前記データベースに記録するID-入場車番紐付部をさらに含み、
前記割引情報書換部は、
前記未確定の割引情報に対応する前記ユーザIDが前記ID-入場車番紐付部により該当する出場車番と紐付けられている場合に限り、前記未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える
サーバ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のサーバ装置であって、
前記データベースは、
前記ユーザIDと前記車番とを一対多に紐付けたデータを含んでおり、
前記未確定の割引情報または前記確定の割引情報を対応する何れの車番に適用するかを選択させる車番選択指示を送信する車番選択指示送信部と、
前記ユーザ端末から前記未確定の割引情報または前記確定の割引情報を対応する何れの車番に適用するかを選択した結果である車番選択結果を受信する車番選択結果受信部と、
前記車番選択結果によって選択された車番に、対応する前記未確定の割引情報または前記確定の割引情報を割り当てる割引情報割当部を含む
サーバ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のサーバ装置であって、
前記車番選択結果は、
複数の車番を指定し、指定された各車番に対する前記割引情報の充当の配分を指定した情報である
サーバ装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れかに記載のサーバ装置であって、
前記データベースは、
前記ユーザIDと多対一に対応付けられた支払者IDを記憶し、
前記請求情報生成部は、
生成された前記請求情報を前記支払者IDに対応する前記ユーザ端末に送信する
サーバ装置。
【請求項6】
ユーザが所持する端末であるユーザ端末と、店舗に設置され前記ユーザ端末と通信する店舗端末と、駐車場の入場口に設置された入場口車番読取器と、前記駐車場の出場口に設置された出場口車番読取器と通信するサーバ装置が実行する駐車料金精算方法であって、
前記サーバ装置は、QRコードの情報に対応する値とユーザIDとが一対一に紐付けられ、前記ユーザIDと車番とが一対一または一対多、または、多対一または多対多に紐付けられて記憶されているデータベースを含み、
前記入場口車番読取器が読み取った入場自動車の車番(以下、入場車番という)を受信する入場車番受信ステップと、
受信した前記入場車番と駐車開始時刻を紐付けて前記データベースに記録する駐車開始時刻記録ステップと、
前記店舗端末が前記ユーザ端末から受信した前記QRコードの情報と、前記店舗端末が前記QRコードの情報に紐付けた未確定の割引情報とを受信し、前記未確定の割引情報を前記データベースの対応する前記QRコードの情報と紐付けて記録する割引情報受信ステップと、
前記出場口車番読取器が読み取った出場自動車の車番(以下、出場車番という)を受信する出場車番受信ステップと、
前記出場車番と対応する前記データベース上の前記未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える割引情報書換ステップと、
前記駐車開始時刻と、出場車番受信時刻と、前記確定の割引情報に基づいて駐車場の利用に関する請求情報を生成する請求情報生成ステップを含む
駐車料金精算方法。
【請求項7】
請求項6に記載の駐車料金精算方法であって、
駐車場の入場口に設置されたビーコン発信器から前記ユーザ端末が受信したビーコンIDと、前記ユーザ端末に対応する前記ユーザIDを、前記ユーザ端末から受信するビーコン+ID受信ステップと、
前記ビーコンIDの受信時刻に最も近接した時刻に受信した前記入場車番と、前記ビーコンIDと共に受信した前記ユーザIDとを紐付けて前記データベースに記録するID-入場車番紐付ステップをさらに含み、
前記割引情報書換ステップは、
前記未確定の割引情報に対応する前記ユーザIDが前記ID-入場車番紐付ステップにより該当する出場車番と紐付けられている場合に限り、前記未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える
駐車料金精算方法。
【請求項8】
請求項6に記載の駐車料金精算方法であって、
前記データベースは、
前記ユーザIDと前記車番とを一対多に紐付けたデータを含んでおり、
前記未確定の割引情報または前記確定の割引情報を対応する何れの車番に適用するかを選択させる車番選択指示を送信する車番選択指示送信ステップと、
前記ユーザ端末から前記未確定の割引情報または前記確定の割引情報を対応する何れの車番に適用するかを選択した結果である車番選択結果を受信する車番選択結果受信ステップと、
前記車番選択結果によって選択された車番に、対応する前記未確定の割引情報または前記確定の割引情報を割り当てる割引情報割当ステップを含む
駐車料金精算方法。
【請求項9】
請求項8に記載の駐車料金精算方法であって、
前記車番選択結果は、
複数の車番を指定し、指定された各車番に対する前記割引情報の充当の配分を指定した情報である
駐車料金精算方法。
【請求項10】
請求項6から9の何れかに記載の駐車料金精算方法であって、
前記データベースは、
前記ユーザIDと多対一に対応付けられた支払者IDを記憶し、
前記請求情報生成ステップは、
生成された前記請求情報を前記支払者IDに対応するユーザ端末に送信する
駐車料金精算方法。
【請求項11】
コンピュータを請求項1から5の何れかに記載のサーバ装置として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、駐車料金精算方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車料金の精算システムに関する従来技術として例えば特許文献1がある。特許文献1の精算システムは、駐車場の方式に関わらず、駐車料金の割引サービスを容易に実現することを目的とし、契約店舗の利用時に利用者のICカードから非個人情報を読み取ると共に、割引サービス内容を含む割引情報を取得する店舗側端末と、店舗側端末から取得した非個人情報と割引情報とを紐付けて少なくとも所定期間保管する割引認証部と、自動車の出庫時にICカードから非個人情報を読み取り、利用者により駐車料金の精算が行われる精算機と、割引認証部から取得する割引情報に基づいた割引結果と正規の駐車料金とに基づいて、割引後の駐車料金を算出して精算機へ送信する料金計算部とを含む。これにより、必ずしも入庫時に非個人情報等の提示を受ける必要がないため、駐車場の方式に関わらず、駐車料金の割引サービスを容易に実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-012526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の精算システムは、契約店舗の利用時に利用者のICカードが必ず必要になることが煩雑である。例えば、ショッピングモールに家族連れで訪れ、それぞれが別々に分かれて行動し、それぞれ別の店舗で買い物をしたい場合は、ICカードの受け渡しがその都度発生することになる。
【0005】
そこで本発明では、グループ内の個々のメンバーが個別に店舗を利用することで発生する割引情報を簡単に請求情報に反映することができるサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のサーバ装置は、ユーザが所持する端末であるユーザ端末と、店舗に設置されユーザ端末と通信する店舗端末と、駐車場の入場口に設置された入場口車番読取器と、駐車場の出場口に設置された出場口車番読取器と通信する装置であって、データベースと、入場車番受信部と、駐車開始時刻記録部と、割引情報受信部と、出場車番受信部と、割引情報書換部と、請求情報生成部を含む。
【0007】
データベースには、QRコード(登録商標)の情報に対応する値とユーザIDとが一対一に紐付けられ、ユーザIDと車番とが一対一または一対多、または、多対一または多対多に紐付けられて記憶されている。入場車番受信部は、入場口車番読取器が読み取った入場自動車の車番(以下、入場車番という)を受信する。駐車開始時刻記録部は、受信した入場車番と駐車開始時刻を紐付けてデータベースに記録する。割引情報受信部は、店舗端末がユーザ端末から受信したQRコードの情報と、店舗端末がQRコードの情報に紐付けた未確定の割引情報とを受信し、未確定の割引情報をデータベースの対応するQRコードの情報と紐付けて記録する。出場車番受信部は、出場口車番読取器が読み取った出場自動車の車番(以下、出場車番という)を受信する。割引情報書換部は、出場車番と対応するデータベース上の未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える。請求情報生成部は、駐車開始時刻と、出場車番受信時刻と、確定の割引情報に基づいて駐車場の利用に関する請求情報を生成する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のサーバ装置によれば、グループ内の個々のメンバーが個別に店舗を利用することで発生する割引情報を簡単に請求情報に反映することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の駐車料金精算システムの構成を示すブロック図。
図2】実施例1のユーザ端末の構成を示すブロック図。
図3】実施例1のサーバ装置の構成を示すブロック図。
図4】実施例1の駐車料金精算システムの動作例1を示すシーケンス図。
図5】ID-入場車番紐付部の動作例を示す図。
図6】店舗端末の動作例を示す図。
図7】データベース上のデータの例を示す図。
図8】割引情報書換部の動作例を示す図。
図9】実施例1の駐車料金精算システムの動作例2を示すシーケンス図。
図10】実施例1の駐車料金精算システムの動作例3を示すシーケンス図。
図11】コンピュータの機能構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例0011】
図1を参照して実施例1の駐車料金精算システム1000の構成を説明する。同図に示すように、本実施例の駐車料金精算システム1000は、ユーザが所持する端末であるユーザ端末1と、店舗に設置されユーザ端末1と通信する店舗端末2と、サーバ装置3と、駐車場の入場口に設置された入場口車番読取器4と、駐車場の出場口に設置された出場口車番読取器5と、駐車場の入場口に設置されたビーコン発信器6を含む構成である。ユーザ端末1と店舗端末2は非接触通信により通信する(長破線矢印)。ユーザ端末1とビーコン発信器6は、無線通信により通信する(長破線矢印)。ユーザ端末1、店舗端末2、サーバ装置3、入場口車番読取器4、出場口車番読取器5はネットワークに接続され、通信可能に構成されている(実線矢印)。
【0012】
図2に示すように、本実施例のユーザ端末1は、ビーコン信号受信部11と、ビーコン+ID送信部12と、QRコード送信部13と、車番選択指示受信部14と、車番選択結果送信部15を含む。
【0013】
図3に示すように、本実施例のサーバ装置3は、ビーコン+ID受信部31と、入場車番受信部32と、ID-入場車番紐付部33と、駐車開始時刻記録部34と、割引情報受信部35と、出場車番受信部36と、割引情報書換部37と、請求情報生成部38と、車番選択指示送信部39と、車番選択結果受信部310と、割引情報割当部311と、データベース3Aを含む。データベース3Aには、QRコードの情報(後述)に対応する値とユーザIDとが一対一に紐付けられ、ユーザIDと車番とが一対一または一対多、または、多対一または多対多に紐付けられて記憶されている。以下、図4を参照して各装置の動作を説明する。
【0014】
<ビーコン発信器6>
ビーコン発信器6は、駐車場の入場口に設置されており、ビーコン信号を発信している(S61)。ビーコン信号の内容として識別番号を含む。以下、この識別番号をビーコンIDという。ビーコン発信器6は、BLE(Blue Tooth Low Energy)、UWB(Ultra Wide Band)などの無線通信方式で、一定の範囲に信号を発信する機器である。
【0015】
<ユーザ端末1-ビーコン信号受信部11>
ビーコン信号受信部11は、ビーコン発信器6からビーコンIDを含むビーコン信号を受信する(S11)。
【0016】
<ユーザ端末1-ビーコン+ID送信部12>
ビーコン+ID送信部12は、受信したビーコンIDと、ユーザ端末11に対応するユーザIDを、サーバ装置3に送信する(S12)。
【0017】
<サーバ装置3-ビーコン+ID受信部31>
サーバ装置3のビーコン+ID受信部31は、ビーコンIDとユーザ端末1に対応するユーザIDを、ユーザ端末1から受信する(S31)。このとき、ビーコン+ID受信部31は、データを受信した時刻を記憶する。
【0018】
<入場口車番読取器4(S41、S42)>
入場口車番読取器4は、駐車場の入場口に設置されている。入場口車番読取器4は、入場自動車の車番(以下、入場車番という)を読み取る(S41)。入場口車番読取器4は、読み取った入場車番をサーバ装置3に送信する(S42)。
【0019】
<サーバ装置3-入場車番受信部32>
入場車番受信部32は、入場口車番読取器4から入場車番を受信する(S32)。このとき、入場車番受信部32は、データを受信した時刻を記憶する。
【0020】
<サーバ装置3-ID-入場車番紐付部33>
ID-入場車番紐付部33は、ビーコンIDの受信時刻に最も近接した時刻に受信した入場車番と、ビーコンIDと共に受信したユーザIDとを紐付けてデータベース3Aに記録する(S33)。例えばID-入場車番紐付部33は、図5の例に示すように、ユーザAの端末であるユーザ端末1から受信したビーコンID-ユーザAのIDと、このビーコンIDの受信時刻に最も近接した時刻に受信した入場車番である車番Zを紐付けてデータベース3Aに記録する。
【0021】
<サーバ装置3-駐車開始時刻記録部34>
駐車開始時刻記録部34は、受信した入場車番と駐車開始時刻(入場車番受信時刻)を紐付けてデータベース3Aに記録する(S34)。
【0022】
<ユーザ端末1-QRコード送信部13>
例えば、ユーザが店舗で買い物をする際、店舗に設置された店舗端末2に、ユーザ端末1をかざすことにより、ユーザ端末1と店舗端末2を通信させることができる。このときユーザ端末1のQRコード送信部13は、自端末とデータベース3A上で紐付けられているQRコードの情報を、店舗端末2に送信する(S13)。図6の例では、ユーザAの端末であるユーザ端末1のQRコード送信部13が画面にQRコード(1)を表示し、当該QRコード(1)を店舗端末2に読み取らせる。
【0023】
<店舗端末2(S21、S22)>
店舗端末2は、ユーザ端末1からQRコードの情報を受信する(S21)。店舗端末2は、受信したQRコードの情報と、QRコードの情報に紐付けた未確定の割引情報とをサーバ装置3に送信する(S22)。図6の例では、店舗端末2は、サーバ装置3に、QRコード(1)の情報と割引情報(未確定)を送信する。
【0024】
<サーバ装置3-割引情報受信部35>
割引情報受信部35は、QRコードの情報とQRコードの情報と紐付けられた未確定の割引情報とを店舗端末2から受信し、未確定の割引情報をデータベース3Aの対応するQRコードの情報と紐付けて記録する(S35)。
【0025】
例えば図7に示すように、データベース3Aにおいて、ユーザA、B、CのIDがそれぞれ車番X、Y、Zと多対多に紐付けられて記憶されているものとする。図7のようなデータベースが形成される典型的な事例として、例えば、ユーザA、B、Cが家族、車番X、Y、Zは、この家族のうちの誰かが所有する自家用車であって、ユーザA、B、Cは場合に応じて、車番X、Y、Zの何れかの自動車に乗車して、商業施設などに訪れるというケースが考えられる。商業施設などには、ユーザA、B、Cが一つの自動車に同乗して一緒に訪れる可能性もあるし、それぞれが自分の自動車に乗って、一緒、または別々のタイミングで訪れる可能性もある。図6図7の例では、ユーザAのIDと紐付けられたQRコード(1)に対して、店舗端末2が購入額に応じて付与した割引情報(未確定)が紐付けられている。従って、この割引情報(未確定)は、確定する際に、車番X、Y、Zの何れかの自動車の請求情報に対し、1回のみ適用され、他の車番に再度紐付けできないことを意味する。
【0026】
<出場口車番読取器5(S51、S52)>
出場口車番読取器5は、駐車場の出場口に設置されている。出場口車番読取器5は、出場自動車の車番(以下、出場車番という)を読み取る(S51)。出場口車番読取器5は、読み取った出場車番をサーバ装置3に送信する(S52)。
【0027】
<サーバ装置3-出場車番受信部36>
出場車番受信部36は、出場口車番読取器が読み取った出場車番を受信する(S36)。
【0028】
<サーバ装置3-割引情報書換部37>
割引情報書換部37は、出場車番と対応するデータベース3A上の未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換える(S37)。
【0029】
例えば図8に示すように、割引情報書換部37は、出場車番である車番Zと対応するデータベース3A上の未確定の割引情報を、確定の割引情報に書き換える。出場車番と対応する未確定の割引情報が複数存在する場合、割引情報書換部37は、これらすべてを確定の割引情報に書き換えればよい。例えば図8のデータベースにおいて、ユーザCのIDにもQRコードの情報、割引情報(未確定)が紐付いている場合、この割引情報(未確定)についても、出場車番である車番Zと対応する未確定の割引情報として取り扱い、確定の割引情報に書き換えることができる。
【0030】
また、割引情報書換部37は、未確定の割引情報に対応するユーザIDがID-入場車番紐付部33により該当する出場車番と紐付けられている場合に限り、未確定の割引情報を確定の割引情報に書き換えることとしてもよい。
【0031】
<サーバ装置3-請求情報生成部38>
請求情報生成部38は、駐車開始時刻と、出場車番受信時刻と、確定の割引情報に基づいて駐車場の利用に関する請求情報を生成する(S38)。
【0032】
割引情報を何れの自動車に対する請求情報に割り当てるかを、予めユーザに選択させることもできる。ただし、この動作はオプションであって、必須の動作ではない。以下、このオプションの動作に関するステップS39、S14、S15、S310、S311について、図9を参照して説明する。
【0033】
<サーバ装置3-車番選択指示送信部39>
図9に示すように、車番選択指示送信部39は、未確定の割引情報または確定の割引情報を対応する何れの車番に適用するかを選択させる車番選択指示をユーザ端末1に送信する(S39)。図7の例では、ユーザAのIDに割引情報(未確定)が紐付いているため、車番選択指示送信部39は、ユーザAのIDに紐付いた未確定の割引情報を対応する車番(車番X、Y、Z)のうちの何れの車番に適用するかを選択させる車番選択指示をユーザ端末1に送信する。
【0034】
<ユーザ端末1-車番選択指示受信部14>
車番選択指示受信部14は、サーバ装置3から車番選択指示を受信する(S14)。
【0035】
<ユーザ端末1-車番選択結果送信部15>
車番選択結果送信部15は、未確定、または確定の割引情報を対応する何れの車番に適用するかをユーザが選択した結果である車番選択結果をサーバ装置3に送信する(S15)。
【0036】
<サーバ装置3-車番選択結果受信部310>
車番選択結果受信部310は、ユーザ端末1から車番選択結果を受信する(S310)。
【0037】
<サーバ装置3-割引情報割当部311>
割引情報割当部311は、車番選択結果によって選択された車番に、対応する未確定の割引情報または確定の割引情報を割り当てる(S311)。
【0038】
≪変形例1≫
図4では、典型的なユーザの施設使用例に基づいたシーケンス図を示したが、これ以外の使用例もありうる。例えば、自動車の入場よりも前に、ユーザの購入、割引情報(未確定)の紐付が済んでいる場合などである(図10参照)。
【0039】
想定されるケースとして、例えばユーザAが、他の交通機関(電車、バス)などを用いて、商業施設に訪れ、店舗で購入を行った場合、ユーザAと紐付けられた自動車が未だ駐車場に入場していない状態で、未確定の割引情報がユーザIDに紐付くことになる。 例えば、ユーザAの家族であるユーザBが、該当の商業施設に少なくともユーザAと紐付けられた自動車(たとえば車番Y)で迎えに来て、該当の商業施設に付帯する駐車場に入場し、ユーザAをピックアップして、駐車場から出場しようとする場合、図10に示すように、割引情報の書き換えなどを行うことにより、駐車場利用開始前の割引情報を反映させることができるため、従来の駐車券を使用した割引システムよりも柔軟な対応が可能となる。
【0040】
≪変形例2≫
例えば、駐車場の利用に関する請求をグループの代表者のみに行うこともできる。例えば、家族単位や、法人単位のグループの場合、家族内、または法人内のユーザから代表者を決定し、この代表者が全ての支払いを行うこととしてもよい。
【0041】
この場合、データベース3Aは、ユーザIDと多対一に対応付けられた支払者IDを記憶しているものとし、請求情報生成部38は、生成された請求情報を支払者IDに対応するユーザ端末1に送信することにすればよい。このように構成することで、グループ単位で支出管理が容易になり、利便性が向上する。
【0042】
≪変形例3≫ 上述の割引情報を複数の自動車に対して分割して充当することも可能である。例えば2000円利用ごとに1時間分の駐車料金が無料になる取り決めの場合であって、あるユーザの購入金額が4000円である場合に、当該ユーザが獲得した2時間分のサービスを半分に分割して2台の自動車に充当し、各自動車につき、1時間分の駐車料金を無料にすることもできる。
【0043】
また、5000円以上店舗で購入した場合に、2時間分の駐車料金が無料になる取り決めの場合であって、あるユーザの購入金額が10000円(>5000円)である場合に、当該ユーザが獲得した2時間分のサービスを半分に分割して2台の自動車に充当し、各自動車につき、1時間分の駐車料金を無料にすることもできる。
【0044】
この場合、上述の車番選択結果は、複数の車番を指定し、指定された各車番に対する割引情報の充当の配分などを指定した情報であればよい。この場合、割引情報割当部311は、車番選択結果によって選択された複数の車番に、車番選択結果が示す充当の配分のとおりに、対応する未確定の割引情報または確定の割引情報を割り当てればよい。
【0045】
<補記>
本発明の装置は、例えば単一のハードウェアエンティティとして、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、ハードウェアエンティティの外部に通信可能な通信装置(例えば通信ケーブル)が接続可能な通信部、CPU(Central Processing Unit、キャッシュメモリやレジスタなどを備えていてもよい)、メモリであるRAMやROM、ハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置の間のデータのやり取りが可能なように接続するバスを有している。また必要に応じて、ハードウェアエンティティに、CD-ROMなどの記録媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けることとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
【0046】
ハードウェアエンティティの外部記憶装置には、上述の機能を実現するために必要となるプログラムおよびこのプログラムの処理において必要となるデータなどが記憶されている(外部記憶装置に限らず、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておくこととしてもよい)。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMや外部記憶装置などに適宜に記憶される。
【0047】
ハードウェアエンティティでは、外部記憶装置(あるいはROMなど)に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてメモリに読み込まれて、適宜にCPUで解釈実行・処理される。その結果、CPUが所定の機能(上記、…部、…手段などと表した各構成要件)を実現する。
【0048】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
【0049】
既述のように、上記実施形態において説明したハードウェアエンティティ(本発明の装置)における処理機能をコンピュータによって実現する場合、ハードウェアエンティティが有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記ハードウェアエンティティにおける処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0050】
上述の各種の処理は、図11に示すコンピュータの記録部10020に、上記方法の各ステップを実行させるプログラムを読み込ませ、制御部10010、入力部10030、出力部10040などに動作させることで実施できる。
【0051】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM(Random Access Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP-ROM(Electrically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0052】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0053】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0054】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、ハードウェアエンティティを構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11