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特開2022-191819給紙部を予約する機能を持つ装置、及び、当該装置に接続された情報処理装置
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  • 特開-給紙部を予約する機能を持つ装置、及び、当該装置に接続された情報処理装置 図1
  • 特開-給紙部を予約する機能を持つ装置、及び、当該装置に接続された情報処理装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191819
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】給紙部を予約する機能を持つ装置、及び、当該装置に接続された情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20221221BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221221BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20221221BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221221BHJP
   B65H 1/00 20060101ALI20221221BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
B41J29/38 205
B41J29/38 203
G03G21/00 376
G03G21/00 390
G06F3/12 303
G06F3/12 360
H04N1/00 567L
B65H1/00 Z
G03G15/00 403
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100276
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】小島 由梨乃
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 康弘
【テーマコード(参考)】
2C061
2H072
2H270
3F343
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ06
2C061AS02
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HK03
2C061HK05
2C061HK19
2C061HN05
2C061HN08
2C061HN15
2H072AB01
2H072AB27
2H270KA59
2H270KA60
2H270LC02
2H270LC06
2H270LC09
2H270NA04
2H270NB22
2H270QA13
2H270QA34
2H270QA44
2H270QA46
2H270QA48
2H270QB05
2H270QB09
2H270QB14
2H270QB19
2H270QB20
2H270QB21
2H270ZC03
2H270ZC04
3F343FA02
3F343FB02
3F343FC30
3F343GA01
3F343KB07
3F343MB02
3F343MC28
5C062AA05
5C062AB22
5C062AB30
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC04
5C062AC38
5C062AC65
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】 他人に使用されたくない特殊な用紙を設置した場合に、用紙設置者以外の給紙を制限する仕組みがなく、一定時間使用を控えてほしい旨を伝えるうえでも、画像形成装置を遠隔で使用する他ユーザに対しては、使用を控えてほしい旨を周知できないことがあった。
【解決手段】 上記課題を解決すべく、給紙部が予約されている情報を他の装置に提供する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の給紙部を予約する予約手段と、
前記給紙部が予約されている旨を示す情報を他の装置に提供する提供手段とを有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記予約手段と前記提供手段とを有する装置は前記画像形成装置であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記予約手段と前記提供手段とを有する装置はサーバ装置であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記予約手段にて予約された給紙部を使用する印刷ジョブを受け付けた際に、
前記予約手段で前記給紙部が予約されている間は、当該印刷ジョブの印刷を行わない制御手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記提供手段は、
前記他装置に対し、前回、情報を提供した時よりも後に予約した情報を提供することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記予約手段で予約されている給紙部は、予約をしたユーザを除くユーザからの印刷ジョブは、当該予約の間、実行されないことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
複数の給紙部を有する画像形成装置であって、当該複数の給紙部のうちユーザにより指定された給紙部を予約する予約手段と、前記給紙部が予約されている旨を示す情報を提供する提供手段とを有する画像形成装置から、前記情報が提供される情報処理装置であって、
前記複数の給紙部の夫々を同じグループの別のノードとして表示手段に表示する制御手段と、
複数のノードとして表示された前記複数の給紙部のうちの一つを予約する指示をユーザから受け付ける手段と、
前記予約が指示された一つの給紙部を予約するための命令を送信する送信手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記複数の給紙部の夫々に異なるメールアドレスが割り当てられていることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記複数の給紙部のうちの一つを予約する指示をユーザから受け付けたことに基づいて、当該一つの給紙部に対応するメールアドレスを用いて、前記命令を送信することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙部を予約する機能を持つ装置、及び、当該装置に接続された情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、複数の給紙カセットを保有していることが多く、各給紙カセットにそれぞれサイズや種類が異なる用紙を設置することが可能である。そのため、ユーザがある給紙カセットに自身が使用したい特殊な用紙を設置し、給紙カセットを指定した印刷ジョブを投入することで、自身が使用したい用紙を用いた印刷を行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-181220
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ユーザが使用したい特殊な用紙を給紙カセットに設置した後、ユーザが印刷ジョブを実行する前に、他ユーザの印刷ジョブが先に投入され、その特殊な用紙を使用されてしまうというケースがあった。そのため、特殊な用紙を設置している間は画像形成装置に張り紙をするなどして、他ユーザに対して一定時間の使用を控えてもらうなどといった対策が行われている。それでも、画像形成装置を遠隔で使用する他ユーザに対しては、使用を控えてほしい旨を周知できないというケースがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る装置は、画像形成装置の給紙カセットを予約する予約手段と、
前記給紙カセットが予約されている旨を示す情報を他の装置に提供する提供手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る構成により、画像形成装置で特殊な用紙を使用する際に、他のユーザに特殊な用紙を使用させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る画像形成装置の正面図(a)及びプリンタエンジンの模式図(b)。
図2】本発明における装置の構成図および機能ブロック図。
図3】スケジュール管理アプリにおけるユーザ情報グループ化情報画面の表示例。
図4】スケジュール管理アプリにおける予約情報公開画面の表示例。
図5】スケジュール管理アプリにおける予約送信画面の表示例。
図6】サーバ装置における予約情報追加の流れを表すフローチャート。
図7】画像形成装置における予約情報記憶の流れを表すフローチャート。
図8】画像形成装置における印刷ジョブの流れを表すフローチャート。
図9】画像形成装置における印刷処理の流れを表すフローチャート
図10】画像形成装置における印刷処理の給紙判定処理の内容を表すフローチャート。
図11】画像形成装置における用紙無しエラー画面の表示例。
図12】画像形成装置とサーバ装置における予約権限を考慮した予約の流れを表すフローチャート。
図13】画像形成装置における予約情報追加の流れを表すフローチャート。
図14】画像形成装置におけるログイン画面の表示例。
図15】画像形成装置におけるホーム画面の表示例。
図16】画像形成装置における用紙の設定画面の表示例。
図17】画像形成装置における用紙種類の設定画面の表示例。
図18】画像形成装置における印刷ジョブ投入時にサーバ装置の予約情報を取得する給紙判定処理の内容を表すフローチャート。
図19】画像形成装置とサーバ装置における予約情報取得の流れを表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【0009】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る画像形成装置について説明する。画像形成装置とは、プリンタ、複写機、ファクシミリ及びこれらの機能を兼ね備えた複合機を含み、記録媒体である用紙に画像を形成する機能(印刷機能)を有するものとする。
【0010】
図1(a)に示す画像形成装置100は、シートに画像を形成する複合機である。ただし、シートとは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)用シート等のプラスチックフィルム、並びに布を含むものとする。また、図面等において「用紙」又は「給送」等の語を使用するが、特に断らない限り紙以外のシートを含むシート一般を指すものとして扱う。
【0011】
画像形成装置100は、プリンタユニット101、スキャナユニット108、複数の給紙カセット102、103、104、105、手差しトレイ106、及び排紙トレイ107、108等のデバイスを備えている。画像読取装置としてのスキャナユニット109は、原稿を光学的に走査して、CCD方式等の光電変換素子により電子的な画像情報に変換する。プリンタユニット101は、画像形成部の一例であるプリンタエンジン110により、スキャナユニット109又は外部のホストコンピュータやデータサーバ等から入力された画像情報に基づいてシートに画像を形成する。各給紙カセット102~105はシートを収容し、手差しトレイ106は、トレイ上に載置されたシートを支持する。給紙カセット102~105及び手差しトレイ106に保持されたシートは、不図示の給紙ユニットによって1枚ずつ分離しながらプリンタエンジン110に給紙される。給紙カセット102~105及び手差しトレイ106は、いずれも、画像形成部に供給するためのシートを保持する給紙段の一例である。プリンタエンジン110によって画像を形成されたシートは、排出部である排紙トレイ107あるいは排紙トレイ108に排出される。なお、これら給紙カセットや手差しトレイを総称して給紙部と呼ぶ。
【0012】
図1(b)に示すように、プリンタエンジン110は、電子写真方式の画像形成ユニットPUを有する。画像形成ユニットPUは、ドラム状の感光体である感光ドラム1と、帯電装置2と、露光装置3と、現像装置4と、クリーニング装置6とを含む。プリンタエンジン110に対して画像形成動作の開始が要求されると、帯電装置2が感光ドラム1の表面を一様に帯電させ、露光装置3がレーザー光によって感光ドラム1を走査し、ドラム表面に静電潜像を形成する。現像装置4は、感光ドラム1に帯電したトナーを供給して静電潜像をトナー像に現像する。感光ドラム1に担持されたトナー像は、転写装置5によってシートへと転写される。シートに転写されたトナー像は、例えば熱定着方式の定着装置7により、シートへ定着させられる。
【0013】
図2を用いて、本発明の実施形態の一例となる印刷資源予約システムの構成を示す構成図である。画像形成装置100は、有線又は無線のネットワークに接続され、パーソナルコンピュータ(PC)200やスケジューラサーバ205等の情報処理装置と通信する。
【0014】
PC200には、画像形成装置100に対して画像形成を指令するジョブ(以下、印刷ジョブ)を生成するドライバソフトウェアとして、プリンタドライバ202がインストールされているものとする。プリンタドライバ202は、例えばPC200の文書作成アプリケーションから受取ったドキュメントデータに基づいて、PDLによって記述された印刷ジョブを生成する。ただし、PDLとは、PS、PCL、LIPS(登録商標)を例とするページ記述言語(Page Description Language)の略称である。また、PC200は、CPU(中央演算装置)等の制御手段と、ROM(読出し専用メモリ)、RAM(書換え可能メモリ)、及びHDD(ハードディスクドライブ)等の記憶手段を備えているものとする。プリンタドライバ202は、生成した印刷ジョブを、ネットワークを介して、画像形成装置100へ送信する。
【0015】
また、PC200には、スケジュール管理アプリ204がインストールされているものとする。スケジュール管理アプリ204は後述するスケジューラサーバ205が保持している情報を、ネットワークを介して受信し、PC200を通してユーザに表示する。ユーザはスケジュール管理アプリ204を通してスケジューラサーバ205へのアクセスが可能となる。
【0016】
スケジューラサーバ205には、認証システム(図未記載)に登録されているユーザ情報や各ユーザのスケジュール情報が記憶されており、各ユーザのスケジュール情報を管理するプログラムを備えている。スケジュール情報管理の例として、ユーザによる新規スケジュールの追加や変更、他ユーザのスケジュール情報の検索や閲覧することができる。
【0017】
スケジューラサーバ205におけるユーザとは、個人または共有のPCをもつ人間に限らず、会議室やホワイトボード等の直接ネットワークに接続されない備品も含むことができる。この場合、個人または共有のPCをもつ人間を会議室または備品の管理者と設定することで、備品等のスケジュールを管理することができるため、備品として画像形成装置をユーザとして登録することも可能である。
【0018】
(画像形成装置の詳細説明)
ここでは、画像形成装置100の詳細な説明を、図2を用いて述べる。画像形成装置100には、それぞれ特定の機能を実現する制御回路(213,214,216)と、これらの制御回路を統括制御する制御部219と、データを一時的又は恒久的に記憶可能な記憶装置(220,217)とが搭載されている。PC200から送信された画像データは、上記制御回路によってラスター形式のイメージデータへと変換されて保存される。また、上記スキャナユニット109によって原稿から読取られた画像情報も、イメージデータとして保存される。これらのイメージデータは、ビデオ信号としてプリンタエンジン110へと送信され、プリンタエンジン110による画像形成動作に用いられる。
【0019】
制御手段の一例である制御部219は、画像形成装置100を統括制御する中央処理装置であり、記憶部220に格納された制御プログラムを読出して実行する。以下の説明において、特に断らない限り、画像形成装置100の制御プロセスの各ステップは制御部219によって実行されるものとする。記憶手段の一例である記憶部220は、ROM、RAM、HDD等を含み、画像形成装置100の制御プログラム及び設定情報を一時的又は恒久的に記憶する他、制御部219が制御プログラムを実行する際の作業メモリとして使用される。
【0020】
また、画像形成装置100は、情報を表示可能な表示手段として、ユーザインターフェース(UI)画面218を備えている。UI画面218には、ソフトキーの機能を搭載したタッチパネル等のディスプレイを含む表示部と、テンキー及び印刷開始ボタン等のハードキーを含む操作部とが含まれる。
【0021】
(サーバ装置の詳細説明)
次に、本実施形態における、スケジューラサーバ205とその情報を表示するスケジュール管理アプリ204の詳細について、図3図4を用いて説明する。PCやスマートフォンなどの通信機器は、このスケジュール管理アプリを介してスケジューラサーバへの操作を行い、スケジューラサーバ205が保持している情報を確認することができる。
【0022】
このとき、画像形成装置100を一ユーザとして登録可能であるが、画像形成装置100の印刷資源ごとに一ユーザとして登録することも可能である。ここで印刷資源とは、画像形成装置における給紙カセット102~105と手差しトレイ106、排紙トレイ107、108、スキャナユニット109、プリンタエンジン110などを指す。
【0023】
図3は画像形成装置100を印刷資源ごとに登録した際のスケジュール管理アプリ204の画面である。
【0024】
初めに、各印刷資源をユーザとして登録し、図3のユーザ情報設定画面301において、グループ名302、メールアドレスの役割を持つエイリアス名303、登録グループを管理する管理者名304を設定してグループ「複合機01」を作成する。なお、ユーザ情報設定画面301はスケジュール管理アプリ204によって表現された画面をPC200に表示しているものである。作成したグループにメンバー(ノード)として各印刷資源ユーザとして給紙カセット1~4、手差しトレイ、排紙トレイA、Bを登録する。ここで、複合機01は画像形成装置100、給紙カセット1~4は給紙カセット102~105、手差しトレイは手差しトレイ106、排紙トレイA、Bは排紙トレイ107,108をそれぞれ表している。作成したグループにメンバーを登録すると、メンバー一覧305に各印刷資源のユーザ名と、ユーザ名に対応したメールアドレスが表示され、各印刷資源を、画像形成装置100を構成するメンバーとして運用できる。これにより、画像形成装置1台単位ではなく、画像形成装置の印刷資源ごとのスケジュールを管理することが可能となる。
【0025】
次に、スケジュール管理アプリ204によって表示されるスケジュール確認画面401について、図4を用いて説明する。カレンダー画面402では、現在の日付とカレンダーが表示される。ユーザ表示画面403では、検索やお気に入り登録等によって選択されたユーザ一覧が表示されており、ユーザの操作によって選択されたユーザのスケジュール情報を確認することができる。スケジュール表示画面404では、PC200にログインしているユーザのスケジュール情報405と、ユーザ表示画面で選択されたユーザのスケジュール情報406を表示する。ここでは、PC200にログインしているユーザのユーザ名を「user01」とし、給紙カセット1が選択されているとする。なお、ユーザによるカレンダー画面401とユーザ表示画面403に対する操作によって、スケジュール表示画面404で表示するスケジュール情報を変更することができ、複数ユーザのスケジュール情報を同時に表示することも可能である。
【実施例0026】
(サーバ装置による予約)
本実施例では、サーバ装置が予約手段を保有している場合について説明を行う。
【0027】
スケジューラサーバ205で画像形成装置100の印刷資源の予約を行う工程を、図4図5図6を用いて説明する。なお、以下で説明する図6の各工程は、PC200に搭載されたCPU等の制御手段が、スケジュール管理アプリ204を構成するプログラムを実行し、スケジュール管理アプリ204を介してスケジューラサーバ205と情報をやり取りすることで達成される。ここでは、印刷資源として給紙カセット1を予約することを想定し、予約動作を行うユーザを以下、予約ユーザと称したうえで、本実施形における予約ユーザはuser01である。また、図6における開始段階は、PC200でスケジュール管理アプリ204を起動し、スケジュール表示画面404にuser01のスケジュール情報405のみが表示されている状態とする。
【0028】
スケジューラサーバ205は、スケジュール管理アプリ204に対する予約ユーザの操作を受け付け、予約対象である複合機01の給紙カセット1における、指定された日時のスケジュールを表示し(S601)、図4の状態となる。これによりuser01は、指定された日時における自身のスケジュールと複合機01のスケジュールを比較することができる。
【0029】
続いて、スケジューラサーバ205は、user01の操作に従い、図5のように給紙カセット1を送信先とした新規の予約送信画面501を表示する(S602)。ここにおけるuser01の操作は、例えば給紙カセット1のスケジュール情報406における、予約したい時間を選択するなどが考えられる(図4の406における点線四角部分)。予約送信画面には、予約対象名502、予約ユーザ名503、予約開始日時504、505、予約終了日時506、507が表示される。user01は予約送信画面を用いて予約対象や予約日時の変更が可能となる。
【0030】
続いて、スケジューラサーバ205は、PC200よりスケジュール管理アプリ204を介して新規の予約情報を受け付ける(S603)。これは、user01によって予約送信画面内の予約送信ボタン508を押下されることで発生する。
【0031】
前記予約情報は、「予約したユーザ名」としてスケジューラサーバ205が保持しているuser01のユーザ名情報(図5における予約ユーザ名502。)と、「予約された印刷資源名」として給紙カセット1のユーザ名情報(図5における予約対象名503。)と、「予約時間」としてuser01が入力した予約時間情報(図5における予約開始日時504、505と予約終了日時506、507から算出された日時。)とで構成されている。
【0032】
続いて、スケジューラサーバ205は、S603で受け取った予約情報の予約時間情報と、その時間情報に該当する、給紙カセット1のスケジュールを比較し、給紙カセット1の予約時間情報におけるスケジュールが空いているかを判断する(S604)。具体的には、user01が9時から11時を予約時間として予約送信した場合、給紙カセット1の9時から11時におけるスケジュールが空いているかを確認する。空いていると判断した場合にはS605へ、スケジュールが埋まっていると判断した場合はS606へ処理を進める。
【0033】
S604でスケジュールが空いていると判断された場合(S605)、スケジューラサーバ205は給紙カセット1のスケジュールに予約情報を登録する。
【0034】
S604でスケジュールが空いていないと判断された場合(S606)、スケジューラサーバ205は、受信した新規の予約情報は給紙カセット1の空き時間ではないため予約できない旨を予約ユーザに通知して、予約動作を終了する。この時の通知方法は、PC200の画面にポップアップ画面を表示する、user01宛てにスケジューラサーバ205からメールを送信するなどの方法がある。また、登録できない旨を通知されたuser01は、スケジュール管理アプリ画面から、給紙カセット1の別の空き時間を検索し、再度予約動作を行うことができる。
【0035】
S607においてスケジューラサーバ205は、スケジュール管理アプリ204を介してPC200にuser01の予約情報を追加した状態の給紙カセット102のスケジュールを表示して、予約動作を終了する。これにより、予約ユーザは自身が送信した予約が承諾されたと認識することができ、かつ画像形成装置100の周辺にいないユーザに対しても、自身の予約情報を公開することができる。
【0036】
(画像形成装置の情報記憶)
図2にあるように、スケジューラサーバ205と画像形成装置100はインターフェース203、212を介してネットワークで接続されているため、ネットワークを介して予約情報をやりとりすることが可能である。
【0037】
ここでは、画像形成装置100がスケジューラサーバ205から予約情報を受け取り、記憶部220に記憶する工程に関して図7を用いて説明する。なお、以下の各工程は、画像形成装置100の制御部が、記憶部に記憶されているプログラムを実行することで達成される。
【0038】
初めに画像形成装置100は、前回確認した時刻から、予め設定された時間が経過したかを判断する(S701)。一定時間が経過したと判断した場合はS702に進み、一定時間が経過したと判断されなかった場合は記憶動作を終了する。この場合、画像形成装置100は内部クロックなどを利用して再度この工程を開始する。
【0039】
S701で一定時間経過したと判断した場合に、スケジューラサーバ205に対してネットワークを通じて接続を開始する(S702)。これにより、画像形成装置100はスケジューラサーバ205と通信を行うことが可能となる。
【0040】
続いて、画像形成装置100は、前回スケジューラサーバ205と接続した時刻よりも後に予約された予約情報を受信する(S703)。なお、画像形成装置100が受信する予約情報も、「予約したユーザ名」、「予約された印刷資源名」、「予約した時間」で構成されている。
【0041】
続いて、画像形成装置100は、S703で受信した予約情報を構成している情報に対して、サーバ情報管理テーブルを用いて、制御部が認識可能な予約情報に変換する(S704)。ここで、サーバ情報管理テーブルとは、スケジューラサーバ205から受け取った情報を制御部が認識可能な内容に変換するテーブルであり、記憶部220に記憶されている。
【0042】
続いて、画像形成装置100は、S704にて変換された予約情報を、予約対象である印刷資源の情報を管理する資源情報管理テーブルに記憶する(S705)。ここで、資源情報管理テーブルに関して、表1に示す給紙カセットの資源情報管理テーブルを例に説明を行う。各給紙カセットに関する設定が記憶されており、表中のシートサイズ2002は各給紙段がシート設置時に自動に検知またはユーザによって設定されたサイズである。シート種類2003はユーザによって設定されたシートの種類を表しており、シート残量2004は各給紙段が検知した残量を4段階で表したものである。さらに、表中の予約ユーザ2005は給紙段を予約したユーザ名を、予約時間2006は予約ユーザ2005に登録されたユーザが対象の給紙カセットを予約した時間を表している。なお、シートサイズとは、シートの長辺長さ及び短辺長さと、画像形成装置100の内部におけるシートの搬送方向に対するシートの向きを特定可能な情報を指すものとする。シート種類とは、用紙の材質(坪量、表面処理の有無、材料等)、形状(インデックス紙、ルーズリーフ等)、及び特殊用途(封筒等)等、シートのサイズ以外の任意の特徴による分類を指すものとする。また、シートサイズ及びシート種類を含むシートの特徴を総称してシートの属性とする。
【0043】
S705では、予約情報をもとに、予約ユーザ2005と予約時間2006に「予約したユーザ名」と「予約した時間」の情報をそれぞれ記憶する。なお、以下表1における予約ユーザ2005並びに予約時間2006の空欄は、誰でも使用できる状態であることを表している。
【0044】
これにより、画像形成装置100は、スケジューラサーバ205にて予約された資源に対して、受信した予約情報を資源に対応する記憶部に記憶することができたため、この工程を終了する。
【0045】
【表1】
【0046】
以上説明したように、スジューラサーバ205を用いて画像形成装置100の資源を予約することができ、さらに予約に必要な情報を画像形成装置100の記憶部220に記憶させることができる。
【0047】
(予約による他ユーザへの印刷制限)
本実施形態でスケジュールサーバ205の予約情報を画像形成装置100の記憶部220に記憶したことにより、画像形成装置100において予約情報を参照することが可能となる。そのため、画像形成装置100が画像形成手段を取る際に、記憶部220の予約されている印刷資源の情報管理テーブルを参照することにより、予約中の印刷資源における他ユーザへの排他処理を行うことができる。排他処理に関しては、後に詳しく説明する。
【0048】
(画像形成の流れ)
以下、本実施形態における予約中の印刷資源に対する排他処理を説明するにあたり、画像形成が実行される際の流れについて、図8図9を用いて説明する。なお、図8の実行前に、すでに前述した印刷資源の予約処理がなされているものとする。
【0049】
初めに、PC200がプリンタドライバ処理(S801)によって印刷ジョブを生成し、画像形成装置100に出力する。画像形成装置100に印刷ジョブが入力されると、画像形成装置はページ生成処理(S802)を実行して印刷ジョブに対応する画像データを生成し、印刷処理(S803)で印刷ジョブを処理する。
【0050】
(プリンタドライバ処理)
ここではプリンタドライバ処理について説明する。プリンタドライバ処理は、PC200のユーザにより、例えば文書作成アプリケーションに対して印刷の実行を指示する操作が行われた場合に開始される。なお、文書作成アプリケーション等を用いて、印刷すべき内容(文書・図等)を示すドキュメントデータが予め生成されているものとする。
【0051】
プリンタドライバ202は、PC200に対するユーザの操作信号に基づいて、印刷ジョブの属性情報を設定するための設定処理が行う。ここで属性情報とは、印刷に使用するシートのサイズや種類、給紙カセットの設定情報等が挙げられる。また、シートサイズや種類、及び給紙カセット設定のそれぞれについて、画像形成装置に選択を委ねる「自動選択」等の選択肢が設けられる場合がある。ドライバソフトウェアは、印刷設定画面を介したユーザの操作信号に基づいて、シートサイズや種類、及び給紙カセット設定を指定する情報を設定する。
【0052】
続いて、プリンタドライバ202は印刷ジョブのオーナー名とドキュメント名を設定する。オーナー名とは、印刷ジョブを作成したユーザを識別するための情報であり、本実施形態では、PC200に現在ログインしているユーザのIDをオーナー名とする。ドキュメント名とは、印刷すべき文書又は図面等のデータファイルを識別するための情報であり、例えばドキュメントデータを生成したアプリケーションから取得するものとする。
【0053】
そして、プリンタドライバ202は、ドキュメントデータ及び各種の設定情報に基づいて、PDLのフォーマットに従うPDLデータを生成する。PDLデータには、各ページの描画内容を表すページデータと、印刷ジョブの設定情報(シートサイズ・シートタイプ・給紙段・オーナー名・ドキュメント名等)とが含まれる。ただし、ページデータとは、プリンタドライバ202により、ドキュメントデータからPDLのフォーマットに従って生成された画像情報である。生成されたPDLデータは、ネットワークを介して画像形成装置100へと送信される。
【0054】
(ページ処理)
次にページ生成処理の内容について説明する。PC200から送信された印刷ジョブは、データ受信部213によって受信されて一時的に保存され、PDLのフォーマットに従う画像情報としてページデータが含まれている。このページデータは、インタプリタ214によって解析され、中間データ215へと変換される。また、PDLデータに含まれているシートサイズ等の印刷ジョブの設定情報は、インタプリタ214による解析によって抽出され、制御部219によって記憶部220に格納される。その後、レンダラー216は、中間データ215をRIP処理してイメージデータ記憶部217に格納する。
【0055】
(印刷処理)
続いて、印刷処理の内容について、図9を用いて説明する。印刷処理を開始すると、制御部219は処理中のページ(現在のシート)を示すパラメータPを初期化する(S901)。パラメータPは、P≧1を満たす整数値とする。制御部219は、パラメータPが総ページ数(印刷ジョブが指定するシート枚数)を示す変数Pmaxを超えているかどうか判定し(S902)、P≦Pmaxである限り以下の処理(S903~S908)を繰り返し実行する。変数Pmaxは、PDLデータの解析によって抽出され、記憶部220に格納されているものとする。
【0056】
まず、制御部219は、記憶部220を参照して、プリンタドライバ処理にて設定された給紙段設定の情報を取得し、指定された給紙段からシートを給紙可能であるか判定する給紙判定処理を行う(S903)。給紙判定処理の内容については、後に詳しく説明する。給紙判定処理によって給紙可能と判定されると、シートが1枚給紙される(S904)。また、制御部219は、イメージデータ記憶部217から処理中のシートのイメージデータを読み出し(S905)、これをビデオデータに変換してプリンタエンジン110に転送する(S906)。そして、プリンタエンジン110により、ビデオデータに基づいてシートに対する印刷処理(画像形成工程)が実行されると(S907)、制御部219はパラメータPをインクリメントする(S908)。
【0057】
総ページ数(Pmax)のシートに対する画像形成が終了すると(S902のNo)、印刷処理を終了する。
【0058】
(予約による他ユーザに対する印刷制限)
次に、予約時間中の印刷資源における、他ユーザに対する排他制御を説明するにあたり、本実施例では給紙カセット102を予約対象としているため、図9の給紙判定処理(S903)について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0059】
給紙判定処理において、まず制御部219は、ページ生成処理により記憶部220に格納された印刷ジョブの設定情報を取得する(S1001)。印刷ジョブの設定情報には、ジョブのオーナー名、プリントに必要なシートサイズ、シート種類、給紙段設定情報が含まれる。次に制御部219は、記憶部220に格納された給紙段情報を取得する(S1002)。給紙段情報とは、前述の表1に示した給紙カセットの管理テーブルに格納された情報をまとめたものである。この取得した給紙段情報を給紙段候補リストとして複製し、以降の処理で給紙候補となる給紙段を決定するために使用する(S1003)。次に制御部219は、給紙段候補リストの各給紙段に記録された予約ユーザと先のS1001で取得したジョブオーナを比較し、ジョブオーナ以外が予約した給紙段がある場合は、その給紙段を給紙段候補リストから削除する(S1004)。例えば、ジョブオーナがuser01で、給紙段の予約状況が表1のような場合は、給紙段候補リストから削除される給紙段はなく、ジョブオーナがuser01以外であった場合は、給紙カセット102を給紙段候補リストから削除する。
【0060】
次に制御部219は、先のS1001で取得した印刷ジョブの設定情報から給紙段設定情報を参照し、指定された給紙段以外を給紙段候補リストから削除する(S1005)。給紙段設定情報は、プリンタドライバ処理にて指定された情報である。プリンタドライバ処理にて特定の給紙段が指定されていた場合には指定された給紙段以外を給紙段候補リストから削除し、自動選択が設定されていた場合には、給紙段候補リストからはいずれの給紙段も削除しない。
【0061】
次に制御部219は、給紙段候補リストに残った給紙段から最適な給紙段を選択する(S1006)。具体的には、印刷ジョブの設定情報に記載されたプリントに必要なシートサイズとシート種類が適合するシートが保持された給紙段があるかを給紙段候補リストから検索する。S1007では給紙段の検索結果に応じて次の処理を切り替える。給紙段が見つかれば、その給紙段を後段のフローに通知(S1008)し、給紙判定処理を終了する。
【0062】
一方、S1007にて給紙段が見つからないと判断した場合には、制御部219は図11に示す用紙無しエラー画面1101を画像形成装置100のUI画面218に表示する。用紙無しエラー画面1101には印刷ジョブを継続するために必要なシートの情報(サイズおよび種類)が表示される(1109)。このときユーザができる操作は、以下のいずれかとなる。
【0063】
1109に記載のシートをいずれかの給紙段に設置して用紙無しエラーを解消させる。
【0064】
1102から1106のいずれかの給紙段選択ボタンを押下して、1109とは異なるシートで強制的に処理を継続させる。
【0065】
中止ボタン1107を押下することにより、印刷ジョブを中止する。
【0066】
制御部219は、上記いずれかの操作がユーザにより行われることを待つ。給紙段の状態になんらかの変化があった場合(S1010)には、ユーザによる用紙の設置が行われた可能性があるとして、S1002へと進み、再度最適な給紙段の検索処理を行う。また、ユーザによるUI画面218からの指示を検知した場合(S1011)には、S1012へと進み、指示内容に応じて次に行う処理を切り替える。1102から1106のいずれかの給紙段選択ボタンが選択された場合には、選択された給紙段を後段のフローに通知(S1008)し、給紙判定処理を終了する。一方で中止ボタン1107の押下を検知した場合には、印刷処理自体を終了する。
【0067】
以上のように、給紙段の予約処理によって予約者以外の利用を制限することができるため、コート紙のような高価な紙を使用する場合には、用紙を設置した給紙段をあらかじめ予約することにより、予約者以外による用紙の誤使用を防ぐことができる。
【実施例0068】
(予約権限付与を考慮した予約)
上記説明により、スケジューラサーバ205から予約した情報を画像形成装置100の記憶部220に記憶させることで、予約時間中の印刷資源における、他ユーザに対する排他制御を行うことができる。
【0069】
しかし、画像形成装置100を利用する全てのユーザが予約可能である場合、多くのユーザが印刷資源の予約を行うことで、予約したいユーザが予約できない状態や、予約していないユーザが画像形成装置を利用できる時間が減少する状態が発生する可能性がある。
【0070】
そのため、本発明ではユーザを選択して予約権限を付与することが可能であり、これにより特定のユーザのみ印刷資源の予約が可能となる。また、本実施例においては、スケジューラサーバ205が予約を受け付けるごとに画像形成装置100に予約情報を提供し、予約権限の有無を確認する必要がある。そのため、スケジューラサーバ205が予約を受け付けた際に画像形成装置100に向けて予約情報を提供する手段についても本実施例で説明する。
【0071】
予約権限を付与されたユーザであるかどうかを判断して、予約権限を持つと判断されたユーザのみ画像形成装置100の印刷資源の予約が可能となる実施形態に関して図12を用いて説明する。ここでも、給紙カセット102を予約することを想定している。なお、図のS1201からS1204は図6のS601からS604と同様の動作を行うため、以下ではS1205からS1213の工程についてのみ説明を行う。
【0072】
S1204でスケジュールが空いていると判断された場合(S1205)、本実施形態では、スケジューラサーバ205はネットワークを通じて、画像形成装置100に向けて、給紙カセット102に対する予約情報を受け付けたことを示す予約追加通知を送信する。
【0073】
続いて、画像形成装置100は、S1205でスケジューラサーバ205から送信された予約追加通知を、ネットワークを通して受信する。(S1206)
続いて、画像形成装置100はスケジューラサーバ205に対してネットワークを通じて接続を開始する(S1207)。これにより、画像形成装置100はスケジューラサーバ205と通信を行うことが可能となる。
【0074】
続いて、画像形成装置100は、S1205で受信した予約追加通知に対応する予約情報を受信する(S1208)。このとき受信する予約情報は1組となる。
【0075】
続いて、画像形成装置100は、S1203で受信した予約情報を構成している情報に対して、前述したサーバ情報管理テーブルを用いて、制御部が認識可能な予約情報に変換する(S1209)。
【0076】
続いて、画像形成装置100は、記憶部220に記憶されているユーザ情報管理テーブルを参照し(表2)、予約したユーザ名を持つユーザは予約権限(2102)を付与されているかを判断する(S1210)。ここで、ユーザ情報管理テーブルとは、画像形成装置100に登録されているユーザに関する情報が格納されている。予約権限が付与されていると判断された場合はS1211に進み、予約権限が付与されていないと判断された場合はS1212に進む。なお、権限の付与は、管理者権限2102でYESとなっている、画像形成装置100の管理権限を持つユーザのみが可能である。
【0077】
【表2】
【0078】
S1210で予約権限を付与されていると判断した場合(S1211)、画像形成装置100はサーバ情報変換テーブルによって変換された情報を、予約された印刷資源の情報を管理する資源情報管理テーブルに記憶する。具体的には図7のS705にて行う動作と同様である。
【0079】
続いて、画像形成装置100は、スケジューラサーバ205に対して、予約完了通知を送信する(S1213)。
【0080】
S1210で予約権限を付与されていないと判断した場合(S1212)、画像形成装置100はスケジューラサーバ205に対して予約不可通知を送信する。このとき、記憶部に対して予約情報の記憶は行わない。そのため、予約情報が記憶部に記憶されたかどうかにかかわらず、画像形成装置100はスケジューラサーバ205に対して何らかの通知を送信することとなる。
【0081】
続いて、スケジューラサーバ205は、画像形成装置100から予約結果を受信し(S1214)、結果が完了であるか不可であるかを判断する(S1215)。受信した結果が完了であると判断された場合はS1216、結果が不可であると判断された場合はS1217へ進む。
【0082】
S1215にて受信した通知が予約完了通知であると判断された場合(S1216)、スケジューラサーバ205は給紙カセット102のスケジュールに予約情報を登録する。その後、スケジュール管理アプリを介してPC200に予約ユーザの予約情報を追加した状態の給紙カセット102のスケジュールを表示し(S1218)、この動作を終了する。
【0083】
S1204でスケジュールが埋まっている、またはS1215で予約完了通知を受信しなかった場合(S1217)、スケジュールサーバ205は受信した予約情報は予約不可である旨を予約ユーザに通知して、予約動作を終了する。この時の通知方法は、PC画面にポップアップ画面を表示する、予約ユーザ宛てにスケジューラサーバ205からメールを送信するなどの方法がある。また、登録できない旨を通知された予約ユーザは、スケジュール管理アプリ画面から、予約対象の別の空き時間を検索し、再度予約動作を行うことができる。
【0084】
以上の説明のように、本実施形態によれば予め予約権限を付与されたユーザのみが予約が可能である環境において、予約ユーザがスケジューラサーバ205を用いて画像形成装置100の印刷資源を予約することが可能となる。
【0085】
なお、本実施形態においても、画像形成装置100において予約情報を記憶部220に記憶していることから、予約時間中の印刷資源における、他ユーザに対する排他制御を行うことができる。
【実施例0086】
(画像形成装置での予約)
先の実施例では、スケジューラサーバ205が予約手段をもつ場合について記述したが、本発明では画像形成装置100が予約手段を持ってもよい。その場合の予約動作に関して、図13を用いて説明する。なお、本実施例における他装置はスケジューラサーバ205であり、ユーザ(ユーザ名:user01)が以下の特別なシートを給紙カセット102に設置し、予約するという操作を想定し説明を行う。
【0087】
シートサイズ:A4
シート種類:コート紙
まず、user01は給紙カセット102に先の特別なシートを設置する。続けて、設置したシートのサイズと種類を設定するために、画像形成装置100のUI画面218を操作する。
【0088】
画像形成装置100の制御部219は、UI画面218に図14に示すユーザ認証を行うための画面1401を表示し、ユーザからの操作を待つ(S1301)。ユーザ認証を行うための画面1401には、ユーザ名、パスワードを受け付けるための入力欄1402と1403と、ログイン先を選択するための選択欄1404、および入力を決定し、認証処理を開始するためのログインボタン1405が配置される。ログインボタン1405の押下を検知すると、制御部219は入力情報された情報をもとに認証処理を行い、認証が完了すれば(S1302)、UI画面218には図15に示すホーム画面1501を表示する(S1303)。
【0089】
ホーム画面1501には、コピー機能を使用する場合に選択するボタン1502、送信機能を使用する場合に選択するボタン1503、ボックス機能を使用する場合に選択するボタン1504が配置される。また、ボタン1505は画像形成装置100の各種設定を行うためのボタンであり、前述のuser01が設置したシートのサイズと種類を設定し、給紙段を予約する場合にも、この設定ボタン1505を押下する。画像形成装置100の制御部219は各種設定ボタン1505が押下されたことを検知すると、様々な設定項目を選択させるための画面(不図示)を表示する。各種設定項目のうち、シートの設定を行うためのボタンが押下されたことを制御部219が検知すると、図16に示すシートの設定を行うための画面1601を表示する(S1304)。用紙の設定画面1601には、給紙段選択ボタン1602から1606が表示され、各ボタンには各給紙段の設定状況が表示されている。1602~1606は各給紙カセットにおける、表1のシートサイズ2002、シート種類2003、シート残量2004が表示されている。また、同画面にはシート種類を変更するためのボタン1607、シートサイズを封筒やはがきといった特殊なサイズに設定するためのボタン1608、1609が配置されるとともに、本実施例においてもっとも特徴的な設定となる予約ボタン1610が配置される。また、1607から1610の各設定ボタンは、前述の給紙段選択ボタン1602から1606のいずれかを選択してから操作する。
【0090】
次に、給紙カセット102に対応するが選択され、シート種類設定ボタン1607が押下されたときの動作について説明する。画像形成装置100の制御部219は、シート種類設定ボタン1607が押下されたことを検知すると、UI画面218に図17に示す用紙種類の設定画面1701を表示する。そして、選択された給紙段(ここでは給紙カセット102)に設定されたシート種類を記憶部220に保持した給紙段情報から取得し、表示する。図17では、普通紙1(1702)が設定されていることを表している。用紙種類の設定画面1701には、普通紙1(1702)のほかにも、厚紙1(1704)やコート紙(1706)などが配置される。ユーザはここでシート種類を選択、OKボタン1708を押下する。すると制御部219がOKボタン1708の押下を検知し、前述の給紙段情報の更新を行い、シート種類の設定を完了する。
【0091】
次に、給紙段を予約するための操作について説明する。給紙カセット102に対応する1602が選択された状態で、予約ボタン1610が押下されたことを画像形成装置100の制御部219が検知すると、記憶部220に保持した給紙段情報の予約者欄に現在ログイン中のユーザ名を記録する(S1305)。これにより、給紙カセット102はuser01によって予約されたこととなる。また、予約を解除する場合には再び予約ボタン1110を押下することによって行い、その場合には、記憶部220に保持した給紙段情報の予約者欄をクリアする。
【0092】
また、実施例3においても、予約情報を記憶部220に記憶しているため、実施例1、実施例2と同様に図10のような他ユーザに対する排他処理が可能となる。
【実施例0093】
(印刷ジョブ受信時の予約情報取得)
他装置に対する予約情報の提供手段に関して、先の実施例1では一定時間が経過するごとに他装置と接続して予約情報を共有しており、実施例2では予約を受け付けるごとに他装置と接続して予約情報を共有している。この異なる2つの手段は、予約手段を持つ装置が画像形成装置100である場合とスケジューラサーバ205である場合のどちらの場合でも行ってもよい。そのため、実施例3においてもどちらの手段も適用することができる。
【0094】
また、予約手段を持つ装置がスケジューラサーバ205である場合は、画像形成装置100が印刷ジョブを受けた際に、スケジューラサーバ205に接続を行い、予約情報を取得する手段を行ってもよい。
【0095】
画像形成装置100が印刷ジョブを受信した際にスケジューラサーバ205に問い合わせ、予約情報を取得し、該当印刷ジョブが実行可能であるかを判断する実施形態を、図18図19を用いて説明する。なお、先の実施例と同様に給紙カセット102が予約され、図6のようにすでにスケジューラサーバ205にて予約動作は行われているものとする。また、図18図10の給紙段候補リスト作成(S1003)の後に給紙段予約情報取得(S1804)の工程が追加されたのみである。
【0096】
図18において画像形成装置100は、印刷処理中に給紙段候補リスト作成後、給紙段予約情報を取得する(S1804)。続いて図19において、画像形成装置100はインターフェースを介してスケジューラサーバに接続する(S1901)。
【0097】
次に接続されたスケジューラサーバ205は、画像形成装置100に対して画像形成装置100の印刷資源としてグループ化されている、給紙カセットや排紙トレイの予約情報を画像形成装置100に送信する(S1902)。
【0098】
次に画像形成装置100はインターフェースを介してスケジューラサーバ205より予約情報を受信し(S1903)、サーバ情報管理テーブルを用いて、制御部が認識可能な予約情報に変換する(S1904)。
【0099】
次に、画像形成装置100はで変換した情報を記憶部220の資源情報管理テーブルに記憶し(S1905)、給紙段予約情報取得の工程を終了する。
【0100】
図18のS1804に戻り、S1805で記憶部220の情報を参考にジョブのオーナー以外が予約した給紙段をリストから削除し、以降は図10と同様の動作を行う。
【0101】
これにより、画像形成装置100が印刷ジョブを受け付けた際に、スケジューラサーバ205に対して予約情報を取得しに行き、予約情報を記憶部220に記憶することが可能となる。
【0102】
なお、本実施形態においても、画像形成装置において予約情報を記憶部に記憶していることから、予約時間中における予約中の印刷資源を使用した他ユーザの印刷ジョブを制限することが可能となる。
【0103】
先の実施例では、プリンタドライバ202から投入された印刷ジョブについて説明したが、本実施例ではコピージョブの場合の処理について説明を補足する。
【0104】
印刷ジョブとコピージョブで異なる点は、主に印刷処理S905にてイメージデータ記憶部217から読み出すページデータが、プリンタドライバ202から投入されたデータをもとに生成されたか、スキャナユニット109により生成されたかの違いである。本特許においてもっとも特徴的である、印刷資源の予約処理や、給紙判定処理S903については、印刷ジョブとコピージョブでの差はほぼないため、コピージョブでの説明は省略する。
【0105】
また、本発明における実施例では、いずれも給紙カセット102を予約する状況を用いて説明を行ったが、給紙カセット以外の印刷資源である排紙トレイやスキャナ、プリンターを予約する際も先の実施例と同様の動作を行う。そのため、給紙カセット以外の印刷資源を予約した場合においても、他ユーザに対する排他処理が可能となる。
【0106】
その他、画像形成装置及びスケジューラサーバの細部構成や動作に関しても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0107】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19