(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191852
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】受付システム及び受付方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20221221BHJP
G07C 9/22 20200101ALI20221221BHJP
G07C 9/25 20200101ALI20221221BHJP
G07C 9/27 20200101ALI20221221BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221221BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
G07C9/22
G07C9/25
G07C9/27
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100320
(22)【出願日】2021-06-16
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 聡彦
【テーマコード(参考)】
3E138
5L049
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138CA03
3E138CC01
3E138DB01
3E138FA10
3E138JA03
3E138JB14
3E138JB16
3E138JC30
3E138JD03
3E138JD04
3E138JD10
5L049CC17
5L049CC29
(57)【要約】
【課題】訪問者が受付電話機に接触すること無く、受入担当者を呼び出すことができる。
【解決手段】受付システムにおいては、受入担当者が事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、訪問者は、その携帯端末で、発行された訪問者識別コードを取得し、訪問者が、受付電話機20と連携する読み取り機に、訪問者の携帯端末10に表示した訪問者識別コードをかざすことで、訪問者識別コードを読ませる。その後、受付電話機20は、受入担当者の通信機器40に自動発信し、受入担当者が通信機器40に応答することで、訪問者と受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、受入担当者が、受付電話機20と連携したカメラ22で撮像した訪問者の画像から訪問者を通信機器40と連携した表示部41で確認すると、訪問者の入場が許可される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受入担当者が事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、前記訪問者は、前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
前記訪問者が、受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される、
受付システム。
【請求項2】
訪問者は、携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、前記訪問者が当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される、
受付システム。
【請求項3】
入場許可された前記訪問者の前記訪問者識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、請求項1に記載の受付システム。
【請求項4】
入場許可された後、ゲート用識別コードが発行され、前記訪問者は、前記訪問者の携帯端末で、前記発行されたゲート用識別コードを取得し、前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、請求項1又は2に記載の受付システム。
【請求項5】
入場許可された後、前記受付電話機に連携した出力部から紙又はカードである媒体としてゲート用識別コードが発行され、前記訪問者は、前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、請求項1又は2に記載の受付システム。
【請求項6】
受入担当者が事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、前記訪問者は、前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
前記訪問者が、受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される、
受付方法。
【請求項7】
訪問者は、携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、前記訪問者が当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される、
受付方法。
【請求項8】
入場許可された前記訪問者の前記訪問者識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、請求項6に記載の受付方法。
【請求項9】
入場許可された後、ゲート用識別コードが発行され、前記訪問者は、前記訪問者の携帯端末で、前記発行されたゲート用識別コードを取得し、前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、請求項6又は7に記載の受付方法。
【請求項10】
入場許可された後、前記受付電話機に連携した出力部から紙又はカードである媒体としてゲート用識別コードが発行され、前記訪問者は、前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、請求項6又は7に記載の受付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、受付システム及び受付方法に関し、特に、ウィルスの感染を抑制可能な受付システム及び受付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
会社などの施設では、訪問者の認証を行う自動受付システムが普及している。
【0003】
特許文献1には、施設へ来訪した訪問者の適否、ならびに施設内における訪問者の行動の適否等をトータル的にチェックする入退出管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
企業の玄関等に設置されている訪問者受付電話機を含めた受付電話システムは、訪問者が受付電話機を直接操作して、受入担当者を呼び出す。そのため、コロナ禍において、多数の訪問者が受付電話機に接触することにより、他の訪問者に対してウィルス感染させてしまうリスクがある。コロナ禍において、ウィルス感染防止のため、訪問者が受付電話機に接触すること無く、受入担当者を呼び出すことができる、訪問者のための受付電話システムが望まれる。
【0006】
特許文献1に示す入退出管理システムでは、訪問者が自己の顔写真を撮影し、事前に顔画像の登録が必要である。そのため、例えば、一回限りの訪問者などに対しても、こうした面倒な作業を課すのは、適切ではない。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、訪問者が受付電話機に接触すること無く、受入担当者を呼び出すことができる受付システムおよび受付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様にかかる受付システムは、
受入担当者が事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、前記訪問者は、前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
前記訪問者が、受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される。
【0009】
本発明の第2の態様にかかる受付システムは、
訪問者は、携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、前記訪問者が当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される。
【0010】
本発明の第3の態様にかかる受付方法は、
受入担当者が事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、前記訪問者は、前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
前記訪問者が、受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される。
【0011】
本発明の第4の態様にかかる受付方法は、
訪問者は、携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、前記訪問者が当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、前記受付電話機は、前記受入担当者の通信機器に自動発信し、前記受入担当者が前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可される。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、訪問者が受付電話機に接触することなく、受入担当者を呼び出すことができる受付システムおよび受付方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施の形態1にかかる受付システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態2にかかる受付システムの構成を示す概念図である。
【
図3】実施の形態2にかかる受付システムの動作の例を説明するためのシーケンス図である。
【
図4】実施の形態2にかかる受付システムの動作の変形例を説明するためのシーケンス図である。
【
図5】実施の形態2にかかる受付システムの他の動作の例を説明するためのシーケンス図である。
【
図6】受付システムの各構成要素のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる受付システムの構成を示すブロック図である。
受付システムは、訪問者の認証及び入館管理のため使用されうる。
図1に示す受付システムは、1つ以上の携帯端末10、受付電話機20、ゲート端末30、1つ以上の通信機器40、及び、有線又は無線のネットワークを介して接続される管理サーバ50、を備え得る。携帯端末10は、訪問者が携帯する端末である。受付電話機20は、施設のエントランスに配置され得る。ゲート端末30は、施設のエントランスと施設内部との間に外部からの入場を規制するために配置され得る。いくつかの実施形態では、ゲート端末30がない場合もあり得る。通信機器40は、施設内部の机などに置かれ得る。各構成要素は、互いに、ネットワーク(有線および無線を含む)により接続され得る。管理サーバ50は、プロセッサおよびメモリなどを備えるコンピュータにより実現され得る。携帯端末10、受付電話機20、ゲート端末30、及ぶ通信機器40も、プロセッサおよびメモリなどを備えるコンピュータにより実現され得る。
【0015】
受付システムにおいては、受入担当者が事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、訪問者は、訪問者識別コードを訪問者の携帯端末10に記録し、訪問者が、受付電話機20と連携する読み取り機に、訪問者の携帯端末10に表示した訪問者識別コードをかざすことで、訪問者識別コードを読ませる。その後、受付電話機20は、受入担当者の通信機器40に自動発信し、受入担当者が応答することで、訪問者と受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、受入担当者が、受付電話機20と連携したカメラで撮像した訪問者の画像から訪問者を通信機器40と連携した表示部41で確認すると、訪問者の入場が許可されるように構成される。
【0016】
実施の形態1によれば、訪問者が受付電話機に接触すること無く、ハンズフリー通話により、受入担当者を呼び出すことができる受付システムおよび受付方法を提供することができる。また、受入担当者は、訪問者の顔をモニターで確認するので、事前に訪問者の顔を登録することは必ずしも必要とされない。これにより、受付電話機を介してウィルスの蔓延を防止し、無人による入場許可する受付システムを実現することができる。
【0017】
実施の形態2
感染症流行時、受付における不特定多数の訪問者との接触、共用設備を不特定多数の訪問者が触れることにより、感染拡大のリスクが大きくなる。そこで、不特定多数の訪問者と接触する機会を減らす、不特定多数の訪問者が触れる共用設備を減らすことにより、感染拡大の課題を解決する。
【0018】
本受付システムにおいて、予め訪問のアポイントがある場合は、入館カードの代替となるQRコード(登録商標)等の識別コードを発行し、訪問者へ送付しておく。訪問者は訪問時に識別コードを用いることにより、受付電話機からハンズフリーで訪問先への呼び出しが可能になる。
【0019】
アポイントがない場合も訪問者のスマートフォンから受付システムの特定のウェブサイトにアクセスし、目的の訪問先(受入担当者)へ直接ハンズフリーで電話できるようにする。
【0020】
受入担当者は訪問者の入館に問題がないと判断した場合は、受付システムに入場許可を登録する。これにより予め発行したQRコード(登録商標)または、その場で発行したQRコード(登録商標)により入館ゲート等の解錠が可能になるようにする。
【0021】
以上の方法により、受付担当者が不特定多数の人との接触する機会が減り、受付電話機の様な不特定多数の人が触れるものを減らすことが可能になり、感染症流行時に感染リスクを低く、また、感染拡大のリスクを減らすことができる。
【0022】
図2は、実施の形態2にかかる受付システムの構成を示す概念図である。
施設のエントランスなどには、受付電話機20が設置されている。受付電話機20は、例えば、通話可能なキヨスク端末であり得る。受付電話機20は、ディスプレイ21、フロントカメラ22及びスキャナ23を備える。本明細書では、フロントカメラ22またはスキャナ23は、読み取り機とも呼ばれる場合がある。受付電話機20は、通常の電話機のような受話器を有していないが、ハンズフリー音声通話が可能なように、マイクロフォン24およびスピーカ25を備える。
【0023】
施設のエントランスと、施設内部(例えば、従業員が働くオフィス)との間には、ゲート端末30(例えば、フラッパーゲート)が設けられている。ゲート端末30は、訪問者識別コードを読み取り可能な読み取り機31を備える。読み取り機31は、カメラ又はスキャナなどの任意のデバイスであり得る。ゲート端末30は、開閉可能なゲート32を備える。ここでいう訪問者識別コードは、バーコード、QRコード(登録商標)などの、訪問者を一意に識別するためのコードである。訪問者識別コードは、訪問先(受入担当者)の情報(例えば、受入担当者の氏名、電話番号、所属など)と関連付けられ得る。
【0024】
施設内部の各従業員の机には、通信機器40が設置されている。通信機器40は、
図2に示すように通常の受話器42を有してもよいし、有していなくてもよい。通信機器40は、受付電話機20のフロントカメラ22で撮影された訪問者の顔画像を表示可能な表示部41を有する。通信機器40は、
図2に示す形態に限定されず、例えば、デスクトップパソコン、ノート型パソコン、スマートフォンなどの任意の形態をとることができる。
【0025】
携帯電話10、受付電話機20、ゲート端末30、通信機器40及び管理サーバ50は、社内ネットワーク(無線及び有線LANを含む)を介して互いに接続されうる。
【0026】
次に、
図3を参照して、受付システムの動作例を説明する。
図3は、アポイントメントが有る場合の訪問手続きの例を示す。
受入担当者は、事前に、受付システムにおいて、訪問者5の訪問情報(例えば、氏名、所属、訪問日時など)を登録する(ステップS101)。その後、受付システム(管理サーバ50)は、訪問者識別コード(例えば、QRコード)を発行する(ステップS102)と、訪問者5は訪問者識別コードを取得する(ステップS103)。訪問者5は、受付システム(管理サーバ50)から、訪問者識別コードを訪問者の携帯端末10に記録することができる。例えば、訪問者5の携帯端末10は受付システムから識別コード付きのメールを受信してもよい。あるいは、訪問者5は携帯端末10を用いて受付システム上の所定のサイトにアクセスし、当該サイトから訪問者識別コードをダウンロードしてもよい。
【0027】
次に、訪問者はアポイントに合わせて施設を訪問する。訪問者5は、受付電話機20と連携する読み取り機(本例では、スキャナ23)に、訪問者5の携帯端末10に表示した訪問者識別コードをかざすことで、訪問者識別コードを読ませると、受付電話機20は、受入担当者の通信機器40に自動発信する(ステップS105)。すなわち、訪問者識別コードは、訪問先である受入担当者の電話番号に関連付けられている。なお、受付電話機20と連携する読み取り機は、必ずしも受付電話機20に内蔵されていなくてもよく、有線又は無線ネットワークで受付電話機20と接続されていてもよい。また、受付電話機20は、フロントカメラ22で人を検知すると、スピーカ25を介して、「識別コードを読み込ませてください」と促すように音声で知らせるようにしてもよい。この場合、人物の検出に際し、既知の画像認識技術を使用することができる。
【0028】
受入担当者が、通信機器40に応答することで、訪問者と受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、受入担当者は、受付電話機20と連携したカメラ22で撮像した訪問者の映像から訪問者を確認する(ステップS106)。訪問者の入館を許可する場合(ステップS107でYES)、受入担当者は、通信機器40を操作して、訪問者5の入場許可を受付システム(管理サーバ50)に登録(入館登録)することで、ゲートが解錠させることができる(ステップS108)。訪問者5の携帯端末には、受入許可が通知される(ステップS109)。これにより、訪問者は、受入担当者と面会ができるようになる。
【0029】
以上説明した実施の形態2にかかる受付システムによれば、予め発行された識別コードを受付にて、読み込ませることで、自動的にハンズフリー通話が確立し、受入担当者は、訪問者の容姿を確認した上で、訪問者との面会を行うことができる。
【0030】
図4は、実施の形態2にかかる受付システムの動作の変形例を説明するためのシーケンス図である。
図4の変形例では、
図3のシーケンス図に比べて、訪問者の入館を許可した後、更に、ゲートを通過するための別の訪問者識別コード(以下、ゲート用識別コードと呼ばれ得る)が発行される。
【0031】
すなわち、訪問者の入館を許可する場合(ステップS107でYES)、受入担当者は、通信機器40を操作して、訪問者5の入場許可を受付システムに登録(入館登録)することで、管理サーバ50は、別のゲート用識別コードを発行する(ステップS110)。訪問者5はゲート用識別コードを取得する(ステップS113)。訪問者5は、受付システム(管理サーバ50)から、ゲート用識別コードを訪問者の携帯端末10に記録する(例えば、受付システムから識別コード付きのメールを受信する、又は受付システム上の所定のサイトからダウンロードする)ことができる。
【0032】
入場許可された訪問者が保持するゲート用識別コードを、ゲートの近辺に設置されたカメラ(
図2では、ゲート端末30の読み取り機31)にかざすことで(ステップS114)、入口のゲート32が解錠される(ステップS115)。
【0033】
なお、この変形例では、ステップS102で発行される識別コードと、ステップS110で発行される別の識別コードは、互いに異なるものとしたが、他の実施の形態では、ステップS102で発行される識別コードと同じ識別コードをゲート用にも使用してもよい。また、ゲート用識別コードは、電子的な識別コードに限られず、例えば、受付電話機と連携するプリンタから発行させる紙の識別コードであってもよい。また、他の変形例では、既存の入館管理方法を利用して、受付電話機と連携する出力部により、ゲスト用入館証やICカードなどの任意の媒体(識別コードを含む)が発行されてもよい。
【0034】
実施の形態3
実施の形態3にかかる受付システムの構成も
図1と同様であるので、詳細は省略する。本実施形態では、訪問者が、事前に受入担当者にアポイントメントをとっていない場合について記載する。
受付システムにおいては、訪問者は、携帯端末40のカメラにより、受付電話機20付近に掲示された識別コードを読み取ると、携帯端末40のディスプレイに所定のサイトが表示され、訪問者が当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、受付電話機20は、受入担当者の通信機器40に自動発信し、受入担当者が通信機器40に応答することで、訪問者と受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、受入担当者が、受付電話機20と連携したカメラで撮像した訪問者の画像から訪問者を通信機器40と連携した表示部で確認すると、訪問者の入場が許可される。
【0035】
以上のように、アポイントメントが無い場合であっても、訪問者は受付電話機に触れることなく、受入担当者とのハンズフリー通話を行うことができる。これにより、ウィルス感染を防止する受付システムを実現できる。
【0036】
実施の形態4
図5を参照して、受付システムの他の動作例を説明する。
図5は、アポイントメントが無い場合の訪問手続きの例を示す。本例においても、受付システムの構成は、
図2に示したものと同様であるので、詳細は省略する。
【0037】
訪問者が施設を訪れ、受付電話機20の前に立つと、受付電話機20は、フロントカメラ22で人を検知すると、スピーカ25を介して、「識別コードをスマートフォンで読み込んでください」と促すように音声で訪問者に知らせる。訪問者が、携帯端末10(例えば、スマートフォン)に内蔵したカメラで、受付電話機20に、又はその近くに掲示してある識別コード(例えば、QRコード、バーコード)26を読み取ると、当該携帯端末が、専用Wi-Fiに接続され、受付システムと接続される。
【0038】
受付システムから該携帯端末へ、受付用電話帳データが送信され、携帯端末10のディスプレイに受付ウェブサイト(例えば、受付用電話帳を示すサイト)が表示される(ステップS203)。訪問者が、携帯端末10上の該受付用電話帳から所望の受入担当者を選択すると(ステップS204)、受付システムは、受付電話機を、選択された受入担当者に発信するように動作させる(ステップS205)。それにより、受付電話機20は、受付電話機20のマイクロフォン24およびスピーカ25をオンにして、訪問者と受入担当者とのハンズフリー通話が可能になる。
【0039】
受入担当者が、通信機器40において、受付システム(すなわち、受付電話機20)からの着信に応答すると、受付電話機20との間で通話が可能になる。受付電話機20に付属のカメラ22で撮像した訪問者の画像が、受入担当者の通信機器40の表示部41(すなわち、モニタ付電話機)に映し出され、受入担当者は、訪問者の顔を確認しつつ、受付電話機20の訪問者と受入担当者との間で通話することができる。
【0040】
訪問者の入館を許可する場合(ステップS207でYES)、受入担当者は、受付システムに訪問者の入場許可を登録する(ステップS208)。受付システムは、訪問者用のゲート用識別コード(例えば、QRコード)を発行し、訪問者の携帯端末10で取得する(ステップS209)。なお、訪問者5は携帯端末10で、受付システムからゲート用識別コード付きのメールを受信してもよい。あるいは、受付システムから発行された旨を示すメールが携帯端末10に通知された後、訪問者5自身が受付システム上の所定のサイトにアクセスし、当該サイトからゲート用識別コードをダウンロードしてもよい。
【0041】
訪問者は、受信した識別コード(QRコード(登録商標))を携帯端末10(例えば、スマートフォン)のディスプレイに表示し、入口ゲートや応接会議室のドア近辺に設置されたカメラ(
図2では、ゲート端末30の読み取り機31)にかざすことで、識別コードを読み込ませる(ステップS214)。これにより、入口ゲートの通過及び応接会議室のドア解錠が可能となり(ステップS215)、受入担当者と面会することができるようになる。
【0042】
以上のように、アポイントメントが無い場合であっても、訪問者は受付電話機に触れることなく、受入担当者とのハンズフリー通話を行うことができる。また、事前に訪問者の画像を登録することなく、受入担当者が直接、訪問者の顔をモニターで確認し、入場を許可することができる。
【0043】
図6は、携帯端末10、受付電話機20、ゲート端末30、通信機器40、及び管理サーバ50(以下、携帯端末10等とする)の構成例を示すブロック図である。
図6を参照すると、携帯端末10等は、ネットワーク・インターフェース1201、プロセッサ1202、及びメモリ1203を含む。ネットワーク・インターフェース1201は、通信システムを構成する他のネットワークノード装置と通信するために使用される。ネットワーク・インターフェース1201は、無線通信を行うために使用されてもよい。例えば、ネットワーク・インターフェース1201は、IEEE 802.11 seriesにおいて規定された無線LAN通信、もしくは3GPP(3rd Generation Partnership Project)において規定されたモバイル通信を行うために使用されてもよい。もしくは、ネットワーク・インターフェース1201は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0044】
プロセッサ1202は、メモリ1203からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてフローチャートもしくはシーケンスを用いて説明された携帯端末10等の処理を行う。プロセッサ1202は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ1202は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0045】
メモリ1203は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1203は、プロセッサ1202から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1202は、図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ1203にアクセスしてもよい。
【0046】
図6の例では、メモリ1203は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1202は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1203から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された携帯端末10等の処理を行うことができる。
【0047】
図6を用いて説明したように、携帯端末10等が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。
【0048】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。以上で説明した複数の例は、適宜組み合わせて実施されることもできる。
【符号の説明】
【0049】
5 訪問者
10 携帯端末
20 受付電話機
21 ディスプレイ
22 カメラ
23 スキャナ
24 マイクロフォン
25 スピーカ
26 識別コード
30 ゲート端末
31 読み取り機
32 ゲート
40 通信機器
41 表示部
50 管理サーバ
【手続補正書】
【提出日】2022-08-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受入担当者が、
事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、ゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行されたゲート用識別コードを取得し、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付システム。
【請求項2】
訪問者が、
携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、
前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、
前記訪問者が、
当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が、
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、ゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行されたゲート用識別コードを取得し、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付システム。
【請求項3】
受入担当者が、
事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、前記受付電話機に連携した出力部から紙又はカードである媒体として、ゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付システム。
【請求項4】
訪問者が、
携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、
前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、
前記訪問者が、
当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が、
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、前記受付電話機に連携した出力部から紙又はカードである媒体としてゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付システム。
【請求項5】
受入担当者が
事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、ゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行されたゲート用識別コードを取得し、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付方法。
【請求項6】
訪問者が、
携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、
前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、
前記訪問者が
当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が、
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、ゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行されたゲート用識別コードを取得し、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付方法。
【請求項7】
受入担当者が
事前に訪問者の訪問情報を登録するとき、訪問者識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記訪問者の携帯端末で、前記発行された訪問者識別コードを取得し、
受付電話機と連携する読み取り機に、前記訪問者の携帯端末に表示した前記訪問者識別コードをかざすことで、前記訪問者識別コードを読ませると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、前記受付電話機に連携した出力部から紙又はカードである媒体としてゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付方法。
【請求項8】
訪問者が、
携帯端末のカメラにより、受付電話機付近に掲示された識別コードを読み取ると、
前記携帯端末のディスプレイに所定のサイトが表示され、
前記訪問者が
当該所定のサイトにおいて所望の受入担当者を選択すると、
前記受付電話機は、
前記受入担当者の通信機器に自動発信し、
前記受入担当者が、
前記通信機器に応答することで、前記訪問者と前記受入担当者との間でハンズフリー通話が確立し、
前記受入担当者が、
前記受付電話機と連携したカメラで撮像した前記訪問者の画像から前記訪問者を前記通信機器と連携した表示部で確認すると、前記訪問者の入場が許可され、前記受付電話機に連携した出力部から紙又はカードである媒体としてゲート用識別コードが発行され、
前記訪問者が、
前記ゲート用識別コードを、ゲート端末と連携する読み取り機にかざすことで、ゲートが解錠される、
受付方法。