(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191954
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】包装関連装置
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20221221BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
B65B57/00 A
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100494
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】石井 渉
(72)【発明者】
【氏名】勝 大樹
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA38
3C100AA56
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB33
3C100CC02
(57)【要約】
【課題】包装関連装置に取り付けられた各種センサからの信号により異常警報が発せられた場合、その異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷を大幅に軽減し、復旧までの時間を大幅に短縮することである。
【解決手段】縦ピロー包装機本体10と縦ピロー包装機制御部40と操作パネル50を備えた縦ピロー包装機1であって、近接センサ20S、30Sと、近接センサ20S、30Sからの検出信号が異常である場合に異常警報信号を生成する異常警報信号生成部41aと、異常警報信号生成部41aから出力される異常警報信号に基づき、操作パネル50に表示する異常警報画面を生成する異常警報画面生成部51aを備え、異常警報画面生成部51aは、センサ設置画像101を生成するセンサ設置画像生成部51a1と、入力モニタ表示103を生成する入力モニタ表示生成部51a3と、テスト動作ボタン105を生成するテスト動作ボタン生成部51a5を備えた縦ピロー包装機1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装関連装置本体と、該包装関連装置本体を制御する演算制御部を有する包装関連装置制御部と、前記包装関連装置本体に取り付けられて該包装関連装置本体を操作するための操作パネルを備えた包装関連装置であって、
前記包装関連装置本体の動作部の動作を検出する動作検出センサと、
前記動作検出センサからの検出信号が異常である場合に異常警報信号を生成する異常警報信号生成手段と、
前記異常警報信号生成手段から出力される前記異常警報信号に基づき、前記操作パネルに表示する異常警報画面を生成する異常警報画面生成手段と
を備え、
前記異常警報画面は、異常の前記検出信号を出力した前記動作検出センサの設置個所を表すセンサ設置画像と、該動作検出センサに動作異常が生じている場合にその動作異常を示す入力モニタ表示と、前記動作部のテスト動作を行うためのテスト動作ボタンを備え、
前記異常警報画面生成手段は、前記センサ設置画像を生成するセンサ設置画像生成手段と、前記入力モニタ表示を生成する入力モニタ表示生成手段と、前記テスト動作ボタンを生成するテスト動作ボタン生成手段を備えたことを特徴とする包装関連装置。
【請求項2】
前記異常警報画面は、さらに異常の信号を出力した前記動作検出センサと前記動作部の配線・制御を表す制御ボックス画像を備え、
前記異常警報画面生成手段は、さらに前記制御ボックス画像を生成する制御ボックス画像生成手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の包装関連装置。
【請求項3】
前記異常警報画面は、さらに前記動作部が正常に動作するか否かを示す出力モニタ表示を備え、
前記異常警報画面生成手段は、さらに前記出力モニタ表示を生成する出力モニタ表示生成手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の包装関連装置。
【請求項4】
前記制御ボックス画像は、さらに前記動作部に与える指令信号の出力端子を表す画像を含むことを特徴とする請求項3記載の包装関連装置。
【請求項5】
前記動作部はアクチュエータを備え、前記動作検出センサは、前記アクチュエータの動作を検出する近接センサであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載した包装関連装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピロー包装機、ラッピング包装機、上包み包装機、箱詰め装置等の包装関連装置の動作異常を示す警報を表示する警報画面に関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装関連装置には、筒状に成形された包材の中に被包装品を順次充填し、シールや切断等を施して包装体を製造するピロー包装機、被包装品を裁断された包装材で包むようにして包装するラッピング包装機、包装材料で1個または複数個の被包装品をおおう上包み包装機、製品を箱詰め等する箱詰め装置等があり、ピロー包装機には、包材を上下方向(縦方向)に送って被包装品を充填する縦ピロー包装機と、包材を左右方向(横方向)に送って被包装品を充填する横ピロー包装機等がある。
このような種々の包装関連装置においては、各種センサ等を取り付けて装置が正常に動作するか等のチェックが行われるが、各種センサの故障や駆動部の動作不良等により装置が正常に動作することが検出されない場合、動作異常を示す警報(以下「異常警報」という。)が発せられ、作業者は、装置のマニュアル等に記載された解消方法に従った操作・作業を行い、装置が正常に動作してそれがセンサ等により正常に検出されるように対処する。
そして、異常警報に対して、作業者ができるだけ迅速かつ的確に対処できるように、種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平9-2480号公報)には、包装装置と、前記包装装置の異常を検出する異常検出手段と、異常状態を復旧するために必要なマニュアルデータがその異常状態と関連付けられて格納されたデータベースとを備え、制御部が異常発生時に前記異常検出手段からの出力に基づき前記データベースを参照し、前記復旧に必要なマニュアルデータを出力可能とする表示手段付き包装装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1の包装装置においては、異常状態の復旧に必要なマニュアルの内容が表示手段に表示されるだけであり、作業者は、表示されたマニュアルの内容に従って、各種操作・作業を行う必要がある。例えば、特定箇所のセンサから異常が検出されている場合、異常がセンサの故障によるものか否かを確認するために、センサからの入力信号があるか否かチェックするための画面を表示してその確認を行ったり、異常の原因を除去した後に装置が正常に動作するかをテストする画面を表示して装置の動作テスト等を行う必要がある。
このため、特許文献1の包装装置では、作業者にとって、復旧に向けての操作・作業の負荷が軽減されないという問題がある。
【0004】
この点、特許文献2(特開2001-219906号公報)には、装置異常が発生しているか否かを監視し、異常が発生しているときには、その異常箇所と異常内容をタッチパネル式入力装置のディスプレイ上に表示するコントローラを備えたストレッチ包装機が開示されている。
この特許文献2のストレッチ包装機においては、コントローラ11が、テーブル回転モータ30とキャリッジ昇降モータ50の各インバータ13、15の動作状態を逐次監視するとともに、キャリッジ4の昇降移動の上限と下限を規制するリミットスイッチ23、24及びターンテーブル3の下方の近接センサ25の各出力信号を逐次監視しており、それらに異常があったときには、その異常箇所と異常内容に関する情報をタッチパネル式入力装置12に出力してディスプレイ12aに表示する(特許文献2の段落[0032])。
具体的には、リミットスイッチ23、24からの出力信号に異常があったときには、表示画面E2(キャリッジ下降異常画面)や表示画面E3(キャリッジ上下限センサ異常画面)が表示され、表示画面E2、E3では、「図面」又は「写真」を選択するボタンが表示され、このボタンを押すことにより異常箇所がディスプレイ12aの画面上に図面または写真にて表示され、また、デバイスモニタを選択するボタンが表示され、このボタンを押すと、リミットスイッチ類の状態がディスプレイ12aの画面上に表示され、その画面上のリミットスイッチを押して動作確認を行うことにより、リミットスイッチ24の断線の有無を調べることができるようになっている(特許文献2の段落[0033]~[0035])。
しかしながら、特許文献2のストレッチ包装機においては、異常個所の図面等を見るためには、「図面」等のボタンを押す必要があり、ミットスイッチに異常があるか否かを確認するためには、デバイスモニタを選択するボタンを押して表示された画面上に表示されたリミットスイッチ類から、確認するリミットスイッチを選択して動作確認する必要がある。
このため、作業者にとって、復旧に向けての操作・作業の負荷は、それほど減されないという問題がある。
また、特許文献2のストレッチ包装機では、異常の原因を除去した後に装置が正常に動作するかをテストすることはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9-2480号公報
【特許文献2】特開2001-219906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、包装関連装置に取り付けられた各種センサからの信号により異常警報が発せられた場合、その異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷を大幅に軽減し、異常警報の原因を除去した後の装置のテスト動作の操作をより迅速に行え、復旧までの時間を大幅に短縮することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、包装関連装置本体と、該包装関連装置本体を制御する演算制御部を有する包装関連装置制御部と、前記包装関連装置本体に取り付けられて該包装関連装置本体を操作するための操作パネルを備えた包装関連装置であって、前記包装関連装置本体の動作部の動作を検出する動作検出センサと、前記動作検出センサからの検出信号が異常である場合に異常警報信号を生成する異常警報信号生成手段と、前記異常警報信号生成手段から出力される前記異常警報信号に基づき、前記操作パネルに表示する異常警報画面を生成する異常警報画面生成手段とを備え、前記異常警報画面は、異常の前記検出信号を出力した前記動作検出センサの設置個所を表すセンサ設置画像と、該動作検出センサに動作異常が生じている場合にその動作異常を示す入力モニタ表示と、前記動作部のテスト動作を行うためのテスト動作ボタンを備え、前記異常警報画面生成手段は、前記センサ設置画像を生成するセンサ設置画像生成手段と、前記入力モニタ表示を生成する入力モニタ表示生成手段と、前記テスト動作ボタンを生成するテスト動作ボタン生成手段を備えた包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0008】
請求項2の発明は、前記異常警報画面は、さらに異常の信号を出力した前記動作検出センサと前記動作部の配線・制御を表す制御ボックス画像を備え、前記異常警報画面生成手段は、さらに前記制御ボックス画像を生成する制御ボックス画像生成手段を備えた包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0009】
請求項3の発明は、前記異常警報画面は、さらに前記動作部が正常に動作するか否かを示す出力モニタ表示を備え、前記異常警報画面生成手段は、さらに前記出力モニタ表示を生成する出力モニタ表示生成手段を備えた包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0010】
請求項4の発明は、前記制御ボックス画像は、さらに前記動作部に与える指令信号の出力端子を表す画像を含む包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【0011】
請求項5の発明は、前記動作部はアクチュエータを備え、前記動作検出センサは、前記アクチュエータの動作を検出する近接センサである包装関連装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明の包装関連装置においては、動作検出センサからの検出信号が異常である場合、異常警報信号生成手段が生成した異常警報信号に基づき、異常警報画面生成手段が、センサ設置画像と入力モニタ表示とテスト動作ボタンを備えた異常警報画面を生成するため、異常警報画面によって、作業者は、動作検出センサの位置、動作検出センサに動作異常が生じているかを知ることができ、異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷を大幅に軽減し、異常警報の原因を除去した後の装置のテスト動作の操作をより迅速に行え、復旧までの時間を大幅に短縮することができるという効果を奏する。
【0013】
請求項2に記載の発明の包装関連装置においては、さらに、異常警報画面に制御ボックス画像が表示され、作業者は、動作検出センサと動作部の制御ボックス内の配線位置を知ることができ、異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷をさらに軽減できるという効果を奏する。
【0014】
請求項3に記載の発明の包装関連装置においては、さらに、異常警報画面に出力モニタ表示がなされ、作業者は、動作部が正常に動作するか否かを知ることができ、異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷をさらに軽減できるという効果を奏する。
【0015】
請求項4に記載の発明の包装関連装置においては、さらに、作業者は、動作部に与える指令信号の出力端子位置を知ることができ、異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷をさらに軽減できるという効果を奏する。
【0016】
請求項5に記載の発明の包装関連装置においては、請求項1乃至請求項4の発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の包装関連装置が縦ピロー包装機である場合の構成を表した構成図である。
【
図2】
図1に示す縦ピロー包装機本体の全体構成を表した斜視図である。
【
図3】日付印字装置13aの移動機構20の正面図、底面図、拡大右側面図である。
【
図4】縦シールブロック17a、17bの開閉機構30の斜視図である。
【
図6】縦ピロー包装機制御部40と操作パネル50の構成を示すブロック図である。
【
図7】縦ピロー包装機制御部40を具現化した制御ボックスの扉の開いた状態の斜視図である。
【
図8】異常警報画面生成部51aが生成する異常警報画面のうちセンサ設置画像が表示された異常警報画面の例を表した画面構成図である。
【
図9】異常警報画面生成部51aが生成する異常警報画面のうち制御ボックス画像が表示された異常警報画面の例を表した画面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[包装関連装置(縦ピロー包装機)の構成]
図1は、本発明の包装関連装置が縦ピロー包装機である場合の構成を表した構成図であって、縦ピロー包装機本体の概略右側面図に制御部分のブロックを組み合わせた図であり、
図2は、
図1に示す縦ピロー包装機本体の全体構成を表した斜視図である。
図中、1は縦ピロー包装機、10は縦ピロー包装機本体、11はフィルム(包材)供給部、12は張力調整部、12aは回動アーム、13は日付印字部、13aは日付印字装置、13bは昇降ローラ、14は被包装品供給部、14aはホッパー、14bは充填筒、15は製筒部、15aは製筒器(フォーマ)、15bは押さえ部材、15cはスライドローラ、16はフィルム送り部、16aはプーリー、16bは送りベルト、16Mはサーボモータ、17は縦シール部、17a、17bは縦シールブロック、18は横シール・切断部、18a、18bはヒータブロック、19は包装体排出部、19aはベルトコンベア、20は日付印字装置の移動機構、20Mはサーボモータ、20Sは近接センサ、30は縦シールブロックの開閉機構、30Aはエアシリンダ、30Sは近接センサ、30Vは電磁弁、40は縦ピロー包装機制御部、50は操作パネル、CLは通信回線、Fiはフィルム(包材)、grはガイドローラ、MFは巻取りフィルム、Pcは包装体、TFiは筒状フィルム(筒状包材)、tsは縦シール部分、ysは横シール部分であり、図において、Xは前後方向、Yは上下方向、Zは左右方向であり、
図1においては、フィルム部分を二点鎖線で表す。
縦ピロー包装機1は、巻取りフィルムMFからフィルムFiを繰り出して被包装品を包装した包装体Pcを生産する縦ピロー包装機本体10と、縦ピロー包装機本体10の動作を制御する縦ピロー包装機制御部40と、縦ピロー包装機本体10を操作する操作パネル50から構成される。
【0019】
縦ピロー包装機本体10は、フィルム(包材)供給部11、張力調整部12、印字部13、被包装品供給部14、製筒部15、包材送り部16、縦シール部17、横シール・切断部18、包装体排出部19等から構成される。
フィルム(包材)供給部11は、巻取りフィルムMFを保持する巻取り包材供給装置(図示せず)等を備え、巻取りフィルムMFからフィルム(包材)Fiを繰り出す。
張力調整部12は、一対の回動アーム12a、回動アーム12aに回転自在に保持されたダンサローラ、固定ローラ12b、回転ロッド等から構成され、回動アーム12aが回動してフィルム(包材)Fiが調整される。
日付印字部13は、日付印字装置13a、昇降ローラ13b等を備え、フィルムFiに日付印字を行う。
日付印字装置13aは、モータ20M、近接センサ20S等を備えた移動機構20により左右方向(Z方向)に移動され、日付印字の左右方向の位置が調整される(詳細は後述する)。
この移動機構20とモータ20Mは、本発明の動作部とアクチュエータの一つとなる。
被包装品供給部14は、上部がホッパー14aとなっている充填筒14b、被包装品投入装置(図示せず)等を備え、被包装品投入装置より投入されるスナック菓子等の被包装品をホッパー14aで受けて充填筒14bに充填する。
製筒部15は、製筒器15a、押さえ部材15b、スライドローラ15c等を備え、フィルム供給部11より繰り出されて日付印字部13で日付が印字されたフィルムFiを、スライドローラ15cで案内し、製筒器15aで筒状に成形して押さえ部材15bにより充填筒14b外周面に押し付ける。
フィルム送り部16は、プーリー16a、送りベルト16b、サーボモータ16M等を備えた一対のフィルム送り機構を充填筒14bの両側に配置し、サーボモータ16Mによりプーリー16aを回転させて送りベルト16bを移動させ、充填筒14bの外周面を包んでいるフィルムFiを、一定の長さだけ下方に送る。
縦シール部17は、縦シールブロック17a、17b、ヒータ(図示せず)等を備え、充填筒14bの外周面包んで重ね合わされたフィルムFiの両端部分に縦シールを施して縦シール部分tsを形成する。
この縦シール部分tsを形成に際しては、縦シールブロック17a、17bが、エアシリンダ30A、電磁弁30V、近接センサ30S等を備えた縦シールブロックの開閉機構30により開閉する(詳細は後述する)。
この開閉機構30とエアシリンダ30Aは、本発明の動作部とアクチュエータの一つとなる。
横シール・切断部18は、一対のヒータブロック18a、18bを備え、被包装品が充填された縦シール済の筒状フィルムTFiに対して、横シールを施して横シール部分ysを形成し、横シール部分ysの中央部を切断し、被包装品が詰め込まれた包装体Pcを生成する。
包装体排出部19は、ベルトコンベア19a等を備え、包装体Pcをベルトコンベア19aにより排出する。
【0020】
[移動機構20]
図3(a)は、日付印字装置13aの移動機構20の正面図、
図3(b)は、移動機構20の底面図、
図3(c)は、移動機構20の拡大右側面図である。
図中、20SLはリード線、21は日付印字装置13aの取付ブロック、22a、22bはガイド軸(ガイドシャフト)、23は送りねじ(ねじシャフト)、24aは駆動プーリー、24bは従動プーリー、25はVベルト、26は切欠円板、26kは切欠き、27は回転軸、KFa、KFbは機械フレームである。
移動機構20においては、取付ブロック21の正面側に日付印字装置13aが取り付けられ、取付ブロック21は、機械フレームKFa、KFbに固定されたガイド軸22a、22bに摺動自在に保持されて送りねじ23がねじ込まれて挿通され、送りねじ23は、機械フレームKFa、KFbに回転自在に保持されている。
一方、機械フレームKFbの内側には、モータ20Mが固定され、モータ20Mの回転軸には駆動プーリー24aが取り付けられ、送りねじ23には従動プーリー24bが取り付けられ、駆動プーリー24aと従動プーリー24bにはVベルト25が掛け渡されている。
これにより、モータ20Mを回転させると、駆動プーリー24aが回転し、その回転はVベルト25により従動プーリー24bに伝達されて送りねじ23が回転し、取付ブロック21と共に日付印字装置13aが左右方向に移動する。
また、駆動プーリー24aに取り付けられた回転軸27の先端には切欠円板26が取り付けられ、切欠円板26の近傍にはリード線20SLを有する近接センサ20Sが設置されている。
そして、モータ20Mの回転によって切欠円板26が回転し、切欠円板26の切欠き26k以外の部分が近接センサ20Sの近傍を通過する毎に、近接センサ20Sが切欠円板26を検出する検出信号(パルス信号)を出力する。
このようにして近接センサ20Sがモータ20M(切欠円板26)の回転を検出する。
【0021】
[開閉機構30]
図4は、縦シールブロック17a、17bの開閉機構30の斜視図であり、同図(a)は、縦シールブロック17a、17bが開いた状態を表し、同図(b)は、縦シールブロック17a、17bが閉じた状態を表し、
図5は、開閉機構30の平面図である。
図中、30SL、30VLはリード線、31はピストンロッド、32a、32bは流量制御弁、33a、33bはエアパイプ、34はエア供給パイプである。
開閉機構30においては、エアシリンダ30Aのピストンロッド31の先端に縦シールブロック17bが取り付けられ、エアシリンダ30Aの流量制御弁32a、32bと電磁弁30Vがエアパイプ33a、33bで連結され、電磁弁30Vにはリード線30VLが取り付けられている。
エアシリンダ30Aにはピストンロッド31の位置を検出する近接センサ30Sが設置され、近接センサ30Sにはリード線30SLが取り付けられている。
そして、電磁弁30Vを作動させる信号(ON信号)により、リード線30VLから電磁弁30Vに電流が供給されると、電磁弁30Vの弁体が移動して、エア供給パイプ34から供給される圧縮空気がエアパイプ33aから流量制御弁32aに供給され、エアパイプ33bからエアシリンダ30A内の空気が排出され、エアシリンダ30Aのピストンロッド31が突出し、
図4(b)に示すように、縦シールブロック17bが縦シールブロック17aに接近して、縦シールブロック17a、17bが閉じてフィルムFiを挟み込み、フィルムFiに縦シールが施され縦シール部分tsが形成される。
このとき、近接センサ30Sは、エアシリンダ30Aのピストンロッド31の突出を検出して信号をOFFにする。
また、電磁弁30Vを元に戻す信号(OFF信号)により、リード線30VLから電磁弁30Vへの電流の供給が停止されると、電磁弁30Vの弁体が移動して元の位置に戻り、エア供給パイプ34からの供給される圧縮空気は、エアパイプ33bから流量制御弁32bに供給され、エアパイプ33aからエアシリンダ30A内の空気が排出され、エアシリンダ30Aのピストンロッド31が引っ込み、
図4(a)に示すように、縦シールブロック17bが縦シールブロック17aに離れて、縦シールブロック17a、17bが開く。
このとき、近接センサ30Sは、エアシリンダ30Aのピストンロッド31の引っ込みを検出して信号をONにする。
このようにして近接センサ30Sが、縦シールブロック17a、17bの開閉を行うエアシリンダ30Aのピストンロッド31の動作を検出する。
【0022】
[縦ピロー包装機制御部40、操作パネル50]
図6は、縦ピロー包装機制御部40と操作パネル50の構成を示すブロック図であり、図中、41は演算制御部、41aは異常警報信号生成部、41bは駆動機器制御部、41cは日付印字装置移動制御部、41dは縦シールブロック開閉制御部、42は記憶部、43は送受信部、51はコンピュータ、51aは異常警報画面生成部、51a1はセンサ設置画像生成部、51a2は制御ボックス画像生成部、51a3は入力モニタ表示生成部、51a4は出力モニタ表示生成部、51a5はテスト動作ボタン生成部、53は送受信部、54は入力表示部である。
縦ピロー包装機制御部40は、演算制御部41、記憶部42及び送受信部43を備え、演算制御部41は、異常警報信号生成部41a、駆動機器制御部41b、日付印字装置移動制御部41c、縦シールブロック開閉制御部41dを備えている。
異常警報信号生成部41aは、縦ピロー包装機本体10の動作部の動作を検出する動作検出センサからの検出信号が異常である場合に異常警報信号を生成する。
例えば、日付印字装置13aを左右方向に移動させるモータ20Mの動作(回転)を検出する近接センサ20Sからの検出信号が異常である場合に異常警報信号を生成し、また、縦シールブロック17a、17bの開閉を行うエアシリンダ30Aを作動させる電磁弁30Vの動作(弁体の移動)を検出する近接センサ30Sからの検出信号が異常である場合に異常警報信号を生成する。
駆動機器制御部41bは、操作パネル50で設定された製品について、記憶部42の製品パラメータテーブルに登録されたパラメータ(縦ピロー包装機本体10が生産する製品毎に設定された生産能力、袋長さ、ヒータ温度等を表す数値)に基づいて、縦ピロー包装機本体10の駆動機器、例えば、フィルム送り部16のサーボモータ16M、縦シール部17や横シール・切断部18の各種ヒータの動作を制御する。
日付印字装置移動制御部41cは、記憶部42の製品パラメータテーブルに登録されたパラメータの1つである日付印字の左右方向の位置、あるいは、操作パネル50の入力表示部54に表示される日付位置左右調整画面(図示せず)で調整された日付印字の左右方向の位置にしたがって、日付印字装置13aを左右方向に移動させてその位置を調整するモータ20Mの回転を制御する。
縦シールブロック開閉制御部41dは、記憶部42の製品パラメータテーブルに登録されたパラメータの1つである縦シール開始・終了タイミングにしたがって、縦シールブロック17a、17bの開閉を行うエアシリンダ30Aを作動させる電磁弁30Vの動作を制御する。
記憶部42は、製品パラメータテーブル、生産情報テーブル等を記憶し、製品パラメータテーブルには、縦ピロー包装機1が生産する製品についての、No.(登録番号)、製品名、生産能力、袋長さ、日付印字左右方向位置、縦シール開始・終了タイミング、ヒータ温度等が登録され、生産情報テーブルには、実際に生産された製品について、出来高、空袋、ロス袋、稼動率、運転時間、停止時間、待機時間等の生産実績が登録されている。
送受信部43は、通信回線CLを介して操作パネル50の送受信部53と通信を行い、演算制御部41からの異常警報信号や各種データを操作パネル50の送受信部53に送信し、また、送受信部53から送信される各種データを受信して演算制御部41に送る。
なお、縦ピロー包装機制御部40は、制御ボックス(後述する)に収納された各種回路、端子類、ランプ類等から具現化される。
【0023】
操作パネル50は、コンピュータ51、送受信部53及び入力表示部54を備えている。
コンピュータ51は、演算処理部や記憶部を備え、縦ピロー包装機本体10に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に操作パネル50を統括的に制御する。
コンピュータ51の演算処理部は、異常警報画面生成部51aを備え、異常警報画面生成部51aは、センサ設置画像生成部51a1、制御ボックス画像生成部51a2、入力モニタ表示生成部51a3、出力モニタ表示生成部51a4、テスト動作ボタン生成部51a5を備えている。
異常警報画面生成部51aは、縦ピロー包装機制御部40の演算制御部41(異常警報信号生成部41a)から出力され、通信回線CLを介して受信部53が受信した異常警報信号に基づき、操作パネル50の入力表示部54に表示する異常警報画面を生成する。
この異常警報画面生成部51aが生成する異常警報画面は、異常の検出信号を出力した動作検出センサ(以下「異常動作検出センサ」という。)の設置個所を表すセンサ設置画像と、異常動作検出センサとそれが設置された動作部の配線・制御を表す制御ボックス画像と、異常動作検出センサに動作異常が生じている場合にその動作異常を示す入力モニタ表示と、異常動作検出センサが設置された動作部が正常に動作するか否かを示す出力モニタ表示と、異常動作検出センサが設置された動作部のテスト動作を行うためのテスト動作ボタンを備えている。
そして、センサ設置画像生成部51a1は前記センサ設置画像を生成し、制御ボックス画像生成部51a2は前記制御ボックス画像を生成し、入力モニタ表示生成部51a3は前記入力モニタ表示を生成し、出力モニタ表示生成部51a4は前記出力モニタ表示を生成し、テスト動作ボタン生成部51a5は前記テスト動作ボタンを含むテスト動作ボタン部を生成する。
送受信部53は、コンピュータ51から送られてくる各種データを通信回線CLを介して縦ピロー包装機制御部40の送受信部43に送信し、縦ピロー包装機制御部40の送受信部43から通信回線CLを介して送信される各種データを受信してコンピュータ51に送る。
入力表示部54は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ51に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面、例えば、異常警報画面生成部51aが生成する異常警報画面、日付印字装置13aが印字する日付位置の左右調整画面、縦ピロー包装機本体10を操作するための各種操作画面を表示する。
【0024】
図7は、縦ピロー包装機制御部40を具現化した制御ボックスの扉の開いた状態の斜視図であり、図中、60は制御ボックス、61は筐体、61aは扉、62は正面パネル、63はモニタランプユニット、63aは入力ユニットモニタランプ、63bは出力ユニットモニタランプ、64はランプユニット、65は入力端子台、66はモータランプユニット、67は出力端子台、68は駆動機器モニタユニット、69はボタンユニットである。
図7に示すように制御ボックス60は、扉61aによって開閉する筐体61、正面パネル62を備え、正面パネル62の正面側には、上から順に、モニタランプユニット63とランプユニット64、入力端子台65、モータランプユニット66、出力端子台67、駆動機器モニタユニット68、ボタンユニット69が設けられ、正面パネル62の背面側には、各種回路基板(図示せず)が取り付けられている。
モニタランプユニット63は、入力ユニットモニタランプ63aと出力ユニットモニタランプ63b等を有し、入力ユニットモニタランプ63aは、縦ピロー包装機制御部40に各種センサを始めとする各種入力機器からの信号が入力されているかを示すモニタランプ群からなり、信号が入力されている場合に対応するランプが点灯する。
また、出力ユニットモニタランプ63bは、縦ピロー包装機制御部40からの指令により各駆動機器等が動作しているかを示すモニタランプ群からなり、動作している場合に対応するランプが点灯する。
ランプユニット64は、縦ピロー包装機本体10の各部に電源が供給されているか等を示すランプ群からなり、電源が供給されている場合に対応するランプが点灯する。
入力端子台65は、各種センサを始めとする各種入力機器のリード線が接続される端子群からなり、各端子には各種入力機器のリード線がねじ止めされる。
モータランプユニット66は、各種モータの回転方向、回転速度等を制御するコントロールパックの動作を示すモニタランプ群からなり、コントロールパックからモータに正常に電流が供給されている場合に、対応するモニタランプが点灯する。
出力端子台67は、各駆動機器等のケーブルが接続される端子群からなり、各端子には各駆動機器等のケーブルがねじ止めされる。
駆動機器モニタユニット68は、縦ピロー包装機本体10の駆動機器(サーボモータを除く)、例えば、縦シールブロック17a、17bの開閉機構30の電磁弁30Vが正常に動作しているかを示すモニタランプ群からなり、駆動機器が正常に動作している場合に、対応するモニタランプが点灯する。
ボタンユニット69は、縦ピロー包装機本体10の運転、停止等の各種操作ボタンからなる。
【0025】
[異常警報画面]
図8は、異常警報画面生成部51aが生成する異常警報画面のうちセンサ設置画像が表示された異常警報画面の例を表した画面構成図、
図9は、異常警報画面生成部51aが生成する異常警報画面のうち制御ボックス画像が表示された異常警報画面の例を表した画面構成図である。
図中、100A、100Bは異常警報画面、101はセンサ設置画像、101aは縦ピロー包装機本体画像、101bは吹き出し画像、102は制御ボックス画像、102aは制御ボックス正面パネル画像、102b~102fは吹き出し画像、103は入力モニタ表示、103aは表示ランプ、104は出力モニタ表示、104a、104bは表示ランプ、105はテスト動作ボタン部、105a、105bはテスト動作ボタン、106、107は表示画像切替ボタン、108は確認ボタンである。
図8に示す異常警報画面100Aは、近接センサ20Sからの検出信号が異常である場合、異常警報画面生成部51aが生成し、操作パネル50の入力表示部54に表示された異常警報画面である。
この異常警報画面100Aにおいては、上部に異常警報の種別が表示され、その下にセンサ設置画像101が表示され、その下の左側に入力モニタ表示103が表示され、その下に出力モニタ表示104が表示され、センサ設置画像101の下の中央にテスト動作ボタン部105が表示され、異常警報の種別の下側の右端に表示画像切替ボタン106が表示され、画面の右下隅には確認ボタン108が表示されている。
異常警報の種別の表示は、異常警報の番号を示す「警報No.005」と異常警報の内容を示す「日付左右移動 パルス異常」の文字からなる。
この異常警報の種別の表示により、作業者は、日付印字装置13aを左右方向に移動させるモータ20Mの動作(回転)を検出する近接センサ20Sからの検出信号(パルス信号)が異常であること知ることができる。
センサ設置画像101は、縦ピロー包装機本体画像101aと吹き出し画像101bからなり、縦ピロー包装機本体画像101aは、縦ピロー包装機本体10を覆う箱状のカバーを表す画像と異常警報の生じた日付印字装置13aの位置を表す矩形の枠等からなる。
また、吹き出し画像101bは、縦ピロー包装機本体画像101aからの吹き出し枠と、その中に表示された日付印字装置13aの移動機構20(
図3参照)を表す移動機構画像からなる。
このセンサ設置画像101により、作業者は、異常を生じた日付印字装置13aが、縦ピロー包装機本体10のどの位置にあり、移動機構20がどのような構造であり、検出信号(パルス信号)を出す近接センサ20Sがどの位置に取り付けられているかを知ることができる。
【0026】
入力モニタ表示103は、「入力モニタ」の文字、表示ランプ103a、「日付左右移動パルス センサAA05」の文字からなる。
この場合、近接センサ20S(センサAA05)から縦ピロー包装機制御部40に信号が入力されている場合は表示ランプ103aが点灯し、信号が入力されていない場合は表示ランプ103aが点灯しない。
これより、作業者は、表示ランプ103aが点灯している場合は近接センサ20S(センサAA05)に動作異常はなく、表示ランプ103aが点灯していない場合は近接センサ20S(センサAA05)に動作異常があることを知ることができる。
出力モニタ表示104は、「出力モニタ」の文字、表示ランプ104aとその右側の「日付右移動指令 101」の文字、 表示ランプ104bとその右側の「日付左移動指令 102」の文字からなる。
テスト動作ボタン部105は、「手動出力SW」の文字とテスト動作ボタン105a、105bからなる。
そして、テスト動作ボタン105aをタッチし、モータ20Mが回転して日付印字装置13aが右方向に移動し、近接センサ20S(センサAA05)が切欠円板26の回転を検出した場合に、表示ランプ104aが点灯し、テスト動作ボタン105bをタッチし、モータ20Mが回転して日付印字装置13aが左方向に移動し、近接センサ20S(センサAA05)が切欠円板26の回転を検出した場合に、表示ランプ104bが点灯する。
これより、作業者は、日付印字装置13aが左右方向に移動するか否か、すなわち、日付印字装置13aの移動機構20が故障していないか否かを知ることができる。
また、作業者は、異常警報の原因を除去した後、テスト動作ボタン105a、105bをタッチして、日付印字装置13aのテスト動作(左右方向に正常に移動するかの確認)を行うことができる。
表示画像切替ボタン106は、センサ設置画像101の表示を制御ボックス画像102の表示に切り替えるボタンであり、その上に「制御ボックスの図へ」の文字が付されている。
なお、確認ボタン108は、異常警報画面の表示を元の画面(異常警報画面が表示される前に操作パネル50の入力表示部54に表示されていた画面)に戻すボタンである。
【0027】
図9に示す異常警報画面100Bは、異常警報画面100Aにおいて表示画像切替ボタン106がタッチされた合、操作パネル50の入力表示部54に表示された異常警報画面である。
異常警報画面100Bにおいては、異常警報画面100Aのセンサ設置画像101に代えて制御ボックス画像102が表示され、表示画像切替ボタン106に代えて表示画像切替ボタン107が表示される。
制御ボックス画像102は、制御ボックス正面パネル画像102aと吹き出し画像102b~102fからなり、制御ボックス正面パネル画像102aは、扉61aを開いた制御ボックス60の正面パネル62(
図7参照)を表している。
吹き出し画像102bは、制御ボックス正面パネル画像102aの入力ユニットモニタランプ63aを表す矩形の枠からの吹き出し枠と、入力ユニットモニタランプ63aを表す画像等からなり、異常を生じた日付印字装置13aの近接センサ20S(センサAA05)のランプを示す画像部分が丸枠で囲まれ、引き出し線と「AA05のモニタランプ」の文字が付されている。
この吹き出し画像102bにより、制御ボックス60の正面パネル62において、入力ユニットモニタランプ63aがどの位置にあり、近接センサ20S(センサAA05)からの信号が入力されていることを示すモニタランプがどの位置にあるかを作業者は知ることができる。
吹き出し画像102cは、制御ボックス正面パネル画像102aの出力ユニットモニタランプ63bを表す矩形の枠からの吹き出し枠と、出力ユニットモニタランプ63bを表す画像等からなり、日付印字装置13aが右方向に移動する場合に点灯するランプを示す画像部分が丸枠で囲まれ、それに引き出し線と「右移動出力モニタランプ」の文字が付され、日付印字装置13aが左方向に移動する場合に点灯するランプを示す画像部分が丸枠で囲まれ、それに引き出し線と「左移動出力モニタランプ」の文字が付されている。
この吹き出し画像102cにより、制御ボックス60の正面パネル62において、出力ユニットモニタランプ63bがどの位置にあり、日付印字装置13aが左右方向に移動する場合に点灯するモニタランプがどの位置にあるかを作業者は知ることができる。
【0028】
吹き出し画像102dは、制御ボックス正面パネル画像102aの入力端子台65を表す格子画像からの吹き出し枠と、「入力端子台 AA05」の文字からなり、制御ボックス正面パネル画像102aにおいて、近接センサ20S(センサAA05)のリード線が接続される端子を表す格子画像部分が丸枠で囲まれている。
この吹き出し画像102dにより、制御ボックス60の正面パネル62において、入力端子台65がどの位置にあり、近接センサ20S(センサAA05)のリード線が接続される端子がどの位置にあるかを作業者は知ることができる。
吹き出し画像102eは、制御ボックス正面パネル画像102aのモータランプユニット66を表す画像のうち、モータ20M(日付印字装置13aのモータ)を表す矩形の枠からの吹き出し枠と、モータ20Mのモータランプユニットを表す画像等からなり、各モニタランプを表す画像の右横に「右移動ランプ」、「左移動ランプ」、「電源ランプ」、「エラーランプ」の文字が付されている。
この吹き出し画像102eにより、制御ボックス60の正面パネル62において、サーボモータ20Mのコントロールパックのモニタランプがどの位置にあり、各モニタランプが何を意味するかを作業者は知ることができる。
吹き出し画像102fは、制御ボックス正面パネル画像102aの出力端子台67を表す格子画像からの吹き出し枠と、出力端子台67の一部を表す格子画像等からなり、この格子画像の左下の枠には引き出し線と「線番101 右移動」の文字が付され、格子画像の右下の枠には引き出し線と「線番102 左移動」の文字が付され、また、モータ20Mのケーブルが接続される端子を表す格子画像部分が丸枠で囲まれている。
この吹き出し画像102fにより、制御ボックス60の正面パネル62において、出力端子台67がどの位置にあり、モータ20Mのケーブルが接続される端子がどの位置にあるかを作業者は知ることができる。
また、表示画像切替ボタン107は、制御ボックス画像102の表示をセンサ設置画像101の表示に切り替えるボタンであり、その上に「機械の図へ」の文字が付されている。
【0029】
上述のように近接センサ20Sからの検出信号が異常である場合、異常警報画面生成部51aは、
図8に示す異常警報画面100Aと
図9に示す異常警報画面100Bを生成するが、縦シールブロック17a、17bの開閉機構30のエアシリンダ30Aの近傍に設置された近接センサ30Sからの検出信号が異常である場合、異常警報画面生成部51aは、異常警報画面100A、100Bに代えて、別の異常警報画面を生成する。
この別の異常警報画面においては、異常警報の種別の表示として「警報No.005」と「日付左右移動 パルス異常」に代えて、「警報No.006」と「縦シールブロック開閉異常」が表示される。
センサ設置画像として、センサ設置画像101に代えて、
図4に示すような開閉機構30を表す画像が表示され、制御ボックス画像として、制御ボックス画像102に代えて、電磁弁30V及び近接センサ30Sに対応する制御ボックス正面パネル画像と吹き出し画像が表示される。
入力モニタ表示として、表示ランプ103aと「日付左右移動パルス センサAA05」の文字に代えて、近接センサ30Sからの信号入力を示す表示ランプと近接センサ30Sを表示する文字、例えば、「縦シールブロック開閉 センサAA06」が表示される。
出力モニタ表示として、表示ランプ104a、104bと「日付右移動指令 101」、「日付左移動指令 102」の文字に代えて、電磁弁30Vの動作を示す表示ランプ、電磁弁30Vの動作を示す文字、例えば、「縦シールブロック開指令 103」、「縦シールブロック閉じ指令 104」が表示される。
テスト動作ボタン部として、テスト動作ボタン105a、105b代えて、電磁弁30Vを作動させるボタンが表示される。
【0030】
[縦ピロー包装機制御部40及び操作パネル50の動作]
次に、縦ピロー包装機本体10の動作部の動作を検出する動作検出センサからの検出信号が異常である場合、例えば、近接センサ20Sからの検出信号が異常である場合の縦ピロー包装機制御部40及び操作パネル50の動作を説明する。
今、作業者が、日付印字装置13aの位置を変更、調整等するために、操作パネル50の入力表示部54に日付位置左右調整画面(図示せず)を表示させ、日付印字装置13aを左右方向に移動させるボタン(スイッチ)にタッチした場合において、モータ20Mの動作(回転)を検出する近接センサ20Sからの検出信号が異常である場合、縦ピロー包装機制御部40の異常警報信号生成部41aが異常警報信号を生成し、この異常警報信号は、送受信部43から通信回線CLを介して操作パネル50の送受信部53に送信され、送受信部53からコンピュータ51の演算処理部に送られる。
コンピュータ51の演算処理部では、異常警報画面生成部51aが異常警報画面100A、100Bを生成する。
異常警報画面100Aは、異常警報の種別の表示、センサ設置画像生成部51a1が生成したセンサ設置画像101、入力モニタ表示生成部51a3が生成した入力モニタ表示103、出力モニタ表示生成部51a4が生成した出力モニタ表示104、テスト動作ボタン生成部51a5が生成したテスト動作ボタン部105、表示画像切替ボタン106及び確認ボタン108からなる。
また、異常警報画面100Bは、異常警報の種別の表示、制御ボックス画像生成部51a2が生成した制御ボックス画像102、入力モニタ表示生成部51a3が生成した入力モニタ表示103、出力モニタ表示生成部51a4が生成した出力モニタ表示104、テスト動作ボタン生成部51a5が生成したテスト動作ボタン部105、表示画像切替ボタン106及び確認ボタン108からなる。
【0031】
操作パネル50の入力表示部54には、異常警報画面100Aが表示され、この異常警報画面100Aには、異常警報の種別の表示(「警報No.005」と「日付左右移動 パルス異常」の表示)がなされ、センサ設置画像101が表示されていることから、作業者は、日付印字装置13a(モータ20)の動作を検出する近接センサ20S(センサAA05)からの検出信号(パルス信号)が異常であり、日付印字装置13aがどの位置にあって、移動機構20がどのような構造であり、近接センサ20S(センサAA05)がどの位置を設置されているかを知ることができる。
この場合、作業者は、近接センサ20S(センサAA05)からの検出信号(パルス信号)が異常であることの原因を調べ、異常を解消する作業を行う。
まず、作業者は、入力モニタ表示103の表示ランプ103aが点灯しているか否かを確認し、表示ランプ103aが点灯していない場合は、近接センサ20S(センサAA05)に動作異常があり、表示ランプ103aが点灯している場合は、近接センサ20S(センサAA05)に動作異常はないことを知る。
表示ランプ103aが点灯しておらず近接センサ20S(センサAA05)に動作異常がある場合、作業者はその動作異常を解消するための作業を行う。
具体的には、作業者は、異常警報画面100Aの表示画像切替ボタン106をタッチして異常警報画面100Bを表示させる。
そして、作業者は、異常警報画面100Bに表示された制御ボックス画像102の吹き出し画像102bにより、制御ボックス60において近接センサ20S(センサAA05)からの信号が入力されていることを示すモニタランプの位置を確認し、実際に制御ボックス60の近接センサ20S(センサAA05)のモニタランプが点灯しているかを確認する作業を行い、点灯していない場合は、マニュアルに定められた所定の作業を行う。
また、作業者は、異常警報画面100Bに表示された制御ボックス画像102の吹き出し画像102dにより、制御ボックス60における近接センサ20S(センサAA05)のリード線が接続される端子の位置を確認し、実際に制御ボックス60内において、近接センサ20S(センサAA05)のリード線が端子から外れていないか等を点検し、リード線が端子から外れていたりねじ止めが緩んでいる場合は、マニュアルに定められた所定の作業を行う。
【0032】
次に、入力モニタ表示103の表示ランプ103aが点灯しており、近接センサ20S(センサAA05)に動作異常がない場合、作業者は、異常警報画面100Aにおいて、テスト動作ボタン部105のテスト動作ボタン105aをタッチし、出力モニタ表示104の表示ランプ104aが点灯するか否か、テスト動作ボタン105bをタッチし、表示ランプ104bが点灯するか否かを確認する。
そして、表示ランプ104a、104bの両方あるいはいずれか一方が点灯しない場合、作業者は、日付印字装置13aが左右方向に正常に移動せず、日付印字装置13aの移動機構20のどこかに異常(故障)が生じていることを知り、その異常(故障)を解消するための作業を行う。
具体的には、作業者は、異常警報画面100Aの表示画像切替ボタン106をタッチして異常警報画面100Bを表示させる。
そして、作業者は、異常警報画面100Bに表示された制御ボックス画像102の吹き出し画像102cにより、制御ボックス60において日付印字装置13aが左右方向に移動する場合に点灯するモニタランプの位置を確認し、実際に制御ボックス60のモニタランプが点灯しているかを確認する作業を行い、点灯していない場合は、マニュアルに定められた所定の作業を行う。
また、作業者は、異常警報画面100Bに表示された制御ボックス画像102の吹き出し画像102eにより、制御ボックス60におけるモータ20M(日付印字装置13aのモータ)のコントロールパックのモニタランプの位置を確認し、実際に制御ボックス60内においてそのモニタランプの点灯状態を確認し、マニュアルに定められた所定の作業を行う。
さらに、作業者は、異常警報画面100Bに表示された制御ボックス画像102の吹き出し画像102fにより、制御ボックス60におけるモータ20Mのケーブルが接続される端子の位置を確認し、実際に制御ボックス60内において、モータ20Mのケーブルが端子から外れていないか等を点検し、ケーブルが端子から外れていたりねじ止めが緩んでいる場合は、マニュアルに定められた所定の作業を行う。
このようにして、作業者は、近接センサ20S(センサAA05)からの検出信号(パルス信号)の異常を解消する作業を行った後、異常警報画面100A又は異常警報画面100Bにおいて、テスト動作ボタン部105のテスト動作ボタン105a、105bをタッチし、出力モニタ表示104の表示ランプ104a、表示ランプ104bが点灯するか否かを確認、すなわち、日付印字装置13aが左右方向に正常に移動するか否かのテスト動作を行い、実際に異常が解消し、日付印字装置13aの位置を変更、調整が正常に行えるようになったかを確認する。
【0033】
以上のように縦ピロー包装機1においては、日付印字装置13a(モータ20M)の動作を検出する近接センサ20Sからの検出信号が異常である場合、異常警報信号生成部41aが生成した異常警報信号に基づいて、異常警報画面生成部51aが、センサ設置画像101、入力モニタ表示103及びテスト動作ボタン部105を備えた異常警報画面100A、また、センサ設置画像101に代えて制御ボックス画像102を備えた異常警報画面100Bを生成し、作業者は、センサ設置画像101から、日付印字装置13aがどの位置にあって、移動機構20がどのような構造であり、近接センサ20sがどの位置を設置されているかを知ることができ、また、作業者は、制御ボックス画像102から、制御ボックス60内における近接センサ20Sからの信号が入力されていることを示すモニタランプの位置、日付印字装置13aが左右方向に移動する場合に点灯するモニタランプの位置、近接センサ20Sのリード線が接続される端子の位置、モータ20Mのコントロールパックのモニタランプの位置、モータ20Mのケーブルが接続される端子の位置を知ることができ、さらに、作業者は、入力モニタ表示103から近接センサ20Sに動作異常があるか否かを知ることができ、出力モニタ表示104とテスト動作ボタン部105から、移動機構20のどこかに異常(故障)が生じているか否かを知ることができ、異常を解消した後、日付印字装置13aが左右方向に正常に移動するか否かのテスト動作を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の包装関連装置は、各種センサからの信号により異常警報が発せられた場合、その異常警報の原因の除去するための作業者の操作・作業の負荷を大幅に軽減し、異常警報の原因を除去した後の装置のテスト動作の操作をより迅速に行え、復旧までの時間を大幅に短縮でき、縦ピロー包装機、横ピロー包装機、ラッピング包装機、上包み包装機、箱詰め装置等に利用できる。
【符号の説明】
【0035】
1 縦ピロー包装機
10 縦ピロー包装機本体
11 フィルム(包材)供給部
12 張力調整部
12a 回動アーム
13 日付印字部
13a 日付印字装置
13b 昇降ローラ
14 被包装品供給部
14a ホッパー
14b 充填筒
15 製筒部
15a 製筒器(フォーマ)
15b 押さえ部材
15c スライドローラ
16 フィルム送り部
16a プーリー
16b 送りベルト
16M サーボモータ
17 縦シール部
17a、17b 縦シールブロック
18 横シール・切断部
18a、18b ヒータブロック
19 包装体排出部
19a ベルトコンベア
20 移動機構
20M モータ
20S 近接センサ
20SL リード線
21 取付ブロック
22a、22b ガイド軸
23 送りねじ
24a 駆動プーリー
24b 従動プーリー
25 Vベルト
26 切欠円板
26k 切欠き
27 回転軸
30 縦シールブロックの開閉機構
30A エアシリンダ
30S 近接センサ
30V 電磁弁、
30SL、30VL リード線
31 ピストンロッド
32a、32b 流量制御弁
33a、33b エアパイプ
34 エア供給パイプ
40 縦ピロー包装機制御部
41 演算制御部
41a 異常警報信号生成部
41b 駆動機器制御部
41c 日付印字装置移動制御部
41d 縦シールブロック開閉制御部
42 記憶部
43 送受信部
50 操作パネル
51 コンピュータ
51a 異常警報画面生成部
51a1 センサ設置画像生成部
51a2 制御ボックス画像生成部
51a3 入力モニタ表示生成部
51a4 出力モニタ表示生成部
51a5 テスト動作ボタン生成部
53 送受信部
54 入力表示部
60 制御ボックス
61 筐体
61a 扉
62 正面パネル
63 モニタランプユニット
63a 入力ユニットモニタランプ
63b 出力ユニットモニタランプ
64 ランプユニット
65 入力端子台
66 モータランプユニット
67 出力端子台
68 駆動機器モニタユニット
69 ボタンユニット
100A、100B 異常警報画面
101 センサ設置画像
101a 縦ピロー包装機本体画像
101b 吹き出し画像
102 制御ボックス画像
102a 制御ボックス正面パネル画像
102b~102f 吹き出し画像
103 入力モニタ表示
103a 表示ランプ
104 出力モニタ表示
104a、104b 表示ランプ
105 テスト動作ボタン部
105a、105b テスト動作ボタン
106、107 表示画像切替ボタン
108 確認ボダン
CL 通信回線
Fi フィルム(包材)
gr ガイドローラ
KFa、KFb 機械フレーム
MF 巻取りフィルム
Pc 包装体
TFi 筒状フィルム(筒状包材)
ts 縦シール部分
ys 横シール部分