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特開2022-191980静止画に対応する動画を表示するための方法、システム、有形媒体、及び有形媒体の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022191980
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】静止画に対応する動画を表示するための方法、システム、有形媒体、及び有形媒体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221221BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20221221BHJP
   A63F 13/20 20140101ALI20221221BHJP
   A63F 13/95 20140101ALI20221221BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20221221BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06K7/14 017
A63F13/20 A
A63F13/95 A
A63F13/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100543
(22)【出願日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】518003096
【氏名又は名称】Bacoor dApps株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】320003367
【氏名又は名称】株式会社AI商事
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】春名 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】竹内 仁
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】有形媒体に付された静止画が動くような体験を、コレクターが得られるようにする。
【解決手段】人により視認可能に有形媒体に付された静止画に対応する動画を表示する方法であって、静止画が付された有形媒体は、ノンファンジブルトークンの第1識別子を示すコードを備える。ユーザの端末がコードを読み取ることによって取得した第1識別子を、ネットワークを介して受信し、識別されるノンファンジブルトークンの所有者がユーザであることをブロックチェーンに記録させることで、ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画を、ノンファンジブルトークンの所有者としてブロックチェーンに記録されたユーザの端末で再生可能にする。ノンファンジブルトークンは、動画の非再生時に初期画像が対応付けられており、初期画像は、動画に含まれるフレーム画像のいずれかと同じ画像であるとともに、有形媒体に付された静止画と同じ画像である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人により視認可能に有形媒体に付された静止画に対応する動画を表示するための方法であって、
前記静止画が付された前記有形媒体は、機械により読み取り可能なコードであって、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示す前記コードを備え、
前記方法は、
ユーザの端末が前記コードを読み取ることによって前記端末が取得した前記第1識別子を、前記端末からネットワークを介して管理システムによって受信し、
受信した前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンの所有者が前記ユーザであることを前記ブロックチェーンに記録させることを、前記管理システムによって実行することで、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画を、前記ノンファンジブルトークンの所有者として前記ブロックチェーンに記録された前記ユーザの前記端末によって再生可能にする
ことを備え、
前記ノンファンジブルトークンは、前記動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像が対応付けられており、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像であるとともに、前記有形媒体に付された前記静止画と同じ画像である
静止画に対応する動画を表示するための方法。
【請求項2】
前記初期画像は、前記動画の再生開始時点において表示される先頭フレーム画像と同じ画像である
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記有形媒体は、前記有形媒体の個体識別子として人により視認可能に、前記有形媒体に付された第2識別子を備え、
前記方法は、前記管理システムによって、前記第2識別子を、前記初期画像及び前記動画の少なくともいずれか一方とともに、前記ユーザの前記端末に表示させることを更に備える
請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記コードが示す前記第1識別子は、前記第2識別子と同じである
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記静止画と同じ画像が前記初期画像として表示される前記動画を決定し、
前記ユーザの前記端末において再生又は表示される前記初期画像、前記動画及び前記第2識別子を、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられたデータとしてデータベースに保存する
ことを更に備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記有形媒体に付すべき前記静止画及び前記第2識別子を決定し、
決定した前記静止画及び前記第2識別子から、前記静止画と前記コードのための印刷データを生成し、
前記印刷データを印刷することで前記有形媒体を製造する
ことを更に備える
請求項4又は請求項5に記載の方法。
【請求項7】
人により視認可能に有形媒体に付された静止画に対応する動画を表示するためのシステムであって、
前記静止画が付された前記有形媒体は、機械により読み取り可能なコードであって、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示す前記コードを備え、
前記システムは、
ユーザの端末が前記コードを読み取ることによって前記端末が取得した前記第1識別子を、前記端末からネットワークを介して受信し、
受信した前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンの所有者が前記ユーザであることを前記ブロックチェーンに記録させることで、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画を、前記ノンファンジブルトークンの所有者として前記ブロックチェーンに記録された前記ユーザの前記端末によって再生可能にする
ことを実行するよう構成され、
前記ノンファンジブルトークンは、前記動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像が対応付けられており、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像であるとともに、前記有形媒体に付された前記静止画と同じ画像である
静止画に対応する動画を表示するためのシステム。
【請求項8】
人により視認可能な静止画と、
機械により読み取り可能なコードと、
を備える有形媒体であって、
前記コードは、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示すよう構成され、
前記静止画は、前記コードが示す前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画の初期画像と同じ画像であり、
前記初期画像は、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた前記動画の非再生時において前記動画を示す画像であるとともに、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像である
有形媒体。
【請求項9】
有形媒体に付すべき静止画のデータと、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの識別子と、を用いて、前記識別子を少なくとも示すコード及び前記静止画のための印刷データを生成し、
前記印刷データを印刷することで前記有形媒体を製造する
ことを備え、
前記静止画は、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像と同じ画像であり、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像である
有形媒体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、静止画に対応する動画を表示するための方法、システム、有形媒体、及び有形媒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、対象物の管理のためにノンファンジブルトークンを操作する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6710501号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明者らは、トレーディングカードなどの有形媒体に付された静止画が動くことができれば、トレーディングカードの収集に新たな楽しみが追加されるであろう、という新たな着想を得た。トレーディングカードは、題材に応じた画像を有し、収集又は交換のために、販売される。
【0005】
従来のトレーディングカードは、紙又はプラスチック製のカードに、著名人、キャラクタ、乗物等の何らかの題材に応じた静止画が印刷されて構成されている。したがって、その静止画が動くことはない。しかし、トレーディングカードに表示された著名人、キャラクタ、乗物等が動くのを見ることができれば、トレーディングカードの収集に新たな楽しみが追加される。このような楽しみは、トレーディングカードに限られず、コレクター(ユーザ)により収集の対象となり得る様々な有形媒体において生じ得る。
【0006】
したがって、有形媒体に付された静止画が動くような体験を、コレクター(ユーザ)が得られるようにするための技術が望まれる。
【0007】
本開示のある側面は、静止画に対応する動画を表示するための方法である。開示の方法は、人により視認可能に有形媒体に付された静止画に対応する動画を表示するための方法であって、前記静止画が付された前記有形媒体は、機械により読み取り可能なコードであって、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示す前記コードを備え、前記方法は、ユーザの端末が前記コードを読み取ることによって前記端末が取得した前記第1識別子を、前記端末からネットワークを介して前記管理システムによって受信し、受信した前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンの所有者が前記ユーザであることを前記ブロックチェーンに記録させることを、前記管理システムによって実行することで、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画を前記ノンファンジブルトークンの所有者として前記ブロックチェーンに記録された前記ユーザの端末によって再生可能にすることを備え、前記ノンファンジブルトークンは、前記動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像が対応付けられており、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像であるとともに、前記有形媒体に付された前記静止画と同じ画像である。
【0008】
本開示の他の側面は、静止画に対応する動画を表示するための方法、有形媒体、及び有形媒体の製造方法である。更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係るシステムの全体構成図である。
図2図2は、静止画に対応する動画を表示する方法の概略図である。
図3図3は、静止画に対応する動画を表示する方法のフローチャートである。
図4図4は、動画、初期画像、及び有形媒体に付される静止画の関係図である。
図5図5は、初期画像表示と動画再生とを示す説明図である。
図6図6は、ノンファンジブルトークン用データの表示方法の説明図である。
図7図7は、有形媒体とノンファンジブルトークンとを生成する方法の説明図である。
図8図8は、生成処理のフローチャートである。
図9図9は、NFT生成処理のフローチャートである。
図10図10は、有形媒体製造処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<1.静止画に対応する動画を表示するための方法、システム、有形媒体、及び有形媒体の製造方法の概要>
【0011】
(1)実施形態に係る方法は、人により視認可能に有形媒体に付された静止画に対応する動画を表示するための方法である。前記静止画が付された前記有形媒体は、機械により読み取り可能なコードであって、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示す前記コードを備える。前記方法は、ユーザの端末が前記コードを読み取ることによって前記端末が取得した前記第1識別子を、前記端末からネットワークを介して管理システムによって受信し、受信した前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンの所有者が前記ユーザであえることを前記ブロックチェーンに記録させることを、前記管理システムによって実行することで、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画を前記ノンファンジブルトークンの所有者として前記ブロックチェーンに記録された前記ユーザの端末によって再生可能にすることを備える。
【0012】
前記ノンファンジブルトークンは、前記動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像に対応付けられており、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像であるとともに、前記有形媒体に付された前記静止画と同じ画像である。これにより、ユーザは、有形媒体に付された静止画が動くような体験が得られる。
【0013】
(2)前記初期画像は、前記動画の再生開始時点において表示される先頭フレーム画像と同じ画像であるのが好ましい。この場合、初期画像に連続した動きを生じるように動画が再生されるため、ユーザは、有形媒体に付された静止画が動き出したような体験が得られる。
【0014】
(3)前記有形媒体は、前記有形媒体の個体識別子として人により視認可能に、前記有形媒体に付された第2識別子を備えることができる。前記方法は、前記管理システムによって、前記第2識別子を、前記初期画像及び前記動画の少なくともいずれか一方とともに、前記ユーザの前記端末に表示させることを更に備えるのが好ましい。この場合、第2識別子は、有形媒体に付されているとともに及びノンファンジブルトークンに対応付けられているため、有形媒体及びノンファンジブルトークンが対応していることを容易に認識できる。
【0015】
(4)前記コードが示す前記第1識別子は、前記第2識別子と同じであってもよい。前記コードが示す前記第1識別子は、前記第2識別子とは異なる識別子であってもよいが、前記コードが示す前記第1識別子が前記第2識別子と同じ識別子であることで、コードが読み取られた際の確認が容易になる。なお、第1識別子(及び第2識別)は、ブロックチェーンにおいてノンファンジブルトークンを識別するための識別子と異なる識別子であってもよいし、同じ識別子であってもよい。
【0016】
(5)前記方法は、前記静止画と同じ画像が前記初期画像として表示される前記動画を決定し、前記ユーザの前記端末において表示又は再生される前記初期画像、前記動画及び前記第2識別子を、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられたデータとしてデータベースに保存することを更に備えることができる。
【0017】
(6)前記方法は、前記有形媒体に付すべき前記静止画及び前記第2識別子を決定し、
決定した前記静止画及び前記第2識別子から、前記静止画と前記コードのための印刷データを生成し、前記印刷データを印刷することで前記有形媒体を製造することを更に備えることができる。
【0018】
(7)実施形態に係るシステムは、人により視認可能に有形媒体に付された静止画に対応する動画を表示するためのシステムである。前記静止画が付された前記有形媒体は、機械により読み取り可能なコードであって、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示す前記コードを備える。前記システムは、ユーザの端末が前記コードを読み取ることによって前記端末が取得した前記第1識別子を、前記端末からネットワークを介して受信し、受信した前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンの所有者が前記ユーザであることを前記ブロックチェーンに記録させることで、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画を前記ノンファンジブルトークンの所有者として前記ブロックチェーンに記録された前記ユーザの端末によって再生可能にすることを実行するよう構成されている。前記ノンファンジブルトークンは、前記動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像が対応付けられており、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像であるとともに、前記有形媒体に付された前記静止画と同じ画像である。
【0019】
(8)実施形態に係る有形媒体は、人により視認可能な静止画と、機械により読み取り可能なコードと、を備える。前記コードは、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの第1識別子を少なくとも示すよう構成されている。前記静止画は、前記コードが示す前記第1識別子によって識別される前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画の初期画像と同じ画像である。前記初期画像は、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画の非再生時において前記動画を示す画像であるとともに、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像である。
【0020】
(9)実施形態に係る有形媒体の製造方法は、有形媒体に付すべき静止画のデータと、ブロックチェーンにおいて所有者が記録されるノンファンジブルトークンの識別子と、を用いて、前記識別子を少なくとも示すコード及び前記静止画のための印刷データを生成し、前記印刷データを印刷することで前記有形媒体を製造することを備える。前記静止画は、前記ノンファンジブルトークンに対応付けられた動画の非再生時において前記動画を示す画像である初期画像と同じ画像であり、前記初期画像は、前記動画に含まれる複数のフレーム画像のいずれかと同じ画像である。
【0021】
<2.静止画に対応する動画を表示するための方法、システム、有形媒体、及び有形媒体の製造方法の例>
【0022】
図1は、実施形態に係るシステムの一例を示している。実施形態係るシステムは、管理システム10と生成システム20とを備える。管理システム10は、有形媒体50に付された静止画51に対応する動画を表示することに関連した管理を担う。生成システム20は、静止画51が付された有形媒体50の製造と静止画51に対応するノンファンジブルトークン17の生成とを担う。生成されるノンファンジブルトークン17には、動画が対応付けられる。以下では、動画が対応付けられたノンファンジブルトークン(非代替性トークン;Non-Fungible Token:NFT)を、動画ノンファンジブルトークン又は動画NFTという。
【0023】
有形媒体50は、一例として、トレーディングカードである。トレーディングカード50は、コレクタブルカードとも呼ばれる。トレーディングカード50は、コレクターによる収集の対象となる。トレーディングカード50は、題材51A(サブジェクト;被写体)に応じた様々な静止画51を有し、収集又は交換のために、販売される。題材51Aは、例えば、芸能人、歌手、スポーツ選手、その他著名人、漫画・ゲーム・アニメーションなどのキャラクタ、ゲームのアイテム、乗物、機械、器具、動物、植物などである。静止画51は、人が視認可能である。
【0024】
有形媒体50は、人により視認可能な静止画51(必要であれば後述のシリアル番号52及びコード53)を表示可能なものであれば特に限定されない。有形媒体50は、コレクターによって収集の対象になり得るものが好ましい。有形媒体50は、プリペイドカード、チケット、切手、名刺、グリーティングカード、その他のカードであってもよい。
【0025】
有形媒体50は、例えば、紙製又はプラスチック製などの基材に、静止画51(必要であれば後述のシリアル番号52及びコード53等)を物理的に付けることによって構成されている。物理的に付けることは、例えば、印刷、貼り付け、又は刻印である。なお、図1では、静止画51並びに後述のシリアル番号52及びコード53が、トレーディングカード50の同一面内に付されているが、トレーディングカード50の表面及び裏面に分散して付されていてもよい。
【0026】
実施形態に係るトレーディングカード50は、コード53を備える。コード53は、ユーザ端末30などの機械により読み取り可能な形式により構成されている。機械により読み取り可能なコード53は、1次元コード又は2次元コードである。コード53は、トレーディングカード50に1対1で対応付けられたノンファンジブルトークン17(NFT)を識別するための識別子(第1識別子)を示す。NFT17は、ブロックチェーン11において所有者が記録され、取引可能である。
【0027】
コード53は、例えば、URI(Uniform Resource Identifier)を示してもよい。URIは、例えば、URL(Uniform Resource Locator)である。実施形態に係るコード53は、一例として、管理サーバ12のドメインと、ノンファンジブルトークン17を識別するための識別子(第1識別子;NFT識別子)と、含むURLを示すように構成されている。なお、ユーザ端末30など、コード53を読み取る機械が、管理サーバ12のドメインを予め把握している場合には、2次元コード41が示す情報から管理サーバ12のドメインを省略してもよい。
【0028】
トレーディングカード50に付されたコード53が、NFT17を識別するための識別子(第1識別子)を示すことで、トレーディングカード50とNFT17との1対1対応が実現される。
【0029】
実施形態に係るトレーディングカード50は、シリアル番号52(有形媒体の個体識別子;第2識別子)を備える。シリアル番号52は、他のトレーディングカードとの区別を可能にするための固有の識別子である。シリアル番号52は、人が読み取り可能な数字、文字、記号、又はそれらの2種以上の組み合わせによって構成される。トレーディングカード50は、シリアル番号52を備えることで、仮に、トレーディングカード50に付された静止画51が同じである他のトレーディングカードが存在しても、そのような他のトレーディングカードとの区別が可能になる。つまり、シリアル番号52は、個々のトレーディングカード50に非代替性(唯一性)を生じさせ得る。
【0030】
なお、コード53は、トレーディングカード50に1対1で対応付けられたノンファンジブルトークン17を示すため、シリアル番号52と同様に、個々のトレーディングカード50に非代替性(唯一性)を担うことができる。ただし、コード53が、1次元コード又は2次元コードのように、機械により読み取り可能な形式により構成されていると、人が視覚的に個々のコード53の相違を認識するのは困難になる。一方、人により読み取り可能なシリアル番号52がカード50に付されていれば、個々のシリアル番号52の相違、ひいては個々のカード50の相違を認識するのが、容易になる。このように、シリアル番号52が付されていることで、個々のトレーディングカード50の個別性又は希少性を確保することができる。
【0031】
実施形態においては、一例として、コード53が示すURIに含まれる識別子(第1識別子;NFT識別子)は、シリアル番号52(有形媒体の個体識別子;第2識別子)と同じである。前述のように、実施形態に係るコード53は、一例として、管理サーバ12のドメインと、シリアル番号52と、含むURLを示すように構成されている。したがって、トレーディングカード50に付されたコード53を機械によって読み取ると、そのトレーディングカード50に付されたシリアル番号52等が得られることになる。ユーザ端末30などの機械によって読み取られたシリアル番号52は、ユーザによる確認のため、コード53の読み取り後に、そのユーザ端末30に表示されてもよい。なお、コード53が示す識別子(第1識別子;NFT識別子)は、後述のように、ブロックチェーン11においてNFT17をユニークに示す識別子(NFT識別子)、又は、個々のNFT17を識別し得るその他の識別子であってもよい。
【0032】
実施形態においては、トレーディングカード50に付された静止画51に対応した動画の表示のため、トレーディングカード50に1対1で対応付けられたNFT17が用いられる。ブロックチェーンにおいて取引が記録されるトークンとしては、前述のNFT17のほか、ファンジブルトークン(Fungible Token)がある。ファンジブルトークンは、法定通貨と相互に交換できるなど、通貨としての性質を有することがある。ファンジブルトークンは、例えば、ビットコイン又はイーサ(Ether)である。
【0033】
NFTは、そのようなファンジブルトークンとは異なり、代替性を有さないトークンである。NFTは、他のNFTと区別される独自の価値を有することがある。非代替性の確保のため、NFTは、ブロックチェーン11において、他のNFTとの区別を可能にするための固有の識別子を有する。ここでは、ブロックチェーンにおいてNFTを識別するための情報を「NFT_ID」という。NFT_IDは、例えば、NFTに参照情報として書き込まれた識別情報である。なお、ブロックチェーン11外の装置(例えば、ユーザ端末30)においては、NFT_IDに対応付けられた別の識別子を、NFTを識別するための識別子として用いても良い。後述のように、本実施形態では、一例として、NFT_IDに対応付けられたシリアル番号(図2の管理データベース12A参照)も、NFTの識別子(第1識別子)として用いられる。したがって、本実施形態では、一例として、コード53が示す第1識別子は、シリアル番号52である。
【0034】
実施形態においては、非代替性が確保されたトレーディングカード50と、同じく非代替性を有するノンファンジブルトークン17とが1対1で対応付けられている。これにより、収集家(ユーザ)にとっては、いずれも非代替性のある両者50,17を組み合わせて所有することの楽しみが得られる。
【0035】
静止画51に対応した動画の表示のための管理システム10は、コンピュータネットワークシステムであるブロックチェーン11に実装されたスマートコントラクト11Aを備える。つまり、実施形態に係る管理システム10は、ブロックチェーン11を利用するシステムである。スマートコントラクト11Aは、ブロックチェーン11において実行可能に実装されたソフトウェア(コンピュータプログラム)であり、所定のプロトコルを自動的に実行する。スマートコントラクト11Aは、たとえば、管理システム10の管理者によって、ブロックチェーン11における所定のコントラクトアドレスに保存されることで、ブロックチェーン11に実装される。ブロックチェーン11を構成するコンピュータは、スマートコントラクト11Aを実行する。これにより、スマートコントラクト11Aが規定するプロトコルが実行される。
【0036】
ブロックチェーン11は、複数のコンピュータが相互に接続されたP2P(Peer to Peer)のコンピュータネットワークシステムによって構成されている。スマートコントラクト11Aは、コンピュータネットワークシステムを構成する複数のコンピュータのいずれかによって実行され得る。ブロックチェーン11は、NFTの記録11Bを有する。NFTの記録11Bは、例えば、NFTの所有者及びNFTの取引記録を示す。取引記録は、過去の所有者の情報も含み得る。
【0037】
スマートコントラクト11Aは、ブロックチェーンにおけるアドレスであるコントラクトアドレスに保存される。すなわち、スマートコントラクト11Aは、コントラクトアドレスに格納されている。スマートコントラクト11Aは、ネットワーク15を介して、他のコンピュータによって呼び出されることで実行される。スマートコントラクト11Aは、例えば、管理サーバ12によって呼び出される。コントラクトアドレスは、ブロックチェーンアドレスの1種であり、ノンファンジブルトークン又はファンジブルトークンを所有するユーザ(所有者)を識別するためのブロックチェーンアドレスと同様に、ノンファンジブルトークン又はファンジブルトークンを所有するスマートコントラクトを識別するために用いられ得る。ブロックチェーンアドレスは、ブロックチェーン11におけるユニークなアドレスである。ブロックチェーンアドレスは、例えば、0xZZZZZZZのように表記される。なお、Zは、それぞれ独立して、任意の数字又は記号であり、Zの桁数は、ブロックチェーンにおいて予め決められた数である。ブロックチェーンアドレスは、トークン又はスマートコントラクト等が格納されるアカウントとして機能する。
【0038】
管理サーバ12は、前述のスマートコントラクト11Aとともに、実施形態の管理システム10を構成し得る。管理サーバ12は、インターネット等のネットワーク15に接続されている。管理サーバ12は、管理システム10において必要とされる処理を行うシステムである。管理サーバ12は、管理システム10の管理者によって運用される。
【0039】
管理サーバ12は、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータによって構成されている。管理サーバ12は、ネットワーク15を介して接続された複数のコンピュータによって構成されてもよい。メモリは、プロセッサに接続されている。メモリは、例えば、一次記憶装置及び二次記憶装置を備える。一次記憶装置は、例えば、RAMである。二次記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)又はソリッドステートドライブ(SSD)である。メモリは、プロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを備える。プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータプログラムを読み出して実行する。コンピュータプログラムは、コンピュータが実行する処理(図3参照)のためのプログラムコードを有する。
【0040】
実施形態の管理システム10は、ネットワーク15に接続されたデータサーバ13を備え得る。データサーバ13は、後述のノンファンジブルトークン用データ13A(NFT用データ)等のデータを保存及び管理するシステム(データベース)である。データサーバ13は、一例として、1つのコンピュータ又は複数のコンピュータによって構成されるコンピュータネットワークシステムとして構成される。データサーバ13は、例えば、ファイルシステムとして機能する。実施形態に係るファイルシステムは、一例として、IPFS(InterPlanetary File System)である。IPFSは、P2P分散ファイルシステムの一例である。
【0041】
ファイルシステムを構成するデータサーバ13は、格納されたデータへの外部からのアクセスをコントロールする。例えば、データサーバ13は、NFT用データ13Aに対応付けられたNFTの所有者からのアクセスである場合、その者が所有するNFTに対応付けられたNFT用データ13Aへのアクセスを許可することができる。また、NFT用データ13Aに対応付けられたNFTの所有者以外の者からのアクセスである場合、そのアクセスを拒否してもよい。すなわち、NFT用データ13Aは、NFT用データ13Aに対応する(1又は複数の)NFTの所有者の端末において表示されるが、NFT用データ13Aに対応するNFTの所有者以外の端末においては表示されない。なお、データサーバ13は、NFT用データ13Aに対応付けられたNFTの所有者以外の第三者からのアクセスを許可してもよい。第三者からのアクセスを許可する場合、その許可は、限定的なものであってもよく、例えば、NFT用データを構成するデータに含まれる動画の初期画像又はシリアル番号へのアクセスは許可するが、動画へのアクセスは禁止してもよい。この場合、第三者は、他人の所有するNFTの購入を検討するために、そのNFTに対応付けられた初期画像又はシリアル番号を把握又は確認することはできるが、そのNFTを所有者から譲り受けるまで、動画を再生することはできない。
【0042】
図2及び図3は、管理システム10を用いて、静止画51に対応した動画を、ユーザ端末30に表示させる方法を示している。なお、ユーザ端末30は、ユーザが有するスマートフォン、ウエアラブルデバイス、又はパーソナルコンピュータである。ユーザ端末30は、カメラ(図示省略)などコード53を読み取るための読取器を備える。
【0043】
まず、ユーザ(図3におけるユーザA)は、トレーディングカード50を販売業者から購入するなどして、入手する。ユーザAがトレーディングカード50を入手した時点において、トレーディングカード50に対応付けられたNFT17は、スマートコントラクト11Aが所有している。すなわち、NFT17は、スマートコントラクト11Aが格納されたコントラクトアドレスに保管されている。スマートコントラクト11Aは、管理システム10の管理者によって管理されている。したがって、管理者が、販売業者と同一又は販売業者の代理人である場合、ユーザAがトレーディングカード50を入手した時点において、トレーディングカード50に対応付けられたNFT17は、実質的に販売業者によって所有されていることになる。トレーディングカード50には、静止画51が付されているが、この静止画51は動くわけではない。
【0044】
静止画51が動くような体験を得たい場合、ユーザAは、ユーザ端末30にカード50に付されたコード53を読み取らせる(図3のステップS301)。この読み取りにより、ユーザ端末30は、コード53が示すURL(管理サーバ12のドメイン及びシリアル番号)を取得する。すなわち、ユーザ端末30は、コード53が示す第1識別子を取得する。読み取り内容の確認のため、読み取り内容(管理サーバ12のドメイン及びシリアル番号のいずれか一方又は両方)を、ユーザ端末30のディスプレイ31に表示させてもよい。
【0045】
URLを取得したユーザ端末30は、そのURLに従ったネットワークアクセスを実行する(ステップS302)。すなわち、ユーザ端末30は、管理サーバ12へアクセスし、第1識別子であるシリアル番号を管理サーバ12へ送信する(ステップS302)。このユーザ端末30から管理サーバ12へのアクセスは、トレーディングカード50に対応付けられたNFT17の所有者をユーザAに変更する操作のリクエスト(所有者変更リクエスト)である。なお、ユーザ端末30から管理サーバ12へのアクセスの際に、ブロックチェーン11におけるユーザAのアカウント(ブロックチェーンアドレス)がユーザ端末30から管理サーバ12へ送信されてもよい。
【0046】
管理サーバ12は、ユーザ端末30からのアクセスによって、ユーザ端末30から第1識別子であるシリアル番号を取得する(ステップS303)。管理サーバ12は、図2に示す管理データベース12Aを備えている。管理サーバ12は、管理データベース12Aを参照して、取得したシリアル番号(例えば、シリアル番号:012345)を、ブロックチェーンにおいてNF17を示すNFT_ID(例えば、DDDDD)に変換する(ステップS304)。管理データベース12Aは、トレーディングカード50との対応を示すためのNFT識別子(第1識別子)であるシリアル番号と、ブロックチェーンにおける識別子であるNFT_IDと、が対応付けられたテーブルとして構成されている。なお、コード53が示す第1識別子が、NFT_ID自体である場合には、管理データベース12Aは不要であり、ステップS304の変換も不要である。
【0047】
管理サーバ12は、ステップS304において、NFT_IDを取得すると、そのNFT_IDで示されるNFT17を所有者変更の操作対象として、NFT17の所有者変更の操作のためスマートコントラクト11Aを呼び出す(ステップS305)。管理サーバ12は、その呼び出しの際に、操作対象であるNFT17のNFT_IDと、ユーザAのブロックチェーン11におけるアカウント(ブロックチェーンアドレス)と、をスマートコントラクト11Aに与える。スマートコントラクト11Aは、NFT17のNFT_IDによって、操作対象であるNFT17を識別する。また、スマートコントラクト11Aは、ユーザAのアカウントによって、NFT17の新たな所有者であるユーザAを識別する。
【0048】
呼び出されたスマートコントラクト11Aは、識別された操作対象であるNFT17の所有者を、識別されたユーザAに変更する操作を実行する(ステップS307)。この操作は、例えば、ブロックチェーン11において、NFT17を、スマートコントラクト11Aのコントラクトアドレスから、ユーザAのブロックチェーンアドレスへ送信するコマンドをスマートコントラクト11Aが実行することによって行われる。これにより、ユーザAが、トレーディングカード50に対応付けられたNFT17を所有した状態になる。NFT17の所有者がユーザAになったことは、ブロックチェーン11において記録される。スマートコントラクト11Aは、所有者変更の完了通知を管理サーバ12に通知してもよい。
【0049】
なお、ステップS307に先立って、識別された操作対象であるNFT17の所有者が既に変更済みであるか否かが判断されてもよい。NFT17の所有者が既にいずれかのユーザへ変更済みである場合、所有者変更処理は行われず、所有者変更を行わないことを管理サーバ12へ通知して、スマートコントラクト11Aにおける処理が終了してもよい。この場合、コード53の読み取りを利用した所有者変更リクエストは、1回だけに制限される。なお、コード53の読み取りを利用した所有者変更は、1回だけに制限されていなくてもよい。
【0050】
以上のようなコード53の読み取りを利用した所有者変更リクエストによって、NFT17の所有者となったユーザAのユーザ端末30には、そのNFT17に対応付けられたNFT用データが表示される(ステップS309)。図2に示すように、ユーザ端末30のディスプレイ31には、NFT17に対応付けられたNFT用データ13Aに基づくNFT表示画面35が表示される。なお、ユーザ端末30には、ユーザが所有するNFT17に対応付けられたNFT用データ13Aを表示させるためのアプリケーションプログラムがインストールされている。以下では、「NFT用データ13A」の表示を、単に、「NFT17の表示」ともいう。NFT17の表示は、このアプリケーションプログラムによって行われる。前述の所有者変更リクエストの送信は、このアプリケーションプログラムによって実行されてもよい。
【0051】
NFT用データ13Aは、NFT17に対応付けられたデータであり、NFT17をディスプレイ31に表示させたときに画面(NFT表示画面35)に現れるデータを含む。NFT用データ13Aは、動画及びその他のデータを含むハイパーメディアとして構成されている。実施形態において、NFT用データ13Aは、データサーバ13に格納されている。管理サーバ12及びデータサーバ13は、NFT17の所有者となったユーザAの端末30にNFT用データ13Aを表示させるための処理を実行する(ステップS308)。
【0052】
ユーザAは、NFT表示画面35が表示させた状態において、NFT17が備える動画を再生する操作をユーザ端末30において行うことで(ステップS310)、NFT17が備える動画の再生が開始される(ステップS311)。動画の再生は、NFT17の所有者であるユーザAが行え、NFT17の所有者ではないユーザAは行えないのが好ましい。動画の再生により、ユーザAは、静止画51が動くような体験を得られる。この点に関しては、以下において詳述する。
【0053】
実施形態においては、NFT用データ13Aは、動画の再生によって、トレーディングカード50に付された静止画51が動くような体験が得られるように構成されている。図4に示すように、実施形態のNFT用データ13Aは、動画39と、動画39のための初期画像37と、を備える。動画39は、例えば、図4に示すように、時系列に並んだ複数のフレーム画像によって構成される。動画39は、一般的なディスプレイのように2次元表示装置に表示される2次元動画に限られず、立体視のための3次元動画であってもよい。
【0054】
初期画像37は、動画39の非再生時において動画39を示す静止画である。初期画像37は、2次元静止画でよいが、3次元静止画であってもよい。初期画像は、NFT17がユーザ端末30において表示されたときに、動画39の存在をユーザに視認させるための画像である。図5に示すように、初期画像37は、NFT表示画面35において、動画39が表示される領域において、動画39と同じサイズで表示される。
【0055】
初期画像37は、図4に示すように、動画39に含まれる複数のフレーム画像のいずれかから選択される。初期画像37は、例えば、動画39の先頭フレーム画像である。先頭フレーム画像(第1フレーム画像)は、動画39を構成する複数のフレーム画像の先頭にあるフレーム画像であり、再生開始時点において表示される。初期画像37は、複数のフレーム画像の中途にある第nフレーム画像であってもよい。なお、動画39が3次元動画であり、初期画像37が2次元静止画である場合、初期画像37は、3次元動画39に含まれる3次元画像を2次元化したものでよい。
【0056】
なお、NFT用データ13Aにおいて、初期画像37は、動画39とは別の画像データとして存在していてもよいが、動画39とは別の画像データとして存在していなくてもよい。例えば、初期画像37は、動画39を構成する複数のフレーム画像のうち、初期画像37として用いられるフレーム画像を示すポインタによって示されてもよい。
【0057】
図4及び図5に示すように、初期画像37は、有形媒体であるトレーディングカード50に付された静止画51と同じ画像である。換言すると、トレーディングカード50に付された静止画51は、トレーディングカード50に対応するNFT17が備える初期画像37と同じ画像である。例えば、初期画像37が、先頭フレーム画像と同じ画像であれば、静止画51も、先頭フレーム画像と同じ画像である。また、初期画像37が、第nフレーム画像と同じ画像であれば、静止画51も第nフレームと同じ画像である。
【0058】
ここで、「同じ画像」とは、人が視認した場合に、同じ画像であると人が認識し得る程度に似た画像であることをいう。例えば、初期画像37及び静止画51のいずれか一方又は両方に多少の画像処理等が施されていて、人が一見しても気づかない程度の差が両画像37,51間に存在したり、両画像37,51の画素数が異なっていたりしてもよい。視認した人が同じ画像であると認識し得るのであれば、両画像37,51は同じ画像であるといえる。例えば、初期画像37の題材38がある有名人であり、静止画51の題材51Aも同じ有名人である場合において、図5に示すように、両画像37,51において、その有名人が同じ姿勢で写っていれば、両画像37,51は同じ画像であると認識され得る。
【0059】
NFT17の所有者が(スマートコントラクト11Aから)ユーザAに変更されて、ユーザAのユーザ端末30にNFT用データ13Aが表示された場合(図3のステップS309)、NFT用データ13Aに含まれる動画39の存在を、ユーザAに示すため、動画39とともにNFT17に対応付けられた初期画像37がユーザ端末30のNFT表示画面35内に表示される。図5に示すように、この初期画像37が、トレーディングカード50に付された静止画51と同じであることで、ユーザ端末30のディスプレイ31に、有形媒体であるトレーディングカード50が現れたような体験を、ユーザAは得られる。つまり、トレーディングカード50に付されたコード53を、ユーザ端末30によって読み取ると、そのトレーディングカード50自体がデジタル化されて、ユーザ端末30に取り込まれたかのような体験を、ユーザは得られる。ユーザAにとっては、ユーザ端末30のディスプレイ31に表示された初期画像37を、トレーディングカード50に付された静止画51と同一視できる。
【0060】
図5に示すように、実施形態のNFT用データ13Aは、トレーディングカード50に付されたシリアル番号52(第2識別子)を示すシリアル番号データ36(第2識別子データ)を備える。シリアル番号データ36は、NFT表示画面35内に、初期画像37とともに表示される。また、シリアル番号データ36は、NFT表示画面35内において、前記動画の再生中においても表示される。表示されるシリアル番号データ36は、トレーディングカード50に付されたシリアル番号52と同様に、人が読み取り可能に表示される。表示されるシリアル番号データ36は、対応するトレーディングカード50に付されたシリアル番号52と同じである。
【0061】
表示されるシリアル番号データ36が、対応するトレーディングカード50に付されたシリアル番号52と同じであることは、ユーザ端末30のディスプレイ31に表示されたNFT17(NFT用データ13A)と、トレーディングカード50と、の同一性を、ユーザAに認識させる一助となる。このように、前述の静止画51と初期画像37との同一性のほか、シリアル番号52とシリアル番号データ36との同一性によって、ユーザAは、NFT表示画面35を、デジタル化されたトレーディングカード50が表示されたものとして認識し得る。特に、トレーディングカード50とNFT表示画面35との間において、見た目上、多少の差異が生じる部分があったとしても、シリアル番号の共通性によって、ユーザAは、両者35,50が対応したものであることを認識できる。
【0062】
初期画像37が動画39の先頭フレーム画像と同じ画像である場合、初期画像37と再生開始時点における動画39との見た目の連続性が確保される。したがって、動画39を先頭から再生すると、初期画像37に現れている題材38(被写体)が、初期画像37から動き出したかのようにみえる。ユーザAにとっては、ユーザ端末30のディスプレイ31に表示された初期画像37は、トレーディングカード50に付された静止画51と同一視できる。したがって、そのような初期画像37の題材38(被写体)が動き出すことで、トレーディングカード50に付された静止画51における題材51A(被写体)が動き出したかのような体験を、ユーザAは得られる。
【0063】
初期画像37が複数のフレーム画像の中途にある第nフレーム画像である場合、初期画像37が動画39の先頭フレーム画像とは異なる画像となる結果、初期画像37と再生開始時点における動画39との見た目の連続性が確保されないことがある。ただし、動画39を再生していけば、初期画像37と同じ画像である第nフレーム画像が必ず表示される。つまり、第nフレーム画像が表示された時点において、トレーディングカード50に付された静止画51と同じ画像がNFT表示画面35に現れる。そして、その後も動画39の再生が続くことで、トレーディングカード50に付された静止画51における題材51A(被写体)が動き出したかのような体験を、ユーザAは得られる。
【0064】
図6は、NFT17に対応付けられたNFT用データ13Aを、NTF17の所有者であるユーザAの端末30に表示させる方法の一例を示している。ユーザAは、端末30を介して、管理サーバ12におけるユーザAのアカウントへサインインする。サインインは、例えば、端末30にインストールされたアプリケーションプログラムによって行われる。このサインインの際に、管理サーバ12は、ユーザ端末30から、ユーザAのブロックチェーンアドレス(ブロックチェーンにおけるユーザAのアカウント)を取得することができる。
【0065】
ユーザAのブロックチェーンアドレスを有している管理サーバ12は、ブロックチェーン11にアクセスし、ブロックチェーン11において、ユーザAが所有する1又は複数のNFTを参照し、ユーザAが所有する1又は複数のNFTの情報120A,120B(例えば、NFT_ID)を取得することができる。
【0066】
管理サーバ12は、ユーザAが所有するNFTをユーザ端末30に表示させる場合(図3のステップS308)、データサーバ13に格納されたNFT用データの参照のため、データサーバ13へアクセスする。すなわち、管理サーバ12は、NFT用データ参照のため、データサーバ13を呼び出す。
【0067】
管理サーバ12は、ユーザAが所有するNFTに対応付けられたNFT用データを参照するため、ユーザAのブロックチェーンアドレスをデータサーバ13(データベース)へ送信する。ユーザAのブロックチェーンアドレスを受信したデータサーバ13は、そのブロックチェーンアドレスで示されるユーザAが所有するNFTを参照するため、ブロックチェーン11にアクセスする。このアクセスにより、データサーバ13は、ユーザAが所有するNFTのNFT_IDを取得する。
【0068】
ここで、一例として、データサーバ13に、第1NFT用データ13Aと第2NFT用データ13Bとが格納されているものとする。データサーバ13において、第1NFT用データ13Aは、NFT_ID:DDDDDと対応付けられているものとする。したがって、第1NFT用データ13Aは、NFT_ID:DDDDDで示されるNFTと対応付けられていることになる。また、データサーバ13において、第2NFT用データ13Bは、NFT_ID:EEEEEと対応付けられているものとする。したがて、第2NFT用データ13Bは、NFT_ID:EEEEEで表されるNFTと対応付けられていることになる。
【0069】
データサーバ13は、ユーザAのブロックチェーンアドレスを用いた呼び出しを受けた場合、その呼び出しに対する応答として、ユーザAが所有するNFTに対応付けられたNFT用データへのアクセスを許可する。すなわち、データサーバ13は、ブロックチェーン11においてそのユーザAが所有するNFTのNFT_IDを参照し、データサーバ13に格納されているNFT用データのうち、そのユーザAが所有するNFTのNFT_IDに対応付けられたNFT用データへのアクセスを許可する。
【0070】
以上の処理によって、管理サーバ12は、ユーザAが所有するNFT_ID:DDDDDであるNFTに対応付けられたNFT用データ13Aを取得することができる。また、管理サーバ12は、ユーザAが所有する他のNFT(NFT_ID:EEEEEであるNFT)に対応付けられたNFT用データ13Bも取得することができる。取得されたNFT用データ13A,13Bは、ユーザ端末30における表示のため、ユーザ端末30へ送信される。
【0071】
なお、データサーバ13において、一つのNFT用データが、複数のNFT_IDに対応付けられていても良い。
【0072】
また、NFT17とNFT用データ13Aとの対応付けは、例えば、NFT17が、NFT用データ13Aを示すURI(Uniform Resource Identifier)を有することで実現されてもよい。
【0073】
図1に戻り、実施形態の生成システム20は、生成処理装置21と、発行装置22と、を備える。生成処理装置21は、ネットワーク15に接続されたコンピュータによって構成されている。生成処理装置21を、生成サーバと呼んでもよい。
【0074】
生成処理装置21は、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータによって構成されている。生成処理装置21は、ネットワーク15を介して接続された複数のコンピュータによって構成されてもよい。メモリは、プロセッサに接続されている。メモリは、例えば、一次記憶装置及び二次記憶装置を備える。一次記憶装置は、例えば、RAMである。二次記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)又はソリッドステートドライブ(SSD)である。メモリは、プロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを備える。プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータプログラムを読み出して実行する。コンピュータプログラムは、コンピュータが実行する生成処理(図6から図9参照)のためのプログラムコードを有する。
【0075】
発行装置22は、ネットワーク15又は生成処理装置21に接続されたプリンタによって構成されている。発行装置は、紙製又はプラスチック製などの印刷用の基材に、印刷し、有形媒体50(印刷媒体)を発行する。
【0076】
図7から図10は、生成処理装置21によって実行される生成処理の一例を示している。実施形態に係る生成処理では、静止画51が付された有形媒体50(トレーディングカード)と、静止画51に対応する初期画像37及び動画39が対応付けられた動画NFT17と、が生成される。以下では、NFT17に動画39等が対応付けられていることを、NFT17が動画39等を備える、又は、NFT17に動画39が組み込まれる、のように表現することがある。
【0077】
図8に示すように、生成処理では、有形媒体50及びNFT17のための素材データが決定される(ステップS801)。決定される素材データは、トレーディングカード50に付される静止画51、並びに、NFT17に組み込まれる初期画像37及び動画39を含む。
【0078】
ステップS801においては、生成処理装置21が備える素材データベース21A(図7参照)に格納された複数の素材データの中から、有形媒体50とNFT17のための素材データが決定される。図7に示す素材データベースでは、動画と静止画とのペアが、複数格納されている。動画と静止画とのペアには、画像番号が付与されている。例えば、静止画A2と動画A3とのペアには、画像番号101が付与されている。また、静止画B2と動画B3とのペアには、画像番号102が付与されている。
【0079】
ここでは、一例として、静止画A2,B2は、動画A3,B3の先頭フレーム画像と同じ画像であるものとする。
【0080】
なお、素材データベース21Aにおいて、静止画は、動画とは別の画像データとして存在していてもよいが、動画とは別の画像データとして存在していなくてもよい。例えば、静止画は、動画を構成する複数のフレーム画像のうち、静止画となるフレーム画像を示すポインタによって示されてもよい。
【0081】
ステップS801においては、複数の画像番号のうちのいずれかが選択される。選択は、オペレーターによる選択操作によってなされてもよいし、生成処理装置21がランダム又は所定の規則にしたがって選択してもよい。例えば、画像番号101が選択されると、素材データとして、静止画A2と動画A3が決定される。
【0082】
なお、素材データベース21Aは、生成処理装置21とは別のコンピュータに格納されていてもよい。また、素材データは、生成処理装置21が外部のコンピュータからネットワーク15を介して取得することで決定されてもよい。
【0083】
図8に示すように、生成処理では、シリアル番号(第1識別子,第2識別子)が決定される(ステップS802)。シリアル番号の決定は、オペレーターによるシリアル番号入力操作によってなされてもよいし、生成処理装置21が所定の規則にしたがって生成することでなされてもよい。なお、シリアル番号は、ユニークな番号になるように、他のシリアル番号とは異なるように決定される。例えば、シリアル番号として、012345が決定される。決定されたシリアル番号は、NFT17に組み込まれるシリアル番号データ36及び有形媒体に付されるシリアル番号52として用いられる。
【0084】
素材データ及びシリアル番号が決定すると、NFT17の生成処理が行われる(ステップS803)。また、有形媒体50(トレーディングカード)の製造処理も行われる(ステップS804)。
【0085】
図9は、有形媒体50の製造処理(ステップS804)において製造される有形媒体50に対応するNFT17の生成処理(ステップS803)を示している。ステップS901において、NFT17のNFT_IDが取得される。NFT_IDの取得は、例えば、ブロックチェーン11において初期NFTを発行し、その初期NFTのNFT_IDを取得することによって行われる。なお、初期NFTは、ステップS901に先立って生成されていてもよい。
【0086】
初期NFTの発行は、ブロックチェーン11において用意されたNFT発行コマンドを実行することによって達成される。ブロックチェーンにおいてNFT発行コマンドが実行されると、ブロックチェーンを構成するコンピュータは、NFT発行コマンドを受け付け、ブロックチェーンにおけるNFTの発行の処理を実行する。発行されたNFTは、ブロックチェーンに記録される。ブロックチェーンにおいて発行されたNFTには、NFT_ID付与される。生成処理装置21は、初期NFT発行のためのNFT発行コマンドの実行後、ブロックチェーンにおいて初期NFTの発行がなされるまで待機する。待機時間を経て、生成処理装置21は、発行された初期NFTの識別子を取得することができる。例えば、初期NFTのNFT_IDとして、DDDDDが取得される。
【0087】
続いて、ステップS801において決定された素材データ及びステップS802において決定されたシリアル番号を用いて、NFT_IDに対応付けられるNFT用データ13Aの生成が行われる(ステップS902)。NFT用データ13Aは、初期NFTに組み込まれるデータであり、NFT17を表示させたときに画面(NFT表示画面35)に現れるデータを含む。NFT用データ13Aは、例えば、初期画像37、動画39、シリアル番号データ36及びその他のデータを含むハイパーメディアとして構成されている。なお、素材データが同じであっても、シリアル番号が異なることで、個々のNFT用データ13Aは、他のNFT用データとは異なるユニークなものとなる。NFT17とNFT用データ13Aとは1対1対応とし、一つのNFT用データ13Aは、一つのNFT17だけに組み込まれ得る。
【0088】
生成処理装置21は、NFT_IDと生成されたNFT用データ13Aと互いに対応付けて、データサーバ13に格納する(ステップS903)。これにより、NFT用データ13Aが初期NFTに組み込まれたことになる。初期NFTにNFT用データ13Aが組み込まれることで、NFT用データ13Aを備える動画NFT17が生成される。
【0089】
生成処理装置21は、シリアル番号(012345)とNFT_ID(DDDDD)との組み合わせを、管理サーバ12の管理データベース12Aに登録するため、管理サーバ12へ送信する(ステップS904)。シリアル番号(012345)とNFT_ID(DDDDD)との組み合わせを受信した管理サーバ12は、その組み合わせを、管理データベース12Aに登録する(図7参照)。管理データベース12Aは、前述のように、シリアル番号をNFT_IDに変換するために用いられる(図3のステップS304参照)。
【0090】
図10は、ステップS803において生成される動画NFT17に対応する有形媒体50の製造処理(ステップS804)を示している。ステップS1001において、シリアル番号(012345)及び管理サーバのドメインから、二次元コードデータ(コードデータ)が生成される。二次元コードデータは、二次元コードのパターンを示すデータである。二次元コードデータは、二次元コード53の印刷に用いられる。二次元コード53は、URLを示し、URLは、管理サーバ12のドメイン及びシリアル番号(012345)を示す。
【0091】
続いて、ステップS801で決定された静止画51、ステップS802で決定されたシリアル番号52、ステップS1001で生成された二次元コードデータ、必要であればその他のデータから、NFT17に対応する有形媒体50(トレーディングカード)のための有形媒体用データが生成される(ステップS1002)。有形媒体用データは、印刷に用いられる印刷データである。有形媒体用データは、例えば、印刷されたときに、静止画51、シリアル番号52、二次元コード53として現れる画像データとして構成される。
【0092】
生成された有形媒体用データは、発行装置22へ送信される(ステップS1003)。有形媒体用データを受信した発行装置22は、印刷された有形媒体50を発行する(図7参照)。発行された有形媒体50は、販売される。有形媒体50に付与された静止画51は、NFT用データ13Aの初期画像37と同じ静止画であり、しかも、有形媒体50に付与されたシリアル番号52はNFT用データ13Aに含まれるシリアル番号データ36と同じである。したがって、有形媒体50は、ステップS803において生成されるNFT17に対応したものとなる。また、有形媒体50の二次元コード53を読み取ることで、有形媒体50に対応するNFT17を操作することができる。
【0093】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0094】
10 :管理システム
11 :ブロックチェーン
11A :スマートコントラクト
11B :記録
12 :管理サーバ

12A :管理データベース
13 :データサーバ(データベース)
13A :ノンファンジブルトークン用データ(NFT用データ)
13B :ノンファンジブルトークン用データ(NFT用データ)
15 :ネットワーク
17 :ノンファンジブルトークン
20 :生成システム
21 :生成処理装置
21A :素材データベース
22 :発行装置
30 :ユーザ端末
31 :ディスプレイ
35 :NFT表示画面
36 :シリアル番号データ
37 :初期画像
38 :題材
39 :動画
41 :2次元コード
50 :有形媒体(トレーディングカード)
51 :静止画
51A :題材
52 :シリアル番号
53 :二次元コード
120A :NTF情報
120B :NFT情報
A :ユーザ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10