(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022192004
(43)【公開日】2022-12-28
(54)【発明の名称】印刷制御装置、印刷制御装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20221221BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20221221BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221221BHJP
B41J 29/46 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
B41J29/38 201
G06F3/12 338
G06F3/12 322
G06F3/12 312
G06F3/12 359
G06F3/12 374
H04N1/00 838
H04N1/00 912
H04N1/00 E
B41J29/38 303
B41J29/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062254
(22)【出願日】2022-04-04
(31)【優先権主張番号】P 2021100274
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】荒木 啓史
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 雄一郎
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061CL10
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ06
2C061HK11
2C061HK19
2C061HN04
2C061HN15
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA14
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC64
5C062AE08
5C062AE15
5C062AF12
5C062AF14
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】 文書内のテキスト情報を用いた辞書比較処理を実施すると、ユーザからの印刷実行指示を受け付けてから印刷重量までの時間が増大してしまう。
【解決手段】 本発明の画像形成装置は、文字列を登録する登録手段と、受け付けたジョブデータからテキスト情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出したテキスト情報と前記登録手段で登録した文字列との比較に基づいてジョブ実行可否判断を行う判断手段と(S05015)、前記判断手段により判断されたジョブ実行可否結果を前記ジョブデータに対応付けて記憶する記憶手段と(S05017)、前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記ジョブ実行可否結果に基づいて前記ジョブデータのジョブ実行を制御する制御手段(S05022)と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部を有する画像形成装置であって、
文字列を登録する登録手段と、
ジョブデータを受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けたジョブデータからテキスト情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出したテキスト情報と前記登録手段で登録した文字列との比較に基づいてジョブ実行可否判断を行う判断手段と、
前記判断手段により判断されたジョブ実行可否結果を前記ジョブデータに対応付けて記憶する記憶手段と、
前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記ジョブ実行可否結果に基づいて前記ジョブデータのジョブ実行を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記判断手段におけるジョブ実行可否判断後に、前記登録手段にて前記文字列の更新が行われた状況において、前記ジョブ実行指示を受け付けた場合、前記ジョブデータに対して、前記判断手段で更新後の文字列も用いてジョブ実行可否判断を行い判断されたジョブ実行可否結果に基づいてジョブの実行を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記登録手段で登録される文字列は、前記画像形成装置を管理する管理者により登録されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記ジョブデータに対応付けられたジョブ実行可否結果がジョブ実行可能であることに応じてジョブ実行を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
ジョブ実行不可であることを通知する通知手段と、を有し、
前記制御手段は、前記ジョブデータに対応付けられた前記ジョブ実行可否結果がジョブ実行不可であることに応じて、ジョブ実行を制限し、前記通知手段によりエラー画面が表示されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記ジョブデータに対応付けられた前記ジョブ実行可否結果がジョブ実行不可であることに応じて、ジョブ実行を制限し、前記通知手段により前記画像形成装置の管理者に対して通知が行われることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、前記判断手段により判断されたジョブ実行可否結果が対応付けられた前記ジョブデータを一時的に記憶することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成装置は、外部装置を通信可能に接続されており、
前記受付手段で受け付けたジョブデータは、前記外部装置から受信した印刷データである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成装置は、データを読み取る読取手段を備え、
前記受付手段で受け付けたジョブデータは、前記読取手段で読み取ったスキャンデータである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成装置は、画像を記録シートに印刷する印刷手段を備え、
前記ジョブ実行は、前記印刷手段による前記ジョブデータに含まれる画像の印刷の実行である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成装置は、外部装置を通信可能に接続されており、
前記ジョブ実行は、前記外部装置への前記ジョブデータの送信の実行である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記受信したジョブデータのジョブ種別を判断する種別判断手段と、
前記種別判断手段で判断したジョブ種別が、前記ジョブデータの受信時にジョブ実行可否判断を行うジョブであった場合に、前記判断手段によるジョブ実行可否判断が行われることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記登録手段に登録された文字列が更新されると、更新された日時を取得する日時取得手段を有し、
前記記憶手段は、前記判断手段にて前記ジョブ実行可否判断を行った日時を前記ジョブデータに対応付けて保存し、
前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記日時取得手段で取得した日時と、前記ジョブ実行可否判断を行った日時との比較することに基づいて、前記判断手段におけるジョブ実行可否判断後に、前記登録手段にて前記文字列の更新が行われた状況かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記記憶手段は、前記判断手段で用いた前記文字列のバージョンを前記ジョブデータに対応付けて保存し、
前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記記憶手段に記憶された前記文字列のバージョンと、前記登録手段に登録されている最新のバージョンとを比較することに基づいて、前記判断手段におけるジョブ実行可否判断後に、前記登録手段にて前記文字列の更新が行われた状況かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記記憶手段は、前記判断手段で用いた前記文字列が記載されたファイルのチェックサムを前記ジョブデータに対応付けて保存し、
前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記記憶手段に記憶された前記文字列が記載されたファイルのチェックサムと、前記登録手段に登録されている最新の文字列のファイルのチェックサムとを比較することに基づいて、前記判断手段におけるジョブ実行可否判断後に、前記登録手段にて前記文字列の更新が行われた状況かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記抽出手段は、前記ジョブデータに含まれる画像からテキスト情報を抽出する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項17】
操作部を有する画像形成装置であって、
文字列を登録する登録ステップと、
受け付けたジョブデータからテキスト情報を抽出し、抽出したテキスト情報と前記登録手段で登録した文字列との比較に基づいてジョブ実行可否判断を行う判断ステップと、
前記判定ステップで判断されたジョブ実行可否結果を前記ジョブデータに対応付けて記憶部に記憶する記憶ステップと、
前記操作部から前記記憶部に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記ジョブ実行可否結果に基づいて前記ジョブデータのジョブ実行を制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項18】
コンピュータを、請求項1に記載された電力制御手段として機能させるためのプログラム。
【請求項19】
操作部を有する画像形成装置であって、
文字列を登録する登録手段と、
ジョブデータを受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けたジョブデータから抽出したテキスト情報と前記登録手段で登録した文字列との比較に基づいてジョブ実行可否判断を行う判断手段と、
前記判断手段により判断されたジョブ実行可否結果を前記ジョブデータに対応付けて記憶する記憶手段と、
前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記ジョブ実行可否結果に基づいて前記ジョブデータのジョブ実行を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記判断手段におけるジョブ実行可否判断後に、前記登録手段にて前記文字列の更新が行われた状況において、前記ジョブ実行指示を受け付けた場合、前記ジョブデータに対して、前記判断手段で更新後の文字列も用いてジョブ実行可否判断を行い判断されたジョブ実行可否結果に基づいてジョブの実行を制御する
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置、印刷制御装置の制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷装置が設置される場所や利用者の環境は多様化しており、ファイアウォール内でアクセスされるだけでなく、インターネットなどの外部のネットワークから直接アクセスされる利用方法も増加している。また、ファイアウォールの内外を問わず悪意あるユーザによる印刷装置の不正操作による攻撃や、印刷された文書が紛失するなどによる情報漏洩が問題となっている。
【0003】
印刷装置に対するセキュリティ対策の一つとして、印刷文書のコンテンツの内容に対して検閲を行うことが知られている。
【0004】
特許文献1によると、印刷指示後、印刷を実行する前に、印刷データに対して事前に登録されたNGワードが存在するか検閲する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、印刷装置に対して、印刷指示後、印刷を実行する前に、印刷データに対して事前に登録されたNGワードとの比較をすると、ユーザから印刷実行指示を受け付けてから印刷完了までの時間が増加してしまう。
【0007】
本発明は、上述の課題を顧みてなされたものであり、印刷実行指示よりも前に辞書比較処理を実行することで、ユーザからの印刷実行指示から印刷完了までの時間を増加させずに、情報漏洩を防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、操作部を有する画像形成装置であって、文字列を登録する登録手段と、ジョブデータを受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けたジョブデータからテキスト情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出したテキスト情報と前記登録手段で登録した文字列との比較に基づいてジョブ実行可否判断を行う判断手段と、前記判断手段により判断されたジョブ実行可否結果を前記ジョブデータに対応付けて記憶する記憶手段と、前記操作部から前記記憶手段に記憶された前記ジョブデータに対してジョブ実行指示を受け付けると、前記ジョブ実行可否結果に基づいて前記ジョブデータのジョブ実行を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザからの印刷実行指示から印刷完了までの時間を増加させずに、情報漏洩を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】実施例における複合機1000のハードウェア構成図の一例
【
図3】実施例における複合機1000のソフトウェア構成図の一例
【
図4】(A)実施例1における印刷データ入稿から留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例(B)実施例1おけるユーザの印刷実行指示後のデバイスの処理の流れを示すフローチャート一例(C)実施例1における別の印刷データ入稿から留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例(D)実施例1おける別のユーザの印刷実行指示後のデバイスの処理の流れを示すフローチャート一例
【
図6】実施例のNGワード登録処理の流れを示すフローチャートの一例
【
図8】(A)実施例2における印刷データ入稿から留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例(B)実施例2おけるユーザの印刷実行指示後のデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例
【
図9】(A)実施例3における印刷データ入稿から留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例(B)実施例3おけるユーザの印刷実行指示後のデバイスの処理の流れを示すフローチャートの一例
【
図10】複合機1000の所有する機能と検閲タイミングを紐づけたテーブルの一例
【
図11】実施例4における印刷管理サーバによるデータ検閲処理を示すフローチャートの一例
【
図12】実施例におけるデータ検閲処理詳細を示すフローチャートの一例
【
図13】実施例5における印刷管理サーバ3000のソフトウェアモジュールブロック図の一例
【
図14】実施例5における印刷管理サーバによるデータ検閲処理を示すフローチャートの一例
【
図15】実施例5におけるデータ検閲処理詳細を示すフローチャートの一例
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。本実施例では留め置き印刷機能を持つ複合機(デジタル複合機/MFP/Multi Function Peripheral)を例とする。留め置き印刷機能とは、例えばPCから送られたプリントジョブが、すぐには複合機から出力されず、一度複合機のHDDや外部記憶装置などに留め置かれる機能のことを指す。
【0012】
しかしながら一般的に留め置き印刷はSFP(Single Function Peripheral)でも使用されるため、適用範囲は複合機に限定はしない。
【実施例0013】
【0014】
用紙に画像を形成する印刷機能を有する複合機1000は、他の情報処理装置とのネットワ-ク100を介した印刷デ-タ(プリントジョブとも称する)、スキャンした画像デ-タ、デバイスの管理情報等の送受信が可能である。
【0015】
また、複合機1000は、ネットワーク100を介して印刷管理サーバ3000とも通信が可能である。また印刷管理サーバ3000やPC2000は外部ネットワーク200を介し、クラウドストレージやファイルサーバなどと通信可能である。尚、
図1は例として複合機1000と印刷管理サーバ3000、クラウドストレージ4000が1台ずつであるが、それぞれ複数ある構成でもよく、限定はしない。なお、
図1では複合機1000と印刷管理サーバ3000は別々の装置となっているが、印刷管理サーバの役割を複合機1000が内包していても良く、特に限定しない。
【0016】
図2(a)は、複合機1000の構成を示すハードウェアブロック図である。
【0017】
CPU211は、複合機1000のソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行う。ROM212はリードオンリーメモリで、複合機1000のブートプログラムや固定パラメータ等を格納している。RAM213はランダムアクセスメモリで、CPU211が複合機1000を制御する際に、プログラムや一時的なデータの格納などに使用される。HDD214はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、アプリケーション、各種データを格納する。CPU211はROM212に記憶されているブートプログラムを実行し、HDD214に格納されているプログラムをRAM213に展開し、その展開したプログラムを実行することにより、この複合機1000の動作を制御する。
【0018】
フラッシュメモリ215はローダー、カーネル、アプリケーションを格納する。またフラッシュメモリ215には、実行プログラムの他に、複合機1000の機能を有効にするためのライセンス情報や、プログラムの改ざん検知に使用する検証のための使用する署名や公開鍵が記憶されている。操作部I/F216は、操作部ユニット230を介して複合機1000の使用者により入力される指示をCPU211に伝達するためのI/Fである。また、操作部I/F216は、操作部ユニット230に表示する内容を切り替えるための処理内容をCPU211から受信して操作部ユニット230に伝達する。なお、操作部ユニット230は、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが供えられ、複合機1000の状態や操作メニューを表示し、使用者の指示を受け付ける。
【0019】
RIP部221は、印刷データに対してレンダリング処理を行い、ラスタイメージ画像を取得する。
【0020】
プリンタI/F217は、プリンタユニット240による印刷処理などを制御する。スキャナI/F218は、スキャナユニット250による原稿の読み取り制御する。USB―HostI/F219は、メインコントローラ200と外部USBデバイス260を接続するためのインターフェースである。ここで、外部USBデバイス260の例としてはFAXユニットが挙げられる。FAXユニットの例では、USB-HostI/F219を介してHDD214から転送される画像データに基づいてFAX送信を行う。また、受信するデータに基づいて画像データを生成し、USB-HostI/F219を介してHDD214に画像データを転送する。なお、HDD214に記憶された画像データは、前述したようにプリンタユニット240により記憶媒体へプリントされる。外部USBデバイス260は、USBメモリやUSBキーボードなども例として挙げられる。USBメモリからは、ファームウェアアップデートに必要な更新ファイルの転送も可能である。
【0021】
ネットワークI/F220は、ネットワーク100とのデータの送受信を制御する。
【0022】
図2(b)は印刷管理サーバ3000の構成を示すハードウェアブロック図である。
【0023】
CPU401は、印刷管理サーバ3000のソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行う。ROM402はリードオンリーメモリで、印刷管理サーバ3000のブートプログラムや固定パラメータ等を格納している。RAM403はランダムアクセスメモリで、CPU401が印刷管理サーバ3000を制御する際に、プログラムや一時的なデータの格納などに使用される。HDD404はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、アプリケーション、各種データを格納する。CPU401はROM402に記憶されているブートプログラムを実行し、HDD404に格納されているプログラムをRAM403に展開し、その展開したプログラムを実行することにより、この印刷管理サーバ3000の動作を制御する。ネットワークI/F制御部405は、ネットワーク100とのデータの送受信を制御する。
【0024】
バス408はCPU401、ROM402、RAM403、HDD404、ネットワークI/F制御部405を相互に接続している。このバス408を介して、CPU401からの制御信号や各装置間のデータ信号が送受信される。
【0025】
図3(a)は、複合機1000の構成を示すソフトウェアモジュールを説明するブロック図である。尚、この
図3(a)に示すソフトウェアモジュールは、CPU211がRAM213に展開したプログラムを実行することにより実現される。
【0026】
起動制御部311は、印刷制御装置1000の起動時の処理を制御するプログラムで、メインコントローラの200のOS(オペレーションシステム)を起動させ、各種プログラムを動作させるための基本システムの立ち上げを行う。操作部制御部312は、操作部I/F216を介して、操作部ユニット230の制御を行うためのプログラムである。プリンタ制御部313はプリンタユニット240による印刷の制御を行い、スキャナ制御部314はスキャナユニット250による原稿の読み取り等の機能を実行するためのモジュールである。USB制御部315はUSB-HostI/F219を介して、その先のUSBデバイスの制御を行うためのプログラムである。通信制御部316は、ネットワークI/F220を介して、複合機1000がサポートする複数の通信プロトコルの制御を行うためのモジュールである。エラー通知制御部317は、印刷データ検閲処理により印刷データのコンテンツに問題が検知された際に、操作部ユニット230や、ネットワーク100で接続された外部機器に対して通知するエラー内容の制御を行う。
【0027】
検閲設定管理部318はNGワードの設定を管理するプログラムである。複合機1000を管理する管理者によって、入力されたNGワードなど検閲処理に関わる設定値を印刷データ検閲時にデータ検閲処理部319に提供する。
【0028】
データ検閲処理部319は、検閲設定管理部318によって登録されているNGワードに基づいて、印刷データに対して検閲処理の制御を行うためのプログラムである。
【0029】
ユーザデータ管理部320は、複合機1000を使用することができるユーザのデータを管理するプログラムである。認証制御部321は、複合機1000に対して、認証してきたユーザに対して、ユーザデータ管理部320によって登録されているユーザ情報に基づき、認証の制御を行う。
【0030】
図3(b)は、実施例1における印刷管理サーバ3000の構成を示すソフトウェアモジュールを説明するブロック図である。
【0031】
尚、この
図3(b)に示すソフトウェアモジュールは、CPU401がRAM402に展開したプログラムを実行することにより実現される。
【0032】
起動制御部501は、印刷管理サーバ3000の起動時の処理を制御するプログラムで、印刷管理サーバ3000のOS(オペレーションシステム)を起動させ、各種プログラムを動作させるための基本システムの立ち上げを行う。
【0033】
通信制御部504は、ネットワークI/F制御部405を介して、印刷管理サーバ3000がサポートする複数の通信プロトコルの制御を行うためのモジュールである。
【0034】
検閲設定管理部503は後にNGワードの設定を管理するプログラムである。
【0035】
データ検閲処理部502は、検閲設定管理部503によって登録されているNGワードに基づいて、印刷データに対して検閲処理の制御を行うためのモジュールである。
【0036】
なお、以降のシーケンスやフローチャートにおいて、印刷管理サーバ3000が処理する部分は上述のソフトウェアモジュールがROM402、RAM403、HDD404のいずれかの記憶手段に記憶され、CPU401により実行される。
【0037】
図4(A)は、実施形態1に係る複合機1000に対して、PC2000から印刷データが入稿されてから留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャート記載の動作を実現するプログラムは、フラッシュメモリ215に記憶されCPU211によりRAM213に展開し、実行される。
【0038】
はじめに、ステップS05011にて、複合機1000は、ユーザによる印刷データ入稿を受け付ける。具体的には、ユーザはPC2000からネットワーク100を介して複合機1000に印刷データを送る。なお、ステップS05011で入稿されるデータは、PDF(Portable Document Format)形式でもよいし、PDL(Page Descrimination Language)形式のデータでも良く、限定しない。
【0039】
続いてステップS05012において、メインコントローラ200は、検閲設定管理部318に登録された設定値から取得し、複合機1000の検閲モードが有効であるかの確認を行う。有効である場合、ステップS05013に移行し、検閲モードが有効でないと判断された場合、検閲処理を行わずステップS05017に移行する。
【0040】
ステップS05013では、データ検閲処理部319が、印刷データに対してテキストがあるかを判断し、テキストが存在しないと判断された場合、ステップS05014に移行し、テキスト情報が存在していればステップS05015に移行する。ここで説明するテキストとは、例えば、PDLデータやサーチャブルPDFのテキスト情報を指す。
【0041】
ステップS05014では、印刷データに対して、データ検閲処理部319がテキスト抽出処理(OCR:Optical Charactor Reader)を実施し、印刷データからテキスト情報を抽出する。その後ステップS05015に移行する。
【0042】
ステップS05015では、データ検閲処理部319が、印刷データのテキストに対して、NGワードが存在するかを判断する処理(辞書比較処理:DLP)が行われる。NGワードが存在する場合は、印刷不可と判断し、NGワードが存在しない場合は、印刷可能と判断する。NGワードは、管理者により検閲設定管理部318に登録された言葉であり、その登録方法は後述する。そしてステップS05016に移行する。
【0043】
ステップS05016において、メインコントローラ200が、ステップS05015で判断された印刷可否結果を印刷データに対応付ける(紐づける)処理を行う。そしてステップS05017に移行する。
【0044】
ステップS05017において、メインコントローラ200が、印刷可否結果が紐づいた印刷データを複合機1000のHDD214やフラッシュメモリ215などの記憶媒体に留め置く。なお、ステップS05017にて留め置く印刷データは、PDLデータでもよいし、RIP部221により、レンダリング処理された後のラスタイメージであってもよく、限定しない。
【0045】
図4(B)は、実施形態1に係るシステムにおける、複合機1000に対して、ユーザが印刷実行指示を受け、印刷をするまでの複合機1000の処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、例えば、ユーザが複合機1000に対してユーザ認証を行い、複合機1000のLUI(Local User Interface:操作部ユニット230)上に留め置き印刷のジョブリストを表示した時点からスタートする。
【0046】
はじめにステップS05021にて、複合機1000がユーザから印刷実行指示を受け付ける。具体的には、ユーザが複合機1000のLUI上に表示された留め置き印刷のジョブリストから任意の印刷ジョブに対して印刷実行指示を行う。ここでの留め置き印刷のジョブリストは、ステップS05017で留め置かれた印刷データ・ジョブのことを指す。なお、ユーザが複合機1000のLUI上に表示された留め置き印刷のジョブリストから任意の印刷ジョブに対して印刷実行指示を行うことで説明を行ったが、印刷を伴わないセンドジョブであってもよく、ここでユーザから受け取る指示は印刷を伴うジョブに限定しない。
【0047】
次にステップS05022で、メインコントローラ200が、S05021で指示を受けた印刷データに紐づく印刷可否結果を判断する。印刷可否結果が印刷可能(OK)であればステップS05023に移行し、プリンタ制御部313が印刷ジョブを実行する。印刷可否結果が印刷不可(NG)であればステップS05024に移行する。ここで、実行するのは、印刷を伴うジョブに限定しない。例えばデータを送信するセンドジョブであってもよい。
【0048】
ステップS05024では、エラー通知制御部317が、複合機1000の操作部ユニット230に印刷可否結果がNGである旨を知らせるエラー画面(
図5)が表示される。
【0049】
以上により、ユーザからの印刷実行指示前には、NGワードを用いた検閲処理を終了させることが可能になり、ユーザからの印刷実行指示から印刷終了までの時間を増加させることなく、情報漏洩を防ぐことが可能になる。
【0050】
続いて、印刷データが入稿されてから検閲し印刷実行するまでのデバイスの処理の流れの変形例を
図4(C)(D)を用いて説明する。
図4(C)は、実施形態1に係る複合機1000に対して、PC2000から印刷データが入稿されてから留め置きまでのデバイスの処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャート記載の動作を実現するプログラムは、フラッシュメモリ215に記憶されCPU211によりRAM213に展開し、実行される。
図4(A)(B)と同様の処理には同様の番号を付している。
【0051】
はじめに、ステップS05011にて、複合機1000は、ユーザによる印刷データ入稿を受け付ける。
【0052】
続いてステップS05012において、メインコントローラ200は、検閲設定管理部318に登録された設定値から取得し、複合機1000の検閲モードが有効であるかの確認を行う。有効である場合、ステップS05025に移行し、検閲モードが有効でないと判断された場合、検閲処理を行わずステップS05028に移行する。
【0053】
ステップS05025では、データ検閲処理部319が、印刷データに対してテキストがあるかを判断し、テキストが存在しないと判断された場合、ステップS05026に移行し、テキスト情報が存在していればステップS05028に移行する。
【0054】
ステップS05026では、印刷データに対して、データ検閲処理部319がテキスト抽出処理(OCR:Optical Charactor Reader)を実施し、印刷データからテキスト情報を抽出する。その後ステップS05027に移行する。
【0055】
ステップS05027において、抽出したテキスト情報と印刷データを紐づけ、記憶媒体に留め置く。
【0056】
ステップS05028において、メインコントローラ200が、印刷データを複合機1000のHDD214やフラッシュメモリ215などの記憶媒体に留め置く。なお、ステップS05017にて留め置く印刷データは、PDLデータでもよいし、RIP部221により、レンダリング処理された後のラスタイメージであってもよく、限定しない。
【0057】
図4(D)は、実施形態1に係るシステムにおける、複合機1000に対して、ユーザが印刷実行指示を受け、印刷をするまでの複合機1000の処理の変形例の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、例えば、ユーザが複合機1000に対してユーザ認証を行い、複合機1000のLUI(Local User Interface:操作部ユニット230)上に留め置き印刷のジョブリストを表示した時点からスタートする。
【0058】
はじめにステップS05021にて、複合機1000がユーザから印刷実行指示を受け付ける。
【0059】
次にステップS05029では、データ検閲処理部319が、印刷データのテキストに対して、NGワードが存在するかを判断する処理(辞書比較処理:DLP)が行われる。NGワードが存在する場合は、印刷不可と判断し、NGワードが存在しない場合は、印刷可能と判断する。NGワードは、管理者により検閲設定管理部318に登録された言葉である。そしてステップS05022に移行する。
【0060】
次にステップS05022で、メインコントローラ200が、S05021で指示を受けた印刷データに紐づく印刷可否結果を判断する。印刷可否結果が印刷可能(OK)であればステップS05023に移行し、プリンタ制御部313が印刷ジョブを実行する。印刷可否結果が印刷不可(NG)であればステップS05024に移行する。
【0061】
ステップS05024では、エラー通知制御部317が、複合機1000の操作部ユニット230に印刷可否結果がNGである旨を知らせるエラー画面(
図5)が表示される。
【0062】
以上により、ユーザからの印刷実行指示前には、検閲処理にかかる文字列抽出までの処理を終了させ、印刷指示後に最新のNGワードを用いた辞書比較処理により印刷可否判断を行うことが可能になる。よって、ユーザからの印刷実行指示から印刷終了までの時間を短縮しつつ、情報漏洩を防ぐことが可能になる。
【0063】
図6は、S05015で行われる辞書比較処理(DLP)で用いられるNGワードを文字列登録するための処理を示すフローチャートである。NGワードは、例えば機密情報であることを示すワードであり、複合機1000を管理する管理者が文字列登録を行う。例えば、印刷データのテキスト情報にNGワードが存在すると、機密情報を含む印刷データであるとし、印刷不可であると判断されるため、機密情報を含む印刷データが印刷文書となり情報漏洩につながるセキュリティ上のリスクを低下させることが可能である。
【0064】
ステップS04001において、複合機1000は、ネットワーク100を経由してPC2000と接続し、PC2000のウェブブラウザ上に、複合機1000を操作することが可能な画面を表示する。このPCやモバイル端末に表示する複合機1000の操作部をリモートUI(ユーザインタフェース、リモートUser Interface:RUI)と称する。
【0065】
続いてステップS04002において、画像形成装置1000のメインコントローラ200は、RUI上にNGワード登録のための検閲設定画面600(
図7)を表示する。
図7は、NGワード登録のための検閲設定画面の一例である。画面600は、検閲モードの設定601、検閲キーワード(NGワード)設定602、検閲時の動作の設定603、追加ボタン610、OKボタン620と、キャンセルボタン630とで構成されている。検閲モード設定601は、検閲モードを有効にするためのボタンであり、追加ボタン610は、ユーザ(管理者)がNGワードの入力を行い、追加ボタン610を押下すると、登録済みキーワードの項目に入力したNGワードが追加される。
図7にはNGワードの一例として、「機密」「秘密」「社外秘」が文字列登録されている。検閲時の動作603は、検閲時にNGワードのある文書に対して印刷実行指示があった場合の複合機1000の動作を設定することができる。
図7では、動作の一例として「動作停止」「(管理者に)メールで通知する」「(ユーザに対して)警告表示」が選択可能であり、「動作停止」が選択されているが、あくまで一例であり、複数の選択肢を同時に選択するようにしても良い。
【0066】
ボタン620が選択されると、入力した設定データが検閲設定管理部318に登録される。
【0067】
次にステップS04003にて、ユーザからのNGワード登録を受け付ける。次にステップS04004で、ステップS04003で入力されたNGワードを検閲設定管理部318に保存する。保存が完了すると、NGワードの登録処理が終了する。
【0068】
また本実施例ではNGワード登録処理において、リモートUIを通して登録処理を行う構成にしたが、複合機1000の操作部ユニット230から登録をする構成にするなど、文字列登録処理を行う方法については特に限定しない。
実施例1では留め置き印刷を想定して、複合機1000に対して印刷データが入稿されると、それに続いて印刷データに対して検閲処理を実施し、印刷可否結果が紐づいた印刷データを留め置いた。ユーザから印刷実行指示を受け付けると、印刷データに対応付けられた印刷可否結果に基づいて印刷実行または制限を行っていた。
ユーザによる印刷データ入稿と印刷実行指示に大きなタイムラグが発生する場合、複合機1000が検閲処理を行い、印刷データ・ジョブに印刷可否結果を紐づけた後に、複合機1000を管理する管理者が、NGワードの変更・更新や検閲モードの設定変更が行われる可能性が想定される。そのような場合、留め置かれた印刷データ・ジョブは最新のNGワードで判断された結果ではなくなってしまう。
実施例2では、上記の場合を想定し、印刷実行時に、常に最新版の印刷可否結果により印刷が実行および制限されるための制御方法について説明する。具体的には、留め置かれた印刷データが常に最新版の検閲モードとNGワードを用いて検閲され、印刷データに対して常に最新版の印刷可否結果を紐づけるための制御方法について説明する。
実施例2において、ネットワ-ク構成図、情報処理装置である複合機1000のハ-ドウェア構成、ソフトウェア構成、印刷実行指示受付、印刷実行などの印刷処理など、説明しない部分については、実施例1と同じである。
続いて、ステップS08017において、印刷データ・ジョブにステップS08015で判断された印刷可否結果と、ステップS08016で取得された時刻を紐づけ、ステップS08018でフラッシュメモリ215やHDD214などの記憶媒体に留め置く。なお、ステップS08018で留め置く印刷データは、PDLデータの形式でもよく、RIP部221によりレンダリング処理されたラスタイメージ画像であってもよく、更に、S09015で抽出されたテキスト情報がある状態で留め置いてもよく、限定しない。
まずステップS08021では、複合機1000がユーザから印刷実行指示を受け付ける。次にステップS08022で、検閲モードが有効であるか判断し、有効であった場合ステップS08023に移行する。検閲モードが有効ではなかった場合、ステップS08028に移行する。
ステップS08023では、メインコントローラ200が、ステップS08021で印刷実行指示があった印刷データ・ジョブに印刷可否結果が紐づいているかを確認する。印刷可否結果が紐づいていれば、ステップS08025に移行し、紐づいていなければステップS08024に移行する。ステップS08024では、データ検閲処理部319が、印刷データに対してテキスト抽出処理(OCR)を実行する。なお、S08024では、S08023で印刷データ・ジョブに印刷可否結果が紐づいていない場合でも、印刷データ・ジョブがテキスト情報であった場合には、テキスト抽出処理は省略されるようにしても良い。
ステップS08025では、メインコントローラ200が、ステップS08017で印刷データに紐づけられた時刻と、NGワードの最終更新時刻を比較する。これにより、最新のNGワードにより印刷可否判断が行われているかを判断し、行われている場合は、ステップS08027に移行する。行われていない場合には、ステップS08026に移行する。具体的には、NGワード更新時刻が印刷データに紐づけられた時刻よりも後、もしくは印刷データに紐づけられた時刻がない場合は、最新のNGワードによる検閲(S08026)を行う必要がある。
ステップS08027では、メインコントローラ200が、印刷可否結果を確認し、印刷可否結果がOKであれば、ステップS08028に移行し、印刷を実行する。印刷可否結果がNGであれば、ステップS08029に移行し、複合機1000の操作部ユニット230に検閲処理でNGワードに合致し、印刷可否結果がNGである旨を表示する。
なお、印刷実行指示を受けたあとに、検閲処理をする必要がある場合には、複合機1000の操作部ユニット230上に検閲処理を行っている旨の画面(図示せず)を表示しても良い。
本実施例では、最新のNGワードにより印刷可否判断が行われているかの判断を、印刷データに紐づけられた時刻と、NGワードの最終更新時刻を比較することにより行っていたが、別の方法で判断するように構成してもよい。たとえば、NGワードにバージョン情報を付与しておき、NGワードのバージョンを比較することにより最新のNGワードにより印刷可否判断が行われているかを判断するようにしてもよい。具体的には、NGワード更新があると、バージョン情報も同様に更新を行い、S08016では、S08015の辞書比較処理で用いたNGワードのバージョン情報を取得する。続いて、S08017では、印刷データに印刷可否結果と取得したNGワードのバージョン情報を紐づける。そして、ユーザから印刷指示を受け付けると、S08025にて印刷データに紐づくNGワードのバージョンと現在のNGワードのバージョン情報を比較することにより最新のNGワードにより印刷可否判断が行われているかを判断する。バージョンが一致する場合は、S08027に移行し、バージョンが一致しない場合は、S08026にて現在のNGワードを用いて辞書比較処理を実行する。また上述以外の方法で、NGワードのチェックサムの比較で最新かどうかを判別してもよい。具体的には、S08016で、S08015で辞書比較処理を実行した際に使用したNGワードのチェックサムを取得する。続いてS08017で印刷データに印刷可否結果とチェックサムを紐づける。そしてユーザからの印刷指示を受け付けると、S08025にて印刷データに紐づくNGワードのチェックサムと、現在のNGワードのチェックサムを比較することにより最新のNGワードにより印刷可否判断が行われているかを判断する。チェックサムが一致する場合は、S08027に移行し、バージョンが一致しない場合は、S08026にて現在のNGワードを用いて辞書比較処理を実行する。以上のように構成してもよい。