(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022019466
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】整髪用組成物、及び整髪方法
(51)【国際特許分類】
A61K 8/31 20060101AFI20220120BHJP
A61Q 5/06 20060101ALI20220120BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
A61K8/31
A61Q5/06
A61K8/37
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020125024
(22)【出願日】2020-07-22
(31)【優先権主張番号】P 2020122005
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】592255176
【氏名又は名称】株式会社ミルボン
(72)【発明者】
【氏名】井口 亮
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AB032
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC172
4C083AC182
4C083AC242
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC422
4C083AC691
4C083AC692
4C083AD092
4C083AD242
4C083BB12
4C083BB13
4C083BB14
4C083CC32
4C083DD31
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】本発明は、マイクロクリスタリンワックスが配合された整髪用組成物において、当該整髪用組成物の伸びの良さと整髪性を向上させることを目的とする。
【解決手段】(A)揮発性炭化水素、及び(B)マイクロクリスタリンワックスが配合され、(C)25℃で液状の不揮発性油の配合量が7質量%以下であるか、又は、(C)25℃で液状の不揮発性油が配合されないものである整髪用組成物によれば、整髪用組成物の伸びの良さと整髪性を向上させることができる。また、本発明の整髪用組成物による整髪方法が提供できる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)揮発性炭化水素、及び(B)マイクロクリスタリンワックスが配合され、
(C)25℃で液状の不揮発性油の配合量が7質量%以下であるか、又は、(C)25℃で液状の不揮発性油が配合されないものである、
整髪用組成物。
【請求項2】
(D)カチオン界面活性剤が配合されないか、又は、(D)カチオン界面活性剤の配合量が0.5質量%以下である、請求項1に記載の整髪用組成物。
【請求項3】
前記(A)揮発性炭化水素として、少なくともイソドデカンが配合された、請求項1又は請求項2に記載の整髪用組成物。
【請求項4】
前記(C)25℃で液状の不揮発性油の配合量が5質量%以下であるか、又は、(C)25℃で液状の不揮発性油が配合されないものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の整髪用組成物。
【請求項5】
クリーム状である、請求項1~4のいずれか1項に記載の整髪用組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の整髪用組成物を用いた整髪方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整髪用組成物、及び整髪方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の成分が配合された整髪用組成物が、種々の整髪目的に応じて提供されている。上記整髪用組成物の一例として、所定量の(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス)コポリマー等を整髪料に配合することによって、自然で濡れたような艶感や整髪性等を向上させる技術(特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
整髪用組成物において、毛髪の束を形成させて根元から毛髪を立ち上げることや、毛先にまとまりを付与するといった整髪性を向上させるために、毛髪同士の接着性を高めるロウや炭化水素等の固形油(25℃で固形状の油)が整髪用組成物に用いられることがある。
【0005】
上記固形油の中でも、マイクロクリスタリンワックスは、整髪性を向上させる点から比較的優れたものであるが、その配合によって、整髪用組成物の使用時において、掌での伸びの良さが低下することがあった。そして、そのような整髪用組成物の伸びの良さの低下に伴って、整髪用組成物を毛髪に均一に塗布しにくく容易に整髪操作を行えないことや、整髪時に整髪用組成物を比較的多く使用する必要があるといった問題が生じることがあった。
【0006】
また、整髪用組成物において、整髪性をより向上させることが要望されている。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みて、マイクロクリスタリンワックスが配合された整髪用組成物において、当該整髪用組成物の伸びの良さと整髪性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が上記課題に対して鋭意検討したところ、マイクロクリスタリンワックスが配合された整髪用組成物において、さらに揮発性炭化水素が配合されたものとすれば、整髪用組成物の伸びの良さと整髪性を向上した整髪用組成物が提供できることを見出した。また、本発明者は、揮発性炭化水素とマイクロクリスタリンワックスが配合された整髪用組成物において、25℃で液状の不揮発性油が一定量以上に配合されると、整髪用組成物の整髪性が低下する傾向にあることを発見した。
【0009】
そこで、本発明者は、揮発性炭化水素とマイクロクリスタリンワックスが配合された整髪用組成物において、25℃で液状の不揮発性油の配合量が7質量%以下であるか、又は、25℃で不揮発性の液状油が配合されないものとすれば、整髪用組成物の伸びの良さと整髪性を向上した整髪用組成物が提供できることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明の整髪用組成物は、
(A)揮発性炭化水素、及び(B)マイクロクリスタリンワックスが配合され、
(C)25℃で液状の不揮発性油の配合量が7質量%以下であるか、又は、(C)25℃で液状の不揮発性油が配合されないものである、整髪用組成物である。
【0011】
本発明の整髪用組成物は、(D)カチオン界面活性剤が配合されないか、又は、(D)カチオン界面活性剤の配合量が0.5質量%以下であると、整髪性により優れるため好ましい。
【0012】
本発明の整髪用組成物は、前記(A)揮発性炭化水素として、少なくともイソドデカンが配合されたものであると、整髪後における整髪状態の持続性により優れるため好ましい。
【0013】
本発明の整髪用組成物は、前記(C)25℃で液状の不揮発性油の配合量が5質量%以下であるか、又は、(C)25℃で液状の不揮発性油が配合されないものであると、整髪性により優れるため好ましい。
【0014】
本発明の整髪用組成物は、例えば、クリーム状である。
【0015】
本発明の整髪方法は、上述した本発明の整髪用組成物のいずれかを用いた整髪方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の整髪用組成物によれば、マイクロクリスタリンワックスが配合された整髪用組成物において、整髪用組成物の伸びの良さと整髪性を向上させることができる。
また、本発明の整髪方法によれば、本発明の整髪用組成物を用いた整髪方法が提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という)に基づき、本発明を以下に説明する。
【0018】
(1)本実施形態の整髪用組成物
本実施形態の整髪用組成物は、(A)揮発性炭化水素、及び(B)マイクロクリスタリンワックスが配合され、
(C)25℃で液状の不揮発性油が配合されないものであるか、又は、(C)25℃で液状の不揮発性油の配合量が7質量%以下である。
【0019】
以下の記載において、「揮発性炭化水素」を(A)成分、「マイクロクリスタリンワックス」を(B)成分、「25℃で液状の不揮発性油」を(C)成分とそれぞれ表記することがある。
【0020】
<(A)揮発性炭化水素>
本実施形態の整髪用組成物は、(A)成分である揮発性炭化水素が1種又は2種以上配合されたものである。前記揮発性炭化水素は、後述する(B)成分と共に整髪用組成物に配合されることにより、整髪用組成物の伸びを向上させる役割がある。
【0021】
本実施形態の整髪用組成物に係る揮発性炭化水素としては、例えば、測定温度が37.8℃における動粘度が20mm2/s以下の揮発性炭化水素を用いることができる。動粘度の測定方法は、キャノン-フェンスケ粘度計又はウベローデ粘度計等の粘度計を用いて、JIS Z8803に記載される方法を用いて測定可能である。
なお、本実施形態の整髪用組成物に係る(A)成分として、整髪後の整髪状態を保持させることに優れたものとする観点から、動粘度15mm2/s以下の揮発性炭化水素が好ましく、動粘度10mm2/s以下の揮発性炭化水素がより好ましく、動粘度5mm2/s以下の揮発性炭化水素がさらに好ましく、動粘度3mm2/s以下の揮発性炭化水素が特に好ましい。
【0022】
本実施形態の整髪用乳化組成物に係る(A)成分の動粘度の下限値は、特に限定されないが、例えば、動粘度0.3mm2/s以上である。
【0023】
本実施形態の整髪用組成物に係る(A)成分としては、例えば、分岐状の揮発性炭化水素、直鎖状の揮発性炭化水素が挙げられる。
前記分岐状の揮発性炭化水素としては、例えば、イソドデカン、軽質イソパラフィン、動粘度が20mm2/s以下の水添ポリイソブテン等が挙げられる。
前記直鎖状の揮発性炭化水素としては、ドデカン、C9-12アルカン、C10-13アルカン等が挙げられる。
【0024】
本発明の整髪用組成物は、前記(A)揮発性炭化水素として、少なくともイソドデカンが配合されたものであると、整髪後における整髪状態の持続性により優れるため好ましい。
【0025】
本実施形態の整髪用組成物に係る(A)成分の配合量は特に限定されず、適宜設定することができる。
本実施形態の整髪用組成物は伸びの良さを向上させることが可能であるが、その伸びの良さをさらに優れたものとする観点から、(A)成分の配合量の下限値は、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。また、(A)成分の配合量の上限値は、例えば、20質量%以下である。
【0026】
<(B)マイクロクリスタリンワックス>
本実施形態の整髪用組成物は、(B)成分であるマイクロクリスタリンワックスが配合されたものである。マイクロクリスタリンワックスは、その配合により整髪用組成物に優れた整髪性が付与できる。
【0027】
本実施形態の整髪用組成物に係る(B)成分の配合量は特に限定されず、適宜設定することができる。
本実施形態の整髪用組成物は整髪性を向上させることが可能であるが、その整髪性をさらに優れたものとする観点から、(B)成分の配合量の下限値は、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。また、本実施形態の整髪用組成物は伸びの良さを向上させることが可能であるが、その伸びの良さをさらに優れたものとする観点から、(B)成分の配合量の上限値は、15質量%以下が好ましく、13質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
【0028】
本実施形態の整髪用組成物における(A)成分の配合量及び(B)成分の配合量の合計配合量[(A)+(B)]は特に限定されない。なお、本実施形態の整髪用組成物は整髪性を向上させることが可能であるが、その整髪性をさらに優れたものとする観点から、前記[(A)+(B)]の下限値は、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上がさらに好ましい。また、前記[(A)+(B)]の上限値は、[(A)+(B)]の下限値と同様の観点から、35以下が好ましく、30以下がより好ましく、25以下がさらに好ましい。
【0029】
本実施形態の整髪用組成物における(A)成分の配合量に対する(B)成分の配合量の質量比[(B)/(A)]は特に限定されない。なお、本実施形態の整髪用組成物は整髪性を向上させることが可能であるが、その整髪性をさらに優れたものとする観点から、前記質量比[(B)/(A)]の下限値は、0.01以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましい。また、本実施形態の整髪用組成物は伸びの良さを向上させることが可能であるが、その伸びの良さをさらに優れたものとする観点から、前記質量比[(B)/(A)]の上限値は、15以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい。
【0030】
<(C)25℃で液状の不揮発性油>
本実施形態の整髪用組成物は、(C)成分である25℃で液状の不揮発性油が、7質量%以下の配合量であるか、又は、配合されないものである。
前記25℃で液状の不揮発性油における、「25℃で液状」とは、25℃で流動性を示すことを意味し、「不揮発性油」とは引火点が100℃以上の油を意味する。前記引火点は、クリーブランド開放法を用いた引火点測定方法により測定できる。
【0031】
本実施形態の整髪用組成物において(C)成分を配合させたものとする場合、整髪後の毛髪にツヤの付与が実現可能となるが、(C)成分の配合量が多くなると、整髪後の毛髪に残存する(C)成分の量が高まることにより整髪性が低下する傾向が生じやすくなる。そのため、本実施形態の整髪用組成物において、(C)成分を配合させたものとする場合、その配合量は7質量%以下である。
また、本実施形態の整髪用組成物には、(C)成分の配合量が多くなることで整髪性が低下する傾向を抑える観点から、(C)成分が配合されないものとすることができる。
【0032】
本実施形態の整髪用組成物に係る25℃で液状の不揮発性油としては、例えば、25℃で液状の不揮発性のエステル、油脂、高級アルコール、炭化水素、及びシリコーンから選ばれる1種又は2種以上である。
【0033】
[25℃で液状の不揮発性のエステル]
前記25℃で液状の不揮発性のエステル(エステルの総炭素数としては、例えば8以上60以下)としては、例えば、直鎖又は分岐脂肪酸と1価の直鎖又は分岐アルコールとのエステル、直鎖又は分岐脂肪酸と多価のアルコールとのエステル、1価の直鎖又は分岐アルコールと1価又は多価のカルボン酸とのエステル、ヒドロキシル基を有する直鎖又は分岐脂肪酸と直鎖又は分岐脂肪酸とのエステル化合物と1価の直鎖又は分岐アルコールとのエステルが挙げられる。
【0034】
直鎖又は分岐脂肪酸と1価の直鎖又は分岐アルコールとのエステルとしては、例えば、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸イソプロピル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-ヘキシルデシル、オレイン酸2-オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、ネオペンタン酸2-オクチルドデシル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
前記直鎖又は分岐脂肪酸と多価のアルコールとのエステルとしては、例えば、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、ジラウリン酸PG、ジオレイン酸PG、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル等が挙げられる。
前記1価の直鎖又は分岐アルコールと1価又は多価のカルボン酸とのエステルとしては、例えば、乳酸イソステアリル、炭酸ジカプリリル、炭酸ジエチルヘキシル、クエン酸トリ2-エチルヘキシル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリ2-オクチルドデシル、リンゴ酸ジステアリル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ2-エチルヘキシル、マレイン酸ジ2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2-エチルヘキシル、安息香酸アルキル(C12-15)、安息香酸2-エチルヘキシル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、サリチル酸2-エチルヘキシル、パラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル等が挙げられる。
前記ヒドロキシル基を有する直鎖又は分岐脂肪酸と直鎖又は分岐脂肪酸とのエステル化合物と1価の直鎖又は分岐アルコールとのエステルとしては、例えば、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル等が挙げられる。
【0035】
[25℃で液状の不揮発性の油脂]
前記25℃で液状の不揮発性の油脂としては、例えば、コメヌカ油、ホホバ油、シア脂油、ローズヒップ油、ヒマワリ種子油、綿実油、アルガン油、ツバキ油、サザンカ油、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマシ油、グレープシード油、ヤシ油、杏仁油、アマニ油等の植物油;オレンジラフィー油等の動物油;が挙げられる。
【0036】
[25℃で液状の不揮発性の高級アルコール]
前記25℃で液状の不揮発性の高級アルコール(高級アルコールの総炭素数としては、例えば炭素数が12~24)としては、例えば、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール等が挙げられる。
【0037】
[25℃で液状の不揮発性の炭化水素]
前記25℃で液状の不揮発性の炭化水素としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、アルカンの混合物(例えば、(C13-15)アルカン、(C15-19)アルカン等)、ポリブテン、オレフィンオリゴマー
水添ポリ(C6-12オレフィン)、水添ポリデセン等が挙げられる。
【0038】
[25℃で液状の不揮発性のシリコーン]
前記25℃で液状の不揮発性のシリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、高重合ジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、ジメチコノール、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、メチルフェニルシリコーンが挙げられる。
【0039】
本実施形態の整髪用組成物に(C)成分が配合されたものである場合、(C)成分の配合量の上限値は7質量%以下であるが、(C)成分の配合量が多くなることにより整髪性が低下する傾向を抑える観点から、(C)成分の配合量の上限値は、6質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましく、2質量%以下が特に好ましい。また、本実施形態の整髪用組成物に(C)成分が配合されたものである場合、(C)成分の配合量の下限値は、例えば、0.01質量%以上である。
【0040】
本実施形態の整髪用組成物に(C)成分が配合されたものである場合、「(C)成分の配合量」に対する「(A)成分の配合量及び(B)成分の配合量の合計配合量」の質量比[(A)+(B)/(C)]は、特に限定されないが、例えば、2以上100以下である。
【0041】
<任意成分>
本実施形態の整髪用組成物には、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分以外の任意成分を適宜配合することができる。当該任意成分は、整髪用組成物に配合可能な公知の成分を用いることができ、例えば、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、上記(A)~(C)成分以外の油(例えば、炭化水素、油脂、エステル、ロウ類、高級アルコール、シリコーン等)、高分子化合物、多価アルコール、アミノ酸、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、防腐剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、酸、アルカリ、粉体、香料、水等が挙げられる。
【0042】
[(D)カチオン界面活性剤]
本実施形態の整髪用組成物には、任意成分としてカチオン界面活性剤((D)成分)が配合可能であるが、その配合によって整髪後における整髪状態の持続性を低下させる傾向が生じやすくなる観点から、カチオン界面活性剤が配合されないか、又は、その配合量が0.5質量%以下であることが好ましい。
【0043】
前記カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等のジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸アルキルトリメチルアンモニウム塩(メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムなど)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム等のモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩;塩化ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム等の長鎖アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩;ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジエチルアミノプロピルアミド等の脂肪酸アミドアミン;等が挙げられる。
なお、上記「長鎖アルキル」とは、炭素数が8以上の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、上記「長鎖アルコキシ」とは、合計炭素数が8以上の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基を意味する。
【0044】
本実施形態の整髪用組成物は、1種又は2種以上のノニオン界面活性剤が配合されたものとして良い。このノニオン界面活性剤の配合により、洗髪時において洗い落ちに優れた整髪用組成物が実現可能となる。
前記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリンアルキルエーテル、アルキルグルコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤の配合量は特に限定されないが、例えば、0.01質量%以上7質量%以下である。
【0045】
本実施形態の整髪用組成物は、1種又は2種以上のアニオン界面活性剤が配合されたものとして良い。このアニオン界面活性剤の配合により、洗髪時において洗い落ちに優れた整髪用組成物が実現可能となる。
前記アニオン界面活性剤としては、例えば、炭素数12以上24以下の高級脂肪酸の塩、炭素数12以上24以下の高級脂肪酸とアルカリ剤との中和物等の脂肪酸石鹸;エーテルカルボン酸またはその塩;脂肪アルコールエーテル硫酸塩;が挙げられる。
前記アニオン界面活性剤の配合量は特に限定されないが、例えば、0.01質量%以上5質量%以下である。
【0046】
本実施形態の整髪用組成物は、(A)~(C)成分以外の油が1種又は2種以上配合されたものとして良い。
前記(A)~(C)成分以外の油としては、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス等の炭化水素;カカオ脂、マンゴー種子脂、シア脂等の油脂;キャンデリラロウ、ミツロウ等のロウ類;パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル等のエステル;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;シクロペンタシロキサン、ジメチコン((C)成分を除く)等のシリコーン;が挙げられる。
(A)~(C)成分以外の油の配合量は特に限定されないが、例えば、0.01質量%以上15質量%以下である。
【0047】
本実施形態の整髪用組成物は、1種又は2種以上の高分子化合物が配合されたものとして良い。
前記高分子化合物の具体例としては、例えばカルボキシビニルポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、アクリル樹脂アルカノールアミン、メタクリロイルエチルベタイン・メタクリル酸エステル共重合体、高重合ポリエチレングリコール(例えば、PEG-14M、PEG-45M、PEG-90M等)等の合成高分子化合物;ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン等の半合成高分子化合物;アルギン酸ナトリウム、グアーガム、グルカン、セルロース、ヒアルロン酸ナトリウム等の天然高分子;が挙げられる。
前記高分子化合物の配合量は特に限定されないが、例えば、0.01質量%以上10質量%以下である。
【0048】
本実施形態の整髪用組成物に水が配合される場合、その配合量は、例えば、50質量%以上90質量%以下である。
【0049】
<粘度>
本実施形態の整髪用組成物における粘度は、適宜設定することができる。
本実施形態の整髪用組成物における粘度の指標である粘弾性の値としては、例えば、レオメーター〔例えば、HAAKE社製の応力制御型レオメーター「Rheo Stress 6000」(商品名)〕を使用し、測定温度:25℃、コーンプレートセンサーの直径:35mm、コーンプレートセンサーの傾斜角:2°の条件で、応力依存動的粘弾性測定の測定モードにおいて、周波数1.0Hz、応力10.0Paで測定した時のG’値が、1Pa・S以上5000Pa・S以下である。
【0050】
<pH>
本実施形態の整髪用組成物のpHは、適宜設定されるものであるが、例えば、3以上9以下である。pHは25℃における測定値が採用される。
【0051】
<剤型>
本実施形態の整髪用組成物の剤型は、適宜設定すればよい。剤型としては、例えば、液状、クリーム状、固体状、ペースト状、ゲル状が挙げられる。なお、整髪性をより向上させる観点から、クリーム状、ペースト状、固体状の剤型とするのが好ましい。ここで固体状の剤型とは、流動性をもたないが応力を加えると変形するものを意味する。
【0052】
本実施形態の整髪用組成物の形態は、特に限定されないが、例えば、無水、O/W型エマルジョン、W/O/W型エマルジョン、W/O型エマルジョンが挙げられる。
【0053】
本実施形態の整髪用組成物の製品形態は、特に限定されないが、例えば、ヘアクリーム、ヘアバーム、ヘアワックス等が挙げられる。
【0054】
<製造方法>
本実施形態の整髪用組成物は、整髪用組成物の剤型に応じた、公知の製造方法を採用すれば良い。
【0055】
本実施形態の整髪用組成物の製造方法の一例としては、以下の通りである。
・(C)成分が配合されたものである場合:適宜設定された所定量の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を、(B)成分の融点以上に加熱してから混合し、その後常温に冷却する製造方法。
・(C)成分が未配合である場合:適宜設定された所定量の(A)成分、(B)成分を、(B)成分の融点以上に加熱してから混合し、その後常温に冷却する製造方法。
【0056】
<使用方法>
本実施形態の整髪用組成物は、整髪目的に応じた、整髪用組成物の公知の使用方法を採用することができる。
使用方法の例としては、本実施形態の整髪用組成物を塗布し所望の毛髪形状に整髪した後に当該整髪用組成物を洗い流さない使用方法であり、より具体的には、以下のような例が挙げられる。
・乾燥した毛髪に本実施形態の整髪用組成物を塗布し、手や櫛等の器具で所望の毛髪形状に整髪した後、当該整髪用組成物を洗い流さない使用方法。
・水で濡れた毛髪に本実施形態の整髪用組成物を塗布し、手や櫛等の器具で所望の毛髪形状に整髪した後、当該整髪用組成物を洗い流さずに毛髪を乾燥させる使用方法。
【0057】
(2)本実施形態の整髪方法
本実施形態の整髪方法は、上述した(1)本実施形態の整髪用組成物を用いた整髪方法である。本実施形態の整髪方法により、毛髪を所望の毛髪形状に整髪することが可能となる。
【0058】
本実施形態の整髪方法は、本実施形態の整髪用組成物を用いる以外には、整髪用組成物を用いた公知の整髪方法を採用することができる。そのため、本実施形態の整髪方法は、例えば、上述した本実施形態の整髪用組成物の使用方法を用いることができる。
【0059】
本実施形態の整髪方法において、所望の毛髪形状とするために、毛髪に本実施形態の整髪用組成物を塗布する前又は塗布した後にヘアアイロン等の公知の整髪用器具を用いても良い。
【実施例0060】
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
【0061】
(実施例1~4、比較例1~4の調製)
実施例1~4、比較例1~4の整髪用組成物を、公知の整髪用組成物の製造方法により、表1~4に示す各成分と水とを混合して調製した。実施例1~4、比較例1~4の整髪用組成物はいずれもクリーム状であった。
【0062】
ここで、表1~4に示すイソドデカン、軽質イソパラフィン、重質流動イソパラフィンはそれぞれ以下のものを用いた。
イソドデカン:動粘度1.35mm2/sのイソドデカン
軽質イソパラフィン:動粘度1.4mm2/sの軽質イソパラフィン
重質流動イソパラフィン:動粘度20mm2/sを超える重質流動イソパラフィン(参考値:測定温度98.9℃における動粘度800mm2/s)
【0063】
また、表1~4のポリオキシエチレンセチルエーテル(15E.O.)における「15E.O.」の表記は、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が15であることを示す。
なお、表1~4における各成分の数値は質量%であり、成分欄の「-」の表記は未配合であることを表す。
【0064】
(評価)
上記で製造した実施例1~4、比較例1~4の整髪用組成物を用いて、下記に示す評価方法により、「伸びの良さ」、「整髪性」、「持続性」を評価した。
【0065】
(伸びの良さの評価方法)
実施例1~3、比較例1~4の各整髪用組成物を片方の手の掌に0.5gとり、もう片方の掌で各整髪用組成物を挟み、両手の掌で左右に5回こすり合わせた際の整髪用組成物の伸びの良さを指標として、「伸びの良さ」を評価した。評価は、下記の評価基準に従い、「〇」、「同等」、又は「×」のいずれかを日常的に整髪用組成物の評価を行うパネラー4名の合議で判定して行った。
【0066】
(伸びの良さの評価基準)
○ :基準とした整髪用組成物に比べて、伸びの良さが優れる。
同等:基準とした整髪用組成物に比べて、伸びの良さが同等。
× :基準とした整髪用組成物に比べて、伸びの良さが劣る。
【0067】
(整髪性の評価方法)
実施例1~4、比較例1~4の各整髪用組成物を1g用いて、評価用ウィッグ(髪の長さを約10cmにそろえた株式会社レジーナ製のモデルウィッグ)の毛髪を整髪し、根元からの立ち上がり及び毛先のまとまりを指標として「整髪性」を評価した。評価は、下記の評価基準に従い、「〇」、「同等」、又は「×」のいずれかを日常的に整髪用組成物の評価を行うパネラー4名の合議で判定して行った。
【0068】
(整髪性の評価基準)
○ :基準とした整髪用組成物に比べて、整髪性(根元からの立ち上がり及び毛先のまとまり)に優れると評価。
同等:基準とした整髪用組成物に比べて、整髪性(根元からの立ち上がり及び毛先のまとまり)が同等と評価。
× :基準とした整髪用組成物に比べて、整髪性(根元からの立ち上がり及び毛先のまとまり)が劣ると評価。
【0069】
(持続性の評価方法)
実施例1~3、比較例1~4の各整髪用組成物を0.5g用いて、評価用ウィッグ(整髪性の評価で用いたものと同じ)の毛髪を根元から立ち上げるようにして整髪した。そして、整髪直後の毛髪の根元からの立ち上がりの状態と、整髪後3時間経過した際の毛髪の根元から立ち上がりの状態との差を比較することで、持続性を目視により評価した。評価は、下記の評価基準に従い、「〇」、「同等」、又は「×」のいずれかを日常的に整髪用組成物の評価を行うパネラー4名の合議で判定して行った。
【0070】
(持続性の評価基準)
○ :基準とした整髪用組成物に比べて、持続性に優れる(基準とした整髪用組成物に比べて、整髪直後の根元からの立ち上がりの状態と整髪後3時間経過した際の根元からの立ち上がりの状態との差が小さい)と評価。
同等:基準とした整髪用組成物に比べて、持続性が同等(基準とした整髪用組成物に比べて、整髪直後の根元からの立ち上がりの状態と整髪後3時間経過した際の根元からの立ち上がりの状態との差が同等)と評価。
× :基準とした整髪用組成物に比べて、持続性が劣る(基準とした整髪用組成物に比べて、整髪直後の根元からの立ち上がりの状態と整髪後3時間経過した際の根元からの立ち上がりの状態との差が大きい)と評価。
【0071】
(評価結果)
下記表1~6に実施例1~4、比較例1~4の各整髪用組成物の評価結果を示す。
【0072】
(実施例1、2、比較例1、2の評価結果)
下記表1に、各配合成分と共に、実施例1、2、比較例1、2の整髪用組成物の評価結果を示す。評価の基準には、比較例1の整髪用組成物を用いた。
【0073】
【0074】
表1に示す結果から、揮発性炭化水素が配合された実施例1、2の整髪用組成物は、揮発性炭化水素が未配合の比較例1の整髪用組成物に比べて、伸びの良さ及び整髪性の評価に優れることが分かる。また、揮発性炭化水素に該当しない重質流動イソパラフィンが配合された比較例2の整髪用組成物は、炭化水素が未配合の比較例1の整髪用組成物に比べて、伸びの良さは同等であるが、整髪性の評価に劣ることが分かる。
【0075】
(実施例1、比較例3の評価結果)
下記表2に、各配合成分と共に、実施例1、比較例3の整髪用組成物の評価結果を示す。評価の基準には、比較例3の整髪用組成物を用いた。
【0076】
【0077】
表2に示す結果から、マイクロクリスタリンワックスが配合された実施例1の整髪用組成物は、マイクロクリスタリンワックスが未配合の比較例3の整髪用組成物に比べて、伸びの良さ及び整髪性の評価に優れることが分かる。
【0078】
(実施例1、3、比較例4の評価結果)
下記表3に、各配合成分と共に、実施例1、3、比較例4の整髪用組成物の評価結果を示す。評価の基準には、比較例4の整髪用組成物を用いた。
【0079】
【0080】
表3に示す結果から、25℃で液状の不揮発性油であるパルミチン酸2-エチルへキシルの配合量が7%以下の実施例1及び3の整髪用組成物は、パルミチン酸2-エチルへキシルの配合量が11%の比較例4の整髪用組成物に比べて、伸びの良さは同等であるが、整髪性の評価に優れることが分かる。
【0081】
(実施例1、4の評価結果)
下記表4に、各配合成分と共に、実施例1、4の整髪用組成物の評価結果を示す。評価の基準には、実施例1の整髪用組成物を用いた。
【0082】
【0083】
表4に示す結果から、カチオン界面活性剤である塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが0.1質量%配合された実施例4の整髪用組成物は、カチオン界面活性剤が未配合の実施例1の整髪用組成物に比べて、伸びの良さの評価は同等であるが、整髪性及び持続性の評価に劣ることが分かる。なお、表を用いて示していないが、実施例4の整髪用組成物は、比較例2の整髪用組成物に比べて伸びの良さに優れるものであった。
【0084】
(実施例1、2の評価結果)
下記表5に、実施例1、2の整髪用組成物の評価結果を示す。評価の基準には、比較例2の整髪用組成物を用いた。なお、実施例1、2の整髪用組成物は、上記表1における実施例1、2の整髪用組成物と同じものである。
【0085】
【0086】
表5に示す結果から、イソドデカンが配合された実施例1の整髪用組成物は、軽質イソパラフィンが配合された実施例2の整髪用組成物に比べて、伸びの良さ及び整髪性は同等であるが、持続性の評価に優れることが分かる。
【0087】
(実施例1、3の評価結果)
下記表6に、実施例1、3の整髪用組成物の評価結果を示す。評価の基準には、実施例3の整髪用組成物を用いた。なお、実施例1、3の整髪用組成物は、上記表3における実施例1、3の整髪用組成物と同じものである。
【0088】
【0089】
表6に示す結果から、25℃で液状の不揮発性油(パルミチン酸2-エチルへキシル)の配合量が1%の実施例1の整髪用組成物は、25℃で液状の不揮発性油(パルミチン酸2-エチルへキシル)の配合量が5%の実施例3の整髪用組成物に比べて、伸びの良さの評価は同等であるが、整髪性及び持続性の評価に優れることが分かる。
また、表6及び上記表3における実施例1、3、比較例4の整髪性及び持続性の評価結果をあわせて考えると、25℃で液状の不揮発性油の配合量が7質量%よりも少ないほどに整髪性及び持続性の評価に優れる傾向であることが分かる。