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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022019926
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】電力管理システム
(51)【国際特許分類】
   G01R 21/00 20060101AFI20220120BHJP
   G01R 11/00 20060101ALI20220120BHJP
   G01R 22/06 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
G01R21/00 P
G01R11/00 G
G01R22/06 130E
G01R21/00 Q
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021196150
(22)【出願日】2021-12-02
(62)【分割の表示】P 2017195264の分割
【原出願日】2017-10-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成29年4月5日 ミサワホーム株式会社が、下記アドレスで公開されているウェブサイトにて、後藤 伸希、相馬 康幸、飯島 雅人、忠内 計憲、伊部 慎吾、熊坂 一彦が発明した電力管理システムについて公開した。( https://www.misawa.co.jp/corporate/news_release/2017/0405/ )
(71)【出願人】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000205661
【氏名又は名称】大崎電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】後藤 伸希
(72)【発明者】
【氏名】相馬 康幸
(72)【発明者】
【氏名】飯島 雅人
(72)【発明者】
【氏名】忠内 計憲
(72)【発明者】
【氏名】伊部 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】熊坂 一彦
(57)【要約】
【課題】建物1にいる人の熱中症リスクを低減する。
【解決手段】段階的な最大電流値を示す複数のクラスに分類された複数の契約アンペアのうち現在の電灯契約がなされている現在契約アンペア情報と、前記現在契約アンペア情報よりも最大電流値が低いクラスであって、使用電力の目標値となる目標契約アンペア情報と、電力センサー5aによって計測された建物1の単位時間ごとの電流値と、を記憶する記憶部(記憶部2b)と、建物1に設置された家庭内負荷6,7の動作を制御する負荷制御部2aと、建物1に設置されて当該建物1の温度及び湿度を計測する温湿度センサー8aの計測結果に基づいて熱中症リスク情報を導き出すリスク管理部2aと、備えており、負荷制御部2aは、熱中症リスク情報の度合いに応じて、家庭内負荷6,7の動作を制御する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
段階的な最大電流値を示す複数のクラスに分類された複数の契約アンペアのうち現在の電灯契約がなされている現在契約アンペア情報と、前記現在契約アンペア情報よりも最大電流値が低いクラスであって、使用電力の目標値となる目標契約アンペア情報と、電力センサーによって計測された建物の単位時間ごとの電流値と、を記憶する記憶部と、
前記建物に設置された家庭内負荷の動作を制御する負荷制御部と、
前記建物に設置されて当該建物の温度及び湿度を計測する温湿度センサーの計測結果に基づいて熱中症リスク情報を導き出すリスク管理部と、備えており、
前記負荷制御部は、前記熱中症リスク情報の度合いに応じて、前記家庭内負荷の動作を制御することを特徴とする電力管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力管理システムにおいて、
前記負荷制御部は、前記目標契約アンペア情報の値を超えた電流値の前記家庭内負荷があったとしても、前記熱中症リスク情報の度合いが高い場合には、当該熱中症リスク情報を優先して前記家庭内負荷の動作を制御することを特徴とする電力管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電力管理システムにおいて、
前記目標契約アンペア情報の値を超えた電流値の回数情報を表示する画面を生成する画面生成部を更に備えており、
前記画面生成部は、前記負荷制御部と通信可能に接続されており、前記目標契約アンペア情報の値を超える電流値の前記家庭内負荷の動作を操作する操作画面を生成可能とされていることを特徴とする電力管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の電力管理システムにおいて、
前記画面生成部によって生成された画面のデータを外部装置に送信する送信部を更に備えることを特徴とする電力管理システム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の電力管理システムにおいて、
前記画面生成部によって生成された画面には、前記家庭内負荷に対応するオブジェクトが表示されており、
前記オブジェクトは、前記熱中症リスク情報の度合いに応じて意匠が変化するように設定されていることを特徴とする電力管理システム。
【請求項6】
請求項4を引用する請求項5に記載の電力管理システムにおいて、
前記記憶部には、前記熱中症リスク情報に基づく複数種類のアドバイス情報が記憶されており、
前記オブジェクトの意匠が変化した場合に、前記送信部は、前記熱中症リスク情報の度合いに応じた前記アドバイス情報を前記外部装置に送信することを特徴とする電力管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力の使用者(家庭等)は電力会社と電灯契約を結び、電力の供給を受ける対価として電力会社に電力料金を支払うようになっている。この電灯契約では、各使用者が使用できる最大電流値である「契約アンペア」が定められる。契約アンペアは、複数のクラスに分類されており、クラスごとに基本料金が定められている。そのため、使用電力を節約して料金を抑えたいという要望が日常的にある。
特許文献1には、継続的に検出される電流値のうちの最大電流値を保持し、この保持されている内容を、電灯契約がなされている契約アンペアと比較可能に表示器に表示する電流表示装置について記載されている。このような電流表示装置を用いることで、使用者は、表示器を見て、自身が使用した最大電流値と自身が電灯契約している契約アンペアを直ちに知ることができるので、使用者は自己に最適な契約アンペアを認識でき、電灯契約の内容を変更できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-286767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電力の使用量は、使用者の生活を反映しており、電力が使用される場所や時間によってバラつきがある。そのため、単に、最大電流値と契約アンペアとを比較して確認しただけでは、電力の使用量を実際に節約できているかどうかが不明である。すなわち、例えば最大電流値と契約アンペアとが同じで、最適な使用量だと判断できても、最大電流値の電力を一日に何度も使用していれば料金を抑えることは困難である。
また、例えば一ヶ月の電力の総使用量や一日平均の使用電力を確認しても、どの程度の電力を節約すればよいのか認識しづらいという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、電力使用状況を把握しやすくし、使用電力を容易に節約することが可能な電力管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、電力管理システムであって、例えば図1図7に示すように、段階的な最大電流値を示す複数のクラスに分類された複数の契約アンペアのうち現在の電灯契約がなされている現在契約アンペア情報と、前記現在契約アンペア情報よりも最大電流値が低いクラスであって、使用電力の目標値となる目標契約アンペア情報と、電力センサー5aによって計測された建物1の単位時間ごとの電流値と、を記憶する記憶部(記憶部2b)と、
前記建物1に設置された家庭内負荷6,7の動作を制御する負荷制御部(サーバ本体2a)と、
前記建物1に設置されて当該建物1の温度及び湿度を計測する温湿度センサー8aの計測結果に基づいて熱中症リスク情報を導き出すリスク管理部(サーバ本体2a)と、備えており、
前記負荷制御部2aは、前記熱中症リスク情報の度合いに応じて、前記家庭内負荷6,7の動作を制御することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、負荷制御部2aが、リスク管理部2aによって導き出された熱中症リスク情報の度合いに応じて、家庭内負荷6,7の動作を制御するので、熱中症リスク情報の度合いが高い場合には、家庭内負荷6,7の動作をむやみに止めてしまったり、誤操作してしまったりすることを防ぐことができる。または、熱中症リスク情報の度合いが高いにも拘らずエアコン等の家庭内負荷6,7が動作していない場合には、エアコン等の家庭内負荷6,7を動作させることができる。これにより、建物1にいる人の熱中症リスクを低減することができる。
さらに、熱中症リスク情報の度合いが低い場合には、負荷制御部2aによって家庭内負荷6,7の動作を制御することで、使用電力を容易に節約することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力管理システムにおいて、
前記負荷制御部2aは、前記目標契約アンペア情報の値を超えた電流値の前記家庭内負荷6,7があったとしても、前記熱中症リスク情報の度合いが高い場合には、当該熱中症リスク情報を優先して前記家庭内負荷6,7の動作を制御することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、熱中症リスク情報の度合いが高い場合には、家庭内負荷6,7の動作をむやみに止めてしまったり、誤操作してしまったりすることを防ぐことができ、建物1にいる人の熱中症リスクを低減することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電力管理システムにおいて、
前記目標契約アンペア情報の値を超えた電流値の回数情報を表示する画面を生成する画面生成部(サーバ本体2a)を更に備えており、
前記画面生成部は、前記負荷制御部と通信可能に接続されており、前記目標契約アンペア情報の値を超える電流値の前記家庭内負荷6,7の動作を操作する操作画面を生成可能とされていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、画面生成部が、家庭内負荷6,7の動作を制御する負荷制御部2aと通信可能に接続されており、目標契約アンペア情報の値を超える電流値の家庭内負荷6,7の動作を操作する操作画面を生成可能とされているので、生成された操作画面を通じて、家庭内負荷6,7の動作を操作制御することによって、使用電力を容易に節約することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電力管理システムにおいて、
前記画面生成部によって生成された画面のデータを外部装置(例えば端末装置10)に送信する送信部(サーバ本体2a)を更に備えることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の電力管理システムにおいて、
前記画面生成部によって生成された画面には、前記家庭内負荷6,7に対応するオブジェクト51~59が表示されており、
前記オブジェクト51~59は、前記熱中症リスク情報の度合いに応じて意匠が変化するように設定されていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4を引用する請求項5に記載の電力管理システムにおいて、
前記記憶部2bには、前記熱中症リスク情報に基づく複数種類のアドバイス情報が記憶されており、
前記オブジェクト51~59の意匠が変化した場合に、前記送信部は、前記熱中症リスク情報の度合いに応じた前記アドバイス情報を前記外部装置10に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、建物の電力使用状況を把握しやすくし、使用電力を容易に節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】電力管理システムの概略を示す図である。
図2】単位時間ごとの電流値を示すブロックが積み上げられてグラフ化された表示画面の一例を示す図である。
図3】家庭内負荷が設けられた部屋ごとの使用電力を表示する表示画面の一例を示す図である。
図4】エリアごとの使用電力を表示する表示画面の一例を示す図である。
図5】家庭内負荷ごとの使用状況をスケジュール管理するための表示画面の一例を示す図である。
図6】エリアごとの温湿度状況を表示する表示画面の一例を示す図である。
図7】熱中症リスクに基づくアドバイス情報の一覧を示す図である。
図8】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図9】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図10】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図11】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図12】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図13】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図14】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図15】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図16】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図17】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図18】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図19】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図20】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図21】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
図22】外部装置の表示装置に表示される表示画面の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
【0018】
図1は、住宅等の建物1における電力使用状況を把握して、使用電力の節約に貢献する電力管理システムの概略を示す図である。
本実施形態の電力管理システムは、建物1において電力を使用するユーザー(使用者又は居住者)が、使用電力の判定を行うための機能の一部を担う外部サーバ2との間で、インターネット等の通信ネットワーク3を介して各種情報のやり取りを行うことにより建物1の使用電力の判定等を行うことができるようになっている。また、水道やガスの流量計と通信可能に接続されることで、水道・ガスの使用量の確認や判定を行うことも可能となっている。
なお、建物1は、家屋そのものと、家屋が建築される敷地も含むものとする。
【0019】
建物1内には、インターネット等の通信ネットワーク3に接続するホームゲートウェイ4と、建物1内に設けられた家庭内負荷6,7に電力を配電する分電盤5と、が設けられている。なお、分電盤5は、温湿度センサー8a、水道の流量計8b、ガスの流量計8cに電力を配電してもよい。
【0020】
ホームゲートウェイ4は、プロバイダへの接続設定等を作成したりするルーター機能と、Wi-Fi接続可能になる無線LAN機能と、電話機やFAXを繋いで音声通話やFAXの送受信を行うVoIPゲートウェイ電話網とIPネットワークの間の中継を行う機能と、光回線の回線終端装置としての機能と、を併せ持つ装置を指す。
また、本実施形態においては、上記機能を併せ持つ、いわゆるルーター機能付きモデムをホームゲートウェイ4として使用するが、これに限られるものではなく、上記した機能を有するルーターやハブ等の各種機器をそれぞれ用いてホームゲートウェイ4を構築するようにしてもよい。
さらに、ホームゲートウェイ4は、本実施形態における電力管理システムを実現する上で必要な演算手段や通信手段、記憶手段等を適宜備えるものとしてもよい。このような構成とすることにより、ホームゲートウェイ4によって、建物1内の各種機器やセンサー等の使用状況に係るデータを収集したり、収集したデータを分析したり、その分析結果に基づいて建物1内の各種機器の制御を行ったりすることができる。
すなわち、ホームゲートウェイ4は、単にルーターやハブ等の機能を有して外部装置との連携により本実施形態における電力管理システムを構築してもよいし、ホームゲートウェイ4に必要な機能を持たせて、外部装置との連携を行わずに本実施形態における電力管理システムを構築してもよく、外部装置との連携の度合いも適宜変更してもよい。
【0021】
分電盤5は、電力会社の商用配電線網(系統電力網)から供給される電力を、ホームゲートウェイ4、家庭内負荷6,7に配電しており、電流値(配電先への電力の供給量)を計測する電力センサー5aを有する。
また、分電盤5には、図示はしないが、契約アンペアを超えて電流が流れた場合に電力の供給を止めるアンペアブレーカーと、漏電時に電力の供給を止める漏電遮断器と、各部屋に電力供給する分岐回路で規定以上の電流が流れた場合に電力の供給を止める配線用遮断器と、を有する。
なお、本実施形態においては、図示はしないが、分電盤5は2台設置されているものとする。
【0022】
ユーザーは、電力会社と電灯契約を結び、電力の供給を受ける対価として電力会社に電力料金を支払うようになっている。この電灯契約では、各使用者が使用できる最大電流値である「契約アンペア」が定められる。契約アンペアは、複数のクラスに分類されており、クラスごとに基本料金が定められている。契約アンペアは、一般的に10A(アンペア)、15A、20A、30A、40A、50A、60Aの7段階にクラス分けされている。
本実施形態において、ユーザーは、契約アンペアが40Aの電灯契約を電力会社と結んでいるものとする。このような情報を、以下、現在契約アンペア情報と称する。
【0023】
なお、契約アンペアを超えて電流が流れた場合には、アンペアブレーカーが落ちて電力の供給が止まるようになっているが、契約アンペアを多少超えてもすぐにはアンペアブレーカーが落ちないように設定されている場合がある。すなわち、契約アンペアが「40A」で、実際の電流値が40Aを超えたとしても、アンペアブレーカーが落ちずに、ある程度までは許容される場合がある。その許容範囲は、例えば120%とされており、契約アンペアが「40A」の場合は、「48A」まで許容されることになる。
【0024】
家庭内負荷6は、建物1において使用される家電製品を指し、説明の便宜上、図1では一つの家庭内負荷6だけを表しているが、建物1では複数の家電製品が使用されている。本実施形態において、家庭内負荷6は、これら複数の家電製品を指しているものとする。
【0025】
家庭内負荷7は、建物1に搭載された設備機器を指し、説明の便宜上、図1では一つの家庭内負荷7だけを表しているが、建物1では複数の設備機器が使用されている。設備機器としては、例えば電気、ガス、水道等のインフラ設備に係る機器や、情報通信設備に係る機器等のうち、電力を使用するものが挙げられる。
【0026】
温湿度センサー8aは、建物1の内外に複数設けられており、建物1の内外の温度及び湿度を計測する。この温湿度センサー8aは、内蔵電池で動作するようになっているが、分電盤5やその他の電源(例えば太陽光発電装置)からの電力供給を受けることも可能であり、日常的に建物1内外の温度及び湿度の計測することができる。
【0027】
水道の流量計8bは、水道メーターに内蔵されて設けられたものであり、建物1における水道の使用量を計測する。本実施形態における流量計8bは、内蔵電池で動作するようになっているが、分電盤5やその他の電源(例えば太陽光発電装置)からの電力供給を受けることも可能であり、日常的に建物1の水道使用量を計測することができる。
【0028】
ガスの流量計8cは、ガスメーターに内蔵されて設けられたものであり、建物1におけるガスの使用量を計測する。本実施形態における流量計8cは、内蔵電池で動作するようになっているが、分電盤5やその他の電源(例えば太陽光発電装置)からの電力供給を受けることも可能であり、日常的に建物1のガス使用量を計測することができる。
【0029】
本実施形態においては、建物1に設けられた各種の設備であるホームゲートウェイ4と、分電盤5と、家庭内負荷6,7と、温湿度センサー8aと、水道の流量計8bと、ガスの流量計8cとが、通信線9aによって互いに接続されている。
通信線9aは、ホームゲートウェイ4に対して、分電盤5、家庭内負荷6,7を通信可能に接続するためのものであり、図1中においては有線化して表現されているものの、無線であってもよい。なお、本実施形態においては、ホームゲートウェイ4と、電力センサー5a及び家庭内負荷6,7は、有線(通信線9a)により情報通信可能に接続されており、ホームゲートウェイ4と温湿度センサー8a、流量計8b,8cは、無線により情報通信可能に接続されている。要するに、ホームゲートウェイ4に対して、分電盤5、家庭内負荷6,7、温湿度センサー8a、流量計8b,8cは、情報通信可能に接続されていればよく、有線か無線のいずれか一方には限定されない。これにより、建物1内の情報は、ホームゲートウェイ4に集約され、外部サーバ2から送信された情報は、ホームゲートウェイ4から各種の設備に伝送されるようになっている。つまり、建物1の内部の情報と外部の情報は、ホームゲートウェイ4を介して送受信可能となっている。
また、建物1に設けられた各種の設備であるホームゲートウェイ4と、分電盤5と、家庭内負荷6,7は、電源線9bによって互いに接続されている。より詳細に説明すると、電源線9bは、系統電力網から供給された電力を分電盤5から、各種の設備であるホームゲートウェイ4と、家庭内負荷6,7に配電するための線であり、図1中においては破線によって表されている。
【0030】
ユーザーは、外部サーバ2が担う使用電力の判定を行う機能の一部を利用するための端末装置10を所持している。
端末装置10は、ホームゲートウェイ4によって無線又は有線によって通信ネットワーク3に接続可能とされているが、ホームゲートウェイ4を介さずに通信ネットワーク3に接続可能とされていてもよい。
【0031】
また、端末装置10は、電力管理システムに対して通信可能に接続された外部装置であり、具体的には、表示装置、入力装置、記憶装置及びマイクロプロセッサー等を有するコンピューターである。より具体的には、端末装置10として、携帯電話機(例えば、スマートフォン、フューチャーフォン)、PDA(Personal Digital Assistant)、デスクトップ型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター(ノート型パーソナルコンピューター)、パームトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター等を利用することができる。
この端末装置10における表示装置は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機エレクトロルミネッセンス(OEL:organic electro-luminescence)等によって構成されており、図2図6に示すように、サーバ本体2aの表示制御に従って様々な情報を表示することができる。
本実施形態における端末装置10は、主として、電力管理システムを利用して電力使用状況の把握及び使用電力の節約を行おうとするユーザーが所持するものであるが、これに限られるものではなく、建物1の建築に携わった建築業者を始め、電力会社、各種ネットワークサービスの提供会社等のいずれかが所有するものであってもよい。
なお、本実施形態においては、タブレット型パーソナルコンピューターが端末装置10として用いられている。また、その他の端末装置を併用してもよいものとする。
タブレット型パーソナルコンピューターである端末装置10は、タッチパネルを備えており、画面上の表示を押したり、スライドさせたりする等の動作を行うことで端末装置10の操作を行うことができる。
【0032】
外部サーバ2は、電力管理システム全体を機能させるためのものであり、本実施形態においては、建物1の建築に携わった建築業者を始め、電力会社、各種ネットワークサービスの提供会社等のいずれかが所有するものとするが、特に限定されるものではない。すなわち、特に何らかの事業者が所有するものでなくてもよく、個人が所有するものであってもよい。
【0033】
また、外部サーバ2は、使用電力の判定等を行うためのサーバ本体2aと、使用電力の判定等を行うために必要な各種データ・各種プログラムを記憶する記憶部2bと、を含んで構成されている。また、外部サーバ2は、無線又は有線によって接続された管理端末2cによって情報管理・メンテナス等を行うことができるようになっている。
【0034】
なお、外部サーバ2には、時計及びカレンダーとして機能する時計部(図示せず)が備わっており、この時計部によって、建物1の電力値を計測する際に、計測した時間も併せて判別することができる。すなわち、電流値のデータと日時情報とを対応付けることによって、建物1の単位時間ごとの電流値を把握することができるとともに、月次データや年次データ等も容易に導き出すことができる。
なお、本実施形態の電力管理システムにおいては、単位時間ごとの電流値を把握することができるが、以下、単位時間は一時間として説明する。
【0035】
本実施形態の電力管理システムは、以上のような、建物1に設けられた各種の設備(ホームゲートウェイ4、分電盤5、家庭内負荷6,7、温湿度センサー8a、流量計8b,8c等)と、外部サーバ2と、通信ネットワーク3と、を含むシステム構成とされており、使用電力の判定等を行うための機能として、記憶部と、判定部と、画面生成部と、送信部と、負荷制御部と、リスク管理部と、を備えるものとする。
【0036】
記憶部は、外部サーバ2における記憶部2bによって構成されており、サーバ本体2aにより実行される各種プログラムと、プログラムの実行に必要なデータを記憶している。
すなわち、記憶部2bには、使用電力の判定を行う判定プログラムや、各種の情報を表示する画面を生成するための画面生成プログラムを始めとする様々なプログラムが記憶されている。また、記憶部2bには、上記した現在契約アンペア情報(本実施形態においては40A。)と、当該現在契約アンペア情報よりも最大電流値が低いクラスであって、電流値の目標値となる目標契約アンペア情報(すなわち、30A。)と、電力センサー5aによって計測された建物1(部屋ごと及びエリアごと)の単位時間ごとの電流値と、が記憶されている。
【0037】
判定部は、外部サーバ2におけるサーバ本体2aによって構成されている。サーバ本体2aはシステム全体の動作を制御する制御部として機能し、記憶部2bに記憶された各種プログラムを実行することができる。
判定部を構成するサーバ本体2aは、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部2bに記憶されている各種プログラムとの協働により各種処理を実行する。
そして、例えば、サーバ本体2aが制御部(判定部)として判定プログラムを実行することにより、記憶部2bに記憶された電流値の計測結果のうち目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値を判定して、その回数を計算することができる。詳細には、記憶部2bに記憶された単位時間ごとの電流値と目標契約アンペア情報の値(30A)とを比較し、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた時間帯を判定する。さらに、この時間帯のうち、午前1時である時間帯があるかを判定し、目標契約アンペア情報の値を超え、かつ午前1時である時間帯の回数が算出される。これを繰り返し、午後24時までの時間帯ごとに目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた回数が算出される。そして、これらの判定結果を記憶部2bに目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の回数情報として記憶させる。その他にも、例えば電流値の計測結果を集計したり、取得した情報と日時情報とを対応付けしたり等、本実施形態における電力管理システムに必要な様々な処理を行うことができるようになっている。
なお、判定部によって、記憶部2bに記憶された電流値の計測結果のうち目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値を判定する場合に、単位時間(例えば1時間)のうち、複数回、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた場合は、その超えた回数分だけ回数情報として記憶部2bに記憶させるようにしてもよい。すなわち、単位時間内に、電流値が閾値(目標契約アンペア情報の値)を何回超えた場合であっても1回とカウントするパターンと、電流値が閾値を複数回超えた場合に、その回数をその都度カウントするカウントとするパターンとがあり、そのどちらを採用してもよいものとする。
【0038】
画面生成部は、サーバ本体2aと、記憶部2bに記憶された画面生成プログラムとの協働により、判定プログラムに基づく判定結果や、建物1内の電流値の計測結果を始めとする様々な情報を表示するために必要な、ウィンドウ、アイコン、ボタン、タブ、図、表、グラフ、テキスト、標識、模様といったオブジェクトが配置された画面を生成することができる。すなわち、画面生成部は、判定プログラムに基づく判定結果や、建物1内の電流値の計測結果を始めとする様々な情報を、外部装置である端末装置10における表示装置に表示させるための表示データを生成するものである。
具体的な例を挙げると、画面生成部は、図2に示すように、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の回数情報を表示装置に表示するためのデータを生成することができる(後述する)。なお、記憶部2bは、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の回数情報を記憶することができる。
送信部は、画面生成部によって生成された画面のデータを、上述の端末装置10を始めとする外部装置に送信するためのものである。
【0039】
負荷制御部は、例えばエアコン等のような使用電力の多い家庭内負荷6,7の動作(オン・オフ・設定調整)を制御する処理を行うものであり、サーバ本体2aによって、記憶部2bに記憶された負荷制御プログラムを実行することにより、建物1に設置された家庭内負荷6,7の動作を制御することができる。
そして、画面生成部は、負荷制御部を構成するサーバ本体2aと通信可能に接続されており、目標契約アンペア情報の値(30A)を超える電流値の家庭内負荷6,7の動作を操作する操作画面を生成可能とされている(図4図5参照)。
【0040】
リスク管理部は、熱中症リスクに係る情報を導き出すための処理を行うものであり、温湿度センサー8aの計測結果に基づいて、サーバ本体2aによって、記憶部2bに記憶されたリスク管理プログラムを実行することにより、熱中症リスクに係る情報を導き出すことができる。
熱中症リスクに係る情報は、温湿度センサー8aの計測結果と、記憶部2bに記憶された暑さ指数(後述する)とに基づいて導き出される。そして、上記した負荷制御部は、リスク管理部によって導き出された熱中症リスク情報の程度に応じて、家庭内負荷6,7の動作を制御できるようになっている。
【0041】
続いて、図面を参照して、画面生成部によって生成されるとともに送信部によってデータが送信され、端末装置10における表示装置の表示画面に表示される各種の画面と機能について説明する。すなわち、画面生成部は、上述の判定プログラムに基づく判定結果や、建物1内の電流値の計測結果を始めとする様々な情報を、外部装置である端末装置10における表示装置に表示させるための表示データを生成することができる。送信部は、画像生成部によって生成された表示データを、外部装置である端末装置10に送信することができる。そして、外部装置である端末装置10は、自身が備える表示装置に、受信した表示データをもとにした表示画面を表示することができる。
なお、図示はしないが、端末装置10における表示装置は、以下に説明する各種画面の他にも、トップ画面を表示することができる。トップ画面には、以下に説明する各種画面を始めとする様々な画面に移行するためのボタンが表示されている。
【0042】
図2に示す表示画面は、端末装置10における表示装置によって特定期間分の回数情報(目標契約アンペア情報の値を超えた回数)を累積した形態で表示したものである。なお、上記の特定期間は、本実施形態においては“月ごと(月次)”とする。ただし、これに限られるものではなく、年次でもよいし、直近一ヶ月でもよいし、一週間でもよいし、特定期間を任意に設定できるものとしてもよい。
なお、上記の特定期間分の回数情報には、現在の分を含むものとしてもよい。つまり、リアルタイムでの電流値が、目標契約アンペア情報の値を超えた場合には、それを回数情報として表示することができる。
また、累積した形態で表示された回数情報には現在契約アンペア情報(すなわち、40A)の値を超えた分も含まれている。
【0043】
図2の表示画面について、より詳細に説明すると、端末装置10における表示装置は、上記した回数情報のうち目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の一回分を一つのブロック20,21で表し、特定期間中のブロック20,21を単位時間ごとに積み上げる形態で表示することができる。
すなわち、図2の表示画面では、一ヶ月分の電流値を計測した結果が表示されており、朝7時の時間帯(単位時間)は一ヶ月のうち4回、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えたことが表されている。また、朝8時の時間帯は一ヶ月のうち5回、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えたことが表されている。以下、同様に、朝9時は2回、夕方17時は1回、夜18時は3回、夜19時は2回、となっている。
なお、上述のように、単位時間内に、電流値が閾値(目標契約アンペア情報の値)を何回超えた場合であっても1回とカウントするパターンと、電流値が閾値を複数回超えた場合に、その回数をその都度カウントするカウントとするパターンのうち、後者を採用した場合は、電流値が閾値を超えた回数分だけブロック20が積み重なることになる。
【0044】
また、表示画面に表示されたブロック20,21のうち、ブロック20は、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた分の電流値であることを示し、ブロック21は、現在契約アンペア情報の値(40A)を超えた分の電流値であることを示している。つまり、図2に示す例では、現在契約アンペア情報の値(40A)を超えた電流値の時間帯が、月に3回あったことを把握することができる。
【0045】
単位時間ごとに積み上げられたブロック20,21のうち、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた分のブロック20と、現在契約アンペア情報の値(40A)を超えた分のブロック21は、異なる意匠で表されている。本実施形態においては、一方のブロック20と他方のブロック21とでは異なる色で表されているものとするが、これに限られるものではなく、異なる模様、異なる装飾、等で表されてもよい。すなわち、一方のブロック20と他方のブロック21とをユーザーが見比べた際に、その違いを容易に判別できればよいものとする。
【0046】
そして、図2のような表示画面を見たユーザーは、朝食時と夕食時の使用電力が高いことが容易に把握できる。つまり、図2の表示画面は、ユーザーの日常生活を反映したものとなっているので、使用電力の節約に繋がるという利点がある。
このような表示画面はユーザー宅ごとに異なり、別のユーザーでは図2に示す例とは異なるブロック20,21の配置となる場合がある。
【0047】
ブロック20,21には、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた各ブロック20,21の電流値に係る詳細情報が含まれている。さらに、各ブロック20,21は、選択操作を行うことができるようになっており、各ブロック20,21を選択することで、それぞれのブロック20,21の詳細情報を、表示画面に表示できるようになっている。
図2に示す表示画面においては、朝8時の一番上に積み上げられたブロック21が選択され、吹き出し枠22が表示された状態となっている。
吹き出し枠22内には、詳細情報として、当該ブロック21が生成された日時情報と、その時の電流値が表示されている。電流値の詳細情報として、図2においては、「アンペア 44A」と表示されている。
【0048】
さらに、吹き出し枠22内には、現在又は過去の特定の日の使用電力を確認する画面に移行するためのボタン23(使用状況確認ボタン23)が表示されている。
ボタン23を押すように操作することで、図3に示す画面又は図4に示す画面に移行することができる。
なお、図示はしないが、図3に示す画面又は図4に示す画面に移行する前に、図3に示す画面に移行するか、図4に示す画面に移行するかを選択する画面が表示されてもよい。
【0049】
外部サーバ2の記憶部2bには、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の回数情報(すなわち、ブロック20,21の数)に応じたアドバイス情報が格納されている。アドバイス情報は、外部サーバ2から端末装置10に送信され、端末装置10から音声又は/及び文字によって出力される。
アドバイス情報には、契約アンペアを現在よりも下げることができる場合(目標契約アンペア情報の値を常に下回っていた場合)のものと、現在よりも下げることができない場合(目標契約アンペア情報の値を上回った値があった場合)のものとがあり、現在よりも下げることができない場合のものは、その回数に応じてアドバイス情報を送信するようになっている。
【0050】
契約アンペアを現在よりも下げることができる場合のアドバイス情報には、一ヶ月目のものと、二ヶ月目のものと、三ヶ月目以降のものがある。その例を以下に示すが、これに限られるものではない。
一ヶ月目のアドバイス情報の一例:「今月は契約アンペアを超えることなく電気を使うことができました。契約アンペアの変更をお奨めします。」
二ヶ月目のアドバイス情報の一例:「今月も契約アンペアを超えることなく電気を使うことができました。契約アンペアの変更をお奨めします。」
三ヶ月目以降のアドバイス情報の一例:「三ヶ月連続で契約アンペアを超えることなく電気を使うことができました。契約アンペアの変更をお奨めします。」
【0051】
契約アンペアを現在よりも下げることができない場合のアドバイス情報は、上記のように、その回数に応じて異なる。その例を以下に示すが、これに限られるものではない。
1~5回の場合のアドバイス情報の一例:「もう少し頑張れば目標の契約アンペアを超えることなく電気を使うことができます。目標の契約アンペアを超えた日時を確認し、使い方を工夫することで契約アンペアを落とせるようチャレンジしてみましょう。」
6回以上の場合のアドバイス情報の一例:「現在の契約アンペアが最適です。」
【0052】
なお、本実施形態においては、一ヶ月ごとにアドバイス情報を外部サーバ2から端末装置10に送信するものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、毎日のアドバイス情報や、目標契約アンペア情報の値を超えた日のみのアドバイス情報、年間のアドバイス情報、部屋ごと又はエリアごとの使用電力に係るアドバイス情報等、様々なアドバイス情報を送信してもよいものとする。
また、アドバイス情報を外部サーバ2から受信するタイミングは、ユーザーによって任意に設定できるようにしてもよい。
【0053】
なお、本実施形態においては、現在契約アンペア情報の値を40Aとし、これよりも一段階低い30Aを、目標契約アンペア情報の値としているが、上記したアンペアブレーカーの落ちない許容範囲を考慮せずに使用電力の節約を図りたい場合や、節約量をより多くしたい場合には、目標契約アンペア情報の値を、現在契約アンペア情報の値よりも二段階以上低くしてもよい。
【0054】
また、本実施形態においては、目標契約アンペア情報の値を超えた電流値の一回分を一つのブロック20,21で表すものとしたが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。すなわち、少なくとも、特定期間中の、目標契約アンペア情報の値を超えた電流値の回数が把握できればよいので、例えば「コイン」型の意匠を採用して、より節約を意識したものとしてもよいし、よりダイレクトに回数が分かるように数字で表してもよい。
【0055】
図3は、現在又は過去の特定の日の、家庭内負荷6,7が設けられた部屋ごとの使用電力を表示する表示画面の一例を示す図である。
なお、現在の使用電力を表示する場合には、図3に示す画面に移行した時の情報が表示され、過去の特定の日の使用電力を表示する場合には、特定の日の単位時間ごとの情報を表示することができる。
本実施形態において、図3は、家庭内負荷6,7が設けられた部屋ごとの現在の使用電力が表示された画面となっている。
【0056】
図3の表示画面について、より詳細に説明すると、画面左端には、建物1内の部屋名を並べて表示した領域24がある。なお、家庭内負荷6であるエアコンについては、他の家庭内負荷6(家電製品)とは異なり、専用のコンセントが利用されるため、部屋名と併記されている。
また、部屋名の右隣には、部屋ごとの現在の使用電力を数字(ワット数)で表した項目を並べて表示した領域25がある。
使用電力を数字で表した項目の右隣には、部屋ごとの現在の使用電力をグラフ(目盛り)で表した領域26が表示されている。
なお、図3に示す数字(ワット数)及び目盛りは、説明の便宜上、下に行くごとに100ワット(w)分ずつ段階的に上がる表示となっている。
【0057】
図3の表示画面における上端には、画面切り替え用のボタン27,28,29,30が左右に並んで表示されている。
ボタン27を操作することで温湿度状況を確認する画面に移行することができ、ボタン28を操作することで戸締まり状況を確認する画面に移行することができ、ボタン29を操作することで家電利用状況を確認する画面に移行することができ、ボタン30を操作することで他の画面から図3に示す画面に移行することができる。
図3に示す画面は、ボタン30を操作して表示できる表示画面であるため、ボタン30がアクティブな状態となっており、その他のボタン27,28,29が非アクティブな状態となっている。
【0058】
ボタン27,28の下には、建物1に設けられた2台の分電盤5のうち、一方の分電盤5が電力供給を担っている各部屋の情報と、他方の分電盤5が電力供給を担っている各部屋の情報と、を切り替えて表示するためのボタン31,32がある。
図3に示す画面は、ボタン31を操作して表示できる表示画面であるため、ボタン31がアクティブな状態となっており、ボタン32が非アクティブな状態となっている。
【0059】
図4は、エリアごとの使用電力を表示する表示画面の一例を示す図である。
なお、現在の使用電力を表示する場合には、図4に示す画面に移行した時の情報が表示され、過去の特定の日の使用電力を表示する場合には、特定の日の単位時間ごとの情報を表示することができる。
本実施形態において、図4は、エリアごとの現在の使用電力が表示された画面となっている。
【0060】
図4の表示画面について、より詳細に説明すると、画面の大部分には、略矩形状に形成された複数のオブジェクト33~41が上下左右に並んで配置されている。各オブジェクト33~41には、エリア名と、現在の使用電力と、が表示されている。
また、各オブジェクト33~41のうち、エアコンのあるエリアのオブジェクト33~38,40,41については、エアコンのオン・オフ操作用のボタン33a~38a,40a,41aが表示されている。
【0061】
また、各オブジェクト33~41は、画面上端の右側に寄った位置に表示された第一~第四指標42~45に基づいて、意匠が変化するように設定されている。すなわち、使用電力に応じて、各オブジェクト33~41の色や周縁部の模様が変化するように設定されている。なお、このような意匠の変化は、本実施形態において例示するものだけに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0062】
第一指標42は、エリア内における家庭内負荷6,7の使用状況が、「未使用」状態の場合の指標であり、図4に示す表示画面では、「洗面所」オブジェクト39がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト39は、いわゆる白抜きの状態に表示されている。
なお、ここでいう「未使用」状態とは、家庭内負荷6,7が動作しておらず、待機電力のみ消費している場合、若しくはそれと同程度の使用状況である場合を指すものとする。
【0063】
第二指標43は、エリア内における家庭内負荷6,7の使用状況が、「使用」状態の場合の指標であり、図4に示す表示画面では、「子供部屋」オブジェクト33と、「書斎」オブジェクト35と、「子供部屋」オブジェクト40と、「子供部屋」オブジェクト41がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト33,35,40,41は、その周縁部が強調されて、縁取りされた状態に表示されている。
なお、ここでいう「使用」状態とは、家庭内負荷6,7が動作しているものの、その使用電力がそれほど高くない場合を指すものとする。
【0064】
第三指標44は、エリア内における家庭内負荷6,7の使用状況が、「使用(大)」状
態の場合の指標であり、図4に示す表示画面では、「キッチン」オブジェクト37と、「主寝室」オブジェクト38がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト38,39は、オブジェクト全体に色が付けられた状態に表示されている(例えば黄緑色)。
なお、ここでいう「使用(大)」状態とは、家庭内負荷6,7が動作しており、その使用状況が、上記した「使用」状態よりも大きい場合を指すものとする。より具体的には、各オブジェクト33~41が「使用(大)」状態となる条件としては、家庭内負荷6の使用電力が比較的大きく、電流値が、目標契約アンペア情報の値(30A)を超える原因の一つとなり得ると想定された場合に、各オブジェクト33~41が「使用(大)」状態となる。なお、その判断は、サーバ本体2aによって行われるものとする。
【0065】
第四指標45は、エリア内における家庭内負荷6,7の使用電力が、「使用(超)」状態の場合の指標であり、図4に示す表示画面では、「子供部屋」オブジェクト34と、「リビング」オブジェクト36がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト34,36は、オブジェクト全体に、「使用(大)」状態のオブジェクトとは異なる色が付けられた状態に表示されている(例えばオレンジ色)。
なお、ここでいう「使用(超)」状態とは、家庭内負荷6,7が動作しており、その使用電力が、上記した「使用(大)」状態よりも大きい場合を指すものとする。より具体的には、各オブジェクト33~41が「使用(超)」状態となる条件としては、家庭内負荷6の使用電力が過大で、電流値が、目標契約アンペア情報の値(30A)を超える大きな原因となり得ると想定された場合に、各オブジェクト33~41が「使用(超)」状態となる。なお、その判断は、サーバ本体2aによって行われるものとする。
【0066】
図4の表示画面におけるオブジェクト33,34の上には、画面中に表示された各エリアの総使用電力が表示される総使用電力表示欄46がある。
また、総使用電力表示欄46の右側には、表示画面を切り替えるボタン47と、更新時刻が表示されている。
【0067】
エアコンのオン・オフ操作用のボタン33a~38a,40a,41aは、タッチ操作又はスライド操作により、エアコンのオン・オフ操作ができるようになっている。すなわち、上記した負荷制御部によってその処理が行われる。
図4に示す表示画面はエリアごとの現在の使用電力が表示されているため、ユーザーは、端末装置10における表示装置を使って、エアコン(家庭内負荷6)の動作をリアルタイムで操作できるようになっている。換言すれば、端末装置10における表示装置に送信される画面のデータを生成する画面生成部は、負荷制御部(外部サーバ2)と通信可能に接続されており、目標契約アンペア情報の値(30A)を超える電流値の該当時間における家庭内負荷6,7の動作を操作する操作画面を生成できるようになっている。
なお、図4に示す表示画面では、オブジェクト34で示す子供部屋エリアと、オブジェクト40で示す子供部屋エリアで、エアコンがオンの状態になっている。
【0068】
図5は、家庭内負荷6,7ごとの使用電力をスケジュール管理するための表示画面の一例を示す図であり、上記したトップ画面から移行することができる。また、トップ画面に限らず、図3に示す表示画面や、図4に示す表示画面(例えばボタン47を利用する。)等、その他の画面から移行できるようにしてもよい。
【0069】
図5の表示画面は、複数の列と、複数の行と、から構成された単位時間ごとのスケジュール表であり、一時間ごとの時間を記した列48と、家庭内負荷6,7の名前(グループ名)を記した行49と、繰り返しの有無を選択するボタン50a~50hが設けられた行50と、を備えている。そして、これらの列48と行49,50とが交差する枡目の箇所(以下、セルと称する)の、家庭内負荷6,7の動作を事前に設定できるようになっている。すなわち、単位時間ごとに事前にスケジュールを組んで、家庭内負荷6,7を動作させることができるようになっている。
【0070】
また、このようなスケジュール設定は、登録された家庭内負荷6,7の一つ一つに対して、「平日のみ」、「平日及び週末のセット」、「毎日」、「週末のみ」、「曜日指定」のパターンを選択して行うことができる。ここで、平日とは、月曜日~金曜日を指し、週末とは、土曜日及び日曜日を指し、毎日とは、日曜日~土曜日を指す。また、曜日を指定する場合は、専用の設定画面に移行して設定を行うものとする。
【0071】
図5の例を挙げて説明すると、家庭内負荷6であるエアコンの項目では、第一のエアコンに対して「平日及び週末のセット」が平日及び週末共に“繰り返しあり”の状態で設定されている。第二のエアコンに対しては「毎日」が“繰り返しあり”の状態で設定されている。第三のエアコンに対しては「週末のみ」が“繰り返しなし”の状態で設定されている。第四のエアコンに対しては「曜日指定」が“繰り返しなし”の状態で設定されている。
家庭内負荷7である床暖房の項目では、「平日のみ」が“繰り返しあり”の状態で設定されている。
家庭内負荷7である電動シャッターの項目では、「平日のみ」が“繰り返しなし”の状態で設定され、「週末のみ」が“繰り返しあり”の状態で設定されている。
【0072】
家庭内負荷6,7のスケジュール設定を行う場合は、家庭内負荷6,7を動作させたい時間のセルを選択(例えばタップ操作)することで、その家庭内負荷6,7の動作のオン・オフを切り替えることができる。
また、繰り返しの有無は、繰り返しの有無を選択するボタン50a~50hを操作してオン・オフを切り替えることで設定することができる。
【0073】
さらに、一時間ごとの時間を記した列48の各セルも選択操作可能に構成されており、全ての家庭内負荷6,7を、一時間ごとに一括オン又は一括オフすることができる。
例えば、図5に示す例において、午前零時は全ての家庭内負荷6,7の動作がオフの状態になっているが、列48の「0:00」と記載されたセルを選択することで、午前零時の時間帯における全ての家庭内負荷6,7の動作を一括でオンの状態することができる。
このような機能を利用することで、例えば図2の示す例で挙げた使用電力の多い時間帯(朝7時~朝9時、夕方17時、夜18時~夜19時)の家庭内負荷6,7の動作を事前に一括オフの状態にすることも可能となっている。
さらに、このような機能は、上記した負荷制御部によって、現在動作している状態の家庭内負荷6,7にも適用することができる。例えば現在の時間が午前8時である場合には、図5の表示画面上で、列48の「8:00」と記載されたセルを選択することで、現在動作している状態の家庭内負荷6,7を一括でオフにすることができる。ただし、後述するような熱中症リスクがある場合には、負荷制御部は、一括オフしないように家庭内負荷6,7の動作を制御する。
【0074】
図6は、エリアごとの温湿度状況を表示する表示画面の一例を示す図であり、図6に示す表示画面へは、上記したトップ画面から移行することができる。また、トップ画面に限らず、図3に示す表示画面や、図4に示す表示画面(例えばボタン47を利用する。)等、その他の画面から移行できるようにしてもよい。
【0075】
図6の表示画面について、より詳細に説明すると、画面の大部分には、略矩形状に形成された複数のオブジェクト51~59が上下左右に並んで配置されている。各オブジェクト51~59には、エリア名と、現在の温度及び湿度と、エアコンの設定温度と、が表示されている。
また、各オブジェクト51~59のうち、エアコンのあるエリアのオブジェクト51~56,58,59については、エアコンのオン・オフ操作用のボタン51a~56a,58a,59aが表示されている。
【0076】
また、各オブジェクト51~59は、画面上端の右側に寄った位置に表示された第一~第五暑さ指標60~64に基づいて、意匠が変化するように設定されている。すなわち、温湿度状況に応じて、各オブジェクト51~59の周縁部の色が変化するように設定されている。なお、このような意匠の変化は、本実施形態において例示するものだけに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0077】
第一~第五暑さ指標60~64は、ISO等で国際的に規格化された暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)に基づいて設定されている。
なお、暑さ指数の単位は、図6に示すように、気温と同じ摂氏度(℃)で示されているが、その値は気温とは異なる。このような暑さ指数(WBGT)は人体とその周囲の空気との熱のやりとり(熱収支)に着目したものであり、人体の熱収支に与える影響の大きい湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つを取り入れた指標である。
上記したリスク管理部は、このような暑さ指数と、温湿度センサー8aによって計測された温度及び湿度の計測結果とを比較判定して、熱中症リスク情報を導き出している。熱中症リスク情報とは、各オブジェクト51~59の周縁部における意匠を指しており、ユーザーは、オブジェクト51~59に設定された意匠(意匠の変化)を見て容易に熱中症リスクを把握することができる。
【0078】
第一暑さ指標60は、暑さ指数21℃未満であることを判定基準としており、エリア内が暑さ指数21℃未満である場合には、熱中症のリスクは少なく、「ほぼ安全(適宜水分補給が必要。)」と判断できる。
図6に示す表示画面では、「リビング」オブジェクト54と、「キッチン」オブジェクト55と、「主寝室」オブジェクト56と、「子供部屋」オブジェクト58と、「子供部屋」オブジェクト59と、がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト54,55,56,58,59は、その周縁部に色(例えば黄緑色)が付けられて強調された状態に表示されている。
【0079】
第二暑さ指標61は、暑さ指標21~25℃であることを判定基準としており、エリア内が暑さ指標21~25℃である場合には、熱中症の兆候に注意が必要であり、「注意(積極的に水分補給が必要。)」と判断できる。
図6に示す画面では、「子供部屋」オブジェクト51がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト51は、その周縁部に色(例えば緑色)が付けられて強調された状態に表示されている。
【0080】
第三暑さ指標62は、暑さ指標25~28℃であることを判定基準としており、エリア内が暑さ指標25~28℃である場合には、熱中症のリスクが高く、「警戒(積極的に休憩が必要)」と判断できる。
図6に示す画面では、「子供部屋」オブジェクト52がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト52は、その周縁部に色(例えばオレンジ色)が付けられて強調された状態に表示されている。
【0081】
第四暑さ指標63は、暑さ指標28~31℃であることを判定基準としており、エリア内が暑さ指標28~31℃である場合には、熱中症のリスクが高く、「厳重警戒(激しい運動は中止する。)」と判断できる。
図6に示す画面では、「書斎」オブジェクト53がこれに該当している。本実施形態におけるオブジェクト53は、その周縁部に色(例えば赤色)が付けられて強調された状態に表示されている。
【0082】
第五暑さ指標64は、暑さ指標31℃以上であることを判定基準としており、エリア内が暑さ指標31℃以上である場合には、熱中症のリスクが高く、「危険(運動は原則中止する。)」と判断できる。
図6に示す画面では、これに該当しているオブジェクトはないが、該当しているオブジェクトがある場合は、その周縁部に色(例えば濃赤色)が付けられて強調された状態に表示されている。
【0083】
図6に示す画面のうち「洗面所」オブジェクト57は、エリア内の温度が14.8℃となっており、熱中症のリスクは低いが、周囲のエリアとの温度差が大きい。そのため、いわゆるヒートショックの発生リスクが高まっている。そこで、このように周囲のエリアとの温度差が大きく、かつエリア内温度が低い場合には、そのオブジェクト57の周縁部に色(例えば薄紫色)が付けられて強調された状態に表示されている。
【0084】
図6の表示画面におけるオブジェクト51,52の上には、建物1の外部(屋外)における温度及び湿度が表示される外部環境表示欄65がある。
また、外部環境表示欄65の右側には、表示画面を切り替えるボタン66と、更新時刻が表示されている。
【0085】
エアコンのオン・オフ操作用のボタン51a~56a,58a,59aは、タッチ操作又はスライド操作により、エアコンのオン・オフ操作ができるようになっている。すなわち、上記した負荷制御部によってその処理が行われる。
図6に示す表示画面はエリアごとの現在の温度及び湿度が表示されているため、ユーザーは、端末装置10における表示装置を使って、エアコン(家庭内負荷6)の動作をリアルタイムで操作できるようになっている。換言すれば、端末装置10における表示装置に送信される画面のデータを生成する画面生成部は、負荷制御部(外部サーバ2)と通信可能に接続されており、目標契約アンペア情報の値(30A)を超える電流値の該当時間における家庭内負荷6,7の動作を操作する操作画面を生成できるようになっている。
ただし、暑さ指標が高い場合や、外気温や時間帯を考慮して暑さ指標が高くなると予想される場合には、エアコンのオフ操作ができない場合がある。逆に、暑さ指標が高い(例えば第五暑さ指標64に達している)にも拘らずエアコンが稼動していない場合には、エアコンを自動的にオン操作する場合がある。すなわち、上記した負荷制御部は、リスク管理部によって導き出された熱中症リスクの度合い(暑さ指標)に応じて、家庭内負荷6,7の動作を制御する場合がある。
なお、図6に示す表示画面では、オブジェクト52で示す子供部屋エリアと、オブジェクト58で示す子供部屋エリアで、エアコンがオンの状態になっている。
【0086】
図7は、熱中症リスクに基づくアドバイス情報の一覧を示す図である。当該アドバイス情報の一覧は、データ化されて外部サーバ2の記憶部2bに記憶されている。
熱中症リスクに基づくアドバイス情報は、外部サーバ2から端末装置10に送信され、端末装置10から音声又は/及び文字によって出力される。なお、熱中症リスクに基づくアドバイス情報は、ユーザーである建物1の居住者に対して漏れなく伝達される必要があるため、建物1に居住する全ての居住者がそれぞれ所持する端末装置10に対して送信されることが望ましい。
【0087】
熱中症リスクに基づくアドバイス情報は、上記したオブジェクト51~59の意匠が変化した場合に、外部サーバ2から端末装置10に送信される。つまり、当該アドバイス情報は、上記したリスク管理部の処理と連動しており、上記した第一~第五暑さ指標60~64に基づいている。したがって、熱中症リスクに基づくアドバイス情報には、第一~第五暑さ指標60~64に基づき、大枠で5つのパターン67~71があることになる。
このような熱中症リスクに基づくアドバイス情報は、各オブジェクト51~59の意匠の変化前と変化後とで状態が悪化した場合と、各オブジェクト51~59の意匠が「厳重警戒」又は「危険」が続く場合に少なくとも発信する必要がある。
また、熱中症リスクに基づくアドバイス情報が端末装置10に送信される場合は、現在の暑さ指標が何℃であるかを示す情報も同時に送信される。すなわち、図7に示すような現在値情報72が併せて送信されることになる。
【0088】
第一パターン67は、各オブジェクト51~59における意匠の変化前が、第一暑さ指標60に基づく「ほぼ安全」であった場合のアドバイス情報である。
意匠の変化後が「注意(第二暑さ指標61)」、「警戒(第三暑さ指標62)」、「厳重警戒(第四暑さ指標63)」、「危険(第五暑さ指標64)」のいずれであるかによって、アドバイス情報の内容が異なる。具体的には、図7に示すようなアドバイス情報が、端末装置10に送信される。
なお、意匠に変化が無かった場合、すなわち「ほぼ安全」の状態が続く場合は、特にアドバイス情報は端末装置10に送信されず、現在値情報72のみが送信される。
【0089】
第二パターン68は、各オブジェクト51~59における意匠の変化前が、第二暑さ指標61に基づく「注意」であった場合のアドバイス情報である。
意匠の変化後が「警戒」、「厳重警戒」、「危険」のいずれであるかによって、アドバイス情報の内容が異なる。具体的には、図7に示すようなアドバイス情報が、端末装置10に送信される。
なお、意匠に変化が無く、「注意」の状態が続く場合、若しくは意匠の変化後が「ほぼ安全」となった場合は、特にアドバイス情報は端末装置10に送信されず、現在値情報72のみが送信される。
【0090】
第三パターン69は、各オブジェクト51~59における意匠の変化前が、第三暑さ指標62に基づく「警戒」であった場合のアドバイス情報である。
意匠の変化後が「厳重警戒」、「危険」のいずれであるかによって、アドバイス情報の内容が異なる。具体的には、図7に示すようなアドバイス情報が、端末装置10に送信される。
なお、意匠に変化が無く、「警戒」の状態が続く場合、若しくは意匠の変化後が「注意」又は「ほぼ安全」となった場合は、特にアドバイス情報は端末装置10に送信されず、現在値情報72のみが送信される。
【0091】
第四パターン70は、各オブジェクト51~59における意匠の変化前が、第四暑さ指標63に基づく「厳重警戒」であった場合のアドバイス情報である。
意匠が変化せずに「厳重警戒」の状態が続く場合、若しくは意匠の変化後が「危険」である場合のいずれかによって、アドバイス情報の内容が異なる。具体的には、図7に示すようなアドバイス情報が、端末装置10に送信される。
なお、意匠の変化後が「警戒」、「注意」、「ほぼ安全」のいずれかとなった場合は、特にアドバイス情報は端末装置10に送信されず、現在値情報72のみが送信される。
【0092】
第五パターン71は、各オブジェクト51~59における意匠の変化前が、第五暑さ指標64に基づく「危険」であった場合のアドバイス情報である。
意匠の変化後が「厳重警戒」である場合、若しくは意匠が変化せずに「危険」の状態が続く場合のいずれかによって、アドバイス情報の内容が異なる。具体的には、図7に示すようなアドバイス情報が、端末装置10に送信される。
なお、意匠の変化後が「警戒」、「注意」、「ほぼ安全」のいずれかとなった場合は、特にアドバイス情報は端末装置10に送信されず、現在値情報72のみが送信される。
【0093】
なお、以上の説明では、主に使用電力について説明したが、水道使用量及びガス使用量についても同様に管理を行うことができる。
すなわち、外部サーバ2における記憶部2bに水道使用量及びガス使用量の判定を行う判定プログラムが記憶され、サーバ本体2aによって当該プログラムが実行され、画面生成部によって水道使用量及びガス使用量を確認できる表示画面を生成することができるようになっている。
【0094】
また、本実施形態におけるホームゲートウェイ4は、上述のように、単にルーターやハブ等の機能を有して外部装置との連携により本実施形態における電力管理システムを構築してもよいし、ホームゲートウェイ4に必要な機能を持たせて、外部装置との連携を行わずに本実施形態における電力管理システムを構築してもよく、外部装置との連携の度合いも適宜変更してもよいものであるため、上記の外部サーバ2が備える機能を、ホームゲートウェイ4に適用してもよいものとする。
なお、生成された画面を表示する機能や、建物1内の各種機器を遠隔操作する機能については、基本的に、端末装置10が備えるものとする。ただし、これに限られるものではなく、生成された画面を表示する機能や、建物1内の各種機器を遠隔操作する機能についても、ホームゲートウェイ4が備えるものとしてもよい。
【0095】
以上のような本実施の形態によれば、記憶部2bに記憶された電流値のうち目標契約アンペア情報の値を超えた電流値を判定して、その回数を計算する判定部2aと、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の回数情報20,21を表示する画面を生成する画面生成部と、を備えるので、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた単位時間ごとの電流値を、生成された画面を端末装置10を見て容易に把握することができる。これにより、一日のうち、どの時間の使用電力が多いかを判別することができるので、該当する時間における建物1の電力使用状況を改善しやすく、使用電力を容易に節約することができる。
【0096】
また、画面生成部が、特定期間分の回数情報(すなわちブロック20,21)を累積した形態で表示する画面を生成するので、特定期間(例えば一ヶ月)を通じて、どの時間の使用電力が多いかを、生成された画面を見て容易に判別することができる。そして、このように特定期間を通じて表示される回数情報20,21であるため、情報の信頼性を高めることができる。
【0097】
また、累積した形態で表示された回数情報20,21には現在契約アンペア情報の値を超えた分も含まれているので、ユーザーは、現在の自身の電力使用状況の良し悪しを把握することができる。
【0098】
また、画面生成部は、回数情報20,21のうち目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値の一回分を一つのブロック20,21で表し、特定期間中のブロック20,21を単位時間ごとに積み上げる形態で表示する画面を生成するので、生成された画面では、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた電流値を表すブロック20,21が単位時間ごとに積み上がることとなる。したがって、ユーザーは、生成された画面を見て、特定期間中の単位時間ごとの電流値を容易に把握することができる。
【0099】
また、画面生成部は、単位時間ごとに積み上げられたブロック20,21のうち、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた分のブロック20と、現在契約アンペア情報の値(40A)を超えた分のブロック21を異なる意匠で表す画面を生成するので、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた分の電流値と、現在契約アンペア情報の値(40A)を超えた分の電流値を区別して把握することができる。
【0100】
また、画面生成部は、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた各回の電流値に係る詳細情報を表示する画面を生成可能に構成されているので、ユーザーは、目標契約アンペア情報の値(30A)を超えた各回の電流値をより詳細に把握することができる。
【0101】
また、画面生成部が、家庭内負荷6,7の動作を制御する負荷制御部2aと通信可能に接続されており、目標契約アンペア情報の値(30A)を超える電流値の家庭内負荷6,7の動作を操作する操作画面を生成可能とされているので、生成された操作画面を通じて、家庭内負荷6,7の動作を操作制御することによって、使用電力を容易に節約することができる。
【0102】
また、負荷制御部2aが、リスク管理部2aによって導き出された熱中症リスク情報の度合いに応じて、家庭内負荷6,7の動作を制御するので、熱中症リスク情報の度合いが高い場合には、家庭内負荷6,7の動作をむやみに止めてしまったり、誤操作してしまったりすることを防ぐことができる。または、熱中症リスク情報の度合いが高いにも拘らずエアコン等の家庭内負荷6,7が動作していない場合には、エアコン等の家庭内負荷6,7を動作させることができる。これにより、建物1にいる人の熱中症リスクを低減することができる。
さらに、熱中症リスク情報の度合いが低い場合には、負荷制御部2aによって家庭内負荷6,7の動作を制御することで、使用電力を容易に節約することができる。
【0103】
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
【0104】
〔変形例1〕
図8図13は、画面生成部によって生成されるとともに送信部によってデータが送信され、端末装置10における表示装置に表示される各種の画面の変形例である。表示装置に表示される画面は、複数のボタンを備えたサイドメニュー110の領域と、サイドメニュー110における複数のボタンを選択することで表示される領域と、を有するように構成されている。
【0105】
図8は、端末装置10における表示装置に表示されるトップ画面100(ホーム画面ともいう。)であり、ユーザーが、電力管理システムの利用を開始した時、又は画面右側に表示されたサイドメニュー110のうち、「家全体の状況」ボタン112を押した場合に表示される。
トップ画面100には、上述のサイドメニュー110の他にも様々な項目(表示欄)が表示されている。
【0106】
「売電/買電」表示欄101は、発電電力と使用電力との差が計算され、発電電力が使用電力を上回った場合に「売電」と表示されるとともにその電力(W:ワット)が表示される。また、発電電力が使用電力を下回った場合には「買電」と表示されるとともにその電力(W:ワット)が表示される。
図8に示す例においては、発電電力と使用電力との差が計算され、発電電力が使用電力を下回っており、そのため、「買電」と表示されるとともにその電力(128W)が表示されている。
【0107】
「発電トータル」表示欄102は、発電機として登録されている機器の総発電電力が表示される欄である。
また、発電機として登録されている機器についても個別に発電電力が表示される。本変形例においては、「太陽光発電」表示欄102a、「蓄電池 放電」表示欄102b、「ガス発電」表示欄102cが表示されている。
【0108】
「使用トータル」表示欄103は、住宅等の建物1全体における使用電力が表示される欄である。
また、電力を使用する機器についても個別に使用電力が表示される。本変形例においては、「エアコン」表示欄103a、「EV」表示欄103b、「その他」表示欄103cが表示されている。
【0109】
「エネルギー使用量と料金の累計」表示欄104は、建物1で使用される電気・ガス・水道を含むエネルギーの使用量又は料金を、ひと月の累計で表示するか、1日の累計で表示する欄である。すなわち、エネルギーの使用量の表示と料金の表示はどちらか一方を選択でき、ひと月の累計表示と1日の累計表示はどちらかを選択できるようになっている。
【0110】
サイドメニュー110には、建物1内に居住者がいるか否か、すなわち在・不在を選択できる在宅状況確認欄111が含まれている。居住者は、自身の外出の際(建物1内に居住者がいなくなる際)に不在を選択して警戒モードを作動させることができる。その操作は、切替ボタン111aによって行うことができる。
なお、警戒モードは、在宅状況確認欄111で居住者の不在が選択された場合に、建物1の出入りが可能な開口部の警戒を行うものであり、具体的には、居住者の不在時において、開口部を開閉する建具・シャッターの動作をセンサー等によって検知したり、電気錠の解錠を監視するものである。居住者の不在時に開口部が開放されたことが検知された場合には、居住者や警備会社、警察に通知が送信される。
【0111】
サイドメニュー110には、上記した「家全体の状況」ボタン112の他に、「お部屋の状況」ボタン113、「機器別の状況」ボタン114、「涼風制御」ボタン115、「エネルギー状況」ボタン116、「エネルギー比較」ボタン117、「設定」ボタン118が含まれている。これらボタンを押すことによって、それぞれの表示画面を表示装置に表示できるようになっている。
「家全体の状況」ボタン112は、上述のように、当該ボタン112を押すことでトップ画面100を表示することができる。
【0112】
サイドメニュー110における「お部屋の状況」ボタン113を押すと、図9に示すように、建物1内の部屋ごとの状況を確認できる「お部屋の状況」表示画面120を表示することができる。
画面の上端部には、「温湿度」タブ120a、「戸締まり」タブ120b、「家電利用」タブ120c、「電力状況」タブ120dの、複数のタブが表示されている。図9は、「温湿度」タブ120aを押した場合に表示される画面である。
図9に示す画面には、複数のタブ120a~120dの下方に、建物1における現在の室温と外気温とを確認できる温度表示欄121が表示されている。より詳細には、現在の最高室温とその部屋名、現在の最低室温とその部屋名、外気温が並んで表示されている。
さらに下方には、建物1の各階における各部屋の温湿度の状況が確認できる複数の表示欄が表示されている。より具体的に説明すると、表示欄が表示されるのは、温度センサー(温湿度センサー)又はエアコンが設置・登録された部屋のみであり、1階においては、リビングの状況を確認できる表示欄122、浴室の状況を確認できる表示欄123、玄関の状況を確認できる表示欄124があり、2階においては、子供部屋の状況を確認できる表示欄125、主寝室の状況を確認できる表示欄126がある。そして、リビングの状況を確認できる表示欄122、子供部屋の状況を確認できる表示欄125においては、切替ボタン122a,125aによってエアコンのオン・オフを切り替え操作できるようになっている。
なお、機器の登録がされていない場合、又は登録機器はあるが情報を取得できていない場合には、「-」表示となる。
【0113】
また、各表示欄122~126の枠部分は、熱中症のリスクに応じて色が付けられて意匠が変化する。ユーザーは、各表示欄122~126の枠部分の色を見て、熱中症のリスクを確認することも可能となっている。枠部分の色については、上記の実施形態における熱中症リスクの色と同様に設定されているものとするが、これに限られるものではない。
【0114】
「戸締まり」タブ120bを押すと、建物1の各部屋ごとの窓開口部、玄関ドアの電気錠、電動シャッターの開閉状態を表示することができ、かつ、電気錠と電動シャッターをリモートで開閉や解錠/施錠操作できる画面を表示することができる。
「家電利用」タブ120cを押すと、登録されている家電類の状態の表示や操作を行うことが可能な画面を表示することができる。
「電力状況」タブ120dを押すと、建物1における各部屋の現在の消費電力を表示する画面を表示することができる。
【0115】
サイドメニュー110における「機器別の状況」ボタン114を押すと、図10図11に示すように、建物1内の機器ごとの状況を確認できる「機器別の状況」表示画面130を表示することができる。
画面の上端部には、「温湿度」タブ130a、「戸締まり」タブ130b、「家電利用」タブ130c、「電力状況」タブ130dの、複数のタブが表示されている。図10は、「温湿度」タブ130aを押した場合に表示される画面である。
図10に示す画面には、複数のタブ130a~130dの下方に、建物1に設置された温湿度センサーごとの状況を確認できる表示領域と、建物1内に設置されたエアコンごとの状況を確認できる表示領域と、が表示されている。
より具体的に説明すると、温湿度センサーの表示領域には、リビングの温湿度センサーの状況を確認できる表示欄131a、子供部屋の温湿度センサーの状況を確認できる表示欄131b、主寝室の温湿度センサーの状況を確認できる表示欄131cがある。その下方には、エアコンの表示領域があり、当該エアコンの表示領域には、機種別のエアコンの状況を確認できる表示欄132a,132bがある。そして、機種別のエアコンの状況を確認できる表示欄132a,132bにおいては、切替ボタン132c,132dによって、エアコンのオン・オフを切り替え操作できるようになっている。
また、各表示欄131a~131c,132a,132bの枠部分は、熱中症のリスクに応じて色が付けられて意匠が変化する。ユーザーは、各表示欄131a~131c,132a,132bの枠部分の色を見て、熱中症のリスクを確認することも可能となっている。枠部分の色については、上記の実施形態における熱中症リスクの色と同様に設定されているものとするが、これに限られるものではない。
【0116】
図11は、「機器別の状況」表示画面130において、「戸締まり」タブ130bを押した場合に表示できる画面である。
図11に示す画面には、複数のタブ130a~130dの下方に、建物1の窓開口部に設置された開閉センサーごとの状況(状態)を確認できる表示領域と、玄関ドアにおける電気錠の状況(状態)を確認できる表示領域と、窓開口部を覆う電動シャッターの状況(状態)を確認できる表示領域と、が表示されている。
より具体的に説明すると、開閉センサーごとの状況を確認できる表示領域には、リビングの開閉センサーの状況を確認できる表示欄133a、子供部屋の開閉センサーの状況を確認できる表示欄133b、主寝室の温湿度センサーの状況を確認できる表示欄133cがある。その下方には、電気錠の状況を確認できる表示欄134があり、さらにその下方に、電動シャッターの状況を確認できる表示欄135がある。そして、電気錠の状況を確認できる表示欄134においては、切替ボタン134aによって、電気錠の開閉を切り替え操作できるようになっている。また、電動シャッターの状況を確認できる表示欄135においては、切替ボタン135aによって、電動シャッターの開閉を切り替え操作できるようになっている。
【0117】
「家電利用」タブ130cを押すと、登録されている家電類の状態の表示や操作を行うことが可能な画面を表示することができる。
「電力状況」タブ130dを押すと、建物1における各部屋の現在の消費電力を表示する画面を表示することができる。
【0118】
サイドメニュー110における「涼風制御」ボタン115を押すと、図示はしないが、建物1内に導入された涼風制御システムの状態の表示や操作を可能とする画面を表示することができる。なお、涼風制御システムは、建物1全体のエアコンやシーリングファン等の自動制御を行って、快適性を確保するシステムである。
【0119】
サイドメニュー110における「エネルギー状況」ボタン116を押すと、図示はしないが、建物1内で使用されるエネルギーの使用と発電状況をグラフで確認することが可能な画面を表示することができる。
【0120】
サイドメニュー110における「エネルギー比較」ボタン117を押すと、図示はしないが、建物1内における各部屋で使用されている電力の使用量を比較して確認することが可能な画面を表示することができる。
【0121】
サイドメニュー110における「設定」ボタン118を押すと、図示はしないが、例えば上記の警戒モードの設定や、その他の表示や操作に係る設定を行うことが可能な画面を表示することができる。
【0122】
本変形例によれば、画面生成部によって生成されるとともに送信部によってデータが送信され、端末装置10における表示装置に表示される各種の画面によって、上述のようなエネルギーに係る各種の情報を確認できたり、機器の操作を行うことができるので、電力を含むエネルギーの使用状況を改善しやすく、使用電力を容易に節約することができる。
【0123】
〔変形例2〕
本変形例においては、図12図22に示すように、家庭内負荷である機器ごとのタイマー設定(制御)と、シーン設定(制御)を行うことができる。これらの設定(制御)は、外部サーバ2における記憶部2bに記憶されたプログラムに基づいて、外部サーバ2におけるサーバ本体2aによって実行される。
【0124】
図12図13は、画面生成部によって生成された「タイマーの状況」表示画面140であり、図14は、画面生成部によって生成された「シーンの状況」表示画面150である。
なお、本変形例におけるサイドメニュー110は、変形例1における「涼風制御」ボタン115の代わりに、「タイマーの状況」ボタン105aと、「シーンの状況」ボタン105bと、が追加されたような状態となっている。「タイマーの状況」ボタン105aを押すと、図12図13に示す表示画面に移行することができ、「シーンの状況」ボタン115bを押すと、図14に示す画面に移行することができる。
【0125】
「タイマーの状況」表示画面140には、曜日選択領域141と、機器カテゴリ/機器名称表示領域142と、詳細ボタン領域143と、タイマー状況表示領域144と、が表示されている。
曜日選択領域141には、「週」「月」「火」「水」「木」「金」「土」「日」の各ボ
タンが並んで配置されており、図12は、「週」ボタンを押した場合に表示される画面である。また、図13は、「月」ボタンを押した場合に表示される画面である。
機器カテゴリ/機器名称表示領域142には、機器のカテゴリと機器の名称とが併記された複数の表示欄が並んで配置されている。これら複数の表示欄に表示された「+」ボタンを押すと、表示欄が展開して、機器ごとのタイマー制御をより詳細に管理できるようになっている(例えば図18参照)。
詳細ボタン領域143には、機器カテゴリ/機器名称表示領域142の各表示欄と左右に隣り合う複数の詳細ボタンが並んで配置されている。これらの詳細ボタンを押すことによって、タイマー設定の編集を行う画面へと移行することができる。
タイマー状況表示領域144には、事前に設定されたタイマーの状態が、機器ごとに表示されている。
【0126】
図13に示す「月」ボタンを押した場合の表示画面140では、月曜日のスケジュールがより詳細に確認できるように、月曜日の表示幅が広がった状態となっている。曜日選択領域141のその他のボタンを押せば、他の曜日も、図13に示すような状態でスケジュールをより詳細に確認できるようになっている。
すなわち、図12に示す表示画面140のタイマー状況表示領域144では、各曜日が午前(AM)と午後(PM)のみで表示されているが、図13に示す表示画面140のタイマー状況表示領域144では、選択した曜日が、0時から24時(翌日0時)まで範囲を広げて見ることができる。
【0127】
図14の「シーンの状況」表示画面150には、ユーザーの生活に合わせた複数のシーン(場面)別に機器を操作するための操作ボタンが設けられたシーン別表示欄が表示されている。
具体的には、起床シーンに対応する表示欄151と、就寝シーンに対応する表示欄152と、外出(不在)シーンに対応する表示欄153と、在宅(帰宅)シーンに対応する表示欄154と、その他のシーンとして、リラックス時のシーンに対応する表示欄155と、映画等の鑑賞時のシーンに対応する表示欄156と、入浴前のシーンに対応する表示欄157と、が表示されている。
各表示欄151~157には、シーンごとに事前に登録された機器を操作するための操作ボタン151a~157aが設けられている。これら操作ボタン151a~157aを押すと、事前に登録された機器が作動するようになっている。
このようにボタン操作によって作動した機器は、一定の時間が過ぎたり、もう一度操作ボタン151a~157aを押したりすることで停止状態となるように設定されているものとする。
各表示欄151~157のうち、起床シーンに対応する表示欄151と、映画等の鑑賞時のシーンに対応する表示欄156と、入浴前のシーンに対応する表示欄157には、「タイマー」表示151b,156b,157bがなされ、タイマー設定が有効であることが示されている。
【0128】
図15図17は、「シーンの状況」表示画面150に表示された各表示欄151~157のシーンを設定するための画面である。
図15に示す表示画面160は、「シーンの状況」表示画面150に表示された各表示欄151~157のシーンを設定する際の編集トップの画面である。「シーンの状況」表示画面150から編集トップの画面160への移行は、例えば「設定」ボタン118を押して表示される画面から行うことができる。ただし、これに限られるものではなく、例えば「シーンの状況」表示画面150に表示された各表示欄151~157を押すことで編集トップの画面160に移行できるようにしてもよい。
編集トップの画面160では、「設定」の列における「編集」ボタン161を押すことで、図16図17に示すような編集画面を表示することができる。また、「追加」ボタ
ン162を押すことで、シーンの新規登録画面(図示せず)を表示することができる。
また、「削除」の列におけるチェックボックス163にチェックを入れて、「削除」ボタン164を押すことで、シーンの削除を行うことができる。
「シーン名」の列165に表示された各シーン名及び「シーンカテゴリ」の列166に表示された各シーンカテゴリは、それぞれの編集画面で変更が可能となっている。
【0129】
図16に示す表示画面170は、起床シーンのうち機器カテゴリでエアコンを選択した場合の編集画面である。この編集画面170には、「シーン名」編集部171と、「機器カテゴリ」プルダウンメニュー172と、「機器名」プルダウンメニュー173と、「電源」操作ボタン174と、「運転モード」選択部175と、「温度設定」操作部176と、「風量設定」操作部177と、決定ボタン178と、キャンセルボタン179と、が表示されている。
「シーン名」編集部171は、シーン名(図16で「起床シーン」)を押すと、文字入力用のキーボードが表示され、任意の文字を入力することができる。
「機器カテゴリ」プルダウンメニュー172は、右側端部の「▼」マーク172aを押すと、「エアコン」や「電動シャッター」等の機器カテゴリの複数の選択肢が表示され、任意の選択肢を選ぶことができる。
「機器名」プルダウンメニュー173は、右側端部の「▼」マーク173aを押すと、機器名の複数の選択肢が表示され、任意の選択肢を選ぶことができる。
「電源」操作ボタン174は、機器カテゴリで選択されたエアコンの電源のオン・オフを切り替えることができる。
「運転モード」選択部175は、機器カテゴリで選択されたエアコンの運転モードを選択することができる。
「温度設定」操作部176は、機器カテゴリで選択されたエアコンの温度を変更することができる。
「風量設定」操作部177は、機器カテゴリで選択されたエアコンの風量を変更することができる。
そして、決定ボタン178を押すと編集した設定が保存され、図14の「シーンの状況」表示画面150における表示欄151に反映されることになる。また、キャンセルボタン179を押すと、編集した設定をクリアして初期状態にすることができる。
【0130】
図17に示す表示画面180は、起床シーンのうち機器カテゴリで電動シャッターを選択した場合の編集画面である。この編集画面180には、「シーン名」編集部181と、「機器カテゴリ」プルダウンメニュー182と、「機器名」プルダウンメニュー183と、「開閉状態」操作ボタン184と、決定ボタン185と、キャンセルボタン186と、が表示されている。
「シーン名」編集部181は、シーン名(図17で「起床シーン」)を押すと、文字入力用のキーボードが表示され、任意の文字を入力することができる。
「機器カテゴリ」プルダウンメニュー182は、右側端部の「▼」マーク182aを押すと、「エアコン」や「電動シャッター」等の機器カテゴリの複数の選択肢が表示され、任意の選択肢を選ぶことができる。
「機器名」プルダウンメニュー183は、右側端部の「▼」マーク183aを押すと、機器名の複数の選択肢が表示され、任意の選択肢を選ぶことができる。
「開閉状態」操作ボタン184は、機器カテゴリで選択された電動シャッターの電源の開・閉を切り替えることができる。
そして、決定ボタン185を押すと編集した設定が保存され、図14の「シーンの状況」表示画面150における表示欄151に反映されることになる。また、キャンセルボタン186を押すと、編集した設定をクリアして初期状態にすることができる。
【0131】
図18に示す表示画面は、図13に示す「タイマーの状況」表示画面140において機器カテゴリ/機器名称表示領域142に表示された「+」ボタンを押した場合の画面である。すなわち、機器のカテゴリと機器の名称とが併記された複数の表示欄のそれぞれが展開した状態となっている。なお、機器カテゴリ/機器名称表示領域142に表示された「-」ボタンを押すと、展開していた表示欄を元の状態にたたむことができる。
このように複数の表示欄のそれぞれを展開させた場合には、上記した「シーンの状況」に係る項目142a,142bが含まれている。すなわち、「シーンの状況」表示画面に表示された各操作ボタン151a~157aをタイマー設定できるようになっている。図18に示す表示画面140では、詳細ボタン領域143の詳細ボタンを押すことで、図19図22に示すようなタイマー設定の編集画面を表示することができる。
【0132】
図19図22は、図18に示す「タイマーの状況」表示画面140に表示された機器カテゴリ/機器名称表示領域142の各項目の設定を行うための画面である。
図19に示す表示画面190は、機器カテゴリ/機器名称表示領域142の各項目の設定を行うための編集トップの画面である。
編集トップの画面190では、左側の「設定」の列における「編集」ボタン191を押すことで、図21図22に示すような編集画面210,220を表示することができる。また、「追加」ボタン192を押すことで、図20に示すような新規登録画面200を表示することができる。
また、「削除」の列におけるチェックボックス193にチェックを入れて、「削除」ボタン194を押すことで、タイマー設定の削除を行うことができる。
右側の「設定」の列における切替ボタン195を操作することで、タイマー設定の有効・無効を切り替えることができる。この切替ボタン195を有効にすればタイマー(スケジュール)どおりに機器が作動し、無効にすればタイマー設定した時間がきても機器が作動しないようにすることができる。
【0133】
図20に示す表示画面200は、タイマーの新規登録画面である。この新規登録画面200には、切替ボタン201と、繰り返しチェックボックス202と、「カテゴリ」プルダウンメニュー203と、「機器・シーン名」プルダウンメニュー204と、「タイマー名」編集部205と、タイマー一覧206と、登録ボタン207と、削除ボタン208と、戻るボタン209と、が表示されている。
切替ボタン201は、これから新規登録するタイマー設定の有効・無効を切り替えることができる。
繰り返しチェックボックス202は、これから新規登録するタイマー設定を繰り返し設定にするか、一回きりにするかを選択するためのものであり、繰り返し設定にする場合はチェックボックス202にチェックを入れる。
「カテゴリ」プルダウンメニュー203は、右側端部の「▼」マーク203aを押すと、機器カテゴリの複数の選択肢が表示され、任意の選択肢を選ぶことができるものである。
「機器・シーン名」プルダウンメニュー204は、右側端部の「▼」マーク204aを押すと、機器名又はシーン名の複数の選択肢が表示され、任意の選択肢を選ぶことができるものである。
「タイマー名」編集部205は、枠205aを押して選択すると、文字入力用のキーボードが表示され、任意の文字を入力することができる。ユーザーは、タイマー名を決めて文字入力する。
タイマー一覧206は、同カテゴリ、同機器・シーン名、同タイマー名で設定したタイマー設定の一覧を表示する欄であり、追加ボタン206aを押すと、曜日の選択、起動時刻の選択、設定した機器の動作の選択を行うことができる。それぞれ選択肢が適宜表示されるものとする。
そして、登録ボタン207を押すと編集した設定が保存され、「タイマーの状況」表示画面140に表示された機器カテゴリ/機器名称表示領域142の各項目に反映されることになる。削除ボタン208を押すと、編集した設定をクリアして初期状態にすることができる。また、戻るボタン209を押すと、編集した設定を保存せずに、図19に示す編集トップの画面190に戻ることができる。
【0134】
図21に示す表示画面210は、タイマーの変更画面である。この変更画面210には、切替ボタン211と、繰り返しチェックボックス212と、「カテゴリ」プルダウンメニュー213と、「機器・シーン名」プルダウンメニュー214と、「タイマー名」編集部215と、タイマー一覧216と、変更ボタン217と、削除ボタン218と、戻るボタン219aと、一覧へ戻るボタン219bが表示されている。
なお、この表示画面210における操作方法は、基本的には、図20に示す新規登録画面200と画面操作方法が同じである。すなわち、切替ボタン211で有効・無効を切り替え、繰り返し動作するようにしたいのであれば繰り返しチェックボックス212にチェックを入れ、カテゴリや機器・シーン名は適宜選択し、タイマー名は適宜入力する。タイマー一覧216では、新規登録したい場合には追加ボタン216aを押して新規登録を適宜行い、過去に登録した設定内容を編集したい場合には、編集ボタン216bを押して適宜編集を行う。また、以上の変更作業を完了させる場合には変更ボタン217を押し、編集した設定をクリアして初期状態にする場合は削除ボタン218を押す。編集した設定を保存せずに編集トップの画面190に戻る場合は戻るボタン219aを押し、編集した設定を保留したまま編集トップの画面190に戻る場合は一覧へ移動ボタン219bを押す。
【0135】
図22に示す表示画面220は、図21とは異なるタイマー設定におけるタイマーの変更画面である。この変更画面220には、切替ボタン221と、繰り返しチェックボックス222と、「カテゴリ」プルダウンメニュー223と、「機器・シーン名」プルダウンメニュー224と、「タイマー名」編集部225と、タイマー一覧226と、変更ボタン227と、削除ボタン228と、戻るボタン229aと、一覧へ戻るボタン229bが表示されている。
なお、基本的には、この表示画面220における操作方法は、図21に示す表示面210と画面操作方法が同じである。すなわち、切替ボタン221で有効・無効を切り替え、繰り返し動作するようにしたいのであれば繰り返しチェックボックス222にチェックを入れ、カテゴリや機器・シーン名は適宜選択し、タイマー名は適宜入力する。タイマー一覧226では、新規登録したい場合には追加ボタン226aを押して新規登録を適宜行い、過去に登録した設定内容を編集したい場合には、編集ボタン226bを押して適宜編集を行う。また、以上の変更作業を完了させる場合には変更ボタン227を押し、編集した設定をクリアして初期状態にする場合は削除ボタン228を押す。編集した設定を保存せずに編集トップの画面190に戻る場合は戻るボタン229aを押し、編集した設定を保留したまま編集トップの画面190に戻る場合は一覧へ移動ボタン229bを押す。
【0136】
本変形例によれば、画面生成部によって生成されるとともに送信部によってデータが送信され、端末装置10における表示装置に表示される各種の画面によって、上述のようなエネルギーに係る各種の情報を確認できたり、機器の操作を行うことができるので、電力を含むエネルギーの使用状況を改善しやすく、使用電力を容易に節約することができる。
【符号の説明】
【0137】
1 建物
2 外部サーバ
2a サーバ本体
2b 記憶部
2c 管理端末
3 通信ネットワーク
4 ホームゲートウェイ
5 分電盤
5a 電力センサー
6 家庭内負荷
7 家庭内負荷
8 温湿度センサー
9a 通信線(無線通信)
9b 電源線
10 端末装置
20 ブロック
21 ブロック
22 吹き出し枠
23 ボタン
24,25,26 領域
27,28,29,30,31,32 ボタン
33,34,35,36,37,38,39,40,41 オブジェクト
33a,34a,35a,36a,37a,38a,40a,41a ボタン
42,43,44,45 第一~第四指標
46 総使用電力表示欄
51,52,53,54,55,56,57,58,59 オブジェクト
51a,52a,53a,54a,55a,56a,58a,59a ボタン
60,61,62,63,64 第一~第五暑さ指標
65 外部環境表示欄
67,68,69,70,71 第一~第五パターン
72 現在値情報
図1
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