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2022-20093エアカーテン発生装置およびウイルス防除方法
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  • -エアカーテン発生装置およびウイルス防除方法 図1
  • -エアカーテン発生装置およびウイルス防除方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022020093
(43)【公開日】2022-02-01
(54)【発明の名称】エアカーテン発生装置およびウイルス防除方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 9/00 20060101AFI20220125BHJP
   A61L 9/20 20060101ALI20220125BHJP
   A61L 9/014 20060101ALI20220125BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220125BHJP
   F04D 25/08 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
F24F9/00 K
A61L9/20
A61L9/014
G09G5/00 510A
F04D25/08 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020123359
(22)【出願日】2020-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】517348949
【氏名又は名称】株式会社斉藤正▲こしき▼工房
(74)【代理人】
【識別番号】100123489
【弁理士】
【氏名又は名称】大平 和幸
(72)【発明者】
【氏名】▲斉▼藤 正
【テーマコード(参考)】
3H130
4C180
5C182
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB06
3H130AB26
3H130AB60
3H130AC11
3H130AC25
3H130BA69H
3H130BA76A
3H130BA76J
3H130BA87A
3H130BA87J
3H130BA97A
3H130BA97J
3H130CA06
3H130CA21
3H130DF00Z
3H130DG03Z
3H130DJ01Z
3H130DJ02Z
3H130DJ03Z
3H130DJ06Z
3H130EA03A
3H130EA03J
4C180AA07
4C180CC04
4C180DD03
4C180DD09
4C180EB43X
4C180HH05
4C180MM10
5C182AA12
5C182AA23
5C182AB03
5C182AB05
5C182AB08
5C182AB33
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA35
5C182BA65
5C182BA75
(57)【要約】
【課題】ウイルス感染を防除するエアカーテン発生装置およびウイルス防除方法を提供する。
【解決手段】空気吸気口、滅菌手段および滅菌空気吹き出し口を有するエアカーテン発生装置。空気吸気口から取り込んだ空気を滅菌手段によりウイルスを除去したのち、前記滅菌空気吹き出し口から送風し、エアカーテンを形成する、エアカーテン発生装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気吸気口、滅菌手段および滅菌空気吹き出し口を有するエアカーテン発生装置。
【請求項2】
さらにフェイスガードを有する、請求項1のエアカーテン発生装置。
【請求項3】
首掛け式である、請求項1または2のエアカーテン発生装置。
【請求項4】
空気吸気口から取り込んだ空気を滅菌手段によりウイルスを除去したのち、前記滅菌空気吹き出し口から送風し、エアカーテンを形成する、請求項1~3のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
【請求項5】
滅菌手段が紫外線および/またはフィルタである、請求項1~4のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
【請求項6】
角度を変えられる手段を有する、請求項1~5のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
【請求項7】
さらに、長髪用ソケット、保湿カプセルおよび/またはビートルアタッチメントを有する、請求項1~6のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
【請求項8】
フェイスガードがプロンプターとしての機能を有する、請求項1~7のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
【請求項9】
さらに、マイク、スピーカーおよび/またはクーラーを有する、請求項1~8のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
【請求項10】
ヴァーチャルリアリティを表示できる、請求項8~9のいずれかに記載のエアカーテン発生装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置を用いて、ウイルスおよび/または微生物の感染を防止する方法。
【請求項12】
頭部または頸部の後方から空気を吸い込む工程と、吸い込んだ空気を滅菌処理する工程と、滅菌処理した空気を顔の下側から上方に排出して顔の前面にエアカーテンを形成させる工程を有するエアカーテン発生方法。
【請求項13】
有害物質をエアカーテンにより顔面に接触させないことを特徴とする、請求項12のエアカーテン発生方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアカーテン発生装置およびウイルス防除方法に関する。より詳しくは、首掛け式エアカーテン発生装置およびウイルス防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コロナウイルスの流行により、仕事や生活様式が変化し、感染防止のためにマスクを着用する人が多くなっている。
しかしながら、マスクを着用することで、呼吸がしにくい、熱中症の危険、マスク皮膚炎のリスク、顔認証が困難、会話が聞き取りにくい、飲食が妨げられる、社会活動が減少する、などの問題がある。
エアカーテンを利用するマスク(例えば、特許文献1)も開発されているが、上記の問題を解決することは困難であった。
【0003】
そこで、これらの問題を解決できる装置や方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開1995-007655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウイルス感染を防除するエアカーテン発生装置およびウイルス防除方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)空気吸気口、滅菌手段および滅菌空気吹き出し口を有するエアカーテン発生装置。
(2)さらにフェイスガードを有する、(1)のエアカーテン発生装置。
(3)首掛け式である、(1)または(2)のエアカーテン発生装置。
(4)空気吸気口から取り込んだ空気を滅菌手段によりウイルスを除去したのち、前記滅菌空気吹き出し口から送風し、エアカーテンを形成する、(1)~(3)のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
(5)滅菌手段が紫外線および/またはウイルス除去フィルタである、(1)~(4)のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
(6)角度を変えられる手段を有する、(1)~(5)のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
(7)さらに、長髪用ソケット、保湿カプセルおよび/またはビートルアタッチメントを有する、(1)~(6)のいずれか1のエアカーテン発生装置。
(8)フェイスガードがプロンプターとしての機能を有する、(1)~(7)のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
(9)さらに、マイク、スピーカーおよび/またはクーラーを有する、(1)~(7)のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
(10)ヴァーチャルリアリティを表示できる、(8)~(10)のいずれか1に記載の(1)~(7)のいずれか1に記載のエアカーテン発生装置。
(11)(1)~(10)のいずれか1のエアカーテン発生装置を用いて、ウイルスおよび/または微生物の感染を防止する方法。
(12)頭部または頸部の後方から空気を吸い込む工程と、吸い込んだ空気を滅菌処理する工程と、滅菌処理した空気を顔の下側から上方に排出して顔の前面にエアカーテンを形成させる工程と、
を有するエアカーテン発生方法。
(13)有害物質をエアカーテンにより顔面に接触させないことを特徴とする、(12)のエアカーテン発生方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な構造の装置でエアカーテンを顔の前面に形成させ、ウイルスなどの感染のリスクを低下できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の1実施態様を示す図である。
図2図2は、本発明の1実施態様の吸気口を示す図である。
図3図3は、本発明の装着時の前面を示す図である。
図4図4は、本発明の装着時の背面を示す図である。
図5図5は、本発明の装着時のエアカーテンを示す図である。
図6図6は、本発明の装着時に咳をする場合の空気の流れを示す図である。
図7図7は、本発明にビートルアタッチメントを設置した場合の空気の流れを示す図である。
図8図8は、本発明の別の実施態様を示す図である。
図9図9は、本発明の別の実施態様であるプロンプタとしての使用を示す図である。
図10図10は、本発明の別の実施態様であるバーチャルリアリティ(VR)としての使用を示す図である。
図11図11は、本発明の大きさの一例を示す図である。
図12図12は、本発明の可動部の可動範囲を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、通常のマスクやフェイスガードの問題点を解消し、より快適で、ウイルスや病原菌自体も減少させることのできるエアカーテン発生装置である。本発明のエアカーテン発生装置は、首にかけて使用する多角形または楕円形の環状構造をしており、構造の内部が空洞で、首の後ろに設置した空気吸気口から空気を取り込み、それを吸気口から胸元付近の送風口の間に設置した紫外線照射装置および/またはウイルス除去フィルタにより、ウイルスを不活化および/または除去したのち、滅菌空気吹き出し口(送風口)から送風し、顔の前面にエアカーテンを形成することで、空気中のウイルスなどが顔面に付着して感染することを防止するものである。
【0010】
本発明の1つの実施態様は、図1に示すように、略長方形ないし楕円形の中空の管からなり、一方に空気吸い込み口、それと対向する辺に送風口4を備える。吸い込み口2から吸いこまれた空気3は管4の中を通って移動し、滅菌後、送風口8から排出される。この際、排出前に滅菌手段7によりウイルスが不活化される。図1では、長方形ないし楕円形の形状であるが、バリエーションとして、三角形、台形、六角形、八角形などの多角形、または多角形の一部に円または楕円の一部の形状を含む形状(例えば、多角形の角の部分、または首に当たる部分などが円または楕円形の円弧の形状になるなど)であってもよく、八の字やX型などであってもよい。要は顔の前面にエアカーテンを形成できる形状であれば特に制限されない。
【0011】
本発明によれば、顔の前面にエアカーテンを形成し、ウイルス、微生物、粉塵などの微粒子が顔面に近づこうとすると、エアカーテンにより、上方に吹き飛ばして、ウイルスなどが顔面に接触することを防止できる。
【0012】
上方に飛散したウイルスや微生物などは、当該人の頭頂や後頭部、側頭部に落下する可能性がある。そこで、頸部の後ろに設けた吸い込み口2からそうしたウイルスや微生物を含む空気を吸い込み、滅菌手段7により、ウイルスや菌の濃度を減らしたり、不活化して、エアカーテンとして噴き出す。これにより、本発明のエアカーテン発生装置の周囲の空気は除菌ないし、減菌された空気になるという効果も有する。除菌ないし、減菌とは、ウイルス数や微生物数(例えば、細菌、マイコプラズマ、酵母、カビなどの数)が0になる、ないし、元の数より少なくなることをいう。また、本発明によれば、周囲の浮遊性の微粒子などが顔面に接触することを防止できるという効果も有する。
【0013】
本発明における滅菌手段としては、紫外線照射、オゾン殺菌、ウイルス吸着フィルタ(たとえば、カテキンでコートしたフィルタなど)であってもよく、これらの複数の組み合わせであってもよく、これらに限定されない。要するに、ウイルスを滅菌または不活化できる手段であればよい。また、完全に滅菌できなくても、減少させることができればよい。
【0014】
本体の材質は樹脂製が好ましく、一部に金属を含んでいてもよい。紫外線が照射される部分はステンレス鏡面仕上げが好ましい。
本発明の吸気口と送風口は着脱でき、掃除できるのが好ましい(図2)。
【0015】
吸気口には、図2に示すように、ファン21が設置され、周辺の空気を吸引により本発明のエアカーテン発生装置の管4の中に誘導する。長髪でファンに髪が巻き込まれるおそれがある場合は、長髪用ソケット22を装着して髪が巻き込まれるのを防止することができる。ファンは充電式のものが好ましいが、電池式でもよい。充電は通常の電源による充電でもよく、USBによる充電でもよい。
【0016】
本発明のエアカーテン発生装置を装着した場合の空気の流れを図3図6に示す。送風口8から出た滅菌空気9はフェイスガード12から上方にエアカーテンを作り、頭の上を通って、背面の首のあたりにある吸気口2に吸い込まれて循環する。これにより、滅菌空気のエアカーテンが顔面、頭頂、後頭部、首にでき、ウイルスが顔面に付着することを防止することができる。
【0017】
図5に示すように、前から来た空気は、エアカーテンがバリアの役割をするので顔面に当たることなく、上方に流れる。
【0018】
自分が咳をする場合は、フェイスガードに向かって咳をすれば、エアカーテンに沿って上方に飛沫などが上昇し、一部は頭頂から後頭部を通って吸気口から吸い込まれ、滅菌処理される(図6)。
【0019】
本発明のウイルス除去装置の材質は、樹脂および金属からなることが好ましい。樹脂としては、通常のプラスチック、エンジニアリングプラスチックなどが好適に用いられるがこれらに限られない。金属としては、ステンレスが好適に用いられる。ステンレスの場合、紫外線が効率よく当たるように鏡面仕上げにすることが好ましい。空気が通過する管や滅菌部分は、必要に応じて銀メッキしても良い。
【0020】
本発明のエアカーテン発生装置のフェイスガード部をプロンプタにすることもできる。すなわち、透明のフェイスガード32(スクリーンプロンプタ)に演説、プレゼンテーション等の原稿を表示させ、それを読みながら話すことができる(図8及び図9)。
【0021】
さらにコンピュータとマイクを内蔵させ、音声により操作できるようにしてもよく、タッチパネルなどにより操作できるようにしてもよい。ウエアラブルコンピュータとして、ネットワークに接続して、フェイスガード32に画面を表示できるようにしてもよい(図10)。さらにホログラムや仮想現実(バーチャルリアリティ:VR)を表示できるようにしてもよい。フェイスガードをタッチパネルにしてもよい。
また、電話をかけられるようにしてもよく、スピーカーを設置して音楽等を聞けるようにしてもよく、管の途中から空気を吹き出してクーラーとして冷却させてもよい。加熱機や冷却機を設置してエアカーテンの温度を制御できるようにしてもよい。
プロンプターやウエアラブルコンピューターとしての使用のために、コンピュータ、通信機器および/またはタッチ操作スイッチを設置してもよい(図8)。
【0022】
本発明においては、下から上の方向にエアカーテンを発生させる。エアカーテンの角度は、顔面に平行か、顔面から離れる方向が好ましい。上から下にエアカーテンを作った場合、ウイルスが巻き込まれて衣類に付着するおそれがあるが、下から上の方向に空気が移動すれば、ウイルスが前方から飛んで来ても、上方に吹き飛ばされ、衣類に付着することは少なくなる。
【0023】
他の実施形態として、水平方向にエアカーテンを作る構造にしてもよいが、その場合は、顔の前の側面にエアカーテンの吹出口を作ればよい。例えば、フェイスガードの片側または両側に管を設置して滅菌空気の吹き出す吹出口をその管に設置すれば顔面全体をエアカーテンで覆うことも可能である。前述の実施形態のように、下から上方向に吹き出すのであれば、フェイスガードや送風口の形状を頭部の曲線に合わせるように設計すれば、顔面の広い部分をエアカーテンでガードすることができる。また、側頭部からのウイルス粒子などの接着もある程度防止できる。
【0024】
本発明により防除できる病原菌としては、例えば、ウイルス、細菌、カビ、酵母、マイコプラズマなどが挙げられるが、これらに限られない。滅菌手段により、滅菌できる生物やウイルス、マイコプラズマなどであれば、制限なく使用できる。なお、滅菌とあるが、本明細書においては、菌に限らず、ウイルスの不活化も滅菌に含まれる。
また、ウイルスや微生物に限らず、PM2.5や塵埃などの微粒子の顔面への接触も本発明の装置により効果的に防除できる。
【0025】
可動ジョイント5により、角度を変更することができる(図12)。これにより、胸囲や乳房の大きさなどの差による個人差に合わせて最適な位置にエアカーテンを作ることができる。
本発明の本体の管部分は、一部に摺動可能な部分を設け、長さを伸び縮みできる構成にしてもよい。
【実施例0026】
(実施例1)
製造方法
本発明のエアカーテン発生装置の部品は、樹脂(プラスチック)または金属を用いて製造できる。樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスチレンなどが好ましく用いられる。管の部分は透明にしてもよい。樹脂部分は射出成型などで製造することができる。金属部分はステンレスを加工して製造できる。ステンレスの場合、空気が流れる部分は鏡面仕上げにすることが好ましい。特に紫外線で殺菌(滅菌)する部分は鏡面仕上げにすることが好ましい。また、空気の通路となる管の内側部分の一部または全部に銀イオンコートをしてもよい。これにより、微生物が管壁などに付着して増殖することを防止することができる。
【0027】
(実施例2)
図1に、本発明の基本的な構成を示す。長円形の形の一方に空気の吸気口2を設け、ここから空気が3のように流入する。流入した空気は、空洞4を通って滅菌手段7を通り、送風部8を通って噴き出す。送風部の開口部の幅は、1~5mmが好ましく、より好ましくは2~3mmである。送風部8の手前にフェイスガード12を設置することで噴き出した空気9をエアカーテンにすることができる(図3)。ただし、フェイスガードがなくても、エアカーテンが顔面と並行に吹き出すようにすることが好ましい。この場合、エアカーテンが顔面と平行、または、角度的に顔面から1、2、3、4、5、6、7、8、9または10度前方向に(顔から離れる方向に)吹き出すように設計してもよい。また、この吹き出す角度を調節できるように、モーター等で吹出角度を変えられる設計にしてもよい。この場合は、風量調節タッチスイッチ11などに吹き出し角度調節スイッチを設置してもよい。あるいは、本体をワイヤレスリモコンで設定できるようにしてもよく、スマートフォンなどの携帯端末で制御できるようにしてもよい。
【0028】
使用する際には、可動ジョイント5を曲げることにより、最適な位置からエアカーテンを発生させることができる(図5図12)。可動ジョイント部は、フレキシブルチューブなど角度を自由に固定できるチューブを用いてもよい。
【0029】
吸気口2には、ファン21が設置され、このファンにより空気を吸入し、送風口の方向に送り出す(図2)。ファン21に髪が引き込まれるのを防止するために長髪用ソケット22を装着してもよい。
【0030】
吸気口には、保湿カプセル23を付けられるようにしてもよい。これにより、乾燥空気による喉などの異常を防止できる。
【0031】
フェイスガードを設置した場合のエアカーテンの流れを図6に示す。前方から顔の方向に来た空気は、エアカーテンにより上方に流れる。自分の呼気はエアカーテンにより上方に移動し、その後、頸部の吸気口に吸い込まれる。
【0032】
自分が咳をした場合は、図6のように咳はフェイスガードにぶつかり、その後、エアカーテンの顔側を通って頭上を通って首の後ろの吸気口2から吸い込まれ、滅菌手段7により殺菌されることで、ウイルスなどが不活化される。
【0033】
自分の呼気や、頭頂部、側頭部などの空気を効率よく本発明の吸気口から吸い込むためにはビートルアタッチメント24をファンに設置すればよい。ビートルアタッチメント24は、図7に示すように自分の呼気を吸ってファン21を通って本発明の管4に入り、滅菌手段7により、滅菌または減菌されたのちエアカーテンとして放出される。これにより、本発明のエアカーテン発生装置を装着した人の周りの空気はどんどん減菌されていくという効果も有する。多くの人が装着することで三密(密接、密閉、密集)の空間であっても、空気が循環するとともに滅菌され、感染のリスクが減るという効果が期待できる。
【0034】
(実施例3)
本発明の他の実施形態を、図8に示す。この実施形態では、フェイスガードがプロンプターとなっており、演説やプレゼンテーションの原稿を見ながら話すことができる。また、ウエアラブルスピーカーやマイクを設置することもできる。CPUを設置することで、ウエアラブルコンピューターとして使用することもできる。タッチ操作スイッチを設置してもよく、プロンプターをタッチスクリーンにして操作してもよく、マイクから音声で命令してもよい。
【0035】
図9に示すように、本発明のエアカーテン発生装置を可動部でまっすぐにしてスクリーンを見ることで、仮想現実(バーチャルリアリティ)やホログラムを表示させることもできる。この場合、人工知能(AI)により手の動きをモニタリングするか、または指先センサーやVRグローブなどを用いることで、VR空間の物などにタッチできるようにコントロールすることができる。
【0036】
本発明のエアカーテン発生装置の大きさの一例を図11に示す。これは一例であって、これに限定されない。例えば、子ども用の場合はより小型化する場合もあり得る。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、健康器具産業、医療業、IT産業などに利用できる。
【符号の説明】
【0038】
1 エアカーテン発生装置
2 吸気口
3 空気の流れ
4 空洞の管
5 可動ジョイント
6 吹き出し口切換えタッチスイッチ
7 滅菌手段
8 送風口
9 滅菌空気
10 使用中表示ランプ
11 風量調節タッチスイッチ
12 フェイスガード
21 ファン
22 長髪用ソケット
23 保湿カプセル
24 ビートルアタッチメント
31 ウエアラブルスピーカー
32 スクリーンプロンプター
33 マイク
34 タッチ操作スイッチ
35 使用中表示ランプ
36 スポットクーラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12