(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022020139
(43)【公開日】2022-02-01
(54)【発明の名称】算出装置、及び、算出方法
(51)【国際特許分類】
G01G 9/00 20060101AFI20220125BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
G01G9/00
B65G1/14 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020123470
(22)【出願日】2020-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】浜本 憲史
(72)【発明者】
【氏名】福田 修
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022MM51
(57)【要約】
【課題】有効質量をより簡便に測定する。
【解決手段】算出装置100は、傾斜台1と、載置台2と、昇降装置3と、移動把握部4と、検出部5と、算出部65と、を備える。載置台2は、傾斜台の一端1a側から他端1b側に低摩擦力が生じた状態で移動可能に傾斜台1に配置され、荷物Wを載置する。昇降装置3は、傾斜台1を傾ける。移動把握部4は、載置台2に対する荷物Wの移動を把握する。検出部5は、傾斜台1を傾斜させた際の傾斜台1の斜面方向における載置台2からの応力を検出する。算出部65は、載置台2に対して荷物Wが固定された状態で傾斜台1が傾けられた際に検出される第1応力F1と、傾斜台1が傾けられることで載置台2に対して荷物Wが移動する際に検出部5により検出される第2応力F2とに基づいて、荷物Wの有効質量を算出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動倉庫における地震時の荷物の有効質量を算出する算出装置であって、
傾斜台と、
前記傾斜台の一端側から他端側に低摩擦力が生じた状態で移動可能に前記傾斜台に配置され、前記荷物を載置する載置台と、
前記傾斜台の一端が他端に対して高くなるように傾ける昇降装置と、
前記載置台に対する前記荷物の移動を把握する移動把握部と、
前記傾斜台が前記昇降装置により傾けられた際の前記傾斜台の斜面方向における前記載置台からの応力を検出する検出部と、
前記載置台に対して前記荷物が固定された状態で前記昇降装置の駆動により前記傾斜台が傾けられた際に前記検出部により検出される第1応力と、前記載置台に対して前記荷物が移動可能な状態で前記昇降装置の駆動により前記傾斜台が傾けられることにより前記載置台に対して前記荷物が移動したことが前記移動把握部により把握された際に前記検出部により検出される第2応力と、に基づいて前記荷物の有効質量を算出する算出部と、
を備える算出装置。
【請求項2】
前記傾斜台と前記載置台は、前記傾斜台に設けられたガイドレールに前記載置台に設けられたガイドブロックが摺動可能に接続されることで互いに接続される、請求項1に記載の算出装置。
【請求項3】
前記傾斜台の他端を水平方向に平行な軸に対して回転可能に連結する連結部材をさらに備え、
前記昇降装置は、前記傾斜台の一端を他端に対して高くなるように持ち上げるアクチュエータを有する、請求項1又は2に記載の算出装置。
【請求項4】
前記移動把握部により前記荷物の移動が把握されると、前記昇降装置による前記傾斜台の傾斜を停止させる、請求項1~3のいずれかに記載の算出装置。
【請求項5】
前記載置台は、前記自動倉庫において前記荷物を載置するラックの棚部材と同じ部材である、請求項1~4のいずれかに記載の算出装置。
【請求項6】
傾斜台と、前記傾斜台の一端側から他端側に低摩擦力が生じた状態で移動可能に前記傾斜台に配置された載置台と、を備える算出装置による、自動倉庫における地震時の荷物の有効質量を算出する算出方法であって、
前記載置台に対して前記荷物が固定された状態で前記傾斜台の一端が他端に対して高くなるよう前記傾斜台を傾けた際に生じる、前記傾斜台の斜面方向における前記載置台からの第1応力を検出するステップと、
前記載置台に対して前記荷物が移動可能な状態で前記傾斜台の一端が他端に対して高くなるよう前記傾斜台を傾けることにより前記載置台に対して前記荷物が移動する際に生じる、前記傾斜台の斜面方向における前記載置台からの第2応力を検出するステップと、
前記第1応力と前記第2応力に基づいて、前記荷物の有効質量を算出するステップと、
を備える算出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫における地震時の荷物の有効質量を算出する算出装置、及び、その算出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動倉庫において荷物を載置するラックを設計するにあたり、地震時の影響を考慮する。地震時に荷物が滑る、踊る等の現象が発生すると、荷物自体がラックに与える慣性力が低減される。そのため、ラックの設計にあたっては、上記の慣性力が低減される現象を積載荷重の低減と捉え、低減された慣性力に見合う積載荷重(有効質量)が測定される。有効質量を測定する装置として、荷を載置した台を振動させ、振動中に荷が移動する時の入力加速度と水平力との関係に基づいて有効質量を算出する装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の有効質量の測定方法では、荷を載置した台を振動させる必要があり、測定装置が大規模になっていた。
【0005】
本発明の目的は、有効質量をより簡便に測定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0007】
本発明の一見地に係る算出装置は、自動倉庫における地震時の荷物の有効質量を算出する装置である。算出装置は、傾斜台と、載置台と、昇降装置と、移動把握部と、検出部と、算出部と、を備える。
載置台は、傾斜台の一端側から他端側に低摩擦力が生じた状態で移動可能に傾斜台に配置される、また、載置台は、荷物を載置する。
昇降装置は、傾斜台の一端が他端に対して高くなるように傾ける。
移動把握部は、載置台に対する荷物の移動を把握する。
検出部は、傾斜台が昇降装置により傾けられた際の傾斜台の斜面方向における載置台からの応力を検出する。
算出部は、第1応力と第2応力とに基づいて、荷物の有効質量を算出する。第1応力は、載置台に対して荷物が固定された状態で昇降装置の駆動により傾斜台が傾けられた際に、検出部により検出される応力である。第2応力は、載置台に対して荷物が移動可能な状態で昇降装置の駆動により傾斜台が傾けられることにより載置台に対して荷物が移動したことが移動把握部により把握された際に、検出部により検出される応力である。
【0008】
上記の算出装置では、載置台に対して荷物が固定された状態で傾斜台が傾けられた際に載置台に生じる第1応力と、載置台に対して荷物が移動可能な状態で傾斜台が傾けられることで荷物が載置台に対して移動したことが把握された際に載置台に生じる第2応力とを検出し、これら2つの応力に基づいて簡便に荷物の有効質量を算出できる。
【0009】
傾斜台と載置台は、傾斜台に設けられたガイドレールに載置台に設けられたガイドブロックが摺動可能に接続されることで互いに接続されてもよい。これにより、載置台が傾斜台に対して移動する際の摩擦力を低減できる。
【0010】
上記の算出装置は、連結部材をさらに備えてもよい。連結部材は、傾斜台の他端を水平方向に平行な軸に対して回転可能に連結する。この場合、昇降装置は、傾斜台の一端を他端に対して高くなるように持ち上げるアクチュエータを有してもよい。これにより、簡易な構成により傾斜台を傾斜できる。
【0011】
移動把握部により荷物の移動が把握されると、昇降装置による傾斜台の傾斜を停止させてもよい。これにより、傾斜台を無駄に傾けることなく荷物の有効質量を算出できる。
【0012】
載置台は、自動倉庫において荷物を載置するラックの棚部材と同じ部材であってもよい。これにより、算出装置において、ラックに荷物を載置した状況と同じ条件を作り出すことができる。その結果、有効質量を考慮したラックの設計が可能となる。
【0013】
本発明の他の見地に係る算出方法は、算出装置による、自動倉庫における地震時の荷物の有効質量を算出する方法である。算出装置は、傾斜台と、傾斜台の一端側から他端側に低摩擦力が生じた状態で移動可能に傾斜台に配置された載置台と、を備える装置である。算出方法は、以下のステップを備える。
◎載置台に対して荷物が固定された状態で傾斜台の一端が他端に対して高くなるよう傾斜台を傾けた際に生じる、傾斜台の斜面方向における載置台からの第1応力を検出するステップ。
◎載置台に対して荷物が移動可能な状態で傾斜台の一端が他端に対して高くなるよう傾斜台を傾けることにより載置台に対して前記が移動する際に生じる、傾斜台の斜面方向における載置台からの第2応力を検出するステップ。
◎第1応力と第2応力に基づいて、荷物の有効質量を算出するステップ。
【0014】
上記の算出方法では、載置台に対して荷物が固定された状態で傾斜台が傾けられた際に載置台に生じる第1応力と、載置台に対して荷物が移動可能な状態で傾斜台が傾けられることで荷物が載置台に対して移動する際に載置台に生じる第2応力とを検出し、これら2つの応力に基づいて簡便に荷物の有効質量を算出できる。
【発明の効果】
【0015】
自動倉庫における地震時の荷物の有効質量をより簡便な方法で算出できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図4A】荷物が載置台に固定された場合に検出部にて検出される応力を説明する図。
【
図4B】荷物が載置台に対して移動可能である場合に検出部にて検出される応力を説明する図。
【
図6】算出装置による有効質量の算出処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.第1実施形態
(1)算出装置
以下、
図1及び
図2を用いて、第1実施形態に係る算出装置100を説明する。なお、以下の説明では、
図1の左右方向をX方向といい、
図1の上下方向、すなわち、X方向と水平方向において直交する方向をZ方向といい、X方向及びZ方向に垂直である
図2の上下方向をY方向とする。
図1は、算出装置100の構成を示す側面図である。
図2は、算出装置100をX方向からみた図である。
【0018】
算出装置100は、自動倉庫における地震時の荷物Wの有効質量を算出するための装置である。なお、有効質量を算出する対象である荷物Wは、自動倉庫にて入出庫する荷物の種類や状態に応じて変更できる。また、荷物Wを複数の小さな荷物を積んだものとできる。さらに、荷物Wは、パレットに荷を載置したものとすることもできる。
算出装置100は、傾斜台1と、載置台2と、昇降装置3と、移動把握部4と、検出部5と、制御部6と、を備える。
【0019】
傾斜台1は、一方向に長い板状の部材であり、長手方向の一端1a側の上部に設けられた第1連結部11と、他端1b側の下部に設けられた第2連結部13と、を有する。
第1連結部11は、第1接続部材w1(例えば、ワイヤなど)の一端と連結されている。一方、第2連結部13は、床面Fに設けられた連結部材7に、床面Fと平行な方向(水平方向と呼ぶ)にピン連結されている。
【0020】
連結部材7が、水平方向に平行なピンの軸に対して回転可能に傾斜台1の他端1b側を連結するので、傾斜台1の一端1a側を他端1b側に対して高くすることで、傾斜台1を床面Fに対して傾斜できる。
【0021】
載置台2は、荷物Wを載置するための台である。本実施形態では、自動倉庫のラックに荷物Wを載置したときの有効質量を算出するので、載置台2は、荷物Wを載置するためのラックの棚部材と同じであるか類似した表面状態を有する部材である。これにより、算出装置100において、ラックに荷物Wを載置した状況と同じかそれに近い条件を作り出すことができるため、有効質量を考慮したラックの設計が可能となる。すなわち、荷物Wと棚部材との間の滑り度合いを同じか近いものとできる。
載置台2は、例えば、実際に用いられるラックの棚部材、又は、ラックの棚部材と同様の表面処理(塗装など)を施した平面部材である。
【0022】
後述するように、本実施形態では、荷物Wの有効質量を測定するにあたり、傾斜台1を傾斜させた際に荷物Wが載置台2に対して移動しない場合に載置台2に働く力と、傾斜台1を傾斜させた際に荷物Wが載置台2に対して移動する場合に載置台2に働く力を測定する必要がある。
従って、本実施形態において、載置台2は、荷物Wを固定して載置台2の下端側(載置台2のX方向の両端のうち、傾斜台1の一端1aに近い側の端部)に移動させない部材(図示せず)を有する。例えば、載置台2の下端側に荷物Wの移動を止めるピンを設けるか、又は、ワイヤーなどにより荷物Wの上端側(傾斜台1の他端1bに近い側)と載置台2の上端(傾斜台1の他端1bに近い側の端部)側とを連結することにより、荷物Wを載置台2の下端側に移動不可能とできる。
なお、載置台2に対して荷物Wを移動可能としたい場合には、当該部材による荷物Wの固定を解除する。
【0023】
載置台2は、傾斜台1上にて傾斜台1の一端1a側と他端1b側との間で移動可能となっている。具体的には、
図2に示すように、傾斜台1上にはY方向の両端にガイドレール15が設けられ、載置台2の下部にはガイドレール15に対応するようにガイドブロック21が設けられており、ガイドブロック21がガイドレール15に摺動可能に接続されている。
なお、ガイドレール15とガイドブロック21との接続部分は、例えば当該接続部分にボールベアリングが設けられ、ガイドブロック21がガイドレール15に対してスムーズに低摩擦力にて摺動可能となっている。
【0024】
上記のように、傾斜台1と載置台2が、傾斜台1に設けられたガイドレール15に載置台2に設けられたガイドブロック21が摺動可能に接続されることで互いに接続されることで、載置台2が傾斜台1に対して移動する際の摩擦力を低減できる。
載置台2を傾斜台1に対して低い摩擦力にて摺動可能とすることで、有効質量を算出する際に傾斜台1に対する載置台2への摩擦力をゼロ(無視できる程度に小さい)とできるので、有効質量を容易に算出できる。
【0025】
載置台2が傾斜台1に対して低摩擦力にて移動可能となっていればよいので、載置台2を傾斜台1に配置する方法は、上記のようなガイドレール15とガイドブロック21とを接続する方法に限られない。
【0026】
例えば、傾斜台1上にフリーローラを設け、載置台2をこのフリーローラ上にて移動させることもできる。その他、載置台2の下部にフリーローラを設け、載置台2がフリーローラにて傾斜台1上を移動可能となっていてもよい。
【0027】
その他、例えば、傾斜台1と載置台2との間に潤滑油を注入するか、又は、低摩擦係数を有する樹脂材料の薄膜を配置することもできる。樹脂材料の薄膜を配置する場合には、当該薄膜を傾斜台1上に固定してもよいし、載置台2の下部に固定してもよい。
【0028】
昇降装置3は、傾斜台1の一端1aが他端1bに対して高くなるようにして、傾斜台1を傾ける。本実施形態において、昇降装置3は、保持部材31と、天井Cに設けられたクラブ33(アクチュエータの一例)と、を有する天井クレーンである。
保持部材31は、一端側に傾斜台1の一端1aが接続された第1接続部材w1の他端と連結されている。保持部材31は、例えば、フックである。保持部材31がフックである場合、例えば、第1接続部材w1の上記他端側が輪状となっており、当該輪にフックが引っかけられる。
クラブ33は、終端部に保持部材31が連結された第2接続部材w2(例えば、ワイヤなど)を、送り出すか又は収納することで、保持部材31を昇降させる。
【0029】
算出装置100においては、上記のような簡易な構成により傾斜台1(載置台2)を傾斜できる。具体的には、昇降装置3のクラブ33により保持部材31を昇降させて傾斜台1の一端1aを他端1bに対して持ち上げたときに、傾斜台1の他端1b側がピンの軸周りに回転し一端1a側が上昇することで、傾斜台1を傾けることができる。
【0030】
なお、昇降装置3は、傾斜台1の床面Fに対する傾斜角度を連続的に傾斜させるよう傾斜台1の一端1aを昇降してもよいし、傾斜角度を離散的に傾斜させるよう傾斜台1の一端1aを昇降してもよい。
【0031】
移動把握部4は、例えば、傾斜台1の他端1b側において、載置台2に載置された荷物Wに対応する位置に固定され、移動把握部4と荷物Wとの間の距離に基づいて、傾斜台1が傾斜されることで載置台2が傾斜したときに載置台2に対して荷物Wが移動したか否かを把握するデータを取得する。
上記のような移動把握部4としては、例えば、荷物Wまでの距離を測定する変位計、測距センサ、荷物Wの映像を撮影するカメラ、を用いることができる。
【0032】
なお、移動把握部4は、載置台2に対して荷物Wが移動したか否かを把握できるデータを取得できればよいので、移動把握部4として他のセンサなどを使用できる。例えば、移動把握部4をタッチセンサとできる。この場合、当該タッチセンサを載置台2上に配置し、荷物Wが載置台2上を移動してタッチセンサに荷物Wが接触したか否かを検出することで、載置台2に対して荷物Wが移動したか否かを把握できる。
【0033】
その他、例えば、移動把握部4をロードセルなどの応力を測定するセンサとできる。後述するように、載置台2に対して荷物Wが移動した瞬間に、載置台2の傾斜方向に働く力が急激に変化(減少)する。このような載置台2に働く力の急変を検出することで、載置台2に対して荷物Wが移動したか否かを把握できる。この場合、後述する検出部5と移動把握部4を共通のロードセルとしてもよい。つまり、移動把握部4の機能と検出部5の機能を共通のセンサ(ロードセル)にて実現してもよい。
【0034】
検出部5は、傾斜台1の他端1b側において載置台2に対応する位置に固定され、傾斜台1が昇降装置3により傾けられた際の傾斜台1の斜面方向における載置台2からの応力を検出する。検出部5は、例えば、ロードセルなどの圧縮方向の応力を測定する装置である。
【0035】
制御部6は、CPU、記憶装置(RAM、ROMなど)、各種インターフェース、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ)などにより構成されるコンピュータシステムである。制御部6は、算出装置100の各構成の制御、及び、移動把握部4及び検出部5から入力した信号に基づいて荷物Wの有効質量を算出する。
具体的には、
図3に示すように、制御部6は、昇降駆動部61と、移動判断部63と、算出部65と、を機能ブロックとして有する。
図3は、制御部6の機能ブロック構成を示す図である。
なお、これら機能ブロックの機能の一部又は全部は、制御部6の記憶装置に記憶されたプログラムにより実現されてもよいし、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0036】
昇降駆動部61は、昇降装置3のクラブ33を制御することで、保持部材31の昇降、すなわち、傾斜台1の傾斜を制御する。本実施形態において、昇降駆動部61は、移動把握部4により荷物Wの移動が把握されると、昇降装置3による傾斜台1の傾斜を停止させる。具体的には、昇降駆動部61は、移動判断部63により載置台2に対して荷物Wが移動したと判断されたタイミングにて、クラブ33に対して保持部材31の昇降を停止するよう指令する。これにより、傾斜台1を無駄に傾けることなく荷物Wの有効質量を算出できる。
【0037】
移動判断部63は、移動把握部4から入力した信号に基づいて、載置台2に対して荷物Wが移動しているか否かを判断する。
移動把握部4が荷物Wまでの距離を測定する変位計、測距センサである場合、移動判断部63は、例えば、移動把握部4が測定した荷物Wまでの距離に変動(減少)があった場合に、荷物Wが載置台2に対して移動したと判断できる。
移動把握部4がカメラである場合、移動判断部63は、例えば、移動把握部4が撮影した荷物Wの映像から画像処理により荷物Wを認識し、当該映像中の荷物Wの大きさに変化(増加)があった場合に、荷物Wが載置台2に対して移動したと判断できる。
【0038】
算出部65は、移動判断部63による荷物Wが載置台2に対して移動したか否かの判断、及び、検出部5にて検出された載置台2からの応力に基づいて、荷物Wの有効質量を算出する。算出部65による荷物Wの有効質量の算出方法については、後ほど詳しく説明する。
【0039】
(2)算出装置による有効質量の算出方法
(2-1)有効質量の算出原理
以下、算出装置100を用いた荷物Wの有効質量の算出方法を説明する。まず、
図4A~
図5を用いて、有効質量の算出原理を説明する。
図4Aは、荷物Wが載置台2に固定された場合に検出部5にて検出される応力を説明する図である。
図4Bは、荷物Wが載置台2に対して移動可能である場合に検出部5にて検出される応力を説明する図である。
図5は、第1応力F1と第2応力F2との関係を示す図である。
算出部65は、載置台2に荷物Wを載置した状態で傾斜台1を傾斜させた際に、載置台2に荷物Wを固定して移動不可能とした場合に載置台2に働く重力の傾斜台1の傾斜方向における成分(第1応力F1と呼ぶ)と、載置台2に荷物Wを固定せず荷物Wが載置台2に対して移動可能とした場合に載置台2に働く重力の傾斜台1の傾斜方向における成分(第2応力F2と呼ぶ)と、を用いて荷物Wの有効質量を算出する。
【0040】
載置台2に荷物Wを固定して移動不可能とした場合、検出部5にて検出される第1応力F1は、荷物Wと載置台2とが一体となった場合の重力の傾斜台1の傾斜方向における成分となる。すなわち、床面Fに対する傾斜台1(載置台2)の傾斜角度をθ、重力加速度をg、荷物Wの質量をm1、載置台2の質量をm2、傾斜台1と載置台2との間の摩擦力をF1’とすると、第1応力F1は、
図4Aを参照して以下のように表すことができる。
F1=(m1+m2)*g*sinθ-F1’
【0041】
上記のように、傾斜台1と載置台2とは、載置台2が傾斜台1に対して移動する際の摩擦力が小さくなるように接続されている。従って、上記の式において、摩擦力F1’は、(m1+m2)*g*sinθと比較して無視できる程度に小さい。よって、荷物Wの有効質量を算出するに際して、F1=(m1+m2)*g*sinθとすることができる。
【0042】
載置台2に対して荷物Wが移動可能である場合、傾斜台1の傾斜角度が小さいときには、検出部5にて検出される第2応力F2は、荷物Wと載置台2とが一体となった場合の重力の傾斜台1の傾斜方向における成分、すなわち、上記の第1応力F1と同じとなる。
なぜなら、傾斜台1の傾斜角度が小さいときには、荷物Wに働く重力の傾斜方向における成分(m1*g*sinθ)の大きさが、荷物Wと載置台2との間の摩擦力(静止摩擦力)よりも小さいからである。
【0043】
一方、傾斜台1の傾斜角度が増加して、荷物Wに働く重力の傾斜方向における成分の大きさが、荷物Wと載置台2との間の摩擦力以上となった場合、検出部5にて検出される第2応力F2は、載置台2の重力の傾斜台1の傾斜方向における成分と、荷物Wと載置台2との間の摩擦力(動摩擦力)の反作用力と、の和となる。すなわち、傾斜台1と載置台2との間の摩擦力をF2’、荷物Wと載置台2との間の摩擦力F3’の反作用力をF3’’(F3’’の大きさはF3’の大きさと同じ)とすると、第2応力F2は、
図4Bを参照して以下のように表すことができる。
F2=m2*g*sinθ+F3’’-F2’
【0044】
載置台2に荷物Wを固定した場合と同様に、上記の式において、摩擦力F2’は、m2*g*sinθ+F3’’と比較して無視できる程度に小さい。よって、荷物Wの有効質量を算出するに際して、F2=m2*g*sinθ+F3’’とすることができる。
【0045】
上記のように表される第1応力F1(=(m1+m2)*g*sinθ)と第2応力F2(=m2*g*sinθ+F3’’)とを、傾斜角度θを横軸とするグラフに表すと、
図5のように表される。
なお、
図5においては、載置台2に対して荷物Wが移動可能である場合に、傾斜角度θがθ1となったときに載置台2に対して荷物Wが移動を開始したとする。また、
図5において、実線が第1応力F1を表し、破線が第2応力F2を表す。
【0046】
図5に示すように、載置台2に対して荷物Wが移動可能である場合に、傾斜角度θがθ1よりも小さければ、上記のように、第2応力F2は第1応力F1と同じとなる。なぜなら、荷物Wが載置台2に対して移動しない場合には、載置台2に働く重力の算出において、荷物Wと載置台2は一体であると見なせるからである。
その一方、傾斜角度θがθ1となり載置台2に対して荷物Wが移動を開始し、傾斜角度θがθ1より大きくなると、第1応力F1と第2応力F2とに差が生じる。
【0047】
傾斜角度θがθ1以上となったときの第1応力F1と第2応力F2との差を、荷物W自体がラックに与える慣性力が低減したとして、この差に基づいて荷物Wの有効質量を算出する。具体的には、(F1-F2)/F1=1-F2/F1を低減率とし、この低減率と荷物Wの質量m1との積m1*(1-F2/F1)を荷物Wの有効質量として算出する。
【0048】
このように、算出装置100では、載置台2に対して荷物Wが固定された状態で傾斜台1が傾けられた際に検出部5により検出される第1応力F1と、載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態で傾斜台1が傾けられることにより載置台2に対して荷物Wが移動する際に検出部により検出される第2応力F2とが測定できれば、荷物Wの質量m1以外のパラメータを知ることなく、簡便に荷物Wの有効質量を算出できる。
【0049】
(2-2)有効質量の算出処理
次に、
図6を用いて、算出装置100を用いた有効質量の算出方法を説明する。
図6は、算出装置100による有効質量の算出処理を示すフローチャートである。なお、以下に示すフローチャートによる有効質量の算出処理は一例であり、適宜、フローチャート内の各ステップの処理内容、各ステップの順番を変更できる。
まず、載置台2に対して荷物Wが固定された状態で昇降装置3の駆動により傾斜台1の一端1aが他端1bに対して高くなるよう傾斜台1を傾けた際に生じる、傾斜台1の斜面方向における載置台2からの第1応力F1を測定する。第1応力F1の測定は、具体的には以下のようにして実行される。
【0050】
まず、ステップS1において、傾斜台1を傾けていない状態(水平状態)で載置台2に荷物Wを固定した状態で載置する。
水平状態の載置台2に荷物Wを固定して載置後、ステップS2において、第1応力F1を測定する。具体的には、昇降駆動部61が昇降装置3(クラブ33)に対して保持部材31を上昇させる指令を出力し、傾斜台1を傾斜させる。傾斜台1を傾斜しつつ、算出部65が、所定の時間(傾斜角度θ)間隔にて検出部5にて測定された載置台2からの第1応力F1を測定する。このとき、検出部5から第1応力F1を取得した時間(傾斜角度θ)と当該時間に取得した第1応力F1とを関連付けて、制御部6の記憶装置に記憶する。
なお、第1応力F1を測定する傾斜角度θの角度範囲は、上記にて説明した載置台2に対して荷物Wが移動を開始した傾斜角度θ1以上であれば、任意の角度範囲とできる。
【0051】
第1応力F1を測定後、載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態で昇降装置3の駆動により傾斜台1が傾けられることにより載置台2に対して荷物Wが移動したことが移動把握部4により把握された際に生じる、傾斜台1の斜面方向における載置台2からの第2応力F2を測定する。第2応力F2の測定は、具体的には以下のようにして実行される。
【0052】
第1応力F1を測定後、昇降駆動部61が昇降装置3に対して保持部材31を下降させる指令を出力し、傾斜台1を水平状態に戻す。その後、ステップS3において、載置台2への荷物Wの固定を解除して、載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態とする。
【0053】
載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態とした後、ステップS4において、昇降駆動部61が昇降装置3(クラブ33)に対して保持部材31を上昇させる指令を出力し、傾斜台1を傾斜させる。
載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態の場合、載置台2が傾斜台1の傾斜により移動して検出部5に衝突した際に、荷物Wが載置台2に対して移動する可能性がある。そのため、載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態で載置台2を傾斜させる場合には、傾斜台1を傾斜させる前に載置台2を検出部5に当接させた後に載置台2の傾斜を開始してもよい。
【0054】
傾斜台1を傾斜しつつ、ステップS5において、移動判断部63が、移動把握部4から取得したデータ(例えば、荷物Wの映像、移動把握部4から荷物Wまでの距離、荷物Wの接触を検知した信号)に基づいて、載置台2に対して荷物Wが移動を開始したか否かを判断する。
【0055】
載置台2に対して荷物Wが移動していないと判断された場合(ステップS5で「No」)、傾斜台1の傾斜を継続し、床面Fに対する傾斜台1(載置台2)の傾斜角度θを増加させる。
【0056】
一方、載置台2に対して荷物Wが移動を開始したと判断された場合(ステップS5で「Yes」)、昇降駆動部61が昇降装置3(クラブ33)に対して保持部材31を上昇させる指令の出力を停止し、傾斜台1の傾斜を停止させる。
なお、載置台2に対して荷物Wが移動を開始したと判断された場合に傾斜台1の傾斜を停止させなくともよい。これにより、昇降装置3の制御を容易にできる。
【0057】
載置台2に対して荷物Wが移動を開始したと判断された場合、ステップS6において、算出部65は、荷物Wが移動を開始したタイミングにて検出部5にて検出された載置台2からの応力を、第2応力F2として測定する。このとき、算出部65は、傾斜台1の傾斜を開始してから第2応力F2を取得するまでの経過時間(傾斜角度θ)を、取得した第2応力F2と関連付けて記憶装置などに記憶する。
【0058】
上記で説明した
図5に示すように、載置台2に対して荷物Wが移動を開始したタイミングであっても、載置台2に対して荷物Wが移動可能となった場合の応力は、載置台2に対して荷物Wが固定された場合の応力と比較して低減する。従って、載置台2に対して荷物Wが移動を開始したタイミングにおける載置台2からの応力を、荷物Wの有効質量の算出に用いる第2応力F2とできる。
このように、載置台2に対して荷物Wが移動を開始したタイミングの載置台2からの応力を、有効質量を算出するための第2応力F2とすることで、傾斜台1(載置台2)を無駄に傾斜させることなく、荷物Wの有効質量を算出できる。
【0059】
第2応力F2を測定後、算出部65が、ステップS3にて取得した第1応力F1のうち、傾斜台1の傾斜を開始してから第2応力F2を取得するまでの経過時間(傾斜角度θ)に対応する第1応力F1を、有効質量を算出するための第1応力F1として選択する。
その後、算出部65が、ステップS7において、上記のように選択した第1応力F1と、ステップS6にて測定した第2応力F2とに基づいて、荷物Wの有効質量を算出する。具体的には、算出部65は、測定した第1応力F1と第2応力F2から低減率(1-F2/F1)を算出し、当該低減率と荷物Wの質量m1との積を荷物Wの有効質量として算出する。なお、荷物Wの質量m1は、例えば、上記のステップS1~S7を実行前に予め測定しておくことができる。その他、例えば、荷物Wの識別情報に示された荷物Wに関する情報から荷物Wの質量m1を知ることもできる。
【0060】
上記のように、有効質量は、検出部5にて検出した第1応力F1及び第2応力F2と荷物Wの質量m1とが分かっていれば、載置台2の質量m2が分かっていなくとも算出できる。すなわち、本実施形態における有効質量の算出方法において、載置台2の質量m2は測定する必要がない。
【0061】
上記にて説明した構成を有する算出装置100により、上記のステップS1~S7を実行することにより、載置台2に対して荷物Wが固定された状態で傾斜台1が傾けられた際に載置台2に生じる第1応力F1と、載置台2に対して荷物Wが移動可能な状態で傾斜台1が傾けられることで荷物Wが載置台2に対して移動する際に載置台2に生じる第2応力F2とを検出し、これら2つの応力に基づいて簡便に荷物Wの有効質量を算出できる。
【0062】
2.実施形態の特徴
前記実施形態は下記のようにも説明できる。
算出装置(例えば、算出装置100)は、自動倉庫における地震時の荷物(例えば、荷物W)の有効質量を算出する装置である。算出装置は、傾斜台(例えば、傾斜台1)と、載置台(例えば、載置台2)と、昇降装置(例えば、昇降装置3)と、移動把握部(例えば、移動把握部4)と、検出部(例えば、検出部5)と、算出部(例えば、算出部65)と、を備える。
載置台は、傾斜台の一端(例えば、一端1a)側から他端(例えば、他端1b)側に低摩擦力が生じた状態で移動可能に傾斜台に配置される、また、載置台は、荷物を載置する。
昇降装置は、傾斜台の一端が他端に対して高くなるように傾ける。
移動把握部は、載置台に対する荷物の移動を把握する。
検出部は、傾斜台が昇降装置により傾けられた際の傾斜台の斜面方向における載置台からの応力を検出する。
算出部は、載置台に対して荷物が固定された状態で昇降装置の駆動により傾斜台が傾けられた際に、検出部により検出される第1応力(例えば、第1応力F1)と、載置台に対して荷物が移動可能な状態で昇降装置の駆動により傾斜台が傾けられることにより載置台に対して荷物が移動したことが移動把握部により把握された際に、検出部により検出される第2応力(例えば、第2応力F2)とに基づいて、荷物の有効質量を算出する(例えば、ステップS1~S7)。
【0063】
上記の算出装置では、載置台に対して荷物が固定された状態で傾斜台が傾けられた際に載置台に生じる第1応力と、載置台に対して荷物が移動可能な状態で傾斜台が傾けられることで荷物が載置台に対して移動する際に載置台に生じる第2応力とを検出し、これら2つの応力に基づいて簡便に荷物の有効質量を算出できる。
【0064】
3.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。例えば、
図6に示したフローチャートの各ステップにおける処理内容又は処理順は、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0065】
(A)傾斜台1の傾斜角度θを、Z方向における床面Fと傾斜台1の一端1aとの間の距離に基づいて算出してもよい。例えば、傾斜台1の一端1aと他端1bとの間の距離をd1、床面Fと傾斜台1の一端1aとの間の距離をd2とした場合、傾斜角度θをsin-1(d2/d1)と算出できる。
床面Fと傾斜台1の一端1aとの間の距離は、床面Fが水平面である場合には、例えば、傾斜台1の一端1aの床面Fと面した側に距離センサを設けることで測定できる。
または、床面Fに距離センサを設けることによっても床面Fと傾斜台1の一端1aとの間の距離を測定できる。この場合、床面Fは水平面でなくてもよい。
【0066】
(B)傾斜台1の一端1a側の昇降は、クラブ33を用いた昇降に限られない。例えば、傾斜台1を下面から持ち上げることが可能な装置(例えば、ジャッキ、油圧式の昇降装置など)により、傾斜台1の一端1a側の昇降を実現してもよい。
【0067】
(C)載置台2に対して荷物Wを固定した場合の第1応力F1を測定する算出装置100と、載置台2に対して荷物Wを移動可能とした場合の第2応力F2を測定する算出装置100と、を個別に設けてもよい。
この場合、例えば、第1応力F1を測定する算出装置100と、第2応力F2を測定する算出装置100とで同時に傾斜台1の傾斜を開始し、第2応力F2を測定する算出装置100にて荷物Wの移動があったときに同時に上記2つの算出装置100にて傾斜台1の傾斜を停止してもよい。
【0068】
その後、第1応力F1を測定する算出装置100にて傾斜台1の傾斜を停止したときに検出部5にて検出された応力を、有効質量を算出するための第1応力F1とし、第2応力F2を測定する算出装置100にて傾斜台1の傾斜を停止したときに検出部5にて検出された応力を、有効質量を算出するための第2応力F2とできる。
【0069】
(D)最初に載置台2に対して荷物Wを移動可能な状態にして第2応力F2を測定し、その後、載置台2に対して荷物Wを固定した状態にして第1応力F1を測定してもよい。
この場合、第1応力F1を測定する際に、第2応力F2を測定する際に荷物Wが載置台2に対して移動したときの傾斜角度(すなわち、既知の傾斜角度)まで傾斜台1を傾斜させた後に第1応力F1の測定できる(つまり、第1応力F1の測定を各傾斜角度に対して実行する必要がない)ので、第1応力F1と第2応力F2の測定を効率よく実行できる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、自動倉庫における地震時の荷物の有効質量の算出に広く適用できる。
【符号の説明】
【0071】
100 算出装置
1 傾斜台
1a 一端
1b 他端
11 第1連結部
13 第2連結部
15 ガイドレール
2 載置台
21 ガイドブロック
3 昇降装置
31 保持部材
33 クラブ
4 移動把握部
5 検出部
6 制御部
61 昇降駆動部
63 移動判断部
65 算出部
7 連結部材
C 天井
F 床面
F1 第1応力
F2 第2応力
W 荷物
w1 第1接続部材
w2 第2接続部材
θ 傾斜角度