(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022020141
(43)【公開日】2022-02-01
(54)【発明の名称】工作機械
(51)【国際特許分類】
B23Q 3/155 20060101AFI20220125BHJP
B23Q 3/157 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
B23Q3/155 F
B23Q3/155 A
B23Q3/157 M
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020123473
(22)【出願日】2020-07-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104662
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智司
(74)【代理人】
【識別番号】100184631
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 隆
(72)【発明者】
【氏名】疋田 功男
(72)【発明者】
【氏名】青山 晃久
(72)【発明者】
【氏名】淺田 哲志
【テーマコード(参考)】
3C002
【Fターム(参考)】
3C002AA03
3C002CC00
3C002FF03
3C002KK07
3C002LL03
(57)【要約】
【課題】タレット内における工具同士を入れ換えることが可能な工具交換装置を備えた工作機械を提供する。
【解決手段】複数の工具Tを格納する工具マガジン10、複数の工具Tが装着されるタレット3、及び工具マガジン10に格納された工具Tとタレット3に装着された工具Tとを交換する工具交換装置20を備える。工具交換装置20は、工具Tを把持する2つの工具把持部を備えており、工具交換制御部42による制御の下で、工具情報記憶部43に格納された工具情報に基づき、2つの工具把持部を用いて、タレット3に装着された工具T同士を交換する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の工具を格納する工具マガジン、複数の工具が装着されるタレット、及び前記工具マガジンに格納された工具とタレットに装着された工具とを交換する工具交換装置を備えた工作機械において、
前記工具交換装置は、工具を把持する2つの工具把持部を備え、該工具把持部を用いて、前記タレットに装着された工具同士を交換可能に構成されていることを特徴とする工作機械。
【請求項2】
前記工具交換装置は、前記タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する際に、まず、移送対象の工具から選択される1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持して抜き取り、次に、該1番目の工具が移送される移送先の工具である2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取った後、前記1番目の工具をその移送先に装着する動作を実行し、以後、該動作をn-2回繰り返した後、n番目の工具をその移送先に装着するように構成されていることを特徴する請求項1記載の工作機械。
但し、nは2以上の自然数である。
【請求項3】
前記工具交換装置は、前記タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する際に、まず、移送対象の工具から選択される1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持して抜き取った後、次に、該1番目の工具が装着されていた位置に移送する2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取って、前記1番目の工具が装着されていた位置に装着する動作を実行し、以後、i番目の工具が装着されていた位置に移送するi+1番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取って、前記i番目の工具が装着されていた位置に装着する動作をn-2回繰り返して実行した後、前記一方の工具把持部に把持された1番目の工具をn番目の工具が装着されていた位置に装着するように構成されていることを特徴する請求項1記載の工作機械。
但し、nは2以上の自然数であり、iは2~n-1の自然数である。
【請求項4】
前記工具交換装置は、前記タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更するとともに、該n個の工具の内の一の工具を前記工具マガジンに格納する一方、前記工具マガジンから新たな一の工具を前記タレットに装着する際に、前記工具マガジンから前記タレットに新たに装着する工具である1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持し、次に、該1番目の工具が移送される移送先の工具である2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取った後、前記1番目の工具をその移送先に装着する動作を実行し、以後、該動作をn-2回繰り返した後、工具マガジンに格納されるべきn番目の工具を前記工具マガジンに格納するように構成されていることを特徴する請求項1記載の工作機械。
但し、nは2以上の自然数である。
【請求項5】
前記工具交換装置は、前記2つ工具把持部を、該各工具把持部により把持された工具の長手方向と直交する回転軸を中心として、旋回可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4記載のいずれかの工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の工具を格納する工具マガジン、複数の工具が装着されるタレット、及び工具マガジンに格納された工具とタレットに装着された工具とを交換する工具交換装置を備えた工作機械に関する。
【背景技術】
【0002】
上述した工作機械として、従来、特開昭56-27754号公報(下記特許文献1)に開示された工具交換装置付の数値制御旋盤が知られている。この旋盤は、同公報に記載されるように、本体と、この本体に搭載された主軸台と、主軸台に回転自在に組み込まれた主軸と、主軸の軸線に対し平行または直交する方向に移動する刃物台と、複数個の工具を有し、前記刃物台上で前記主軸の軸線と平行な回転軸を中心として旋回可能に軸承されたタレットと、前記刃物台上又は前記本体の近傍に配設され、内径加工用工具を保持する複数の工具保持部を有する工具貯蔵マガジン等を備えている。
【0003】
そして、前記タレットには、内径加工用工具のみを着脱可能に保持する工具受入れ装置が設けられ、更に、このタレットの後方の刃物台上には、前記工具受入れ装置が工具交換準備位置に割出された時に、当該工具受入れ装置と同心となる工具着脱駆動装置が設けられている。そして、工具受入れ装置が工具交換準備位置に割出された状態にあるときに、この工具着脱駆動装置によって、当該工具受入れ装置に保持された内径加工用工具の着脱が可能となる。
【0004】
また、前記工具貯蔵マガジンは、旋回自在に支持されるとともに、適宜旋回駆動装置によって旋回動作を行うように構成されており、この旋回動作によって、所望の内径加工用工具が工具交換位置に割り出されるようになっている。
【0005】
また、前記タレットと前記工具貯蔵マガジンとの間には、工具交換アームが設けられており、この工具交換アームは、適宜駆動装置により、前記タレットの回転軸と平行な方向に前後動するとともに、このタレットの回転軸と平行な回転軸を中心として旋回動作を行うようになっている。
【0006】
斯くして、前記駆動装置により駆動されて、前記工具交換アームが前後動作及び旋回動作を行うことによって、前記工具交換準備位置の前記工具受入れ装置に保持された内径加工用工具と、前記工具交換位置に割り出された前記工具貯蔵マガジン内の内径加工用工具とが交換される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年では、上述した旋盤においても、多種多様な加工が行われるようになっており、このため、上記タレットには、外形加工用工具や内径加工用工具などの旋削工具に加えて、ドリル、タップやエンドミルといった回転工具も装着されるようになってきている。
【0009】
そして、対象となるワークに応じて、即ち、当該ワークに施すべき加工に応じて必要な工具が異なるため、上述したタレットに装着されるべき工具の種類はワークに応じて異なり、また、当該工具がタレット内で配置されるべき位置もワークに応じて異なる。
【0010】
したがって、加工すべきワークに応じて設定された工具が、前記タレットの適宜位置に配置されるように、前記工具交換装置を用いて、前記工具マガジンとタレットとの間の工具交換のみならず、当該タレット内における工具同士の入れ換えを含めて、必要な工具をタレット内で自動的に配置することができれば、当該作業の更なる合理化を図ることができて好ましい。
【0011】
ところが、上述した従来の工具交換装置は、前記工具マガジンとタレットとの間の工具交換は実行することができるものの、タレット内において、工具同士を入れ換える工具交換については、その機能を備えていなかったため、これを実現することができなかった。このため、従来、タレット内における工具同士の入れ換えについては、オペレータの手作業に頼らざるを得ず、その合理化を図ることができなかった。
【0012】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、タレット内における工具同士を入れ換えることができる工具交換装置を備えた工作機械の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための本発明は、
複数の工具を格納する工具マガジン、複数の工具が装着されるタレット、及び前記工具マガジンに格納された工具とタレットに装着された工具とを交換する工具交換装置を備えた工作機械において、
前記工具交換装置は、工具を把持する2つの工具把持部を備え、該工具把持部を用いて、前記タレットに装着された工具同士を交換可能に構成された工作機械に係る。
【0014】
この工作機械によれば、前記工具交換装置は、工具を把持する2つの工具把持部を備え、該工具把持部を用いて、前記タレットに装着された工具同士を交換可能に構成されている。したがって、この工具交換装置によれば、工具マガジンとタレットとの間の工具交換のみならず、当該タレット内における工具同士の入れ換えを含めた工具交換を実行することができる。そして、このように、タレット内における工具同士の入れ換えを含めた工具交換を、オペレータの手作業に頼ることなく、工具交換装置によって自動的に行うことで、当該タレットへの工具の配置作業の合理化を図ることができる。
【0015】
本発明において、前記工具交換装置は、前記タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する際に、まず、移送対象の工具から選択される1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持して抜き取り、次に、該1番目の工具が移送される移送先の工具である2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取った後、前記1番目の工具をその移送先に装着する動作を実行し、以後、該動作をn-2回繰り返した後、n番目の工具をその移送先に装着するように構成された態様を採ることができる。但し、nは2以上の自然数である。
【0016】
この態様の工具交換装置によれば、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する場合(入れ換える場合)に、当該工具交換装置は、まず、移送元の任意の1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持して抜き取った後、抜き取った1番目の工具を移送する移送先に装着された2番目の工具を他方の空の工具把持部に把持して抜き取り、この後、一方の工具把持部に把持した1番目の工具をその移送先に装着する。
【0017】
次に、工具交換装置は、前記2番目の工具を移送するその移送先に装着された3番目の工具を前記一方の空の工具把持部に把持して抜き取り、この後、前記他方の工具把持部に把持した2番目の工具をその移送先に装着する。
【0018】
工具交換装置は、以後同様にして、上述の入れ換え動作を必要回数繰り返した後、最後にn番目の工具をその移送先に装着して、タレット内における工具の入れ換え動作を終了する。
【0019】
また、本発明において、前記工具交換装置は、前記タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する際に、まず、移送対象の工具から選択される1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持して抜き取った後、次に、該1番目の工具が装着されていた位置に移送する2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取って、前記1番目の工具が装着されていた位置に装着する動作を実行し、以後、i番目の工具が装着されていた位置に移送するi+1番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取って、前記i番目の工具が装着されていた位置に装着する動作をn-2回繰り返して実行した後、前記一方の工具把持部に把持された1番目の工具をn番目の工具が装着されていた位置に装着するように構成された態様を採ることができる。但し、nは2以上の自然数であり、iは2~n-1の自然数である。
【0020】
この態様の工具交換装置によれば、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する場合(入れ換える場合)に、当該工具交換装置は、まず、移送対象の工具から選択される任意の1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持して抜き取った後、次に、該1番目の工具が装着されていた位置に移送する2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取り、抜き取った2番目の工具を前記1番目の工具が装着されていた位置に装着する。
【0021】
次に、工具交換装置は、2番目の工具が装着されていた位置に移送する3番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取り、この後、2番目の工具が装着されていた位置に3番目の工具を装着する。
【0022】
工具交換装置は、以後同様にして、i番目の工具が装着されていた位置に移送するi+1番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取り、この後、i番目の工具が装着されていた位置にi+1番目の工具を装着する動作を必要回数繰り返して実行した後、最後に、前記一方の工具把持部に把持された1番目の工具をn番目の工具が装着されていた位置に装着して、タレット内における工具の入れ換え動作を終了する。
【0023】
また、本発明において、前記工具交換装置は、前記タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更するとともに、該n個の工具の内の一の工具を前記工具マガジンに格納する一方、前記工具マガジンから新たな一の工具を前記タレットに装着する際に、前記工具マガジンから前記タレットに新たに装着する工具である1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持し、次に、該1番目の工具が移送される移送先の工具である2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取った後、前記1番目の工具をその移送先に装着する動作を実行し、以後、該動作をn-2回繰り返した後、工具マガジンに格納されるべきn番目の工具を前記工具マガジンに格納するように構成された態様を採ることができる。但し、nは2以上の自然数である。
【0024】
この態様の工具交換装置によれば、タレットに装着された工具の内、n個の工具についてそれぞれその装着位置を変更する(入れ換える)とともに、このn個の工具の内の一の工具を前記工具マガジンに格納し、この工具マガジンから新たな一の工具を前記タレットに装着する場合に、当該工具交換装置は、まず、前記工具マガジンから前記タレットに新たに装着する工具である1番目の工具を一方の空の工具把持部に把持し、次に、この1番目の工具が移送される移送先に装着された工具である2番目の工具を他方の空の工具把持部により把持して抜き取り、この後、1番目の工具をその移送先に装着する。
【0025】
次に、工具交換装置は、前記2番目の工具を移送するその移送先に装着された3番目の工具を前記一方の空の工具把持部により把持して抜き取り、この後、前記他方の工具把持部に把持した2番目の工具をその移送先に装着する。
【0026】
工具交換装置は、以後同様にして、上述の入れ換え動作を必要回数繰り返した後、最後に、工具マガジンに格納されるべきn番目の工具を前記工具マガジンに格納して、当該入れ換え動作を終了する。
【0027】
また、本発明において、前記工具交換装置は、前記2つ工具把持部を、該各工具把持部により把持された工具の長手方向と直交する回転軸を中心として、旋回可能に構成された態様を採ることができる。このような構成の工具交換装置によれば、工具の入れ換え動作を効率的に行うことができる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明によれば、タレットに装着された工具同士について、その装着位置の入れ換えを自動的に行うことができる。したがって、この入れ換え作業に関し、オペレータの手作業に頼らざるを得なかった従来に比べて、その合理化を図ることができ、効率的な入れ換え動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る工作機械の概略構成を示した平面図である。
【
図3】本実施形態に係る工具マガジン及び工具交換装置を示した斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る工具交換装置の工具把持部を示した斜視図であって、
図3に示したA部の拡大斜視図である。
【
図5】本実施形態に係るタレットにおける工具の装着位置の一例を示した説明図である。
【
図6】本実施形態に係る工具マガジンにおける工具の装着位置の一例を示した説明図である。
【
図7】本実施形態に係る工具情報記憶部に格納されるデータテーブルの一例であって、タレット内における工具の入れ換え関係を示したデータテーブルである。
【
図8】本実施形態に係る工具情報記憶部に格納されるデータテーブルの一例であって、工具マガジン内における工具の装着情報を示したデータテーブルである。
【
図9】本実施形態に係る工具交換制御部における処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0031】
図1に示すように、本例の工作機械1は、制御装置40を備え、この制御装置40によってその動作が制御される旋盤であって、この制御装置40の他に、相互に直交するX軸及びZ軸に沿って移動可能に設けられた刃物台2、この刃物台2の前端面(Z軸マイナス方向側の端面)に、前記Z軸と平行な軸線を中心として矢示B-C方向に回転可能に支持されたタレット3、前記刃物台2の後方(Z軸プラス方向側)に設けられた工具マガジン10、前記タレット3及び工具マガジン10に接続可能に設けられ、これらの間で工具Tを移送する工具交換装置20を備えて構成される。
【0032】
前記タレット3は、角柱体からなり、例えば、その外周平面に、工具Tを保持するための工具ホルダ4が装着される。この工具ホルダ4は、工具Tを前記Z軸に沿って保持する態様のもの、及び工具Tを半径方向に沿った状態で保持する態様のものがあり、前記タレット3には、各態様の工具ホルダ4が混在した状態で装着されている。
【0033】
そして、本例では、
図2に示した位置CP
1が工具ホルダ4に対する工具Tの着脱位置となっており、タレット3を矢示B-C方向に回転させることにより、各工具ホルダ4を着脱位置CP
1に割り出すことができるようになっている。また、この着脱位置CP
1において、Z軸に沿って工具Tを保持する態様の工具ホルダ4の場合には、この工具ホルダ4に対して、Z軸マイナス方向側から工具Tを着脱することができ、一方、半径方向に沿って工具Tを保持する態様の工具ホルダ4の場合には、この工具ホルダ4に対して、X軸マイナス方向側から工具Tを着脱することができるようになっている。
【0034】
前記工具マガジン10は、円形をした板材であって、前記X軸と平行な軸線を中心として矢示D-E方向に回転自在に設けられた保持板11と、この保持板11の周縁に、その外周に沿って等間隔に配設された保持ポット12と、前記保持板11を回転させる駆動モータ13とを備えて構成される。前記保持ポット12は、工具Tを保持するもので、X軸マイナス方向側に向けて突出するように前記保持板11に取り付けられている。尚、本例では、
図2に示した位置CP
2が保持ポット12に対する工具Tの着脱位置となっており、前記駆動モータ13により駆動して、前記保持板11を回転させることにより、各保持ポット12を着脱位置CP
2に割り出すことができるようになっている。
【0035】
前記工具交換装置20は、前記刃物台2及び前記工具マガジン10よりも、前記X軸マイナス方向側に設けられるもので、前記Z軸に沿って設けられた送り機構21と、この送り機構21により駆動されて、前記Z軸に沿って移動する移動台30と、この移動台30に取り付けられた第1ハンド34及び第2ハンド35などから構成される。
【0036】
前記送り機構21は、前記Z軸に沿ってこれと平行に配設されたレール保持台23と、このレール保持台23の下面に、前記Z軸に沿って平行に取り付けられた2本のガイドレール24と、各ガイドレール24に係合するようにそれぞれ2個ずつ設けられたスライダ25と、前記レール保持台23に沿って配設されたボールねじ26と、このボールねじ26に螺合したボールナット27と、ボールねじの端部に連結して、当該ボールねじ26を軸線中心に回転させるサーボモータ22とから構成される。そして、前記スライダ25が前記移動台30の上面に固設されている。
【0037】
前記移動台30の下面には、これから垂下するように配設されるとともに、前記X軸及びZ軸と直交する軸線を中心として矢示F-G方向に回転自在となり、且つX軸に沿った方向に移動自在となるように保持部材31が配設されている。そして、保持部材31は、移動シリンダ36により駆動されて前記X軸に沿って移動するとともに、ラック&ピニオン機構などの機構を介し、駆動シリンダ37により駆動されて、矢示F-G方向に90°の角度範囲で旋回するように構成されている。
【0038】
また、前記保持部材31には、前記X軸に沿い、当該保持部材31を貫通した状態で、且つ矢示J-K方向に回転自在となるように回転軸33が取り付けられている。そして、この回転軸33は、ラック&ピニオン機構などの機構を介し、駆動シリンダ32により駆動されて、矢示J-K方向に180°の角度範囲で回転するように構成されている。
【0039】
また、前記回転軸33のX軸マイナス方向側の端部には、第1ハンド34及び第2ハンド35が、当該回転軸33の軸心を中心とした点対称となり、且つ上下に平行となるように取り付けられている。これら第1ハンド34及び第2ハンド35は同じ構成を備えるもので、第1ハンド34は、工具Tを把持する一対の把持爪34aを有し、その開口から工具Tが把持爪34a間に出入りすることができ、同様に、第2ハンド35は、工具Tを把持する一対の把持爪35aを有し、その開口から工具Tが把持爪35a間に出入りすることができるようになっている。
【0040】
そして、前記保持部材31が矢示F方向側の回転端にある時に、第1ハンド34及び第2ハンド35は、各把持爪34a,35aが前記Z軸方向に沿った姿勢となり、逆に、矢示G方向側の回転端にある時には、各把持爪34a,35aが前記X軸方向に沿った姿勢となるように構成されている。また、本例では、前記保持部材31が矢示F方向側の回転端にある時に、第1ハンド34及び第2ハンド35は、それぞれ上側に位置するとき、その把持爪34a、35aの開口部がZ軸プラス方向側に位置し、下側に位置するとき、把持爪34a、35aの開口部がZ軸マイナス方向側に位置するようになっている。
【0041】
また、本例の工具マガジン10では、前記工具交換装置20の保持部材31がX軸マイナス方向側の移動端(この位置を「第1X位置」という)にあり、且つ矢示F方向の回転端にある時に、前記着脱位置CP2に割り出された保持ポット12に保持された工具Tを、上側に位置する第1ハンド34又は第2ハンド35によって把持することができるようになっている。
【0042】
そして、例えば、上側に第1ハンド34が位置し、その把持爪34aによって工具Tが把持され、一方、着脱位置CP2の保持ポット12に工具Tが保持されていない状態にあるときには、以下の収納動作によって、第1ハンド34に把持した工具Tを着脱位置CP2にある空の保持ポット12に収納することができる。
【0043】
即ち、前記移動台30がタレット3と工具マガジン10との中間位置に在るとして、まず、前記保持部材31をX軸プラス方向側の移動端(この位置を「第2X位置」という)に移動させるとともに、矢示F方向の回転端に回転させた状態で、前記移動台30をZ軸プラス方向に移動させて、第1ハンド34に把持した工具Tの軸心と、保持ポット12の軸心とを、Z軸方向で一致させる(Z軸方向のこの位置を「第1Z位置」という)。次に、保持部材31をX軸マイナス方向に前記「第1X位置」まで移動させて、第1ハンド34に把持した工具Tを着脱位置CP2にある空の保持ポット12に装着する。次いで、前記移動台30をZ軸マイナス方向に所定の距離だけ移動させることにより(この位置を「第2Z位置」という)、第1ハンド34の把持爪34aによる工具Tの把持が解除される。
【0044】
一方、例えば、上側に第1ハンド34が位置し、その把持爪34aには工具Tが把持されておらず、着脱位置CP2の保持ポット12に工具Tが保持されている状態にあるときには、以下の取出動作によって、着脱位置CP2にある保持ポット12に装着された工具Tを第1ハンド34により把持して、当該保持ポット12から取り出すことができる。
【0045】
即ち、前記移動台30がタレット3と工具マガジン10との中間位置に在るとして、まず、前記保持部材31を前記矢示F方向の回転端に回転させた状態で、前記移動台30を前記「第2Z位置」に移動させた後、前記保持部材31を前記「第1X位置」に移動させ、次いで、前記移動台30を前記「第1Z位置」に移動させる。これにより、着脱位置CP2にある保持ポット12に装着された工具Tが、一対の把持爪34aの開口部から相対的に内部に侵入して、当該把持爪34aによって把持された状態となる。次に、保持部材31を前記「第2X位置」に移動させる。これにより、保持ポット12に装着された工具Tが、一対の把持爪34aにより把持された状態で、当該保持ポット12から取り出される。
【0046】
また、本例のタレット3では、その着脱位置CP1に割り出された工具ホルダ4が、半径方向に沿って工具Tを保持する態様のものである場合には、前記工具交換装置20の保持部材31が前記「第1X位置」にあり、且つ矢示F方向の回転端にある時に、当該工具ホルダ4に保持された工具Tを、下側に位置する第1ハンド34又は第2ハンド35によって把持することができるようになっている。
【0047】
そして、例えば、上側に第1ハンド34が位置し、下側に第2ハンド35が位置している状態で、第1ハンド34には工具Tが把持され、一方、第2ハンド35には工具Tが把持されていない状態、且つ着脱位置CP1に割り出された工具ホルダ4に工具Tが保持されている状態にあるときには、以下の第1交換動作によって、第1ハンド34に把持した工具Tと、着脱位置CP1の工具ホルダ4に保持された工具Tとを交換することができる。
【0048】
即ち、前記移動台30がタレット3と工具マガジン10との中間位置に在るとして、まず、前記保持部材31を矢示F方向の回転端に回転させるとともに、前記「第2X位置」に移動させた状態で、当該移動台30をZ軸マイナス方向に設定された所定位置(この位置を「第3Z位置」という)まで移動させる。尚、この「第3Z位置」は、前記保持部材31を「第1X位置」に移動させたときに、下側に位置する第2ハンド35が工具ホルダ4に保持された工具Tに対してZ軸プラス方向側の位置、言い換えれば、第2ハンド35が工具Tと干渉しない手前の位置である。
【0049】
次に、前記保持部材31を前記「第1X位置」に移動させた後、前記移動台30をZ軸マイナス方向に設定された所定位置(この位置を「第4Z位置」という)まで移動させる。これにより、着脱位置CP1の工具ホルダ4に装着された工具Tが、一対の把持爪35aの開口部から相対的に内部に侵入して、当該把持爪35aによって把持された状態となる。次に、前記保持部材31を「第2X位置」まで移動させると、工具ホルダ4に装着された工具Tが、一対の把持爪35aにより把持された状態で、当該工具ホルダ4から取り出される。
【0050】
次に、前記駆動シリンダ32により、回転軸33を回転させて、第1ハンド34と第2ハンド35とを上下反転させて、上側に第2ハンド35を位置させ、下側に第1ハンド34を位置させた後、前記保持部材31を前記「第1X位置」に移動させる。これにより、第1ハンド34に把持された工具Tが着脱位置CP1の工具ホルダ4に装着される。次いで、前記移動台30を前記「第3Z位置」に移動させると、第1ハンド34による工具Tの把持が解除される。斯くして、以上の第1交換動作によって、前記第1ハンド34に把持された工具Tと、着脱位置CP1の工具ホルダ4に保持された工具Tとが交換される。尚、第2ハンド35に把持された工具Tは、上述した収納動作によって、前記工具マガジン10に収納することができる。
【0051】
また、本例のタレット3において、その着脱位置CP
1に割り出された工具ホルダ4が、工具Tを前記Z軸に沿って保持する態様のものである場合には、前記工具交換装置20の保持部材31が矢示G方向の回転端にあり(即ち、
図3に姿勢から矢示G方向に90°旋回した状態にあり)、且つ前記「第1X位置」にある時に、当該工具ホルダ4に保持された工具Tを、下側に位置する第1ハンド34又は第2ハンド35によって把持することができるようになっている。
【0052】
そして、例えば、上側に第1ハンド34が位置し、下側に第2ハンド35が位置している状態で、第1ハンド34には工具Tが把持され、一方、第2ハンド35には工具Tが把持されていない状態、且つ着脱位置CP1に割り出された工具ホルダ4に工具Tが保持されている状態にあるときには、以下の第2交換動作によって、第1ハンド34に把持した工具Tと、着脱位置CP1の工具ホルダ4に保持された工具Tとを交換することができる。
【0053】
即ち、前記移動台30がタレット3と工具マガジン10との中間位置に在るとして、まず、前記保持部材31を矢示G方向の回転端に回転させるとともに、前記「第2X位置」に移動させた状態で、当該移動台30をZ軸マイナス方向に設定された前記「第3Z位置」に移動させる。このとき、Z軸方向の位置において、前記第2ハンド35は工具ホルダ4に保持された工具Tを把持可能な位置となっている。
【0054】
次に、前記保持部材31を前記「第1X位置」に移動させる。これにより、着脱位置CP1の工具ホルダ4に装着された工具Tが、一対の把持爪35aの開口部から相対的に内部に侵入して、当該把持爪35aによって把持された状態となる。この後、前記保持部材31をZ軸マイナス方向に設定された前記「第4Z位置」まで移動させると、工具ホルダ4に装着された工具Tが、一対の把持爪35aにより把持された状態で、当該工具ホルダ4から取り出される。
【0055】
次に、前記駆動シリンダ32により、回転軸33を回転させて、第1ハンド34と第2ハンド35とを上下反転させて、上側に第2ハンド35を位置させ、下側に第1ハンド34を位置させた後、前記移動台30を前記「第3Z位置」に移動させる。これにより、第1ハンド34に把持された工具Tが着脱位置CP1の工具ホルダ4に装着される。次いで、前記保持部材31を前記「第2X位置」に移動させると、第1ハンド34による工具Tの把持が解除される。斯くして、以上の第2交換動作によって、前記第1ハンド34に把持された工具Tと、着脱位置CP1の工具ホルダ4に保持された工具Tとを交換される。そして、第2ハンド35に把持された工具Tは、上述した収納動作によって、前記工具マガジン10に収納することができる。
【0056】
前記制御装置40は、CPU、RAM、ROMなどを含むコンピュータから構成され、少なくともNC制御部41、工具交換制御部42及び工具情報記憶部43を備えて構成される。
【0057】
前記NC制御部41は、前記旋盤1の刃物台2及びタレット3などの運動機構部の動作を制御する。また、前記工具情報記憶部43は、工具の入れ換えに関する情報をデータテーブルの形式で記憶する機能部であり、例えば、
図7及び
図8に示したデータを記憶している。この情報は、例えば、制御装置40の外部から入力され、当該工具情報記憶部43に格納される。
【0058】
また、工具交換制御部42は、前記NC制御部41からの工具交換指令を受けて、前記工具情報記憶部43に格納されたデータに基づいて、前記工具マガジン10及び工具交換装置20の動作を制御し、工具交換装置20に、上述した取出動作、収納動作、第1交換動作及び第2交換動作を含めた工具入換動作を実行させる。
【0059】
図7は、ワーク毎に設定されたタレット3内の工具Tの配置データであり、同様に、
図8は、工具マガジン10内における工具Tの配置データである。
図7において、ST1-ST8はタレット3内における装着位置(ステーション)の番号である(
図5参照)。また、T7-T9,T13,T14は工具番号であり、各工具について設定された固有の番号である。また、
図8において、P1-P16は、工具マガジン10内の保持ポットの番号(固有番号)である(
図6参照)。尚、
図5は、タレット3内における工具Tの配置を模式的に示した説明図であり、
図6は、前記工具マガジン10に格納される工具Tの配置を模式的に示した説明図である。本例では、便宜上、各工具Tは同じ番号の保持ポット12に収納されるものとする。
【0060】
前記工具交換制御部42は、
図9に示した処理を実行する。即ち、工具交換制御部42は、前記NC制御部41から工具交換指令を受信して処理を開始し、まず、NC制御部41から加工ワークの種別を認識する(ステップS1)。尚、本例では、加工対象が前回のワークW1から次のワークW2に切り換えられたものとする。
【0061】
次に、工具交換制御部42は、前記工具情報記憶部43に格納された
図7に示したデータテーブルを参照して、ワークW2の加工に使用される工具の種類、及びタレット3への工具Tの配置に関する情報を取得するとともに(ステップS2)、前回のワークW1の加工で使用された工具の種類と、今回の前記ワークW2の加工で使用する工具の種類とを比較することにより、新規工具の有無、収納工具の有無及び入換工具を認識する。
【0062】
この例では、新規工具として工具T15が認識され、収納工具として工具T14が認識される。また、ST1の工具T7をST2に移送し、ST2の工具T8をST3に移送し、ST3の工具T9をST4に移送し、ST4の工具T10をST5に移送し、ST5の工具T11をST6に移送し、ST6の工具T12をST7に移送し、ST7の工具T13をST8に移送するとともに、ST1に工具T15を装着し、工具T14を工具マガジン10に収納する。
【0063】
次に、新規工具が有る場合には(ステップS3)、工具交換制御部42は、工具マガジン10から新規工具T15を取り出す動作(上記取出動作)を実行し、一方、新規工具が無い場合には、ステップS5に進む。本例では、上記の取出し動作を実行することによって、第1ハンド34に工具T15を把持して取り出す。
【0064】
そして、ステップS5では、タレット3内で入れ換える工具が有るか否かを確認し、入れ換える工具が有る場合には、工具入換動作を実行し(ステップS6)、一方、入れ換える工具が無い場合には、ステップS7に進む。
【0065】
前記ステップS6では、工具交換制御部42は、タレット3に装着された工具の内、n個(本例では8個)の工具についてそれぞれその装着位置(ステーション)を変更するとともに、このn個の工具の内の一の工具(工具T14)を前記工具マガジン10に収納する一方、前記工具マガジン10から新たな一の工具(工具T15)を前記タレット3に装着する場合、以下のような入換動作を実行する。但し、nは2以上の自然数である。
【0066】
即ち、工具交換制御部42は、上記の取出動作を実行した後、1番目の工具である工具T15が前記第1ハンド34に把持されている状態で、上記の第1交換動作又は第2交換動作(以下、単に「交換動作」という)を実行して、工具T15の装着先であるST1の工具T7を第2ハンド35に把持して工具ホルダ4から取り出す一方、第1ハンド34に把持した工具T15をST1の工具ホルダ4に装着する。
【0067】
次に、工具交換制御部42は、前記交換動作を実行して、工具T7の装着先であるST2の工具T8を第1ハンド34により把持して工具ホルダ4から取り出す一方、第2ハンド35に把持した工具T7をST2の工具ホルダ4に装着する。
【0068】
以後、工具交換制御部42は、同様の交換動作をn-2回繰り返して、ST2の工具T8をST3に移送し、ST3の工具T9をST4に移送し、ST4の工具T10をST5に移送し、ST5の工具T11をST6に移送し、ST6の工具T12をST7に移送し、ST7の工具T13をST8に移送する。
【0069】
次に、工具交換制御部42は、前記ステップS7において、工具マガジン10に収納する工具Tが有るか否かを確認し、収納する工具Tが有る場合には、上記の工具収納動作を実行して処理を終了する(ステップS8)。一方、収納する工具Tが無い場合にも処理を終了する。本例では、ステップS8において、第1ハンド34に把持された工具T14を、工具マガジン10のポット番号P14の保持ポット12に収納する処理が実行される。
【0070】
以上のように、本例の工作機械1によれば、工具マガジン10とタレット3との間の工具交換のみならず、当該タレット3内における工具T同士の入れ換えを含めた工具交換を実行することができる。そして、このように、タレット3内における工具T同士の入れ換えを含めた工具交換を、オペレータの手作業に頼ることなく、工具交換装置20によって自動的に行うことで、当該タレット3への工具Tの配置作業の合理化を図ることができる。
【0071】
以上、本発明の具体的な実施の形態について説明したが、本発明が採り得る態様は、何ら、これに限定されるものではない。
【0072】
例えば、前記工具交換制御部42は、前記タレット3に装着された工具Tの内、n個の工具Tについてそれぞれその装着位置(ステーション)を変更する(入れ換える)場合に、まず、移送対象のn個の工具Tから選択される1番目の工具Tを一方の空の工具把持部、例えば、前記第1ハンド34に把持して抜き取り、次に、該1番目の工具Tが移送される移送先のステーションに装着された2番目の工具Tを他方の空の工具把持部、例えば、前記第2ハンド35により把持して抜き取った後、前記1番目の工具をその移送先のステーションに装着する動作を実行し、以後、この動作をn-2回繰り返した後、n番目の工具Tをその移送先のステーションに装着する処理を実行するように構成されていても良い。但し、nは2以上の自然数である。
【0073】
或いは、前記工具交換制御部42は、前記タレット3に装着された工具Tの内、n個の工具Tについてそれぞれその装着位置(ステーション)を変更する際に、まず、移送対象のn個の工具Tから選択される1番目の工具Tを一方の空の工具把持部、例えば、前記第1ハンド34に把持して抜き取った後、次に、この1番目の工具Tが装着されていたステーションに移送する2番目の工具Tを他方の空の工具把持部、例えば前記第2ハンド35により把持して抜き取って、前記1番目の工具Tが装着されていたステーションに装着する動作を実行し、以後、i番目の工具Tが装着されていたステーションに移送するi+1番目の工具Tを前記第2ハンド35により把持して抜き取って、前記i番目の工具Tが装着されていたステーションに装着する動作をn-2回繰り返して実行した後、前記第1ハンド34に把持された1番目の工具Tをn番目の工具Tが装着されていたステーションに装着する処理を実行するように構成されていても良い。但し、nは2以上の自然数であり、iは2~n-1の自然数である。
【0074】
繰り返しになるが、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
【符号の説明】
【0075】
1 工作機械
2 刃物台
3 タレット
4 工具ホルダ
10 工具マガジン
12 保持ポット
20 工具交換装置
21 送り機構
30 移動台
31 保持部材
34 第1ハンド
35 第2ハンド
40 制御装置
41 NC制御部
42 工具交換制御部
43 工具情報記憶部