(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022020914
(43)【公開日】2022-02-02
(54)【発明の名称】名刺管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220126BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020124170
(22)【出願日】2020-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】512045467
【氏名又は名称】株式会社NIコンサルティング
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】長尾 一洋
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】個人情報の保護と利便性の双方を両立した電子による名刺の受け取りが可能な名刺管理プログラムを提供すること。
【解決手段】名刺管理プログラムは、端末において電子名刺のデータを受信することと、サーバに記憶される電子名刺のデータにアクセスするためのアクセス情報を生成することと、電子名刺のデータをサーバに送信することと、電子名刺のデータを端末から消去することとを端末のコンピュータに実行させる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末において電子名刺のデータを受信することと、
サーバに記憶される前記電子名刺のデータにアクセスするためのアクセス情報を生成することと、
前記電子名刺のデータを前記サーバに送信することと、
前記電子名刺のデータを前記端末から消去することと、
を前記端末のコンピュータに実行させるための名刺管理プログラム。
【請求項2】
前記端末において前記アクセス情報に基づいて前記サーバから前記電子名刺のデータを取得することと、
取得された前記電子名刺のデータに基づいて前記電子名刺の内容をディスプレイに表示させることと、
をさらに前記コンピュータに実行させるための請求項1に記載の名刺管理プログラム。
【請求項3】
前記端末から前記電子名刺のデータを消去することを前記電子名刺のデータを前記サーバに送信してから所定期間の経過後に前記コンピュータに実行させるための請求項1又は2に記載の名刺管理プログラム。
【請求項4】
ユーザによって指定された期間に基づいて前記所定期間を設定することを前記コンピュータに実行させるための請求項3に記載の名刺管理プログラム。
【請求項5】
前記端末から前記電子名刺のデータを消去することを前記電子名刺のデータを前記サーバに送信してからの前記端末の移動距離に応じて前記コンピュータに実行させるための請求項1乃至4の何れか1項に記載の名刺管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、名刺管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、名刺交換は、対面した人と人の間で紙の名刺を交換することで行われていた。近年、紙ではなく、電子での名刺交換が行われるようになってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、名刺は個人情報の塊であるので、個人情報の保護の観点からは、端末に名刺のデータが残されてしまうことは好ましくない。一方で、利便性の面からは端末に名刺のデータが残っているのと同等の状態で名刺のデータを再生できることが望ましい。
【0005】
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、個人情報の保護と利便性の双方を両立した電子による名刺の受け取りが可能な名刺管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の名刺管理プログラムは、端末において電子名刺のデータを受信することと、サーバに記憶される電子名刺のデータにアクセスするためのアクセス情報を生成することと、電子名刺のデータをサーバに送信することと、電子名刺のデータを端末から消去することとを端末のコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、セキュリティと利便性の双方を両立した電子による名刺の受け取りが可能な名刺管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る名刺交換システムの一例の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、端末の一例のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】
図3は、サーバの一例のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】
図4は、名刺管理プログラム(名刺管理アプリ)の処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、名刺作成処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、名刺管理プログラム(名刺管理アプリ)のトップ画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、名刺交換処理1を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、名刺交換処理2を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、名刺表示処理を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、消去設定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る名刺交換システムの一例の構成を示す図である。
図1に示すように、名刺交換システム1は、端末2と、端末3と、サーバ4とを有している。端末2と端末3とは互いに通信する。また、端末2と端末3とは、それぞれ、ネットワーク5を介してサーバ4と通信する。端末2は、ユーザU1が所有する端末である。端末3は、ユーザU2が所有する端末である。実施形態では、端末2と端末3との間で電子名刺の交換が行われる。端末2と端末3との間で交換された電子名刺のデータはサーバ4に格納される。
【0010】
図2は、端末2の一例のハードウェア構成を示す図である。実施形態では、端末2と端末3とが同じ構成を有しているものとして端末2の構成だけを説明する。なお、端末3は、端末2に設けられていない構成をさらに有していてもよい。
【0011】
端末2は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、入力インターフェース24と、ディスプレイ25と、通信モジュール26とを有している。プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、入力インターフェース24と、ディスプレイ25と、通信モジュール26とは、互いに通信できるようにバス27に接続されている。ここで、端末2は、スマートフォン、タブレット端末といった端末であってよい。
【0012】
プロセッサ21は、端末2の動作を制御するように構成されたプロセッサである。プロセッサ21は、ストレージ23に記憶されている各種のプログラムに従って各種の処理を実行する。プロセッサ21は、例えばCPUである。プロセッサ21は、CPUではなく、MPU、GPU等であってもよい。また、プロセッサ21は、1つのCPU等によって構成されている必要はなく、複数のCPU等によって構成されてもよい。
【0013】
メモリ22は、ROM、RAMといったメモリを含む。ROMは、不揮発性のメモリである。ROMは、端末2の起動プログラム等を記憶している。RAMは、揮発性のメモリである。RAMは、例えばプロセッサ21における処理の際の作業メモリとして用いられる。
【0014】
ストレージ23は、例えばフラッシュメモリといったストレージである。ストレージ23は、端末2において用いられる各種のプログラム及びデータを格納している。実施形態では、ストレージ23は、OS(オペレーティングシステム)231、名刺管理プログラム232、アクセス情報233を格納している。ストレージ23は、OS231、名刺管理プログラム232、アクセス情報233以外のプログラム及びデータを格納していてもよい。
【0015】
OS231は、端末2の基本的な機能を実現するためのプログラムである。ストレージ23に格納されている各種のプログラムは、OSの制御下で実行される。
【0016】
名刺管理プログラム232は、他の端末との間での電子名刺の交換を管理するためのアプリケーションプログラムである。ここで、名刺管理プログラム232は、必要に応じて端末2にインストールされ得る。例えば、名刺管理プログラム232は、他の端末との間で電子名刺の交換を実施する。また、名刺管理プログラム232は、他の端末から受信した電子名刺のデータをサーバ4に保存した後で、端末2から電子名刺のデータを消去する。また、名刺管理プログラム232は、アクセス情報233を生成する。さらに、名刺管理プログラム232は、ユーザU1の自身の電子名刺のデータの作成を実施する。
【0017】
アクセス情報233は、サーバ4に保存された電子名刺のデータにアクセスするために用いられる電子名刺のデータとの関連付け情報である。アクセス情報233は、例えば電子名刺のデータ毎に一意に付けられる電子名刺のデータのIDである。また、アクセス情報233は、例えば電子名刺のデータの格納先のURLであってもよい。アクセス情報233は、アクセスのための情報以外の情報を含んでいてもよい。例えば、アクセス情報233は、対応する電子名刺のデータが受信された日時、位置の情報等を含んでいてもよい。
【0018】
入力インターフェース24は、タッチパネル等の入力装置を含む。入力インターフェース24は、カメラ、マイクといった入力装置を含んでいてもよい。入力インターフェース24の操作がされた場合、操作内容に応じた信号がバス27を介してプロセッサ21に入力される。プロセッサ21は、この信号に応じて各種の処理を行う。
【0019】
ディスプレイ25は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置である。ディスプレイ25は、各種の画像を表示する。
【0020】
通信モジュール26は、端末2が外部装置と通信するときの処理をするように構成されたインターフェースを含むモジュールである。通信モジュール26は、例えば無線回線を使用してネットワーク5に接続するように構成されている。通信モジュール26は、有線回線を使用してネットワーク5に接続するように構成されていてもよい。この他、通信モジュール26は、Bluetooth(登録商標) Low Energy (BLE)等の近距離無線通信を用いて端末2の近くの端末等と通信をするように構成されていてもよい。
【0021】
図3は、サーバ4の一例のハードウェア構成を示す図である。サーバ4は、ストレージ機能を有するサーバである。サーバ4は、プロセッサ41と、メモリ42と、ストレージ43と、通信モジュール44とを有している。プロセッサ41と、メモリ42と、ストレージ43と、通信モジュール44とは、互いに通信できるようにバス45に接続されている。ここで、サーバ4は、さらに、入力インターフェース、ディスプレイ等を有していてもよい。また、サーバ4は、単一のサーバでなくてもよく、クラウドサーバであってもよい。
【0022】
プロセッサ41は、サーバ4の動作を制御するように構成されたプロセッサである。プロセッサ41は、例えばCPUである。プロセッサ41は、CPUではなく、MPU、GPU等であってもよい。また、プロセッサ41は、1つのCPU等によって構成されている必要はなく、複数のCPU等によって構成されてもよい。
【0023】
メモリ42は、ROM、RAMといったメモリを含む。ROMは、不揮発性のメモリである。ROMは、サーバ4の起動プログラム等を記憶している。RAMは、揮発性のメモリである。RAMは、例えばプロセッサ41における処理の際の作業メモリとして用いられる。
【0024】
ストレージ43は、例えばハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブといったストレージである。ストレージ43は、電子名刺のデータ431を格納する。電子名刺のデータ431は、端末2、3から送信される電子名刺の実データである。電子名刺のデータ431は、電子名刺の画像データと、電子名刺に記録されるユーザの個人情報のデータと、電子名刺のデータを表す2次元コードと、プレビュー用のデータを含む。プレビュー用のデータは、ユーザの個人情報のうちの一部、例えば氏名、会社名、役職といったデータと、名刺にユーザの顔画像等が含まれているときにはその画像のサムネイルのデータとを含んでいてよい。電子名刺のデータ431は、例えばvCard形式で記録されてもよい。それぞれの電子名刺のデータ431は、例えばユーザ毎かつ名刺のデータ毎に一意のIDと関連付けられている。
【0025】
通信モジュール44は、サーバ4が外部装置と通信するときの処理をするように構成されたインターフェースを含むモジュールである。通信モジュール44は、例えば有線回線を使用してネットワーク5に接続するように構成されている。通信モジュール44は、無線回線を使用してネットワーク5に接続するように構成されていてもよい。
【0026】
ここで、実施形態のサーバ4は、電子名刺のデータ431を格納するサーバである。サーバ4は、電子名刺のデータ431を格納する以外の各種のサービスを提供できるように構成されていてもよい。例えば、サーバ4は、営業支援システム(Sales Force Automation:SFA)のサービスを提供できるように構成されていてもよい。サーバ4がSFAのサービスを提供できるように構成されていれば、例えば電子名刺のデータ431をユーザの顧客のデータと関連付けて管理する等の種々の処理がサーバ4において実行され得る。
【0027】
図4は、名刺管理プログラム232(名刺管理アプリ)の処理を示すフローチャートである。以下では、端末2と端末3との間で電子名刺の交換が実施されるものとして説明する。以下で説明する処理は端末2の処理であるが、端末3の処理も同様に行われる。なお、名刺管理プログラム232の起動に際してはIDとパスワードの入力等が要求されてもよい。
【0028】
名刺管理プログラム232が起動した後のステップS1において、プロセッサ21は、名刺管理プログラム232の起動が初回であるか否かを判定する。ステップS1において、名刺管理プログラム232の起動が初回であると判定されたときには、処理はステップS2に移行する。ステップS1において、名刺管理プログラム232の起動が初回であると判定されていないときには、処理はステップS3に移行する。
【0029】
ステップS2において、プロセッサ21は、名刺作成処理を実行する。名刺作成処理の後、処理はステップS3に移行する。名刺作成処理は、端末2のユーザU1の自身の名刺のデータを作成する処理である。以下、名刺作成処理を説明する。
図5は、名刺作成処理を示すフローチャートである。
【0030】
ステップS101において、プロセッサ21は、現在、端末2がサーバ4のSFA機能と連携可能な状態にあるか否かを判定する。例えば、サーバ4にSFA機能が設けられており、かつ、端末2のユーザU1のID等のユーザ情報がサーバ4に登録されているときに、SFA機能と連携可能な状態にあると判定される。ステップS101において、端末2がSFA機能と連携可能な状態にあると判定されたときには、処理はステップS102に移行する。ステップS101において、端末2がSFA機能と連携可能な状態にないと判定されたときには、処理はステップS105に移行する。
【0031】
ステップS102において、プロセッサ21は、サーバ4に対して名刺作成に必要な情報を要求する。名刺作成に必要な情報は、例えば、ユーザU1の氏名、会社名、役職、電話番号、電子メールアドレスといった情報である。名刺作成に必要な情報は、予め名刺管理プログラム232によって決められた入力フォームに応じて適宜に設定されてよい。
【0032】
ステップS103において、プロセッサ21は、入力フォームを呼び出す。そして、プロセッサ21は、サーバ4から取得した情報に基づいて入力フォームに必要な情報を入力する。そして、プロセッサ21は、必要な情報が入力された入力フォームをディスプレイ25に表示させる。このように、SFA連携が可能であるとき、ユーザU1の名刺作成に必要な基本的な情報は自動的に入力フォームに入力される。
【0033】
ステップS104において、プロセッサ21は、入力フォームへの入力が確定されたか否かを判定する。すなわち、ステップS104において、ユーザU1は、入力フォームに入力された情報を確認し、必要に応じて修正する。そして、ユーザU1は、自身の望む情報が入力されたことを確認した上で、入力フォームへの入力を確定する。このとき、入力フォームへの入力が確定されたと判定される。ステップS104において、入力フォームへの入力が確定されたと判定されるまで、処理は待機される。ステップS104において、入力フォームへの入力が確定されたと判定されたとき、処理はステップS107に移行する。
【0034】
ステップS105において、プロセッサ21は、入力フォームを呼び出す。そして、プロセッサ21は、入力フォームをディスプレイ25に表示させる。
【0035】
ステップS106において、プロセッサ21は、入力フォームへの入力が確定されたか否かを判定する。すなわち、ステップS106において、ユーザU1は、入力フォームに必要な情報を入力する。そして、ユーザU1は、自身の望む情報が入力されたことを確認した上で、入力フォームへの入力を確定する。このとき、入力フォームへの入力が確定されたと判定される。ステップS106において、入力フォームへの入力が確定されたと判定されるまで、処理は待機される。ステップS106において、入力フォームへの入力が確定されたと判定されたとき、処理はステップS107に移行する。
【0036】
ステップS107において、プロセッサ21は、名刺のテンプレートを選択する。名刺のテンプレートは、幾つかの候補の中からユーザによって選択されたものであってもよい。または、名刺のテンプレートは、会社毎のように予め決められたものであってもよい。
【0037】
ステップS108において、プロセッサ21は、ユーザU1の電子名刺のデータを生成する。電子名刺のデータは、例えばvCard形式のデータであってよい。また、プロセッサ21は、電子名刺のデータとして、生成した名刺のデータを表す2次元コードを含ませてもよい。この2次元コードは、電子名刺の実データにアクセスするためのURL等を記録した2次元コードであってもよい。
【0038】
ステップS109において、プロセッサ21は、ユーザU1の電子名刺のデータをストレージ23に記憶させる。その後、プロセッサ21は、
図5の処理を終了する。ここで、プロセッサ21は、URL等を記録した2次元コードを残して電子名刺の実データをサーバ4等に送信してもよい。
【0039】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS3において、プロセッサ21は、トップ画面をディスプレイ25に表示させる。
図6は、名刺管理プログラム232(名刺管理アプリ)のトップ画面の一例を示す図である。
【0040】
図6のトップ画面には、例えば近くの人と名刺交換ボタン251、2次元コードで名刺交換ボタン252、名刺表示ボタン253、消去設定ボタン254の4つのソフトウェアボタンが表示される。これらのソフトウェアボタンはタッチパネル等によって選択され得る。近くの人と名刺交換ボタン251は、端末2の近くの端末3との間の直接通信によって名刺交換を実施する際に選択されるボタンである。2次元コードで名刺交換ボタン252は、端末2と端末3との通信を実施せずに、2次元コードの読み取りによって名刺交換を実施する際に選択されるボタンである。名刺表示ボタン253は、交換された名刺を表示する際に選択されるボタンである。消去設定ボタン254は、後で説明する名刺のデータの消去に係る設定をする際に選択されるボタンである。勿論、トップ画面には、これら以外のソフトウェアボタンが表示されてもよい。
【0041】
トップ画面には、名刺交換プログラム232が起動されたその日に名刺交換した相手の情報255が表示されてもよい。その日に名刺交換した相手の情報255は、例えば名刺交換した相手の氏名、会社名、役職等を含む。また、電子名刺がユーザの顔画像を含むときには、その日に名刺交換した相手の情報255は、その顔画像のサムネイルを含んでいてもよい。この他、その日に名刺交換した相手の情報255は、名刺交換プログラム232が起動されたその日に名刺交換された相手の総数等が表示されてもよい。ここで、後で説明するように、名刺交換が実施されると、端末2で受信された電子名刺のデータは、サーバ4に送信された後で端末2から消去される。このため、その日に名刺交換した相手の情報255は、後で説明する表示処理における名刺のプレビュー表示と同様に、ストレージ23からではなくサーバ4から取得される情報に基づいて表示される。
【0042】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS4において、プロセッサ21は、近くの人と名刺交換を実施するか否かを判定する。トップ画面において近くの人と名刺交換ボタン251が選択されたときには、近くの人と名刺交換を実施すると判定される。ステップS4において、近くの人と名刺交換を実施すると判定されたときには、処理はステップS5に移行する。ステップS4において、近くの人と名刺交換を実施すると判定されていないときには、処理はステップS6に移行する。
【0043】
ステップS5において、プロセッサ21は、名刺交換処理1を実行する。名刺交換処理1の後、処理はステップS12に移行する。名刺交換処理1は、近くの人の端末との直接通信によって名刺交換を実施するための処理である。以下、名刺交換処理1を説明する。
図7は、名刺交換処理1を示すフローチャートである。
【0044】
ステップS201において、プロセッサ21は、端末2の近くの名刺交換可能な端末を探索する。例えば、通信モジュール26がBLE通信できるように構成されていれば、プロセッサ21は、通信モジュール26によってアドバタイズを実施し、端末2と同様に名刺交換プログラム232を起動している端末2の近くの他の端末を探索する。勿論、名刺交換可能な端末を探索するための手法は、BLEを用いる手法に限るものではない。
【0045】
ステップS202において、プロセッサ21は、名刺交換可能な端末が存在するか否かを判定する。ステップS202において、名刺交換可能な端末が存在すると判定されたときには、処理はステップS203に移行する。ステップS202において、名刺交換可能な端末が存在しないと判定されたときには、処理はステップS210に移行する。
【0046】
ステップS203において、プロセッサ21は、名刺交換可能な相手のリストを表示する。名刺交換可能な相手のリストは、例えば、その日に名刺交換した相手の情報255と同様に、名刺交換可能な相手の氏名、会社名、役職等の一覧を含んでいてよい。また、名刺交換可能な相手のリストは、既に名刺交換を実施したことのある相手であるか否かの情報も含んでいてよい。
【0047】
ステップS204において、プロセッサ21は、名刺交換を実施するか否かを判定する。例えば、ユーザU1が、名刺交換可能な相手のリストの中から1人を選択したことが検出されたとき、名刺交換を実施すると判定される。ステップS204において、名刺交換を実施すると判定されたときには、処理はステップS205に移行する。ステップS204において、名刺交換を実施すると判定されていないときには、処理はステップS209に移行する。
【0048】
ステップS205において、プロセッサ21は、ユーザU1によって選択された相手との名刺交換、すなわち電子名刺のデータの送受信を実施する。その後、処理はステップS206に移行する。例えば、ユーザU2の端末3との間での名刺交換が実施されるとき、端末2のプロセッサ21は、端末3に対して名刺交換を要求する。同様に、端末3のプロセッサ21も、
図7のステップS201-S205の処理を経て端末2に対して名刺交換を要求する。互いの端末において名刺交換の要求が受信されたとき、端末2のプロセッサ21は、端末3に対してユーザU1の電子名刺のデータを送信するとともに、端末3からユーザU2の電子名刺のデータを受信する。このように、実施形態の名刺交換では、紙の名刺交換と同様に電子名刺の実データが交換される。
【0049】
ステップS206において、プロセッサ21は、受信した電子名刺のデータをストレージ23に記憶させる。
【0050】
ステップS207において、プロセッサ21は、アクセス情報を生成する。そして、プロセッサ21は、アクセス情報をストレージ23に記憶させる。アクセス情報は、例えば電子名刺のデータ毎に一意に付けられるIDである。また、アクセス情報は、例えば電子名刺のデータの格納先のURLであってもよい。
【0051】
ステップS208において、プロセッサ21は、ストレージ23に記憶させておいた電子名刺のデータをサーバ4に送信する。
【0052】
ステップS209において、プロセッサ21は、名刺交換処理1を終了するか否かを判定する。例えば、ユーザU1によって名刺交換の終了のための操作がされたときに、名刺交換処理1を終了すると判定される。ステップS209において、名刺交換処理1を終了すると判定されていないときには、処理はステップS201に戻る。ステップS209において、名刺交換処理1を終了すると判定されたときには、プロセッサ21は、
図7の処理を終了する。
【0053】
ステップS202において名刺交換可能な端末が存在しないと判定されたときのステップS210において、プロセッサ21は、名刺交換可能な端末が存在しない旨のエラーメッセージをディスプレイ25に表示させる。その後、プロセッサ21は、
図7の処理を終了する。エラー表示の後、名刺交換可能な端末の探索が再度なされるように、処理がステップS201に戻ってもよい。
【0054】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS6において、プロセッサ21は、2次元コードで名刺交換を実施するか否かを判定する。トップ画面において2次元コードで名刺交換ボタン252が選択されたときには、2次元コードで名刺交換を実施すると判定される。ステップS6において、2次元コードで名刺交換を実施すると判定されたときには、処理はステップS7に移行する。ステップS6において、2次元コードで名刺交換を実施すると判定されていないときには、処理はステップS8に移行する。
【0055】
ステップS7において、プロセッサ21は、名刺交換処理2を実行する。名刺交換処理2の後、処理はステップS12に移行する。名刺交換処理2は、通信を利用せずに名刺交換を実施するための処理である。以下、名刺交換処理2を説明する。
図8は、名刺交換処理2を示すフローチャートである。
【0056】
ステップS301において、プロセッサ21は、ユーザU1の電子名刺のデータを表す2次元コードをディスプレイ25に表示させる。ユーザU2の端末3は、この2次元コードを読み取ることによってユーザU1の電子名刺のデータを取得することができる。
【0057】
ステップS302において、プロセッサ21は、他の端末に表示された2次元コードの読み取りを実施するか否かを判定する。例えば、ステップS301において2次元コードとともに表示される読み取りボタンをユーザが選択した場合に、2次元コードの読み取りを実施すると判定される。ステップS302において、2次元コードの読み取りを実施すると判定されたときには、処理はステップS303に移行する。ステップS302において、2次元コードの読み取りを実施すると判定されていないときには、処理はステップS308に移行する。
【0058】
ステップS303において、プロセッサ21は、入力インターフェース24のカメラを起動する。
【0059】
ステップS304において、プロセッサ21は、カメラを介して取得される画像から2次元コードが読み取られたか否かを判定する。ステップS304において、2次元コードが読み取られたと判定されるまで、処理は待機される。ステップS304において、2次元コードが読み取られたと判定されたとき、処理はステップS305に移行する。
【0060】
ステップS305において、プロセッサ21は、2次元コードの読み取り結果に応じて取得される電子名刺のデータをストレージ23に記憶させる。
【0061】
ステップS306において、プロセッサ21は、アクセス情報を生成する。そして、プロセッサ21は、アクセス情報をストレージ23に記憶させる。
【0062】
ステップS307において、プロセッサ21は、ストレージ23に記憶させておいた電子名刺のデータをサーバ4に送信する。
【0063】
ステップS308において、プロセッサ21は、名刺交換処理2を終了するか否かを判定する。例えば、ユーザU1によって名刺交換の終了のための操作がされたときに、名刺交換処理2を終了すると判定される。ステップS308において、名刺交換処理2を終了すると判定されていないときには、処理はステップS301に戻る。ステップS308において、名刺交換処理2を終了すると判定されたときには、プロセッサ21は、
図8の処理を終了する。
【0064】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS8において、プロセッサ21は、名刺表示を実施するか否かを判定する。トップ画面において名刺表示ボタン253が選択されたときには、名刺表示を実施すると判定される。ステップS8において、名刺表示を実施すると判定されたときには、処理はステップS9に移行する。ステップS8において、名刺表示を実施すると判定されていないときには、処理はステップS10に移行する。
【0065】
ステップS9において、プロセッサ21は、名刺表示処理を実行する。名刺表示処理の後、処理はステップS12に移行する。名刺表示処理は、ユーザU1が過去に交換した名刺を参照するための処理である。以下、名刺表示処理を説明する。
図9は、名刺表示処理を示すフローチャートである。
【0066】
ステップS401において、プロセッサ21は、アクセス情報に基づき、サーバ4からプレビュー用のデータを取得する。例えば、アクセス情報が名刺データのIDであれば、プロセッサ21は、アクセス情報としてのそれぞれのIDを端末2のユーザU1のIDとともにサーバ4に送信する。サーバ4は、アクセス情報とユーザU1のIDとによってユーザU1の電子名刺のデータを特定し、特定した電子名刺のデータに含まれるプレビュー用のデータを端末2に返す。また、後で説明する消去設定によっては、ストレージ23に電子名刺のデータが記憶されている場合もある。この場合には、プロセッサ21は、ストレージ23からプレビュー用のデータを取得する。
【0067】
ステップS402において、プロセッサ21は、取得したプレビュー用のデータに基づき、電子名刺のプレビューを表示する。プレビューは、
図6で示した、その日に名刺交換した相手の情報255と同様にして、ユーザU1が過去の名刺の交換相手の情報が一覧表示されることで行われてよい。
【0068】
ステップS403において、プロセッサ21は、表示させる電子名刺が選択されたか否かを判定する。例えば、ユーザU1が、過去の名刺の交換相手の中から1人を選択したとき、表示させる電子名刺が選択されたと判定される。ステップS403において、表示させる電子名刺が選択されたと判定されたときには、処理はステップS404に移行する。ステップS403において、表示させる電子名刺が選択されたと判定されていないときには、処理はステップS407に移行する。
【0069】
ステップS404において、プロセッサ21は、選択された電子名刺のアクセス情報に基づき、サーバ4から電子名刺のデータを取得する。例えば、アクセス情報が名刺データのIDであれば、プロセッサ21は、選択された電子名刺のデータに対するアクセス情報としてのIDを端末2のユーザU1のIDとともにサーバ4に送信する。サーバ4は、アクセス情報とユーザU1のIDとによってユーザU1の電子名刺のデータを特定し、特定した電子名刺のデータを端末2に返す。また、後で説明する消去設定によっては、ストレージ23に電子名刺のデータが記憶されている場合もある。この場合には、プロセッサ21は、ストレージ23から選択された電子名刺のデータを取得する。また、サーバ4がSFA機能を有しているとき、サーバ4は、要求された電子名刺のデータに関連する情報、例えば顧客の詳細情報等も併せて端末2に送信してもよい。
【0070】
ステップS405において、プロセッサ21は、取得した電子名刺のデータに基づき、電子名刺をディスプレイ25に表示させる。表示された電子名刺の内容は、ユーザU1によって編集され得る。例えば、電子名刺にユーザU1がコメントを記入することができる。電子名刺が編集された場合、編集された電子名刺のデータは、サーバ40に送信される。
【0071】
ステップS406において、プロセッサ21は、電子名刺の表示を終了するか否かを判定する。例えば、ユーザU1によって電子名刺の表示の終了のための操作がされたときには、電子名刺の表示を終了すると判定される。ステップS406において、電子名刺の表示を終了すると判定されていないときには、処理は待機される。ステップS406において、電子名刺の表示を終了すると判定されたときには、処理はステップS407に移行する。
【0072】
ステップS407において、プロセッサ21は、名刺表示処理を終了するか否かを判定する。例えば、ユーザU1によって名刺表示処理の終了のための操作がされたときには、名刺表示処理を終了すると判定される。ステップS407において、名刺表示処理を終了すると判定されていないときには、処理はステップS402に戻る。ステップS407において、名刺表示処理を終了すると判定されたときには、処理はステップS408に移行する。
【0073】
ステップS408において、プロセッサ21は、ステップS401において取得したプレビュー用のデータ及びステップS404において取得した電子名刺のデータを端末2から消去する。その後、プロセッサ21は、
図9の処理を終了する。
【0074】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS10において、プロセッサ21は、消去設定を実施するか否かを判定する。トップ画面において消去設定ボタン254が選択されたときには、消去設定を実施すると判定される。ステップS10において、消去設定を実施すると判定されたときには、処理はステップS11に移行する。ステップS10において、消去設定を実施すると判定されていないときには、処理はステップS12に移行する。
【0075】
ステップS11において、プロセッサ21は、消去設定処理を実行する。消去設定処理の後、処理はステップS12に移行する。消去設定処理は、電子名刺のデータの自動消去の設定を実施するための処理である。以下、消去設定処理を説明する。
図10は、消去設定処理を示すフローチャートである。
【0076】
ステップS501において、プロセッサ21は、ストレージ23に記憶されている未消去の電子名刺のデータの一覧をディスプレイ25に表示させる。一覧は、
図6で示した、その日に名刺交換した相手の情報255と同様にして、ストレージ23に記憶されている電子名刺の交換相手の情報が表示されることで行われてよい。
【0077】
ステップS502において、プロセッサ21は、電子名刺のデータに消去期間が設定されたか否かを判定する。消去期間は、電子名刺のデータの消去が実施されるまでの期間であって、ユーザが任意に設定できる。消去期間の初期値は、例えば「なし」である。消去期間が「なし」であるとき、電子名刺のデータの消去は、名刺管理プログラム232の終了後に即時に実施される。消去期間の初期値は任意に設定されてよい。消去期間は、電子名刺のデータに対して個別に設定されてもよいし、一括して設定されてもよい。ステップS502において、電子名刺のデータに消去期間が設定されたと判定されたときには、処理はステップS503に移行する。ステップS502において、電子名刺のデータに消去期間が設定されたと判定されていないときには、処理はステップS504に移行する。
【0078】
ステップS503において、プロセッサ21は、ユーザによる設定に従って対応する電子名刺のデータに消去期間を設定する。その後、処理はステップS504に移行する。
【0079】
ステップS504において、プロセッサ21は、電子名刺のデータに消去距離が設定されたか否かを判定する。消去距離は、電子名刺のデータの消去が実施されるまでの端末2の移動距離であって、ユーザが任意に設定できる。消去距離の初期値は、例えば「なし」である。消去距離が「なし」であるとき、電子名刺のデータの消去は、名刺管理プログラム232の終了後に即時に実施される。消去距離の初期値は任意に設定されてよい。消去距離は、電子名刺のデータに対して個別に設定されてもよいし、一括して設定されてもよい。ステップS504において、電子名刺のデータに消去距離が設定されたと判定されたときには、処理はステップS505に移行する。ステップS504において、電子名刺のデータに消去距離が設定されたと判定されていないときには、処理はステップS506に移行する。
【0080】
ステップS505において、プロセッサ21は、ユーザによる設定に従って対応する電子名刺のデータに消去距離を設定する。その後、処理はステップS506に移行する。
【0081】
ステップS506において、プロセッサ21は、電子名刺のデータに消去なし設定がされたか否かを判定する。消去なし設定は、電子名刺のデータの消去を実施しない設定である。ステップS506において、電子名刺のデータに消去なし設定がされたと判定されたときには、処理はステップS507に移行する。ステップS506において、電子名刺のデータに消去なし設定がされたと判定されていないときには、処理はステップS508に移行する。
【0082】
ステップS507において、プロセッサ21は、ユーザによる設定に従って対応する電子名刺のデータに消去なしを設定する。その後、処理はステップS508に移行する。
【0083】
ステップS508において、プロセッサ21は、消去設定処理を終了するか否かを判定する。例えば、ユーザU1によって消去設定処理の終了のための操作がされたときに、消去設定処理を終了すると判定される。ステップS508において、消去設定処理を終了すると判定されていないときには、処理はステップS501に戻る。ステップS508において、消去設定処理を終了すると判定されたときには、プロセッサ21は、
図10の処理を終了する。
【0084】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS12において、プロセッサ21は、名刺管理プログラム232(アプリ)を終了するか否かを判定する。例えば、ユーザU1によって名刺管理プログラム232の終了のための操作がされたときに、名刺管理プログラム232を終了すると判定される。ステップS12において、名刺管理プログラム232を終了すると判定されていないときには、処理はステップS3に戻る。ステップS12において、名刺管理プログラム232を終了すると判定されたときには、処理はステップS13に移行する。
【0085】
ステップS13において、プロセッサ21は、名刺管理プログラム232をバックグラウンド状態に移行させる。名刺管理プログラム232がバックグラウンド状態であるとき、プロセッサ21は、名刺管理プログラム232以外の各種の処理を実施し得る。
【0086】
ステップS14において、プロセッサ21は、消去処理を実施する。消去処理の後、処理はステップS15に移行する。消去処理は、電子名刺のデータの自動消去を実施するための処理である。以下、消去処理を説明する。
図11は、消去処理を示すフローチャートである。
【0087】
ステップS601において、プロセッサ21は、消去対象の電子名刺のデータがあるか否かを判定する。例えば、消去対象の電子名刺のデータは、ストレージ23に記憶されている電子名刺のデータであって、かつ、消去なしの設定がされていない電子名刺のデータである。ステップS601において、消去対象の電子名刺のデータがあると判定されたときには、処理はステップS602に移行する。ステップS601において、消去対象の電子名刺のデータがないと判定されたときには、プロセッサ21は、
図11の処理を終了する。
【0088】
ステップS602において、プロセッサ21は、消去対象の電子名刺のデータの中で消去条件を満たしたものがあるか否かを判定する。例えば、プロセッサ21は、消去のための経過時間及び端末2の移動距離を電子名刺のデータ毎に計測する。時間は、端末2の時計機能によって計測され得る。距離は、端末2のGPS機能によって計測され得る。そして、プロセッサ21は、経過時間と端末2の移動距離の何れかがユーザによって設定された値を超えたときに、消去条件を満たした電子名刺のデータがあると判定する。さらに、プロセッサ21は、消去期間及び消去距離の何れもが設定されていない電子名刺のデータについては消去条件を満たしていると判定する。ステップS602において、消去対象の電子名刺のデータの中で消去条件を満たしたものがあると判定されたときには、処理はステップS603に移行する。ステップS602において、消去対象の電子名刺のデータの中で消去条件を満たしたものがあると判定されていないときには、プロセッサ21は、
図11の処理を終了する。
【0089】
ステップS603において、プロセッサ21は、消去条件を満たした電子名刺のデータをストレージ23から消去する。その後、プロセッサ21は、
図11の処理を終了する。
【0090】
ここで、
図4の説明に戻る。ステップS15において、プロセッサ21は、名刺管理プログラム232(アプリ)を起動するか否かを判定する。ユーザによって名刺管理プログラム232の起動のための操作がされたときには、起動すると判定される。ステップS15において、名刺管理プログラム232を起動すると判定されていないときには、処理はステップS14に戻る。ステップS15において、名刺管理プログラム232を起動すると判定されたときには、処理はステップS1に戻る。
【0091】
以上説明したように本実施形態によれば、端末において受信された電子名刺のデータがサーバに格納された後、ユーザの操作を経ることなく自動的にストレージから消去される。また、本実施形態によれば電子名刺の参照が必要なタイミングではアクセス情報に基づいて電子名刺のデータがダウンロードされる。さらに、電子名刺の参照が終了した後には、再び端末から電子名刺のデータが消去される。このため、端末には基本的には電子名刺のデータが存在しない状態となって個人情報の保護が図られつつ、実質的には端末に電子名刺のデータが存在しているのと同等の処理が行われ得る。このようにして、個人情報の保護とユーザの利便性の両立が図られる。
【0092】
ここで、電子名刺のデータのダウンロードには若干の通信時間を要する。自動消去の設定をユーザが行えることによって、より電子名刺の参照の即時性を求める必要がある場合にも対応できる。例えば、消去期間が2、3日程度に設定されていれば、電子名刺を受け取った後ですぐに相手と連絡を取りたいとき等において、ユーザは通信時間を気にせずに電子名刺を参照することができる。また、例えば、消去距離が100m程度に設定されていれば、展示会等で名刺交換が行われた後、展示会の会場から出たタイミングで電子名刺のデータが消去される。
【0093】
[変形例]
以下、実施形態の変形例を説明する。前述した実施形態では、電子名刺のデータは、交換されるものとしている。これに対し、実施形態の技術は、電子名刺のデータを受信するだけの名刺管理プログラムに対しても適用され得る。また、実施形態では、ユーザU1の端末2で受信された電子名刺のデータとユーザU2の端末3で受信された電子名刺のデータとの双方が共通のサーバ4に送信されるとしている。これに対し、ユーザU1とユーザU2とは異なる会社に所属していると考えられることから、ユーザU1の端末2で受信された電子名刺のデータとユーザU2の端末3で受信された電子名刺のデータとは、会社毎に分けられた異なるサーバ4に送信されてもよい。
【0094】
また、実施形態では、受信した電子名刺のデータのみがサーバ4に送信され、端末のユーザ自身の電子名刺のデータは端末に残るものとしている。これは、電子名刺の交換の際の通信時間の削減のためである。これに対し、端末のユーザ自身の電子名刺のデータもサーバ4に送信され、その後に端末から消去されてもよい。この場合、個人情報の保護が図られる。
【0095】
また、実施形態では電子名刺の交換の後、直ちにサーバ4に電子名刺のデータが送信されるとしている。実際には、通信環境等によっては直ちにサーバ4に電子名刺のデータを送信することができない場合もある。この場合は、名刺管理プログラム232がバックグラウンド状態のときに電子名刺のデータがサーバ4に送信されてもよい。
【0096】
また、実施形態では電子名刺のデータの消去は、名刺管理プログラム232がバックグラウンド状態のときに行われるとしている。これに加えて、電子名刺のデータの消去は、名刺管理プログラム232が起動中に行われてもよい。この場合、電子名刺のデータは、サーバ4への送信後、直ちに消去され得る。
【0097】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0098】
1 名刺交換システム、2,3 端末、4 サーバ、5 ネットワーク、21,41 プロセッサ、22,42 メモリ、23,43 ストレージ、24 入力インターフェース、25 ディスプレイ、26,44 通信モジュール、27,45 バス。