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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022020951
(43)【公開日】2022-02-02
(54)【発明の名称】建物用通報システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 23/00 20060101AFI20220126BHJP
【FI】
G08B23/00 510E
G08B23/00 520Z
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020124249
(22)【出願日】2020-07-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】518348919
【氏名又は名称】亀井 正通
(74)【代理人】
【識別番号】100087491
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 享
(74)【代理人】
【識別番号】100104271
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 保子
(72)【発明者】
【氏名】亀井 正通
【テーマコード(参考)】
5C087
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA07
5C087AA10
5C087AA31
5C087DD03
5C087DD23
5C087EE05
5C087EE12
5C087FF05
5C087GG83
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多額の設備投資を要することなく、一般の集合住宅やオフィスビルへの導入および普及が可能で、かつ建物内に生じた緊急事態を効率的に通報することができる建物用通報システムを提供する。
【解決手段】集合住宅21の玄関22の近傍に、大型のディスプレイを備えた緊急事態表示装置1を取り付ける。建物内の住人の病気や怪我、犯罪者や不審者の侵入などの緊急事態が発生したときは、通報手段を設置した各戸あるいは共用部からの通報を受信して、表示装置1に緊急事態の表示を行う。表示装置1のディスプレイには、普段は観賞用の絵画や映像などを表示することで、建物に出入りする居住者や建物の前を通りがかった人々の心を和まし、建物のイメージを向上させることができる。また、表示装置1が居住者だけでなく、集合住宅21の前を通りがかる通行人にも目立つことで、緊急事態を効率的に通報し、居住者の安全を図ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信手段による建物内ネットワークに接続された緊急事態を通報するための緊急事態通報手段が建物内の各戸または建物内の共用部に設置されており、前記緊急通報手段によって通報された緊急事態の通報を受信し、前記緊急事態通報手段によって発せられた緊急事態に関する情報と前記通報が発せられた部屋または共用部の位置に関する情報を表示するための緊急事態表示手段が前記建物の玄関近傍、または前記建物の玄関近傍および前記建物の他の通用口近傍に設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項2】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、観賞用の絵画、写真、または映像の表示手段、または宣伝用の画像または映像を表示する表示手段を兼ねていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、前記建物を象徴するイメージキャラクターまたは造形物に近接させて設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項4】
請求項1または2記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、前記建物を象徴するイメージキャラクターまたは造形物に組み込んで設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項5】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、文字、画像、または映像の出力手段に加え、音声出力手段を備えた表示手段であることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項6】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、建物内の共用部、建物内の管理室、または外部の遠隔監視施設にも設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項7】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、前記建物内の各戸にも設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項8】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態通報手段は操作ボタンまたは通話手段を備えた無線または有線の通報装置であることを特徴とする建物用通報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として集合住宅やオフィスビルなどに適用される建物用通報システムに関するものである。本発明の通報システムは、特に、建物内の居住者に病気や怪我などの身体的な異変が生じた場合や、室内に犯罪者が侵入した場合などに、建物の玄関近傍などに設置した表示手段により、緊急事態を建物の居住者および通行人に知らせることができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
建物に火災が発生した場合などの緊急事態に対しては、建物内の火災報知器を作動させたり、建物の管理室あるいは遠隔の監視施設に火災を通報するシステムなどが一般的である。
【0003】
また、火災に限らず、居住者の病気を通報するシステムや、監視カメラと連動させて建物へ不審者の侵入を通報するシステムなどが種々開発されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、各住戸の家庭電灯線を介して、相互に通報しあえるようにしたマンションやアパート等の集合住宅用の通報システムにおいて、火災や温度上昇、ガス洩れ等がどの住戸から発生したかを近隣どうしでわかるようにした近隣住戸間の異常相互監視通報システムが開示されている。
【0005】
特許文献2には、管理人が侵入者を見落としたり、管理人が巡回中や夜間不在の場合であっても、防犯の実効性がある防犯システムとして、マンション内の廊下やエレベータホール等の共用部分に設置された複数の防犯カメラと、共用部分に設置された共用モニタと、各防犯カメラの撮像箇所付近に設置された威嚇ユニットと、建物内の住戸ごとに設置された監視装置とが、各防犯カメラで撮像された画像データを管理する管理装置に接続された防犯システムが開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、システム利用者が緊急事態の内容に応じて通報先を自由に設定・変更することができる緊急通報システムとして、住戸単位または共用部単位ごとに設置される独立した基本通報システムを相互に連結するとともにグループ化し、建物内に設置された中央監視装置および建物外にある基地局で個々の基本通報システムを監視・制御するシステムが開示されている。
【0007】
この特許文献3に記載されている緊急通報システムでは、基本通報システムは、部屋ごとに設置される監視センサーと監視センサーの監視・制御を行うコントローラとから構成され、各監視センサーは配線を介してコントローラに繋がれ、各基本通報システムのコントローラどうしおよびコントローラと中央監視装置がそれぞれ配線を介してつながれ、中央監視装置は基地局と接続され、コントローラと携帯電話機との間は無線通信が可能な構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002-245576号公報
【特許文献2】特開2003-085662号公報
【特許文献3】特開2006-323490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1記載の異常相互監視通報システムは、建物内の近隣住戸間で異常を相互に監視できるようにしたものであるが、相互監視を強制的に行うことを好まない居住者も多く、その実効性が問題であり、またコストも高くつく。
【0010】
特許文献2記載の防犯システムは、主として多数の防犯カメラと撮像箇所付近に設置された威嚇ユニット、住戸ごとに設置された監視装置とで、高い防犯機能を求めたものであるが、システムに多額の費用がかかるという問題がある。
【0011】
特許文献3記載の緊急通報システムも、徹底した監視システムを構築しようとするものであるが、多額の設備投資が必要であり、一般の集合住宅やオフィスビルへの導入は難しい。
【0012】
本発明は、上述のような背景のもとに、多額の設備投資を要することなく、一般の集合住宅やオフィスビルへの導入および普及が可能な、かつ建物内に生じた緊急事態を効率的に通報し、建物の居住者等の安全を図ることができる建物用通報システムを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の建物用通報システムは、通信手段による建物内ネットワークに接続された緊急事態を通報するための緊急事態通報手段が建物内の各戸または建物内の共用部に設置されており、前記緊急通報手段によって通報された緊急事態の通報を受信し、前記緊急事態通報手段によって発せられた緊急事態に関する情報と前記通報が発せられた部屋または共用部の位置に関する情報を表示するための緊急事態表示手段が前記建物の玄関近傍、または前記建物の玄関近傍および前記建物の他の通用口近傍に設置されていることを特徴とするものである。
【0014】
なお、本発明でいう各戸には、集合住宅の各住戸の他、オフィスビルのテナントなども含むものとする。
【0015】
また、本発明でいう緊急事態には、例えば住戸の居住者あるいはテナントにいる人が急病で動けない、あるいは大怪我をしたなどの健康の被害に関する緊急事態や、住居あるいはテナントに強盗あるいは不審者が侵入したといった犯罪の被害に関する緊急事態などが含まれる。
【0016】
建物内の各戸または共用部に設置される緊急事態通報手段としては、例えば操作ボタンまたは通話手段を備えた無線または有線の通報装置などを用いることができるが、その形態は特に限定されない。また、例えばペンダント型、ブレスレット型、鍵型の子機としての通信装置を親機としての固定式の通報装置と併用するといったこともできる。
【0017】
緊急事態表示手段を建物の玄関近傍や通用口近傍など、最も人目につく位置に設置することで、建物内の居住者に限らず、近くを通りがかった人々も緊急事態であることを比較的容易に察知することができる。
【0018】
また、建物の管理員が不在である場合でも居住者または通行人が早期に緊急事態を察知し、早期に対処することができる。
【0019】
また、居住者や通行人がより容易にかつより早期に察知できる条件としては、緊急事態表示手段自体が人々の目を引く、目立つものであり、人々の興味、関心を引くものであることが重要である。
【0020】
このように、緊急事態表示手段自体を目立つものとし、人々の興味、関心を引くものとする手段として、緊急事態表示手段を観賞用の絵画、写真、または映像の表示手段、または宣伝用の画像または映像を表示する表示手段を兼ねる装置とし、常時、人々の視線を集めるようにしておくことが望ましい。
【0021】
具体的には、例えば緊急事態表示手段として大型のディスプレイを備えた表示装置を用い、普段は観賞用の絵画、写真、または映像、あるいは宣伝用の画像または映像を表示し、緊急事態の通報を受けたときに、画面全体または画面の一部を切り替えて、建物内に緊急事態が発生していることを表示するようにすることができる。
【0022】
さらに、より人々の視線を集め、常時から人々の興味、関心を引くものとするためには、建物を象徴するイメージキャラクターまたは造形物を設け、緊急事態表示手段をこのようなイメージキャラクターまたは造形物に近接させて設置することが考えられる。
【0023】
あるいは、緊急事態表示手段を、このような建物を象徴するイメージキャラクターまたは造形物に組み込んで設置することも考えられる。
【0024】
また、緊急事態表示手段は、文字、画像、または映像の出力手段に加え、音声出力手段を備えた表示手段とすることもできる。視覚だけでなく、音声でも緊急事態を知らせるようにすれば、より人々の注意を喚起することができ、また離れた位置にいる人々も緊急事態を察知することができる。
【0025】
なお、緊急事態表示手段は、建物の玄関近傍や通用口近傍に設置するだけでなく、予算に余裕があれば、建物共用部、例えば建物内のエントランス、各階のエレベータホールなどにも簡易的な緊急事態表示手段を設置することができる。
【0026】
また、一般的な通報システムのように、建物内の管理室、または外部の遠隔監視施設にも設置することができるが、それらは建物の玄関近傍や通用口近傍に設置される緊急事態表示手段としての装置とは異なる態様のものとすることができる。
【0027】
また、建物内の各戸にも簡単な通報機能を備えた緊急事態表示手段を設け、建物内の住人が相互に通報を受けられるシステムを付け加えてもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明の建物用通報システムの基本的な構成要素は建物内の各戸または建物内の共用部に設置される通報手段と建物の玄関近傍に設置される表示手段であり、通報手段自体は簡易な構造のものとすることができるため、多額の設備投資を要することなく、比較的低コストのシステムとして、一般の集合住宅やオフィスビルへの導入および普及が容易である。
【0029】
緊急事態表示手段を建物の玄関近傍や通用口近傍など、最も人目につく位置に設置することで、建物内の居住者に限らず、近くを通りがかった人々も緊急事態であることを比較的容易に察知することができ、建物の管理員が不在である場合でも居住者または通行人が早期に緊急事態を察知し、早期に対処することができる。このようにして建物内に生じた緊急事態を効率的に通報し、建物の居住者等の安全を図ることができる。
【0030】
緊急事態表示手段に、常時は観賞用の絵画、写真、または映像、あるいは宣伝用の画像または映像を表示し、緊急事態表示手段自体を目立つものとしておけば、常時、人々の関心、注目を集めることで、突発的に発生する緊急事態の通報をより確実に伝達することができる。
【0031】
さらに、より人々の視線を集め、常時から人々の興味、関心を引くように、建物を象徴するイメージキャラクターまたは造形物を設け、緊急事態表示手段をこれらと組み合わせて設置することで、建物のイメージアップを図りつつ、建物の安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の建物用通報システムで用いる緊急事態表示手段の設置状況を概念的に示した斜視図である。
図2】本発明の建物用通報システムで用いる緊急事態通報手段の建物住戸内への設置状況を概念的に示した斜視図である。
図3】本発明の建物用通報システムにおける各住戸内に設置された緊急事態通報手段と建物の玄関近傍に設置された緊急事態表示手段の関係を概念的に示した建物の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明を添付した図面に基づいて説明する。
図1は本発明の建物用通報システムで用いる緊急事態表示手段の設置状況の一例を概念的に示したものである。
【0034】
この例では、緊急事態表示手段としての大型のディスプレイを備えた緊急事態表示装置1を建物としての集合住宅21の玄関22脇の壁面に取り付けることで、表示装置1が集合住宅21に入っていく居住者や配送業者等だけでなく、集合住宅21の前を通りがかる通行人の視線に対しても目立つようにしてある。
【0035】
表示装置1のディスプレイには、普段は観賞用の絵画、写真、または映像などを表示することで、建物に出入りする居住者や建物の前を通りがかった人々の心を和まし、建物のイメージを向上させることができる。また、観賞用の絵画や映像の代わりに宣伝用の画像または映像などを表示させてもよい。
【0036】
この場合、額に入れた絵画や写真と異なり、イメージデータを記憶させた記憶媒体を利用して、絵画や写真の画像を変えることができる。また、通信回線によるデータの受信手段を利用して、随時、画像や映像を変えたり、あるいはリアルタイムで映像を流すこともできる。
【0037】
建物内で、住人の病気や怪我、犯罪者や不審者の侵入など、何らかの緊急事態が発生したときは、緊急事態通報手段を設置した各戸あるいは共用部からの通報を受信して、表示装置1に緊急事態の表示を行う。緊急事態通報手段と表示装置1は、有線または無線の通信回線などによる建物内ネットワークに直接または間接的に接続され、コントローラーなどを介して緊急事態通報手段からの情報を表示装置1に表示することができる。なお、これらの間に外部の監視施設などを介在させて管理することもできる。
【0038】
緊急事態の表示形態としては、緊急事態の通報を受けたときに、例えば表示装置1のディスプレイの画面全体または画面の一部を切り替えて、建物内に緊急事態が発生していることを表示するようにすることができる。その場合、例えば緊急事態通報手段によって発せられた緊急事態に関する情報と通報が発せられた部屋または共用部の位置に関する情報などが表示される。
【0039】
また、表示装置1のディスプレイを利用した文字あるいは画像、映像などによる緊急事態の表示に加え、スピーカーなどの音声出力手段を設ければ、視覚だけでなく、音声でも緊急事態の発生を知らせることができ、より人々の注意を喚起することができる。また、離れた位置にいる人々にも緊急事態を知らせることができる。
【0040】
また、図示していないが、建物を象徴するイメージキャラクターあるいは例えば動植物や乗り物、芸術作品などを模した造形物を表示装置1の近傍に設置したり、あるいは表示装置1をそのようなイメージキャラクターまたは造形物に組み込むなどして、より人々の関心を引き寄せ、建物のイメージアップを図りつつ、建物の安全性を高めることもできる。
【0041】
図2は本発明の建物用通報システムで用いる緊急事態通報手段の建物住戸内への設置状況の一例を概念的に示した図である。
【0042】
この例では、集合住宅などの建物の住戸31内に、緊急事態の通報機能の加え、簡易な表示機能を備えた通報装置兼表示装置11を設置してあり、住人が病気や怪我により救助が必要な場合や、住戸31内への犯罪者の侵入があった場合などに、通報装置兼表示装置11によって、緊急事態を通報できるようになっている。
【0043】
また、オプションの機能として、建物の玄関などに設置した緊急事態表示手段への表示に加え、建物内の各住戸31に設置した通報装置兼表示装置11にも緊急事態を表示するようにしてもよい。
【0044】
図3は本発明の建物用通報システムの一実施形態における各住戸内に設置された緊急事態通報手段と建物の玄関近傍に設置された緊急事態表示手段の関係を概念的に示した図である。
【0045】
この例では、建物としての集合住宅21の各住戸31内に通報装置兼表示装置11が設置され、さらに1階のエントランスホール23にも共用部通報装置兼表示装置12が設置されている。
【0046】
玄関22の上方の2階部分の外壁面に大型のディスプレイを備えた緊急事態表示装置1が取り付けられており、この表示装置1のディスプレイには、普段は観賞用の絵画、写真、または映像、あるいは宣伝用の画像または映像などが表示される。
【0047】
集合住宅21の何れかの住戸31内からの病気や怪我の通報や、エントランスホール23からの不審者の侵入などの通報があった場合には、表示装置1のディスプレイの画面全体または画面の一部を切り替えて、建物内に緊急事態が発生していることを表示する。
【0048】
その場合、例えば緊急事態通報手段によって発せられた緊急事態に関する情報と通報が発せられた部屋または共用部の位置に関する情報などが表示される。
【符号の説明】
【0049】
1…緊急事態表示装置、
11…通報装置兼表示装置、12…共用部通報装置兼表示装置、
21…集合住宅、22…玄関、23…エントランスホール、
31…住戸
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2020-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信手段による建物内ネットワークに接続された緊急事態を通報するための緊急事態通報手段が建物内の各戸および建物内の共用部に設置されており、前記緊急通報手段によって通報された緊急事態の通報を受信し、前記緊急事態通報手段によって発せられた緊急事態に関する情報と前記通報が発せられた部屋または共用部の位置に関する情報を表示するための緊急事態表示手段が前記建物の玄関近傍の外壁面に設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項2】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、観賞用の絵画、写真、または映像の表示手段、または宣伝用の画像または映像を表示する表示手段を兼ねていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、前記建物を象徴するイメージキャラクターあるいは動植物、乗り物、または芸術作品を模した造形物に近接させて設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項4】
請求項1または2記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、前記建物を象徴するイメージキャラクターあるいは動植物、乗り物、または芸術作品を模した造形物に組み込んで設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項5】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、文字、画像、または映像の出力手段に加え、音声出力手段を備えた表示手段であることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項6】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、建物内の共用部、建物内の管理室、または外部の遠隔監視施設にも設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項7】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態表示手段は、前記建物内の各戸にも設置されていることを特徴とする建物用通報システム。
【請求項8】
請求項1記載の建物用通報システムにおいて、前記緊急事態通報手段は操作ボタンまたは通話手段を備えた無線または有線の通報装置であることを特徴とする建物用通報システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明の建物用通報システムは、通信手段による建物内ネットワークに接続された緊急事態を通報するための緊急事態通報手段が建物内の各戸および建物内の共用部に設置されており、前記緊急通報手段によって通報された緊急事態の通報を受信し、前記緊急事態通報手段によって発せられた緊急事態に関する情報と前記通報が発せられた部屋または共用部の位置に関する情報を表示するための緊急事態表示手段が前記建物の玄関近傍の外壁面に設置されていることを特徴とするものである。
なお、緊急事態表示手段は建物の玄関近傍の外壁面に加え、建物の他の通用口近傍にも設置することもできる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
緊急事態表示手段を建物の玄関近傍の外壁面など、最も人目につく位置に設置することで、建物内の居住者に限らず、近くを通りがかった人々も緊急事態であることを比較的容易に察知することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
緊急事態表示手段を建物の玄関近傍の外壁面など、最も人目につく位置に設置することで、建物内の居住者に限らず、近くを通りがかった人々も緊急事態であることを比較的容易に察知することができ、建物の管理員が不在である場合でも居住者または通行人が早期に緊急事態を察知し、早期に対処することができる。このようにして建物内に生じた緊急事態を効率的に通報し、建物の居住者等の安全を図ることができる。