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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021018
(43)【公開日】2022-02-02
(54)【発明の名称】生産システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20220126BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020124352
(22)【出願日】2020-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100174942
【弁理士】
【氏名又は名称】平方 伸治
(72)【発明者】
【氏名】肥後 辰年
(72)【発明者】
【氏名】古川 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】松崎 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】白川 陽平
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA34
3C100AA57
3C100AA68
3C100BB15
3C100BB27
3C100BB34
3C100DD22
3C100DD33
3C100DD35
(57)【要約】
【課題】トレーサビリティを向上することができる容器の生産システムを提供すること。
【解決手段】生産システム100では、容器1は、上部に開口を有する中空の本体1aと、開口を閉じるためのキャップ1bと、を有する。生産システム100は、容器1を搬送するための搬送ラインLと、搬送ラインL上で各容器1の本体1aにキャップ1bを取り付けるためのキャッパ5と、搬送ラインL上においてキャッパ5よりも後の1つ又は複数の所定のポイントにおいて、各容器1を識別するために各容器1のキャップ1bの上面に付された第1の情報を読み取るように構成された読取装置18と、各容器1の第1の情報と、各本体1aを識別するために各容器1の本体1aに付された第2の情報と、各容器1が1つ又は複数の所定のポイントを通過した時間と、を関連付けて記憶するように構成された記憶装置52と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品用の容器の生産システムであって、
前記容器は、上部に開口を有する中空の本体と、前記開口を閉じるためのキャップと、を有し、
当該生産システムは、
容器を搬送するための搬送ラインと、
前記搬送ライン上で各容器の本体にキャップを取り付けるためのキャッパと、
前記搬送ライン上において前記キャッパよりも後の1つ又は複数の所定のポイントにおいて、各容器を識別するために各容器のキャップの上面に付された第1の情報を読み取るように構成された読取装置と、
各容器の前記第1の情報と、各本体を識別するために各容器の本体に付された第2の情報と、各容器が前記1つ又は複数の所定のポイントを通過した時間と、を関連付けて記憶するように構成された記憶装置と、
を備える、生産システム。
【請求項2】
前記搬送ライン上において前記第1の情報を前記キャップの前記上面に付すように構成された第1の装置を更に備える、請求項1に記載の生産システム。
【請求項3】
前記第1の装置は、可視光下において視認不可な不可視インクによって、前記第1の情報を前記キャップの前記上面に付するように構成された、請求項2に記載の生産システム。
【請求項4】
前記搬送ライン上において前記第2の情報を前記本体に付すように構成された第2の装置を更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の生産システム。
【請求項5】
前記搬送ラインに配置された複数の検査装置を更に備え、
前記読取装置は、前記複数の検査装置に対応付けられた複数の所定のポイントにおいて、前記第1の情報を読み取るように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品用の容器の生産システムが知られている。例えば、特許文献1は、飲料を収容する缶を生産するためのシステムを開示している。このシステムでは、缶の底面に、各缶を識別するための個別の識別情報(例えば、製造番号又は個体番号等)が不可視インクによって印刷される。また、このシステムでは、缶の同じ底面に、缶に収容される飲料に関する製品情報(例えば、製造ロット番号、製造工場、製造年月日又は賞味期限等)が可視インクによって印刷される。各缶は、様々な検査装置によって検査され、各缶の検査結果が、各缶に不可視インクによって印刷された上記の識別情報とリンクされてサーバーに保存される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-79020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
食品用の容器は、本体及びキャップを備えている場合がある。このような容器を扱う生産システムでは、例えば、本体及びキャップのいずれかに起因して、又は、本体及びキャップの組み合わせに起因して、容器に問題が発生し得る。しかしながら、特許文献1のシステムでは、底面等の容器の所定の面のみに識別情報及び製品情報が印刷されるため、問題が起きたときに、本体及びキャップのいずれに、又は、本体及びキャップのどの組み合わせに、問題の原因があるのか特定することができない可能性がある。このため、問題の原因を迅速に特定することができないかもしれない。
【0005】
本開示は、上記のような問題を考慮して、トレーサビリティを向上することができる生産システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、食品用の容器の生産システムであって、容器は、上部に開口を有する中空の本体と、開口を閉じるためのキャップと、を有し、当該生産システムは、容器を搬送するための搬送ラインと、搬送ライン上で各容器の本体にキャップを取り付けるためのキャッパと、搬送ライン上においてキャッパよりも後の1つ又は複数の所定のポイントにおいて、各容器を識別するために各容器のキャップの上面に付された第1の情報を読み取るように構成された読取装置と、各容器の第1の情報と、各本体を識別するために各容器の本体に付された第2の情報と、各容器が1つ又は複数の所定のポイントを通過した時間と、を関連付けて記憶するように構成された記憶装置と、を備える、生産システムである。
【0007】
本開示の一態様の生産システムでは、容器は、本体及びキャップを有しており、キャップの上面に、容器全体を識別するための第1の情報が付され、本体に、容器のうちの本体を識別するための第2の情報が付される。したがって、第1の情報を有するキャップが、キャッパにおいて、どの第2の情報を有する本体に取り付けられるかを追跡することによって、容器全体だけでなく、本体及びキャップも個別に特定することができる。したがって、容器に問題が発生したときに、例えば、どの本体若しくはキャップに問題があるのか、又は、本体及びキャップのどの組み合わせに問題があるのか、を特定することができる。さらに、本開示の一態様の生産システムでは、上記の第1の情報と、第2の情報と、各容器が1つ又は複数の所定のポイントを通過した時間と、が関連付けられて記憶装置に記憶される。したがって、問題を有する多くの容器が、特定の時間にどのポイントを通過したかを容易に追跡することができ、問題の原因を迅速に特定することができる。よってトレーサビリティを向上することができる。また、本体及びキャップを有する容器は、通常、キャップの上面が決まった方向(例えば、上方)を向くように搬送される。よって、第1の情報をキャップの上面に付すことによって、第1の情報を容易に読み取ることができる。
【0008】
生産システムは、搬送ライン上において第1の情報をキャップの上面に付すように構成された第1の装置を更に備えてもよい。この場合、搬送ライン上において第1の情報を容器に付すことができる。
【0009】
第1の装置は、可視光下において視認不可な不可視インクによって、第1の情報をキャップの上面に付してもよい。第1の情報は搬送ライン上のポイントを各容器がいつ通過したかを追跡するために使用されるため、第1の情報は、例えば消費者等には見えなくてもよい。したがって、第1の情報を不可視インクによって容器に付することによって、例えば、容器のデザインを向上することができる。
【0010】
生産システムは、搬送ライン上において第2の情報を本体に付すように構成された第2の装置を更に備えてもよい。この場合、搬送ライン上において第2の情報を容器に付すことができる。
【0011】
生産システムは、搬送ラインに配置された複数の検査装置を更に備えてもよく、読取装置は、複数の検査装置に対応付けられた複数の所定のポイントにおいて、第1の情報を読み取るように構成されていてもよい。この場合、容器が各検査装置を通過した時間を特定することができる。したがって、容器のトレーサビリティをさらに向上することができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示の一態様によれば、トレーサビリティを向上することができる容器の生産システムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る生産システムを示す概略図である。
図2】容器の一例を示す概略的な正面図である。
図3図2の容器の概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る生産システムを説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺は変更されている場合がある。
【0015】
図1は、実施形態に係る生産システムを示す概略図である。生産システム100では、食品を収容する容器として、飲料を収容するプラスチックボトル1が製造される。なお、本明細書において、プラスチックボトルとは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)のようなプラスチックから構成されるボトルを意味し、ペットボトルに限定されないことに留意されたい。容器は、プラスチックボトル以外の飲料容器(例えば、缶又は瓶)であってもよい。また、容器は、飲料以外の食品(例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、又は、一般食品等)を収容する容器であってもよい。本開示において、「食品」とは、全ての飲食物(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品を除く)を意味することができる。
【0016】
図2は、容器の一例を示す概略的な正面図であり、図3は、図2の容器の概略的な平面図である。図2を参照して、生産システム100で製造されるプラスチックボトル1は、本体1aと、キャップ1bと、ラベル1cと、を有している。本体1aは、概ね中空の円筒形状を有しており、上端部の口部1dと、口部1dの下方の胴部1eと、胴部1eの下端部を閉塞する底部1fと、を有している。口部1dの外周面には、キャップ1bの雌ネジと螺合する雄ネジが形成されている。口部1dは、飲料を入れるため及び飲むための開口を有している。
【0017】
図3を参照して、キャップ1b(例えば、キャップ1bの上面1g)には、第1の情報M1が付されている。また、図2を参照して、本体1a(例えば、胴部1eの側面)には、第2の情報M2が付されている。また、キャップ1b(例えば、キャップ1bの側面)には、第3の情報M3が付されている(第1の情報M1、第2の情報M2、及び、第3の情報M3について詳しくは後述)。
【0018】
図1を参照して、以上のようなプラスチックボトル1を製造する生産システム100は、搬送ラインLと、ブロー成形機2と、レーザマーカ(第2の装置)3と、フィラー4と、キャッパ5と、第1プリンタ(第1の装置)6と、実瓶検査機7と、アキューム8と、温度調節装置9と、ラベラー10と、ラベル検査機11と、第2プリンタ(第3の装置)12と、第1印字検査機13と、ケーサー14と、第3プリンタ15と、第2印字検査機16と、パレタイザー17と、読取装置18と、を備えている。読取装置18は、第1リーダR1と、第2リーダR2と、第3リーダR3と、第4リーダR4と、第5リーダR5と、を有している。また、生産システム100は、上記の構成要素の全て又はいくつかを制御するように構成された制御装置50を更に備えている。生産システム100は、その他の構成要素を更に備えてもよい。
【0019】
搬送ラインLは、例えば、ブロー成形機2からパレタイザー17までプラスチックボトル1を搬送するように構成されることができる。例えば、搬送ラインLは、ケーサー14までの区間においては、特定の領域(例えば、アキューム8等)を除いて、単一列でプラスチックボトル1を搬送するように構成されていてもよい。搬送ラインLは、様々な搬送装置を有していてもよい。例えば、ブロー成形機2からチャンバCの内部までの全区間又は一部の区間では、搬送ラインLは、各々がプラスチックボトル1の本体1aを保持する複数のグリッパを有する、複数の回転ホイールを有していてもよい(グリッパ搬送)。また、例えば、チャンバCの出口からパレタイザー17までの全区間又は一部の区間では、搬送ラインLは、複数のコンベア(例えば、ベルトコンベア)を有していてもよい。搬送ラインLは、他のタイプの搬送装置を有していてもよい。
【0020】
ブロー成形機2は、プリフォームからプラスチックボトル1の本体1aを製造する。例えば、ブロー成形機2は、延伸ブロー成形法によって本体1aを成形してもよい。例えば、ブロー成形機2では、プリフォームが加熱されて金型に挿入される。次いで、プリフォームは、延伸ロッドで高さ方向に延伸され且つ加圧空気で幅方向に延伸される。次いで、プリフォームが所望の形状まで膨らむと、冷却空気でプリフォームの内面が冷却され、最終的に本体1aが金型から取り出される。
【0021】
レーザマーカ3は、各本体1aを識別するための第2の情報M2を、本体1aに付すように構成されている。本実施形態では、レーザマーカ3は、搬送ラインLにおいて、フィラー4よりも前に配置されており、したがって、各本体1aに飲料が入れられる前に、第2の情報M2を各本体1aに付す。例えば、他の実施形態では、制御装置50が本体1aの順番を特定可能な限りにおいて、レーザマーカ3は、搬送ラインLにおいて任意の位置において第2の情報M2を各本体1aに付してもよい(例えば、本体1aが一定の順番で搬送されるブロー成形機2~アキューム8の間の任意の位置)。例えば、レーザマーカ3は、搬送ラインL上において、第1プリンタ6よりも下流に位置してもよい。図2を参照して、例えば、レーザマーカ3は、本体1aの胴部1eの側面に第2の情報M2を刻印するように構成されている。したがって、第2の情報M2は、可視光下において視認可能である。第2の情報M2は、各本体1aを識別することができる任意の記号(例えば、文字、数字、形状、又は、これらの組合せ等)を含むことができる。第2の情報M2は、例えば、製造所番号、製造ロッド番号等を含んでもよい。図1を参照して、例えば、レーザマーカ3によって各本体1aに付される第2の情報M2は、制御装置50のプロセッサ51によって割り当てられることができ、記憶装置52に記憶されることができる。なお、第2の情報M2は、第2の情報が可視光下において視認可能である限りにおいて、レーザマーカ以外の他の装置(例えば、インクジェットプリンタ等)によって、本体1aに付されてもよい点に留意されたい。
【0022】
フィラー4は、本体1aに飲料を充填するように構成されている。フィラー4は、1つ又は複数の飲料の注入口を有することができる。フィラー4が複数の注入口を有する場合、制御装置50は、各本体1aに対してどの注入口が飲料を充填したかを、把握することができる。具体的には、例えば、上記のように、ブロー成形機2からチャンバCの内部までの区間では、プラスチックボトル1は、回転ホイールのグリッパによって搬送されることができ、各回転ホイールのグリッパの数は既知であり、かつ、各回転ホイールは制御装置50によって制御されるサーボモータによって駆動されることができる。したがって、制御装置50は、特定の第2の情報M2を有するプラスチックボトル1が、どの回転ホイールのどのグリッパによって保持されているかを、さらには、そのグリッパがどの注入口に対して割り当てられたかを、判定することができる。したがって、記憶装置52は、各本体1aの第2の情報M2と、当該本体1aに対して飲料を充填した注入口の番号とを、関連付けて記憶するように構成されることができる。本体1aに収容される飲料は、様々な飲料(例えば、水、コーヒー、茶、ココア、ジュース、スープ、アルコール飲料、及び、非アルコール飲料等)であることができる。キャッパ5は、飲料が充填された本体1aの口部1dを、キャップ1bによって閉じるように構成されている。フィラー4及びキャッパ5は、殺菌されたチャンバCの内部に配置されている。チャンバCの内部には、他の構成要素(例えば、リンサー等)が更に配置されていてもよい。
【0023】
チャンバCよりも後では、プラスチックボトル1は、上記のように、コンベアによって搬送されることができる。コンベアによる搬送の間に、プラスチックボトル1は、キャップ1bの上面1gが上方を向くように、コンベア上に置かれる。
【0024】
第1プリンタ6は、各プラスチックボトル1を識別するための第1の情報M1を、プラスチックボトル1に付すように構成されている。第1プリンタ6は、搬送ラインLにおいて、キャッパ5よりも後でかつ最初の検査機7よりも前(例えば、チャンバCの出口)に配置されている。例えば、第1プリンタ6は、チャンバC内の最後の回転ホイールの最後のグリッパに保持されたプラスチックボトル1、又は、その直後のプラスチックボトル1に対して第1の情報M1を付すように構成されていてもよい。例えば、第1プリンタ6は、インクジェットプリンタであることができる。
【0025】
図3を参照して、例えば、第1の情報M1は、キャップ1bの上面1gに不可視インクによって印刷するように構成されている。不可視インクは、例えば、紫外線が照射されたときに蛍光を発するインクであることができる。したがって、第1の情報M1は、可視光下において視認不可である。第1の情報M1は、各プラスチックボトル1を識別することができる任意の記号(例えば、文字、数字、形状、又は、これらの組合せ等)を含むことができる。例えば、第1の情報M1は、2次元に配置された複数のドットとして印刷されることができ、複数のドットは、例えば、一定の数字として変換されることができる。他の実施形態では、第1の情報M1は、可視光下において視認可能であってもよい。例えば、第1の情報M1は、キャップ1bの上面1gに刻印されてもよい(例えば、レーザマーカ)。例えば、容器がプルタブ付きの缶である場合、第1の情報M1は消費者の唇に接触し得るため、第1の情報M1は刻印であってもよい。
【0026】
図1を参照して、第1プリンタ6によって各プラスチックボトル1に付される第1の情報M1は、制御装置50のプロセッサ51によって割り当てられることができ、上記の本体1aに付された第2の情報M2と関連付けられて記憶装置52に記憶されることができる。具体的には、上記のように、制御装置50は、チャンバCにおいて、特定の第2の情報M2を有するプラスチックボトル1が、どの回転ホイールのどのグリッパによって保持されているかを判定することができる。また、上記のように、第1プリンタ6はチャンバC内の最後のグリッパに保持されたプラスチックボトル1、又は、その直後のプラスチックボトル1に対して第1の情報M1を付すように構成されることができるので、制御装置50は、第1プリンタ6に対して配置されたプラスチックボトル1に対して、どの第2の情報M2が付されているかも把握することができる。したがって、制御装置50は、各プラスチックボトルの第1の情報M1と第2の情報M2とを関連付けることができる。
【0027】
第1リーダR1は、実瓶検査機7に対応付けられて配置されており、各プラスチックボトル1に付された第1の情報M1を読み取るように構成されている。第1リーダR1は、各プラスチックボトル1が実瓶検査機7を通過した時間を検知するように、搬送ラインLに配置されることができる(例えば、実瓶検査機7の直前又は直後)。例えば、第1リーダR1は、不可視インクによって印刷された第1の情報M1を読み取るために、例えば紫外線の照射装置を含むことができる。また、例えば、第1リーダR1は、不可視インクが発する蛍光を検知するように構成された任意のカメラ(例えば、CCDカメラ又はCMOSカメラ)を含むことができる。第1リーダR1によって読み取られた各プラスチックボトル1の第1の情報M1は、制御装置50に送信され、各プラスチックボトル1が第1リーダR1を通過した時間(すなわち、ほぼ各プラスチックボトル1が実瓶検査機7を通過した時間)が、第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0028】
実瓶検査機7は、キャップの汚れ、キズ、入味線、などを検査するように構成されている。実瓶検査機7における各プラスチックボトル1の検査結果は、制御装置50に送信され、各プラスチックボトル1の第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0029】
アキューム8は、プラスチックボトル1を一時的に留めるためのバッファ領域である。単一列の複数のプラスチックボトル1がアキューム8に進入し、アキューム8内でランダムに複数列に分けられる。また、プラスチックボトル1がアキューム8から出ていくときに、複数列のプラスチックボトル1は、ランダムに単一列に戻される。この際に、複数列のプラスチックボトル1は、進入時と同じ順番では単一列に戻されない。したがって、複数のプラスチックボトル1は、進入時とは異なる順番でアキューム8から出ていく。また、アキューム8には、温度調節装置9が配置されていてもよい。温度調節装置9は、例えば、ウォーマー又はクーラーであることができ、プラスチックボトル1内の飲料の温度を常温に変更するように、冷水、常温水、又は、お湯を放出するように構成されている。代替的に又は追加的に、アキューム8には、殺菌装置が配置されていてもよい。
【0030】
第2リーダR2は、ラベラー10及びラベル検査機11に対応付けられて配置されており、各プラスチックボトル1に付された第1の情報M1を読み取るように構成されている。第2リーダR2は、各プラスチックボトル1がラベラー10及びラベル検査機11を通過した時間を検知するように、搬送ラインLに配置されることができる(例えば、ラベラー10の直前、ラベラー及びラベル検査機11の間、又は、ラベル検査機11の直後)。例えば、第2リーダR2は、上記の第1リーダR1と同様な構成を有することができる。第2リーダR2によって読み取られた各プラスチックボトル1の第1の情報M1は、制御装置50に送信され、各プラスチックボトル1が第2リーダR2を通過した時間(すなわち、ほぼ、各プラスチックボトル1がラベラー10及びラベル検査機11を通過した時間)が、第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0031】
ラベラー10は、プラスチックボトル1の本体1aにラベル1cを貼り付けるように構成されている。例えば、ラベラー10は、ラベル1cを本体1aに巻き付けるように構成されることができる。ラベル検査機11は、本体1aに貼り付けられたラベル1cを検査するように構成されている(例えば、ラベル1cの位置等)。ラベル検査機11における各プラスチックボトル1の検査結果は、制御装置50に送信され、各プラスチックボトル1の第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0032】
第2プリンタ12は、第3の情報M3を各プラスチックボトル1に付すように構成されている。例えば、第2プリンタ12は、搬送ラインLにおいて、ラベル検査機11の後に配置されてもよい。第2プリンタ12は、搬送ラインLの他の位置に配置されてもよい。図2を参照して、例えば、第2プリンタ12は、インクジェットプリンタであることができ、キャップ1bの側面に第3の情報M3を印刷するように構成されることができる。第3の情報M3は、可視光下において視認可能であることができる。第3の情報M3は、例えば、容器に収容される食品に関する情報であることができ、例えば、製造年月日、賞味期限、又は、製造ロット番号の少なくとも1つを含むことができる。図1を参照して、第2プリンタ12によって各プラスチックボトル1に付される第3の情報M3は、制御装置50のプロセッサ51によって決定されることができる。第3の情報M3は、第1の情報M1又は第2の情報M2の少なくとも1つと関連付けられて記憶装置52に記憶されることができる。
【0033】
第3リーダR3は、第1印字検査機13に対応付けられて配置されており、各プラスチックボトル1に付された第1の情報M1を読み取るように構成されている。第3リーダR3は、各プラスチックボトル1が第1印字検査機13を通過した時間を検知するように、搬送ラインLに配置されることができる(例えば、第1印字検査機13の直前又は直後)。例えば、第3リーダR3は、上記の第1リーダR1及び第2リーダR2と同様な構成を有することができる。第3リーダR3によって読み取られた各プラスチックボトル1の第1の情報M1は、制御装置50に送信され、各プラスチックボトル1が第3リーダR3を通過した時間(すなわち、ほぼ各プラスチックボトル1が第1印字検査機13を通過した時間)が、第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0034】
第1印字検査機13は、プラスチックボトル1に付された印刷を検査するように構成されている(例えば、キャップ1bに付された第3の情報M3の位置等)。第1印字検査機13における各プラスチックボトル1の検査結果は、制御装置50に送信され、各プラスチックボトル1の第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0035】
第4リーダR4は、ケーサー14に対応付けられて配置されており、ケーサー14に進入する各プラスチックボトル1に付された第1の情報M1を読み取るように構成されている(例えば、ケーサー14の直前)。ケーサー14は、複数のプラスチックボトル1をケース(例えば、段ボール箱等)Bへと包装する。単一列のプラスチックボトル1は、ケーサー14に進入する前に複数列に分けられてもよい。この場合、例えば、第4リーダR4は、単一列のプラスチックボトル1が複数列に分けられる前に、単一列のプラスチックボトル1の第1の情報M1を読み取るように構成されていてもよい。代替的に、例えば、第4リーダR4は、複数列に分けられたプラスチックボトル1の第1の情報M1を読み取るように構成されていてもよい。例えば、第4リーダR4は、上記の第1リーダR1、第2リーダR2及び第3リーダR3と同様な構成を有することができる。第4リーダR4によって読み取られた各プラスチックボトル1の第1の情報M1は、制御装置50に送信される。したがって、制御装置50は、各ケースBに含まれる複数のプラスチックボトル1の第1の情報M1を把握することができる。
【0036】
第3プリンタ15は、各ケースBを特定するための第4の情報を各ケースBに付すように構成されている。例えば、第3プリンタ15は、搬送ラインLにおいて、ケーサー14の後に配置されることができる。例えば、第3プリンタ15は、インクジェットプリンタであることができ、第4の情報は、可視光下において視認可能であることができる。第4の情報は、各ケースBを識別することができる任意の記号(例えば、文字、数字、形状、又は、これらの組合せ等)を含むことができる。また、第4の情報は、他の情報(例えば、各ケースBに含まれるプラスチックボトル1の第1の情報M1、第2の情報M2、又は、第3の情報M3のうちの少なくとも1つ)を含んでもよい。第3プリンタ15によって各ケースBに付される第4の情報は、制御装置50のプロセッサ51によって決定されることができ、各ケースBに含まれるプラスチックボトル1の第1の情報M1又は第2の情報M2の少なくとも1つと関連付けられて記憶装置52に保存される。
【0037】
第2印字検査機16は、ケースBに付された印刷を検査するように構成されている(例えば、ケースBに付された第4の情報の位置等)。第2印字検査機16における各ケースBの検査結果は、制御装置50に送信されてもよく、各ケースBの第4の情報と関連付けられて記憶装置52に保存されてもよい。
【0038】
第5リーダR5は、パレタイザー17に対応付けられて配置されており、パレタイザー17に進入する各ケースBに付された第4の情報を読み取るように構成されている(例えば、パレタイザー17の直前)。パレタイザー17は、複数のケースBをパレット上へと積載する。単一列のケースBは、パレタイザー17に進入する前に複数列に分けられてもよい。この場合、例えば、第5リーダR5は、単一列のケースBが複数列に分けられる前に、単一列のケースBの第4の情報を読み取るように構成されていてもよい。代替的に、例えば、第5リーダR5は、複数列に分けられたケースBの第4の情報を読み取るように構成されていてもよい。例えば、第5リーダR5は、可視インクを検知するように構成された任意のカメラ(例えば、CCDカメラ又はCMOSカメラ)を含むことができる。第5リーダR5によって読み取られた各ケースBの第4の情報は、制御装置50に送信され、パレタイザー17によって各パレットに積載される複数のケースBの第4の情報が記憶装置52に保存される。各パレットには、各パレットを識別するための第5の情報が付されてもよい。第5の情報は、制御装置50のプロセッサ51によって決定されることができ、各パレットに含まれるケースBの第4の情報と関連付けられて記憶装置52に保存される。その後、パレットは生産システム100外に出荷されることができる。
【0039】
制御装置50は、上記の構成要素の全て又はいくつかを制御するように構成されており、これらの構成要素と有線で又は無線で通信可能である。例えば、制御装置50は、1つ又は複数のPLC(Programmable Logic Controller)及び/又はPC(Personal Computer)等を含むことができる。例えば、制御装置50は、プロセッサ51と、記憶装置52と、インターフェース53と、を含んでいる。制御装置50は、他の構成要素(例えば、表示装置(例えば、液晶ディスプレイ及び/又はタッチパネル等)、及び/又は、入力装置(例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、及び/又は、ボタン等)等)を更に含んでもよい。制御装置50の構成要素は、バス等を介して互いに接続されることができる。
【0040】
プロセッサ51は、例えば、CPU、MPU、ASIC、LSI、DSP又はFPGAの少なくとも1つを含むことができる。プロセッサ51は、記憶装置52に保存されているプログラムにしたがって、様々な処理を実行するように構成されることができる。記憶装置52は、例えば、ハードディスク、ROM又はRAMの少なくとも1つを含むことができる。記憶装置52は、プロセッサ51によって実行されるプログラムを保存することができる。また、プロセッサ51は、各プラスチックボトル1の第1の情報M1と関連付けて、
・各プラスチックボトル1の第2の情報M2及び第3の情報M3、並びに、各プラスチックボトル1を含むケースBの第4の情報及びパレットの第5の情報
・各プラスチックボトル1が各リーダR1,R2,R3,R4,R5を通過した時間
・各プラスチックボトル1の各検査機7,11,13における検査結果、数値、画像などのデータ
・ブロー成形機2における空気の圧力
・フィラー4における注入口の番号及び飲料の充填量
・キャッパ5におけるキャップ1bの締め付けトルク
・ラベラー10における巻き付け張力
・抜き取りサンプルの検査データ
等の様々な情報を記憶装置52に保存するように構成されることができる。記憶装置52は、その他の様々な情報を保存することができる。インターフェース53は、例えば、I/Oポート等であることができる。
【0041】
上記のような実施形態に係る生産システム100では、プラスチックボトル1は、本体1a及びキャップ1bを有しており、キャップ1bの上面1gに、容器1全体を識別するための第1の情報M1が付され、本体1aに、容器1のうちの本体1aを識別するための第2の情報M2が付される。したがって、第1の情報M1を有するキャップ1bが、キャッパ5において、どの第2の情報M2を有する本体1aに取り付けられるかを追跡することによって、容器1全体だけでなく、本体1a及びキャップ1bも個別に特定することができる。したがって、容器1に問題が発生したときに、例えば、どの本体1a若しくはキャップ1bに問題があるのか、又は、本体1a及びキャップ1bのどの組み合わせに問題があるのか、を特定することができる。例えば、本体1a及びキャップ1bは、それぞれ複数のサプライヤーから提供され得る。この場合、例えば、同一ロット内において、本体1a及びキャップ1bの複数の組み合わせ(サプライヤーの組み合わせ)が存在する可能性があり、特定の組み合わせにおいてのみ、容器に問題が発生するかもしれない。生産システム100では、このような組み合わせを特定することが可能である。さらに、生産システム100では、上記の第1の情報M1と、第2の情報M2と、リーダR1~R4が配置された各ポイントを各プラスチックボトル1が通過した時間と、が関連付けられて記憶装置52に記憶される。したがって、問題を有する多くの容器1が、特定の時間にどのポイント(リーダ)を通過したかを容易に追跡することができ、問題の原因を迅速に特定することができる。よってトレーサビリティを向上することができる。また、本体1a及びキャップ1bを有するプラスチックボトル1は、通常、キャップ1bの上面1gが決まった方向(例えば、上方)を向くように搬送される。よって、第1の情報M1をキャップ1bの上面1gに付すことによって、第1の情報M1を容易に読み取ることができる。
【0042】
また、生産システム100は、搬送ラインL上において第1の情報M1をキャップ1bの上面1gに付すように構成された第1プリンタ6を更に備えている。したがって、搬送ラインL上において第1の情報M1をキャップ1bに付すことができる。
【0043】
また、生産システム100では、第1プリンタ6は、可視光下において視認不可な不可視インクによって、第1の情報M1をキャップ1bの上面1gに付す。第1の情報M1は搬送ラインL上のポイントを各プラスチックボトル1がいつ通過したかを追跡するために使用されるため、第1の情報M1は、例えば消費者等には見えなくてもよい。したがって、第1の情報M1を不可視インクによってプラスチックボトル1に付することによって、例えば、プラスチックボトル1のデザインを向上することができる。
【0044】
また、生産システム100は、搬送ラインL上において第2の情報M2を本体1aに付すように構成されたレーザマーカ3を更に備えている。したがって、搬送ラインL上において第2の情報M2を本体1aに付すことができる。
【0045】
また、生産システム100は、搬送ラインLに配置された複数の検査装置7,11,13を備えており、読取装置18は、複数の検査装置7,11,13に対応付けられた複数の所定のポイントにおいて、第1の情報M1を読み取るように構成されている。したがって、プラスチックボトル1が各検査装置7,11,13を通過した時間を特定することができる。したがって、トレーサビリティをさらに向上することができる。
【0046】
また、生産システム100では、複数のプラスチックボトル1が進入時とは異なる順番でアキューム8から出ていくため、搬送ラインL上でプラスチックボトル1の順番が変わる。しかしながら、プラスチックボトル1は、各プラスチックボトル1を識別するための第1の情報M1を含んでおり、この第1の情報M1が、搬送ラインの所定のポイントにおいて読取装置18によって読み取られる。また、各プラスチックボトル1が読取装置18を通過した時間が、プラスチックボトル1の第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に記憶される。したがって、搬送ラインL上でプラスチックボトル1の順番が変わっても、オペレータは、プラスチックボトル1が各ポイントを通過した時間を記憶装置52内の情報に基づいて特定することができる。したがって、プラスチックボトル1のトレーサビリティを向上することができる。
【0047】
例えば、生産システム100では、上記のように、第1印字検査機13においてキャップ1bに付された第3の情報M3の位置が検査される。第1印字検査機13において第3の情報M3の位置がキャップ1b内の許容可能な範囲にないと判断された場合、以下のような様々な原因が考えられる。
(1)ブロー成形機2において本体1aが所望の高さに成形されず、口部1d及びキャップ1bの高さが所望の高さからずれてしまい、したがって、第2プリンタ12において第3の情報M3の位置がずれた(すなわち、ブロー成形機2が問題を有する)。
(2)ラベラー10においてラベル1cが本体1aに対して過度な張力で巻き付けられ、口部1d及びキャップ1bの高さが所望の高さからずれてしまい、したがって、第2プリンタ12において第3の情報M3の位置がずれた(すなわち、ラベラー10が問題を有する)。
(3)第2プリンタ12の設定が悪かった(すなわち、第2プリンタ12が問題を有する)。
【0048】
もし、不適切な位置に付された第3の情報M3を有する複数のプラスチックボトル1が特定の装置を同様な時間に通過したことがわかれば、その装置が問題を有していると判断することができる。しかしながら、上記のように、搬送ラインL上でプラスチックボトル1の順番は変わるため、第1印字検査機13におけるプラスチックボトル1の順番は、他の装置におけるものと異なり得る。生産システム100では、この点に関して、上記のように、プラスチックボトル1が各リーダを通過した時間が第1の情報M1と関連付けられて記憶装置52に記憶される。これによって、不適切な位置に付された第3の情報M3を有する複数のプラスチックボトル1が、どの装置を同様な時間に通過したかを、オペレータが容易に特定することが可能になる。したがって、生産システム100では、例えば不良品が見つかった場合に、問題を有する装置を容易に特定することが可能になり得る。
【0049】
容器の生産システムの実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者であれば、上記の実施形態の様々な変形が可能であることを理解するだろう。
【0050】
例えば、上記の実施形態では、生産システム100は、搬送ラインL上に第1プリンタ6を備えており、搬送ラインL上において第1の情報M1がキャップ1bに付される。しかしながら、他の実施形態では、第1の情報M1は、キャップ1bに予め付されていてもよい。この場合、第1プリンタ6に代えて、第1リーダR1と同様な構成を有する追加のリーダをチャンバCの出口に配置することによって、第1の情報M1を他の情報と関連付けることができる。また、例えば、上記の実施形態では、生産システム100は、搬送ラインL上にレーザマーカ3を備えており、搬送ラインL上において第2の情報M2が本体1aに付される。しかしながら、他の実施形態では、第2の情報M2は、本体1a(プリフォーム)に予め付されていてもよい。この場合、レーザマーカ3に代えて、第2の情報M2を読み取り可能な追加のリーダを任意の位置に配置することによって、第2の情報M2を他の情報と関連付けることができる。
【0051】
また、例えば、上記の実施形態では、第1の情報M1は、不可視インクによってプラスチックボトル1に付されている。しかしながら、他の実施形態では、第1の情報M1は、可視インクによってプラスチックボトル1に付されてもよい。
【0052】
また、例えば、上記の実施形態では、本体及びキャップを有する容器として、プラスチックボトル1が使用されている。しかしながら、他の実施形態では、容器は、本体及びキャップを有する瓶又は缶であってもよい。なお、本開示において「キャップ」とは、食品が充填された後に本体を閉じることができるものを意味することができ、消費者によって開けられないキャップも含み得る。例えば、プルタブを有する缶では、食品が充填された後に、プルタブ付きのキャップ(蓋)によって本体が閉じられる。このようなプルタブ付きのキャップは、通常、消費者によって本体から取り外されることはない。しかしながら、本開示の「キャップ」は、このようなキャップを含んでもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 プラスチックボトル(容器)
1a 本体
1b キャップ
1g キャップの上面
3 レーザマーカ(第2の装置)
6 第1プリンタ(第1の装置)
7 実瓶検査機
11 ラベル検査機
13 第1印字検査機
18 読取装置
52 記憶装置
100 生産システム
L 搬送ライン
M1 第1の情報
M2 第2の情報
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品用の容器の生産システムであって、
前記容器は、上部に開口を有する中空の本体と、前記開口を閉じるためのキャップと、を有し、
当該生産システムは、
容器を搬送するための搬送ラインと、
前記搬送ライン上で各容器の本体にキャップを取り付けるためのキャッパと、
前記搬送ライン上において前記キャッパよりも後の1つ又は複数の所定のポイントにおいて、各容器を識別するために各容器のキャップの上面に付された第1の情報を読み取るように構成された読取装置と、
各容器の前記第1の情報と、各本体を識別するために各容器の本体に付された第2の情報と、各容器が前記1つ又は複数の所定のポイントを通過した時間と、を関連付けて記憶するように構成された記憶装置と、
前記搬送ラインに配置された1つ又は複数の検査装置と、
含み、
前記読取装置は、当該生産システムを構成する装置に対応付けられた1つ又は複数の所定のポイントにおいて、前記第1の情報を読み取るように構成されており、
当該生産システムを構成する装置と、前記1つ又は複数の検査装置による検査結果と、前記第1の情報とを関連付けて前記記憶装置に記憶し、前記容器に問題が発生した場合の原因の特定を可能とする、生産システム。
【請求項2】
前記生産システムを構成する装置は、食品を収容する容器を製造するための装置、及び/又は、当該容器に食品を収容するための装置を含む、請求項1に記載の生産システム。
【請求項3】
前記搬送ライン上において前記第1の情報を前記キャップの前記上面に付すように構成された第1の装置を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の生産システム。
【請求項4】
前記第1の装置は、可視光下において視認不可な不可視インクによって、前記第1の情報を前記キャップの前記上面に付するように構成された、請求項3に記載の生産システム。
【請求項5】
前記搬送ライン上において前記第2の情報を前記本体に付すように構成された第2の装置を更に備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の生産システム
【手続補正書】
【提出日】2021-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品用の容器の生産システムであって、
前記容器は、上部に開口を有する中空の本体と、前記開口を閉じるためのキャップと、を有し、
当該生産システムは、
前記容器を搬送するための搬送ラインと、
前記搬送ライン上で各容器の本体にキャップを取り付けるためのキャッパと、
前記搬送ラインに配置された1つ又は複数の検査装置と、
前記搬送ライン上を搬送された複数の前記容器をケースに包装するケーサーと、
前記搬送ライン上における前記キャッパよりも後に配置された前記検査装置及び当該生産システムを構成する装置の直前及び/又は直後の1つ又は複数ポイントにおいて、前記検査装置及び当該生産システムを構成する前記装置を通過する各容器を識別するために各容器のキャップの上面に付された第1の情報を読み取るように構成された読取装置と、
各容器の前記第1の情報と、各本体を識別するために各容器の本体に付された第2の情報と、各容器が前記1つ又は複数の所定のポイントを通過した時間と、を関連付けて記憶するように構成された記憶装置と、
を含み
当該生産システムを構成する装置と、前記1つ又は複数の検査装置による検査結果と、前記第1の情報とを関連付けて前記記憶装置に記憶し、前記容器に問題が発生した場合の原因の特定を可能とし、
前記第1の情報と前記ケースに付された第4の情報とを関連付けて、前記容器に問題が発生した場合の前記容器及び前記容器が含まれる前記ケースの特定を可能とする、生産システム。
【請求項2】
前記生産システムを構成する装置は、食品を収容する容器を製造するための装置、及び/又は、当該容器に食品を収容するための装置を含む、請求項1に記載の生産システム。
【請求項3】
前記搬送ライン上において前記第1の情報を前記キャップの前記上面に付すように構成された第1の装置を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の生産システム。
【請求項4】
前記第1の装置は、可視光下において視認不可な不可視インクによって、前記第1の情報を前記キャップの前記上面に付するように構成された、請求項3に記載の生産システム。
【請求項5】
前記搬送ライン上において前記第2の情報を前記本体に付すように構成された第2の装置を更に備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の生産システム。