(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021031
(43)【公開日】2022-02-02
(54)【発明の名称】積算業務支援方法、積算業務支援装置及び積算業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20220126BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20220126BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06T7/00 300D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020124376
(22)【出願日】2020-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】591048830
【氏名又は名称】日本電設工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【弁理士】
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100119220
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 武彦
(72)【発明者】
【氏名】高桑 和秀
(72)【発明者】
【氏名】今村 直大
(72)【発明者】
【氏名】松下 秋輔
(72)【発明者】
【氏名】山本 善博
(72)【発明者】
【氏名】高橋 美和
【テーマコード(参考)】
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L096BA12
5L096BA17
5L096EA16
5L096FA18
5L096FA59
5L096FA69
5L096HA08
5L096HA11
(57)【要約】
【課題】電気設備記号の拾い出し作業を効率化することが可能な積算業務支援方法を提供する。
【解決手段】積算業務支援方法は、電気設備記号4を構成する主記号41をイメージデータ形式の設計図面から抽出する主記号抽出工程(S20)と、主記号41と共に電気設備記号4を構成する添え字42をイメージデータ形式の設計図面から抽出する添え字抽出工程(S30)と、設計図面において所定の距離内に配置された主記号41及び添え字42を任意に組み合わせて複数の電気設備記号4の候補40を含む候補リストを作成する候補リスト作成工程(S40)と、複数の電気設備記号4の候補40をそれぞれ囲む記号領域が重なっている場合に当該記号領域の面積が狭い方の電気設備記号4の候補40を候補リストから削除する候補削除工程(S50)と、候補リストに基づいて設計図面に含まれる複数の電気設備記号4を確定し、電気設備の数量を集計する集計工程(S60)と、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによる画像処理によりイメージデータ形式の設計図面から電気設備に係る複数の電気設備記号を抽出し、前記電気設備の数量を集計する積算業務支援方法であって、
前記電気設備記号を構成する主記号を抽出する主記号抽出工程(ステップS20)と、
前記主記号と共に前記電気設備記号を構成する添え字を抽出する添え字抽出工程(ステップS30)と、
前記設計図面において所定の距離内に配置された前記主記号及び前記添え字を任意に組み合わせて複数の前記電気設備記号の候補を含む候補リストを作成する候補リスト作成工程(ステップS40)と、
複数の前記電気設備記号の候補をそれぞれ囲む記号領域が重なっている場合に当該記号領域の面積が狭い方の前記電気設備記号の候補を前記候補リストから削除する候補削除工程(ステップS50)と、
前記候補リストに基づいて前記設計図面に含まれる複数の前記電気設備記号を確定し、前記電気設備の数量を集計する集計工程(ステップS60)と、を含む、
積算業務支援方法。
【請求項2】
前記主記号抽出工程(ステップS20)は、
前記主記号の種類毎に予め定められた主記号パターンによるパターンマッチングにより前記主記号を抽出し、
前記添え字抽出工程(ステップS30)は、
前記添え字の種類毎に予め定められた添え字パターンによるパターンマッチングにより前記添え字を抽出する、
請求項1に記載の積算業務支援方法。
【請求項3】
前記候補リスト作成工程(ステップS40)は、
前記主記号及び前記添え字を任意に組み合わせたときに前記主記号及び前記添え字の組み合わせが前記電気設備記号として定義されていない場合、当該組み合わせを前記電気設備記号の候補から除外して前記候補リストを作成する、
請求項1又は請求項2に記載の積算業務支援方法。
【請求項4】
イメージデータ形式の凡例表に含まれる複数の前記電気設備記号を凡例リストに登録する凡例リスト登録工程(ステップS10)をさらに含み、
前記候補リスト作成工程(ステップS40)は、
前記主記号及び前記添え字を任意に組み合わせたときに前記主記号及び前記添え字の組み合わせに対応する前記電気設備記号が前記凡例リストに登録されていない場合、当該組み合わせを前記電気設備記号の候補から除外して前記候補リストを作成する、
請求項3に記載の積算業務支援方法。
【請求項5】
コンピュータであって、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の積算業務支援方法に含まれる各工程を実行する制御部を備える、
積算業務支援装置。
【請求項6】
コンピュータに、
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の積算業務支援方法に含まれる各工程を実行させる、
積算業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージデータ形式の設計図面から電気設備の数量を自動的に拾い出すことで積算業務の支援を行う積算業務支援方法、積算業務支援装置及び積算業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、積算業務の支援を行うシステムとして、電気工事に必要な電気設備の数量に基づいて工事費用を算出する建築業務支援システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された建築業務支援システムでは、ユーザが電気工事に必要な電気設備の数量を増減するものである。そのため、建物の設計図面から電気設備を表す電気設備記号を拾い出して電気設備の数量を集計する作業(拾い出し作業)は実質的に人手により行われるものであり、非常に作業効率が悪く、集計ミスも多い、という問題点があった。
【0005】
ここで、設計図面に記載される電気設備記号は、主記号と添え字とから構成されて特定の電気設備を表すものであるが、設計図面に主記号及び添え字を記載する際、主記号及び添え字の相対的な位置関係に関する記載方法(ルール)は特段規定されていない。
【0006】
そのため、主記号とともに電気設備記号を構成する添え字は、設計図面の余白や見易さ等に応じて主記号の周囲に適宜記載されることとなり、例えば、主記号の右下側に配置される場合もあり得るし、主記号の左上側に配置される場合もあり得る。このような事情から、イメージデータ形式の設計図面から電気設備記号を画像認識処理や文字認識処理等により自動的に抽出するようにした場合、誤認識が多く、拾い出し作業の信頼性が低い、という問題点があった。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであって、電気設備記号の拾い出し作業を効率化することが可能な積算業務支援方法、積算業務支援装置及び積算業務支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであって、本発明の一実施形態に係る積算業務支援方法は、
コンピュータによる画像処理によりイメージデータ形式の設計図面から電気設備に係る複数の電気設備記号を抽出し、前記電気設備の数量を集計する積算業務支援方法であって、
前記電気設備記号を構成する主記号を抽出する主記号抽出工程と、
前記主記号と共に前記電気設備記号を構成する添え字を抽出する添え字抽出工程と、
前記設計図面において所定の距離内に配置された前記主記号及び前記添え字を任意に組み合わせて複数の前記電気設備記号の候補を含む候補リストを作成する候補リスト作成工程と、
複数の前記電気設備記号の候補をそれぞれ囲む記号領域が重なっている場合に当該記号領域の面積が狭い方の前記電気設備記号の候補を前記候補リストから削除する候補削除工程と、
前記候補リストに基づいて前記設計図面に含まれる複数の前記電気設備記号を確定し、前記電気設備の数量を集計する集計工程と、を含む、
【0009】
また、本発明の一実施形態に係る積算業務支援装置は、コンピュータであって、上記積算業務支援方法に含まれる各工程を実行する制御部を備える。
【0010】
また、本発明の一実施形態に係る積算業務支援プログラムは、コンピュータに、上記積算業務支援方法に含まれる各工程を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態に係る積算業務支援方法、積算業務支援装置及び積算業務支援プログラムは、主記号抽出工程及び添え字抽出工程にて、イメージデータ形式の設計図面から主記号及び添え字をそれぞれ抽出し、候補リスト作成工程にて、設計図面において所定の距離内に配置された主記号及び添え字を任意に組み合わせて複数の電気設備記号の候補を含む候補リストを作成する。そのため、たとえ主記号及び添え字の相対的な位置関係が規定されておらず、両者が任意の位置関係に配置された場合であっても、設計図面から電気設備記号の候補を漏れなく拾い出すことができる。
【0012】
そして、候補削除工程にて、複数の電気設備記号の候補をそれぞれ囲む記号領域が重なっている場合に当該記号領域の面積が狭い方の電気設備記号の候補を候補リストから削除し、集計工程にて、その候補リストに基づいて設計図面に含まれる複数の電気設備記号を確定し、電気設備の数量を集計する。そのため、特定の主記号に対して複数種類の添え字が組み合わせられることが許容されるために、たとえ記号領域が重なるような複数の電気設備記号の候補が候補リストに含まれる場合であっても、適切な電気設備記号の候補だけに絞って電気設備記号として拾い出すことができる。
【0013】
したがって、本実施形態に係る積算業務支援方法、積算業務支援装置1及び積算業務支援プログラムによれば、電気設備記号の拾い出し作業を効率化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る積算業務支援方法の各工程を実行するコンピュータ(積算業務支援装置)の構成例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る積算業務支援方法を示すフローチャートである。
【
図5】凡例リスト6、主記号データベース7及び添え字データベース8の一例を示すデータ構成図である。
【
図6】主記号パターン及び添え字パターンによるパターンマッチングの認識結果の一例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る積算業務支援方法におけるステップS40(候補リスト作成工程)の詳細を示すフローチャートである。
【
図8】主記号41及び添え字42の組み合わせに基づいて電気設備記号4の候補リストを作成する状況の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る積算業務支援方法におけるステップS50(候補削除工程)の詳細を示すフローチャートである。
【
図10】集計結果を含む凡例リスト6の一例を示すデータ構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る積算業務支援方法の各工程を実行するコンピュータ(積算業務支援装置)の構成例を示す図である。
【0016】
図1において、10はシステムバス、11は積算業務支援装置1の制御部として機能するCPU(Central Processing Unit)、12はRAM(Random Access Memory)、13はROM(Read Only Memory)、14は外部情報機器との通信を司る通信制御部、15はキーボードコントローラなどの入力制御部、16は出力制御部、17は外部記憶装置制御部、18はキーボード、ポインティングデバイス、マウスなどの入力機器からなる入力部、19は印刷装置などの出力部、20はHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、21はグラフィック制御部、22はディスプレイ装置をそれぞれ示している。
【0017】
CPU11は、ROM13内のプログラム用ROM、或いは、大容量の外部記憶装置20に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することでデータを検索・取得したり、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行したり、更に、外部記憶装置20に格納されているデータベースの管理を実行したり、などといった演算処理を行うものである。
【0018】
また、CPU11は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM13内のプログラム用ROMあるいは外部記憶装置20には、CPU11の制御用の基本プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶されている。また、ROM13あるいは外部記憶装置20には、出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。メインメモリーであるRAM12は、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0019】
入力制御部15は、キーボードや不図示のポインティングデバイスからの入力部18を制御する。また、出力制御部16は、プリンタなどの出力部19の出力制御を行う。
【0020】
外部記憶装置制御部17は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)や、或いはソリッドステートドライブ(SSD)等の外部記憶装置20へのアクセスを制御する。また、グラフィック制御部21は、ディスプレイ装置22に表示する情報を描画処理するための構成である。
【0021】
通信制御部14は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これによりシステムが必要とするデータを、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースから取得したり、外部機器に情報を送信したりすることができるように構成される。
【0022】
外部記憶装置20には、CPU11の制御プログラムであるOS以外に、CPU11に積算業務支援方法を実行させるためのシステムプログラム(積算業務支援プログラム)、及びこのシステムプログラムで用いるデータ(後述する凡例リスト6、主記号データベース7及び添え字データベース8等)などがインストールされ保存・記憶されている。また、外部記憶装置20には、表計算処理を実行するExcel(登録商標)などのスプレッドシートソフトウエアがインストールされ、システムプログラムと連動可能に動作するようにプログラムされている。
【0023】
システムプログラムで利用されるデータとしては、基本的には外部記憶装置20に保存されていることが想定されているが、場合によっては、これらのデータを、通信制御部14を介してインターネットやイントラネット上の外部機器から取得するように構成することも可能である。また、システムプログラムで利用されるデータを、USBメモリやCD、DVDなどの各種メディアから取得するように構成することもできる。
【0024】
積算業務支援装置1は、上記のように構成されるコンピュータのCPU(制御部)11でシステムプログラム(積算業務支援プログラム)を実行することで積算業務支援方法を実現する装置である。積算業務支援装置1は、顧客(建築主、建築会社、設計事務所等)から提供される建物等の設計図面から電気設備に係る複数の電気設備記号を抽出し(拾い出し)、電気設備の数量を集計することで、例えば、電気工事費用を算出する積算業務にて利用される。
【0025】
設計図面は、CADソフトウェアにより建物の平面図上に電気設備を記載した設備図が作成されるとともに、設備図以外にも凡例表や姿図等が作成されるものである。なお、設備図面には、電気設備以外にも、給排水、ガス、空気調和等の配管、配線、仕様等が記載されていてもよい。
【0026】
ここで、顧客から提供され、積算業務支援装置1により取り扱われる設計図面、凡例表及び姿図等は、CADデータ等のベクター形成によるものではなく、イメージデータ形成によるものである。
【0027】
以下では、積算業務支援装置1にて実現される積算業務支援方法により、顧客から提供されるイメージデータ形式の設計図面3(
図2参照)及び凡例表5(
図3参照)から電気設備に係る複数の電気設備記号4を抽出し、電気設備の数量を集計する場合を例にして説明する。
【0028】
図2は、設計図面3の一例を示す図である。
図3は、凡例表5の一例を示す図である。設計図面3には、複数の電気設備記号4が記載される。電気設備記号4の各々は、
図2に示すように、主記号41と、主記号41の近傍に配置される添え字42とから構成される。
【0029】
主記号41は、電気設備記号4を構成する必須の要素であり、主に電気設備の分類毎にシンボルマークとして定義される。また、主記号41は、主記号41が表す電気設備の取付方向や配置等に応じて、90度単位で回転された4方向のいずれかの記載方向にて設計図面3に記載される。電気設備の分類としては、コンセント、スイッチ等の配線器具、照明器具、盤類、通信設備、消防施設等が挙げられる。
【0030】
添え字42は、電気設備記号4を構成する必須の要素ではなく付加的な要素である。そのため、電気設備記号4は、主記号41単体で特定の電気設備を表す第1の表記態様(
図2のZ部拡大図(
図3の「埋込コンセント」)に対応))と、主記号41及び添え字42の組み合わせで特定の電気設備を表す第2の表記態様(
図2のX部拡大図(
図3の「埋込コンセント2E」に対応)、
図2のY部拡大図(
図3の「200V埋込コンセントE」に対応)、
図2のV部拡大図(
図3の「埋込コンセントE」に対応))とがある。
【0031】
また、添え字42は、主記号41と同様に、主記号41が表す電気設備の取付方向や配置等に応じて、90度単位で回転された4方向のいずれかの記載方向にて設計図面3に記載される。さらに、添え字42は、主記号41に対する相対的な位置関係が、例えば、主記号41の周囲に存在する線図の余白等に応じて適宜決定されて設計図面3に記載される。
【0032】
凡例表5は、
図3に示すように、設計図面3に含まれる複数の電気設備記号4を一覧表としてまとめたものであり、凡例表5には、電気設備記号4の種類毎に名称や仕様等の情報が記載される。なお、凡例表5は、複数枚の設計図面3に対して共通で作成されたものでもよい。
【0033】
(積算業務支援方法の各工程について)
次に、本実施形態に係る積算業務支援装置1が積算業務支援プログラムを実行することで実現される積算業務支援方法の各工程について
図2乃至
図10を参照して説明する。
【0034】
図4は、本発明の実施形態に係る積算業務支援方法を示すフローチャートである。
図5は、凡例リスト6、主記号データベース7及び添え字データベース8の一例を示すデータ構成図である。
【0035】
まず、ステップS10(凡例リスト登録工程)では、凡例表5(
図3参照)に含まれる複数の電気設備記号4を凡例リスト6(
図5参照)に登録する。
【0036】
凡例リスト6には、
図5に示すように、記号IDを識別キーとして、電気設備記号4の種類毎に、例えば、電気設備記号、名称及び仕様とともに、主記号データベース7と紐付けられる主記号IDと、添え字データベース8と紐付けられる添え字IDとが記憶されている。
【0037】
主記号データベース7には、
図5に示すように、主記号IDを識別キーとして、主記号41の種類毎に、予め定めれた主記号パターンが記憶されている。添え字データベース8には、
図5に示すように、添え字IDを識別キーとして、添え字42の種類毎に、予め定められた添え字パターンが記憶されている。主記号パターン及び添え字パターンは、パターンマッチングにより認識対象となるパターン画像であり、例えば、矩形状で記載されている。また、主記号パターン及び添え字パターンは、
図5に示す例では、90度単位で回転された4方向別にパターン画像が記憶されているが、これらの例に限られず、例えば、0度のパターン画像だけを記憶し、パターンマッチング実行時に0度のパターン画像を画像処理上で90度単位で回転することで、4方向別にパターンマッチングを実行するようにしてもよい。
【0038】
なお、凡例リスト6には、周知の画像認識処理や文字認識処理により凡例表5から電気設備記号4が自動的に抽出されて登録されてもよいし、ユーザが凡例表5を見ながら入力部18を操作することにより電気設備記号4が手動で登録されてもよい。また、主記号データベース7及び添え字データベース8は、ステップS10にて電気設備記号4を凡例リスト6に登録する際に新たに作成されてもよいし、過去に作成されたものが再利用されてもよい。
【0039】
次に、ステップS20(主記号抽出工程)では、主記号パターンによるパターンマッチングにより設計図面3から主記号41を抽出する。抽出対象となる主記号パターンは、凡例リスト6に登録された電気設備記号4から主記号IDを識別キーとして関連付けられたものである。
【0040】
主記号パターンによるパターンマッチングの認識結果としては、パターンマッチングにより認識された主記号パターンを示す主記号IDと、その主記号パターンを囲む主記号領域410とからなる主記号認識結果データが取得される。
【0041】
図6は、主記号パターン及び添え字パターンによるパターンマッチングの認識結果の一例を示す図である。なお、
図6では、設計図面3のうちX部拡大図(
図2参照)に対する認識結果を例示している。
【0042】
X部拡大図(
図2参照)に対する認識結果としては、
図6に示すように、主記号ID「M1」と、主記号領域410とからなる主記号認識結果データが取得される。その際、主記号領域410が、例えば、破線で示すように矩形で特定される場合には、設計図面3の左下隅を原点とする座標系において、左下座標及び右上座標の2点で指定される。そして、設計図面3の全体から、例えば、30個の主記号41が抽出された場合には、上記のような主記号認識結果データが30個取得される。
【0043】
次に、ステップS30(添え字抽出工程)では、添え字パターンによるパターンマッチングにより設計図面3から添え字42を抽出する。抽出対象となる添え字パターンは、凡例リスト6に登録された電気設備記号4から添え字IDを識別キーとして関連付けられたものである。
【0044】
添え字パターンによるパターンマッチングの認識結果としては、パターンマッチングにより認識された添え字パターンを示す添え字IDと、その添え字パターンを囲む添え字領域420とからなる添え字認識結果データが取得される。
【0045】
X部拡大図(
図2参照)に対する認識結果としては、
図6に示すように、(1)添え字ID「N1」と、添え字領域420Aとからなる第1の添え字認識結果データ、(2)添え字ID「N1」と、添え字領域420Bとからなる第2の添え字認識結果データ、(3)添え字ID「N2」と、添え字領域420Cとからなる第3の添え字認識結果データ、(4)添え字ID「N3」と、添え字領域420Dとからなる第4の添え字認識結果データが取得される。その際、添え字領域420A~420Dが、例えば、破線で示すように矩形で特定される場合には、主記号領域410と同様に、左下座標及び右上座標の2点で指定される。そして、設計図面3の全体から、例えば、100個の添え字42が抽出された場合には、上記のような添え字認識結果データが100個取得される。
【0046】
次に、
図4に戻り、ステップS40(候補リスト作成工程)では、設計図面3において所定の距離L内に配置された主記号41及び添え字42を任意に組み合わせて複数の電気設備記号4の候補40を含む候補リストを作成する。
【0047】
図7は、本発明の実施形態に係る積算業務支援方法におけるステップS40(候補リスト作成工程)の詳細を示すフローチャートである。
図8は、主記号41及び添え字42の組み合わせに基づいて電気設備記号4の候補リストを作成する状況の一例を示す図である。なお、
図8では、設計図面3のうちX部拡大図(
図2参照)に対する認識結果から候補リストを作成する状況を例示している。
【0048】
まず、ステップS410では、主記号パターンによるパターンマッチングの認識結果から処理対象となる主記号を順番に1つ選択する。例えば、30個の主記号41が抽出された場合には、初期値が「0」に設定された第1の内部カウンタを用意し、その第1の内部カウンタをステップS410が実行される度にインクリメントすることで、1個目の主記号41から30個目の主記号41までを順次選択する。
【0049】
次に、ステップS420では、添え字パターンによるパターンマッチングの認識結果から処理対象となる添え字を順番に1つ選択する。例えば、100個の添え字42が抽出された場合には、初期値が「0」に設定された第2の内部カウンタを用意し、その第2の内部カウンタをステップS420が実行される度にインクリメントすることで、1個目の添え字42から100個目の添え字42までを順次選択する。
【0050】
次に、ステップS430では、ステップS410、S420で選択された処理対象の主記号41及び添え字42の組み合わせに対して、主記号41及び添え字42の離間距離Gを算出し、その離間距離Gが所定の距離L内であるか否かを判定する。
【0051】
主記号41及び添え字42の離間距離Gは、主記号41を囲む主記号領域410と、添え字42を囲む添え字領域420A~420Dとに基づいて算出される。例えば、矩形の主記号領域410を特定する左下座標及び右上座標と、矩形の添え字領域420Aを特定する左下座標及び右上座標とから、
図8に示すように、X方向の離間距離Gxと、Y方向の離間距離Gyとをそれぞれ算出し、離間距離Gx、Gyの両方が所定の距離L内であるか否かを判定するようにしてもよいし、最短の離間距離Gxyを算出し、離間距離Gxyが所定の距離L内であるか否かを判定するようにしてもよい。別の判定方法としては、例えば、主記号領域410の重心と、添え字領域420Aの重心との間の距離を離間距離Gとして算出し、その離間距離Gが所定の距離L内であるか否かを判定するようにしてもよい。
【0052】
そして、ステップS430にて上記離間距離Gが所定の距離L内であると判定した場合(ステップS430:Yes)、ステップS440に進む。
【0053】
次に、ステップS440では、処理対象の主記号41及び添え字42の組み合わせが凡例リスト6に登録されている否かを判定する。ステップS440にて上記組み合わせが凡例リスト6に登録されていると判定した場合(ステップS440:Yes)、ステップS450に進む。
【0054】
次に、ステップS450では、処理対象の主記号41及び添え字42の組み合わせを、電気設備記号4の候補40として、候補リストに追加する。なお、ステップS430にて上記離間距離が所定の距離L内でないと判定した場合(ステップS430:No)、又は、ステップS440にて上記組み合わせが凡例リスト6に登録されていないと判定した場合(ステップS440:No)、ステップS450を実行することなく、ステップS460に進む。
【0055】
そして、ステップS460では、第2の内部カウンタに基づいて処理対象となる添え字42が残っているか否かを判定し、残っていると判定した場合(ステップS460:Yes)、ステップS420に戻り、第2の内部カウンタをインクリメントすることで、ステップS430~S450を繰り返し実行する。一方、ステップS460にて処理対象となる添え字42が残っていないと判定した場合(ステップS460:No)、ステップS470に進む。
【0056】
次に、ステップS470では、第1の内部カウンタに基づいて処理対象となる主記号41が残っているか否かを判定し、残っていると判定した場合(ステップS470:Yes)、ステップS410に戻り、第1の内部カウンタをインクリメントすることで、ステップS420~S460を繰り返し実行する。一方、ステップS470にて処理対象となる主記号41が残っていないと判定した場合(ステップS470:No)、
図7に示す一連の処理を終了する。
【0057】
したがって、ステップS40(候補リスト作成工程)では、主記号41及び添え字42を任意に組み合わせたときに主記号41及び添え字42が所定の距離L内に配置されていない場合(ステップS430:No)、当該組み合わせを電気設備記号4の候補40から除外して候補リストを作成する。
【0058】
X部拡大図(
図2参照)に対する認識結果データ(
図6参照)を例にすると、処理対象となる主記号41及び添え字42の組み合わせとして、
図8に示す4組の組み合わせが作成される。これらの組み合わせのうち、第1の組み合わせ(主記号認識結果データ+第1の添え字認識結果データ)では、主記号領域410と、添え字領域420Aとの間の離間距離Gが、所定の距離L内に配置されていないと判定される。そのため、第1の組み合わせは、電気設備記号4の候補40から除外される。
【0059】
また、ステップS40(候補リスト作成工程)では、主記号41及び添え字42を任意に組み合わせたときに主記号41及び添え字42の組み合わせが凡例リスト6に登録されていない、すなわち、電気設備記号4として定義されていない場合(ステップS440:No)、当該組み合わせを電気設備記号4の候補40から除外して候補リストを作成する。
【0060】
X部拡大図(
図2参照)に対する認識結果データ(
図6参照)を例にすると、
図8に示す4組の組み合わせのうち、第4の組み合わせ(主記号認識結果データ+第4の添え字認識結果データ)では、主記号ID「M1」と、添え字ID「N3」とから構成される電気設備記号4が凡例リスト6(
図5参照)に登録されていないと判定される。そのため、第4の組み合わせは、電気設備記号4の候補40から除外される。
【0061】
その結果、ステップS40(候補リスト作成工程)にて作成された候補リストには、
図8に示すように、第2の組み合わせ(主記号認識結果データ+第2の添え字認識結果データ)に基づく第1の電気設備記号4の候補40Aと、第3の組み合わせ(主記号認識結果データ+第3の添え字認識結果データ)に基づく第2の電気設備記号4の候補40Bとが含まれる。
【0062】
次に、
図4に戻り、ステップS50(候補削除工程)では、複数の電気設備記号4の候補40をそれぞれ囲む記号領域400が重なっている場合に当該記号領域400の面積が狭い方の電気設備記号4の候補40を候補リストから削除する。
【0063】
図9は、本発明の実施形態に係る積算業務支援方法におけるステップS50(候補削除工程)の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS510では、ステップS40にて作成された候補リストに含まれる複数の電気設備記号4の候補40を、電気設備記号4の候補40の各々を囲む記号領域400の面積が広い順にソート(並び替え)する。
【0064】
記号領域400は、主記号41を囲む主記号領域410と、添え字42を囲む添え字領域420とに基づいて規定される。
図8に示すように、第1の電気設備記号4の候補40Aを囲む第1の記号領域400Aは、例えば、主記号領域410と添え字領域420Bとを包含する外接矩形として規定される。また、第2の電気設備記号4の候補40Bを囲む第2の記号領域400Bは、例えば、主記号領域410と添え字領域420Cとを包含する外接矩形として規定される。なお、記号領域400の面積は、主記号領域410と添え字領域420とを包含する外接矩形の面積として算出されてもよいし、主記号領域410の面積と添え字領域420の面積とを合計した合計値として算出されてもよい。
【0065】
次に、ステップS520では、ソート済みの候補リストから、基準となる電気設備記号4の候補40を、記号領域400の面積が広い順に1つ選択する。例えば、初期値が「0」に設定された第3の内部カウンタを用意し、その第3の内部カウンタをステップS520が実行される度にインクリメントすることで、記号領域400の面積が広い順に電気設備記号4の候補40を順次選択する。
【0066】
次に、ステップS530では、ソート済みの候補リストから、ステップS520にて選択された基準となる電気設備記号4の候補40よりも記号領域400の面積が狭い電気設備記号4の候補40を、処理対象となる電気設備記号4の候補40として、記号領域400の面積が広い順に1つ選択する。例えば、初期値が「0」に設定された第4の内部カウンタを用意し、その第4の内部カウンタをステップS530が実行される度にインクリメントすることで、記号領域400の面積が広い順に電気設備記号4の候補40を順次選択する。
【0067】
次に、ステップS540では、処理対象の電気設備記号4の候補40を囲む記号領域400が、基準の電気設備記号4の候補40を囲む記号領域400に重なっているか否かを判定し、重なっていると判定した場合(ステップS540:Yes)、ステップS550に進む。
【0068】
次に、ステップS550では、候補リストから処理対象の電気設備記号4の候補40を削除する。
【0069】
そして、ステップS560では、第4の内部カウンタに基づいて処理対象となる電気設備記号4の候補40が残っているか否かを判定し、残っていると判定した場合(ステップS560:Yes)、ステップS530に戻り、第4の内部カウンタをインクリメントすることで、ステップS540~S550を繰り返し実行する。一方、ステップS560にて処理対象となる電気設備記号4の候補40が残っていないと判定した場合(ステップS560:No)、ステップS570に進む。
【0070】
次に、ステップS570では、第3の内部カウンタに基づいて基準となる電気設備記号4の候補40が残っているか否かを判定し、残っていると判定した場合(ステップS570:No)には、ステップS520に戻り、第3の内部カウンタをインクリメントすることで、ステップS530~S560を繰り返し実行する。一方、ステップS570にて基準となる電気設備記号4の候補40が残っていないと判定した場合には(ステップS570:No)、
図9に示す一連の処理を終了する。
【0071】
したがって、ステップS50(候補削除工程)では、ステップS40(候補リスト作成)にて作成された候補リストに、設計図面3において記号領域400が重なるような複数の電気設備記号4の候補40が存在する場合(ステップS50:Yes)、記号領域400の面積が狭い方の電気設備記号4の候補40を候補リストから削除する。
【0072】
X部拡大図(
図2参照)に対する認識結果データ(
図6参照)を例にすると、ステップS40(候補リスト作成)にて作成された候補リストには、
図8に示すように、第1の記号領域400Aに囲まれた第1の電気設備記号4の候補40Aと、第2の記号領域400Bに囲まれた第2の電気設備記号4の候補40Bとが含まれる。これら第1の記号領域400Aと第2の記号領域400Bとは、その領域の一部が重なっている。そのため、記号領域400の面積が狭い方、すなわち、第2の記号領域400Bに囲まれた第2の電気設備記号4の候補40Bが候補リストから削除される。
【0073】
次に、
図4に戻り、ステップS60(集計工程)では、候補リストに基づいて設計図面3に含まれる複数の電気設備記号4を確定し、電気設備の数量を集計する。具体的には、ステップS10~S50により作成された候補リストに含まれる複数の電気設備記号4の候補40が、設計図面3に含まれる複数の電気設備記号4であるものとして、電気設備記号4の種類毎に、設計図面3に含まれる電気設備の数量をそれぞれ集計する。
【0074】
図10は、集計結果を含む凡例リスト6の一例を示すデータ構成図である。
図10では、例えば、設計図面3が1階から10階までの階毎に作成されている場合に、各階の電気設備の数量を集計した結果を示すものである。なお、ステップS60(集計工程)は、スプレッドシートソフトウエアと連携して実行されてもよく、集計結果は、スプレッドシートソフトウエアにて利用可能なデータ形式にて出力されてもよい。
【0075】
以上のように、本実施形態に係る積算業務支援方法、積算業務支援装置1及び積算業務支援プログラムは、主記号抽出工程(ステップS20)及び添え字抽出工程(ステップS30)にて、イメージデータ形式の設計図面3から主記号41及び添え字42をそれぞれ抽出し、候補リスト作成工程(ステップS40)にて、設計図面3において所定の距離L内に配置された主記号41及び添え字42を任意に組み合わせて複数の電気設備記号4の候補40を含む候補リストを作成し、候補削除工程(ステップS50)にて、複数の電気設備記号4の候補40をそれぞれ囲む記号領域400が重なっている場合に当該記号領域400の面積が狭い方の電気設備記号4の候補40を候補リストから削除し、集計工程(ステップS60)にて、候補リストに基づいて設計図面3に含まれる複数の電気設備記号4を確定し、電気設備の数量を集計する。
【0076】
以上のように、本実施形態に係る積算業務支援方法、積算業務支援装置1及び積算業務支援プログラムは、主記号抽出工程(ステップS20)及び添え字抽出工程(ステップS30)にて、イメージデータ形式の設計図面3から電気設備記号4を構成する主記号41及び添え字42をそれぞれ抽出し、候補リスト作成工程(ステップS40)にて、設計図面3において所定の距離L内に配置された主記号41及び添え字42を任意に組み合わせて複数の電気設備記号4の候補40を含む候補リストを作成する。そのため、たとえ主記号41及び添え字42の相対的な位置関係が規定されておらず、両者が任意の位置関係に配置された場合であっても、設計図面3から電気設備記号4の候補40を漏れなく拾い出すことができる。
【0077】
そして、候補削除工程(ステップS50)にて、複数の電気設備記号4の候補40をそれぞれ囲む記号領域400が重なっている場合に当該記号領域400の面積が狭い方の電気設備記号4の候補40を候補リストから削除し、集計工程(ステップS60)にて、その候補リストに基づいて設計図面3に含まれる複数の電気設備記号4を確定し、電気設備の数量を集計する。そのため、特定の主記号41に対して複数種類の添え字42が組み合わせられることが許容されるために、たとえ記号領域400が重なるような複数の電気設備記号4の候補40が候補リストに含まれる場合であっても、適切な電気設備記号4の候補40だけに絞って電気設備記号4として拾い出すことができる。
【0078】
したがって、本実施形態に係る積算業務支援方法、積算業務支援装置1及び積算業務支援プログラムによれば、電気設備記号の拾い出し作業を効率化することが可能となる。
【0079】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0080】
例えば、積算業務支援方法に含まれる各工程(
図4、
図7、
図9の各ステップ)は、実行順序を入れ替えたり、一部の工程を省略したりしてもよい。例えば、
図4において、ステップS20(主記号抽出工程)及びステップS30(添え字抽出工程)の実行順序を入れ替えてもよいし、凡例リスト6に代えて、例えば、汎用的に用いられる電気設備記号の定義情報を参照するようにしてもよく、その場合には、ステップS10(凡例リスト登録工程)を省略してもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、主記号抽出工程(ステップS20)及び添え字抽出工程(ステップS30)におけるコンピュータによる画像処理として、パターンマッチングを用いるものとして説明した。これに対し、コンピュータによる画像処理として、機械学習による学習済みモデルを用いるようにしてもよく、例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)等によりモデル化されて、主記号41の特徴を機械学習させた学習済みモデルと、添え字42の特徴を機械学習させた学習済みモデルとを用いて、設計図面3から主記号41及び添え字42をそれぞれ抽出するようにしてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、記号領域400、主記号領域410及び添え字領域420は矩形で特定されるものして説明したが、矩形に限られず、他の形状(例えば、多角形、円形、楕円形等)で特定されるものでもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、積算業務支援プログラムは、外部記憶装置20に記憶されたものとして説明した。これに対し、積算業務支援プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、積算業務支援プログラムは、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースに格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1…積算業務支援装置、3…設計図面、4…電気設備記号、5…凡例表、
6…凡例リスト、7…主記号データベース、8…添え字データベース、
10…システムバス、11…CPU(制御部)、12…RAM、13…ROM、
14…通信制御部、15…入力制御部、16…出力制御部、
17…外部記憶装置制御部、18…入力部、19…出力部、
20…外部記憶装置、21…グラフィック制御部、22…ディスプレイ装置、
40、40A、40B…候補、41…主記号、42…添え字、
400…記号領域、400A…第1の記号領域、400B…第2の記号領域、
410…主記号領域、420、420A~420D…添え字領域、
G、Gx、Gy、Gxy…離間距離、L…距離