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▶ 株式会社シービージャパンの特許一覧

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  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図1
  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図2
  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図3
  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図4
  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図5
  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図6
  • 特開-吸着及び送風機能付きアイロン台 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021283
(43)【公開日】2022-02-02
(54)【発明の名称】吸着及び送風機能付きアイロン台
(51)【国際特許分類】
   D06F 81/08 20060101AFI20220126BHJP
   D06F 81/02 20060101ALI20220126BHJP
【FI】
D06F81/08
D06F81/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020136856
(22)【出願日】2020-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】506298080
【氏名又は名称】株式会社シービージャパン
(72)【発明者】
【氏名】樋口 圭介
【テーマコード(参考)】
4L029
【Fターム(参考)】
4L029NA07
4L029NA12
(57)【要約】
【課題】アイロン台において、一般家庭での使用を意図した、取り回しが容易で、空気とスチームアイロンより発生したスチームと熱を簡易かつ効果的に誘導・除去するアイロン台を提供する。
【解決手段】アイロン台本体内部に送風器を取り付け、スイッチの切り替えにより、空気及びスチームアイロンより発生したスチームと熱の吸引と排出の操作を可能とした。また脚部を折り畳み式とし、全体として携行性の高いアイロン台を実現した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイロン台は、アイロン台本体、送風器、送風器の上下気流の切り替えスイッチ、及び折り畳み可能な脚部により構成されており、アイロン台本体は、上面部、側面部及び、下面部より構成されていて、上面部には通気用の穴が多数設けられており、側面部はアイロン台の上面部と下面部の間に位置し、高さは内部に設置された送風器の高さより高くなっており、下面部は送風器の部分が開口しており、送風器は下面部に固定されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭用アイロン台に関するものであり、内部に設置された送風器によって発生させた気流を利用して、アイロン掛けの効率とその効果の向上を実現したアイロン台に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭におけるアイロン仕上げは、アイロン台とアイロンを用いるのが一般的である。また、アイロン仕上げの効果向上の為、スチーム噴射機能のあるスチームアイロンが一般的になっている。スチームアイロンのしわ伸ばし効果を高めるために、アイロン台の下部よりスチームを吸引する等の機器が使用されているが、装置や操作が大きく、移動して用いるのが困難である為、一般家庭には普及していないのが現状である。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-73484号公報
【0004】
【特許文献2】実用新案登録第3203019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に知られる吸引機等を備えた技術は、特許文献1でも言及されているとおり、装置型(ファン搭載ボックス型)であり、移動させてアイロン作業を行うには適しておらず、産業用としてのみ用いられている。特許文献1に示されている発明は、移動させることに困難はないが、アイロンかけ面が極端に小さく局所的な使用に限られていること、更には、この装置発明の他にもう一つアイロン台を必要とするように、実用上不便であることは否めない。またこの装置発明は側面部に多数の穴があいているとあるが、それでは吸着力が極度に弱まってしまうという欠点がある。特許文献2の発明は、アイロン台と掃除機の組み合わせが開示されているが、使用する吸引機すなわち掃除機の運転音が大きい、排気が気になる、吸引力が強すぎる等実用的では無い。
【0006】
本発明は上記課題を解決している。すなわち、本発明は側面部には穴が無く、それゆえに吸着・送風の力が前掲のものより勝っている。また、アイロン台本体内に送風器を設置している為、大きさ重量共に従来のアイロン台と大きな差異はない。更に送風器の音や排気に関しては、掃除機のように気になるレベルではない。よって一般家庭用として場所も取らず、持ち運んでの移動も容易であり、運転音も大きくなく、それでいてアイロンかけの効果と効率を上げるものであると言える。
【課題を解決するための手段】
【0007】
アイロン台本体内部に設置された送風器の回転により発生した下方向の気流によって、衣類がアイロン台本体の上面部に吸着される、またアイロンによって発生した湿気や熱が気流に引き込まれ、衣類やアイロン台本体の上面部及び下面部を貫通して下方に放散されるようにした(図5参照)。
【0008】
また、送風器の送風方向を上垂直方向に切り替えらえるようにし、衣類に残留した熱を上方向に効果的に放散すること可能とした(図6参照)。
【0009】
更に、アイロン台本体を支持する為の脚部がX字型に折り畳めるようになっているので収納に便利である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、一般家庭用としてアイロンがけの効率を上げると共に、操作時に発生するスチームと熱を効果的に誘導・排出するアイロン台が可能となった。
【0011】
送風器をアイロン台本体内部に設置することにより、付属品を必要とせず、移動しやすい大きさ・重量・形態を実現できた。送風器の回転方向を切り替えることにより、吸引及び放散の機能を実現した。
【0012】
吸引機能(図5参照)により、衣類がアイロン台本体上面部に吸着するので、アイロンをかける際に衣類がずれることが少なくなり、作業が容易になった。すなわち作業の効率性が向上した。
【0013】
更に、吸引によりアイロンより発生したスチーム及び熱を効率よく衣類に浸透させることが可能となり、アイロンかけの効果の向上が実現された。
【0014】
排出機能(図6参照)により、アイロンかけで発生した熱を迅速に放散することが可能となり、しわ伸ばし効果の定着が強化された。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例に係るアイロン台の上面部の布を外した状態の上面図
図2】本発明の側面方向の断面図(図1のA-A’断面図)
図3】本発明の送風器近辺の側面方向の断面図(図1のA-A’断面図)
図4】本発明の実施例を示す閉脚時の側面図
図5】吸引機能を使用時の空気、湿気、熱の流れを示す図
図6】排出機能を使用時の空気、熱の流れを示す図
図7】実施例の送風器の上下気流の切り替えスイッチ図(右は拡張用コンセント)
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1及び図2に示す通り、アイロン台本体内部ほぼ中央位置に送風器を取り付ける。なお、図1において、送風機の引き出し線は、便宜上、白色にしている。図3に示すとおりアイロン台本体の上面部と下面部は55mm離れている。送風器はその上面部と下面部との間に取り付けられており、上面部と送風器の間には10mmの隙間があり、上面部「全体」にわたる吸着・送風を可能にしている。アイロン台本体の上面部は通気性を確保する為、通気用の穴が多数開いた構造になっている。材質は金属、或いは耐熱性のあるプラスチックになっている。その上にウレタンのクッション材、そしてその上に通気性のある表面布(不図示)を取り付けることが可能である。
【0017】
アイロン台本体の側面部、或いは電源コードの途中に取り付けられたスイッチの切り替えにより送風器の順回転及び逆回転を容易に切り替えることができ、衣類及びアイロン台本体の上面部及び下面部を貫通し垂直方向に上方向、或いは下方向に気流を発生させることができる。
【0018】
脚部は図4に示すようにX字型に折り畳める為に、移動、保管に便利である。
【符号の説明】
【0019】
1 送風器
2 脚部
3 送風器の上下気流の切り替えスイッチ
4 上面部
5 下面部
6 側面部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7