(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021308
(43)【公開日】2022-02-02
(54)【発明の名称】外科用デバイスとともに使用するためのカートリッジ位置合わせ機構
(51)【国際特許分類】
A61B 17/128 20060101AFI20220126BHJP
【FI】
A61B17/128 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021109891
(22)【出願日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】63/054,438
(32)【優先日】2020-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/329,694
(32)【優先日】2021-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ケビン エス. スニフィン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン エス. レアード
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ダブリュー. フィッシュボート
(72)【発明者】
【氏名】レベッカ エイチ. カトラー
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル ブイ. プリバニック
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC09
4C160CC18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】外科用デバイスとともに使用するためのカートリッジ位置合わせ機構を提供する。
【解決手段】外科用タックアプライヤであって、複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジであって、前記再装填可能なカートリッジの長さに沿って半径方向内側に延在する軸方向突起を有するカートリッジ配向ガイドを含む、再装填可能なカートリッジと、輸送クリップであって、外側本体、および前記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、前記再装填可能なカートリッジは、前記内側本体と同時回転するために前記内側本体で取り外し可能に固定されている、輸送クリップと、前記複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリであって、前記再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む、タック保持および前進アセンブリと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用タックアプライヤであって、
複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジであって、前記再装填可能なカートリッジの長さに沿って半径方向内側に延在する軸方向突起を有するカートリッジ配向ガイドを含む、再装填可能なカートリッジと、
輸送クリップであって、外側本体、および前記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、前記再装填可能なカートリッジは、前記内側本体と同時回転するために前記内側本体で取り外し可能に固定されている、輸送クリップと、
前記複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリであって、前記再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む、タック保持および前進アセンブリと、を備え、前記係合部分は、
前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジ配向ガイドの前記軸方向突起を摺動可能に受容する配向スロットを画定する配向部材と、
カム面であって、前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジ配向ガイドが前記カム面に押し付けられたときに、前記再装填可能なカートリッジが回転して、前記カートリッジ配向ガイドの前記軸方向突起を前記係合部分の前記配向部材の前記配向スロットと位置合わせするように、前記係合部分の長さに沿って先細りになっている、カム面と、を含む、外科用タックアプライヤ。
【請求項2】
前記内側本体は、突起を有する可撓性フィンガを含み、前記可撓性フィンガは、半径方向に偏向可能である、請求項1に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項3】
前記再装填可能なカートリッジは、前記内側本体の前記可撓性フィンガの前記突起を受容する寸法にされたボアを画定する、請求項2に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項4】
前記突起は、前記再装填可能なカートリッジと前記内側本体とが軸方向に離されたときに、前記再装填可能なカートリッジの前記ボアから滑り出る先細面を有する、請求項3に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項5】
前記タック保持および前進アセンブリは、駆動シャフトを含む、請求項1に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項6】
前記駆動シャフトは、前記再装填可能なカートリッジから前記複数のタックを選択的に解放または発射するように回転可能であり、第1の位置と第2の位置との間で軸方向に摺動可能である、請求項5に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項7】
外科用タックアプライヤであって、
複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジであって、カートリッジ配向ガイドを含む、再装填可能なカートリッジと、
輸送クリップであって、外側本体、および前記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、前記再装填可能なカートリッジは、前記内側本体と同時回転するために前記内側本体で取り外し可能に固定されている、輸送クリップと、
前記複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリであって、前記再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む、タック保持および前進アセンブリと、を備え、前記係合部分は、
前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジ配向ガイドと動作可能に係合する配向部材と、
カム面であって、前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジ配向ガイドが前記カム面に押し付けられたときに、前記再装填可能なカートリッジが回転して、前記カートリッジ配向ガイドを前記係合部分の前記配向部材と位置合わせするように先細りになっている、カム面と、を含む、外科用タックアプライヤ。
【請求項8】
前記再装填可能なカートリッジは、前記再装填可能なカートリッジによって画定される管腔に向かって付勢されるカートリッジロック部分を含む、請求項7に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項9】
前記カートリッジロック部分は、前記再装填可能なカートリッジによって画定される縦軸に対して鋭角を画定する、請求項8に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項10】
前記係合部分は凹部を画定し、前記凹部内に配設されたフィンガを含み、前記フィンガは前記カートリッジロック部分と選択的に係合して、前記再装填可能なカートリッジを前記係合部分で選択的に固定する、請求項9に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項11】
前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジロック部分は、前記カートリッジロック部分が前記係合部分の前記凹部内に配設される固定位置と、前記カートリッジロック部分が前記凹部の半径方向外側に配設される解放可能位置との間で移行可能である、請求項10に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項12】
前記タック保持および前進アセンブリは駆動シャフトを含み、前記駆動シャフトは、前記再装填可能なカートリッジから前記複数のタックを選択的に解放または発射するように回転可能であり、第1の位置と第2の位置との間で軸方向に摺動可能であり、
前記駆動シャフトが前記第1の位置にあるとき、前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジロック部分は、前記再装填可能なカートリッジが前記係合部分にしっかりと結合されるように、前記凹部内に配設され、
前記駆動シャフトが前記第2の位置にあるとき、前記係合部分の前記フィンガは、前記再装填可能なカートリッジが前記係合部分から解放可能であるように、前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジロック部分を前記凹部から押し出す、請求項11に記載の外科用タックアプライヤ。
【請求項13】
外科用デバイスとともに使用するためのカートリッジ位置合わせ機構であって、
複数のアンカーを支持するカートリッジであって、カートリッジ配向ガイドを含む、カートリッジと、
輸送クリップであって、外側本体、および前記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、前記カートリッジは、前記内側本体と同時回転するために前記内側本体に取り外し可能に結合されている、輸送クリップと、
前記カートリッジを取り外し可能に支持する係合部分と、を備え、前記係合部分は、
前記カートリッジの前記カートリッジ配向ガイドと摺動可能に係合する配向部材と、
カム面であって、その結果、前記カム面が前記再装填可能なカートリッジの前記カートリッジ配向ガイドに押し付けられるときに、前記カートリッジの前記カートリッジ配向ガイドが前記係合部分の前記配向部材と位置合わせされて係合するように前記配向部材に導く、カム面と、を含む、カートリッジ位置合わせ機構。
【請求項14】
前記係合部分は、半径方向に移動可能な解放部材を有するフィンガをさらに含む、請求項13に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【請求項15】
前記カートリッジは、管腔を画定し、半径方向内側に付勢されたカートリッジロック部分を含む、請求項14に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【請求項16】
前記係合部分の前記解放部材は、前記カートリッジの前記カートリッジロック部分と選択的に係合して、前記カートリッジを前記係合部分で選択的に固定する、請求項15に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【請求項17】
前記輸送クリップの前記内側本体は、突起を有するフィンガを含み、前記フィンガは、半径方向に偏向可能である、請求項13に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【請求項18】
前記カートリッジは、同時回転するために、前記内側本体の前記フィンガの前記突起を受容して、前記カートリッジを前記内側本体で固定するように構成されたボアを画定する、請求項17に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【請求項19】
前記カートリッジの前記カートリッジ配向ガイドは、前記カートリッジの長さに沿って延在する突起である、請求項13に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【請求項20】
前記係合部分の前記配向部材は、前記カートリッジの前記突起を摺動可能に受容するスロットである、請求項19に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月21日に出願された米国仮特許出願第63/054,438号の利益および優先権を主張し、この仮特許出願の開示内容全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、内視鏡外科的処置を実施するための外科用デバイスに関する。より具体的には、本開示は、外科用デバイスとともに使用するためのカートリッジ位置合わせ機構に関する。
【背景技術】
【0003】
ヘルニアは、被覆膜、腹壁、筋肉、または骨の欠損または自然な開口部からの器官または他の身体構造の異常な突出である。ヘルニアの外科的修復処置の間、外科用メッシュ材料は、腹壁の欠損の上に配置され、多くの場合、従来の縫合技術によって外科的開口部内に縫合される。伝統的に、ヘルニアの修復には、患者に過度の外傷を引き起こすことが多く、術後の長い回復期間を必要とする、大がかりな侵襲的外科手術が伴っていた。
【0004】
最近、腹腔鏡手術および内視鏡手術の使用が比較的普及してきている。腹腔鏡または内視鏡による外科処置中、手術部位へのアクセスは、小さな切開を通して、または患者の小さな傷口を通して挿入された細いカニューレによって達成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、外科用タックアプライヤは、複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジと、外側本体および外側本体内に回転可能に支持される内側本体を含む輸送クリップと、複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリと、を含む。再装填可能なカートリッジは、再装填可能なカートリッジの長さに沿って半径方向内側に延在する軸方向突起を有するカートリッジ配向ガイドを含む。再装填可能なカートリッジは、内側本体と同時回転するために内側本体に取り外し可能に固定されている。タック保持および前進アセンブリは、再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む。係合部分は、再装填可能なカートリッジのカートリッジ配向ガイドの軸方向突起を摺動可能に受容する配向スロットを画定する配向部材と、カム面であって、再装填可能なカートリッジのカートリッジ配向ガイドがカム面に押し付けられると、再装填可能なカートリッジが回転して、カートリッジ配向ガイドの軸方向突起を係合部分の配向部材の配向スロットと位置合わせするように、係合部分の長さに沿って先細りになっている、カム面と、を含む。
【0006】
一態様では、内側本体は、突起を有する可撓性フィンガを含み得る。可撓性フィンガは、半径方向に偏向可能であり得る。
【0007】
別の態様では、再装填可能なカートリッジは、内側本体の可撓性フィンガの突起を受容する寸法にされたボアを画定することができる。
【0008】
別の態様では、突起は、再装填可能なカートリッジと内側本体とが軸方向に離れたときに、再装填可能なカートリッジのボアから滑り出る先細面を有し得る。
【0009】
さらに別の態様では、タック保持および前進アセンブリは、駆動シャフトを含み得る。
【0010】
別の態様では、駆動シャフトは、再装填可能なカートリッジから複数のタックを選択的に解放または発射するために回転可能であり、第1の位置と第2の位置との間で軸方向に摺動可能であり得る。
【0011】
本開示の別の態様によれば、外科用タックアプライヤは、複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジと、外側本体および外側本体内に回転可能に支持される内側本体を含む輸送クリップと、複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリと、を含む。再装填可能なカートリッジは、カートリッジ配向ガイドを含む。再装填可能なカートリッジは、内側本体と同時回転するために内側本体に取り外し可能に固定されている。タック保持および前進アセンブリは、再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む。係合部分は、再装填可能なカートリッジのカートリッジ配向ガイドと動作可能に係合する配向部材と、カム面であって、再装填可能なカートリッジのカートリッジ配向ガイドがカム面に押し付けられるように先細りになっている、カム面と、を含む。再装填可能なカートリッジは回転して、カートリッジ配向ガイドを係合部分の配向部材と位置合わせする。
【0012】
一態様では、再装填可能なカートリッジは、再装填可能なカートリッジによって画定される管腔に向かって付勢されるカートリッジロック部分を含み得る。
【0013】
別の態様では、カートリッジロック部分は、再装填可能なカートリッジによって画定される縦軸に対して鋭角を画定することができる。
【0014】
さらに別の態様では、係合部分は、凹部を画定し、凹部内に配設されたフィンガを含み得る。フィンガは、カートリッジロック部分と選択的に係合して、再装填可能なカートリッジを係合部分で選択的に固定することができる。
【0015】
一態様では、再装填可能なカートリッジのカートリッジロック部分は、カートリッジロック部分が係合部分の凹部内に配設される固定位置と、カートリッジロック部分が凹部の半径方向外側に配設される解放可能位置との間で移行可能である。
【0016】
一態様では、タック保持および前進アセンブリは、駆動シャフトを含み得る。駆動シャフトは、再装填可能なカートリッジから複数のタックを選択的に解放または発射するために回転可能であり、第1の位置と第2の位置との間で軸方向に摺動可能であり得る。駆動シャフトが第1の位置にあるとき、再装填可能なカートリッジのカートリッジロック部分は、再装填可能なカートリッジが係合部分にしっかりと結合されるように、凹部内に配設されてもよく、駆動シャフトが第2の位置にあるとき、係合部分のフィンガは、再装填可能なカートリッジが係合部分から解放可能であるように、再装填可能なカートリッジのカートリッジロック部分を凹部から押し出すことができる。
【0017】
本開示の別の態様によれば、外科用デバイスとともに使用するためのカートリッジ位置合わせ機構は、複数のアンカーを支持するカートリッジと、外側本体および外側本体内に回転可能に支持される内側本体を含む輸送クリップと、カートリッジを取り外し可能に指示する係合部分と、を含む。カートリッジは、カートリッジ配向ガイドを含む。カートリッジは、内側本体と同時回転するために内側本体に取り外し可能に結合されている。係合部分は、カートリッジのカートリッジ配向ガイドと摺動可能に係合する配向部材と、カム面であって、カム面が再装填可能なカートリッジのカートリッジ配向ガイドに押し付けられると、カートリッジのカートリッジ配向ガイドが係合部分の配向部材と位置合わせされて係合するように、配向部材に導く、カム面と、を含む。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
外科用タックアプライヤであって、
複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジであって、上記再装填可能なカートリッジの長さに沿って半径方向内側に延在する軸方向突起を有するカートリッジ配向ガイドを含む、再装填可能なカートリッジと、
輸送クリップであって、外側本体、および上記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、上記再装填可能なカートリッジは、上記内側本体と同時回転するために上記内側本体で取り外し可能に固定されている、輸送クリップと、
上記複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリであって、上記再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む、タック保持および前進アセンブリと、を備え、上記係合部分は、
上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジ配向ガイドの上記軸方向突起を摺動可能に受容する配向スロットを画定する配向部材と、
カム面であって、上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジ配向ガイドが上記カム面に押し付けられたときに、上記再装填可能なカートリッジが回転して、上記カートリッジ配向ガイドの上記軸方向突起を上記係合部分の上記配向部材の上記配向スロットと位置合わせするように、上記係合部分の長さに沿って先細りになっている、カム面と、を含む、外科用タックアプライヤ。
(項目2)
上記内側本体は、突起を有する可撓性フィンガを含み、上記可撓性フィンガは、半径方向に偏向可能である、上記項目に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目3)
上記再装填可能なカートリッジは、上記内側本体の上記可撓性フィンガの上記突起を受容する寸法にされたボアを画定する、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目4)
上記突起は、上記再装填可能なカートリッジと上記内側本体とが軸方向に離されたときに、上記再装填可能なカートリッジの上記ボアから滑り出る先細面を有する、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目5)
上記タック保持および前進アセンブリは、駆動シャフトを含む、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目6)
上記駆動シャフトは、上記再装填可能なカートリッジから上記複数のタックを選択的に解放または発射するように回転可能であり、第1の位置と第2の位置との間で軸方向に摺動可能である、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目7)
外科用タックアプライヤであって、
複数のタックを支持する再装填可能なカートリッジであって、カートリッジ配向ガイドを含む、再装填可能なカートリッジと、
輸送クリップであって、外側本体、および上記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、上記再装填可能なカートリッジは、上記内側本体と同時回転するために上記内側本体で取り外し可能に固定されている、輸送クリップと、
上記複数のタックを選択的に解放または発射するように構成されたタック保持および前進アセンブリであって、上記再装填可能なカートリッジを取り外し可能に支持する係合部分を含む、タック保持および前進アセンブリと、を備え、上記係合部分は、
上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジ配向ガイドと動作可能に係合する配向部材と、
カム面であって、上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジ配向ガイドが上記カム面に押し付けられたときに、上記再装填可能なカートリッジが回転して、上記カートリッジ配向ガイドを上記係合部分の上記配向部材と位置合わせするように先細りになっている、カム面と、を含む、外科用タックアプライヤ。
(項目8)
上記再装填可能なカートリッジは、上記再装填可能なカートリッジによって画定される管腔に向かって付勢されるカートリッジロック部分を含む、上記項目に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目9)
上記カートリッジロック部分は、上記再装填可能なカートリッジによって画定される縦軸に対して鋭角を画定する、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目10)
上記係合部分は凹部を画定し、上記凹部内に配設されたフィンガを含み、上記フィンガは上記カートリッジロック部分と選択的に係合して、上記再装填可能なカートリッジを上記係合部分で選択的に固定する、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目11)
上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジロック部分は、上記カートリッジロック部分が上記係合部分の上記凹部内に配設される固定位置と、上記カートリッジロック部分が上記凹部の半径方向外側に配設される解放可能位置との間で移行可能である、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目12)
上記タック保持および前進アセンブリは駆動シャフトを含み、上記駆動シャフトは、上記再装填可能なカートリッジから上記複数のタックを選択的に解放または発射するように回転可能であり、第1の位置と第2の位置との間で軸方向に摺動可能であり、
上記駆動シャフトが上記第1の位置にあるとき、上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジロック部分は、上記再装填可能なカートリッジが上記係合部分にしっかりと結合されるように、上記凹部内に配設され、
上記駆動シャフトが上記第2の位置にあるとき、上記係合部分の上記フィンガは、上記再装填可能なカートリッジが上記係合部分から解放可能であるように、上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジロック部分を上記凹部から押し出す、上記項目のいずれか一項に記載の外科用タックアプライヤ。
(項目13)
外科用デバイスとともに使用するためのカートリッジ位置合わせ機構であって、
複数のアンカーを支持するカートリッジであって、カートリッジ配向ガイドを含む、カートリッジと、
輸送クリップであって、外側本体、および上記外側本体内に回転可能に支持された内側本体を含み、上記カートリッジは、上記内側本体と同時回転するために上記内側本体に取り外し可能に結合されている、輸送クリップと、
上記カートリッジを取り外し可能に支持する係合部分と、を備え、上記係合部分は、
上記カートリッジの上記カートリッジ配向ガイドと摺動可能に係合する配向部材と、
カム面であって、その結果、上記カム面が上記再装填可能なカートリッジの上記カートリッジ配向ガイドに押し付けられるときに、上記カートリッジの上記カートリッジ配向ガイドが上記係合部分の上記配向部材と位置合わせされて係合するように上記配向部材に導く、カム面と、を含む、カートリッジ位置合わせ機構。
(項目14)
上記係合部分は、半径方向に移動可能な解放部材を有するフィンガをさらに含む、上記項目に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(項目15)
上記カートリッジは、管腔を画定し、半径方向内側に付勢されたカートリッジロック部分を含む、上記項目のいずれか一項に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(項目16)
上記係合部分の上記解放部材は、上記カートリッジの上記カートリッジロック部分と選択的に係合して、上記カートリッジを上記係合部分で選択的に固定する、上記項目のいずれか一項に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(項目17)
上記輸送クリップの上記内側本体は、突起を有するフィンガを含み、上記フィンガは、半径方向に偏向可能である、上記項目のいずれか一項に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(項目18)
上記カートリッジは、同時回転するために、上記内側本体の上記フィンガの上記突起を受容して、上記カートリッジを上記内側本体で固定するように構成されたボアを画定する、上記項目のいずれか一項に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(項目19)
上記カートリッジの上記カートリッジ配向ガイドは、上記カートリッジの長さに沿って延在する突起である、上記項目のいずれか一項に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(項目20)
上記係合部分の上記配向部材は、上記カートリッジの上記突起を摺動可能に受容するスロットである、上記項目のいずれか一項に記載のカートリッジ位置合わせ機構。
(摘要)
外科用デバイスは、カートリッジを係合部分に対して適切な配向に配置する必要なく、カートリッジを係合部分上に装填するカートリッジ位置合わせ機構を含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の上記および他の態様および特徴は、同様の参照番号が類似または同一の要素を識別する、添付の図面と併せて解釈されたときに、以下の詳細な説明に照らしてより明らかとなろう。
【0019】
【
図1】本開示による内視鏡手術用タックアプライヤの斜視図であり、内視鏡手術用タックアプライヤの内視鏡タック保持/前進アセンブリから分離された再装填可能なカートリッジを支持する輸送クリップを示す。
【
図2】
図1の起訴された詳細領域の拡大斜視図である。
【
図3】
図2の指定された詳細領域の拡大斜視図である。
【
図4】部品が分離された
図1の輸送クリップの分解斜視図である。
【
図4F】再装填可能なカートリッジをともなわない
図4Aの輸送クリップの側面断面図である。
【
図4G】
図4の再装填可能なカートリッジの側面断面図である。
【
図5】
図4の切断線5-5に沿った、
図4の輸送クリップの内側本体の斜視図である。
【
図6】
図4の指定された詳細領域の拡大斜視図である。
【
図7】
図4の切断線7ー7に沿った、
図4の再装填可能なカートリッジの斜視図である。
【
図8】
図7の再装填可能なカートリッジのタックの斜視図である。
【
図9】
図2の切断線9-9に沿った、
図4の再装填可能なカートリッジを支持する輸送クリップの断面図である。
【
図10】
図9の指定された詳細領域の拡大図である。
【
図11】
図9の切断線11-11に沿った、
図9の輸送クリップの断面図である。
【
図13】
図2の切断線13-13に沿った、
図2の内視鏡タック保持/前進アセンブリの部分断面図である。
【
図14】
図2の内視鏡タック保持/前進アセンブリの部分斜視図であり、仮想線で示された
図9の輸送クリップとの係合を示す。
【
図15】
図14の切断線15-15に沿った、
図14の内視鏡タック保持/前進アセンブリおよび輸送クリップの断面図である。
【
図16】
図3の内視鏡タック保持/前進アセンブリの部分斜視図であり、
図2の内視鏡タック保持/前進アセンブリと仮想線で示された輸送クリップとの結合を示す。
【
図17】
図16の切断線17-17に沿った、
図16の内視鏡タック保持/前進アセンブリおよび輸送クリップの断面図である。
【
図18】
図2の内視鏡タック保持/前進アセンブリの部分斜視図であり、内視鏡タック保持/前進アセンブリの係合部分と位置合わせされた輸送クリップを示す。
【
図19】
図18の切断線19-19に沿った、
図18の内視鏡タック保持/前進アセンブリおよび輸送クリップの断面図である。
【
図20】
図19の切断線20-20に沿った、内視鏡タック保持/前進アセンブリに結合された輸送クリップの部分断面図である。
【
図21】輸送クリップおよび内視鏡タック保持/前進アセンブリの部分断面図であり、内視鏡タック保持/前進アセンブリに固定された再装填可能なカートリッジからの輸送クリップの取り外しを示す。
【
図23】内視鏡タック保持/前進アセンブリに固定された再装填可能なカートリッジの斜視図である。
【
図24】
図23の再装填可能なカートリッジおよび内視鏡タック保持/前進アセンブリの部分断面図であり、内視鏡タック保持/前進アセンブリからの再装填可能なカートリッジの取り外しを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書に開示の内視鏡外科用デバイスは、図面を参照して詳細に記載され、図面において、同様の参照番号は、いくつかの図の各々において同一または対応する要素を指定する。本明細書で使用するとき、「遠位」という用語は、ユーザからより遠くにあると説明される部分を指し、一方で、「近位」という用語は、ユーザのより近くにあると説明される部分を指す。加えて、平行および垂直という用語は、真の平行および真の垂直から最大で約+または-10度まで、実質的に平行および実質的に垂直である相対的構成を含むものと理解される。さらに、一貫性のある範囲で、本明細書に詳述される態様のいずれかまたは全ては、本明細書に詳述される他の態様のいずれかまたは全てと併せて使用され得る。
【0021】
図1では、内視鏡手術用タックアプライヤ10の形態の、内視鏡手術用デバイスとともに使用するための例示的なカートリッジ位置合わせ機構が、全体として100として示されている。内視鏡手術用タックアプライヤ10は、ハンドルアセンブリ20と、ハンドルアセンブリ20から延在し、複数のタックまたはアンカー80(
図8)を選択的に解放または発射するように構成された内視鏡タック保持/前進アセンブリ30と、を含む。内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300は、複数のタック80を含む再装填可能なカートリッジ50(
図4)を取り外し可能に支持する。カートリッジ位置合わせ機構100は、再装填可能なカートリッジ50(例えば、
図4Gも参照)を取り外し可能に支持する輸送クリップ200(例えば、
図4A~4Fも参照)と、輸送クリップ200内に支持された再装填可能なカートリッジ50と動作可能に係合するように構成された内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300と、を含む。カートリッジ位置合わせ機構100は、内視鏡タック保持/前進アセンブリ30への再装填可能なカートリッジ50の装填を容易にする。具体的には、カートリッジ位置合わせ機構100は、以下に説明するように、再装填可能なカートリッジ50を係合部分300と適切な配向(例えば、半径方向)に配置する必要なく、再装填可能なカートリッジ50を係合部分分300に位置合わせする。
【0022】
ハンドルアセンブリ20は、内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300に取り付けられた再装填可能なカートリッジ50(
図4)から複数のタック80(
図8)を発射するように構成されたボタン22を含む。特に、ボタン22は、当業者に知られているような駆動機構に動作可能に接続されており、その結果、ボタン22の作動がタック保持/前進アセンブリ30の駆動シャフト32(
図3)の回転をもたらし、次に、駆動シャフト32は、再装填可能なカートリッジ50から、例えば外科用メッシュを通して、選択的にタック80を組織内に発射する。例えば、駆動機構は、再装填可能なカートリッジ50に回転を与えるために、例えば、可撓性シャフトを含み得る。特に、駆動機構は、ボタン22の作動が駆動シャフト32の回転をもたらすように、ハンドルアセンブリ20内の例えば電気モータなどのアクチュエータ24に結合され得る。しかしながら、駆動機構は機械的に作動させてもよい。加えて、ハンドルアセンブリ20は、駆動シャフト32に軸方向変位を与えるために、駆動シャフト32に動作可能に結合されたスライダ26をさらに含む。スライダ26は、当業者に知られているように、機械的または電気機械的に作動させることができる。
【0023】
図2は、輸送クリップ200と内視鏡タック保持および前進アセンブリ30の係合部分300とを含むカートリッジ位置合わせ機構100を示す。
図3は、輸送クリップ200(
図2)内に配設された再装填可能なカートリッジ50と動作可能に係合するように構成された係合部分300を示す。係合部分300は、内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の遠位端部分30aにある。内視鏡タック保持/前進アセンブリ30は、係合部分300を通って延在するチャネルを画定する。チャネルは、その中に駆動シャフト32を受容するように構成されている。駆動シャフト32は、係合部分300から遠位方向に延在する嵌合先端32aを含む。嵌合先端32aは、後述するように、再装填可能なカートリッジ50のタックホルダ60(
図7)と係合するように構成されている。嵌合先端32aは、タックホルダ60との同時回転を容易にするために、非円形断面を有し得る。係合部分300は、後述するように、再装填可能なカートリッジ50のカートリッジ配向ガイド52(
図4)と係合するように構成されたカム面304を有する遠位端部分302を含む。カム面304は、係合部分300の長さに沿って先細りにすることができる。係合部分300は、凹部312を画定する。係合部分300は、凹部312内に配設されたフィンガ306をさらに含む。フィンガ306は、半径方向に可撓性である。フィンガ306は、以下に説明するように、再装填可能なカートリッジ50のカートリッジロック部分53(
図6)と選択的に係合するように構成された解放部材306aを含む。係合部分300は、再装填可能なカートリッジ50のそれぞれのカートリッジ配向ガイド52(
図4)を摺動可能に受容する寸法にされた配向スロット308(1つのみを図示)をさらに画定する。配向スロット308は、直径方向に対向させることができる。配向スロット308は、カム面304の最近位部分304bから延在し、その結果、カートリッジ配向ガイド52がカム面304に回転可能に係合したとき、カートリッジ配向ガイド52が係合部分300のそれぞれの配向スロット308に向けられるようになる。例えば、カム面304は、直径方向に対向する一対の最遠位部分304aと、直径方向に対向する一対の最近位部分304b(1つのみを図示)と、を含み得る。各配向スロット308は、軸方向に延在して、対応するカートリッジ配向ガイド52を摺動可能に受容する。
【0024】
図4および
図5は、外側本体部分202と内側本体部分204とを含む輸送クリップ200を示す。外側本体部分202は、中で内側本体部分204を回転可能に支持する空洞202cを画定する第1の本体半分部202aと第2の本体半分部202bとを含む。外側本体部分202は、半径方向内側に延在する近位リブ206aと遠位リブ206bとを含む。内側本体部分204は、外側本体部分202のそれぞれの近位リブ206aおよび遠位リブ206bを回転可能に受容するように構成された近位円形溝208aと遠位円形溝208bとを含む。内側本体部分204は、そこを通る管腔210を画定する。管腔210は、再装填可能なカートリッジ50の少なくとも一部を受容する寸法にされている。内側本体部分204は、半径方向に可撓性であるフィンガ212をさらに含む。例えば、フィンガ212は、半径方向内側に付勢されてもよい。フィンガ212は、管腔210内に、半径方向内側に延在する突起214を含む。突起214は、再装填可能なカートリッジ50のボア54(
図6)内に受容されるように構成され、再装填可能なカートリッジ50を内側本体部分204と同時回転するために、再装填可能なカートリッジ50を固定する。突起214は、再装填可能なカートリッジ50が輸送クリップ200から軸方向に変位したときに突起214をボア54から取り外すことを可能にするランプ214aを含む。外側本体部分202は、不均一な直径を含み得る。例えば、外側本体部分202の近位部分の直径は、外側本体部分202の遠位部分の直径より大きくてもよい。内側本体部分204は、その中を貫通する通路216aを画定するスリーブ216(
図4)をさらに含み得る。スリーブ216は、内側本体部分204の近位部分に結合されて、外側本体部分202の空洞202cの近位部分に受容され得る。スリーブ216の通路216aは、それを通して再装填可能なカートリッジ50を受容する寸法にされている。スリーブ216は、内側本体部分204と一体的に形成し得ると考えられる。
【0025】
図6~
図8は、中を通る管腔56を画定する再装填可能なカートリッジ50を示す。管腔56は、直列的に配置されたタック80を支持するタックホルダ60を受容する寸法にされている。タックホルダ60は、駆動シャフト32の嵌合先端32a(
図3)を受容するために、タックホルダ60の近位部分に開口62を有する。開口62は、駆動シャフト32の回転がタックホルダ60に同時回転を与えるように、嵌合先端32aの断面に相補的な断面を有する。再装填可能なカートリッジ50は、タックホルダ60の周りに配設されたコイル64をさらに含み、タックホルダ60の回転によりタック80が再装填可能なカートリッジ50から前進するようになっている。再装填可能なカートリッジ50の近位部分50aは、互いに直径方向に対向するカートリッジ配向ガイド52を含む。各カートリッジ配向ガイド52は、再装填可能なカートリッジ50の長さに沿って軸方向に延在する。加えて、近位部分50aは、以下に説明するように、再装填可能なカートリッジ50を内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300(
図20を参照)に固定するカートリッジロック部分53をさらに含む。カートリッジロック部分53は、再装填可能なカートリッジ50によって画定される縦軸「L-L」に対して鋭角を画定することができる。カートリッジロック部分53は、互いに直径方向に対向させることができ、カートリッジ配向ガイド52によって画定される軸に直交する軸を画定することができる。近位部分50aは、カートリッジ配向ガイド52の遠位にボア54をさらに画定する。ボア54は、内側本体部分204のフィンガ212の突起214(
図5)を受容する寸法にされており、再装填可能なカートリッジ50を内側本体部分204に固定し、内側本体部分204と同時回転させる。
【0026】
図9および
図10は、輸送クリップ200の内側本体部分204内に取り外し可能に支持された再装填可能なカートリッジ50を示す。外側本体部分202の近位および遠位リブ206a、206bは、内側本体部分204のそれぞれの近位円形溝208aおよび遠位円形溝208bに受容され、外側本体部分202内での外側本体部分202と独立した内側本体部分204の回転を可能にする。
図11および
図12は、同時回転を可能にするように内側本体部分204に結合された再装填可能なカートリッジ50を示す。具体的には、内側本体部分204のフィンガ212から半径方向内側に延在する突起214は、再装填可能なカートリッジ50のボア54内に受容され、同時回転を可能にする。
【0027】
図13は、内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300を示す。特に、係合部分300は、係合部分300において画定された凹部312内に配設されたフィンガ306を含む。フィンガ306は、再装填可能なカートリッジ50(
図4)を係合部分300に選択的に固定する解放部材306aを有する。フィンガ306は、半径方向内側に付勢されているが、駆動シャフト32から離れた解放部材306の外側への変位を可能にするために半径方向に可撓性である。駆動シャフト32は、係合部分300において回転可能かつ摺動可能に支持されたヘッド部分33を有する。特に、ヘッド部分33は、第1の直径を有する第1の部分33aと、第1の部分33aの遠位にあり、第1の直径より大きい第2の直径を有する第2の部分33bと、を含む。ヘッド部分33は、第1の部分33aと第2の部分33bとの間に延在する移行部分33cをさらに含み得る。ヘッド部分33が係合部分300内の最遠位位置にあるとき、フィンガ306の解放部材306aは、ヘッド部分33の第1の部分33a上に配設される。しかしながら、ヘッド部分33が近位に後退すると、解放部材306は、第3の部分33cに沿って第2の部分33bに向かって乗り、それによって解放部材306aを半径方向外側に延出させる。このような構成の下で、以下に説明するように、再装填可能なカートリッジ50を内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300に選択的に固定するために、解放部材306aの外側への変位は、再装填可能なカートリッジ50のカートリッジロック部分53(
図6)を、固定位置(
図20)から解放位置(
図24)に順次に移行させることができる。
【0028】
図14および
図15は、再装填可能なカートリッジ50を内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300に装填する方法を示す。再装填可能なカートリッジ50は、内側本体部分204で固定されており、かつ輸送クリップ200の外側本体部分202内に回転可能に支持されている。
図16~
図19は、駆動シャフト32の嵌合先端32aを再装填可能なカートリッジ50の管腔56(
図6)に最初に挿入することによる、内視鏡的タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300と再装填可能なカートリッジ50との結合を示す。係合部分300が管腔56内でさらに前進すると、再装填可能なカートリッジ50のカートリッジ配向ガイド52は、係合部分300のカム面304と係合し、再装填可能なカートリッジ50を縦軸「L-L」の周りで例えば矢印「X」の方向に回転させ、最終的に、カートリッジ配向ガイド52は、係合部分300のそれぞれの配向スロット308と位置合わせされる。このとき、カートリッジ配向ガイド52は、それぞれの配向スロット308内に摺動可能に受容され得る。
図20は、半径方向内側に付勢された再装填可能なカートリッジ50のカートリッジロック部分53を示す。カートリッジ配向ガイド52が係合部分300のそれぞれの配向スロット308に滑り入ると、再装填可能なカートリッジ50のカートリッジロック部分53は、係合部分300によって画定される凹部312内に受容され、係合部分300の支持壁310に係合する。このような構成の下で、カートリッジロック部分53が支持壁310に係合すると、再装填可能なカートリッジ50が係合部分300に固定される。
【0029】
図21および
図22は、ここで内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300に取り付けられた再装填可能なカートリッジ50から輸送クリップ200を分離する方法を示す。係合部分300が矢印「P」の方向に輸送クリップ200から引き離されるとき、突起214のランプ214aは、再装填可能なカートリッジ50のボア54から滑り出て、例えば、輸送クリップ200の内側本体部分204のフィンガ212は、矢印「K」の方向に旋回する。このようにして、輸送クリップ200は、ここで内視鏡タック保持/前進アセンブリ30(
図23を参照)に結合された再装填可能なカートリッジ50から取り外される。このとき、内視鏡手術用タックアプライヤ10は、臨床医が必要に応じて、タック80を所望の手術部位に適用するために使用することができる。ハンドルアセンブリ20のボタン22は、再装填可能なカートリッジ50からタック80を排出するために、臨床医によって押され得る。
【0030】
外科的処置中またはその後に、再装填可能なカートリッジ50は、内視鏡タック保持/前進アセンブリ30から取り外されるか、または新しい再装填可能なカートリッジ50と交換され得る。臨床医は、ハンドルアセンブリ20のスライダ26を操作して、駆動シャフト32を矢印「R」の方向に機械的または電気機械的に後退させることができる。駆動シャフト32が後退すると、係合部分300のフィンガ306の解放部材306aは、移行部分33c上に乗り、駆動シャフト32のヘッド部分33の第2の部分33bに乗る。このようにして、解放部材306aは、再装填可能なカートリッジ50のカートリッジロック部分53を支持壁310の半径方向外側に付勢する。半径方向内側に付勢された再装填可能なカートリッジ50のカートリッジロック部分53は、再装填可能なカートリッジ50が係合部分300から取り外し可能であるように、係合部分300の凹部312の外に位置付けられている。新しい再装填可能なカートリッジ30は、上述のステップを通じて、内視鏡タック保持/前進アセンブリ30の係合部分300に装填され得る。上記のカートリッジ位置合わせ機構100は、内視鏡タック保持/前進アセンブリ300の係合部分300上での再装填可能なカートリッジ50の装填および取り外しを容易にする。特に、再装填可能なカートリッジ50の装填は、再装填カートリッジ50および係合部分300の配向を位置合わせしなくても影響を受け得る。むしろ、カートリッジ位置合わせ機構100は、2つの構成要素の初期の相対的な配向に関係なく、2つの構成要素を自己整合する。カートリッジ位置合わせ機構100は、ロボット手術システムで使用するように構成され得ることもまた想定される。
【0031】
本開示が図面に示されているが、本開示は当該技術分野が許容するのと同じくらい広い範囲であると捉えられるべきであり、本明細書も同様に読み取られるべきであると意図されるので、本開示がこれらの図面に限定されることは意図されない。したがって、上記の説明は、限定的なものとしてではなく、単に例示として解釈されるべきである。当業者は本明細書に添付されている特許請求の範囲の範囲および趣旨内での他の修正を想定するであろう。