(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021399
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】評価システム、評価方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220127BHJP
【FI】
G06Q30/02 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020124922
(22)【出願日】2020-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】720006227
【氏名又は名称】株式会社VRバンク
(72)【発明者】
【氏名】岡本 公功
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】容易かつ簡便に、精度の高い評価を行うことができる評価システム及び評価方法を提供する。
【解決手段】法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価を、評価者(コンピュータを含む)が行うための評価システムであって、前記評価システムは、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶手段と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段と、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶手段と、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価手段とを有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
評価者(コンピュータを含む)による評価を情報処理する評価システムであって、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶手段と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段と、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶手段と、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価手段とを有していることを特徴とする評価システム。
【請求項2】
前記点数化手段が、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段である請求項1記載の評価システム。
【請求項3】
前記点数化手段が、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づく点数を前記評価者(コンピュータを含む)毎に平均化又は指数化することにより点数化する手段である請求項1又は2に記載の評価システム。
【請求項4】
前記評価が、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価である請求項1~3のいずれかに記載の評価システム。
【請求項5】
前記評価手段が、前記評価点を加重平均化処理に付す手段である請求項1~4のいずれかに記載の評価システム。
【請求項6】
前記評価者(コンピュータを含む)の評価者端末と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答を情報管理する情報管理サーバーとが通信回線を介して通信可能に接続されており、前記情報管理サーバーは、前記点数化手段及び前記評価手段を有しており、さらに、前記評価者端末から前記評価者(コンピュータを含む)による評価を受信した後、前記点数化手段及び前記評価手段を実行する制御手段を有している請求項1~5のいずれかに記載の評価システム。
【請求項7】
サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者の利用者端末と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答を情報管理する情報管理サーバーとが通信回線を介して通信可能に接続されており、前記情報管理サーバーは、前記評価手段により得られた評価情報を記憶する第3の記憶手段を有しており、前記利用者端末から前記サービス又は前記商品の評価情報の要求を受信すると、前記要求に基づき、前記第3の記憶手段から前記評価情報を抽出し、抽出された前記評価情報を前記利用者端末に送出する手段を有している請求項1~6のいずれかに記載の評価システム。
【請求項8】
前記要求が、前記評価者(コンピュータを含む)の条件を含む請求項7記載の評価システム。
【請求項9】
前記要求が、前記評価点の条件を含む請求項7又は8に記載の評価システム。
【請求項10】
コンシェルジュシステムに適用される請求項1~9のいずれかに記載の評価システム。
【請求項11】
評価者(コンピュータを含む)による評価に関する評価方法であって、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶ステップと、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化ステップと、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶ステップと、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価ステップとを含むことを特徴とする評価方法。
【請求項12】
前記点数化ステップが、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する請求項11記載の評価方法。
【請求項13】
前記点数化ステップが、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づく点数を前記評価者(コンピュータを含む)毎に平均化又は指数化することにより点数化する請求項1又は2に記載の評価方法。
【請求項14】
前記評価が、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価である請求項11~13のいずれかに記載の評価方法。
【請求項15】
前記評価ステップが、前記評価点を加重平均化処理に付す請求項11~14のいずれかに記載の評価方法。
【請求項16】
前記評価ステップにより得られた評価情報を記憶する第3の記憶ステップを含み、サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者からの前記サービス又は前記商品の評価情報の要求に基づき、前記第3の記憶ステップから前記評価情報を抽出する請求項11~15のいずれかに記載の評価方法。
【請求項17】
前記評価ステップにより得られた評価情報を記憶する第3の記憶ステップを含み、サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者からの前記サービス又は前記商品の評価情報の要求に基づき、前記第3の記憶ステップから前記評価情報を抽出する請求項11~15のいずれかに記載の評価方法。
【請求項18】
前記要求が、前記評価者(コンピュータを含む)の条件を含む請求項17記載の評価方法。
【請求項19】
前記要求が、前記評価点の条件を含む請求項17記載の評価方法。
【請求項20】
評価者(コンピュータを含む)による評価を情報処理する評価システムを、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化し、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を前記評価の情報処理に付す手段として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々の評価に用いられる評価システム、評価方法又はこれらに適用されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の店、商品、株(会社)、音楽、仕組等の中から選択して利用するに当たり、費用対効果の最も良いものを選択するために、その選択の重要な判断材料として、世間の一般的評価が用いられており、インターネットを活用して、容易に評価を収集することが盛んに行われている。
【0003】
近年においては、評価の精度を高める目的で、評価対象の質問事項を客観的かつ明確にし、さらに、異常な評価を判定すること等が検討されている(特許文献1)。
なお、特許文献2には、キーワード検索によって検出した評価文からその評価者をピックアップし、中傷ユーザーの一覧表を作成することが記載されている。また、特許文献3には、各利用者毎の利用頻度情報および利用時間情報の少なくとも一方を用いることにより、発信者の場合と同様に利用者を評価することが可能であることが記載されており、利用者からの第2の評価情報の送出回数や質(例えば、いつも最低の評価しかしない利用者の評価を下げるなど)を用いることによっても、利用者の評価が可能であることが記載されている。
【0004】
しかしながら、上記した従来の評価方法によれば、評価システムや手続き等の管理に負担が増えたり、実運用が煩雑になったりするだけでなく、評価手法そのものに対してもより厳しく制限をかける必要があったり、評価手法自体が煩雑になったりする問題もあり、評価の利活用を図る上で必ずしも満足のいくものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6574928号
【特許文献2】特開2001-338100号公報
【特許文献3】特開2003-303154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、産業的有利に精度の高い評価及びその利活用が可能な評価システム及び評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、評価者(コンピュータを含む)による評価を情報処理する評価システムであって、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶手段と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段と、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶手段と、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価手段とを有している評価システムが、容易かつ簡便に、精度の高い評価等を行うことができることを知見し、このような評価システムが、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 評価者(コンピュータを含む)による評価を情報処理する評価システムであって、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶手段と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段と、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶手段と、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価手段とを有していることを特徴とする評価システム。
[2] 前記点数化手段が、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段である前記[1]記載の評価システム。
[3] 前記点数化手段が、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づく点数を前記評価者(コンピュータを含む)毎に平均化又は指数化することにより点数化する手段である前記[1]又は[2]に記載の評価システム。
[4] 前記評価が、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価である前記[1]~[3]のいずれかに記載の評価システム。
[5] 前記評価手段が、前記評価点を加重平均化処理に付す手段である前記[1]~[4]のいずれかに記載の評価システム。
[6] 前記評価者(コンピュータを含む)の評価者端末と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答を情報管理する情報管理サーバーとが通信回線を介して通信可能に接続されており、前記情報管理サーバーは、前記点数化手段及び前記評価手段を有しており、さらに、前記評価者端末から前記評価者(コンピュータを含む)による評価を受信した後、前記点数化手段及び前記評価手段を実行する制御手段を有している前記[1]~[5]のいずれかに記載の評価システム。
[7] サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者の利用者端末と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答を情報管理する情報管理サーバーとが通信回線を介して通信可能に接続されており、前記情報管理サーバーは、前記評価手段により得られた評価情報を記憶する第3の記憶手段を有しており、前記利用者端末から前記サービス又は前記商品の評価情報の要求を受信すると、前記要求に基づき、前記第3の記憶手段から前記評価情報を抽出し、抽出された前記評価情報を前記利用者端末に送出する手段を有している前記[1]~[6]のいずれかに記載の評価システム。
[8] 前記要求が、前記評価者(コンピュータを含む)の条件を含む前記[7]記載の評価システム。
[9] 前記要求が、前記評価点の条件を含む前記[7]又は[8]に記載の評価システム。
[10] コンシェルジュシステムに適用される前記[1]~[9]のいずれかに記載の評価システム。
[11] 評価者(コンピュータを含む)による評価に関する評価方法であって、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶ステップと、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化ステップと、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶ステップと、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価ステップとを含むことを特徴とする評価方法。
[12] 前記点数化ステップが、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する前記[11]記載の評価方法。
[13] 前記点数化ステップが、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づく点数を前記評価者(コンピュータを含む)毎に平均化又は指数化することにより点数化する前記[1]又は[2]に記載の評価方法。
[14] 前記評価が、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価である前記[11]~[13]のいずれかに記載の評価方法。
[15] 前記評価ステップが、前記評価点を加重平均化処理に付す前記[11]~[14]のいずれかに記載の評価方法。
[16] 前記評価ステップにより得られた評価情報を記憶する第3の記憶ステップを含み、サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者からの前記サービス又は前記商品の評価情報の要求に基づき、前記第3の記憶ステップから前記評価情報を抽出する前記[11]~[15]のいずれかに記載の評価方法。
[17] 前記評価ステップにより得られた評価情報を記憶する第3の記憶ステップを含み、サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者からの前記サービス又は前記商品の評価情報の要求に基づき、前記第3の記憶ステップから前記評価情報を抽出する前記[11]~[15]のいずれかに記載の評価方法。
[18] 前記要求が、前記評価者(コンピュータを含む)の条件を含む前記[17]記載の評価方法。
[19] 前記要求が、前記評価点の条件を含む前記[17]記載の評価方法。
[20] 評価者(コンピュータを含む)による評価を情報処理する評価システムを、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化し、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を前記評価の情報処理に付す手段として機能させるプログラム。
【発明の効果】
【0009】
本発明の評価システム及び評価方法によれば、産業的有利に精度の高い評価及びその利活用ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の評価システムの好適な実施態様の一例を模式的に示す図である。
【
図2】本発明において好適に用いられる評価端末の内部システム構成の機能的要素の一例を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の評価システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を説明する図である。
【
図4】本発明の評価システムにおいて好適に用いられる評価者毎の評価情報(評価履歴)マスタの一例を説明する図である。
【
図5】本発明の評価システムにおいて好適に用いられる評価者自身の評価値マスタの一例を説明する図である。
【
図6】本発明の評価システムにおいて好適に用いられる店舗毎の評価情報(評価履歴)マスタの一例を説明する図である。
【
図7】本発明の評価システムにおいて好適に用いられる評価情報マスタの一例を説明する図である。
【
図8】本発明の評価システムにおいて好適に用いられるアンケート回答の評価者毎に点数化された回答値マスタの一例を説明する図である。
【
図9】本発明の評価システムにおいて好適に用いられるアンケート回答の評価者自身の個人情報マスタの一例を説明する図である。
【
図10】本発明の評価システムにおいて好適に用いられるアンケート回答の評価者自身のグループ分けされた個人情報マスタの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の評価システムは、評価者(コンピュータを含む)による評価を情報処理する評価システムであって、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶する第1の記憶手段と、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段と、前記点数化された前記評価者(コンピュータを含む)の評価点を記憶する第2の記憶手段と、前記評価点を前記評価の情報処理に付す評価手段とを有していることを特長とする。なお、前記評価システムは、コンピュータの中央演算装置(CPU)を有した制御手段が情報処理の制御等において好適に用いられる。
【0012】
前記評価システムの評価対象としては、特に限定されないが、例えば、人等の動物、植物、菌類、ウイルス等の微生物、ウイルス由来の核酸又は生物学的試料そのものの価値、又はこれらが保有する財産若しくは能力又はこれらが提供する商品・サービス若しくは行為等の価値などが挙げられる。本発明においては、前記評価対象が、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値であるのが好ましく、企業の店舗の質若しくはサービス又は商品の価値であるのがより好ましい。
【0013】
本発明においては、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価を、評価者(コンピュータを含む)が評価する際又は評価した際に利用される法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価システムであって、過去の前記評価者(コンピュータを含む)による評価情報を記憶する記憶手段と、前記評価情報に基づき、前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の前記評価を点数化した評価点を平均化又は指数化する算出手段と、前記の平均化又は指数化された前記評価者(コンピュータを含む)毎の評価点を前記評価に付す評価手段とを含む評価システムであるのが好ましい。
【0014】
前記評価者(コンピュータを含む)としては、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、個人又は法人等が挙げられ、前記法人に所属する者も含まれることはいうまでもないが、これら個人又は法人等から委託された個人又は法人等も前記評価者(コンピュータを含む)に含まれる。なお、本発明においては、前記評価者(コンピュータを含む)には、プログラミングにより評価が実施されるコンピュータが含まれることはいうまでもないが、人工知能(AI)も含まれる。
【0015】
前記記憶手段は、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答を記憶できさえすれば特に限定されない。前記記憶手段としては、例えばメモリ等が挙げられる。
【0016】
前記評価投稿及び/又はアンケート回答は、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿及び/又はアンケート回答であれば特に限定されない。前記評価投稿としては、例えば、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価の投稿等が挙げられる。前記評価は、点数(ランクを含む)等の選択型の評価であってもよいし、「いいね」や「コメント記入」等の非選択型の評価であってもよい。前記アンケート回答としては、例えば前記評価者(コンピュータを含む)に関するアンケートに対する回答等が挙げられる。前記アンケートとしては、例えば、設問に対する複数の回答から該当する回答を選択することにより回答する形式等の選択型の回答であってもよいし、数値又は文字若しくは文章等を記入又は入力するような非選択型の回答であってもよい。
【0017】
本発明においては、例えば
図4に示されるように、前記評価投稿が点数化されているのが好ましい。
図4は、本発明の評価システムにおいて好適に用いられる評価者毎の評価情報(評価履歴)マスタの一例を示しており、評価対象となる店舗の評価値が点数化されている。また、本発明においては、前記アンケート回答も点数化されているのが好ましい。前記アンケート回答の点数化は、例えば、
図8に示すように、アンケート回答を点数化して回答値を出すことにより実施可能である。
図8は、前記評価システムにおいて好適に用いられるアンケート回答の評価者毎に点数化された回答値マスタを示す。
図8では、アンケートの設問に対し、選択式の回答が用意されており、回答によって回答値が設定されている。より具体的には、アンケートの設問Q1やQ2に対しては、「はい」が選択されると回答値「5」が設定され、「いいえ」が選択されると回答値「1」が設定され、「どちらでもない」が選択されると回答値「2.5」が設定され、無回答であると回答値「0」が設定されるように構成されている。また、アンケートの設問Q3やQ4に対しては、「大いに満足している」が選択されると回答値「5」が設定され、「満足している」が選択されると回答値「4」が設定され、「どちらともいえない」が選択されると回答値「3」が設定され、「不満である」が選択されると回答値「2」が設定され、「大いに不満である」が選択されると回答値「1」が設定され、無回答であると回答値「0」が設定されるように構成されている。
【0018】
また、本発明においては、前記アンケート回答をカテゴリー分けするのも好ましい。カテゴリー分けすることにより、評価者(コンピュータを含む)の条件をより効率よく、より高い精度で設定することができ、前記評価の精度をさらに高めることが容易となる。前記アンケート回答のカテゴリー分けは、例えば前記アンケート回答の回答者の個人情報をカテゴリー分けすることにより行うことができる。より具体的には、例えば
図9に示される前記回答者の個人情報マスタから、
図10に示されるようにカテゴリー分けすることが好適な例としても挙げられる。なお、
図9は、前記評価システムにおいて好適に用いられるアンケート回答の評価者自身の個人情報マスタの一例を示す。
図9の個人情報マスタは、前記回答者の回答者ID毎に、パスワード、氏名、住所、携帯番号、電話番号、年齢、勤務先、年収、家族構成、学歴等が記憶されるように構成されている。そして、例えば、
図9の住所、年齢、勤務先、年収、家族構成、学歴等をグループ分けすることができる。
図10は、前記評価システムにおいて好適に用いられるアンケート回答の評価者自身のグループ分けされた個人情報マスタを示す。
図10の個人情報マスタは、
図9の個人情報マスタに基づいており、回答者ID毎に、住所グループ、年齢グループ、勤務先グループ、年収グループ、家族構成グループ、学歴グループ等にグループ分けされて記憶されるように構成されている。このようにカテゴリー分けすることにより、評価者(コンピュータを含む)の条件をより効率よく、より高い精度で設定することができ、前記評価の要求内容についても、前記評価者(コンピュータを含む)の条件をより容易かつより精度高く反映させたものにできるので、前記評価の精度をさらに高めることが可能となる。
【0019】
前記点数化手段は、前記評価投稿及び/又はアンケート回答に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する手段であれば特に限定されない。例えば、過去の前記評価投稿及び/又はアンケート回答が点数化されていればそのまま前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の点数を平均化又は指数化等することにより、点数化することができる。また、過去の前記評価投稿及び/又はアンケート回答が点数化されていなければ、内容に基づき点数化し、前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の点数を平均化又は指数化等することにより、点数化することができる。本発明においては、前記点数化手段が、前記評価投稿結果及び/又はアンケート回答結果に基づく点数を前記評価者(コンピュータを含む)毎に平均化又は指数化することにより点数化する手段等が好適な例として挙げられる。
【0020】
前記の平均化又は指数化することにより点数化する手段(以下、単に「算出手段」ともいう)は、前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の前記評価投稿及び/又はアンケート回答を点数化した評価点の合計等を平均化又は指数化できさえすれば特に限定されない。本発明においては、前記算出手段が、前記評価者(コンピュータを含む)毎に所定の過去の期間内の前記評価投稿及び/又はアンケート回答を点数化した評価点を平均化又は指数化するのが好ましく、該評価点を平均化するのがより好ましい。このような好ましい範囲によれば、より簡便により精度の高い評価を実現することができる。
【0021】
本発明においては、前記点数化手段が、前記評価者(コンピュータを含む)の評価投稿に基づき前記評価者(コンピュータを含む)を点数化する点数化手段であるのが、さらに、より簡便により精度の高い評価を実現することができるので好ましい。
【0022】
前記評価手段は、前記評価点を前記評価の情報処理に付すことができれば特に限定されない。本発明においては、前記評価手段が、前記評価を、例えば前記の平均化又は指数化された前記評価者(コンピュータを含む)毎の評価点を加重平均化処理に付すことにより行う手段であるのが好ましい。このような好ましい評価手段によれば、悪質な評価者や流行等に大きく影響されることなく、より精度の高い評価を行うことが可能となる。
【0023】
前記の加重平均化処理としては、好適には、例えば、前記の平均化又は指数化された前記評価者(コンピュータを含む)毎の評価点(w)を「w1、w2、w3、w4、w5、・・・、wn」とし、前記評価者(コンピュータを含む)による前記評価対象に対する評価点(x)を「x1、x2、x3、x4、x5、・・・、xn」とした場合、加重平均の下記式(1)によって導き出す処理などが挙げられ、本発明においては、下記式(1)により導き出される評価値(A)が前記評価として利用者に好適に提供される。
【0024】
【0025】
図1は、本発明の評価システムの好適な実施態様の一例を示す。
図1に示されるように、通信回線18(好ましくは専用回線)を介して、前記情報管理サーバーとしての評価情報管理サーバー12と、前記評価者(コンピュータを含む)の評価者端末11とが接続されており、通信回線18を介して、前記評価者(コンピュータを含む)の評価を評価者端末11から評価情報管理サーバー12に送信するなどして情報処理を行うことが可能なように構成されている。本発明においては、前記評価情報管理サーバー12が評価情報を利用する利用者の利用者端末13と通信回線を介して通信可能に接続されているのが、評価情報をより容易に利活用できるので好ましい。
【0026】
前記評価者端末は、前記評価情報管理サーバーと通信可能に接続される端末であれば特に限定されない。前記評価者端末としては、例えば、
図2に示す評価者端末11等が挙げられる。
図2は、前記評価者端末の機能的要素を示すブロックダイアグラムであり、評価者端末11の各要素間の関係を示すものである。いくつかの機能的要素は、個々に又は他と相まって、
図1で示した評価者端末11の部材と関連付けることができる。
【0027】
前記評価者端末11は、前記評価情報管理サーバー12と通信回線18を介して通信可能に接続される端末であって、前記評価の評価情報を情報処理できる端末であれば特に限定されず、公知のものであってよい。
図2に示すように、評価者端末11は、記憶部1101、処理部1102、入力部1103、出力部1104、表示部1105及び通信部1106を含んで構成される。すなわち、評価者端末11は、公知のサーバーやコンピュータの基本構成を備えていれば特に限定されず、例えば公知の端末等を用いることができる。本発明においては、評価者端末11が、前記評価情報管理サーバー12からブロックチェーンのデータを部分的に受信して処理を行うSPVクライアントとして機能してもよい。
【0028】
図2の評価者端末11において、処理部1102は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部1102は、記憶部1101に記憶されている評価情報管理プログラム等を実行することによって、本実施の形態における評価情報等に関する処理を実現する。記憶部1101は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装手段を含む。記憶部1101は、処理部1102とアクセス可能に接続され、各種処理に供されるデータ等を記憶する。入力部1103は、評価者端末11に情報を入力する手段を含む。入力部1103は、例えば、評価者又は管理者からの入力を受けるタッチパネルやキーボードを備える。また、入力部1103は、評価者の外部から情報を受け取るネットワークインターフェース等を含み、処理に供されるデータを受信する。出力部1104は、評価者端末11で処理された情報を出力する手段を含む。出力部1104は、例えば、評価者又は管理者に対して画像等を呈示するディスプレイを備える。また、出力部1104は、通信回線18を介して、評価者端末11の外部へ情報等を送信するネットワークインターフェース等を含む。表示部1105は例えば、液晶ディスプレイ、ディスプレイパネルなどのディスプレイデバイスである。入力部1103と表示部1105とは、別体であってもよいし、一体化されたタッチパネルとして構成されてもよい。通信部1106は、例えば、通信インタフェースである。
【0029】
前記評価情報管理サーバーとしては、例えば評価情報管理系ホストコンピュータ等が挙げられる。前記評価情報管理系ホストコンピュータは、前記評価者による前記評価対象の評価情報を管理するコンピュータであり、通信回線を介して、前記評価情報管理者の制御系コンピュータに接続されうる。
【0030】
前記利用者としては、特に限定されず、個人又は法人等が好適な例として挙げられる。本発明においては、前記利用者が、サービスの利用又は商品の購入を目的に利用する利用者であるのが好ましく、個人であるのがより好ましい。
なお、前記利用者端末は、特に限定されず、前記評価者端末と同様の構成を有していてもよい。
【0031】
図3は、
図1の評価システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を模式的に示す図である。かかる処理は、例えば
図2に示される評価者端末11の各機能が、CPUにて所定のプログラムを実行されることにより実行される。以下では、
図3をもとに本発明の好適な態様を説明する。
【0032】
前記評価者(コンピュータを含む)は、前記評価者端末11を用いて、前記評価を行うために、評価開始画面コンテンツとしてメニュー画面を前記評価者端末11に表示させると、前記評価開始画面コンテンツは、前記評価者(コンピュータを含む)に対し、ログイン情報を求める。なお、前記ログイン情報は利用者認証情報として求められてもよい。ログイン情報が求められると、評価者(コンピュータを含む)は、前記評価者端末11を用いて、IDやパスワード等の評価者認証情報をログイン情報として前記評価情報管理サーバー12に送信する(S101)。前記評価情報管理サーバー12は、前記評価者端末11から評価者認証情報を受信すると、認証確認を行う(S102)。認証確認後、前記認証情報管理サーバー12は、前記認証確認結果を前記評価者端末11に対して送信する(S103)。前記評価者端末11は、前記評価情報管理サーバー12から前記認証結果を受信すると、前記認証確認結果にエラー情報が付加されている場合には、認証エラーを前記評価者端末11の画面上に表示させる。前記認証確認結果が問題なく完了している場合には、認証処理が完了する。
【0033】
前記認証処理確認後、前記評価者(コンピュータを含む)は、前記評価者端末11を用いて、前記評価情報管理サーバー12に対し、前記評価の前記評価フォーム要求を送信する(S104)。前記評価情報管理サーバー12は、前記評価者端末11から前記評価フォーム要求を受信すると、前記評価フォーム要求の評価情報に基づき、評価するための評価フォームを作成する(S105)。前記評価情報管理サーバー12は、前記評価フォーム作成後、前記評価者端末11に対して、前記評価フォームを送信する(S106)。前記評価者端末11が、前記評価情報管理サーバー12から前記評価フォームを受信した後、前記評価者(コンピュータを含む)は、前記評価フォームを使って、前記評価を実施する(S107)。より具体的には例えば、前記評価者が前記評価者端末11を用いて前記評価フォームに前記評価の評価事項を入力する。前記評価者(コンピュータを含む)は、前記評価の実施後、前記評価者端末11を用いて、評価情報を前記評価情報管理サーバー12に送信する(S108)。前記評価情報管理サーバー12は、前記評価者端末11から前記評価情報を受信すると、前記評価者の前記評価情報の評価値と、前記評価者自身の過去の評価者(コンピュータを含む)による評価情報に基づき、前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の前記評価を点数化した評価点を平均化した平均値とを用いて、加重平均処理に付し、前記評価の評価値を算出する(S109)。
【0034】
前記評価の評価値の算出(S109)につき、好適な態様をより具体的に説明する。
前記評価情報管理サーバー12は、過去の前記評価者(コンピュータを含む)による評価情報を記憶する記憶手段を有している。前記評価情報管理サーバー12は、前記評価者端末11から前記評価情報を受信すると、例えば、
図4に示すように、評価者毎に過去の評価情報を評価履歴として記憶し、前記評価履歴に基づき、例えば
図5に示すように、評価者毎の評価情報から、評価者自身の平均評価値を算出し、評価者毎に記憶する。なお、
図4は、前記評価が店舗である場合の評価履歴のマスタを示しており、評価者IDに基づいて、評価日時と、評価対象となる店舗の店舗IDと、前記店舗の評価値と、前記店舗に対するコメント等とを記憶していくことが可能なように構成されている。また、
図5は、評価者ID毎に評価者自身の平均評価値と前記平均評価値の算出日等を記憶していくことが可能なように構成されている。本発明においては、好適には、例えば
図4に示される前記評価者(コンピュータを含む)の評価値と、例えば
図5に示される前記評価者自身の平均評価値とを用いて、前記評価の評価値を算出する。
【0035】
以下、本発明の好適な態様の一例として
図6を用いて、前記評価値の算出についてより具体的に説明する。
図6は、店舗ID毎に、評価日時、評価者ID、評価者による店舗の評価値(A)、評価者自身に対する評価値としての評価者が過去に評価した平均評価値(B)、及び評価者のコメントを記憶しているデータベースを情報マスタとして示す。なお、本発明においては、
図6のようなデータベースも前記評価情報管理サーバーに好適に用いることができる。
前記評価値の算出は、例えば、
図6中の評価値(A)と評価値(B)とを、加重平均の上記式(1)にあてはめて算出することにより実施可能である。より具体的には、
図6の評価値(A)は、上から3、5、4、1、1及び5であり、平均評価値(B)は、2.5、4.3、3.8、1、1.1及び4.5である。これら数値を、上記式(1)にあてはめる。すなわち、上記式(1)における前記評価点(w)を平均評価値(B)とし、前記評価点(w)の「w
1、w
2、w
3、w
4、w
5、・・・、w
n」を「2.5、4.3、3.8、1、1.1及び4.5」とする。また、上記式(1)における前記評価点(x)を評価値(A)とし、前記評価点(x)の「x
1、x
2、x
3、x
4、x
5、・・・、x
n」を「3、5、4、1、1及び5」とする。そして、加重平均の上記式(1)にあてはめると、4.0となり、この値が前記評価の評価値となる。なお、前記平均評価値(B)を前記評価に付さない場合の単純平均値は2.7となる。
【0036】
ここで、本発明においては、異常な評価者や悪質評価者を排除してもよい。例えば、低評価ばかりの異常な評価者やコメントにおいて悪質な内容を書き込む悪質評価者等を排除することなどが挙げられる。排除方法としては、例えば、
図6に示される評価者の平均評価値が2未満の評価者を排除したり、所定の悪質なNGワードを書き込んだ評価者を排除したりすること等が挙げられる。なお、
図6の例によれば、排除後の前記評価値は4.4になる。また、本発明においては、優良な評価者や良質評価者に報酬等を与えてもよい。例えば、評価の高い評価者やコメントにおいて良質な内容を書き込む良質評価者等に報酬を与えることなどが挙げられる。報酬の与え方等については、常法に従うことができる。
【0037】
上記のようにして算出された評価値は、例えば、
図7に示されるような店舗情報に評価情報として付されて評価情報の作成に用いられる(S110)。
図7は店舗の評価情報が記憶されているデータベースの一例を示す。
図7のデータベースは、店舗ID毎に、小売業、理美容業、金融業、運送業、サービス業等のカテゴリー、店舗名、店舗の評価等が格納されている。店舗の評価値は、上記のようにして算出された評価値である。このようなデータベースは、前記評価情報管理サーバー12に格納され、記憶される。
【0038】
前記利用者は、評価情報を含む店舗情報や商品・サービス情報等を入手したい場合、前記利用者端末13を用いて、評価情報要求が前記利用者端末13から前記評価情報管理サーバー12に送信される(S111)。前記評価情報管理サーバーは、前記利用者端末13から前記評価情報要求を受信すると、前記評価情報要求に基づき、評価情報を抽出し(S112)、抽出した評価情報を前記利用者端末13に送信する。
【0039】
また、上記のように構成することで、評価者(コンピュータを含む)による評価に関する評価システムを、前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の前記評価を点数化した評価点を平均化又は積算化する算出手段及び前記の平均化又は積算化された前記評価者(コンピュータを含む)毎の評価点を前記評価に付す評価手段として機能させることができ、好ましくは、法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価を、評価者(コンピュータを含む)が評価する際又は評価した際に利用される法人又は前記法人の営業店若しくは商品・サービスの価値に関する評価システムを、前記評価者(コンピュータを含む)毎に過去の前記評価を点数化した評価点を平均化又は積算化する算出手段及び前記の平均化又は積算化された前記評価者(コンピュータを含む)毎の評価点を前記評価に付す評価手段として機能させることができる。
【0040】
以上のようにすることにより、評価者、利用者ともに、特に新たな負担を負うこともなく、容易かつ簡便に、精度の高い評価の利活用を図ることができる。なお、上記では、本発明の好適な態様の一例を説明したが、本発明はこれに限定されず、種々の態様が適用され得る。例えば、本発明は、商品・サービスや企業情報を提供するあらゆる情報管理システムに適用可能であり、本発明においては、上記評価システムがコンシェルジュシステムに適用されるのが好ましい。前記コンシェルジュシステムは、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、公知のコンシェルジュシステムであってよい。コンシェルジュシステムに適用することで、より精度の高い評価に基づく提案が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の評価システム、評価方法及びこれらに適用されるプログラムは、種々の評価に有用である。
【符号の説明】
【0042】
11 評価者端末
12 評価情報管理サーバー
13 利用者端末
18 通信回線
1101 記憶部
1102 処理部
1103 入力部
1104 出力部
1105 表示部
1106 通信部