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  • 特開-緊急開閉弁 図1
  • 特開-緊急開閉弁 図2
  • 特開-緊急開閉弁 図3
  • 特開-緊急開閉弁 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021452
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】緊急開閉弁
(51)【国際特許分類】
   F15B 20/00 20060101AFI20220127BHJP
   C13B 10/00 20110101ALI20220127BHJP
   C13B 20/16 20110101ALI20220127BHJP
   C13B 35/08 20110101ALI20220127BHJP
【FI】
F15B20/00 G
C13B10/00
C13B20/16
C13B35/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020125012
(22)【出願日】2020-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】592006132
【氏名又は名称】八甲エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】特許業務法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】弥園 崇征
【テーマコード(参考)】
3H082
【Fターム(参考)】
3H082AA01
3H082DA32
(57)【要約】
【課題】電磁弁のエア制御により作動するエアシリンダによって制御されるチャージバルブの緊急開閉弁において、通常時にはチャージバルブの意図しない開閉を防止するとともに、緊急時にはチャージバルブを容易に手動で開閉する。
【解決手段】緊急開閉弁は、四方弁と、第1の三方弁と、第2の三方弁と、安全バーと、を含む。安全バーは、ユーザ操作に応じて、ユーザによるレバーの操作を規制する規制位置と、ユーザによるレバーの操作を許容する解除位置と、を取ることができる。安全バーが規制位置を取るとき、第1の三方弁が第1エアポートと電磁弁とを接続するとともに、第2の三方弁が第2エアポートと電磁弁とを接続する。安全バーが解除位置を取るとき、第1の三方弁が第1エアポートと第1ポートとを接続するとともに、第2の三方弁が第2エアポートと第2ポートとを接続する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁弁のエア制御により作動するエアシリンダによって制御されるチャージバルブの緊急開閉弁であって、
圧縮空気源からのエアの吸気口、エアの排気口、第1ポート、第2ポート、及び、ユーザ操作に応じてエアの流路を切り替えるレバー、を含む四方弁と、
前記電磁弁に繋がる第1接続口、前記エアシリンダの第1エアポートに繋がる第2接続口、及び、前記第1ポートに繋がる第3接続口を含む第1の三方弁と、
前記電磁弁に繋がる第4接続口、前記エアシリンダの第2エアポートに繋がる第5接続口、及び、前記第2ポートに繋がる第6接続口を含む第2の三方弁と、
ユーザ操作に応じて、ユーザによる前記レバーの操作を規制する規制位置と、ユーザによる前記レバーの操作を許容する解除位置と、を取ることができる安全バーと、を含み、
前記安全バーが前記規制位置を取るとき、前記第1の三方弁が前記第1エアポートと前記電磁弁とを接続するとともに、前記第2の三方弁が前記第2エアポートと前記電磁弁とを接続し、
前記安全バーが前記解除位置を取るとき、前記第1の三方弁が前記第1エアポートと前記第1ポートとを接続するとともに、前記第2の三方弁が前記第2エアポートと前記第2ポートとを接続すること、
を特徴とする緊急開閉弁。
【請求項2】
前記四方弁、前記第1の三方弁及び前記第2の三方弁が一体化されて構成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の緊急開閉弁。
【請求項3】
前記安全バーが、前記規制位置と前記解除位置との間を回動するように前記第1の三方弁及び前記第2の三方弁に取り付けられていること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の緊急開閉弁。
【請求項4】
前記レバーは、前記チャージバルブを開かせる開位置と前記チャージバルブを閉じさせる閉位置との間を回動し、
前記レバーは、前記レバーを前記開位置又は前記閉位置に位置決めする機構を含むこと、
を特徴とする請求項1~3のうちのいずれかに記載の緊急開閉弁。
【請求項5】
前記第1ポートと前記第3接続口との間、及び、前記第2ポートと前記第6接続口との間のそれぞれにはステンレス鋼管が接続されていること、
を特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の緊急開閉弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急開閉弁に関し、特に、エアシリンダによって制御されるチャージバルブに好適に使用される緊急開閉弁に関する。
【背景技術】
【0002】
エアシリンダによって制御されるチャージバルブの利用場面の一例として、製糖機械設備の遠心分離機への適用が挙げられる。製糖機械設備では、チャージバルブから供給された砂糖の結晶と糖蜜の混ざった半流動状乃至は半固形状の半製品(混合半流動体)を、遠心分離機で、粉体と液体(結晶と糖蜜)に分離する(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-93372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、チャージバルブは、平常時には、エアシリンダを介して電磁弁により自動制御されている。ただし、チャージバルブから遠心分離機に液体が流れ過ぎた場合や、電磁弁の電気制御が不能になった場合に、チャージバルブを緊急に開閉する必要があることから、手動の緊急開閉弁が設置されることがある。
【0005】
従来の緊急開閉弁では、ユーザのレバー操作により、自動制御と手動制御、及び開閉の切替えを行っているところ、ユーザや機材の接触、誤操作、悪戯などによるレバーの意図しない動作を防止する手段は設けられていない。つまり、従来の緊急開閉弁には、意図しない動作の規制の観点からなお改善の余地がある。
【0006】
そこで、本発明は、通常時にはチャージバルブの意図しない開閉を防止できるとともに、緊急時にはチャージバルブを容易に手動で開閉することができる緊急開閉弁の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決すべく、本発明は、
電磁弁のエア制御により作動するエアシリンダによって制御されるチャージバルブの緊急開閉弁であって、
圧縮空気源からのエアの吸気口、エアの排気口、第1ポート、第2ポート、及び、ユーザ操作に応じてエアの流路を切り替えるレバー、を含む四方弁と、
前記電磁弁に繋がる第1接続口、前記エアシリンダの第1エアポートに繋がる第2接続口、及び、前記第1ポートに繋がる第3接続口を含む第1の三方弁と、
前記電磁弁に繋がる第4接続口、前記エアシリンダの第2エアポートに繋がる第5接続口、及び、前記第2ポートに繋がる第6接続口を含む第2の三方弁と、
ユーザ操作に応じて、ユーザによる前記レバーの操作を規制する規制位置と、ユーザによる前記レバーの操作を許容する解除位置と、を取ることができる安全バーと、を含み、
前記安全バーが前記規制位置を取るとき、前記第1の三方弁が前記第1エアポートと前記電磁弁とを接続するとともに、前記第2の三方弁が前記第2エアポートと前記電磁弁とを接続し、
前記安全バーが前記解除位置を取るとき、前記第1の三方弁が前記第1エアポートと前記第1ポートとを接続するとともに、前記第2の三方弁が前記第2エアポートと前記第2ポートとを接続すること、
を特徴とする緊急開閉弁を提供する。
【0008】
本発明の緊急開閉弁では、
前記四方弁、前記第1の三方弁及び前記第2の三方弁が一体化されて構成されていること、
が好ましい。
【0009】
また、本発明の緊急開閉弁では、
前記安全バーが、前記規制位置と前記解除位置との間を回動するように前記第1の三方弁及び前記第2の三方弁に取り付けられていること、
が好ましい。
【0010】
本発明の緊急開閉弁では、
前記レバーは、前記チャージバルブを開かせる開位置と前記チャージバルブを閉じさせる閉位置との間を回動し、
前記レバーは、前記レバーを前記開位置又は前記閉位置に位置決めする機構を含むこと、
が好ましい。
【0011】
また、本発明の緊急開閉弁では、
前記第1ポートと前記第3接続口との間、及び、前記第2ポートと前記第6接続口との間のそれぞれにはステンレス鋼管が接続されていること、
が好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上記本発明の緊急開閉弁を用いることにより、通常時にはチャージバルブの意図しない開閉を防止できるとともに、緊急時にはチャージバルブを容易に手動で開閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る緊急開閉弁1の平面図、正面図及び左側面図である。
図2】通常時における緊急開閉弁1及びエアシリンダCYLの位置を概念的に示す図である。
図3】緊急時にチャージバルブを閉じるための緊急開閉弁1の操作及びエアシリンダCYLの位置を概念的に示す図である。
図4】緊急時にチャージバルブを開くための緊急開閉弁1の操作及びエアシリンダCYLの位置を概念的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の代表的な実施形態に係る緊急開閉弁について、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0015】
本実施形態では、緊急開閉弁1を、例えば製糖機械設備の遠心分離機に蜜を供給するためのチャージバルブの手動制御のために使用することを想定している。ただし、緊急開閉弁1が、他の機械装置に液体を供給するチャージバルブの手動制御のために利用することができることは言うまでもない。
【0016】
製糖機械設備の遠心分離機は、砂糖の結晶と糖蜜とを分離する工程を担当し、チャージバルブから結晶と糖蜜の混合半流動体(砂糖の結晶と糖蜜の混ざった半流動状乃至は半固形状の半製品)の供給を受ける。図2に示すように、チャージバルブはエアシリンダCYLにより制御されるところ、エアシリンダCYLは、通常時には、電磁弁S1,S2からのエア制御により作動している。
【0017】
チャージバルブから遠心分離機に蜜が流れ過ぎた場合や、電磁弁S1,S2の電気制御が不能になった場合に、チャージバルブを緊急に開閉するべく、緊急開閉弁1が用いられる(図3図4参照)。なお、緊急開閉弁1を機能させるために圧縮空気源が用いられている。
【0018】
したがって、緊急開閉弁1は、エアシリンダCYLと電磁弁S1,S2との間、かつ、エアシリンダCYLと圧縮空気源との間に介在し、例えば取付プレートなどにネジなどで遠心分離機等に固定される。図1に示すように、緊急開閉弁1は、四方弁10、三方弁20,30及び安全バー40を含む。
【0019】
そして、緊急開閉弁1は、これら四方弁10、三方弁20,30及び安全バー40が一体化されて構成されており、図1(A)における仮想略水平線に対して線対称の形状を有し、図1(C)における仮想略垂直線に対しても線対称の形状を有しており、機能性とともに意匠性にも優れている。
【0020】
四方弁10は、圧縮空気源(図示せず)からのエアの吸気口11、エアの排気口13、ポート12,14、及び、レバー15を含む、多方弁ないし切換弁である。なお、四方弁10は、追加のポートを有してもよい。
【0021】
具体的には、ポート12は、第1のポートに相当し、三方弁20の接続口23に接続されている。ポート14は、第2のポートに相当し、三方弁30の接続口33に接続されている。レバー15は、エアの流路16,17を切り替える部材であり、R方向に回動することによりニュートラル位置から閉位置及び開位置を取ることができる。
【0022】
図3に示すように、レバー15がニュートラル位置から閉位置に切り替えられると、吸気口11はポート14に、排気口13はポート12に、それぞれ繋がる。したがって、圧縮空気源からのエアは、電磁弁S2を経てエアシリンダCYLのエアポートCYL2に供給される。これにより、エアシリンダCYLが短縮し、チャージバルブを強制的に閉じることができる。
【0023】
逆に、図4に示すように、レバー15が開位置に切り替えられると、吸気口11はポート12に、排気口13はポート14に、それぞれ繋がり、圧縮空気源からのエアは、電磁弁S1を経てエアシリンダCYLのエアポートCYL1に供給される。これにより、エアシリンダCYLが伸長し、チャージバルブを強制的に開くことができる。
【0024】
レバー15は、ニュートラル位置、閉位置及び開位置に位置決めする位置決機構18を有している。したがって、レバー15は、各位置に確実に位置決めされ、圧縮空気源からのエアのリークによる損失を抑制することができる。
【0025】
ただし、追って詳しく述べるように、レバー15は、通常時には、意図しない動作の防止のために、安全バー40によってニュートラル位置からの回動を規制されており、安全バー40の解除後にはじめてユーザによるレバー操作が可能になる(図1参照)。
【0026】
次いで、三方弁20は、電磁弁S1への接続口21、エアシリンダCYLのエアポートCYL1への接続口22、及び、四方弁10のポート12への接続口23を含む、多方弁ないし切換弁である。なお、三方弁20は、追加のポートを有してもよい。
【0027】
具体的には、三方弁20は、通常時には、電磁弁S1とエアシリンダCYLのエアポートCYL1との間を繋いでいるが、ユーザによる安全バー40の操作により、四方弁10(のポート12)とエアシリンダCYLのエアポートCYL1との間を繋ぐように、流路25を切り替える。
【0028】
また、三方弁30は、電磁弁S2への接続口31、エアシリンダCYLのエアポートCYL2への接続口32、及び、四方弁10のポート14への接続口33を含む、多方弁ないし切換弁である。なお、三方弁30は、追加のポートを有してもよい。
【0029】
具体的には、三方弁30は、通常時には、電磁弁S2とエアシリンダCYLのエアポートCYL2との間を繋いでいるが、ユーザによる安全バー40の操作により、四方弁10(のポート14)とエアシリンダCYLのエアポートCYL2との間を繋ぐように、流路35を切り替える。
【0030】
図1(A)及び(C)に示すように、安全バー40は、隣接して一体化されている三方弁20,30に亘って取り付けられた略U字状の部材であって、レバー15を覆ってユーザによるレバー操作を規制する規制位置と、レバー15から離れてユーザによるレバー操作を許容する解除位置と、を取ることができる。つまり、安全バー40は、図1(B)に符号Aで示す方向に回動することで、規制位置から解除位置へと遷移し、かかる位置の遷移に伴って、三方弁20,30の流路25,35を一斉に又は同時に切り替えることができる(図3(A)及び図4(A)参照)。
【0031】
より具体的に説明すると、安全バー40は、両端42,43から互いに略平行に対向しながら延び、ある箇所で屈曲して互いに近づき、更に屈曲して再び平行に対向しながら延び、そして、再び屈曲して互いに繋がる。あるいは、安全バー40は、先端部41において階段状に屈曲しているとも言える。
【0032】
先端側41における離間距離Lは、レバー15の回動を規制してエアの流路16,17を切り替わらないニュートラル位置を保持できる範囲で適宜設定すればよいが、回動範囲Rよりも狭いのが好ましい。それゆえ、安全バー40が規制位置にあるとき、ユーザがレバー15を回動しようとすると、レバー15が安全バー40の先端部41に接触し、レバー15の更なる回動が規制されることになる。一方、安全バー40が規制位置から解除位置に遷移すると、ユーザによるレバー操作が許容される(図3(B)及び図4(B)参照)。
【0033】
四方弁10の吸気口11及び排気口13にはそれぞれ継手が取り付けられている。また、三方弁20の接続口21,22及び三方弁30の接続口31,32にも継手が取り付けられている。一方、四方弁10のポート12と三方弁20の接続口23との間、及び、四方弁10のポート14と三方弁30の接続口33との間は、誤接続の防止及び強度向上の観点から、それぞれステンレス鋼配管で繋がれている。
【0034】
このような構成を有する緊急開閉弁1の動作を説明する。
図2(A)に示すように、通常時では、安全バー40が規制位置を取る。このとき、三方弁20はエアシリンダCYLのエアポートCYL1と電磁弁S1とを接続し、三方弁30はエアシリンダCYLのエアポートCYL2と電磁弁S2とを接続する。
【0035】
ユーザが意図せずレバー15を回動させようとすると、レバー15が安全バー40の先端部41に接触し、レバー15の回動が規制される。つまり、安全バー40は安全機構として機能し、チャージバルブの意図しない手動開閉を防止することができる。
【0036】
ただし、チャージバルブから遠心分離機への液体の供給量が過剰となったり、電磁弁S1,S2の電気制御が不能になったりすると、チャージバルブを緊急に手動で開閉する必要性が生じる。この場面では、ユーザは、安全バー40を図1(B)のA方向に回動操作して、規制位置から解除位置に遷移させる。
【0037】
すると、三方弁20がエアシリンダCYLのエアポートCYL1と四方弁10のポート12とを連通するとともに、三方弁30がエアシリンダCYLのエアポートCYL2と四方弁10のポート14とを連通するように、流路25,35が同時に切り替わる。これにより、チャージバルブ(エアシリンダCYL)の制御が、電磁弁S1,S2による自動制御からユーザによる手動制御に速やかにかつ確実に切り替わる。
【0038】
ユーザは更にレバー15を操作し、レバー15をニュートラル位置から閉位置又は開位置に回動させる。
【0039】
図3(B)に示すように、ユーザがレバー15をニュートラル位置から閉位置に回動させると、四方弁10は、圧縮空気源からのエアをポート14及び三方弁30を介してエアシリンダCYLのエアポートCYL2に供給し、併せて、エアポートCYL1、三方弁20、ポート12を経て排気口13から排気する。これにより、エアシリンダCYLが短縮し、チャージバルブを閉じさせる。
【0040】
逆に、図4(B)に示すように、ユーザがレバー15をニュートラル位置から開位置に回動させると、四方弁10は、圧縮空気源からのエアをポート12及び三方弁20を介してエアシリンダCYLのエアポートCYL1に供給し、併せて、エアポートCYL2、三方弁30、ポート14を経て排気口13から排気する。これにより、エアシリンダCYLが伸長し、チャージバルブを開かせる。
【0041】
また、チャージバルブをユーザの手動操作から自動制御に戻す際には、レバー15を閉位置又は開位置からニュートラル位置に回動させたうえで、安全バー40を許容位置から規制位置に回動させる。このように簡単な操作で、手動操作から自動制御への復帰を果たすことができる。
【0042】
したがって、本実施形態では、通常時にはユーザの意図しないレバー操作を確実に防止しながら、緊急時には容易かつ迅速にチャージバルブを手動で開閉操作することが可能となる。このとき、位置決め機構18により、レバー15は閉位置又は開位置に確実に位置決めされ、エア漏れによる損失を防止することができる。
【0043】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能である。
【0044】
本実施形態では、緊急開閉弁1を製糖機械設備の遠心分離機に蜜を供給するためのチャージバルブの緊急手動制御のために使用したが、緊急開閉弁1はこれ以外の用途に適用可能である。例えば、緊急開閉弁1は、水タンクの排出、内圧の開放、爆発防止などのために利用可能である。また、安全バー40の先端部41の形状や離間距離L等は、レバー15の形状、寸法及び取扱性等を考慮して、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0045】
1・・・緊急開閉弁
10・・・四方弁
11・・・吸気口
12,14・・・ポート
13・・・排気口
15・・・レバー
20,30・・・三方弁
21~23,31~33・・・接続口
40・・・安全バー
CYL・・・エアシリンダ
CYL1,CYL2・・・エアポート
S1,S2・・・電磁弁
図1
図2
図3
図4