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▶ 三菱造船株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021515
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】双頭船
(51)【国際特許分類】
   B63B 1/32 20060101AFI20220127BHJP
   B63B 1/08 20060101ALI20220127BHJP
   B63H 5/08 20060101ALI20220127BHJP
   B63B 1/06 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
B63B1/32 Z
B63B1/08 Z
B63H5/08
B63B1/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020125119
(22)【出願日】2020-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】518022743
【氏名又は名称】三菱造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】田村 浩
(72)【発明者】
【氏名】美濃 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】大城 貴昭
(57)【要約】      (修正有)
【課題】双頭船の前後方向両側にウェッジを設ける際に、一方のウェッジが抵抗となることを抑制し、進行性能の向上を図ることができる双頭船を提供する。
【解決手段】双頭船1は、本体部12、本体部より前方に位置する船首部14、及び本体部より後方に位置する船尾部16を含む船体2と、船首部に設けられ、下面を有する船首側ウェッジ4と、船尾部に設けられ、下面を有する船尾側ウェッジ6と、船首側ウェッジの下面の位置を調整する船首側アクチュエータ8と、船尾側ウェッジの下面の位置を調整する船尾側アクチュエータ10と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部、前記本体部より前方に位置する船首部、及び前記本体部より後方に位置する船尾部を含む船体と、
前記船首部に設けられ、下面を有する船首側ウェッジと、
前記船尾部に設けられ、下面を有する船尾側ウェッジと、
前記船首側ウェッジの下面の位置を調整する船首側アクチュエータと、
前記船尾側ウェッジの下面の位置を調整する船尾側アクチュエータと、を備える双頭船。
【請求項2】
前記本体部の底面を前方向に延ばして形成される延長線を船首側船底ラインL1とすると、
前記船首側アクチュエータは、前記船首側ウェッジの前記下面を、前記船首側船底ラインL1より上方の位置に調整可能に構成され、
前記本体部の底面を後方向に延ばして形成される延長線を船尾側船底ラインL2とすると、
前記船尾側アクチュエータは、前記船尾側ウェッジの前記下面を、前記船尾側船底ラインL2より上方の位置に調整可能に構成される請求項1に記載の双頭船。
【請求項3】
前記船体の前端から下方に向かって延在する船首側延在部をさらに備え、
前記船首側延在部の下端は、前記船首側船底ラインL1より上方に位置し、
前記船体と前記船首側延在部とによって前記船首側ウェッジを配置可能な船首側空間が形成され、
前記船首側アクチュエータは、前記船首側ウェッジの少なくとも一部を、前記船首側空間に位置するように調整可能に構成される請求項2に記載の双頭船。
【請求項4】
前記船体の後端から下方に向かって延在する船尾側延在部をさらに備え、
前記船尾側延在部の下端は、前記船尾側船底ラインL2より上方に位置し、
前記船体と前記船尾側延在部とによって前記船尾側ウェッジを配置可能な船尾側空間が形成され、
前記船尾側アクチュエータは、前記船尾側ウェッジの少なくとも一部を、前記船尾側空間に位置するように調整可能に構成される請求項2または3に記載の双頭船。
【請求項5】
前記双頭船の進行方向に基づいて前記船首側ウェッジの前記下面の位置を前記船首側アクチュエータに指示する船首側指示部、及び前記双頭船の進行方向に基づいて前記船尾側ウェッジの前記下面の位置を前記船尾側アクチュエータに指示する船尾側指示部を含む制御装置と、をさらに備える請求項1から4の何れか一項に記載の双頭船。
【請求項6】
前記船首側ウェッジの位置を検出する船首側位置センサと、
前記船尾側ウェッジの位置を検出する船尾側位置センサと、
前記双頭船が前方に進行しているときに前記船首側位置センサが検出する前記船首側ウェッジの位置が予め定められた位置より低いと警告を通知し、且つ、前記双頭船が後方に進行しているときに前記船尾側位置センサが検出する前記船尾側ウェッジの位置が予め定められた位置より低いと警告を通知するように構成された警告装置と、をさらに備える請求項1から5の何れか一項に記載の双頭船。
【請求項7】
前記船体に設けられ、前記双頭船を後方に進行させるための推力を発生させる前側推進器と、
前記前側推進器より前記船体の後方に設けられ、前記双頭船を前方に進行させるための推力を発生させる後側推進器と、を含む請求項1から6の何れか一項に記載の双頭船。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、双頭船に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、推力を発生させる2つの推進装置が船体の進行方向に対して両側(船首及び船尾)に配置され、船体の進行方向に対して後側の推進装置を駆動することにより、いずれの方向にも進行可能な双頭船が開示されている。このような双頭船では、前方に向かって進行する場合と、後方に向かって進行する場合の両方で進行性能が確保されるように構成されることが望ましく、例えば、船体の形状が前後対称となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平3-124995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
旅客船やRO-RO船などの船舶には、船体の後端に位置し、船体抵抗を低減するためのウェッジが設けられることがある。このウェッジを双頭船に適用する場合、船首及び船尾の両方にウェッジを設けることとなる。この場合、双頭船の進行時に、一方のウェッジで船体抵抗を低減することはできても、他方のウェッジはむしろ進行に対する抵抗となり、双頭船の進行性能の向上を阻害する虞がある。しかしながら、特許文献1には、双頭船にウェッジを適用した際に、他方のウェッジによる抵抗を抑制するための知見について何ら開示されていない。
【0005】
本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、船首及び船尾の両方にウェッジを設けた際にも、進行性能の向上を図ることができる双頭船を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係る双頭船は、本体部、前記本体部より前方に位置する船首部、及び前記本体部より後方に位置する船尾部を含む船体と、前記船首部に設けられ、下面を有する船首側ウェッジと、前記船尾部に設けられ、下面を有する船尾側ウェッジと、前記船首側ウェッジの下面の位置を調整する船首側アクチュエータと、前記船尾側ウェッジの下面の位置を調整する船尾側アクチュエータと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の双頭船によれば、船首側アクチュエータで船首側ウェッジの下面の位置を調整すること、及び船尾側アクチュエータで船尾側ウェッジの下面の位置を調整することができる。このため、船首及び船尾の両方にウェッジを設けた際にも、双頭船が前方に向かって進行する際には船首側ウェッジの抵抗を抑制し、双頭船が後方に向かって進行する際には船尾側ウェッジの抵抗を抑制し、双頭船の進行性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の第1実施形態に係る双頭船の構成を示す概略図である。
図2A】本開示の第1実施形態に係る船首側ウェッジを示す斜視図である。
図2B】本開示の第1実施形態に係る船尾側ウェッジを示す斜視図である。
図3A】本開示の第1実施形態に係る船首部の下面近傍の構成を示す側面図である。
図3B】本開示の第1実施形態に係る船尾部の下面近傍の構成を示す側面図である。
図4A】本開示の第1実施形態に係る船首側アクチュエータの一例を示す図である。
図4B】本開示の第1実施形態に係る船尾側アクチュエータの一例を示す図である。
図5A】本開示の第2実施形態に係る船首部の下面近傍の構成を示す側面図である。
図5B】本開示の第2実施形態に係る船尾部の下面近傍の構成を示す側面図である。
図6】本開示の第3実施形態に係る双頭船の機能ブロック図である。
図7】本開示の第4実施形態に係る双頭船の機能ブロック図である。
図8A】本開示の幾つかの実施形態に係る船首側ウェッジの構成を示す概略図であって、船首部を下方から視た図である。
図8B】本開示の幾つかの実施形態に係る船尾側ウェッジの構成を示す概略図であって、船尾部を下方から視た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態による双頭船について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本開示の一態様を示すものであり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0010】
<第1実施形態>
図1を参照して、本開示の第1実施形態に係る双頭船の構成について説明する。図1に示すように、双頭船1は、船体2と、船首側ウェッジ4と、船尾側ウェッジ6と、船首側アクチュエータ8と、船尾側アクチュエータ10と、を備える。
【0011】
船体2は、本体部12、船首部14及び船尾部16を含む。本開示では、図1における右方向を前方、そして左方向を後方と定義する。船首部14は本体部12より前方側に位置する。船尾部16は本体部12より後方側に位置する。また、水平面内において前後方向(双頭船1の進行方向)に垂直な方向を船幅方向と定義する。
【0012】
本体部12は、前方に向かって突出する前方突出部18を含む。そして、船首部14は、この前方突出部18の前端からさらに前方に向かって突出している。同様に、本体部12は、後方に向かって突出する後方突出部20を含む。そして、船尾部16は、この後方突出部20の後端からさらに後方に向かって突出している。前方突出部18の下方には、後述する船首側スクリュープロペラ22及び船首側舵26が配置されるスペースが形成されている。同様に、後方突出部20の下方には、後述する船尾側スクリュープロペラ24及び船尾側舵28が配置されるスペースが形成されている。
【0013】
双頭船1は、双頭船1を後方に進行させるための推力を発生させる前側推進器と、双頭船1を前方に進行させるための推力を発生させる後側推進器と、を備えている。第1実施形態では、双頭船1は、前側推進器の例として船首側スクリュープロペラ22を、後側推進器の例として船尾側スクリュープロペラ24を備えている。船首側スクリュープロペラ22及び船尾側スクリュープロペラ24のそれぞれは水中で回転駆動することで、双頭船1を進行させる部材である。船首側スクリュープロペラ22は、前方を向く本体部12の前面に設けられ、前方突出部18より下方に位置している。船尾側スクリュープロペラ24は、後方を向く本体部12の後面に設けられ、後方突出部20より下方に位置している。尚、推進器は、スクリュープロペラ以外のものであってもよく、例えば、アジマス推進器やポッド型推進器であってもよい。
【0014】
また、双頭船1は、船首側舵26及び船尾側舵28を備えてもよい。船首側舵26及び船尾側舵28は舵面を有する板状の部材であり、姿勢(角度)を変化させることで双頭船1の進行方向を変えることができる。第1実施形態では、船首側舵26は下方に向く前方突出部18の下面に設けられ、船尾側舵28は下方に向く後方突出部20の下面に設けられている。
【0015】
船首側ウェッジ4は、下方に向く船首部14の下面14Aに設けられる。図2Aに示すように、船首側ウェッジ4は、下方に向く下面4Aと、前方に向く前面4Bと、船幅方向に向く側面4Cと、上方に向く上面4Dと、を有する。船首側ウェッジ4の側面4Cの外形は略三角形状であり、船首側ウェッジ4の下面4A、前面4B及び上面4Dのそれぞれの外形は略矩形状である。
【0016】
船尾側ウェッジ6は、下方に向く船尾部16の下面16Aに設けられる。図2Bに示すように、船尾側ウェッジ6は、下方に向く下面6Aと、前方に向く前面6Bと、船幅方向に向く側面6Cと、上方に向く上面6Dと、を有する。船尾側ウェッジ6の側面6Cの外形は略三角形状であり、船尾側ウェッジ6の下面6A、前面6B及び上面6Dのそれぞれの外形は略矩形状である。
【0017】
船首側アクチュエータ8は、船首側ウェッジ4の下面4Aの位置を調整するものである。第1実施形態では、船首側アクチュエータ8は、船体2に対して船首側ウェッジ4を回転させて、船体2の底面に対する船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1を調整する。この角度θ1は、図3Aに示すように、船首側船底ラインL1と船首側ウェッジ4の下面4Aとによって形成される角度である。ここで、船首側船底ラインL1は前方突出部18の下面18A(本体部12の底面)を前方向に延ばして形成される仮想の延長線である。
【0018】
図4Aには、船首側アクチュエータ8の一例が示されている。船首側ウェッジ4は、船首側ウェッジ4の後端がヒンジ機構30を介して船体2(前方突出部18)に回動可能に支持される。船首側アクチュエータ8は油圧シリンダであって、ヒンジ機構30より前方に位置するように船首部14の下面14Aに設けられ、船首側ウェッジ4の上面4Dに接続されている。この油圧シリンダを操作して、船首側ウェッジ4を上下方向に移動することにより、船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1が変化する。尚、本開示の船首側アクチュエータ8は油圧シリンダに限定されず、例えば電動シリンダや電動モーターであってもよい。尚、船首側アクチュエータ8は、双頭船1の乗員によって船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1が手動で調整されるように構成されていてもよい。
【0019】
船尾側アクチュエータ10は、船尾側ウェッジ6の下面6Aの位置を調整するものである。第1実施形態では、船尾側アクチュエータ10は、船体2に対して船尾側ウェッジ6を回転させて、船体2の底面に対する船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2を調整する。この角度θ2は、図3Bに示すように、船尾側船底ラインL2と船尾側ウェッジ6の下面6Aとによって形成される角度である。ここで、船尾側船底ラインL2は後方突出部20の下面20A(本体部12の底面)を後方向に延ばして形成される仮想の延長線である。
【0020】
図4Bには、船尾側アクチュエータ10の一例が示されている。船尾側ウェッジ6は、船尾側ウェッジ6の前端がヒンジ機構32を介して船体2(後方突出部20)に回動可能に支持される。船尾側アクチュエータ10は油圧シリンダであって、ヒンジ機構32より後方に位置するように船尾部16の下面16Aに設けられ、船尾側ウェッジ6の上面6Dに接続されている。この油圧シリンダを操作して、船尾側ウェッジ6を上下方向に移動することにより、船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2が変化する。尚、本開示の船尾側アクチュエータ10は油圧シリンダに限定されず、例えば電動シリンダや電動モーターであってもよい。尚、船尾側アクチュエータ10は、双頭船1の乗員によって船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2が手動で調整されるように構成されていてもよい。
【0021】
船首側ウェッジ4及び船尾側ウェッジ6は、少なくともその一部が水面下に没することが可能なように設置されることにより水流の向きを変える水流偏向体として機能する。船首側ウェッジ4は、双頭船1が後方に進行している際には水流偏向体として双頭船1の船体抵抗を低減できるが、双頭船1が前方に進行している際には水流偏向体として機能せず双頭船1の進行の抵抗となる虞がある。同様に、船尾側ウェッジ6は、双頭船1が前方に進行している際には水流偏向体として双頭船1の船体抵抗を低減できるが、双頭船1が後方に進行している際には水流偏向体として機能せず双頭船1の進行の抵抗となる虞がある。
【0022】
第1実施形態によれば、船首側アクチュエータ8で船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1を調整することができるので、双頭船1が前方に進行する際に、船首側ウェッジ4の前端を平水中(波浪が発生していない、または非常に低い状態)の水面W1より上方に位置させることができる。同様に、船尾側アクチュエータ10で船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2を調整することができるので、双頭船1が後方に進行する際に、船尾側ウェッジ6の後端を平水中の水面W1より上方に位置させることができる。このため、双頭船1が前方に向かって進行する際には船首側ウェッジ4の抵抗を抑制し、双頭船1が後方に向かって進行する際には船尾側ウェッジ6の抵抗を抑制し、双頭船1の進行性能の向上を図ることができる。尚、図3Aおよび図3Bには、平水中の水面W1が一点鎖線で図示されている。
【0023】
また、第1実施形態によれば、双頭船1が前方に進行する際に、船首側ウェッジ4の下面4Aを船首側船底ラインL1より上方の位置に調整することで、波浪中を進行する場合に船首側ウェッジ4が水中に浸かる範囲を少なくし、また船首側ウェッジ4に当たる水を滑らかに船首部14の下面14Aに導くことができる。同様に、双頭船1が後方に進行している際に、船尾側ウェッジ6の下面6Aを船尾側船底ラインL2より上方の位置に調整することで、波浪中を進行する場合に船尾側ウェッジ6が水中に浸かる範囲を少なくし、また船尾側ウェッジ6に当たる水を滑らかに船尾部16の下面16Aに導くことができる。このため、波浪中を双頭船1が前方に向かって進行する際には船首側ウェッジ4の抵抗を抑制し、波浪中を双頭船1が後方に向かって進行する際には船尾側ウェッジ6の抵抗を抑制し、双頭船1の進行性能の向上を図ることができる。
【0024】
尚、第1実施形態では船首側アクチュエータ8が船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1を調整する場合について説明したが、船首側アクチュエータ8は船首側ウェッジ4を昇降させることで、船首側ウェッジ4の下面4Aの高さ位置を調整するものであってもよい。同様に、船尾側アクチュエータ10は、船尾側ウェッジ6を昇降させることで、船尾側ウェッジ6の下面6Aの高さ位置を調整するものであってもよい。
【0025】
<第2実施形態>
図5A及び図5Bを参照して、本開示の第2実施形態に係る双頭船1について説明する。第2実施形態は、船首側延在部34及び船尾側延在部38をさらに備える点で第1実施形態とは異なるが、それ以外の構成は第1実施形態で説明した構成と同じである。第2実施形態において、第1実施形態の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図5Aに示すように、双頭船1は、船首部14(船体2)の前端から下方に向かって延在する船首側延在部34をさらに備えている。この船首側延在部34は、板状形状を有する部材であり、前面は双頭船1が前方に進行する際における船首端部の一部として構成されている。船首側延在部34の下端35は、船首側船底ラインL1より上方に位置している。前方突出部18(船体2の一部)、船首部14(船体2の一部)、及び船首側延在部34によって囲われることで船首側空間36が形成されている。この船首側空間36は船首側ウェッジ4の少なくとも一部が格納(配置)可能に区画されており、船首側アクチュエータ8は船首側ウェッジ4の下面4Aを船首側空間36に位置するように調整可能に構成されてもよい。例えば、船首側アクチュエータ8が油圧シリンダである場合には、油圧シリンダに作動油を供給する操作が行われることで、船首側ウェッジ4を船首側空間36に移動させる。尚、図5Aには、波浪中の水面W2が一点鎖線で図示されている。
【0027】
図5Bに示すように、双頭船1は、船尾部16(船体2)の後端から下方に向かって延在する船尾側延在部38をさらに備えている。この船尾側延在部38は、板状形状を有する部材であり、後面は双頭船1が後方に進行する際における船尾端部の一部として構成されている。船尾側延在部38の下端39は、船尾側船底ラインL2より上方に位置している。後方突出部20(船体2の一部)、船尾部16(船体2の一部)、及び船尾側延在部38によって囲われることで船尾側空間40が形成されており、この船尾側空間40は船尾側ウェッジ6の少なくとも一部が格納(配置)可能に区画されており、船尾側アクチュエータ10は船尾側ウェッジ6の下面6Aを船尾側空間40に位置するように調整可能に構成されてもよい。例えば、船尾側アクチュエータ10が油圧シリンダである場合には、油圧シリンダに作動油を供給する操作が行われることで、船尾側ウェッジ6を船尾側空間40に移動させる。尚、図5Bには、波浪中の水面W2が一点鎖線で図示されている。
【0028】
第2実施形態によれば、波浪中を双頭船1が前方に進行する際に、船首側延在部34が船首側ウェッジ4の前方で波浪を受け、船首側ウェッジ4と船首部14との間の船首側空間36への直接の水の浸入を防ぐ。このため、船首部14下方の水の流れを滑らかにし、双頭船1の進行性能の向上を図ることができる。また、波浪中の水面W2を浮遊する物体が船首側空間36に侵入し船首側ウェッジ4の動作の妨げとなる可能性を減じることができる。
【0029】
同様に、第2実施形態によれば、波浪中を双頭船1が後方に進行する際に、船尾側延在部38が船尾側ウェッジ6の後方で波浪を受け、船尾側ウェッジ6と船尾部16との間の船尾側空間40への直接の水の侵入を防ぐ。このため、船尾部16下方の水の流れを滑らかにし、双頭船1の進行性能の向上を図ることができる。また、波浪中の水面W2を浮遊する物体が船尾側空間40に侵入し船尾側ウェッジ6の動作の妨げとなる可能性を減じることができる。
【0030】
尚、第2実施形態では、双頭船1は船首側延在部34及び船尾側延在部38の両方を備えていたが、本開示はこの実施形態に限定されない。双頭船1は、船首側延在部34及び船尾側延在部38のうち何れか一方を備えてもよい。
【0031】
<第3実施形態>
図6を参照して、本開示の第3実施形態に係る双頭船1について説明する。第3実施形態は、制御装置42をさらに備える点で第2実施形態とは異なるが、それ以外の構成は第1実施形態または第2実施形態で説明した構成と同じである。第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0032】
図6に示すように、双頭船1は制御装置42を備える。制御装置42は、船首側アクチュエータ8及び船尾側アクチュエータ10に電気的に接続されている。制御装置42は、図示しないCPU(プロセッサ)、ROMやRAMといったメモリ(記憶装置)、及びI/Oインターフェイスなどを備えている。制御装置42は、不図示のタッチパネルと電気的に接続されてもよい。双頭船1の乗員は、タッチパネルに表示されるボタンをタッチすることで、船首側アクチュエータ8及び船尾側アクチュエータ10を操作して、角度θ1及び角度θ2を手動で調整できるようになっている。あるいはボタンをタッチすることで、角度θ1及び角度θ2が予め定められた角度となるように制御装置42が設定されていてもよい。
【0033】
制御装置42は、さらに双頭船1の進行方向を取得する進行方向取得部44を備えていてもよい。この進行方向取得部44は、船首側スクリュープロペラ22及び船尾側スクリュープロペラ24それぞれの駆動状態から双頭船1の進行方向を取得する。尚、進行方向取得部44は、例えば、GPSや速力計によって取得される位置情報や速度情報など、他の手段及びこれらの組み合わせにより双頭船1の進行方向を特定することでも構わない。
【0034】
図6に例示する形態では、制御装置42は、船首側指示部46及び船尾側指示部48を含む。船首側指示部46は、進行方向取得部44が取得した双頭船1の進行方向に基づいて船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1を船首側アクチュエータ8に指示する。そして、船首側アクチュエータ8は、角度θ1が船首側指示部46から指示された角度となるように、船首側ウェッジ4を調整する。船尾側指示部48は、進行方向取得部44が取得した双頭船1の進行方向に基づいて船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2を船尾側アクチュエータ10に指示する。そして、船尾側アクチュエータ10は、角度θ2が船尾側指示部48から指示された角度となるように、船尾側ウェッジ6を調整する。
【0035】
第3実施形態によれば、双頭船1が前方に進行する際に、船首側ウェッジ4の下面4Aが船首側船底ラインL1より上方に位置するように、船首側アクチュエータ8で船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1を自動で調整し、船首側ウェッジ4を平水中の水面W1より上方に位置させることができる。同様に、双頭船1が後方に進行する際に、船尾側ウェッジ6の下面6Aが船尾側船底ラインL2より上方に位置するように、船尾側アクチュエータ10で船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2を自動で調整し、船尾側ウェッジ6を平水中の水面W1より上方に位置させることができる。
【0036】
尚、船首側指示部46は、双頭船1が後方に進行する際に、船首側ウェッジ4の下面4Aが船首側船底ラインL1より下方に位置するように(船首側ウェッジ4が水流偏向体として機能するように)、船首側ウェッジ4の下面4Aの角度θ1を船首側アクチュエータ8に指示してもよい。同様に、船尾側指示部48は、双頭船1が前方に進行する際に、船尾側ウェッジ6の下面6Aが船尾側船底ラインL2より下方に位置するように(船尾側ウェッジ6が水流偏向体として機能するように)、船尾側ウェッジ6の下面6Aの角度θ2を船尾側アクチュエータ10に指示してもよい。
【0037】
<第4実施形態>
図7を参照して、本開示の第4実施形態に係る双頭船1について説明する。第4実施形態は、船首側位置センサ50と、船尾側位置センサ52と、警告装置54と、をさらに備える点で第3実施形態とは異なるが、それ以外の構成は第3実施形態で説明した構成と同じである。第4実施形態において、第3実施形態の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。尚、船首側位置センサ50、船尾側位置センサ52、及び警告装置54は、第1実施形態又は第2実施形態で説明した双頭船1に設けられてもよい。
【0038】
図7に示すように、双頭船1は、船首側ウェッジ4の位置を検出する船首側位置センサ50と、船尾側ウェッジ6の位置を検出する船尾側位置センサ52と、警告を通知する警告装置54と、をさらに備える。第4実施形態では、制御装置42は、船首側位置センサ50が検出した船首側ウェッジ4の位置、及び船尾側位置センサ52が検出した船尾側ウェッジ6の位置に基づいて、警告装置54に警告を通知するように指示する通知部55を備えている。
【0039】
船首側位置センサ50は、例えば、船首側ウェッジ4を撮像するカメラであって、カメラで撮像した画像を通知部55に送信する。船尾側位置センサ52は、例えば、船尾側ウェッジ6を撮像するカメラであって、カメラで撮像した画像を通知部55に送信する。尚、本開示は、船首側位置センサ50及び、船尾側位置センサ52をカメラに限定するものではない。例えば、船首側アクチュエータ8が油圧シリンダである場合、油圧シリンダに供給された作動油の量から船首側ウェッジ4の位置を算出するように構成されてもよい。
【0040】
通知部55は、進行方向取得部44が取得した双頭船1の進行方向が前方であるときに、カメラ(船首側位置センサ50)に撮像された船首側ウェッジ4の位置が予め定められた位置より低いと、警告装置54に警告を通知するように指示する。この予め定められた位置は、例えば、上述した船首側船底ラインL1である。
【0041】
また、通知部55は、進行方向取得部44が取得した双頭船1の進行方向が後方であるときに、カメラ(船尾側位置センサ52)に撮像された船尾側ウェッジ6の位置が予め定められた位置より低いと、警告装置54に警告を通知するように指示する。この予め定められた位置は、例えば、上述した船尾側船底ラインL2である。
【0042】
双頭船1が前方に進行しているときに、船首側ウェッジ4の位置が船首側船底ラインL1より低いと、船首側ウェッジ4が波浪中の水面W2より下方に位置する期間が長くなり、船首側ウェッジ4の抵抗が大きくなる(燃費が悪化する)虞がある。同様に、双頭船1が後方に進行しているときに、船尾側ウェッジ6の位置が船尾側船底ラインL2より低いと、船尾側ウェッジ6が波浪中の水面W2より下方に位置する期間が長くなり、船尾側ウェッジ6の抵抗が大きくなる(燃費が悪化する)虞がある。
【0043】
しかしながら、第4実施形態によれば、双頭船1が前方に進行しているときに船首側ウェッジ4の位置が船首側船底ラインL1より低い場合、及び、双頭船1が後方に進行しているときに船尾側ウェッジ6の位置が船尾側船底ラインL2より低い場合の両方で、警告装置54から警告が通知される。このため、双頭船1の乗員は、船首側ウェッジ4及び船尾側ウェッジ6が双頭船1の進行に対する抵抗が大きい不適切な位置にあることを速やかに把握して、タッチパネルに表示されるボタンをタッチして、船首側ウェッジ4及び船尾側ウェッジ6を双頭船1の進行に対する抵抗が小さい、又はゼロである適切な位置に移動させることができる。
【0044】
幾つかの実施形態では、図8Aに示すように、船首側ウェッジ4は、船首側ウェッジ4の側面4Cが船体2の側面として機能するように、船首部14の幅方向一端側の一端部56から船首部14の幅方向他端側の他端部58に亘って延在していてもよい。同様に、図8Bに示すように、船尾側ウェッジ6は、船尾側ウェッジ6の側面6Cが船体2の側面として機能するように、船尾部16の幅方向一端側の一端部60から船尾部16の幅方向他端側の他端部62に亘って延在していてもよい。
【0045】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0046】
(1)本開示に係る双頭船(1)は、本体部(12)、前記本体部より前方に位置する船首部(14)、及び前記本体部より後方に位置する船尾部(16)を含む船体(2)と、前記船首部に設けられ、下面(4A)を有する船首側ウェッジ(4)と、前記船尾部に設けられ、下面(6A)を有する船尾側ウェッジ(6)と、前記船首側ウェッジの下面の位置を調整する船首側アクチュエータ(8)と、前記船尾側ウェッジの下面の位置を調整する船尾側アクチュエータ(10)と、を備える。
【0047】
上記(1)に記載の構成によれば、船首側アクチュエータで船首側ウェッジの下面の位置を調整することができるので、双頭船が前方に進行する際に、船首側ウェッジを水面より上方に位置させることができる。同様に、船尾側アクチュエータで船尾側ウェッジの下面の位置を調整することができるので、双頭船が後方に進行する際に、船尾側ウェッジを水面より上方に位置させることができる。このため、双頭船が前方に向かって進行する際には船首側ウェッジの抵抗を抑制し、双頭船が後方に向かって進行する際には船尾側ウェッジの抵抗を抑制し、双頭船の進行性能の向上を図ることができる。
【0048】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の構成において、前記本体部の底面(18A)を前方向に延ばして形成される延長線を船首側船底ラインL1とすると、前記船首側アクチュエータは、前記船首側ウェッジの前記下面を、前記船首側船底ラインL1より上方の位置に調整可能に構成され、前記本体部の底面(20A)を後方向に延ばして形成される延長線を船尾側船底ラインL2とすると、前記船尾側アクチュエータは、前記船尾側ウェッジの前記下面を、前記船尾側船底ラインL2より上方の位置に調整可能に構成される。
【0049】
上記(2)に記載の構成によれば、双頭船が前方に進行する際に、船首側ウェッジの下面を船首側船底ラインL1より上方の位置に調整することで、波浪中を進行する場合に船首側ウェッジが水中に浸かる範囲を少なくし、また船首側ウェッジに当たる水を滑らかに船首部の下面に導くことができる。同様に、双頭船が後方に進行している際に、船尾側ウェッジの下面を船尾側船底ラインL2より上方の位置に調整することで、波浪中を進行する場合に船尾側ウェッジが水中に浸かる範囲を少なくし、また船尾側ウェッジに当たる水を滑らかに船尾部の下面に導くことができる。このため、双頭船が前方に向かって進行する際には船首側ウェッジの抵抗を確実に抑制し、双頭船が後方に向かって進行する際には船尾側ウェッジの抵抗を確実に抑制し、双頭船の進行性能の向上を図ることができる。
【0050】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の構成において、前記船体の前端から下方に向かって延在する船首側延在部(34)をさらに備え、前記船首側延在部の下端(35)は、前記船首側船底ラインL1より上方に位置し、前記船体と前記船首側延在部とによって前記船首側ウェッジを配置可能な船首側空間(36)が形成され、前記船首側アクチュエータは、前記船首側ウェッジの少なくとも一部を、前記船首側空間に位置するように調整可能に構成される。
【0051】
上記(3)に記載の構成によれば、波浪中を双頭船が前方に進行する際に、船首側延在部が船首側ウェッジの前方で波浪を受け、船首側空間への直接の水の浸入を防ぐ。このため、船首部下方の水の流れを滑らかにし、双頭船の進行性能の向上を図ることができる。また、水面を浮遊する物体が船首側空間に侵入し船首側ウェッジの動作の妨げとなる可能性を減じることができる。
【0052】
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)に記載の構成において、前記船体の後端から下方に向かって延在する船尾側延在部(38)をさらに備え、前記船尾側延在部の下端(39)は、前記船尾側船底ラインL2より上方に位置し、前記船体と前記船尾側延在部とによって前記船尾側ウェッジを配置可能な船尾側空間(40)が形成され、前記船尾側アクチュエータは、前記船尾側ウェッジの前記下面を、前記船尾側空間に位置するように調整可能に構成される。
【0053】
上記(4)に記載の構成によれば、波浪中を双頭船が後方に進行する際に、船尾側延在部が船尾側ウェッジの後方で波浪を受け、船尾側空間への直接の水の侵入を防ぐ。このため、船尾部下方の水の流れを滑らかにし、双頭船の進行性能の向上を図ることができる。また、水面を浮遊する物体が船尾側空間に侵入し船尾側ウェッジの動作の妨げとなる可能性を減じることができる。
【0054】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)の何れか1つに記載の構成において、前記双頭船の進行方向に基づいて前記船首側ウェッジの前記下面の位置を前記船首側アクチュエータに指示する船首側指示部(46)、及び前記双頭船の進行方向に基づいて前記船尾側ウェッジの前記下面の位置を前記船尾側アクチュエータに指示する船尾側指示部(48)を含む制御装置(42)と、をさらに備える。
【0055】
上記(5)に記載の構成によれば、双頭船が前方に進行する際に、船首側アクチュエータで船首側ウェッジの下面の位置を自動で調整し、船首側ウェッジを水面より上方に位置させることができる。同様に、双頭船が後方に進行する際に、船尾側アクチュエータで船尾側ウェッジの下面の位置を自動で調整し、船尾側ウェッジを水面より上方に位置させることができる。
【0056】
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)の何れか1つに記載の構成において、前記船首側ウェッジの位置を検出する船首側位置センサ(50)と、前記船尾側ウェッジの位置を検出する船尾側位置センサ(52)と、前記双頭船が前方に進行しているときに前記船首側位置センサが検出する前記船首側ウェッジの位置が予め定められた位置より低いと警告を通知し、且つ、前記双頭船が後方に進行しているときに前記船尾側位置センサが検出する前記船尾側ウェッジの位置が予め定められた位置より低いと警告を通知するように構成された警告装置(54)と、をさらに備える。
【0057】
双頭船が前方に進行しているときに船首側ウェッジの位置が予め定められた位置より低いと、船首側ウェッジが水面より下方に位置する期間が長くなり、船首側ウェッジの抵抗が大きくなる虞がある。同様に、双頭船が後方に進行しているときに船尾側ウェッジの位置が予め定められた位置より低いと、船尾側ウェッジが水面より下方に位置する期間が長くなり、船尾側ウェッジの抵抗が大きくなる虞がある。しかしながら、上記(6)に記載の構成によれば、双頭船が前方に進行しているときに船首側ウェッジの位置が予め定められた位置より低い場合、及び、双頭船が後方に進行しているときに船尾側ウェッジの位置が予め定められた位置より低い場合の両方で警告が通知される。このため、双頭船の乗員は、船首側ウェッジ及び船尾側ウェッジが双頭船の進行に対する抵抗が大きい不適切な位置にあることを速やかに把握して、船首側ウェッジ及び船尾側ウェッジを双頭船の進行に対する抵抗が小さい、又はゼロである適切な位置に移動させることができる。
【0058】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)から(6)の何れか1つに記載の構成において、前記船体に設けられ、前記双頭船を後方に進行させるための推力を発生させる前側推進器(22)と、前記前側推進器より前記船体の後方に設けられ、前記双頭船を前方に進行させるための推力を発生させる後側推進器(24)と、を含む。
【0059】
上記(7)に記載の構成によれば、本開示を前側推進器と後側推進器とを備える双頭船に適用することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 双頭船
2 船体
4 船首側ウェッジ
4A 船首側ウェッジの下面
6 船尾側ウェッジ
6A 船尾側ウェッジの下面
8 船首側アクチュエータ
10 船尾側アクチュエータ
12 本体部
14 船首部
16 船尾部
18 前方突出部
18A 前方突出部の下面(本体部の底面)
20 後方突出部
20A 後方突出部の下面(本体部の底面)
22 船首側スクリュープロペラ
24 船尾側スクリュープロペラ
26 船首側舵
28 船尾側舵
30 ヒンジ構造
32 ヒンジ機構
34 船首側延在部
35 船首側延在部の下端
36 船首側空間
38 船尾側延在部
39 船尾側延在部の下端
40 船尾側空間
42 制御装置
44 進行方向取得部
46 船首側指示部
48 船尾側指示部
50 船首側位置センサ
52 船尾側位置センサ
54 警告装置
55 通知部
L1 船首側船底ライン
L2 船尾側船底ライン
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B